富士通は2月24日、ネットワークシステムの運用・保守などを自動化するソフト「FUJITSU Network Virtuora SP (バーチュオーラ エスピー、以下、Virtuora SP)」を同日より販売開始すると発表した。価格は472万円(税別)から。「Virtuora SP」では、ネットワーク機器の制御インターフェースとして、広く使用されているSSH/SCP)およびRESTを採用しており、多様なネットワーク機器の状態やポート単位のトラフィック流量などを収集・分析し、ネットワーク回線の切り替えなどの制御を行うことが可能だという。「Virtuora SP」は、Policy Design ToolとPolicy Engineの2つの機能で構成。Policy Design Toolは、顧客が行う運用・保守の業務内容をポリシー(ノウハウをシナリオ化したもの)として定義。一方のPolicy Engineは、定義したポリシーにスケジュール設定を行うことで業務を自動化する。ポリシーの定義は、プログラミング言語で記述する必要はなく、BPMN標準のフローチャート形式でグラフィカルにワークフローを作成し、ポリシーとして定義することができるという。また、シナリオの検証ができるシミュレーターを搭載し、作成したワークフローの擬似環境で検証することができ、実機での検証に比べ、時間やコストを削減できるという。Virtuora SPのユースケースとしては、ネットワークに障害が発生した場合、現用系ネットワーク回線から待機系ネットワーク回線の切り替え、障害復旧後は、切り戻し作業を自動的に行うことを想定しており、切り戻す時間を通信データ量の少ない夜中に設定したり、ネットワークを切り替えても問題のないデータ量の値に閾値を設定することも可能になるという。同社では2018年度までに40億円売上げを目指している。
2016年02月24日KDDI研究所は2月22日、ウインドリバーと日本ヒューレット・パッカード、ブロケード コミュニケーションズ システムズ(ブロケード)と共同でネットワーク仮想化時代に向けて人工知能を活用した自動運用システムを開発し、人工知能による故障予測に基づきネットワークを自動運用する実証に成功したと発表した。なお、同実証に成功したのは世界初だという。今回の実証では、ソフトウェアバグなどの異常の兆候を9割以上の精度で事前に検知し、従来の約5倍の速度で仮想化された機能を別拠点などの安全な場所へ移行することに成功している。具体的には、共通的なネットワーク仮想化基盤にハードウェアやソフトウェアの深刻な障害の兆候を検知する人工知能を埋め込み、効率的に学習、状況判断するとともに、予兆結果に基づいてSDN/NFVオーケストレータが最適な復旧プランを導出し、仮想化された機能を瞬時に移行させる自動運用システムの実証を行った。成果として設備警報などで検知可能な異常だけでなく、一旦発生すると深刻な事態を引き起こす恐れのある事象にも対応可能となり、ネットワーク仮想化時代の運用高度化の実現が期待されるという。以下は実証実験の概要ならびに技術的ポイント。共通仮想化基盤に分散的に埋め込まれた人工知能が汎用サーバや仮想化された機能など、ハードウェアとソフトウェアの両面で異常な兆候がないか、学習、検知する。この結果、そのまま放置すると深刻な事態につながる恐れのある兆候を捉える。なお、精度の高い学習と分析には膨大な統計量の処理が必要になるため、人工知能を分散させるというアプローチを取っている。上記で捉えた兆候などの情報を統合管理制御システムに集約し、その情報に基づきSDN/NFVオーケストレータは最適な復旧プランを導出。例えばソフトウェア異常(例:バグに起因するメモリ漏洩)を放置すると突然機能が停止する恐れがあるため、停止する前に代替機能でサービスを継続させる。また、ハードウェア異常(例:冷却ファン劣化によるサーバの放熱異常)の影響を考慮して、該当する仮想化された機能を別拠点などへ移行させる。上記の復旧プランに基づき、実際の復旧作業を自動的に進める中で、特にハードウエアなどの設備に起因した異常に対しては、影響を受けるサービスの範囲が大きくなる。その様な場合、該当する仮想化された機能の数も非常に大きくなり、それらをサービスに影響を与えずに移行させるかが課題となる。そこで、高速移行技術で影響を最小限に留めながらリスクを回避する。各社の役割としてKDDI研究所は人工知能による監視システム、SDN/NFVオーケストレータ、仮想化された機能、ウインドリバーはキャリアグレード仮想化基盤ソフトウェア、高速移行技術、日本ヒューレット・パッカードは仮想化された機能、ブロケードは仮想化された機能(Brocade vRouter製品)をそれぞれ担当。KDDI研究所は、ネットワーク仮想化への取り組みを通じて、IoT/M2Mなど多様化するサービスへの柔軟な対応と、より複雑化する運用の簡素化を図り、第5世代移動通信システム(5G)ネットワークの実現を目指す。また、NFV/SDN運用システム技術はTMForumやETSIなどの標準化団体を通じて、共通仮想化基盤における人工知能活用はOPNFVやOpenStackなどのオープン実装団体を通じて、ネットワーク仮想化によるインフラ基盤の高度化に貢献していくという。
2016年02月22日NTTドコモは2月19日、通信混雑時における通信のつながりやすさを向上させるネットワーク仮想化技術の開発を完了した。複数ベンダーのEPC(Evolved Packet Core)ソフトウェアの動作が可能なネットワーク仮想化技術の開発は世界初だという。同社はネットワーク仮想化技術を適用した商用ネットワークでの通信に成功しており、3月から運用開始を予定している。EPCは、LTEといった多様な無線アクセスを収容し、ユーザーの認証や移動しながらもデータ通信を継続するための移動制御、課金機能などを提供することで、インターネットをはじめ外部ネットワークと接続する通信設備。ネットワーク仮想化技術は、通常特定のハードウェアでしか動作しないソフトウェアを仮想的なハードウェア上で動作させる技術。同技術の導入により、災害などを原因とした通信混雑時における通信のつながりやすさ向上や、設備故障時における通信の継続提供を確実にする考えだ。加えて、新たなサービスを迅速に提供できるほか、設備投資の効率化も見込めるとしている。今回、複数ベンダーのEPCソフトウェアの動作が可能なネットワーク仮想化技術を開発したことで、各EPCソフトウェアが共通のハードウェアで使用でき、通信設備の利用効率を最大化することが可能だという。各社専用のハードウェアが前提であった既存のエコシステムを変革することにより、ソフトウェアの選択肢が広がり、新たなサービスが生み出されることが期待されている。同社のネットワーク仮想化技術はETSI NFV ISG(European Telecommunications Standards Institute Network Functions Virtualisation Industry Specification Group)で制定された規格に準拠し、複数ベンダーのソフトウェアとハードウェアの組合せを容易にするオープンな環境を実現するとしている。なお、同社はネットワーク仮想化技術の導入に伴い、IPネットワークを柔軟に切り替えることができるSDN(Software Defined Networking:ソフトウェア定義型ネットワーク)技術を導入。ネットワーク仮想化技術とSDN技術が連携することで、ネットワーク仮想化技術の導入効果を最大化することが可能だという。今後、同技術の適用範囲を段階的に広げるとともに、将来的にはネットワーク全体の仮想化を目指す。
2016年02月22日NECは2月15日、地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link(アイディーリンク)」に2つのサービスを追加し、3月1日より順次、提供開始すると発表した。「ID-Link」は、地域の病院や診療所といった医療機関に分散されている患者の診療情報を統合し、連携する医療施設などの間で共有するサービス。今回、拡張サービスとして、クリニックや調剤薬局などが公開する患者情報をID-Linkサービスセンター内に容易かつ安全に保管できる「ストレージサービス」、患者情報をサマライズ(集約)して表示することで情報共有時の利便性を向上する「リポジトリサービス」が提供される。ストレージサービスを利用することで、公開環境を持たないために情報公開ができなかったクリニックや調剤薬局、介護施設なども、患者情報を公開し共有することが可能となる。リポジトリサービスでは、「標準コードマッピング機能」「サマリービュー」「フェイスシート」を順次提供していく。「標準コードマッピング機能」は、各施設が電子カルテシステムなどのマスタで登録している、処方・注射・検査結果・病名に対して独自に設定したコードと、業界標準のコードとのマッピング(対応づけ)作業を行うための機能。「サマリービュー」では、患者の処方履歴や検査結果について、時系列やチャートでの表示を可能とし、患者情報を素早く的確に把握することに活用できる。「フェースシート」は、患者の基本情報(既往歴、アレルギー情報など)や日常生活に関する情報(ADL:Activities of Daily Living)などを集約して患者単位で一覧表示するもの。
