インド。そこそこ海外渡航歴がある筆者にとって、そこは未踏の地でした。ですが行ってきましたよ! 効率よく世界遺産を回るために、5日間のツアーを利用して。インドの文化遺産を大ざっぱに分けると、仏教がらみとそれ以外、ということになります。前回は「それ以外」にあたるデリーを含む3都市をめぐる「ゴールデン・トライアングル」を紹介しました。今回もその続きです。○街全体がピンクに染まった「ピンク・シティ」デリーの『レッド・フォート』から引きはがされるようにして、次に向かったのはジャイプールという都市です。デリーから車で6時間です。午前中に世界遺産観光、昼にカレーを食べて午後は6時間移動というスケジュールは、3日間連続で続きました……。ジャイプールは「ピンク・シティ」と呼ばれます。その名の通り、旧市街の建造物がピンク一色だからです。ピンクといってもショッキングピンクではなく、スモーキーな落ち着いたピンクです。そして、ジャイプールが面白いのは外観だけではありません。イギリスがインドを植民地化した際にこの地は自治が保たれたこともあり、伝統工芸の技術が継承されました。特にブロックプリントと言われる版画のような工法で染められたテキスタイルが有名です。柄もとってもかわいいし、他にも宝石の集積地なのですてきなジュエリーショップがあったり、ラクダの革でつくったカラフルなサンダルが売られていたり、女子は目移りすること間違いなし!○マハラジャのお城にクラクラする「マハラジャ」という言葉はみなさん聞いたことがあると思います。あ、ディスコじゃないですよ(古!)。"インドの王様"というイメージかと思いますが、皇帝のように全域を統率しているのではなく、各領土を支配している藩主を意味します。日本でいうところの戦国時代の大名のようなもの、といってもいいかもしれません。ジャイプールで早朝から目指したのは、そのマハラジャの城だった「アンベール城」です。ラージプート族によって築かれたインド北西部に点在する城砦は『ラジャスタンの丘陵砦群』として世界遺産に登録されており、そのひとつがアンベール城となります。ここの名物は「象タクシー」です。マハラジャも象に揺られたかどうかは分かりませんが、象に乗ってえっちらおっちらと麓から坂道を上がって丘陵上部にある城へと向かうのはテンションが上がります。標高があがるにつれ、周囲の山に築かれた城壁が目に入るのですが、『万里の長城』をほうふつとさせました。そして城に到着するのですが、まあ装飾のすばらしいことといったら! ラージプート族はヒンドゥー教を信仰していたので、建築様式はヒンドゥー様式をベースとしつつ、イスラム様式も融合した感じです。美しい城から下界を見下ろすのもとっても爽快です。マハラジャ気分を味わいたい方、ジャイプールへゴー!!○へんてこな公園……ではなく天文台が世界遺産に次に向かったのはジャイプールの街の中心部にある「ジャンタル・マンタル」。呪文みたいでしょう? サンスクリット語で"魔法の仕掛け"という意味だそうです。ここは18世紀にジャイプールに遷都したマハラジャが築いた天文台です。当時国家の未来を占う上で占星術は欠かせないものであり、そこで天文台が必要とされたということなのです。施設内はまるで児童が遊ぶ公園のような感じです。ジャングルジムや滑り台の代わりに様々な器具が置かれていると思ってください。他の名だたる世界遺産と比べてしまうと小物感は否めませんが(そもそも世界遺産は、観光地であるかメジャーであるかということは全く問いません)、世界でも当時最先端の天文観測装置であり最もよい保存状態であることを思うと、じわじわとスゴさが伝わってくるかもしれません。200年以上前に、マハラジャがこの地で太陽の位置を観測したり、様々な星の動きを観察して国の将来を思い描いていた、秘密基地のようなところだったのかもしれませんね。次なる地はアーグラ。なんといっても『タージ・マハル』です! その前にまた6時間移動しないと。トホホ……。世界遺産データ: ラジャスタンの丘陵砦群(文化遺産)インド。2013年登録。広大な砂漠地帯が広がるインド北西部に点在する、ラージプート族が築いた城塞のうち6カ所が登録されている。アンベール城は16世紀に築かれ、ジャイプールに遷都するまで都として繁栄した。世界で最も美しいと門と言われるガネーシャ門や「鏡の間」の美しい装飾は特に有名。世界遺産データ: ジャイプールのジャンタル・マンタル-マハラジャの天文台(文化遺産)インド。2010年登録。18世紀初頭にこの地を治めていたマハラジャ、ジャイ・シン2世によって建造された、20以上の建造物からなる天体観測施設群。レンズを通してではなく裸眼で星の動きを観察することが目的であり、建築や部材においても当時の最新技術が導入された。○筆者プロフィール: 本田 陽子(ほんだ ようこ)「世界遺産検定」を主催する世界遺産アカデミーの研究員。大学卒業後、大手広告代理店、情報通信社の大連(中国)事務所等を経て現職。全国各地の大学や企業、生涯学習センターなどで世界遺産の講義を行っている。○世界遺産検定とは?世界遺産の背景にある歴史、文化、自然等の理解を深め、学んだことを社会に還元していくことを目指した検定。有名な観光地のほとんどは世界遺産になっているため、旅の知識としても役立つと幅広い世代に人気。主催:世界遺産アカデミー開催月:3月・7月・9月・12月(年4回)開催地:全国主要都市受検料:4級2,670円、3級3,900円、2級5,040円、1級9,250円、マイスター1万8,510円、3・4級併願6,060円、2・3級併願8,220円解答形式:マークシート(マイスターのみ論述)申し込み方法:インターネット又は郵便局での申し込みその他詳細は世界遺産検定公式WEBサイトにて
2015年02月23日数々の映画賞に輝いた感動作『バルフィ! 人生に唄えば』のブルーレイ&DVDが5月2日(土)にリリースされる。本作は映画大国インドが名作へのオマージュをふんだんに盛り込み、映画ファンに贈る珠玉のラブストーリーだ。その他の写真『バルフィ!』は、1970年代のインドを舞台に、耳と口が不自由な主人公バルフィとふたりの女性が、様々な出来事を通して真の幸福や恋愛とは何かを学んでいく様を描いた作品。バルフィを演じたランビール・カプールがチャップリンやキートンのキャラクターを受け継ぎ、表情や全身を使った演技で観る者を魅了し、インドのアカデミー賞と称されるフィルムフェア賞で作品賞、主演男優賞ほか4部門を受賞。アカデミー外国語映画賞にインド代表作品として選出されるなど高い評価を集めた。さらに本作は、『雨に唄えば』『きみに読む物語』『アメリ』『Mr.ビーン』『黒猫白猫』『プロジェクトA』『菊次郎の夏』など時代や国やジャンルの垣根を超えた“名作映画”へのオマージュが全編に渡って散りばめられており、ブルーレイやDVDで繰り返し観ることで新たな発見ができる極上なエンターテイメント作品になっている。本作はポニーキャニオンが贈る名画特集『シネマ・スペシャリテ 映画美食宣言 第3弾』のイチオシ作品で、同サイトでは『バルフィ!』を含むラインナップ10本の中から鑑賞した作品へコメントを投稿すると、優秀コメント賞として、劇場鑑賞券やDVDセットなどの豪華賞品がプレゼントされるキャンペーンを実施している。『バルフィ! 人生に唄えば』5月2日(土)ブルーレイ&DVDリリース、レンタル開始ブルーレイ:4700円+税DVD:3800円+税発売元:ファントム・フィルム販売元:ポニーキャニオン
