第47回日本アカデミー賞の授賞式が8日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、受賞者たちが登場した。映画『交換ウソ日記』で新人俳優賞を受賞した高橋文哉。高橋は「僕はここにいる人間の中で、芝居の1番の赤ちゃんだと思っております」と語る。さらに高橋は「僕は芝居が好きです。そして芝居で役を生きている時間がもはや自分なんじゃないかなと思うくらい、自分らしくそこにいられていると思います。ここにいらっしゃる素敵な皆様、大先輩が作り上げた映画界の道のりを、自分らしく全速力で、エンジンフルで走り抜けて、またここに立ちたいと思います」と宣言。「見てくださった皆さん、この世で高橋文哉を知ってくれている方に感謝を申し上げたいと思います」と締めくくった。(C)東京写真記者協会○■『第47回日本アカデミー賞』の主な受賞作品・受賞者※作品名は対象作品・優秀作品賞『怪物』『ゴジラ-1.0』『こんにちは、母さん』『福田村事件』『PERFECT DAYS』・優秀アニメーション作品賞『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』『君たちはどう生きるか』映画 『窓ぎわのトットちゃん』劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』『BLUE GIANT』・優秀外国作品賞『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『バービー』『パリタクシー』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』『TAR/ター』・優秀監督賞ヴィム・ ヴェンダース『PERFECT DAYS』是枝裕和『怪物』成田洋一『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』森達也『福田村事件』山崎貴『ゴジラ-1.0』・優秀主演男優賞阿部サダヲ『シャイロックの子供たち』神木隆之介『ゴジラ-1.0』鈴木亮平『エゴイスト』水上恒司『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』役所広司『PERFECT DAYS』・優秀主演女優賞綾瀬はるか『リボルバー・リリー』安藤サクラ『怪物』杉咲花『市子』浜辺美波『ゴジラ-1.0』吉永小百合『こんにちは、母さん』・優秀助演男優賞磯村勇斗『月』伊藤健太郎『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』大泉洋『こんにちは、母さん』加瀬亮『首』菅田将暉『銀河鉄道の父』・優秀助演女優賞安藤サクラ『ゴジラ-1.0』上戸彩『シャイロックの子供たち』永野芽郁『こんにちは、母さん』浜辺美波『シン・仮面ライダー』松坂慶子『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』・新人俳優賞アイナ・ジ・エンド『キリエのうた』桜田ひより『交換ウソ日記』原菜乃華『ミステリと言う勿れ』福原遥『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』市川染五郎『レジェンド&バタフライ』黒川想矢『怪物』高橋文哉『交換ウソ日記』柊木陽太『怪物』・話題賞作品部門…『キリエのうた』俳優部門…山田裕貴『キングダム 運命の炎』『ゴジラ-1.0』『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-/-決戦-』『BLUE GIANT』(声の出演)
2024年03月08日ロンドン在住ライターが取り入れるだけでコーデを今っぽくアップデートしてくれる、最新の着こなしをお届けします。今回は2024年2月16日〜20日の期間に開催されたロンドン・ファッションウィークにフォーカス。注目のロンドンブランド「モリー・ゴダード」に登場したスタイルアイコン達のコーデをチェックします。さらにノッティングヒルにオープンした、本格チャイが飲めるベーカリーについてもご紹介♡ピクシー・ゲルドフ:異素材ミックスでリズミカルにチュールやシフォン、メッシュといったエアリーな素材に注目が集まる2024年秋冬のランウェイ。モデルのピクシー・ゲルドフは、温かみのあるニット素材にの重さと、ふんわりチュールスカートの緩急ある組み合わせが洒落感を高めるコーディネートで登場。全身をグレーとブラックのシックな2トーンに抑えたことで辛口な仕上がりに。スタッズが目を引くバッグでエッジーなアクセントを添えています。スージー・ロウ:シアー素材 × バーガンディで最旬スタイルを堪能旬カラー、バーガンディーのティアードワンピースをまとったインフルエンサーのスージー・ロウをキャッチ。黒のパイピングがクラシカルでロマンティックなデザインです。白のワンピースをレイヤードすることでドレスダウン。足元はヒール付きのローファーを合わせ、軽やかなワンピースと甘辛なコントラストを効かせています。エディ・キャンべル:くすみトーンのデニムコーデモデルのエディ・キャンベルはリアリティのあるデニムコーデを披露。セイジカラーのシャツにラベンダートーンのニットベスト、ウォッシュの効いたストレートデニムのスタイリングです。注目のスモーキーな色味のアイテムでトーン合わせたことで統一感を演出。デニムも春はこれくらい淡い色味が軽やかで新鮮です。ベルトとシューズは黒を選んでキリッと引き締めて。———————–映画で有名なノッティングヒルにオープン! 本格チャイが楽しめるベーカリーロンドンに数あるエリアのなかでも、きっと憧れている人が多い「ノッティングヒル」。ヒュー・グラントとジュリア・ロパーツが共演した名作ラブコメ映画『ノッティングヒルの恋人』で有名です。その、映画にも登場する、土曜日にアンティークマーケットが開かれるポートベロー・ロードに、本格チャイが楽しめるベーカリー「Chai Guys Bake House(チャイ ガイズ ベイクハウス)」が2023年11月にオープンしました。チャイとは、ブラックティーをミルクで煮出し、スパイスを加えたインド発祥のドリンク。トラディショナルなマサラ(Masala)のほか、スパイシーなカダック(Kadak)、ヴィーガン仕様など多彩なテイストが揃います。ベーカリーメニューは、定番のクロワッサンやパンオショコラのほか、インド風味のサモサペイストリーといったラインナップも。美味しいチャイを片手にアンティークマーケットをパトロールするのも、ロンドンの楽しい週末の過ごし方のひとつです。CHAI GUYS BAKEHOUSESenior Writer:神田朝子
2024年03月08日ロンドン在住ライターが取り入れるだけでコーデを今っぽくアップデートしてくれる、最新の着こなしをお届けします。今回は2024年2月16日〜20日の期間に開催されたロンドン・ファッションウィークにフォーカス。注目の2024年秋冬トレンドをチェックします。さらにロンドンで開催中の、映画監督「ウェス・アンダーソン」の世界観を表現したエキシビジョンについてもご紹介♡「バーガンディー」のアイテム昨年に続き人気継続中のレッド。2024年の秋冬は明度の高い、鮮やかな色味から深い、落ち着いたトーンにシフト。クラシカルなカラーがコーディネートにリッチなテイストを添えてくれます。すでに海外インフルエンサーたちはバッグやシューズといった小物類で取り入れていますが、秋冬は全身をバーガンディでワントーンコーデしたり、より色を堪能するスタイリングがメジャーになりそう!「リボンモチーフ」でガーリーなドレスアップをシモーン・ロシャなどのランウェイで目を引いたリボンモチーフ。服だけでなく靴やバッグといった小物にまで登場しています。華やかなシーンにぴったりなモチーフは、大きく取り入れればモードな雰囲気に、フラットシューズなど小物で取り入れるとレディなアクセントとしてコーデを今年らしく盛り上げてくれます。話題のバレエコアなファッションにもリボンはマストです♡優しげフェミニンな「ペールカラーのワンピース」ピーチファズ、ペールブルーなど、淡い色味に注目が集まる2024年。繊細な砂糖菓子カラーのワンピースがスーザン・ファンをはじめ複数のブランドのランウェイに登場しました。優しいトーンにチュールやシフォンといったエアリーな素材の組み合わせが最旬です。パーティシーンに重宝するリトルブラックドレスを既に持っていたら、2枚目としておすすめ!———————–独特な世界観に浸る! ウェス・アンダーソンのエキシビジョンヴィクトリア & アルバート博物館や自然史博物館といったミュージアムが立ち並ぶロンドン「サウスケンジントン」。そのアーティスティックでブルジョワなエリアで、映画監督ウェス・アンダーソンの世界を思わせる風景写真を集めた『Accidentally Wes Anderson』が開催中です。韓国でZ世代を中心に25万人を動員、日本でも昨年『ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている』として渋谷・ヒカリエホールにて開催された話題のエキシビション。ポップなカラーに彩られたどこかシュールな作品のなかには、歌舞伎座や新幹線といった日本の風景も登場します。フォトブースやオリジナルのメールが送れるポスト、カラフルなグッズも豊富にラインナップ。おしゃれな空間に文化系ロンドナーたちも盛り上がっていました♪Accidentally Wes AndersonSenior Writer:神田朝子
2024年03月07日ロンドン在住ライターが取り入れるだけでコーデを今っぽくアップデートしてくれる、最新の着こなしをお届けします。今回は2024年2月16日〜20日の期間に開催されたロンドン・ファッションウィークにフォーカス。会期中にスタイルアイコン、アレクサ・チャンが披露した最新ルックに注目します。さらにチケット入手困難で話題の舞台『となりのトトロ』についてもご紹介♡ベーシックアイテムにメタリックを効かせて鮮度アップJWアンダーソンの会場外で見せたスタイルは、白のインナーにカーディガンをレイヤードし、ボトムは黒パンツ、ベージュのスプリングコートを羽織った着こなしです。ベースとなるアイテムはタイムレスな定番ばかりですが、カーディガンとバッグでメタリック素材を投入したことでエッジーさが加わり、コーデがフレッシュに刷新されています。足元はポインテッドトゥでエレガントに仕上げるのも注目のトレンドです。マストハブな白ジャケットはシングルをセレクト春に欠かせない白のジャケット。とくに今シーズンはテイラードなスタイルが注目を集めているので、ボクシーなシルエットをワードローブに一着は揃えておきたいもの。ボタンの存在感がダブルのように強くなく、サラッと羽織れるシングルなら、春らしくスマートで軽やかな着こなしを叶えてくれます。アレクサはフロアレングスのパンツでドレスアップしつつ、インナーのタンクトップやサンダルで抜け感を添えてこなれたモノトーンコーデに。バンブーハンドルのミニバッグがリッチなアクセントを加えています。立体的なフォルムで洒落感高めるオールブラック16Arlingtonの会場でキャッチされたスタイルはシックなブラックワントーン。大きく開いたデコルテとふんわりスカートがレディなムードのワンピースを着用しています。キリッと大きめラベルが際立つミディ丈コートを羽織って、甘辛なテイストに。足元には甲のアクセントが目を引くポインテッドトゥをセレクト。スリングバックのディテールと合わせてこの春最注目のデザインです。ブラックで統一されたスタイルも、主張のあるフォルムをレイヤードすることで、間伸びするのを回避、躍動感のあるスタイリッシュなコーディネートに仕上がります。———————–ロンドンで最もチケット入手困難! 英国メディアが絶賛する舞台『となりのトトロ』昨年、ロンドン・バービカンセンターで初演され、英国メディアで絶賛を受けた舞台『My Neighbour Totoro(となりのトトロ)』。各種アワードを受賞した人気のステージが、3月23日まで再演中です。昼夜2回の公演はロンドン在住の日本人のみならず、ジブリ好きなローカルたちで毎回満席。その熱狂ぶりにあらためて人気を実感します。久石譲さんがミュージックディレクションを担当し、おなじみの歌を堪能できる点も魅力です。もちろんトトロの可愛さも期待通り!実はロンドン・シェイクスピア・カンパニーによるオリジナル作品。日本へ逆輸入もあるかもしれませんね♡My Neighbour Totoro(となりのトトロ)Senior Writer:神田朝子
2024年03月06日第96回アカデミー賞長編アニメーション映画賞ノミネートの『ロボット・ドリームズ』が11月に公開されることが決定。特報とティザービジュアルが完成した。舞台は80年代のニューヨーク。一人ぼっちで暮らすドッグはある夜、通販番組に惹きつけられ電話に手を伸ばす。後日届いた大きな箱を胸を躍らせながら開封し、部品を組み上げるとロボットが完成。夏の煌めく陽気の下、ドッグとロボットは友情を深めていくが…。本年度米国アカデミー賞長編アニメーション映画賞ノミネートの快挙を成し遂げ、アニー賞、ヨーロッパ映画賞、ゴヤ賞ほか、世界の名だたる映画賞を感動の渦に巻き込んでいる本作。監督を務めたのは、2012年に手掛けた『ブランカニエベス』が第27回ゴヤ賞にて作品賞を含む最多10部門を受賞したスペインを代表する名匠パブロ・ベルヘル。アニメーション映画へは初挑戦ながら、サラ・バロンのグラフィックノベルを基に、シンプルながらも切なく温かい傑作として結実させた。この度到着した特報は、人間の様に動物が生活する世界が舞台で、ニューヨークの街で一人暮らす主人公・ドッグが、電子レンジで調理する様子からスタート。“チン”という音が、部屋にこだまするほどの静けさと暗闇の部屋で、おもむろにブラウン管のテレビのチャンネルを回していると、目を引く通販番組が放映されていた。ジャズピアノの音色に乗せて宅急便で届いたのは、何とロボット!ドッグが自ら組み立てたロボットと共に暮らすこととなり、ぴょーんと大ジャンプをしている瞬間や、証明写真機で記念撮影を楽しみ、ブルックリン橋を望むベンチで仲良くちょこんと座っている様子などが映し出され、良きパートナーとして行動していることが確認できる。また『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞作品賞などを受賞したギレルモ・デル・トロ監督からは、「美しく、想像を遥かに超え、そして温かい」との称賛コメントが贈られている。併せて解禁されたティザービジュアルでは、ドッグとロボットのなかよしぶりが表現されており、キャッチコピーとして「その出会いに世界中が恋をした」というメッセージが添えられている。メイン写真でも親密な間柄とほっこりする世界が切り取られ、ワクワク、ドキドキの展開を予感させる、魅力に溢れた映像とビジュアルに仕上がっている。なお本編では、「アース・ウインド&ファイアー」の名曲「セプテンバー」に乗せて、世界観を彩りよく表現していくという。『ロボット・ドリームズ』は11月、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ロボット・ドリームズ 2024年11月、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL
