SC15において、ムーアの法則が終わった後の時代のコンピューティングがどうなるかについてのパネルディスカッションが行われた。モデレータはローレンスバークレイ国立研究所のGeorge Michelogiannakis氏。登壇したパネルメンバーは、(右から順に)同じくローレンスバークレイ国立研究所のチーフテクノロジオフィサーのJohn Shalf氏、南カリフォルニア大のBob Lucas教授、ローレンスバークレイ国立研究所のDavid Donofrio氏、IBMのJun Sawada氏、チューリッヒのETHのMattias Troyer教授、 IntelのShekhar Borkar氏という豪華メンバーである。南カリフォルニア大のLucas教授は、D-Wave Systemsの量子コンピュータを使った研究を行っていることで有名で、Troyer教授は、D-Waveは通常のコンピュータの性能を大きくは超えない、本当に量子効果で動いているのかどうかは疑問という論文を出している反D-Wave派の中心人物である。IntelのBorkar氏は、Extreme-scale Technology開発のディレクタで、Intelのテクノロジ部隊を代表する人物である。IBMのSawada氏は、IBMのニューロチップ「TrueNorth」の開発者で、日本で開催されたCool Chipsでも講演している。Michelogiannakis氏は、「これは、どのテクノロジが勝つのかというバトルではなく、それぞれのテクノロジはどのような問題を解くのに適しており、どこがテクノロジ間の境界線になるのか、各テクノロジはどのような可能性を持っているのかに関して理解を深めることが目的」と述べてパネルディスカッションを開始した。○IntelのSekhar Borkar氏のポジションモデレータの指名で、最初にポジショントークを行ったのは、IntelのBorkar氏である。ムーアの法則の時代のデバイスはMOSトランジスタであり、これは熱励起された電子(または正孔)を使うデバイスで、増幅作用があり高い信号/ノイズ比をもつ回路が作れる。そして、性能、エネルギー効率、コストが何10年にもわたってスケールしてきた。また、製造性も何10年にわたって維持されてきた。コンピューティングは、(数100年の歴史のある)ブール代数を使い、トランジスタを使ってメモリとロジックを作ってきた。計算の論理としてはチューリングマシンを数10年にわたって使っている。そしてコンピューティングの実装としてはノイマンアーキテクチャを使ってきている。これに対して、今後のデバイスの候補とされるものとそれを使うコンピューティングについてまとめると次の表のようになる。CNT(カーボンナノチューブ)やグラフェンのようなカーボン系の素子は、基本的な動作原理は、シリコンと同じMOSトランジスタで、熱イオン素子である。10-20年にわたって研究されてきたが、まだ、成熟していない。問題点としては、ソースドレインのコンタクトの形成、CNTの成長の方向などを揃えること、直径を一定に制御すること、メタリックなCNTを除去することなどが解決されていない。ということで、大量生産の見通しが立たない。TFET(Tunnel FET)はMOSデバイスであるが、熱イオン素子ではなく、トンネル現象を使う。10年以上にわたって研究されているが、まだ、成熟していない。性能が低く、当初、想定されたほど、サブスレッショルドの漏れ電流も小さくならない。量子コンピューティング素子は、増幅作用が無い。このため、ノイズの中から信号を探すような動作になってしまう。また、超電導が維持できる低温に冷やすことが必要である。10年以上にわたって研究されているが、まだ、成熟していない。用途が限られるし、大量生産の見通しもない。ニューロ素子は、コンピューティングの理論が無く、なぜ、どうやって動作するのかが分からない。何10年も研究されているが、依然、先行きが見えない。用途も限られる。ということで、ポストムーアの候補と目される素子の研究は続けて行くべきであるが、本当に実用になるかどうかの見通しがあるものは無い。従って、Post MooreはMore of Mooreで行くしかない。というのがBorkar氏の主張であった。
2015年12月09日ASUSTeK Computerは13日、USB 3.1 Type-Cポートを2ポート増設できるインタフェースパネル「USB 3.1 UPD PANEL」を国内向けに発表した。同日から販売開始する。価格はオープン。店頭予想価格は税込8,500円前後。USB 3.1 Type-C×2ポート(うち1ポートは最大100WのUSB給電対応)を、PCに増設できるインタフェースパネル。取り付け先は5.25インチドライブベイのほか、付属ブラケットにより、拡張カードとしてPC背面への取り付けも可能。なお、拡張スロットはPCIeスロットに挿して使用するが、本体の同端子はカード固定用のダミー端子となるため、使用するPCIeスロットは問わない。PCとの接続インタフェースはSATA Express、4ピンペリフェラル電源コネクタ×2。対応マザーボードはIntel Z170 Expressチップセット搭載のASUS製マザーボード。対応OSはWindows 7 / 8 / 8.1 / 10。
2015年11月13日ベンキュージャパンは12日、AMVA+パネルの27型ワイド液晶ディスプレイ「EW2750ZL」を発表した。11月20日から発売し、価格はオープン、店頭予想価格は35,800円前後。AMVA+パネルを採用したする27型ワイド液晶ディスプレイ。映画などを美しく表示する技術や機能を搭載するシネマ向けモデルとなっている。従来モデルに採用されたVAパネルで見られるカラーウォッシュアウトが改善されており、広い視野角に一貫したカラーシフトを達成。コントラスト比も高く、深みのある黒の再現性は映像にメリハリを与えるとしている。シネマモードでは、映像のディテールを微調整することで描写を鮮やかに。暗いシーンで明るいエリアの露出を上げすぎず、映画の鑑賞に適した画質に調整する。コントラスト強化・カラーマネジメント・シャープネス強化という3つの画像補正エンジンからなる「Senseye3」では、シネマ / ゲーム / 写真 / sRGB / エコ / mbook / ユーザーという6種類のモードを利用可能。低解像度コンテンツの解像度を向上させる「Super Resolution機能」も搭載する。ベゼル幅は約2mmと狭く、2台を並べて設置してもすき間がそれほど目立たない。バックライトにはフリッカーフリー技術を採用し、ブルーライト軽減モードとあわせて長時間使用時の眼精疲労などを和らげてくれる。エコモードでは約30%の消費電力を削減できる。主な仕様は、液晶パネルが27型ワイドのAMVA+方式、解像度が1,920×1,080ドット(フルHD)、視野角が上下左右とも178度、コントラスト比が3,000:1(DCR時20,000,000:1)、応答速度が12ms(GTG:4ms)。映像入力インタフェースはHDMI×2(1基はMHL対応)、D-sub×1。スタンドの調整機能はチルト角度が-5~20度。2W+2Wのステレオスピーカーを搭載し、本体サイズはW613.8×D194.9×H458.5mm、重量は約4.3kg。