2016年02月15日東京・渋谷にある「なぎ食堂」は、肉・魚・卵を一切使わない“ヴィーガン”料理のお店でありながら、がっつり食べて満腹になれるメニューで人気のお店。2013年にはそのレシピを一冊にまとめた『なぎ食堂のベジタブル・レシピ』を発売し話題になった。そしてこのたび待望のレシピ本第二弾『野菜角打ちなぎ食堂のベジおつまみ』が3月15日(火)に発売となる。『野菜角打ちなぎ食堂のベジおつまみ』発売情報タイトルにある“角打ち”とは、いわゆる「酒屋の店頭で酒を呑む」行為のことで、ここ数年の立ち飲みブームもあって注目されているキーワードだ。今回のレシピ本では、まさにそんな角打ち気分で楽しめる、野菜だけで作れる超簡単なおつまみをたっぷり掲載。しかも、調理時間は最短1分、ほとんどのレシピが2~3行程でできるものばかり。しかしながら、ちょっとしたおかずにもなるメニューもいろいろで、お酒を呑まない人でも満足できるアイデア盛りだくさんのレシピとなっている。すぐにできるスピードメニューから、和える・焼く・炒める・煮る…など調理法別にレシピを掲載。また、「なぎ食堂」でもお馴染みの、使い勝手のいいオリジナルのソースのレシピも公開。巻末には、著者であり店主の小田晶房さんと、バンドcore of bellsのメンバーであり「飲み屋 えるえふる」を経営する會田洋平さんとの「角打ち対談」も収録。おふたりにとってのお酒やおつまみ、飲み屋やお店を経営することなどが語られている。■『野菜角打ちなぎ食堂のベジおつまみ』小田晶房2016年3月15日(火)発売1400円+税ISBN:978-4-8356-2879-0四六版並製本128ページ
2016年02月09日●ベジタリアンにも嬉しい! 社内ビュッフェ2015年5月、社員食堂をリニューアルしたソニー。バラエティに富んだメニューを楽しめる「ビュッフェアイランド」と、食事や会議など自由に利用できる「リラックスゾーン」が新たに設立された空間といった噂をきいて、実際に社員食堂に足を運んだ。○社員の好奇心を刺激する、社内環境へそもそもなぜ社員食堂をリニューアルしたのか。そこには、会社のミッションがあったそうだ。ソニーでは、「ユーザーの皆様に感動をもたらし、人々の好奇心を刺激する会社であり続ける」ことをミッションに掲げている。「社員が元気でクリエイティブでなければ、感動をもたらす商品やサービスを生みだせませんから」 と話してくれたのは、ソニーコーポレートサービス 総務センター 蔵並絵里子さん。今回のリニューアルには、仕事の合間にリラックスや気分転換し、十分に能力を発揮してもらいたい! という社員への期待が込められている。○テイクアウトできるビュッフェスタイル一番大きな改革は、社内食堂の一番奥にあったフルサービス形式の和食レストランをビュッフェスタイルに変えたことだ。以前の社食は、奥まったエリアで人が集まりにくかったことや、メニューが和食のみという、社員の食のニーズへの配慮不足などの課題があった。リニューアルによって同社が特に強化したのは、「リフレッシュ」「社員間のコミュニケーション」「グローバル対応」「ワクワク感」「社内交流」の5点。そこで、実際に社内食堂に新設された2つのスペースをみせてもらった。まず「ビュッフェアイランド」は、豊富なメニューから好きな量・種類を選べるビュッフェスタイルの食堂。「計量カウンター」にプレートを置くと、食事の値段が表示される仕組みとなっている。料理の重さによる料金制で1g=1.2円。食べたいものを食べたい量だけ購入できるのが魅力的だ。専用のプレート に入れればテイクアウトできるのも、時間に追われる社員には嬉しいだろう。料理は日替わりで、20種類の和食・洋食・中華料理が展開されている。さらにベジタリアンの多い外国人社員や外国人の来客などに備え、「ベジタリアンメニュー」を導入することで、社員の多様性に対応している。このほか、中華、宮城県の郷土料理、北海道のグルメなどの料理フェアを月に1回開催し、社員を飽きさせないための工夫がなされている。●ビュッフェに隣接するのは……まるで"公園"!?○"目線"の変化で気分転換できる、リラックスゾーン次に紹介するのは、「リラックスゾーン」。社員から“休息”を求める声があったために、創設された。通常のオフィスにはないポップな色彩と形状で、見る人をワクワクさせるようなテーブルやイスが並ぶ。家のリビングをイメージした「ミニハウス」に入ると、オフィスなのにプライベート空間にいるようだ。さらに、ランチやミーティングなどコミュニケーションの形に合わせ、フレキシブルに利用できるテーブルとソファが並んでいる。これらのイスに共通するのは、座席の背もたれをあえて高くして設計していることだ。周囲からの目線を遮り、リラックスした時間を共有できる。○"段差"をつくることで"目線"をズラす「リラックスゾーン」の端にあるL字型スペースは、床に公園の芝生をイメージしたカーペットを使用し、他のスペースから一段下がったつくりになっている。イスとイスの間には、隣に人がいても目線が気にならないように、人工植物が置かれている。さらに、設置されたテーブルは縦横自由に動かすことができる。実際に、個人作業の際はテーブルを縦にしてメモ帳を置いたり、複数人の場合はテーブルを横にして床に座って話したりと、利用の仕方もさまざま。このように家具のレイアウトを変えることで、ケースバイケースにリラックスした空間を楽しめるのも魅力的だ。また、はしごを登って利用できるロフト形式の個人スペースもある。左右に壁があるので、隣にいる人のことを気にせず、自分の部屋のように集中して作業に取り組めそうだ。デザインを担当した乃村工藝デザイナー 上田 薫さんは、「公園の遊具と同様に、段差によって目線の位置が変化する仕掛けづくりをしています。普段自分達が見えない光景が見えてくるので、気分も変わるのではないでしょうか」とその効果に期待を寄せる。○これからの展望は?今回の社内食堂のリニューアルの効果について、ソニーコーポレートサービス企画管理部統括部長の白石憲一さんは「2008年以降、ソニーの業績が大変苦しい時期でしたが、2015年度より色々な施策を打った結果、回復傾向にあります。業績回復の一部に、今回のリニューアルも貢献していると感じています」とコメントした。ビュッフェアイランドの平均利用人数は、リニューアル前の80名(2014年5月)から528名(2015年12月)まで増加している。ビュッフェアイランドに対しては「以前よりも味が美味しくなりメニューバリエーションも増えた」「時間がないときにテイクアウトができるのが便利」といった声も寄せられているそうだ。リラックスゾーンも、「人の目線が気にならず、落ち着いて食事ができる」「個人作業に集中できる」などの好評価を得ている。今後、社内食堂を通してどのような取り組みをしていきたいかを聞いたところ、蔵並さんは「課題の一つである社員間のコミュニケーションの活性化です。今後としては、スペースを活用してイベントや懇親会などの機会をつくっていきたいと考えています。お昼以外の時間にも、人が集まる空間をつくることができると思っています」と意気込みを語った。○まとめさまざまな製品を生み出すソニー。その舞台となるオフィスでは、"人々に感動をもたらす商品やサービスを届けたい"という想いから、より社員の好奇心を刺激するための仕掛けづくりがなされていた。以前本誌が取材したジョンソン・エンド・ジョンソン でも、社内の組織変更に応じてオフィスのレイアウト改善が行われていた。このような会社の方針やミッションを紐付けた社内環境の改変は、企業成長と密接なところにあるのかもしれない。
