ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)によるヴァレンティノ(VALENTINO)が、パリで1月22日、2020年春夏オートクチュールコレクションショーを開催した。
2020年01月27日シャネル(CHANEL)が1月21日、2020年春夏 オートクチュール コレクションをパリのグラン パレで発表した。© CHANEL会場にはガブリエル・シャネルが幼少期を過ごしたオバジーヌ修道院の庭園の風景が再現されたセットがこの日のためだけに組まれた。© CHANEL© CHANEL© CHANEL© CHANEL© CHANEL© CHANEL© CHANEL© CHANEL© CHANEL© CHANEL© CHANELゲストには、ブランドのアンバサダーである小松菜奈、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)、G-DRAGON、エリー・バンバー(Ellie Bamber)、アナ・ムグラリス(Anna Mouglalis)などが来場した。小松菜奈© CHANELクリスティン・フロセス、テイラー・ラッセル、小松菜奈© CHANELキャロリーヌ・ドゥ・メグレ© CHANELG-DRAGON© CHANEL エリー・バンバー© CHANELアナ・ムグラリス© CHANEL
2020年01月27日バレンシアガ(BALENCIAGA)が、52年ぶりにオートクチュールを再開する。オートクチュールの師とされ、美しいドレスの数々を世界に送り出してきたクリストバル・バレンシアガ。彼は、1917年にバレンシアガメゾンを創立し、1937年にクリエーションの拠点としてアベニュー・ジョルジュサンク10番地にアトリエを構えた。そして、40年代から60年代にかけては、無駄をそぎ落としたラインの「サック・ドレス」や、「ベビードール」ドレスなど革新的なスタイルを発表。月日は流れ、1968年に、バレンシアガは、惜しまれつつもクチュールハウスを閉店した。長い歴史を経て、遂に52年ぶりの復活を果たすバレンシアガのオートクチュール。その為に、アーティスティック・ディレクター デムナ・ヴァザリア率いる専門チームを作り、新たなクリエーションの原点としてアベニュー・ジョルジュサンク10番地に当時のサロンを再現したアトリエを設立する。ファーストシーズンは、2020年7月に発表予定だ。デムナは、「バレンシアガにクチュールを復活させることは、クリエイティブで夢のような任務です。」と語る。さらには、ドレスメイキングの新たな領域の可能性の提示、そしてバレンシアガの創作の原点に立ち返ることを可能にする意味もあるという。なお、デムナはすでに自身が立ち上げたブランドであるヴェトモン(VETEMENTS)のデザイナーを退任している。
2020年01月23日ディオール(DIOR)の2020年春夏オートクチュールコレクションを、2020年1月20日(月)日本時間22:30より発表した。2019-20年秋冬オートクチュールコレクションでは、ムッシュ ディオールが“究極のエレガンス”と称した黒の世界を、マリア・グラツィア・キウリが再解釈して表現。ブラックの色彩、フェザーやオーガンジー素材のエアリーな雰囲気を纏った、女性を美しく見せるシルエットのピースが並んだ。今季、マリア・グラツィア・キウリはどのような感性でオートクチュールのクリエイションを繰り出すのか。リアルタイムでその発表の瞬間をチェックしたい。なお、今回のコレクションのキーワードとなる「“What if Women Ruled the World ?” – もし女性が世界を支配したなら?」という問いかけに、アトリエの職人たちとスタジオのモデルたちが応えるティザー映像も発表を前に公開されている。【詳細】ディオール 2020年春夏オートクチュールコレクション日本時間:2020年1月20日(月) 22:30現地時間:2020年1月20日(月) 14:30
2020年01月23日ヴァレンティノ(VALENTINO)の北京オートクチュールコレクションが発表された。デイドリーム──2文化の交錯北京・三里屯のストアオープンを記念して、頤和園で発表されたヴァレンティノのオートクチュールコレクション。テーマは「デイドリーム」──白昼夢──、それは、目を見開いたままに見る夢。現実と想像の区別が崩れるその“あわい”のなかで、イタリアンルネサンスと中国のアートという2つの文化の交錯が、純粋すぎるほどの華やかさのうちに描き出された。華やかなドレスにあしらったリボンのモチーフは、裾にかけて優雅に広がりひだをなすクラシカルなドレスを装飾する。また、シンプルなフォルムのドレスに合わせたガウンにも、数多とリボンをあしらって。