2015年11月12日バンダイナムコエンターテインメントは、App Store/Google Playに新作ゲーム『アイカツ!フォトonステージ!!』を配信することを決定。配信に先駆け、本日11月10日(火)より事前登録の受付を開始した。『アイカツ!フォトonステージ!!』は、本作だけで楽しめるオリジナルストーリーを読みながら、アイドルたちの"アイカツ!フォト"を集め、自分だけの夢のユニットでライブを楽しむ、"アイドル体験ライブシミュレーション"ゲーム。最新作で活躍中のキャラクターはもちろん、アニメ1stシーズンから登場するキャラクターたちも登場し、原盤楽曲は初期25曲以上が収録されるほか、本作オリジナルの楽曲も登場予定となっている。本作オリジナルのストーリーは初期130話以上、登場する"アイカツ!フォト"は全て描き下ろしで、"アイカツ!フォト"やストーリー、楽曲、キャラクターは、アップデートでもどんどん追加される。■色々な「アイカツ!フォト」を集めよう自分だけの夢のユニットの結成を可能にするのは本作の中で登場する"アイカツ!フォトシステム"。アイドルたちの"アイカツ!フォト"を読み込むと、仮想ステージでの豪華なライブシミュレーションが楽しめる。アイテムを集めていくことで、"アイカツ!フォト"を、より強く、きらびやかに"ドレスアップ"することもできる。■夢のユニットでライブシミュレーション"アイカツ!フォト"で夢のユニットを編成し、楽曲を選んだらライブシミュレーション開始。タイミングにあわせてパネルをタップし、スペシャルアピールで高得点を狙う。全国のプレイヤーとハイスコアランキングで腕を競うことも可能だ。■本作でしか見られない「アイカツ!」スターライト学園の生徒であるプレイヤーと、アイドルたちのオリジナルストーリーにも注目。プレイヤーの活躍で、アニメでは見られないアイドルたちのストーリーが続々と公開されていく。また、本作だけの衣装、書き下ろし楽曲も登場。第一弾は、ゲームリリース後の特別イベントで、「2wingS」の新曲が"アイカツ!フォト"とともに登場予定となっている。■事前登録で豪華アイテムをプレゼント事前登録キャンペーンでは、事前登録人数に応じてゲーム配信時にプレゼントアイテムが増えていく。事前登録人数が1万人を超えると、スタミナ回復やスペシャルおでかけ(ガシャ)に使えるゲーム内アイテム「ノーマルスター」が25個、リリース後全プレイヤーにプレゼントされる。さらに、事前登録人数が3万人を超えると「氷上スミレ」、5万人を超えるとさらに「藤堂ユリカ」のSRフォトが追加でプレゼントされる。そのほか詳細は事前登録サイトなどをチェックしてほしい。○アイカツ!のアプリゲーム【アイカツ!フォトonステージ!!】PV(C)BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
2015年11月10日エムオン・エンタテインメントとブックリスタは、2015年10月20日(火)にLiSAのトラベル・フォトブック『BRiGHT FLiGHT@ASiA』の書籍版・電子書籍版を同時発売した。書籍版は3,200円(税込)、電子書籍版は3,000円(税込)。9月30日にリリースされた9thシングル「Empty MERMAiD」も好調のLiSA。今回発売されたトラベル・フォトブック『BRiGHT FLiGHT@ASiA』は、今年7月に行われたフィリピン・マニラでの初のファンミーティング「ANOTHER GREAT DAY~IN MANILA~」とアジア・ツアー「LiVE is Smile Always ASIA 2015」での表情を追ったものだ。フィリピン、香港、上海、台湾、シンガポールの5カ国にて、彼女が訪れた場所や人気スポットで撮影を敢行。また、アジアツアーを振り返り、各国でのライブ写真と共に旅の思い出や撮影の裏話をたっぷり語っている。なお、「もっと別の国にも行ってみたいですか?」という質問に対してLiSAは、「私のことを知ってる人が海外にたくさんいるのはまだ少し不思議。今まで、自分のことをアニメをきっかけに知ってもらえているアーティストだと自覚して、アニメに関わってる人間としてステージを作りながら、その中で私という個人のことも伝えたいと思って海外でライブをやってきたけど、今回のアジアツアーはあっという間に過ぎ去りつつも、それが少しずつ積み重なって形になって、今やLiSA個人を応援してくれる人がこんなにも増えたのだと実感を与えてくれました。だからもっと色んな場所に行ってみたいという気持ちはありますね。これは輸出です。わたしという人間の輸出」とコメントしている。出版記念サイン会や購入者店舗特典などの詳細は、LiSAオフィシャルサイトなどをチェックしてほしい。
2015年10月20日プリンストンは16日、ADSパネルの21.5型ワイド液晶ディスプレイ「PTFBJA-22W」(ブラック)と「PTFWJA-22W」(ホワイト)を発表した。10月23日から発売し、価格はオープン、店頭予想価格(税別)は21,800円前後。水平/垂直とも178度の広い視野角を持つADSパネルを採用した21.5型ワイド液晶ディスプレイ。解像度は1,920×1,080ドット(フルHD)で、眼精疲労の原因となるブルーライトを低減する「ブルーライトリデューサー機能」を搭載する。ブルーライトはカット率を3段階で調整可能。ベゼル幅が上下12.12mm 、左右9.5mmと薄く、マルチディスプレイとして並べて使用しても境目が目立たないデザインとなっている。そのほか主な仕様は、輝度が250cd/平方メートル、コントラスト比が1,000:1(DCRオン時500,000:1)、中間色の応答速度が14ms(オーバードライブ有効時は5ms)。映像入力インタフェースはHDMI×1、DVI-D×1、D-sub×1。1.5W+1.5Wのステレオスピーカーを内蔵し、VESAマウント100mmに対応。スタンドのチルト角度は-2~20度。本体サイズはW499.2×D179.59×H381.1mm、重量は約3.1kg(スタンド部含む)。
2015年10月16日アートフォト、アートフォトブックの世界を牽引するギャラリー、書店・出版社が一同に集い、選び抜かれたアートフォト作品をプレゼンテーションする代官山フォトフェアが今年も開催される。「ヒルサイドテラス・フェア」として開催された第1回目から、「代官山フォトフェア」と名称を刷新し、スケールも拡大。作品を鑑賞し購入出来るだけでなく、参加型プログラムとなるワークショップ、キッズ・ワークショップ、スクリーニング、アーティスト・トーク、ブックサイニングなど充実したパブリックプログラムが展開される。小学生を対象にしたキッズ・ワークショップの講師は、写真家・野村浩と写真家・ハービー・山口が務める。野村浩のワークショップは、代官山をさんぽしながら魔法のような目玉シールをあらゆる場所に貼り付け、ポラロイドカメラで撮影するスペシャルプログラム。一方、代官山を撮り続けて来たハービー・山口のワークショップでは写真を通して人々と関わり合う楽しさや、日常の美しさをこどもたちに伝えるような、写真家体験が用意されている。また、ワークショップ「コレクションの保管とフレームの楽しみ方」では、大切な写真の保存方法、フレームコーディネートから飾り方まで写真作品を最大限に楽しむヒントを学ぶことができる。そして、写真家・細江英公 と 東京工芸大学芸術学部 教授・吉野弘章による「東京工芸大学 写大ギャラリー40周年記念トーク:写大ギャラリーと日本におけるオリジナル・プリント・コレクションについて」も開催され、アートフォトのファンにとってたまらない内容になっている。