2024年03月06日『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』でゴールデングローブ賞主演女優賞など今年数々の賞を獲得し、アカデミー賞の主演女優賞も受賞が期待されているリリー・グラッドストーン。彼女の現在の夢は、演技のスキルを生かして「サタデー・ナイト・ライブ(SNL)」のホストを務めることだという。「People」誌に語った。「それは“私自身”がずっと抱いてきた夢なんです」と自身を強調するその理由は?リリーによると、俳優を目指すと幼い頃から両親や周りの人に「きっといつかオスカーを獲れるよ」と励まされるものだという。しかし、そう言われ続けたことでそれは夢というよりも「決まり文句になってしまった」そうだ。実際にまもなく開催のアカデミー賞で主演女優賞にノミネートされ、有力候補と言われているいまこの瞬間、「ずっと夢に思っていたのはSNLのホスト」だと改めて実感したようだ。リリーの願いを聞いたファンは、「SNLのみなさん、どうかリリーをホストに!」「早く彼女にオファーの電話をして」「リリーの夢を叶えてあげて」「NBC、リリーの言っていること、ちゃんと聞きましたか?」と「SNL」の放送局のNBCにメッセージを送っている。(賀来比呂美)■関連作品:キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン 2023年10月20日より世界同時劇場公開画像提供 Apple TV+
2024年03月04日今年も映画ファンお待ちかね、アカデミー賞の日が刻々と近づいている。受賞者に授与される像のニックネームから、通称"オスカー"の愛称で親しまれるこの映画の祭典は今年96回目を迎える。すでに前哨戦として、全米映画批評家賞、PGA(全米プロデューサー組合賞)など、様々な映画賞がすでに発表されている。歴代オスカー受賞者の統計から、結果がアカデミー賞に反映されると言われているDGA(全米監督組合賞)、BAFTA(英国アカデミー賞)などの受賞結果を基に、今年のアカデミー賞を展望してみた。アカデミー多様性基準の施行でアジア作品席巻昨年の第95回アカデミー賞受賞式 Photo by Kevin Winter/Getty Imagesアカデミー賞を管轄する米国映画芸術科学アカデミーが、今年より新たにノミネート作品の選出ガイドライン(“Representation and Includsion Standards ー代表性と包摂の基準”)を施行した。「これまでのアカデミーは、多様性と平等性に欠けている」との世論を反映してのガイドラインだが、その恩恵を受けてアジア系の俳優や作品のノミネーションが目立っている。そしてなんと言っても注目されているのは、日本映画3作品だ。『君たちはどう生きるか』©2023 Studio Ghibli筆頭を飾るのが、長編アニメーション賞候補の宮崎駿監督作『君たちはどう生きるか』。日本アニメがこの部門で候補に上がるのは、2019年の細田守監督作品『未来のミライ』以来。先日開催されたBAFTA(英国アカデミー賞)の長編アニメ部門でも、ピクサーやマーベル作品をしりぞけて見事受賞を果たしたことから、今月の米国アカデミー賞受賞にも大きな期待が寄せられる。『ゴジラ-1.0』©2023 TOHO CO., LTD.次に話題となっているのは、日本映画として初の視覚効果賞候補となっている『ゴジラ-1.0』。本作の山崎貴監督は、脚本、VFXともに手掛けたというからスゴい。ちなみにアカデミー視覚効果賞を、監督自身が受賞したのは、1969年の第41回アカデミー賞にて、『2001年宇宙の旅』におけるスタンリー・キューブリック監督の受賞が最初で最後。アメリカのゴジラ熱はかなり熱いうえに、『ゴジラ-1.0』は批評家の支持も高く興行的にも成功しており、山崎監督のオスカー受賞も夢ではない。『PERFECT DAYS』©2023 MASTER MIND Ltd.日本からの映えあるノミネート作品3本目は、『PERFECT DAYS』。ヴィム・ヴェンダース監督作品だが役所広司主演の日本製作と言うことで、国際長編映画賞にノミネートされており、第94回アカデミー賞(2021年)同部門における日本作品『ドライブ・マイ・カー』以来の受賞が期待されている。本作は、大都会でコツコツと働くトイレ清掃員(役所広司)の日常を詩情的に描いた作品。2023年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、役所さんが男優賞を受賞するという快挙を果たしている。『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』©2022 CTMG. © & TM 2022 MARVEL. All Rights Reserved.さて、BAFTAで受賞した作品はアカデミー賞でも受賞する確率が高い、という一般論がある。先日開催されたBAFTAでは長編アニメーション部門で『君たちはどう生きるか』が見事に受賞を果たしている。ハリウッド評論家たちのアカデミー賞下馬評では、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が先頭を走っている。だが、感触的に最後はアカデミー会員の投票がものを言い、『君たちはどう生きるか』が受賞するのでは…と筆者は予想している。主要部門で『オッペンハイマー』を追いかける『哀れなるものたち』『オッペンハイマー』© Universal Pictures. All Rights Reserved.原爆の父とされる科学者ロバート・オッペンハイマーの苦悩に満ちた半生を描いた映画『オッペンハイマー』は、今年度の映画賞サーキットにおいて主役格と言っても過言ではない。テーマがテーマだけに日本ではまだ未公開で、やっと今年に入ってから公開が3月29日に決まったところだ。しかし本国アメリカとイギリスではこれまで行われた映画賞において『オッペンハイマー』が席巻している。BAFTAでは作品賞をはじめ、キリアン・マーフィーの主演男優賞、ロバート・ダウニー・Jr.の助演男優賞、そしてクリストファー・ノーランが監督賞も受賞して主要部門を総なめにした。『哀れなるものたち』©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.『オッペンハイマー』の良きライバルとなっているのは、11部門でノミネートされている、エマ・ストーン主演『哀れなるものたち』。BAFTAではエマ・ストーンの主演女優賞受賞を筆頭に、5部門で栄冠に輝いている。米国アカデミー賞において『オッペンハイマー』は、作品、監督、主演・助演男優部門での勝利が有力視されているが、『哀れなるものたち』は主演女優賞をはじめヘア・メイクや舞台美術(Production Design)などの美術部門での受賞が濃厚と見られており、オスカー像の個数では接近戦となりそうだ。『ホールドオーバーズ』Seacia Pavao / © 2023 FOCUS FEATURES LLC.さて、日本では6月21日公開予定の秀作『ホールドオーバーズ』で主演男優賞候補ポール・ジアマッティ受賞の可能性も捨てたものではない。彼の役どころは万年不機嫌な全寮制私大教授。クリスマス休暇で帰る場所がない学生たちのお守りを押し付けられたことから始まるハートフルな人間ドラマだ。ポール・ジアマッティという俳優は、アメリカ映画において縁の下の力持ち的な性格俳優として知られている。今回が初のノミネーションで、えてしてセンチメンタルだと言われる米国アカデミー会員がいかにも心寄せそうな俳優といえる。アカデミー賞/ジミー・キンメル Matt Sayles/ABC via Getty Images今年のアカデミー賞司会に抜擢されたのは、2017、2018、2023年に引き続いて米人気コメディアンのジミー・キンメル。2018年にジミーが司会をした授賞式では、作品賞のプレゼンターが誤った作品のタイトルを読み上げてしまうというハプニングがいまだに忘れ難い。とにかく当日までは何があるか分からないアカデミー賞、授賞式が楽しみである。第96回アカデミー賞はハリウッドのドルビー・シアターにて、現地時間3月10日(日)16時より開催予定。(文・取材:神津トスト明美 / Akemi Kozu Tosto)(Akemi Kozu Tosto/神津トスト明美)■関連作品:スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース 6月16日(金)全国の映画館で公開© 2022 CTMG. © & ™ 2022 MARVEL. All Rights Reserved.君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli哀れなるものたち 2024年1月26日より全国にて公開©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.ホールドオーバーズ(仮題) 2024年6月21日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開Seacia Pavao / © 2023 FOCUS FEATURES LLC.
2024年03月04日全国健康保険協会京都支部(京都市下京区、支部長 守殿 俊二、以下「協会けんぽ京都支部」)は、同協会が保有する、加入者の健診・医療のビッグデータを分析し、業態別の健康リスクを見える化した「京都働き世代の健康データブック ~こころとからだのサステナビリティ~」を制作し、本日より公開しました。京都働き世代の健康データブック協会けんぽ京都支部では、加入者の皆様がご自身の健康や生活習慣に関する情報を得て、その情報を活用する力(ヘルスリテラシー)を向上いただくために、広報プロジェクト「健康の現在値(いま)をみよう」を推進しています。加入者の皆様が生涯にわたり元気に、夢を持ち、活躍し続けるためには、普段の生活の中からは見えない体の現在値(いま)をみることが大切であると考えています。その活動の一環として、協会けんぽ京都支部が保有するビッグデータを分析したデータブックを作成し、公開しました。業態別の健康課題をわかりやすく見える化したことで、加入者自身が、従事する業態の健康課題を知り、健康や医療に関する正しい情報を入手・理解するとともに、日々の健康管理に役立てていただけることが狙いです。また、健康課題の多い業態や事業所の健康経営のきっかけづくりにも繋げたい考えです。■各業態の分析トピックスは以下の通り。建設業・男性の喫煙率が高い・男性の健康リスクが高い・お酒を飲む頻度・量が多い・生活習慣病医療費が全業態でトップ運輸業・郵便業・男性の平均年齢が高い・健康リスクが高い・喫煙率が高い・運動不足、就寝前2時間以内の夕食、朝食を欠食する人が多い・健康経営、健康事業所宣言に取り組む事業所が多い情報通信業・平均年齢は最も低い・20歳の時の体重に比べて10kg以上増加した人の割合が高い・生活習慣病医療費が高い・男性のメタボ、脂質の健康リスクが高い宿泊業・飲食サービス業・就寝前2時間以内の夕食、朝食を欠食する人が多い・喫煙率が高い・お酒を飲む頻度・量が多いその他、詳細データについては、以下のページからご覧いただけます。「京都働き世代の健康データブック」 ■健康課題が多い「建設業」で、健康経営に積極的な事業所の取り組み事例福知山市に本社を置く西田工業株式会社は、従業員の平均年齢が高くなり、生活習慣病関連のリスク保有者が多くなってきたことや、従業員の約半数が健診結果のいずれかの項目で再検査に該当していることを受け、全従業員に健康経営に取り組むことを宣言。再検査は放置せずに受診勧奨に計画的に取り組み、受診率は約90%までに上昇。健康宣言後は、「健康」をテーマにした社内コミュニケーションも増え、継続的な取り組みにより、従業員の健康意識にも変化が表れてきています。■今後はこれをどう活用するのか協会けんぽ京都支部ホームページでの掲載のほか、冊子を自治体や業界団体、経済団体へ配布し、各団体の会報誌やホームページを通じて、所属の加入者や事業主に情報発信していただけることを期待しています。そして、様々な業態が加入する協会けんぽならではのデータなので、協会けんぽの加入者や事業主だけではなく、京都府全体の健康経営に役立つことを目指します。また、加入者の皆様には、自分の生活を振り返り、「健康の現在値(いま)」を再確認するきっかけになることを期待します。■健康事業所宣言とは協会けんぽ京都支部では、加入事業所のより一層の健康づくり推進のため、健康経営に取り組むことを宣言した事業所を認定し、サポートする「京(きょう)から取り組む健康事業所宣言」を実施しています。『健診を100%受診する』などの必須項目を含んだ5項目以上を選んで宣言した企業に対して、宣言証を交付して各社の取り組みを支援する制度です。すでに1,000社以上が参加いただいています。「京(きょう)から取り組む健康事業所宣言」 ■協会けんぽ京都支部の取組加入者の皆様にこれからの時代を元気に活躍いただくために。事業所の「健康の現在値(いま)」を知っていただき、健康づくりに役立つ情報発信。協会けんぽ京都支部は、京都府の約57,000事業所、86万人が加入する医療保険者です。