「日本には、何百年も続いていると思われている伝統がたくさんありますが、それらの多くは、けっこう由緒の“あやしい”ものだったりするんですよ……」 こう教えてくれたのは、『「日本の伝統」の正体』(柏書房)の著者である、放送作家の藤井青銅さん。たしかにここ最近のニュースを振り返ってみても、日本には伝統がたくさんあることがわかる。 たとえば、昨年から連日のようにワイドショーをにぎわせてきた、元横綱・日馬富士の暴行に端を発する一連の騒動。多くのメディアで、“国技”としての相撲の在り方がクローズアップされた。 年明け早々には、100人以上もの新成人が“成人式”に振り袖を着られない事態が発生。さらについ先日には、“恵方巻”の大量廃棄も大きな問題となり、もはや日本では「伝統にあらずばニュースにあらず」といった風情である。 「こうした“伝統”にまつわる事件やトラブルというのは、それが大昔からつづく由緒正しいものだと、多くの人たちが信じているからこそ起きるんです。古くからつづいているものだからいいものに違いない、という思い込みに振り回されてしまうんです」(藤井さん・以下同) 藤井さんによれば、伝統だと思われている行事や習慣の多くは、実は明治期以降に新しく“発明”されたものだという。それでは、こうした日本の伝統はいつ、どのようにつくられ、どのように受け入れられてきたのだろう。藤井さんが解説してくれた。 ■「お歳暮」は単なる「お中元」の便乗商法 百貨店の商魂が生み出した伝統が“お歳暮”。夏の“お中元”は、道教で罪を許す日とされる「中元」の日に、仏教の祖先を供養する「お盆」がくっついたもので、祖先への供物が転じて贈り物の習慣となったそうだが、暮れの“お歳暮”は……。 「お世話になった人へ贈り物をするようになったのは、江戸時代からですが、お歳暮については全然根拠がない。道教にも『歳暮』なんて言葉はなく、単に“年の暮れ”という意味なのですが、なぜかお中元とセットで広がります。“お歳暮”が一般的になったのは、日本で最初の百貨店である三越ができた明治30年代に入ってからですから、その起源は推して知るべしですよね」 ■セブン-イレブンが広めた新顔の伝統「恵方巻」 節分にその年の恵方を向き、巻きずしを丸かぶりするという関西ローカルな風習だった恵方巻が、これだけ全国的に認知されたのは、平成に入ってから。平成元年に、セブン-イレブンの一部店舗で「関西ではこういうことをやっています」と売り出したら、これがウケたという。 「そもそもの由来は大阪・船場の旦那衆の花街遊びだといわれていますが、始まった時期や由来、根拠も諸説バラバラの非常にアバウトな習慣なんです」 そもそも、日本人はミーハーで、新し物好きだと藤井さんは言う。 「それなのに、『その新しいものには実は古い伝統がある』となると、安心してしまうんです(笑)。伝統というのは、正統性を裏付けてくれる便利な言葉。伝統があるというだけで、権威があって、価値があるように感じられるから不思議ですよね」 たしかにお歳暮にせよ、恵方巻にせよ、伝統をうまく活用したビジネスは爆発的な広がりを見せた。 「伝統に従うも従わないも、信じるも信じないも、尊敬するも笑い飛ばすも個人の自由です。季節のイベントとして楽しんだり、和の心を体験することで日本人としてのアイデンティティを再確認するのも悪くはないでしょう。たくさんの伝統があるということは、それだけ日々の生活に彩りが加わり、豊かになることでもあるといえます」 ただし、伝統はひとたび権力と組み合わされると危険な存在にもなりかねない。伝統という言葉を安易にうのみにしていると、「伝統だから従わねばならない」という思考停止に陥る可能性もあると藤井さんは指摘する。 「伝統というだけで『由緒正しい』と妄信するのは危険です。情報過多の時代だからこそ、正しい情報に基づいた『伝統リテラシー』を身につけることが必要でしょう」
2018年03月10日先日、アカデミー賞2部門を受賞した陽気でカラフルな“死者の国”を舞台に大冒険を描くディズニー/ピクサー最新作『リメンバー・ミー』。この度、本作にはメキシコの伝統工芸品“アレブリヘ”からインスパイアされたキャラクターたちがたくさん登場していることが分かった。主人公の少年ミゲルが迷い込んだ死者の国は、ミゲルのご先祖ガイコツたちが楽しく暮らしているほか、独創的な姿をした“アレブリヘ”という不思議な動物たちも住んでいる。大きすぎる耳を持つキツネのような動物や、羽が生えた恐竜のような生物、角が生えたトラみたいな動物など、同じデザインは一匹として存在しない。さらに彼らには不思議な特殊能力があり、芸術家フリーダ・カーロのアレブリヘの猿は、自由に体の色を変え火を吹くことができる。そして特に活躍を見せるのが、雄ヒツジの角、トカゲのような尻尾に鷲の翼と爪、さらに頭と腕はトラという不思議な姿のペピータ。“亡くなった人の魂を死者の国に導く存在”として登場する重要なキャラクターで、ミゲルのひいひいおばあちゃんイメルダに忠実に仕えている勇敢な性格だ。メキシコの伝統工芸品の一種であるこのアレブリヘ。リー・アンクリッチ監督がリサーチのためにメキシコに訪れた際に取り入れたいと思ったそう。キャラクター制作に携わったアロンソ・マルチネスは「アレブリヘはペドロ・リナレスという人物が、熱にうなされたときに見た夢がきっかけだった。彼は夢の中で森の中にいて、翼を持ったロバとか鳥の頭を持った鷲とか、不思議な動物と出会ったんだ。その動物たちが『アレブリヘ!アレブリヘ!』と唱え始めたそうで、目が覚めた彼はその動物たちを紙張子で作り、いまではメキシコの最も有名な民芸品の一つになったんだ」と誕生した歴史を明かしている。またアレブリヘは宗教や神話に出てくる動物ではないため、色々なアーティストたちが自分なりの独創的な個性を取り入れ、ピクサーも世界に一つだけの独特なキャラクターを誕生させた。さらに、エイドリアン・モリーナ共同監督が来日した際、「日本の凧の博物館に興味があるよ。日本の博物館や美術館を見て回りたい。もしかしたら次のアイデアが思いつくかもしれないね」と明かしており、凧やこけし、赤べこなど、日本の伝統工芸品がピクサーのキャラクターになる日がもしかしたら来るのかもしれない。『リメンバー・ミー』同時上映『アナと雪の女王/家族の思い出』は3月16日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:リメンバー・ミー(2018) 2018年3月16日より全国にて公開©2017 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2018年03月10日「日本には、何百年も続いていると思われている伝統がたくさんありますが、それらの多くは、けっこう由緒の“あやしい”ものだったりするんですよ……」 そう教えてくれたのは、『「日本の伝統」の正体』(柏書房)の著者である、放送作家の藤井青銅さん。たしかにここ最近のニュースを振り返ってみても、日本には伝統がたくさんあることがわかる。 たとえば、昨年から連日のようにワイドショーをにぎわせてきた、元横綱・日馬富士の暴行に端を発する一連の騒動。多くのメディアで、“国技”としての相撲の在り方がクローズアップされた。 年明け早々には、100人以上もの新成人が“成人式”に振り袖を着られない事態が発生。さらについ先日には、“恵方巻”の大量廃棄も大きな問題となり、もはや日本では「伝統にあらずばニュースにあらず」といった風情である。 「こうした“伝統”にまつわる事件やトラブルというのは、それが大昔からつづく由緒正しいものだと、多くの人たちが信じているからこそ起きるんです。古くからつづいているものだからいいものに違いない、という思い込みに振り回されてしまうんです」(藤井さん・以下同) 藤井さんによれば、伝統だと思われている行事や習慣の多くは、実は明治期以降に新しく“発明”されたものだという。それでは、こうした日本の伝統はいつ、どのようにつくられ、どのように受け入れられてきたのだろう。藤井さんが解説してくれた。 ■相撲が「国技」なのは、建物が「国技館」だから!? まずは先にも触れた話題の“国技”相撲だが、そもそも日本には法令で「国技」と定められたものはない。 「相撲そのものが太古の昔から存在していることは事実で、『日本書紀』にはすでに『相撲』の文字があります(720年)。しかし、相撲=国技の始まりは、明治42年と、ずいぶん最近のこと。しかも、屋根のある相撲の常設館を建設した際に、その建物を両国“国技館”と命名したことによるんです。