2015年02月16日インド。そこそこ海外渡航歴がある筆者にとって、そこは未踏の地でした。バッグパッカー時代、インドでぼられたとかうざかったとかいう話を散々旅人から聞き、なんとなく敬遠していたのです。しかし、世界遺産的にはやはり外せません。2014年夏、ついにインドビザを取得しました。がタイミングを逸し2月3日にビザが切れるという事態に。せっかく時間もお金もかけてとったビザを無駄にしないためにも、有効期限内にインドに行くことにしました。○効率よく巡るならツアーをインドは仏教発祥の地です。インドの文化遺産を大ざっぱに分けると、仏教がらみとそれ以外、ということになります。今回は「それ以外」にしました。インドの首都・デリーを含む3都市をめぐる「ゴールデン・トライアングル」といわれる一帯です。各250kmずつ離れた3都市には多くの世界遺産が集中しています。そこを短期間で効率的に、かつリーズナブルに回るには、個人旅行よりもツアーが適していることが分かりました。筆者は団体行動があまり得意でないのでほとんどツアーを利用したことがないのですが、今回は素直にツアーを利用することにしました。5日間の超弾丸ツアーの始まりです!○力を誇示する赤い塔まずはデリーに降り立ちました。深夜に到着して翌日朝から市内観光です。世界遺産1カ所目は『デリーのクトゥブ・ミナールとその関連施設』。市内から10kmほど南に行ったところにあります。「クトゥブ・ミナール」は72.5mあり、インドに現存する最も高い石塔です。朝もやの中に赤い塔が見えてきました! 赤砂岩で作られているので、青空に映えます。今の感覚で言えば、高い建物といえばビルやタワー、灯台など何かしら用途があることが普通です。あるいはモスクの隅に建つミナレットなど装飾的な意味合いがある塔もありますが、この塔は権力を示すために築かれました。1200年頃、インドを征服した外国からの侵略者が戦勝記念に建てたのです。800年も前に、いったいどうやってこんなに高い塔を建てたのかと現地ガイドに尋ねたところ、遠方から傾斜をつけた坂道を作って石を運んだそうです。最終的には2km先から運んだとか! ピラミッドでも同様の説があります。○元祖タージ・マハルの霊廟とは?クトゥブ・ミナールの周辺施設には、インド最古のモスクなどいろんな見どころがあります。しかし、ツアーの宿命で駆け足で見学して、次は「フマユーン廟」へ。これは先ほどの遺産とは時代が異なり、16世紀にムガル帝国がインドを支配して以降の建造物です。今回のツアーでは、ムガル帝国期に建てられた遺産を多く見ることになっています。フマユーンは2代皇帝であり、その霊廟が世界遺産に登録されています。彼は図書館の階段から転落して亡くなってしまいました……。フマユーン廟にも赤砂岩が使われています。形は「タージ・マハル」に似ていると思いませんか? 左右対称でペルシア式庭園の中に霊廟が建てられるスタイルは、そのまま後のタージ・マハルに引き継がれました。大都会デリーの中で、緑豊かな霊廟はちょっとしたオアシスになっているのかもしれません。さらにデリーにはもうひとつの世界遺産、「レッド・フォート」という名前通り赤い城があるのですが、ここは時間の都合で外観のみでした。フェンスのはるかかなたに、メインゲートが見えています。せめてあと10分あれば門の正面から写真が撮れるのに……。非常に日本語が達者な現地ガイドさんも、ひきつって笑うしかなかった筆者を見て「なんで笑うの? 」と不思議そうでした。「日本人はツライときは笑うんです! 」。「はい、じゃあ次ね~」と情け容赦なく旅は進むのでした。世界遺産データ: デリーのクトゥブ・ミナールとその関連施設(文化遺産)インド。1993年登録。インド最初のモスクとクトゥブ・ミナールは、12世紀後半にデリーを征服し奴隷王朝を開いたアイバクがつくった建造物。敷地内には、築かれて800年たつ「さびない鉄柱」があることでも有名。世界遺産データ: デリーのフマユーン廟(文化遺産)インド。1993年登録。ムガル帝国2代皇帝フマユーンのため、王妃の命により1570年に完成した。インド初の本格的なイスラム廟建築で、ペルシア様式の融合もみられる。約1世紀後のタージ・マハルにも多大な影響を与えた。○筆者プロフィール: 本田 陽子(ほんだ ようこ)「世界遺産検定」を主催する世界遺産アカデミーの研究員。大学卒業後、大手広告代理店、情報通信社の大連(中国)事務所等を経て現職。全国各地の大学や企業、生涯学習センターなどで世界遺産の講義を行っている。○世界遺産検定とは?世界遺産の背景にある歴史、文化、自然等の理解を深め、学んだことを社会に還元していくことを目指した検定。有名な観光地のほとんどは世界遺産になっているため、旅の知識としても役立つと幅広い世代に人気。主催:世界遺産アカデミー開催月:3月・7月・9月・12月(年4回)開催地:全国主要都市受検料:4級2,670円、3級3,900円、2級5,040円、1級9,250円、マイスター1万8,510円、3・4級併願6,060円、2・3級併願8,220円解答形式:マークシート(マイスターのみ論述)申し込み方法:インターネット又は郵便局での申し込みその他詳細は世界遺産検定公式WEBサイトにて
2015年02月10日インドの奇祭・・・痛々しい祭り『タイプーサム』ココナッツ割に引き続き・・・ヒンズー教のお祭り『タイプーサム』を是非ペナンで観てみませんか!?今年の開催は、2月3日(火)が本祭になりますのでペナン州は、祝日になります。また、インド本国では禁止とされているお祭りなのでインドから多くのヒンズー教信者が訪れます。私は、ペナンに来てから毎年観に行きますので今年で4回目のタイプーサム。毎年、このお祭りの時期が一番暑い時期でもありますが、信者が行進している付近は熱気で暑さが増すほどですよ。信者は、苦行を行う事で、神に崇拝するお祭りですが・・・小さな神輿を信者が担いでいます。この先は、痛いのが苦手な方は要注意!身体全身に、ミルクポットを針で刺しています。また・・・釣り針のような太い針にロープを付けて引っ張りながら歩く光景・・・これは、痛々しく思えますが間近でみると、意外と怖くないのです。ただただ・・・圧巻!針を刺して歩いている信者は、瞑想状態に入っているので痛さは無く、出血もしないとか。海外だからこそ、観ることが出来ない世にも不思議な奇祭り。ペナンにお越しの際は、見物してみてくださいね!2015年は、2月3日(火)に行われます。夜が明ける前から、リトルインディアにある「ヒンズー寺院マハ・マリアマン寺院」からボタニカルガーデンの手前にある「Arulmigu Balathandayuthapani寺院」までを行進します。見物をするベストポイントは・・・Jalan Utama(ウタマ通り)山に囲まれた位置にあるので、ジョージタウンの中心部よりも気温も空気も違いますよ。Arulmigu Balathandayuthapani寺院に近いので、信者がたくさん集まる場所でもあります。