今回のフェアでは、日本から初めて女性の写真家として美術の祭典ヴェネチア・ビエンナーレに選ばれたことでも知られる写真家・石内都がメキシコの美術家、フリーダ・カーロの遺品を撮影した「Frida by Ishiuchi」シリーズ の作品をフィーチャー。フェアにまつわるさまざまなヴィジュアル・プレゼンテーションに作品のイメージが登場する。アートフォトのあらたな世界を体験し、感性を磨くプログラムに参加しよう。【イベント情報】代官山フォトフェア会期 :9月25日~ 27日時間:11:00~21:00(最終日は17:00まで)会場:代官山ヒルサイドフォーラムほか入場料:大人 1,500円、学生 1,000円出展者:amanasalto, EMON PHOTO GALLERY, G/P gallery, Gallery Naruyama, hiromiyoshii roppongi, IMA, KOMIYAMA TOKYO, MATCH and Company, MEM, nap gallery, Photo Gallery International, Picture Photo Space, POETIC SCAPE, POST, shashasha, ShugoArts, Taguchi Fine Art, Taka Ishii Gallery, Taka Ishii Gallery Photography / Film, TARO NASU, The Third Gallery Aya, twelvebooks, WAKO WORKS OF ART, YUKA TSURUNO GALLERY, Yumiko Chiba Associates, Zen Foto Gallery
2015年09月16日日立製作所(日立)と京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は9月7日、健常人iPS細胞パネルの構築に向けた協力をすることで合意したと発表した。CiRAでは、さまざまな病気の患者の細胞からiPS細胞(疾患特異的iPS細胞)を樹立し、公的な細胞バンクに寄託することで、多くの研究者や企業が使用できる環境を整備している。研究を進める上では、疾患特異的iPS細胞やそれに付随する診療情報で構成された「疾患特異的iPS細胞パネル」に加えて、これらの疾患を持たない人の細胞から樹立したiPS細胞と健康に関するデータで構成された「健常人iPS細胞パネル」の整備も不可欠となる。今回の合意により、今後、日立が運営する日立健康管理センタで、健康診断に訪れる健常人からドナーを募り、CiRAにおける日立の健常人iPS細胞パネル(日立iPS細胞パネル)の構築を進めることになる。具体的には、9月以降から同センタで、ドナーから血液を採取し、匿名化した健診データとともに、CiRAに提供。その後、CiRAが血液細胞からiPS細胞を樹立し、さまざまな年齢、性別の人からなる100名程度の「日立iPS細胞パネル」の構築を目指す。なお、樹立したiPS細胞のうち、ドナーの同意を得たものは、公的な細胞バンクである理化学研究所バイオリソースセンターに寄託される。健常人iPS細胞パネルの構築には、多数の健常人ドナーを確保するとともに健診データと関連付ける必要があるが、日立健康管理センタは、長期にわたり継続的に健診データを収集・活用してきた実績をもち、有用性の高い「日立iPS細胞パネル」の構築に貢献できると考えられている。同合意について日立は「『日立iPS細胞パネル』の構築は、iPS細胞の医療応用に向けた重要なプラットフォームを構築するものとして、社会的意義も極めて高いと考えています。」とコメント。健常人iPS細胞パネルの構築や疾患特異的iPS細胞パネルとの比較研究を通じて、特定の病気の発症原因および進行過程など、これまでわからなかった病気の詳しい原因の解明や、新たな治療法・医薬品の開発などにつながることが期待される。
2015年09月07日キヤノンは1日、4Kを上回る4,096×2,400画素の解像度を持ったLCOSパネルを採用し、5,000ルーメンの明るさを持った液晶プロジェクタの開発を発表した。2016年に発売の予定。キヤノン独自の光学技術を結集させたという液晶プロジェクタ。限られた空間内で高精細な投写を行いたいというニーズに応え、「パワープロジェクター」シリーズの新機種として開発が進められている。4,096×2,400画素の解像度に対応したLCOSパネルを搭載し、「4Kデジタルシネマ」(4,096×2,160画素)を越える解像度で高精細な投写が可能という。輝度も5,000ルーメンと高く、一般的には高輝度になるほどランプや冷却装置が大きくなって本体サイズが大型化するが、独自の光学システム「AISYS」を搭載することによって、高輝度ながら小型化と軽量化を達成した。レンズには新開発の4K対応ワイドズームレンズを採用。短距離で大画面投写が可能な単焦点タイプとなるほか、ドーム型スクリーンなどの曲面に対して光学的にピントを合わせる機能も搭載する。
2015年09月01日プリンストンは26日、ADSパネルを採用した白色LEDバックライト搭載の23.8型ワイド液晶ディスプレイ「PTFBJA-24W」(ブラック)と「PTFWJA-24W」(ホワイト)を発表した。9月4日に発売する。価格はオープンで、店頭予想価格26,800円前後。視野角の広いADSパネルを採用する23.8型ワイド液晶ディスプレイ。解像度は1,920×1,080ドット(フルHD)。眼精疲労の原因となるブルーライトを低減する「ブルーライトリデューサー機能」を搭載し、最大50%のブルーライトをカットする。低減率は3段階で調整可能。バックライトに白色LEDを採用し、ベゼル幅は縦 / 横8.2mmの狭額デザイン。並べて使用しても境目がそれほど目立たないとする。主な仕様は、画面サイズが23.8型ワイド、解像度が1,920×1,080ドット(フルHD)、視野角が水平 / 垂直ともに178度、輝度が250cd/平方メートル、コントラスト比が1,000:1(DCRオン時500,000:1)、応答速度が14ms(オーバードライブ時5ms)。映像入力インタフェースはHDMI×1、DVI-D×1、D-Sub×1。1.5W+1.5Wのステレオスピーカーを内蔵し、VESAマウント100mmに対応。スタンドのチルト角度は-2~20度。本体サイズはW546.6×D209.59×H404.9mm、重量は約3.8kg(スタンド部含む)。
2015年08月26日ピーワークは13日、ソーラーパネルを搭載した「ソーラー&USBチャージャー ミニバッテリ1200」を発売した。モバイルプラザ秋葉原での価格は1,814円(税込)。「ソーラー&USBチャージャー ミニバッテリ1200」は、ソーラーパネルを装備したバッテリ容量1,200mAhのモバイルバッテリー。バッテリーの充電は、ソーラーパネルからのほか、USBケーブル経由でも行える。本体にはLEDライトを内蔵しており、懐中電灯代わりとしても使用できる。付属する充電コネクタは、Apple Dock、microUSB、Nokia用、ミニB、SAMSUNG D800。本体サイズは約71×43×15mm、重さは45g。
