アルヴァスデザインは18日、マネジメントに対する意識調査の結果を発表した。対象は民間企業に勤務する管理職311名。期間は10月5日~10月26日。○管理職が考えるマネジメントの定義、9割が「人を育てること」「あなたが考えるマネジメントの定義は何か」を聞いたところ、90.4%が「人を育てること」が最多となった。次いで、「成果を挙げること」(70.4%)、「管理すること」(39.2%)となった。「あなたがマネージャーとして悩んでいる事は何か」を質問すると、最多は71.1%で「人を育てること」だった。以降、「モチベーションを高めること」(59.5%)、「成果を挙げること」(48.2%)と続いた。
2015年12月21日積水化学工業(積水化学)は12月8日、自動車のフロントガラス全面に文字や図を表示することができる合わせガラス用中間膜「自発光中間膜」の基礎技術を確立したと発表した。近年、自動車走行時の安全性向上や、車室内のIT化に対応するため、速度や車線に関する情報をフロントガラスに表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)システムを採用する車種が増加している。同社は2008年にHUDシステムに対応した「楔形中間幕」を発売。しかしこの楔形中間膜を利用した現行のHUDシステムは、フロントガラスの限られた部分だけに映像を投影する仕組みで表示できる情報量が限られているため、同社はより多くの情報を表示できるよう、自発光中間膜の開発をすすめている。自発光中間膜には発光材料が含まれており、車内に設置するプロジェクターから特殊なレーザー光を照射すると、照射された部分が発光し、文字や画像を表示する仕組みとなっている。また、表示物は全角度からの視認性を有し、運転席以外の席からも見ることが可能。なお、12月10日~12日に東京ビッグサイトで開催される展示会「エコプロダクツ2015」にて、同技術を用いたデモ機が展示される。同社は今後、2018年の上市を目指し、自発光中間膜の開発を進めていくという。
2015年12月09日メディケア生命保険はこのほど、「若手と管理職の意識調査」の結果を発表した。調査は8月21日~24日、20~29歳で役職を持たない会社員・公務員(若手)500名と30歳以上で課長クラス以上の役職を持つ会社員・公務員(管理職)500名を対象に、インターネットで行われた。○若手は「計画通りに」、管理職は「より難しい」業務を完遂若手と管理職の仕事に対する意識や価値観の違いを探るべく、まずは『仕事観で見る価値観の違い』について調査を実施。どんな仕事(の成果)でモチベーションが湧くか尋ねたところ、若手は、「事前の計画通り業務を完遂すること(34.0%)」が最も高く、次いで「一緒に働くメンバーに感謝されること(33.4%)」「成果に見合った給料がもらえること(33.2%)」「新しい知識・技能を身につけられること(31.4%)」などが3割台で続いた。一方、管理職では「難易度の高い業務を完遂すること(54.2%)」が最多となり、次いで「お客さまに感謝される/笑顔がみられること(49.4%)」「事前の計画通り業務を完遂すること(44.0%)」「成果に見合った給料がもらえること(42.0%)」「一緒に働くメンバーに感謝されること(40.6%)」が4割台という結果に。若手は、きちんとコントロールできる仕事や、自分自信のスキルアップに繋がる仕事にモチベーションが湧く傾向が見られ、対して管理職は、難しい業務をやり遂げる達成感や、顧客に感謝される喜びなど、報酬面以外の成果でモチベーションが湧く傾向にあることがわかった。○仕事とプライベート、どっちが大事?続いて、若手と管理職の『仕事に対するスタンスの違い』を探るため、仕事とプライベートでどちらかを選ばなければならないようなシチュエーションを挙げ、どちらを優先するのか、という質問を実施。その結果、「上司からの食事のお誘い」と「気になる異性からの食事の誘い」では、若手・管理職ともに「気になる異性からの食事(若手71.2%・管理職71.0%)」を優先する人が7割を占めた。また、「大事な会議」と「急病の家族の病院への送迎」でも同様の傾向で、若手・管理職ともに「急病の家族の病院への送迎を優先する(若手76.6%・管理職77.8%)」が圧倒的多数に。"業務時間外では上司との付き合いよりも恋愛"、"仕事よりも家族"というスタンスには、若手・管理職の間で差はみられなかった。一方、「トラブル対処のための休日出勤」と「友人の結婚式参列」では、「友人の結婚式参列」を優先する若手が34.2%に対し、管理職は42.2%と、"休日であっても緊急時には仕事を優先するべき"というスタンスに、若手と管理職との意識差がうかがえた。また、「急にお願いされた残業」よりも「スキルアップのための習い事の予定」を優先する若手が24.8%に対し、管理職は13.8%。さらに、「上司の送別会」よりも「趣味に関する限定イベント(例:好きなアイドルの解散コンサートなど)」を優先する若手が42.8%に対し、管理職は28.0%と、若手は管理職と比べて、仕事よりも自己投資を、職場のイベントよりも趣味のイベントを優先する傾向が強いことがわかった。