ウィーン・フィル(VPO)の首席奏者3人をソリストにモーツァルトの協奏曲を聴く、うれしいガラ・コンサート『ウィーン・スペシャル・ガラ』が開かれる。出演は、初の女性コンサートマスターであるアルベナ・ダナイローヴァ、首席ヴィオラ奏者のトバイアス(トビアス)・リー、フルートの若き首席カール=ハインツ・シュッツ。来日中のシュッツに会った。ウィーン・スペシャル・ガラ チケット情報「アルベナとトバイアスは、とても気の合う友人さ。この3人とチェロのタマーシュ・ヴァルガでモーツァルトのフルート四重奏曲を録音したぐらいだからね。アルベナがリーダーの時に、オーケストラは変わると思う。でもキュッヒルの時もホーネックもシュトイデも、みんなが違う。ものすごく違うよ。コンサートマスターの個性の違いだよね。その違いを性別で考えるのはナンセンスだと思うな」女性に門戸を開いただけでなく、「ウィーン音楽大学出身のオーストリア人」という入団条件も撤廃された。それでもなお「伝統の音」が継承されている秘密は何だろう。「それは極秘機密(笑)。どうなんだろう。毎晩ピットに入って歌手と一緒にオペラを弾くこと、メンバーの室内楽活動の成果、ホールの音響…。全部が関係あると思う。でも特に大事なのは一人一人の気持ちじゃないかな。たとえばフルートはほぼ全員が日本の楽器を使っているけど、メーカーはそれぞれ違う。それは各自がVPOの音色を出せると思う楽器を選んでいるからなんだ。他のパートも同じで、このオーケストラに入った途端、みんなが伝統のVPOの音を出そうとするのさ」今回のコンサートではモーツァルトのフルート協奏曲第1番を吹く。自身の公式webのトップページにも音源が貼ってあるほど、お気に入りの曲だ。「モーツァルトは僕にとって毎朝のパンみたいなもの。なくてはならない音楽だよ。オーレル・ニコレに教わっていた学生時代、よく『モーツァルトはオペラ歌手になったつもりで吹け』と言われたんだけど、正直、当時はその意味がよくわからなかった。若い頃は、オペラを観るために3時間も劇場に座っていたくないだろう?(笑)VPOでたびたびモーツァルトのオペラを演奏するようになって、ようやくわかった。歌の温かい響きなんだ。何度も吹いてきたこの協奏曲だけど、以前とはずいぶん解釈が変わったと思うよ」共演は飯森範親指揮の東京交響楽団。コンサート後半にはドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」も演奏される。公演は6月5日(日)に東京・オーチャードホールにて開催。一般チケットに加え、今月24日(火)までハプスブルク家の御用達ベーカリー「ホーフベッカライエーデッガー・タックス」のスイーツ付チケットも発売中。取材・文:宮本明
2016年05月16日数々のバンドで音楽シーンに偉大な足跡を残し、現在はThe Birthdayを率いて、47歳のいまなお第一線を走り続けるチバユウスケさん。やはり、作る音楽も年齢とともに変わってきているのでしょうか?チバさんの音楽性の変化を通して大人の魅力を探ります。* **どうだろう、徐々に変わってきたのかな。そもそもパンクロックって、“なんじゃコラー!”という怒りの音楽だから。そこから始まってるから。でもいまは、怒りだけではなくなったかな。みんないろんな考え方があるからさ。ただ、それも含めて全部ぶっつぶしてやろうというさ。受け入れるんじゃなくて、ね。それがいまのオレのPUNK精神みたいなこと。ただのクズじゃねえ、パンクであるべきだと思う。年をとり、自分の出発点を忘れがちだったから、そこを取り戻そうかなと思ってる。――大人になったパンクロッカーの心情と考えていいでしょうか。昔は、ライブに来るヤツらも全員敵だと思っていたから全く信用してなかったけど、いまは信用してもいい仲間だと思えるようになった。オレたちの音楽を好きだってことが分かるようになったからね。気分的には、ライブやって「オーッ」となってるところに、半歩ぐらい近づいていってるかな。――若い男の子がチバさんみたいな大人になりたいと言ったら、どうアドバイスしますか?やめとけ、って言う。誰かをマネするんじゃなくて、音楽を聴くべきだよ。モーツァルトでもドヴォルザークでもThe Birthdayでも何でもいいから、世界が変わるほどガーンと体に響く音楽と出合ってほしい。そうすればきっと自分の中で何かが変わり、いい方向に向かうと思う。ジャンルは何でもいいんだ。「わぁこれだ!」と感じるきっかけが大切なんだ。って、ちょっと大人っぽく、イイことを言っちゃったかな(笑)。◇チバユウスケ今年結成10周年を迎えたロックバンド、The Birthdayのボーカリスト。9/15に日本武道館ライブが決定。9/16にはバンド初のベストアルバム『GOLD TRASH』をリリース。※『anan』2015年7月29日号より。写真・五十嵐瑛仁(TRON management)文・北條尚子