つまり、“国技”のための施設だから国技館と呼ぶのではなく、国技館という建物でやっているから“国技”になったわけです」 ■関連する各業界に御利益をもたらした「初詣で」の風習 旧暦でも新暦でも「一年のはじめ」は必ずあり、神社仏閣も古くからある。とすれば、“初詣で”も大昔からあったと思うのは当然だが、現在のように好きな日に好きな寺社にふらっとお参りするスタイルが定着したのは120年ほど前からだという。 「明治時代に入り鉄道の敷設が始まると、気軽に地方の寺社参詣ができるようになりました。そこで、当時の新産業である鉄道会社が考案したのがいまの初詣で。そして、こちらも当時の新産業であった新聞社に『初詣では◯◯へ』と広告を掲載。寺社、鉄道会社、新聞社すべてに商売上のメリットがあり、初詣での習慣が定着していったんですね」 ■「重箱にお節料理を詰める」のは百貨店の販売戦略 節会(祝いの日)の料理としての「お節料理」は奈良時代からあった。いっぽう重箱は室町時代からあったが、一般庶民に広く使われるようになったのは江戸時代から。 「正月のお節料理を重箱に詰めるようになったのは、幕末からですが、完全に定着したのは明治時代になってからのことで、百貨店による販売戦略がきっかけなんですよ。料理をそれっぽくお重に詰めるとなれば、自然と豪華なものになってきますからね。ですから『一の重には口取り、二の重には焼き物……』といったしきたりも、基本的には『売らんかな』のたまものだといえます(笑)」
2018年03月10日複雑な形状に切り抜かれた木材が何重にも重なり、吸い込まれそうなほどに美しく構成された数々の作品たち。カルフォルニア・オークランドのアーティスト、ゲイブリエル・シャーマ(Gabriel Schama)はレーザーカッターを巧みに扱い、人々を驚かせる作品をリリースし続けている。彼が作り上げた作品は、人物の顔のシルエットを用いて内部にサイケデリックなパターンで埋めつくしたものや、宗教的な印象を与える模様、まるで爬虫類の肌を再現したような切り抜きなどがあり、表現の幅の広さが伺える。工業における技術発展の一環とも思えるレーザーカッターの台頭であったが、ゲイブリエルはその技術と古く昔から伝わるウッドカッティングを組み合わせ、新鮮な作風を打ち出しており、独創性がある。2014年、ゲイブリエルはクラウドファンディングサイト「キックスターター」でレーザーカッターを購入するための資金を募ったところ、支援者たちから約500万円を集めることに成功した。以前はすべて手作業で、主に紙を切り抜いた作品をリリースしていたが、キックスターターで得た資金で機械を購入してから本格的な彼の活動が始まった。ゲイブリエルによると、レーザーカッティングを用いて木材を加工することは、テクニックや構造における研究の余地が非常に多くあるそうだ。素材は薄めのマホガニー・プライウッドを使用。始めにデザインを作成し、レーザーカッターで一つひとつパーツを切り出す。あとは手作業でそれぞれのり付けしていくのだそうだ。ウッドカッティングの懐かしい雰囲気もありつつ、斬新で立体的なデザインのゲイブリエルの作品たちは多くの人々に注目され、ひっきりなしにオーダーを受けているという。そのため彼が運営するウェブストアはオープンしている期間に限りがあるが、運良く注文ができることもあるそうなので、オフィシャルサイトとInstagramアカウントを定期的にチェックすることをおすすめする。
2017年11月18日ニードルズ(NEEDLES)から、ニューメキシコの伝統工芸チマヨブランケットを使用した新作アウターが登場。ニードルズの2017年秋冬コレクションのなかで、エスニックなムードをひと際放っていたアウターは、チマヨの代表的なブランド「オルテガ(ORTEGA’S)社」製のブランケットをアレンジした。ラグランスリーブのジャケットと、ショールカラーのフリンジコート、計2型がラインナップし、各型3色を展開する。袖などのパーツは滑らかなベルベットで切り替え、アメカジの定番アイテムであるチマヨベストをニードルズらしく解釈した1着だ。【詳細】〈NEEDLES〉-〈ORTEGA’S〉BLANKET JACKET & COAT価格:SHAWL COLLAR COAT 190,000円+税RAGLAN JACKET 140,000円+税取扱店舗:ネペンテス 東京、ネペンテス 大阪、ネペンテス 博多、サウス2ウエスト8【問い合わせ先】ネペンテス 東京TEL:03-3400-7227ネペンテス大阪TEL:06-6446-9882ネペンテス博多TEL:092-292-0579サウス2ウエスト8TEL:011-280-7227
2017年11月11日スイス国旗と赤白のコントラストが目を引く外観東京タワーの近く、東麻布のビル群の間にひときわ目を引く赤と白の看板とスイスの国旗。それが東京スイスインです。周りのビルに比べると、そこだけ違う空間のような、ウッディで温かみのある隠れ家的な外観は、さながらスイスの山小屋のよう。どこか温かみを感じさせてくれるお店から漂うチーズの良い香りに、思わず吸い寄せられてしまいそうな気がします。1965年に創業された、シックでクラシカルなお店1965年、六本木のフランスベッドの地下に、一軒のスイス料理の店がオープンしました。それが、東京スイスインです。1995年に現在地へと移転し、創業以来変わらない美味しさを守り続けています。クラシカルな雰囲気ながらもどこかアットホームで、気取らずに立ち寄ることができる、カジュアルな名店。パーティーや特別な日はもちろん、普段使いできる人気のお店です。一度は食べていただきたい、絶品チーズ料理お店の人気メニュー「ラクレット」は、チーズフォンデュに似た料理で、熱せられたチーズをナイフで削って、野菜の上にたっぷり載せていただきます。チーズの焦げ目のカリッとした食感と、溶けてトロトロになったチーズと野菜のハーモニーが抜群! バゲッドとの相性も最高です。お店自慢のチーズをふんだんに使用した「チーズタルト」は、フォークを入れると中からとろりとしたチーズが出てきます。サクサクとしたタルトとチーズのとろける食感が絶妙です。土曜日なら、ファミリーでチーズ料理が楽しめる「一度行ってみたいけれど、子どもが小さいから無理かなあ」などと思っている人に朗報。東京スイスインでは、土曜日に限り、未就学児の入店が可能です。子どもが小さいからと、クラシカルなレストランに行くのを我慢していた人や、「記念日に家族でちょっとリッチにお祝いしたい」と思っているファミリーは、土曜日に東京スイスインを利用してみてはいかがでしょうか。長年守り続けてきた味を堪能してみませんか東京スイスインは、創業以来受け継がれてきた味を今も変わらず守り続けています。また、誰でも気軽に入れるアットホームな雰囲気もお店が大切にしているところ。スイスの空気を感じながら、伝統のチーズ料理やスイス料理に舌鼓みを打つのはいかがでしょう。本格的なスイス料理の楽しめる老舗、東京スイスインは、大江戸線赤羽駅から徒歩4分のところにあります。奥深いスイスの味を、じっくりと堪能してみるのはいかがでしょうか。スポット情報スポット名:東京スイスイン住所:東京都港区東麻布1-3-7 麻布台サマリアマンションB1F電話番号:03-3588-8708
2017年10月26日9月15日(金)に開幕する、栗山千明、溝端淳平、浅田美代子、中村雅俊の4人芝居『ミッド・ナイト・イン・バリ~史上最悪の結婚前夜~』。NHK連続テレビ小説「ひよっこ」でも話題の脚本家・岡田惠和が脚本を手掛け、深川栄洋が舞台初演出に挑む本作は、バリ島のリゾートホテルの一室を舞台に、結婚式を翌日に控えた男女とその父、母の4人が織りなすハイスピード毒舌ラブコメディ。その公開稽古が行われた。舞台『ミッド・ナイト・イン・バリ』チケット情報稽古は、花嫁の幸子(栗山)が、結婚相手で小説家志望のフリーター・治(溝端)に不満をぶちまけ、敏子(浅田)が娘・幸子の加勢をしたりしなかったりしつつ治を問い詰める、という場面からスタート。テンポのいいピアノ生演奏の中、思いつくままに喋りながらどうにかこの場を切り抜けようとする治、治の間違いを高速で指摘する幸子、合いの手のようにふたりを煽る敏子、という息の合ったやり取りが痛快。そこにお調子者な治の父・久男(中村)が登場してさらなる混乱を引き起こし、カオス状態になったところで幸子を中心とした歌(オリジナル曲)が始まったので、思わず笑ってしまった。その後も、幸子が治を問い詰める言葉を発端に幸子と敏子が揉め始めたり、かと思えば敏子が幸子と結託して治を責めたり、久男はなにかと空気を止めたりと、個性派揃いの4人の会話が餅つきのように続いていく。次に披露されたのは、クライマックスの歌唱シーン。浅田と中村が中心となり、4人が歌って踊る楽曲だ。準備中に浅田が「歌まで歌わされるんですー。踊りまで踊らされるんですー」と大きな独りごとを言うと笑いが起き、稽古場の雰囲気のよさも伝わってきた。稽古後の囲み取材で、溝端が「観るほうは楽しいけど、やるほうは大変な芝居です!」と笑ったように、「ひとり4ページくらいの長ゼリフがそれぞれある」(栗山)、「脚本は読みやすくて面白いけど、日常会話すぎて逆に覚えるのが大変」(溝端)、「しかもハイスピードを要求される」(栗山)という俳優の苦労がそのまま面白さにつながる作品。そこに歌とダンスも加わり、浅田は「現役のときからリズム感があまりないから振り付けがなかったんですけどね。まさか踊らされるとは!」とぼやくも、中村が「美代子ちゃんと踊りながら歌うっていうのは幸せな時間です」とニッコリ。溝端も舞台で歌うのは初となり、他にはない4人の姿が見られる作品になりそうだ。栗山が「その回、その回でお客様と一緒の空気を味わいながら楽しんでいけたら」と話す本作は、9月15日(金)から29日(金)まで東京・シアタークリエにて。その後、静岡・愛知・大阪・福岡など全国12か所を巡演。取材・文:中川實穗
