東京都・銀座のヴァニラ画廊では、「ゴーリー・ライブラリー/Gorey Library」展を開催している。開催期間は2015年1月10日まで(12月31日、1月1日は休廊)、開場時間は12:00~19:00(最終日は16:30まで、最終入場は30分前まで)。入場料は1,000円(パンフレット付き)。同展は、世界各国でカルトな人気を得ている絵本作家、エドワード・ゴーリーの作品を、ゴーリー作品のコレクターであり、研究者である濱中利信のコレクションによって紹介するもの。2回目となる今回は、ゴーリーの「本作り」にスポットを当てている。ゴーリーは自身の作品でさまざまな試みを行っており、飛び出す絵本やパラパラ漫画、分割されたページを組み換えることで何百通りのストーリーが楽しめるものなど、さまざまな仕かけを施した作品を展示。ブックデザイナーとしての一面を見ることができる。なお、濱中利信は1961年東京生まれ。1976年、「ミステリマガジン」(早川書房)掲載の「オードリー・ゴアの遺産」で初めてゴーリーの作品を目にして以降、書籍に始まり、原画・版画・ポスターなどの紙モノに限らず、人形・ピンバッヂなどのグッズ類までを収集しつづけている。主な著作に、「エドワード・ゴーリーの世界」(河出書房新社)など。
2014年12月24日東京・六本木の森美術館で5月31日から8月31日まで、「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」が開催される。「ゴー・ビトゥイーンズ(媒介者 )」とは、英語が不自由な両親の橋渡しとして様々な用務をこなす移民の子供達のことを指す言葉。19世紀後半のニューヨークで貧しい移民の暮らしを取材した写真家のジェイコブ・A・リースが作り出した。本展では、異なる文化の間、現実と想像の世界の間など、“様々な境界を自由に往き来する”子供の性質に注目し、より多様な価値が共存する新たな世界への可能性を模索。世界各国のアーティスト26組の作品を通して、政治、文化、家族など子供を取り巻く環境や諸問題に目を向ける。見所は貴重な歴史資料の数々。アメリカのフォトジャーナリズムの草分けでもあるリースらによる、19世紀末から20世紀初頭の写真や、第二次世界大戦中にカリフォルニア州の日系アメリカ人収容所の様子を写した宮武東洋の写真などが並ぶ。国際的に活躍するアーティスト達の日本初公開作品も多数登場。2009年のベネチアビエンナーレでオランダ館を代表した映像作家のフィオナ・タンに加え、アジアのアートシーンを牽引するウォン・ホイチョンらが日本初公開作品を披露する。また、昨年日本公開されて話題を呼んだ、パレスチナが舞台の映画「自由と壁とヒップホップ」を手掛けたスヘール・ナッファール&ジャクリーン・リーム・サッロームなど気鋭の作家達の作品も紹介。クリスチャン・ボルタンスキー、奈良美智らも参加する。更に本展のための新作として、照屋勇賢は沖縄の子供を映し出す新作インスタレーションを、山本高之は子供達の手による「地獄」をテーマとしたワークショップ作品を発表する。その他、移民や国際養子縁組、アボリジニなどの少数派コミュニティーなど、子供を取り巻く社会問題について議論するプログラムが実施される他、アフガニスタンの少女やインドの売春窟に住む子供、北海道朝鮮初中高級学校に通う子達を描いた映画など7本が上映される。本展は11月8日から12月23日まで名古屋市美術館、2015年1月16日から3月15日まで沖縄県立博物館・美術館、4月5日から6月7日まで高知県立美術館を巡回する予定。【イベント情報】ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界場所:森美術館住所:東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー53階会期: 5月31日から8月31日まで時間:10:00から22:00(火曜日のみ17:00まで)入場料:一般1,500円学生1,000円4歳から中学生まで500円