2016年02月03日ブロケード コミュニケーションズ システムズは1月21日、モバイルネットワーク市場の参入について都内で記者会見を行った。近年、急速に拡大するモバイルネットワーク市場向けのソリューションを拡大するとともに、取り組みを強化していく方針だ。最初に日本法人のブロケード コミュニケーションズ システムズ 代表取締役社長の青葉雅和氏がモバイルネットワーク市場参入について「政府の携帯料金引き下げ策やMVNO市場の拡大、クラウド事業者がIoTに特化したサービスなどを展開している。これまで、われわれは『New IP』(第3のプラットフォームに対応する新しいネットワークのアーキテクチャ)を支持しており、ネットワークでもハードウェアとソフトウェアを別々のベンダーから調達することが可能となった。オープンかつスケーラブルなネットワークを構築することができ、これと同様のことがモバイルでも可能なのではないかと考えている。過去1年半にわたりモバイルのスタートアップ・ベンダーとしてモバイルアナリティクスのVistapointe、ヴァーチャルEPCを扱うConnectemなどを買収しており、米国では開発体制の構築、日本ではモバイルのエンジニアなどを採用し、ユーザーに製品を提供できる体制が整った。これまでデータセンターネットワーキングにおいてSANやイーサネットファブリック、データセンターネットワーキングのソフトウェア化に取り組んできており、これから新しいマーケットとしてモバイルにおいてソフトウェア化という戦略のもとで参入する」と意気込みを語った。次に米国本社 CTO兼コーポレート・デベロプメントおよびエマージング・ビジネス担当シニア・バイスプレジデントのケン・チェン氏と、ディスティングイッシュト・エンジニア モバイル・ネットワーキング担当CTOのケビン・シャッツケーマー氏が同社の戦略、モバイルネットワークビジョンについて説明した。チェン氏は同社の戦略として「われわれのコアビジネスはファイバーチャネルSAN、イーサネット/IPファブリック、キャンパスネットワーク、ルーティングとなり、成長過程のビジネスはSDN(Software-Defined Network)とNFV(Network Functions Virtualization)がある。そして、近年は新しいビジネスとしてモバイルやビッグデータ分析、セキュリティをはじめとした高度なテクノロジーへの投資を行っている。まずはモバイルで2社を買収し、ConnectemはヴァーチャルEPCにおいてパイオニアの企業であり、多くの企業で製品が導入されている。また、ビッグデータ分析にも注力しており、大規模なテレメトリデータを収集、処理、配信しているほか、セキュリティの投資としては機械学習を用いて次世代のセキュリティ製品を構築している」と語った。続いてシャッツケーマー氏はモバイルネットワークビジョンについて「現在、モバイル業界は転換期を迎えており、モバイルやクラウド、ソーシャル、データアナリティクスといった第3のプラットフォームの出現により、5Gは4Gの単なる進化ではないということだ。高速でレイテンシーが低くなり、新しいインタフェースが出るということではなく、5Gは新たなデジタル世界を実現するものだ。しかし一方で、サービスプロバイダーはOTT(Over-The-Top)メッセージによるSMS収益の侵食といった収益の確保や、電波利用量を凌ぐトラフィック量の増大などネットワークの課題を抱えている」と指摘した。同社のモバイルビジョンとして「一連の課題を抱えるモバイルサービスプロバイダーにわれわれが提供する価値は3つある。1つ目はイノベーションのスピードアップを支援しつつコストの、低減も可能するソリューションを提供し、新しい収益機会とサービスアジリティを改善していく。2つ目はインフラ側でのデマンドはスケールアップ、スケールダウンするなど動きがあるため新しいワークロードの処理を効率的にする環境が必要であり、運用の簡素化、プロビジョニング、多様なユースケースを想定したマネジメントを行う。3つ目は、それぞれの要件を満たすパーソナライズが可能なネットワークサービスに向けて、ARPU(Average Revenue Per User)の増加やカスタマーバリュー、カスタマーリテンションを図る」と同氏は強調した。最後に同氏は「われわれはビジョン、ソリューション、アーキテクチャ、パートナーシップによりモバイルサービスプロバイダ市場を破壊的に革新し、SDN、NFV、データセンターネットワーク市場における実績がモバイルネットワーク分野でリーダーシップを裏づけ、技術への投資を継続する。そして革新的なソリューションを今後も継続して投入していく」と胸を張った。今後、同社はSDNやNFVの各種技術コンポーネントで構成されるモバイルネットワーク向けソリューションの国内展開を本格化し、従来の固定的で柔軟性に乏しいネットワーク(Old IP)からの脱却を図ることで国内のモバイルネットワーク事業者(MNO)、およびMNOの回線を借りてモバイルサービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)の収益拡大を支援する。次世代のモバイルネットワーク・サービスを自社ネットワークに採用することで、多くのメリットを享受できる企業に対しても5G時代を見据えた新たな企業ネットワークアーキテクチャを提案していく考えだ。
2016年01月22日インターネットイニシアティブ(IIJ)と日立金属は1月12日、SDN(Software-Defined Networking:ソフトウェア定義型ネットワーク)技術を活用した企業向けネットワークソリューション分野へ技術協力を発展させることで合意した。両社は今後、IIJが開発したSDNコントローラと日立金属のイーサネットスイッチ製品を連携させたソリューション開発のほか、双方の製品、サービスの再販を通じ、新たな市場開拓を進めていく。主な取り組みの内容はIIJのSDNコントローラ「OmniWarp(オムニワープ)」と日立金属のスイッチ製品のAPRESIA(アプレシア)シリーズの相互接続試験など、商用化に向けた技術検証を実施するほか、IIJのクラウド型ネットワークサービス「IIJ Omnibus(オムニバス)サービス」とAPRESIAシリーズを連携させたネットワークソリューションの開発を行う。また、双方の製品、サービスの再販、両社の製品を組み合わせたSDNソリューションの提案を実施していく。両社は、2013年よりSDNを使った広域ネットワークであるSDN-WANの分野で共同技術検討を行っている。今回の合意により、適用分野を企業内LANの領域に広げ、両社の製品および技術的知見を応用した新たなSDNソリューションの開発で連携を強化し、企業ネットワークの仮想化ニーズに応えていく方針だ。
2016年01月12日異業種交流会などの出会いの場には、ねずみ講などのネットワークビジネスの勧誘目的で参加している人がいます。中には女性もいるので、同性同士だとつい油断しがちです。彼、彼女らの誘い方の特徴・手口を知って、身を守る方法について聞きました。■1.料理合コン「料理も習えて出会いもありそうなので参加しました。3人1組でビーフストロガノフを作ったのですが、私以外の2人がなんと別々のマルチ商法の人たちでした。男性からはタワーマンションで経営者が集まるパーティーがあるから来ないか、とか。女性からは、カリスマのように崇めている社長の映画の試写会に行こうとそれぞれ誘われました」(24歳/女性/保育士)“経営者”、“タワーマンションでのパーティー”は2大危険ワードです。あとは、料理合コン経由で料理パーティーに誘い、そこで鍋などを紹介して買わないか勧めてくることもあるようです。初めは大勢が参加するパーティー程度の比較的軽い誘いですが、これからどんどんと誘いがエスカレートしていきます。この段階でLINEなどはブロックして連絡が来ないようにしましょう。■2.婚活系の出会いパーティー「出会いがないので婚活パーティーに参加してみました。私は一人で参加したのですが、女子トイレで2人組みの女子に声をかけられて。『今度合コンするから誘うよ』と言われ、LINEを交換しました。数日後、そのうちの一人から『Aちゃん!女子会しよー』というLINEが。嫌ではなかったので参加することにしたのですが、来たのはその子一人で、彼女の行きつけのカフェに行きました。そこで、『Aちゃん、今幸せ?』とか、マルチの人が愛読していると言われている自己啓発の本をしきりに薦めてきたりして怪しいなーと思いました。“いろいろ教えてくれている経営者の人”の話が9割で、これのどこが女子会なのかと。会ったのは平日だったけど私はシフト休みだったので、ムダにされた時間を返してほしいなと思いました」(23歳/女性/サービス)会おうと提案されたのが平日夜で、場所が相手の行きつけのカフェは相当怪しいです。おそらくいつもそこで勧誘をしているのでしょう。女性同士だとつい警戒心が緩みがちなので注意です。マルチ仲間の男を連れてくる可能性があるので、こういった事があれば、次に合コンに誘われても参加しないのが正解でしょう。■3.読書会「クラスの友達に誘われて読書会に参加しました。キャリアウーマン風の女性が進行役で、『あなたの夢はなんですか?』と参加者一人ひとりに聞いてきました。宗教っぽくて薄気味悪かったので、具合が悪くなったと言って退席しました。その後もその友達から、開運メイク講座とかフットサルの誘いが来ましたが、全部断りました。後の噂で、彼女は有名なマルチ商法をやっていると聞きました」(22歳/女性/学生)読書会にかかわらず、「夢を聞き出す」というところがチェックポイントですね。夢を聞き出して、それを叶えるためにはお金が必要という話題に持っていきます。そこで、マルチ商法は理に適っているという流れにするのです。学校の友達の誘いだからといって、うかつに乗れないですね。疎遠にして、付き合うのは控えましょう。■4.社会人との合コン「合コンで知り合った年上の男性ですが、旅行ができてお得なバイトをやらないかとかしつこくって、LINEもブロックしていたのですが、ブロックしてもグループの招待って届くのですね。100人以上が招待されているネットワークビジネスのグループへの招待が届きました」(20歳/女性/学生)もちろん、グループの招待は拒否しておきましょう!無視するのが一番なので、TwitterやFacebookなどで友達申請が来ても拒否しましょう。向こうはなんとか繋がりを作ろうとするので、ひとつひとつブロックしていくことが必要です。■おわりにネットワークビジネス従事者は、カモとなる人を見つけるために常に新しい出会いを求めています。上記のようなワードがでてきたらほぼ間違いなくマルチの勧誘でしょう。断ることと、彼らからの連絡手段を断絶することが重要です。(有沢未紅/ライター)(ハウコレ編集部)