○休憩中の「ノンアル・カラオケ」はNG次に、平日にどんなリフレッシュを行ったことがあるか聞いたところ、若手は、「業務中にお菓子を食べる・コーヒーやお茶を飲む(37.6%)」「休憩中に昼寝する(34.4%)」「業務中に同僚と世間話をする(25.4%)」と回答した人が多く、次いで「業務中に(業務と関係ない)インターネットを巡回する(19.4%)」や「休憩中にゲームで遊ぶ(16.4%)」と続いた。一方管理職は、「休憩中に昼寝する(40.8%)」や「業務中にインターネットを巡回する(24.6%)」「(散歩やコンビニでの買い出しなど)業務中に外の空気を吸いに行く(22.0%)」といったリフレッシュを行っている割合が若手よりも高いことがわかった。続いて、平日に行うリフレッシュとして、NGだと思うものについても尋ねたところ、若手では「休憩中にビールテイスト飲料(ノンアルコールビール)を飲む(34.6%)」が最も高く、清涼飲料という扱いであっても、休憩時間中にビールテイスト飲料を飲むことは不適切だと感じている若手が多いよう。また、「休憩中にカラオケに行く(26.4%)」「業務中に私用のメールやチャットをする(24.4%)」「業務中にインターネットを巡回する(21.4%)」が2割台で続き、これらの行為は"サボり"に近い感覚で行われている様子がうかがえた。一方管理職は、「休憩中にカラオケに行く(36.2%)」「レジャーをしてから出勤する(23.4%)」「休憩中にゲームで遊ぶ(17.6%)」など、労働時間外にレジャーや娯楽を行うリフレッシュ方法への拒否感が若手よりも高かった。そのほか、「業務中に私用のメールやチャットをする(33.4%)」や「業務中に仮眠する(27.2%)」でも、若手よりも高い割合を示し、これらの行為は、業務効率を上げるためのリフレッシュ目的であっても、上司の目には"サボり"と映ってしまう可能性があるとも言える結果となった。○将来想定する年収額に600万以上の差最後に、若手と管理職の『金銭感覚の違い』について調査を実施。将来、出世したらもらえると思う年収の最高額はいくらだと思うか聞いたところ、若手は「年収400万円(20.8%)」「年収500万円(16.8%)」「年収300万円(15.2%)」を中心に回答が集まり、その平均額は759万円となった。一方管理職は、「年収1,000万円(29.8%)」や「年収1,500万円(23.8%)」に回答が集中し、その平均額は1,378万円という結果に。管理職と若手を比較すると、若手は出世したときの最高年収額を管理職がイメージする最高年収額よりも600万円以上低く、現在の役職や実際にもらっている給料の違いによる影響も考えられるものの、相対的には若手のほうが将来を悲観的に捉えていて、会社からの報酬に期待していないことが読み取れる結果となった。
2015年11月12日メディケア生命保険は11日、若手と管理職の仕事に対する意識や価値観の違いを探るべく実施した、「若手と管理職の意識調査」の結果を発表した。同調査は、インターネットリサーチにより、2015年8月21日~8月24日の4日間において実施。20~29歳で役職を持たない会社員・公務員(若手)500人と30歳以上で課長クラス以上の役職を持つ会社員・公務員(管理職)500人、合計1,000人の有効サンプルを集計した(調査協力機関:ネットエイジア)。○出世したら貰えると思う年収、若手の女性の想定額が特に低いことが判明これによると、全回答者(1,000名)に対し、将来、出世したら貰えると思う年収の最高額はいくらだと思うか聞いたところ、若手(500名)では、「年収400万円」(20.8%)や「年収500万円」(16.8%)、「年収300万円」(15.2%)を中心に回答が集まり、平均額は759万円となった。男女別にみると、若手の女性は特に想定額が低く、平均額は523万円となっており、若手の男性(平均額1,004万円)のおよそ半分の水準となった。一方、管理職では、「年収1,000万円」(29.8%)や「年収1,500万円」(23.8%)に回答が集中し、平均額が1,378万円となった。管理職と若手を比較すると、若手は出世したときの最高年収額を管理職がイメージする最高年収額よりも600万円以上低く、男性のみで比較しても400万円近く低く見積もっている様子が窺えた。メディケア生命では、「現在の役職や実際に貰っている給料の違いによる影響も考えられるが、相対的には若手のほうが将来を悲観的に捉えていて、会社からの報酬に期待をしていないといえるのではないか」と分析している。○将来これくらいは貰わなければと思う年収の下限、管理職は「年収1000万円」最多また、将来、これくらいは貰わなければと思う年収の下限額についても聞いたところ、若手では「年収300万円」(24.2%)や「年収400万円」(20.2%)に回答が集中し、平均額が582万円となった。一方、管理職は「年収1,000万円」(23.4%)が最多回答となり、平均額では879万円となった。メディケア生命では、「将来貰うことを期待する給料に対しての大きなギャップが将来設計の差となり、仕事や職場に対する意識の差として表れているのかもしれない」としている。