リボンは単にドレスを飾るのみではない。膝上丈の溌剌としたドレスは、胴体に幾重にもリボンを巻いたようにして構築され、ガウンもリボンを繋ぎ合わせて生み出される。布を結びあわせて作るという意味では布のかりそめの姿だとも言えるリボンはここで、装飾以上に衣服の構成要素として再解釈されている。また、表面に上品な光を含みこむドレスは、クラシカルなドレスピースのなかで独特の存在感を放つ。上品なボリューム感であるだけにそのテクスチャーのきらめきは強調され、どこか異国情緒漂う雰囲気を演出している。そしてドレスには、花の女神フローラさながらに、花々が咲き乱れる。華やかなピンクやレッドの薔薇の花は、西欧的なクラシックさを匂い立たせる。一方で様式化された花弁はゴールドやシルバーのきらめきをまとい、清朝権力者のきらびやかな装飾を彷彿とさせる。そうして最後に現れるのもまた、フローラであった。しかし花は布地という平面に落とし込まれているのではない。シンプルに広がる網目状のドレスの表面には、花のオーナメントが数多と咲き誇る。花々は頭まで覆い尽くし、さて彼女は夢の花園から出てきたのか、あるいはわたしたちがそこへ迷い込んだのか。2文化が混じり合う“夢”のなかへと、まだまだ誘ってやまないのである。
2019年11月26日ヴァレンティノ(VALENTINO)は、中国北京、三里屯ストアのオープンを記念し、11月7日頤和園サマーパレスにて、北京オートクチュールコレクションを発表した。courtesy of VALENTINO
2019年11月08日ジバンシィ(Givenchy)から、オートクチュールにインスパイアされたウィメンズ&メンズのカプセルコレクション「ジバンシィ アトリエ(Givenchy Atelier)」が登場。2019年9月18日(水)から24日(火)まで、阪急うめだ本店1階 コトコトステージにオープンする期間限定ストアにて販売される。オートクチュールに着想「ジバンシィ アトリエ」は、創業者ユベール・ド・ジバンシィの先駆的な“セパレーツ”と、現アーティスティック・ディレクター、クレア・ワイト・ケラーが築き上げたオリジナリティを融合させたカプセルコレクション。ブランド誕生時からパリのアトリエ職人たちが紡いできたオートクチュールルックのシルエットにエレガンスを加え、モダンなコレクションに仕上げている。展開されるアイテムは、秋冬シーズンに欠かせないトレンチコートやジャケットといったアウターをはじめ、カジュアルなパーカーやTシャツ、フォーマルなカクテルドレスなど様々。バッグやシューズなどの小物類も取り揃える。いずれもブラックとホワイトのシックなカラーパレットと、贅沢な素材感が特徴だ。ウィメンズ&メンズのウェアウィメンズのウェアには、タイトシルエットのショルダーケープ付きドレスや、繊細なレースで仕立てたダブルジャケット、花柄のビジュー刺繍を施したパーカーなどがラインナップ。メンズには、ブランドロゴをあしらったレザージャケットやドレッシーなシャツ、美しいフレアシルエットのパンツなどを用意する。バッグやシューズもバッグは、オートクチュールコレクションで披露される“サプライズ”の要素を取り入れた存在感溢れる仕上がり。蝶ネクタイのようなモチーフを採用したユニセックスのバックパックは、ややサイズを小さくしたナイロン地で提案する。またV字グラフィックをあしらったアイコンバッグ「エデン(Eden)」に新モデルが登場する。フットウェアは、レザーとレースを組み合わせた10センチのヒールパンプスや、メンズ向けのチェルシーブーツ、ダービーシューズ、さらにはカラーコントラストを効かせたハイカットスニーカーを取り揃える。なお「ジバンシィ アトリエ」の小物には、生前ユベール・ド・ジバンシィが自身のドローイングに書き入れていた手書きサインを赤いラインで強調した特別なラベルを配した。また「ジバンシィ アトリエ」期間限定ストアでは、クレア・ワイト・ケラーによるジバンシィ 2019年春夏オートクチュールコレクションのランウェイで初登場したティアラ「アリアナ・ヘッドバンド」も販売される。【限定ストア詳細】「ジバンシィ アトリエ」期間限定ストア期間:2019年9月18日(水)~24日(火)場所:阪急うめだ本店1階 コトコトステージTEL:06-6313-7402(ジバンシィ阪急うめだ本店)アイテム例:<レディース>・ブラウス 295,000円・パンツ 126,000円・バッグ 210,000円・シューズ 128,000円<メンズ>・シャツ 114,000円・パンツ 114,000円・ウェストコート 65,000円・スニーカー 110,000円
