キッチンに常備していることが多いサラダ油。あなたはサラダ油が、どんな油なのかをご存じでしょうか。そもそもどんな成分なのか、なぜ名前にサラダが付いているのかなど、意外と知らないことが多いかもしれません。そこで、植物油の業界団体である一般社団法人日本植物油協会に、サラダ油について聞いてみました。サラダ油は生でも使用できる!――サラダ油とはどんな油なのか?サラダ油は、生でも食べられるよう、より精製度合いを高めた良質の食用油です。1920年代中頃に、サラダ料理などの生でも使用できる食用油として販売されました。低温でも結晶化しないように精製されており、日本農林規格、つまりJAS規格の基準を満たしたものだけがサラダ油と表示できます。――どんな油で構成されている?JAS規格では、大豆、菜種、トウモロコシ、ヒマワリ、米、綿実(わたざね)、サフラワー、ゴマ、ブドウの油に対して、『サラダ油の基準』が規定されています。例えば、大豆油のみであっても、JAS規格の基準を満たしていればサラダ油と表示できます。また、2種類以上の油を混合して作られたサラダ油は『調合サラダ油』と呼ばれます。――名前に『サラダ』と付いているのはなぜ?先述のように、サラダ料理など生でも使用できる食用油ということから、サラダ油と名付けられました。サラダ油は、JAS規格において『0度で5.5時間保存しても清澄であること』と規定されています。低温で固まりやすい成分を取り除いているため、揚げ物や炒め物のほか、マヨネーズやドレッシングのように生のままでも使用できるのです。※写真はイメージサラダ油は暗所に保存して早く使い切ろう――サラダ油を保存する上での注意点は?油が酸化する大きな要因として熱、空気(酸素)、光があります。3つの要因の中では光の影響が大きいので、透明な容器の場合は暗所に保存しましょう。また、製品には、品質を評価・検討した開封前の賞味期限が表示されています。開封後には、虫や異物が混入しないようにボトルキャップをきっちり閉じ、暗所に保存して、できるだけ早く使い切るようにしましょう。缶の場合は蓋がないので、ラップなどを被せてシールを貼ってください。――油を使う際の注意点は?揚げ物をする際は、火災に十分注意してください。油火災は、鍋の中に火が入って起こると思われがちですが、油はある温度以上になると自然発火します。加熱したまま油のそばを離れるのは禁物です。急用があっても、台所を離れる時は必ず火を止める習慣をつけましょう。サラダ油が生でも食べられるよう精製度合いを高めた油で、サラダにも使えるとは意外でしたね。いろいろなサラダ油を試して、好みのタイプを探してみてはいかがでしょうか。[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]取材協力一般社団法人 日本植物油協会
2024年02月27日お菓子作りは揃える材料が多くて難しい‥という方にも、「スノーボール」は少ない材料、バター、小麦粉、砂糖、アーモンドプードル、少しの塩で、簡単に作ることができるシンプルな焼き菓子です。シンプルがゆえにバリエーションを幅広く楽しめ、バターはオリーブオイルや菜種油で代用すれば食物性の焼き菓子に仕上がりますし、粉にココアパウダーや抹茶、ナッツやチョコチップを混ぜれば好みの味に仕上がります。今回はご紹介するセサミスノーボールはゴマの風味が豊かで、コーヒーや紅茶はもちろん、ほうじ茶や緑茶など和のお茶にもよく合います。生地は冷蔵庫で5日間程度保存ができるので、多めに生地を作って食べたい時に丸めて焼いてもいいですね。■ほうじ茶に合うセサミスノーボール調理時間 1時間レシピ制作:保田 美幸<材料 2人分(14個分)><A> サラダ油 35g 粉糖 10g すり白ゴマ 15g 塩 少々薄力粉 60gアーモンドプードル 25g粉糖(飾り用) 大さじ2<作り方>1、大きめのボウルで<A>の材料を混ぜ合わせ、薄力粉とアーモンドプードルを振るいながら加える。2、全体がしっとりするまでヘラで混ぜ合わせ、冷蔵庫で15分以上置く。3、オーブンは170℃に予熱する。天板にオーブンシートを敷き、(2)を14等分(1個10g)に丸めて並べ、予熱したオーブンで14分焼く。4、粗熱が取れたら粉糖をまぶす。食べたい分だけ焼き、残りの生地は容器に入れて冷蔵庫で5日間保存できます。コツ・ポイント ・オーブンにより、温度や焼き時間には違いがあるので、ふだんからお家のオーブンの癖を知っておくことをおすすめします。 気温が少し下がって、温かいお茶が美味しく感じる季節。気軽に作ってみてはいかがでしょうか。
