「どうして、うちの子はこうなの?」。男子を3人育てている筆者は、毎日、そんな気分で暮らしています。そんな「少しあせり気味のママたちに、聞いて欲しい話がある」というのは、花まる学習会代表の高濱正伸さん。3歳児から10歳まで、大事な時期の「男の子」の育て方について、じっくりお話を伺いました。高濱正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。■「メシが食えない大人」が量産されている「この国は『メシが食えない大人』を量産しているのではないか?」そんな痛切な問題意識が花まる学習会の出発点だったと高濱さんは言います。20年以上前、高濱さんは予備校の先生として18、19歳の大学受験生を教えていて、「はたしてこの子たちは、将来、メシが食えるのか?」と、本気で心配になったそうです。 高濱さんは、企業の人事担当者と話すことも多く、その人たちは異口同音に「いいと思う子は、みんな女の子なんですよ」と言っているそう。ムムム! これは男子母としては聞き捨てならないセリフです。男子の何がいけないのでしょうか? 「男の子はたたかれると、ボキっと折れてすぐに会社を辞めてしまう子が多いんですよ」(高濱さん)。そうなんですか! 息子が将来、社会で食いっぱぐれてしまっては困ります。 ■折れやすい男子に共通していること「何かあるとポキッと折れてしまう男子に共通しているのは、『鍛えられていない』こと。ガツンと言ってくれる大人に出会えずに育ってしまったというのが問題です」(高濱さん)。ノウハウ重視で、表面上はわかったふりをしているけれども、本質的な厳しさや我慢を知らず、根性が身についていないそうです。「いる、いる」「ある、ある」。わが子を棚に上げて(しまいこんで!?)、社会で見かけた、あの人、この人の顔を思い浮かべるママも多いのでは? 息子が将来そうならないために、いま、ママができることは何なのでしょうか?「もともと男の子というのは、自分とはまったく違う生き物であり、さっぱりわからないし、ママの女性らしい感覚は共有できない。これを共通認識として持っていて欲しいのです」(高濱さん)。つまりは、「ママの理解の範疇」で息子を育てようとすると、それは、真綿でくるまれた「ヤワな男の始まり」だということなのですね!■ママには息子は理解できない?「男の子ってわからない!」。これは高濱さんが教室や講演会場で、お母さんたちからよく聞くセリフだそうです。男の子を育てている筆者にしても、「男の子のことなんて、ちっとも、わかりたくもない!」という気分になる日が多々あります。「そもそも『男と女』は物事の考え方に大きな違いがあって、根本のところではわかりあえないもの。くわえて、男の子は『子ども』でもあるので、『異性&子ども』のダブルパンチです。ママは、わからなさすぎて、イライラしてしまうことも多いのでしょう」(高濱さん)ママの感覚で息子を理解しようするから、「何で?」「どうして!」という怒りばかりが沸いてくるけれど、「自分とはまったく違う生き物である」。そう思うことができれば、気持ちの距離ができて、少しは心の余裕が生まれるのかもしれません。それでは、男の子とは、どんな「生き物」なのでしょうか? 高濱さんに、より具体的に教えていただきましょう。■男の子に「じっとして!」は絶対無理高濱さんは、「子育てに悩むママたちにこれはぜひ教えてあげたい!」と思うことがあるそうです。たとえば、「高校生以降伸びるタイプの子は、小さい頃は生命エネルギーにあふれていて、落ち着きがなかった」ということ。「男の子に対して、『いい加減にじっとしていて!』は絶対無理! と肝に銘じるべきです。何かおもしろいことをしたいし、興味のままに動く」のが男の子。身体が大きくなって、ママと体格が同じくらいになれば、うそのように落ち着くものです。「たいていの男の子は、『振り返ったら同じところにもういないもの』と思って育ててください」(高濱さん)。高濱さんに、男の子に「じっとして!」は絶対無理と言われると、「うちの子だけじゃないんだ!」と、筆者はものすごくホッとしました。次回は、「息子が『何をしでかすかわからない!』不安と隣り合わせのママへ」です。「男の子の特徴」をあげてもらいつつ、それに対しての対応策を教えていただきます。【男の子とは?】●ママとはまったく違う生き物ママの女性らしい感覚は共有できない。●男の子に「じっとして!」は絶対無理男の子は、「振り返ったら同じところにもういないもの」。■今回のお話を伺った高濱正伸さんのご著書 『お母さんのための『男の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)●こちらもあわせてどうぞ! 