音楽フェス「山人音楽祭2024」が、2024年9月21日(土)・22日(日・祝)に群馬・前橋の日本トーターグリーンドーム前橋にて開催される。音楽フェス「山人音楽祭」とは2012年に「群馬ロックフェスティバル」スタートした「山人音楽祭」は、ロックバンド・G-FREAK FACTORY(ジー・フリーク・ファクトリー)が主宰を務める音楽フェス。2024年も同フェスの聖地となった日本トーターグリーンドーム前橋を舞台に、様々な国内アーティストがステージを盛り上げる。2024年は主宰のG-FREAK FACTORYのほか、Dragon AshやHUSKING BEE、HAWAIIAN6、四星球らが出演予定だ。出演アーティストAge Factory/ENTH/おとぼけビ〜バ〜/佐藤タイジ/G-FREAK FACTORY/SHADOWS/SHANK/上州弾語組合/四星球/DJダイノジ/TETORA/Dragon Ash/HUSKING BEE/バックドロップシンデレラ/HAWAIIAN6/プッシュプルポット/The BONEZ/LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS PLUS/ROTTENGRAFFTY/and more…※五十音順開催概要「山人音楽祭2024」開催日:2024年9月21日(土)・22日(日・祝)会場:日本トーターグリーンドーム前橋(群馬県前橋市岩神町1丁目2-1)チケットオフィシャルHP3次先行受付期間:4月10日(水)12:00~5月19日(日)23:59料金:・1日券8,800円・駐車場付 1日券(9/21) 10,000円・駐車場付 1日券(9/22) 10,000円・2日券 17,000円・駐車場付 2日券 19,400円※駐車場付チケットは、先行受付のみの取り扱い。
2024年04月21日世に“名曲”と呼ばれる作品はたくさんあるけれど、モーツァルトとベートヴェンの“名曲”となると、これはまさに別格のイメージだ。しかもそれが、モーツァルトの天才性満載の「フルートとハープのための協奏曲」と、クラシック史上最高の有名曲であるベートーヴェンの交響曲第5番『運命』のカップリングとなれば、これは襟を正して聴くしかない。そんなコンサートが兵庫芸術文化センター管弦楽団(PAC)の定期演奏会で楽しめる。指揮は、元ベルリン・フィルのソロ・オーボエ奏者として一世を風靡したハンスイェルク・シェレンベルガー。近年その指揮ぶりに高い評価が集まる名匠だ。そして、モーツァルトの協奏曲でソロを務めるハーピストは、これまたベルリン・フィルのゲストハープ奏者としてその名を知られる名手、マルギット・=アナ・シュース。世界最高峰の音楽を知り尽くしたふたりの共演は、華やかさの極み。春の訪れを感じされる演奏に期待したい。今回のコンサートのもうひとつの呼び物が、シェレンベルガーの“吹き振り”だ。なんとタクトではなく、オーボエを手に、演奏と指揮を務める二刀流を披露するというのだから興味津々。“これは春から縁起が良い”!兵庫芸術文化センター管弦楽団 第148回定期演奏会シェレンベルガー モーツァルト&ベートーヴェン「運命」■チケット情報()2月9日(金)、10日(土)、11日(日・祝)15:00開演兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール●ハンスイェルク・シェレンベルガー(指揮・オーボエ)Hansjorg Schellenberger1948年生まれ。大変な音楽好きの両親の元で育ち、早くから音楽に強い興味を持った。13歳からオーボエを始め、その後、ミュンヘンとデトモルトにおいてオーボエ、指揮法、そして数学を勉強。ミュンヘンのARDコンクール(1972)を含む主要な音楽コンクールで入賞後、ケルン放響のソロ・オーボエ奏者を経て1980年1月から2001年夏までベルリン・フィルのソロ・オーボエ奏者を務める。退団後は、指揮者、ソリスト、教育者の仕事を中心に活躍している。これまでにソリストとして、カラヤン、ジュリーニ、アッバード、ムーティ、レヴァインなどの著名な指揮者と共演。室内楽奏者としては、アンサンブル・ウィーン=ベルリンを中心に多彩な活動をしてきた。また、1991年にはハイドン・アンサンブル・ベルリンを設立、芸術監督を務めた。2013年度から2022年3月末まで岡山フィル首席指揮者、2021/22 シーズンよりベルリンシンフォニカの首席指揮者に就任。マドリッドのソフィア高等音楽院で教授、3年に1回開かれる国際オーボエコンクール・東京の審査委員長を務めている。
2024年01月18日俳優の古川雄大と、SixTONESの京本大我が、ミュージカル『モーツァルト!』の主演を務めることが16日、明らかになった。○■ミュージカル『モーツァルト!』8〜9月に東京・帝国劇場他で上演タイトルロールのヴォルフガング・モーツァルト役を演じるのは、2018年シーズンから同役を務める古川。そして今回が初登場となるもう1人のヴォルフガング・モーツァルトは京本が務め、帝劇初主演となる。今作は2025年に閉館を発表している帝国劇場の、クロージングラインナップ作品でもある。3シーズン目を迎えることについて、古川は「このヴォルフガングという役はこれからのミュージカル界を背負っていくような、若さ溢れる俳優がやるべき役だと個人的には思っています。しかしながら、2度『モーツァルト!』に携わらせて頂き、この作品そして役の魅力を味わうとまた挑戦したいと思ってしまう、そんなかけがえのない役だと思います。いよいよ3度目、皆様に集大成をお見せすることができたらと思っています」とコメント。同作を「僕のミュージカル人生において今もなおひときわ大きく立ちはだかっている壁」と表し、「何より歌の難易度が高く、更にモーツァルトの人生を描く中で様々な表現を求められる」と難しさを説明する。「1度目は稽古に入るまで1年間準備してこの役に挑みました。傷だらけになりながら足掻いて足掻いた泥臭いヴォルフガングが仕上がったことを覚えています。2度目の『モーツァルト!』は自分としてはクオリティも上がり、安定感が増したと思っていましたが、関係者の方や共演者の皆さんに話を聞くと初参加のモーツァルトのほうがよかったらしいです(笑)」と意外な見解も。「やはり生まれたての新鮮な表現がモーツァルトには必要なんだと改めて思いました。3度目となる今回は自分自身のキャリアを捨てて、裸で挑もうと思います。そして、この高い壁を初めて乗り越えたいと思っています」と意気込んだ。Wキャストとなる京本については「大我くんとはルドルフでダブルキャストを務め、その後トートとしても向き合ってきた、いわば同志のような存在です。繊細かつ力強い表現でルドルフを全うしていました。様々な現場を経験され、座長としても作品を背負い素晴らしい活躍をされている、まさに勢いのある俳優。大我くんとダブルキャストを務めることは自分としても大きな刺激をもらえるので、楽しみで仕方ありません」と喜ぶ。「そして、様々な経験を積んだ大我くんがどんなヴォルフガングを作るのかということも、皆様同様にとても興味があります」と期待した。一方、京本は日本人5人目の同役となることについて「ヴォルフガングは僕にとって憧れそのものです。20歳の時に『エリザベート』に出演し、ミュージカルに魅了され、もっと勉強したいという思いからDVDや劇場を通して何十回も観させて頂いた作品がこの『モーツァルト!』です。(井上)芳雄さん、アッキーさん(中川晃教)、(山崎)育三郎さん、(古川)雄大さんという僕が大尊敬する先輩方が繋いできたこの大役を担うこと、本当にプレッシャーですが、今は不安や恐怖よりも、遂にこの役を演じさせて頂けるという喜びが大きいです。稽古が始まれば今まで経験したことのないようなハードな日々になると思いますので、今はこの喜びの余韻に浸っていたいです(笑)」とコメント。古川に対しては「僕が初めて挑戦したミュージカルでWキャストとして引っ張っていって下さったのが雄大さんなので、僕にとって特別で大切な先輩です。トートとルドルフという関係でも共演させて頂き、それからも雄大さんのヴォルフガングなど沢山拝見させて頂いているので、この度、またこうしてご一緒させて頂けることを心から嬉しく思います。僕にとってお兄ちゃんのような存在ですが、僕の大人になった姿も雄大さんに少しでも感じて頂けたらと思ってます(笑)」とメッセージを送る。ファンに対しても「僕がずっと夢だと公言してきた作品『モーツァルト!』に、ついに出演させて頂けることとなりました。それは、グループ活動だけでなくミュージカルに挑戦する姿も支えて下さっているファンの皆様のお陰だと思っています。一度観たら一生忘れられない作品であることは間違いないので、楽しみにしていて下さい。劇場でお待ちしております」と報告した。公演は8〜9月に帝国劇場(東京)、10月に梅田芸術劇場メインホール(大阪)、11月に博多座(福岡)を予定している。【編集部MEMO】ミュージカル『モーツァルト!』は、「才能が宿るのは肉体なのか? 魂なのか?」というテーマをベースにの高い音楽性と重層的な作劇で“人間モーツァルト”35年の生涯に迫り、2002年の日本初演以来、日本のミュージカルファンを魅了し続けてきた。ミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)、シルヴェスター・リーヴァイ(音楽・編曲)のゴールデンコンビによる大ヒットミュージカルで、2021年以来約3年ぶりに上演される。
2024年01月16日本日発表された 帝国劇場のクロージングラインナップ() にて、音楽の天才モーツァルトの生涯を描いた大ヒットミュージカル『モーツァルト!』が、約3年ぶりに再上演されることがわかった。2002年の日本初演以来、日本のミュージカルファンを魅了し続けてきた、ミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)とシルヴェスター・リーヴァイ(音楽・編曲)による大ヒットミュージカルで今回、ヴォルフガング・モーツァルト役を演じるのは、2018年シーズンから同役を務める古川雄大と、今回が初登場となる京本大我のふたり。古川は2023年に『LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』で初の帝劇単独主演を果たし、映像でも『はやぶさ消防団』『大奥 Season2』など話題のドラマに出演している。一方、京本は『エリザベート』『ニュージーズ』『シェルブールの雨傘』などで舞台経験を積み重ね、今回が帝劇初主演となる。ストーリーは、5歳で作曲の才能を開花させたヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトとその家族、そして彼が仕えたコロレド大司教との関係を中心に展開する。ヴォルフガングの才能と自由を求める心、そして才能と自由がもたらす葛藤と苦悩が描かれている。古川は「ヴォルフガングという役はこれからのミュージカル界を背負っていくような、若さ溢れる俳優がやるべき役だと思っている」と語りつつ、「2 度『モーツァルト!』に携わらせて頂き、この作品そして役の魅力を味わうとまた挑戦したいと思ってしまう、そんなかけがえのない役だと思います。いよいよ3度目、皆様に集大成をお見せすることができたらと思っています」とコメント。一方京本は「ヴォルフガングは僕にとって憧れそのもの。(井上)芳雄さん、(中川晃教)アッキーさん、(山崎)育三郎さん、(古川)雄大さんという僕が大尊敬する先輩方が繋いできたこの大役を担うこと、本当にプレッシャーですが、今は不安や恐怖よりも、遂にこの役を演じさせて頂けるという喜びが大きい」と意気込みを語る。今回、2025年に建て替えのために休館を発表している帝国劇場のクロージングとして上演される。記念すべきタイミングで主演を務めることについて、「帝国劇場は僕にミュージカルを教えてくれた場所でもあり、育ててもらった特別な劇場です。様々な試練を与えてくれ、それを乗り越えた先に最高の景色を見せてくれました。2012 年に『エリザベート』のルドルフ役で帝国劇場に立っていなかったら今の僕はないと思います。心から感謝しております。その思いを胸に、グロージングラインナップの『モーツァルト!』が有終の美を飾れる様に努めます」(古川)、「『エリザベート』以外でも小さい頃からお世話になっている想い出だらけの劇場です。振り返れば初めて帝劇に立たせて頂いたのは中学一年生頃だったと思います。おこがましい話ですが、いつかこの劇場で主演というのを、夢の一つとして、いつからか胸に秘めていました。それが改修工事が入る前にこうして叶うこと、本当に嬉しく思います。帝国劇場へのこれまでの感謝も込めて、ステージに立ちたいです」(京本)と、それぞれ劇場への熱い思いが滲むコメントを寄せた。ミュージカル『モーツァルト!』は2024年8・9月に東京・帝国劇場で上演。その後大阪・梅田芸術劇場メインホール(10月)、福岡・博多座(11月)にて上演を予定している。<公演情報>ミュージカル『モーツァルト!』脚本/歌詞:ミヒャエル・クンツェ音楽/編曲:シルヴェスター・リーヴァイオリジナル・プロダクション:ウィーン劇場協会演出/訳詞:小池修一郎(宝塚歌劇団)出演:ヴォルフガング・モーツァルト役(Wキャスト)古川雄大/京本大我2024年8・9月 東京・帝国劇場2024年10月 大阪・梅田芸術劇場メインホール2024年11月 福岡・ 博多座
