米Splunkはこのほど、企業向けビッグデータ分析ソフトウェア「Splunk Enterprise」の最新版となる「Splunk Enterprise 6.3」の一般提供を開始したと発表した。「Splunk Enterprise 6.3」では性能の引き上げが実現されており、Splunk Enterprise 6.0と比較して要求されるハードウェアのコストが半分まで削減されている。「Splunk Enterprise 6.3」の主な注目ポイントは次のとおり。検索、レポート、データオンボーディングの速度が2倍に高速化ハードウェアに必要な費用を従来のバージョンと比較して50%削減さまざまな可視化機能の提供HTTP/JSON APIによる操作の提供新しいモニタリングおよび可視化機能による運用の簡素化Splunkはさまざまなテキストデータをリアルタイムに分析することを得意とする企業。テラバイトやペタバイトといったビッグデータをインタラクティブに解析することで、システムモニタリングや調査、経営判断材料の抽出といったさまざまなシーンで活用できるが、近年はセキュリティに関する解析で業績を伸ばしている。
2015年09月30日freeeは9月30日に、中小企業向けのマイナンバー管理サービス「マイナンバー管理 freee」を提供開始した。同サービスは、マイナンバーの収集から保管までをクラウド上で完結させており、同社が提供する給与計算・会計サービスと連携することで、さらにマイナンバーの利用までを含めた一連の業務がクラウド上で完結されることになる。これにより、マイナンバー管理にかかる手間を抑えることができる。「マイナンバー管理 freee」に入力されたマイナンバーの情報は、暗号化したうえでクラウド上に保管され、収集したマイナンバーは特定の人のみ閲覧できるよう、権限を設定できるという。これに加え、マイナンバーの参照や更新、アクセス権限の変更やログイン履歴などが全て記録されるなどのセキュリティ体制となっている。また、同サービスでは、「マイナンバー解説ガイド」「社内研修のための従業員向けガイド」「専門家によるマイナンバー対策セミナー動画」の情報も提供されるという。今後公開予定の機能として、従業員がスマートフォンから自身のマイナンバーを入力したり本人確認書類をアップロードできる機能と、「給与計算 freee」「会計 freee」との連携が挙げられている。また、個人に配布されるマイナンバー(個人番号)の管理に加えて、法人マイナンバー(法人番号)の管理や、取引先の個人事業主のマイナンバー収集にも対応していく構えだ。「マイナンバー管理 freee」の料金は、人数の上限なしで月額980円となっている。「クラウド給与計算ソフト freee」ならびに「クラウド会計ソフト freee」を利用しているユーザーは無料で「マイナンバー管理 freee」を利用できるという。2015年12月31日までは、全てのユーザーに無料で提供される。
2015年09月30日北日本銀行は16日、顧客のマイナンバー運用・管理に対する支援として、セコムとビジネスマッチング契約を締結したと発表した。マイナンバー制度は、2016年1月からの運用開始にさきがけて10月からマイナンバーの通知が始まる。マイナンバーの取扱いについては全ての事業者が安全管理措置を講じることが義務付けられている。○サービス内容北日本銀行が顧客からマイナンバー運用・管理の相談を受付した場合、セコムを紹介し、セコムからサービスを提案する。サービス名:セコムあんしんマイナンバーサービス特徴:(1) セコムの持つ運営ノウハウをベースに、安全で効率的なWeb収集(2) セキュアデータセンターで世界最高基準の保管(3) 帳票作成機能で取り扱いも安全、マイナンバーデータは社内に残さない運用が可能(4)保存期間管理機能(廃棄予定日アラート)で確実に廃棄北日本銀行は、今後も地域経済活性化に向け、顧客の経営課題解決に向けた取り組みに努めていくとしている。
2015年09月18日シーイーシーは9月17日、マイナンバー制度への対応を急ぐ企業に向けた新サービスとして、短期間かつセキュアにマイナンバー情報の収集から暗号化して保管する「SmartSESAME MultiScan!(スマートセサミ マルチスキャン)マイナンバー対応サービス」を発表した。提供開始は10月1日から。同社は同サービスおよび関連サービスについて、今後3年間の累計で1万ライセンスの導入を目指す。同サービスは、ICカードや生体認証に対応する同社独自という認証技術を利用し、ログイン時に個人を特定し、複合機でスキャン(電子データ化)、暗号化したデータを同社や各社が提供する保管サービスとシームレスに連携するもの。本人認証と暗号化、利用ログ管理(いつ・誰が・何を・どこでスキャンしたか)により不正なアクセスを防ぎ、マイナンバーの安全管理措置に準拠したセキュアな運用を実現するという。また、既存の複合機を使い、社内システムの大きな変更が無く、複雑な操作方法や専用スキャナーも不要なため、ユーザー企業はリーズナブルなコストでマイナンバーに対応する収集・管理業務を実現できるとしている。なお複合機は、キヤノン/コニカミノルタ/シャープ/東芝テック/富士ゼロックス/リコーの各社の製品に順次対応するとのこと。同サービスでは、メーカーや機種が異なる複合機でも共通の設定・操作でマイナンバー情報をスキャン可能という。複合機の操作パネルから、「マイナンバー専用スキャン」機能を簡単に利用できるとしている。パナソニック ソリューションテクノロジーのOCR技術をスキャンエンジンに組み込んでおり、高精度な文字認識率のため、マイナンバー書類のかすれ文字やつぶれ文字も読み取り可能という。電子データ化したマイナンバー情報を厳重に管理するため、同社のデータセンターを始め、各社の保管サービスとシームレスに連携する。
2015年09月18日前回はマイナンバーの収集というマイナンバー取り扱いの入り口となるシーンで、オンプレミスのシステムvsクラウドのシステムの比較をみてきました。今回はマイナンバーの利用・提出シーンについてみていきますが、ここはオンプレミスのシステムとクラウドのシステムで、明確な機能差がでるシーンではありません。そこで、マイナンバーの利用・提出というプロセスで、よりセキュアに対応するための機能などをみていきます。○マイナンバーの利用シーンでよりセキュアに作業するための機能オンプレミスのシステムでもクラウドのシステムでも、収集・入力されたマイナンバーは専用のデータベースに登録・管理されるようになっています。では、年末調整など個人番号欄が設けられた書類を作成する作業を行う際に、マイナンバーはシステムでどのように取り扱われるのでしょうか。年末調整を例にとると、マイナンバーは社員情報と紐付けて管理されていますので、源泉徴収票など個人番号欄が設けられた書類をシステムで作成する場合、パソコン上の源泉徴収票画面にマイナンバーを表示することができます。ただし、マイナンバーの取扱担当者や責任者だけで年末調整作業をするのならばマイナンバーが表示されていても良いわけですが、それ以外の社員も作業するのであれば、取扱担当者や責任者以外の社員の場合はマイナンバーを非表示にする必要があります。実際の年末調整の作業では、計算にかかわるデータが正しく入力されているか、計算が正しく行われているか、などに集中して作業するわけですから、作業中の画面では取扱担当者や責任者であっても、一切マイナンバーを非表示にして、マイナンバーを気にせずに作業できるようにすることが、漏えいリスクを軽減する意味でも望ましい機能といえるのではないでしょうか。その上で、取扱担当者や責任者が、個人番号欄のマイナンバーの正しさも含めて、最終確認する際に、マイナンバーを表示するように指示することで、マイナンバーも表示されるようになる機能があれば良いのではないでしょうか。このような機能はオンプレミス、クラウドにかかわらず実現可能な機能ですので、システムを選択する際のひとつのチェックポイントにしてください。○マイナンバーの記載された申告書等の提出をセキュアに行うための機能マイナンバーの記載された書類を行政機関に提出する際に、よりセキュアな対応を考えれば、書面で提出するのではなく、電子申告・申請で提出したいものです。書面で税務署まで持っていくということは、マイナンバーが記載された書面を持ち運ぶ際の安全管理措置として封筒に入れた上でさらに鞄に入れて運ぶなど、紛失や盗難などを防ぐための安全管理措置を講じる必要があります。また、マイナンバーが記載された申告書等の書面での提出では、従来の提出時と比べて手続きも煩雑になります。マイナンバーの提供を受ける場合は厳格な本人確認が義務付けられていることから、マイナンバーが記載された申告書等を受け取る側の税務署もこの本人確認を行うことになるからです。そのために、本人が申告書等を提出する場合は、「記載された個人番号が正しい番号であることの確認(番号確認)及び申告等を提出する者が番号の正しい持ち主であることの確認(身元確認)が必要とされています。具体的には、原則として、(1)個人番号カード(番号確認と身元確認)、(2)通知カード(番号確認)と運転免許証(身元確認)、(3)個人番号が記載された住民票の写し(番号確認)と運転免許証(身元確認)などで本人確認を行うこととされています。」(国税庁「国税分野におけるFAQ」Q3-1)また、税理士など代理で提出する場合は、「代理人の方が税理士の方である場合には、(1)税務代理権限証書、(2)税理士証票、(3)顧客の個人番号カードや通知カードの写しなどにより、本人確認をさせていただきます。」(国税庁「国税分野におけるFAQ」Q3-6) とされており、税理士の場合は、顧客の通知カードなどのコピーまで必要とされることから、顧客の通知カード等のコピーを保管していない場合は再度顧客から取得する必要があるなど、書面での提出は煩雑かつリスクの高い提出方法になります。こうした書面での提出に対して、電子申告・申請ではマイナンバーが電子申告データの必要な箇所にセットされていれば、手続き的には従来と同様の方法で提出できます。マイナンバーの漏えい等のリスクを軽減するという点および手間を軽減するという点から、マイナンバーの入った申告書などの提出では、電子申告・申請の機能は必須といえます。この電子申告・申請ですが、行政側の対応としては、国税分野ではe-Tax、地方税分野ではeLTAX、社会保険分野ではe-Govとそれぞれシステムが分かれていますが、マイナンバーを管理するシステムがそれぞれの分野の書類作成ソフトと連係して電子申告・申請できるようになっていればベストといえます。マイナンバーの記載された申告書等の提出では、電子申告・申請に対応しているかが、システム選択のチェックポイントとなります。○利用・提出シーンでほしいもう一つの機能提出をセキュアに行うには、書面での提出ではなく電子申告・申請がベストということにはなりますが、どうしても書面で提出しなければならない場合や、源泉徴収票を本人交付する場合で、マイナンバーを印刷しなければならないケースがあります。