京都大学(京大)は3月24日、アフリカ大陸を南北に縦断する巨大な谷「大地溝帯」以東から初めて猿人化石を発見したと発表した。同成果は、同大学大学院 理学研究科 中務真人教授らの研究グループによるもので、オランダの科学誌「Journal of Human Evolution」5月号に掲載された。東アフリカに位置するエチオピア、ケニア、タンザニアは約500万年前~160万年前の鮮新世人類化石の産地として知られるが、それらすべては都市から隔絶し、乾燥したアフリカ大地溝帯の内部にある。同研究グループは今回、大地溝帯の断層崖上に位置するケニア・ナイロビ郊外のカンティス(高度1700m)において猿人化石を発見。化石産出層の年代を放射年代測定と古地磁気により350万年前と決定し、化石の特徴からアウストラロピテクス・アファレンシスと同定した。4点の化石からは、少なくとも成人男性1人と乳児2人の存在が確認されている。ケニアの南部地域での猿人化石の発見は初めてであり、カンティスはエチオピアからタンザニアにいたるアファレンシス猿人の分布の空白域を埋めたことになる。またカンティスから発見された哺乳類の多くは、同時代の大地溝帯底の化石産地で知られているものと属レベルでは共通するが、新種も認められたという。化石の安定同位体分析、動物相の分析から、カンティスは湿潤ではあったが、大地溝帯底の化石産地に比べ、より樹木が少ない草原環境であったことが示されており、種の違いはそうした環境の差に関係した可能性がある。中務教授は、「ほかの鮮新世化石産地と異なる特性から、カンティスは、研究上貴重な遺跡であると同時に、首都近郊という立地条件から、同国の教育・観光面において、非常に大きな可能性をもちます。残念ながら、ナイロビにおける近年の急速な宅地開発が遺跡の近くに迫っており、遺跡の保存が喫緊の課題です」とコメントしている。
2016年03月26日エアバスは現地時間の11月10日、エチオピア航空のA350 XWB初号機の垂直尾翼が胴体に取り付けられたことを発表した。同社はアフリカで初めてA350を運航させる航空会社となる。2016年に初号機の引き渡しが行われ、同社はアジアや米国への路線拡大にA350を導入することを予定している。
2015年11月11日アフリカのある少女と家族に起きた事実をベースに描かれ、「これこそが我らのパルムドール(カンヌの最高賞)!」とフランスで絶賛、アカデミー賞「外国語映画賞」にもノミネートされた『禁じられた歌声』(原題:TIMBUKTU)が、12月26日(土)より日本公開されることが決定。そのポスタービジュアルが解禁となった。本作の舞台となるのは、あの建築家ガウディも影響を受けた、泥土で作られたモスクがある西アフリカ・マリの世界遺産の街ティンブクトゥ。ここは、一夫一婦制の上、結婚相手を女性が選ぶ権利もある、イスラム世界でも珍しい自由度の高い女系社会。音楽やスポーツを愛する民族が暮らしていた。だが、ある日、そんなのどかな街にもイスラム過激派が侵攻、歌や音楽を奏でること、色のある服装、スポーツ、笑い声さえも禁じられ、街は恐怖に支配されていくことに…。2012年、実際にイスラム過激派に制圧され、事実婚の愛する男女が投石される公開処刑事件など様々な悲劇が起きたマリ北部の街。この事件に触発されたイスラム教徒で、モーリタニア生まれマリ育ちのアブデラマン・シサコ監督がメガホンをとった本作は、つつましく暮らしてきた少女と家族がどんなときでも尊厳を忘れずに生きようとする物語。フランスとモーリタニアの共同製作で、フランスでは100万人を動員する大ヒットとなり、セザール賞を7部門制覇。世界各国の映画賞や映画祭を席巻し、アカデミー賞「外国語映画賞」にもノミネートされた。アカデミー賞ノミネートは、1947年に「外国映画賞」部門が設立されて以来、アフリカ大陸からはまだほんの8本しかなく、モーリタニアからは初めてという快挙ともなった。いま、ニュースでも取り上げられている難民問題の裏側を映し出し、彼らがどのように暮らしを奪われ、愛する国を離れたのか、リアルに感じられる作品となる本作。