『お母さんのための『女の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)高濱正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。花まる学習会公式サイト: <Google Play Awards 2017>のKids部門ファイナリストに選出された思考センス育成教材アプリ「Think!Think!」(iOS/Android対応/無料)「Think!Think!」は、空間認識・平面図形などの問題をとおして、思考センスを育む教材アプリです。子どものヤル気スイッチ! をONにする「わかった!」という成功体験を引き出すゲームが満載。開発したのは、世界算数・算数オリンピックの問題作成を行う東大卒問題作成チーム、「花まる学習会」のグループ会社「花まるラボ」です。Think!Think!とは:
2017年12月04日「これからの時代、たとえ女の子であろうとも自力で『一生メシを食える』大人に育てる必要があります」。そう語るのは、花まる学習会代表の高濱正伸さん。将来、仕事を持ち、自分の力で生きていくためには、幼児期にどんな習慣を身につけさせる必要があるのでしょうか? 小学校3年生までに育てたい力について、高濱先生に伺いました。■休みの日も「遅起き」は許さない幼児期に身につけさせたい生活習慣とは、何なのでしょうか?「生活習慣の一番目の項目は、『早寝早起き』です。精神的な強さにつながる一歩目です。社会人だったら毎日、早起きし続けられる人は信頼できます」(高濱さん)「そんな当たり前のこと!?」そう拍子抜けした方も、いらっしゃるかもしれませんね。けれども、不登校やひきこもりの子たちも多く預かったことがある高濱さんにとって、ここは「まずお伝えしたい最初の要」なのだといいます。ネットやゲームなどで昼夜逆転の生活を送るようになると、子どもたちは、ちょっと頭が痛いとか、眠いとかで「今日、無理かも。学校を休もう」という発想をしてしまいがちになります。「幼少期において、親が気をつけるべきは、『休みのときくらい』という軽い気持ちで『遅起き』を許さないということです」(高濱さん)■女の子だって「休まない体力」が必要「私が知るかぎり、社会で活躍している女性で、休みが多い人は見たことがありません」(高濱さん)。体力といってもプロのアスリートのような最大級の体力ではなく、「基本的に休まない」という基礎体力のことです。さらに具体的に言うと、「脚力」が基礎となります。たとえば、東大生は意外と1500m走のタイムが良いとか。これは何につながるかというと、「粘り強さ」です。頭がいいといわれる人でも、基礎体力、粘り強さという意味での体力は必須項目なのです。とりわけ都会で育つ子は要注意! 「意識して、外遊び、体を動かす機会を設ける必要があります」(高濱さん)■いじめられても、女の子にも「なにくそ」根性を高濱さんは、「『なにくそ』と思える子を育てないといけない」といいます。働くうえでは、この精神的な力があるかないかで、任された仕事をやり遂げられるかが決まります。つらくても、そんな自分をコントロールできる力が必要なのです。「やってらんないわよ」と逃げ続けていても、何にもなりません。「試練や逆境などの『もめごと』経験が、どれほど子どもの『こやし』になるかを、私たち大人は考え直さなければなりません」(高濱さん)。つらい経験があり、それを克服した経験こそが、子どもが社会に巣立ったときに必要なのです。学校や近所でも、トラブルは日常茶飯事であり、それに対処していくことが、生きていくということです。「子どもには、いじめられないようにと教えるのではなく、いじめられてもはねのける精神力を身につけられるよう、支えたいものです。支えるという意味では、たくさんの成功体験で自己像を大きくしておくことが重要です」(高濱さん)。どんなにつらい状況に陥っても、「私は、大丈夫! がんばれる!」と思える子どもに育てることが、親にできる最大の“支え”なのかもしれませんね。■「遊び尽くす」で得られる達成感が自信につながる「『遊び尽くしたこと』と『がまんの経験をしたこと』。幼少期におけるこのふたつの経験が、『達成感の経験値』を上げます。」(高濱さん)まずは「遊び」について。熱中して「遊び尽くす」ことは、幼児期にこそできる貴重な体験です。「逆に言えば、没頭して熱中する経験は、幼児期では、『遊び』以外では絶対にないでしょう」(高濱さん)たとえば、積み木で「どの高さまで積もう?」と考えたなら、自分で何度も挑戦する時間が必要です。「自分で決めるから、やり遂げようと思うのです。ここに『遊びの原点』『情熱の原点』があります。『いつまでやっているの!』と怒られるくらい没頭するのが良いのです」(高濱さん)ただし、いわゆる電子ゲームはNGです。一方で、「がまんの経験」も、「達成感を得る経験」としては必須だと高濱さんはいいます。人生においては、何度も苦しいときがやってきます。