2015年02月01日インド準備銀行(中央銀行)は、15日に臨時の金融政策決定会合を開催、政策金利であるレポ金利の引き下げ(8.00%→7.75%)を決定し、即日実施しました。2013年5月以来となる利下げを実施した主な背景として、足元の原油安に伴ない国内の物価上昇圧力が緩和したことが挙げられます。想定外のタイミングでの利下げが、インドの経済成長を後押しするとの期待が高まり、15日の同国株式市場およびインドルピーは共に上昇しました。現中央銀行総裁であるラジャン氏は、2013年9月の就任以降、高水準で推移する物価上昇(インフレ)率への対応として、段階的に利上げを実施し、政府と足並みを揃えながらインフレ抑制に取り組んできました。そして、ここ半年は食品価格が低下傾向だったことに加え、足元の原油安に伴ないインフレ圧力が大幅に後退したこともあり、ここ3ヵ月、中央銀行が2016年1月の目標とする6%を下回り推移しました。これにより、利下げ余地が生まれ、ラジャン総裁は就任後初の利下げに踏み切りました。なお原油安は、ロシアや中東など産油国の経済を直撃していますが、原油を輸入に頼るインドにとっては追い風となっており、昨年10月には、政府が軽油の価格統制を撤廃し、統制価格の維持に充ててきた補助金を削減しました。更に、11月には燃料税の引き上げを実施しており、政府は、原油安の恩恵を受け、財政再建を目的とした新たな経済改革を打ち出すことが可能となったと考えられます。市場では追加利下げを予想する声もあり、中央銀行の金融緩和に対する積極的な姿勢が、新たな需要の創出やインフラプロジェクトなどへの投資拡大に繋がると期待されます。また、原油安という市場環境の変化は、双子の赤字の改善にも繋がるとみられ、経済改革を推し進める政府と、インフレ抑制に立ち向かってきた中央銀行の両者に恩恵をもたらすことから、引き続きインド経済が、世界の投資家の注目を集めると見込まれます。(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。)(2015年1月16日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年01月18日2014年、インド・アカデミー賞で14部門を独占した映画『ミルカ』。実在の五輪メダリストの数奇なる半生をドラマチックに描いた本作から、主人公・ミルカを演じたファルハーン・アクタルの、水もしたたる“芸術的”筋肉美の劇中ビジュアルがシネマカフェに到着した。舞台は1960年、ローマ五輪。メダル獲得を有望視されていた400m走のインド選手ミルカ・シンは、なぜかゴール手前で後ろを振り返るという失態を演じて、4位に転落。メダリストにはなれず、国民の失望の声を一身に受けることになる。後日、パキスタンとの間でスポーツ大会が計画され、そのインド側団長に選ばれたミルカだったが、彼は頑なに固辞。ミルカを説得せよという首相の命令を受けて、担当大臣と長年ミルカを支えたコーチが彼の住む町へ向かう。その途中でコーチが話し始めたのは、ミルカがどうしてもパキスタンへ足を踏み入れたくない理由だった…。2014年インド・アカデミー賞で「作品賞」「監督賞」「主演男優賞」など実に14部門を獲得したほか、これまでに50以上の映画賞を受賞し、インド国内で20億円(年間第6位)を記録する大ヒットとなった本作。アスリートとして成功したミルカの壮絶な子ども時代と、いまなお色濃い貧困や国の対立などを描いた感動作として、また新たなインドの風を日本に吹き込んでいる。今回解禁となったのは、ミルカを熱演したファルハーン・アクタルのトレーニング風景を含む3枚の劇中ビジュアル。雨の中での斬新な腹筋に挑む姿と一心不乱に縄跳びを飛ぶ姿は、もはや芸術的と呼ぶべき筋肉レベル。彼が披露しているのは、通常の腹筋とは違い、鉄棒の間に足を挟み、上半身は地につけずに挑む、ツイスト腹筋という方法で、見事なまでに鍛え抜かれた筋肉を披露する。また、縄跳びのビジュアルで注目なのは、その彫刻のようなシックス・パックのみならず、その血管!パンパンに張った筋肉に負けんばかりに浮かび上がるその血管は、衝撃的だ。マッチョボディがそこかしこにあふれるボリウッドにあって、普段は監督業やテレビ司会者などもこなすスーパースターのファルハーンは、本作では体脂肪率5%という驚異の肉体を鍛え上げ、その見事な変貌ぶりもインドの人々に衝撃を与えたという。彼は、オリンピックアスリートさながらのトレーニングとともに、美しい筋肉をつけるために厳しい食事制限を18か月間実行。その内容は、アルコール、ライスやチャパティなどは厳禁、食事は5、6回に分け、朝は白身のスクランブルエッグ、フレッシュフルーツのジュース、ランチはケバブ、ドライフルーツ、ローファット・クッキー、ほかに豆類やグリルチキン、野菜など。さらに、半裸を披露するシーンでは、3日前から塩分摂取を控えて体内の水分を調節、ボディを美しく見せる工夫をしていたという徹底ぶり。インドから届いた躍動する筋肉を、大きなスクリーンでもぜひ確かめてみたいところだ。『ミルカ』は2015年1月30日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月22日インドのアカデミー賞で14部門を独占し、国内で興収20億円(年間第6位)の大ヒットを記録した映画『ミルカ』の公開に先駆けて、本作で映画デビューを飾る“百獣の王”武井壮が出演する本編映像の一部が解禁された。本編映像の一部『ミルカ』は、実在のアスリートであるミルカ・シンの壮絶で数奇なる半生をドラマチックに描いた作品で、インドのアカデミー賞をはじめ、権威あるフィルムフェア賞で作品賞・監督賞を含む7部門に輝いたほか、50以上もの映画賞を受賞している注目作だ。このほど公開された映像は、1958年に国立競技場で開催されたアジア大会・陸上競技100メートル走を描いたシーン。主人公ミルカがライバルであるパキスタンのエース、カーリクの走りを視察するという場面で、武井はカーリクの隣りを走る日本代表選手役で登場する。武井は撮影当時を振り返り「ブレイク前で仕事がなく、マネージャーでもつけて“百獣の王”でも目指そうとしていたタイミングで。ちょうどその頃テレビに出ないかって話もきていたんだけど、それがなくなったから、よしっインド行くか!ってマネージャーから1万円借りて旅立ちました。借りたお金使うのも気が引けるので、現地で逆立ち踊りして日銭を稼いだりもしましたよ(笑)」と明かし、「その時に、あるお寺にお参りしてから仕事が舞い込むようになったんだよね」と語る。本作はこのシーンを撮影するにあたり、Facebookで海外選手のエキストラを募っており、その募集条件は「陸上競技に優れていて、英語が話せて、芸能界の仕事に通じている」というものだった。「メイクルームに座らせられて、気が付くとポマードでがっつり髪の毛を七三に固められていた(笑)」と言うように、タレントであり、マルチアスリートでもある武井が、少し昔風の髪型で迫力ある競技シーンを熱演している。『ミルカ』2015年1月30日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