2019年09月13日シャネル(CHANEL)が7月2日、2019-20年秋冬 オートクチュール コレクションをパリのグラン パレで発表した。© CHANEL巨大な円形の図書館がセットされた会場。「本は私の親友」と語るほどの読書家だったガブリエル シャネル。そしてカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)、ヴィルニジー・ヴィアール(Virginie Viard)もまた読書家として知られ、本へ注がれる情熱は3人の共通点でもある。 © CHANEL© CHANEL© CHANELゲストとして、シャネルのアンバサダーである中条あやみ、マーゴット・ロビー(Margot Robbie)、マリーヌ・ヴァクト(Marine Vacth)、キャロリーヌ・ドゥ メグレ(Caroline de Maigret)、フィービー・トンキン(Phoebe Tonkin)らが招かれショーを楽しんだ。日本からは、カヌースラローム選手の羽根田卓也も招待された。© CHANEL
2019年07月03日ディオール(DIOR)が、7月1日21時30分(現地時間同日14時30分)より、パリのロダン美術館で開催する2019-20年秋冬 オートクチュール コレクション ショーをライブストリーミング配信する。ショーに先駆けてティザーも公開された。ディオールの公式インスタグラムでもショーに関するコンテンツが随時更新されている。ハンドルネームは「@dior」、SNSハッシュタグは「#DiorCouture」「#MariaGraziaChiuri」。
2019年07月01日ディオール(DIOR)は、2019年春夏オートクチュールコレクションを再びドバイで発表。2019年1月にパリ・ロダン美術館庭園で披露されたコレクションに加え、新たに15ルックの特別なピースを用意し、華やかなショーを行った。サーカスがテーマ「ディオール ドリーム パレード」インスピレーション源は「サーカス」。モード界を引っ張るディオールにはなかなか結びつかなそうに感じるが、実はメゾンと縁の深いテーマだ。過去には、冬のサーカス「シルク・ディヴェール」を訪れるのを楽しみにしていた、ムッシュ・ディオールにフォーカスを当てた、リチャード・アヴェドンによる写真作品が生まれおり、ジョン・ガリアーノの時代には「サーカス」をテーマにしたコレクションも製作されている。“チュチュ”に変わった刺繍ドレスそして、現アーティスティック ディレクターのマリア・グラツィア・キウリが、再びディオールの世界に「サーカス」の魔法を吹き込む。エンブロイダリーやスパンコールで装飾された華やかなスカートは、短くなり“チュチュ”の姿に。猛獣使いや曲馬師を想起させる、サーカスを象徴するコードとして登場している。続くのは、猛獣使いのジャケットから着想を得たブラックジャケットや、ピエロを想起させる幾何学模様のホワイトルック。タトゥー肌とオートクチュールの出会いまた、新しいエッセンスとしてタトゥーが施された肌とオートクチュールドレスとのコンビネーションを提案。スパンコールで彩られたミニドレスやジャケットには、その華やかさに負けないくらい“キラキラ”と輝く、ビジュー付きのボディスーツが組み合わされている。ドバイのための特別な15ルックドバイのために特別に用意されたのは15ルック。プリーツのマントをあしらったライトブルーのジャケットは、全面グリッターでポップなムードだ。ゴールドやライラック、ピンク、レッドなど、様々なテキスタイルでプリーツを作り、立体的に仕上げたドレスは、ピエロのように可愛らしい。クチュリエの技が光るドレスゴールドのスター モチーフを散りばめたスカートやドレスは、クチュリエの技が光る渾身の一着。小さなスパンコールを幾重にも重ねて並べ、総時間800時間をかけて完成させたピースだ。また、サーカスやパレードの楽し気な雰囲気を表現した、カラフルなミニドレスも同様に、約800時間かけて総エンブロイダリーで仕上げている。また、ディオールアトリエでのクチュリエたちの技術は、ムービーでも紹介されている。こちらもあわせて、チェックしてみて。【問い合わせ先】クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947
2019年04月04日ジョルジオ アルマーニ プリヴェ(Giorgio Armani Prive)が、2019春夏年秋冬オートクチュールコレクション
2019年02月02日ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)によるヴァレンティノ(VALENTINO)が、パリで2019年春夏オートクチュールコレクションショーを開催した。