2024年01月16日帝国劇場のクロージングラインアップが発表。古川雄大&京本大我のWキャストで「モーツァルト!」が上演される。2025年に建て替えのため、休館を発表している帝国劇場。今回発表されたのは、元日から開幕した新作「Act ONE」から始まり、休館する来年2月にかけてのラインアップ。すでに上演が決定している「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」「千と千尋の神隠し」「ムーランルージュ!ザ・ミュージカル」に加え、4・5月、11月には「Endless SHOCK」、10月には「DREAM BOYS」、12月~2月には「レ・ミゼラブル」、現・帝国劇場の最終公演として2月にCONCERT「THE BEST ~New HISTORY COMING~」が新たに上演されることが発表。そして注目は、8・9月上演予定の「モーツァルト!」。「才能が宿るのは肉体なのか?魂なのか?」という深遠なテーマをベースに、その高い音楽性と重層的な作劇で“人間モーツァルト”35年の生涯に迫り、2002年の日本初演以来、日本のミュージカルファンを魅了し続けてきた本作。ヴォルフガング・モーツァルト役には、2018年シーズンから同役を務める古川雄大と、帝劇初主演となる京本大我(SixTONES)がWキャストで出演。古川さんは「いよいよ3度目、皆様に集大成をお見せすることができたらと思っています」と意気込み、「大我くんとはルドルフでダブルキャストを務め、その後トートとしても向き合ってきた、いわば同志のような存在です。繊細かつ力強い表現でルドルフを全うしていました。様々な現場を経験され、座長としても作品を背負い素晴らしい活躍をされている、まさに勢いのある俳優。大我くんとダブルキャストを務めることは自分としても大きな刺激をもらえるので、楽しみで仕方ありません」とコメント。「ヴォルフガングは僕にとって憧れそのものです」と語る京本さんは、「僕が初めて挑戦したミュージカルでWキャストとして引っ張っていって下さったのが雄大さんなので、僕にとって特別で大切な先輩です。トートとルドルフという関係でも共演させて頂き、それからも雄大さんのヴォルフガングなど沢山拝見させて頂いているので、この度、またこうしてご一緒させて頂けることを心から嬉しく思います。僕にとってお兄ちゃんのような存在ですが、僕の大人になった姿も雄大さんに少しでも感じて頂けたらと思ってます。(笑)」と古川さんの印象も明かしている。「モーツァルト!」は8~9月帝国劇場、10月梅田芸術劇場メインホール、11月博多座にて上演予定。(シネマカフェ編集部)
2024年01月16日クラシック史上に残る謎“モーツァルトの死”をテーマにした興味深い朗読公演が開催される。謎の多い天才作曲家モーツァルトの人生の中でも、その死についての謎は、未だ解明されていない。何しろあれだけの有名人であったにも関わらず、その遺骨を納めた墓すら見つかっていないのだから不思議だ。他の作曲家たちとは全く違う“何か”があるのではないかと考えてしまう。特に昔から囁かれているのが、死にまつわる陰謀説だ。重要参考人であるサリエリとの関係性は、映画『アマデウス』にも興味深く描かれている。そこで注目されるのが、モーツァルトの妻コンスタンツェの存在だ。晩年のモーツァルトへの世間の冷遇や、葬儀の貧弱さについての責任が、すべて彼女にあるような言われ方をされることもあるようだが、これは果たして本当なのだろうか。さらには、コンスタンツェの再婚相手であるニッセンが手掛けたモーツァルトの伝記が軽んじられ、日本ではいまだに翻訳されていないという状況をどう見るのか。ここにはコンスタンツェによる貴重な証言も数多く含まれているとなれば実に気になる。今回の公演は、これらの“謎”をテーマにモーツァルトの魅力に迫るという画期的なイベントだ。元宝塚トップスターの貴城けい(朗読)と、曽根麻矢子(チェンバロ)&枝並千花(ヴァイオリン)の演奏という異色のコラボレーションにも興味津々。朗読と演奏が生み出す新たなモーツァルト像に期待したい。第2回ピエスモンテ公演「コンスタンツェ・モーツァルト〜その愛と苦悩」2024年1月12日(金)、13日(土)霞町音楽堂朗読:貴城けい/チェンバロ:曽根麻矢子/ヴァイオリン:枝並千花構成・脚本:渡部玄一【予定演奏曲目】モーツァルト:・ヴァイオリンソナタ K304・ロンド K250 ハフナー・セレナードより・タミーナのアリア・ジーグ K574 ほか
2023年12月25日一般社団法人日本音楽能力検定協会(所在地:東京都新宿区、代表理事:大塚 博一)は、日本全国の楽器奏者、音楽関係者を対象とした『音楽能力検定』(以下 音楽検定)の提供を2022年10月1日に開始し、約1年で受検者が“3万人”を突破いたしました。「音楽検定」URL: 音楽検定■提供背景昨今まで日本には明確な音楽の基準が設けられていませんでした。そのため日本に存在する音楽レッスンは玉石混淆で、きちんと音楽を学んだプロの方の素晴らしいレッスンもたくさんある一方で、特に何の実績もないアマチュアの方がレッスン教室を開き、ご自身の考えに偏ったレッスンを行っていることも現実です。もちろんお金を払う生徒様が納得して通っていらっしゃるのであれば問題はないのですが、残念ながら中にはそうでないレッスン教室も散見されるようです。レッスン教室だけでなく音楽でプロを目指す方、あるいは趣味として楽しむ方にとっても、ご自身の実力や理解度がどの程度なのかを知るための基準がありませんでした。音楽検定では初級者~プロレベルまでを5段階に分け、受検者様の実力を審査させていただきます。科目はボーカル、ギター、ベース、ピアノ、ドラム、楽譜読み書き、ヴァイオリン、トランペット、ウクレレなど多岐にわたり、全国の楽器奏者、レッスン講師、バンドマン、学校の音楽教員やお子様にも多くご受検いただいております。ピアノ■検定の特徴*全科目オンライン受検可能従来の英語検定や漢字検定は指定の日時に指定の会場で行われておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響や時代の変化もあり、音楽検定は全てオンラインでご受検いただけます。<筆記試験>ご希望の日時にメールにて問題用紙・解答用紙を送付いたします。制限時間内に記入済みの解答用紙をご返信いただきます。<実技試験>筆記試験合格から1週間以内に、ご自身で撮影した演奏動画をメールにてご送付いただきます。音程、リズム、表現力など様々な角度から審査させていただくため、できるだけタイプの違う2曲をお選びください。*全科目1~5級1級(プロの中でも群を抜く実力) ※超絶技巧と言えるレベルの演奏ができる2級(プロ) ※難易度の高い曲を余裕を持って表現力豊かに演奏できる3級(上級者) ※難易度の高い曲を演奏できる4級(中級者) ※比較的難易度の高い曲を演奏できる5級(初級者) ※簡単な曲を演奏できる音楽検定告知フライヤー■受験の流れHPお申し込みフォームからご希望の科目・級・日時をお申し込み後、検定料をお振込いただきます。お振込確認後に受検番号を発行し、試験当日に問題用紙・解答用紙をPDFにてお送りします。筆記試験合格通知とともに実技試験のご案内を差し上げますので、1週間以内に演奏動画をご送付いただき、数日以内に合否の発表を行います。*HPからお申し込み(科目・級・日時)*検定料お振込*受検番号発行*筆記試験*実技試験*合否発表■検定概要サービス名: 音楽検定提供開始日: 2022年10月1日料金 : 3,300円(5級)、4,400円(4級)、5,500円(3級)、6,600円(2級)、1級(7,700円) ※税込み申込方法 : ホームページお申し込みフォームよりURL : 音楽検定ロゴ■法人概要商号 : 一般社団法人日本音楽能力検定協会代表者 : 代表理事 大塚 博一所在地 : 〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目14番9-1101設立 : 2022年9月事業内容: 音楽能力検定の実施および運営資本金 : 1,000万円URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年11月09日“世界最高峰のピアニスト”と誰もが認める内田光子。特に、モーツァルト、シューベルト、シューマン、ベートーヴェンの作品などにおいては、その深い作品解釈が高い評価を得ている。中でも彼女の名を世に知らしめたモーツァルトは格別だ。そのきっかけとなったのが、1982年に東京とロンドンで行われた「モーツァルト・ピアノソナタ連続演奏会」だ。ロンドンの批評家から絶賛されたこのシリーズを受けて、1984年に行われた「モーツァルト・ピアノ協奏曲全曲演奏会」が、今をときめく「世界のウチダ」への大きな1歩となったことは間違いない。イギリス室内管弦楽団を弾き振りしたこのシリーズの成功は、大手レーベルによるモーツァルトの「ピアノソナタ」&「ピアノ協奏曲」全曲録音へと繋がり、名実ともに国際的な名声を得ることとなったのだ。その内田光子によるモーツァルトの「ピアノ協奏曲」弾き振りをライブ体験するチャンス到来。共演するオーケストラは、内田がアーティスティック・パートナーを務めるマーラー・チェンバー・オーケストラだ。1997年に指揮者クラウディオ・アバドと共に、自由で国際的なアンサンブルを目指すという共通のヴィジョンによって創設された同団は、近年内田が共演を重ねる最高のパートナーと言える存在だ。今回は、モーツァルトの「ピアノ協奏曲」2曲の間に近現代の作品が挟み込まれるという凝ったプログラムによって、両者の強い絆を体感できる素敵な時間となりそうだ。“音楽の極みを探求し続ける求道者”内田光子の今を堪能したい。内田光子 with マーラー・チェンバー・オーケストラ 2023■チケット情報月29日(日)札幌コンサートホール Kitara 大ホール(A)10月31日(火)ミューザ川崎シンフォニーホール(A)11月2日(木)サントリーホール 大ホール(A)11月5日(日)滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 大ホール(B)11月7日(火)兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール(B)11月9日(木)サントリーホール 大ホール(B)プログラムAモーツァルト:ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K. 503シェーンベルク:室内交響曲第1番 作品9モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K. 595プログラムBモーツァルト:ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K. 453ヴィトマン:『コラール四重奏曲』(室内オーケストラのための)モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K. 482●内田光子(ピアノ)Mitsuko Uchida, Piano内田光子は、真実と美の姿を独自に追求しながら、自らが奏でる音楽の世界を深く掘り下げている演奏家である。モーツァルト、シューベルト、シューマン、ベートーヴェンの作品の解釈で高い評価を受ける一方、ベルク、シェーンベルク、ヴェーベルン、クルタークなどの作品に光を当て、新しい世代の聴衆に紹介している。『ミュージカル・アメリカ』ではアーティスト・オブ・ザ・イヤー 2022に選出された。長年にわたりシカゴ響、べルリン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、バイエルン放送響、ロンドン響、ロンドン・フィルなどとの共演を重ね、クリーヴランド管との共演は100回を超える。ハイティンク、ラトル、ムーティ、サロネン、ユロフスキ、ドゥダメル、ヤンソンスといった世界的な指揮者との共演も多い。2016年からアーティスティック・パートナーを務めるマーラー・チェンバー・オーケストラとは、ヨーロッパ、日本、北米でのツアープロジェクトを行っている。ウィーン、ベルリン、パリ、アムステルダム、ロンドン、ニューヨーク、東京で定期的にリサイタルを行い、ザルツブルク・モーツァルト週間やザルツブルク音楽祭にも頻繁に出演。デッカと専属契約を結び、11年にクリーヴランド管を弾き振りしたモーツァルトのピアノ協奏曲のライヴ録音で、また17年にドロテア・レシュマンとで録音したアルバム『シューマンとベルク』でグラミー賞を受賞。また、長年にわたり若い演奏家の成長を支援。ボルレッティ・ブイトーニ・トラストの創設メンバーであり、2013年よりマールボロ音楽祭の芸術監督も務める。05年日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選出、15年には作品に対する深い探究と解釈が評価され、高松宮殿下記念世界文化賞(音楽部門)、ザルツブルク・モーツァルテウムよりゴールデン・モーツァルト・メダルを受賞。サントリーホール アソシエイト・アーティスト。