2015年11月11日人事評価システムや人事コンサルティングを手がけている「あしたのチーム」が、年功序列制の評価に関するインターネット調査を実施した。どの会社にも、代わりのいない優秀な社員が全社員数の1割いるといわれている。有効求人倍率が1.23倍(2015年9月統計)の超売り手市場となったいま、より良い環境を求めて転職を考える人材は確実に増えている。では、優秀な社員はなぜ辞めてしまうのか。その解決のヒントが今回の調査で人事評価制度の運用にあることがわかった。○大きく開く、上司と部下の認識の差人事評価について部下が満足しているかどうかという質問に対し、「満足している」と回答した人事評価者は、全体で6.3%とわずかとなった。「やや満足している」と回答した38.8%を合わせると45.1%と半数に満たない結果に。また、人事評価に関して部下からの不満の声が「ある」と回答した方が64.3%となる一方、上司に対して評価に対する不満を伝えたことが「ない」と回答した従業員は別調査の結果によると74.3%となっている。部下としては不満を言うことが逆に自分の評価に影響することを懸念しているのか、上司が部下の不満をくみ取ろうとした結果なのか、どちらにせよ上司と部下との認識が大きく開いていることが明らかとなった。○人事評価制度の見直しが「必要」が77.5%人事評価や制度の見直しが「必要だと思う」と回答した方の理由「頑張っている人を正しく評価したい」「部下へのフィードバックがしっかりされてない」「基準がないため、何人かを評価する際に年齢や性別も含めて悩むことが毎回あるので、判断の手助けになるものが必要」「会社の規模も小さいので適正な評価制度が確立されていない」「抽象的な評価内容があり、評価者によって解釈が異なる場合がある。また昇格に関する職能要件も煮詰まっておらず、管理者の力量不足が目立つ」人事評価や制度の見直しが「不必要だと思う」と回答した方の理由「他の案がない」「基本、不満の声が上がったら話し合うようにしているのでそれまでは良いと思っている」「見直しに時間がかかるので、着手できていない」「不満をもっているのは一部の部下だから」○評価をする際に「困ったことがある」が74.8%、具体的には?多くの方が評価の際に悩んだり、困ったりすることが「ある」と回答。また、会社経営者の方の「ある」の回答が64.8%に対して、従業員と共に従事し評価される側でもある中間管理職の評価者は、経営者・人事担当者よりもさらに悩んだり、困ったりしていることがわかった。評価を行う際に、実際どのようなことで悩んだり、困ったりするのかを質問したところ、最も多い回答は「目標設定が曖昧なため、評価をしづらい」が52.5%と、半数以上の方が悩んでいることが明らかになった。次いで、「評価基準が曖昧なため、フィードバックを的確に行えない(43.1%)」、「評価と報酬の関連性がもてていないと感じている(38.8%)」となった。この結果によって、評価を行う前段階の目標設定の時点で問題が生じていることがわかった。一つひとつのプロセスに注目し、行動レベルを綿密にチェックしながら、「目標を達成できたかできないか」で査定し評価するという細やかな目標管理と、人事評価制度の運用を優秀な人材の育成につなげる成果とプロセスのどちらも重視した「新しい成果主義」が重要となっている。仕事の評価を単なる査定で終わらせるのではなく、評価制度を正しく運用することが社員のやる気を引き出し、定着率の向上へとつながっていく。○人事評価の課題「給与や報酬の決定方法」が88.6%人事評価を行う上で最も多くの方が課題に感じると回答したのは、「給料や報酬の決定方法(88.6%)」。次いで「部下の評価の結果に対する合意(77.3%)」、「フィードバックや部下を評価する時間が取れない(71.3%)」、「部下との関係性で贔屓が出てしまう(62.5%)」となっており、どの項目も半数以上の方が課題と感じていると回答した結果となっている。人事評価を行う評価者は複数のことに対し課題と感じているようだ。○調査の方法WEBアンケート方式で実施。従業員300名未満の会社で人事評価をする立場である男女20歳~69歳を対象。調査実施日:2014年11月12日(水)~2014年11月14日(金)○執筆者紹介あしたのチーム 代表取締役社長 高橋恭介1974年生まれ。大学卒業後、興銀リース株式会社にてリース営業と財務に2年ずつ従事した後、設立間もないプリモ・ジャパン株式会社に入社。副社長として、数十名の企業から従業員数500名規模およびブライダルリングシェアNo.1まで拡大。人事にも深く携わり、年間数百名の採用面接を実施。海外にも会社を立ち上げ、台湾子会社代表を歴任するなどベンチャー企業の成長を最前線で実感し、2008年にあしたのチームを設立。○書籍紹介会社選びの新基準著者 : 高橋恭介発行 : 学研マーケティング 2015年4月7日終身雇用・年功制という従来の日本型経営がほぼ破滅してしまったいま、社員一人ひとりの能力が真に問われていきます。そのような時代を迎えたいまこそ、売り手市場といえども、一回の選択ミスが人生を台無しにしてしまう可能性もあるのです。企業もまたシビアに選ばれる立場となりました。人事評価はビジネスパーソンにとっては、自分を正当に評価してくれるシステムであり、経営者にとっては優秀な人材の流出を防ぎ、さらなる優秀な人材を採用できる、経営者もそこで働く従業員も幸せになれるシステムだと信じています。