2015年07月28日JR西日本が魅力あふれる大阪環状線を目指して実施している「大阪環状線改造プロジェクト」でこのほど、大阪環状線全19駅に発車メロディが勢ぞろいした。各駅には、「その駅(まち)らしさ」「大阪環状線らしさ」「大阪らしさ」をテーマにした、駅ごとに異なる発車メロディが採用されている。この3月には、京阪神のJR各駅に置かれる無料リーフレット「大阪環状線発車メロディGUIDE」を持参すると、A賞「大阪環状線の恋人」やB賞「大阪環状線レジャーシート」、C賞「大阪環状線プロジェクトクリアファイル」が当たる福引を実施する。福引は3月22日15:00~18:00と3月28日・29日10:00~18:00に実施し、景品がなくなり次第終了となる。なお、福引はひとり1回限りとなっている。○各駅の発車メロディ大阪駅「やっぱ好きやねん」(やしきたかじん)大阪に愛された故やしきたかじんさんの代表曲ゆえに天満駅「花火」(aiko)天神祭の花火にちなんで桜ノ宮駅「さくらんぼ」(大塚愛)"さくら"の名曲かつ、大阪出身の大塚愛さんにちなんで京橋駅「ゆかいな牧場」(アメリカ民謡)安くてうまい店が立ち並ぶ駅周辺のにぎやかな雰囲気をイメージして大阪城公園駅「法螺貝」(オリジナル)大阪城公園や大阪城ホールへのアクセスに便利な駅にちなんで森ノ宮駅「森のくまさん」(アメリカ民謡)駅全体を「森」というコンセプトでデザインしたゆえに玉造駅「メリーさんのひつじ」(アメリカ民謡)駅にあるビル「ビエラ玉造」の窓枠のトリビアゆえに鶴橋駅「ヨーデル食べ放題」(桂雀三郎withまんぷくブラザーズ)鶴橋といえば焼肉だから桃谷駅「酒と泪と男と女」(河島英五)駅では酒と泪と男と女の物語がつきものだから寺田町駅「Life Goes On」(韻シストBAND)19番目の最後の駅で「新しい環状線、次の大阪へ走りだす」というイメージ天王寺駅「あの鐘を鳴らすのはあなた」(和田アキ子)鐘で知られる四天王寺にちなんで新今宮駅「交響曲第9番「新世界」より」(ドヴォルザーク)通天閣でおなじみの大阪の観光地「新世界」ゆえに今宮駅「大黒様」(文部省唱歌)今宮駅の所在地は浪速区大国だから芦原橋駅「祭」(芦原橋太鼓集団「怒(いかり)」)駅周辺には多くの老舗太鼓メーカーがたくさんあるから大正駅「てぃんさぐぬ花」(沖縄県民謡)沖縄県から移住してきた人々が多く住む街だから弁天町駅「線路は続くよどこまでも」(アメリカ民謡)2014年に閉館した交通科学博物館が駅の高架下にあったから西九条駅「アメリカン・パトロール」(アメリカ民謡)ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの最寄り駅だから野田駅「一週間」(ロシア民謡)歌に「市場」とあり、大阪市中央卸売市場が駅から徒歩10分だから福島駅「夢想花」(円広志)歌がぐるぐる回る環状線にはぴったりだから
2015年03月20日いま欧米で注目を集めているポーランドの若手指揮者クシシュトフ・ウルバンスキが、東京交響楽団の首席客演指揮者に就任することが決定。8月9日にポーランド大使館で記者会見が行われた。「東京交響楽団」の公演情報1982年ポーランド生まれのウルバンスキは、現在、アメリカ・インディアナポリス交響楽団音楽監督とノルウェー・トロンヘイム交響楽団首席指揮者を兼任。今後も、2013年春のチェコ・フィルとのヨーロッパ・ツアー、2014年5月のベルリン・フィルへのデビューほか、ウィーン響、ハンブルク北ドイツ放送響、フランス放送フィル、ナショナル響、ロサンゼルス・フィル、フィンランド放送響など、名門オケへのデビューや客演が予定されており、楽壇を席巻する活躍が期待される。東響とのこれまでの共演は、2009年11月東京オペラシティシリーズ(ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界」ほか)、2011年6月サントリー定期・川崎定期演奏会(ショスタコーヴィチ:交響曲第10番ほか)の2回のみ。