橋本愛主演で映画化、東出昌大主演でドラマ化もされた「さよならドビュッシー」で、2009年の「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した人気推理小説家・中山七里。このほど、中山さんによる法医学ミステリー「ヒポクラテスの誓い」が、WOWOWの連続ドラマWとして、10月に放送されることが決定した研修医の栂野真琴は、尊敬する内科医・津久場教授のすすめで法医学教室での研修を受けることに。真琴は、異様な雰囲気に覆われる法医学教室に恐る恐る足を踏み入れるが、法医学教授・光崎藤次郎は彼女をあしらい、その場を去ってしまった。ひとり残された真琴のところに突然、電話がかかってくる。「そこは、解剖してくれるとこですか?」と少女の声。父親が起こした自動車事故で亡くなった女性を解剖してほしいと言うのだ。父のせいではないと言う少女に、刑事・古手川和也が光崎へ解剖を依頼。警察では“解剖の必要なし”と処理された事故だが、光崎は遺族感情を無視するかのように解剖を強行する。光崎のやり方に納得できない真琴であったが、彼の天才的な腕によって明かされる真実を知り、心が揺らぎ始める。しかし、その解剖の先に隠された闇に真琴が巻き込まれることに。息つく暇もないスリリングな推理劇が幕を開ける!主人公の女性研修医が、偏屈だが解剖の腕は超一流という法医学教授の下で学び、成長していく物語を軸に、死因の特定など犯罪捜査や法の適用過程で必要な医学的研究と、その応用を指す“法医学”に重点を置いた本作は、WOWOWが初めて挑む法医学ドラマ。原作者・中山さんの著作「連続殺人鬼カエル男」「切り裂きジャックの告白」にも登場した、法医学教授・光崎藤次郎を取り上げ、“あえて映像化困難になるような描写”を心掛けたという本作の映像化には、NHK連続テレビ小説「まれ」やドラマ「いま、会いにゆきます」、連続ドラマW「震える牛」など数々のヒット作を生み出してきた篠崎絵里子が脚本、連続ドラマW「石の繭」「CO 移植コーディネーター」の内片輝が演出。目まぐるしく二転三転するストーリー、“解剖”をめぐる人間ドラマを描きだしていく。中山さんは、今回の連続ドラマ化決定に「本当に驚きました。同時に、映像化を決断された関係者の皆さんに深く尊敬の念を抱いたものです」とコメント、「個人的に映像表現は尖っていて、なんぼと考えている不届き者です。規制と常識を突き破らなければ、映像の明日はないと信じている無法者です。報せを受けてからというもの、その完成をずっと待ち侘びていました」と、映像で本作をどう見せるのか、期待を込めて語る。そして、視聴者へは「これは大人の観るドラマです。お子ちゃまはさっさとテレビから離れて寝ていなさい」と、辛辣ともいえるメッセージを贈る。気になるキャストの発表はこれからとなるが、ひと筋縄ではいかない本格法医学ドラマのできあがりが楽しみだ。連続ドラマW「ヒポクラテスの誓い」は10月、毎週日曜22時~WOWOWプライムにて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年06月13日企画展「村上春樹とイラストレーター ―佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸―」が、5月25日から8月7日まで、ちひろ美術館・東京で開催される。同展は、村上春樹とイラストレーターをテーマにした初の展覧会。小説、エッセイ、翻訳、絵本など多岐のジャンルにわたって書かれた村上の文章と、画材や技法を変えながら独自の画風で対峙する4人のイラストレーター、佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸の作品との相互関係が紹介される。会場では、村上のデビュー作『風の歌を聴け』と、続く『1973年のピンホール』、『羊をめぐる冒険』の初期3部作の表紙や、『羊男のクリスマス』の絵を手掛けた佐々木マキの作品が初公開されるほか、2000年から2012年まで断続的に雑誌『anan』に連載されたエッセイ「村上ラヂオ」の銅版画を担当した大橋歩の作品が展示される。また、村上が翻訳した文学作品の表紙絵や装丁を手掛け、音楽をテーマにした共作に取り組んでいる和田誠の作品や、「村上朝日堂」シリーズを始めとするエッセイや短編小説、紀行文など、村上と数多くの共作に取り組んできた安西水丸の作品も公開される。【イベント情報】企画展「村上春樹とイラストレーター ―佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸―」会場:ちひろ美術館・東京住所:東京都練馬区下石神井4-7-2会期:5月25日~8月7日時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)料金:大人800円、高校生以下無料(要年齢等確認証)休館日:月曜日(但し7月18日、8月1日は開館、7月19日は臨時休館)
2016年05月24日村上春樹の装丁などを手掛けた、イラストレーター安西水丸の展覧会「イラストレーター 安西水丸」展が、ジェイアール京都伊勢丹で開催される。期間は、2016年6月17日(金)から7月10日(日)まで。イラストレーターとして1970年代より活躍を続けた安西は、漫画、絵本、小説やエッセイの執筆、翻訳など、枠にとらわれることなく、多様な活動を行っていた。その作品は、どれも柔らかくユーモアに溢れ、ときに優しく、ときに鋭く、みる者を魅了する。また生前親交の深かった村上春樹とは、公私に渡り関係を深め、書籍の装丁なども手掛けた。本展では、4つの章にわけて「小さい頃よりずっと絵を描くことが好きだった」と語る安西の幼少期から晩年に至るまでの軌跡をたどる。イラストレーションの作品を中心に、約600点の作品を展示。さらに、村上春樹をはじめ、親しい間柄だった嵐山光三郎、和田誠との仕事も同時に紹介する。また、特別展示として「身の回りの宝物(愛用品)」も公開。ひとつの時代を風のように駆け抜けた安西の大規模作品展となる。なお、6月下旬には、初の作品集『イラストレーター 安西水丸』(クレヴィス刊)も発売を予定している。【イベント詳細】「イラストレーター 安西水丸」展開催期間:2016年6月17日(金)~7月10日(日)会場:美術館「えき」KYOTO(京都駅内ジェイアール京都伊勢丹7F)住所:京都府京都市下京区東塩小路町657入館料:一般 800円(税込)、高・大学生 600円(税込)、小・中学生 400円(税込) ※展覧会はほか巡回予定。■作品集『イラストレーター 安西水丸』価格:2,500円(予定)発売時期:2016年6月下旬仕様:240ページ、オールカラー、B5判
2016年05月14日タレントの中山秀征が、11日に放送されるテレビ朝日系バラエティ番組『あいつ今何してる?』(毎週水曜19:00~19:56)に出演し、中学時代のエピソードを語る。この番組は、ゲストの学生時代の同級生の"今"を調査していくもの。MC・ネプチューンの事務所の先輩である中山は、中学生の頃からスターになることを夢見て、「芸能人になりたい」と周囲に言って回っていたという。「バカじゃないの?」と一笑に付す友人も多かったそうだ。そんな中にも、中山を応援した女子がいたそうで、「将来ビッグになるから今のうちに」と当時、自ら考えたサインを渡したという。中山によると、学年一の秀才だった彼女は、その"無名時代のサイン"も迷惑がらずに喜んでいたような気がするとのこと。今回の調査では、彼女の手に渡ったサインの行方や、ネプチューンも大爆笑の事実が明らかに。また、同級生たちが語る思いに中山が涙する。この日の放送では、神奈川・森村学園の同級生だった宮澤エマとMay.Jも登場。宮澤が「普通にイケメン」だったと覚えている字が奇麗できちょうめんな、かつてのクラスメートの現在が明かされる。
2016年05月10日中山優馬(NYC)主演の舞台「それいゆ」の制作発表会見が5月2日(月)に開催され、中山さんをはじめ、共演の金井勇太、施鐘泰(JONTE)、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、桜井日奈子、佐戸井けん太が出席した。戦争中の混乱期に雑誌「少女の友」の挿絵で戦時下の少女たちに希望を与え、終戦後は「それいゆ」「ひまわり」などの出版で復興期の女性たちに光を与えた画家・中原淳一が美しさを追い求め、生きる様を描く。登壇陣は全員、カンバスをイメージした全身真っ白の衣裳で登場!「美しさを追求する」という中原さんのスタイルが本作のテーマとあって、中山さんは「ごらんの通り、美しい人しか出てきませんのでどうかお楽しみに(笑)」と自信たっぷりに語り笑いを誘う。舞台で実在の人物を演じるのは初めての経験であり「アプローチが難しい」と語るが「尊敬や憧れの思い、敬意を持ちつつ、モノマネをするのではなく、ただ軌跡をそのまま表現するのではなく、中原淳一という人物像をしっかりと舞台で提示したい!」と力強く語る。中原さんの絵は戦時中、戦後と多くの少女たちの救いや癒しとなり、大きな影響を与えたが、自身にとってのそうした存在は?という問いには中山さんは「一番は愛犬ですね。その日のストレスを全てぶつけてるので…そろそろ毛が抜けてくることかと(苦笑)」と家で人知れず、犬に悩みや愚痴を吐露している模様…。桜井さんは“岡山の奇跡”として注目を集め、この春より本格的に芸能活動を開始しており、本作が女優デビュー作となる。会見では初々しい表情で「先輩方を見習って、精いっぱい頑張ります」と意気込みを語る。中山さんはそんな桜井さんについて「バスケ部出身でパワーがすごいです!」と語る。稽古が始まる前に、桜井さんがバスケ部時代にやっていた練習方法を“日奈子トレーニング”として取り入れていることを明かし、壇上で全員でそれを披露するなど、和気あいあいと仲の良い雰囲気を伺わせた。桜井さんは、女優を目指す少女で中原に憧れを抱く少女を演じるが、現場で中山さんと対峙し「一瞬で淳一先生になるので、本当に憧れを持ってしまいます!」と尊敬のまなざし。ただ、初対面の時はたまたまポスターの撮影で、中山さんは女装していたそうで「そういう方なのかと…(苦笑)」と勘違いしてしまったと明かし、会場は笑いに包まれていた。舞台「それいゆ」は5月26日(木)より5月29日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて、6月1日(水)より6月5日(日)まで東京・Zepp ブルーシアター六本木にて上演。(text:cinemacafe.net)