2023年10月12日イタリア詩人のロレンツォ・ダ・ポンテの人生を描く音楽劇『ダ・ポンテ~モーツァルトの影に隠れたもう一人の天才~』。プレビュー公演開幕を前にした6月20日(火)、東京・シアター1010で取材会が行われた。6月25日(日)まで同劇場でプレビュー公演が行われた後、7月9日(日)からは東京建物BrilliaHALL(豊島区立芸術文化劇場)で上演される。本作は、モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』などの作品が誕生した背景にあった、ロレンツォ・ダ・ポンテの人生を描く。タイトルロールを演じる海宝直人は「完全新作で、ようやくお披露目できる」と挨拶。見どころについては「まず、衣装が豪華。(これまでの舞台経験でも)僕もこんなにキラキラしたことはない。あと音楽は30曲以上あって、それぞれのソロもあり、各人の思いが伝わるようになっているので、楽しんでほしい」と語っていた。また、モーツァルト役の平間壮一も「カンパニー全体が楽しく頑張って作ってきた。お客様が入って最後に作品が完成するので、どんな反応になるかが楽しみ」とコメントしていた。ダ・ポンテは「女好きでペテン師」「天才詩人」という設定。共演する相葉裕樹は見どころとして「海宝直人の色男っぷり」を挙げ、田村芽実や青野紗穂ら女性キャストからも「女性たちがメロメロになっちゃう」「普段からやってないとアレは出せない」などとの声も。それに対して海宝は「自覚はないですけど」と笑う。ゲネプロを観た。主に18世紀を描くということもあり衣装は豪華絢爛だが、舞台は五線譜をイメージさせる横線が強調された比較的シンプルな機構。音楽劇と銘打っているものの、楽曲の中で物語が進む場面も見受けられ、まるでミュージカルのようだ。主人公を演じる海宝の歌唱力は折り紙付きだが、見どころに挙げられていた“色男っぷり”も、おそらく目線の使い方まで計算されている表情もよく、ダ・ポンテという人物を見事に体現していた。また、そもそも主人公のダ・ポンテについてはあまり知らない人も多いだろうが、モーツァルトやコンスタンツェなど別作品で描かれてきた人物の造形がなかなか新鮮に感じられた。上演時間は第一幕65分、休憩20分、第二幕85分の計2時間50分を予定。時代の波に抗い、偏見を乗り越え、制作に没頭した若き天才たちの軌跡を描いたオリジナル音楽劇。ぜひお見逃しなく。公演は東京のほか、愛知(6月30日(金)・7月1日(土)日本特殊陶業市民会館ビレッジホール)、大阪(7月20日(木)~24日(月)新歌舞伎座)でも上演を予定している。取材・文:五月女菜穂
2023年06月22日音楽劇『ダ・ポンテ~モーツァルトの影に隠れたもう一人の天才~』の公開ゲネプロが20日に東京・シアター1010で行われ、海宝直人、平間壮一、相葉裕樹、井上小百合、田村芽実、青野紗穂、八十田勇一が取材に応じた。同作はモーツァルトの名作オペラ『フィガロの結婚』『ドン・ジョバンニ』『コジ・ファン・トゥッテ』誕生の背景にある、詩人ロレンツォ・ダ・ポンテ(海宝)の人生を描くオリジナルの新作音楽劇。完全新作の音楽劇ということで、見どころを聞かれた海宝は「まずやはり衣装はすごいですよね。僕もこんなにキラキラしたことない。音楽が30曲以上あって、それぞれソロがあってそれぞれの想いが伝わる楽曲になってると思います」と自信を見せる。相葉が「海宝直人の色男っぷり。どきどきしちゃうよね」とプッシュすると、「大好きなシーンがあるんですよ」(青野)、「いろんな女性を誘惑するシーンがあって。いろんな女性の方達がメロメロになっちゃう」(田村)と同意する女性陣に、海宝は「稽古場で2人でニヤニヤしながら見てる」と苦笑していた。井上は「美貌で男性たちを翻弄する役なんですけど、私が対局にいる人間で、美容とかもズボラでわからなくて、つけまつげの付け方とかを教えてもらいながら頑張ってる」と言ったものの、青野は「さゆちゃん(井上)の悪女っぷりも」と見どころに挙げる。井上は「みなさん意外なキャラクターを演じてるなと思って、歴史上の人物のイメージとか皆さんに抱いているイメージとちょっと違う。皆さんのいい人柄が役に投影されててオリジナルのものになってる。全然違う配役だったら全然違う作品になってたんじゃないかな。今回だけ、このキャストだけのものになってるような気がします」と語り、海宝から「壮ちゃんは?」と話を振られた平間は「そう思います」と一言でまとめていた。稽古場での印象的な出来事を聞かれると、八十田が「ばっち(相葉)が油断すると体幹を鍛えにいってる」と暴露し、海宝と平間が「稽古場で突然いなくなると、『また体幹鍛えてる!』」と乗っかるものの、相葉は「たいしてやってないんですけど、僕がいないと『体幹鍛えてる』っていじってくるんです。すいません、実際そんなにやってないんです。後ろでふわふわしてました」と苦笑。青野が「直人さんがワンタンスープ飲んでる」と明かすと、海宝は「弱いな!」とツッコむなど、和気藹々とした様子も。八十田はさらに「僕はミュージカルの現場があまりないんですけど、直人くんが何曲も何曲も歌ってそのたびにすごいなと思って、歌い終わってから喉にいいものを飲むかと思っていたら、普通のコンビニのカフェラテを飲んでる。喉にいこと何もしてない。飴も舐めないし。なのにブワーって歌い上げるし、なんでしょうねその人」と驚いていた。また史実に登場する人物を演じるということで、「役と共通するところ」を聞かれると、話題となっているダ・ポンテ(海宝)の色男っぷりについて、田村が「紗穂ちゃんは『普段からやってないと出せないよ、あの色気は』と言ってました」と明かし、青野は「最初から誘惑する形が直人さんの体にあったのかなって。てことは、普段からそういうのが出てしまってるのではないか」と推測。海宝は「自覚はないですけどね」と答える。サリエリ役の相葉は「悪いやつみたいなイメージがあると思うんですけど、今回新たなサリエリ像をお届けできると思いますので、ぜひ『ヴィヴァ、イタリア!』と心の中で叫んでいただけたら」とも役を紹介。「稽古を進めていく中で、(演出の青木)豪さんがコミカルなものを求めてらっしゃるのかなというのがちょこちょこあったりして、ちょっとずつ方向性が変わってきて。自分自身も面白いことやコミカルなことが好きだったりしたので、どんどん増えてきた。そういう部分では助かるな」と語り、海宝は「ばっちはチャーミングさ、持ってるからね」と太鼓判。モーツァルト役の平間は「似ているところ、どうなんですかね? わかんないですけど、怒りっぽかったりなんだり、真剣だからこそ怒っちゃう部分があるからかなと思います」と回答した。プレビュー公演はシアター1010にて6月21日~25日、愛知公演は日本特殊陶業市民会館ビレッジホールにて6月30日~7月1日、東京公演は東京建物Brillia HALLにて7月9日~16日、大阪公演は新歌舞伎座にて7月20日~24日。
2023年06月20日公益財団法人ソニー音楽財団は、音楽を通じた教育活動に取り組んでいる団体の活動を助成する「ソニー音楽財団 子ども音楽基金」の第5回(2024年度)募集を2023年6月15日(木)より開始いたしました。「ソニー音楽財団 子ども音楽基金」の第5回(2024年度)募集開始「ソニー音楽財団 子ども音楽基金」は、子どもたちが音楽を通した体験や活動に触れることで、感動する心を育てることを目的とした助成事業です。地域・環境・経済状況に左右されることなく音楽に触れることのできる社会を目指し、2019年に設立いたしました。これはSDGs(持続可能な開発目標/Sustainable Development Goals)で掲げられた「2030年までに世界が達成すべき17の目標」のうちの4番目の目標である「質の高い教育をみんなに」にも通じるものです。当財団は、1984年の設立以来、「Concert for KIDS~0才からのクラシック(R)~」「10代のためのプレミアム・コンサート」など、未就学児から青少年までを主な対象としたクラシック・コンサート事業を展開し、2022年には世界最大級のクラシック音楽の祭典「こども音楽フェスティバル」を開催しました。2020年には「ソニー音楽財団 新型コロナウイルス対策特別支援プロジェクト」をスタート。新型コロナウイルスの影響を受けている団体や若手演奏家、そして音楽に触れる機会を失った子どもたちを支援すべくYouTubeチャンネル「こどものためのクラシック」を立ち上げ、楽しくかつ質の高いクラシック音楽動画コンテンツの制作や、お子さまとそのご家族が気軽にクラシック音楽を楽しめる無料モバイルアプリ「子育てクラシックナビ」の配信等を実施しています。【ソニー音楽財団 子ども音楽基金概要】(1)名称:ソニー音楽財団 子ども音楽基金(2)設立年月日:2019年5月22日(3)助成の対象:日本国内の、原則として18歳未満の子どもを対象に、音楽*を通じた教育活動に取り組んでいる国内の団体およびその活動*原則としてクラシック音楽およびそれに準ずるもの(4)選考委員(五十音順):※=新任委員:神原 雅之※京都女子大学教授元国立音楽大学教授同大学元副学長久保山 茂樹※独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所インクルーシブ教育システム推進センター上席総括研究員(兼)センター長志民 一成文部科学省初等中等教育局教育課程課、文化庁参事官(芸術文化担当)付教科調査官国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部 教育課程調査官山野 則子※大阪公立大学教授スクールソーシャルワーク評価支援研究所 所長渡辺 元公益財団法人助成財団センター 理事立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科 客員教授(5)助成金額 : 1団体につき10万円から300万円(年度毎)(6)助成対象期間 : 2024年4月1日(月)~2025年3月31日(月)(7)第5回(2024年度)応募期間: 2023年6月15日(木)から7月18日(火)17:00まで(8)応募方法 : ウェブサイトより応募書類をダウンロードして応募*募集内容詳細は、ウェブサイトの「募集要項」をご覧ください。(画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2023年06月16日モーツァルトと組み、『フィガロの結婚』『ドン・ジョバンニ』などの名作オペラを生み出した台本作家のロレンツォ・ダ・ポンテ。ダ・ポンテとモーツァルトとの出会いや別れ、その軌跡を描くオリジナルの音楽劇『ダ・ポンテ~モーツァルトの影に隠れたもう一人の天才~』が初演を迎える。ダ・ポンテ役の海宝直人に話を聞いた。音楽劇『ダ・ポンテ ~モーツァルトの影に隠れたもう一人の天才~』 チケット情報「音楽に詳しくない人でも曲は聞いたことがあるぐらいモーツァルトは有名なのに、ダ・ポンテは意外に皆、名前を知らない。彼について調べていくうちに、濃い人生を送った人だと知りました」と語る海宝。1782年のウィーンで、女好きで詐欺師のダ・ポンテは、その才覚と計算高さで宮廷劇場詩人の座までのぼり詰める。しかし、作曲家サリエリにオペラの処女作を酷評され、行き場を失う中、モーツァルト(平間壮一)と出会い意気投合する。「ダ・ポンテはとにかく名声や評価がほしくて、いろんな手段を使って這い上がろうとする。でも、あともう少しというところでタイミングを逃して、一向にうまくいかない。名声がないまま80歳を過ぎても諦めないで学校やホールを作り、自分の思いに貪欲に生きた。なかなかできない生き方ですし、そのアンバランスさとバイタリティに魅力を感じます」。自身との共通点は、好きなことを一途に追い続けるところだと言う。「僕も音楽やミュージカルが好きだから。こういう仕事は自分の思い通りにならなかったり、表現がつかめなかったりと、苦しみは分かるんです。モーツァルトに出会い、お互い刺激し合いながら、有名なオペラを作れたのは幸運ですよね」。7歳で子役としてデビュー後、『ライオンキング』の初代ヤングシンバ役に抜擢された。以来、伸びやかな歌唱力と表現力で様々な役を演じ、ロンドンでも舞台デビューを果たしている。最近では難解で有名な作曲家スティーヴン・ソンドハイムのミュージカル『太平洋序曲』に出演、その安定した歌声で観客を魅了した。海宝に歌えないジャンルはあるのだろうか?「何でも歌えるように頑張っていますけど、日本語で歌っていないのはラップですね。ロンドンではやったんですけど。うまくできたかというと、それは分かりません(笑)。ラップのミュージカルも増えているからチャレンジしたいなと思います」と意欲的だ。今作でもダ・ポンテにどんな光をあててくれるのか楽しみだ。「不遇な人だと思われがちですけど、素晴らしい瞬間もある。いろんなことがあるけれど、人生って生きるに値すると人間賛歌になる作品です。ぜひ、観に来てください!」。6月21日(水)から25日(日)まで東京・シアター1010にてプレビュー公演、7月9日(日)から16日(日)まで東京建物ブリリアホール、6月30日(金)・7月1日(土)愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、7月20日(木)から24日(月)まで大阪・新歌舞伎座にて。取材・文:米満ゆう子