2016年01月09日Infobloxは1月7日、都内で記者会見を開き、ネットワークセキュリティの事業戦略と、UDP(ユーザー・データグラム・プロトコル)のショートパケットをリアルタイムで分析する新ソリューション「Infoblox DNS(ドメイン・ネーム・システム) Threat Analytics」について説明を行った。最初にInfoblox エグゼクティブバイスプレジデント ワールドワイドフィールドオペレーションズのトーステン・フライタグ氏が事業戦略について説明した。同氏は「近年、CIOの懸念事項としては3つある。1つ目は可能な限り早くアプリケーションの展開を図る俊敏性、2つ目はビジネスおよびデータ、知的所有権の保護、3つ目は効率性だ。これらはビジネスを牽引する要素だが、ITに落とし込むとセキュリティ、クラウド、オートメーションとなる」と述べた。そのうえで「セキュリティ、クラウド、オートメーションは、CIOだけでなく、組織から見ても課題を抱えている。セキュリティは日々新たな脅威が出現しており、これらに対抗するため企業は多くの資金を投入しなければならない。また、クラウドを利用している企業は数多くあるが、マニュアルプロセスに時間を要し、当初想定していた俊敏性が生まれていない企業も散見される。オートメーションについては、労働集約型やスプレッドシートでの管理が阻害要因となっており進んでいない。そのような状況下で、CIOにとってはセキュリティが最優先課題となっている」と同氏は訴えた。同氏はセキュリティについて「マルウェアをはじめ、企業はさまざまな攻撃を受けているが、中でも最近はDNSに対する攻撃が増えている。DNSに対する攻撃としては悪意のあるWebサイトに迂回させることなどが目立っており、最も危険なのはDNSを使用してデータを組織外に持ち出してしまうことだ」と指摘。また、DNSについては「DNSのインフラセキュリティを担保したうえで、グローバルのインフラセキュリティを制御する必要がある。ここで重要なのはグローバルのインフラ管理だ。多くのグローバル企業ではDNSの管理が分割化されているが、管理の一元化を果たした上で、次の段階で自動化を図り、既存のITアーキテクチャとスムーズにインテグレーションすることで仮想化などを行っていく必要がある」と説明した。近年、DDoSベースの攻撃が増加している状況下でのセキュリティ対策としては、メールのウイルス対策やURLフィルタリング、アンチスパム、Webアプリケーション・ファイアウォールなどの導入だけでは不十分であり、例えば、ファイアウォールでは名前解決で用いるポート53が常に空いているというDNSの弱点を狙い、攻撃を受けることがある。実際、米国ではDNSが使うポート53を使って、クレジットカード情報の漏洩なども発生しているという。DNSトラフィックに適用されるレポーティングは、企業やサービスプロバイダーなどのデータ損失を未然に防ぐことができる。新ソリューションであるInfoblox DNS Threat Analyticsは、一般的なファイアウォールやDPI(ディープ・パケット・インスペクション)が不得意とするUDPのショートパケットをリアルタイムに分析することを可能とし、1月末から提供開始を予定している。続いて、カントリーマネージャーの仁枝かおり氏が日本におけるインターネット環境について「利用者が頭打ちになっている一方、高齢者の利用が多くなっているほか、スマートフォンやタブレット端末での接続が増加傾向にある。また、クラウドサービスの利用が金融・保険業や大手企業で拡大するとともに、IoTデバイスの普及台数も増加しており、大手企業の5割強が過去5年間に攻撃を受けている」と日本の現状を語った。また、日本の販売戦略について同氏は「現在、セキュリティのアセスメントのプラグラムを無料でユーザーに提供しており、状況把握に努めている。われわれの販売ターゲットエリアはROI(投資対効果)の向上やコンプライアンス強化、セキュアで安定的な環境構築を望むユーザーだ。販売アプローチはこれまでパートナー指向だったが、セキュリティ自体が複雑となっているためテレコムや公共・文教、金融、製造に対し、ダイレクトに営業を進めている」と述べた。今後、同社では新ソリューションの投入に加え、製品機能、ソリューション展開、および国内パートナーとの連携の強化を図ることで、国内の通信事業者およびクラウドサービス事業者に向けて営業拡大を推進していく考えだ。
2016年01月08日パナソニックの100%出資連結会社であるパナソニックESネットワークスは、雷サージ耐性を強化し、屋外設置のネットワークカメラや無線LAN用アクセスポイントにも適したPoE対応スイッチングハブとして24ポート品「Switch-M24PWR」、16ポート品「Switch-M16PWR」、12ポート品「Switch-M12PWR」の3機種を2016年1月8日から順次発売する。3機種ともに電源コード側から伝わる配線誘導雷サージだけでなく、UTPポート側(10/100BASE-TXポート)からの配線誘導雷サージ耐性を強化。それぞれのポートにサージ防護デバイス(SPD)を搭載することにより、特に落雷の影響を受けやすい屋外用のネットワークカメラや無線LAN用アクセスポイントを接続する場合などに有効だという。また、未使用ポートの電力を抑制する機能やPoEスケジューラ機能などの省エネ機能も備え、日本語表による設定変更、トラフィックのモニタができる「日本語WEB管理機能」のほか、周囲温度や本体のファンに異常が発生した場合にLEDで知らせる機能など運用面でも利便性を図った機能を搭載している。Switch-M24PWRの価格は19万8,000円(税別)で2016年1月8日、Switch-M16PWRの価格は17万5,000円(同)で同12日、Switch-M12PWRの価格は16万3,000円(同)で同下旬からそれぞれ発売を予定している。
2015年12月18日日本ユニシスは12月15日、島根県松江市でメッシュ型地域通信ネットワーク(NerveNet)の実証実験を開始すると発表した。市役所外からのイントラネットへの安全なアクセスと、自治体間の安全な情報連携の実証実験を通じて、行政サービスの向上や地方創生を目指す。NerveNetは、情報通信研究機構(NICT)が開発したメッシュ型地域通信ネットワークで、携帯電話や固定電話と異なり、各基地局のサーバに情報を持ち、かつ基地局同士が網の目のようにメッシュで接続される。また、自動経路生成機能を持つため、回線が切断されても分散配置された別のサーバからサービス提供を継続でき、地域通信ネットワークの耐災害性を向上させる。松江市は、プログラミング言語「Ruby」による産業振興に力を入れており、Rubyを使って開発したグループウェア「縁sys(えにしす)」を用いて市職員間の情報共有を行っている。しかし、セキュリティ上、市役所外とのやりとりは主にメールに限られているため、大容量ファイルを簡単に受け渡しすることができず、市職員が外出先や出先からのイントラネットへのアクセスが制限されているという課題があった。今回、NerveNetのセキュリティ機能と縁sysが持つ情報共有機能を組み合わせて、外部からのイントラネット上の縁sysへアクセスすることで、NerveNetにより既存の情報セキュリティポリシーを変更することなく、必要な情報へアクセスが行えるようになる。今年度は、実証実験専用の縁sysサーバとサンプルデータを用いて、利用者の使い勝手や管理者の運用方法を確認するとともに、脆弱性検査を行い情報セキュリティの機能を検証する計画だ。あわせて、自治体間の安全な情報連携の検証として、すでに実証実験に協力している長野県塩尻市と松江市のNerveNetを接続し、セキュリティポリシーを変更することなく、地域間の安全な情報連携を検証する。一例として、松江市の観光や歴史に関する情報を、NerveNetの情報連携アプリを通じて配信し、塩尻市に設置したデジタルサイネージ(電子看板)に表示する。日本ユニシスは、今回の実証実験によって、NerveNetと通信キャリア回線や既存のインターネット回線との連携や組み合わせにおいて、利用者の使い勝手や情報セキュリティの面からの安全を確認する。また、松江市の出先機関や企業局との地域内イントラネット構築に向けて準備・設計を行い、同実証実験に続く次年度のアプリケーション検証も予定している。今後、2016年以降に自治体や企業がNerveNetを活用したアプリケーションやプラットフォームを実用化することを目指すとしている。