2016年05月02日タレントの中山エミリが21日、都内で行われたガルデルマの幼児向けスキンケアブランド「セタフィルベビー」新CM発表会に出席した。スイスの医薬メーカー、ガルデルマは、人気ブランド「セタフィル」から幼児のデリケートな肌を保湿し、外的刺激から保護する初のベビーライン商品を発売。これに伴い、新CMが今年の夏に全国で放送予定で、イメージキャラクターに起用された中山エミリが愛娘とヌードを披露している。昨年5月に誕生した長女と一緒に出演したCMについて中山は「自分ひとりとは勝手が違い、皆さんにはお手数をお掛けしましたが、貴重な体験で大きな思い出が増えました」と振り返り、愛娘とヌードを披露したことに「セクシーな感じではなかったんですが、現場では皆さんが気を遣って下さいました。それほど抵抗もなく、うまい具合に色々としていただきました」と笑顔。すでに使用したという新商品について「とっても肌につけた時の気持ちよさはもちろんですが、伸びも良かったですね。洗って守るというステップが分かりやすく、こういうステップが短く済むので時間がない中でも手間を掛けられるのはありがたいことです」と母親目線で語った。同CMでメディアデビューを果たす愛娘の今後については「(子役や芸能界は)全然ないと思います。この先本人がどんなことに夢中になってくれるのか楽しみです。芸能界に入りたいと言ったら家族会議ですよ!元気で育ってくれたら他に望むことはありません。素敵な旦那さんを見つけて欲しいですね」とすっかり母親の顔だった。
2016年04月21日企画展「村上春樹とイラストレーター-佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸-」が、ちひろ美術館・東京で開催される。会期は、2016年5月25日(水)から8月7日(日)まで。これまで、様々なイラストレーターと共作をしてきた小説家の村上春樹。本展では、それぞれの文脈で語られてきた文学とイラストレーションの相互関係に焦点を当て、村上春樹と佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸とのコラボレーションを紹介する。小説やエッセイ、翻訳、絵本など多岐にわたるジャンルで書かれた村上の文章は、しっかりとした文体が礎にしながら、それぞれ異なる表情をまとう。4人のイラストレーターも作品に合わせ画材や技法を変え、独自の画法で世界観に対峙している。佐々木マキは、村上のデビュー作『風の歌を聴け』と、続く『1973年のピンボール』、『羊をめぐる冒険』の初期3部作の表紙を飾った。表紙の絵は、かつて村上が経営していたジャズ・バーに飾られていたこともあるが、展覧会に出展されるのは今回が初めてだ。村上が翻訳した文学作品の表紙絵や装丁を手がけている和田誠。彼は、20世紀のアメリカ文学や映画、音楽に造詣が深く、意気投合した2人が音楽をテーマにした共作に取り組んでいることも。また和田は、村上の全集の絵とデザインも手がけ、友人でもある村上の小説に対して、深い洞察に基づいた明快な視覚化で応えている。その他のイラストレーターの作品展示に加え、関連イベントとしてスライドトークや読書会、絵本カフェの限定メニューなど様々な催しを展開。展示関連書籍『村上春樹とイラストレーター -佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸-』も発売される。【概要】村上春樹とイラストレーター -佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸-会期:2016年5月25日(水)〜8月7日(日)場所:ちひろ美術館・東京住所:東京都練馬区下石神井4-7-2開館時間:10:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜日(祝休日は開館、翌平日休館。※8/1(月)は開館)入館料:大人800円、高校生以下 無料※10名以上の団体、65歳以上、学生証の提示者は100円引き※障害者手帳所持者は半額、その付添者1名まで無料、視覚障害者 無料■関連イベント・「村上春樹とイラストレーター」スライドトーク日時:2016年5月28日(土) 15:00〜講師:ナカムラクニオ定員:35名参加費:1,000円※要申し込み、4月28日(木)〜・読書会「村上春樹を読もう」日時:6月11日(土) 17:10〜進行:ナカムラクニオ定員:20名参加費:2,000円(カフェのドリンク+スイーツ付き)※要申し込み、5月11日(水)〜など■展示関連書籍『村上春樹とイラストレーター -佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸-』予価:2,200円+税監修:ちひろ美術館発行:ナナロク社発売時期:5月下旬予定仕様:A6上製、320ページ
2016年04月17日劇作家・内藤裕敬の新作『魔術』が、3月27日、東京・本多劇場で開幕した。本作は、デビュー30周年を迎えた中山美穂が、初めて挑む本格的舞台作品。舞台『魔術』チケット情報出演者は中山、萩原聖人、橋本淳、勝村政信と個性派揃い。深夜の高架下のおでん屋台を舞台に、ここ十年余りに社会が直面してきた言い知れない不安、世界の不確実性や他者との距離感の欠如を、4人の会話劇として描いていく。中山は本番を前に「今、本当に緊張しています。楽しみな気持ちも同じくらいあるんですけど…」と緊張の面持ちを見せながらも「お稽古の中で日々いろいろな気付きがあって、毎日(芝居が)変わっていくんです。だから本番でも(気付きを)見つけていきたいと思っています。そういう流れる変化が魅力的な作品だと思うので」と話した。作・演出の内藤は、「作・演出をやっていて稽古中にこんなにも気付かされることが多いことはなかなかない。日に日に『ベストメンバーだな』と確信しました。稽古の過程で(4人を)信用していますので、あとはもう任せるだけ」と自信をのぞかせた。内藤作品には過去3作品出演している萩原は、今作の印象を聞かれ「さっぱりわからないです」と答え、内藤は大笑い。「でもわからないままでいいと、ゴールがないと、この芝居には。そういう意味で、わからなくていいと思っています」と話した。中山については「(中山以外の)僕ら4人は舞台をそれなりにやっていて、美穂さんは(舞台が)初めてなので、『なんでも聞いてください』なんて言ってたんですけど、最終的には僕らが背中を押されました。美穂さんは稽古場では余計なこと一切喋らないし一番隅っこに佇んでるんですけど、日に日に“女(役名)”が変わるんですよ。それに触発されて、引っ張られたところはありますね」と印象を語った。勝村は「それぞれバラバラの場所から来ているメンバーなので、稽古場でなにかするのが楽しかったですね。難しい部分ももちろんありましたけど楽しいことの方が多かったです」と稽古を振り返った。また、宮田慶子、宮本亜門ら名だたる演出家の作品への出演が続き注目を集める橋本が「僕は一番下ですし、舞台上で先輩の胸を借りながらやらせてもらってます」と話すと、萩原らにちょっかいを出される場面も。仲の良さを感じさせた。自分たち以外ひと気のない世界で一体何が起きているのか。“魔術”にかかったのか、とけたのか。おでん鍋の底に沈むのは果たして…?『魔術』東京公演は4月10日(日)まで本多劇場にて。その後、愛知、兵庫、愛媛、高知、宮城、北海道と各地を巡る。取材・文:中川實穗
2016年03月29日昨年は自身初の単独ソロコンサートを成功させ、オスカー・ワイルド原作の舞台『ドリアン・グレイの肖像』では、外部作品初出演にして初主演を見事務め上げた中山優馬。映像での活躍も著しく、注目を集める彼が、次は人気画家・中原淳一を題材にした舞台『それいゆ』で主演する。『それいゆ』チケット情報昭和初期、雑誌『少女の友』の挿絵で戦時下の少女たちに夢と希望を贈り、一世を風靡した中原淳一。終戦後も『それいゆ』『ひまわり』を出版し、「美しく生きる」というメッセージを込めながら、女性たちに光を与えてきた。その彼の思いを、中山が舞台で届ける。「伝記ものではなく、中原淳一さんが提案した“美しく生きる”とは何か?ということをテーマに描かれていきます。身なりを美しくするというのはもちろんですけど、身も心もファッションも美しく生きる。流行りに乗っかるということではなく、自分が美しいと思ったものを信じて、その信念を持つことが美しく生きるというテーマにつながるんじゃないかな。モノが溢れている今の時代にも、通じるものがあると思います」。そう話す中山にとっての“美しく生きる”とは…?「仕事でも、プライベートでもそうですが、何に取り組むにしても、目標というのがあると思うんですよね。例えば“この技術を習得したい”とか。その何かひとつでも決めたことに向かって一生懸命に取り組む姿とかは、美しいなと思いますね」。実在した人物を演じることについては、「不思議な気分」と話す中山。「昨年のドリアン・グレイは小説の中に生きている人だったので、勉強方法が全然違うんです。中原さん自身のいろんな資料を読むだけではなく、全然関係ないけれど、何か役作りのヒントになりそうな映画を観て、主人公が何を思ってその行動に出たのかとかを考えたりもしますね。中原さんの絵をちゃんと拝見したのも、このお話をいただいてからです。