マイナンバー対応のシステムでは、当然個人番号欄がある書類にマイナンバーを印刷する機能はついてきますし、マイナンバーの印刷を指示できるのを取扱担当者や責任者に限定する機能もついてくるはずです。税務署など行政機関への提出物へのマイナンバーの印刷は必須ですが、本人交付の源泉徴収票はどうでしょうか?この連載のなかでも確認しましたが、本人交付の源泉徴収票には、従業員本人や扶養親族のマイナンバーは印刷しなければならないことになっています(国税庁「国税分野におけるFAQ」Q2-8) 。ただし、所得証明などで金融機関などに提出する際には、マイナンバーを提供することはできないため、仮に源泉徴収票にマイナンバーが印刷されている場合は、マイナンバーが読み取れないようにマスキングすることが必要となります。このようなことまで従業員に周知することは、実際のところ困難ですし、従業員にとっても手間の掛かることになりますので、取扱担当者や責任者に印刷指示を限定するとともに、マイナンバーを印刷する・しないも選択できるようにし、本人交付の源泉徴収票にマイナンバーの印刷を希望しない従業員分は印刷しないことができる機能もほしい機能の一つといえます。今回は、マイナンバーの利用・提出シーンで、セキュアに対応するためにほしい機能をみてきました。次回は、保管・廃棄シーンで、オンプレミスのシステムとクラウドのシステムで講じなければならない安全管理措置がどのように違ってくるのかをみていきます。著者略歴・中尾健一(なかおけんいち)アカウンティング・サース・ジャパン株式会社取締役1982年、日本デジタル研究所 (JDL) 入社。30年以上にわたって日本の会計事務所のコンピュータ化をソフトウェアの観点から支えてきた。2009年、税理士向けクラウド税務・会計・給与システム「A-SaaS(エーサース)」を企画・開発・運営するアカウンティング・サース・ジャパンに創業メンバーとして参画、取締役に就任。マイナンバーエバンジェリストとして、マイナンバー制度が中小企業に与える影響を解説する。
2015年09月14日オーダーメイドウェディングを提案するイベント「The Praise vol.2」が9月26日、27日の2日間、東京・目黒の「She said YES!」で開催される。同イベントを手掛けるのは、これまで数多くのオーダーメイドウェディングをプロデュースしてきた「トランジットクルー(TRANSIT CREW)」と、移動式教会“モバイル・チャペル”などで空間演出を行う「サンタフラミンゴ(Santaflamingo)」。今年の2月に開催された第1回目では、レセプションを含めた3日間の来場者数が1,300名を超え、好評を博した。今回は、会場を2フロアに拡大。1階では“Folk Table”をテーマに、ナイトギャザリングのスタイルを提案する。2階では“the contemporary mood”をテーマに、結婚式の披露宴で新郎新婦が座る席となる“高砂(たかさご)”やゲストテーブルのアレンジなどのコンテンツを展開する。出店するのはドレスブランド・エヌ_ドレス(N_DRESS)、ブライダルセレクショップ・ザ・サリィ(THE SURREY)、オーダーメイドの花屋・フィグ(figue)、ランジェリーブランド・チヨノアン(Chiyono Anne)、ヘアジュエリーブランド・プリュイ(pluie)など。また26日にはスペシャルコンテンツとして、10年10月に閉館した神奈川・藤沢のミニシアター「フジサワ中央」の元スタッフである高林健と長谷川文乃が立ち上げた移動式映画館「輪輪シネマ」による特別上映も行われる。【イベント情報】「The Praise vol.2」会場:She said YES!住所:東京都目黒区青葉台3-18-3 THE WORKS 2階会期:9月26日、27日時間:12:00~21:00(22日は19:00まで)
2015年09月13日オービックビジネスコンサルタントは9月11日、マイナンバー制度に企業が対応するための番号収集・保管サービスである「OMSS+マイナンバー収集・保管サービス」をクラウドにおけるプライバシーコントロールを定めた国際基準のISO/IEC 27018に準拠している日本マイクロソフトのMicrosoft Azure(以下、Azure)の基盤を通じて提供することを発表した。同サービスは企業が必要とするマイナンバー対応業務のプロセスを効率的かつ安全に行えるクラウドサービスとして、Azureを基盤に開発した。企業業務に必要となるマイナンバー制度の対応業務プロセスを標準化したサービスでありながら、高いセキュリティによって安全性を提供。個人番号の取得・本人確認・保管・利用・廃棄の一連のプロセスのためのツールを利用企業に提供する。また、サービス上で保管した企業の個人番号情報はエクスポート機能やAPIにより、様々な基幹業務システムとの連携が可能。すでに奉行シリーズを利用している企業は、マイナンバーを利用する際に同サービスと同シリーズを自動連携して使用できる。企業運用上のリスクを低減するために強固なセキュリティを提供し、独自のセキュリティ機能として標準のID・パスワードだけでなくワンタイムパスワードを組み合わせて運用する。導入企業の管理者(個人番号事務実施者)の場合にはクライアント証明書(電子証明書)を発行し、利用可能なユーザーを制限している。マイナンバー制度上、企業は継続的な番号管理のため履歴を記録する必要があるが、サービス上で番号利用したログをすべて記録し、企業の運用状況の管理が可能だ。さらに、同サービスはAzureの日本国内のデータセンターのみで運用され、契約は日本国法に準拠。保管された企業ごとのマイナンバー情報は分割・暗号化。主として東日本のデータセンターで保管を行い、西日本のデータセンターをバックアップセンターとして活用し、予測不可能な災害発生時にも対処可能なサービス構成を実現している。加えて、同サービスに対するセキュリティ攻撃にはWebアプリケーションファイアウォールなどを採用しており、過去のあらゆる多種多様な攻撃に対応するとともに第三者による定期的な脆弱性診断を実施し、継続的なセキュリティ対策を行う。そのほか、重要なサービス運用管理ではログ情報による状況分析やソフトウェアの状態監視といった運用管理を行っており、OBCの専任担当者が電子ロックによる入退室管理及びビデオ記録した専用ルームにて作業を実施し、履歴はすべて記録される。同社では、すでに先行契約販売を開始しており、約60万人以上の収集・保管が確定。今後、OBCと日本マイクロソフトでは、2016年3月末までに800万人のマイナンバー保管を目指す方針だ。
2015年09月11日日立ソリューションズは9月8日、2016年1月のマイナンバー制度の施行に向け、企業が実施すべき安全管理措置(特定個人情報としての厳格な管理)に適した「マイナンバーセキュア管理システム」を10月1日から販売開始すると発表した。価格は年間150万円(税別、マイナンバー登録数500の場合)~。同システムは日立製作所の秘匿検索技術により、暗号化したマイナンバーをデータベースに保存するとともに、業務アプリケーションが暗号化したままで検索・利用できる仕組みを提供する。これにより、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に規定された「源泉徴収票など法定調書印刷」や「マイナンバーの検索結果の表示」など必要な場合のみ、許可された業務担当者がマイナンバーを視認することを実現し、安全管理措置に沿った対策を可能とした。さらに、日立ソリューションズの信頼性の高いデータベース技術を用いて内部構造を隠ぺいすることで、マイナンバーの所在を特定不可能とした。企業は既存の人事・給与システムや帳票システムなど顧客の基幹システムに同システムを追加することで、安全安心な環境の構築が可能となり、同社ではシステムの導入に伴うシステム構築も支援していく。今後、同社では企業のマイナンバー制度対応を支援していくとともにマイナンバー情報の用途拡大に対応し、企業が保有するプライバシー情報を保護するソリューションを順次提供していく。また、同システムにて採用している秘匿検索技術を日立ソリューションズがこれまで培ってきたセキュリティ技術とあわせて、マイナンバー管理以外の分野へ適用拡大していく予定だ。
2015年09月08日ファッションブランド「ANTEPRIMA(アンテプリマ)」では、パンダの形をした人気のワイヤーバッグに超ビッグサイズのGIANT PANDA WIREBAG「ジャイアント・パンダ・ワイヤーバッグ」が登場。9月12日(土)からアンテプリマ表参道ヒルズ店にて期間限定で受注販売される。何とも言えないたれ目具合で愛らしいこの姿に女心をくすぐられ、つい目を奪われてしまうパンダ・ワイヤーバッグ。「欲しい!でもちょっと大きすぎ?」それもそのはず、なんとこのバッグ、170cmという超ビッグなサイズなのだ。一般的な女性の身長を超えてしまうため、普通に携帯するのは無理!?既に発売されているスモールサイズのパンダ・ワイヤーバッグは、入荷しては完売を繰り返す人気商品。アイキャッチになるユーモアたっぷりのパンダ・ワイヤーバッグは、コーディネートのはずしアイテムとしてファッショニスタの間でも話題に。今回登場のビッグサイズも通常サイズのワイヤーバッグ同様に熟練した職人の手で手編みして作られている。ちなみに、販売はオーダーした人のためだけに特別に編み立てる完全受注制となっている。サプライズ・プレゼントや新居、新オフィスのお祝いなどにも使えそう?9月12日には、ジャイアント・パンダ・ワイヤーバッグと一緒に写真を撮ってTwitterまたはInstagramから「#アンテプリマパンダ」タグをつけて投稿すると、 抽選でパンダ・バッグがプレゼントされる企画も展開されるので、併せてチェックをしてみて。(text:Miwa Ogata)