2015年11月04日ゾーホージャパンは10月30日、クライアント管理ソフトウェア「ManageEngine Desktop Central(Desktop Central)」の正式版をリリースした。同ソフトは、WindowsやMac、Linuxに対応したデスクトップ端末の統合管理ソフトウェアで、PC、ワークステーションなど、サポート対象OS搭載のあらゆる端末を一元管理できる。2005年より北米やヨーロッパなどで販売を開始し、6月時点で全世界1万社の導入実績を持つ。同社では、多くの企業がセキュリティ強化への関心を高めていることや、企業システムのクライアント環境もWindowsとMacの混在環境が増えていることから、日本での製品展開を決めたという。パッチ管理機能では、OSやサードパーティ・アプリケーションのパッチを自動的に適用し、クライアント端末をセキュリティ脅威から守り、ソフトウェア管理機能では、複数の端末に一括でソフトウェアを配布したり、ソフトウェアのアンインストールを簡単に実行したりできる。そのほか、USBデバイス制御やIT資産管理、リモートコントロール、サービスパックのインストール、Active Directory関連のレポート、電源管理などの機能を備えている。価格は、管理対象のクライアント端末の台数による課金体系に基づいており、年間1端末当たり1821円~3960円(最小ライセンスは50端末)となる。
2015年11月02日厚生労働省は20日、「コース別雇用管理制度の実施・指導状況」の結果を発表した。期間は、平成26年4月~平成27年3月。対象は、コース別雇用管理制度導入企業の118社。○平成26年4月採用、総合職女性は2割コース別雇用管理制度とは、「総合職」「一般職」といった労働者の職種、資格などに基づき複数のコースを設定し、コースによって異なる配置・昇進などの雇用管理を行うシステムを指す。平成26年4月の採用者の男女比率をみたところ、総合職の割合は、女性が22.2%(前年より3.1pt増)、男性が77.8%(前年より3.1pt減)だった。一般職では、女性が82.1%(前年より2.2pt減)、男性が17.9%(前年より2.2pt増)となった。応募者数に占める採用者割合は、総合職では、女性は2.3%(採用倍率44倍)、男性は3.3%(採用倍率30倍)となった。一般職では、女性は4.4%(採用倍率23倍)、男性は8.8%(採用倍率11倍)だった。平成17年4月の総合職新規採用者について、「10年後(平成26年4月時点)での役職等の状況」をみると、女性は58.6%で「離職」が最多となった。次いで、「一般職員」(33.1%)、「課長相当」(4.0%)と続いた。男性の最多は38.1%で「一般職員」だった。以降、「離職」(37.1%)、「係長相当職」(15.5%)となった。
2015年10月27日アデコはこのほど、日本全国の経営層を含む係長以上の管理職2,402人を対象に「育児支援度」に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。育児中の部下(男女問わず)を持ったことがある889人に「あなたは、育児中の部下に対して、これまでに育児休業の取得や時短勤務を推進し、育児支援をしてきた上司ですか? 」と質問した。その結果、「はい」と答えた回答者は全体の66.3%(589人)、「いいえ」と答えたのは33.7%(300人)であった。そこで、「育児支援に努めている」と回答した管理職589人に対し、「これまで、実際にどのような育児支援に取り組まれましたか? 」(選択式・3つまで回答可)と質問した。すると、1位は「(女性社員に対して)育児のための時短勤務やフレックス勤務を積極的に取らせるようにした」(58.9%)、2位は「(女性社員に対して)育児休暇を積極的に取らせるようにした」(57.0%)、3位は「育児中の社員が残業しなくてすむよう仕事の量や内容を調整したり、在宅勤務を勧めるなどした」(47.0%)という結果になった。一方、「(男性社員に対して)育児のための時短勤務やフレックス勤務を積極的に取らせるようにした」を選んだ回答者は11.9%、「(男性社員に対して)育児休暇を積極的に取らせるようにした」を選んだ回答者は11.2%にとどまった。この結果から同社は、「日本における男性の育児参加を促進するためには、職場での男性に対する育児支援を拡充することが必要だ」とコメントしている。続いて、「育児支援に努めている」と回答した管理職589人と、「育児支援に努めていない」と回答した管理職300人に対し、「日本企業がより一層の『社員の育児支援』を進めていくために必要なことは何だと思いますか? 