2015年12月16日ANAが加盟しているスターアライアンスはこのほど、LCC(低コストエアライン)およびハイブリッドエアラインとネットワークを展開する「コネクティング・パートナー・モデル」を導入することを発表。その第一モデルとして、南アフリカのLCCであるマンゴー航空と提携した。○加盟航空会社と同水準の運航基準を設定「コネクティング・パートナー・モデル」とは、LCCおよびハイブリッドエアラインの運航便を利用した際でもスターアライアンスのネットワークに乗り継ぎが可能となるシステムで、就航地やフライトの選択肢の拡大を目指している。コネクティング・パートナーに対しては、既存のスターアライアンスのネットワークへの適合性を慎重に評価する。選定された航空会社はスターアライアンスに加盟はしないものの、スターアライアンスが求める高度な運航基準に従って運航していくこととなる。スターアライアンス加盟航空会社コネクティング・パートナーとの乗り継ぎ利用者は、スルーチェックインやスルーバゲージなどのスターアライアンスの特典を受けられる。また、コネクティング・パートナーはスターアライアンス加盟航空会社と2社間で契約を通じて、マイレージプログラムをベースにした特典を追加することが可能になる。さらにスターアライアンス・ゴールドメンバーは、個別のコネクティング・パートナーの多様な特典サービスも利用可能となる。スターアライアンスのマーク・シュワブCEOは、「この革新的なコンセプトによって新モデルを切り開きます。航空業界では『従来型のフルサービス』と『低コスト』のビジネスモデルが収束していくという、確かな傾向が見て取れます」とコメントしている。今後はコネクティング・パートナーと協力することによって、まだ就航できていない市場へのアクセスも含め、より幅広いネットワークを狙う。○南アフリカ最大のLCCと提携同プロジェクト初となる契約は、南アフリカのLCCであるマンゴー航空。マンゴー航空は2006年11月15日に初フライトを就航し2016年には10周年を迎える。保有するボーイング737-800型機を4機から10機へと増やし、南アフリカ国内の主要都市に加えてヨハネスブルグとザンジバル間も運航。このほど、旅客輸送量で南アフリカ最大のLCCになった。マンゴー航空は、機内でWi-Fiサービスを提供するアフリカ唯一の航空会社であり、ワールドトラベル・アワードやスカイトラックスを含むさまざまな賞を受けている。マンゴー航空のニコ・ベザイデンホウトCEOは今回の提携にあたり、「スターアライアンスのコネクティング・パートナーに参画し、その最初の航空会社になることは、当社の中長期ビジネス目標にしっかりと組み込まれています。革新とエクセレンスの絶え間ない追及はマンゴー航空の基盤であり、わが社の企業文化の基礎を成すものです」と述べている。また、コネクティング・パートナーになることに対しても、「あらゆるLCCもしくはハイブリッドエアラインとの競争に優位性をもたらす」と考察している。マンゴー航空との提携に関してシュワブ氏は、「コネクティング・パートナーという新コンセプトを導入するにあたり、マンゴー航空の革新的で斬新なスタイルが決め手になりました。2016年第3四半期には、新しいかたちでサービスをご利用いただく最初のお客さまをお迎えできることを目指しています」とコメントしている。
2015年12月15日ソフォスは12月9日、ネットワークとエンドポイントのセキュリティを自動連係する次世代型ファイアウォール/UTMの「Sophos XG Firewall」を発表した。同社によると、こうした自動連係は業界初の取り組みだという。同製品は、ハードウェア・ソフトウェア一体型のアプライアンス製品「Sophos XGシリーズ」と、ソフトウェア提供の「Sophos Firewall OS」、仮想アプライアンスの3形態で提供される。これまでのセキュリティ製品が個別に動作していたのに対し、今回の製品では"互いに協調して動作する"という「Synchronized Security」構想をソフォスは新たに掲げており、この構想のもとに開発した独自の自動連係機能「Sophos Security Heartbeat」を採用する最初の製品となる。この機能は、既存のエンドポイント向けセキュリティ製品「Sophos Cloud Endpoint Protection Advanced」と、Sophos XG Firewall間で15秒ごとに通信し、エンドポイントのセキュリティ状況を共有する。マルウェアに感染した際には、エンドポイントからセキュリティ状態が「高」であることを知らせる"ハートビート"(鼓動)がXG Firewallへと送られ、Firewallがエンドポイントからのネットへのアクセスを自動的にブロックする。その後、感染したエンドポイントが復旧した場合にも、制限していたネットへのアクセスを自動的に復旧する。アプライアンス製品のXGシリーズは、ファイアウォール機能のほかにアプリケーションコントロールやIPS、メールスパム対策、暗号化、DLP、Webフィルタリング、WAFなどの次世代型ファイアウォール機能/UTM機能を、ユーザーのニーズに合わせて提供する。小規模システム向けから大規模システム向けまで、全19機種のラインアップを用意する。価格は、エントリーモデルの「Sophos XG 85(デスクトップサイズ)が6万1100円~、ハイエンドモデルのXG 750(2Uサイズ)は、628万2300円~。いずれも、ファイアウォールとIPS、Webフィルタリング、年間サポート費用など、企業システムに最低限必要な機能を一括で提供する専用の年間バンドルライセンス「Enterprise Protect」の新規購入価格となる。受注開始は14日を予定している。
2015年12月10日アライドテレシスは12月7日、ネットワーク製品の管理ツール「AT-Vista Manager version 1.0」の出荷を即日開始したと発表した。AT-Vista Managerは、SDNソリューション「Allied Telesis Management Framework」(AMF)とワイヤレスマネージャーのノード管理がGUI上で可能になるWebアプリケーションで、AMFネットワーク構成を自動認識し構成図を自動生成して表示することができる。主な特長として、管理しているAMFネットワークを一覧で表示したり、トポロジーマップで表示したりすることが可能で、トップは階層表示ができ、AMFネットワーク、AMFエリア、AMFノードの3階層で構成されている。マップ上に表示される機器のアイコンは手動で任意の配置に並び替えることができ、管理者の視点に応じた管理が行える。さらに、機器に異常が発生した際は、アイコンが変化して、管理者へ通知する機能も備えている。また、ワイヤレスマネージャーで管理している無線LANアクセスポイントを実際の環境に応じて配置させ、表示することで視覚的に管理でき、無線のチャンネルごとに色分け表示し、電波の可視化もできる。そのほかの特徴として、フロアマップに配置されている無線LANアクセスポイントを一覧表示するほか、AMFネットワーク、および無線ネットワークにて発生した特定のイベントを一覧で表示する。これが、CSV形式で出力することも可能だ。価格は、基本パッケージ/20メンバーの場合で税別20万円から。
2015年12月09日スプライン・ネットワークは12月1日、ユーザーの印刷行動を把握・監視し、印刷した文書からの情報漏えいを抑制するソフト印刷イメージログ監視システム「PrintInsight クライアント」を同日より発売すると発表した。個人情報やマイナンバーなどを含む機密情報の保護を強化できる。PrintInsightクライアントは、ユーザーが印刷の操作を実行すると、自動的に「印刷イメージログ」を取得し、ネットワーク上のファイルサーバーやNASなどに保存する機能を搭載する。印刷イメージログには、印刷イメージ、印刷データに含まれるテキスト情報、一般的な印刷ログ情報が含まれる。収集された「印刷イメージログ」は、PrintInsight クライアントに付属する「簡易検索コンソール」での検索、専用のサーバーソフトウェア「PrintInsight サーバー(2016年春発売予定)」でのテキスト全文検索や傾向分析に利用できる。印刷イメージログと同時に、ファイル名やテキストなどの印刷イメージがPDF/XPS形式で保存され、中身の検索が可能となる。また、PrintInsightクライアントをインストールしたPCが外出先(オフラインの状態)で印刷を行った場合、「印刷イメージログ」はそのPCに一時的に保管され、社内ネットワークに再接続した時点で収集先のファイルサーバーに自動送信される。企業への導入は、複合機、レーザープリンター、インクジェットプリンターなどすべてのプリンターが混在している環境でも可能。新設のプリンター、既設のプリンターのどちらも利用できる。価格は、1ライセンス7900円、保守サポートが1年間で1580円(税別)。