2023年05月19日時に詐欺師、時に傑作オペラの作家として、世を賑わせた詩人のダ・ポンテ。そんな彼が天才作曲家モーツァルトと組み、『フィガロの結婚』、『ドン・ジョバンニ』、『コジ・ファン・トゥッテ』という3本のオペラを生み出すまでの4年と6か月を描いた音楽劇『ダ・ポンテ~モーツァルトの影に隠れたもう一人の天才~』が、6月から7月にかけて、東京、愛知、大阪で上演される。そこでダ・ポンテ役の海宝直人、モーツァルト役の平間壮一に、それぞれ本作にかける今の想いを語ってもらった。負のエネルギーを持った人ほど魅力的である――おふたりとも本作で初めてダ・ポンテの存在を知られたとのことですが、その生きざまに触れてみて、どんなところに魅力を感じられましたか?海宝すごく有名な作品を作っているのにも関わらず、意外と知られていないということにまず驚きました。そして調べていくうちに、とてもドラマチックな、数奇な人生を歩んでいる人だということがわかってきて。自分に正直というか、名声を求め、アーティストとして成功することを貪欲に、妥協せずに求めながら、それに見合うほどの結果が伴っていたわけでもない。ただその軌跡を辿っていくと、自分の人生を全力で楽しんだ人なのかなと。そして最終的にはアメリカに渡って、オペラという芸術文化を広めるべく精力的に活動し、自分が作ったオペラをみんなに聞いてもらいたい、観てもらいたい、認めてもらいたいと思いながら生き抜いた。これは非常に面白い人だなと思いました。平間僕はすごく苦しい人だったのかなと思います。モーツァルトに対する嫉妬があって、でも嫉妬って自分でも制御出来ないくらい、ものすごいパワーになりますからね。モーツァルトの陰ながらの存在でありながら、本当は認められたいと願っている。それは彼にとって非常に大きなエネルギーになっていったのではないかなと。それにそういう人って、とても魅力的だと思うんです。ステージ上でも、「僕を見て!」みたいな人物って僕はあまり惹かれなくて。それよりも負のエネルギーがちゃんとある人のほうが、人の心をつかめる気がする。そういう意味でも魅力的な人だなと思います。――本作では海宝さん演じるダ・ポンテと、平間さん演じるモーツァルトの関係を軸に物語が展開していきます。彼らにとって、お互いの存在はどのようなものだったと思いますか?海宝この作品においては、それぞれの欠けた部分がバチッとはまる出会いだったのかなと思います。モーツァルトはモーツァルトで、自分の音楽にインスピレーションを与えてくれるような脚本や詩を書ける才能を求めていて、ダ・ポンテはダ・ポンテで、自分の書いたものに見合う音楽を作れる才能を求めている。ただダ・ポンテのほうがものすごく不器用だったんでしょうね。彼がもう少しうまく立ち回れていたなら……。モーツァルトのように、歴史的に名の知られた人になっていたのかもしれません。平間ふたりの関係において、モーツァルトが自分勝手になってしまったところはあると思います。ただやっぱり、ひとりじゃどうにもならないよと。どんな天才でも、それを見せる人、聞かせる人がいなければ世の中は成り立たないわけで。だから最終的には、人間の話になれば素敵だなと思います。人生賛歌のような、前向きになれる作品に――ご自身がこの役に挑む上でのやりがい、面白みはどんなところにあると感じていますか?海宝あまりやったことがないタイプの人物なので、そういった役にチャレンジ出来るのは単純に面白いですよね。その分、説得力を持って演じなければいけない、という大変さも含めて楽しみだなと。まぁそんな時は、いつも逃げ出したくなるんですけどね(笑)。ただ僕は非常に負けず嫌いですし、終わった時の達成感というのはやはり大きなやりがいのひとつ。あとやっぱり調べれば調べるほど、ダ・ポンテって非常に魅力的なんですよ。ホイホイ知り合いの連帯保証人になっちゃって、借金を重ねてしまったり(笑)。なんだか憎めない人物というか。さらにこの作品では、なにかを残したいんだっていうダ・ポンテの想いが濃く描かれている。そこをうまく表現出来たらいいなと思います。平間もともと僕は、人から「変わっているね」とか「不思議だね」と言われることに対して、恐れていた部分があったんです。だからかつては、なるべくフツーの人でいないとなって思っていて。ただモーツァルトって、自分が変だとか1ミリも思わず、自分に自信を持って突き進んでいる人だと思うんです。そこにちょっとでも疑問を抱いてしまったら、きっとあそこまでの音楽は作れなかっただろうなと。つまり人のことは気にせず、とにかく音楽のことだけに悩んでいる。世界には自分と音楽しかない、みたいな。モーツァルトを演じるというのは、それぐらいの感覚でいいのかなと思っています。――では最後に、作品を楽しみにされている読者の皆様に、それぞれメッセージをいただけますか?海宝演出の青木豪さんや平間くんを始め、素晴らしいメンバーが集まった日本オリジナルの新作音楽劇です。自らの人生を生き切ったダ・ポンテという人物を通して、きっと人生賛歌のような、前向きになれる作品に仕上がっていくのではないかなと。また楽曲も盛りだくさんで、エンターテインメント性の高い作品にもなりそうなので、ぜひ楽しみに待っていていただけたらと思います。平間年を重ねるごとに、人間の難しさや愚かさを感じることが多くなってきました。でもそれに直面した時、自分たちは成長出来ると思うんですよね。とはいえそれを現実社会で体験するには、あまりにも辛いことが多い。だからこそ舞台上で起きている人間模様を見て、自分はこうしようとか、気をつけようとか思ってもらえたらなと。そんな観た方の力になれる作品だと思いますので、ぜひ劇場に足をお運びください。取材・文:野上瑠美子撮影:石阪大輔ヘアメイク=(海宝)友森理恵 / (平間)菅野綾香スタイリスト=(海宝)津野真吾(impiger) / (平間)岡本健太郎衣装協力=(海宝)ジャケット¥83,600税込・中に着たジャケット¥53,900税込・ニット¥37,400税込(すべてディーヒム)<公演情報>音楽劇『ダ・ポンテ~モーツァルトの影に隠れたもう一人の天才~』【東京(プレビュー)公演】2023年6月21日(水)~6月25日(日)会場:シアター1010【東京公演】2023年7月9日(日)~7月16日(日)会場:東京建物 Brillia HALL※愛知・大阪にてツアー公演ありチケット情報ぴあアプリでは海宝直人、平間壮一のアプリ限定カットをご覧いただけます。ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=26fd672c-5dd5-477b-b989-76ce8d72f9ff&contentTypeId=2) すると、この記事内に掲載されています。
2023年03月24日音楽フェス「山人音楽祭 2023」が、2023年9月23日(土・祝)・24日(日)の2日間、群馬・日本トーターグリーンドーム前橋にて開催される。音楽フェス「山人音楽祭」とは「山人音楽祭」は、群馬ロックフェスティバルとして2012年にスタートした音楽フェス。ロックバンド・G-FREAK FACTORY(ジー・フリーク・ファクトリー)が主宰を務め、国内のロックシーンを代表するアーティストが群馬の地に集結する。2023年の出演アーティスト2023年は、マキシマム ザ ホルモン、Creepy Nuts(クリーピーナッツ)、SHERBETS(シャーベッツ)、10-FEET(テンフィート)、HAWAIIAN6(ハワイアンシックス)らが出演。この時期、多くのフェスに出演する人気アーティストたちが、会場を盛り上げる。<出演者一覧>OVER ARM THROW/KUZIRA/Creepy Nuts/G-FREAK FACTORY/SHERBETS/SHANK/四星球/TETORA/10-FEET/バックドロップシンデレラ/ハルカミライ/HAWAIIAN6/FOMARE/フラワーカンパニーズ/HEY-SMITH/マキシマム ザ ホルモン/RED ORCA/LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS/ROTTENGRAFFTY/…and more※第2弾出演アーティスト開催概要音楽フェス「山人音楽祭 2023」開催日程:2023年9月23日(土・祝)・24日(日)開場・開演:開場 9:30 / 開演 11:00(終演 20:00予定)会場:日本トーターグリーンドーム前橋(群馬県前橋市岩神町1-2-1)チケット情報チケット3次先行予約受付:5月20日(土)12:00~6月18日(日)23:59チケット料金:・1日券 8,000円(駐車場付は9,000円)・2日券 15,000円(駐車場付は17,000円)※駐車場付チケットは、先行受付のみの取り扱いとなる。※チケット情報詳細は公式サイト(を確認。
2023年03月03日「2023年こそはオペラに親しみたい!」とお考えの方にピッタリの公演が開催される。ミューザ川崎の人気企画「モーツァルト・マチネ」の、“川崎市・ザルツブルク市友好都市提携30周年記念”企画と題された公演が、モーツァルトの傑作オペラ『魔笛』となればこれは嬉しい。おとぎ話のような楽しさ満載の物語にモーツァルトならではの美しい音楽がふんだんに散りばめられたこの作品は、大人から子供まで楽しめるオペラ史上屈指の名作だ。「オペラは観たいけれど長いからなあ」と敬遠されていた方でも大丈夫。今回の公演は、作品のエッセンスのみを上演するハイライト版なので、上演時間は休憩なしの1時間10分程度と極めてコンパクト。さてさて、この時間の中でどのような物語が展開されるのか乞うご期待。川瀬賢太郎の指揮のもと、日本を代表する歌手たちが集結したこの公演は、オペラ入門にピッタリ!モーツァルト・マチネ~川崎市・ザルツブルク市友好都市提携30周年記念2023年1月21日(土) 11時開演ミューザ川崎シンフォニーホール指揮:川瀬賢太郎共演モーツァルト・シンガーズ・ジャパン(MSJ)演出/ナレーション:宮本益光タミーノ:澤原行正パミーナ:嘉目真木子夜の女王:針生美智子パパゲーノ:近藤 圭パパゲーナ:鵜木絵里管弦楽:東京交響楽団■チケット情報
2022年12月27日第10回となる『全音楽界による音楽会』3.11チャリティコンサート〜ジャンルを越えた音楽のチカラを!〜が、2023年3月11にサントリーホールで開催されることが決定した。「全音楽界による音楽会」は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の現状を見たコシノジュンコ、三枝成彰、堤剛、林真理子、矢内廣、湯川れい子ら、様々な音楽ジャンルを代表し、音楽に深く関わるメンバーが発起人となり、震災直後の同年4月にチャリティコンサートを開催したのが始まりとなった。コンサートの入場料は無料だが、入場時に一人につき1万円以上を寄付するというシステム。趣旨に賛同しボランティアで出演するアーティストやオーケストラの有志メンバーや、会場であるサントリーホールなど多方面からの協力を得て成立するチャリティコンサート。かかった費用以外の寄付金は全て「公益社団法人3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構(3.11塾)」を通じて、東日本大震災の遺児孤児を支援するための資金に充てられる。これまで3.11塾の塾生は、塾や家庭教師、音楽や芸術などの文化スポーツの支援を得て、医者、パイロット、音楽家、俳優、ビジネスマンなどの関連大学や専門学校に合格し、夢に向かって歩んでいる。総合司会を務めるのは、露木茂と永井美奈子。出演者は、五木ひろし、坂本冬美、平原綾香、水谷八重子、クミコ、LE VELVETS、川島ケイジ、紅林弥生、神楽坂女声合唱団、東京女声合唱団・The Voices of Japan(VOJA)、六本木男声合唱団ZIG-ZAG、安部潤、紅林弥生、クラシック界からは仲道郁代、横山幸雄、小林沙羅、市原 愛、服部百音、大谷康子、桜井万祐子、ジョン・健・ヌッツォ、樋口達哉、村松稔之を予定している。■三枝成彰 コメント前回の公演では18,203,757円のご寄付をいただきました。サントリーホールのご支援と出演してくれる皆様のご協力を得て、ノーギャラで出演していただき、多くの東日本大震災の遺児孤児の支援をさせていただいております。皆様のご厚意でずっと続けられていることを感謝しております。■湯川れい子(3.11顧問)コメントコロナ禍でも、いえ、コロナ禍だからこそ、生演奏と生の歌声に力を貰います。今年も実に贅沢な夜をプレゼントして頂ける事に感謝します。ご出演下さる皆様、お越し下さる皆様、心から感謝申し上げます。タイトル:第10回「全音楽界による音楽会」3.11チャリティコンサートジャンルを越えた音楽のチカラを!開催日時:2023年3月11日(土)18:00開演(予定)会場:サントリーホール(東京都港区赤坂1-13-1)入 場 料:無料(全席指定・事前予約必要・未就学児童入場不可・お一人様4枚まで)※入場時にお一人様1万円以上の寄付金を申し受けますチケット:12月15日(木)より受付を開始主催:第10回「全音楽界による音楽会」3.11チャリティコンサート実行委員会(公益社団法人3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構、エンジン01文化戦略会議)公式ホームページ 第10回「全音楽界による音楽会」3.11チャリティコンサートチケット販売サイト (PC・スマートフォン共通)サントリーホールチケットセンター0570-55-0017(オペレーター対応・10:00~18:00)/窓口お問い合わせ:公益社団法人3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構03(3584)1608(10:00~18:00、平日のみ) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年11月30日モーツァルトの3本の傑作オペラ『フィガロの結婚』『ドン・ジョヴァンニ』『コジ・ファン・トゥッテ』の台本を書いた、イタリアの詩人で台本作家ロレンツォ・ダ・ポンテの奇想天外な"逃げる"人生を描いた音楽劇『逃げろ!』が、来年2月より上演されることが決定した。舞台はウィーン。1779年にヴェネツィアを追放され逃げ出してきたダ・ポンテが、オーストリア・ウィーンで桂冠詩人として成り上がり、そしてヨーゼフ2世の死とともに追い詰められ、ウィーンも逃げ出すはめになる彼の人生の栄枯盛衰をドラマ化。ダ・ポンテ(自称天才)とモーツァルト(真の天才)、対照的なふたりがドタバタとぶつかり合いながら3作もの傑作オペラを生み出すに至ったその背景や、サリエリやヨーゼフ2世、ダ・ポンテを嫌ったレオポルト2世なども登場し、ウィーン時代のダ・ポンテの生きざまを浮かび上がらせる。ダ・ポンテを演じるのは、A.B.C-Zの橋本良亮。そして天才モーツァルト役は佐藤流司が務める。本作は、モーツァルトのオペラをクラシック形式そのままではなく、ロックテイストにアレンジしスピード感あふれる楽曲やオリジナル曲も含め、バンドによる生演奏やキャストたちの歌によって厚みのあるステージを作り上げる。