加入者および事業所に定期的な健康診断および、健康状態を維持するための勧奨およびサポート、保険給付等のサービスを行っています。人生100年時代を迎える今、ヘルスリテラシーを高め将来も健康に過ごすために備えることが求められる中、協会けんぽ京都支部の加入者が多くを占める京都府民においては、健康寿命と平均寿命は男女平均で10年以上も差があり、全国的に見てもワーストレベルとなっています。働く方々が長く過ごす“職場”の環境づくりは特に重要であると考えており、事業所と協働した健康づくり(コラボヘルス)を推進しています。協会けんぽ京都支部では、今後も京都の健康課題および、皆様の健康増進に資する情報発信を行ってまいります。お問合せ、ご取材お申し付けください。【お問合せ先】全国健康保険協会 京都支部 企画総務グループ担当:山口・須藤TEL :075-256-8636FAX :075-256-8670 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月01日間宮祥太朗と佐藤二朗がW主演を務める、映画『変な家』(3月15日公開)のリアクション動画「【リアクション】映画『変な家』を狩野英孝が観たら……」が、公開された。○■狩野英孝が映画『変な家』を観たら……リアクション動画公開今回公開されたのは、映画『変な家』の特別番組内で放送されるリアクション動画「芸人・狩野英孝が映画を観てみたら……」の一部。本編の映像も交えた映像となっており、予告編も事前に見ていないという狩野が、「何が変な家なのか、やっと解き明かされるわけですね」と余裕の表情で映画を観始め、徐々に明らかになる物件の奇妙な点について「ホントだ!」「なんだあの空間……あれいる?」「何だこの謎だらけの家は……」と劇中の雨宮(間宮)のごとく間取りの謎にのめり込んでいく。そして映像中盤には、動き出す物語に一緒に謎解きを繰り広げる狩野が「え……そういうのもあんの?」「物件のゾクっ! だけじゃないんだ!?」と困惑する場面も。さらに「待て待て待て待て! 聞いてないぞコレ!」「やめろ! やめてくれ!」と世界観へ入り込んでいき、最後には「再生回数のためにオマエそこまですんのかよ!?」というゲーム実況の配信をしている狩野らしいコメントも飛び出す。映像の続きは3月に放送する映画『変な家』特別番組で放送予定。放送日時は後日公式サイトで発表される。【編集部MEMO】映画『変な家』は、白い仮面をかぶった謎のクリエイター・雨穴による書籍の実写化作。売れないオカルト専門の動画クリエイターの雨宮(間宮祥太朗)は、マネージャーから購入予定の家の間取りについて不可解な点があると相談を受ける。雨宮は、自身のオカルトネタの提供者である、ミステリー愛好家の変人設計士・栗原(佐藤二朗)にこの間取りについて意見を聞いてみることに。すると、奇妙な“違和感”が次々と浮かび上がり、栗原はある恐ろしい仮説を導き出す。(C)2024「変な家」製作委員会
2024年02月29日A24と韓国CJ ENMが初の共同製作で贈る注目作『パスト ライブス/再会』が、第39回インディペンデント・スピリット賞にて作品賞と監督賞をW受賞した。本作は、ソウルで初めて恋に落ちた幼なじみのふたりが、24年後の36歳、N.Y.で再会する7日間を描くラブストーリー。物語のキーワードは「運命」の意味で使う韓国の言葉“縁ーイニョンー”。見知らぬ人とすれ違った時、袖が偶然触れるのは、前世(PAST LIVES)で何かの“縁”があったから。久しぶりに顔を合わせたふたりは、N.Y.の街を歩きながらこれまでの互いの人生について語り合い、過去自分たちが「選ばなかった道」に想いを馳せる。本作でメガホンをとったセリーヌ・ソン監督は、長編映画監督デビューながらすでに各国の映画賞で244ノミネート84受賞(2月26日時点)と本年度の賞レースを席巻。第96回アカデミー賞では作品賞・脚本賞の2部門に見事ノミネート。そしてこの度、日本時間2月26日早朝に発表された第39回インディペンデント・スピリット賞で、作品賞と監督賞をW受賞。米非営利団体Film Independent所属会員の投票によって決定する同賞では過去に、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』や『ノマドランド』など、米国アカデミー賞でも作品賞に輝いた数々の作品が受賞を果たしている。授賞式に登壇したセリーヌ・ソン監督は、「この作品について、この場で話せることをとても光栄に思います。作品の中でも描いているのですが、東洋の概念にイニョンというものがあり、現世で同じタイミングに同じ空間にいる相手とは、前世でも互いを知っていたということを意味します」と作品のテーマに寄せてコメント。「この映画を作るにあたり、このステージに立つみんな(キャストとスタッフ)に対して同じことをずっと感じてきました。みんなも同様に思ってくれていたはずです。今もこうしてチームを代表してこの作品賞を受け取っているわけですが、その共通の思いがあるので、いつも心強く、寂しさを感じたことがありませんでした。本当にありがとうございます」と喜びのスピーチをした。本年度の映画賞レースでは、これまでに作品賞に69ノミネート13受賞、また同じく監督賞については、40ノミネート11受賞を記録している本作。監督自身の実体験を基に緻密で繊細なストーリー構成が幅広く評価されていることが分かる。ほかにも「IndieWire」誌や「Hollywood Reporter」誌、「Rolling Stone」誌など複数の海外メディアがこぞって、<ベストムービー>に挙げ、映画レビューサイト・ロッテントマト98%の高評価を獲得(2023年10月3日時点)するなど、世界中から絶賛の声があがっており、今回、改めてセリーヌ・ソン監督のフレッシュな才能と、再会の物語の美しさを世界にアピールする結果となった。『パスト ライブス/再会』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パスト ライブス/再会 2024年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
2024年02月26日2月24日(現地時間)、全米映画俳優組合賞(SAG賞)授賞式がロサンゼルスのシュライン・オーディトリウムで開催された。映画部門では、『オッペンハイマー』が最高賞の作品賞の位置付けにあるキャスト賞を含む3部門を受賞。すでに英国アカデミー賞、ゴールデングローブ賞などの賞でも作品賞を受賞しており、3月のアカデミー賞受賞に弾みをつけた。© Universal Pictures. All Rights Reserved.テレビ部門では、コメディ部門を「一流シェフのファミリーレストラン」が独占。リミテッドシリーズは今年の賞レースで作品もキャストの演技も高く評価されている「BEEF/ビーフ」の主演コンビが受賞した。【映画部門】■キャスト賞『オッペンハイマー』■主演女優賞リリー・グラッドストーン『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』■主演男優賞キリアン・マーフィー『オッペンハイマー』■助演女優賞ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ『ホールドオーバーズ(仮題)』■助演男優賞ロバート・ダウニー・Jr.『オッペンハイマー』■スタント・アンサンブル賞『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』【テレビ部門】■ドラマシリーズ作品賞「メディア王 ~華麗なる一族~」(別タイトル:サクセッション、キング・オブ・メディア)■ドラマシリーズ女優賞エリザベス・デビッキ「ザ・クラウン」■ドラマシリーズ男優賞ペドロ・パスカル「THE LAST OF US」■コメディシリーズ作品賞「一流シェフのファミリーレストラン」■コメディシリーズ女優賞アヨ・エデビリ「一流シェフのファミリーレストラン」■コメディシリーズ男優賞ジェレミー・アレン・ホワイト「一流シェフのファミリーレストラン」■テレビ映画・リミテッドシリーズ女優賞アリ・ウォン「BEEF/ビーフ」■テレビ映画・リミテッドシリーズ男優賞スティーヴン・ユァン「BEEF/ビーフ」■スタント・アンサンブル賞(コメディ&ドラマシリーズ)「THE LAST OF US」■生涯功労賞バーブラ・ストライサンド(賀来比呂美)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年02月26日全米映画俳優組合賞(SAG)が発表された。俳優たちが演技に対して投票するこの賞で、作品部門にあたるキャスト賞を受賞したのは、『オッペンハイマー』。この映画では、キリアン・マーフィが主演男優賞、ロバート・ダウニー・Jr.が助演男優賞を受賞した。主演女優賞は、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』のリリー・グラッドストーン、助演女優賞は『The Holdovers』のダヴァイン・ジョイ・ランドルフだった。ダウニー・Jr.とジョイ・ランドルフはここまでの賞を制覇してきており、オスカーもほぼ確実になったといえる。この受賞結果で、マーフィとポール・ジアマティ(『The Holdovers』)が競り合う主演男優部門はマーフィが、グラッドストーンとエマ・ストーン(『哀れなるものたち』)が競り合う主演女優部門はグラッドストーンが、一歩先に出た感じだが、まだわからない。アカデミー賞の投票において俳優は最も大きな部分を占めることから、SAGの結果は予想上、非常に参考になるが、2021年にはSAGがチャドウィック・ボーズマンに主演男優賞を与えたのに対し、アカデミーはアンソニー・ホプキンスを選んでいる。『オッペンハイマー』3月29日(金)公開(C)Universal Pictures. All Rights Reserved.『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』3月1日(金)よりアカデミー賞ノミネート記念凱旋上映画像提供 Apple文=猿渡由紀
2024年02月26日ユニフランスが世界中で展開するオンライン映画祭「第14回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」(MyFFF)が2月19日をもって閉幕し、各賞の受賞作品が発表。長編作品は受賞作も含め、全てがAmazon Prime Video、U-NEXTほかパートナーサイトにおいて1年間、延長配信される。視聴者の評価で決まる観客賞には、アラン・ウゲット監督の長編アニメーション『イヌとイタリア人、お断り!』が選出。国際プレス審査員賞とW受賞となった。カテル・キレヴェレらからなる国際審査員団が選出する国際審査員賞には、今年度のセザール賞に7部門ノミネートされているジャン=バティスト・デュラン監督の『のら犬』、特別賞にアニナラ・ヴェラ監督のドキュメンタリー『北極星』が輝いた。『のら犬』@CamilleSONALLY短編作品が対象のコンテンツ・クリエイター審査員賞はゾエル・エシュバッハー監督『フェアプレー』、特別賞はフレデリック・ロセ監督の『カナダでの暮らし』へ贈られた。受賞作品■観客賞長編:『イヌとイタリア人、お断り!』アラン・ウゲット監督短編:『Charbon』*日本国内配信対象外観客賞は、観客のオンライン投票(5段階の評価式)により決定。■国際審査員賞『のら犬』ジャン=バティスト・デュラン監督審査員評 : フランスの田舎町を舞台に、愛と暴力に満ちた登場人物たちの本質的な関係が具体的に描かれた作品。多くの観客の心に訴えることのできる、型にはまらない普遍的な方法を見出しています。男性同士のコミュニケーションの難しさが優しく繊細に描かれており、シンプルかつ幾層もの深みを感じます。デビュー作にしてこの成熟ぶりは圧巻。■国際審査員特別賞『北極星』アニナラ・ヴェラ監督審査員評 : あらゆる制約や偏見を脱ぎ捨て、幾層にも複雑に重なり合う“女性らしさ”の本質を問う印象的な作品。人生に立ちはだかる自然の力に屈せず、日々の葛藤を乗り越えて運命に向き合おうとするヒロインの姿は神秘すら感じさせます。国際審査員 : ファウジ・ベンサイディ(モロッコ、監督・俳優)、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ(イタリア、俳優)、リラ・ハラ(イタリア・ブラジル、監督)、マリー・クロイツァー(オーストリア、監督)、カテル・キレヴェレ(フランス、監督)■国際プレス審査員賞『イヌとイタリア人、お断り!』アラン・ウゲット監督審査員評 : ヨーロッパ移民の知られざる歴史が繊細に描かれ、感受性と誠実さ、形式的・技術的な仕上がりの美しさを評価しました。詩的で独創的、監督自身が映像の中に入り込み、家族の物語に出会うことで相互作用が生まれています。国際プレス審査員 : ガブリエラ・ブラボ・キアッペ(チリ)、キャシー・イメレン(ベルギー)、パブリナ・ジェレバ(ブルガリア)、エムラー・コルキサオグル(トルコ)、イアナ・マレー(イギリス)、カラシュ・ナンダ・クマール(マレーシア)、レティシア・シルバ・ケイロス(ブラジル)■コンテンツ・クリエイター審査員賞(短編作品)『フェアプレー』ゾエル・エシュバッハー監督審査員評 : エネルギー、息の詰まるようなテンポ、人間の行動の無益さを抗いがたいシニシズムで描いた風刺的な寓話に感銘を受けました。■コンテンツ・クリエイター審査員特別賞『カナダでの暮らし』フレデリック・ロセ監督審査員評 : 可笑しみと繊細さを併せ持つ家族映画で、俳優陣の精度の高い演技に感服させられました。コンテンツ・クリエイター審査員:セシリア・ジュルダン、アブデルラウフ・メラガ&ナヂブ・アダ、アレクサンドル・ネイロー「第14回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」長編9作品は2025年2月19日(水)まで配信中。延長配信作品:『のら犬』『北極星』『イヌとイタリア人、お断り!』『緑の香水』『スペアキー』『ジャヌスとサムの酔っ払い道中』『ふたりだけのロデオ』『ジャングルのけもの』『楽園』配信サイト:公式サイト、U-NEXT、Amazon Prime Video、MBS動画イズム、ぷれシネ、ビデオマーケット、ビデックスJP、DMM、music.jp、Dice+、ミレール、RakutenTVほか<料金は各配信サイトの規定によります。配信作品、配信期間はサイトにより異なることがあります。>(シネマカフェ編集部)