そのときにがまんしてそれを自分の力で乗り越える経験が足りないと、人は折れやすくなってしまいます。「『あのときがんばって乗り越えられたから、いま、苦しくても、きっとこの先にはまた新しい世界があるんだろう』と思えることが重要です」(高濱さん)■「これだけは負けない」ものをひとつ持たせる「これは、親御さんにとって大きな課題です。子育ての中で、わが子に『これだけは負けない』と思えるものを、たったひとつでもいいので身につけさせてあげること。それができれば、子どもは自分の人生を活き活きと生きていけるでしょう」(高濱さん)得意技は中学・高校で変わっても大丈夫! そして、簡単なことで良いのです。マンガやイラストを描くのが上手、話が面白い、水泳が得意…。「クラスのなかで一番」というレベルで構いません。「足場があることが重要なのです。子ども同士の関係で『すごいね』と称賛される瞬間があることこそが重要なのです」(高濱さん) 親が幼少期にできることは、子どもが興味を持ったことを否定しないことです。もしかしたら、それは将来につながるダイヤモンドの原石かもしれないのだから。いかがでしたか? 子どもが男の子であっても、女の子であっても、子育ての基本方針として再度、確認したいことばかりだったのではないでしょうか。【小学校3年生までに育てたい5つの力】①休みのときも「早寝早起き」。「遅起き」は許さない。「早起き」ができない人は、社会人になっても、どこかで「つらい」「無理」と言い出す。②女の子だって「休まない体力」は必要女性だからといって仕事をしていれば甘えは許されない。「いざ」というときに乗り切る体力を。③女の子にも「なにくそ」根性を。この精神力があれば、任された仕事をやり遂げることができる。④「やったぁ!」の達成感が自信を生む遊び尽くすことで最後までやり遂げる経験を味わえる。⑤「ここだけは負けない」ものをひとつ身につけさせるそれができれば、自分の人生を活き活きと生きていける次回は、「娘を「愛され女子」に育てるためにママができること」です。女の子がすてきなパートナーと出会い、幸せな家庭を築くために必要な「魅力」について考えます。■今回のお話を伺った高濱正伸さんのご著書 『お母さんのための『女の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)●こちらもあわせてどうぞ! 『お母さんのための『男の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)高濱正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。花まる学習会公式サイト: <Google Play Awards 2017>のKids部門ファイナリストに選出された思考センス育成教材アプリ「Think!Think!」(iOS/Android対応/無料)「Think!Think!」は、空間認識・平面図形などの問題をとおして、思考センスを育む教材アプリです。子どものヤル気スイッチ! をONにする「わかった!」という成功体験を引き出すゲームが満載。開発したのは、世界算数・算数オリンピックの問題作成を行う東大卒問題作成チーム、「花まる学習会」のグループ会社「花まるラボ」です。Think!Think!とは:
2017年11月29日ママにとって、娘は同性。「だから、わかる!」という思い込みを、いったん横に置いておいて、「女の子という生き物」について知ってみませんか?「『娘にイライラしてしまう』というママは、すごく多いんです」とおっしゃるのは、花まる学習会代表の高濱正伸さん。娘に対して客観的な視点を持つことが、母娘関係の風穴になるかもしれません。前回、女の子の特徴として「ママがモデル(お手本)」と伺いました。引き続き、女子の特徴について、高濱先生に解説していただきましょう。■女の子はナンバーワンよりオンリーワン「男の子が群れの一番をめざす生き物であるのに比べて、女の子はだれかにとって自分がオンリーワンであれば満足する生き物なのだと思います」(高濱さん)。たとえば、花まる学習会のサマースクールという野外体験では、夕飯時や寝るときに、ホームシックになる子がいます。男子は、やせがまんで何とか乗り切るか、ポロポロ泣いて、疲れ果てたら眠る。一方、女の子は、同じホームシックになっても、そのおさまり方がまったく違うそう。「リーダーに『特別扱い』されると、あっという間に落ち着いてしまうのです」(高濱さん)【ママの接し方のコツ】女の子はお姫様扱いせよ!野外体験のホームシック対策で、高濱さんがよくするのは、「お姫様作戦」。まず、「ねぇ、星空を見に行かない?」と、ほかの子がいない空間に誘い出します。そして、「ほら見てごらん、星がきれいだね」「○○ちゃん、がんばれって、応援しているんだよ」とお姫様を扱うかのように言うと、あっという間に泣き止むのだそうです。