2017年08月30日「ココがズレてる健常者2~障害者100人がモノ申す~」放送決定!Upload By 発達ナビニュース2017年8月18日(金)22:00よりNHKバリバラにて「ココがズレてる健常者2 ~障害者100人がモノ申す~」が放送されます。バリバラとは、「BARRIERFREE VARIETY SHOW」の略。障害者といっしょに笑いあう番組を目指し、2012年4月に障害者による障害者のための情報バラエティーとして放送開始されました。これまでも統合失調症の幻覚症状をモチーフにしたドラマ制作や障害をはじめとするマイノリティの人たちによるお笑いグランプリなど、画期的な企画を打ち出してきたバリバラですが、今回はまた一味違うトークショーを展開!・健常者側から障害者への疑問を素直にぶつける「究極の質問コーナー」。・障害者と接したとき健常者はどう行動するのかを問うシチュエーションクイズ「健常者よ、こんなとき、あなた、どうする?」。などなど、ざっくばらんにお互いの意見をぶつけあえるコーナーを多数用意。対話の中で「バリアフリーな社会のあり方」を考えていきます。第一回目の放送、きっかけは「検証!『障害者×感動』の法則」Upload By 発達ナビニュース実はこのシリーズ企画がはじまったきっかけは、去年の8月28日にバリバラで放送された「検証!『障害者×感動』の法則」。障害者の存在を画一的に描き「感動ポルノ」として扱う番組へ問題提議を起こしたことで、放送終了後には大反響が巻き起こりました。この番組内で、鈴木おさむさんが提案したのが、本番組の企画。第一回目の放送では、100人のさまざまな立場の障害者による「健常者によるありがた迷惑エピソード」や、ドッキリ企画「もし店員が障害者だったら?」など、視聴者をときにハッさせる回答が寄せられスタジオはヒートアップし大盛り上がりのうちに幕を閉じました。今回の見どころは…?Upload By 発達ナビニュースそして今回は第二段。第一回目の放送では伝えきれなかった熱狂を、さらにパワーアップしてお茶の間に伝えます。去年に引き続き番組企画を担当したのは放送作家の鈴木おさむさん。今回の狙いは「飲み屋で話題になれる番組」なのだそう。『スタッフと話し合って、飲み屋でも話題にあがるような番組を作ろうということになったんです。普通のドラマやバラエティを見た後に話すような感覚になれる番組を作ろうと狙いを定めて企画を練りました。』スタジオには再び100人の障害者を集め、本音トークが炸裂します。「障害者への対応、あなたはどうする?」「障害者の恋愛って?」「障害者のモノマネ、できますか?」健常者側のタレントと100人の障害者が、ときに笑いときに声高に双方の意見をストレートにぶつけあい前回の放送を超えて届けられる声に圧巻されること間違いなし。NHK番組史上でも話題性バツグンの企画、華金の夜にみんなでテレビを囲んで視聴しませんか?ぜひお見逃しなく!番組詳細はこちら!Upload By 発達ナビニュースココがズレてる健常者2~障害者100人がモノ申す~8月18日(金)NHK総合22:00〜22:50【出席者】鈴木おさむ有働由美子NHKアナウンサーカンニング竹山FUJIWARA(原西孝幸、藤本敏史)土田晃之千秋岩井勇気(ハライチ)菊地亜美バリバラ
2017年08月18日ビームスによる、富山県高岡市の伝統産業の魅力を発信するイベント「暮らしにいきる伝統のかほり展」が、東京・新宿のビームス ジャパン(BEAMS JAPAN)で8月19日から9月8日まで開催される。本イベントの主催者は、富山県高岡市の銅器、漆器や螺鈿(らでん)といった伝統工芸に携わる若手職人の団体・高岡伝統産業青年会。通称伝産と呼ばれる高岡伝統産業青年会は、400年前に加賀藩前田利長の命により7名の鋳物師が送り込まれたことに始まり、現代・未来へもその技術と意志を継ぐべく若手職人たちが、全国各地での鋳物体験・展示会から、高岡の産業を舞台にした映画の製作まで幅広く活動し、伝統工芸の新しい在り方を提唱している。イベント期間中は、高岡で生まれた工芸品の販売を行う他、8月19日と20日には職人の技術を体感できるワークショップ「錫のぐい呑みづくり体験」(参加費3,000円/50分程度)が開催される。なお、ワークショップの予約は店舗にて。【イベント情報】「暮らしにいきる伝統のかほり展」会期:8月19日~9月8日会場:BEAMS JAPAN 1階住所:東京都新宿区新宿3-32-6 地下1階~5階時間:11:00~20:00※不定休
2017年08月16日山々に囲まれ、千曲川の流れる長野県上田市の塩尻地区。蚕室造りの家々の並ぶ旧北国街道沿いに立つ織元「小岩井紬工房」。小岩井カリナさん(45)は、32歳から機織りに向かいはじめ、現在は伝統工芸士として活躍している。 およそ400年の伝統を誇る上田紬は、江戸時代には大島紬や結城紬と並ぶ日本三大紬として、「上田縞」の通り名で人気を博していた。その後、機械織りなどに押されて下火に。そんな上田紬の復興とブランド化に尽力した一人が、カリナさんの祖母、小岩井雅代さんだった。昭和30〜40年代、ふたたび上田紬は全国的なブームとなった。 「私の子ども時代は、毎日たくさんのお客さまがみえて、すごくにぎやかでしたね」(カリナさん・以下同) ひいき客には有名人も多かった。女優の杉村春子さん、有馬稲子さん、俳優の中村梅之助さんなど枚挙にいとまがない。昨年亡くなった九重親方(元横綱の千代の富士関)も何度も工房を訪れていたという。 「たしか’80年代後半だったと思いますけど、大みそかの紅白歌合戦に横綱が審査員として出演なさったとき、上田紬のアンサンブルをお召しになっていたんです。テレビの前で家族みんな大騒ぎしていたのをよく覚えています」 子ども心に、さぞや自慢だったのではないだろうか。しかしカリナさんの答えは違った。 「当時の私には、着物はただただ疎ましい存在でしたね」 中学に上がるころ、女優になることを夢見ていたカリナさん。つねに人の目のある紬工房のお嬢さんという狭い現実から、もっと広い世界に飛び出したかったのである。 「家族や工房の皆さんに大切に育ててもらったと感謝しているんです。でも、どんどん窮屈に感じられて、それこそ繭玉に包まれている感覚でした。それも、自分で吐いた糸でできた繭じゃない。とにかく、ここじゃないどこかに、私の本当に生きる場所があるはずだと思っていた。繭を破って出て行きたかった」 大学進学を機に、カリナさんは上京。進学先に大東文化大学の中国語学科を選んだ理由は、広大な中国を舞台にした映画『ラストエンペラー』に感動したからだという。在学中に1年間の北京留学も敢行。大学卒業後、舞台女優を目指した。アルバイト生活のかたわら、24歳の春、前進座の養成所に入所。昭和6年創立の、由緒ある劇団である。1年後、カリナさんは同期15人中3人の合格者の1人となった。見事、座員として迎えられたのである。 「前進座は祖母も大好きだった劇団なんです。やっと自分の道が開けた!そう思いました。憧れの舞台に立てて、地方巡業の旅にも行ける。それに前進座はお給料制でしたから、私の将来はこれで保証されたって(笑)」 しかし、役者の世界は甘いものではなかったのである。とにかく先輩たちから叱られどおしだった。 「たまに端役をいただいても、コテンパンにダメ出しされましたね。前進座は時代ものが基本なんですけど、着物はきちんと着て当たり前、着崩れるなんて許されない。