第28回東京国際映画祭(TIFF)が22日、開幕した。東京・六本木ヒルズアリーナで行われたレッドカーペットには、上映作品の監督・出演者をはじめとする約440人のゲストが登場し、華やかな幕開けとなった。先陣を切ったのは、フェスティバルナビゲーターを務めるモデルの季葉とラジオDJ・翻訳家の野村雅夫。ステージに登壇し、ロボットのPepperと共に「第28回東京国際映画祭レッドカーペット、スタート!」と開幕を宣言した。その後、続々と豪華ゲストが登場し、『シーズンズ2万年の地球旅行』からは、日本版ナレーターを務める木村文乃、笑福亭鶴瓶、ジャック・クルーゾ監督が参加し、『劇場版 媚空ーびくうー』からは、秋元才加、須賀健太らが参加。『WE ARE Perfume WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』のPefumeが現れると、ひと際大きな歓声が沸き起こり、『劇場霊』で主演を務めたAKB48の島崎遥香にも、「ぱるる~!」という熱い声援が送られた。コンペティション部門に出品される日本映画3作品の監督・出演者も集結。『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』の竹内結子、橋本愛、中村義洋監督、『FOUJITA』のオダギリジョー、中谷美紀、小栗康平監督ら、『さようなら』の深田晃司監督、ブライアリー・ロング、新井浩文らが参加した。また、『の・ようなもの のようなもの』からは、松山ケンイチ、北川景子らが登場。北川は、背中がセクシーな黒いドレス姿を披露し、「景子ちゃん!」「北川さん!」と熱烈な声援を送るファンに近づき、気軽にサインをして喜ばせた。終盤では、クロージング作品の『起終点駅 ターミナル』から、佐藤浩市、本田翼、篠原哲雄監督が登場。本田はあでやかな着物姿を披露し、タキシード姿の佐藤浩市にエスコートされて歩いた。『映画 Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』からは、声優陣やキュアフローラ、キュアマーメイド、キュアトゥインクル、キュアスカーレットとともに、主題歌を歌うEvery Little Thingが登場。特集上映「ガンダムとその世界」からは、富野由悠季総監督をはじめ、古谷徹、池田秀一、潘めぐみ、主題歌を担当するGACKTらがそろった。海外からも多数のゲストが参加し、オスカー女優のヒラリー・スワンクとヘレン・ミレンが圧倒的な存在感を披露。『サヨナラの代わりに』に出演するヒラリー・スワンクは白いロングドレス、『黄金のアデーレ 名画の帰還』のヘレン・ミレンは華やかなピンクのドレスでカーペットを歩き、日本のファンの声援に笑顔を振りまいた。第28回東京国際映画祭は、10月22日~31日の10日間にわたって開催。従来の六本木を中心に、今年は新宿にもエリアを広げて展開する。上映本数は205本(昨年:200本)で、オープニング作品は『ザ・ウォーク』、クロージング作品は『起終点駅 ターミナル』。出演者による舞台あいさつなどイベントも連日行われる。撮影:蔦野裕
2015年10月23日第28回東京国際映画祭が10月22日(木)、東京・六本木ヒルズで開幕。TOHOシネマズ六本木ヒルズではコンペティション部門の審査員をはじめ、オープニング作品『ザ・ウォーク』を手がけたロバート・ゼメキス監督らが出席するオープニングセレモニーが行われた。“2015年10月21日”に都内で行われた来日記者会見で、代表作のひとつである『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』の主人公であるマーティ&ドクに対し、「時空をいじるな」と忠告し、話題をさらったゼメキス監督。最新作である『ザ・ウォーク』は1974年のニューヨークを舞台に、フランス人のアーティスト、フィリップ・プティが、当時世界一の高さを誇ったニューヨークのワールドトレードセンターのツインタワー間で、命綱なしの“綱渡り”に挑んだ実話を圧巻の3D映像で描いている。「映像でなければ表現できないスペクタクル。プティの偉業を知った瞬間、すばらしい作品になると確信した」とゼメキス監督。何よりプティの人間性に惹かれたといい、「どんな障壁もものともしない、芸術家としての情熱をもった人物。優れた語り手でもある彼の経験を、観客にも味わってほしかった」と熱弁。最大の見どころは「やっぱり、プティが411メートル上空に張られたワイヤーに、芸術的な一歩を踏み出す瞬間だね」とアピールしていた。オープニングセレモニーには、コンペティション部門の審査委員長を務めるブライアン・シンガー監督(『X-MEN:フューチャー&パスト』『ワルキューレ』)をはじめ、審査員のトラン・アン・ユン監督、ベント・ハーメル監督、ナンサン・シー(映画プロデューサー)、スサンネ・ビア監督、大森一樹監督が顔をそろえた。かつて、初期の傑作『ユージュアル・サスペクツ』が東京国際映画祭で高く評価された経歴をもつシンガー監督は、「こうした形で東京国際映画祭に戻ってくることができて、とても光栄」と話し、「映画業界で多くの経験を重ねた審査員の皆さんと一緒に、多彩な16本のコンペ作品を審査するのが楽しみ。もちろん、大変な仕事になりそうだけど」と武者震いしていた。第28回東京国際映画祭は10月31日(土)まで、メイン会場となる六本木ヒルズをはじめ、TOHOシネマズ新宿などで開催。『ザ・ウォーク』は2016年1月23日(土)より公開される。(text:cinemacafe.net)
2015年10月22日女優の木村文乃が22日、東京・六本木ヒルズアリーナで行われた第28回東京国際映画祭(TIFF)のレッドカーペットに登場した。同映画祭の特別招待作品『シーズンズ2万年の地球旅行』(2016年1月15日公開)の日本版ナレーターを務める木村は、同じくナレーターを務める笑福亭鶴瓶と、ジャック・クルーゾ監督と共に登場。白いロングドレスで、カーペットに華を添えた。木村はステージで、「愛にあふれた作品。監督の動物に対しての愛情がこんだけあるんだというのが、動物たちの表情を通して伝わってくる作品」と本作を絶賛。「かわいがるだけじゃなくて、愛することが大事なんだなっていうのを一緒にわかってもらえたらうれしい」と呼びかけた。『シーズンズ2万年の地球旅行』は、日本でも大ヒットを記録した『オーシャンズ』(09)のジャック・ペラン×ジャック・クルーゾ監督コンビが手がけた新たなネイチャードキュメンタリー。氷河期が終わった2万年前から現代に至るまでの地球、そして生き物たちの壮大な生命の歩みを、野生生物の目線でとらえている。第28回東京国際映画祭は、10月22日~31日の10日間にわたって開催。従来の六本木を中心に、今年は新宿にもエリアを広げて展開する。上映本数は205本(昨年:200本)。出演者による舞台あいさつなどイベントも連日行われる。撮影:蔦野裕
2015年10月22日第28回東京国際映画祭が10月22日、東京・六本木ヒルズで開幕。オープニング作品『ザ・ウォーク』を手がけたロバート・ゼメキス監督、クロージング作品『起終点駅ターミナル』に出演する佐藤浩市と本田翼、篠原哲雄監督らがレッドカーペットに登場した。その他の画像第28回東京国際映画祭は、メイン会場となる六本木ヒルズのほか、今年オープンしたTOHOシネマズ新宿などで10月31日まで開催。コンペティション、特別招待作品、アジアの未来、ワールド・フォーカス、日本映画スプラッシュ、昨年新設されたCROSSCUT ASIAなど各部門の上映に加えて、追悼特集「高倉健と生きた時代」、「ガンダムとその世界」など、提携企画を合わせた国内外の約400作品が上映され、出演者やスタッフらによる舞台あいさつやティーチインイベントが連日行われる。コンペティション部門の審査委員長を『X-MEN:フューチャー&パスト』『ワルキューレ』などで知られるブライアン・シンガー監督、トラン・アン・ユン監督、ベント・ハーメル監督、ナンサン・シー(映画プロデューサー)、スサンネ・ビア監督、大森一樹監督という国際色豊かな映画人が審査委員を務める。今年は、オダギリジョー主演の『FOUJITA』、竹内結子と橋本愛が共演する『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』、アンドロイドと人間が共演を果たした『さようなら』と3本の日本映画がコンペティション部門に選出されている。<レッドカーペットに登場した主なゲスト>ヒラリー・スワンク(特別招待作品『サヨナラの代わりに』)紀里谷和明、伊原剛志(パノラマ部門『ラスト ナイツ』)ジャック・クルーゾ監督、笑福亭鶴瓶、木村文乃(特別招待作品『シーズンズ 2万年の地球旅行』)パディントン(パノラマ部門『パディントン』)Perfume(パノラマ部門『WE ARE Perfume WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』)島崎遥香、中田秀夫監督(日本のいちばん怖い夜 Jホラー降臨『劇場霊』)原田眞人監督、役所広司(Japan Now監督特集<原田眞人の世界>)松山ケンイチ(パノラマ部門『の・ようなもの のようなもの』)ヘレン・ミレン、サイモン・カーティス監督(特別招待作品『黄金のアデーレ 名画の帰還』)『第28回東京国際映画祭』10月31日(土)までTOHOシネマズ 六本木ヒルズほかにて開催中取材・文・写真:内田 涼