2024年02月21日現在開催中の第74回ベルリン国際映画祭にて、マーティン・スコセッシ監督が金熊名誉賞を受賞した。映画芸術に大きく貢献した映画人を表彰する賞で、これまでの受賞者にはアラン・ドロン、ヴィム・ヴェンダース監督、スティーヴン・スピルバーグ監督らがいる。スコセッシ監督はプレス会見で「映画は死へと向かっているか」と聞かれ、「死に向かっているとは思いません。全くね。変わっているとは感じています」と返答。「テクノロジーが急速に消耗的に変化していく中で、私たちが本当に手放さずにいられるのは“個々の声”です。それというのは、TikTokでも表現できるし、4時間の映画でも2時間のミニドラマでも表現できるのです」と語った。近年、映画を観る方法の一つとしてストリーミングサービスが主流となり、映画やドラマ業界にはAIの使用に関する脅威も迫ってきている。スコセッシ監督は「テクノロジーを恐れるべきではありません。テクノロジーに使われてはならない。こちらがテクノロジーをコントロールし、正しい方向へと導くのです。その正しい方向とは、ただ消費されて投げ捨てられるようなものではなく、個々の声から生まれるものです」と述べた。スコセッシ監督が金熊名誉賞を受賞した日、同映画祭では代表作『ディパーテッド』の記念上映が行われた。最新作『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』はまもなく開催のアカデミー賞で、10部門にノミネートされている。(賀来比呂美)■関連作品:キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン 2023年10月20日より世界同時劇場公開画像提供 Apple TV+
2024年02月21日雅楽人によるクロストーク・対談・演奏など盛りだくさんのスペシャルイベント一般社団法人雅楽協会(代表理事:小野真龍)主催、「平安の楽家に聞く雅楽の過去・未来雅楽協会設立記念イベント~平安の雅を未来へ」が2024年3月9日(土)に東京ウィメンズプラザホール(東京都渋谷区神宮前5-53-67)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ 初の雅楽の全国的な組織「一般社団法人雅楽協会」が、昨秋に設立されました。「雅楽(ががく)」は、1,200年以上の歴史を持つ日本の伝統芸能のひとつ。現代において、行政機関である宮内庁式部職楽部と民間の雅楽人がタッグを組み、雅楽の継承のための課題に取り組むという、画期的な組織が誕生しました。本イベントでは、平安時代より続く楽家「多(おおの)家」と「豊原(とよはら)家 / 豊(ぶんの)家」の末裔である、多忠輝氏(宮内庁式部職楽部首席楽長)と豊英秋氏(元宮内庁式部職楽部首席楽長 / 日本芸術院会員)を迎え、クロストーク・対談・演奏と盛りだくさんのスペシャルイベントを開催します。様々な雅楽関係者が集い協力し合う「雅楽協会」であるからこそ実現できる顔ぶれと内容です。平安の楽家に聞く雅楽の過去・未来雅楽協会設立記念イベント~平安の雅を未来へ■第一部雅楽の過去・未来~多忠輝氏に聞く雅楽史宮内庁式部職楽部首席楽長の多忠輝氏と、それぞれ歴史を持つ雅楽団体の代表でもある登壇者が、明治維新までの雅楽伝承の歴史や、明治以後の宮内庁式部職楽部や民間における伝承の営為をテーマに、クロストークを行います。雅楽協会の設立は、行政機関である宮内庁式部職楽部と民間の雅楽人が連携し、雅楽の持続可能性のための課題に取り組むという、これまでにない事業を可能にしました。そのキックオフともなるセッションです。◎多 忠輝(おおの ただあき)多氏は、綏靖天皇の兄である神八井耳命の末裔といわれ、9世紀頃から宮廷音楽に関わるようになり、9世紀後半に出た多自然麿は「日本神楽の祖」といわれた。以後、代々宮中の大内楽所で重きを占めるようになり「一者(いちのもの)」を継ぐ家柄となっていく。平安時代きっての楽家であった多家の流れに生を受けた忠輝氏は、1981年に宮内庁式部職楽部に奉職。担当は、右舞、笙、楽琵琶。2020年に宮内庁式部職楽部首席楽長。◎登壇者雅楽協会顧問多忠輝(宮内庁式部職楽部首席楽長 / 東京楽所代表)雅楽協会代表理事小野真龍(天王寺楽所 雅亮会 理事長[一般社団法人 雅亮会 代表理事])雅楽協会副代表理事中澤信孝(日本雅楽会 会長)雅楽協会監事小野貴嗣(小野雅楽会 会長)(画像)左より多忠輝、小野真龍、中澤信孝、小野貴嗣■第二部雅楽における仏と神~豊英秋氏に聞く国風歌舞と唐楽雅楽は、日本宗教の儀式楽として峻厳な神事においても、大規模な仏教法会においても奏でられ、その背後には壮大な宇宙観をはらんでいます。このような雅楽の宇宙観について、豊英秋氏と小野真龍氏が対談します。テーマに関連して、豊英秋氏と元宮内庁式部職楽部首席楽長らにより、宮中の楽師にとって極めて重要な神事である御神楽儀から「朝倉音取」と「朝倉」、奈良時代の大仏開眼供養会でも奏された仏教国林邑から渡来された「陪臚音取」「陪臚破」を演奏します。◎豊 英秋(ぶんの ひであき)楽家の豊原家は大津皇子の末裔と伝承され、平安時代の十世紀に笙において「村上天皇御師」を務めた小治田有秋が楽家の祖とされる。その二代後の時光のころから豊原姓を名乗っていく。豊原家はまた室町将軍の笙の師家を務めたことでも知られる。このような豊原(豊)家に生を受けた英秋氏は、1956年に宮内庁式部職楽部に奉職。担当は、右舞、笙、楽筝。2007年~2009年に宮内庁式部職楽部首席楽長を務め、同年に日本芸術院賞受賞。2020年から日本芸術院会員。◎登壇者雅楽協会相談役豊英秋(元宮内庁式部職楽部首席楽長 / 十二音会代表 / 日本芸術院会員)雅楽協会代表理事小野真龍(天王寺楽所 雅亮会 理事長[一般社団法人 雅亮会 代表理事])(画像)左より豊英秋、小野真龍◎演奏豊英秋、安齋省吾、大窪永夫、池邊五郎(全て元宮内庁式部職楽部首席楽長)(画像)左より豊英秋、安齋省吾、大窪永夫、池邊五郎*池邊五郎撮影:鈴木敏也◎曲目朝倉音取朝倉/陪臚音取陪臚破(八多良拍子)実施概要『平安の楽家に聞く雅楽の過去・未来雅楽協会設立イベント~平安の雅を未来へ』【日時】2024年3月9日(土) 13:30開演【会場】東京ウィメンズプラザホール(東京都渋谷区神宮前5-53-67)【料金】◎入場チケット(全席自由)3,000円◎アーカイブ配信500円【チケット取り扱い】◎入場チケットカンフェティweb予約 電話予約0120-240-540(平日10:00-18:00)◎アーカイブ配信カンフェティ(web予約のみ) 販売期間2024年4月23日(火) 23:59まで配信期間2024年3月25日(月) 0:00-4月30日(火) 23:59配信期間中のお好きなタイミングで7日間(168時間)ご視聴いただけます。【主催・問い合わせ】一般社団法人雅楽協会〒163-1302東京都新宿区西新宿6丁目5番1号新宿アイランドタワー2階tel03-5050-4387mail info@gagaku-kyokai.or.jp web 一般社団法人雅楽協会雅楽の伝統を維持しながら、その普及と発展を図り、また文化芸術の発展に寄与することを目的として、2023年9月に一般社団法人雅楽協会が設立されました。雅楽に関わる人々と団体、そして、雅楽の持続的な継承と普及発展に関心のある人々のための組織として、雅楽界に必要な材料用具類の確保をはじめとした課題解決、行政や社会へ向けた提言の発信、文化芸術団体やその他の機関や組織との連携、雅楽団体や雅楽人のネットワーク作りなどに取り組んでいます。代表理事小野真龍(天王寺楽所 雅亮会 理事長 [一般社団法人 雅亮会 代表理事] )副代表理事中澤信孝(日本雅楽会 会長)理事稲川昌実(平安雅楽会 代表理事)佐藤浩司(天理大学名誉教授 / 雅楽部総監督)中村仁美(一般社団法人 伶楽舎 理事)吉田洋明(一般社団法人 大阪楽所 楽長)監事小野貴嗣(小野雅楽会 会長)参事新屋治(特定非営利活動法人 雅楽道友会 理事)顧問多忠輝(宮内庁式部職楽部首席楽長 / 東京楽所代表)若井聡(宮内庁式部職楽部楽長)上研司(宮内庁式部職楽部楽長)相談役岩波滋(元宮内庁式部職楽部首席楽長)豊英秋(元宮内庁式部職楽部首席楽長 / 十二音会代表 / 日本芸術院会員)安齋省吾(元宮内庁式部職楽部首席楽長)大窪永夫(元宮内庁式部職楽部首席楽長)池邊五郎(元宮内庁式部職楽部首席楽長) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年02月20日2月18日、ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールで英国アカデミー賞(BAFTA)授賞式が開催された。今回は、77回の歴史を誇る同賞授賞式で「初めて」の出来事が多数あった。作品賞と監督賞は『オッペンハイマー』とその監督クリストファー・ノーランが受賞した。ノーラン監督はこれまでに『インセプション』と『ダンケルク』でどちらの賞にもノミネート歴があるが、3度目にして初めて受賞が叶った。同作からはキリアン・マーフィーが主演男優賞も獲得。アイルランド人俳優が同賞を受賞するのは初めてだという。助演男優賞を受賞したロバート・ダウニー・Jr.(『オッペンハイマー』)が前回英国アカデミー賞を受賞したのは、『チャップリン』で主演男優賞を獲得した31年前。この「31年」という前回との受賞間隔が最長記録を更新したという。アニメ映画賞は宮崎駿監督作『君たちはどう生きるか』に贈られた。日本の作品が同部門で受賞するのは初めて。主な受賞作、受賞者は以下の通り。作品賞『オッペンハイマー』監督賞クリストファー・ノーラン『オッペンハイマー』主演女優賞エマ・ストーン『哀れなるものたち』主演男優賞キリアン・マーフィー 『オッペンハイマー』助演女優賞ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ『ホールドオーバーズ(仮題)』助演男優賞ロバート・ダウニー・Jr.『オッペンハイマー』脚本賞ジュスティーヌ・トリエ&アルチュール・アラリ『落下の解剖学』脚色賞コード・ジェファーソン『アメリカン・フィクション』英語作品賞『関心領域 The Zone of Interest』アニメ映画賞『君たちはどう生きるか』(賀来比呂美)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibliオッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年02月19日映画『デューン 砂の惑星PART2』のワールドプレミアが2月16日(現地時間2月15日)、レスター・スクエア(イギリス・ロンドン)にて行われ、ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤらが登場。サプライズでアニャ・テイラー=ジョイも登場し、本作に出演していることが明らかになった。砂の惑星デューンの広大な砂漠を感じさせる“砂のカーペット”が用意された今回の会場。主人公ポール役のティモシーは、光沢感のあるシルバーのパンツが印象的なコーディネートで登場。ファンたちに大歓声で迎えられ、笑顔でサインや撮影に応じる一幕も。「またここに戻って来ることができて嬉しいです。夢が叶いました」と感慨深げに話し、「ドゥニ監督との仕事が大好き。それに尊敬する俳優たちと共演できて本当に光栄です。この映画は映画館の大スクリーンで見るために作られたので、ぜひ劇場で観てほしいです」とメッセージを送った。ポールと恋に落ちる砂漠の民チャニ役のゼンデイヤは、インパクト抜群のコスチュームで会場中の視線を独占。「こんなに才能ある素晴らしい方たちと一緒にまた登壇できるなんて名誉だし、本当に嬉しい。何よりも天才ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の元で彼の作品にかかわることができて本当にラッキーだったと思う」と言い、「キャストたちが皆あまりにも素晴らしくて、毎日彼らについて行こうと必死だった。でも身近でそれを見て学ぶことができたことが何よりも嬉しかった」と撮影をふり返った。また、宿敵フェイド=ラウサを演じたオースティン・バトラーは、「元々この原作や映画の大ファンだったし、今回のようなキャラクターを演じる事ができたのは本当に夢のようだった」と語り、激しいバトルシーンを繰り広げたティモシーについては「歳も近いし、すぐに打ち解けた。とても気を遣ってくれて、一生懸命なので、本当に楽しく撮影できたよ」と仲の良さをうかがわせる。皇帝の娘イルーランを演じたフローレンス・ピューは「本当にここにいるのが信じられないくらい感謝の気持ちでいっぱい」「前作が大好きだったから、今回出演することになって宝くじに当たったみたいに嬉しかった。こんな寡黙で内に秘めた女性を演じたことがなかったし、ずっと憧れていた俳優たちと共演できて今でも信じられない」と興奮気味に話し、「もし映画が好きなら、映画館で観てほしいです」とメッセージを送った。ほかにも会場には、ポールの母レディ・ジェシカ役のレベッカ・ファーガソン、ポールの武術指南役ガーニイ・ハレック役のジョシュ・ブローリン、因縁の宿敵ハルコンネン男爵役のステラン・スカルスガルド、皇帝側に仕える謎多きレディ・フェンリング役のレア・セドゥ、砂漠の戦士の一人シシャクリ役のスエイラ・ヤクーブ、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、音楽のハンス・ジマーらが次々に登場し、会場を盛り上げた。『デューン 砂の惑星PART2』は3月15日(金)より全国にて公開(IMAX/4D/ドルビーシネマ/ScreenX)。※3月8日(金)・9日(土)・10日(日)3日間限定先行上映(シネマカフェ編集部)■関連作品:デューン 砂の惑星PART2 2024年3月20日より全国にて公開© 2023 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2024年02月16日第96回アカデミー賞で作品賞&脚本賞にノミネートされた映画『パスト ライブス/再会』から、キーパーソンとなる主人公の夫を演じ、話題作への出演が続くジョン・マガロの場面写真2点が解禁となった。