2019年01月26日シャネル(CHANEL)が1月22日、2019年春夏 オートクチュール コレクションをパリのグラン パレで発表した。
2019年01月23日Netflixで、シャネル(CHANEL)の2018年春夏 オートクチュール コレクションの舞台裏に迫ったドキュメンタリー『7DAYS OUT』が配信されている。© CHANEL本作を手がけたのは、映画『メット ガラ ドレスをまとった美術館』の監督として名を馳せたアンドリュー・ロッシ(Andrew Rossi)。2018年1月、シャネル2018年春夏 オートクチュール コレクションショーの開催にあたって、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)から舞台裏に入ることを許可されたアンドリューは、カールとチームにより夢のようなオートクチュールが生み出される現場を捉えた。『7DAYS OUT』は、ファッション、スポーツ、宇宙、グルメ、エンターテーメントなど、様々なフィールドにおける一大イベントの行われる7日前から舞台裏を捉える番組で、現在シーズン1エピソード6まで配信中。
2018年12月26日ディオール(Dior)より、オートクチュールからインスピレーションを得た新作のハイジュエリー コレクション「ディオール ディオール ディオール(Dior Dior Dior )」が登場する。コレクションの誕生背景にあったのは、カットしたレースの切れ端を、カラフルなジュエリーに変化させたらどうなるか、という斬新なアイディア。編み方を変えるだけで、自由自在に姿を変えるレースを、アクセサリーの上で表現した。展開されるのは、ネックレス、リング、ブレスレット、イヤリングなど。色どり鮮やかなストーンをあしらったジュエリーは、レース模様のごとく渦巻き状や螺旋状を入り交えながら、手元や首元に上品な煌めきを添える。注目は、切り抜き刺繍の"オープンワーク"をイメージして作られた、イエロー、ピンク、ホワイトゴールドのブレスレット。隙間を開けてパーツを繋いでいく高度な技術を駆使し、正六角形を隙間なく並べたハニカム状のレースデザインを採用。ゴールドパーツの網目部には、エメラルドやブルー、ピンクサファイア、イエローダイヤモンドなどの宝石を、贅沢に散りばめた。繊細で気品溢れるオートクチュールの様を、緻密に再現したジュエリーとなっている。【詳細】「ディオール ディオール ディオール」展開時期:2018年9月予定 ※一部商品のみ【問い合わせ先】クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947
2018年07月09日ディオール(DIOR)が7月2日夜、パリのロダン美術館庭園にて、2018-19年秋冬 オートクチュール コレクションショーを開催した。Photo : Emma Summerton for Dior昨年メゾン70周年を祝して開催された「クリスチャン・ ディオール、夢のクチュリエ」の会場を想わせる純白のトワルに囲まれたセットのなか、全71体のルックが発表された。
2018年07月04日アーティスティック・ディレクターのクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)による、ジバンシィ(GIVENCHY)の2018-19年秋冬オートクチュールコレクションが、7月2日に発表された。ユベール・ド・ジバンシィ(Hubert de Givenchy)に敬意を表したショーは、ユベールのアトリエであったパリ8区のジョルジュ・サンク通り3番地の建物に由来して「CARAMAN」と名付けられた。
2018年07月04日ディオール(DIOR)が、7月2日21時30分(現地時間同日14時30分)より、パリのロダン美術館で開催する2018-19秋冬年オートクチュール コレクション ショーをライブストリーミング配信する。ショーに先駆けて公開されたティザーでは、パリのアトリエでショーの前日せわしなく作業をする女性たち (“petites mains”)へ、どのように自身のケアをしているかを尋ねる様子が映し出されている。ディオールの公式インスタグラムでも同コンテンツを随時更新中。ハンドルネームは「@dior」、SNSハッシュタグは「#DIORCOUTURE」。「taking care of yourself」ショーの様子はこちらから放映(※会場の状況により開始が遅れる場合あり)。 ディオールオフィシャルサイト(www.dior.com)でも配信される。