2015年10月22日第28回東京国際映画祭(TIFF)が22日に開幕し、東京・六本木ヒルズアリーナで15時よりレッドカーペットがスタートした。はじめに、高性能ロボットのPepperが登場し、「東京国際映画祭のレッドカーペットへようこそ! 日本が世界に誇る高性能ロボットペッパーと申します」とあいさつ。フェスティバルナビゲーターを務めるモデルの季葉と、ラジオDJ・翻訳家の野村雅夫を迎え入れ、3人で協力して「第28回東京国際映画祭レッドカーペット、スタート!」と開幕を宣言した。第28回東京国際映画祭は、10月22日~31日の10日間にわたって開催。従来の六本木を中心に、今年は新宿にもエリアを広げて展開する。上映本数は205本(昨年:200本)、オープニング作品は『ザ・ウォーク』、クロージング作品は『起終点駅 ターミナル』。出演者による舞台あいさつのほか、今年で2回目の開催となる「歌舞伎座スペシャルナイト」や、日本を代表するシェフたちによる特別メニューが味わえる食の祭典「東京映画食堂」、映画を愛するミュージシャンが集結する音楽イベント「CINEMA MUSIC JAM」など、連日イベントも行われる。レッドカーペットには、上映作品の監督・出演者が続々と登場。映画祭の顔となるコンペティション部門に出品される『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』の竹内結子、橋本愛、『FOUJITA』のオダギリジョー、中谷美紀、『さようなら』の深田晃司監督、ブライアリー・ロング、また、『WE ARE Perfume WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』のPerfume、『劇場霊』の島崎遥香、『起終点駅 ターミナル』の佐藤浩市、本田翼らが登場する。
2015年10月22日第28回東京国際映画祭"パノラマ"部門で29日に上映されるアニメ映画『ガラスの花と壊す世界』(2016年1月9日公開)の主演を務めた声優・花守ゆみりとスタッフらが22日、レッドカーペットを歩くことが発表された。29日の舞台あいさつでは花守らに加え、声優の種田梨沙も登壇する。本作は、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』シリーズや『心が叫びたがってるんだ。』(15年)などを手がけてきたA-1 Picturesとポニーキャニオンによるオリジナル作品。アニメ化のための原作を表現方法やジャンル問わず募集する「アニメ化大賞 powered by ポニーキャニオン」で2013年に大賞を受けた、創作ユニット・Physics Pointによるシナリオとイラストレーション作品『D.backup』を原案とする。脚本は、『甘城ブリリアントパーク』(14年)や『未確認で進行形』(14年)などで知られる志茂文彦氏、キャラクター原案を『変態王子と笑わない猫。』(13年)を手がけたカントク氏が担当。そして、『新世界より』(12年)でメガホンを取ってきた石浜真史氏が監督を務める。舞台は、無数の光が色鮮やかに輝き、"知識の箱"と呼ばれる浮遊する無重力の空間。世界を侵食する存在、ウイルスと戦うデュアルとドロシーが、リモと名乗る謎の少女に出会ったことにより物語が始まる。第28回東京国際映画祭は22日から31日までの10日間開催。その初日、記憶喪失の少女・リモ役を務めた花守と石浜監督、石原良一プロデューサーが六本木ヒルズアリーナにて15時から19時までの、いずれかの時間帯にレッドカーペットを歩く。整理券の配布は10時30分を、入場開始時間は14時からを予定している。さらに29日に新宿バルト9のシアター2で行われる舞台あいさつでは、レッドカーペット出席の3人と共に寡黙な少女・デュアルを演じた種田が登壇。こちらは2回行われ、時間はそれぞれ、19時50分からと22時からの予定となっている。花守は、『ローリング・ガールズ』(15年)の御園千綾役などで知られ、種田は『ご注文はうさぎですか??』シリーズのリゼや『境界の彼方』シリーズの栗山未来役などで知られる。このほか、多弁な少女・ドロシーを『のんのんびより』シリーズの越谷夏海や『恋愛ラボ』(13年)の榎本結子役の佐倉綾音が、卓越したピアノの腕を持つ少女・スミレ役を『がっこうぐらし!』(15年)の佐倉慈役や『凪のあすから』(13年)の比良平ちさき役の茅野愛衣が務める。(C)Project D.backup
2015年10月21日人間と本物のアンドロイドが共演する映画『さようなら』が日本公開前から高い評価を集めている。作品の評価はもちろん、劇中に出演するアンドロイド・ジェミノイドFの“演技力”も高く評価されており、映画祭などでアンドロイドが女優賞に輝く可能性もありそうだ。その他の写真本作の舞台は、放射能に侵され、日本国民が“棄国”を選択した近未来。主人公の女性ターニャは外国からの難民で、病弱な彼女をサポートするアンドロイドのレオナと暮しているが、彼女の避難順は来ないまま、周囲の人々が去っていき、死が迫るターニャと、死を知らないレオナは“最期”の時を迎える。本作は、青年団を主宰する平田オリザと石黒浩教授が大阪大学で2007年から共同で研究・開発してきたプロジェクトの一環として上演された舞台『さようなら』が基になっており、舞台にも人間の言語、仕草、視線を徹底的に見つめ、研究してきた平田が演出したアンドロイドが登場し、人間と舞台上で共演した。本作を手がけた深田晃司監督は、『歓待』『ほとりの朔子』などの作品で海外からも評価されており、本作も海外の映画祭への出品が期待されており、その皮切りとして22日(木)に開幕する第28回東京国際映画祭のコンペティション部門で上映が予定されている。本映画祭のプログラミング・ディレクターである矢田部吉彦氏は「最後まで、女優がアンドロイドに扮しているのではないかという思いに囚われ、『アンドロイド役はどなたが?』と関係者に聞いてしまった。本当にアンドロイドらしいのだが、実はまだ密かに疑っている。それほど見事な存在感と演技なのだ。もはや垣根はない。実際にアンドロイドであったとしても、堂々たる女優賞候補である」とコメント。ブライアン・シンガー、トラン・アン・ユンら審査員たちがジェミノイドFの演技をどう評価するのか気になるところだ。『さようなら』11月21日(土) 全国ロードショー
2015年10月21日10月22日~31日の会期で開催される「第28回東京国際映画祭」の特集上映「ガンダムとその世界」に登壇するトークショーゲスト第一弾が発表された。本特集では、『ガンダム』が日本最大級のヒットコンテンツとなった秘密に迫るため、現在までのシリーズを一挙に上映。昨年に放送開始から35周年を迎えた富野由悠季監督の第1作『機動戦士ガンダム』をはじめ、TVアニメや劇場作品、さらに上映自体が稀な短編等数十本の上映を予定している。また、シリーズの草創期から最新作まで、作品に携わったクリエイターの登壇など、東京国際映画祭でしか見ることができないイベントも企画。同映画祭にて、一つのシリーズに特化してアニメーション作品を特集することは史上初となる。トークショーには、10月23日に新宿ピカデリーで行われる『ガンダム Gのレコンギスタ』上映回に、『機動戦士ガンダム』の富野総監督と、メディアアーティストとしても知られる筑波大学助教授の落合陽一氏が登壇。また、10月25日に同会場で開催の『機動戦士ガンダム THE ORINGIN Ⅰ 青い瞳のキャスバル』上映回には、同作で総監督を務め、『機動戦士ガンダム』ではキャラクターデザインを担当した安彦良和氏に加え、劇中でキャスバル・レム・ダイクンを演じる声優・田中真弓の参加が決定した。特集上映「ガンダムとその世界」のチケットは、ticket boardにて発売。価格は1,300円(税込)となる。(C)創通・サンライズ
