30代に突入してから、急に「妊娠」というものを意識し始め、「もっと急いでおけばよかったかな」と後悔にも似た意識を持ってしまう方もいますよね。でも、30代から妊娠をしっかりと考えるのは、実はとてもいいものです。気がつけば30代に。結婚している人もそうでない人も、振り返ってみれば意外と早いものだったのではないでしょうか。ふと、30歳になってから自分のなかでの焦りというか、世間体をきにしてというか。街をあるいていても、同年代いやそれよりも若い子連れの人が気になってみたりすることもあります。30代に突入してから、急に「妊娠」というものを意識し始めた、なんて人もいるかもしれません。体力的な面でも心配だし、なかには「もっと急いでおけばよかったかな」なんて後悔にも似た意識を持ってしまう方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。30代から妊娠をしっかりと考える、というのもとてもいいものです。年齢を重ねたからこそ落ち着きがある若いうちに自分の時間をしっかりと持てたということはかけがえのない経験。早くに結婚し子供を持ち、遊びたい盛りに家事・子育てに追われる身では味わえない充実感です。自由にできたという気持ちは心に余裕を与え、いざ子供を産んでからはしっかりと子供と向き合うことができるのです。収入が安定している昔と変わってくるものといえば、収入面。新入社員のお給料とベテランでは、どうしたって変わってくるものです。生活費に余力のない状態での育児はストレスの原因に。やる気や気持ちが大事、ともいいますが、ある程度お金に安定感があることが、なによりも大切です。妊娠は、まわりの噂やネットにある情報に左右され、焦ってするものではありません。大人だからこそ、安定や余裕が出て来るもの。だからと言って、40代に入るまでは妊娠について一切考えなくてもいいや!という訳ではなく、もちろんタイムリミットはありますので、そこはきちんと把握しておきましょう。30代だからこそです。これまでに過ごしてきた時間や、得た経験を活かして、妊活を楽しむ気持ちを大切にしてくださいね。
2016年12月05日『さみしさサヨナラ会議』(宮崎哲弥と共著)という著書もある月読寺住職の小池龍之介さん。前回、“さみしい”という感情は脳内物質による錯覚が引き起こすもので、人間関係では満たすことができないと伺いました。後編となる今回は、そんな“さみしさ”とうまく付き合う具体的な方法や、「“おひとりさま”はかわいそう」という世間の偏見に負けないための心得を教わりました。さみしさを埋めようとすると“心の借金”が増えていくだけ――そもそも“さみしい”と感じてしまうのは、悪いことなのでしょうか?何を良い/悪いとするかにもよりますが、仏法的な観点からすると、苦しみが増えるのはよくないこと、苦しみが減るのは好ましいこと、とします。ですから、さみしいと感じると苦しみは増えるので、悪いことだと言えそうですね。ところが、これにはカラクリがあって、多くの人は自分のしていることが“悪いこと”だとわかると、自己嫌悪や罪悪感が湧いてきて、苦しみが増えてしまうんです。だから、「さみしくなっている自分はダメだ」と自分を責めたり、抜け出そうともがくことで、余計に苦しみが増えてしまっては本末転倒です。――では、どう対処すればいいのでしょうか?さみしさは、抜け出そうとするとうまくいかないんです。たとえば、さみしいと感じているとき、私たちは「さみしさの部屋」にいるとしましょう。そこで、“さみしさポイント”10Pを受け取ります。でも、その部屋の中にとどまってじっとしていれば、さみしさはやがて消えてなくなり、10Pは返済できるんですよ。ところが、となりに「友達に電話する部屋」があると、多くの人はつい安易に移動して「さみしさの部屋」を抜け出そうとします。でも、そうすると10Pは返済されずに借金として残る。しかも、電話が終わるとまたさみしくなって10Pが発生してしまい、さみしさの総量が増えてしまうんです。――さみしさを埋めるために、別のことをしてはいけないということですか?さみしさを何か別の手段で紛らわそうとする行為はすべて、「さみしさの部屋」から別の部屋へ移動しただけです。つまり、“さみしさポイント”という借金を返済するために、別のところから借金をしている状態なんです。特に、電話やメール、SNSといった人とのつながりや恋愛など、人間関係で孤独を紛らわそうとするのはおすすめしません。自分の欠損を満たしてくれる相手を求めると、特別扱いしてもらおうと傲慢な態度を取ったり、過剰に卑屈になって相手に従属しようとしたりと、ろくでもない行動を引き起こしてしまいます。だから、さみしいときは人に会うべきではないし、新しい出会いも求めてはいけないんです。さみしさも怒りも、必ず消えていくもの――では、具体的にはどうすればいいんですか?何もしないことが大事です。まず、さみしさを感じている自分を、「かわいそうだ」とか「ダメな人間だ」などと一切“評価”しないでください。さみしい自分を、ただ“認めて、受け入れる”だけでいいんです。