本作は、ソウルで初めて恋をした幼なじみの2人が、24年後の36歳、N.Y.で再会する7日間を描くラブストーリー。韓国人の両親を持ちロスで生まれ育ったグレタ・リーと、同じく韓国人の両親を持ちドイツで生まれ育ったユ・テオ。そして両親と共に韓国からカナダに移住し、アメリカに移ったセリーヌ・ソン監督。そんなアジアにルーツのある面々に囲まれキャスティングされたのが、イタリア系の父とユダヤ系の母を持つジョン・マガロだ。彼は劇中、12歳の冬にソウルから北米にやってきたノラ(グレタ・リー)の夫・アーサー役を演じている。結婚して7年、いまでも出かける時には手を繋ぎ、日々の会話も大事にしている仲の良い夫婦だ。そんな何気ない日常に突如、波紋を呼ぶきっかけになるのが、ノラの幼なじみであるヘソン(ユ・テオ)の存在。アーサーの知らないノラの歴史を知る彼こそ、妻の初恋の相手であり、その彼が彼女に会うためにニューヨークまでやってくる。アーサーを演じるジョン・マガロはアメリカのオハイオ州で生まれ、地元周辺の演劇作品への出演からキャリアをスタートさせた。デイヴィッド・チェイス監督の『時代はロックンロール』(12)に主演し注目の存在に。トッド・ヘインズ監督の『キャロル』(15)やアダム・マッケイ監督の『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(15)などに出演し、ケリー・ライカート監督作『ファースト・カウ』(20)では、主人公のクッキー役を演じた。そんなマガロの演じるアーサーこそ、『パスト ライブス/再会』を唯一無二のラブストーリーにしている所以である。ノラとアーサー、共に作家である夫婦の粋な会話が交わされ、妻が初恋の人と24年ぶりに再会することに対して「すごい物語だよ、この物語で僕は、運命を阻む邪悪な米国人の夫だ」「彼は13時間もかけて飛行機で来た。会うなとは言えないよ」とウィットに富む言葉でノラに小さく呟くアーサー。こういった彼のパートナーの過去に対しても思いやりを持って接し、拒むことなく受け入れる姿勢や、物腰の柔らかさ、包容力には、マスコミ試写でも「アーサーみたいな人に憧れる」「とても共感できた」「彼の存在こそこの映画の個性」など絶賛の声が止まない。そしてアーサーとヘソンは、ノラという女性が居なければ出会うこともなかった。お互い地球の裏側に住み、共に同じテーブルに座りパスタを食べることも、バーで酒を飲み交わすこともなかった2人である。初対面のシーンを撮影する上で、マガロとソン監督の中であるアイディアが生まれた。「(へソンを演じる)テオと僕は初対面のシーンまで顔を合わせないことにしたんです。撮影スタッフの協力もあって、テオとは違うドアを使ったり、リモート会議ではカメラをオフにして声しか聞こえない状況で行ったりして。物語の中では、ヘソンとノラがアパートにやってくるシーンで、アーサーはヘソンに初めて対面するんだけど、僕自身も初めてそこでテオに会ったんです」とマガロは明かす。直接対面したことはないけれど何となく相手のことを知っている、という映画と全く同じ状況で出会い、その後バーカウンターで横に並んで座るシーンの撮影に移った3人。ノラを中心に、その左右に座るヘソンとアーサーだが、その撮影のことをマガロは「僕はあの場から逃げ出したくて、飲み物を取りに行ったり、トイレに立ったり、いくつもアイディアを提案したけど…監督は気まずくて不快なあの空間に僕をとどまらせたんです」と絶妙な緊張感があったことをふり返る。監督のセリーヌ・ソンは、本作のテーマについて「この映画は男女2人の恋愛を描いた物語ではないし、彼らが愛し合うことを描いた物語でもありません。お互いを愛することが出来る3人の物語なのです」と語る。つまり、ノラとヘソンという幼なじみの再燃を描いた作品ではなく、そこにアーサーをも含めた3人の間にある人間愛、いわゆるソウルメイトのような関係性に着目した物語となっている。目には見えない“縁=イニョン”に導かれ、巡り合った3人。ジョン・マガロが体現したこのアーサー像こそ、『パスト ライブス/再会』の本質により近いキーパーソンだ。『パスト ライブス/再会』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パスト ライブス/再会 2024年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
2024年02月15日第47回 日本アカデミー賞「新人俳優賞」受賞者撮りおろしビジュアル「NEW CINEMA FACE 2024」が15日、公開された。同ビジュアルは、第35回(2011年)より開催し、今年で12年目を迎える新人俳優賞受賞者(アイナ・ジ・エンド、市川染五郎、原菜乃華、黒川想矢、柊木陽太、福原遥、高橋文哉、桜田ひより)の撮りおろし企画。2月23日~3月15日まで、東京・渋谷 RAYARD MIYASHITA PARKに掲出される。日本アカデミー賞の歴史の中で第5回から設けられた「新人俳優賞」。1982年の初回の受賞者である佐藤浩市、真田広之、中井貴一、石田えり、かとうかずこ、田中裕子の6人に始まり、歴代「新人俳優賞」受賞者はその後も「主演」「助演」で再び日本アカデミー賞を受賞するなど各方面で活躍を続けている。選出は日本アカデミー賞協会会員約4,000人の投票により決定。原則として映画初出演でなくとも、主演・助演クラスの大役を演じ、印象を与えた俳優を対象としている。コメントは以下の通り。○■アイナ・ジ・エンド(『キリエのうた』)映画の撮影は、キャストの裏側で何百倍の数のスタッフさんが動いてくれていて、「この人たちのおかげで映画が撮れるんだ、出てる人たちだけがすごいんじゃないんだ。この方々がこうやって守ってくれてるから、私は私のお芝居と、歌うことに精一杯でいいんだ」って思えた瞬間でした。将来は自分のことというより、自分が教えてきてもらったことを次の世代に、未来の子供たちに愛を持って教えていきたいという気持ちが強いです。○■桜田ひより(『交換ウソ日記』)一つの作品を通して泣いたり笑ったり、観ている側と創っている側で共鳴しあえるところが映画の魅力だと思います。私自身、映画が大好きで、とても大切なもので人生の一部になっています。みなさんにとってもそうであったらいいなと思います。(将来のことは)あまり想像がつかないのですが……ずっとお芝居を続けられていたら嬉しいです。年齢を重ねながら、少しずつ大人な自分になっていきたいです。○■原菜乃華(『ミステリと言う勿れ』)私にとって映画は、恩人のような存在です。作品一つで人生や考え方を左右してしまうような力を持っていて、観てくださった方のこれからに関与してしまう怖さもあります。だからこそ、その責任も背負いながらお芝居していかなければいけないなと日々思いながら現場に立っています。具体的な目標ではないですが、年齢を重ねても、意見やアドバイスを素直に聞くことができて、変化し続けられるような柔軟な人でありたいです。○■福原遥(『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』)普段自分が生きている世界と全然違う世界に入らせてもらえる場所と言いますか、作品の中、世界観にしっかり浸れて自分自身とも向き合える存在だと感じています。いろんな世界に連れて行ってくれるものだと思います。(10年後20年後の自分も、)色んな作品に携わっていられたらなって思います。そしてまた、この日本アカデミー賞の舞台に立てるように頑張りたいです。○■市川染五郎(『レジェンド&バタフライ』)映画はお客さまに平面で届くので、舞台の人間としては「いかに立体的に見せるか」「画面を通してどれだけ熱量を伝えられるか」を意識しています。舞台と映像との違いは色々ありますが、作品にかける想いや臨み方に違いはないと感じました。今後も、自分が“その瞬間”に感じていることを大事にしていきたいと思っています。出会った人、作品に、とにかく熱意を注いで、その積み重ねで過去と未来を繋いでいくような生き方をしたいです。○■黒川想矢(『怪物』)(映画は)いつ、どんな時代に観ても、受け取るものがたくさんある気がしています。「怪物」でカンヌ国際映画祭に行かせていただいた時に、外国の方からメッセージをいただいたことが心に残っています。言語がわからなくても伝わるものなのかな、と思います。(10年後20年後は)何をしているか想像はつかないのですが、まず人として、優しくありたいです。その上で、人に頼ることもできて頼られることもある。そんな人でありたいです。○■高橋文哉(『交換ウソ日記』)映画館で観るときの「映画を観ることしかできない時間」が僕はとても好きなので、映画のスクリーンの中に自分がいるということがすごくありがたいです。あまり映画館に行かない人が一歩踏み出す動機になるような作品を創りたいと思いながら日々撮影しています。『10年後20年後は)必要とされる役者になりたいです。「この役者がいれば大丈夫」と思っていただける役者になれるように、いろんな役に挑戦していきたいと思います。○■柊木陽太(『怪物』)映画は、出演経験もまだ少ないので、どちらかというとまだ観る側という感覚です。映画館で観て、笑ったり泣いたり、ワクワクしたりするところが魅力だと思います。(10年後20年後のことは)まだちゃんと想像はできないのですが、これまでお会いしてきた先輩方はすごく優しく接してくださるので、すごく嬉しいし、自分もそういう人になりたいと思います。良い人も悪い人もいろんな役を演じ分けられる俳優になりたいです。【編集部MEMO】「NEW CINEMA FACE」は、日本アカデミー賞 新人俳優賞受賞者の撮り下ろし企画。毎年、期間限定で掲出されると多くの人々が現地を訪れ、映画ファンのフォトスポットとして話題になっている。その年の映画界に現れた、次世代の映画界を担う新人俳優賞受賞者たちが一堂に会し、新たな装いと表情を見せる。(C)日本アカデミー賞協会
2024年02月15日日本アカデミー賞・新人俳優賞受賞者の撮りおろし企画「NEW CINEMA FACE 2024」が今年も開催。次世代の映画界を担う新人俳優賞受賞者の撮りおろしビッグボードがRAYARD MIYASHITA PARKに登場し、受賞者のインタビューもMIYASHITA PARK公式サイトで公開される。3月8日(金)に開催される第47回日本アカデミー賞授賞式に先駆け、昨年に引き続き、渋谷のランドマークであるRAYARD MIYASHITA PARKに、次世代を担う俳優が期間限定で集結。多くの人々が現地に訪れ、映画ファンのフォトスポットとして話題となっていた本企画。新人俳優賞受賞者たちの撮りおろしビッグボードやメイキング映像が、ここでしか見られない新たな装いで登場する。受賞者のインタビューも2月26日(月)よりMIYASHITA PARK公式サイトにて公開される。新人俳優賞受賞者に聞く「自分にとって映画とは?10年後20年後の自分像は?」※女性から五十音順・敬称略アイナ・ジ・エンド『キリエのうた』映画の撮影は、キャストの裏側で何百倍の数のスタッフさんが動いてくれていて、「この人たちのおかげで映画が撮れるんだ、出てる人たちだけがすごいんじゃないんだ。この方々がこうやって守ってくれてるから、私は私のお芝居と、歌うことに精一杯でいいんだ」って思えた瞬間でした。将来は自分のことというより、自分が教えてきてもらったことを次の世代に、未来の子供たちに愛を持って教えていきたいという気持ちが強いです。桜田ひより『交換ウソ日記』一つの作品を通して泣いたり笑ったり、観ている側と創っている側で共鳴しあえるところが映画の魅力だと思います。私自身、映画が大好きで、とても大切なもので人生の一部になっています。みなさんにとってもそうであったらいいなと思います。(将来のことは)あまり想像がつかないのですが、ずっとお芝居を続けられていたら嬉しいです。年齢を重ねながら、少しずつ大人な自分になっていきたいです。原菜乃華『ミステリと言う勿れ』私にとって映画は、恩人のような存在です。作品一つで人生や考え方を左右してしまうような力を持っていて、観てくださった方のこれからに関与してしまう怖さもあります。だからこそ、その責任も背負いながらお芝居していかなければいけないなと日々思いながら現場に立っています。具体的な目標ではないですが、年齢を重ねても、意見やアドバイスを素直に聞くことができて、変化し続けられるような柔軟な人でありたいです。福原遥『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』普段自分が生きている世界と全然違う世界に入らせてもらえる場所と言いますか、作品の中、世界観にしっかり浸れて自分自身とも向き合える存在だと感じています。いろんな世界に連れて行ってくれるものだと思います。(10年後20年後の自分も、)色んな作品に携わっていられたらなって思います。そしてまた、この日本アカデミー賞の舞台に立てるように頑張りたいです。市川染五郎『レジェンド&バタフライ』映画はお客さまに平面で届くので、舞台の人間としては「いかに立体的に見せるか」「画面を通してどれだけ熱量を伝えられるか」を意識しています。舞台と映像との違いは色々ありますが、作品にかける想いや臨み方に違いはないと感じました。今後も、自分が“その瞬間”に感じていることを大事にしていきたいと思っています。出会った人、作品に、とにかく熱意を注いで、その積み重ねで過去と未来を繋いでいくような生き方をしたいです。黒川想矢『怪物』(映画は)いつ、どんな時代に観ても、受け取るものがたくさんある気がしています。『怪物』でカンヌ国際映画祭に行かせていただいた時に、外国の方からメッセージをいただいたことが心に残っています。言語がわからなくても伝わるものなのかな、と思います。(10年後20年後は)何をしているか想像はつかないのですが、まず人として、優しくありたいです。その上で、人に頼ることもできて頼られることもある。そんな人でありたいです。高橋文哉『交換ウソ日記』映画館で観るときの「映画を観ることしかできない時間」が僕はとても好きなので、映画のスクリーンの中に自分がいるということがすごくありがたいです。あまり映画館に行かない人が一歩踏み出す動機になるような作品を創りたいと思いながら日々撮影しています。(10年後20年後は)必要とされる役者になりたいです。「この役者がいれば大丈夫」と思っていただける役者になれるように、いろんな役に挑戦していきたいと思います。柊木陽太『怪物』映画は、出演経験もまだ少ないので、どちらかというとまだ観る側という感覚です。映画館で観て、笑ったり泣いたり、ワクワクしたりするところが魅力だと思います。(10年後20年後のことは)まだちゃんと想像はできないのですが、これまでお会いしてきた先輩方はすごく優しく接してくださるので、すごく嬉しいし、自分もそういう人になりたいと思います。良い人も悪い人もいろんな役を演じ分けられる俳優になりたいです。「NEW CINEMA FACE 2024」は2月23日(金・祝)~3月15日(金)RAYARD MIYASHITA PARKにて掲出。第47回日本アカデミー賞授賞式は3月8日(金)に開催。(シネマカフェ編集部)■関連作品:レジェンド&バタフライ 2023年1月27日より全国にて公開©2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会ミステリと言う勿れ 2023年9月15日より全国東宝系にて公開Ⓒ田村由美/小学館Ⓒ2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社交換ウソ日記 2023年7月7日より公開©2023「交換ウソ日記」製作委員会キリエのうた 2023年10月13日より全国にて公開Ⓒ2023 Kyrie Film Bandあの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 2023年12月8日より全国にて公開(C)2023「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会