歩き方から所作からメークまで、あらゆることで怒られました」 期待と現実のギャップに悩み、思い悩んだ末、’04年1月、31歳にして前進座を退団。身も心もボロボロだった。そこでカリナさんは思い切った行動に出た。先のことはまったく未定のまま、アイルランドに向かったのだ。 「とにかく日本から遠い、知らない世界に行きたかったんです。すべてをリセットして、自分を見つめ直したかった」 帰国したカリナさんは、真っすぐに上田に向かった。かつてあれほど飛び出したかった紬工房に帰ったのである。 「愕然としました。活気がまったく失われていたんです」 仕事が減っていることは知っていた。それにしても、あれほど大勢いた職人はほとんどやめていて、薄暗い座敷には売れ残りの反物がうずたかく積まれている。さらにカリナさんの帰宅1週間後、工房を支えてきた祖父が倒れた。 「入院した祖父を見舞いながら、家に戻ろう、紬をやろうって。工房で受け継がれてきたものが、誰かが引き継がなければなくなってしまうという危機感と、それを守る責任を強く感じました」 時を同じくして、ドイツの和食店で働いていた弟・良馬さん(42)も実家に戻ってきていた。2人で工房をもり立てていこうと話し合い、両親にそのことを伝えた。 「とにかく、できることから始めようと思いました。まずは仕事を覚えることから」 祖母の代から働いている職人の女性たちに教わることから奮闘は始まった。片っ端からメモを取り、写真を撮り、ときには動画も撮って、紬のあらゆる工程を覚えていったのである。 最初は花瓶敷きなど小さなものからはじめ、やがて自分でデザインを考案してコツコツと作りはじめたという。 「それがすごく楽しいんです。自分の手のなかで、柄が出来上がっていくのが面白くて」 昨年、小岩井紬工房の代表を務める弟・良馬さんとともに、伝統工芸士として認定を受けるまでになったカリナさん。今年6月には、福岡市で開催された「第21回・女性伝統工芸士展」に初参加。工房は低迷期を脱し、売り上げも伸びている。 「ずいぶん回り道をしました。でも、これまでのいろいろな経験があって、いまの私があると思うんです。前進座での経験があるおかげで、着物の着付けや所作に困ることはありませんし、人前でなんとかお話しできるのも、舞台の経験があるからかなって」 懸命に生きてきたことには、ひとつの無駄もないーー。 「いまは、ここが私の居場所、これが私の道と自信を持って言えます」
2017年08月04日「いま、つづれ織りで地球環境の大切さを訴えるような作品をたくさん織っています。それらの作品を持って、日本はもちろん、海外で個展を開いて回りたい。これも、主人に出された宿題だと思ってるんです」 そう語るのは、京都西陣織・伝統工芸士の小玉紫泉さん(65)。数ある日本の伝統織物の、最高峰と位置づけられる京都「西陣織」。なかでも、ひときわ高度な技術が必要とされるのが「爪掻本つづれ織り」だ。小玉さんが手がける爪掻本つづれ織りは、“手技を超えた爪先の技”と称されるほど、繊細な技術が求められる。 機(はた)の脇から杼(ひ)を反対側まで一気に飛ばし、経(たて)糸全てに緯(よこ)糸を通して織るのが一般的な機織りの手順。 ところが、小玉さんは何十本と張られた経糸のほんの一部、数本だけを杼ですくい取るようにして、その部分だけに緯糸を通して絡めていく。そして、鋸の刃のようにギザギザに削った自分の爪を使って、いま通したばかりの緯糸を「キュキュキュッ」と音をさせながら掻き寄せる。この細かい手法を用いることで、キャンバスに絵を描くように、さまざまな色糸で柄を描いていけるのだ。 「だいたい緯糸5本、つまりいまの作業を5回繰り返して、絵柄が1ミリほどできます。縦20センチの絵柄を織ろうと思ったら1,000回。柄の色ごと、糸ごとにそれを繰り返すので……1日かけてもほんの少ししかできません。細かく難しい柄になると、朝から晩まで根詰めて作業しても、織り上がりはたった1センチ、なんてことも多々あります」(小玉さん・以下同) これまで、文部科学大臣賞など、名だたる賞を数多く受賞してきた。だが、そのキャリアのスタートは意外にも28歳と遅かった。 「この世界だと28歳でも中年のおばちゃんだといわれましたね。しかも、最初は主婦のパートだったんです。結婚した夫の実家が京都で。夫の両親と同居を始めたとき、たまたま見つけたのが、近所のつづれ屋さんの『織り手募集』の張り紙。そこには『素人可』と書かれてたんです」 大阪生まれ、西宮育ちの小玉さん。父親は普通のサラリーマン。それまでに京都で暮らしたこともなければ、織物や伝統工芸とも、まったく無縁の生活だった。大阪府警に勤務していた7歳上の夫・俊男さんと結婚したのは’74年、小玉さんが21歳のとき。1男1女をもうけた。そして、結婚から6年後、京都の俊男さんの両親との同居を始めた。 「結婚して専業主婦だった私は、子育てが一段落したら、何か仕事をしたいとずっと考えてました。将来はオーダーメードの小さなブティックをやりたくて、最初は洋裁の学校に行って資格を取ろうと思っていたんですが……」 ここで姑の横槍が入る。「西陣に来たんやから、西陣の仕事せな」と。そこで小玉さんが見つけたのが先述の、つづれ織りの会社のパート募集の張り紙だった。採用がきまり、仕事を続けていたが、実家の事情でわずか1年半で退職してしまう。だが、ここで俊男さんが「1年半も織ってたなら、独り立ちできるやろ」と無茶ぶり。早々に独立を果たすことになる。 ここから徐々に、小玉さんはその本領を発揮する。好奇心旺盛で、実験と発明が大好きな小玉さんは、つづれ織りのさまざまな可能性を独自に追及していく。「はつり目」というつづれ織り特有の隙間を利用してリボンを結びつけた帯や、あえて緯糸を織り込まず、透かし窓のように後ろの絵柄が透けて見える帯を企画し、織り上げ、コンクールでは賞も取った。 「独立しろっていう主人の無茶ぶりがなければ、いまの私はなかった。不器用な主人なりに、常に私のことを認め、私の背中を押し続けてくれていたと思ってるんです。『まだまだ』っていうのも、『もっと頑張れ』ってことだった。いつか聞いたことがあるんです。どうしたら褒めてくれるのか、って。そしたら『勲章もらえるぐらいになれ』って。あと『パリでショーができるぐらいに』って。聞いたときは、そんなたいそうな目標を掲げられてしまったら、そら『まだまだ』やなって(笑)」 2000年代に入り、世間の着物離れが進むなか、西陣の業界も不況にあえいでいた。 「主人の前で、『最近、売れゆきが……』ってこぼしたことがあったんです。そしたら主人、またまたいいこと言ってくれたんですよ」 現在の小玉さんの工房には、額に入れて飾られた、帯とは違う、まるで絵か写真のような作品が多数展示されている。そしてその額には『非売品』の文字が。俊男さんは小玉さんに「売れないなら、売らないもの、売りたくないものを作れ。心配するな、お前が死んだら、その作品、俺が美術館を建てて飾ってやるから」と言ったという。妻を激励する俊男さんのその言葉、じつは、全身に転移したがんとの闘いのなかで発せられたものだった。 「そう私に言い残して、1年もたたずに、主人は逝っちゃったんですよ。だからいまの私は、主人が残してくれた宿題を、やり続けてるんです」 現在、小玉さんの活動は、アジア、アメリカ、そしてヨーロッパと、海外にも広がりを見せている。’10年には、女性伝統工芸士の仲間とパリでショーを開催。俊男さんとの約束を果たした。
2017年07月09日京都で350年以上続く窯元のワークショップあかね屋を手掛けるのは、京都市内から車で30分の距離に位置する炭山にある「京都清水焼 窯元 嘉峰陶苑」です。ここで日々、職人たちによって美しい陶芸品が生み出されています。その窯元が京都の中心部に、気軽に伝統工芸に触れられるお店をオープンさせました。見て、触って、体験して、古くから愛される日本の美を感じることができます。涼しげなガラス風鈴を世界に1つだけのおみやげにあかね屋では「絵付け体験」(1080円~)が楽しめます。オリジナルの京都みやげが手軽に作ることができるとして、家族やカップル、修学旅行生など年齢を問わず人気のワークショップです。ガラス風鈴への絵付けは、涼しげな見た目とかわいらしさで人気。京都旅行で見た景色や思い出を、5色の絵の具で表現してみましょう。世界に1つしかない、あなただけの思い出の京都みやげが作れます。あかね屋の体験メニューは種類豊富で迷っちゃう!あかね屋で体験できるメニューは、ほかにも豊富に用意されています。窯元ならではのマグカップや湯呑、小さくて初心者でも描きやすい土鈴、ガラスコップ、扇子、念珠ブレスレット作りなど、様々なメニューが揃っているので、家族みんなで楽しむこともできます。作成した作品の内、陶器と扇子以外ははその場で持ち帰ることが可能です。陶器と扇子は後日自宅へ発送されるので、帰宅後も旅の余韻を感じることができます。楽しかった思い出は写真だけでなく、形に残せるもので共有できると、より深い思い出になります。京都観光での思い出は、あかね屋のオンリーワンのおみやげで形に残してみましょう。スポット情報スポット名:あかね屋住所:京都市下京区烏丸通七条下る東塩小路町721番地の1 (京都タワービル内2F)電話番号:075-744-1570