少女の目を通して描かれる、もろい砂上の楼閣の“自由”と、愛と憎しみ、そして人間の“赦し”とは何かを描いた叙事詩を、ここ日本でも目撃してみて。『禁じられた歌声』は12月26日(土)よりユーロスペースほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2015年10月27日東京都千代田区の日比谷公園で7月11日から12日、アフリカをはじめ世界各国の料理を味わえる「アフリカ日比谷フェスティバル2015」が開催される。○スタンプラリーやゲームコーナーも同イベントは来場者にアフリカの受け継がれてきた文化やその魅力を伝え、広めるために行われる。ケバブなどのアフリカ料理をはじめ、世界各国の料理を味わえるフードコートや各国の雑貨や民芸品がそろうバザールが出店される。また、料理教室や手作りビーズ体験、ヘアスタイル体験や民族衣装体験、ドラム体験などの「体験型ワークショップ」も開催される。ほかにも、子ども向けクイズ・スタンプラリー、伝統ゲーム体験コーナーなど、家族連れで楽しめる企画も用意されている。開催時間は、11日が10時から19時、12日は10時から17時30分まで。入場は無料。なお、同イベントの主催団体・アフリカヘリテイジコミティーは、日本でのアフリカ文化普及事業と同時にアフリカの恵まれない環境にある子どもたちを支援するための「学校をつくろうプロジェクト」という計画を立て、実現に向けた活動に取り組んでいる。
2015年07月03日三重県鳥羽市・鳥羽水族館は6月8日、ミナミアフリカオットセイの赤ちゃんの一般公開を開始した。○5月22日、ミナミアフリカオットセイの赤ちゃん誕生ミナミアフリカオットセイの赤ちゃんは、5月22日 11時47分に誕生。同日 9時40分頃、飼育担当者がオットセイの母親が頻繁に体を動かし落ち着きがなくなるなど出産の兆候に気がついた。その後、交代で観察を行っていたところ、約2時間後の11時47分に元気な赤ちゃんを出産した。赤ちゃんはメスで、体長約46cm、体重は4.0kg。産まれてすぐに動き回るなど元気な様子で、翌日明け方には授乳も確認された。母親の「ラン」はアシカショーでも活躍する同館一の美人アシカで、気の強い一面もあるものの普段はとてもおとなしい性格。今回は初めての出産だったため心配していたが、赤ちゃんを産んでからは、ショーの時とはまるで違い、すっかり母親の顔になっているという。赤ちゃんが順調に成長しており、親子の状態が安定してきたことから6月8日より一般公開を開始した。なお、体調次第で変更になる場合もあるとのこと。
2015年06月09日東京都町田市の町田シバヒロで、アフリカ文化の魅力を日本に伝える「アフリカ町田フェスティバル2015」が行われる。開催日時は5月9日(10時から21時まで)と10日(10時から17時30分まで)の2日間。入場無料。○ドラム体験などのワークショップも同イベントは、アフリカの受け継がれてきた文化の魅力を来場者に伝えるとともに、国際的な都市として発展していく町田市を一緒に盛り上げ、地域の活性化に貢献するため行われる。アフリカをはじめ世界各国の料理が勢ぞろいするフードコート、各国の雑貨や民芸品などを販売するバザール、さらに、料理教室や手作りビーズ体験、ヘアスタイル体験、民族衣装体験、ドラム体験などの様々な体験型ワークショップを開催。そのほか、子供が遊べるクイズ・スタンプラリーやアフリカ伝統ゲームの体験コーナーなど、親子で遊べる企画も多数用意されている。同イベントの主催団体・アフリカヘリテイジコミティーは、日本でのアフリカ文化普及事業と同時に、アフリカの恵まれない環境にある子供たちを支援するための「学校をつくろうプロジェクト」という計画を立て、実現に向けた活動に取り組んでいるとのこと。