2023年2月10日(金) から2月12日(日) 福岡・キャナルシティ劇場、2月17日(金) から2月19日(日) 大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、2023年2月21日(火) から3月1日(水) 東京・新国立劇場 中劇場にて上演される。■橋本良亮(A.B.C-Z)コメントこの度、音楽劇『逃げろ!』の出演が決まりました。僕はダ・ポンテ役をやらさせて頂きます。演出家の鈴木勝秀さんとはもう3度目のタッグとなります。鈴木さんのオリジナル作品にまた出演できるという事で、お話を頂いた時は、いい緊張感といいプレッシャーを感じながら、よし、やってやる! と気合いが入りました。また、オリジナルミュージックもあるという事なので今から心待ちにしています。そして、クラシックとロックを重ねるという試みもとても楽しみです。「ヘラヘラしてる、おっちょこちょい、調子もの役」とお伺いしたので、自分なりのダ・ポンテをどう演じられるのか? 今からすごく楽しみです。橋本良亮が舞台で輝いてる所が好き! という方は是非遊びにきてください! ステージ上の僕は裏切りません。是非。■佐藤流司 コメントモーツァルト役を演じさせて頂きます。まずは見てください、過激と興奮で彩られたヴィジュアルを。モーツァルト本人も吃驚していると思います。そして感じて下さい。『逃げろ!』というタイトルから感じる力強さを。人生においてモーツァルトを演じる機会もそう無いと思いますので、本当に幸甚に存じます。さて、モーツァルトと言えば「レクイエム」「魔笛」「アイネクライネナハトムジーク」などが有名ですね。クラシックを部屋で流して寝落ちする程度のミーハーな私でも知っているレベルの言わずと知れた天才。その天才を平成が産んだ天才が演じます。謙遜したいんですけどこればっかりはしょうがない。天才なのですから。天才なのだから。といった具合に、常識や社会性が欠如している役どころだと演出のスズカツさんより教えて頂きました。楽しみです。■上演台本・演出 鈴木勝秀 コメントダ・ポンテのことは、3年前にプロデューサーから渡された資料で知り、すぐにウィーン時代をカットアップした芝居の構想が浮かんだ。だが、ダ・ポンテとモーツァルトのキャスティングには時間をかけた。生命力の塊ダ・ポンテと天才モーツァルト。このツートップは実力だけではなく華が不可欠。しかも、僕の戦術をよく理解していることも外せない。そこで様々な組み合わせを試行錯誤して、ダ・ポンテに橋本良亮、モーツァルトに佐藤流司を決めた。主軸が定まってからは一気に走った。そしてサッカーで言うところのプレイメーカーに篠井英介さん(サリエリ)がいて、最終ラインの中心に村井國夫さん(ヨーゼフ2世)を要する最強のキャスティングが叶った。こうなったからには、『逃げろ!』を、この数年様々なスタイルで取り組んできた、"ROCKバカ芝居"の集大成にしたいと思っている。<公演情報>音楽劇『逃げろ!』~モーツァルトの台本作者ロレンツォ・ダ・ポンテ~上演台本・演出:鈴木勝秀音楽:大嶋吾郎■出演ロレンツォ・ダ・ポンテ:橋本良亮(A.B.C-Z)ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:佐藤流司ココ:渡邉美穂バレッラ:弓木大和ラザロ:内河啓介カサノヴァ:細見大輔サリエリ:篠井英介ヨーゼフ2世:村井國夫■ミュージシャン大嶋吾郎(Vo / G / Syn)YOKAN (Reeds / Brass)GRACE (Ds / Per / Vo)●福岡公演2023年2月10日(金)~2月12日(日) 全4公演会場:キャナルシティ劇場問合せ:キョードー西日本0570-09-2424(月曜日~土曜日 11:00~15:00)●大阪公演2023年2月17日(金)~2月19日(日) 全4公演会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ問合せ:キョードーインフォメーション0570-200-888(平日・土曜 11:00~18:00)●東京公演2023年2月21日(火)~3月1日(水) 全9公演会場:新国立劇場 中劇場問合せ:キョードー東京0570-550-799(オペレーター平日11:00~18:00 / 土日祝10:00~18:00)■チケット料金全席指定:10,000円(税込)※料金は、福岡公演、大阪公演、東京公演ともに共通。※ご購入後の返金・クレーム及びお席の振替は一切お受けできません。一般発売開始日:2023年1月15日(日) 10:00より公式サイト:公式Twitter:
2022年11月04日音楽を聴いて心が癒される経験はあるけれどこれって一体どういう仕組み?音楽心理学に詳しい星野悦子先生に教わりました。気分を楽しく盛り上げたり、悲しいムードに優しく寄り添ったり。私たちの生活に欠かせない音楽と人の感情には、いったいどんな結び付きがあるのだろう。「耳から入った音楽は、まず脳へと伝わり、そこから全身へ影響を及ぼします。自律神経系に作用して、興奮や鎮静、リラクセーションなどの効果をもたらすのです。同時に、心の状態にも変化を与え、感情や知覚、認知を刺激して、活性化したり沈静化したりすることがわかっています。音楽はテンポやリズム、メロディ、ピッチや音域、歌詞のメッセージ性などさまざまな要素で複雑に構成されていますが、それらが違えば私たちが受ける印象も変わり、自ずと心身の反応も変化します」例えば、アップテンポの曲には気分を高揚させる効果があり、ゆったりとしたテンポの落ち着いた曲には鎮静の作用が。そして、高音の方が明るい気分になりやすく、低音は暗い悲しい気分へと誘いやすいといわれているそう。「一般的には、癒されたい時=脳を休ませたい時ですよね。そういう時にあまり複雑な音楽を聴くと、頑張って曲を理解しようとして疲れてしまうんです。だから、やや遅めのテンポで、メロディの主張が強すぎない、シンプルなものがいいといわれています。その代表格がバロック音楽ですね。クラシックの名曲は数百年にわたり多くの人々に力を与えてきたわけで、やはりリラックス効果が大きいと感じます。癒しの楽器といえば昔からハープがよく知られ、聖書の中でも“王のメランコリー(鬱状態)を竪琴で癒した”というエピソードがあるほど。クラリネットやオーボエなどの木管楽器の音色がいいとする研究もあります」星野先生によると、その時の気持ちの状態に合ったテンポや曲調の音楽から聴き始める「同質の原理」というものが、音楽療法においては大原則なのだとか。「落ち込んでいる時にアップテンポな曲で無理やり気分を上げようとするのはあまり良くありません。まずは今のムードに合う静かな曲で気持ちを慣らしながら、そこから徐々に上げていきます。癒されたい時にもさまざまな段階があるので、“なんだかちょっと気分がダルい”くらいであれば楽しい曲を聴くのもアリだと思います。イライラしている時には、まず激しい音楽でストレスを発散させてから少しずつテンポを落として…という方法もありますよ。もちろん、音楽の好みは十人十色。にぎやかな高音が好きな人がいれば低音の響きが好きな人もいるので、音楽療法では処方箋のように個人に合ったものを取り入れるように努められています。また、自分で曲を選ぶという行為も実は大切です。人に無理やり聴かされるより自分で選択して聴いた方が、心に馴染みやすいはず。“今の自分が求めている曲はどんなものだろう…”と探してみるところから楽しんでもらえたらと思います」こんな時は どういう音楽を聴くといい?落ち着きたい時控えめな音量で、あまり耳に残らない音楽。意識の邪魔にならないような、耳に残りにくい=覚えにくい曲を。かといって複雑すぎる曲はNG。もちろん、聴く時の音量は抑えめに。「ローテンポの静かな曲で気分を落ち込ませすぎるとやる気が下がってしまうので、脳が興奮しない程度に、明るく軽い曲調のものを選ぶといいと思います。車を運転する時のBGMについても同様です」エネルギーを補いたい時エモーショナルで、少しアップテンポなもの。沈んだ気分を上げたい時は、まずは静かなものから聴き始めて、少しずつアップテンポに。「テンポが速くなるほど、また音量が増すほど生理的覚醒が上がります。元気を出したいならば、ポジティブなムードのある長調のメロディがおすすめです。あまり高揚しすぎるのが嫌な場合は、テンポが速めでも短調の曲がほどよい場合もあります」くつろぎたい時温かい音色や、ローテンポでメロディが綺麗な曲。アップテンポや激しいリズムの曲を避け、優しいメロディで心と体の緊張を解いていく。「対人関係で溜まったストレスを解消するには、抑揚が少ない、淡々とした曲がおすすめです。反対に、人恋しく寂しい気持ちを感じる時には、オペラのアリアや演歌のようにエモーショナルな歌も。歌詞に共感するうちに、前向きな気分になります」ほしの・えつこ心理学博士。上野学園大学音楽学部音楽学科の特任教授として教鞭を執るほか、日本音楽知覚認知学会監事や日本心理学会音楽心理学研究会の代表も務める。著書に『音楽心理学入門』(誠信書房)や『音楽知覚認知ハンドブック』(北大路書房)など。※『anan』2022年9月14日号より。イラスト・藤田 翔取材、文・大場桃果(by anan編集部)
2022年09月08日無料の野外音楽イベント「日比谷音楽祭 2023」が、2023年6月3日(土)・4日(日)に日比谷公園を中心に開催される。無料の野外音楽イベント「日比谷音楽祭」音楽プロデューサー、そして東京事変のメンバーでもある亀田誠治が主導する「日比谷音楽祭」は、人々が多様な音楽と自由に出会えるボーダーレスな音楽祭。日本の野外コンサートの歴史を作った聖地「野音」を擁する日比谷公園を舞台に、親子孫の3世代、その誰もに開かれた様々な催しが行われる。開催5年目を迎える2023年も、音楽を様々な形で体験するワークショップをはじめ、楽器体験ができる音楽マーケット、4年ぶりとなるフードブース出店、フードとお酒と音楽を夜の芝生の公園で楽しむ初のナイトプログラム「日比谷 YORU 喫茶」など、音楽ライブを中心に多彩な企画を実施予定だ。注目の出演アーティスト2023年の出演アーティストには、幅広い世代から支持を集める木村カエラや、代表曲「W / X / Y」で注目を集めるTani Yuuki(タニユウキ)、気鋭の4人組バンドWONK(ウォンク)などがラインナップ。桜井和寿、石川さゆり、KREVA、新妻聖子など、これまでにも日比谷音楽祭のステージを彩ってきた豪華アーティストたちも会場を盛り上げる。出演者一覧<出演者>上妻宏光、アスハン、石川さゆり、Ichika Nito、WONK、EXILE TETSUYA with EXPG、ermhoi with the Attention Please、Ovall、おお雨(おおはた雄一+坂本美雨)、沖仁、小倉博和、小山田壮平、GAIA CUATRO、GAKU-MC、加藤登紀子、《聞かせ屋。けいたろう》、奇妙礼太郎、木村カエラ、KREVA、GOMA meets U-zhaan、桜井和寿、さなり、さらさ(Band set)、STUTS、世武裕子、SO-SO、soraya、ZOMBIE-CHANG、武部聡志、Tani Yuuki、チャラン・ポ・ランタン、帝国喫茶、DJ ダイノジ、 東儀典親、東儀秀樹、新妻聖子、秦 基博、半﨑美子、日比谷ブロードウェイ(井上芳雄・望海風斗・甲斐翔真)、平井秀明、深川バロン倶楽部、藤原道山、mahina、マレー飛鳥、みゆな、The Music Park Orchestra、民謡クルセイダーズ、Mega Shinnosuke、森 大翔、八木勇征・中島颯太(FANTASTICS)、ゆいにしお、弓木英梨乃、吉田篤貴、yonawo、YOYOKA、LIBERA、龍声 〜 Ryusei 〜 with 矢井田 瞳、Ryu Matsuyama (Solo)、ROTH BART BARON and more...開催概要「日比谷音楽祭 2023」開催日:2023年6月3日(土)・4日(日) 11:00~20:30予定※雨天決行、荒天中止。会場によっては雨天一時中断、もしくは中止になる場合あり。会場:日比谷公園(東京都千代田区日比谷公園)ほか入場料:無料※日比谷公園大音楽堂「YAON」ステ ージの公演については、鑑賞にあたり抽選制の無料鑑賞券(以下チケット)が必要。【YAON 鑑賞券について】<公演情報>■「Hibiya Dream Session 1」時間:6/3(土) 開場 17:30 / 開演 18:30 / 終演 20:30(予定)出演:The Music Park Orchestra with 上妻宏光、加藤登紀子、木村カエラ、世武裕子、Tani Yuuki、チャラン・ポ・ランタン、東儀典親、東儀秀樹、新妻聖子、藤原道山、YOYOKA、LIBERA■「Hibiya Dream Session 2」時間:6/4(日) 開場 13:30 / 開演 14:20 / 終演 15:40(予定)出演:The Music Park Orchestra with アスハン、石川さゆり、沖仁、KREVA、STUTS、秦 基博、ゆいにしお■「Hibiya Dream Session 3」時間:6/4(日) 開場 18:10 / 開演 19:10 / 終演 20:30(予定)出演:The Music Park Orchestra with 桜井和寿、さらさ、SO-SO、日比谷ブロードウェイ(井上芳雄 and more!)、YOYOKA<チケット抽選スケジュール>YAON(Hibiya Dream Session)のチケットは下記の2回抽選。・第1次抽選:プレイガイド事前抽選受付:各プレイガイド(イープラス、ローチケ、チケットぴあ)の抽選受付期間 : 4/25(火)12:00〜5/10(水)23:59当落発表 : 5/18(木)15:00予定※チケット代は無料。ただし、プレイガイド抽選の当選チケットはシステム手数料として1枚あたり電子チケットは220 円(税込)/紙チケットは340円(税込)の支払いが必要。・第2次抽選:アプリ当日抽選受付:「日比谷音楽祭公式おさんぽアプリ 2023」をダウンロードの上、アプリ内チケットページにご応募ください。受付期間:各開催日 10:00〜開演2時間前まで当落発表:各公演1時間30分前より発券