2020年10月04日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。アブラといえばサラダ油の1、2種類しか棚に並んでいなかった時代とは変わり、最近のスーパーでは、サラダ油でも素材別に5種類以上、そのほかゴマやエゴマ、ナッツの仲間にオリーブなどなどさまざまな素材から絞られた油が販売されています。そして、料理や一部の美容以外の方面では悪者の印象が強かったアブラが、最近は健康にも良いことがあるらしいと言われはじめ、どの油をどう使うかを意識するようになってきました。でも正直なところ、いったいどの油をどのくらいどうやって摂取すればいいのか、よく分からないという人も多いようです。そこで、最近よく見かける食用油が持つそれぞれの特徴とおいしく食べるための簡単レシピをご紹介します。●(1)アーモンドオイルアンチエイジング効果で知られるようになったのがアーモンドオイルです。ビタミンE・ボリフェノールなど、特に女性にとって気になる成分が豊富に含まれています。これを有効に摂取する方法としておすすめしたいのが、ジュースにプラスにすることです。トマトを中心に野菜や果物を加えて自分で作る生ジュースにスプーン半分くらい混ぜてシェイク 。または市販のジュースに数滴たらして飲んでもOK。手軽にアンチエイジングしながら味わえます。●(2)チアシードオイル脂肪燃焼サポート効果を持つとされる『α-リノレン酸』の含有率抜群のチアシードオイルは、生活習慣病やアレルギー、高血圧などに対しても予防効果があるといわれています。チアシードオイルは加熱もOK。そこでおすすめしたいのが、魚料理との組み合わせ。魚のバター焼きをするとき、バターのかわりにチアシードオイルを使う ことで、チアシードオイルと魚の持つ“頭のスッキリサポート”の相乗効果が期待できます。魚の臭みとオイルの苦みがお互いのクセを消し合う点でもベストマッチです。味付けはシンプルに塩コショウや醤油でおいしくいただきましょう。●(3)オリーブオイル腸の働きをサポートするのがオリーブオイル。お通じがスッキリしない人におすすめです。原料のオリーブの種類や製造方法によって味も香りも大きく変わってくるのが特徴なので、自分好みのオイルをじっくりと探すのもおもしろそうですね。そんなオリーブオイルは生で摂取することで、よりお通じに影響を与えてくれます。そこで、定番のドレッシングとして活用 しましょう。タマネギのスライスを塩もみしてオリーブオイルでしっかりしっとりするまであえます。それをカットしたトマトの上にトロリとかければ、ビタミンCもたっぷりのサラダの出来上がりです。●(4)ゴマ油日本人にとっては身近なゴマ油。調味料として大活躍してきました。このゴマ油には動脈硬化の予防や二日酔い対策といったパワーが秘められています。ただ、独特の香りがあるため、どんな料理にも合うとはいえないところが使い勝手の悪さにもなっているかもしれません。そこでおすすめしたいのが、お刺身のマリネ。残り物でもかまいません。食べきれなかった刺身を醤油とゴマ油でマリネ しておけば、次の日に少し違った食べ方を楽しめます。お茶漬けの具によし、片栗粉を足してから揚げにしてもおいしく、マリネ段階で七味などの薬味をプラスしたり、刻んだネギやシソを加えておくとさらに風味がプラスされておいしくなります。●(5)サフラワーオイルアブラはもちろん、アブラっこいものが苦手な人におすすめなのがこのサフラワーオイルです。胃酸の分泌を助ける作用があり、胃もたれを防いでくれます。もともとサラダ油として広く販売されてきましたが、最近はより高品質のリノール酸含有率70%以上のものが出回っています。これを日常の炒め物などに使っていくだけで、胃潰瘍など胃腸の病気の予防ができるといわれていますが、高性能のフライパンなどを使っているとアブラの出番がないという人もいるかも。そんなときにはお味噌汁などの汁物に数滴たらして みませんか?お椀によそった味噌汁に高品質サフラワーオイルを垂らすだけで、お腹の健康を守ってもらえます。●まとめとしてアブラは決して悪者ではありません。その特徴を知り、摂取方法を工夫すれば、私たちの味方になり、おいしい調味料にもなってくれるのです。ただし、摂りすぎは禁物。適量を適した方法で食するのがルールです。自分の体と好みに合ったオイルと出会えることは幸せです。そして、健康にも美容にもプラスになるアブラ生活を手に入れたいですね。【参考文献】・『油はすごい。人気管理栄養士が教える、体を守る油のとり方』足立香代子・著・『読むオイル事典』美容オイルコンシェルジュYUKIE・著●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)●モデル/赤松侑里(さゆりちゃん)
2017年06月07日