すごく現代風に描かれていることが印象的でしたし、絵から力強いエネルギーを感じました」。そして、落ち着いた口調で、力強く放つ。「中原淳一さんという方の生き様を、しっかりと読み取って演じたい。とても前向きな作品になると思うので、“美しく生きる”とは何かということをお客さんにちゃんと提示して、観劇後に希望を与えられたらと思います」。公演は、5月26日(木)から29日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、6月1日(水)から5日(日)まで東京・Zeppブルーシアター六本木にて上演。チケットは3月26日(土)10:00より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2016年03月25日中山優馬の初主演映画『ホーンテッド・キャンパス』の主要キャストと主題歌が発表になった。主人公が秘かに思いを寄せるヒロインを島崎遥香が演じるほか、大野拓朗、高橋メアリージュンが出演する。主題歌は中山が「2年ぐらい前から、ここぞという時まで温めてた曲」と話す『Feeling Me Softly』に決定。このほど中山らキャストのコメントが届いた。その他の画像映画は、怖がりなのに幽霊が見えてしまう主人公・八神森司(やがみ・しんじ)が、大好きな後輩・灘こよみ(なだ・こよみ)を守るため渋々、オカルト研究会(通称=オカ研)に入り、個性的な仲間たちとともに呪われたキャンパスの謎を解決しようと奮闘する青春映画で、櫛木理宇の同名小説を映画化したものだ。大野は、主人公と同じく幽霊が見える先輩・黒沼泉水(くろぬま・いずみ)役。高橋は、男勝りのアネゴ肌でオカ研メンバーを温かく見守る三田村藍(みたむら・あい)役。そのほかジャニーズJr.の安井謙太郎がオカ研の部長・黒沼麟太郎(くろぬま・りんたろう)役を演じる。中山は初主演作を「怒涛の撮影であっという間でした。ドラマとはまた違い、一発勝負な緊張感が印象的です」と振り返り、「素朴な普通な大学生を常に意識していました。監督とかなり相談しながら撮影した、除霊のシーンは必見です!」とコメント。主題歌については「曲調的には前例がないテイストになっていますし、歌詞も映画の内容に合うように歌いました。試写の時にもぴったりだと再認識させていただきました」と自信を見せた。島崎はヒロインを演じるにあたり「原作が小説ということでまず自分自身が読者となり、原作ファンの方をガッカリさせたくない!という想いで挑みました」といい、「今回は、甘酸っぱい青春ミステリー。いろんな意味でドキドキする映画になっています!」とPR。撮影について大野と高橋は「みんな志が一緒で、性格も明るくて、作品を語りあったり、夢を語りあったり、すぐに打ち解けて仲良くなったので、オカ研としても、良い空気感が自然とできたのではないかと思います」(大野)。「オカルト研究会のみんなが本当に仲良くて学生に戻った気分で和気あいあいと撮影を楽しめました!」(高橋)と明かした。『ホーンテッド・キャンパス』7月2日(土)より全国公開
2016年03月10日中山優馬を主演に迎え、「ガリレオ」「LIAR GAME」などの大ヒットドラマの脚本を手がけた古家和尚が初めて書き下ろす舞台作品「それいゆ」の追加キャストが決定!“岡山の奇跡”と称されTVCMなどで活躍中の桜井日奈子、佐戸井けん太、施鐘泰(JONTE)の名前が発表された。太平洋戦争の混乱期、雑誌「少女の友」の挿絵で戦時下の少女たちに夢と希望を贈り、終戦後まもなく、オリジナルの女性誌「それいゆ」「ひまわり」の出版により焼け跡の復興に生きる女性たちに光を与えた男、中原淳一。戦中戦後の暗い時代に大輪のひまわりが咲くかの如く、色あざやかにその想いを綴った中原氏の“美しく生きる”というメッセージを、信念を持って生きることが難しい、いまの時代に問い掛ける――。雑誌にとどまらず、日本のファッション、イラストレーション、ヘアメイク、ドールアート、インテリアなど幅広い分野で時代をリードし、日本発の“Kawaii”の原点となった中原氏の物語を描く本作。主演を演じるのは、「バッテリー」でドラマ初出演にして初主演を務めて以降、「サムライ転校生」「恋して悪魔~ヴァンパイア☆ボーイ~」など俳優として活躍し、今年は初主演映画『ホーンテッド・キャンパス』の公開が控える中山さん。脚本を、「ウロボロス~この愛こそ、正義~」「S-最後の警官」「メイちゃんの執事」「任侠ヘルパー」やアニメ「血界戦線」など、数多くのヒット作を生み出すヒットメーカー・古家さんが務め、演出には、古家さんとは「幽かな彼女」「37歳で医者になった僕」でタッグを組み、中山さんとは7年ぶりのタッグとなる木村淳が参加する。今回、本作を彩る追加キャストが発表。岡山美少女コンテストで“美少女グランプリ”を獲得し、「LINE MUSIC」のCMに出演するやいなやTwitterをはじめとしたSNSで「超絶可愛い」と話題沸騰となった桜井さん。“岡山の奇跡”と称され、現在は「白猫プロジェクト」や「いい部屋ネット」などTVCMで活躍中の彼女は、本作が舞台初出演!中山さん演じる中原淳一の大ファンで、女優になることを夢見ている女学生役を担当する。桜井さんは「女優さんになることが目標でした。いよいよだなって思うと本当に私にできるかな、と不安にもなります。いまはまだ演じる自分のことが想像できないというか…。けれど、周りの応援してくださっている方々の期待に応えたいです。精一杯努力して一生懸命に舞台『それいゆ』にとり組みたいと思います!!」と意欲十分な様子。演出の木村さんは、桜井さんの起用について「“ひまわり”を探していました。経験の有無、これまでのキャリアは関係なく…“ひまわりのような少女”が舞台『それいゆ』には不可欠なピースです。一途に真っ直ぐと、天空を見上げる佇まい…決してそれは叶わぬ想い…。それが私が考える“ひまわり”。役者・桜井日奈子は勿論、未知数です。しかし彼女は“ひまわりのような少女”であることを私は確信しております。彼女が『役者としての第一歩を踏み出す瞬間』を共有できることに、大きな責任感とワクワク感を持って現場に臨みたい、そう考えております」と、大きな期待を寄せた。また、「踊る大捜査線」シリーズをはじめ、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」など数多くのドラマや映画に出演し、温厚な父親役から腹黒い権力者役まで幅広く演じ分ける実力派の佐戸井さん。そして、アーティストとして2007年「ゆれる」で日本・中国・韓国の3か国同時デビューを果たし、その後は俳優業も精力的に行う施鐘泰(JONTE)がキャスティングされた。「それいゆ」大阪公演は5月26日(木)~5月29日(日)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて全5回、東京公演は6月1日(水)~6月5日(日)Zeppブルーシアター六本木にて全8回実施。(text:cinemacafe.net)
2016年02月16日中山美穂が舞台『魔術』で、念願の初舞台に挑戦する。舞台『魔術』チケット情報「舞台は20代の頃から憧れていました。コンサートでのライブ感が大好きで、お芝居もやってみたいな、と。ここにきて初めてお話をいただき、脚本を読んだらものすごく面白い!まさかこの年齢になって、初めての経験ができるとは思ってもみませんでした。でも人生は一回きり。今は楽しみで仕方ありません」と喜びを語る。『魔術』は南河内万歳一座座長の内藤裕敬による書き下ろしで、演出も内藤が手がける。キャスト4人が出ずっぱりで挑む、ワンシチュエーションの会話劇だ。男女4人がおでんの屋台にたどり着くが、その途中、まるで魔術にかかったみたいに周りから人が消えてしまう。実はその4人はそれぞれの生活の中で、人との密度、距離を失っていた者たちだった…という、何ともミステリアスな物語だ。「不思議な話で、私が演じる女性も脚本だけではどんな人物なのか、まだ捉えられなくて。全てはお稽古が始まってからですね。お稽古では、内藤さんに厳しく何でも言っていただきたいです。私、激しい性格ですから傷つきますけど、早くレベルアップできるところまで持っていきたいです。人見知りも強いけど、自分をオープンにして、いいところも悪いところもさらけ出して、積極的に臨むつもりです。相手の役者さんが心開いてくださり、上手く気持ちのキャッチボールができるといいですね」初舞台の稽古場で自分をさらけ出すにはかなりの勇気が必要だろうが、「私、恥ずかしいことなんて、もうそんなにないので。失敗から学ぶことのほうが大きいと思っています」と、肝が座っているから頼もしい。演出の内藤に、中山の起用理由を聞くと、「野良猫でも、田舎にいる野良猫と都会の野良猫では違うでしょ?中山さんには都会的なシャープさがあり、油断の出来ない寂しさが伴っているのが魅力です。彼女の役は生活感がありながら、同時に都会の中を漂流している雰囲気が漂っている。初舞台でご本人も緊張なさっているでしょうが、中山美穂という存在感を舞台ならではの新しい感じで立体化したい。映像とは違う形で、ジタバタしていただこうかな」と語った。出演は中山の他、萩原聖人、橋本淳、勝村政信。公演は3月27日(日)から4月10日(日)まで東京・本多劇場、4月15日(金)から17日(日)まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで上演。その後、4月中旬から下旬にかけて全国ツアーが予定されている。取材・文:三浦真紀