ざわざわ、もやもやするような、なんらかの身体感覚に意識を向けて、さみしさに寄り添うイメージを持ってください。――さみしさに寄り添うとは…?心の中で、自分自身に声をかけてあげましょう。「さみしいんだね、わかるよ、大丈夫だよ」とか、「じっと待っていればそのうち消えるからね」とか、小さい子どもをなだめるような感じです。他のことで紛らわすのではなく、さみしさのエネルギーそのものと一緒にいてあげて、消えてなくなるまで待つようにしてください。――では、寝て忘れちゃうというのもアリですか?それも「寝て忘れる部屋」という別の部屋に移動して、借金を増やすことと同じになってしまいます。もし、起きていると何かしたくなってしまうなら、楽な状態でゴロゴロと寝転がって天井の木目を数えたり、公園で空を眺めたりして、さみしさが収まるのを静かに待ってあげましょう。意識のある状態で、さみしさが減っていくのを体感しきることが大事なんです。――なぜ、“さみしさポイント”の借金は増えてしまうのでしょうか?前回お話しした通り、“ドーパミン中毒”が原因です。さみしさを別の手段で満たすということは、刺激が入力されることでドーパミンが発生し、脳が快楽を得るということです。ところが、次はもっと強い刺激や快感でないと物足りなくなるため、どんどん耐性ができてしまいます。昔は手紙や電話くらいしか手段がなかったので刺激自体も弱かったし、ドーパミンが切れても、次の刺激を受け取るまでにそれなりの時間がかかりました。そのため、そこまで重いドーパミン中毒にはならずに済んでいたんです。ところが現代のSNSは、刺激が入力される頻度や速度、その強度もケタ違いに大きいですよね。不特定多数の人から一度に注目され、圧倒的な承認を得られますが、私たちの脳には刺激が強すぎるんですよ。一度に受け取るドーパミンが多すぎてすぐに飽和してしまい、耐性がついてどんどんさみしくなっていく。借金がものすごいスピードで増えていくということです。――でも、“さみしさ”には終わりがくる、とは思っていませんでした。この方法はさみしさに限らず、“怒り”に対しても有効です。「物に当たる部屋」や「怒鳴りちらす部屋」、「怒りを我慢する部屋」に移動してしまうと、“怒りポイント”は返済されないまま借金としてどんどん溜まっていきます。だから、必ず「怒りの部屋」にとどまって、「そうか、イライラしてるんだね、大変だね」と怒りの感情に寄り添ってあげれば、怒りポイントのゲージは減っていき、そのエネルギーも自然と収まっていきます。安心感が諸行無常であるように、さみしさも怒りもすべては無常で、必ず消えていってしまいますから。“たまたまひとりでも大丈夫”と思えばいい――無理して恋愛や結婚をしなくていい、と思っている人でも、周囲からの「ひとりなんてさみしい人だ」という価値観にさらされて、考えがグラついてしまうこともあると思うのですが…。いまや、ひとりで生きていくこともひとつのスタンダードですから、以前と比べれば「ひとりなんてかわいそう」という視線の圧力はだいぶ弱まっているとは思います。むしろ、圧力をかけてくる人たちに「他人の愛情に頼って依存する価値観でしか生きられないのね」と心の中で見返してやることもできるでしょう。ただ、味方や仲間がいるとか、“おひとりさま”というグループに所属していることに安心している、という意味では、孤独やさみしさを受け入れているとは言えないでしょうね。――でも、周りの目がどうしても気になります。それは、幼い頃に親の視線を自分の中に内面化するクセがついているからです。子どもは、親に同調することで愛情や承認を得て、庇護やお世話をしてもらう戦略を取ってきました。そのせいで大人になってからも、相手や世間の規範を内面化しないと、見捨てられ見放されてしまうんじゃないか、という恐怖が残っているんです。――自分の身を守るために、周りに同調してしまうんですね。そういった心の仕組みをわかっていれば、「ひとりってさみしくない?」と言われて心がグラついてしまいそうなときに、「ああ、私は今、この人に嫌われたくないという“さみしさ”を抱えているんだな」と自己分析できるようになるのではないでしょうか。まあ、こうなるとほとんど修行の域ですけどね。ただ、“おひとりさま”として生きていこうとしている人が、他人から言われて不安になってしまうようでしたら、その人はたぶん強がりで“おひとりさま”を選んでいる可能性があると思うんです。前の恋愛で痛い目を見たからもう嫌だとか、どうせ他の男もそうに違いないとか、何かしらの強い感情によって孤独を抑え込んでいるのだとすれば、あまりよくない状態だと思います。それは、「強がってやせ我慢する部屋」に移動しているだけですから。――心から“おひとりさま”であることを受け入れていないと、それも借金を増やしていることになるわけですね。私たち人間は、そもそも生まれたときから孤独でさみしい存在なんです。恋愛相手であれ、自分の親であれ子どもであれ、ある特定の人間関係に自分のさみしさを預けて解消してもらおうとすると、必ず痛い目に遭います。まずは「さみしいから」という理由で人とつながるのをやめてみましょう。