2015年12月01日リバーベッドテクノロジーは11月30日、ネットワークからアプリケーションまで製品群の統合管理を行うソリューション「SteelCentral」の機能を拡張し、最新バージョンを発表した。同ソリューションは、一元的な可視化と分析を実現する総合的なパフォーマンス管理ソリューションであり、エンタープライズアプリケーションのパフォーマンスを維持しながらITの効率と生産性を高めることができ、ユーザエクスペリエンス、アプリケーション、インフラストラクチャ、およびネットワークのモニタリングが統合され、アプリケーションのパフォーマンスの総合的な可視化を実現。アプリケーションやネットワーク、インフラストラクチャの全体にわたるパフォーマンスの可視化を実現する場合やミッションクリティカルなアプリケーションのコードを綿密に調査する際にも利用が可能とした。新バージョンのSteelCentralでは、協調型のトラブルシューティング機能が進化し、Portal、AppInternals、AppResponse、NetAuditor、NetShark、NetPlanner、NetSensorなど、主要コンポーネントに追加された新機能はプラットフォームの統合促進という共通のテーマをサポートしている。ネットワークとアプリケーションの可視性の強化では、トラブルシューティング機能が進化しており、既存の論理ネットワークやアプリケーションマップに統合された実際のアプリケーションの物理的なネットワークパスを可視化ができ、IT部門のスタッフはアプリケーションとネットワークの運用状況のビューを切り替えながら参照が可能。また、構成などの変更に起因する問題領域に集中して対応できるようになり、根本原因の特定を実現するほか、NetSharkのパケットストレージが576TBまで増強され、詳細なフォレンジック分析にも対応ができる。この機能は政府機関や金融機関、医療機関などのセキュリティ、コンプライアンスの要件が厳しい大容量ネットワークで有効だという。さらに、エンドツーエンドのアプリケーショントランザクションモニタリングの強化では、ネットワークの遅延指標とアプリケーションのパフォーマンス指標をトランザクションレベルで統合する。1つの画面であらゆるトランザクションを包括的に可視化できることに加え、コンテキストベースのドリルダウン機能により問題の診断プロセスが大幅に合理化され、複雑な問題も短時間での解決を実現している。このような機能向上によりIT部門は、ネットワークやアプリケーションのパフォーマンス問題の解決に時間や労力をかけず、戦略的なプロジェクトにリソースを割り振ることが可能だという。加えて、WebアプリケーションとWAN最適化のモニタリングのコスト効率の向上では近年のIT環境のハイブリッド化により、自社運用、仮想環境、クラウドに関わらず、WAN最適化ツールである「SteelHead」を使用してアプリケーションデリバリを最適化する企業に対応している。機能拡張により、SteelHead環境の可視性と管理性を強化し、企業ではSteelHead EXデバイスやSteelHead Interceptorデバイスのステータスを全体的なインフラストラクチャの一部としてモニタリングが可能だ。そのほか、SteelHeadで最適化されたWebアプリケーションやSaaSアプリケーションのエンドユーザエクスペリエンスのモニタリングについてもパフォーマンスの改善が期待できるとしている。
2015年11月30日●停電時でもインターネット接続を維持するシュナイダーエレクトリックの「ネットワークバッテリバックアップ+モバイル電源パック(BGE50ML-JP)」は、ネットワーク機器向けのUPS。このUPSは世界初(同社調べ)となる、モバイルバッテリにもなる着脱式バッテリパックを採用しており、一般家庭でも活躍すること間違いなしなのだ。バッテリパックだけでも追加で購入できる。○無線LANルータはもちろんノートPCでも十分UPS(無停電電源装置)は、PC本体につないて停電時にも給電を行うことで、ハードウェアやデータを保護するという使われ方が一般的だろう。このBGE50ML-JPはそうしたPC本体用ではなく、モデムやルータ、ネットワークドライブなど、ネットワーク機器という小型のデバイス向けのUPSだ。BGE50ML-JPを使用していれば、万が一の停電でもIP電話やADSLモデム、ルータなどへの給電が維持され、電話・ネットワーク回線をキープできる。ノートPCやタブレット、スマートフォンなどバッテリを内蔵するデバイスを使っているなら、停電時でもインターネットへのアクセスを保てるというわけだ。まずはUPSとしてのスペックを紹介しよう。バッテリにはリチウムイオンを採用し、容量は11,400mAh。本体背面にAC出力用コンセント×2基を備え、加えて本体部分に1基、取り外せるバッテリ部分に2基の、USB電源出力端子を持つ。満充電状態から給電を維持できる時間は、10Wの負荷時で2.5時間、50Wの負荷時で33分となっている。満充電までにかかる時間は2.5時間だ。一般的に、ADSLモデムや無線LANルータの消費電力は、大きくても十数Wくらいなので、十分使用に耐える時間は稼働してくれる。出力用コンセントは、0度・45度・90度と3段階に回転するため、接続したACアダプタが別のコンセントをふさいでしまうこともない。これは良い配慮だ。サージ保護機能も搭載しており、落雷などによる異常な大電流からも機器を守ってくれるといったように、UPSとしての性能は十分に高い。着脱式バッテリ部分のインジケータは、電池残量や充電中などの状態を5つのLEDランプで知らせてくれる。●今の時代にマッチする一石二鳥○着脱式バッテリは、普段は大容量モバイルバッテリにUPSは万が一に備える機器だが、BGE50ML-JPの実勢価格は安くて2万円弱と、その「万が一」のためにそれだけのお金をかけるか? と迷ってしまうのも事実。そこで背中を押してくれるのが、「バッテリを取り外してモバイルバッテリとして活用できる機能」だ。バッテリパックの容量は、先述の通り11,400mAh。モバイルバッテリとしては比較的大容量で、一般的なスマートフォンなら約5回、タブレットなら1~2回の充電が行える。給電用USB端子は2つで、1.0A出力の端子と、急速充電に対応する2.4A出力の端子が1基ずつだ。また、外出先でもバッテリパックを充電できるよう、充電用のmicroUSB端子も装備する。こちらの端子による充電は、UPS本体からの場合(約2.5時間)とは異なり、バッテリパックの満充電まで約8時間かかる。サイズはW13.0×D7.4×H2.2cmで重量は267gだ。USB本体からの取り外しはスムーズなので、家を出るときにUPS本体から引き抜いてカバンに放り込み、帰ってきたらUPS本体に装着して充電開始と、使い勝手もいい。一般的なモバイルバッテリのように、microUSB端子を毎回差し込むよりずっと手軽だ。○追加のバッテリパックでさらに高まる安心感と利便性バッテリパックを持ち歩いて使用するというのは、「モバイルバッテリとして使い切って帰ってきたら家が停電! これじゃUPSにならない!」という事態に遭遇する可能性もある。こんな不安を除くために、追加のバッテリパックを1つ購入しておくとよい。外出時は、持ち出すほうと入れ替えで新しいバッテリパックをUPS本体に装着しておけば、帰宅したら満充電になったバッテリパックとUPSがお出迎えしてくれるというわけだ。追加のバッテリパックは実勢の最安値で8,000円強と、単なるモバイルバッテリとして考えると割高だが、安心と利便性を考えたら1つは用意しておきたいところ。○UPSの安心感に、モバイルバッテリの便利さを加えた一石二鳥ノートPCやスマートフォンなど、バッテリ内蔵のモバイルデバイスが広く普及した現在では、停電時にネットワークを維持するUPSのほうが必要度合いは高いのではないか。そんな風に考えたとき、今回試したBGE50ML-JPは、あると便利なツールがふたつそろう一石二鳥の製品と言えるだろう。
2015年11月25日ユニットコムは17日、パソコン工房の通販サイト内雑貨専門店「Nantena」にて、LANケーブルの結線状態を確認できるネットワークケーブル用テスター「N045-CY-468A」を発売した。価格は843円。LANケーブルの断線などの結線状態をチェックできるテスター。マスターユニットとサブユニットで構成され、RJ45(LAN)とRJ11(モジュラー)ケーブルの配線チェックに対応。マスターユニットとサブユニットは取り外すこともできる。チェック時には8カ所のランプが順番に点滅し、点滅順の違いを確認することで結線状態を確認。ダイヤルによって点滅速度を調節できる。コネクタは、マスターユニット上部にLANコネクタ×1基とモジュラーコネクタ×1基を、サブユニット上部にLANコネクタ×1基、下部にモジュラーコネクタ×1基を装備する。電源には角形9V電池×1個を使用。本体サイズはW95×D25×H110mm、重量はマスターユニットが56g、サブユニットが36g。