2014年12月19日Spire Research & Consulting(本社/シンガポール)は12月1日、インド、中国、マレーシアの3カ国の女性経営者および管理職についての調査を取りまとめ、その結果を発表した。○キャリアアップには勤務体制の多様性が必要同社は、ASEAN、アフリカ、中東、中南米など新興国市場に特化したリサーチを行っている。今回、インド、中国、マレーシアの各100名、合計300人を対象に調査を実施した。教務体制についてフレックスタイムや在宅勤務など働き方の多様性が必要であるか尋ねたところ、インドでは44%、マレーシアは55%、中国は46%が「そう思う」と回答した。3国共通で女性のキャリアアップには勤務体制の多様性が求めていることが分かる。各国の「ワークライフバランス」について聞くと「ワークライフバランスがとれていない」と答えた国は中国が85%と最も高く、マレーシアは43%、最も低かったのはインドで12%だった。職場における男女差別問題について尋ねると、中国では42%、インドは21%、マレーシアは35%が「感じる」と回答している。インドでは、男子校の卒業生で構成される「オールド・ボーイ・ネットワークの存在」で情報が女性を含めた外部に共有されないことが問題であるという人が38%みられた。○3カ国とも出産・育休後に同じ地位に復帰することを望む管理職についている女性のロールモデル(模範となる女性)について聞くと、インドでは51%、中国では23%もの女性たちが「ロールモデルがいない」と回答した。ロールモデルがいると答えた女性たちは女性ジャーナリストやすでに活躍している女性CEO、またマレーシアでは「母や姉」など身近にいる人を挙げている。各国の女性たちは現状の仕事環境をどのように改善したいか具体的に尋ねたところ、3国とも女性が出産・育休後に同じ地位に復帰することを求めていることがわかった(中国57%、インド63%、マレーシア47%)。インドでは「男女差別とハラスメント社内ホットラインの設立」を26%が求めており、実際に差別にあっている女性が多くいることを示唆している。
2014年12月02日本国のみならず世界各国で歴代インド映画興収記録を更新しているアクション・エンターテインメント『チェイス!』がまもなく日本公開されるのを記念し、27日に都内で公開イベントが開催され、インド映画ネタでブレイク中のオラキオ体操クラブの3人と、水沢アリーが登壇した。その他の写真天才トリックスターかつ金庫破りのサーヒル(アーミル・カーン)による警察との攻防を、シカゴを舞台に、ありえないアクロバットと、二転三転のストーリーで見せる『チェイス!』。インド映画ならではの絢爛豪華なダンスシーンも登場する。この超ド級映画の宣伝隊として白羽の矢が立ったのが、『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』で優勝したお笑いユニット、オラキオ体操クラブ。弾丸ジャッキーのオラキオと相方のテキサス、そしてウキウキワクワクのタカギマコトが、得意のインド映画に出てきそうなシーンネタを披露。さらにインド映画にお決まりのエキゾチック美女として、サリー姿の水沢も加わりダンスを決めた。「(噂の彼と)うん、映画も行くよ」と普段通りのあっけらかんトークを繰り広げた水沢は、実はインド映画が嫌いだったとか。「歌の部分とか、多くていらない部分とかあるでしょ」とハラハラ発言。だが「『チェイス!』はすっごいおもしろかった。男の人も筋肉隆々でかっこいいし。インド映画のイメージが変わったね」と絶賛した。また日本でインド映画ブームの火付け役を担った『ムトゥ 踊るマハラジャ』の頃からインド映画に注目して観ていたというオラキオは「僕らは普段、B級インド映画ネタをやってますが、『チェイス!』はハンパないA級、S級っぷりです。『チェイス!』というだけあって、前半はバイクチェイスもすごいですし、後半のドラマタッチも素晴らしいです。ダンスシーンももちろん、ね! 2時間半ありますけど、飽きる瞬間がありません!」と太鼓判を押し、メンバーと「あのバイク欲しい~」と声を合わせていた。『チェイス!』12月5日(金)TOHOシネマズみゆき座ほか全国ロードショー取材・文・写真:望月ふみ
2014年11月27日NECは、インドのホテルグループLemon Tree Hotels(レモンツリーホテルズ)に、顔認証技術を利用した顔認証ソリューションを納入したと発表した。このソリューションは、ニューデリー エアロシティにあるインディラ・ガンディー国際空港近くのホテル「Lemon Tree Premier, Delhi Airport」に顧客の安全確保やサービス向上のために納入したもので、カメラ映像に映った顧客を警察から提供された犯罪者データベースと顔認証を用いてリアルタイムに照合するとともに、ホテルのVIP宿泊客リストと照合し、顧客のニーズにあったサービスを提供するという。
2014年11月27日シチズンマシナリーミヤノは11月26日、インドのバンガロールにテクニカルセンターインド(Citizen Watches (India) Pvt Ltd, Citizen Machinery Technical Center Division)を開設したことを発表した。インドは長期的には自動車や医療、建設機械などの分野での工作機械の需要拡大が見込まれており、同社では今回のセンター設立により、顧客と直接のコミュニケーションを推進し、ダイレクトマーケティングによるインド固有のテクニカルノウハウの確立ならびに技術支援体制の構築を目指すとしている。また、それによる最適ビジネスモデルの構築と市場に適した商材の投入を進めることで、2016年までに同市場での売り上げ倍増を目指すとしており、その第一弾として、同センター内にショールームを設け、高剛性低価格機として評価の高い工作機械「Cincom A20 VIIPL」を給材機付きで設置するとしている。なお、同社では顧客向けテストカットなど、ビフォア―サービスの対応を実施すると共に、自社が保有する技術・ノウハウのインド市場への積極投入も行っていく方針としている。
2014年11月26日リコーは11月25日、インドにおける販売会社であるRicoh India(以下、リコーインド)が、インド通信IT省の郵便局(Department of Posts)にICTソリューションを提供するソリューションプロバイダーとして選ばれたと発表した。インド郵便局の近代化プロジェクトの一環として、"Rural Information & Communication Technology (ICT) Hardware (RH)"(全国郵便局へのICT機器導入)の入札に、インドの官公庁向け資材・機器調達およびコンサルティング会社であるTCIL(テレコミュニケーションズ・コンサルタンツ・インディア)社と共同で応札し、受注した。同プロジェクトでは、およそ12万9,000の郵便局の郵便事業や金融サービスに関わる業務の電子化に貢献する。インド政府、郵政・郵便事業の近代化・電子化プロジェクトのうち、今回の目的は、現在、手作業で行われている郵便事業や金融、送金の業務を自動化し、IT化を推進することで、広範な郊外地域の住民生活に、より質の高い郵便や金融サービスを提供することとしている。リコーインドは、ハンドヘルドの郵便・銀行業務処理端末、および業務処理に必要なPINコード処理端末、バーコードリーダー、ソーラーバッテリー、電源供給機器一式の配送、納品、設置、使用教育、システム保守を5年間にわたり行う。