2016年01月15日昨年、初の単独ソロコンサートや外部舞台主演を成功させ、2016年は初主演映画『ホーンテッド・キャンパス』が控える中山優馬が、「ガリレオ」「LIAR GAME」などの大ヒットドラマの脚本を手がけた古家和尚が書き下ろす初舞台「それいゆ」に主演。戦時中や戦後の混乱期、少女たちに色あざやかな“挿絵”や先駆的な女性誌を通して夢や希望を与えたアーティスト、中原淳一を演じることが分かった。太平洋戦争の混乱期、雑誌「少女の友」の挿絵で戦時下の少女たちに夢と希望を贈り、終戦後まもなく、オリジナルの女性誌「それいゆ」「ひまわり」の出版により焼け跡の復興に生きる女性たちに光を与えた男、中原淳一。戦中戦後の暗い時代に大輪のひまわりが咲くかの如く、色あざやかにその想いを綴った中原氏の“美しく生きる”というメッセージを、信念を持って生きることが難しい、いまの時代に問い掛けるーー。可憐な少女画や詩で“色のない”時代に少女たち夢と希望を与え、日本のファッション、イラストレーション、ヘアメイク、ドールアート、インテリアなど幅広い分野で時代をリードし、日本発の“Kawaii”の原点となった中原淳一の物語を、本日1月13日に22歳の誕生日を迎える中山さん主演で舞台化。書き下ろしで初めて舞台の脚本を手がけるのは、ドラマ界のヒットメーカーとして知られる古家さん。演出を、古家さんとは「幽かな彼女」「37歳で医者になった僕」でタッグを組み、2015年は舞台「本日、家を買います。」の脚本・演出を担当した関西テレビ放送の木村淳が務める。いまは「中原淳一さんやその時代背景(戦中戦後)を学んでいる途中」という中山さんは、「この物語は、中原淳一さんという“人”と、テーマである“美しく生きる”というところを、“美しく生きる”という言葉だけではなく、その本質の部分、その奥深さを追求するというところが見どころになると思います」とコメント。「普段から、人前に立つ仕事をしているので、“希望”や何かを伝えるというという意味では、中原淳一さんに通じる部分はあるかもしれませんが、その人、そのキャラクターをちゃんと自分の中でかみ砕いて、中原淳一という“人”を演じたいと思っています」と意気込んでいる。また、2009年の新聞に掲載されていた、明治41年に創刊された雑誌「少女の友」の付録である手帳の表紙に描かれていた可憐な少女画で、中原淳一の存在を知ったという古家さんは、「持ち主の女性は、戦中戦後の激動の時代から取材当時まで70年もの間、その手帳を宝物として手放さなかったのです。セーラー服姿の自分と友の写真、友が書いてくれた自作の詩、そして、仲良く海辺で遊んだ思い出を栞のように挟んで……」と心打たれたことを明かす。「中原淳一は美しい少女画を描くだけでなく、『美しくあれ』という願いを発信し続けた人」と評し、「彼の作品は、戦時下では『華美』『時局に合わない』と圧力を受け、戦後のモノが溢れる時代が訪れると、一転して『素朴だ』と評されます。それは彼の目指した“美しさ”が、時代や社会に翻弄されることのない、“生きる姿勢そのもの”だったことを表しています。 この物語は、いまの時代を生きる私たちに向けての、中原淳一からの問いかけです。『あなたは美しく生きていますか?』と……」とコメントを寄せた。また、「中山優馬さんとは7年ぶりの作品作り」という演出の木村さんは、「彼の中にある“潔癖性”と“かたくなさ”に魅かれ、今回オファーさせていただきました。天才アーティスト・中原淳一が世に送り出した数多くの、かわいらしく、柔らかい作品と対極に存在していた…固い信念、そしてその自らの信念に縛られて生きた天才の“狂気”と“渇き”を中山優馬演じる“中原淳一”を通して浮き彫りにしたい」と思いを込めている。「それいゆ」大阪公演は5月26日(木)~5月29日(日)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて全5回、東京公演は6月1日(水)~6月5日(日)Zeppブルーシアター六本木にて全8回実施。(text:cinemacafe.net)
2016年01月13日村上春樹といえば、知らない人はまずいないと言ってよいほど有名な小説家である。人気も非常に高い。僕の友人の中には、普段は本をまったく読まないのに、村上春樹の新作が出た時には必ず読むようにしているという人が何人もいる。実は小説家だけでなく、翻訳家としても有名だ。J・D・サリンジャーやレイモンド・チャンドラー、スコット・フィッツジェラルドなどの名作を精力的に翻訳し、いずれも原文の雰囲気を損なわない名訳である。我が家の本棚には"The Catcher in the Rye"の村上春樹訳(邦題『キャッチャー・イン・ザ・ライ』)と野崎孝訳(邦題は『ライ麦畑でつかまえて』)が2冊並んでおり、暇ができるとよく読み比べて楽しんでいる(余談だが、野崎孝訳も名訳なので村上訳しか読んだことがない人はそちらもぜひどうぞ)。村上春樹が人気なのは、日本だけではない。むしろ、売上の面では今はもう海外のほうが多いらしい。フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短編賞といった国際的な文学賞も多数受賞し、近年はノーベル賞受賞の最有力候補であるという声もある。村上春樹についての評論や研究本も多数出版され、台湾の淡江大学には「村上春樹研究センター」なるものまで設立されたらしい。果たして、世界に存命の個人作家の研究施設がいくつあるのだろうかと考えると、村上春樹のすごさがわかる。今回取り上げる『村上さんのところ』(村上春樹/新潮社/2015年7月/1,300円+税)は、そんな世界的小説家である村上春樹が、読者から寄せられた質問に次々と答えていくという形式の本である。元々はネット上に期間限定で公開されていたウェブサイトを書籍化したもので、サイト公開中に実際に質問を送ったことがあるという人もいるかもしれない。僕もサイトが掲載されていたころは質問こそ送らなかったが、作業の合間によくこのサイトを読んでいた。気づくと1時間ぐらい経過していて焦ったことが何度もある。その中毒性は、書籍化されても変わらない。○ネットを介して定期的に行われる読者との交流実は、本書のようなインターネット上でのやりとりを通じて村上春樹が読者の質問に答えるという試みは、過去に何度か行われている。1996年には「村上朝日堂」というホームページで、2002年には『海辺のカフカ』の公式サイトで、2005年には「村上モトクラシ」とう交流サイトで、今とほぼ同じ形式で村上春樹は読者の質問に答えている。これらのサイトでのやりとりはやはり同じように書籍化もされており、そういう意味では今回の『村上さんのところ』は新しい試みというよりは、おなじみの試みということになるだろう。村上春樹という大作家に質問をしたいという人は山ほどいるわけで、この手の試みをやるたびにいつもとんでもない数の質問が寄せられる。今回は17日間で3万7,465通ものメールが寄せられ、そのうち3,716通のメールについて村上春樹が返事を書いている。これだけの量のメールに目を通し、返事を書くために村上春樹は3カ月以上もの期間を費やしたそうだが、そんなに大変な思いをしてまでなぜ村上春樹はこういう形での読者との交流を行うのだろうか。本書のまえがきを読む限りでは、これが村上春樹流の「世界との結びつきを確認する方法」だからなのではないかと思う。村上春樹の読者は世界中にたくさんいるのだけど、「たくさんいる」と言っただけでは観念としては理解できても実感として理解することはできない。そこで実際にインターネットという世界中の人が結び付けられているツールを使い、生の質問を募集し、そしてそれを読むことで観念ではなく実感として読者の存在を認知できる。まえがきで村上春樹は「世の中にはバルク(嵩)が大事な意味を持つものごとがある」ということを書いていたが、それはきっとそういうことを意味しているのではないだろうか。もちろん、本当の理由は村上春樹本人にしかわからないのだが。○すぐには役に立たないけど、長いあいだにじわじわ役に立ってくる本書は村上春樹が淡々と質問に答えるという形式の本なので、そういう意味ではよくある人生相談本に似ていると言えなくもない。しかしやはり、僕はこの本をよくある人生相談本のひとつと考えることには抵抗がある。本書に掲載されている質問の多くは「人生相談」というより「村上さんに聞きたいこと」という意味合いが圧倒的に強く、やはり主眼は「読者と作家の交流」にあるからだ。質問についても、必ずしも正面から回答されるものばかりではなく、村上春樹流のユーモアでひらりとかわされることも少なくない。それでも、本書はきっと多くの人の人生にプラスに作用するはずである。体系的にまとめられた人生相談本とは違って、本書の質問と回答は見方によっては冗長に見えるが、それにはちょうど小説と同じよさがある。本書で村上春樹は小説について「すぐには役に立たないけど、長いあいだにじわじわ役に立ってくる」と言っているが、それはきっと本書自体についても言えるのではないだろうか。皆さんの人生に、本書がじわじわと効いてくることを祈っている。
2015年08月14日新潮社は7月下旬に、人気ウェブサイト「村上さんのところ」を単行本化した「村上さんのところ(仮題)」を発売する。ウェブサイト「村上さんのところ」は、作家の村上春樹さんが読者の質問や相談に答える内容で、1月から期間限定でオープンしていた。寄せられたメールは3万7,465通で、内容は音楽や映画についての質問から、身につまされる悩みまで千差万別だったという。村上さんはメールすべてに目を通し、これまでに約3,300通の質問や相談に回答していた。オープンからわずか3カ月半で「1億PV」に迫るアクセス数を記録した同サイトだったが、4月30日をもって村上さんの回答の更新は終了。5月13日の午後にはサイトの公開もクローズとなる。そこでこれまでの質問や回答の中から、選りすぐりをピックアップした書籍「村上さんのところ」を発売する。同書には、書籍だけに掲載する描き下ろしを含め、イラストはサイトでも好評だったイラストレーター、フジモトマサルさんが担当する。価格は1,300円(税別)を予定している。また、原稿用紙数千枚に及ぶ村上さんの回答をすべて収録した"コンプリート版"となる電子書籍版(2,000円・税別)の販売も決定した。同書は村上さんにとって初めての電子書籍となる。「紙の本のかたちで出すと、たぶん電話帳二冊ぶんくらいの厚さ」(本人談)とのこと。同書は7月下旬~8月に配信予定。