2015年09月07日前回は、オンプレミス(自社運用)のシステムvsクラウドのシステムでの、提供される機能の違いを概要レベルでみてきました。今回はマイナンバーの収集シーンで、オンプレミスのシステムvsクラウドのシステムの機能の違いが、業務運用にどのように影響を与えるのか、利用するシステムで異なる業務上の留意点についてみていきましょう。○オンプレミスのシステムではマイナンバーの収集は担当者の作業になるオンプレミスのシステム、つまりパソコンにインストールして使用するタイプの給与ソフトでは、基本的にマイナンバーの収集や本人確認にかかわる機能はシステムには組み込まれていません。従業員データと紐付いたマイナンバー専用のデータベースが用意され、登録・編集権限がある担当者がこのデータベースにマイナンバーを入力できる機能が用意されるだけです。オンプレミスのシステム利用の場合マイナンバーの収集から入力まで従業員からのマイナンバーの収集、本人確認から入力まで、どのように行うことになるのでしょうか? 今年中にマイナンバーを収集する場合、以下のようにいくつかの方法が考えられます。(※1)従業員の本人確認は、入社時に身元確認がおこなわれていれば、番号確認だけ行えば良いことになります。その場合、運転免許証など身元確認書類の提示は不要となります。(※2)ベンダーによっては、マイナンバーの入力方法にあわせた記入表を提供し、これにマイナンバーを記入して入力表にするケースもあります。1~3のいずれのケースも、従業員から担当者へマイナンバーが書面で受け渡される点、また、担当者が入力する間は担当者がこれらの書類を管理しなければいけない点で、漏えいや紛失のリスクに対応した安全管理措置を考えなければなりません。マイナンバー入力の際に参照した書類はその後どうする?また、マイナンバーを入力する際に参照した書類は、その後どのように取り扱えば良いのでしょうか?1の扶養控除等申告書の場合は、企業に提出することで税務署に提出することとなり、企業で保管が義務づけられている書類ですので、マイナンバー記載の重要書類として、施錠保管できる書庫などで厳重管理することになります。2のケースでは、通知カードならば返却し、コピーならば破棄してしまえば、これらの書類を管理する必要はなくなります。ただし、マイナンバーが正しく入力されているかどうかをのちのち確認することが困難になってしまいます。3の記入表は、マイナンバー入力後破棄してしまえば、管理する必要はなくなります。ただし、2と同様に、マイナンバーが正しく入力されているかどうかをのちのち確認することが困難になってしまいます。このマイナンバーが正しく入力されているかどうかという点では、1と3の方法では収集時点で従業員本人の番号確認しかしていないため、もともと扶養親族のマイナンバーの正しさを確認できない方法です(制度上は扶養親族の本人確認は従業員が行うこととなっています)。扶養親族も含めたマイナンバーの正しさを担保したいという事業者からの要望・問い合わせに答えて、特定個人情報保護委員会が8月にQ&A(※)を公表しています。このQ&Aでは、「正しい番号かを確認するために、事業者が扶養親族の通知カードや個人番号カードのコピーを取得することはできますか」という問いに、以下のように答えています。「個人番号関係事務においては正しい個人番号が取り扱われることが前提ですので、事業者は、個人番号関係事務を実施する一環として、個人番号カード等のコピーを取得し、個人番号を確認することが可能と解されます。」このQ&Aから、2の方法が扶養親族も含めたマイナンバーの正しさを担保するためにはより良い方法といえますが、収集・入力後も登録されたマイナンバーの正しさをいつでも確認できるように取得した通知カードのコピーを保管する場合には、重要書類として施錠保管できる書庫などで厳重管理する必要があります。(※) 特定個人情報保護委員会「Q&Aの追加」より○クラウドのシステムでは収集からシステムが対応前回見たとおり、クラウドのシステムではクラウド上のサーバーに用意されたマイナンバー専用のデータベースに、アクセス権が付与された人ならばどこからでもアクセスできます。この仕組みを活かして従業員に本人および扶養親族のマイナンバーを入力できるアクセス権を与え、従業員本人がマイナンバーを入力できる機能が用意されているものがあります。この場合は、従業員本人が入力することで、収集が完了することになりますので、担当者にかかる負荷も軽減できます。また、クラウドのシステムでは、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットからの入力にも対応できますので、従業員本人が入力する場合、自宅からでも入力できることになります。では、本人確認はどのように行うのか、たとえば担当者が立ち会って会社のパソコンで従業員に入力してもらうようなケースでは、オンプレミスのシステムのところで見たような方法で担当者が本人確認することで済ますこともできますが、それでは前項でみたように、登録されたマイナンバーの正しさをのちのちまで担保することはできません。クラウドのシステムでは、本人確認書類を画像データとして取り込み、登録されたマイナンバーと紐付けて管理できる機能をもつものもあります。これができれば、従業員が自宅でスマートフォンから入力する際に、本人確認書類(通知カード+運転免許証など)も撮影して画像データとしてアップすれば、担当者はパソコン上で本人確認することもできます。扶養親族の通知カードも同じようにアップするようにすれば、扶養親族のマイナンバーの正しさも担保することができます。これらのクラウドのシステムでは、収集および本人確認がシステムに組み込まれたかたちになっていますので、オンプレミスのシステムに比べ、マイナンバー収集時のリスクや手間が大幅に軽減されます。マイナンバーの収集というマイナンバー取り扱いの入り口となるシーンでは、確実にクラウドのシステムの方が、楽で確実な収集ができることになります。次回はマイナンバーの利用・提出シーンで、オンプレミスのシステムvsクラウドのシステムの詳細な比較をみていきます。著者略歴・中尾健一(なかおけんいち)アカウンティング・サース・ジャパン株式会社取締役1982年、日本デジタル研究所 (JDL) 入社。30年以上にわたって日本の会計事務所のコンピュータ化をソフトウェアの観点から支えてきた。2009年、税理士向けクラウド税務・会計・給与システム「A-SaaS(エーサース)」を企画・開発・運営するアカウンティング・サース・ジャパンに創業メンバーとして参画、取締役に就任。マイナンバーエバンジェリストとして、マイナンバー制度が中小企業に与える影響を解説する。
2015年09月07日蜷川実花が手掛けるファッションブランド、エム / ミカ ニナガワ(M / mika ninagawa)のウェディングドレスコレクション第2弾が、9月1日に都内某所で披露された。色とりどりのウエディングドレスのテキスタイルは、蜷川撮影が撮影した写真をグラフィックに落としこんでプリントしたもの。特に今季は香水瓶を想起させるフェミニンな曲線や花々の香りをイメージさせるロマンティックなデザインに仕上がっている。ブライダル事業を総合的に手掛ける株式会社クラウディアとのコラボレーションにより誕生した同コレクションは、2015年2月にデビュー。蜷川の映し出す鮮やかな世界感をそのままドレスへ投影した、赤やピンク、オレンジ、黄、青など独創的で芸術的なカラードレスが注目を集める。1stコレクションでは、全12型計24着が2015年夏より展開されており、今回新たに発表された2ndコレクションは、全10型計23着で、2016年春より、全国の有名ホテル、結婚式場、衣装店にて取り扱いがスタートする。また、9月には、大阪・梅田の結婚式場「ル・センティフォーリア大阪」に、蜷川実花がディレクションを行ったブライズルーム3室が登場。蜷川作品の極彩色を活かした壁紙を始め、独創的で華やかな空間がパートナーとの記念すべき1日をロマンティックに演出してくれる。家具セレクトを含む内装は、セレクトショップや個人邸のインテリアプランナーとして活躍する笠原英治が手掛けた。更に、グアムで最も有名な景勝地・恋人岬の新チャペル「アモール・イン・ザ・スカイ」へもオリジナルブライズルーム&ウエディングルームのオープンが決定している。
2015年09月02日富士通マーケティングは8月31日、マイナンバー法対応ソリューションとして新たに「FUJITSU インフラ構築サービス AZBOX マイナンバー業務システム連携PC」をラインナップに追加し、10月1日に提供を開始すると発表した。同ソリューションは、標準搭載の静脈認証により、手のひらをかざすだけで「なりすまし」チェックとOS、人事給与システムへのログインが完了するなど、安全性と利便性が両立したPC環境を提供するもの。「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)(以下、ガイドライン)」の「技術的安全管理措置」で求められるセキュリティ要件を組み込んだ、マイナンバー業務用に適したPCとなっている。主な特徴として、標準搭載された静脈認証により、手のひらをかざすだけで「なりすまし」チェックとOS、人事給与システムへのログインが完了するなど、利便性と安全性が両立した環境を提供する。また、「GLOVIA smart きらら人事給与」や「GLOVIA smart」シリーズのほか、応研「大臣」シリーズ、OBC「奉行」シリーズ、PCA「PCA」シリーズにも対応している。「AZBOX マイナンバー業務システム連携PC」(3年間のハード・ソフトウェア保証およびトラブル受付センター契約含む)の参考価格は、29万8,000円(税別)となっている。
2015年08月31日マイナンバーの送付開始がせまるなか、マイナンバー制度に対応し、大手ITベンダーから給与などのパッケージソフトにいたるまで、様々なシステムが発表されています。中小企業で従来から給与システムを利用している場合、多くは同じベンダーの給与システムのマイナンバー対応のバージョンアップを待ち、その内容に応じてマイナンバーを管理するように予定されているのではないかと思われます。はたしてその対応で、安全なマイナンバー対策ができるのか、マイナンバー対策を契機にIT活用を見直す視点で、マイナンバー管理のシステムを見ていきましょう。○給与系のパッケージソフトのマイナンバー対策システムパソコンにインストールして使用するタイプの給与ソフトのマイナンバー対策からみていきましょう。このタイプでは、給与データなどもパソコン本体に登録されます(または所内LANシステムを構築している場合はサーバーに登録されます)。これらのソフトウェアのマイナンバー対応では、以下のような対応が標準的なレベルとなっています。・従業員情報とは別にマイナンバー専用のデータベースが用意される・マイナンバーの登録・編集権限などを設定したID・パスワードで担当者以外がマイナンバーへアクセスできないようにコントロールする・登録・編集権限が設定された担当者が従業員および扶養親族のマイナンバーを入力・登録する・登録されたマイナンバーはデータベース上で暗号化され管理される・源泉徴収票など個人番号欄が設けられた帳票を印刷するさいに、指定により必要な箇所にマイナンバーをセットして印刷できる・登録されたマイナンバーの登録・編集・削除、利用などの履歴が閲覧できる安全管理措置の視点でこれらの機能をみていくと、権限設定したID・パスワードによるアクセスコントロールやマイナンバーデータの暗号化などは技術的安全管理措置に該当する機能となります。また、履歴を残し閲覧できる機能は組織的安全管理措置に該当する機能となります。また、マイナンバーの収集・本人確認から保管、利用・提出というプロセスで上記の機能を整理してみましょう。・マイナンバーの収集マイナンバーの収集はシステム外の作業となり、通知カードなど書面を登録・編集権限が設定された担当者が収集し、その担当者がマイナンバーを入力・登録するフローが一般的です。なお、複数の拠点をもつ企業を考慮して、支店でExcelなどに入力されたマイナンバーを取り込む機能がサポートされているものもあります。・収集時の本人確認マイナンバー収集時の本人確認は、ほとんどのシステムでシステム外の作業として担当者が対応することになっています。