2017年06月28日まとふ(matohu)がスタートさせた新ブランド「まとふ プロジェクト(matohu project)」から、津軽の伝統工芸「こぎん刺し」を使った「コ-ギン ステッチ(CO-GIN STITCH)」が登場。2017年秋より、まとふ表参道本店で発売する。「まとふ プロジェクト」は、まとふがアートディレクションする新ブランド。各地の手仕事や工芸など失われつつある技術に目を向け、現代のファッションと融合させることで、新たな命を吹き込んでいく企画だ。今回は、江戸時代津軽地方で生まれた、伝統工芸「こぎん刺し」に着目。麻の野良着を暖かく丈夫にするため、太い綿の糸を刺繍‟刺し子”をしたことに起源を持つ「こぎん刺し」は、柳宗悦も高く評価したほど美しい手仕事が宿っている。「こぎん刺し」を施した襟とカフスを自由に取り換えられるアイテムを用意。繊細なデザインがあしらわれたそれぞれのパーツは、専用のシャツのみならず、ニットやドレスの襟元に加えたり、ジャケットの袖口から覗かせたり…とアクセサリー感覚で楽しめる。男女ともに使えるユニセックス仕様なのも嬉しいポイントだ。【アイテム詳細】まとふ「コ-ギン ステッチ(CO-GIN STITCH)」発売時期:2017年秋取り扱い店舗:まとふ 表参道本店住所:東京都渋谷区神宮前5-9-25 1FTEL:03-6805-1597
2017年04月10日伝統の漆器がモダンで素敵な器に伝統の木曽漆工を今に引き継ぐ丸嘉小坂(まるよしこさか)漆器店のボウル。底は透明なガラスで、色眼鏡と呼ばれた万華鏡を思わせる個性的なデザイン。クリスタルボウルS 6,900円。古代藍が美しい藍染グッズ美しい古代藍の色合いが魅力。明治44年から松本で3代続く浜染工房の銘品です。柄の型を取るところから工程はすべて手作業の型染め作品。藍染めコースター 760円、藍染めブックカバー 1,500円。湯上りに飲みたい! かりんエキス花梨(かりん)は、長野県が日本一の生産量を誇ります。昔からのどや身体にやさしい果実として信州ではおなじみ。ソーダーやお湯で割ったり、ヨーグルトにかけたりといろいろに使えます。1,500円。スポット情報スポット名:星野リゾート 界 松本住所:長野県松本市浅間温泉1-31-1電話番号:0570-073-011
2017年03月19日伝統工芸がモダンに生かされた建築美が随所に北アルプスを望む美しく落ち着いた街・松本。その街中に佇む、和モダンな外観がちょっとミュージアムのような「星野リゾート 界 松本」。石畳とガラスの庇のコントラストが美しいアプローチを抜けると、白檀の香る玄関があり、その向こうはドームのような吹き抜けの高い丸天井を持つ開放的なロビーになっています。この美しい空間や意匠は、和モダンを追求する建築家・羽深隆雄氏が手がけたもの。美しい建築作品の中に泊まるような特別感が味わえます。自然素材をベースに、アーティスティックな非日常空間ロビーの天井は、和紙に貝殻をつぶした顔料を使ってクシ引きで塗った雲母刷り、廊下の壁はスサ入り天然土壁が文様を描いています。自然素材を使うことで落ち着いた和の雰囲気を持ちながら、工夫を凝らした意匠がアートのようにも感じられます。仕切りや入り口に使われている組子障子は、木製建具の中では最高の技術が必要とされています。細い檜を何千本と組み合わせて作られた細工に目を奪われてしまいそう。美意識に貫かれた美しきアートな宿には、伝統の技が生きています。スポット情報スポット名:星野リゾート 界 松本住所:長野県松本市浅間温泉1-31-1電話番号:0570-073-011
2017年03月14日ヴィヴィアン・ウエストウッド アングロマニア(Vivienne Westwood Anglomania)が新しいコンセプトショップを、3月1日に伊勢丹新宿店本館2階にオープンする。このショップでは、日本の伝統工芸技術とコラボレーションした、ここでしか手に入らないスペシャルなピースを展開していく。このコラボレーションコレクションのシリーズ第1弾には、有田・伊万里焼から江戸時代、磁器最高級品として扱われた伊万里大川内山鍋島焼のモダンな豆皿(8,500円)、有田の徳幸窯で制作された転写の技術でオリジナル柄を表現するデミタスカップ&ソーサー(9,500円)、高級日本料理店で使用されることが多く、アクセサリーケースとしてもピッタリの徳幸窯で作られた夏目蓋物(1万1,000円)。いずれも手仕事で表現され、グレー、イエロー、テラコッタの3色ですべて桐箱入り。同ショップでは今後も、熟練した職人が、ヴィヴィアン・ウエストウッド アングロマニアのためだけに特別に制作する日本伝統工芸品が毎シーズン発売される予定だ。
2017年02月27日自らの手で和を作り出す魅力益子焼きの歴史は遡ること江戸時代末期、笠間で修行した大塚啓三郎が益子に窯を築いたことに始まると言われます。益子の土と独自の釉薬を用いて作られる作品は、暖かい手触りと力強い美しさが特徴です。昭和54年には国の伝統的工芸品に指定されています。はまる人続出。ろくろ体験をしよう!この益子焼き、初めての人でも気軽に陶芸体験が出来る!ろくろ体験では粘土を回転する電動ろくろを使い、自分だけの器を作れます。少しの指圧加減で形が変わるので集中力が鍵です。なかなか出来ない体験に思わず夢中になってしまう人もしばしば。一生に一度は体験してみたいですよね。家族で楽しむ!オリジナルの絵付け体験オリジナルの言葉や絵を思い出にしたい方は絵付け体験がおすすめです。湯のみや平皿など絵付けする素焼き作品を選んで、好きな色で自由に描けます。クレヨン感覚で絵が描けるパステル絵付けは小さなお子様にも喜ばれるコース。お絵描きのように体験できます。自分たちで作ったお揃いの食器でご飯を食べたら美味しさも倍増間違いなし!本場栃木の「益子焼き」を体験できるお店をご紹介ルトロンお勧めの「益子焼き」体験が出来る陶芸教室は “小峰窯”。益子町益子にある本場の陶芸教室です。ろくろ体験は約2時間粘土使い放題等、お値段も嬉しい安心価格。また作家さんの作品の直接購入や、オリジナル商品を発注することも可能。記念日の贈り物としてもご利用して頂けます。友人や家族、恋人と一緒に体験できる楽しくてお得なクーポンも定期的に発行しているのでホームページを小まめに要チェックです。益子焼陶芸体験(とちぎ旅ネット)(外部サイトへリンク)益子焼(とちぎの伝統工芸品)(外部サイトへリンク)スポット情報スポット名:小峰窯KOMINEGAMA住所:栃木県芳賀郡益子町益子3169-1電話番号:0285-72-6311制作協力:栃木県企画編集:ルトロン編集部
2017年02月19日ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)のハイジュエリーと京都の伝統工芸を対比・融合した展覧会「技を極める-ヴァン クリーフ&アーペル ハイジュエリーと日本の工芸」が、京都国立近代美術館で開催される。期間は2017年4月29日(土)から8月6日(日)まで。ヴァン クリーフ&アーペルのアートピースの美術館展示は、1ヶ国1都市1美術館のみ。昨年行われたシンガポール・アート科学博物館での展示に続く開催であり、とても貴重な機会だ。本展では「技を極める」という点に着目し、ヴァン クリーフ&アーペルのハイジュエリーが見せる美しい宝飾やデザインの変容とあわせて、超絶技巧が集約された明治・大正期の日本の工芸作品を展示。そうすることで、フランスと日本の熟練の技を対比、そして融合させる。なお、建築家 藤本壮介の設計による会場には「文化の融合と未来」をテーマに、人間国宝によるコラボレーション作品も特別出展される。【開催概要】「技を極める-ヴァン クリーフ&アーペル ハイジュエリーと日本の工芸」開催期間:2017年4月29日(土)~8月6日(日)場所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町開館時間:9:30~17:00※金曜日は20:00まで(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜日 ※臨時休館あり観覧料:一般 1,500円(1,300円)、大学生 1,100円(900円)、高校生 600円(400円)※中学生以下、心身に障害のある方とその付添い者は無料(入館時に証明できるもの必須)※本料金でコレクション展も観覧可能。【問い合わせ先】京都国立近代美術館TEL:075-761-4111