2022年09月03日“人類の遺産”というべきモーツァルトの優れた音楽を昼間から楽しもうという「ミューザ川崎シンフォニーホール」の素敵な企画「モーツァルト・マチネ」が第50回を迎える(2022年9月3日:ミューザ川崎シンフォニーホール)。このメモリアルなタイミングに披露されるテーマは「神童×神童」。円熟期のアマデウス・モーツァルトと、若きフェリックス・メンデルスゾーンの作品に挑むのは、このシリーズでもお馴染みのピアノの名手、小菅優だ。共に神童と呼ばれ、ピアノを得意とした2人の作曲家の作品の中から選ばれたのは、モーツァルトの「ピアノ協奏曲第13番ハ短調K.415」と、メンデルスゾーンの「ピアノと弦楽のための協奏曲イ短調」。過去の共演においても、息のあった名演を聴かせてくれた東京交響楽団との新たなコラボやいかに。オーケストラをドライブする小菅優の弾き振りにも注目したい。なにはともあれ、昼下がりのアマデウスタイムは極上のひとときを提供してくれること間違いなし。ぜひご堪能あれ!●モーツァルト・マチネ●公演概要「モーツァルト・マチネ 第50回」2022年9月3日ミューザ川崎シンフォニーホールピアノ(弾き振り):小菅優管弦楽:東京交響楽団
2022年08月19日JASM主催、『鈴木茉莉花 ピアノリサイタル ~モーツァルト、ブラームス、シマノフスキの夕べ~』が2022年10月8日(土)にムジカーザ(東京都渋谷区)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて6月20日(月)10:00より発売開始です。カンフェティにて6月20日(月)10:00よりチケット発売開始 【PROGRAM】モーツァルト:ピアノソナタ変ロ長調KV281モーツァルト:ピアノソナタイ短調KV310ブラームス:ピアノソナタ第2番嬰ヘ短調op.2シマノフスキ:変奏曲変ロ短調op.3プロフィール鈴木茉莉花(すずきまりか)3歳よりピアノを始める。2003年、跡見学園中学校を経て、跡見学園高等学校卒業。2003年、桐朋学園大学音楽学部音楽学専攻入学。大学2年次より休学(2005年に中退)し、ポーランド国立フレデリクショパン音楽大学ピアノ科(旧ショパンアカデミー )に、2004年10月入学。2009年、学士課程を経て、同音楽大学を芸術修士(magister sztuki)を取得し、卒業。2006年、第2回ブダペスト国際ショパンピアノコンクールファイナリスト、ディプロマ賞受賞。(入賞該当者なし。ハンガリー)2006年、大学主催のモーツァルト生誕250周年記念コンサートシリーズにソロおよびピアノ四重奏で2回にわたり出演、2006年、アントニン音楽フェスティバルに出演。2007年、ポーランド日本大使館主催日本ポーランド国交回復50周年記念コンサートに出演、などを含め、ポーランド各地のコンサートに多数出演。2019年、聖グレゴリオ教会(東京)でソロリサイタル。2021年、東京オペラシティリサイタルホールにおいて、ソロリサイタル。2005年、ワルシャワ国際ピアノ夏期セミナー修了、レギナ・スメンジャンカに師事。ザルツブルグ国際夏期アカデミー修了(2010年、2015年)、ロバート・レヴィン、アンドレア・ボナッタに師事。マスタークラスにおいて、ジャック・ルヴィエ、ヴォルフガング・ヴァッツィンガー、シュテファン・アーノルドの各氏に師事。大学在学中、室内楽を3年間学び、修了。ピアノ三重奏、ピアノ四重奏、ヴァイオリン、チェロ、サックス、声楽とのデュオを組み、演奏。これまで、ピアノを岡本美智子、渡邉康雄、有賀和子、テレサ・マナステルスカ、パヴェウ・カミンスキの各氏に師事。室内楽をクリスティーナ・マコフスカ=ワヴリノヴィチ、ヨアンナ・ワヴリノヴィチの各氏に師事。開催概要『鈴木茉莉花 ピアノリサイタル ~モーツァルト、ブラームス、シマノフスキの夕べ~』開催日時:2022年10月8日(土)18:30開場/19:00開演会場:ムジカーザ(東京都渋谷区西原3-33-1)■チケット料金前売:2,500円当日:3,000円(全席自由・税込)【後援】日本モーツァルト協会ポーランド広報文化センター 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月20日野外音楽フェス「岩壁音楽祭 2022」が、山形県・瓜割石庭公園にて、2022年9月17日(土)に開催される。“断崖絶壁”ステージの音楽フェス「岩壁音楽祭 2022」「岩壁音楽祭」は、その名の通り“断崖絶壁”を舞台とした異色の音楽フェス。会場となるのは巨大な岩壁がそびえる採石場跡で、高さ50メートル以上の絶壁に囲まれた大迫力のロケーションでライブが行われる。実に3年ぶりの開催となる2022年のテーマは、「スペクトラム」。線引きの中で閉塞してしまう世界からなだらかな開放を目指したフェスティバルの開催を目指す。注目の出演アーティスト出演者には、“オルタナティブ・Kポップバンド”を称する韓国のヒップホップコレクティヴ・Balming Tiger(バーミング・タイガー)の中心人物Omega Sapien(オメガ・サピエン)や、フィリピンと日本にルーツを持つEna Mori(エナ・モリ)、湘南出身の23歳シンガーソングライター・さらさなどがラインナップ。国内外から気鋭のアーティストたちが集結する。出演者一覧Omega Sapien、Ena Mori、CYK、ermhoi+小林うてな、maco marets、さらさ※第1弾出演者情報。開催概要「岩壁音楽祭 2022」開催日:2022年9月17日(土) 11:00~21:00会場:瓜割石庭公園住所:山形県東置賜郡高畠町安久津チケット情報発売日:5月17日(火)料金:早割チケット 12,000円/U23チケット 7,000円 ※枚数限定※チケット情報詳細は公式サイト(を確認。
2022年05月20日モーツァルトやベートーヴェンが今の時代に蘇ったら、きっと手掛けるに違いないと思えるのが映画音楽だ。“モーツァルトの再来”と讃えられた天才作曲家コルンゴルト(1897-1957)がナチの侵攻から逃れてハリウッドに渡り、映画音楽の世界に革命を起こしたことは象徴的な出来事であり、そのコルンゴルトの影響を受けて様々な大ヒット作を生み出したジョン・ウイリアムズこそは、まさに作曲界における時代の寵児と言えそうだ。そのジョン・ウィリアムズの生誕90年を記念したコンサートが開催される(2022年4月9日:ミューザ川崎シンフォニーホール)。『インディ・ジョーンズ』『シンドラーのリスト』『ハリーポッターと賢者の石』&『ET』など、音楽を耳にした途端に映画のシーンが見に浮かぶような名曲の数々をオーケストラの生演奏で楽しむ時間は格別だ。そしてコンサートの後半は、日本を代表する映画音楽の巨匠、久石譲の作品集となればこれは気になる。しかも、後半の目玉である交響組曲『天空の城ラピュタ』では、久石譲本人指揮とピアノを担当するというのだからたまらない。これぞ作曲家と同時代を生きる我々の特権だ。●公演詳細4月9日(土)ミューザ川崎シンフォニーホール「ホールアドバイザー秋山和慶企画 オーケストラで楽しむ映画音楽XIII」指揮:秋山和慶/ナビゲーター:中井美穂/ゲスト:久石譲(指揮・ピアノ)/三浦文彰(ヴァイオリン)/管弦楽:東京交響楽団()
2022年03月30日若いころは音楽が好きで、高校時代は軽音楽部にも入っていたほどの私。30代になり仕事と家庭の両立が大変な時期でも、音楽を聞く時間は作るようにしていました。それが40代になり、生活も仕事もどんどん忙しくなって新しい音楽を探すエネルギーもなくなり、すっかり音楽から遠ざかってしまった……そんな悩みを解決してくれたエピソードです。10~20代は音楽とともに生活があった両親とも音楽好きだったこともあり、幼いころから実家には常に音楽が流れていました。父はクラシックやポップス、母はロックが好きだったため、私も必然的にさまざまな音楽を聞いて育ちました。私自身ピアノも習っていたので、クラシックやジャズなどを弾いて親しんでいました。加えて、現在40代の私は、バンドブームの洗礼を受けた世代。小学生でバンドブームに刺激を受けた私は、中学生で「高校生になったら自分もバンドを組む!」と心に決め、さまざまなバンドの音楽をCDやラジオで楽しんでしました。そして、高校生になり軽音楽部に入部。ギターを担当し、自分で演奏したり、先輩バンドのライブに参加したりしてバンドライフを満喫していました。大学時代にもプロアマ問わずいろいろなバンドのライブに行き、心の底から音楽を楽しんでいたのでした。20代後半になると、仕事と家事育児との両立が始まりましたが、生活圏内にすてきなCDショップがあり、いろいろなジャンルの音楽に触れることができました。ボサノヴァやフレンチポップなど、自分では探せないようなジャンルのCDもそこにはあり、聞くだけの音楽生活でも満足していました。30~40代にかけて音楽から遠ざかる30代に入るタイミングで最初の離婚を経験し、完全ワンオペ育児に入った私。しかもそのタイミングで、より条件の良い職場に転職したため、毎日仕事と家事、育児だけで必死。音楽を聞く余裕がまったくなくなりました。再婚後はさらに職場が遠くなったため、せめてその間に音楽を聞こうともしたのですが、新しい音楽を仕入れる心の余裕がありません。20代のときに買いためたCDを移動中に聞くのが精いっぱいでした。それでも30代のうちはなんとか20代までの音楽ストックで過ごせていたのですが、40代にもなると、さすがに感性が20代のころとは大きく変化しています。また音楽自体も20年以上前のものなので、「いつまでもこんな昔の音楽を聴いていて良いのかなぁ……」と自分で自分に疑問を感じたりすることも。かといってかつてのように、CDショップに立ち寄ったりライブ会場に出向いたりして、新しい音楽をインプットするような余裕は、気持ちの面でも時間の面でもありません。それでも昔の音楽を聞き続けることにも違和感があり、 どんどん音楽からは遠ざかる一方でした。「以前はあんなに音楽が好きだったのになぁ……」という一抹の寂しさを感じました。30代の友人から贈られた30年近く前の音楽を聴いてそんなある日、10歳下つまり30代半ばの友人とのやりとりで、最近ちょっと元気がなくて……ともらした私。彼からはすぐ反応があり、「元気が出る音楽を送ります」と言って、とある曲が送られてきました。「この歌詞が自分の気持ちなので、字幕つきで」とのメッセージとともに。それはブルーハーツの『人にやさしく』という1曲でした。小学生でバンドブームに触れた私が、最初にファンになったブルーハーツ初期の楽曲。友人にその話は一度もしたことがありません。あくまでも彼の選曲で「歌詞を見てほしい」とのチョイスでした。10代の自分がワクワクしながらこの曲に心を踊らせていたことを思い出しながら聞きました。歌詞のなかには、10代のときは特に印象に残らなかったところが、30年近くたった40代の私に響くものがありました。今の私は年齢相応の感覚を持って、この曲を楽しむことができているんだと実感しました。「古い曲だって、今の感覚で楽しんで良いんだ。それが人生経験を重ねた40代ならではの楽しみなのかもしれない」と思ったエピソードでした。まとめ友人のおかげで、音楽を楽しむということは、そのときに流行している音楽を楽しむことだけではないと気付きました。それから私は、「古い音楽でも、40代の今の自分なりの感性で楽しめば良い」と思うように。そのような感覚で、10~20代のころの音楽を聞き直してみると、たしかにいろいろな発見があります。「この音楽をこんな気持ちで聞き返せるのは、40代の今だからこそだなぁ」と加齢による経験をプラスに感じることも。いつか育児や仕事の手が離れてきたら、また新たな気持ちで出合う音楽もきっとあることでしょう。そんなふうに加齢による変化も楽しみながら、音楽とは長いお付き合いができたらと改めて思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。★関連記事:自分でも驚き!「BE:FIRST」のおかげで更年期の沈みがちな気持ちが元気になった【体験談】★関連記事:生活に音楽を♪アラフィフの疲れた頭をリフレッシュ&気力UP!【体験談】★関連記事:推し活に目覚めたら、アラフィフの生活がキラキラ輝き始めた!【体験談】著者/まっちゃ (45歳)40歳で再び独身に戻った、バツ2シングルマザー。30代まではボディラインにも肌にも自信あり。40代初期はプロポーションを褒められたり、そこそこモテたりでいい気になっていたが、40代半ばになり加齢の現実を徐々に目の当たりにしている最中。