「目の前の人が『自分の気持ちをくんでくれて』『自分のためだけに』何かをしてくれたら、女の子は、それで心が満たされるのです」(高濱さん)。お姉ちゃんが下の子に嫉妬していじわるをする…なんていうパターンでは、この「特別扱い」は効きそうですね。 ■女の子は「あなたのことを思っている」で納得する高濱さんが受け持っている教室で、先日、「作文が書けない」「絶対に書かない」と泣き叫ぶ小学校2年生のSちゃんという女の子がいました。キーっとヒステリックになり、廊下まで響き渡るほどの声で、意地になって泣いています。そんなときは、高濱さんの出番です。高濱さんは、こんなとき、慌てず「今日は勝負だな」と覚悟を決めて、徹底して時間をかけます。「女の子は『とことん心配してくれる』という、相手の熱い気持ちに反応するからです」(高濱さん)【ママの接し方のコツ】ヒステリーには感情で納得させよ「作文なんて書かない。もう帰る!」と泣きさけぶSちゃんに対して、高濱さんは静かに語りかけました。「Sの将来のことを考えたら、とてもこのままでは帰せない。「書かない」ということは簡単だけれど、この先、「もういやだな」と思うことはもっとたくさんある。それを全部「やりたくない」って逃げてしまったら、「Sさんはいつもすぐ諦めるから」って言われてしまうよ。先生、がんばり屋さんのSがそんなふうに言われちゃうのは我慢できないんだ」こんなふうに「いかにあなたのことを思っているのか」ということをラブコールのように伝えると、だんだん泣き止みはじめ、しばらくすると、Sちゃんはカリカリと作文を書き始めたそうです。男の子が「理屈で説得」すれば納得するのに比べて、女の子は「感情」で納得します。「『感情』が納得し、満足すれば、力を発揮し、目の前のことに取り組めるのが女の子です」。(高濱さん)■女の子は「いじわるして、いじわるされて」しぶとく育つ「女の子のいじめは小さな頃から精神的な圧迫合戦です」(高濱さん)。男の子は精神的な圧迫をかけるという発想もなければ、そんな考え方に触れることもないまま、一生を終えるのではないかと思います。基本的に、男の子はケンカ、女の子はイジメになりやすいようです。人生を語っている本には、みな一様に「人間は何がきついかというと、みんなに無視されることである」と書いてあります。学校へ行っても、グループのみんなに無視されるなど、自分が存在していないかのように振る舞われることほど、つらいものはないのです。女の子は、人にとって何が一番きついか、幼くして知っているから神経戦をしかけて、だれかを孤立させようとするのでしょう。【ママの接し方のコツ】いじわるされたら「生き抜く練習」と思え!「いじわるで しぶとく育つ 女かな」という句は、女の子独特の特性をまさに言いえています。女の子のいじめは、グループ内で順繰りに回ったりします。これは、男の子にはあまりありません。「次は私にいじめが回ってくるかも」と思いながら、同調圧力をかけあう女子たち。「これを小さいころから経験しているからこそ、社会人になってからも、ちょっとやそっとのことには負けず、本当にしぶとく生き抜けるのは女の子なのです」(高濱さん)。娘がいじわるをされているとなれば、ママとしては生きた心地がしません。でも、そんなとき、「しぶとく生き抜く練習をしている」と思えたら、ママの胆力につながるかもしれません。■女の子は「これ、かわいいね」で友だちができる男の子の判断基準が「おもしろい」「カッコいい」であることに対して、女の子の判断基準は、何歳になっても、「かわいい」「きれい」「わかる」だとか。「『共感そのもの』を食して生きているのが女の子、女性なのでしょう」(高濱さん)。男の高濱さんからすれば、「よくそんなことを共感できるな」と思うことを共感しあっていて、それこそが「女性ワールドなんだなぁ」と思っているそうです。【ママの接し方のコツ】ほめると仲良くなれる基本をマスターせよ高濱さんは小学校1年生の女の子から教えてもらった、あるひと言が忘れられません。それは、「あのね、『これ、かわいいね』とほめると、友達ができるんだよ」。ほとんど金言に近い言葉だったと高濱さんは感慨深げに言います。「女の子同士の仲良くなる基本が『見せて~』であり、『かわいい!』であり、『きれ~い!』であり、『わかるぅ~』なのでしょう」(高濱さん)。娘といえども、女同士。こんな「ミニ知識」をママが意識的に使えると、「いざ!」というときに威力を発揮するかもしれません。■女の子の「よい子でありたい」美学を理解する「女の子は、いわゆる『よい子』を演じようとします。「『しっかりとした美学』があり、『恥』という概念を獲得するのが早いのでしょう」(高濱さん)。男の子のように下品なことを言って笑いを取ろうとしたり、枠をはずしてみせたりすることはほとんどしません。