2018年07月02日ジバンシィ(Givenchy)は、2018年秋冬オートクチュールコレクションを日本時間の2018年7月2日(月)午前3時より発表。その模様はファッションプレスでもライブ配信する。2018年3月、ファッション界に衝撃が走ったジバンシィ創業者のユベール・ド・ジバンシィの死。オードリー・ヘプバーンをはじめ世界のセレブが愛した彼が手掛けるクリエーションは、今後もきっと脈々と受け継がれるはずだ。今回のショータイトルは“CARAMAN”と銘打たれた。これは、ユベールに所縁のある建物から取られた名で、まさに今季は故ユベール・ド・ジバンシィに捧げるコレクションだ。リカルド ティッシが離れ、2017年よりアーティスティック・ディレクターとして就任したクレア ワイト ケラーが、彼に捧げるショーはいかなるものか。日本での開催時刻は深夜となるが、是非リアルタイムで目にしたい。【詳細】ジバンシィ 2018年秋冬オートクチュールコレクション開催日:2018年7月2日(月)午前3時(日本時間)※2018年7月1日(日)午後8時(現地パリ時間)
2018年07月02日ユミカツラ(YUMI KATSURA)は、2018年春夏オートクチュールコレクションを含む約60点のドレスを、2018年2月20日(火)、東京・迎賓館赤坂離宮にて披露した。明治に建設された国宝・迎賓館赤坂離宮の本館に現れたランウェイ。シャンデリアがきらめく荘厳な西洋風宮殿には、その随所に和の楽器や仮面といった日本のモチーフが散りばめられている。西洋建築に日本の粋を結集させたこの特別な場所での開催は、長年"和と洋"の両立を目指し「世界に誇る日本の文化を守りたい」という桂由美の強い想いが込められた。「BEYOND EAST&WEST(東洋と西洋を超えて)」のテーマのもと、ショーは2018年1月にパリで発表されたドレスで盛大に幕を開けた。最新作は、江戸時代に活躍した絵師・葛飾北斎の絵画を落とし込むことで、ドレスという洋装に和の息吹を織り交ぜている。「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」を西陣織と透け感のある上質なシルクジョーゼットで表現したドレスは、裾がゆらゆらと揺れ、まるで波打つような後姿がエレガント。初夏の陽光で赤く染まった富士山を描いた北斎の代表作「富嶽三十六景 凱風快晴」は、ボリュームドレスのフロントに手描き友禅と刺繍によって鮮やかに配された。純白のウェディングドレスも、日本の素材や伝統工芸を取り入れることで、メイドインジャパンの精神を宿している。職人の匠の技によって生まれた"世界一薄いシルク"を採用したドレスは、その持ち味を存分に生かしたシルエットで軽やかな空気を纏い、見る者を魅了する。続いて日本が世界に誇るアコヤ真珠約1万個が優雅に揺れる、ラグジュアリーなドレスも披露された。ショーを締めくくったのは、桂由美自身が「世界各国の民族衣装の中でも最も優雅でアーティスティック」と語る和装。一際目を惹いたのは、パリコレクションでも好評を博した琳派の絵師・鈴木其一の「藤花図」をアレンジした打掛だ。鮮やかなブルーのグラデーションに咲き乱れる藤の花は、動くたびに美しく煌めき続け、ユミカツラが生み出すジャポニズムが永続的に受け継がれていくことを示しているかのようだった。
2018年02月23日シャネル(CHANEL)が1月23日、2018年春夏オートクチュールコレクションをパリのグラン パレで発表した。© CHANEL
2018年02月04日ピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)によるヴァレンティノ(VALENTINO)が1月24日、パリの旧ロスチャイルド邸で2018年春夏オートクチュールコレクションを発表した。様々な技術を擁する伝統的なオートクチュールにリスペクトを示しつつも、現代に適合するスタイルを表現。レトロな雰囲気にまとめることもフューチャリスティックに見せるのでもなく。今という時代を強烈に感じさせる、ウルトラモダンなクチュールを示して見せた。フィリップ・トレーシー(Philip Treacy)によるオーストリッチのフェザーハットをコーディネートしたファーストルックは象徴的。ドレープを描くボリュームあるボールガウンには、ワークウエア風のバギーパンツにオールハンドのバテンレースによるタンクトップを合わせている。ピッチョーリはプレタポルテでスポーツウエア、ワークウエアの概念を貪欲に取り入れているが、このクチュールコレクションでも1つの新しいスタイルを完成させていた。ベージュにブルーのリボン、パープルにミントのリボン、そんな意外性ある色の取り合わせは、ルネッサンス期の画家ポントルモからインスパイア。フォルムは、初めてキャットウォークショーを開催したとされるイギリスのデザイナー、ルーシー・ダフ=ゴードン(Lucy Duff-Gordon)の作品から影響を受けたとするが、スポーティーかつマスキュリン・フェミニンな要素を加えることで印象の全く異なるスタイルに仕上げている。ボタニカルモチーフのガウンドレスやコートドレスも、カッティングの美しさを堪能できる新鮮な作品となっていた。コレクションは全68ルックで、一点一点の完成度の高さには溜息がこぼれる程。フィナーレではプッチーニ作『トスカ』のアリア『Vissi d’arte』が流れる中、会場は感動の拍手で割れんばかりだった。Courtesy of Valentino