・マイナンバーの保管入力・登録されたマイナンバーは、事業所内のパソコンまたはサーバーに保管されます。そのため、パソコンまたはサーバーに保管されたマイナンバーを守るために、ガイドラインにそった物理的安全管理措置、技術的安全管理措置を講じる必要があります。・マイナンバーの利用マイナンバーの記載が必要な書類(源泉徴収票など)を作成する業務を権限がない人は行えないようにするか、または権限のない人がそれらの業務を行う場合はマイナンバーを表示されないように制御されます。・マイナンバーの提出源泉徴収票を提出する際に紙に必要なマイナンバーも印刷して書面で税務署などに提出することしかできないソフトがある一方で、電子申告・申請まで対応しているソフトもありますので、提出時の漏えいリスクを軽減するためにも、電子申告・申請まで対応しているソフトを利用したいものです。○クラウドで提供される給与ソフトのマイナンバー対策クラウドで提供される給与ソフトの場合、前項で見たパソコンにインストールして使用するタイプの給与ソフトの標準的な対応は満たした上で、収集・本人確認や保管の機能に大きな差異がでてきます。・マイナンバーの収集クラウドの場合、マイナンバー専用のデータベースが用意されることはパッケージソフトと同様ですが、クラウド上で一元管理されることから、アクセスが許される人は、インターネットさえつながれば、どこからでも入力できることになります。また、入力機能に対応するデバイスもパソコンだけではなくスマートフォンやタプレットにも対応していますので、これらの特徴を活かして、従業員が本人および扶養親族のマイナンバーを入力できる仕組みを提供できます。担当者の負担を軽減できますし、本人確認書類の受け渡しなども不要になりますので、漏えいリスクも軽減できます。また、複数の拠点がある場合にも、支店からでも直接クラウド上のマイナンバー専用のデータベースへ直接入力ができ本社と共有できますので、拠点間でのExcelなどに入力されたマイナンバーデータの受け渡しも不要となります。・収集時の本人確認従業員が本人および扶養親族のマイナンバーを入力する際、担当者が本人確認資料(通知カード+運転免許証など)の提示をもとめ確認すれば良いわけですが、入力されたマイナンバーの正確さを担保するために、本人確認資料(通知カード+運転免許証など)を画像データとして取り込む機能をもつものもあります。この機能を活かせば、従業員が自宅でスマートフォンなどから入力し、その後担当者がPC上で本人確認を行うこともできます。収集から実際の利用まで時間がある場合、利用・提出時に再度番号確認を行うことも容易にできますので、できればこうした機能を利用したいものです。・マイナンバーの保管入力・登録されたマイナンバーは、クラウド上のマイナンバー専用のデータベースに暗号化されて保管されます。基本的には、事業所内のパソコンやサーバーには、マイナンバーが登録されることはありませんので、事業所内のパソコンやサーバーからマイナンバーが漏えいするリスクは限りなくゼロになります。また、ガイドラインが求める物理的安全管理措置も最低限の対応を行えば良いことになります。ただし、源泉徴収票などマイナンバーを記載する帳票を作成する作業時などに、一時的にでもパソコン内にマイナンバーが残るような機能がある場合は、そこにリスクが存在することになりますので、この点は要チェックのポイントとなります。今回は、事業所内のパソコンなどで管理するオンプレミス(自社運用)のシステムとクラウドで提供されるシステムの比較を見てみました。次回以降は、収集、利用・提出、保管・廃棄といったマイナンバー取り扱いの各プロセスで、オンプレミスvsクラウドの機能の違いが業務運用にどのような影響を与えていくのか、詳しくみていきます。著者略歴・中尾健一(なかおけんいち)アカウンティング・サース・ジャパン株式会社取締役1982年、日本デジタル研究所 (JDL) 入社。30年以上にわたって日本の会計事務所のコンピュータ化をソフトウェアの観点から支えてきた。2009年、税理士向けクラウド税務・会計・給与システム「A-SaaS(エーサース)」を企画・開発・運営するアカウンティング・サース・ジャパンに創業メンバーとして参画、取締役に就任。マイナンバーエバンジェリストとして、マイナンバー制度が中小企業に与える影響を解説する。
2015年08月31日オプティムは8月27日、ドローン、IoT、ウェアラブルのデジタルビッグデータを統合管理し、「ビッグデータ解析」、「画像解析」、「遠隔制御」を行うドローン対応ビッグデータ解析プラットフォーム「SkySight」を発表した。同プラットフォームは、スキャニングデータ、センシングデータ、デジタル作業ログデータを組み合わせて、複合的な情報による判断や新たな発見をすることが可能。また、過去データをさかのぼって解析を行うことも可能であり、経過比較による情報の判断や新たな発見を行うことを可能とする。また、ビッグデータとして蓄積したデジタルデータに対して、各産業の専門的な知見(アルゴリズム)を組み込むことで、自動解析を実施することも可能。さらに、同社の有するリモートテクノロジーにより、ウェアラブルデバイスを遠隔地から制御を行うことも可能としている。具体的な機能としては、「ドローンによるスキャニングデータのマッピング」、「ウェアラブルデバイスによるデジタルデータのマッピング」、「各種センサデータのマッピング」、「ドローンによるスキャニングデータの画像解析と異常検知」などが挙げられるという。なお、同社は同日、佐賀大学農学部ならびに佐賀県生産振興部と、佐賀県が世界1位のIT農業県となることを目指し、連携協定を締結。この取り組みの中で、デジタルスキャニングビッグデータを活用した、農業ITの研究・実践を行っていくとしている。
2015年08月28日アズジェントは8月26日、地方公共団体のマイナンバー制度における安全運用を目的として、トレンドマイクロが提供する「Trend Micro マイナンバー向けサンドボックス」の監視サービス「セキュリティ・プラス マネージドセキュリティサービス for Trend Micro マイナンバー向けサンドボックス」(MSS for マイナンバー)の提供を開始した。価格は、月額15万円(税別)。特定の企業や組織を狙うマルウェアを用いた標的型攻撃が増加傾向にあり、社会インフラであるマイナンバー制度の導入を控える中、省庁や地方公共団体などへのサイバー攻撃が懸念されている。マイナンバー制度の運用にあたり、所轄官庁より中間サーバ接続時のセキュリティ対策としてサンドボックス装置の導入が、共有環境(庁内LAN接続あり)の場合は重要と定義されているとのこと。専用環境や共有環境(庁内LAN接続なし)の場合においても、推奨として定義されているという。サンドボックスは、ネットワーク上の不審な通信を検知し、発見した不審なファイルを保護した領域(サンドボックス)内で実際に動作させることで何が起こるかを分析する。実際にウイルスやマルウェアを動作させて挙動を解析するため、未知のマルウェアなどの発見に役立ち、マルウェアなどを用いた標的型攻撃のリスクを低減できるとのことだ。Trend Micro マイナンバー向けサンドボックスはマイナンバー制度に対応する製品として、サンドボックスやふるまい検知機能などを実装し、地方公共団体などを中心に展開するというアプライアンス型製品。ネットワーク上の不審な通信を検知し、振る舞い検知で発見した不審ファイルをサンドボックスで解析する。日本語を含むマルチランゲージOSに対応するというサンドボックスを搭載しており、日本を標的としてくる攻撃であるからこそ狙われやすい、日本語アプリケーションである一太郎などもサポートする。ファイル実行の結果発生する通信の振る舞いやドロップするファイルの分析を行うエンジンを複数搭載しており、パターン・ファイルによる対策に依存せず、高い分析能力を備えたサンドボックスによって脅威検出を行うという。アズジェントの「セキュリティ・プラス マネージドセキュリティサービス」は、アズジェント監視センターのアナリストが、エンドユーザーのセキュリティ機器を24時間365日運用監視し、セキュリティ・インシデントを発見した場合には相関分析などを実施、エンドユーザーにイベントの内容と必要なセキュリティ対策を提案するもの。ヒアリング・シートを元にパフォーマンス及びセキュリティの観点からエンドユーザーの環境を考慮したセキュリティ設定を、監視デバイスに適用する。さらに、エンドユーザーのセキュリティ状況を定期的に診断し、推奨するセキュリティ対策を盛り込んだ診断レポートを提供する。新サービスでは、新たにTrend Micro マイナンバー向けサンドボックスを監視対象とした。これにより地方公共団体などの組織は、Trend Micro マイナンバー向けサンドボックスの能力を最大限に享受すると共に、アズジェントが持つセキュリティ専門家の眼を手に入れられるとしている。
2015年08月27日マイナンバー対策でより高いセキュリティ対策を講じるためには、紙ベースでの取り扱いは極力避け、電子データで取り扱うことがベターな選択となります。中小企業は、大規模な企業に比べてIT活用が遅れていることは事実ですが、マイナンバー制度の進展に伴い、紙ベースのアナログな社会から本格的なIT社会へと移行が進んでいくことを想定すると、マイナンバー対策を契機にできるかぎり効果的なIT活用を進めていくことが中小企業にとって避けられない課題となってきます。○中小企業のIT化の現状中小企業白書や情報通信白書など政府の発行する統計資料では、もはや「パソコンの導入率」といった統計は見られなくなっています(平成20年の中小企業白書に「パソコンの装備状況」として「小規模な企業の一部では、パソコンが装備されていない」としてグラフが掲載されていますが、それ以降同様の統計は見られなくなっています)。最近の政府の統計資料、平成26年版の情報通信白書では「ICT(Information and Communication Technology)の導入率推移」として、「インターネット利用」、「インターネット接続(光回線)」、「社外からの企業通信網への接続環境」、「クラウドの利用率」に着目しています。そのうち、「インターネット利用」では、企業のインターネット利用は平成19年には99%に達し、平成25年末では99.9%とほぼ全企業で導入されているとしています(図1)。これらのことから、中小企業でもほんの一部を除けば、パソコンもインターネットも導入され、なんらかの業務に活用されているのが現状といえます。図2は、2014年版の中小企業白書で、ITの普及に伴う市場や経営環境の変化の内容をどう捉えているかをグラフで示したものです。企業でのインターネット利用が99.9%に届き、個人レベルでもスマートフォンなどの普及によるインターネットの利用の拡大など、ITの普及はひと昔前に比べると格段に進んでいます。そんななかで、中小企業も”業務スピードの要求増大”や”同業他社との競争激化”に、いかにITを有効に活用していくかが課題となってきていることがみてとれます。