「あの子は変だ」、「あの子は馬鹿だ」と思われるのがイヤなのです。だから、たとえば、「マルつけのときにこっそり間違いを消して書き直す子」「ほかの子の方が先に解けるとなると『やらない』と言い出す子」「間違っても『わかりません』とは言わない子」などが出てくるそうです。【ママの接し方のコツ】繰り返し問題意識を改善せよ親としては「たくさん間違うから頭がよくなるんだよ」「できなかったことをできるようにするのが勉強だよ」など繰り返し指導して意識改善をしていく必要があります。けれども、「恥をさらせる男の子に比べて、『よい子でありたい』という気持ちは、女の子特有だなぁと日々感じています」(高濱さん)。「「なんでかな よい子でいたい 私なの」という句は、まさに女の子の心情を表しています。「女の子は、そういう生き物なんだ」という気持ちの余裕を持てるといいですね。いかがでしたか? 高濱さんに「女の子という生き物」を解説してもらうと、「たしかに、それってあるなぁ」と、筆者自身もわが身を省みて思うことだらけでした。この知識は、娘との関係の上ではもちろん、ママ友、そして、自分自身と付き合う上で役に立ちそうです。【女の子ってこんな生き物】●女の子にとってママはモデル(お手本)娘の口調がママと同じになっている。●ナンバーワンよりオンリーワン目の前の人が『自分のために』何かしてくれたら心が満たされる。●感情で納得する女の子は「とことんまで心配してくれる」相手の熱い気持ちに反応する。●いじわるをする/いじめが神経戦いじわるな世界を生き抜いてきた分、女の子は社会人になってからも、しぶとく生き抜ける。●「かわいい」「きれい」「わかる」が基準「これ、かわいいね」で友達をつくっていくのが女の子。●「よい子」であろうとする「あの子は変、馬鹿だ」と思われるのが女の子はイヤ。次回は、「将来を生き抜くために、小3までに身につけたい5つの力」です。これからの時代、たとえ女の子であろうとも自力で『一生メシを食える』大人に育てるために必要なことについて伺います。■今回のお話を伺った高濱正伸さんのご著書 『お母さんのための『女の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)●こちらもあわせてどうぞ! 『お母さんのための『男の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)高濱正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。花まる学習会公式サイト: <Google Play Awards 2017>のKids部門ファイナリストに選出された思考センス育成教材アプリ「Think!Think!」(iOS/Android対応/無料)「Think!Think!」は、空間認識・平面図形などの問題をとおして、思考センスを育む教材アプリです。子どものヤル気スイッチ! をONにする「わかった!」という成功体験を引き出すゲームが満載。開発したのは、世界算数・算数オリンピックの問題作成を行う東大卒問題作成チーム、「花まる学習会」のグループ会社「花まるラボ」です。Think!Think!とは:
2017年11月28日「娘にイライラしてしまう」。「花まる学習会」代表の高濱正伸さんに寄せられる相談でもっとも多いのは、母と娘の関係性の悩みだそうです。そこには、もしかしたら同性同士だからこそ気がつかない落とし穴があるのかもしれません。そんな「イライラしてしまうママたちに聞いて欲しい話がある」と高濱さんはおっしゃいます。女の子とは一体どんな生き物なのでしょう? ママたちも知っているようで知らなかった女の子の特徴と、小学校3年生までの「女の子」の育て方についてお話を伺いました。高濱正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。■娘とうまくいっていない母の特徴とは?「自分とうまくいっていない娘のことを話すママは、一様に顔の相が悪いんです。ため息まじりに、はき捨てるように娘のことを話す様子は、息子のことを語るママにはまったくない特徴です」(高濱さん)。娘の方もわざわざ母親がイライラするようなことを言うのです。たとえば、「お母さんだって、口だけじゃん」「その服、似合わないね」「買い物、失敗したんじゃない」いったいなぜ、こんな関係になってしまうのでしょうか?●ママも知らない!? 「女の子という生き物」自分と同性である娘は、ママにとって「自分と同じ」だから「わかる」と思いがち。でも、その思い込み、距離感こそが、問題なのかもしれません。まずは、高濱さんに「女の子とは、こんな生き物だ!」ということを教えてもらいます。娘を少し客観的に見ることで、母子の関係性の「風通し」が良くなることでしょう。