2015年10月20日ジョニー・デップを主演に迎え、「ベネチア国際映画祭」でのワールドプレミア上映後いち早く作品を鑑賞した世界の映画批評家たちが絶賛、さらに先日の全米公開後も各メディアがジョニーへ惜しみない賛辞を贈った『ブラック・スキャンダル』。この度、全米大絶賛のオスカー大本命作品をひっさげて「第59回ロンドン国際映画祭」にジョニーとベネディクト・カンバーバッチらが参加したことがわかった。アメリカ・ボストンで生まれ、幼なじみとして育った3人の男たち。70年代、固い友情で結ばれた彼らはギャングのボス、FBI捜査官、有力政治家として、大きな権力を握るようになる。しかしこの絆はやがて、アメリカの正義の根幹を揺るがす大事件へと変貌するのだった…。10月11日(現地時間)、オデオン・レスター・スクエアでロンドン・プレミアを実施。レッドカーペットには、主演のジョニーとその弟ビリー役を演じたベネディクトが登場し、米英を代表する豪華2大スターの2ショットがここに実現。世界5か国より、TV・スチールフォトグラファー合わせて約200人のマスコミが殺到!集まった3,000人以上のファンの熱狂的な期待に笑顔で応えていた。ジョニーとの共演について質問されたベネディクトは、「僕をこの役に考えてくれていると聞いたときはとにかく嬉しかったね」と当時の心境を語り、また「監督の仕事、そして彼の作品に出演する俳優の大ファンだったんだ。すばらしい俳優たちと仕事をしてきたということから、彼がプロセスを尊重する人だということはわかっていたんだが、僕は自分自身のプロセス、演技を常に向上させていこうと努めているので、これは僕にとって良い勉強になると感じた。すべてが真のチャレンジとなったが、とても楽しいものだった」と撮影時を振り返った。そして、自身の役を、兄・ビリーとの関係性を尋ねたところ、「大いなる忠誠心を感じていた。彼は実際、あえて見て見ぬ振りするという微妙な立場を取った。脚本にもあるように、“ジミーのビジネスはジミーのビジネス”だというわけだ。ああいった緊迫感を映画の中で表現していこうとしたんだ」と語った。一方ジョニーは、今回話題となっている特殊メイクについて聞かれると、「僕のメイクアップアーティスト、2人と共に5、6回テストをしたんだが、最終的に、最も近いと思われるあるルックスに決まった。そのキャラクターが浮かび上がったとき、彼はとても肉体的で、タフな男だったので、更に体格を良くしたんだ」と決定するまでに試行錯誤したそう。また、「彼の声の録音はあまり残っていなかったので、ある意味、カンでやっていたが、うまくいったようだった。彼の以前の仲間から手紙をもらったんだが、かなりビビっていたようだったよ(笑)。そう聞いて嬉しかったね」と彼を知る人さえも驚かせる仕上がりになっていることを明かした。そして、日本のファンに向けては「この映画で最も重要なのは、最初の10分で映画を観ているという感覚を失うほどになるということだと思うんだ。カメラをまるで人のように扱い、覗き見しているかのように使う。カメラがあたかも一人のキャラクターとして息をしているかのようなんだよ」と見所を伝えた。全米公開後、マスコミ各紙が「ジョニー・デップは、恐ろしくて脳裏から消えないバルジャーを創造」(ロサンゼルス・タイム紙)、「本年度最高の1本。ジョニー・デップが圧巻」(USAトゥディ紙)、「ジョニー・デップの演技はキャリア最高のひとつ」(ヴォーグ誌)など、ジョニーの素晴らしい演技と、彼の演技を引き出したクーパー監督を絶賛しており、日本公開に向け期待が高まる。『ブラック・スキャンダル』は2016年1月30日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ブラック・スキャンダル 2016年1月30日より全国にて公開(C) 2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., CCP BLACK MASS FILM HOLDINGS, LLC, RATPAC ENTERTAINMENT, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年10月14日現地時間10月7日に開幕した第59回ロンドン国際映画祭にて11日、映画『ブラック・スキャンダル』(2016年1月30日公開)のロンドン・プレミアが行われ、主演の「ジョニー・デップや、ベネディクト・カンバーバッチらが集結した。本作は、ジョニー・デップが、アメリカ犯罪史上最大のスキャンダルを巻き起こした実在のマフィア、ジェイムズ・"ホワイティ"・バルジャーを演じる作品。監督は、『クレイジー・ハート』でジェフ・ブリッジスにオスカーをもたらしたスコット・クーパーが務める。オデオン・レスター・スクエアで行われたロンドン・プレミアには、主演のジョニー・デップ、彼の弟役を演じたベネディクト・カンバーバッチが登場し、3,000人以上のファンの熱狂に笑顔で応えた。本作でジョニーは、薄くなった毛髪をオールバックに固めたルックスで凶悪犯を演じているが、これについてジョニーは、メイクアップアーティストと共に試行錯誤を繰り返し、「最終的に、最も近いと思われるあるルックスに決まった」と説明。「そのキャラクターが浮かび上がった時、彼はとても肉体的で、タフな男だったので、さらに体格をよくしたんだ。そういう側面、彼の肉体的な面を利用するというのはとても重要だった」と語った。また、「彼の声の録音はあまり残っていなかったので、ある意味、カンでやっていたが、うまくいったようだった」と納得の表情を見せ、「彼の以前の仲間から手紙をもらったんだが、かなりビビっていたようだったよ(笑)。そう聞いてうれしかったがね」というエピソードも披露。「この映画で最も重要なのは、最初の10分で映画を見ているという感覚を失うほどになるということ」と注目してほしい点を伝え、「というのもスコットはすばらしい監督で、彼のカメラの動かし方、使い方が型にはまったものでないというのは確かだ(笑)。カメラをまるで人のように扱い、のぞき見しているかのように使う。カメラがあたかも一人のキャラクターとして息をしているかのようなんだよ」と熱弁した。一方、カンバーバッチは「ジョニーの方が、僕が弟ビリー役をやると決まるずっと前にホワイティ役を演じることが決まっていたんだが、僕をこの役に考えてくれていると聞いた時はとにかくうれしかったね」と当時の心境を告白。「監督とはそれ以前にいくつかの作品について話し合ったことがあったんだが、彼の仕事、そして彼の作品に出演する俳優の大ファンだったんだ」と言い、「彼が(俳優の役作りの)プロセスを尊重する人だということはわかっていたんだが、僕は自分自身のプロセス、演技を常に向上させていこうと努めているので、これは僕にとって良い勉強になると感じた。ボストンなまりだけではなく、すべてが真のチャレンジとなったが、とても楽しいものだった」と撮影を振り返った。(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., CCP BLACK MASS FILM HOLDINGS, LLC, RATPAC ENTERTAINMENT, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年10月14日10月10日(現地時間)に閉幕した第20回釜山国際映画祭。後半、もっとも華やかだったのが、2年ぶりに復活した、旬のスターたちが集合する“スターロード”と名付けられたイベントだった。昨年はセウォル号沈没事件の影響で派手なイベントが見送られていたが、今年は海雲台マリン・シティ沿いのレッドカーペットに日本の佐藤健、長澤まさみ、韓国のキム・ウビン、キム・ゴウン、台湾のマーク・チャオ、サンドリーナ・ピンナという、アジアの若手スターに選ばれた6名に加え、KARAのギュリ、EXOのディオ、シン・ヒョンジュン、ソ・ジュニョン、ソ・シネら多くのスターが登場した。佐藤さんは黒いタキシード、長澤さんは足元がすけるレースのドレス姿で、全長150メートル以上のレッドカーペットをそれぞれ歩き、大勢のファンの声に応えた。1時間ほどのイベントの最中、特に大きな歓声があがったのは、俳優ド・ギョンスとして登場したEXOのディオと、日本でも『二十歳』が間もなく公開になる長身スター、キム・ウビンで、若い女性ファンから悲鳴のような声があがった。KARAのギュリも、映画祭でお披露目された『Two Rooms, Two Nights』の女優パク・ギュリとして登場、ピンクのシフォンドレスに「お姫様みたい」と歓声が飛んだ。『Two Rooms, Two Nights』でヒロインを務めたギュリは日本生まれの韓国人編集者という役で、主演のキム・ジェウクと共にほぼ全編日本語で演じている。映画祭は中島裕翔、菅田将暉、別所哲也、行定勲監督、是枝裕和監督、河瀬直美監督、諏訪敦彦監督ら日本からのゲストや、タン・ウェイ、チャン・チェン、チェン・ボーリン、サイモン・ヤム、ジョニー・トー監督、シルヴィア・チャンら中華系のスターも多く来場した。欧米からもハーヴェイ・カイテル、ティルダ・スィントン、ナスターシャ・キンスキーら、また後半にはフランス特集があり、女優ソフィー・マルソー、監督のレオス・カラックスとクロード・ルルーシュらがトークショーを行うなど、充実した10日間を終えた。(photo / text:Ayako Ishizu)