また、この図2ではほとんどの項目で大企業が中規模企業、小規模企業にくらべてポイントが高いなか、”特段の変化はない”の項目では、小規模企業のポイントが高い結果となっています。小規模な企業で経営者も高齢な場合は、ITリテラシーも低いことが想定されますが、そのためにIT普及による変化から縁遠く、その変化も感じられないとすると、そうした企業は今後淘汰されていくリスクが高いと言えるのではないでしょうか。マイナンバー制度が社会的な基盤として機能する社会では本格的なIT社会として、これまでの紙ベースのやりとりが電子データでのやりとりに切り替わるなど、大きな変化が予想されます。マイナンバー対策を考える上でも、よりITを有効に活用することは、中小企業にとって大きな課題となります。○マイナンバー対策とIT活用漏えいなどのリスクを徹底して軽減するマイナンバー対策を考える上で、ポイントになるのは、マイナンバーの取り扱いを紙で運用することは極力避けること、そしてペーパーレスな運用を可能とするIT活用を考えることになってきます。たとえば、マイナンバーの収集、利用・提出といったプロセスで、従業員などから企業へ、企業から行政機関へと紙でマイナンバーが受け渡されるとなると、漏えいや紛失などのリスクは当然高まります。また源泉所得税や社会保障の手続きを税理士や社会保険労務士へ委託している場合は、企業と行政機関の間に税理士や社会保険労務士がはいり、プロセスが増える分、紙でのマイナンバーの受け渡しは、よりリスクが高まることになります。企業での収集の現場でマイナンバーを電子データとして入力し、そのままインターネットを活用してオンラインで受け渡すことができれば、リスクを軽減することができます。この例は、収集から入力までのシーンで見たものですが、マイナンバーを取り扱うすべてのプロセスで、どのようにITを活用することが、リスク軽減に有効なのかをまず検討する必要があります。○マイナンバー対策で現状のIT活用を見直す中小企業で年末調整まで行っているケースでは、その多くがパソコンに給与計算から年末調整までのパッケージソフトをいれて利用しているのではないでしょうか。それぞれのパッケージソフトによりマイナンバー対応の内容も異なってきますが、多くは、パソコンやサーバにマイナンバーを登録するデータベースを用意し、そこに入力・管理する形態となっています。そして、マイナンバーのデータベースへのアクセスをマイナンバーの取扱責任者または担当者に限定する機能を付加し、取扱責任者または担当者が従業員などから収集した本人および扶養親族のマイナンバーを入力する仕組みとなっています。では、マイナンバーの収集から入力まではどのような運用にするのでしょうか。提出書類以外に、マイナンバーの記載された紙資料を作成すると、それだけで安全管理の負荷が増大します。マイナンバー収集時には本人確認が必要となりますので、できれば本人確認で番号確認のために提示される通知カードから入力する運用ができれば、別にマイナンバーの記載された紙資料は必要なくなります。また、入力された番号が正しいことを担保するために、通知カードのコピーを保管する場合も、紙で残すのではなく画像データとして電子的に管理したいものです。そして、源泉徴収票など法定調書を税務署へ、給与支払報告書を市町村に提出する場合は、電子的に申請できる仕組みはすでに整っていますので、電子申請で提出をすることで、紙で提出する場合の手間やリスクを軽減したいところです。使用しているパッケージソフトでそこまで対応しているか、対応していないのであれば、パッケージソフトの見直しも考える、そして、事業所内のパソコンやサーバにマイナンバーを保管することのリスクを、IT活用でどのようにすれば軽減できるのかということも見直す場合の課題にしていきたいところです。厳しい罰則規定が設けられたマイナンバー制度で、中小企業がより安全・安心にマイナンバーの運用を行なっていくためのIT活用について、次回以降、ITベンダーなどのマイナンバー対応を見ていきながら、ベストの対応を考えていきます。著者略歴中尾健一(なかおけんいち)アカウンティング・サース・ジャパン株式会社取締役1982年、日本デジタル研究所 (JDL) 入社。30年以上にわたって日本の会計事務所のコンピュータ化をソフトウェアの観点から支えてきた。2009年、税理士向けクラウド税務・会計・給与システム「A-SaaS(エーサース)」を企画・開発・運営するアカウンティング・サース・ジャパンに創業メンバーとして参画、取締役に就任。マイナンバーエバンジェリストとして、マイナンバー制度が中小企業に与える影響を解説する。
2015年08月24日●ビッグデータで映像作品に化学反応を!KDDIは20日、動画配信サービス「ビデオパス」において、テレビ朝日と業務提携すると発表した。KDDIのビッグデータを活用した動画コンテンツの共同制作などを予定している。本稿では、都内で開催された共同記者会見の模様をお伝えする。○新しい化学反応に期待KDDIの高橋誠専務が登壇して詳細を説明した。KDDIでは、かねてから映画や音楽など様々なコンテンツやサービスを(Multi-Use)、LTE、WiMAX、CATVなどTPOに合わせたネットワークで(Multi-Network)、スマートフォンやタブレットなど好きなデバイスで楽しめる(Multi-Device)、「3M戦略」を推し進めてきた。ビデオパスは、月額562円(税別)で映画・ドラマ・アニメなどが見放題になるサービス。国内最大級となるエピソード総数15,000本を用意、利用者には先行独占配信や会員特典などを提供している。高橋氏によれば、契約数は今日現在で100万を突破しているという。KDDIではビデオパスの契約数をさらに伸ばす施策として、ビッグデータ解析を活用する。具体的には、KDDIが保有する利用者の情報(年齢性別などの顧客データ、視聴履歴などの行動データ)に、ソケッツ社が保有する動画コンテンツのメタデータ(怖い、美しいといった基本データなど)を追加。それを、コンテンツの作り手(テレビ朝日)に提供する。このビッグデータ解析により、ビデオパス利用者に最適な作品の長さ、山場の作り方などが明らかになる。コンテンツ制作者はこれを参考にすることで、ビデオパス利用者のニーズに合ったコンテンツが制作可能になる、という算段だ。テレビ朝日とは、地上波番組と連動したオリジナルコンテンツの共同制作も予定。このほか放送中の最新話の配信など、両社の持つ強みを最大限に活かしたサービスも展開していく。高橋氏は、今回の提携を「コンテンツの作り手と、お客様のキャッチボールが実現できる」と表現し、「新しい化学反応が起こるのではないか」と期待感を口にした。なおKDDIでは、ビデオパスをより深く楽しめるサービスとして「長期優待データギフト」や「データくりこし」といったサービスを9月から開始させる予定だ。●業務提携に至った経緯○テレビ業界で勝ち残るためにテレビ朝日からは、角南(スナミ)源五常務が登壇して説明した。角南氏は「近年、テレビの見方が変わってきた。手元のスマートフォンを見ながらテレビを視聴するダブルスクリーン視聴、タブレットでオンデマンド配信を楽しむタイムシフト視聴などが当たり前になった」と切り出す。”2018年度までに、国内で最大のコンテンツ総合企業になる”という目標を立てている同社。この激変する時代に勝ち残るためには「インターネットの動画配信サービスに対応することが急務である」と危機感を募らせていた。「通信回線の高速化、デバイスの高機能化により、好きな場所、好きな時間に動画コンテンツを楽しめるようになった」と角南氏。テレビがインターネットにつながるようになったことで、動画配信サービスは今後、主戦場であるテレビの領域においてもその存在感を高める可能性がある。しかしテレビ局がネット動画配信サービスに参入するには容易ではない。「そんな折り、KDDIさまから大変ありがたいお話をいただいた」と業務提携に至った経緯を説明した。角南氏はKDDIの魅力として「強固な顧客基盤がある。グループにはケーブルテレビの大手ジェイコムも控えている。ビデオパスを始めとする付加価値サービスが充実しているほか、ビッグデータの活用も積極的に進めている」と説明。「今後、ビデオパス会員を増やすことが両社に共通するKPI(重要業績評価指標)となってくる」として、業務提携による相乗効果に期待を寄せた。○個人情報の取り扱いは慎重質疑応答では、記者から個人情報の安全性について質問がおよんだ。これについて高橋氏は「視聴データなど、個人情報を含まない統計データを中心に提供する」と説明。「個人情報の取り扱いにはKDDIとしても常に神経を尖らせている」として安全性を強調した。ビデオパスの利用にはau IDが必要だが、これについてはマルチキャリア化の予定は(現時点では)ないとのこと。また、ビッグデータを活用したコンテンツの制作について、高橋氏は「あくまでコンテンツ制作者の”手助け”になればというスタンス」と説明している。
2015年08月20日NECは8月18日、ビッグデータの高精度な予測分析に必要な期間を従来比約3分の1に短縮する「特徴量自動設計技術」を開発したと発表した。ビッグデータに対して高精度な予測分析を行うためには、対象データが分析に大きな影響をおよぼす条件を発見し、条件に当てはまるデータである「特徴量」の生成手順を設計するとともに、データの生成・評価を行い、これらの一連のプロセスを繰り返す必要がある。しかし、「特徴量」の設計には高度なデータの相関分析や、人手による実験・検証が必要なため、従来は専門知識をもつデータ分析技術者が手動で設計を行ってきた。例えば、ビールの売上予測では、特定の気温を上回った場合に売上が大きな影響を受けるが、データ分析技術者は、売上と気温データからこのような関係性を発見し、売上に影響を与える特定の気温データ(特徴量)を生成・評価することで、高精度な分析・予測結果を算出してきた。今回NECが開発した技術は、この「特徴量」の生成にかかるプロセスの自動化を実現する。具体的には、分析対象となるビッグデータに対して、データ変換の組み合わせを高速に探索する「高速アルゴリズム」によりデータ分析に有効な「特徴量」を自動的に算出する。また、「特徴量」の算出において「標準化」、「移動平均」などデータ分析技術者の「データ変換処理」のノウハウをライブリ化することで、多様な特徴量を簡単に生成することが可能となった。同技術を用いて行った実証実験で、ビルの電力需要を予測したところ、事前のデータ処理からビッグデータに混在する多数の規則性を発見する「異種混合学習技術」による分析・予測までの全体期間を、分析技術者が設計した場合に比べ、同等の精度で3分の1まで短縮することができた。これにより、大量のデータを分析する必要のある小売店舗の商品別の予測分析などを、従来以上に素早く・タイムリーに提供することが可能になる。NECは同技術を2015年度中に実用化するとしている。