2014年04月28日最近、病院の待合室であまりにも暇だったので子ども用の絵本を眺めていたら、急に童心に返った気持ちになりました。さまざまな絵本がありますが、皆さんの心に残っている絵本は何でしょうか?"衝撃的な作品"をテーマにまとめてみました。調査期間:2011/1/27~2011/1/31アンケート対象:COBS ONLINE会員有効回答数 702件(ウェブログイン式)まずは、「一番好きな絵本は?」をアンケート。皆さんいろんな思い入れがあるようで票が割れましたが、特に人気が高かったのは次の3作でした。1位『ぐりとぐら』シリーズ(19.4%)2位『はらぺこあおむし』(6.6%)3位『ノンタン』シリーズ(5.1%)説明不要!おなじみの3作ですね。さて次に、「衝撃的な印象を受けた作品」をテーマに少数派の絵本を聞いてみました。あなたが知っている絵本はいくつあるでしょうか?■ちょっと切ない衝撃編『きえたこいぬ』著:マルシャーク/世界文化社「子犬が消えた話だけど、結局子犬がどこに行ったか分からないまま」(29歳/女性)『はじめてのおつかい』作:筒井頼子、絵:林明子/福音館書店「頑張っておつかいに行こうとしているのに、途中で主人公の女の子が転んでしまう場面があり、その絵が本当に痛々しかった」(26歳/女性)『かわいそうなぞう』作:土家由岐雄、絵:武部本一郎、他/金の星社「戦時中に動物園でゾウたちが処分される話。戦争という出来事を初めて知ったのがこの本だったので、忘れられないです」(24歳/女性)切ない気持ちや、やるせない気持ち。感情にはいろいろなひだがあることを初めてしったきっかけが絵本だった、という人が多かったです。子どものころは悲しみや恐怖がとても大きく感じられますよね。■不思議な言葉・表現に衝撃『うろんな客』著:エドワード ゴーリー/河出書房新社「変な生き物がいきなりやってくる話。うろんという言葉の響きとキャラクターの不可思議な絵が夢に出て来ました」(24歳/女性)『ちびくろ・さんぼ』著:ヘレン・バンナーマン、他/瑞雲舎「トラがぐるぐるまわってバターになるシーンで、本気でそうなるものだと信じていた」(27歳/男性)『めっきらもっきらどおんどん』著:長谷川 摂子 、イラスト:ふりや なな/福音館書店「主人公がおばけと一緒に遊ぶ話で、その妖怪がちょっと怖くて面白かった。あと絵がミステリアスで、読む度に夜中に一人でトイレに行くような恐怖感と不思議感があった」(24歳/女性)韻や繰り返し、リズム感など言葉が面白い絵本には、つい何度も読みたくなる魔力が潜んでいそうです。■読んでみたくなる隠れた衝撃絵本5選最後に、選者が私で恐縮ですが、ぜひとも読んでみたい衝撃的な絵本を5つ紹介します。『こぶたがずんずん』作:渡辺 一枝、絵:長 新太/あすなろ書房「ピンク色の豚がいろいろな場所をずんずんずんずん走っていいくだけで、ぜんぜん言いたいことがわからず、いろんな意味で衝撃的な絵本だった」(27歳/女性)『じごくのそうべえ』著:田島 征彦/童心社「主人公が地獄を冒険する話。とにかくふんどし姿の男がたくさん描かれていることが衝撃だった」(30歳/女性)『おしいれのぼうけん』著:古田 足日、絵:田畑 精一/童心社「男の子がいたずらをして、罰として入れられた押し入れがどこかにつながっていて冒険するというお話。おしいれに入れば冒険ができるかも?と幼心に思った」(30歳/女性)『もじゃもじゃペーター』著:ハインリッヒ・ホフマン、訳:ささき たづこ/ほるぷ出版「爪も髪も伸び放題の表紙からして衝撃的で、内容が過激な教訓話でまた衝撃だった」(29歳/男性)『ぼくはおこった』著:ハーウィン オラム、訳:きたむら さとし/評論社「とにかくすごいインパクト!母親に怒られただけなのに、『ぼく』は怒って、怒って、怒って、最後にはついに地球が……!という衝撃的な内容です」(28歳/女性)衝撃的な絵本は、まず題名からも興味を引かれますね!大人になってからは何も疑問に感じないことが、子どものころはいちいち衝撃だったり、小さなことが気になってしょうがなかったりするようです。また、大人では引っかかる内容も、子どもなら無邪気に楽しめてしまいます。絵本を読む時間は、全く知らなかった世界がいきなり飛び込んでくる刺激的な瞬間だったのかもしれません。童心に帰って、名作絵本に浸る時間を持ってみるのはいかが?(玉井しようこ/プレスラボ)【関連リンク】【ランキング男性編】子どものころに読んだ絵本ランキング【コラム】携帯絵本って子どものため?【コラム】大人になった今こそ読みたい、4カ国の「心にしみる絵本」
2011年02月18日