2015年05月01日NECは1月27日、アフリカにおけるエボラ出血熱対策への支援として、赤外線サーモグラフィをコートジボワール共和国に4台、ガーナ共和国に5台納入したと発表した。同製品は空港や国境を通過する人物の体温を接触することなく計測できるもので、安全かつリアルタイムに発熱者のスクリーニングが可能となる。NECは、1月30日~31日にエチオピアのアディスアベバで開催される第24回アフリカ連合の総会の会場に赤外線サーモグラフィを1台設置し、デモンストレーションを行う予定だ。
2015年01月27日クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)による最後のコレクションとなった「エルメス(HERMES)」の15SSシーズン。今回は「アフリカンブリーズ」や「影から光へ」がキーワード。前半は眩い太陽のごとく白やエクリュがメインカラー。カシミアのダブルフェイスコートやパイソンのショール付きノースリーブ・コート、水蛇とニットを掛け合わせたベストなど布帛と見紛うレザーアイテムがエレガント。プリーツスカートは長めのトップスと合わせ、左右非対称なヘムが揺れる。このプリーツスカートはキーアイテムの一つ。素材・色を替え、様々なバリエーションが登場する。ゆとりのあるドレスや深いスリット、ラウンドしたブラウスなどが歩く度に美しく風にそよぐ。ラフに結んだ帯のようなベルトもキーアイテム。結んで美しく見えるようなカッティングでデザインされている。後半はインディゴやプリント、アースカラーなどアフリカの土臭さを表すように強い色合いに。仮面プリントやエルメスのスカーフ柄をディップダイでプリントしたドレスの他、「パラシュートシルク」と呼ばれる撥水加工が施されたシルク素材のブルゾンやコートなどスポーティーなテイストも。アフリカの意匠を思わせるカラフルなロングカーディガンはレザーと糸で編んだアイテムだ。ネイビーのノースリーブ・コートから覗くマゼンタのプリーツスカートが鮮烈。ラストは優しい夕暮れのようにオレンジ、甘いピンクのドレスでルメール約4年のコレクションを締めくくった。15-16AWコレクションからはナデージュ・ヴァネ=シビュルスキー(Nadege Vanhee-Cybulski)がアーティスティックディレクターを務める。
2014年10月14日三菱東京UFJ銀行はこのたび、南アフリカ共和国の大手総合金融機関FirstRand Limited(以下、FirstRand)と、アフリカでの幅広い金融サービス分野における相互支援を目的とした包括的な業務提携に関する覚書を締結した。FirstRandグループは商業銀行業務、投資銀行業務、保険業務を取り扱う総合金融機関で、南アフリカ共和国のみならずアフリカ大陸内、とりわけサブサハラ地域を中心に、9拠点の子会社を有する有力な金融機関の一つ。また、インドとイギリスに海外支店、ドバイ、ケニア、アンゴラ、中国にも事務所を展開するなど、グローバルな拠点網も有している。サブサハラ地域とは、サハラ砂漠以南の49カ国を指し、人口9億人、2014年のGDP成長率が6%の見通しとなるなど、高成長が見込まれる地域だという。南アフリカ共和国は、サブサハラ地域へ展開するうえで重要なゲートウェイの位置づけにあるため、豊富な鉱物資源や中間層の増加により拡大する消費市場を狙う日系および多国籍企業の進出が加速することが見込まれている。同覚書締結により、FirstRandのサービスを顧客に紹介するとともに、現地通貨建の融資、トレードファイナンス、プロジェクトファイナンス、輸出信用機構を活用した融資など、幅広い分野における地場に根付いた金融サービスの提供が可能となるという。三菱東京UFJ銀行は、1926年に前身である横浜正金銀行がエジプトのアレクサンドリアに駐在員事務所を開設し、最近では2013年9月にヨハネスブルグ駐在員事務所を出張所に格上げするなど、アフリカにおける業務を推進してきた。FirstRandが有する情報やノウハウを活用しながら、一層多様化する顧客のニーズに対応すべく、これまで以上に質の高いサービスの提供を目指していくとしている。