2024年02月15日監督組合賞(DGA)が発表された。長編映画監督賞に輝いたのは、『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーラン。DGAの結果とオスカー監督賞の結果は重なることが多く、早くからフロントランナーと考えられてきたノーランは、これでさらにオスカーへと一歩近づいた形だ。劇場用映画新人監督賞は、『パスト ライヴス/再会』のセリーン・ソン。ソンは、オスカーの監督部門からは漏れたが、作品と脚本部門で候補入りしている。ドラマシリーズ部門の受賞者は『The Last of Us』のピーター・ホア、コメディシリーズ部門の受賞者は『一流シェフのファミリーレストラン』のクリストファー・ストーラーだった。『オッペンハイマー』3月29日(金) 公開文=猿渡由紀(C)Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年02月12日2022年・第79回ヴェネチア国際映画祭にて最高賞の金獅子賞を受賞したローラ・ポイトラス監督の『美と殺戮のすべて』(原題:All the Beauty and the Bloodshed)が、3月29日(金)より公開。日本版予告編が解禁となった。1970年代から80年代のドラッグカルチャー、ゲイサブカルチャー、ポストパンク/ニューウェーブシーンといった題材を撮影、その才能を高く評価され、一躍時代の寵児となった写真家ナン・ゴールディン。2018年3月10日のその日、ゴールディンは多くの仲間たちと共にニューヨークのメトロポリタン美術館を訪れていた。自身の作品の展示が行われるからでも、同館の展示作品を鑑賞しにやってきたわけでもない。目的の場所は「サックラー・ウィング」。製薬会社を営む大富豪が多額の寄付をしたことでその名を冠された展示スペースだ。到着した彼女たちは、ほどなくして「オキシコンチン」という鎮痛剤のラベルが貼られた薬品の容器を一斉に放り始めた。「サックラー家は人殺しの一族だ!」と口々に声を上げながら…。「オキシコンチン」とは「オピオイド鎮痛薬」の一種であり、全米で50万人以上が死亡する原因になったとされる“合法的な麻薬”だ。果たして彼女はなぜ、巨大な資本を相手に声を上げ戦うことを決意したのか。大切な人たちとの出会いと別れ、アーティストである前に1人の人間としてゴールディンが歩んできた道のりがいま明かされる――。解禁された日本版予告編は、ノーウェイブバンド「Bush Tetras」の「You Can’ be Funky」をバックに、写真家ナン・ゴールディンが斬新で生々しい題材を被写体にして時代の寵児となり、「どこの美術館も彼女の作品を欲しがる」という輝かしい経歴から始まる。しかし場面が変わると、ゴールディンは多くの仲間とともにメトロポリタン美術館で「サックラー家はウソつき!人殺し!」と叫んでいる。サックラー家は、製薬会社を営む大富豪で「オキシコンチン」という鎮痛剤を安全な薬と偽り販売し、アメリカで50万人もの命を奪った。そして、その莫大な売り上げを世界中の美術館に寄付することで慈善家として知られていた。そんな巨大な資本を相手に声を上げ戦うことを決意したゴールディン。予告編にはその途方もない戦いの道のりの一端が収められている。また、上映劇場ではナン・ゴールディンが撮影した写真のポストカード3枚がついたムビチケカードが販売中となっている(※数量限定なくなり次第終了、※一部劇場を除く)。ポストカード3枚セット付きムビチケカード『美と殺戮のすべて』は3月29日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、グランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:美と殺戮のすべて 2024年3月29日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、グランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開© 2022 PARTICIPANT FILM, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2024年02月11日映画『福田村事件』が、一年を通して優秀な活躍をした俳優や映画・ドラマ等を表彰する「2024年エランドール賞」でプロデューサー奨励賞に選ばれ、統括プロデューサーの小林三四郎氏、プロデューサーの井上淳一氏と片嶋一貴氏が登壇。さらに、主演の井浦新が駆けつけた。関東大震災の混乱の中での朝鮮人に対する流言飛語により、行商団が殺害された「福田村事件」を描いた同作。クラウドファンディングで集めた資金が製作費に充てられたことも話題となった。小林氏は「福田村事件はおよそ100年前に起きた事件です。その当時生きていた方々の名誉と尊厳は守らなければならないと、映画作りにおいて考えました。そしてこの作品を作るにあたって、私自身は、避けるべき題材も避けなければならない題材も、一つもありはしないのだと思いました。またこのような企画が、多くの若い人たちによって進められれば、本当にうれしく思います。そしてこの作品を支えてくださったのは、多くの無名の方々です。懸命に献身的に働いてくれたスタッフ、キャストの皆さんに本当に感謝します」と挨拶。脚本も担当した井上氏は「こんなタブーだらけで、人が殺されるだけの映画を誰が見るんだろうと思いました。しかし、多くの方々に見てもらえて、このような賞まで頂けて、この受賞が、“こういう企画をやりたい。でも…”とためらっている多くの映画人たちの背中を少しでも押すことになればいいなと思ってます。そしてこの映画は、本当はやっちゃいけないくらいの安いお金で作っています。ですから、スタッフ・キャストに本当に経済的負担をかけています。これから、こういう映画がもっと作りやすい日本映画界になることを祈ってます」と期待を込める。そして、片嶋氏は「危ないヤバい映画に、このような賞を頂けて、本当にうれしく思います。ともに闘うスタッフ・キャスト、3,000円からのクラウドファンディングで支援してくれた皆さんに、心より感謝申し上げたいと思います。これからも面白い映画をガンガン作っていきたいと思います」と決意を示した。その後、お祝いのゲストと登場した井浦は「3人の話を聞いていたら、一体どんなヤバい映画なんだって聞こえますが(笑)、ヤバいの意味と価値は、きっとこの作品を見てくださっている方には、ちゃんと伝わっていると思います」と信頼。その上で、「僕はこの作品に、テアトル新宿でプロデューサー陣と森(達也)監督から、直接声をかけていただきました。最初は僕1人だけ決まってる状態で、どのようなスタッフの皆さんが集まってきて、キャストは本当に全員そろうのかという不安もありました。でも蓋を開けてみたら、自ら手を挙げて参加してきたスタッフ・キャストみんなが集まって、クラウドファンディングでもご支援を頂いて、それこそキャストの各事務所からも支援を頂いて、本当にこの作品は、“映画作りプロが作った自主映画”のようなものです。そういう小さな小さな作品が、このような賞を頂き、去年の9月に上映が始まり、いまだに全国で続いています。このような結果を頂くことができて、本当にうれしく思っています」と喜びを噛みしめる。さらに、「僕も現場では座長として、俳優兼プロデューサーのような仕事もガンガンやってました。なので、本当は僕もそっち(プロデューサー)側にいてもおかしくないと思ってるのですが(笑)、この賞は、プロデューサー3人、森監督はじめスタッフ・キャスト、そして関わってくださった皆さん全員で頂いた賞だと思っております」と胸を張った。
2024年02月09日本年度・第96回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートを果たしたドイツの新鋭イルケル・チャタク監督最新作『The Teacher’s Lounge』(英題)が邦題『ありふれた教室』として、5月17日(金)より公開。若き女性教師の悪夢のような極限心理をあぶり出す本作から、ティザーチラシ、特報が解禁された。仕事熱心で正義感の強い若手教師のカーラは、新たに赴任した中学校で1年生のクラスを受け持ち、同僚や生徒の信頼を得つつあった。そんなある日、校内で相次ぐ盗難事件の犯人として教え子が疑われる。校長らの強引な調査に反発したカーラは、独自の犯人捜しを開始。するとカーラが職員室に仕掛けた隠し撮りの動画には、ある人物が盗みを働く瞬間が記録されていた。やがて盗難事件をめぐるカーラや学校側の対応は噂となって広まり、保護者の猛烈な批判、生徒の反乱、同僚教師との対立を招いてしまう。カーラは、後戻りできない孤立無援の窮地に陥っていく…。ある新任女性教師の視点で進行する物語は、校内で発生した小さな事件が予想もつかない方向へと激しくうねり、わずか数日間で学校の秩序が崩壊してしまう異常な事態へと突き進んでいく。第73回(2023年)ベルリン国際映画祭パノラマ部門でワールドプレミアされW受賞を果たしたのを皮切りに、ドイツ映画賞最多5部門(作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、編集賞)の受賞を達成、米映画レビューサイト「ロッテン・トマト」では99%FRESHという高い数字を獲得しており、世界の映画祭を席巻。さらに先日、本年度アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートを果たした本作は、これが日本での劇場公開は初となるドイツの新鋭イルケル・チャタクの長編4作目にあたる最新作。チャタク監督は教育分野で働く様々な人々へのリサーチを行い、自らの子ども時代の実体験も織り交ぜてオリジナル脚本を執筆した。誰にとっても馴染み深い学校という場所を“現代社会の縮図”に見立て、正義や真実の曖昧さをサスペンスフルに描ききったその試みは、ミヒャエル・ハネケやアスガー・ファルハディといった名匠の作風を彷彿とさせる。また、主演のレオニー・ベネシュはハネケ監督の代表作『白いリボン』で注目され、「THE SWARM/ザ・スウォーム」「80日間世界一周」などのTVシリーズで活躍。次々と重大な選択や決断を迫られるカーラの葛藤を生々しく体現した本作でドイツ映画賞主演女優賞の受賞を果たし、ヨーロッパ映画賞女優賞にもノミネートされた。本作『ありふれた教室』が追求した多様なテーマは、教員のなり手不足や過酷な長時間労働、モンスター・ペアレンツなどの問題がしばしば報じられる日本社会とも無縁ではない。教育現場のリアルな現実に根ざし、世界中の学校やあらゆるコミュニティーでいつ暴発しても不思議ではない“今そこにある脅威”を見事にあぶり出す、極限のサスペンス・スリラーが誕生した。今回解禁となったティザーチラシでは、主人公の教師カーラがメインに捉えられ、目元には赤いアザのようなものが見受けられるが表情が全て見えないため、謎めいた不気味さを醸し出している。裏面では人混みのなかカーラが呆然とした表情で佇み、「窃盗」「絶望」「崩壊」等の不穏なキーワードが散りばめられ、両面ともにただならぬ空気が漂うビジュアル。併せて公開された特報では、ある盗難事件をきっかけにカーラが次第に追い詰められていく様子がうかがえる。生徒や同僚教師との対立、そして教室での叫び声…。学校の<不都合な真実>とは何か。緊迫感漂う音楽も相まってカーラの混乱が垣間見える特報となっている。『ありふれた教室』は5月17日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年02月07日本年度アカデミー賞に作品賞、主演男優賞、助演女優賞ほか5部門ノミネートされている『ホールドオーバーズ』(仮題/原題:The Holdovers)が、6月21日(金)より全国公開決定。併せて、場面写真3点が解禁された。『サイドウェイ』のアレクサンダー・ペイン監督とポール・ジアマッティが再びタッグを組んだ本作。1970年冬、ニューイングランドにあるバートン校を舞台に、それぞれの事情で寮に残り、クリスマスと新年を過ごす孤独な3人の物語。誰もが浮かれるクリスマスに弾かれ者たちが寄り添い合い、小さな絆を築き上げていく。主演のジアマッティは、古い価値観で教鞭をとる古代史の非常勤教師で、生徒からも教師たちからも嫌われているポール・ハナムを演じる。