2014年11月26日世界各国でインド映画の歴代記録を塗り替えたアクション大作『チェイス!』が12月5日(金)から公開される。近年、日本では様々なジャンルのインド映画が公開され、ロングランヒットを記録しているが、本作は、アクション、めまぐるしく展開するドラマ、ダンスが揃ったインド映画の“真打ち”的存在だ。『チェイス!』動画これまでもインド映画はたびたび日本公開され、人気を博してきたが、今年は感動作『神さまがくれた娘』をはじめ、ロングランヒットを記録した『マダム・イン・ニューヨーク』、超大作『ダバング 大胆不敵』、人間ドラマ『めぐり逢わせのお弁当』など従来のインド映画のイメージにとらわれない作品が公開され、いずれも好評を博している。インドは人口も多く映画産業が巨大なことから、次々に新作を製作する体制が整っており、近年では国内だけでなくアメリカなど海外のマーケットを意識した質の高い作品づくりが行われている。そんな中、インドだけで47億円の興収をたたき出し、アメリカ、イギリスなど世界各国で歴代インド映画No.1を樹立したのが『チェイス!』だ。本作の最大の特徴は、豪快なアクション、華麗なダンス、先が読めないダイナミックなストーリー、というインド娯楽映画の魅力をキープしながら、ハリウッドのスタッフとタッグを組むことで、それらの要素をすべてパワーアップさせていることだ。このほど公開された特別映像では劇中のバイクチェイス、サーカス団のパフォーマンスの裏側が披露されているが、“世界で勝負する”ことを前提に撮影が行われたことがよくわかる。ちなみにバイクチェイスシーンはシカゴでオールロケを敢行し、『ラッシュアワー3』『リーサルウェポン4』のハリウッド精鋭チームが参加。本作では、観客を徹底的に楽しませるインド映画の精神と、ハリウッドの技術が見事に融合しており、日本でも好評を集めそうだ。『チェイス!』は、サーカス団を率いてシカゴを熱狂させているトリック・スターのサーヒルが、幼い時に父を破滅に追い込んだ銀行を相手に壮絶な復讐を繰り広げる超大作。インドを代表するスター俳優アーミル・カーンが主演を務めている。『チェイス!』12月5日(金)TOHOシネマズみゆき座ほか全国ロードショー
2014年11月20日インドの音楽家が作り上げたミュージカルが、2015年1月から、東京国際フォーラムと梅田芸術劇場で日本初お目見えする。これまでにないマサラ・ミュージカル『ボンベイドリームス』に主演として挑むのは、ミュージカルはもちろん、ストレートプレイや映像でも活躍が目覚ましい浦井健治。巨匠・ロイド=ウェバーが惚れ込んでプロデュースしたという作品の日本版に、浦井自身も期待が膨らんでいるようだ。ミュージカル『ボンベイドリームス』チケット情報本作の音楽を手がけているのは、『ムトゥ・踊るマハラジャ』や『ボンベイ』、そして2008年にアカデミー賞作品賞を受賞した『スラムドッグ$ミリオネア』などの大ヒット映画で知られるA.R.ラフマーン。その手腕はミュージカル音楽でさらに開花し、浦井も一瞬で虜になったという。「とにかく、メロディーが多彩で豊かなんです。ノリノリになれるようなビートを刻んでいる楽曲があったり、ポップスに負けないキャッチーなものがあったり、ダイナミックなナンバーがあったり。そこに伝統的なインドの曲調が混じって、どれも魅力的で耳に残るんですよね」。ウエストエンド版、ブロードウェイ版では、その音楽に合わせた刺激的なダンスも話題になった。日本版の振付はこれからだが、「衣装を含め、華やかできらびやかなイメージになりそう」と想像を広げる。「それだけ画期的な舞台であるだけに、技術的には、歌もダンスもトライアル(試練)はたくさん出てくると思います。でも、だからこそ、ワクワクするんです」。浦井が演じるのは、スラム街に育った青年。憧れていたボリウッド(インド映画)の世界に偶然入った彼が、そこでさまざまな経験をしていくことになる。「貧しくとも純粋に育ってきた青年が、夢の世界の裏側にある闇を目の当たりにして、葛藤して、成長していく。その人間ドラマも魅力的なんです。人にはやっぱりどんな環境で生きていようが変えられない大切なものがあるということ。夢を持つエネルギーのすばらしさ。ストーリーからも伝わってくるものがたくさんあると思います」。浦井自身にも変わらず大切にしたいことがある。「自分ひとりの力じゃ何もできない。だから、関わる人すべてに感謝したいし、自分自身も、より貪欲に、より鮮度を高めて、進化していかなきゃいけないなと思います」。マサラ・ミュージカルという新たなジャンルに挑むのは、まさに、その思いの表れである。公演は2015年1月31日(土)から2月8日(日)にかけて東京国際フォーラム ホールCにて、その後2月14日(土)・15日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演される。チケットぴあではインターネット先行先着「プリセール」を受付中。取材・文:大内弓子
2014年11月10日第27回東京国際映画祭の特別招待作品としてインド映画『チェイス!』が10月29日に東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズでお披露目され、同作に主演するアーミル・カーンと、ヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督が会見を行った。日本でも大ヒットした『きっと、うまくいく』に主演し、米TIME誌で“世界で最も影響力がある100人”にも選出されている、インドの“国宝級”スターのカーンは、「やっと念願がかなった。来日し、早速ファンに声をかけてもらい、感激している」と初来日に喜びをかみしめた。その他の写真『チェイス!』は、米シカゴで撮影されたアクション超大作。サーカス団の天才マジシャンとして人気を博す一方、幼い時に父を破滅に追い込んだ銀行へ復讐するため、金庫破りを繰り返す主人公サーヒルが、インド本国から派遣された検挙率ナンバーワンの刑事ジャイと対決する。インド映画史上最大規模の製作費を投じ、アメリカをはじめ、世界各国でインド映画の歴代興収記録を更新している。「スペクタクル大作であると同時に、エモーショナルなドラマ性がインドに限らず、世界中の人々に響いたんだと思う。日本の皆さんにも楽しんでもらえるはず」と自信を示すカーン。『きっと、うまくいく』で当時44歳にして大学生を好演し、「自分でも無理だと思ったが(笑)、出演作選びは、まず観客としてストーリーに惹かれるかが重要。そして、役者として新しいチャレンジができるか考える」とポリシーを語った。一方、アーチャールヤ監督は「アーミルが素晴らしいのは、スター気取りせずに、チームワークを重んじてくれる点。周囲に苦労を見せず、どんな役でも演じきる才能には、改めて驚かされた」とカーンに最敬礼だ。また、日本映画への造詣も深く「好きな監督は黒澤明さん、三池崇史さん。それに北野武さんには監督、役者の両面で魅力を感じる。一番好きな日本映画は『用心棒』。いつかインドでリメイクしたい」と熱弁していた。本作は日活と東宝東和が共同設立した“アジア映画最強レーベル”『GOLDEN ASIA』の第2弾作品。インド映画として過去最大規模で全国公開される。『チェイス!』12月5日(金)TOHOシネマズみゆき座ほか全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2014年10月29日NECソリューションイノベータは、遠隔地農業指導を可能にする圃場管理システムを開発したと発表した。