2015年10月13日10月29日(木)に東京・飯田橋で映画監督や撮影監督を目指す人に向けた“第28回東京国際映画祭PFF映画製作特別セミナー”が開催される。その他の情報イベントは、CINEMA EOS SYSTEMのサポートを受け、飯田橋の神楽座で開催。二部構成で、第一部では映画『過ぐる日のやまねこ』が公開中の鶴岡慧子監督、撮影を担当した小川努撮影監督、日本映画界を代表する撮影監督のひとり、柳島克己撮影監督が登壇し、ディスカッション形式でセミナーを行う。第二部には映画監督の犬童一心が加わり、質疑応答をメインとした実践的な映画製作セミナーを行う。イベントは入場無料だが、完全招待制でPFFの公式サイトで参加希望を受け付けている。第28回東京国際映画祭PFF映画製作特別セミナー10月29日(木) 18時開始会場:飯田橋・神楽座入場無料・完全招待制
2015年10月13日劇場3部作となるアニメ映画『亜人』シリーズの第1弾『亜人 -衝動-』(11月27日より2週間限定公開)が、第28回東京国際映画祭に出品され、22日のオープニング式典で主演を務めた声優・宮野真守、瀬下寛之総監督、安藤裕章監督がレッドカーペットを歩くことが決定した。本作の原作は、桜井画門氏が漫画誌『good!アフタヌーン』(講談社)にて2012年7月より連載している同名漫画。決して死なない新種の人類"亜人"と、それを追う日本政府の戦いを描いた物語で、事故死から謎の蘇生を遂げた高校生・永井圭ら亜人の緻密な心理描写も話題となり、コミックの累計発行部数は320万部を突破している。第28回東京国際映画祭は22日から31日までの10日間開催。その初日、主人公・圭役を担当した宮野と瀬下総監督、安藤監督が六本木ヒルズのTOHOシネマズにてレッドカーペットを歩く。時間は未定。また28日、同じTOHOシネマズ内の20時10分上映回でワールドプレミアを開催。こちらには、レッドカーペット出席の3人のほか、メインキャストとなった声優の細谷佳正、櫻井孝宏、平川大輔、小松未可子、洲崎綾が加わり、計8人が登壇する予定となっている。(C)桜井画門・講談社/亜人管理委員会
2015年10月10日開催中の第20回釜山国際映画祭アジアンフィルムマーケット部門の新企画“キャスティング・ボード”が行われ、佐藤健、長澤まさみが、台湾、韓国の若手スターと共に登壇。海外進出への意気込みを語った。“キャスティング・コール”は合作映画などに向いた若手のスター6人をマーケット側が選び、海外進出への後押しをするというもの。佐藤さん、長澤さんは韓国のキム・ウビン(『二十歳』『チング永遠の絆』)、キム・ゴウン(『コインロッカーの女』、『ウンギョ青い蜜』)、台湾のマーク・チャオ(『ハーバー・クライシス都市壊滅』、『So Young~過ぎ去りし青春に捧ぐ~』)、サンドリーナ・ピンナ(『光にふれる』)と共に選ばれた。お互い誰と共演したいかという質問に、マーク・チャオ、キム・ウビンの両名から佐藤さんの名前が挙がると、佐藤さんは「とても光栄です」と大照れ。特に日本映画やコミックの大ファンだというマーク・チャオさんは「『るろうに剣心』は原作も好きですが、映画での佐藤健さんの殺陣は素晴らしかった。大好きなんですが、僕はもう結婚しているので(笑)、ぜひ共演してみたい。『バクマン。』もすごく楽しみにしています」と絶賛。佐藤さんも「ここだけで終わらせず、ぜひ実現させたいですね」と語り、キム・ウビンさんも「佐藤さんの眼力がすごい」と称賛していた。台湾ドラマ「ショコラ」への出演経験もある長澤さんは「台湾での撮影中に、サンドリーナさんの映画を観て、素晴らしかったのでぜひ共演してみたいです」とサンドリーナ・ピンナさんの名前を挙げた。サンドリーナさんは「私と長澤さん、そしてキム・ゴウンさんの女性3人のお話もいいですね。私は共演者がいつも男性だったので、ぜひ女性映画に出てみたいんです」と答えた。マーク・チャオさんはカナダ育ち、サンドリーナさんは台湾とフランスのハーフのため、それぞれ語学が堪能。すでにマークさんは『Warriors Gate』で海外進出しており、キム・ウビンさんも「まだ詳細は言えないが、国外作品に出演予定がある」と語った。イベントの最後には、今年の開幕式の司会を務めた韓国きっての演技派ソン・ガンホさんも登場し、若手スターを励ました。イベント終了後の取材で佐藤さんは「昨夜、食事会でソン・ガンホさんにお会いして写真を撮ってもらってすごく嬉しかった」と笑顔を見せた。また英語の勉強に力を入れていることを明かし、「仕事のためだけでなく、一人間として以前から勉強したいと思っていたんです。海外の作品にも出てみたいですが、日本の作品を海外に届けるためにも英語力は必要だと思います」と語った佐藤さん。国際的な活躍が楽しみだ。釜山国際映画祭は今月10日まで開催。(photo / text:Ayako Ishizu)
2015年10月08日俳優の佐藤健が韓国の第20回釜山国際映画祭「アジアキャスティングマーケット」の日本代表として史上初の招待者に選ばれ5日、現地で各国の俳優やファンらと交流をはかった。3日に公開された映画『バクマン。』の舞台あいさつを終え、すぐに韓国へ渡航した佐藤が、釜山国際映画祭に参加するのは今回で2度目。今年初めて拡大運営される「アジアキャスティングマーケット」は、韓国、中国、日本など世界最大の映画市場に浮上したアジアのスターを国際的に紹介するイベントだ。佐藤が参加した最初のコーナーは、「キャスティングボード」。これは日中韓の三カ国から演技力と観客動員力を誇る、各国代表の若手俳優を紹介するショーケースで、釜山べクスコ内のイベントホールにて14時から開かれた。キャスティングボードには佐藤と長澤まさみが日本代表の男女俳優として出席。韓国からはキム・ウビン、キム・ゴウンが、中華圏からはマーク・チャオ(趙又廷)、サンドリーナ・ピンナ(張榕容)がその場を共にした。場内が暗くなり各俳優の紹介映像が流れると、観客席はざわつき始め、司会者の紹介で俳優らが登場すると大きな拍手と歓声が巻き起こった。6人の俳優がイベントに参加したことへの感想や出演した作品に関する話、俳優としての考えや今後の計画について軽くトークする形で進行。各国代表の若手俳優という共通点からか、互いを理解し共感しあう場面が多く見られた。佐藤自身も「ソン・ガンホさんやキム・ジウン監督と食事をさせていただく機会がありました。そんなことも映画祭ならではでとてもうれしかったです」と感激。「『アジアキャスティングマーケット』を通じて、日本に数ある素晴らしい映画、そして監督、キャストのことをもっと深く知ってもらえるようなきっかけになればと思います」とアピールしながら、「そのためには、僕自身がさらに努力を重ね、より多くの人に感動を与えられるような作品に挑戦し続けたいです」と意気込んでいる。続いて、17時から海雲台BIFFビレッジ野外ステージで行われた舞台あいさつでは数万人の観客が俳優陣を歓迎。映画版『るろうに剣心』シリーズで韓国でも多くの若年層のファンを獲得している佐藤の登場に、会場からは佐藤を呼ぶ声が響き、韓国での人気ぶりを見せた。キャスト同士のクロストークでは、「集まった6人が、この日をきっかけに一緒に作品を制作できたら本当に素晴らしい」と今後のアジアでの活動にも熱い意欲を語った。観客とのふれあいを後にして、21時からスターロードに参加。これはアジアフィルムマーケットに招待されたアジア各国の著名俳優および監督が参加するレッドカーペットイベントで、釜山を訪れた映画ファンたちから最も期待されている場面の1つでもある。佐藤は、上品なブラックタキシードを身にまとい、スターロードに登場。ゆっくりとした足取りで歩きながら観客の歓声に手を振り笑顔で応えた。その後は、招待俳優や映画関係者が共にする「スター・ネットワーキング・レセプション」を最後に、長い1日を終えた。