」(選択式・3つまで回答可)と質問。結果は、「育児支援に努めている」と答えた人が選んだ「必要なこと」の1位は、「管理職以上の社員の意識改革」(54.8%)であった。一方で、「育児支援に努めていない」と答えた回答者が選んだ「必要なこと」では「経営者の意識改革、あるいは育児支援を推し進めるリーダーシップ」(40.0%)が1位。この結果から、育児支援に対する姿勢と当事者意識に関連があることが分かったとしている。最後に、「育児支援に努めていない」と回答した管理職300人に対して、育児支援に取り組まなかった理由を聞いた。その結果、「必要性を感じなかったため」を選んだ割合は、年代別にみると「60歳以上」(53.1%)、役職別にみると「会長・社長」(51.5%)が最多となった。また、「育児支援をするための財政的、人員的な余裕が会社にないため」を理由にしたのは、「社長・会長」が30.3%、「役員」が32.3%であったのに対し、「部長」以下では10%前後と、経営層と管理職における考え方の違いが浮き彫りになった。なお、社員数が1,000人未満になると、「社内に育児支援を行うための財政的および人員的余裕がない」と考える回答者が急増したことから、同社は、企業の規模と育児支援制度には関連性があると分析している。同調査は、経営層を含めた係長以上の管理職2,402人を対象とし、7月にインターネット調査によって行われた。
2015年10月23日中間管理職にはネガティブなイメージがつきまといます。時間がないだけでなく、上司に気を使い、部下に気を使い……と、疲弊してしまっている方も多いのではないでしょうか。そんな方にこそ読んでいただきたい一冊、『わりきりマネジメント 最小の労力で120%の成果を生む中間管理職の仕事術』(俣野成敏著、扶桑社)をご紹介いたします。多くのマネジャーは、山積みとなった仕事を効率よくこなすために、やたらと小手先の技(ショートカットキーとか、最新バージョンのパワポのスキルとか)を身につけようとしたり、苦手なことまで丸抱えしてアップアップしたり、「コミュニケーションが大切だ」と挨拶マシーンになって部下に煙たがられたりしがち。そんななか、「はっきりいって、それって無駄じゃん」とバッサリ斬り捨ててくれるのが本書です。マネジメントに関するいままでの思い込みを一掃してくれる、革命的な一冊ともいえるでしょう。そもそも、本書のキーワードである「わりきり」って、なんなのでしょうか。「わりきって考える」「わりきれない想い」など、わりきりから連想して思いつくのはこういったところですが、ビジネスの現場において、わりきりとは、具体的にどういうことを示すのでしょうか。■「わりきりマネジメント」とは?俣野さんは、盲点を鋭く突いてきます。「リーダーとマネジャーの違いとは何か、言えますか?」この問いかけにドキッとしたマネジャーの方は、いままで不要なベクトルに力を注いでいたかもしれませんよ。俣野さんによると、リーダーとマネジャーはまったく別のもの。双方の違いを理解し、それぞれの仕事の中身を分けることができれば、不要な仕事を思い切って捨てることができるといい切っています。また、マネジャーは、部下を特別に褒めたり、叱ったりする必要はないとも。部下の強みを発見し、そこに仕事を乗せていくのがわりきりマネジャー。部下に弱みがあったとしても、わりきりマネジャーは部下に弱みを忘れさせるのです。そうすることで、部下は強みをさらに生かし、自信をもって仕事をしてくれます。さらにわりきりマネジメントでは、部下を管理しません。特に出来のいい部下ほど自由にやらせて、その結果、部下はさらに気分よく能力を伸ばしていけるのでしょう。わりきりは、部下のモチベーションをいかにあげるかのマネジメント術ともいえそうです。ちなみに、「わりきりは自由を手に入れるための方法論」とまで俣野さんはいっています。■「人材育成をわりきる」とは?そうはいっても、いわゆる「使えない」部下については、どう対処すればいいのか、という声もあると思います。ローパフォーマーの部下というのは、みなさんご存知の「2:6:2」の法則で下位の2にあたります。どんな組織や集団でも、上位の2は優秀で、6は普通、残りの2は働かない、というアレですね。わりきりマネジメントでは、できる部下はある程度放置します。大多数である6に対しては教育を行い、パフォーマンスの向上へと導きます。では下位の2に対してはどうするのか?俣野さんの答えは「認知」です。できないからと切り捨てるのではなく、まず彼らの存在を認知する。なぜなら、組織の存続・成長に彼らの存在は欠かせないものだからと断言しています。そもそも、「2:6:2」の法則には基準がありません。プロジェクトの内容が変わったり、組織の構成が変わったりすれば、またその全体の「2:6:2」の法則が立ち現れます。つまり、下位の2は、大枠が変われば、上位の2にも化けかねない「備蓄」ともいえるのです。*他にも、「自分が苦手な人を育てたらステージが上がる」、「マネジャーにカリスマ性は必要ない」など、紹介したい名言が山ほど詰まっています。マネジャー職に行き詰まったら、あるいは行き詰まる前に、ぜひご一読をオススメします。(文/Kinkiii)【参考】※俣野成敏(2015)『わりきりマネジメント 最小の労力で120%の成果を生む中間管理職の仕事術』扶桑社