また、ママの中の「女の子」を客観視することで、ママ自身を知ることにも繋がるのではないでしょうか? ■女の子にとって母は「お手本」「男の子にとって、母は『女神』であり、その愛が自信の源であるのに比べて、女の子にとっての母は『モデル(お手本)だなぁ』とつくづく思います」(高濱さん)ある朝のこと。高濱さんは家の近くで小学校へ向かう、登校班を見かけました。班長は女の子だったのですが、ふざけて歩いている男の子に向かって口をすっぱくして言っていたのが、このセリフ。「何回言えばわかるの?」「白線をはみださないでって、言っているでしょ!」まるで、その子のお母さんのような口ぶり。「きっとこの子のママも、まったく同じ言い方をするのだろうなぁと思いました」(高濱さん) 娘の口調が、「怒っているときの自分」にそっくりでヒヤっとしたこと、ありませんか? それこそが、女の子にとってママが「モデル=お手本」という証明なのだと思います。■母の時代とは異なる「いい男」観「いくらとり繕おうとしても、わが子の前では隠せません。子育ての場面では、ママのいままでの人生観がすべて出てしまうのです」(高濱さん)娘にとって、ママが「モデル=お手本」だと言われてしまうと、相当プレッシャーですよね。さらに、時代が激変しているいま、ママ世代の価値観だけで娘を育てていて本当に大丈夫なのかな? という不安もあるでしょう。たとえば大きな流れとして、今後は当然のように、女性も一生仕事を続ける時代がやってきます。産休後の仕事復帰タイミングも、どんどん早まっていくかもしれません。また、「いい男」観もどんどん変化しています。ママたちの時代は、「いい男=経済力のある男」でしたが、これからの女性が男性に求めているのは、経済力だけでない+αの「思いやり」「共感力」「会話力」…。「この連載を通じて、どんな潮流にもわが子が対応できるように『一生メシが食える』かつ『いいパートナーを見つけられる』女性に育てる方法を考えてみましょう」(高濱さん)次回は、「女の子特有の『いじわる』。娘がされたら、ママはどうすればいい?」です。■今回のお話を伺った高濱正伸さんのご著書 『お母さんのための『女の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)●こちらもあわせてどうぞ! 『お母さんのための『男の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)高濱正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。花まる学習会公式サイト: <Google Play Awards 2017>のKids部門ファイナリストに選出された思考センス育成教材アプリ「Think!Think!」(iOS/Android対応/無料)「Think!Think!」は、空間認識・平面図形などの問題をとおして、思考センスを育む教材アプリです。子どものヤル気スイッチ! をONにする「わかった!」という成功体験を引き出すゲームが満載。開発したのは、世界算数・算数オリンピックの問題作成を行う東大卒問題作成チーム、「花まる学習会」のグループ会社「花まるラボ」です。Think!Think!とは:
2017年11月27日「花まる学習会」といえば、「数理的思考力」「国語力」「野外体験」を三本柱とし、将来「メシを食える人」「魅力的な大人」を育てることを主眼とするユニークな学習塾として有名です。きょうご紹介する『60点でも伸びる子、90点なのに伸び悩む子』(相澤樹著、あさ出版)の著者は、同塾の講師として約10年間、2,000人の子の学習指導に携わってきたという人物。また、豊富な事例に基づく講演「後伸びする子の家庭の習慣」も、全国の小学校や企業から好評なのだそうです。つまり本書においては、そのような実績を軸として、子どもに身につけさせたい大切なことをつづっているわけです。■伸びるために大切なのは「家庭習慣」長いキャリアのなかで著者は、当然のことながらさまざまなタイプの子どもたちを見てきたといいます。印象的なのは、低学年のときにテストの点数が悪くても、高学年からぐんぐん伸びていく子がいるということ。さらに中学、高校、大学、そして社会に出てからも活躍していく子も多かったといいます。また反対に、低学年のころはテストの点数がとてもよかったにもかかわらず、高学年から伸び悩む子、中学、高校でうまくいかず挫折してしまう子、社会に出てから引きこもったり、転職を繰り返したりするような子たちも見てきたのだとか。では、高学年以降に伸びていく子たち(著者は「後伸び」する子と呼んでいるそうです)は、なにが違うのでしょうか?著者によれば彼ら「後伸び」する子には、テストの点数では計れない「力」が備わっているのだそうです。