2015年11月19日キーエンスはこのほど、FA(ファクトリーオートメーション)の通信とネットワークについて基礎から学べる情報サイト「接続.com」を公開した。 IoTに注目が集まっている昨今、製造業の現場では、生産性、品質向上を目指すため、ネットワークによる集中監視、データ収集のニーズが高まっている。しかし、FAの通信やネットワークは種類が多く、選定や設定など導入にノウハウが必要とされるため、検討が思うように進まない場合がある。「接続.com」はこうしたニーズに応えるべく開設されたウェブサイトで、通信やネットワークについて初心者でもわかるような解説が加えられている。また、代表的なネットワークの種類や具体的な接続例をわかりやすく解説しており、ラインの自動化、設備の設計などに関わる人にとって有益な内容がまとめられている。具体的な内容としては、「フィールドネットワークの基礎知識の解説」「27種類のフィールドネットワークの解説」「センサー機器などの具体的な接続例」などがあり、同サイトの内容をまとめたPDF資料も無料で提供されている。同社は、今後も、ネットワークの紹介や接続事例などを追加していく予定としている。
2015年11月11日シーティーシー・テクノロジー(CTCテクノロジー)は11月5日、ルータやスイッチなどのネットワーク機器について、設定のバックアップや運用管理を行うクラウドサービス「NetConfGear」を提供開始すると発表した。価格は、50台のネットワーク機器を管理する場合で月額3万3000円(税別)から。「NetConfGear」は、企業が保有しているネットワーク機器について、ネットワーク管理者に必要な定型作業を自動化するクラウドサービス。利用時は、顧客の稼働環境にNetConfGearエージェント(WindowsサーバまたはLinux用)を設置する。NetConfGearエージェントから管理されているネットワーク機器に対して接続を行い、コンフィグ情報の取得や設定変更などの業務を管理する。そのほか、38社以上のネットワークベンダーの機器に対応した一括での設定変更や、ネットワーク機器の型番や設置場所を含めた資産情報の自動管理など、人為的な作業を減らすことで設定ミスを防ぎ、効率的なネットワーク管理が可能となる。これにより、ネットワーク機器の設定変更、バックアップ、ネットワークOSアップデートなどの作業にかかる時間を最大で80%削減できるという。また、設定ファイルを定期的にバックアップすることで常に最新版を保存し、設定ファイルの簡単な比較や設定ファイルの復元が可能なほか、ネットワークOSの取得・配布や、全機能のジョブ・スケジューリングにも対応している。そのほか、コンプライアンス機能として、運用ポリシーに違反している設定ファイルを複数台一括でチェックし、証跡を自動保存する。要望に応じて、Q&Aサービス、設定ファイル管理、デバイス管理、レポーティングを行う運用代行サービス「スタンダードPLUS」も提供可能。
2015年11月06日デル・ソフトウェアはこのほど、中小規模法人、支店、リモートオフィス向けのネットワークセキュリティ製品「SonicWALL TZシリーズ(TZシリーズ)」の新モデルラインアップを、11月中旬より提供すると発表した。SonicWALL TZ 新シリーズは「SonicWALL TZ600」「SonicWALL TZ500 Wireless」「SonicWALL TZ400 Wireless」「SonicWALL TZ300 Wireless」「SonicWALL SOHO Wireless」。日本ではTZ600以外、ワイヤレスモデルのみの販売となる。新TZシリーズは、ギガビット・イーサネット・ポートやオプションの内蔵802.11acワイヤレス、IPSecおよびSSL VPN、負荷バランシング、高度なネットワーキング機能とセキュリティのニーズを認識するネットワークセグメンテーション機能などを搭載している。DELLのフラッグシップである次世代ファイアウォール「SuperMassive」と同じコードベースと保護機能を備えている。そのため、管理者は同一のユーザーインタフェースから運用・管理が可能となる。また、「Dell SonicWALL Global Management System(GMS)」によって、セントラルオフィスに置かれた単一のシステムからTZシリーズを展開・管理ができる。さらに、Dell SonicWALLのGlobal Response Intelligent Defense(GRID)ネットワークを通じ、継続的に更新を行い、サイバー犯罪を防ぐ強固なネットワーク保護を維持する。VPNリモートアクセスのサポート環境は、Apple iOSやAndroid OS、Amazon Kindle、Windows、Mac OS、Linuxとなる。
2015年11月05日ミックスネットワークはこのたび、Webプラットフォームのビジネス領域において日本マイクロソフト(以下、日本MS)との協業を強化し、Webサイト運営プラットフォーム「SITE PUBLIS4(サイト・パブリス4)」とMSのパブリック・クラウド・サービス「Microsoft Azure Media Services」を組み合わせた新サービス「PUBLIS4 MediaPack on Microsoft Azure」を発表した。同製品は、11月11日より提供開始となる。「SITE PUBLIS4」は、マルチデバイス最適化を実現し、小規模~大規模・複数サイトまで、あらゆる顧客規模に最適なスケーラビリティを備えたWebサイト構築・運営プラットフォーム。「Microsoft Azure Media Services」を組み合わせることにより、ビジネス利用の動画配信とエンタープライズコンテンツ管理の統合を実現したという。新サービスでは、動画をアップロードするだけでPCやスマートフォン、タブレットで再生可能なフォーマットに変換。再生プレーヤーでは、各ブラウザ・端末を自動判別し、ユーザーは1つのコードを埋め込むだけでマルチデバイスへの対応が可能だ。配信は、CDN(Contents Delivery Network)を利用するため、大規模またはピーク性のあるコンテンツでも最適に行うことができるほか、マルチビットレート配信(ストリーミング)にも対応し、視聴ユーザーの通信環境に応じて最適な品質の動画を提供する。また、再生プレーヤーにはAzure Media Playerを採用し、いかなるブラウザ・端末での動画再生が可能に。国際標準のVAST形式による広告挿入に対応し外部SSPによるインストリーム広告などの挿入も実現する。なお、同サービスの価格は、初期費用が2016年3月31日までは無料、月額利用料は5万円(税別)~となる。
2015年11月02日NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は10月29日、企業向けのネットワークサービス「Arcstar Universal One」においてSDN(Software-Defined Networking)技術を活用し、利用中の回線の帯域を変更できる「Arcstar Universal One ギャランティアクセス フレキシブルイーサオプション」を、2015年10月30日から提供開始すると発表した。同サービスはビジネスポータルからオンデマンドで回線帯域の変更を実現。トラフィック状況に応じ、設定帯域を100Mbps~1Gbpsまでの範囲で100Mbps単位での帯域変更を可能としている。また、設定帯域に応じた日割り課金での利用ができるほか、従来のサービスにおける帯域変更では20営業日程度を要していたが、同サービスを利用した場合は約10分で変更が可能だ。さらに、インタフェースは1000BASE-SX/LX/T(IEEE802.3z/IEEE802.ab)、レイヤー2対応は2016年を予定している。提供エリアは日本全国で、価格は税込で初期費用3万2400円、変更費用(速度変更)は無料、月額費用は利用帯域に応じた定額料金と増速した帯域に応じた日額料金の合算となる。