「さみしい自分はかわいそう」などと評価せず、さみしいという感情にただじっと寄り添い、受け入れることができるようになると、ちょっと大袈裟な言い方ですが、人生が変わります。つまり、人間関係に過剰な期待をしなくなって、精神が自立した状態になります。――かなり強い心が必要になりそうですね。だからといって、一生ひとりぼっちになるわけではありません。むしろそういう状態のときに出会い、関わる人とのほうが、強烈に求め合うような刺激はない代わりに、ほどほどに満たされた、安定した人間関係を築けるようになるでしょう。さみしさとうまく付き合って自立できるようになれば、わざわざ「自分はこの先ずっとひとりで生きていく」と頑なに決めなくてもいいんです。“たまたまひとりでも大丈夫”なだけであって、運良くいい人が現れたら好きになればいいし、結婚してもいい。いなければ、それはそれで「ひとりでもいいや」と思える。そういう精神状態を保っていられるなら、相手がいてもいなくても、どちらでもハッピーなのですよ。Text/福田フクスケ■プロフィール小池龍之介(こいけ・りゅうのすけ)1978年生まれ、山口県出身。東京大学教養学部卒。2003年、ウェブサイト「家出空間」を立ち上げる。同年、寺院とカフェの機能を兼ね備えた「iede cafe」を展開(〜2007年まで)。現在は、鎌倉にある月読寺の住職として、宗派仏教を超えた立場で自身の修行と一般向けの座禅・瞑想指導を続けている。『考えない練習』(小学館文庫)、『超訳 ブッダの言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『しない生活 煩悩を静める108のお稽古』(幻冬舎新書)など著書多数。特集「さみしさは敵か」もあわせてご覧ください!・さみしさは“人とのつながり”では満たされない/月読寺・小池龍之介さん(前編)・美しいさみしさの奥にあるグロテスクな本音と向き合う
2016年12月05日残暑が残る9月、気付けば今年もあと3ヵ月です。この時期に何となく感じる疲れや焦りはありませんか? それは、年初に立てた目標や、やろう! と思ったことがまだ達成できていないことを意識しはじめる時期だからです。更に夏の疲れと季節の変わり目も重なり、身体も心も疲れやすい時期でもあります。そんなあなたの不安を解消し、元気になる処方箋3つをお教えします。■処方箋1:自分を褒めてあげる! 年末を意識して、立ち止まって自分を振り返ることはとても良いことです。今年の目標は達成できているのか、いないのか? 今年はこれやろう、ここに行こうとあれこれ計画していたことは果たして実行できましたか? できた人もそうでない人も、今年あと残すところ3ヵ月と意識してしまうと必要以上に焦ってしまうのです。ここで大事なポイントは「私、良くできたわ」と褒めてあげることです。そうすると自分を厳しくジャッジしなくなるので、前向きでポジティブな気分になり、「できてないわ」=焦燥感を感じることなく心が軽くなります。■処方箋2:目標を仕分けしてみる! 年末までにできることと、できないことを線引きしてみましょう。今年の目標を振り返り、「これならあと少しだからできそう」「この件は来年に持ち越しかしら」と線引きして仕分けをしてしまうと、できる、できないがはっきりしてきます。不思議と「何となく焦る」という漠然とした気持ちが消えますよ。目標を全てクリアに出来るに越したことはありませんが、必要以上に自分へプレッシャーをかける必要はありません。頑張っているあなたは、自分が思う以上にできているのだから。■処方箋3:残り3か月で可能な目標を再設定する! 仕分けができたら、3ヵ月でできそうなことを目標に再設定をしましょう。毎日忙しいあなたにはあっという間かもしれませんが、3ヵ月と言っても、1年の内の4分の1、まだまだ時間はあります。不安を希望に変えてラストスパートをかけてみて。例えば、今年こそ彼をゲットしたいと思っているのなら、残り3ヵ月、恋愛モードに集中してみると良いです。趣味を充実したいと思っているのなら、大手を振って休める連休を上手く使ってトライです。9月はありがたいことに連休は2回あります、諦めないで。仕事をがんばることが目標ならば、欲張らずに年内実行に仕訳したポイントに絞ってより精度の高い仕事をしましょう。会社だって年初に立てた事業計画の一部を来年度に持ち越すことはよくあります。量より質を大事にしてください。こうやって順序立てれば焦ることなく毎日を楽しくスッキリ気分で過ごせます。以上3つの処方箋ですが、1から3まで順序よく実践してみるとすっと腑に落ちて不安が解消され、心にも良く効くようになっています。あと3か月、されど3か月、不安な気持ちでただ時間だけが過ぎてはもったいない! 夏疲れで自分のペースが乱れやすい時期だからこそ、焦らずに自分を見失わず、マイペースでいくことが大事です。【冬花のインスピレーションフラワー】冬花のインスピレーションフラワーは黄色いコスモスです。お部屋に飾ると、フラワーパワーがあなたを元気にしてくれます。
2013年09月07日