2015年10月15日京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は9月30日、連結経営管理ソリューション「GreenOffice Profit Management」に予算管理機能と原価管理機能を追加した新バージョン(Ver.1.8)を10月1日より提供を開始すると発表した。同ソリューションは、ERPなどの基幹システムから日々の実績データを取り込み、事業経営に必要な経営情報の見える化を行うことで、マネジメントサイクルを確立する管理会計ソリューション。新バージョンでは、「予算管理機能」と「原価管理機能」が追加された。追加された主な機能の特徴として、「予算管理機能」では、売上・経費・原価などの各種予算を策定でき、トップダウンとボトムアップの両アプローチで予算策定することが可能な点が挙げられている。また、予算シミュレーション機能により、複数のシナリオから最適なシナリオを選択し、正式な予算として採用することができるほか、期初に立てた予算を適切なタイミングで、経営環境の変化や直近の実績に応じて見直すローリング予算にも対応しているという。「原価管理機能」では、標準原価や見積原価と実際原価の差異をさまざまな切り口から分析でき、工場・工程・品種の切り口や改善活動の責任単位である部門切り口で差異分析することを可能としている。また、予算管理や業績管理と連動しており、会社業績と連動した形で原価低減活動を行うことができるほか、間接費の配賦にも対応しており、部門別・品目別での配賦が可能で、配賦基準も細かく設定することができるとしている。同ソリューションの価格は、20ユーザーで840万円(税別)~となっている。別途、導入費用・保守費用・ハードウェア費用などが発生する。同社は初年度でインテグレーション含め、2億円の販売目標を掲げている。
2015年10月01日製造業や病院など、24時間体制の職場で三交代勤務を導入している職場では、慢性的な睡眠不足が問題になっています。三交代勤務に従事する職員や工員の健康を守るために、管理職にあたる人はシフトを組む上でどのようなことに気をつけるべきなのでしょうか?三交代勤務のシフトによっては十分に休息できないことも三交代勤務者のうち、十分な睡眠を取れていないという自覚症状がある人は、シフトのなかで、夜勤が占める割合が多いことが分かっています。この理由は、夜勤の翌日に準夜勤があったり、準夜勤の翌日に日勤があったりするからです。上記のようなシフトでは、勤務終了から次の勤務までの間隔が短く、休息時間や睡眠の時間を確保できず、結果として睡眠不足になってしまうのです。しかも、このようなシフト組みでは時間にゆとりがないため、ストレスを感じたり、ヒヤリとしたり・ハッとするようなできごと(大きな事故に繋がりかねない状態)の発生率が上がる原因にもなると言われています。夜勤が続くと生体リズムが乱れる交代制勤務で夜勤の割合が多いと、睡眠不足につながってしまうことは分かりました。では、そのメカニズムはどうなっているのでしょうか?人間の体は日光を浴びることによって生体リズムを作っていると言います。人間の脳には、生体リズムを作る体内時計が備わっており、日光を浴びることでそれが刺激されます。体内時計が刺激されると、体温や血圧が上昇して、睡眠に向けた生体コントロールがはじまるのです。そのため、日光を浴びる時間が極端に少ない夜勤は、どうしても生体リズムが狂いやすくなってしまいます。本来、休息のための時間である夜に働く夜勤は、心身ともに負担がかかりやすい勤務形態なのです。生体リズムを合わせやすいシフト組みが大切三交代勤務者のなかには、日勤後に深夜勤を入れて、休みをまとめて取りたいと考える人がいます。しかし、たとえそれが従業員の望みだとしても、どこかでまとまった休みをとるからと、定期的な休息をないがしろにするようなシフトの組み方では安全面に問題があります。業務の都合上、そういったシフトを作らざるを得ない状況があるかもしれませんが、できるだけ睡眠時間を確保できるように心がけてください。例えば、勤務間隔と夜勤の連続回数に注意して、日勤・準夜勤・深夜勤・休日といった、生体リズムに同調しやすくしてあげるとよいでしょう。管理職には、従業員の健康を守る義務があるので、上質な睡眠と休息が取れるシフトとなるよう配慮を欠かしてはいけません。従業員の睡眠不足を改善し、よりよい労働環境を作っていきましょう。photo by pixabay