2014年08月15日深刻なヘアサロンコスト、週に40ドルも12月24日、Daily Newsにはヘアスタイルと健康に関する記事が掲載された。アフリカ系アメリカ人女性の約2割強が、毎日の運動をしない理由にヘアスタイルの維持を挙げている。識者はこの結果がアメリカの肥満率拡大とも関わっているのではないかと見ている。Wake Forest 大学高齢者皮膚科学の研究者 Dr.Amy McMichael は同僚たちと共に、アフリカ系アメリカ人女性のヘアスタイル維持のコストについて発表した。彼女は私も、私の友人も同じ問題を抱えている。髪型のためにうんざりするほどのコストがかかっていると告白した。ニューヨークのハーレムにあるヘアサロン804’s オーナー Rochelle Mosley によれば、彼女たちは髪型を維持するために汗をかくことは極力避け、1週間に1度だけ髪を洗う。アフリカ系アメリカ人女性はヘアスタイルをキープするために週1度サロンを訪れ、40ドルのスタイリング代を支払って行く。ということだ。ヘアスタイル維持のため運動量低下肥満、健康に影響2007年には同大学皮膚科を訪れた103人のアフリカ系アメリカ人女性を対象に調査が行われた。彼女たちの半数以上は週75分以上のエクササイズをする。これはアメリカ合衆国保健社会福祉省(U.S. Department of Health and Human Services)が推奨する週150時間のエクササイズの半分の数字である。そして4分の1は全く運動をしないという結果であった。3分の1の女性がエクササイズをしない理由をヘアスタイル維持のためと答え、その半数はエクササイズをするためにヘアスタイルを変えることを考えていると答えた。座談会では汗によるフケやかゆみなどの不快感を避けるため、動きたくないという意見も見られた。先述のサロンオーナー Mosley は22年のサロン経営の経験からこの調査結果は周知の事実と、驚く様子を見せない。そして民族の違いによって生じるこの問題は広く共有できるものではないと言う。これはアフリカ系アメリカ人女性にとって非常に重要な問題だ。彼女たちは解決策を探している。健康な体なくしては美しい髪型も作れない。顧客の中には、エクササイズのスケジュールに合わせてヘアサロンに訪れる利用者もいる。彼女の課題は活発な運動にも耐えうるヘアスタイルを見つけることだ。元の記事を読む
2012年12月28日東京都日野市にある多摩動物公園は、愛媛県立とべ動物園(愛媛県砥部町)から、繁殖を目的とした動物の貸借契約「ブリーディングローン」により、オスのアフリカゾウ「砥夢(トム)」が来園したと発表した。同園では現在、2頭のアフリカゾウ(メス)を飼育している。しかし、2006年8月にアフリカゾウ「タマオ」が急死して以来、オスは不在だった。南アフリカ共和国生まれの「アフ」(オス)と「リカ」(メス)を両親に持つ「砥夢(トム)」は、2009年3月17日にとべ動物園で誕生し、現在3歳になる。まだ子どものためすぐに繁殖はできないものの、同園では近い将来、繁殖に貢献してくれることを期待しているという。なお、現在「砥夢(トム)」は、乳母役のアフリカゾウ「チーキ」(メス)とともに、外の運動場に出る練習を開始。同園のアフリカゾウ舎で、10時から15時45分まで公開しているが、室内との出入りが自由になっているため見られない場合や、天候や動物の健康管理の都合で、早めに収容する場合もあるとのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月06日ジェーシービーの海外業務を行う子会社、ジェーシービー・インターナショナルは、ケニアの大手商業銀行であるエクイティ銀行と、東アフリカの5カ国(ケニア共和国、ウガンダ共和国、南スーダン共和国、ルワンダ共和国、タンザニア連合共和国)における加盟店・ATMでのJCBカードの取り扱い業務に関するライセンス契約を締結した。エクイティ銀行は12月をめどに、まずはケニアでJCBカードの加盟店業務を開始し、その後4カ国にて順次業務を開始する。ケニアは、東アフリカ地域で最大級の経済規模と成長率を誇り、広大な国立公園や貴重な文化遺産などの観光資源に恵まれている。