NECなどがイチゴのハウス栽培ノウハウを日本からインドに展開する「インドICHIGOプロジェクト」に導入し、今年7月から稼働を開始しているという。このシステムは、日本のクラウドサーバを通じて、インドにある複数のハウスで管理している環境データを日本から遠隔監視し、現地に適切なアドバイスを提供するもの。クラウド環境を利用して、栽培ノウハウを持った日本の農業専門家が遠隔で支援することで、日本が得意とする商品価値の高いイチゴの海外栽培を実現する。具体的には、インドの現地作業員が、圃場に設置したセンサーのデータや日々の作業記録などをタブレットに保存し、インターネット環境が存在する場所からまとめてアップロードすることで、日本のクラウドサーバに圃場データを集約。農業生産法人GRAが、圃場管理システム上に可視化されたデータを日本で分析し、遠隔監視・指導を行う。管理するデータとしては、ハウス内の日照量、温湿度、養液や土壌のEC値/pH値、日々の育成状況の写真があり、これらを専門家の目から総合的に判断し、肥料の量や空調の調整などを行うという。
2014年10月21日インドの映画界“ボリウッド”を舞台に、恋あり歌ありダンスありで贈る賑やかな作品『ボンベイドリームス』。“マサラ・ミュージカル”という肩書きからして一風変わっているこの作品で、大女優・ラニを演じるのが元宝塚雪組トップスターの朝海ひかる。この作品に出演することを楽しみにしているという彼女に、その魅力をどこに感じているのか話を聞いた。チケット情報はこちら「確かに、常に上演されているタイプの作品ではないですよね。でも私はボリウッド映画が大好きなんです。一時期、ブームがありましたよね。『ムトゥ・踊るマハラジャ』とか。その時に「こういう作品があるんだ!」と思って、楽しく見ていました。このミュージカルはその魅力がストレートに出ていて、“ザッツ・ボリウッド!” という感じ。私は映像を少し観たのですが、音楽を聴いているだけでワクワクしますし、ド派手な演出とダンスで、観ていてすごく盛り上がってしまいました」と大きな目をキラキラさせて話す朝海。インドらしい金糸のきらびやかな衣裳を身に纏い、華やかなオーラを振りまく彼女はすでにボリウッド映画の登場人物のようだが、「私もこの衣裳とメイクとヘアで、一気に“大女優・ラニ”のアウトラインが出来た気がします。大女優役は初めてなので、華やかさを楽しみたい。舞台上ではみんなにチヤホヤされるし、この役が来た時は「やったぁ!」って思いました(笑)。すごく楽しくやれそうです」とにっこり。ボリウッドといえば単純明快なイメージがあるが、ラニにも大女優らしい横顔があり、主人公(浦井健治)とヒロイン(すみれ)の間に割って入る“いかにも”な役どころでもある。朝海も「やはりプライドの高さと気の強さはあると思います」と語る。ただ、「単純に“いい人・悪い人”と割り切れる作品ではない」とも話し、「ラニは優しいところもあるんです。それに私も役者という同じ演劇の世界にいる者として、胸にぐっとくる彼女のセリフがいくつかありました。絵空事ではない、生きた言葉が描かれているリアルさがあるんです。単純にエンターテインメント性だけを追ったミュージカルではないんです」とその奥深さにも惹かれているよう。「ド派手さと、しっかりとしたドラマ性。両方あって“いいとこ取り”のミュージカルなんですよ」。ダンサーとしても高い実力を持つ朝海だが、「インド音楽で踊る朝海ひかるは、まだ皆さまにもご覧いただいたことがないと思います。そのあたりも楽しみにしていただければ」とアピール。ほかに出演は浦井健治、すみれ、加藤和樹ら。公演は2015年1月31日(土)から2月8日(日)にかけて東京国際フォーラム ホールCにて、その後2月14日(土)・15日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演される。チケットぴあでは10月14日(火)11:00まで、インターネット先行抽選販売「プレリザーブ」を受付中。
2014年10月10日スズキは10月より、中型セダン「シアズ(CIAZ)」をインド国内にて発売し、その後は、中近東・中南米・アフリカ諸国にて順次発売すると発表した。また、中国でも「アリビオ(ALIVIO)」名にて2014年末までに販売開始の予定。シアズは、同社が2014年2月の『第12回インド・オートエクスポ』に「コンセプト シアズ(Concept CIAZ)」として出品したコンセプトモデルの量産車。重厚・優美なデザインで安定感のある本格的セダンスタイル、広い室内スペースと後席の快適性、クラス最高の低燃費、優れた安全性能、進化したマルチメディア機能や数々の先進装備類を特長とした中型セダンとなっている。生産はインド子会社のマルチ・スズキにて行われ、同国にて販売するとともに、中近東・中南米・アフリカ諸国等への輸出もインドから行っていく。また、中国の合弁会社である重慶長安鈴木が、中国市場に向けて2014年中に生産を開始する予定。
2014年10月02日スズキのインド子会社であるマルチ・スズキは16日、800ccのエンジンを搭載した新型小型車「アルト800」をインド国内で発売した。同車は、2000年9月にマルチ・スズキが発売した「アルト」の全面改良車であり、従来の「アルト」と比較してガソリン車で約15%、CNG車で約13%の燃費向上を実現。スポーティーな外観や質感を高めた内装、広い室内空間などを特長とし、上級グレードには2つの内装色を設定している。また、街中での走行時の使い勝手を高めるためにトルクを向上させ、インドの道路事情に合わせてトランスミッションやサスペンションの改良も施したとのこと。今後はインド国内のみならず各国へ輸出する予定であり、生産はマルチ・スズキのグルガオン工場で行う。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月16日最近はインド映画がきてます! ボリウッド映画と言って、ハリウッドよりもお金を投入する映画も少なくありません。37億円を投入したインド映画『ロボット』は日本でも話題でした。しかし!お金をかけたからと言ってイイ映画ができるとは限りません。■『クレオパトラ』の転落人生映画史に残る失敗映画と言えばこの『クレオパトラ』です。主演は、当時絶世の美女とされたエリザベス・テイラー。エリザベス・テイラーに世界三大美女のひとり、クレオパトラを演じさせて、華麗なる史劇を展開しようという企画です。企画自体は悪くないですよね。彼女は100万ドルのギャラで契約。映画が企画されたのは1958年、予算は300万ドル(当時の換算で約14億円)でした。この時点で破格の予算です。■脚本なし!予算は倍の600万ドルに!ところが、ここからがいけません(笑)。撮影開始時に脚本ができあがっていませんでした。仕方がないので、撮影しながら脚本は作るという場当たりな対応で、取りあえずゴー。まずはハリウッドに撮影セットの建て込みを始めます。しかし! 「海外にセットを作った方が税金が安く済むよ」という余計なアドバイスをした人がいて、作りかけだったセットを捨ててロンドンに移動します。ロンドンに行ってみると、セットの建設予定地が「これ狭くて入らないかも」ということが判明。