2022年01月19日「日比谷音楽祭 2022」が、2022年6月4日(土)・5日(日)の2日間、日比谷公園とその周辺施設にて開催される。亀田誠治主導の音楽フェス「日比谷音楽祭」音楽プロデューサー・亀田誠治が主導する「日比谷音楽祭」は、人々がより自由に、多様な音楽と出会える無料の音楽祭。日本の野外コンサートの歴史を作った聖地「野音」を擁する日比谷公園を舞台に、親子孫の3世代、誰もに開かれた様々な催しが行われる。ライブやワークショップ、トークショーなど多彩なコンテンツ開催3回目を迎える今回も、日比谷公園や東京ミッドタウン日比谷内に設置する複数のステージで多様なライブを開催。ライブ以外にも、ワークショップやトークショーなど、音楽にまつわる様々なコンテンツを、世代・国籍・障がい・経済格差などを超えてボーダーレスに届ける。注目の出演アーティスト「日比谷音楽祭 2022」第1弾出演者発表で参加が明らかになったのは、シシド・カフカが主宰するel tempo(エル・テンポ)」、自らのアーティスト活動だけでなく音楽プロデューサーとしても注目を集めるSKY-HI(スカイハイ)、DREAMS COME TRUE(ドリームズ・カム・トゥルー)など。日比谷音楽祭のために結成される、亀田誠治率いるスペシャルバンド The Music Park Orchestraも登場する。第1弾出演アーティスト発表の際には、亀田誠治が「今、まさに各アーティストとセットリストやコラボについても話し合いを始めているのですが、アーティストからも「こんなコラボやりたい!」「今だからこそこんな曲をやりたい!」など、バンバンアイディアが出てきていて、本番の6月4日、5日にはとびきりの音楽をみなさんに感じてもらえると確信しています」とコメント。人気アーティストたちの共演にも注目したい。出演アーティスト一覧【6月4日(土)】■YAON(日比谷公園大音楽堂)・Hibiya Dream Session 1 The Music Park Orchestra with SKY-HI、Def Tech、新妻聖子、YOYOKA・Hibiya Dream Session 2 The Music Park Orchestra with 石川さゆり、EXILE SHOKICHI、MIYAVI、やのとあがつま■ONGAKUDO(日比谷公園小音楽堂)el tempo / 西川進 / Polaris / 民謡クルセイダーズ / 龍声〜Ryusei〜■ワークショップ &トークステージ KADAN (日比谷公園第二花壇)EXILE TETSUYA with EXPG / 大宮エリー / GAKU-MC / 《聞かせ屋。けいたろう》■HIROBA(東京ミッドタウン日比谷・ステップ広場)ATSUSHI TAKAHASHI×辻コースケ / 小倉博和 / 空に油 meets Cru Cru Cirque DX with HISASHI &うつみようこ /民謡ユニット こでらんに~■KOTONOHA(東京ミッドタウン日比谷・パークビューガーデン)アスハン / 荒谷翔大(yonawo)/ RIO【6月5日(日)】■YAON(日比谷公園大音楽堂)【Hibiya Dream Session 3】DREAMS COME TRUE / The Music Park Orchestra with 角野隼斗、KREVA、半﨑美子、藤井フミヤ、山弦■ONGAKUDO(日比谷公園小音楽堂)伊那市ミドリナ委員会 / 岡本梨奈 / 紀平凱成 / 角野隼斗 / 平井秀明■ワークショップ &トークステージ KADAN(日比谷公園第二花壇)《聞かせ屋。けいたろう》 / 杉田篤史(INSPi / hamo-labo) / たなしん / 龍声〜Ryusei〜■HIROBA(東京ミッドタウン日比谷・ステップ広場)上妻宏光 / GAKU-MC / 花耶■KOTONOHA(東京ミッドタウン日比谷・パークビューガーデン)朝倉さや / 佐藤ひらり / 関取花※第3次出演者情報。開催概要「日比谷音楽祭 2022」開催日:2022年6月4日(土)・5日(日)※雨天決行。荒天、災害時の場合は中止。但し、会場によっては、雨天一時中断、もしくは、中止となる場合あり。会場:日比谷公園(東京都千代田区日比谷公園)サテライト会場:東京ミッドタウン日比谷(予定)(東京都千代田区有楽町 1-1-2)料金:入場・参加無料※なお、観覧に抽選制の無料チケットが必要なYAONステージの3公演は、4月26日(火)から5月18日(水)の期間でプレイガイド事前抽選を行う。
2021年12月26日明日海りおが主演するミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』が10月10日、東京建物Brillia HALLにて開幕した。作品は、日本オリジナルミュージカルの創作にこだわり続け、近年ミュージカル人気が増すにつれ再評価の機運が高まる「音楽座ミュージカル」の代表作(原作は福山庸治の漫画『マドモアゼル・モーツァルト』)。小室哲哉が音楽を手掛けた話題性なども相まって1991年の初演当初から人気が高く、音楽座では幾度も再演されている作品が、初演から30年の節目の年に、東宝製作版として生まれ変わった。演出は同じく音楽座の名作『シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ』の新演出版も手掛けた小林香。ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』よりモーツァルト/エリーザ役:明日海りおミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』よりモーツァルト/エリーザ役:明日海りお(左)、父・レオポルト役:戸井勝海(右)物語は音楽の才能を持ちながらも、女性が音楽家になれなかった時代ゆえに父レオポルトから男の子として育てられた少女エリーザが主人公。彼女が音楽家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトとして成功していくと同時に、男として結婚したこととその才能ゆえに、妻コンスタンツェや宮廷作曲家サリエリ、弟子のフランツら様々な人の人生をも巻き込んでいってしまう物語。ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』よりコンスタンツェ:華 優希(左)モーツァルト/エリーザ:明日海りお(右)人気のあまり音楽座では同じ原作をもとに脚本、音楽の異なるアザーバージョンも存在するが、今回上演されるのは初演の流れを汲むバージョン。天才音楽家モーツァルトの人生、その実際のエピソードが「モーツァルトが実は女だった」という大胆な設定の上に語られる面白さがストレートに描かれる。主演は、元宝塚歌劇団花組トップスター明日海りお。この設定の物語を宝塚の男役出身の女優が演じるというのは、「その手があったか!」と納得のキャスティングだ。ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』よりカテリーナ:石田ニコル(左)モーツァルト/エリーザ:明日海りお(右)しかもトップスターとして絶大な人気を誇り、一時代を築いた明日海の持つ天性の華は、誰をも魅了してしまうモーツァルトの天才性を違和感なく体現。エリーザは、女性ではあることを除けば“無邪気な天才”という一般的なモーツァルト像とさほど乖離はない。その天真爛漫さ、無自覚な天賦の才を、明るい笑顔で軽やかに演じる明日海の姿が印象的。もちろん、本来の自分の姿ではないことの葛藤なども描かれるが、明日海のエリーザ=モーツァルトは、ある種性別を飛び越えた境地にいる。性別など関係のない“才能のある一個人”として、自由に羽ばたく姿は、まばゆい。白を基調とした舞台セットに、リフトが多用された浮遊感あるダンスも、彼女のどこまでも自由な精神世界を象徴しているようだ。モーツァルトが女性であることに狂わされていくのはむしろ周りの人間たちだ。モーツァルトの才能に嫉妬し、女性の姿でモーツァルトの従姉妹と偽るエリーザに恋をする宮廷作曲家サリエリは平方元基。ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』よりサリエリ:平方元基(左)モーツァルト/エリーザ:明日海りお(右)こちらも才能との葛藤という心理も丁寧に描きつつ、切ない恋心にキュンとさせてくれるのがさすが。この時代のコスチュームが似合う美しい立ち姿も良い。ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』よりサリエリ:平方元基夫が女性であることを知り傷つき、しかしやがてエリーザの理解者になっていくコンスタンツェは、宝塚時代に明日海とトップコンビを組んでいた華優希。“悪妻”とも言われるコンスタンツェだが本作での彼女は純真な少女の姿から始まる。華の持つ可愛らしさが役とマッチし、またその芯の強さが作品をしっかりと支えている。ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』よりコンスタンツェ:華 優希(中央)ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』よりコンスタンツェ:華 優希(左)モーツァルト/エリーザ:明日海りお(右)ほかのキャストもいずれも適材適所の配役だが、中でも目を惹いたのは新時代のオペラを作ろうとモーツァルトに持ち掛けるシカネーダー役の古屋敬多。その見せ場「NEW WAVE」はパッションに溢れ、突風のように物語の中を吹き抜けた。ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』よりシカネーダー役:古屋敬多(Lead)(左)モーツァルト/エリーザ役:明日海りお(右)モーツァルトは“音楽に愛された天才”と称されることが多いが、明日海のモーツァルトは受け身ではなく誰よりも“音楽を愛した”天才であるように映り、それがなんともポジティブで爽やかだ。わずか35歳でその生涯を閉じてしまうが、どこか光を感じさせる終わり方なのもいい。小室哲哉が作ったオリジナル曲はもちろん、モーツァルトの楽曲がロック調にアレンジされ、そこに日本語の歌詞が乗っていたり、音楽的にも派手で楽しい。改めて純粋に「いいミュージカル」だと思った。日本産ミュージカルの素晴らしさに光を当てる公演になることは間違いない。公演は10月31日(日)まで。チケットは公演公式サイトにて確認を。取材・文・撮影:平野祥恵
2021年10月11日8月11日に発売されたばかりの新譜『モーツァルト:ホルン協奏曲全集/福川伸陽&鈴木優人』の熱さを生で体験する機会が目前だ。ミューザ川崎シンフォニーホールの第46回「モーツァルト・マチネ(8月22日)」に、福川伸陽&鈴木優人が登場するのは嬉しい限り。オール・モーツァルト・プログラムの中で、ホルン協奏曲第3番と第1番が披露される。アルバム制作に伴う写真撮影直後に収録した彼ら2人のインタビューがあまりにも楽しくあまりにも興味深いので、ここにご紹介しておきたい。まずは名盤揃いの同曲を今ここで録音する経緯を聞いてみた。福川(以下F):最初は僕の中にロマンがあったのです。モーツァルトはロイドゲープという親友のホルン奏者のためにこの曲を書いたのです。コンサートを開くに当たり、「曲書いたからお前でろよ」という感じでロイドゲーブに接してたんじゃないかと思ったのです。その際にモーツァルトは親友がホルンを吹くのに黙って聴いているだけのはずがない。絶対に楽器を弾きながら参加したんじゃないかと思うのです。これはもちろん全部ロマンティックな想像で、事実であるという証拠もなければ、そうじゃないという証拠もありません。そこから始まって、モーツァルト役を僕の親友である鈴木優人くんにお願いしようと考えました。彼は作曲もするし指揮もするしチェンバロも弾きますからね。鈴木(以下S):モーツァルトのようにはいきませんけれどね(笑)。今回の録音プロジェクト全体が練りに練ったというよりも、友達同士の意気投合でバッと作った感じなのは間違いありません。そこにエネルギーを感じます。オーケストラもN響とバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の混合チームで、これがまたもの凄く上手かったのです。F:そうそう、今まで聴いたモーツァルトのどのオケの演奏よりも上手かった。●それは凄い。本来は存在しないチェンバロが加わっているのも印象的ですね。S:あれは通奏低音でチェンバロも一緒に弾いてほしいと福川くんが言ってきたのです。モーツァルトの時代は通奏低音の時代なので、チェンバロが入ってることは交響曲でもあり得ます。しかし、実際やるかどうかについては半信半疑なところもありました。でもやってみたらよかったんです。F:チェンバロを加えることは僕の強い希望でした。音楽の中で証拠として無い部分は、奏者自身の解釈に委ねられるところもあると思っています。そこは僕自身のロマンで固めた感じですね(笑)S:やってみたところ、すごく納得できたし、ベース部分にパルスが生まれる。弾くのは大変なんですけど、福川くんが切り開いていくアクティヴなモーツァルト像に似合っていると思いました。●この名曲を録音するタイミングとしてはいかがでしょう?F:ずっと録音したいと思っていた作品です。練れば練るほどいいものができるかもしれないし、歳を重ねればさらに良いものができるかもしれない。でもそんな事を言っていたらいつの間にか音楽家人生が終わるかもしれない。その意味では今回できて本当に良かったと思っています。解釈や考え方についても、優人くんと出会ってBCJの中で色々経験させてもらい、フーガやバロック・古典の考え方に自分でも興味を持って勉強していたところだったので、自分なりのモーツァルト感ができてきたところだったのです。その意味では僕の中でベストのタイミングでした。●本来はナチュラルホルンのための作品ですが、今回はどのような楽器を使ったのでしょう?F:名盤の誉れ高いデニス・ブレイン(カラヤン指揮フィルハーモニア管弦楽団)盤と同じB♭シングルの楽器を使いました。ナチュラルホルンでやることも考えたのですが、アルバムのコンセプトがばらばらになりそうだったので、今回はB♭シングルです。ナチュラルホルンの方はBCJと一緒にやりたいですね。●優人さんはこの曲を何度も演奏していますか?S:1番については、この曲を元ネタにして福川くんのためにバリエーションを書いたことがあります(アルバム『ラプソディホルン3』に収録)。この1番というのは実は謎の大い曲で、失われた部分をどういう復元でやるかによって曲自体が変わってきます。4番もやったことがありますが、2番&3番は今回が初めてです。問題は、2,3,4番が全部変ホ長調で似ていることです。F:その通り。