2015年09月30日安部晋三首相の唱える「女性が輝く日本!」というスローガンのもと、この夏「女性活躍推進法」が成立した。各企業において、女性の活躍に関する状況を把握し、行動計画を策定することを求める「女性活躍推進法」。さまざまな調査事項があるものの、特に注目されているのが女性管理職比率だ。政府は「2020年までに女性管理職比率30%」という目標を掲げ、各企業へ努力を求めていくという。世間的には少ないとされる女性管理職だが、上場企業の女性社長就任もさほど珍しいことではなくなり、女性管理職が今後ますます増加していくことは想像に難くない。男女問わず、誰しも役職に就くことでビジネスマインドは、大きく変化を遂げる。それがオンスタイルのファッションにどのような影響を与えるのか?ファッションポリシー、TPOに合わせたオンスタイルとは、ショッピングについて、株式会社フジテレビジョンの総合開発局新規事業開発センターの室長・八木祐子さんに話を伺った。――現在、総合開発局新規事業開発センターの室長ということですが、どのようなお仕事なのですか?秘書室や編成部を経て、14年に新しく立ち上げた本部署の室長に今年なりました。全部で8名の小さな部署ですが、さまざまな企業とパートナーを組みビジネスに繋げる取り組みを進めています。CM広告やテレビ制作のコンテンツを活用した収益モデルとはまったく違っていますので、その辺りを各企業にご理解頂くところから始めています。今春、銀座三越などの商業施設と組んでセミナー事業をスタートさせました。さまざまなパートナー企業とコラボレーションをしながら多種多様な事業を展開したいと思っています。――さまざまな企業と新たなビジネスを仕掛けていく、いろんな立場のお相手と会うことが多そうですね。テレビ業界ということで比較的自由な服装かもしれませんが、八木さんのオンスタイルにおけるポリシーを教えていただけますか?相手に不快感を与えないことを前提として、基本的には自分の好きなファッションで仕事をしています。通常は、今着ているようなモノトーン中心のカジュアルスタイルが多いですね。そしてオンスタイルとはいえ、どこかにトレンド要素を取り入れることも意識しています。ただ秘書室に在籍していた時は、当時のきまりでもあるワンピースにジャケットというスタイルでした。管理職だからというより仕事内容による服装の差が大きいかもしれません。今の方がずっとラフですから(笑)。――今日は、キレイめカジュアルといったスタイルですね。好きなスタイルで仕事をするとはいえ、管理職という立場になったことで、ワードローブの変化などはありましたか?初めて管理職として服装を意識したのは、編成部のデスク担当部長の時でした。その際は、「あぁスーツを買わなきゃ!」と思いました。ほとんど持っていなかったから(笑)。最初はスーツを着ることもありましたが、次第にTPOを判断してワンピースやパンツスタイルでもいいかなと思うように。ここ一番のスポンサープレゼンでは、ジャケットを着ることもありましたが、スーツを着たのは本当に最初だけでしたね(笑)。基本的に、カラダ馴染みのいいラクでキチンと見えるスタイルが好きなんです。――ラクでキチンと見えるスタイル、長時間仕事をしている方の言葉だなと思います。初めての人との会合、年齢や立場も上の方との会食も多いと思いますが、その際にはどのようなスタイルなのでしょうか?ワンピースやスカートスタイルが多いですね。もともとワンピースが好きなんです、キチンと見えるしラクでしょう(笑)。普段のオンスタイルでは、フラットな靴をあわせることが多いのですが、会食や会合にはヒールのある靴を履いたり、アクセサリーをあわせたり、華やかかつ“キチンと感”が出るようにします。――管理職になったことで、服の買い方やブランド選びは変わったりしましたか?また、お気に入りのブランドなどを教えてください。20代の頃は、銀座に渋谷に新宿にと、いろんなファッションスポットやブランドで買物をする行為を楽しんでいました。でも、編成部の管理職時代、突然の事件や事故における特別番組の放送対応を判断する立場となり、休日でもまったく気が抜けなくなったんです。そこで自然と買物時間を短縮しようと考えるようになりました。それ以降、伊勢丹新宿本店4階にあるプレシャスミックスでシーズンごとにまとめ買いしています。お店に行くと、今シーズンのアイテムの中から、私に似合そうな服を何十着かラックに用意してくれていて、2~3時間かけて選ぶ買物スタイルに落ち着いています。――すごい!では年4回、まとめて一気にお買物されるのですね。服は完全におまかせ?アクセサリーや靴も同じですか?とやや興奮ぎみでスイマセン…。アクセサリーやベルトなどは、同じブランドの方が使い勝手がいいので、プレシャスミックスで買うことが多いです。靴は、同ショップにセレクトアイテムとして置いてある靴か伊勢丹の靴売場へ。最後は、伊勢丹のデパチカでおいしいモノをパトロールして終了です。プレシャスミックスのスタッフとは、もう10数年のお付き合いになります。私の仕事、趣味嗜好、何を持っているか、を分かってくれているので、本当にスムーズに買物ができる。そしてトレンドアイテムをいい具合に差し込んでくれる。でも、選んでくれた洋服すべてを購入するわけではありません、予算もありますから。最後は、かなりの攻防戦を繰り広げています(笑)。――ビジネスで使用する小物などにこだわりはありますか?気にいっているものは、エルメス(HERMES)の手帳ですね。書きやすいですし、品があるピンクのレザーカバーがいい。