2015年05月03日東京都・田端のギャラリー&ショップ「WISH LESS gallery」では、写真家・中山正羅による初の個展「愛に生きて」 を開催する。会期は4月25日~5月17日(水木金 16:00~21:00、土日 12:00~19:00、月火 休み)。入場無料。同展は、若手写真家・中山正羅(なかやま・まさら)がライフワーク的に撮りためてきた膨大なスナップショットの中から、さまざまな愛の形を組み合わせて目に見えない愛というものを写真で表現した写真展。会場では同氏の写真集「愛に生きて」(出版:MUTANT)が先行販売されるほか、作家本人が厳選した作品の展示・販売が行われるという。さらに、同ギャラリーを運営するアーティスト・Rob KidneyとのコラボTシャツが数量限定で販売されるとのことだ。また、初日の4月25日 18:00~20:00には、オープニング・レセプションパーティが開催される(DJ:ステレオテニス、イメージボーイ&ガール:大二郎、密)。なお、中山正羅は京都府出身。第30回 写真『ひとつぼ展』入選。花代に師事。写真集に「FANCY PEOPLE PHOTO BOOK」(artbeat publishers)、「KYOTO」(PLANETARY PHOTOBOOKS)。 これまでの主な展示に THE EXPOSED、 New York Photo Festival、THE PHOTO / BOOKS HUB TOKYO、SPACE CADET Actual Exhibition #1、New Japanese Photographyなどがある。(c)BABY MSR
2015年03月25日2月22日、設計事務所・ドットアーキテクツ(dot architects)の家成俊勝と、若手建築家・中山英之によるトークイベント「島と建物の新しい関係」が香川県小豆島町・馬木キャンプ(UMAKI CAMP)で開催される。馬木キャンプで、食べながら、飲みながら、ざっくばらんに語り合うイベント「UMAKI CAMP CAFE」。その第1回となる本イベントでは、中山をゲストに迎え、ホストの家成とともに、島の中に建物を建てることの可能性について語り合う。馬木キャンプは、「瀬戸内国際芸術祭2013『醤の郷+坂手港プロジェクト』」の出品作品の一つとしてドットアーキテクツが建築・施工を手掛けた施設。人と人をつなぐ公共空間、教育や福祉に関わる事業を展開させていく拠点として今年から新たなスタートを切る。
2014年02月16日ドイツのジュエリーブランド「ニーシング(NIESSING)」と建築家・中山英之がコラボレーションした企画展「“Graffiti” Rings by Hideyuki Nakayama」がニーシング東京(東京都港区南青山5-9-10サンク青山1階)にて11月10日まで開催されている。今企画において中山は、絵や文字をリングの表面に施すことのできるニーシングのジュエリー「グラフィティ(Graffiti)」のために、「メタルの木」と「リングのリング」の2種類を描き下ろした。また会場では、中山がコンペの際に実際に製作した建築模型「小さすぎるビル」「草原の大きな扉」「K湖のN荘」の3点と共にニーシングのジュエリーを展示するインスタレーションを設置。ディレクションを岡田栄造(S&O DESIGN)が手掛けている。今回、初めてジュエリーをデザインした中山氏は「設計する際、まずニ次元でスケッチを描いてから立体化していく。ジュエリーをデザインする時も同じ。ニーシングのジュエリーは構造力学的に無駄のないデザインが中心なので、円と線のみを使用しシンプルに世界観を表現した。リングを指の上で回すと、線と円の密度が変化して違った表情を見せるので、そこを楽しんでほしい」と話す。ニーシングは、1873年ドイツで創業。ゴールド、プラチナ、ダイヤモンドからスチールや高品質なシンセティック素材を用いたジュエリーを発表。素材そのものの美しさを引き出したデザインが特徴で、バウハウス(Bauhaus)の理念を体現したジュエリーとも評されている。過去、レッドドット・デザインアワードやiFデザイン賞を受賞した。1979年、ウォルター・ウィテックによる「ザ・ニーシングリング」を発表。宝石を留める爪がなく、まるでダイヤモンドが浮遊しているかのようなデザインは特許を取得。国立工芸美術館(ノルウェー・オスロ)や美術工芸博物館(ハンブルグ)にコレクション展示されている。
2013年11月05日村上春樹氏の新作が3年ぶりに発売されました。発売日当日に10万部の増刷。発売7日目には100万部を突破。村上春樹氏の作品がここまで愛される理由の一つは、魅力的なヒロインの存在かもしれません。村上春樹作品の中でも、特に人気のある登場人物5名から「いつまでも追われる女でいるコツ」を学んでいきましょう。■1.気まぐれ女子「ノルウェイの森」のヒロイン「小林緑」は、突然主人公をポルノ映画に誘ったり、かと思えば手料理を披露したり、突然愛を告白したりもする、とても気まぐれな女の子。普段は、さばさばとしていてあまり深く物事を考えていないようにみえるのに、「あなた頭おかしいんじゃないの?英語の仮定法がわかって、数列が理解できて、マルクスが読めて、なんでそんなことわかんないのよ?なんでそんなこと訊くのよ?なんでそんなこと女の子に言わせるのよ?彼よりあなたの方が好きだからにきまってるでしょ。」なんて真剣にいわれたら、きゅんとしてしまいますね。ちょっと男性を振り回すくらいの女の子の方が、男性を飽きさせず魅力的です。■2.自由奔放女子『ねじまき鳥クロニクル』の笠原メイは、自由奔放な性格。「ヘンタイじゃないんでしょう、あなた?」などと、一般常識のあるひとならぎょっとするようなセリフも平気で言い放ちます。でも、そんな自分を飾ることなくその時の気分で生きているフリーさが彼女の魅力。ショートホープ、グラサン、小さいビキニ、さらには素っ裸のまま庭で寝てしまう彼女の奔放さを見習いましょう。常に着飾るのではなく、たまにはラフな格好でギャップを狙ってみてもいいかもしれません。■3.知的女子『スプートニクの恋人』のミュウは、自分の意見をしっかり持った知的女子。世界を股にかけて仕事をこなす姿が魅力的です。「どんなことでもそうだけれど、結局いちばん役に立つのは、自分の体を動かし、自分のお金を払って覚えたことね。本から得たできあいの知識じゃなくて」なんて言われたらこの女に一生ついて行こうと思ってしまいますね。パートナーに頼らず自立することも大切です。ミュウのように、自分の意見をしっかり持ち、男性と対等に渡り合える知識は身に付けておきましょう。■4ツンデレロリ系女子『ダンス、ダンス、ダンス』のユキは、ツンデレな13歳。主人公が語りかけることに対して一言二言しか返事はせず、「馬鹿みたい」なんて言ってしまう時も。でも、きちんと話は聞いていて、時には「聞かせて?」なんておねだりをする一面もあり、可愛げがあります。男性は自分よりも弱い者を見ると、「守ってあげたい」と思うものです。たとえ同い年や年下のカレでも、時には彼よりの妹になったつもりで甘えてみてはいかがでしょうか。■5.儚げ女子『ノルウェイの森』の直子は、いまいち何を考えているかわからない儚げ女子。「私のことを覚えていてほしいの。私が存在し、こうしてあなたのとなりにいたことをずっと覚えていてくれる?」などと言って、男性を困惑させる場面も多々あります。こんなことを言われた男性は、放っておけなくなってしまいます。男性の保護本能を刺激する、絶妙なセリフですね。いつも元気な女の子もすてきですが、たまには「風邪ひいちゃった」と仮病をつかって、か弱い一面をみせるのも効果的かもしれません。■おわりにいかがでしたか?村上春樹氏の作品のヒロインは、ミステリアスで、自由奔放。知的で魅力あふれる女性ばかり。あなたも、そんな女性を目指してみてはいかがでしょうか。(吉沢みう/ハウコレ)
2013年06月05日3年ぶりとなる新作を発表した作家・村上春樹。多くの人の心を捉える村上春樹作品ですが、それをこじらせてた「エセ春樹系男子(※)」もよく見かけます。彼らは「物事を俯瞰し、ちょっと悟りを開いたかのような知的でオシャレな自分」が大好きです。え・・もしかして、ちょっとナルシストな私の彼も?!と思ったら、さっそくチェックしてみましょう。※エセ春樹系男子=村上春樹の作品に影響をうけ、言動が『春樹』っぽくなっている男性のこと。■1.理屈がましいやたらと御託を並べたがるのがエセ春樹系男子の特徴。「それはあくまで君の主観にすぎないんだ」、「完璧な○○などといったものは存在しない」なんて言いはじめたら要注意。御託をならべる割には抽象的なので、一緒にいる女性をイライラさせることも多々あるでしょう。■2.悟っている彼らはいつでも冷静です。きっと浮気がバレたときはこんなセリフで、彼女を唖然とさせることでしょう。「放って置いても人は死ぬし、女と寝る。そういうものだ」、「たぶんそうする必要があったからだろうね」、「それは仕方がなかったんじゃないかな」飽きれて怒る気力も失せてしまいますよね。どんなことも決して「自分事」で語らないのが、彼らの特徴なのです。■3.口癖は「やれやれ」フられそうになっても「やれやれ」、誘拐されそうになっても「やれやれ」。とにかく「やれやれ」が多いのが特徴です。同じく、「オーケイ、認めよう」にもご注意。喧嘩の途中でこんなことを言われると、女子としてはかなりムカつきますが、春樹系男子なら仕方がありません。■4.比喩がまどろっこしい「キュウリのようにクール」、「世界中の○○がみんな溶けて、バターになってしまうくらい好きだ」、「まるでカフェ・オ・レの精みたい」などなど、ちょっと変わった表現をつかいます。言われた方は「・・・と、いいますと?」状態ですが、本人はクールだと思っているので、わざわざ説明をも求めるのは厳禁です。それこそ「やれやれ。」と思われてしまうのがオチです。■5.料理やアイロンがけをしたがるエセ春樹系男子は意外と家庭的。ひまさえあれば、せっせと料理やアイロンがけをします。「ハイセンスな日常」に憧れをもっているので、「日曜日の昼下がりに洋楽をかけながらビールを飲み、パスタをゆでる」といったシチュエーションを好みます。うまくコントロールすれば家事をやってもらえてラッキー!と思いますが、”ハイセンス”にこだわりを持っているので割と一緒に生活するのはやはり面倒かもしれません。■6.真顔で下ネタきわどいテーマにも恐れを見せないのがエセ春樹系男子。「僕は射〇した」、「僕が三番目に寝た女の子は、僕のピー―のことを△△と呼んだ」など、照れることなく客観的に下ネタを話します。彼らにとって性とは、日常であり、芸術であり、自然なことです。決して、飲み会の笑いのネタにするような、下衆なテーマではないのです。■おわりにいかがでしたか?エセ春樹系男子には「あなたって結構面白い顔してるのね。嫌いじゃないわ」とやや上から目線でアプローチすると、喜ばれるかもしれません。彼らの特性を把握して、上手につきあっていきましょう。(小嶋もも/ハウコレ)