2015年08月14日パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は8月6日、車室内のコックピットのデザイン性、パネルの操作性を向上する、カーナビゲーションシステム(カーナビ)やディスプレイオーディオなどの表示画面に適した「静電容量方式 曲面タッチパネル」を量産すると発表した。同社は、自動車のコックピットのデザイン性と操作性向上に向けて、プラスチック樹脂製カバーパネルを高精度に形成できる「射出圧縮成形技術」と「ヒート&クール成形プロセス技術」を開発。これにより、曲面デザインや穴あき成形を可能とした。また、一般的に感度が低下するとされるプラスチック製樹脂製カバーレンズ向けに独自の電極パターン設計とセンシング制御技術を融合した高感度フィルムセンサを開発、これによりプラスチック樹脂製カバーパネルながら高感度を実現したとする。さらに、耐湿、高温、熱衝撃特性などの高い信頼性を確保しつつ、樹脂製カバーパネルと高感度フィルムセンサを積層できる独自の真空貼り合わせ工法技術を開発したことで、高透過、低反射による高い視認性を実現したほか、防眩、反射防止、防汚などのコーティング処理を合わせることで、防眩性(映り込み防止)、低反射、およびタッチ面への指紋付着防止を図ることも可能としたとする。なお、同製品は5~12インチに対応し、アンチグレア(防眩タイプ)とクリアタイプの選択が可能なほか、AF(耐指紋性)との組み合わせも可能としている。
2015年08月07日ゲッティイメージズは、同社傘下のストックフォトサイト「iStock」が、クラウドストレージサービスの「Dropbox」と提携したと発表した。今回の提携により、iStockが提供する写真や映像素材をDropboxフォルダに直接ダウンロードすることが可能となった。また、選択した素材を一時的に保存できる「ライトボックス」との自動同期機能も近日中に実装予定となっており、ユーザーは最長12カ月間、過去にダウンロードしたコンテンツを再取得できるとのこと。また同機能では、グループ内のメンバーであれば、場所やデバイスを問わずライトボックス内のコンテンツを確認・閲覧できるようになるという。なお、今回のパートナーシップを記念して、iStockとDropboxでは特別キャンペーンを実施。iStock定額使用(EssentialsおよびSignature定額使用)の新規購入、または更新した個人ユーザーには「Dropbox Pro」の3カ月無料ライセンスを、法人ユーザーに対しては「ビジネス向けDropbox」の3カ月無料ライセンスを進呈するとのこと(同サービスを利用中のユーザーは適用外)。詳細は「iStock」サイトまで。
2015年08月05日ニフティは7月27日、ニフティクラウドにおいて、これまで提供してきた従来のコントロールパネルを閉鎖すると発表した。8月5日にコントロールパネルログイン後の画面を新コントロールパネルへ変更し、8月26日に従来のコントロールパネルを閉鎖する。新しいコントロールパネルでは、エンジニアリングパーツのインタフェースと統合し、各メニューを目的ごとに再構成したことにより、必要な機能を迅速に見つけることができる。また、サーバー作成など各種作業手順の簡略化や、セキュリティとコスト管理における利便性を向上。さらに新しい機能として、ファイアウォールのグループコピー機能、SSH Keyのアップロード機能、料金明細に表示されるサービス/機能(「シンプルVPN」等)が追加される。
2015年07月29日Googleは8月1日に、フォトストレージサービス「Google+ フォト」を廃止することを発表した。同社はGoogle+上に「Goodbye Google+ Photos, hello +Google Photos!」と題したメッセージを投稿。Google+ フォトにアップロードしたデータは「Google フォト」に引き継がれることを明かし、現行サービスのユーザーにGoogle フォトの利用を呼びかけた。Google フォトは、今年5月にGoogle+ フォトから独立した新フォトストレージサービス。1,600万画素までの静止画と1080pまでの動画を、無料かつ容量無制限で保存できる。
2015年07月22日エプソン販売は7月9日、インクジェットプリンターでプリントされた作品が対象のフォトコンテスト「エプソンフォトグランプリ 2015」の作品応募受付を開始した。グランプリ受賞者には賞金100万円が授与される。エプソンフォトグランプリ 2015は今回で10回目の開催。「ネイチャー部門」「ヒューマンライフ部門」「ファミリースナップ部門」「中学・高校写真部部門」「ビギナー部門」の合計5部門に分かれている。ビギナー部門はこのたび新設された部門で、41歳以上を対象とした「OVER41 優秀賞」、40歳以下を対象とした「UNDER40 優秀賞」の2つの賞を設ける。テーマは自由で、これまでよりも幅広い層からの作品募集を目指す。また、10周年を記念して、ネイチャー部門およびヒューマンライフ部門では各1作品に「10周年特別賞」を設けた。特別賞受賞者には「プロセレクション A2 ノビ対応プリンター SC-PX3V」が贈られる。作品はインクジェットプリンターで出力されたものが対象で、使用する機材のメーカーや機種は問わない。ネイチャー、ヒューマンライフ、ビギナー部門は六切・A4以上、ファミリースナップ部門はL判以上、中学・高校写真部部門は2L判以上のサイズが対象。組作品あるいはブック形式の作品はサイズ制限なし。作品の応募締め切りは12月7日。結果は2016年3月上旬にWebページにて発表する。ネイチャー部門とヒューマンライフ部門のグランプリにはそれぞれ賞金として100万円を授与。審査員は田沼武能氏、三好和義氏、エプソン販売が務める。
2015年07月09日長寿荘はこのほど、写真スタジオ「Bridal Photo Studio LUXE(ブライダルフォトスタジオリュクス)」を運営するホテル「ホテルクリスタルパレス」(茨城県ひたちなか市)内にオープンした。同スタジオのコンセプトは、「Re-MIND WEDDING~結婚は心刻むだけではもったいない」。韓国の写真スタジオと提携して、そのスタジオを完全再現したという。ヴィンテージな雰囲気やモダンアート空間など、全25種のセットを用意したミュージアム型のスタジオとなっている。料金プランは、「フォトウェディング20ページアルバムコース」(撮影料、スタジオ使用料、リュクスオリジナルアルバム20ページ、ウエディングドレス2着、カラードレス1着、タキシード、カジュアルスーツ各種(ドレスに合わせて用意)、ドレス小物、私服撮影、へメイク・撮影コーディネート一式/税別18万5,000円)など。
2015年07月06日クロアは、同社が提供するiOS向けデジタルフォトフレームアプリ「FaceFrame」の最新バージョンとなる「2.2.0」を公開した。アップデートすることで、Apple Watch上での操作や、GIFアニメーションの再生に対応する。iOS向け「FaceFrame」は、iPhoneやiPadをデジタルフォトフレームとして活用できるアプリ。カメラロールの写真やiTunesで同期したアルバムを指定して利用できる。また、「FaceFrame」専用アルバムを作成し、メールアドレスを指定すると、画像ファイルを添付したメールが届いた際、専用アルバムに画像が追加されていく。最新バージョンとなる「2.2.0」では、再生中のスライドショーに含まれる画像のサムネイル(最新のものから10枚まで)がApple Watch上で閲覧可能となるほか、スライドショーの開始・停止をApple Watchから操作できるようになっている。また、スライドショーに表示する画像の枚数の指定や、新着画像に表示されるメールの期間指定、GIFアニメーションの再生に対応している。