近年、日本をはじめ世界からケニアを訪れる渡航者数は増加傾向にあり、ケニア政府観光局によれば、2011年の日本人渡航者数は前年約16%増の1万2645人、全世界からの渡航者数は前年約15%増の126万5136人と大きな伸びを記録しており、それに伴い観光地を中心に国際クレジットカードの利用ニーズが高まっている。現在、ケニアにおけるJCB加盟店網は一部の観光地に限られているが、このたびのエクイティ銀行との提携により、合計5000店でJCBカードが使えるようになる。このほか、エクイティ銀行は周辺の4カ国でも、順次、JCBの加盟店業務を開始する予定で、東アフリカ地域でJCBカードの利便性が向上する。今回の提携は、今後の成長・拡大が見込まれるケニアのクレジットカード市場にてJCBカードの利便性を高めて会員のニーズに応えたいJCBおよびJCBIと、国際ブランドJCBの取り扱い開始によって加盟店サービスの拡充を図りたいエクイティ銀行の意向が合致し、実現する運びとなった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月21日元麻薬密売人でありながら牧師に転身し、アフリカ・スーダンの子供たちの救援活動に人生を捧げた男サム・チルダース。その半生を、『300<スリーハンドレッド>』のジェラルド・バトラー主演で映画化したのが、現在公開中の『マシンガン・プリーチャー』だ。本作について、描かれたチルダース本人はどう思っているのか。そのコメントが届いた。その他の写真まず映画の前半で描かれるのは、暴力と犯罪にどっぷり浸かったチルダースの荒れた生活だ。だが、そんな彼に大きな転機が訪れる。麻薬とアルコールを断ち牧師となった彼は、ボランティアでアフリカの北部ウガンダや南部スーダンに行った際に、現地の子供たちの置かれている状況に衝撃を受けるのだ。「地雷で吹き飛ばされた幼い子供の死体を見た。その瞬間、あらゆる手段を使って子供たちを助けようと心に誓ったんだ」映画で描かれる90年代~00年代のスーダンは内戦の真っ只中で、国内は荒廃。中でも反政府組織“神の抵抗軍(LRA)”は住民を大量殺害したうえに子供を誘拐し、強制的に少年兵にしたり性的搾取を行うなど、非人道的な行いを繰り返していた。そんな現実を目にしたチルダースは、スーダンに孤児院を建設し、子供たちを守るための戦いに身を投じる。尊い命を守るために牧師が武器を持って応戦する、その行為に対しては観客の賛否も分かれるところだが、映画でチルダースを演じたジェラルド・バトラーは「彼がやらなかったら、あまりにたくさんの子供たちが死んでいた」と評価する。この点に関しては、チルダース自身の意見も明快だ。「私は、自分の行いがすべて正しいと言うつもりはない。だが、誰かに誘拐されたあなたの子供を私が取り戻してあげると言ったら、あなたはなんと答えるだろうか」また、本作の中で賛否が分かれるであろう点がもうひとつある。チルダースはアフリカの子供を助ける活動に熱中するあまり、一時期、自らの家族を顧みなくなってしまうのだ。「特に、娘との仲は長い間、断絶状態にあった。なぜなら僕は家にまったくいなかったからね」と、崩壊寸前だった家庭環境を語るチルダース。だが、幸いなことに状況は好転したようだ。「今は娘も理解してくれて、彼女自身も非営利団体に参加している。子供たちを救いたいという情熱は僕と同じくらいだよ。アフリカや世界中の子供たちを救うことが、彼女の人生の目的になったんだ」そんなチルダースの情熱は、今も消えていない。スーダンでは依然紛争が続いており、彼の活動は今日も続いているのだ。今回、本作に協力した理由を、「スーダンに関する知識を広めるため。それによってもっとたくさんの子供たちを救うことができる」と語るチルダース。日本の観客も彼のメッセージをしかと受け止め、まずは知るところから始めるべきだろう。『マシンガン・プリーチャー』公開中(C)2011 MGP Productions,LLC.All Rights Reserved.