ホルン奏者でも途中でどの曲やってんのかなと思うぐらいです(笑)S:それぞれの個性がちゃんと出せるかが課題ですね。楽器編成が多少違うのですが、今回は自然の流れの中で、結構色鮮やかな演奏ができたと思っています。●テンポやリズムはどのように決めたのでしょう?F:「こんな感じ?」といった雰囲気ですね。モーツァルトがロイドゲーブと遊んでる中で生み出された作品だと思うので、今の僕たちの雰囲気の中で自然に決まっていった感じです。S:はい、厳密にこうだというよりも、阿吽の呼吸でした。●参考にした演奏はありますか?F:モーツァルトをやるとなった時点で、過去の演奏は聴かないことにしました。耳にこびりついているので、逆にそれを取り除きたいと思ったのです。録音が終わった後でデニス・ブレインの演奏を聴いたところ、「ああやっぱり素敵だな」と思うところと、「僕らのほうが良かったな」と思うところの両方がありました(笑)。●モーツァルトが楽譜に書き込んだ言葉についてはいかがでしょう?F:先程1番の復元の話が出ましたが、1番は初稿を使って演奏したのです、その初稿には、モーツァルトがロイトゲーブに向けて書いた言葉が全部反映されているのです。初稿を使用した理由は、モーツァルトとロイトゲープの一番新鮮な感覚を取り入れたかったからです。まさにモーツァルトならではのギャグの連発です(笑)●そういえば、ロイドゲープはモーツァルトの父レオポルドと一緒にチーズ屋を開いて成功しているんですよね。まさに家族ぐるみの付き合いだったように感じられます。F:そうそう、僕もそのうちチーズを作ろうかと思ってます(笑)S:モーツァルトがロイドゲーブの家に泊まったときの手紙が残っているのですが、「彼の奥さんがん僕にネクタイを作ってくれた」なんて書かれているのです。モーツァルトは彼と一緒にいて本当にリラックスしていた様子が伝わってきます。●それは素敵ですね。オーケストラのメンバーはどのように選択したのでしょうS:急なプランニングだったのですが、いろいろ考えました。まずは使用楽器を決めなければなりません。今回はモダンホルンでやることになったのですが、モーツァルトのスタイルに馴染みがあって、典型的なものとして片付けないような人とやりたいと思ったのです。モーツァルトはこういうふうに弾くもの、ではなく、音符と向かい合えるような人ですね。その意向に沿って、ヴァイオリンの白井圭くんに声をかけたのです。そして彼とも相談しながら、N響の若いメンバーとBCJのプレーヤーを選び、管楽器も同じような感じで信頼できるメンバーを集めました。普段はみんな所属するオーケストラで真面目に演奏しているような人たちがハメを外しながら演奏したということで、もしかしたらソリストよりもはしゃいでいたんじゃないかな。すごく楽しい雰囲気でした。一期一会の集まりでしたけど、このメンバーでもう一度再現できたらいいなあ。●今回の録音の目玉といえばカデンツァですね。優人さんも含めた3人の名だたる作曲家が提供してくれています。S:はい、藤倉大さんのカデンツァは、「ナチュラルホルンでもふけるように」というオーダーを、いわば逆手に取ってナチュラルホルンの自然倍音列を必要以上に強調するという作品です。特に平均律の音程にはまらない自然倍音の動きの中で、突然法螺貝のような響きが入ってきたりして(笑)F:当時のナチュラルホルンでも可能だったテクニックを使って、藤倉さんのカラーで作られたあたりがとても面白いですね。自然倍音を生かして、時代に逆行していくような曲。モーツァルトよりももっと前の時代に行ってる感じもします。藤倉さんのやっているのは現代音楽なんだけれど、モーツァルトだって当時は現代音楽だったという考え。その意味でバトルしているような感覚が面白かったですね。●優人さんのカデンツァについてはいかがでしょう?F:優人くんが書いた3番のカデンツァについては、吹いていたらモーツァルトが勝手に入ってくるような曲をお願いしたのです。なのでチェンバロ入りのカデンツァですね。S:その通りです、最初は比較的オーソドックスなカデンツァを吹いているところに、僕がいたずらのように入っていく感じですね。「あれ?」みたいな(笑)F:そこで僕が「入ってきたらこう吹こうかな」みたいなね。S:途中上下交代しながら、猫がじゃれ合ってるみたいな感じです。最後はトリルが波のようにして終わります。イメージは「シーブリーズ・アット・葉山」ですね。F:これは僕が狙っていたとおりでしたね。ロイトゲーブとモーツァルトが遊んでるような雰囲気です。彼らの関係は、僕と優人くんの関係にすごく近いなと思うのです。同じような目線で、彼らが喋ってるような感じのカデンツァにしてもらった。ここでは共演ですからね、ただただ楽しかった。2人のハーモニーがサントリーホールの素敵な響きの中に消えていくというのはたまらない体験でしたね。●狭間美帆さんのカデンツァはいかがでしょう?F:彼女のは、意外とオーソドックスに始まるのです。しかしだんだん彼女の色が出て来るのがすごく面白い作品です。特になにもオーダーせずに作ってもらった作品でテイストもお任せな感じですね。時間指定もまったくなしです(笑)。演奏する上では、ここが狭間さんのポイントだってのを見つけながら吹くのがすごく面白かった。普通に音階を吹いているようでいて、ここにアクセントを入れると多分彼女が思っているようなニュアンスになるんだろうなというような感覚ですね。●それぞれ素敵なカデンツァで、そこに来ると耳と心が引っ張られますね。F:でしょう。いろいろな作曲家にカデンツァを委嘱するのは名案だったと思います。まさにこのディスクの1つのアクセントになりました。最初から僕の大好きな作曲家3人に依頼しようと思っていたことなのです。それが今回の3人で、これまでにも僕のために曲をたくさん書いてくれています。●実際にカデンツァを作ってみた感想はいかがですか?S:福川くんのために作曲するのならば、楽しみながら限界に挑戦できるものにしようと考えました。決していじめてやるという感覚ではないけれど、既存の枠の中には収まらない奏者である福川くんが予想もつかないものを書いてみたいなと思ったのです。とてもクリエイティヴな時間でしたね。●作曲にはどのくらいの時間をかけたのですか?S:今回は短い作品なので15 分くらいかな。もちろん構想自体はずっと考えていたけれど、実際に書いた時間は15 分ですね。F:出来上がったのが録音する前日ですよ。モーツァルトみたい。モーツァルトはトイレに行ってトイレットペーパーに書いたりしてたわけですからね。でも結果的にものすごく面白いカデンツァになったわけです。催促しなかったしね。S:僕の結婚式で、福川くんにファンファーレを吹いてもらったのですが、そのとき楽譜を渡したのは当日だったから1日進歩したと思います(笑)●今回の試みを拝見していると、音楽家にとって20世紀末よりも今の時代のほうがモーツァルトの時代に近いことが起きやすいように思いますがいかがでしょう?F:奏者として動かなかったら何も起きない。その意味では僕からアプローチすることの重要性ですね。作曲家に曲を書いてもらって、その作曲家と上手くコラボレーションできるようになっていい関係性になると、作曲家の方も、自分の作品の中でのホルンの使い方などを僕を通じて活用してくれる。そこからいろいろなものが生まれてくるように思います。お互いにとって良いことだと思うし、僕にとっては最高にプラスです。S:福川くんのスタンスが、今回はモーツァルトだからいいけど、来週は現代曲なのでやだなあ、みたいな感じがまったくない。その中で何をやってやろう、どうやって楽しもう、という音楽に向き合う態度が素晴らしいのです。僕自身もそういうふうになりたいと思っています。よくいわれる言葉に、「だめな曲はない、だめな奏者がいるだけだ」というのがありますが、どんな曲でも活かすのは演奏者なので、そういう気持ちは大切ですね。F:振り返ってみて、今回の録音ほど幸せだったことはありません。モーツァルトだからというのもありますけどね。モーツァルトの全集を出せるホルン奏者ってなかなかいません。それが実現できたということだけでも凄いことでした。なんと熱い言葉の連続なのだろう。モーツァルトとロイドゲーブの友情が、デニス・ブレインとカラヤンを経由して、福川伸陽&鈴木優人によって再現される。その素敵な時間が目前だ。(取材・文:田中泰)【アルバム情報】モーツァルト:ホルン協奏曲全集/福川伸陽&鈴木優人2021/08/11発売、3,300円(税込)、KICC-1580【コンサート情報】8月22日(日)ミューザ川崎シンフォニーホールモーツァルト・マチネ 第46回
2021年08月15日「モーツァルトが実は女だった」という福山庸治の同名コミックスを原作とした、日本オリジナルミュージカルを牽引してきた音楽座ミュージカルを代表する名作『マドモアゼル・モーツァルト』が、東宝製作により10月10日から東京建物ブリリアホールにて上演決定。モーツァルト役には、明日海りおを迎える。上演決定、キャスト発表と、新しい情報が出るたびに話題を集め大きく注目されている本作だが、この度メインキャストが揃い踏みの新ビジュアルが発表された。明日海を中心とした華やかで透明感のあるビジュアルに、公演への期待が高まる。天才モーツァルトの一生をドラマティックに描き出す本作に引き続き注目してほしい。【公演概要】ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』公演予定:2021年10月10日(日)~31日(日)会場:東京建物 Brillia ホール<出演者>モーツァルト/エリーザ:明日海りおサリエリ:平方元基 コンスタンツェ:華 優希シカネーダ―:古屋敬多(Lead) カテリーナ:石田ニコルフランツ:鈴木勝吾 レオポルト:戸井勝海 他<チケット情報>一般前売開始:8月28日(土)チケット料金:S席 13,800円、A席9,500円、B席 4,500円(税込)チケットは東宝ナビザーブ、としまチケットセンター、各プレイガイドにて取扱いあり。詳細は公式サイトをご確認ください。
2021年07月21日「モーツァルトが女だった」という内容の福山庸治の同名コミックスを原作とした、音楽座を代表する舞台『マドモアゼル・モーツァルト』が、明日海りお主演で10月10日から東京建物ブリリアホールにて上演される。この度、モーツァルトの妻・コンスタンツェ役が元花組のトップ娘役・華優希に決定したことが発表された。本舞台の主人公は、天賦の音楽の才能を持って生まれた少女エリーザ。女性が音楽家になれなかった時代ゆえに、父レオポルトから男の子“アマデウス・ヴォルフガング・モーツァルト”として育てられる。そして、瞬く間に時代の寵児として宮廷でもてはやされることに。モーツァルトが下宿しているウェーバー家の母親は、彼の成功にあやかろうと娘のコンスタンツェと彼を無理矢理結婚させてしまう。モーツァルト役に明日海、サリエリ役に平方元基、シカネーダー役を古屋敬多が演じるほか、サリエリの恋人でオペラ歌手のカテリーナ役の石田ニコル、モーツァルトの弟子・フランツ役の鈴木勝吾、そしてモーツァルトの厳格な父、レオポルト役の戸井勝海がキャストに配されたことが、これまでに発表されていた。華が演じるのは、モーツァルトが女ということを知らずに結婚し、真実を知り悩み、しかしモーツァルトを心の底から愛し抜いていくコンスタンツェ。宝塚歌劇団在団中にトップコンビを組んでいた明日海りおと華による共演が実現することになる。『マドモアゼル・モーツァルト』2021年10月10日(日)〜31日(日)東京建物 Brillia ホール出演:モーツァルト / エリーザ:明日海りおサリエリ:平方元基シカネーダ―:古屋敬多(Lead)フランツ:鈴木勝吾コンスタンツェ:華優希カテリーナ:石田ニコルレオポルト:戸井勝海音楽座ミュージカルオリジナルプロダクション総指揮:相川レイ子演出:ワームホールプロジェクト脚本:横山由和、ワームホールプロジェクト作曲・編曲:小室哲哉、高田浩、山口琇也ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトアントニオ・サリエリ製作著作:ヒューマンデザイン一般前売開始:8月28日(土)チケット料金:S席13,800円、A席9,500円、B席4,500円(税込)チケットは東宝ナビザーブ、としまチケットセンター、各プレイガイドにて取扱いあり。詳細は公式サイトにて
2021年07月12日女優の明日海りおが主演を務める、ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』のキャストが11日、明らかになった。同作は福山庸治による同名コミックスを原作としたミュージカル。「モーツァルトが実は女だった」という設定で、天から与えられた音楽の才能に恵まれ常にその喜びに溢れていたモーツァルトが、父を愛しながらも男として育てられたことへの葛藤、偽って結婚した妻との関係、そして本来の自分の姿に悩みながらも、音楽と共に生きる決意をし、音楽と共に果てていく一生をドラマティックに描き出す。日本オリジナルミュージカルを牽引してきた音楽座を代表する名作で、1991年に初演されこれまで幾度も上演されてきた。モーツァルトの楽曲が使用されているのはもとより、小室哲哉が音楽を担当していることでも大きな話題を呼んだ。この度、モーツァルトの妻・コンスタンツェ役に、4日に宝塚歌劇団を退団したばかりの元花組トップ娘役・華優希が決定。愛らしい容姿と観る者の心を打つ確かな演技力でファンを魅了してきた華が、モーツァルトが女という事を知らずに結婚し、真実を知り悩み、しかしモーツァル トを心の底から愛し抜いていくコンスタンツェを演じる。また今作では、宝塚歌劇団在団中にトップコンビを組んでいた明日海りおと華による共演が実現する。葛藤を乗り越えて深く結びつく2人をどのように演じるのか、注目となっている。公演は東京建物 Brillia ホールにて10月10日〜31日。
2021年07月11日