2015年07月02日キヤノンマーケティングジャパンは6月17日、フォトストレージ「Connect Station CS100」(以下、CS100)の発売を9月に延期すると発表した。それにともない、「SETでGET! キャッシュバック キャンペーン」の実施期間を延長する。2月に発表されたCS100は、1TBのハードディスクを内蔵するフォトストレージ。発表当初、6月の発売予定とされていたが、9月に延期する。「SETでGET! キャッシュバック キャンペーン」は、CS100と対象のデジタルカメラ、デジタルビデオカメラを購入することで、最大22,000円のキャッシュバックを受けられるというもの。CS100の発売延期にともない、対象期間と申し込み締め切りを変更した。対象期間は11月1日まで、申し込み締め切り日は11月18日まで。
2015年06月17日アドビ システムズは、4,000万点のロイヤリティフリーの写真素材やイラスト、ベクター画像を提供するストックフォトサービス「Adobe Stock」を開始した。単品画像の価格は1,180円/枚。10点の画像を3,480円/月(年間契約、Creative Cloudユーザーの特別価格)で、750点の画像を2万4,980円/月(年間契約)で利用できるサブスクリプション方式も用意されている。「Adobe Stock」の最大の特長は、Creative Cloudのデスクトップアプリケーション(PhotoshopやIllustrator、InDesignなど)と連携して利用できること。各アプリケーション内で必要な画像を検索し、透かし(ウォーターマーク)入りの画像をダウンロードしてどのように表示されるかをプレビューしたのち、アプリケーション上から購入手続きを行うことで透かしが外れる仕組みとなっている。他のストックフォトのようにWebブラウザとアプリケーションを行き来する必要がなく、ダウンロードから購入まで数回のクリックで完了するという。また、現段階で提供される素材は「写真」、「イラスト」、「ベクター画像」の3種類で、「動画」についても今後提供が予定されているということだ。また、こうした素材を購入できるだけでなく、フォトグラファーやクリエイターが自分で撮影・制作した画像を販売する仕組みも導入予定ということだ。ちなみに、同社が買収したストックフォトサービス「Fotolia」は、「Adobe Stock」とは別のサービスとして今後も継続される。なお、「Adobe Stock」の価格は、画像1枚につき1,180円。サブスクリプションプランとして、画像10枚を5,980円/月(月々プラン)、または3,480円/月(Creative Cloudユーザー向け特別価格、年間プラン)で、画像750枚を2万9,980円/月(月々プラン)、または2万4,980円/月(年間プラン)も用意される。なお、画像10枚のプランでは、1ヶ月の利用枚数が10枚に満たなかった場合、残りを翌月に繰り越せる制度が用意されている(最大120点まで、1年間)。逆に10枚では足りなかった場合は、1枚ごとに348円(年間プラン)ないし598円(月々プラン)で追加購入することが可能となっている(750枚/月のプランでは1枚180円で追加購入可)。
2015年06月16日アスクは15日、容量7,800mAhの防水モバイルバッテリーと充電用ソーラーパネルのセット「Venture 30 Solar Recharging Kit」を発表した。発売は6月中を予定している。価格はオープンで、推定市場価格は税別18,800円前後。Venture 30 Solar Recharging Kitは、米Goal Zero社製のモバイルバッテリー「Venture 30 Recharger」と充電用ソーラーパネル「Nomad 7 V2 Solar Panel」がセットになったキット。Venture 30 Rechargerは、IPX6相当の防水性能を持つモバイルバッテリー。本体に2.4A出力対応のUSBポート×2基と本体充電用のmicroUSBケーブルを備える。パススルー充電に対応し、本体バッテリを充電しながら接続機器への給電も可能。約65ルーメンのLEDライトを搭載する。なお、Venture 30 Recharger単独でも販売し、推定市場価格は税別12,500円前後。Nomad 7 V2 Solar Panelは、折りたたんでコンパクトに収納できるソーラーパネル。最大出力は5Wで、USBで5V/1A、DC12Vで0.3Aだ。Venture 30 Rechargerをフル充電する時間の目安は約8~16時間。本体サイズと重量は、Venture 30 RechargerがW82.5×H25×D114mm、約250g。Nomad 7 V2 Solar PanelはW440×H230×D20mm(使用時)、約512g。
2015年06月15日東京都・浅草にフォトスタジオを併設した猫カフェ「猫三昧」がオープンした。同施設は、フォトスタジオ併設型の猫カフェ。猫の保護活動を行う団体と同店の店長が出会い、一頭の猫を譲り受けたことが、オープンのきっかけであるという。東京都の平成25年度猫殺処分件数は1,200頭以上で、劣悪な環境で生活している猫も依然として多い。同店は猫の保護活動支援と事業の融合という新しい試みでもある。店内では、保護猫が"猫スタッフ"として活動中。フォトスタジオでは、子どもからシニアまで幅広い撮影を行っている。カフェとフォトスタジオを融合させたことで「撮影がきっかけで猫の里親になる」「猫カフェ利用だが、撮影もしてみたい」など、新たな出会いや展開も期待できる、としている。猫カフェの利用料金は平日30分税別500円(ドリンクなし)から、休日30分税別700円(ドリンクなし)から。里親になりたい人だけではなく、興味がある人や、猫と触れ合いたいという人も利用できる。カフェはフードは置かずドリンクのみ提供。これは猫とのひとときを楽しむことを優先しているためであるという。同店は、カフェとスタジオはほぼ一体化している。店内では猫が放し飼いになっているため「もしかしたらハプニング的に写真に入り込んでくるかもしれません。他の猫カフェでもフォトスタジオでもありえないシチュエーションをお楽しみ頂けたら幸いです」と話している。
2015年06月12日ユニットコムは10日、ソーラーパネルを3枚搭載した折りたたみ式充電器「K139 迷彩ソーラーチャージャー」をパソコン工房の通販サイト内雑貨店「Nantena」にて発売した。価格は税込6,135円。K139 迷彩ソーラーチャージャーは、迷彩柄のカバーが付いた太陽光で充電できるバッテリ。容量は5,000mAhで、5V/1A出力のUSBポート×2基を搭載している。本体にLEDインジケータが付いており、本体バッテリ充電時は緑のLEDが点灯する。本体スイッチをオンにすると、スマートフォンなど、接続したデバイスへ給電を開始する。また、天候などの都合で、ソーラーパネルから本体バッテリを充電できない場合でも、別売りのアダプタやケーブルで、本体のmicroUSBポートと外部電源を接続することで、バッテリを充電できる。本体サイズは、折りたたみ時がW170×H235×D30mm、広げた時がW630×H235×D10mm、重量は550g。なお、ケーブルやアダプタ類は付属しない。