2015年08月18日ドド・ジャパンは8月24日、パッケージにサンリオの人気キャラクター「マイメロディ」をデザインした、シート状の美容液マスク「ベニコ×マイメロディ世界旅行マスク」を発売する。同商品は、イタリアやニュージーランドなど世界6カ国で愛されている美容成分を、それぞれ1種ずつ取り入れた6種類の美容液マスク。パッケージには、成分の原材料やその国の文化を連想させる服装を身にまとった「マイメロディ」のキャラクターがデザインされている。イタリアの国旗が記されたパッケージのマスクには、ワインエキスが配合されている。肌を引き締め、すこやかに保つ効果があるという。また、ニュージーランドパッケージのハチミツエキスを配合したマスクは、もちもちでつるつるの、つやのある肌に仕上げてくれるとのこと。それぞれの美容成分が異なるため、その日の肌の状態に合わせて使うことができる。6種類が1セットになっていて、価格は税別1,000円。
2015年08月13日IDC Japanは8月12日、国内ビッグデータソフトウェア市場の2014年の実績と2019年までの予測を発表した。これによると2014年の国内ビッグデータソフトウェア市場規模は、前年比39.3%増の110億9,100万円。さらに、国内ビッグデータソフトウェア市場は極めて高い成長を継続し続け、2019年の同市場規模は470億6,100万円、2014年~2019年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は33.5%になると同社は予測している。ビッグデータソフトウェア市場を、「Data Organization & Management」「Analytics & Discovery」「Decision Support & Automation Applications」の3つの市場セグメントに分類し行ったこの市場規模調査によると、2014年の国内ビッグデータテクノロジー市場規模は、「Data Organization & Management」では前年比成長率40.5%の57億5,000万円、「Analytics & Discovery」では同30.0%の20億1,800万円だった。ビッグデータテクノロジーを採用する企業はネット系企業などから一般企業に拡大しており、商用ソフトウェアやクラウドサービスの採用が増加しているが、このような市場の質的転換が今後も継続する一方、IoT(Internet of Things)の普及やデジタルエコノミーの拡大によるデータソースの増大、企業の競争力強化のためのデータ活用の拡大などから、市場は中期的に高い成長を遂げると同社は予測している。
2015年08月13日エプソンは、マイナンバー制度に対する支援サービスとして、「R4 シリーズ」などの会計システムとエプソンのスキャナーを活用した、マイナンバーの「個人番号一括収集システム」を、2015年10月上旬よりダウンロードでの提供を開始すると発表した。「個人番号一括収集システム」では、エプソンの給与計算ソフトから抽出した従業員・家族情報のマスターデータと、エプソンのスキャナーでスキャニングしたマイナンバー通知カードの個人番号を紐付し、暗号化処理して、個人番号が紐付されたデータは、R4 シリーズに標準搭載されている統合管理機能「Ei ボード」内のマイナンバーの専用データベースに一括で格納する。マイナンバーの「個人番号一括収集システム」の詳細については、9 月下旬頃にホームページに掲載するという。
2015年08月10日電通ブルーは8月6日、写真や動画の共有に特化したSNS「Instagram」のビッグデータを活用した「#ハッシュタグコンサルティング」の提供を9月から開始すると発表した。同サービスは、Instagramの日本語ハッシュタグランキングデータを統計的に調査・解析するFBrankとの独占提携によるもの。同社の統計的手法を用いてハッシュタグを最適化し、効果的なプロモーションを支援するほか、投稿用のコンテンツ制作やプロモーション、PRなど企画立案から効果測定までをワンストップで提供する。また、電通ブルーは同日、Instagramのビッグデータを活用したランキングサイト「Tokyo Trend Photo」をリリース。Instagram上でのトレンドを一目で把握できると同時に、美しい写真をザッピング的に楽しむことが可能となる。
2015年08月07日統計数理研究所とSAS Institute Japan(SAS)は8月6日、企業や公共団体がビッグデータを活用するための実践的研究の場として「ビッグデータイノベーションラボ(BIL)」を共同で設立すると発表した。ビッグデータ活用の重要性が叫ばれて久しい昨今、多くの企業や公共団体などの組織がビッグデータの活用による価値の創出について模索・検討しているが、データの蓄積や計算資源などの準備に多大なコストがかかること、人的資源の不足などの理由から、実際に活用し成果を出している組織は限定的だ。統計数理研究所 教授の中野純司氏は記者会見で、「データ量が多いとこれまでの統計手法が利用できないことがあり、新しい統計理論、手法の開発が必要となってくる。また、新しい計算機技術の開発も求められる」とビッグデータ解析・活用の難しさを指摘した。このような状況を踏まえ、統計数理研究所とSASは、従来から統計数理研究所に設置されている人材育成・統計思考力育成事業を行う「統計思考院」のビッグデータ解析の研究基盤を拡張し、BILを設立させることで合意した。統計思考院ではこれまでにも、共同研究に繋げることを目的とし、産業界・学術界を問わずデータ分析に関する相談を受け付けていた。悩みごとレベルのものから高度なものまでさまざまな相談が寄せられていたというが、BILは、ビッグデータに特化した研究の場という位置づけだ。BILにおいて統計数理研究所は、データ解析のためのインフラストラクチャとして大規模で複雑なデータから有益な情報を抽出するためのスーパーコンピューター、クラウドシステムなどの計算資源、および統計を専門とする研究者を提供。またSAS側は、最新の分析アルゴリズム、機械学習処理を高速で実行するためのビッグデータ分析に特化したビジュアライゼーションおよびインメモリ・アナリティクス技術、Hadoopクラスター上での分散並行処理を基盤とするソフトウェアを提供する。これにより企業や公共団体は、BILでビッグデータ分析の有効性を検証することができる。「ユーザー、統計数理研究所、SASが一体となり、ビッグデータ分析の“はじめの一歩”の壁を打破していくことを目指している」(中野氏)BILは9月に設立・稼働開始する予定。
2015年08月07日ファイア・アイは8月6日、市区町村向けマイナンバーの情報流出を防止する標的型攻撃対策製品として、「市区町村向けマイナンバーパッケージ」を提供すると発表した。このパッケージはキャンペーンで、通常よりも安い価格で提供される。キャンペーンは2015年10月1日より開始し、2016年6月30日の(受注分)まで実施する。同社の「市区町村向けマイナンバーパッケージ」は、「インターネット出入口対策パッケージ」と「LGWAN対策パッケージ」の2種類が提供される。インターネット出入口対策パッケージはNXシリーズ、EXシリーズ、CMシリーズで構成され、インターネットからの標的型攻撃を防御するための出入口対策として、Webおよびメールを経由した庁内ネットワークへの悪意あるトラヒックを監視する。 参考標準価格(税別)は480万円~。LGWAN対策パッケージはNXシリーズで構成され、ネットワークがインターネットから切り離されている環境においてもWeb経由のマルウェアの脅威から基幹系システムを防御する。参考標準価格(税別)は180万円~。
2015年08月06日イセトーは8月3日、社会保障・税に関わる番号制度(マイナンバー制度)に対応し、マイナンバー申告書の作成・送付から、受付登録・内容確認および本人確認、マイナンバー専用データベースへの登録・保管、調書作成までを一括で代行する「マイナンバーワンストップ番号収集ソリューション」を10月から提供開始すると発表した。同ソリューションは、マイナンバー申告書の発送、返送受付、エントリー、保管や調書作成などをイセトーのBPOセンターで完結する。顧客企業は特定個人情報に関する業務ごとに契約を結ぶほか、自社や再委託先を監督する必要がなくなるため、委託先管理の負担や複数管理のリスクが軽減される。個人情報を取り扱うBPOセンターは国内の東西に2拠点あり、ISO27001およびプライバシーマーク認証を取得している。また、従業員番号や顧客番号を含む法定調書用データを預かれば、イセトーで保管しているマイナンバーデータとひも付けし法定調書を作成できる。同ソリューションは、日本IBMの「金融機関向けIBMマイナンバー対応ソリューション」を活用してマイナンバーの保存や管理を行う。文書イメージを登録するシステムには、コンテンツ管理ソフトウェア「IBM Production Imaging Edition (IBM Datacap & IBM Case Foundation)」が採用、これらを支えるサーバは基幹業務向けサーバ「IBM Power Systems」となっている・。価格は個別見積もりで、月額100万円程度から提供予定。
2015年08月04日前回までは、よりセキュアな取り扱いが求められるマイナンバー(個人番号)について、中小企業が担わなければならない役割や、マイナンバーの取り扱いに際して必要となる準備などを詳細にみてきました。今回は、この連載の最終回として、マイナンバー制度のもう一つの番号である法人番号についてみていくとともに、マイナンバー制度の将来像と中小企業への影響を考えてみます。○法人番号はどのように使われるのかマイナンバー制度ともよばれる社会保障・税番号制度では、どうしてもマイナンバー=個人番号に焦点があてられた記事が多くなりがちですが、この番号制度では法人に対しても番号があらたに付番されることになっています。この法人番号は、国の機関、地方公共団体、会社法その他の法令の規定により設立登記した法人などに、国税庁が付番する13桁の番号です。法人番号も平成27年10月以降、書面により各法人に国税庁長官より通知されます。中小企業などの場合は、登記されている本店または主たる事務所の所在地に通知されることになります。マイナンバーは特定個人情報として様々な安全管理措置のもと取り扱わなければなりませんが、法人番号はインターネット(法人番号公表サイト)を通じて公表されることが予定されており、その取り扱いは大きく異なっています。国税庁が開設する法人番号公表サイトでは、法人情報として番号・名称・所在地が公開され、検索機能やデータダウンロード機能、Web-API機能(システムから法人情報直接取得するためのインターフェースの提供)などが提供される予定です。こうして法人番号が公開されることにより、「わかる」・・・法人番号により企業等法人の名称・所在地がわかる「つながる」・・・法人番号を軸に企業等法人がつながる「ひろがる」・・・法人番号を活用したあらたなサービスがひろがることが期待されています。法人番号がふられることで中小企業にとってどのような影響があるのか、現状の情報では計りかねるところがあります。