2017年02月03日中禅寺湖の眺めと鹿沼組子が美しいライブラリーでご当地満喫障子や格子などに使われる細かい部材である組子。なかでも、鹿沼の木工技術は、日光東照宮建設のために全国各地から集められた職人がこの地に立ち寄り、その技術を伝えたのが始まりとも言われています。精緻な木工細工である鹿沼組子がはめられた窓の向こうは、雄大な中禅寺湖と男体山の眺め。その他にも大谷石、日光彫りといった栃木の伝統工芸を取り入れた「組子ライブラリー」は、まるで、高級な調度品に囲まれた博物館のような、洗練されながらも落ち着いた居心地のよい空間です。ここでは、夕方にはロゼスパークリングが出される「宵待ライブラリー」、夜は深みのある日光珈琲を益子焼のカップで楽しめる「月影ライブラリー」と時間帯に合わせて、さまざまおもてなしが。日光吹きガラスのペンで文をしたため、鹿沼組子にも挑戦また、この「組子ライブラリー」では、こうした、ご当地のおもてなしのほかに日光の伝統工芸に触れることのできる体験もいろいろ楽しめます。日光の吹きガラスで作ったつけペンで、ハガキに文をしたためると言う旅先ならではの体験や、鹿沼組子の体験キットでコースター作りに挑戦してみることも。すべてのパーツがお互いに支え合ってできる繊細な組子を作って、おみやげに持ち帰ることもできます(体験キット1,800円)。取材・文/小野アムスデン道子店舗情報店名:星野リゾート界 日光TEL・予約:0570-073-011(界予約センター9:00~20:00)住所:栃木県日光市中宮祠2482−1
2017年01月23日写真提供:Pirates Bay Bali今回は、バリ島ヌサドゥアビーチにある個性的なレストラン「Pirates Bay Bali(パイレーツ・ベイ・バリ)」をご紹介します。 small>著者撮影ここは是非ご家族で行ってみてほしい場所の1つですね。大人の私でも毎回ワクワクしてしまい、お父さんたちもきっと少年に戻れると思います。著者撮影建物はツリーハウスやテントだったりとっても気持ちいいんですよ。著者撮影ランチを食べているとリスが現れます。写真提供:Pirates Bay Bali パイレーツ ベイ レストランの目の前は海!! 真っ青なサンゴ礁で干潮になると遠浅なので遠くまで歩けます!!著者撮影しかしウニがいるのでマリンブーツを履かれる事をお薦めします。万が一刺されてしまったらスタッフのお兄さんが見てくれます。自然を学ぶにもとてもいい機会だと思います。 宝探しゲームなどもあって、朝から日が落ちるまで1日居ても飽きません。夜は事前にリクエストしておくと小さいですがキャンプファイヤーを準備してくれて、パンを焼いてくれます。 ちなみにトイレ・シャワーも可愛いんです。small>著者撮影是非是非行ってみてくださいね。来週私も行こうかなぁ~。
2016年10月28日日本全国に展開するリゾート施設「星のや」が、インドネシアのバリ島ウブド地区に「星のやバリ」をオープンする。「星のや」6軒目にして海外初進出。2017年1月のオープンを控え、2016年10月20日より予約受付を開始する。 聖なる川に向かう運河の集落©星野リゾート 日本全国にリゾート施設を展開する星野リゾートは、軽井沢、京都、竹富島、富士、東京に続く星のや6軒目として、バリ島ウブド地区に「星のやバリ」を2017年1月20日(金)に開業することを発表した。「星のや」の海外進出は初となる。神が湧き出たと言い伝えられる泉からの聖水と、聖バトゥール山からの湧水が流れる、聖なる川「プクリサン川」のほとりに誕生する同リゾート。3ヘクタールという広大な敷地には、ヴィラタイプの全30室が佇む。9世紀から受け継がれ、2012年にバリ島で初めて世界遺産に登録された「スバックシステム(流水の分配)」の文化的景観を彷彿させるようなデザインは、「聖なる川に向かう運河の集落」がテーマ。パブリック施設として、ダイニングやカフェ、テラス、プール、スパを併設する。 ©星野リゾート 恵まれた大自然や治水文化に守られる棚田が美しいこの地区は、舞踊や石彫りなどに代表されるバリ芸術の中心として、また神秘的なバリ寺院が点在する神聖な文化地区として、世界中の観光客に人気のエリア。観光客用のショップやカフェが建ち並ぶ中心部から一歩路地に入ると、昔ながらの人々の暮らしを垣間見ることができるノスタルジックな一面も人々を魅了する所以。星のやバリへは、デンパサール空港より車で約70分。この地を見守る雄大な自然と文化に融和する、日本最高峰のおもてなしを体感したい。 星のやバリ
2016年10月19日ディズニーの魅力を、日本の伝統工芸で表現した食器やインテリアが揃うイベント「ディズニー・ライフスタイルコレクション」が阪急うめだ本店で開催される。期間は2016年9月21日(水)から26日(月)まで。会場は「キッチン&ダイニング」「リビングルーム」「書斎 ~ステーショナリー&雑貨~」の生活シーン別に加え「ディズニー×日本の技」で構成。特に注目したい「ディズニー×日本の技」では、切子職人によって受け継がれてきた技で、ミッキーが掘り込まれた「江戸切子グラス」や鏡面研磨された表面にくまのプーさんの彫刻が施された「高岡のアルミ くまのプーさん アイスクリームスプーン」などが展開される。有田焼の染付食器には、ドナルドの他ピノキオやダンボ、バンビなどが描かれていて、毎日の食卓を楽しく彩ってくれそう。さらに、ディズニーキャラクターを有名ブランドの世界観で表現したインテリアも。スワロフスキーによる、クリアクリスタルとブルークリスタルで眩くきらめくアリスの人形は必見だ。【詳細】ディズニー・ライフスタイルコレクション期間:2016年9月21日(水)〜26日(月)場所:阪急うめだ本店 9階 祝祭広場住所:大阪府大阪市北区角田町8-7営業時間:10:00〜20:00 ※最終日は18:00終了※スター・ウォーズ ライフスタイルコレクションも同時開催中■展開アイテム例・江戸切子グラス 32,400円、35,640円・北陸の伝統産業 高岡のアルミ くまのプーさん アイスクリームスプーン1本 6,264円 / 3本セット 18,144円・スワロフスキー人形 540,000円※価格はすべて税込
2016年09月24日日本ならではの美と技が織りなす伝統工芸の世界。伝統工芸の保存と後継者の育成を目的とし、公益社団法人・日本工芸会が開催する国内最大の公募展「日本伝統工芸展」が日本橋三越本店で始まった。陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸という7部門の重要無形文化財保持者の最新作を始め、一般公募作品より厳正な審査を経て選ばれた入選作品約600点が展示されている。昭和29年3月に始まり、今年で63回目を迎える「日本伝統工芸展」。日本工芸会の副理事長であり、漆芸の重要無形文化財保持者である室瀬和美さんは「普段使いの道具から美の極致の芸術品まで、幅広い層の作品があることが工芸の魅力です。その魅力を国内はもちろんですが、海外にもっと発信していきたい。工芸を“craft”と訳したこともありましたが、日本独自の文化“kogei”として海外へ伝えていきます」と語った。今年の「日本伝統工芸展」では、7部門すべてに受賞作品が存在している。これはなかなか珍しいことだそう。まずは大賞ともいえる日本工芸会総裁賞の丸山浩明作「蝋引楓造象嵌飾箱」(ろうびきかえでつくりぞうがんかざりばこ)が展示されている木竹工エリアへ。柔らかな曲線や水紋のような木目が印象的な作品は「木目の美しさを出すために、漆ではなく蝋引きで仕上げました。内側の箱は黒漆で仕上げ江戸小紋のフランス縞を線象嵌であしらっています」と丸山浩明さん。普段は、木工職人として木の椅子などを手掛ける丸山さん。同作品は8ヶ月かけて完成させたそうだ。「曲線を出すのが難しかった」と日本工芸会総裁賞を受賞した丸山浩明さん。英語でJapanと称される漆。日本美を代表する工芸である漆芸部門では、山岸一男作・沈黒象嵌合子「能登残照」(ちんこくぞうがんごうず・のとざんしょう)と寺西松太作・蒔絵箱「夜景」に注目。山岸さんの作品からは能登の海に沈んでいく夕日が、寺西さんの蒔絵箱からは日本海の漁火の光景が浮かんでくる。昔から変わらぬ日本の風景美がどちらの作品にも描かれている。