前もって土地の広さを確認していなかったことにも驚きますが、その後の対応にはのけぞります。「でも、まあやってみるか」とセットを建て始めたのです。ここまでのくだりで1960年になっており、予算は倍の600万ドルに上方修正(笑)。ちなみに脚本はまだできていませんでした。■予算を3倍の900万ドルに!1960年の夏に脚本が完成して秋から撮影開始。ところが主演女優のエリザベス・テイラーが高熱でダウン。進まなくなります。そうこうするうちに「やっぱり狭くてダメだ」ということになって、ロンドンから撤収決定!予算は3倍の900万ドルに上方修正(笑)。ついでに監督もクビになって、新しくジョゼフ・マンキーヴィッツが監督に就任します。この監督のすえられ方も大問題でした。エリザベス・テイラーのお気に入りだったのです。いわゆる情実人事ってやつですね。結果から言えば、マンキーヴィッツは監督を引き受けるべきじゃなかったのです(笑)。マンキーヴィッツ新監督は「ゼロからやり直しだ」と考えたので脚本もやり直しになりました。ここでエリザベス・テイラーが肺炎で痛恨の入院! 撮影期間がめちゃくちゃになったので、押さえていた他の俳優の契約拘束期間が終了。エリザベス・テイラー以外の配役が全とっかえになります。■さらに1,400万ドル追加!仕方がないので、予算を新しく1,400万ドル積むことになりました。もちろん20世紀FOXはこれで倒産寸前に転落。いやあ映画制作って怖いですね。で、1961年の秋から撮影を始めようとしましたが、今度も脚本が間に合いませんでした。仕方がないので監督のジョゼフ・マンキーヴィッツが撮影しながら脚本を書きました。死ぬほど働いたマンキーヴィッツは何度もぶっ倒れます。脚本がないので、場当たり撮影のため、進行はオシにオシて、結局750万ドルも余計にかかりました。これでも制作は終わらなかったのです。原因は恋です(笑)。エリザベス・テイラーが俳優のリチャード・バートンとつき合い始めたのです。これは「世紀の恋愛」と言われました。制作終盤のこの時期に、恋に落ちたエリザベス・テイラーが撮影所に来なくなってしまいます。監督は心労でドラッグに逃げるようになりましたが最後までなとか踏ん張りました。ここでプロデューサーのウォルター・ウェンジャーがクビになります。彼はそれまではハリウッドを代表するプロデューサーでしたが、この映画でキャリア終了。■ついに完成! 結局10倍のコスト(涙)そして1962年夏についにクランクアップ!企画がスタートしてから4年。最初は300万ドルでスタートして結局総製作費3,111万5,000ドル(当時換算で約150億円)で完成!なんと最初の予算の10倍のお金を突っ込んだのです!映画の神様はこの映画にほほ笑みませんでした。お客さんが来なかったのです。濃い映画ファンなら知ってる話なんですが、このクレオパトラの転落は映画史にさんぜんと輝いています。■コッポラの転落制作『地獄の黙示録』あんまり完成しないので、現場で監督が気がヘンになりそうだった映画というと『地獄の黙示録』があります。監督は『ゴッドファーザー』シリーズで有名なフランシス・フォード・コッポラ。ちなみに地獄の黙示録はベトナム戦争の映画ですが、撮影自体はフィリピンで行われました。企画が企画なので、米軍がまったく協力せず、仕方がないのでフィリピン軍に協力を頼みました。せっかく作ったセットが台風の直撃でぶっ壊れて立て直し。主役のマーロン・ブランドが言うことを聞かないので全然撮影が進まず。コッポラは脚本を毎日書き直しつつ撮影。ついに倒れます。結局1,200万ドルの予算で始まった企画なのに3,100万ドルもかかりました。コケたら映画会社もコッポラも破産でおしまい!でした。ところが映画の神様はコッポラを見放しませんでした。死にそうになりながらコッポラが撮ったフィルムには、物語はよくわからないながらも異様な迫力が宿っており、興行成績は世界的な大ヒット!とにかくヒドイ目に遭う映画というのは一定のパターンがあるようです。●脚本もできてないのに撮影を始める●とにかく大規模なセットを建てる●しかもそのセットを何度も建てる●かつそのセットにはあまり意味がない●主役の俳優(女優)がビッグ●しかも言うことをきかない●監督に妙な自信がある●しかもその自信がおかしい最近ではCG技術が発達し、大規模セットを建てるなんてことはあまりありません。すごい予算をかけた映画がなくってちょっと残念ですね(笑)。(谷門太@dcp)
2012年09月08日日本マクドナルドは10日、『「世界の★★★マック」(世界のマック)おいしさキャンペーン』第2弾となるインドの「ホット ゴールドマサラ」(390円~410円) 「マイルド ゴールドマサラ」(360円~380円)を「マクドナルド」店舗にて発売した。インドのマクドナルドのメニューをもとにした商品で、インドらしいこのカレー味のバーガーを実際に食べてみた。2商品ともカレーソースを使ったカレー風味のバーガーだが、ざっくり言うと、辛口のホット ゴールドマサラと甘口のマイルド ゴールドマサラ、という味の違いがある。どちらも食欲をそそるスパイシーな風味が特徴となっている。ホット ゴールドマサラは、ボリュームたっぷりの3段バンズ。口をめいっぱい開けないと頰張れない高さだ。下の層にはチキン、レタスとオニオン、とろけるチーズ、上の層にはトマトとレタス、オニオンがサンドされている。外はサクサク、中はジューシーなチキンに、カレー味がよく合う。両方の層とも本格的な辛さのカレーソースが具材に絡み、後味にも辛さが残る。ラッシー代わりに「マックシェイク ヨーグルト味」が合いそう!一方マイルド ゴールドマサラは、ハチミツを隠し味にしたマイルドなカレーソースが、チキン全体にたっぷりと絡められている。そのこってりチキンを、レタスやオニオンと共にゴマ付きバンズにサンド。リンゴの自然な甘さをきかせたチャツネマヨソースが、味わいをさらにマイルドにしている。子どもにもぴったりな味わいだ。ちなみに、いずれも「マックフライポテト(M)」「ドリンク(M)」とのセットが590円、「マックフライポテト(S)」「ドリンク(S)」とのセットが490円の特別価格で提供されるという。販売期間は8月下旬までの予定となっている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月10日公開中のインド映画『ロボット』の大ヒットを記念して6月1日(金)から公開される『ロボット』完全版のWEB限定予告編がこのほど公開された。WEB限定予告編本作は、自身を開発した博士(スーパースター、ラジニカーント)の恋人サナに恋をするも拒絶され、悪徳工学者の手によって冷酷な殺人兵器に変身した超高性能ロボット、チッティ(スーパースター、ラジニカーント:二役)と、人間たちの戦いを描いたエンターテインメント大作。インド映画史上最高額の製作費を投じて製作され、興行収入100億円を超えるメガヒットを記録。日本でも好調な動員を記録していることから、本国インドで公開されていた177分のオリジナルにして完全バージョンの公開が決定した。現在、劇場で上映されているものよりも38分も長い完全版には、世界遺産マチュピチュ、ブラジルのレンソイス・マラニャンセス国立公園でのダンスシーンを収録。歌って踊るスーパースター、ラジニカーントが主演を務める作品だけに、踊りと音楽のクオリティ、物語の設定や脈略と関係なく登場するミュージカルシーンのインパクトはインド映画界でも最高峰。すでに『ロボット』を観賞した観客も見逃せないシーンになっている。『ロボット』公開中『ロボット』完全版6月1日(金)より渋谷TOEIほか全国順次公開