社会保障や税の分野で、法人名などの記載が必要となる書類では法人番号の記載が求められるようになりますが、行政機関での法人番号を利用した情報連携がはかられていけば、これらの行政手続における届出・申請などの簡素化などのメリットも見えてくると考えられます。一方、民間で法人番号の活用がどのように進み、その結果中小企業にどのような影響がでてくるのかは、実際の運用が始まってみないとわからないというのが正直なところです。○マイナンバー制度の将来像マイナポータル政府が示すマイナンバー制度実施の流れ(※)では、平成29年1月から個人ごとのポータルサイト「マイナポータル」が運用開始することとなっています。この「マイナポータル」では、自分のマイナンバーをいつ誰が何のために行政機関などに提供したのかなどの情報が確認できる機能が提供される予定です。そして、平成29年7月には、政府機関と地方公共団体等も含めた情報連携がスタートし、そこに民間企業等も連携することで、暮らしがもっと便利になるようなワンストップサービスができるように構想されています。(※)政府公報 リーフレット「いよいよマイナンバー制度が始まります」より平成27年6月19日の日本経済新聞朝刊一面に、「医療費控除 領収書不要に」という記事が掲載されました。この記事では、医療費控除の申告をする場合に必要となる医療費の領収書がマイナンバーの個人用サイト(マイナポータル)にネット上で通知されることにより、電子申告する際には領収書の内容入力も不要となるとしています。この記事にあるようなことが実現するためには、健康保険組合が保有している医療費の情報とマイナンバーが結びつく必要があります。こうした構想を推進している政府の「IT総合戦略本部」が公表しているマイナンバー関連の今後の活用についての検討資料を見ると、マイナンバー(個人番号)カードによるワンカード化ということが構想されています。その一環として、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにすることが検討されており、その実現がベースとなって、日本経済新聞の記事にあるような「医療費控除」の話も現実のものになります。また、保険会社などからは保険料の支払証明書などもマイナポータルへ電子交付されるような構想もあり、さらに民間企業をまきこんで様々な書類の電子交付が実現しマイナポータルへ集約されていくとなると、現状のような年末調整業務はマイナポータルに交付されるデータで電子的に完結するような社会になっていく可能性もあります。法人向けにも個人向けのマイナポータルのような、法人番号をキーとした同様のサービスを提供する構想も考えられているようですマイナンバー制度は、「行政の効率化」、「国民の利便性向上」、「公平・公正な社会の実現」を目指し、社会的基盤(インフラ)となることが期待されている制度です。そして、マイナンバー制度がインフラとして機能する社会は、上記でみてきたマイナポータルに代表されるような、インターネット以前の紙ベースで情報が行き交うアナログ社会から、電子データで情報がやりとりされるIT社会への大きな変革ともいえます。○紙から電子中心の本格IT社会への対応こそが中小企業の課題マイナンバー制度が中小企業に与える影響をみてきたこのシリーズでは、前回まで直近で必要となるマイナンバーへの対応を中心にみてきました。正直なところ、「負担ばかりが増えて・・・」というのが、当面の対応を考えたときの、中小企業や中小企業から委託されてマイナンバーを取り扱う税理士・社会保険労務士の方々の感想ではないでしょうか。しかし、前項のようにマイナンバー制度の将来像まで見とおして考えると、紙から電子データが主となる本格的なIT社会の到来を見すえた対応を、中小企業も課題として見据えておく必要があります。これから行うマイナンバーへの対応も、そこに向かう第一歩として、先進のITを上手に活用して、より安全な対応とすることが大事です。前回、税理士事務所などにマイナンバーの取り扱いを委託する場合の、より安全な対応としてクラウドシステムの活用を検討しました。中小企業および中小企業の委託を受けてマイナンバーを取り扱う税理士事務所などの方々には、マイナンバー対応はもちろん自らの主業務に、こうした先進のITを積極的に取り入れていくことでマイナンバー制度の将来に備えていくことをご提案いたします。著者略歴中尾健一(なかおけんいち)アカウンティング・サース・ジャパン株式会社取締役1982年、日本デジタル研究所 (JDL) 入社。30年以上にわたって日本の会計事務所のコンピュータ化をソフトウェアの観点から支えてきた。2009年、税理士向けクラウド税務・会計・給与システム「A-SaaS(エーサース)」を企画・開発・運営するアカウンティング・サース・ジャパンに創業メンバーとして参画、取締役に就任。マイナンバーエバンジェリストとして、マイナンバー制度が中小企業に与える影響を解説する。
2015年08月03日前回は、マイナンバーの保管から利用までのシーンで求められる安全管理措置と、そのために何をしなければならないのかをみてきました。ここまでは、中小企業が源泉徴収票の作成など年末調整業務や社会保障関連の書類作成を行うことを前提に、準備しなければならないことなどを見てきましたが、多くの中小企業では、これらの業務を税理士や社会保険労務士に委託しているのが実際です。今回は、マイナンバーの取り扱いを税理士事務所などに委託する場合の注意点や相互の役割分担により安全に運用するためのポイントなどをみていきます。○マイナンバー 委託についてのルール中小企業がマイナンバーの取り扱いを税理士事務所などに委託する場合、中小企業は委託先となる税理士事務所において、安全管理措置などが講じられるよう必要かつ適切な監督を行う必要があります。「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」(特定個人情報保護委員会 以下「ガイドライン」)では、この「必要かつ適切な監督」について以下の3つをあげています。委託先の適切な選定委託先の選定にあたって、事業者自らが果たすべき安全管理措置と同等の措置が講じられているかどうか、あらかじめ確認しなければなりません。安全管理措置に関する委託契約の締結契約内容として、秘密保持義務やマイナンバーを含む特定個人情報の目的外利用の禁止、再委託する場合の条件、漏えいなどが発生した場合の委託先の責任などを盛り込んだ契約を結ぶ必要があります。委託先における特定個人情報の取扱状況の把握委託した特定個人情報が、安全管理措置のもと委託契約にそって適切に取り扱われているか、その状況を把握できるようにする必要があります。○委託する場合は税理士事務所などにまず相談することから始める「ガイドライン」が示す委託についてのルールは上記のとおりですが、実際に従来から年末調整などを税理士事務所に委託している多くの中小企業では、そのまま同じ税理士事務所に従業員などのマイナンバーの取り扱いも委託することになると考えられます。税理士の方々の集まりである日本税理士会連合会では、このマイナンバー制度、特にマイナンバーの取り扱いについて早くから問題意識をもって取り組み、「税理士のためのマイナンバー対応ガイドブック」を発行、全税理士に発送するとともに、研修会等を通して、マイナンバー制度への理解を促し、税理士が中小企業からの委託を受けるための対応準備への取り組みを早めに進められるように活動されています。年末調整だけでなく所得税など個人の税務関連でもマイナンバーを取り扱うことになる税理士事務所では、大量のマイナンバーを取り扱うことになりますので、事務所での対応準備に加えて、顧問先である中小企業に対してもどのような準備をすれば良いのかなど、すでに案内を始めている事務所も多いようです。従来から企業として法人税などの税務代理をお願いし、年末調整も依頼している場合、経理指導や税務についてのアドバイスを税理士事務所から受ける立場の中小企業が、マイナンバーの取り扱いについては税理士事務所を監督する立場となるわけですが、実際にどのようにすれば良いのか、顧問の税理士事務所に相談することからまず始めましょう。○現実的な役割分担を決める年末調整業務を税理士事務所に委託する場合を例に、中小企業と税理士事務所でどのように役割を分担することになるのか考えてみましょう。マイナンバーの取り扱いでは、収集・保管(廃棄)・利用といったプロセスを経て、最終的に番号法で決められた利用目的にそくしてマイナンバーを記載した源泉徴収票などを行政機関に提出することになります。従来税理士事務所が、年末調整業務において、中小企業の従業員や扶養親族の情報をパソコンなどに登録し、1年分の給与所得などを入力して源泉徴収票などを作成し税務署に提出するまでの業務を請け負っているとすると、マイナンバーの保管(廃棄)・利用・提供というプロセスは、税理士事務所が中小企業の委託をうけて行うことになります。では、従業員から本人および扶養親族のマイナンバーを収集するというプロセスは、どちらが行うことにすべきでしょうか?収集に際して必須となる本人確認において、継続的な雇用関係にあり人違いでないことを企業の取扱事務担当者または責任者が確認すれば身元確認書類は不要とされていますので、従業員に身元確認書類を用意させる手間を省くためにも、中小企業側で収集を行うほうが良いと考えられます。○役割分担に応じた準備と考慮すべき安全管理措置収集は中小企業で、保管(廃棄)・利用・提供は税理士事務所でと役割分担した場合、中小企業側ではどのような準備をしていけばよいでしょうか?従業員からの収集にあたっての準備の詳細は、連載第5回の「従業員からの個人番号の収集」で見たとおりですが、従業員への案内の方法や利用目的として明示する内容については、あらためて税理士事務所と相談しておくのがよいでしょう。その上で、収集方法や収集した従業員のマイナンバーの受け渡し方法を税理士事務所と相談して決めましょう。例えば、収集時に表計算ソフトなどを利用して電子データとして登録する場合は、USBメモリーなどで受け渡す方法などが考えられます。この場合、税理士事務所に渡したあと、中小企業側ではマイナンバーの利用用途がないのであれば、税理士事務所できちんと保管されていることを確認し、一旦登録した従業員のマイナンバーは破棄してしまえば、保管に関する安全管理措置までは必要ないことになります。書面で収集する場合、従業員から「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」にマイナンバーを記載して提出させる方法をとることになりますが、コピーを税理士事務所に渡し、原本は中小企業で保管しなければなりませんので、施錠できる書庫などに保管するなどの安全管理措置は必要となります。いずれの方法をとる場合でも、受け渡しに際してマイナンバーを持ち出す際のリスクを軽減するために安全管理措置を講じる必要はあります。以上のような受け渡し方法は、税理士事務所が利用しているシステムに依存して決まってくると考えられます。