2015年10月07日2015年2月に公開された映画『振り子』が、アメリカのロサンゼルス日本映画祭で"コンペティション作品部門"にノミネートされ、同作でメガホンを取った竹永典弘監督が、優秀監督賞を受賞した。お笑い芸人を経て、パラパラ漫画家として一世を風靡した鉄拳が2012年に発表した『振り子』を映画化した本作。昭和から平成へと移り変わりつつある時代の大介(中村獅童)とサキ(小西真奈美)夫婦の姿を通して、人生の荒波に翻ろうされながら巻き起こる"奇跡"がハートウォーミングに描かれる。ロサンゼルス日本映画祭は、2003年にスタート。観客が感動するような映画作品を厳選して紹介し続け、2015年で11回目の開催となった。本作は9月26日、27日の2日間にかけ上映。鉄拳がパラパラ漫画で描き出した夫婦の深い絆と、それに感銘を受けた竹永監督による"古き良き日本の世界観"がアメリカ人や現地の日本人の心を掴んだ。なお、劇中で商店街のタバコ屋を演じた女優の研ナオコは、オレンジ・カウンティ・ジャパニーズ・アメリカン・アソシエーションの藤田喜美子会長からトロフィーを受け取った。また、神奈川県本厚木のアミューあつぎ映画.comシネマにて、11月21日から12月4日にかけて追加上映も決定。これは、同劇場からの強い要望によって実現した。
2015年10月07日開催中の第20回釜山国際映画祭で、若手実力派スターのユ・アインが“オープントーク”に登場、ファンからの「オッパ、サランヘヨ(兄貴、愛してる)」の絶叫が飛び交い、旬のスターならではの盛り上がりを見せた。韓国で今年最大のヒット作となった『ベテラン』で初の悪役に挑んだユ・アインは、普段は率直な物言いで知られる兄貴キャラで知られている。司会者から「SNSで自分の意見をはっきり言う人として有名ですが、『ベテラン』では悪人役です。本人のキャラクターとはとても差があると感じるのですが?」と聞かれると、「そんなふうに言ってくださってありがとうございます!みなさん誤解しそうですからね」と笑いながら答えた。悪役の演技については「人間が一番悪いことをするとしたら、どういう道にいくだろう、ということをいつも考えながらやっていました。誰でも自分の中に悪があるけれど、その悪の部分を隠していたりすると思うんです。でも今回の撮影のときには、僕の中にある、その悪の部分のふたを少し開けて演じていましたね」と語った。日本では12月公開予定の『ベテラン』は、政府にすら影響力のある大財閥の3世テオ(ユ・アイン)と、彼の犯罪を暴こうとする武闘派刑事(ファン・ジョンミン)チームの戦いを描く。『ベルリンファイル』のリュ・スンワン監督による痛快アクションで、観客動員1,300万人を動員し、韓国映画史上第三位を記録する大ヒットとなった。昨年のヒットドラマ『密会』では20歳年上の人妻と恋に落ちるピアニストを演じたユ・アインは、『ベテラン』では傍若無人な悪役を演じ、幅広い演技力を実証して見せた。ファンからの「今までの演じた中で一番好きな役と、やってみたい役を教えて」という質問には、「ドラマ『密会』のソンジェという役が好きでした。最近もナルシストみたいですが、もう一回見直したほどです。今後も俳優としていろんな役を演じたいと思いますが、愛するときとか愛されるときの表情の微かな動きや震えも見せられるような、ちょっとエッチなところもあるメロドラマを映画でやってみたいです」と答えると、観客から大歓声がわき上がった。また6日に29歳(韓国では数え年となるため30歳)の誕生日を迎えるユ・アインのためにバースデーケーキが用意されると、ユニークなパネルを持ったファンの一人を壇上にあげ、ケーキの食べさせっこをするという大サービスも。これには女性ファンから悲鳴があがっていた。釜山国際映画祭は今月10日まで開催。(photo / text:Ayako Ishizu)
2015年10月07日韓国で開催中の第20回釜山国際映画祭で、現地時間4日夕、人気イベントである“オープントーク”に『海街diary』の是枝裕和監督と長澤まさみが登場し、観客との交流を楽しんだ。四姉妹の物語である『海街diary』では恋愛に奔放な次女・佳乃を演じた長澤さん。肩を見せたセクシーなドレスで登場すると、「まさみ、きれい!」という日本語の歓声が飛んだ。「『涙そうそう』など青春映画のイメージがずっと強かったのですが、今回は大人の演技を見せてくれましたね」という司会者の言葉に長澤さんは、「私も28歳になったので、自然な流れなんだと思います」と答えた。是枝監督は、長澤さんを次女役に起用したことについて、「長澤さんは太陽のように明るい。陰と陽で言えば、陽。長女は陰で、看護婦であり、死のイメージがありますが、長澤さんにはエロス=生を担ってほしいと話しました」と語った。是枝監督は2年前に同じ海辺のステージで福山雅治ともトークを行っているため、司会者から「『そして父になる』で父親を演じたことがきっかけで、福山さんは結婚を決意したのでは?」という質問が飛び出た。これに是枝監督は「その話しは本人に聞いていないのでわかりません。ゆっくり聞いてみたいです」と答え、「ファンの方にうらまれちゃいますね」と笑った。また、監督は「死ぬ前に何を考えると思いますか?」との質問されると、「やっぱり、もっと映画が撮りたい、と思うんじゃないでしょうか」と映画にかける情熱を語った。釜山国際映画祭は10日まで開催され、このあとも、佐藤健、河瀬直美監督らの釜山入りが予定されている。(photo / text:Ayako Ishizu)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年10月06日芸能界のうそとリアルを現役アイドル「NEWS」の加藤シゲアキが描いた問題作を主演に中島裕翔を迎え映画化した『ピンクとグレー』。この度「第20回釜山国際映画祭」に出品。舞台挨拶に主演の中島さんと菅田将暉、そして行定勲監督が登壇した。大人気スター俳優・白木蓮吾が、突然、死んだ。第一発見者は幼い頃からの親友・河田大貴。動揺する大貴は6通の遺書を手にする。遺書に導かれ、蓮吾の短い人生を綴った伝記を発表した大貴は、一躍時の人となり、憧れていたスターの地位を手に入れる。いつも一緒で、いつも蓮吾が一歩先を進んでいた。輝かしい青春の思い出と、蓮吾を失った喪失感にもがきながらも、その死によって与えられた偽りの名声に苦しむ大貴は、次第に自分を見失っていく。なぜ、蓮吾は死を選んだのか。なにが、誰が、彼を追い詰めたのか。蓮吾の影を追い続ける大貴がたどり着いた“蓮吾の死の真実”とは――。10月2日(現地時間)、ソヒャンセンタムシティにて公式上映終了後、舞台挨拶が行われた。世界中から詰めかけた約700人の観客が集まった会場に、グレーのスーツをかっこよく着こなす中島さん、パープル色のスーツにピンクの髪色の菅田さん、行定監督が登場すると、会場から女性の黄色いならぬ“ピンク色”の歓声が巻き起こり、大きな拍手とともに迎えられた。釜山入りする前に、「Hey! Sey! JUMP」のメンバー山田涼介から韓国語を教えてもらったという中島さん。「こんにちは。初めまして。日本から来ました。中島裕翔です」と韓国語で挨拶。また菅田さんも続けて「皆さんと会えて、嬉しいです。よろしくお願いします」と韓国語を披露すると、観客からは驚きの声と共に歓声が上がった。そして質疑応答では、次々と手が上がり、中島さんの劇中での激しいベッドシーンについて聞かれると「激しい場面でしたね(笑)。大変でした。(自分の唇に)リップグロスがとても塗ってあったので、(相手役の夏帆さんの唇が)べったべたになってしまいました」と撮影秘話を披露した。また、本作の原作者・加藤さんは事務所の先輩ということで、プレッシャーは?と聞かれたところ中島さんは「原作は読んでいたのですが、先輩のデビュー作である小説の映画化であり、また僕にとっても初出演映画だったので緊張しました。加藤くんがお弁当の差し入れをしてくれたことがあったんです。そのとき、僕が『この役、難しくてどうすればいいでしょう?』