2012年05月31日世界有数の技術大国であり映画大国である、インドからまた注目の一作が日本上陸!今月12日(土)より公開されヒットを記録している映画『ロボット』に続き、本作に準じる30億円という巨額の製作費が投じられたSF超大作『ラ・ワン』がこの夏、日本で公開されることが決定した。現在公開中の『ロボット』では、とある天才博士と彼が創りだした自分そっくりの高性能ロボットとの間で勃発する恋のバトルが描かれ、その斬新な展開とアクションが話題を呼び世界各国で大ヒットを博した。これに次ぐ巨額の製作費、そしてハイレベルのCGを多用した本作の題材となるのは、バーチャルゲームの世界。「Ra.One」と冠したゲームの主人公と怒りに燃える悪役“ラ・ワン”が現実世界に飛び出して戦いを繰り広げていくのだが、その怒りの発端が、プレイヤーである子供がゲームを途中で中断したことにあるというのが何とも可笑しい。この危険なゲームを生み出してしまった主人公を演じるのは、世界一ギャラの高い俳優と言われるボリウッド・スター、シャールク・カーン。また、インド映画といえば欠かせないのが、賑やかな音楽とそれに合わせた煌びやかなダンスだが、本作の劇中曲を手がけるのはレディー・ガガのプロデューサーとしても知られるアーティスト、エイコン(AKON)。日本では本国で公開された踊りたっぷりの2時間43分にわたる“ダンシング・バージョン”を中心に上映されるという。1998年に空前の“インド映画ブーム”を巻き起こした『ムトゥ 踊るマハラジャ』の公開から早14年、さらに進化したハイテク・ムービーを持して、この夏、ブーム再来となるのか?『ラ・ワン』は8月、東京都写真美術館ほか全国にて順次公開。■関連作品:ラ・ワン 2012年8月、東京都写真美術館ほか全国にて順次公開
2012年05月21日歌って踊るインドのスーパースター、ラジニカーントの主演作『ロボット』が日本公開されるのを記念して、16日(月)からインド料理店ムンバイで本作とコラボしたオリジナルカレーが発売されることが決まった。その他の写真ムンバイは、インド大使館御用達のインド料理店で、アクションとダンスが次々に登場する映画をイメージして、パンチの効いたブラックペッパーチキンカレーを開発した。ムンバイの代表取締役の黒田ポピー氏は「日印国交樹立60周年という記念すべき年に、日本でインド映画が公開されてうれしいです。『ロボット』を日本のみなさんが観たら、インド映画はこんなに進化していたのかとビックリされると思います。カレーを食べて『ロボット』を観たら、元気に踊りだしたくなるはずです!」とコメント。ちなみに、記事画像はプロモーション用に撮影されたイメージ写真で、実際の店舗ではお皿に盛られて提供される。映画『ロボット』の主人公は、超高性能ロボット、チッティ(スーパースター、ラジニカーント)。人間の感情を理解するほどの性能を持つチッティは、自身を開発した博士(スーパースター、ラジニカーント:二役)の恋人サナに恋をするも拒絶され、悪徳工学者の手によって冷酷な殺人兵器に変身。映画は恋に破れて暴走した冷酷非情なマシーンと人間たちの闘いを、壮絶なアクション、豪華なVFX、勢い余ったダンス&ミュージックを交えて描く。ちなみに本作はインド映画史上最高額の製作費を投じた作品で、スーパースター、ラジニカーントが主演を務めるだけでなく、米アカデミー賞を受賞したA・R・ラフマーンが音楽を、『ターミネーター』『アイアンマン』のスタン・ウィンストン・スタジオ(現レガシー・エフェクツ)が視覚効果を、『マトリックス』のユエン・ウーピンがスタント・コーディネーターを担当。インド映画史上最高のスクリーン数で公開された超大作だ。『ロボット』5月12日(土) 渋谷TOEIほか全国ロードショーインド料理ムンバイ×『ロボット』コラボメニューブラックペッパーチキンカレー(ナンorライス、サラダ付き)料金:990円(ナン・ライス お替り自由)実施店舗:インド料理ムンバイ各店(九段・銀座・神楽坂・四谷・錦糸町・本郷・町屋・ボンディシェリ)実施日程:4月16日(月)~6月中旬まで(予定)ランチタイム※映画『ロボット』の半券をお持ちのお客様、ディナータイム10%割引!※他の割引サービスとの併用不可※半券1枚につき1回限り有効
2012年04月03日世界で映画館が一番多い国はアメリカ、2位がインド…ならば世界で映画館が一番多い街はどこなのだろう。ミャンマーはヤンゴンの街を歩きながら、なぜかそんなことを考えた。自分が予想していたより映画館の数が多かったからかもしれない。ヤンゴン中央駅の近くだけで映画館は4、5館ある。シネコンタイプの映画館もあるが、それぞれが独立したどこか懐かしさの残る映画館もある。大きなイメージポスターが張られている映画館もあれば、手描きの看板で描かれている映画館もあり、ハリウッド映画、インド映画、ミャンマー映画とこの街では様々な映画を観ることができる。中には韓国映画を特集している映画館もあった。入場料は500チャット(約50円)程度から1,000チャット(約100円)程度と席によって値段が変わる。インドと同じように2階席の方が1階席より値段が高くなる。少しヤンゴンの物価に触れておくと、僕がよく行っていた屋台のコーヒー1杯が300チャット(約30円)、ミャンマービール(モンドセレクションの金賞を受賞したこともあり美味いビールである)1本が1,000チャット(約100円)程度である。人が流れ込んでいく光景に吸い寄せられるようにインド映画が上映されている映画館に入った。『イージーライダー』のインド版のようなバイク旅のロードムービーだった。そういえば少し前にマレーシアのペナン島で観たインド映画も車旅のロードムービーだった。インド映画に欠かせない歌と踊りはいつものようにあるのだが、そこに「旅」という要素が加わることが主流になりつつあるのかもしれない。翌日はミャンマー製作の映画を観ることにした。意外かと思われるかもしれないが、ミャンマーでは映画が結構、製作されており、日本でも2年ほど前からミャンマー映画祭なるものが東京で開催されている。今回観たミャンマー映画は、まるで結婚式の披露宴で流しているホームムービーのようなアットホームな雰囲気が客席に漂わせていた。そして、まさに映画の内容も結婚式に至るまでのラブコメディだった。前日のインド映画とは予算も全く違うのだろうが、客の入りはあまり変わらないように思えた。きっとアットホームな映画もミャンマーの人々にとっては生活に欠かせないのだろう。映画館を出ると若い太ったお坊さんが露天でハリウッド映画が10作品程度入っているDVDを選んでいた。間違いなく違法コピーのDVDである。入っている作品を一つずつチェックしながら舌打ちしている。「何だよ。これ観た作品ばっかりじゃねぇかよ」とでも吹き出しをつけてあげたかった。お坊さんと違法コピーのDVDと舌打ちというセットに、どこか微笑んでしまう。映画という文化がこの街の生活の中に入り込んでいることだけは間違いなさそうだ。(photo/text:ishiko)
2009年09月30日