税理士事務所の多くは、事務所内のバソコンやサーバーにデータを保管するシステムを利用しており、そのために、上記のような方法で顧問先である中小企業が収集しても、受け渡す際の安全管理措置や、税理士事務所でのデータの取り込みまたはデータ入力で、税理士事務所にも大きな負荷がかかってきます。では、クラウドのシステムを利用している税理士事務所の場合は、中小企業でのマイナンバーの収集方法やデータの受け渡し方法はどのようになってくるのでしょうか?もともとクラウドシステムの大きな特徴は、税理士事務所と顧問先中小企業でデータをリアルタイムで共有できることです。この特徴を活かせば、中小企業でマイナンバーを収集時に、インターネットにつないだパソコンで従業員本人または取扱事務担当者がクラウド上のマイナンバー用のデータベースに入力、保存すれば、クラウド上で保管され、それはそのまま税理士事務所に共有される仕組みが提供できます。税理士事務所では、共有されたマイナンバーを利用して源泉徴収票などを作成、電子申告までそのままスムーズにできれば、手元でマイナンバーを管理することなく、申告まで完了できます。このようなクラウドであれば、受け渡し時の安全管理措置は不要となりますし、中小企業、税理士事務所とも事務所内にマイナンバーを保管することもありませんので、その部分での安全管理措置も大幅に軽減できます。また、クラウドシステムで利用されるデータセンターはセキュリティ対策にさまざまな施策を施しており、中小企業や税理士事務所に比べれば格段に高いセキュリティが保たれています。中小企業が税理士事務所にマイナンバーの取り扱いを委託する場合、「委託先の適切な選定」のために、中小企業と税理士事務所の連携でどれだけマイナンバーの安全な管理ができるのかという視点で、税理士事務所がマイナンバーの取り扱いに利用しようとするシステムについても確認しておくことは、大事なポイントとなります。著者略歴中尾健一(なかおけんいち)アカウンティング・サース・ジャパン株式会社取締役1982年、日本デジタル研究所 (JDL) 入社。30年以上にわたって日本の会計事務所のコンピュータ化をソフトウェアの観点から支えてきた。2009年、税理士向けクラウド税務・会計・給与システム「A-SaaS(エーサース)」を企画・開発・運営するアカウンティング・サース・ジャパンに創業メンバーとして参画、取締役に就任。マイナンバーエバンジェリストとして、マイナンバー制度が中小企業に与える影響を解説する。
2015年07月27日大日本印刷株式会社(DNP)と日本IBMは7月23日、DNPがマーケティング向けに利用するビッグデータ分析基盤を構築したと発表した。同基盤は、ビッグデータを超高速処理するために設計・開発されたというプロセッサ「POWER8」搭載サーバをはじめとする、IBMのデータ分析ソリューション群を使用しているとのこと。DNPは現在、購買履歴やWebサイト閲覧履歴などの各種ビッグデータを利用・分析して企業のマーケティング活動を支援するサービスを推進している。今回同社は、今後も需要が拡大するという各種ビッグデータの分析環境を整備するために、IBMのソリューション群を使用して新たなビッグデータ分析基盤を自社のデータセンター内に構築することで、生活者に最適なプロモーション施策の立案が行える高度なマーケティング活動の実現と、収益性向上および競争力強化を目指す。その第1弾として、購買履歴やアンケートの回答からライフスタイルや購買・生活行動などの観点で生活者の価値観を分析する「DNP生活者情報活用支援サービス」のデータ分析に、同基盤を利用する。同基盤は、POWER8を搭載するLinux専用機「IBM Power Systems S812L」サーバ12台と、大容量の非構造化データを並列分散処理するHadoopの機能を備えるソフトウェア製品「IBM InfoSphere BigInsights」を組み合わせ、高速な分析を実現したという。また、最新のデータ分析テクノロジーを専門のメンバー以外も容易に利用可能にするため、従来のデータベース技術者のSQLスキルをそのまま生かしてHadoopを利用できる「IBM InfoSphere BigInsights」のBigSQL機能により、既存の「IBM PureData System for Analytics」と「IBM SPSS Modeler」により構成する分析システムとデータを連携し、ユーザーが一元的にデータを加工・分析可能になったとしている。今後DNPは、今まで別個の環境で運用していたマーケティング支援サービスの分析を同基盤に集約することで、運用コストの軽減、対応スピードの向上、分析に関する知見の社内での共有などを実現するという。また同基盤を、社内の各種の分析業務のプラットフォームとして利用していく。同基盤でバッチ処理高速化、アクセスログ解析、予測ロジック開発などを行うとともに、生活者の同意を前提として多様な企業のデータと連携することで情報活用の可能性を広げ、生活者動向の把握によるWebサイトでのリコメンデーションやモノのインターネット(IoT)分野などでの利用を目指す。なお同基盤は、DNPと日本ユニシスが2012年8月9日に発表した業務提携における、企業とその顧客への対応力やスピードを強化する「マーケティングプラットフォームの共同開発・展開」の一環として構築したという。同基盤の構築に関しては、日本ユニシスがプロジェクトおよび品質の管理を支援し、日本情報通信がシステム構築(SI)を担当したとのことだ。
2015年07月24日日本オラクルは7月21日、全国の地方自治体を対象に、マイナンバー社会保障・税番号制度(以下 マイナンバー制度)の安全管理措置に求められる要件と施策を自治体自身で整理し、データ・セキュリティ対策の具体的な検討と実装を行うことを支援するサービス「自治体向けマイナンバー・スタートアップ・テンプレート」の無償提供を開始すると発表した。「自治体向けマイナンバー・スタートアップ・テンプレート」は、マイナンバー制度に関連したドキュメント、サービス、同社のPaaS「Oracle Cloud Platform」での検証環境を提供するもの。提供される主なドキュメントは、「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(行政機関等・地方公共団体等編)」から、ガイドラインを順守するための一般的な情報システムにおける方針と施策を整理し、担当者ごとに求められる施策を整理するためのヒアリングシート、および、個人番号と個人情報など特定個人情報のシステムを独立させた新規システムを構築し、特定個人情報のファイルに対する安全管理措置をデータベースで実現させるための「データ暗号化」、「アクセス制御」、「監査」を行うための3種類のテンプレート。また、各自治体で稼働している「Oracle Database」のセキュリティ状況を、同社のエンジニアが無償で客観的に可視化する「セキュリティアセスメントサービス」を提供し、上記のテンプレートを動作させる基盤、検証環境としてのPaaS「Oracle Cloud Platform」サービスを提供する。そのほか、同社のコンサルタントがアセスメントの結果と顧客の要件に基づいて計画策定を行い、セキュリティの実装と運用を支援する有償サービス「マイナンバー向けOracle Database Securityコンサルティング・サービス」も提供し、自治体におけるマイナンバー対応に向けたデータ・セキュリティ対策を支援する。
2015年07月21日今年の10月からスタートするマイナンバー制度。国民全員にマイナンバーが通知され、施行されていくことになります。マイナンバー制度について、報道やCMなどで耳にしたことはあっても、その内容をきちんと理解できていない人も多いのではないでしょうか。施行される前に、制度についてきちんと知っておきましょう。マイナンバー制度ってどんなもの?マイナンバーとは、1人に1つずつ国から定められる12桁の個人番号のこと。今年の10月から通知され、2016年1月から社会保障、税、災害対策の行政手続きで使われることになります。マイナンバーは、国内に住民票を持つすべての人に与えられ、原則として一生変わりません。制度のスタートにあたって手続きなどは一切必要ありませんが、逆に「マイナンバー制度に加入したくない」ということもできません。これまで、個人の税金や社会保障に関する情報は、各自治体や税務署、年金事務所などがそれぞれ管理していました。マイナンバーの導入によって、それらが1つの番号で管理されることになります。マイナンバー制度のメリットとは現在、税金の確定申告や国民保険の加入などの各種申請には、さまざまな添付書類が必要です。しかし、マイナンバーによって税や社会保障に関わる情報が一元的に管理されるようになれば、添付書類も減り手続きが簡単になります。確定申告や引っ越しの際はもちろん、災害にあったときの支援給付を受け取る場合などは、手続きがスピーディなのは大きなメリットになります。また、所得や納税、行政サービスの受給状況がしっかり把握できるようになるため、不正を防ぎやすくなります。たとえば生活保護の不正受給などを防ぎ、本当に必要な人に行政サービスを行うことができます。さらに、手続きが簡略化するということは、行政の作業の効率化にもつながります。各種手続きの際の情報の照合や入力などが必要なくなり、作業の無駄を省くことができます。マイナンバーはどんな場面で必要?マイナンバーが必要になるのは、雇用保険や年金の手続きや確定申告、災害の支援金の受給時などです。源泉徴収票への記載も必要なため、会社勤めの人は勤務先に自分のマイナンバーを知らせる必要があります。法定調書などに記載するため、証券会社や保険会社にもマイナンバーを提示することになります。また、子どもがいて児童手当を受け取っている人は、毎年1回の現況届の際にマイナンバーを提示します。マイナンバー制度導入で考えられるリスクとは便利なことの多いマイナンバー制度ですが、導入後のリスクも考えられます。まず気をつけなければいけないのが、個人情報の流出や不正利用。先日起こった日本年金機構の情報漏えい事件のこともあり、気になるところですよね。現在のところ、マイナンバーの利用は行政手続きに関わるものに限定されていますが、将来的には民間サービスにも利用が拡大されていくといわれています。そうなると怖いのが、なりすましなどの不正利用です。番号が盗まれて知らない間にクレジットカードを作られてしまったり、ローンを組まれてしまったり…ということが、ないとも限りません。また、将来的には、個人の銀行口座もマイナンバーと関連付けられる可能性もあります。そうなると、税務署などにお金の流れがすべて把握されてしまうことに。もちろん、脱税や所得隠しなどやましいことがなければ、何も問題はないのかもしれません。でもたとえば、身内の間で気軽にお金を振り込んだら、贈与税だと税務署にチェックされる…ということもあるかもしれません。マイナンバーが通知されたら、流出を防ぐために自分自身でもしっかりと管理すること。そして、今度どのように活用されていくのか、きちんと注目していきたいですね。
2015年07月20日