2013年04月15日邦画としては異例のオールパリロケを敢行した『新しい靴を買わなくちゃ』が6日、全国で封切られ、主演を務める中山美穂と向井理、共演する桐谷美玲、綾野剛、メガホンも執った脚本家の北川悦史子氏とプロデューサーの岩井俊二氏が東京・有楽町の丸の内TOEIでの初日舞台あいさつに立った。その他の写真パリで暮らす日本人女性(中山)と日本から観光に来た青年(向井)が運命的に出会い、3日間の恋に落ちる淡くてビターなラブストーリー。中山は「撮影をしている間は、まるで魔法にかかっていた感覚。映画が公開され、それが解けちゃうんだなと思うとさみしいですが、今度は皆さんが素敵な魔法にかかってください」と作品の雰囲気そのままに、ロマンチックな言い回しでファンにメッセージをおくった。一方、向井も「初日を迎えて、映画が僕らの手から飛び立つのは複雑な気持ち。どの作品よりも思い入れが深い作品になった」と思いは格別の様子だった。中山と向井が共演するのは今回が初めてで、「次に共演するなら、ハードアクション・コメディかな。どこか異国に行きたい」(中山)、「アクションをやったことはないので、想像つかないですね…。でも、やりますか?」(向井)と早くも再共演に意欲満々。一方、パリで遠距離恋愛カップルを演じた桐谷と綾野は、2度目の共演で「実は2回とも恋人役なんですよ。綾野君は現場でも引っ張ってくれるから、次はお兄ちゃん役がいいですね」(桐谷)、「3回目もぜひ恋人役で」(綾野)とこちらも共演プランに花を咲かせた。本作の企画が立ち上がったのは、今から6年前のこと。北川監督がパリを舞台にしたラブストーリーの構想を、中山にメールで伝えたことが始まりだったという。「そこから私が入院してしまったから、ずいぶん時間がかかってしまった。美穂ちゃんと岩井さんがずっと私を励まし続けてくれた」と北川監督。「ここに並んでいる皆さんと、ケンカしたり、仲直りしたりして心をこめて作りました。きっと皆さんの心に響くことと信じています」と感無量の表情だった。また、岩井プロデューサーも「6年ほど前に北川さんから『手伝って』とお電話をもらい、安請け合い(笑)したが、これだけの時間が経つとは思っていなかった」としみじみ語っていた。『新しい靴を買わなくちゃ』公開中取材・文・写真:内田 涼
2012年10月09日全編フランス・パリで撮影されたこの秋話題のラブストーリー『新しい靴を買わなくちゃ』が10月6日(土)、全国で封切られ、主演を務める中山美穂と向井理、共演する桐谷美玲、綾野剛、メガホンもとった脚本家の北川悦史子とプロデューサーの岩井俊二が東京・有楽町の丸の内TOEIで初日舞台挨拶を行った。中山さんは劇場に駆けつけたファンを前に「みなさんのリアルな笑顔を見られて、これ以上嬉しいことはない」と感無量。一方、向井さんも「とても思い入れが深い作品です」と誇らしげだった。パリで偶然出会った現地在住の編集者・アオイ(中山さん)と、観光にやって来たカメラマンのセン(向井さん)が繰り広げるわずか3日間の恋愛模様をロマンチックに描く。2人の共演は今回が初めてで、中山さんは「すごく演じやすかった」。早くもこの絶妙なコンビネーションによる再共演を望む声が上がっており、「次はどこか異国で、ハードアクションコメディなんてどうかなあ?」(中山さん)、「アクションはやったことないので、想像つかないですけど…、やります?」(向井さん)と本人たちもまんざらでもない様子だ。桐谷さんと綾野さんが演じる遠距離カップルのゆくえも、物語の重要なカギになっており「私もいつか大人になったら、こんな恋愛してみたい」と桐谷さん。こちらのコンビは2度目の共演だが、桐谷さんは「2度とも恋人役なので、次はお兄ちゃんを演じてほしい。綾野くんは現場でも私を引っ張ってくれたから」。一方の綾野さんは「3回目もぜひ恋人で!」と“恋人続行”を宣言していた。北川監督が、本作の構想を一通のメールで中山さんに伝えたのはもう6年前のこと。「その後、私が入院してしまったり、いろいろと完成までに時間がかかってしまった。そんな私を美穂ちゃんと岩井さんがずっと励まし続けてくれた」と今回の“共犯者”への感謝を述べると共に、映画の完成に感慨もひとしお。岩井プロデューサーも「6年ほど前に北川さんから『手伝って』とお電話をもらった当時は、これだけの時間が経つとは思っていなかった」と長い道のりのゴールに、ホッと一安心していた。『新しい靴を買わなくちゃ』は全国にて公開中。シネマカフェSweet「『新しい靴を買わなくちゃ』特集 パリ、恋、4人の場合」■関連作品:新しい靴を買わなくちゃ 2012年10月6日より全国にて公開© 2012「新しい靴を買わなくちゃ」製作委員会
2012年10月07日パリで暮らす日本人女性と日本から観光に来た青年が運命的に出会い、3日間の恋に落ちる『新しい靴を買わなくちゃ』。胸がときめくラブストーリーで初共演を果たした中山美穂と向井理が、パリを舞台にしたメルヘンで、少しビターな味わいのロマンスについて語った。その他の写真人気脚本家の北川悦吏子氏が監督、岩井俊二がプロデュースと撮影監督を担当した本作は、ヒールが折れた靴をきっかけに運命がクロスする男女の恋物語を、邦画としては異例のオールパリロケで描くラブストーリー。北川のラブコールを受けて出演を快諾した中山は、「かわいいお話だなと思いました。独特のセリフ回しやおとぎ話的な要素があるので、日本にはないジャンルの物語です」という第一印象を告白。「僕もかわいいストーリーだと思いました」と中山に同調する向井も、「3日間という短期間の物語で登場人物も少なかったので、各々の感情が見えやすい濃厚な作品になりました」と珠玉の恋物語に自信を示した。フリーペーパーの編集をするアオイ(中山)と、観光にやって来たカメラマンのセン(向井)。偶然の出会いを経て互いに惹かれあっていくが、その導入と展開がメルヘンでありながらもナチュラルだ。やがて始まるラブストーリーへ観る者を一気に誘うリアリティーも帯びているが、「出会うシーンが僕たちの初対面だったので、自然に入っていけました」(向井)、「それは大事でした。新鮮な気持ちでスタートが切れて、一緒に空気を作っていけました」(中山)と役柄に感情移入した上で撮影が始まった効果だったと回想。そのアオイとセンの恋の行方を、北川の繊細なセリフと岩井の流麗な映像美が詩情豊かに演出していく。センの妹スズメ(桐谷美玲)とパリで画家を目指す恋人カンゴ(綾野剛)のラブストーリーも対比的に進行していくが、人生経験を重ねたアオイとセンの恋は、「ある程度歳を重ねていくと、誰でもひとつやふたつ悲しい出来事を経験します。そういう背景を背負っているけれど、笑顔で表現できればいいなと思って演じていました」(中山)とメルヘンな恋物語だけではない様子。ちょっとビターな味わいも香る大人のロマンスに期待してほしい。『新しい靴を買わなくちゃ』10月6日(土)より、全国ロードショー取材・文・写真:鴇田 崇
2012年10月05日日本映画としては異例の全編パリロケで話題の映画『新しい靴を買わなくちゃ』の完成披露会見が行われ、主演の中山美穂と向井理、共演の桐谷美玲、綾野剛、北川悦吏子監督、岩井俊二プロデューサーが登壇した。その他の写真本作はパリを舞台に、ある男女が過ごす3日間を見つめたラブ・ストーリー。恋人に会いに行く妹に付き添ってパリにやってきたカメラマンの青年が、現地で暮らす女性と出会い、心を通わせていくさまをナチュラルな映像で描き出していく。監督は脚本家として数々の名作ドラマを生んだ北川悦吏子氏。また、映画ファンから根強い人気を誇る岩井俊二氏がプロデュース、音楽を坂本龍一が手がけたことも注目を集めている。主演を務めた中山美穂は、長年暮らしているパリでの撮影について、「撮影中はあくまで現場なので気にならなかったのですが、出来上がったものを観て不思議な感じがしました。撮影中もどんな風に撮られているかまったく想像できなかったので、新鮮な驚きがありましたね」とコメント。今回が初共演となった向井理については、「呼吸の相性がいい」と好印象を受けた様子。一方向井は、「中山さんはおっちょこちょい(笑)」と、中山の落ち着いたイメージとは違う意外な一面について語り、会場を和ませた。また、本作の企画は北川氏と中山のメールのやり取りから生まれ、完成までに6年をも費やしたという。「普段ドラマでは12話という長さで視聴者を魅了していくのですが、今回は最初に思いついた3日間のお話を映画という枠でやり切りたかった。脚本家なので、現場でセリフを変えてしまうことも多かったのですが、皆さんが困りながらも付き合ってくれました(笑)。私の脚本は土台でしかなくて、俳優さんがいて、空気が生まれて、やっとひとつの作品になる。今もまるで夢の中にいるみたい」という北川氏の映画への想いに、岩井氏も「時間はかかりましたが、念願のパリで、念願のキャストで、すばらしい作品になった」と感無量のコメント。長年あたためた企画の実現に、しっかりした手ごたえを感じられたようだ。作品のタイトルにちなんで、女性キャストが新しい靴に履き替えるというパフォーマンスも行われたこの日。パリのセレブ御用達ブランド、ロジェ ヴィヴィエが提供した靴が登場すると会場の女性たちからため息が。真新しい靴をまとった中山は「気分が上がります」とにこやかにコメント。会見を華やかに締めくくった。『新しい靴を買わなくちゃ』10月6日(土)全国ロードショー