2018年01月30日Photo: Nhu Xuan Huaディオール(Dior)が1月22日、パリのロダン美術館庭園で2018年春夏 オートクチュール コレクションを発表した。© Music: Nils Frahm - “All Music”ショーには今シーズンも世界中からセレブリティが来場し、そのインタビュー動画も到着。日本からは秋元梢も出席した。そのショーの日の夜には同会場のロダン美術館にて、壮麗な舞踏会が開催された。庭園には巨大なチェッカーボードをセット。アレクサ・チャン(Alexa Chung)やエヴァ・ハーツィゴヴァ(Eva Herzigova)、キアラ・フェラーニ(Chiara Ferragni)、サーシャ・ピヴォヴァロヴァ(Sasha Pivovarova)といった錚々たるゲストたちを出迎た。その後ウィロー・ スミス(Willow Smith)がサプライズでパフォーマンスを行い、シュルレアリスムのエスプリを讃える仮面舞踏会は最高潮を迎えた。
2018年01月27日アトリエ ヴェルサーチ(Atelier Versace)が2017年秋冬オートクチュールコレクションを発表。今シーズンは、アートピースのような精密さと構築的なシルエットとで、思わずうっとりと息を呑む繊細なコレクションを展開。鎧のようなスーツから、ロマンチックで優雅なドレスまで、様々な表情を見せた。白いタキシードジャケットで、見事なテーラリングを披露。無垢でクリーンなホワイトが、その精密さを一層際立たせる。袖の内側にはスリットを入れ、ケープのようなデザインに。スリットから覗く裏地には、ゴールドとブラックでハンドペイントのバロック柄を配し、ドラマチックさを添えた。ミニドレスは、アンティークゴールドとブラックのカラーリングが織りなす荘厳でクラシックなムードと、まるで彫刻のような立体感のあるシルエットが印象的。肩口に配されたボリューミーなフリルは、フリル特有の柔らかな質感を持たず、独特の存在感を放つ。アンティークゴールドのレザーロングスリーブミニドレスには、メタルで装飾された立体的なレザーのディテールが腰の辺りにスカートの一部ように配し、尖らせたような大胆なショルダーを施した。幾何学的で立体感のある滑らかなシルエットや、ウエストのジッパーが、まるで近未来的なスーツのような印象を与える。ヌーディなカラーリングのロマンチックなドレスも多数登場。ゴールドのレースのドレスには、首元からウエストにかけて3Dプリントをネックレスのように配した。レースの柔らかで優雅な質感と、3Dプリントの無機質な硬さがリズミカルなコントラストを生み出す。チュールのロングドレスは、まるで滝のように流れるプリーツに魅了される繊細で美しい1ルックだ。
2017年07月19日ジョルジオ アルマーニ プリヴェ(GIORGIO ARMANI PRIVÉ)の2017-18年秋冬オートクチュールコレクションがフランス・シャイヨー宮で開催された。コレクション会場にて、女優の広瀬すずをキャッチ。広瀬が身にまとうのは、ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)2017年春夏コレクションに登場したブルーのカクテルドレス。光を受けるたびにスカートが生み出す深いブルーのグラデーションや、アートピースのように繊細な胸下のフラワービジューが、静寂に満ちた”水の世界”の幻想的な美しさを表現している。広瀬の放つ透明感は、”水”をイメージしたドレスがさらに引き立てているよう。彼女が時折垣間見せる少女のような無邪気さが、大人の女性らしい気品とファンタジーの中の妖精のような遊び心とを合わせもつドレスに、見事に共鳴している。ドレスに合わせたのは、大ぶりのビジューをあしらったクラッチバッグ。ミニマムなデザインで、シックでモダンなスタイルにまとめている。足元には、同シーズンに登場したグラディエーターサンダル風のシューズを合わせた。【詳細】カクテルドレス 500,000円+税現在、店頭展開中。【問い合わせ先】ジョルジオ アルマーニ ジャパンTEL:03-6274-7070