第81回ゴールデン・グローブ賞をはじめ各映画賞で助演女優賞を受賞してきているダヴァイン・ジョイ・ランドルフは、ひとり息子のカーティスをベトナム戦争で亡くした学校の料理長メアリー・ラム役に。映画初出演となるドミニク・セッサは、頭が良く、傷つきやすく、トラブルメーカーだが心根は悪くないバートン校の生徒、アンガス・タリーを演じている。本作では誰もいない学校での自由気ままな生活の中、ちょっとした冒険や災難を通じて、この3人に小さな繋がりが生まれていく様を描き出す。監督は、『サイドウェイ』と『ファミリー・ツリー』でアカデミー賞脚色賞を2度獲得しているアレクサンダー・ペイン。脚本はブラッドリー・クーパー主演のテレビドラマ「キッチン・コンフィデンシャル」の企画を手掛けたデヴィッド・ヘミングソンが担当。本作により、第81回ゴールデン・グローブ賞のミュージカル・コメディ部門でジアマッティとランドルフが主演男優賞と助演女優賞を受賞。さらに第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞、編集賞、主演男優賞、助演女優賞の5部門にノミネートと、現在、全米の映画賞を席巻し続けている。ダヴァイン・ジョイ・ランドルフこの度解禁する場面写真は、飾り気のないクリスマスツリーを背景に、クリスマスディナーを囲む3人の姿と、古代史の授業をするハナム先生(ポール・ジアマッティ)と本を片手に怪訝な顔をする料理長のメアリー(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)の写真。雪に閉ざされたバートン校で、3人きりで過ごすクリスマス…それぞれの曇った表情に明るさは宿されるのか、注目だ。『ホールドオーバーズ」(仮題)は6月21日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年02月02日第96回アカデミー賞の受賞作品が発表。宮﨑駿の『君たちはどう生きるか』が長編アニメ映画賞を受賞した。さらに、山崎貴監督『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞受賞を果たした。作品賞は『オッペンハイマー』また、クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』が最多の13部門ノミネートを果たし、作品賞に輝いた他、監督賞、キリアン・マーフィーの主演男優賞、ロバート・ダウニー・Jr.の助演男優賞、撮影賞、編集賞などを受賞。11部門でノミネートされた『哀れなるものたち』は、エマ・ストーンの主演女優賞、美術賞、衣装デザイン賞などにおいて受賞を果たしている。作品賞◆アカデミー作品賞受賞:『オッペンハイマー』『American Fiction(原題)』『落下の解剖学』『バービー』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『マエストロ:その音楽と愛と』『パスト ライブス/再会』『哀れなるものたち』『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』『関心領域』監督賞◆アカデミー監督賞受賞:クリストファー・ノーラン『オッペンハイマー』ジョナサン・グレイザー『関心領域』ジュスティーヌ・トリエ『落下の解剖学』マーティン・スコセッシ『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』ヨルゴス・ランティモス『哀れなるものたち』主演男優賞◆アカデミー主演男優賞受賞:キリアン・マーフィー『オッペンハイマー』ブラッドリー・クーパー『マエストロ:その音楽と愛と』コールマン・ドミンゴ『ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男』ジェフリー・ライト『American Fiction(原題)』ポール・ジアマッティ『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』主演女優賞◆アカデミー主演女優賞受賞:エマ・ストーン『哀れなるものたち』アネット・ベニング『ナイアド ~その決意は海を越える~』キャリー・マリガン『マエストロ:その音楽と愛と』リリー・グラッドストーン『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』ザンドラ・ヒュラー『落下の解剖学』助演女優賞◆アカデミー助演女優賞受賞:ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』アメリカ・フェレーラ『バービー』ダニエル・ブルックス『カラーパープル』エミリー・ブラント『オッペンハイマー』ジョディ・フォスター『ナイアド ~その決意は海を越える~』助演男優賞◆アカデミー助演男優賞受賞:ロバート・ダウニー・Jr.『オッペンハイマー』マーク・ラファロ『哀れなるものたち』ロバート・デ・ニーロ『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』ライアン・ゴズリング『バービー』スターリング・K・ブラウン『American Fiction(英題)』国際長編映画賞◆アカデミー国際長編映画賞受賞:『関心領域』『Io Capitano(原題)』『PERFECT DAYS』『Society of the Snow(英題)』『The Teachers’ Lounge(英題)』長編アニメ映画賞◆アカデミー長編アニメ映画賞受賞:『君たちはどう生きるか』『マイ・エレメント』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『ニモーナ』『ロボット・ドリームズ』脚本賞◆アカデミー脚本賞受賞:ジュスティーヌ・トリエ、アルチュール・アラリ『落下の解剖学』ジョシュ・シンガー、ブラッドリー・クーパー『マエストロ:その音楽と愛と』サミー・バーチ、アレックス・メチャニク『May December(原題)』セリーヌ・ソン『パスト ライブス/再会』デヴィッド・ヘミングソン『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』脚色賞◆アカデミー脚色賞受賞:コード・ジェファーソン『American Fiction(原題)』グレタ・ガーウィグ、ノア・バームバック『バービー』クリストファー・ノーラン『オッペンハイマー』トニー・マクナマラ『哀れなるものたち』ジョナサン・グレイザー『関心領域』撮影賞◆アカデミー撮影賞受賞:『オッペンハイマー』『伯爵』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『マエストロ:その音楽と愛と』『哀れなるものたち』編集賞◆アカデミー編集賞受賞:『オッペンハイマー』『落下の解剖学』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『哀れなるものたち』『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』美術賞◆アカデミー美術賞受賞:『哀れなるものたち』『バービー』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『ナポレオン』『オッペンハイマー』衣装デザイン賞◆アカデミー衣装デザイン賞受賞:『哀れなるものたち』『バービー』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『ナポレオン』『オッペンハイマー』メイクアップ&ヘアスタイリング賞◆アカデミーメイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞:『哀れなるものたち』『Golda(原題)』『マエストロ:その音楽と愛と』『オッペンハイマー』『雪山の絆』音響賞◆アカデミー音響賞受賞:『関心領域』『マエストロ:その音楽と愛と』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』『オッペンハイマー』『ザ・クリエイター/創造者』作曲賞◆アカデミー作曲賞受賞:『オッペンハイマー』『American Fiction(原題)』『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『哀れなるものたち』歌曲賞◆アカデミー歌曲賞受賞:『バービー』What Was I Made For?/ビリー・アイリッシュ、フィニアス・オコネル『ジョン・バティステ: アメリカン・シンフォニー』It Never Went Away『バービー』I’m Just Ken『フレーミングホット!チートス物語』The Fire Inside『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』Wahzhazhe (A Song For My People)視覚効果賞◆アカデミー視覚効果賞受賞:『ゴジラ-1.0』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: VOLUME 3』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』『ナポレオン』『ザ・クリエイター/創造者』長編ドキュメンタリー賞◆アカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞:『20 Days in Mariupol(原題)』『Bobi Wine: The People’s President(原題)』『Four Daughters(原題)』『The Eternal Memory(原題)』『To Kill a Tiger(原題)』短編ドキュメンタリー賞◆アカデミー短編ドキュメンタリー賞受賞:『The Last Repair Shop(原題)』『Island in Between(原題)』『Nai Nai & Wài Pó(原題)』『The ABCs of Book Banning(原題)』『The Barber of Little Rock(原題)』短編アニメ映画賞◆アカデミー短編アニメ映画賞受賞:『WAR IS OVER! Inspired by the Music of John and Yoko(原題)』『Letter to a Pig(原題)』『Ninety-Five Senses(原題)』『Our Uniform(原題)』『Pachyderme(原題)』短編実写映画賞◆アカデミー短編実写映画賞受賞:『The Wonderful Story of Henry Sugar』『Invincible(原題)』『Knight of Fortune(原題)』『Red, White and Blue(原題)』『The After(原題)』
2024年01月26日「第47回日本アカデミー賞」授賞式に先立ち、正賞15部門各優秀賞および新人俳優賞が決定した。その年の日本映画界を締めくくる映画賞である「日本アカデミー賞」。今回は、2023年1月1日(日)~2023年12月31日(日)までに公開され、選考基準を満たした作品(日本映画149作品、外国映画221作品)に対し、日本アカデミー賞協会会員による投票を行った。<優秀作品賞>には、「第96回アカデミー賞」にノミネートされたことでも話題の『ゴジラ-1.0』や『PERFECT DAYS』。『怪物』『こんにちは、母さん』『福田村事件』が決定。『ゴジラ-1.0』<優秀主演男優賞・女優賞><優秀助演男優賞・女優賞>には、『ゴジラ-1.0』から神木隆之介と浜辺美波、安藤サクラ。『こんにちは、母さん』から吉永小百合、大泉洋、永野芽郁。ほかにも、鈴木亮平、水上恒司、綾瀬はるか、磯村勇斗、菅田将暉、上戸彩らが選ばれた。『ゴジラ-1.0』さらに“新人俳優賞”には、岩井俊二監督の音楽映画『キリエのうた』で映画初主演を務めたアイナ・ジ・エンド、ティーンに支持されている青春小説の映画化『交換ウソ日記』で初共演した、高橋文哉と桜田ひより。そして、原菜乃華、福原遥、市川染五郎、黒川想矢、柊木陽太に決定した。『交換ウソ日記』なお授賞式は、3月8日(金)にグランドプリンスホテル新高輪にて開催。司会は、連続5回目となる羽鳥慎一と、第46回最優秀主演女優賞受賞の岸井ゆきの。「授賞式の日にちが近づくにつれて不安な気持ちもありますが、同じ俳優として、俳優さんへ質問できることがすごく楽しみな気持ちです」と岸井さんは心境を語っている。「第47回日本アカデミー賞」主な受賞者・作品一覧■優秀作品賞『怪物』『ゴジラ-1.0』『こんにちは、母さん』『福田村事件』『PERFECT DAYS』■優秀アニメーション作品賞『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』『君たちはどう生きるか』『窓ぎわのトットちゃん』『名探偵コナン 黒鉄の魚影』『BLUE GIANT』■優秀主演男優賞阿部サダヲ神木隆之介鈴木亮平水上恒司役所広司■優秀主演女優賞綾瀬はるか安藤サクラ杉咲花浜辺美波吉永小百合■優秀助演男優賞磯村勇斗伊藤健太郎大泉洋加瀬亮菅田将暉■優秀助演女優賞安藤サクラ上戸彩永野芽郁浜辺美波松坂慶子■優秀外国作品賞『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『バービー』『パリタクシー』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』『TAR/ター』■新人俳優賞アイナ・ジ・エンド桜田ひより原菜乃華福原遥市川染五郎黒川想矢高橋文哉柊木陽太「第47回日本アカデミー賞 授賞式」は3月8日(金)グランドプリンスホテル新高輪にて実施。(シネマカフェ編集部)■関連作品:福田村事件 2023年9月1日よりテアトル新宿、ユーロスペースほか全国にて公開(c)「福田村事件」プロジェクト2023こんにちは、母さん 2023年9月1日より全国にて公開©2023「こんにちは、母さん」製作委員会怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.