2012年02月09日アフリカの内戦地を舞台にした映画『マシンガン・プリーチャー』の試写会が31日に都内で行われ、戦場カメラマンの渡部陽一がトークショーに登場した。その他の写真『マシンガン・プリーチャー』は、『チョコレート』のマーク・フォースター監督が『300〈スリーハンドレッド〉』のジェラルド・バトラーを主演に迎えた作品。麻薬と酒におぼれる人生から改心し、スーダンで内戦に巻き込まれている子供たちのために教会や孤児院を建設した実在の人物、サム・チルダースの半生を映画化している。そのスーダンにカメラマンとして何度も足を運んだ経験を持つ渡部氏は、「スーダンでは民族、そして資源をめぐって常に争いがうごめいています。そしていつも犠牲になるのは子供たちです」と内情を吐露。さらに内戦下のルワンダを訪れた際に出会った少年兵の写真を披露し、「この少年兵たちは、自分たちの家族を守るためや、強制的に武装兵にされてしまった子がほとんどです。彼らの声を世界中の人に届けたいと思ったことが、戦場カメラマンになるきっかけでした」と自身の体験を語った。また本作では、子供たちを危険から守るために銃を手に戦うチルダースの姿が描かれるが、それについて渡部氏は、「陸の孤島と呼ばれるスーダンでいったい何が起こっているのか、主人公から見た実体験が胸に刺さりました。この21世紀にアフリカで何が起こり、子供たちがどう過ごしているのかが描かれていますので、皆さんに彼らの声を聞いてほしい」と訴えかけた。『マシンガン・プリーチャー』2月4日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー(C)2011 MGP Productions,LLC.All Rights Reserved.
2012年02月01日ジョニー・デップとの共演作『ツーリスト』の全米公開が間近に迫り、慌ただしい年の瀬を迎えているアンジェリーナ・ジョリーだが、アフリカへの移住を考え始めているという。「何年かしたら仕事の量を減らすと思う。引退するわけじゃないけれど、映画出演の機会は少なくなるんじゃないかしら」と将来について語るアンジーは「本当を言うと、アフリカに移住したいの。芸術的にも(映画出演の)ほかにやることもある」と女優以外の活動に意欲を見せている。とはいえ、それはまだ未来の話。先日撮影を終えた監督デビュー作でパートナーのブラッド・ピットをエキストラとして起用したアンジーは、2人の出会いとなった『Mr.&Mrs.スミス』に続く本格的な共演作の企画を探しているという。「彼の出演作には必ず女性の相手役がいるし、私の出演作には男性の相手役がいるのにね、と2人でいつも話しているのよ。ぜひ共演したいわ。子供たちもその冒険に連れていけるから」と、6人の子供たちもまじえた家族全員での映画製作体験を目論んでいるようだ。(text:Yuki Tominaga)写真は『メガマインド』プレミアに出席したブラッド・ピット&アンジェリーナ・ジョリー。© AP/AFLO■関連作品:ツーリスト 2011年3月11日より日劇3ほか全国にて公開■関連記事:アンジェリーナ・ジョリー、新作プレミア会場で批判にさらされた監督デビュー作を擁護息子の誕生日に出演作のプレミア出席、パリでもブランジェリーナは超多忙!ジョニー・デップ告白「映画会社はジャック・スパロウが気に入らなかった」わがままプリマドンナを演じたウィノナ・ライダーが思い出した初恋の人とは?ブランジェリーナ、養子縁組家族を祝福する日に15万ドルを寄付
2010年12月06日