2015年06月10日富士フイルムは、デジタルフォトアルバム「Wonder Photo Box」の発売を7月下旬に延期する。生産上の都合のため。Wonder Photo Boxは5月21日に発表されたデジタルフォトアルバム。発表当初、6月5日に発売するとされていたが、生産上の都合により発売を7月下旬に延期する。Wonder Photo Boxは、静止画や動画を1TBまで保存できるデジタルフォトアルバムだ。スマートフォンやデジタルカメラ、パソコン内など、家庭内でバラバラに保存されている静止画・動画を、まとめて管理できる。富士フイルム独自の画像解析ソフト「イメージオーガナイザー」を内蔵し、画像を「人物」「料理」「ペット」「風景」といった被写体ごとに自動で振り分けられるのも特徴だ。価格はオープンで、推定市場価格は税別32,500円前後。
2015年06月03日米Googleは28日(現地時間)、フォトストレージサービス「Google フォト」を容量無制限かつ無料で提供開始した。同サービスは、開発者カンファレンス「Google I/O 2015」にて発表された。Google フォトは、写真や動画をバックアップするストレージサービス。従来は、Google ドライブやGmailとの合計で15GBまで無料提供されていたが、今回のアップデートにより、容量無制限で利用できるようになった。バックアップした写真や動画は、スマートフォン、タブレットの専用アプリやWebページからアクセスできる。アプリの対応OSは、Android 4.0以上、iOS 8.0以降。アップロード可能なファイルは、1,600万画素までの静止画と1,080pまでの動画に制限されており、それを超えるものはアップロードの際に自動でリサイズされる。アップロードした画像や動画は「ディープラーニング機能」により分析し、人、場所、イベントなど撮影シーンの内容に応じて分類する。そのほか写真の検索機能を搭載。ストレージ内で探している写真にまつわるキーワードを検索すると、キーワードに合った写真がヒットする。
2015年05月29日●2015年、ストックフォトの世界的なトレンドは?デザイナーであれば、一度は利用したことのある「ストックフォト」。ゲッティイメージズが運営しているiStockは、撮影の手間をかけることなく、膨大なストックフォトの中から、イメージ通りの写真を購入できるサービスだ。使う側から見ればこうした捉え方になるが、iStockに作品を提供するフォトグラファーにとっては、いかに「ユーザーに選ばれる写真を登録するか」が成功の鍵となってくる。そのためには「写真のトレンド(ニーズ)を押さえる」ということも重要になる。そこで今回、iStockクリエイティブ プランニング部門ディレクターのRebecca Swift(レベッカ スィフト)氏に、「2015年のストックフォトのトレンド」についてのお話を伺った。Rebecca氏は、現在iStockでコンテンツの作成を担当するほか、ビジュアルコミュニケーションの将来について多くの分析結果を発表しており、あらゆる業種のトレンド、「今、世の中でどのような写真にニーズが集まっているか」ということに関するスペシャリストだ。――2015年のストックフォトに関する、世界的なトレンドについて教えてください。Rebecca氏:メガトレンドとしては、ソーシャルメディアを取り巻く「PERFECTLY IMPERFECT(完成された未完成)」というテーマです。これは分かりやすく言うとアマチュアが撮ったような写真のこと。「計算された素人っぽさ」が見る人の感情に訴えかけ、写真からストーリーや人間性までが感じられるような写真がトレンドとなっています。そのほかにも、一風変わった視点でシャッターを切った「POINT OF VIEW」、さまざまな年齢、人種、シーンを捉えた「ALL KINDS OF PEOPLE(多種多様な人々)」なども大きなトレンドですね。●「日本らしい」ストックフォトの需要――世界から見た、「日本らしい」ストックフォトの需要はどのようなものなのでしょうか。Rebecca氏:日本のフォトグラファーは「桜」や「お寺」「高層ビル」など、いかにも日本という写真がお好きなようです。しかし、桜などの写真はいっぱい提供されており、せっかく登録しても、使われる機会が少ない可能性があります。実際のところ海外では、ファミリーライフや教育、通勤など、ごく日常の生活シーンを切り取ったような写真に対してニーズがあります。多くのグローバルブランドがそういったものを求めており、アジアにアプローチする際に必要なのは、より当事者の目線の写真だということなんでしょうね。そのほか、伝統の文化を収めた写真もいいですね。例えば、「剣道」は海外では信頼、未来、強い決意、学びなどを象徴的に表現する際にセキュリティ企業などで用いられることが多いです。ですが、日本から剣道の写真が登録されることはとても稀です。――この先、トレンドになりそうな写真は?Rebecca氏:ひとつは、「The Vanguardians」です。これは環境やコミュニティーを守る、しっかりとした意志を感じるようなニュアンスのものです。ふたつめは「Wonderlust(放浪する気持ち、旅行熱,旅心)」ですね。例えば、深海の魚群と共に泳いでいる写真や断崖絶壁の登山など、圧倒的な自然のなかの人間という立ち位置を示した写真です。最初に説明した「計算された素人っぽさ」とは真逆のニーズで、新しい方向性があり、一般的な写真に対して圧倒的なプレミアム感をもった作品になります。確かに、見る限り簡単に撮れる写真ではない。フォトグラファーとしての技術に加え、その写真を撮るための時間と知識、そして危険の伴う旅が必要だ。「この写真じゃないと」というプレミア感は、作品を撮る上で大きなアドバンテージとなりそうだ。――最後にこれからiStockを利用する人達にアドバイスをお願いします。Rebecca氏:フォトグラファー側は「自分の写真のコスト」を意識してほしいということですね。うまくトレンドを押さえつつ、自身のオリジナリティを感じさせるものを押さえてもらえたらと思います。とはいえ、簡単なものばかりを撮るのではなく、ニッチな市場を意識してみるのもひとつの手です。また、全世界をターゲットとした場合、日常にあるごく当たり前の日本のシーンを撮ってみてください。寺やビル群など動かないものより、日本人の日常生活シーンはニーズがとても高いです。そしてユーザー側としてですが、iStockにはひとつのテーマにつき膨大な数の画像が存在しています。何かを探すときには適切な検索ワードを見つけることが大切ですね。サーチエンジンを上手く活用し根気強く探し続けることで、自分が求めていたイメージとぴったりの作品に必ず巡り会えると思います。昔、ストックフォトがフィルムだった時代はお目当ての写真を探すのも一苦労だったし、1枚借りるだけでもすいぶんとコストがかかったものだ。スィフト氏によれば、当時それらをスキャニングしてデータとして共有しストックする作業は、年間に3~5万点できればいいほうだったそうだ。現在ではデジタル化されたストックフォトの点数が飛躍的に増え、コストが下がり、そして簡単に検索ができるようになった。写真を撮る側も購入する側も、使いやすくなったiStockとそのトレンドをうまく活用し、自分の作品に活かしてほしい。