漆芸の重要無形文化財保持者の室瀬和美さんが手掛けた蒔絵螺鈿飾箱「春映」。桜が川面に映しだされる様を描いている。出品数が群を抜く陶芸部門。九谷焼ベテランの田島正仁作・「彩釉器」(さいゆうき)、京都で作品を手掛ける加藤清和作・藍三彩「1670」(らんさいさい「いちろくぜろなな」)、若手女性作家の高橋奈己作・「白磁水指」(はくじみずさし)の3作品が受賞している。なかでも日本工芸会新人賞を受賞した「白磁水指」は、ほとんどの作家が大きな作品を出品するなか、両手におさまるほどの小さな作品。しかしフォルムのおもしろさ、プリーツのような造形など小さな水指に込められた美の技巧は、観るものに強い印象を与えるはずだ。着ることで完成する“芸術”、着物が飾られた染織部門へ。受賞作の海老ケ瀬順子作・穀織着物「海に聞く」(こめおりきもの「うみにきく」)、穀織(こめおり)とは米粒を並べたような文様の絹織物。植物染料で染めた透明感あふれる水色、穀織の間に施された絣が海の波を感じさせて、まさに“海に聞く”というイメージを想起させる。重要無形文化財保持者の鈴田滋人さん作・木版摺更紗着物「舞花」。白粉花(おしろいばな)が着物一面に咲き誇っている。そしてガラス、七宝、硯、玉、屏風など幅広い分野をカバーする諸工芸ゾーンへ。高松宮記念賞を受賞した松本三千子作・省胎七宝鉢「蒼海」(しょうたいしっぽうはち「そうかい」)。金属製の下地(胎)を用いた通常の技法に比べて、下地を酸で腐食させて表面の七宝部分だけにする省胎七宝焼きには高い技術が要される。青々とした海に果てしなく続く波の動きも、その技あっての表現なのだ。審査・鑑査委員の白幡明さんの「剥貫蓮弁の蓋物」。木を削るようにガラスを削り出し、ガラスの柔らかさを表現。最高峰の工芸を手に取るように近くで鑑賞でき、受賞作品についてはイヤホンガイドで解説を聞くことができるので、この機会に伝統工芸の美と技を体感してほしい。そして万が一、手に入れたくなった場合もご安心を。展示されている工芸品は、ほぼすべてが販売品(非売品もあり)なのだ。芸術の秋、日本橋で伝統工芸に触れてみませんか?【展覧会情報】第63回日本伝統工芸展会場:日本橋三越本店 本館・新館7階ギャラリー住所:東京都中央区日本橋室町1-4-1会期:9月21日~10月3日時間:10:30~19:30(最終日は18:00まで)入場無料
2016年09月23日“作品”とも言い換えられる工芸と、“製品”であるデザインの境目を探る展覧会「工芸とデザインの境目」が10月8日から17年3月20日まで、金沢21世紀美術館で開催される。監修はプロダクトデザイナー深澤直人が務める。同展では、日常生活の中で活きる「工芸」と「デザイン」の曖昧さに注目。ものづくりという点では同じだが、異なるジャンルとして区別される両者の違いを見極めることをコンセプトに、「プロセスと素材」「手と機械」「かたち」「さび(経年変化)」などのテーマから、工芸とデザインの境界を浮き彫りにしてゆく。会場では、6つのテーマに基づいて展示が行われる。「プロセスと素材」では、素材の持つ特性や力を生かし、治具を用いて工芸品を創り出す工芸作家と、治具を用いずに制作できるデジタル工作機器(3Dプリンタなど)を対比させて展示。「手と機械」では、工芸を作る人の手と、手を模倣し作られた機械にフォーカスして展示される。その他、「かたち」では、人の手が加わることによって洗練される工芸とデザインのかたちを紐解く。「経年変化」では、時間によって質感が変わり、使用者が愛着を持つようなものづくりに着目し、時間がデザインを工芸にする可能性を考える。「工芸とデザインの境目」では、精緻を極める工芸職人の熟練の技と、精密な機械とを比較しながら、見た目や機能性に注目。「工芸の新たな地平」では、テクノロジーの発展によって拓かれる工芸の展開を展示する。【イベント情報】工芸とデザインの境目会場:金沢21世紀美術館 展示室1~6住所:石川県金沢市広坂1-2-1会期:16年10月8日から17年3月20日時間:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)休場日:毎週月曜日(ただし、10月10日、10月24日、1月2日、1月9日、3月20日は開場)、10月11日、12月29日から1月1日、1月10日料金:一般1,000円、大学生800円、小中高生400円、65歳以上800円
2016年09月22日身近な生活の中にある工芸を紹介する「そばにいる工芸」展が、9月6日から10月25日まで資生堂ギャラリーにて開催される。これまで、生活を豊かにするものとして工芸に着目し、美術と同様に数多くの工芸の展覧会を開催してきた資生堂。今回は昨今、テクノロジーに頼ったモノや情報に溢れた生活から、自然に寄り添うシンプルな生活へとライフスタイルをシフトする人が増えていることから、“日常の生活の中でそっと人間と寄り添う工芸”をテーマにした工芸展を開催する。会場には、森岡書店の代表である森岡督行の協力を得て、暮らしの基本となる“食”と“住” の側面から選んだ6名の工芸作家の新作を含む作品をひとり数点ずつ展示。鎌田奈穂(金工)、川端健夫(木工)、飛松弘隆(陶磁器)、ハタノワタル(和紙)、ピーター・アイビー(ガラス)、吉村和美(陶芸)といった作家たちによる、見た目も美しく、使う人のことが意識された、スプーンやフォークなどのカトラリーや照明、箱、ガラス容器、うつわなどの作品が集結する。また、会期中は作家たちのアトリエや制作の様子など、作品が生まれる背景も映像で紹介する予定だ。【イベント情報】「そばにいる工芸」展会場:資生堂ギャラリー住所:東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階会期:9月6日~10月25日入場無料
2016年08月29日日本の可愛いを求めに、越境北上。福島県の玄関口郡山から電車で1時間、野口英世ゆかりの地である会津若松にはすでに本格的な夏が訪れていたようだ。会津若松の伝統工芸品、会津木綿を使用してキュートなテディベア「あいくー」を作る庄子ヤウ子さんの元へ訪れる前に、会津木綿の織元「山田木綿織元」へと足を運んだ。明治38年創業の山田木綿織元は会津若松の駅から歩いて10分ほど、ノスタルジックな街並みが残る七日町にある創業100年を超える老舗の織元。小さな敷地の中で糸の染色から織り、製品化まで全て一貫して行っている。会津木綿は今から約400年前に誕生した。当時の会津藩主、蒲生氏郷公が産業振興のために綿花栽培を始め、木綿を織ったのが起源と言われている。丈夫で厚手の生地、地域によって異なる地縞と呼ばれる縞模様、ランダムに現れる横糸のぷっくりとしたふくらみが会津木綿の特徴だ。経糸と横糸の間に空気をよく含むため汗をしっかりと吸い保温性に優れる生地は、夏はうだるほど暑く、冬は雪で埋もれるほどの極寒という会津の盆地独特の気候にもよく合うのだそう。伝統工芸品として400年以上続いてきたが、明治末から大正にかけての木綿生産の最盛期には30以上あった工場も、現在は山田木綿と原山木綿工場の2社にまで減ってしまった。それでも続いてきた伝統を絶やさぬようにと、毎日工場は動き続けている。音を立てて織る優しい縞山田木綿織元では昭和初期の豊田式織機を使用し、昔ながらの風合いを今でも大事に受け継いでいる。しかし現役で動いているのは10数台程度で、修理が必要で稼働していないものもある。機械が古いため部品がなく、修理できないままになっているのだ。一反の大きさは横幅37cm、長さ約12メートル。織り機一台で1日に織り上がるのは約一反半だが、日本全国から発注が相次ぎ今では生産が追いつかなくなっているのだとか。工場で働くのは熟練した織職人のおかあさん、おばあちゃんたちで、中にはこれから工場を担っていくのだろう若い女性もいた。生地の生産から服や小物の製品化まで、現在は20人程度で回している。小さな部屋一面に置かれている織り機とは別に、糸を整える作業をする機械やボビンに巻きつける機械もある。大きな歯車に色とりどりの糸が巻きついているのは“整経”をする機械。一反の幅を織り上げるのに必要な経糸(たていと)を作りたい縞模様、長さに合わせて揃えていく作業である“整経”の工程が会津木綿では特に重要になる。ここであの鮮やかな縞模様の配列が決まっていく。作業途中で止まっていた機械を覗いてみると、縞が出るように途中で経糸の色が変わっているのがよくわかる。上、下、上、下、と交互に離された経糸の間に横糸を通すことで一段一段織られていく。ガシャンガシャンという大きな音とともに横糸を巻き付けた杼(ひ)と呼ばれる棒が規則正しく高速で往復していく光景はなかなかダイナミック。