2024年01月25日宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』が、第96回 アカデミー賞 長編アニメーション映画部門賞にノミネートされたことが23日、明らかになった。宮崎監督作品としては、2002年米公開の『千と千尋の神隠し』、2005年米公開の『ハウルの動く城』、2014年米公開の『風立ちぬ』に続く4度目のノミネートに。『千と千尋の神隠し』は日本作品で初めての受賞となった。『君たちはどう生きるか』は2023年12月8日からアメリカ&カナダにて2,205館で公開され、公開初日から3日間(12月8日~10日)のオープニング興収(先行上映含む)で約1297万ドル(約19億円)を記録し、日本映画オリジナル作品としては初となる、北米週末興行収入ランキング第1位を獲得した。公開前から、クリスチャン・ベール、デイブ・バウティスタ、ジェンマ・チャン、ウィレム・デフォー、カレン・フクハラ、マーク・ハミル、ロバート・パティンソン、フローレンス・ピューなど超豪華な英語吹き替え版キャストが大きな話題となり、11月22日からニューヨーク、ロサンゼルスの4館で先行上映が開始され、アメリカでの宮崎駿監督作品の劇場平均興収として過去最高成績を記録。ニューヨーク・タイムズやロサンゼルス・タイムズなど、観客を後押しする好意的なレビューが各メディアから出ており、12月1日にはニューヨーク映画批評家協会賞のBest Animated Filmを、12月10日にはロサンゼルス映画批評家協会賞のBest Animationとボストン映画批評家協会賞Best Animated Film、1月7日には日本作品としては初めて、第81回ゴールデン・グローブ賞のアニメーション映画賞を受賞するなど、賞レースにおいても大きな注目を集めていた。また、台湾では10月6日に公開され、週末興行ランキング4週連続1位を獲得。10月25日に公開となった韓国では、週末興行ランキング2週連続1位を記録し、公開8週目で観客動員数200万人を突破。11月1日に公開されたフランスでも、週末の興行ランキング1位を獲得(観客動員数64万人)し、フランスでのスタジオジブリ作品の興行として、初週末の動員数の最高記録を更新、12月17日時点で観客動員数150万人を突破と、年末年始に公開となった、メキシコ、イギリス・アイルランド、イタリアでもスタジオジブリ作品として過去最高の興行成績となるなど、世界中で注目を集めている。世界各国での公開を前に海外映画祭へも続々と出品され、“邦画として初”、アニメーション作品としては“世界初“のオープニング上映作品に選出された「第48回トロント国際映画祭」を始め、「第71回サン・セバスティアン国際映画祭」や「第61回ニューヨーク映画祭」など、由緒ある国際映画祭にて上映された。○■スタジオジブリ 鈴木敏夫プロデューサー コメント『千と千尋の神隠し』に引き続き2度目のオスカーがもらえたら、本当に嬉しいです。3月の発表を心待ちにします。
2024年01月24日映画『ゴジラ-1.0』(公開中)が、第96回 アカデミー賞 視覚効果賞にノミネートされたことが23日、明らかになった。21日までに国内で観客動員348万人・興行収入54.5億円を突破、北米では興行収入5189万ドル(=約76.7億円※現時点のレートで換算)を超え、26日からはモノクロ映像版『ゴジラ-1.0/C』も1週間限定で公開、全世界興収では1億ドルを突破している同作。この度、第96回 アカデミー賞 視覚効果賞にノミネートされた。同賞のノミネートは日本映画で初めてとなる。映画芸術科学アカデミーが主催し、世界で最も有名な映画賞である「アカデミー賞」。その中で、「視覚効果賞」(Academy Award for Visual Effects)はその年に公開された映画の中で最も優れた視覚効果(VFX)を用いた作品に与えられる栄誉で、アカデミー賞で最も注目される部門のひとつとなっている。過去には『スターウォーズ』、『タイタニック』、『アバター』などの映画史を代表する傑作が受賞してきた。昨年12月21日(現地時間)に、多くの作品の中から「視覚効果賞」ノミネート候補の10作品、通称「ショートリスト」が発表されると、『ゴジラ-1.0』も選出され、同賞としては日本映画で初めてショートリストに残った。そして1月13日には、アカデミー賞「視覚効果賞」のショートリストに残った10作品によるVFXについてのプレゼンテーション「Bake Off」が開催され、各作品のVFXスーパーバイザーたちが登壇する中、『ゴジラ-1.0』からは白組の山崎貴監督、渋谷紀世子氏、高橋正紀氏、野島達司氏が登壇。邦画として「視覚効果賞」の「Bake Off」に参加することは初めてのことだったが、白組ならではのハイレベルなVFX技術と古典的な手法を合わせた撮影技法の発表に、その日一番の歓声が巻き起こり、会場を大いに沸かせた。そして日本時間1月23日の22:30頃(現地時間1月23日5:30頃)、アメリカの映画芸術科学アカデミーは「第96回 アカデミー賞」の各賞のノミネート作品を発表。その中の「視覚効果賞」のノミネート5作品の1つとして、『ゴジラ-1.0』が選出された。「第96回アカデミー賞 授賞式」は現地時間3月10日にアメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催。山崎監督と白組スタッフが授賞式に参加する予定。長い歴史を持つ「アカデミー賞」の中で、監督として「視覚効果賞」を受賞したのは『2001年宇宙の旅』のスタンリー・キューブリックのみ。山崎監督が受賞すれば55年ぶり、史上2人目の受賞監督となる。また、同賞を日本映画・アジア映画が受賞した実績はなく、映画の歴史を変える史上初の快挙にも期待がかかっている。○■山崎貴監督 コメントまさかオスカーに絡むことができるとは想像してなかったです。ゴジラを作った時も全然想像してなかったので、凄く嬉しいです。新しい扉が開いた感じです。白組のみんなが頑張ってくれたことなので、感謝しながら、本戦に向けてアメリカに渡りたいと思います。40年ぐらいVFXをやっていて、こんな未来が待ってるとは…。若い頃のじぶんに聞かせてあげたいです。ここから先は、オスカーの雰囲気を楽しみたいと思います。(C)2023 TOHO CO., LTD.
2024年01月24日日本時間1月23日夜、アメリカ映画界最高の栄誉とされる第96回アカデミー賞のノミネート作品が発表。国際長編映画賞に、ショートリスト(最終候補)入りを果たしていたヴィム・ヴェンダース監督、役所広司主演の『PERFECT DAYS』がノミネートされ、監督のコメントも到着した。最多はクリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』で、作品賞、監督賞、主演男優・助演女優賞、撮影賞、音響賞ほか順当に13部門でノミネート。ヨルゴス・ランティモス監督『哀しきものたち』が11部門、マーティン・スコセッシ監督『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』が10部門。8ノミネートの『バービー』は作品賞・歌曲賞ほか、グレタ・ガーウィグの監督賞とマーゴット・ロビーの主演女優賞ノミネートではなく、助演女優賞にアメリカ・フェレーラがサプライズノミネート。監督賞の候補には、マーティン・スコセッシ、クリストファー・ノーランのほかに10年の月日をかけて『関心領域』を手がけたジョナサン・グレイザーが選出。なお、国際長編映画賞の『PERFECT DAYS』は第94回アカデミー賞の濱口竜介監督『ドライブ・マイ・カー』(受賞)以来のノミネート。劇映画で初のオスカーノミネートとなったヴェンダース監督は「私の偉大な映画界の師、小津安二郎の祖国である日本の代表としてアカデミー賞に参加できることを大変光栄に思います。『PERFECT DAYS』は彼の魂に導かれた作品です。この作品がノミネートされたことは、私にとってこの上ない喜びです」とコメントを寄せた。『PERFECT DAYS』また、『マエストロ:その音楽と愛と』でブラッドリー・クーパーの特殊メイクアップを担当したカズ・ヒロが5度目のノミネート。『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』『スキャンダル』に続く3度目の受賞となるかにも期待がかかる。『マエストロ:その音楽と愛と』アニメ映画賞には宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』がノミネート。視覚効果賞に日本映画で初めてノミネートされた『ゴジラ-1.0』の山崎貴監督は、“監督”としての同賞候補は『2001年宇宙の旅』のスタンリー・キューブリック以来、史上2人目となる。授賞式はロサンゼルスのドルビー・シアターにて現地時間3月10日(日)、日本時間3月11日(月)に開催予定。第96回アカデミー賞ノミネート一覧作品賞『American Fiction』(原題)『落下の解剖学』『バービー』『The Holdovers』(原題)『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『マエストロ:その音楽と愛と』『オッペンハイマー』『パスト ライブス/再会』『哀れなるものたち』『関心領域』監督賞ジュスティーヌ・トリエ『落下の解剖学』マーティン・スコセッシ『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』クリストファー・ノーラン『オッペンハイマー』ヨルゴス・ランティモス『哀れなるものたち』ジョナサン・グレイザー『関心領域』主演女優賞アネット・ベニング『ナイアド ~その決意は海を越える~』リリー・グラッドストーン『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』ザンドラ・ヒュラー『落下の解剖学』キャリー・マリガン『マエストロ:その音楽と愛と』エマ・ストーン『哀れなるものたち』主演男優賞ブラッドリー・クーパー『マエストロ:その音楽と愛と』コールマン・ドミンゴ『ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男』ポール・ジアマッティ『The Holdovers』キリアン・マーフィー『オッペンハイマー』ジェフリー・ライト『American Fiction』助演女優賞エミリー・ブラント『オッペンハイマー』ダニエル・ブルックス『カラーパープル』アメリカ・フェレーラ『バービー』ジョディ・フォスター『ナイアド ~その決意は海を越える~』ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ『The Holdovers』助演男優賞スターリング・K・ブラウン『American Fiction』ロバート・デニーロ『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』ロバート・ダウニー・Jr.『オッペンハイマー』ライアン・ゴズリング『バービー』マーク・ラファロ『哀れなるものたち』脚本賞『落下の解剖学』『The Holdovers』『マエストロ:その音楽と愛と』『May December』(原題)『パスト ライブス/再会』脚色賞『American Fiction』『バービー』『オッペンハイマー』『哀れなるものたち』『関心領域』長編アニメ映画賞『君たちはどう生きるか』『マイ・エレメント』『ニモーナ』『ロボット・ドリームズ』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』国際長編映画賞『Io Capitano』イタリア『PERFECT DAYS』日本『雪山の絆』スペイン『The Teachers' Lounge』ドイツ『関心領域』イギリス撮影賞『El Conde/伯爵』(原題)『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『マエストロ:その音楽と愛と』『オッペンハイマー』『哀れなるものたち』編集賞『落下の解剖学』『The Holdovers』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『オッペンハイマー』『哀れなるものたち』美術賞『バービー』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『ナポレオン』『オッペンハイマー』『哀れなるものたち』衣装デザイン賞『バービー』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『ナポレオン』『オッペンハイマー』『哀れなるものたち』メイクアップ&ヘアスタリング賞『GOLDA』(原題)『マエストロ:その音楽と愛と』『オッペンハイマー』『哀れなるものたち』『雪山の絆』作曲賞『American Fiction』『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『オッペンハイマー』『哀れなるものたち』歌曲賞"The Fire Inside"『フレーミングホット!チートス物語』“I’m Just Ken”『バービー』"It Never Went Away"『ジョン・バティステ アメリカン・シンフォニー』"Wahzhazhe (A Song For My People)"『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』“What Was I Made for?”『バービー』音響賞『ザ・クリエイター 創造者』『マエストロ:その音楽と愛と』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』『オッペンハイマー』『関心領域』視覚効果賞『ザ・クリエイター 創造者』『ゴジラ−1.0』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』『ナポレオン』長編ドキュメンタリー賞『Bobi Wine:The People’s President』『The Eternal Memory』『Four Daughters』『To Kill a Tiger』『マリウポリの20日間』短編ドキュメンタリー賞『The ABCs of Book Banning』『The Barber of Little Rock』『Island in Between』『The Last Repair Shop』『Nǎi Nai & Wài Pó』短編実写映画賞『The After』『Invincible』『Knight of Fortune』『Red, White and Blue』『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』短編アニメ映画賞『Letter to a Pig』『Ninety-Five Senses』『Our Uniform』『Pachyderme』『WAR IS OVER! Inspired by the Music of John & Yoko』(シネマカフェ編集部)■関連作品:哀れなるものたち 2024年1月26日より全国にて公開©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン 2023年10月20日より世界同時劇場公開画像提供 Apple TV+オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.落下の解剖学 2024年2月23日よりTOHO シネマズ シャンテほか全国順次公開©2023 L.F.P. – Les Films Pelléas / Les Films de Pierre / France 2 Cinéma / Auvergne-Rhône-Alpes Cinémaパスト ライブス/再会 2024年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reservedロボット・ドリームズ 2024年秋、公開© 2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL
2024年01月24日