2015年05月28日写真やデザインの基礎、また品質向上のためのアイデア・テクニックを公開する、アドビシステムズ/コマーシャル・フォト主催の「デジタルフォト&デザインセミナー」が、5月22日に開催された。今年はPhotoshop誕生25周年、そして同セミナー開催10周年という記念の年でもある。そこで、「トップクリエイターのテクニックとアイデア」と題し、フォトグラファーのレスリー・キー(Leslie Kee)氏と、Photoshop生みの親であるソフトウェア エンジニアのトーマス・ノール(Thomas Knoll)氏を迎えた基調講演が行われた。今回はトーマス・ノール氏の講演の模様をレポートしたい。トーマス氏:「『Eat Your Own Dog Food』(自分で作ったドッグフードを食え)これは米国のIT業界でよく使われる表現です。つまりは製品として市場で販売する前に自社で使い勝手を試してみろ、ということなのですが、Photoshopの誕生はまさにそのような感じでした」最初にスクリーンに表示されたのは「27年間にわたって自社製品を使い続けてみたらこうなった」と大きく書かれた画面。トーマス・ノール氏がジョークを交えながら話をはじめた。トーマス氏:「写真との関わりは11歳のクリスマスにカメラを買ってもらったところからスタートしました。暗室で現像を行ったりカラー写真にチャレンジしたりと、写真の基本的な知識はこのころの試行錯誤がベースになっていると思います。ミシガン大学では博士課程に進み、「コンピュータービジョン」をテーマに研究を重ねました。これはコンピューターに「画像」というものを理解させるという内容で、画像処理という分野では「認識をさせる」というプロセスはとても大事なことでした。当時、卒業論文の製作はとても長くつらいものでしたがプログラミングをしてコードを書くのは楽しかったので…(笑)、合間をみては画像を認識させるためのプログラミングを書いていました。そのころ私の弟John Knoll(ジョン・ノール)は、カリフォルニアにあるスターウォーズの特撮で有名なILMという会社で、カメラオペレーターとして働いていました。ジョンは実務経験を通し、『ビジュアルエフェクトの将来はコンピューターグラフィックにある。だが、それにはコンピューターの画面に表示させるためのプログラミングが必要だ』と考え、相談を受けた私はプログラミングでそれに応じました。彼はこのツールに計り知れない可能性を感じ、私たちはさらに機能を追加して製品化しました。これがPhotoshopのはじまりです」はじめて製品が完成した時、2人はそれをあちこちの会社に持って行きデモンストレーションをして見せたそうだ。そこでPhotoshopはAdobeと運命的な出会いをすることになるのだが、今回会場では特別に当時と同じPhotoshop 1.0を用いてのデモが行われた。トーマス氏:「この画像、今ではとても有名になった写真ですが、座っているのはジェニファー。実は弟のワイフなんですよ(笑)Photoshop 1.0にレイヤーはありませんでした。また、レベル補正は私がPhotoshopで最初に開発した機能で、レベル補正のダイアログボックスには暗室での経験がダイレクトに反映されています。露出による明るさの調節や印画紙によってコントラストが変わる感覚など、デジタルでそれをどう表現するかというのが大きな課題で、試行錯誤の末、パラメータを用いることにより簡単に調整できるようにしたのです。デモでは島を増やしてみせたり、マスクチャンネルを用いて人物を簡単に切り抜いてみせたりしました」トーマス氏:「そんなこんなでスタートしたPhotoshopですが、最初のPhotoshopが完成した1990年頃は、スキャナーで写真を取り込むだけでもとても費用がかかりました。加工した写真を出力する簡易なプリンターなどもなかったため、いちいち印刷機で出力するという大掛かりな作業になりました。1枚出すに1000ドルかかった時代です。そこから25年の月日が流れ、ワークフローは進化しました。まさに『Eat Your Own Dog Food』の25年です。一番大きな進化はデジタルカメラですね。データをハイクオリティかつ簡単に直接取り込むことができるようになり、高品質のインクジェットプリンターの登場でPhotoshopを囲む環境はより創造性豊かなものとなったのです」今では自分の作品を再び撮影しはじめたというトーマス氏。自然や動物など生命観あふれるものがとても好きだということで、命の瞬間を切り取ったような写真が印象的だ。日本で撮影した写真はもちろんインド、アメリカ、ヨーロッパ、中国、そして一番好きな場所だという南極など、世界各地をめぐりたくさんの写真が紹介された。現在のPhotoshopではCamera Rawチームでエンジニアリングを担当しているトーマス氏だが、最後にPhotoshopの次のバージョンで搭載される予定の新機能を特別に紹介してくれた。トーマス氏:「次のバージョンではカスミを取ってくれる機能『DeHaze(デヘイズ)』が加わります。これはかすみや靄のかかった画像のディティールをよりはっきりと取り出してくれる機能で、もちろん逆に足すことで幻想的な雰囲気を出すこともできます。かすみの度合いを調整できたり、かすみがかかっている部分とかかっていない部分を自動的に判断して部分的にも処理してくれるでしょう。楽しみにしていてください」Photoshopの限りない可能性には驚くばかりだが、写真をこよなく愛する人だからこそ新しい技術の開発にも余念はない。今後のPhotoshopの発展にもぜひ期待したい。
2015年05月27日写真やデザインの基礎、また品質向上のためのアイデア・テクニックを公開する、アドビシステムズ/コマーシャル・フォト主催の「デジタルフォト&デザインセミナー」が、5月22日に開催された。今年はPhotoshop誕生25周年、そして同セミナー開催10周年という記念の年でもある。そこで、「トップクリエイターのテクニックとアイデア」と題し、フォトグラファーのレスリー・キー(Leslie Kee)氏と、Photoshop生みの親であるソフトウェア エンジニアのトーマス・ノール(Thomas Knoll)氏を迎えた基調講演が行われた。今回はレスリー・キー氏の講演の模様をレポートしたい。○"寝食より長い"Photoshopとの関係長い髪を後ろで束ね、帽子に黒縁メガネ。レスリー・キー氏のいつものスタイルだ。爽やかな笑顔で登場したレスリー氏は、流ちょうな日本語で話し始めた。レスリー氏:「私とPhotoshopが出会ったのは、2001年のニューヨークでした。気づいてみたら使い始めてからもう15年も経つんですね。私の1日の睡眠時間は2~3時間ですが、思えばそれ以外の時間の大半はPhotoshopを使っていて、食べる時間より、寝る時間より、Photoshopといる時間が長いということです(笑)私の撮影は比較的アナログな方だと周りからもよく言われますが、Photoshopも正直なところ、使いこなせているかといえばそうではなくて、簡単なことしかできません。だけど僕にとってPhotoshopは単純にレタッチしたり、色を調整したりするだけのツールではないんです。コミュニケーションツールのひとつなんですね」写真を撮るときは自分の頭の中でその写真のレイアウト(完成系)を考えながら撮影しているというレスリー氏。