それは、問題を見つける「発見力」、筋道立てて考えられる「論理性」、物事を「検証する力」、折れない「精神力」、「体力」など、解答の正誤だけでは計れない「力」。親は、子どものテストの点数が悪いと心配になるもの。しかし重要なのは、「いま点数が悪くても、大切な力を持っている子がいる」ということ。そして、その力を育てるのは「家庭習慣」なのだといいます。■子どもがお手伝いするとなぜいいか?ところでそんな著者が、よい習慣だと強調しているのが「お手伝い」。なぜならお手伝いをさせることにより、「試行錯誤」を経験させることができるから。お手伝いをすると、失敗や成功を繰り返し、工夫する力、よりよくしようとする力、つまり「検証力」が身についていくというのです。たとえば、料理をしているお母さんのお手伝いを習慣的に行う子は、ハンバーグをこねて形にするとか、サラダのレタスを洗ってちぎるとか、餃子の餡を皮で包むとか、ちょっとしたことでも「お母さんのようにできない」という壁にぶつかるはず。そこで試行錯誤を重ね、「どうすれば上手にできるようになるんだろう」と、さまざまな工夫と検証を繰り返した末に、思いどおりの結果に行き着くことになる。それが、検証力や成功体験、達成感を生み出すわけです。また料理においては、実感を通した学びが無数にあることも魅力。たとえば料理をつくるときは、「完成のイメージを持ち、そこに至るまでの過程を考え、必要なものを準備し、実行に移す」というサイクルを無意識のうちにこなしているもの。そして食後には、その料理がどうだったのかを自然と検証し、無意識で次回への工夫を蓄積していくことに。こうしたことから知識と経験が合致し、深い理解につながる。それもまた、料理を通したお手伝いの副産物だという考え方です。■お手伝いで子どもの責任感が養われるさらに料理には、「重さを計る」「時間を気にする」など、生活のなかで体験できる学びの要素も豊富。火や包丁を使うなどリスクがあるものには細心の注意が必要ですが、「やらせない」のではなく、危ないということをきちんと伝えたうえで「経験させる」ことが大切。料理に限らず、最初から上手にできることなどないものです。むしろ重要なのは、同じことを何度も繰り返し、試行錯誤することだということです。またお手伝いは、「責任感」を養うことにもつながるのだといいます。つまり、子どもに「家のなかでの役割(自分が家族に必要とされていること)を認識させることができる」というメリットも備わっているということ。「あなたがいないと困るのよ」という家のなかでの役割を認識させることにより、子どものなかで責任感が芽生えるということ。そのような責任感から生まれる継続力、行動力もまた、伸びるこの重要な要素。結果的にはそれが、社会でたくましく生き抜くことの源泉になるというわけです。*本書の魅力は、ただ「学習力をつける」ということだけに偏らず、広い視野で子どもの可能性を見つめていること。だからこそ、子育てに悩んでいる方に対して、大きなヒントを与えてくれることでしょう。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※相澤樹(2016)『60点でも伸びる子、90点なのに伸び悩む子』あさ出版
2016年04月08日前編 では、赤ちゃんが持つ短期記憶と論理的思考力について説明しました。今回はその続きとして、遊びを通じて赤ちゃんの記憶力と思考力をトレーニングする方法を紹介します。「いないいないばあ」をするなら顔全体を隠そう玩具隠しと同じように、「いないいないばあ」にも赤ちゃんの脳をトレーニングし、記憶力を発達させる効果が見込めます。「いないいないばあ」をされて赤ちゃんが大喜びするのは、自分にとって大事なお母さんが急に消えてしまって不安になったものの、すぐまた見つかって安心することによるものです。繰り返しやっていると、記憶力が育ってくるため、お母さんが「いないいないばあ」をして顔が見えなくなっても、「どこかすぐ近くにいるはずだ」という考え方ができるようになってきます。こうした記憶力のトレーニングという意味では、「いないいないばあ」をするときに目だけを隠すのは意味がありません。赤ちゃんからお母さんの顔が見えなくなり、お母さんが一瞬いなくなったと思わなければ意味がないからです。目は隠れていても顔の全体像が見えていては、赤ちゃんでもお母さんがいなくなったと感じません。このため、記憶力のトレーニングも兼ねるのであれば、「いないいないばあ」をする時にはお母さんの顔全体が隠れるようなかたちで行いましょう。たとえば、赤ちゃんの前に布を垂らしたり、自分の顔の前に新聞紙をもってくる、といったようなやり方をすると簡単にできるでしょう。赤ちゃんの視界からお母さんの顔を一度完全に見えなくするところがポイントです。生後半年もすると、赤ちゃんはようやくお父さんのことを意識できるようになるので、「いないいないばあ」をお父さんがやってもいいでしょう。