2012年09月26日映画『新しい靴を買わなくちゃ』の完成報告会見が9月25日(火)、都内で開催され、主演の中山美穂、向井理、桐谷美玲、綾野剛、プロデュースと撮影監督を務めた岩井俊二、そして監督・脚本の北川悦吏子が出席した。北川監督の『ハルフウェイ』に続く2作目の監督作品で、全編パリで撮影された本作。セーヌ河のほとりで偶然の出会いを果たしたアオイ(中山さん)とセン(向井さん)の3日間の恋の物語を優しく、切なく描き出す。6年ほど前に北川監督と中山さんが交わした1通のメールが本作のきっかけ。北川監督が体調を崩して一時、企画が頓挫しかけたこともあったそうだが、無事こうして完成を迎えた。北川監督は「感無量です!」と感激しきり。「私は脚本家なので現場でどんどんセリフを変えていき、みんなパニックになりつつもこなしていってくれました。自分が書いた本は土台でしかなく、そこに人がいて動いて、空気が生まれていったように思います。坂本龍一さんが曲もつけてくださり、いまは夢の中にいるみたいです」と満面の笑みを見せた。中山さんと岩井さんが北川さんの病院を訪れて、そこで見舞いがてらに打ち合わせをしたこともあったという。岩井さんは一時は北川さん以外の監督を立てることも考えたそうだが、「僕がそうポロっと言ったら、美穂ちゃんが『北川さんでやろうよ』と言ってくれたんです。時間はかかりましたが、念願のパリで念願のキャストでできました」と喜びを口にした。中山さんは9年前より生活の拠点としているパリで撮影された本作について「出来上がった作品を観て、パリの風景の中に自分がいるのを見て不思議な気持ちになりました」と明かす。「脚本を読んで、自分で演じてるのに、撮影中はどういう風に切り取られるのか全く分からず、(完成した作品を観て)新鮮な驚きがありました」と語った。向井さんは中山さんの印象を問われ「結構、オッチョコチョイなところがある」とニヤリ。「(役の)アオイっぽいなという感じで、撮影の最後にはアオイとして見てました」と語る。綾野さんは絵を志してパリに留学中の青年・カンゴを、桐谷さんは彼を追いかけてパリへやって来たスズメを演じているが、長回しによる2人の会話シーンは大きな見どころの一つ。桐谷さんは「台本はあるんですが、プラスアルファでやれることがあるならと言われてたので、カンゴとスズメとして綾野くんと会話してました」とふり返る。岩井さんが撮影監督を務めたからこそ実現したとも言える不思議な空気感が漂うこのシーンについて、綾野さんは「ただただ心地よかったです。生きてる実感があったというか、ずっと続けばいいのにと思ってました」と述懐。さらに綾野さんが「(相手役が)桐谷さんでよかったです」と語ると、桐谷さんは嬉しそうに微笑んでいた。会見の終わりには、映画にちなんで劇中で使用されているブランド「Roger Vivier(ロジェ・ヴィヴィエ)」の今シーズンの新作のヒールが登場。中山さんと桐谷さんはそれぞれ向井さん、綾野さんにエスコートされながら壇上で新たな靴に履き替えた。桐谷さんが履いたのは、映画のラストシーンで履いたものの色違いの秋冬の新作「BELLE DE NUIT(ベル・ドゥニュイ)。中山さんは、スワロフスキーが施され日本で1点のみのヒールとなる「Palace(パレス)」を着用。多くの記者が注目する中での靴の履き替えに、中山さんは「恥ずかしい…」と照れつつも、新しい靴に「気分が上がります!」と笑顔を見せていた。『新しい靴を買わなくちゃ』は10月6日(土)より全国にて公開。■関連作品:新しい靴を買わなくちゃ 2012年10月6日より全国にて公開© 2012「新しい靴を買わなくちゃ」製作委員会
2012年09月25日村上春樹のベストセラー小説『海辺のカフカ』を演出家・蜷川幸雄が舞台化。5月3日の初日を迎えた彩の国さいたま芸術劇場は、世界に名を轟かせる両者のタッグ、さらに映画『誰も知らない』で衝撃的デビューを果たした、主演の柳楽優弥の初舞台に期待をかける観客で賑わった。『海辺のカフカ』チケット情報脚本はアメリカ人脚本家フランク・ギャラティが手がけ、2008年にシカゴで上演したものを使用。長年の村上文学ファンであるという蜷川も「非常によくまとめられている」と感心したそうだが、それだけに原作を損なわずに演劇に昇華させることに苦心し、巨匠にして危機感を伴う挑戦だったようだ。「メタファーで綴られた繊細な村上文学の世界を、あえて真逆の具体的なビジュアルを並べることで、多面的に立ち上げていく」。稽古場でそう語っていた蜷川の賭けの答えが、初日の舞台上に鮮やかに現れていた。「世界でいちばんタフな15歳の少年になる」ためにカフカ少年(柳楽)は家を出る。旅路で出会う商店街の看板や自動販売機、公衆トイレ、夜行バスなどの猥雑なノイズを想起させるアイテムたち、またカフカが行き着く図書館の整然とした書架などが、すべて黒枠のボックスに入って舞台に現れ、流れ過ぎていく。並行して描かれる、猫と会話ができる不思議な老人・ナカタ(木場勝己)の物語も同様で、ナカタが猫と語らう公園や、謎の人物ジョニー・ウォーカーの家、トラックなどがボックスに収められ、ほとんどの芝居がその中で進行。観客は展示物をひとつひとつ眺めるようにして、現実と非現実が錯綜するカフカとナカタの不安定な旅に誘われる。またピンライトの雨のような美しい照明効果が、カフカ少年の純粋な迷いを感じさせて印象深い。翻訳台本のセリフが、ほぼ原作小説での表現に沿っている点も難関だったであろうと想像するが、キャスト陣が健闘を見せた。柳楽は初舞台のぎこちなさはあれど、その心もとない表情がカフカ少年そのもので、原作にある「砂嵐を通り過ぎる」体験をまさに実践しているひたむきさが胸を打つ。多感なカフカを惑わせながらも安堵をもたらす女性さくらを、佐藤江梨子が小気味よく演じていて、ふたりのコントラストが愉快。飄々としたたたずまいから匂い立つ木場の巧さ、図書館の責任者・佐伯を演じる田中裕子の、浮遊感のある幻想的な立ち姿に惹きつけられる。図書館司書の大島を演じる長谷川博己は、人間味の薄い中性的な透明感をただよわせて面白い存在だ。15歳の少年が傷を受け、癒され、変化する成長潭を立体化した舞台は、ささやかな胸の痛みの余韻を残す。原作小説ファンにもぜひ踏み込んでもらいたい、新たな刺激を含んだ村上ワールドだ。公演は同劇場にて5月20日(日)まで上演。その後、大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!にて6月21日(木)から24日(日)まで上演される。チケットはいずれも発売中。取材・文:上野紀子
2012年05月07日ジャニーズの中山優馬(NYC)が初めて日本語吹き替え版キャストとして声優に挑戦したハリウッド超大作『ジョン・カーター』が4月13日(金)に公開。都内劇場で行われた舞台挨拶に登壇した。ウォルト・ディズニー生誕110周年記念作品として製作された本作。様々なSF映画に影響を与えたエドガー・ライス・バローズの小説「火星のプリンセス」を原作に、地球から滅びいく惑星“バルスーム”へと飛ばされた男ジョン・カーターがその星の原住種族たちと協力しながら戦う姿を壮大なスケールで描き出す。客席を埋め尽くした女性ファンの歓声に迎えられた中山さんは「こうして初日を迎えることができて嬉しいです」と喜びを語る。中山さんが演じたのは、主人公のジョン・カーターが唯一、心を許している甥のエドガー。初挑戦となった声優の仕事について「走っている俳優さんの息づかいとかをマイクの前で表現するのは難しかったですが、いい経験になったと思います」とふり返った。この春は中山さんにとっては“初挑戦”づくし。「この春、大学に入学しました」と改めてファンに報告すると客席からは祝福の拍手が。「一人暮らしも始めたので料理にも挑戦してます。大変ですけど楽しいです」と新生活について明かした。大学でやりたいことを問われると、本作のL.A.で開催されたプレミアイベントや先日都内で行われたジャパン・プレミアに出席したことに触れ「テイラー・キッチュさんやアンドリュー・スタントン監督と通訳さんを通じて話したんですが、自分で会話ができるくらいに英語を身につけたい」と目標を掲げる。吹き替え版と言わず、自身のハリウッド進出は?と水を向けられると「そうですね。そのときが来るように勉強したいです」と意欲をのぞかせた。ちなみにテイラーの印象について中山さんは「テイラーさんはお会いしたらめちゃくちゃガタイが良くて、かっこよかったです。そのときはうまく言えなかったんですが、『かっこよかったな』という思いが日に日に増しています」とため息まじりに述懐していた。最後に、中山さんは「主人公は心に傷を持っているけど、その中で幸せを見つけていこうとする。その心の流れやストーリー、アクションを楽しんでください」と呼びかけ舞台挨拶は幕を閉じた。『ジョン・カーター』は全国にて公開中。特集:『ジョン・カーター』“胸きゅん”ポイント、徹底検証!■関連作品:ジョン・カーター 2012年4月13日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:『ジョン・カーター』リン・コリンズ美しきプリンセスの原点は「シェイクスピア」「僕に一番期待しているのは僕自身」テイラー・キッチュが語る、自らの“資質”『ジョン・カーター』のココに胸きゅん!vol.2ディズニー史上に残る、壮大ロマンス『ジョン・カーター』主人公の肉体美はCG?「製作費すべてを注ぎ込んだ」テイラー・キッチュ&中山優馬がL.A.以来の再会!