自分が撮った写真をデザイナーに渡す時は一緒にレイアウトのイメージも必ず渡すようにしていて、ここに文字を入れたい、こんな仕上がりにしたい、などそういったコミュニケーションが、Photoshopを使い始めてから飛躍的に伝わりやすくなったそうだ。○レスリー・キーを写真へと向かわせたふたつの事柄レスリー氏:「13歳のとき初めてフィルムカメラを買ってもらって写真を撮り始めたのですが、私の人生を大きく動かしたものがふたつあります。最初のひとつがユーミンのアルバム『ダイアモンドダストが消えぬまに』です。ジャケットの格好良さも、ユーミンの歌声も本当に衝撃的で、インスピレーションを受けました。この大好きなアルバムがきっかけで、写真や音楽に興味を持って活動し始めたのです」「ダイアモンドダストが消えぬまに」は1987年にリリースされた松任谷由実(ユーミン)の19枚目のオリジナルアルバムで、ジャケットには足を組んだ11人のユーミンが思い思いのヘッドドレスや帽子を身につけている1980年代後半の東京の空気感をパッケージした1枚だ。「SWEET DREAMS」や「霧雨で見えない」など誰でも聞いたことのある名曲が収録されており、今やデザインのみならず多方面で活躍する日本人デザイナーの信藤三雄氏がデザインを担当している。その後、カメラマンとなったレスリー氏は、松任谷由実のアルバムジャケットを手がけるようになる。会場では写真集のメイキングムービーが公開された。レスリー氏:「もうひとつはアフリカの子供たちを救うためのチャリティーとして多くのアーティストが参加した「We Are The World」。はじめて聞いたときに心が震え、『ああ、音楽は世界を救うことができるんだ!』と感じました。このふたつが私の人生の価値観を大きく変え、そしてカメラを持って世界に出ました」○「写真には魔法がある」1980年、建国から20年しか経っていなかったシンガポールを出て、レスリー氏はバックパッカーとしてネパールやインド、チベットなど世界を巡って写真を撮った。レスリー氏:「写真には魔法がある。撮影することで仲良くなれるし、機会があれば現像して渡すという会うきっかけもできる。旅の中で一番心が動いたのがインドのガンジス川でした。もう命のカオスで。躍動的でエネルギッシュ、常識を全て覆されて、生きるとはこういうことだと感じ決意を新たにしました。22歳から東京で写真をはじめ、そして作品を作りはじめたのです」レスリー氏は1000号にわたり表紙を撮影した「流行通信」から、6年間毎月一度は撮り続けている宝塚「歌劇」の表紙、VOGUE 台湾の表紙などアジア各地のファッション誌や広告で活躍。また、現在「美術手帖」で連載中の「 Beautiful Inspiration 」ではアート、ファッション、エンターテインメントを融合し、世界中の芸術を現代のモデルたちが体現するというこれまでになかったかたちの作品を発表しており、アート写真家として数々の写真集・写真展などの活動も行っている。レスリー氏:「写真家としてラッキーだったのは世界中のモデルやアーティストなどと出会い、撮影できたこと。チャンスがあればいつでも写真が撮れるよう、カメラを持ち歩いています。尊敬するYOKO ONO(オノ・ヨーコ)からは撮影だけでなく、愛と平和、LOVE&PEACEを教えてもらいました。私はまだプロになって17年目の若造ですが、こうしてカメラを通じて人と出逢い、たくさんのことを学ばせてもらいっています。それを少しでもこうしてステージで皆さんと共有できて、今日はとても嬉しいです」Photoshopに関する話に始まり、自身と写真との関係を語ったレスリー・キー氏。ひと言ひと言、心のこもった日本語で語り、聴衆への謝辞をもって場を締めくくった。
2015年05月25日ジャストシステムは21日、デジタルカメラで撮影した写真や動画を使って、オリジナルフォトムービーを手軽に制作できるソフト「感動かんたん!フォトムービー7」と「感動かんたん!ウエディング フォトムービー7」を発表した。6月19日より発売する。価格は税別6,300円から。○感動かんたん!フォトムービー7感動かんたん!フォトムービー7は、2ステップでオリジナルフォトムービーを作れるソフト。価格は通常版が7,800円、ダウンロード版が6,300円、書籍セットが8,800円、書籍+スキャナセットが16,800円、バージョンアップ版が3,150円(いずれも税別)。書籍セットには、フォトムービーの作成方法を解説したガイドブックが付属する。書籍+スキャナセットは、ガイドブックとフォトスキャナをセットにした製品。対応OSはWindows Vista(SP2) / 7 / 8 / 8.1。デジタルカメラやビデオカメラで撮影した写真・動画を選び、スタイル(演出効果+音楽)を選ぶと、写真の明るさや動画の動きを分析し、イメージにあった音楽、映像効果を設定して、自動でフォトムービーを生成してくれる。パン・ズームの効果を追加したり、画像の調整と補整、セピアやモノクロなど色調の変更、字幕の挿入、ナレーションの追加などの細かな調整も可能。作成したフォトムービーは、HD / DVD / iPhone / iPod touch / iPad / YouTube / Facebook / Androidなどに合わせた形式で保存できる。新バージョンでは、BGMに合わせて、写真や動画の表示位置を0.01秒単位で設定できる「ぴったり位置合わせ」を搭載した。曲のサビや切り替えのタイミングで見せたい写真を表示させるなど、より細かな調整が行える。また、専用アプリ(Android / iOS)を使って、スマートフォンで撮影した写真、動画、音声をPCにワイヤレス転送できる「SMACom Wi-Fi写真転送」を提供している。○感動かんたん!ウエディング フォトムービー7感動かんたん!ウエディング フォトムービー7は、上記の感動かんたん! フォトムービー7にウエディング用のスタイルや写真素材などを追加した製品。価格は通常版が9,800円、ダウンロード版が8,300円、書籍セットが10,800円、書籍+スキャナセットが18,800円、フォトブックパックが12,900円、バージョンアップ版が4,150円、結婚式おまかせパックが16,900円(いずれも税別)。書籍セットには、フォトムービーの作成方法を解説したガイドブックが付属している。書籍+スキャナセットは、ガイドブックとフォトスキャナが付いたセット。フォトブックパックは、ガイドブックに加え、オリジナルのフォトブックが作成できるチケットが付いた製品。結婚式おまかせパックは、ガイドブックに加えて、ラベル作成ソフト「ラベルマイティ14 プレミアム」がセットになった製品。
2015年05月22日ソースネクストは14日、手軽にウェディング用のフォトムービーが作成できるWindows用ソフトウェア「心に響く Weddingフォトムービー2」の販売を開始した。価格は税別9,800円。同時に、ウェディングテンプレートが入っていない「心に響く フォトムービー2」も発売する。こちらの価格は税別で6,980円。どちらも映像クリエイターのプロが監修したテンプレートを100以上収録し、2ステップで初心者でも手軽にフォトムービーが作成できる。前バージョンのDVDやブルーレイディスクへの出力、写真の傾き補正などの機能に加えて、写真を装飾できるキラキラスタンプ/コロコロスタンプ/装飾ペン機能や、効果音を追加する機能などが搭載された。対応OSはWindows Vista / 7 / 8 / 8.1。
2015年05月14日