しかし、この頃になると人見知りが始まる子もいます。このため、あまり頻繁に顔を合わせない人(おじいちゃん、おばあちゃん、親戚の人など)がいきなり「いないいないばあ」をすると怖がってしまい、泣き出してしまうことがありますので注意が必要です。幼い頃からワーキングメモリシステムを訓練しておこう「短期的記憶力」というのは、脳科学では「ワーキングメモリシステム」と言われています。例えば、人から用を言われメモするまで覚えておく、買い物で買ってくるものを覚えておく、というような、少しの間だけ覚えておけば後は記憶しておく必要のないことを記憶するシステムです。ワーキングメモリシステムは、日常生活を送るには必須であり、学習のスキルアップにも重要なファクターとなってきます。そのため、できるだけ幼い頃からワーキングメモリシステムを訓練しておくことがベターだと言えるでしょう。(子育ての達人)
2016年02月12日歌唱力、計算力、超能力など、「○○力」と言われるものは数多くありますが、このごろ、世の中に不足していると思う力はありますか?アンケート調査を行い、皆さんに伺いました。調査期間:2012/02/10~2012/02/15アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 874件(ウェブログイン式)■満員電車では高確率で舌打ちが聞こえる「最近世の中にどんな『○○力』が足りないと思いますか?」と質問したところ、あらゆる分野で不足している「力」について、何十種類もの回答が得られました。その中でも票が多く集まった上位5位をご紹介しましょう。1位会話・コミュニケーション力……57票(6.5%)2位想像力……42票(4.8%)3位忍耐力……37票(4.2%)4位思いやり力……33票(3.8%)5位行動力……27票(3.1%)1位は、「携帯のメールばかり使ってしまう」(25歳/女性)、「ネットが普及しすぎた」(26歳/女性) などを理由とした「会話力・コミュニケーション力」。会話をせずとも連絡が取り合える通信手段の発達により、本来の会話能力がなくなってしまっていると感じている人が多いようで、「近所付き合いが希薄だからこそ、家庭内の事件が多いように思う」(29歳/女性)という視点の人もいます。2位の「想像力」は、「相手を思いやる余裕がなく、せかせかしている人が多い」(27歳/女性)、「想像力があればいろいろな事が解決できる」(32歳/女性)ほか、「想像力があれば世の中悪い方には向かわない」(27歳/女性)という意見もあります。3位は「忍耐力」。「不景気の影響もあるが、定職につかない人や、自殺者などが増えているので」(30歳/女性)、「満員電車に乗っていると高確率で舌打ちが聞こえてくる」(28歳/女性)と、世の中の人が「権利ばかり主張して、自分の義務を果たさない」(24歳/女性)という傾向に向かっていることを危惧(きぐ)する人も。■思いやり力、行動力、犠牲力、献身力、革命力、生命力4位は「思いやり力」。「先が見えず、不安から、自分さえ良ければよい!と豪語せんばかりの人が多い」(25歳/女性)、「みんな自分のことが優先でギスギスしている」(30歳/女性)というのが主な理由。「相手がこうしたら仕事がしやすいだろうと、相手のことを思いやる力」(27歳/女性)があると、職場の空気も変わることでしょう。5位は「行動力」。「不景気だからなのか、『草食』の言葉が生まれたように、行動力が足りないように思う」(31歳/女性)それは、「行動力かつ決断力を持ち、リーダーシップを取れる人間が少ないと思う。人に言われたことをするだけの人間が多い」(28歳/女性)ということにつながりそうです。ほかにも「犠牲力、献身力。自分が損することを極端に避ける」(23歳/女性)、「革命力。革命的な事業を成し遂げる人物がいない」(37歳/女性)、「生命力、強く生きようと思っていない」(27歳/男性)など、さまざまな力の不足が指摘されました。■取り戻したい政治力国を引っ張るべき政治家に対する力不足の声も目立ちました。政治力が足りないという方からは、「考えれば意味がないことが分かると思うのに、人気取りだけのために無意味な政策をしていること」(34歳/男性) 、「政治家が頼りなく、物事が全く進んでいないことはもちろん、選ぶ側の国民にもきちんと監視する力が足りていない」 (32歳/男性)また「政治家の答弁を聞いていると説明力がないと感じる」(25歳/男性)、「未来貢献力が足りない。将来的によくしていこうという姿勢が政治的にあまりないから」(24歳/男性)など、日本の政治の未来に対する不安の声が漏れ聞こえてきました。多くの人が自覚しているこれらの力を養うことができれば、明るく活動的な社会が開けるのかもしれません。(蘭景×ユンブル)
2012年04月19日