2017年07月09日ディオール(Dior)は、2017年春夏オートクチュールコレクションを2017年4月19日(水)に東京で披露。会場となったのは、コレクション発表翌日4月20日(木)に、世界最大級の旗艦店「ハウス オブ ディオール ギンザ」をオープンする、銀座の新商業施設「ギンザ シックス」の屋上だ。ディオールにとって、メゾン初の女性アーティスティック ディレクター、マリア・グラツィア・キウリ。彼女にとって初めてのオートクチュールコレクションとなった、2017年春夏コレクションは、「迷宮」がテーマ。伝統と歴史あるメゾンの中に足を踏み入れ、オートクチュールという新しいチャレンジに励む自身の姿をこの題目に投影させたという。時を超え、国境を越え、新たに発表される2017年春夏オートクチュールコレクションは、舞台が屋上ということもあり、夜の銀座に”天空の迷宮”を呼び寄せることとなった。「迷宮」と耳にすれば、物語的な世界にイマジネーションを膨らませがちだが、マリアのスタートは実直だ。始まりは、丸みのあるカッティング、ボトムスのフレアな広がりで女性らしさを加えた、現代版タキシード、2ピース。続くのは、キャンバスを大きく広げたロングドレスで、植物のモチーフを散りばめ、ブルー・ピンク・イエローといったパウダリーカラーを振り掛け、男性性を打ち消し、幻想的な世界へとゆっくりと誘っていく。キー素材は、オーガンザなど透け感のあるもの。レースはほどかれオーガンザの上に広がり、チュールはプリーツ加工により一層豊かな表情となる。レースの上に花をその上にさらにオーガンザを。まるで春の空気までをも閉じ込めたかのように、鮮やかな花々が透明感のある世界に息をひそめている。続くのは占いの世界。ムッシュも好んだというタロットのモチーフが金刺繍で浮かび上がり、ドレスの上で新しいディオールのストーリーを広げていく。東京へと場所を移して、新しくなったのは、日本のために制作された9体のルック。これらのルックは、1953年に登場したクリスチャン・ディオールによる「ジャルダン ジャポネ(日本庭園)」のドレスに着想を得ている。桜の見頃からは数日離れてしまった東京であるが、ドレスの上で再び満開の和花が咲いている。ほんのり薄化粧したかのようなピンクの花々がドレスにのり、ジャケットから顔を出し、コートの上で舞い踊る。モデルには、松岡モナ、 萬波ユカと世界で活躍する日本勢が並び、舞台が東京であることにますます喜びをもたらしていく。この「ジャルダン ジャポネ(日本庭園)」からのインスピレーションは、今回のオートクチュールコレクションだけでなく、カプセルコレクションへも展開。バッグ、プレタポルテ、テキスタイルなど が「ハウス オブ ディオール」の限定として発売される。
2017年04月22日シャネル(CHANEL)から、オートクチュールにインスピレーションを得たアイシャドウ パレット「オンブル ラメ ドゥ シャネル」が数量限定で登場。伊勢丹新宿店にて2017年2月15日(水)より発売される。アイシャドウの表面は、オートクチュールのために特別に作られる何種類ものファブリックがかたどられている。シャドウは柔らかいテクスチャーで、付けるとサテンのようにつややかな仕上がりになる。カラーは、深みのあるブラウンと、肌なじみの良いトープ、ハイライトとして使える明るいベージュの3色。ゴールドのパールが散りばめられており、カラーと共に目元に輝きも与えてくれる。また、パレットと一緒に、細かい部分に塗布できる「アイ コントゥール ブラシ」と、シャドウをまぶた全体にのせられる「ブレンディング ブラシ」の2本のミニブラシが付属している。【詳細】「オンブル ラメ ドゥ シャネル」<アイシャドウ>発売日:2017年2月15日(水)発売場所:伊勢丹新宿店住所:東京都新宿区新宿3丁目14−1価格:12,000円+税 ※数量限定【問い合わせ先】シャネル(香水・化粧品)TEL:0120-525-519
2017年02月10日ユイマ ナカザト(YUIMA NAKAZATO)2017年春夏オートクチュールコレクションが、2017年1月23日(木)フランス・パリで発表された。彼は、ファッションと最先端テクノロジーを融合させた全く新しいものづくりで注目されている日本人デザイナーの1人だ。先シーズンの2016年秋冬オートクチュールコレクションは、日本人として史上2人目、森英恵以来12年ぶりとなる、パリでのオートクチュール発表を果たした。そんなユイマ ナカザトが手掛ける2017年春夏オートクチュールコレクション。今シーズンは「火・風・水・土」をテーマに掲げ、4大元素が融合することで新しい物質が誕生する、という古い言い伝えから着想を得た。各要素をイメージした衣服を組み合わせ、そこにテクノロジーを融合することで、ドリーミーで全く新しい「未来の衣服」を創り出した。