と加藤君に相談したら、『実際に悩んでいるのがスクリーンにでるからそのままでいいんじゃない』と言ってくれました」と加藤さんからアドバイスをもらったそう。最後に、中島さんは「皆さんに、こうして観てもらえるというのは光栄です。貴重な経験になりました!」と語り、菅田さんは、「うちの裕翔をよろしくお願いします!」と中島さんをアピールし、会場からは日本語で「かっこいい」という声援と共に温かい拍手が巻き起こった。そして、質疑応答後、本映画祭名物の海辺でのトークイベントに参加した一行。そこで行定監督は「中島は非常に何でもできる人。菅田はいまの日本映画界で彼を必要としている作品はとても多い」と2人を絶賛する一方「2人を合わせるのが本当に大変で。テイク1がいいのが菅田、テイク10がいいのが裕翔。本当に非常に難しいです。合わせるのが(笑)」とこんな困難も語っていた。一行の降壇際に、観客から「愛嬌見せてー」と声をかけられた中島さんは、歓声に応え観客に“投げキッス”を披露していた。会場からは大きな歓声が上がり、照れる中島さんに対してアンコールが止まず、照れながらも中島さんと菅田さんも投げキッスのサービス。サービス精神旺盛なその姿に、現地ファンの“ピンク色”の歓声は止むことなく幕を閉じた。『ピンクとグレー』は2016年1月9日(土)全国にて公開。(cinemacafe.net)
2015年10月03日10月22日~31日の会期で開催される「第28回東京国際映画祭」で、『機動戦士ガンダムUC episode7 虹の彼方に』が、『ガンダム』作品史上初となるアトラクション型4Dシアター「MX4D」で上映されることが明らかになった。「MX4D」は、今年4月にサービスをスタートしたばかりの米・MediaMation社が開発したアトラクション型4Dシアター。映画のシーンに合わせて、客席のシートが前後、左右、上下に動くとともに、風、ミスト、香り、ストロボ、煙や振動など五感を刺激する11種の特殊効果が連動し、「アトラクション型の映画鑑賞スタイル」を体験できる。国内ではTOHOシネマズが採用しており、TOHOシネマズ新宿、六本木ヒルズ、ららぽーと富士見のみで展開されている。「MX4D」を採用するのは、「東京国際映画祭」史上でも初めてのこと。初上映の作品に『ガンダム』が選ばれたことについて、同映画祭事務局長の都島氏は、「劇場でしか味わえないスペシャルな体験をあらゆる世代に楽しんでもらいたい。そのために、あらゆる世代にファンを持つ『ガンダム』作品で実現するのがもっともふさわしい」と、その思いを明かしている。現在、『機動戦士ガンダムUC episode7 虹の彼方に』のプロデューサーからの演出プランをもとに、米国本社で製作が行われているという。本上映が行われるのは、「第28回東京国際映画祭」の特集企画「ガンダムとその世界」内。特集では、『ガンダム』が日本最大級のヒットコンテンツとなった秘密に迫るため、現在までのシリーズが一挙に上映される。「MX4D」化作品『機動戦士ガンダムUC episode7 虹の彼方に』のチケットは、10月10日からticket boardにて発売。価格は、特集上映「ガンダムとその世界」の料金1,300円に、1,200円がプラスされた2,500円となる。(C)創通・サンライズ
2015年10月02日10月1日(現地時間)、第20回釜山国際映画祭が韓国・釜山市で開幕した。ハ・ジウォン、「KARA」のギュリ、ソン・イェジン、ムン・ソリ、イ・テラン、タン・ウェイらが華やかなドレスでレッドカーペットを飾った。中でも一番の盛り上がりを見せたのが、チョン・ウソン、ファン・ジョンミン、チュ・ジフンという男性トップスターがサプライズでギャング風に一斉に登場したときで、雨の中集まったファンから大歓声があがった。このほか、「EXO」のスホ、イ・ジョンジェ、『無頼漢 渇いた罪』で共演したチョン・ドヨンとキム・ナムギル、名優アン・ソンギら韓国スターに加え、サイモン・ヤム、チャン・チェン、ジョニー・トー、ハーヴェイ・カイテル、ニューカレンツ部門の審査員を務めるナスターシャ・キンスキーら海外ゲストも数多く参加した。開幕式の司会は、韓国を代表する演技派俳優ソン・ガンホと、アフガニスタンの女優マリナ・ゴフバハーリが務め、オペラ歌手スミ・ジョーの華麗な歌声と花火が開幕を告げた。セレモニーでは、アジアを代表する映画製作者に贈られるアジアン・フィルムメイカー・オブ・ジ・イヤーとしてスタジオ・ジブリが表彰された。ジブリの鈴木敏夫プロデューサーは作務衣姿で賞を受け取り、「日韓国交正常化50周年という記念の年に、選ばれたことに感謝します」と語ると、大きな拍手がわき上がった。BIFFの愛称で知られアジア最大規模の映画祭である釜山映画祭は昨年、釜山市長からの上映中止要請を振り切り、セウォル号沈没事件を告発するドキュメンタリー映画『ダイビング・ベル』を上映したことから、市長がイ・ヨングァン執行委員長に辞任を要求したり、予算削減を打ち出すなど対立。20周年を迎える今年はイ・ヨングァン委員長が共同委員長として、『シバジ』などのベテラン女優カン・スヨンを迎えたことで市側と和解、新たにスタートを切ることになった。ベネチア、モスクワをはじめ多くの映画祭で女優賞に輝くカン・スヨンは「映画祭は今後も政治的独立性を維持する」と宣言して、映画人からの尊敬を集めている。この日の釜山は朝から強風警報が出るほどの悪天候。そのため飛行機の欠航や遅延が相次ぎ、『ピンクとグレー』の中島裕翔、菅田将暉、行定勲監督らを始め、日本からのゲストの多くは到着が大幅に遅れ、残念ながら開幕式に参加ができなかった。映画祭は10日まで行われ、日本からも佐藤健、長澤まさみ、是枝裕和監督らが参加する予定だ。(photo / text:Ayako Ishizu)
2015年10月02日俳優の東出昌大が海外映画祭デビューを果たした。主演を務めた映画『GONIN サーガ』 (公開中)が現地時間9月30日にカナダのバンクーバー国際映画祭で上映され、石井隆監督と共に舞台あいさつを行った。海外映画祭初参加にあたって東出は、「撮影現場で苦楽を共にした、キャスト、スタッフ皆さまの思いと日本人であることの誇りを背負って、胸を張って登壇できれば」と意欲的。石井監督も「96年にモントリオールFANTASIA映画祭で石井隆特集があり、『GONIN』『GONIN2』が招待上映された」と振り返り、「あれから20年近く、再び『GONIN サーガ』がバンクーバー映画祭で招待上映されると聞き、僕は目まいとため息が漏れた」と同シリーズで再びカナダの地へ立つ思いを語っていた。会場となったインターナショナル・ビレッジ・シアターは、海外ジャーナリストやカナダ人、カナダ在住の日本人ら400人の観客で満員。上映終了後の劇場に東出が登場すると大歓声が上がり、東出は司会者の「英語話せるんですよね?」という無茶な振りに苦笑しながらも英語でのスピーチを行った。現地在住の日本人も多く詰めかけた様子を見て、「不慣れな英語を話さなくてもいいんじゃないか、と思った」と笑いながらも「たくさんの国の方がいらっしゃる会場で、日本語だけでは不公平だから」と気遣いをみせた東出。この日のために練習したという英語で、「I’m Masahiro Higashide, the main actor of GONIN Saga (『GONIN サーガ』で主演を務めました東出昌大です)」とあいさつし、「This is my first time to attend an international film festival. I am very excited to be here today and it is an honor to have been invited (初めての海外映画祭参加で非常に興奮しています。ご招待いただき光栄に思っています)」と万感の思いを伝えると、ファンから温かな拍手がおくられた。さらに、劇場外のレッドカーペットには劇場に入れなかったファンが約100人集まり、東出が姿を現すと一気にヒートアップ。現地媒体のインタビューに応じた後は、多くのサインや握手でファンと交流した。1泊3日の強行スケジュールだったせいか、東出が「もう少しいたかった!」と本音を漏らす一幕も。観客の反応にも大きな刺激を受けたようで「見ているものは同じなのに、ここで笑うのか、とか、こんな見方もあったのか! と思うほど新鮮だった」と初の海外映画祭ならではの発見もあったようだ。そして、「映画に携わる人間として、これからも海外の人にも自信をもって送り出せる作品を作っていかなければならない」と気持ちを新たに語った。本作は、1995年公開の映画『GONIN』の続編となるバイオレンスアクション。19年前の暴力団五誠会大越組襲撃事件で父親を殺された久松勇人(東出)と大越大輔(桐谷健太)が、ある事件をきっかけに新たな闘いへ身を投じていく様を描く。メガホンを取った石井監督は、プログラマーのトニー・レインズ氏から「この凶暴な新作『GONIN サーガ』に驚きながら石井隆について2つのことが明らかだ」との前置きとともに、「1つ目は、この20年間の社会経済的な変化の中で彼が最先端であり続け、数少ない監督にのみ可能なことだが、今について正確につかんでいることだ」「2つ目は、日本ネオ・ノワールの比類なきマスターであるということだ」と絶賛されている。(C)2015『GONIN サーガ』製作委員会