2015年10月30日データライブは、10月27日、ネットワーク機器ベンダーのルーター、イーサーネットスイッチについて、第三者保守サービスを開始すると発表した。同社は2009年から、保守期限切れサーバー(EOSL/EOLサーバー)保守・リペアサービス事業を開始しており、独自の保守技術開発体制とサービス体制を構築し、現在まで累計約5,000社と契約しているという。今回のネットワーク機器の第三者保守サービスは、これまでに培ったサーバー第三者保守のノウハウを活用し行うもので、コンフィグ設定サービス、サイトスペアサービス(仮)もあわせてスタートする。同社では、エンジニアが顧客のシステム構成をヒアリングした上で、同等システムを社内に別途構築することにより保守の検証や手順の構築を行う。また、保守に使用する部材についても、独自の調達網により、マルチベンダーかつ幅広い世代の部材を調達することが可能だという。また、予め拠点(ユーザー指定場所)にスペアパーツを配置する、データライブ独自の「サイトスペアサービス」を提供する。
2015年10月28日日立製作所は10月21日、M2M向けシステム基盤を容易に構築できる「M2Mトラフィックソリューション」のラインアップを拡充したと発表した。モバイルネットワークを利用して、車内や屋外、移動先から、各種カメラの映像や画像などの大容量ファイルを高速データ転送できる「大容量ファイル転送サービス」の販売を開始する。製品は、ゲートウェイ装置などのM2M機器と、収集データの管理と機器の制御などを一元的に行うクラウド環境を提供し、M2M向けシステム基盤を迅速に構築する。今回販売する「大容量ファイル転送サービス」は、高速通信のLTE通信および車載対応のゲートウェイ装置をラインアップに追加し、移動先から、または移動中に現場の大容量データの安定的な送信を可能にするもの。これにより、車両などの移動体での作業において、データをクラウドを介して自動転送できるため、業務効率の向上が見込まれるだけでなく、情報漏えいのリスクも軽減される。サービスの活用例としては、大気の状況を観測する環境測定車などにおいて、取得した測定データに位置情報を加えて移動しながら転送し、リアルタイムにエリアの測定状況を更新することや、遠隔地で撮影した大容量の取材画像や映像を、即時に放送局へ転送し編集作業に役立てることなどが考えられる。ほかに、山間部や離島などにおける医療検診車によるX線撮影の画像データを自動転送によりすぐに施設で診断を開始できるなど、さまざまな分野で活用できる。サービス開始は、12月25日で、価格は個別見積り。
2015年10月22日ネットギアジャパンは、今年7月に発売した100%ワイヤレス・ネットワークカメラ「Arlo(アーロ)」の所有者を対象とした「面白動画コンテスト」を開始した。同コンテストは、「Arlo」の面白い使い方、「Arlo」で思わず撮れてしまったた面白い動画を募る。動画の募集期間は11月30日まで。応募する動画はTwitterで公開する必要があり、同社のWebサイトまたはFacebookなどで公開する場合がある。コンテスト参加にあたっては、Twitterのアプリ上で、公開する動画を「お気に入り」に設定して、7日たっても動画がクラウドから消去されないようにする。「共有」、「リンクをコピー」をタップすると、公開する動画のURLがコピーされる。そのURLをTwitterに貼り付けて、ハッシュタグ「#arlo_japan」を入れてツイートし、動画をメールに添付したうえで専用アドレス(marketing@netgear.jp)に送る。第1位に選ばれた人への商品として、「Nighthawk X6 R8000ギガビットルーター」が用意されている。当選者への連絡はTwitterのダイレクトメッセージを介して行われる。商品はユーザー登録された宛先に送られるため、事前に済ませておく必要がある。
2015年10月22日電通の海外本社となる電通イージス・ネットワークはこのたび、新たに「MKTG」のグローバルネットワークを組成することを発表した。同社はこれまで、メディアエージェンシーとなる「Carat」と「Dentsu media」「Vizeum」、クリエーティブエージェンシー「Dentsu-branded agencies」「mcgarrybowen」、デジタルエージェンシー「iProspect」「Isobar」、OOH領域専門(屋外・交通広告)のエージェンシー「Posterscope」の計8のグローバルネットワーク・ブランドを軸に事業を展開してきた。このたび新たに加わった「MKTG」は、消費者のブランド体験や経験価値にフォーカスしたアクティベーション領域に強みを持つ総合マーケティング企業。多くの有名企業を顧客として抱え、年間約7万件におよぶアクティベーション・イベントの実施支援を行っている。今後、同社のグローバルなブランド化に向け、12カ月以内にグループ内企業の再編を実施。具体的には、MKTGと同様のサービスを提供する「psLIVE」の欧州とアジア太平洋地域に展開するすべての拠点、および南アフリカに展開する「Crimson Room」とオーストラリア/ニュージーランドに展開する「Apollo Nation」、ならびに米国でスポーツやエンターテインメント領域の事業を展開する「Team Epic」のすべてのグループ内企業をMKTGのネットワークに組み込む。これにより同社は、14カ国に約1,000名のフルタイム従業員を抱えるグローバルネットワークとなり、スポーツ/エンターテインメント/アクティベーション/スポンサーシップ/ホスピタリティー/戦略策定/市場調査/効果測定/デジタルクリエーティブ/コンテンツ/デザイン/リテールマーケティングなどのサービスを統合的かつフルに提供できるようになる。また、企業や商品・サービスのブランドが消費者の日常生活において重要なポジションを占める存在になることを支援する「ライフスタイル・マーケティング」において、同社をこれまで以上に進化させることで、ライフスタイル・マーケティングをグループのサービスの柱の一つとして強化・拡充していく。
2015年10月22日キヤノンは10月9日、ネットワークカメラ向けソフトウエア開発会社であるマイルストーンシステムズ社の映像管理ソフト「XProtect」を連携させるプラグインを開発し、通過検知や滞留検知などのマーケティング分野で活用できる機能の提供を目指すと発表した。マイルストーンシステムズは、「X-Protect」用のSDKを提供しており、キヤノンは、このSDKを使って映像解析VCA用プラグインを開発した。キヤノンはこれまで、ネットワークカメラで撮影した映像が持つデータを可視化し、マーケティングやサービスの向上など、さまざまな用途に活用可能な映像解析技術(Video Content Analysis、以下VCA)の開発を進めており、今回開発したプラグインにより、多数のネットワークカメラを設置するシステムを構築した効果的な映像解析が可能になるという。具体的には、性別、年齢を推測しながら人数をカウントする「通過検知」、人の滞留をマップに表示する「滞留検知」、領域内の人数を混雑度として検出する「混雑検知」、人の流れや動線を可視化する「軌跡検知」などの機能の開発し、2016年中に実用化することを目指していくという。
2015年10月09日米インフィネラは10月7日、メトロ光ネットワーク向け製品群を発表した。製品群は、メトロ光ネットワーク向け伝送装置「DTN-X XTC-2」「同 XTC-2E」と、同社が買収を進めているスウェーデンのトランスモードのパケット光ネットワーク装置「TMシリーズ」から構成される。インフィネラはこれまで、100Tbpsまで対応可能な長距離光ネットワーク向けの伝送装置シリーズ「DTN-X」を提供してきたが、今回発表した製品群によって、長距離からメトロアクセスまでの光ネットワークの構築に必要な製品をエンド・ツー・エンドで提供することが可能になった。メトロネットワーク向けに提供される伝送装置は「DTN-X XTC-2」と「同 XTC-2E」で、100Gb/sのWDM通信に対応している。XTC-2EはXTC-2にアンプ装置を搭載したもので、XTCを導入する際は、XTC-2Eがまず必要となる。XTCシリーズは従来製品と比べ、メトロ網に対応するため、省スペースと低電力を実現している。TMシリーズはCATV 会社および通信事業会社に、モバイル・フロントホール/バックホール、ビジネスEthernet、トリプルプレイを含む各種メトロアプリケーションを光パケット回線でユーザーに提供する。DTN-XファミリーとTMシリーズ製品は、同社が提供しているDNA (Digital Node Administrator)ネットワーク管理システムに対応している。これにより、メトロアクセスから長距離コアまでを統合管理することができる。加えて、長距離データセンター間の接続に適した伝送装置「DTN-X XT-500」も発表された。XT-500は2ラック構成で、500Gb/sのWDMスーパーチャンネルを装備している。複数のROADM (Reconfigurable Optical Add Drop Multiplexer)を使い、ポイント・ツー・ポイント相互接続および光スイッチメッシュネットワーク内の接続を実現する。XTC-2、XTC-2E、XT-500、ハードウェアとソフトウェアの統合機能は、2015年第4四半期から提供される予定。
2015年10月07日