すべての服は、針と糸を使用せず、「3Dプリント」や「レーザーカッター」で作った無数のパーツを1枚1枚組み合わせて完成させている。目を凝らしてみると、各パーツは日本の家紋や市松模様を彷彿させるデザインだ。ファーストルックを飾ったのは「火」を表現したガウン。まるで燃え上がる炎のように、光に当たるとレッド・オレンジ・イエローと色を変え、幻想的な空間を作り出す。中に合わせたドレスは腰から足元にかけて、炎を感じさせるパーツが揺らめいている。続く「風」は半透明の素材使いと、軽やかに舞う長いフリンジを全面にあしらったワンピースで表現された。「水」を体現したのは、光にあたり煌めく水面のように、ブルー・ピンク・グリーンと色を変えていくロングドレス。大胆に開いたバックデザインと、腰まで入ったスリットでセンシュアルな印象だ。「土」はエスニックなドレスに落とし込まれ、くすんだターコイズブルーに光る銅色のパーツや切り抜きは、まるで風が吹く大地のような涼しげなムードを構築している。さらに後半は、4要素のうち、2要素の特徴を組み合わせた衣服のほか、4要素すべてをミックスさせたインパクトのある着こなしも。例えば上半身が「風」で腰から下にかけて「火」が燃え上がるドレスや、「火」「地」が融合されたミニワンピースに「風」「水」のロングガウンを羽織ったユニークなスタイリングが披露された。一切縫製せずに生み出された、ファンタジーのような服の数々。「全ての人へ、それぞれのデザインを」というデザイナー・中里唯馬のビジョンを反映した、未来のファッションの在り方を予感させる。
2017年02月08日ヴァレンティノ(VALENTINO)の2017年春夏オートクチュールコレクションが発表された。マリア・グラツィア・キウリが退任し、ピッチョーリが単独でクリエイティブ ディレクターを務める最初のオートクチュールコレクションである。一枚の布が体を覆うような古典的なシルエットのドレスは、歩くたび靡き、身体のラインに沿い、美しさのかたちを瞬く間に変える。煌めく草花の刺繍や細やかに並べられたフリルは、より一層美しさの在り方を強調している。肌が透けるシアーなプリーツは、神秘的な儚さをそれぞれのドレスに注ぐ。色はホワイトが主流。まさに純粋無垢を体現するパレットだ。そこに優しいグリーンやピンク、時として官能的な赤が加わり女性の多面的な部分を表現している。ヴァレンティノが守り続けてきた美のシルエットに、今シーズンは少しだけマスキュリンなエッセンスが垣間見える。それを体現したのがジャケット型の羽織。刺繍があしらわれたラペルは、私たちが知っている硬さのあるものではなく柔らかな形状だ。もはやジャケットというよりは、トレーンを引く長いショールといったほうが近いだろう。洋服は小さな現実の積み重ねであって、ヴァレンティノが創り上げる幻想的な世界に近いものなど完成するまではないかもしれない。ジャケットはまさにその象徴的なアイテム。生地を図って、調整して、縫い付けて……。ただ、その先にある幻想的世界を一度目にすると、どうしてもその超現実的工程に目を向けたくなるのがクチュリエたち。そして彼らが創り上げるファンタジーに浸りたいと、私たちはそのクリエーションに期待してしまう。
2017年02月02日ヴィクター&ロルフ (VIKTOR & ROLF)が2017年春夏オートクチュールコレクションを発表。過去のコレクションで使用した素材をクリエイションのベースとした昨シーズンの2016年秋冬オートクチュールコレクションをさらに進化させたワードローブを提示した。解体と再構築による服作りの成果がはっきりと表れた今季のコレクション。様々な年代のヴィンテージカクテルドレスやイヴニングウェアを解体し、切り取ったピースをコラージュすることで、元の文脈から逸脱したシュールレアルなフォームを生み出した。チュールのティアードスカートは、ウエストの周囲半分で途切れたり、ボディの上を斜めに走ったり、さらには襟を飾るカラーのようになっている。また、薄さも柄も色も異なる様々な素材が、大きさも形もバラバラに切り取られ、あらゆる場所で繋ぎ合わされている。これらの継ぎはぎに用いられたのは、日本の伝統的な修復技法である“金継ぎ”の意匠だ。この金のラインは、割れや欠けといった不完全に宿る美を意識させ、同時にオートクチュールならではの豪華さも演出した。ラスト5体には、とりわけゴージャスなプリンセスドレスが登場した。いずれも継ぎはぎされた別布とゴールドのラインが、ペールカラーのドレスから浮き上がっているように見える。シュールレアルな手順によって生まれた美しい違和感が、服をよりアーティスティックな作品へと昇華しているようだ。なお、今シーズンは足元にクリスチャン ルブタンの特注シューズが合わせられている。
2017年01月30日