2015年10月02日鬼才漫画家・古屋兎丸のロングセラーコミックを映画化した映画『ライチ☆光クラブ』が、アジア最大級の映画祭、第20回釜山国際映画祭に正式招待され、本映画祭のセレモニーとレッドカーペットに、既に発表されている中条あやみと共に次世代担うイケメン俳優の間宮祥太郎が緊急参加することが決定した。大人になる前の脆く、残酷で多感な少年の思春期を描き、その独創的な世界観と圧倒的なカリスマ性で支持される鬼才漫画家・古屋兎丸氏のロングセラーコミックを、ファン待望の実写映画化した本作。物語の舞台は、黒い煙と油に塗れた蛍光町と廃工場の秘密基地"光クラブ"。14歳を目前に大人のいない世界をつくろうとした9人の美しい少年たちによる裏切りと愛憎の物語と、彼らが作り上げた思考する能力を持つ機械(ロボット)“ライチ”と、少女カノンの恋を、圧倒的に美しくダークな世界観で描く。今年で20周年を迎える本映画祭。現地日程10月1日から10日まで韓国で開催され、本作は「ミッドナイト・パッション部門」に正式招待され、併せてワールドプレミアの上映が決定している。今年は、「スタジオジブリ」がアジア映画人賞として受賞しているほか、「Hey!Say!JUMP」の中島裕翔や菅田将暉、行定勲監督、佐藤健、長澤まさみらが釜山入りし、映画祭に参加することでも話題を呼んでいる。既に、『劇場版零~ゼロ~』で映画初主演を務め、本作ではヒロイン・カノン役を演じる中条さんの参加は決定していたのだが、今回新たに、美少年“ジャイボ”を演じた間宮さんも参加することに。間宮さんは、モデルで一躍人気を博し、「花ざかりの君たちへ~イケメンパラダイス~2011」「水球ヤンキース」などテレビドラマや舞台でも活躍。発売中の写真集が新人では異例の販売部数を記録し、その握手会では数千人を動員するなど瞬く間に人気が急上昇している次世代を担う大注目の若手俳優のひとりだ。間宮さん演じる「ジャイボ」は、原作コミックファンの1番人気のキャラクター。SNS上では配役を伏せたキャスト決定の発表から予想合戦が始まり、配役発表された瞬間、「ジャイボ」がtwitterのトレンドワードに上がるほどの盛り上がりをみせていた。また、間宮さんと中条さんは共に今回が“国際映画祭デビュー”となる。次世代担う美男美女2人が初参加する本映画祭。世界からも大きな注目を集めること間違いなしだ。『ライチ☆光クラブ』は2016年正月第二弾、新宿バルト9ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2015年09月30日俳優の間宮祥太朗が、自身初の国際映画祭となる第20回釜山国際映画祭のオープニングセレモニーとレッドカーペットに参加することが29日、明らかになった。映画『ライチ☆光クラブ』(2016年公開)が同映画祭の"ミッドナイト・パッション"部門に正式招待されることが先月末に発表され、ヒロイン役を演じる中条あやみの参加が決まっていた。間宮は、原作コミックでも人気の美少年キャラクター・ジャイボ役を演じ、配役が発表された際には「ジャイボ」がTwitterのトレンドワードにあがるまでの盛り上がりを見せた。現地日程10月1日から10日まで開催される第20回釜山国際映画祭は、世界各国から集まった映画作品が多数上映されるほか、マーケットも開かれるアジア最大級の映画祭。今年は、スタジオジブリがアジア映画人賞を受けているほか、中島裕翔、菅田将暉、佐藤健、長澤まさみらが釜山入りすることが決定している。間宮と中条は今回が初の国際映画祭デビューとなる。間宮が所属する事務所は、小栗旬、田中圭、綾野剛、坂口健太郎といった人気俳優を多数輩出しているトライストーン・エンタテイメント。モデルとして活動を始め、2008年のTVドラマ『スクラップ・ティーチャー~教師再生』で役者デビュー。以降、『花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011』(2011年)、『水球ヤンキース』(2014年)、『学校のカイダン』(2015年)などへ出演を重ね、評価を獲得していった。2015年3月に発売された初の写真集『未熟者』(ワニブックス)は、新人としては異例の販売部数となり、握手会では数千人のファンを動員した。本作は、少年たちの思春期における自我の芽生えをテーマとして漫画誌『マンガ・エロティクス・エフ』(太田出版)で連載されていた同名漫画、およびその前日譚となる『ぼくらの☆ひかりクラブ』が原作。物語の舞台は、煙と油にまみれた蛍光町と廃工場の秘密基地"光クラブ"。14歳を目前に大人のいない世界を作ろうとした9人の少年たちの愛憎、思考能力を持つ機械"ライチ"と少女との恋をダークな世界観で描く。(C)2016『ライチ☆光クラブ』製作委員会
2015年09月30日綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが姉妹を演じる、是枝裕和監督の『海街diary』。この度、スペインで開催された第63回サンセバスチャン国際映画祭にて観客賞を受賞したことが分かった。鎌倉で暮らす幸、佳乃、千佳の三姉妹は、15年前、家を出ていったきりの父の葬儀で、初めて異母妹のすずと出会う。身寄りのなくなった彼女が葬儀の場で毅然とふるまう姿に、幸は別れ際、とっさに「いっしょに暮らさない?4人で」と口にする。こうして、鎌倉での四姉妹の生活が始まった――。今回、世界の映画祭で評価をされた作品などでスペイン未公開作を上映するパールズ部門出品の13本に選ばれていた本作。本年度カンヌ国際映画祭監督賞を受賞した『黒衣の刺客』などもエントリーされていたが、10点満点中平均8.53点と最高点を記録した『海街diary』が見事受賞した。会場では、公式上映後も帰らない観客たちが劇場入口で拍手喝采で是枝監督を取り囲み大盛り上がり。過去には『奇跡』(’11)では脚本賞、『そして父になる』(’13)では観客賞を受賞している是枝監督。受賞を受けて監督は、「上映後に劇場から出てきたお客さんの表情がとても穏やかで、晴れやかだったので、それだけでも沢山幸せを頂いたと思っていたのですが、観客賞を受賞したと聞き、本当に嬉しいです。『そして父になる』に続いて2作連続の受賞というのも誇らしい限り。愛されてるなあ、としみじみ感じています」と喜びのコメントを寄せた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年09月28日今、各メディアで頻繁に取り上げられる「難民」問題。最近では難民の子どもを蹴った女性カメラマンや、シリアの幼い男の子が浜辺にうちあげられたニュースも記憶に新しいところ。これらのニュースを目にするたびに心が傷みます。けれど島国である日本に住む私たちにとっては、なかなか身近に感じづらいのも、正直なところではないでしょうか。自らアクションを起こすのは難しくても、少しだけ関心を持つことなら誰にでもできそうです。その関心の入り口として、UNHCR(国連難民問題弁務官事務所)が催しているイベントをご紹介します。入場無料の映画祭で、肩の力を抜いて難民問題に触れてみよう今回で10回目を迎える「UNHCR難民映画祭」は、映画というメディアを通じて、世界中で移動を強いられた人々がいること、そしてその理解を深める目的で行われているイベントです。上映される映画は、ドキュメンタリーからドラマまで「故郷を奪われる過酷な状況のなか、それでも力強く生きていく人々」を描いた10作品。ほとんどが日本未上映です。その中のひとつを、少しだけご紹介します。「グッド・ライ~いちばん優しい嘘~」スーダンの内戦で孤児となった、3人の子どもたち。難民キャンプで過ごし成長した3人に、あるときアメリカ定住の話が舞い込みます。