スコアを全て暗譜してリハーサルを行うなど、非凡な才能を発揮。圧倒的なパワーで聴衆、楽団員を魅了し、早くも今回のポスト就任決定に至った。記者会見でウルバンスキは「(過去2回の共演を通じて)恵まれた出会いだと確信しました。今回のポスト就任は非常に名誉に思っています」と語る。また同団楽団長・大野順二も「初共演での『新世界』は非常に衝撃的。楽団員も『ぜひともまた共演したい』とすぐに心をつかまれました。彼は義理堅い男で、日本の他の楽団からオファーがあっても『東京交響楽団は日本でデビューした特別なオケだから、しばらくは他では振らない』と言ってくれており、非常にありがたい。長く良い関係を築いてきたいです」と思いを寄せる。来日の度にレベルアップした才能をみせてくれるというウルバンスキ。楽団からも「どこまで行くのか」と期待も高い。今後の東響とのタッグに注目が集まる。クシシュトフ・ウルバンスキの首席客演指揮者の任期は、2013年4月から3年間。次回公演については今後公式サイトなどで発表となる予定。
2012年08月14日東京フィルハーモニー交響楽団の創立100周年を記念し、特別演奏会が5月2日(水)に開催されることが決定した。「東京フィルハーモニー交響楽団 創立100周年特別演奏会」の公演情報1911年に誕生した「いとう呉服店(現大丸松坂屋)少年音楽隊」をルーツとする東京フィルハーモニー交響楽団。現存している日本最古のオーケストラであるその歴史は、まさに日本の西洋音楽史そのものといっても過言ではない。約150名の楽員数は日本では最多、コンサートオーケストラとしては世界的にも異例の規模を誇る。2011年に迎えた創立100周年を祝して、同3月18日に予定されてい記念演奏会は、東日本大震災の影響により中止となっていたが、今回ようやく開催が決定。同楽団の桂冠名誉指揮者チョン・ミョンフンを指揮に迎え、“悠久の響き”への願いを込め、ドヴォルザークの「新世界」交響曲とラヴェルの「ボレロ」(東京フィル150人編成版)を演奏する。「東京フィルハーモニー交響楽団 創立100周年特別演奏会」は、5月2日(水)にサントリーホールにて開催。チケットの一般発売は、4月14日(土)10時より開始となる。■東京フィルハーモニー交響楽団 創立100周年特別演奏会5月2日(水) 16:00開演サントリーホール 大ホール指揮:チョン・ミョンフン(東京フィル 桂冠名誉指揮者)ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調「新世界より」作品95ラヴェル:ボレロ(東京フィル150人編成版)
2012年04月13日3月11日のプラハ・フィルハーモニア管弦楽団・東京公演において、東日本大震災1周年によせる追悼演奏が行われる。東京都交響楽団 公式サイトプラハ・フィルハーモニア管弦楽団は、チェコ楽壇の重鎮イルジー・ビエロフラーヴェクによって創設されたオーケストラ。2008年、チェコ生まれの俊英ヤクブ・フルシャが芸術監督・首席指揮者に就任して以降、年々その評価を高めており、2010年にはチェコの伝統ある音楽祭「プラハの春」音楽祭の開幕を飾るなど、いま欧州で注目を集めている楽団だ。今回の追悼演奏は、指揮のヤクブ・フルシャの強い希望により実現。彼が2010年4月からプリンシパル・ゲスト・コンダクターを務めている東京都交響楽団からもメンバー5名が参加。ドヴォルザーク作曲・交響曲第9番「新世界より」第2楽章ラルゴで、哀悼の思いを共にする。プラハ・フィルハーモニア管弦楽団・東京公演は、3月11日(日)にサントリーホールで開催。チケットは発売中。◆プラハ・フィルハーモニア管弦楽団 東京公演3月11日(日)14:00開演サントリーホール指揮:ヤクブ・フルシャ【追悼演奏】ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」第2楽章ラルゴ ※都響メンバー参加【プログラム】ドヴォルザーク:セレナード ホ長調チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 (独奏:三浦文彰)ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調
2012年03月06日