2012年04月13日中山美穂が10年ぶりにTVドラマに帰ってくる女優、中山美穂が俳優、佐藤浩市とのW主演でTBSドラマ「終着駅~トワイライトエクスプレスの恋(仮)」に10年ぶりに出演する。2002年に作家・辻仁成氏と結婚、フランスに移住した中山は、今回のドラマ出演の為に帰国。フジテレビ2002年の「ホーム&アウェイ」以来のドラマ出演となり、TBSは総力を挙げて制作に臨んだ。大人のラブストーリーが展開「終着駅~トワイライトエクスプレスの恋(仮)」は、大阪発札幌行き寝台特急「トワイライトエクスプレス」が舞台となる。不倫関係にある中山と佐藤が別れを決意し、最後の旅行に出かける。エクスプレスのスイートルーム内で揺れ動く感情を二人が演じる。今回の撮影は、JR西日本が全面協力、実際のダイヤの合間をぬってトワイライトエクスプレス内で撮影を敢行。ドラマとしては異例の力の入れようだ。現在、活躍中の多くの女優や歌手が憧れる中山の久々のドラマ出演に、大きな期待が寄せられている。TBSドラマ特別企画「終着駅~トワイライトエクスプレスの恋(仮)」は3月20日 後9:00より2時間放送。元の記事を読む
2012年02月17日先日、自分も含め村上春樹ファン同士で飲んでいるとき、「村上作品にでてくる主人公の男って、モテるよね」という話になりました。確かに、主人公はクールで理知的なうえにユーモアもあって、女性にモテてている印象が強いです。という訳で、今回は恐れ多くもノーベル文学賞の有力候補でもある世界的な大作家の小説作品を参考に、「女性をクールに口説く方法」を考えてみました。■相手の頭にクエスチョンマークを点灯させる「君が大好きだよ、ミドリ」「どれくらい好き?」「春の熊くらい好きだよ」(「ノルウェイの森」下巻172ページ/講談社文庫)まずは、映画が公開されたことでも話題の「ノルウェイの森」から。ヒロインの一人であるミドリにせがまれて主人公が言った言葉ですが、意味を簡単に要約すると「春の野原で可愛い子熊と出会い、その子熊と抱き合いながら丘をころころ転がって遊ぶくらい君のことが好き」ということらしいです。……どうでしょうか?モテそうでしょうか?これを実際の女子に言ったとしたら、頭に「クエスチョンマーク」が点灯してしまいそうです。でも、そこはやはり突拍子のないことがたくさん起こる村上作品。なんと、ミドリは「すごく素敵」と感動してしまうのでした。若い男女の心が通い合う、すてきなシーンですね。ちなみに、このせりふの前に主人公は「山が崩れて海が干上がるくらい可愛い」と言いますが、ミドリは「もっと素敵なこと言って」と、ややご不満な様子でした。もしかしたら過剰な例えを使うより、相手の頭に「クエスチョンマーク」を浮かばせる方が大切なのかもしれません。よし!さっそく明日から試してみよう!!……って、違うかな?■細かいほめ言葉をはさみ込む「君は可愛いし魅力的だし、足だって長いし頭だっていい。海老の皮だって上手くむける。きっと上手くいくさ。」(「1973年のピンボール」104ページ/講談文庫)次は、細かいほめ言葉をはさみ込むパターン。前半部分で相手を乗せといて、「海老の皮」でガクッと落とす。そして落としたところを「上手くむける」、「上手くいくさ」という軽快な韻を踏んで不意打ちし、いつの間にか励ましているという高等テクニックです。クール!おそらく、世界中のどこを探しても、「海老の皮のむき方」をほめる男性は少ないと思います。私は女性が髪を切ったのすら気づかないダメな男なので見習わなければいけません。ちょうど私の知り合いに「コーラを飲むのが速い」女性がいるので、今度、ほめ言葉に挟み込んでみようと思います。結果はどうなっても報告いたしません。皆さまのご想像にお任せします。■細かいことを言わずに、とにかくゴリ押し!「細かいことは今はとても説明できそうにない。でも僕を信用してほしい。僕は君を求めているし、それは僕にとってとても大事なことなんだ。そして君にとっても大事なことなんだ。嘘じゃないよ」(「ダンス・ダンス・ダンス」下巻338ページ/講談社文庫)「いやいやいや、細かくほめるってさっき言ってたけど」と突っ込んだ方は鋭い!のですが、村上作品では「細かいこと」は往々にして省かれます。実はこの場面、かなり"大人"で過激なシーン。それでも、主人公は「決まってるんだ。決まっていることを僕はこねくりまわしたくないんだ」と押し続けます。(続きは小説で確認してください)クールとは対極にありそうな口説き文句ですが、普段は積極的になれない「草食系男子」には学ぶところもありそうですね。ただ、このままのせりふで自分の気持ちを伝えたらほとんどの場合が引かれてしまうと思いますので、あくまで相手の気持ちを尊重して、肉食系になるときは肉食系になるというメリハリが必要なのかもしれません。今回は前後の文脈を詳しく説明せずにせりふを引用したので、内容に関しては実際に小説を読んでみてください。どれも名シーンばかりです。ただ、村上作品の主人公がモテるからといって、村上作品のファンが全員モテるわけではないのであしからず。どうでもいいことですが、村上作品の大ファンの僕は、まったくモテません。(宮崎智之/プレスラボ)【関連リンク】【コラム】アナタが思い出に残っている「口説き文句」を聞かせて!【コラム】カフェ店員が聞いた!お客さんの“口説き文句”の数々!【コラム】いつの間にか女性を落としているモテ男の必殺口説き術公開!
2011年02月20日村上春樹の短編小説を映画化した『神の子どもたちはみな踊る』の予告編が到着!美しく彩られたその世界観が明らかになった。村上さんが阪神淡路大震災をモチーフに2000年に発表した短編作品を原作に、舞台をアメリカ・ロサンゼルスに移して描かれる本作。宗教活動に情熱を注ぐ美しい母・イヴリンに“神の子”として育てられた主人公のケンゴ。大人になった彼がある日、偶然見かけた“父親”と思しき耳の欠けた男を追いかけたことから思わぬ体験をすることになる。少年時代のケンゴは神の子として“父”に、野球の試合で外野フライが捕れるようにと必死でお祈りするが、一向に彼の願いが叶えられる気配はない。失望し、やがて信仰を捨てる決意をするケンゴだが、どこかで虚しさを抱え、恋人からの求婚にも応えられない。ケンゴを演じているのは、ニューヨークで舞台俳優として活躍するジェイソン・リュウ。ちなみに彼は、脚本家としての顔も持っており、ガス・ヴァン・サントが監督を務め、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカに加え、日本から加瀬亮が参加することでも話題を呼んでいる『レストレス』(原題)の脚本を手がけている。また、ケンゴの恋人・サンドラを、ドイツの名女優ナスターシャ・キンスキーの娘でヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『SOMEWHERE』(原題)にも出演しているソニア・キンスキーが演じており、劇中、大胆なヌードシーンに挑戦していることも話題を呼んでいる。今回到着した予告編でもソニアはその美しい肉体を披露!タイトルの通り、夜のグラウンドでひとり踊るケンゴは何を思い、何を見つけたのか――?まずは予告編をチェック!『神の子どもたちはみな踊る』は10月30日(土)よりシネマート六本木ほか全国にて順次公開。※こちらの予告編映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:SOMEWHERE (原題) 2011年4月2日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2010 - Somewhere LLC 神の子どもたちはみな踊る 2010年10月30日よりシネマート六本木ほか全国にて順次公開© 2008 Kimmel Distribution, LLC.レストレス (原題) 2011年公開■関連記事:今年は村上春樹イヤー?「パン屋再襲撃」がキルステン・ダンスト出演で映画化!金獅子賞はソフィア・コッポラ作品!“元カレ”タランティーノ感激?日本勢は無冠村上春樹原作『神の子どもたちはみな踊る』ポスタービジュアル解禁!『ノルウェイの森』に強敵出現ソフィア・コッポラ新作に喝采!現地紙は最高点村上春樹原作の“逆輸入”短編映画でナスターシャ・キンスキーの娘がヌード披露
2010年10月01日