3人が新天地アメリカで出会ったのが、職業紹介所に勤めるキャリー。最初はビジネスライクだったキャリーも、3人の純粋さに触れるたび、放っておけなくなります。そんなときに起きた事件。キャリーがとった思いがけない行動とは…? 『理解したい、けれど全部はきっと理解できないだろう。彼らにとってできることもわからない』そんなキャリーの気持ちに、思わずうなずいてしまう女性もいるかもしれません。このほかに、内戦が続くシリア、アレッポのありのままの日常を、編集を施さずに「主観ショット」でおさめたドキュメンタリー作品も。またセクシャルマイノリティゆえに、祖国を離れるか、それともとどまるかの選択を迫られるジャマイカの2人の物語など、今、現実に起きている問題と向き合える作品がそろっています。身構えずに「未上映の映画を楽しむ」くらいの心持ちで、ショッピングや散策がてら、足を運んでみてはいかがでしょう。【開催期間・会場】東京:2015年10月2日(金)、3日(土)、10日(土)、12日(月・祝) スパイラルホール・イタリア文化会館札幌:2015年10月24日(土)、25日(日) 札幌市時計台ホール・札幌プラザ2・5仙台:2015年10月31日(土)、11月1日(日) せんだいメディアテーク上映スケジュールなど、詳細は こちら をご覧ください。※いずれも入場無料。各会場では寄付をつのっています。・ 第10回 UNHCR難民映画祭
2015年09月26日第40回トロント映画祭が、現地時間20日に閉幕した。観客賞に輝いたのは、レニー・アブラハムソン監督の『Room』。ある男に長い間監禁されていた女性とその息子が脱出し、普通の生活に戻っていく姿を描くドラマだ。トロント映画祭/その他の写真トロント映画祭で観客賞を受賞し、後にオスカー作品賞につながった例には『アメリカン・ビューティー』『スラムドッグ$ミリオネア』『英国王のスピーチ』『それでも夜は明ける』などがあり、『Room』もこの受賞でオスカー戦線に向けて大きくはずみをつけたのは間違いない。主演のブリー・ラーソンの演技も絶賛されており、ラーソンも主演女優部門で健闘しそうだ。次点は、トム・マッカーシー監督の『Spotlight』。ミッドナイト・マッドネスの観客賞にはイリヤ・ネイシュラー監督の『Hardcore』、ドキュメンタリー部門の観客賞にはイヴジェニー・アフィニフスキー監督の『Winter on Fire: Ukraine’s Fight for Freedom』が選ばれた。トロント映画祭は年々重要度を増しており、今年は業界関係者の参加が前年より9%伸びて、過去最高となった。バイヤーたちも積極的で、映画祭期間中に、36作品の海外配給権が売れている。取材・文:猿渡由紀
2015年09月22日開催まで残すところ1か月余りとなった第28回東京国際映画祭。このほど、今年の特別招待作品のラインナップが発表され、19日(土)より劇場で上映される本映画祭の予告編が解禁となった。10月22日(木)~10月31日(土)に開催される第28回東京国際映画祭。今回、9月29日(火)のラインナップ発表会に先立って発表された特別招待作品は、オープニングおよびクロージング作品を中心に、日本公開を控える話題作が勢ぞろいしている。先日すでに発表となっていたオープニングには、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズや『フライト』のロバート・ゼメキス監督最新作『ザ・ウォーク』を上映。NYツインタワーをワイヤーロープでつなぎ、命綱なしで渡ったフィリップ・プティの実話を、ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演で描く。他には、過酷なエベレスト登頂を描くジェイク・ギレンホール主演の『エベレスト3D』、グスタフ・クリムトの絵画をめぐる実話をヘレン・ミレン主演で映画化した『黄金のアデーレ名画の帰還』、デイン・デハーンがジェームズ・ディーンに扮する『ディーン、君がいた瞬間』、『オーシャンズ』のジャック・ぺラン&ジャック・クルーゾのドキュメンタリー『シーズンズ2万年の地球旅行』、難病ALSの女性を『ミリオンダラー・ベイビー』のヒラリー・スワンクが演じる『サヨナラの代わりに』、西島秀俊主演の人気ドラマの映画化『劇場版MOZU』、そしてすでに発表となっていたクロージング作品として、佐藤浩市&本田翼主演の直木賞作家による原作小説の映画化『起終点駅 ターミナル』が上映される。さらに、オフィシャルサイトにて、19日(土)より劇場で上映される本映画祭の予告編が公開。発表となった特別招待作品の本編映像に加え、先日邦画3作品の出品が発表され話題をよんだコンペティション部門や歌舞伎座スペシャルナイトのほか、アニメやJホラー、クラシックなどの特集上映、東京映画食堂によるフード出展や音楽ライブなど、東京国際映画祭の魅力を十分に伝える映像に仕上がっている。今後来日ゲスト情報などが順次解禁となり、今年も大きな盛り上がりを見せるであろう東京国際映画祭。続報を楽しみに待ちたい。第28回東京国際映画祭は10月22日(木)~10月31日(土)開催。(text:cinemacafe.net)
2015年09月20日ベルリン国際映画祭をはじめ、多くの映画祭で話題となった注目作『ぼくらの家路』。ドイツ版『母をたずねて三千里』とも言われている本作は、子供が大人になるかけがえのない瞬間を描き、忘れがたい作品だと絶賛された珠玉の感動作です。ドイツのベルリンに住む10歳のジャックは、6歳の弟と若いシングルマザーの母と暮らしていた。一緒にいるときは愛情を注いでくれるものの、母は子育てよりも恋人や夜遊びを優先しており、ジャックが家事や弟の面倒を一人で引き受けるようになっていた。ところが、ある事件をきっかけにジャックは弟や母と離ればなれの生活を余儀なくされる。なかなか新しい環境になじめないジャックは、夏休みに家族の元へ戻ることを何よりも楽しみにしていた。しかし、迎えが3日後になると母から突然連絡が入り、失望したジャックは施設を飛び出して、一人で母の元に戻ることを決意する。弟と共に家に戻ろうとするも、母の行方がまったくつかめず、幼い兄弟は手を取り合いながらベルリン中を走り回り、ひたすら母を探し続けることに。2人は再び母の元に戻ることはできるのか?そして、ジャックが“大人になった瞬間”に下した勇気ある決断とは……?今回ジャックを瑞々しく演じたイヴォ・ピッツカーは、驚くべきことに本作まで演技未経験だった普通の男の子。監督たちは6ヶ月間毎日ベルリン中の子供たちを探し回るも見つからず、最後のキャスティングで諦めかけたそのとき、まるで映画のように現れたとのこと。「彼を見るための映画」という高い評価を受けたのもうなずけるほど、自由奔放な母と天使のような弟の間で揺れるせつない気持ちや大人になるまでの微妙な表情を見事なまでに表現。ひたすらに母を求める懸命さと家族を想うがゆえの選択をするジャックに心を締めつけられ、ギュッと抱きしめてあげたくなります。どんな過酷な状況でも未来にむかって前に進んでいく大切さを教えてくれるジャックの姿には胸が熱くなり、思わず自分の子供時代に思いを馳せるかもしれません。あなたはどの瞬間に大人になりましたか?イベントデータ:『ぼくらの家路』公開表記:9月19日(土)、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー配給:ショウゲート© PORT-AU-PRINCE Film & Kultur Produktion GmbH
2015年09月19日トロント映画祭事務局が、18日に上映される予定だった『London Fields』を急遽キャンセルすると発表した。同作品のマシュー・カレン監督がプロデューサーを訴訟したことを受けてのもの。その他の情報事務局は「私たちは、この映画祭を通じて、一般の人々にクリエイティブな表現を見ていただく機会にしたいと、努力してきました。しかし、18日に上映予定の作品をめぐり、クリエイティブなビジョンが揺らいでいる今、ラインナップからはずすのが適切だと判断しました」と声明を発表している。カレンは、プロデューサーたちが、カレンの同意を得ずに映画を変えたと主張している。ほかに、正当なギャラの支払いを拒否されたとも訴えている。『London Fields』には、アンバー・ハード、ビリー・ボブ・ソーントン、ジェイソン・アイザックスらが出演する。この報道が出る1日前に、アメリカの配給が決まっている。文:猿渡由紀
2015年09月18日