この横糸に凸凹としたアクセントがつくのが会津木綿の特徴であり、素朴な質感が出るポイント。「工場全体がまるで機械のように動くんですよ。スイッチを入れると、みーんな動くの」製品の制作や営業を担当している3代目の奥さんが、針と木綿を持った手を動かしながら嬉しそうに答えてくれた。工場の天井には織り機一つ一つに繋がるベルトを動かす機械が連なっており、一つのスイッチで全てが稼働するそう。まるでハウルの動く城のようだった。オリジナル商品も制作工場の隣には縫い場兼販売スペースがあり、山田木綿を使用して作られた雑貨やIIE(イー)のストール、山田木綿織元のオリジナルアイテムが並んでいる。この日も頼んだ品を取りに来たり、商品を見に訪れる人が多くいた。一軒家の居間がそのまま工房になっているのもどこか暖かい雰囲気を感じる。会津木綿を使用したぬいぐるみを作る會空(あいくう)の“しまくま”も山田木綿の生地を使用。キャスケットやネクタイなど、縞模様を活かしたポップなアイテムも並ぶ。山田木綿織元オリジナルブランド「Le Cotonnier d’Aizu」はフランス語で “会津の紡績工” という意味。工場で作られた会津木綿を使用したワンピースやシャツ、エプロンや帽子といった小物をその場で制作し販売している。「木綿って素朴なイメージがあって若い人には馴染みがないから、今っぽくも着れるようにね」と、ガウチョパンツやギャザーの寄ったフリルブラウスなど、若い女の子たちでも着たいと思うようなデザインも多くあることに驚いた。しっかりとした生地、しゃりしゃりと清涼感のある肌触りは今の季節にもよく合いそうだ。木綿というと少し野暮ったくて渋い色合いで、若い子が身につけるイメージはあまりなかったが、実際生地を見てみるとカラフルな色合い、ぷっくりとした糸が出す表情に思わず「可愛い!」と声をあげてしまった。この生地が、一体どんな可愛いものに変身していくのか。どんな思いを編みこまれ形になっていくのか。可愛いを求めに越境北上はまだまだ続く。続き:会津木綿のテディベア 「あいくー」が結ぶ、私の笑顔と故郷の空Text : Azu Satoh
2016年08月23日ベトナムを拠点としているファッション・フォー・フリーダム(FASHION 4 FREEDOM)は、デザイナーと職人を結びつけ製品を作り出すサプライ・チェーンを構築する企業だ。女性CEOであるランヴィ・ニューエン(LanVy Nguyen)がデザインの力を駆使しベトナムの伝統工芸や職人を守るため設立されたそうだ。そのファッション・フォー・フリーダム内で運営されているシューズブランド、サイゴン・ソーシャライト(SAIGON SOCIALITE)からリリースされている、工芸品のようなソールが付いたハンドメイドのヒールが現在注目されている。木材を削り出し精巧に彫られたソール部はベトナムの「パゴダ」と呼ばれる伝統的な技術を使用したもので、一足ずつ熟練の職人が18日から22日かけ仕上げているという。ソール部分に合わせる本体はレザーを使用し、こちらも手作業で丁寧に取り付けられる。従来、パゴダの技術は世代から世代へ受け継がれていたが、近年職人の数が減っていく一方であり技術を絶やさないようにするため、このプロジェクトが計画された。ファッション・フォー・フリーダムのこのような活動は、ファッションを通じて職人たちに新しい市場を紹介することで彼らに利益を得てもらうことを実現しているそうだ。実行している製品の計画から生産までの行程は、従来のマスプロダクションの流れによって発生する重労働者の低賃金問題を改善することができるそうだ。※本記事は (引用元: に許可を得て、翻訳・執筆を行っております。
2016年08月13日ユネスコのクラフト創造都市に認定された石川県金沢市では10月13日から17年2月25日まで、工芸の魅力を発見・発信する大型フェスティバル「金沢21世紀工芸祭」が初開催される。藩政期以来、芸術文化が発展してきた石川県金沢市。同イベントでは、これまで市内で個別に開催されていた工芸イベントを集結し、金沢の工芸と街の魅力をより強く、幅広くアピールしていく。期間中は、ワークショップや展示イベントなどを市内各所で実施。そのうち茶の湯文化が根付く金沢ならではのイベント「金沢みらい茶会」では、“トラディショナル”と“コンテンポラリー”の2大テーマで茶会を実施し、それぞれの席主が思い思いの解釈でおもてなしの場を創造。「趣膳食彩」では、金沢の街を深く知るディレクター陣が、工芸作家や料理、空間を独自の感性でコーディネートしたプレミアムな世界観を五感で味わうことができる。その他、作家やギャラリストとの交流もできる市内3エリアで行う展示イベント「工芸回廊」、ギャラリーやアートスペースが連携する展示イベント「金沢アートスペースリンク」、子どもから大人まで幅広い層が参加できるワークショップを行う「金沢みらい工芸部」などの企画が実施される予定だ。【イベント情報】「金沢21世紀工芸祭」会場:石川県金沢市中心部会期:10月13日~17年2月25日
2016年07月26日日本の伝統工芸や世界のクラフツマンシップにフォーカスした「TOKYO CRAFT MARKET|Season 02 : Summer 2016」が、7月23日、24日に東京・青山の国際連合大学中庭広場にて開催される。会場には、木工家具、漆器、陶器、藍染、綿織物、革製品、ハンドメイドシューズ、メキシコやアフリカのクラフトアイテムなど、約60店舗の作家やクラフトショップが集結。3面硝子で見通しが良く、日本の伝統染料「柿渋」による淡い色合いが特徴のdemode fukunakaによるショーケースや、山響屋による広島県宮島で作られる宮島張り子、大久保ハウス木工舎の桜と栗の木のへらなどのアイテムが展開される。また、お茶や和菓子、日本酒、ビールやコーヒーなどの「CRAFT FOOD」も用意。さらに、毎週末土日に国連大学前で開催している「Farmer’s Market @UNU」に出店する農家の果物をたっぷり使った酵素シロップかき氷も1日限定150食で販売される。山梨にある菊島西洋堂東支店のすももや、石垣島の脳家による島パイナップルなどを使ったかき氷が楽しめる。詳細の商品情報は、イベント公式Pinterestページ()、最新情報は公式Facebookページ()に随時アップしている。【イベント情報】「TOKYO CRAFT MARKET|Season 02 : Summer 2016」会場:国際連合大学中庭広場住所:東京都渋谷区神宮前5-53-70会期:7月23日、24日時間:10:00~17:00入場無料
2016年07月18日インドネシア・バリ島で毎年行われている古典芸能の祭典「バリ・アート・フェスティバル」。2016年は6月11日~7月9日の約1か月間、デンパサールのバリ・アートセンターを中心に、インドネシア各地で開催される。 古典芸能の復興を目的として始まった祭典©ASEAN-Japan Centre2016年で38回目の開催を迎える「Bali Arts Festival(バリ・アート・フェスティバル)」。当初はバリ古典芸能の復興を目的として始まったこのイベントだが、ここ数年で古典芸能にとどまらない総合芸術披露の場へと発展している。 ©ASEAN-Japan Centre 約1か月に及ぶ会期中には、毎日盛り沢山のイベントが予定されている。大掛かりな舞踊劇「Sendratari」や、ミュージカル、音楽演奏の他、インドネシア各地でのパレードや行進、ドキュメンタリームービーや小説、絵画や写真などのコンテストや、ワークショップ、フードフェスティバルなども開催される。バリ舞踊には欠かせないlegong(レゴン)、gambuh(ガンブー)、kecak(ケチャック)、barong(バロン)などの古典舞踊や、ガムランの演奏も見どころだ。 ©ASEAN-Japan Centre 2016年のテーマは「Preserving the Universal Harmony and Synergy(普遍のハーモニーとシナジーの保存)」。古くからバリ人の中で受け継がれてきた芸術を守り、インドネシアを越えて世界に広げていきたいという意思が込められる。バリ芸術の全てがここにあると言っても過言でない「バリ・アート・フェスティバル」。年に一度の芸術の祭典へ、ぜひ足を運んでみては? 38th edition of the annual Bali Arts Festival(第38回バリ・アート・フェスティバル)開催日:2016年6月11日(土)~7月9日(土)開催地:Bali’s Art Center(バリ・アート・センター)を始め、デンパサール、インドネシア各地
2016年05月16日