服はモノトーンを選ぶことが多いのですが、小物はピンクや赤系を選ぶことが多いかも。名刺入れもピンク、スマホカバーは赤系の花柄、iPad miniカバーも赤と、フェミニンな色遣いにしています。あと小物ではないですが、お台場はかなり寒いので、これからの季節はユニクロ(UNIQLO)のヒートテック“極暖”は手放せません。シーズン前には、伊勢丹帰りにユニクロで買いだめしちゃうんですよ(笑)。これも一種のこだわりかもしれません。新たな組織を編成して、事業戦略を練り、精鋭揃いのスタッフをマネジメントする立場ながらも、どこかかわいらしい雰囲気が漂う八木さん。管理職だからとスーツに身を包むことはなく、自分らしいスタイルでいいのでは、とまったくもって自然体。しかし会食には華のあるスタイルで出向くこと、また商談予定の企業が手掛けるゲームのイメージをネイルにあしらうなど、相手を喜ばせるポイントはしっかり押さえている、そこが八木流オンスタイルの要かもしれない。
2015年09月26日あしたのチームは9月1日に、これまで特定の企業からの問い合わせに対して提供していたという、管理職専門の育成支援サービス「評価モニタリングサービス」の一般提供を開始した。同サービスは、まず管理職の行動特性を診断し、その後、人事評価クラウドサービスを利用しながら、クラウドシステムに蓄積された情報をもとに、評価者としてのマネジメントスキルを定量・定性の両面からのアプローチでレポーティングするという。具体的には、「期日管理」「目標設定」「中間レビュー」「評価」「フィードバック」の5つの指標を分析し、各4段階で「通信簿」を作成するとしている。また、四半期ごとに全管理職が集まる「レビュー報告会」を開くことで、優れた評価者の事例を社内に共有し、管理職のマネジメントスキル向上や社員の行動改善につなげていくという。価格は初回が一人あたり10万円、2回目以降は5万円となっている。また、「評価モニタリングサービス」は、同社が提供する人事評価サービス「コンピリーダー」を利用することを前提としたサービスとなっている。
2015年09月02日過労死問題が取り沙汰されるようになり、亡くなった方の睡眠時間も注目されることが多くなりました。睡眠不足は倦怠感を生みますから、モチベーションのダウンにもつながりかねません。こうした睡眠問題の改善のために、部下の家庭での過ごし方について、改めて考えてみてはいかがでしょうか。よく眠れる家庭とは?笑顔のあふれる食卓で食事を楽しみ、子どもと一緒に遊んだり入浴したりする時間をとって、夫婦揃って早めの時間に就寝する。そんな家庭では、自然と「健康的な食事・適度な運動・リラックスした入浴・早めの就寝」という眠りやすい環境ができあがります。家族とコミュニケーションをとることが、良質な睡眠につながるのです。家族との団らんが少なく、スマートフォンを片時も離さず操作し、絶えずテレビやパソコンなどを見つめ続けている方もいるのではないでしょうか?画面を見続けたあとに布団に入っても脳は光の刺激で活性化したままで、時間が遅いにもかかわらずなかなか眠れなくなってしまうこともあります。部下と家族の関係を改善させようこうした状況を踏まえて、管理職の方は、家族関係の向上を目的とした対話型セッションやゲーム、ロールプレイなどを取り入れ、部下の家族に対する接し方の改善を目指してみましょう。家庭内で起こりうるトラブルの芽を発見した際、どういった対応をすべきかを改めて考え直すことで、実際にそうしたケースに当たったときの心構えができます。また、部下が家庭で居心地が悪くならないような働かせ方についても学びましょう。具体的には、家族行事を理由とした有給をとりやすい環境を作ったり、極力残業しない体制作りをしたりといったことが挙げられます。実際に睡眠不足改善に役立つの?アメリカのペンシルベニア州立大学を中心とした研究グループが行った実験では、管理職や従業員に対し、家族を支援する職場になるように変えていったところ、指導を行ったグループの睡眠時間の平均は、それ以外の人の平均と比べて8分長いという結果が出たそうです。大きな差ではありませんが、睡眠時間の長さに加え、ストレスなく眠ることができるので睡眠の質の向上も期待できます。その結果、業務効率の改善に役立つ可能性は十分あると言えるのではないでしょうか。良好な家族関係というのは、一見、睡眠不足とは関係がないようにも思えます。しかし、居心地のいい家庭環境を整えることは、ストレスフリーにつながり、よりよい睡眠の実現へと結びついていくのです。部下が気持ちよく仕事ができる環境を作るためにも、管理職の方はぜひ意識してみましょう。photo by pixabay
2015年08月31日アドビ システムズは、従業員規模100名以上の国内企業の管理職1,031名(35歳以上の男女)を対象とした、管理職の業務の実態に関する調査結果「Management’s Work Survey」を公表した。調査期間は2015年8月14日~15日、Webアンケートによる調査となる。本調査では、管理職の全業務のうち、平均で27.5%が主業務以外の「庶務業務」という結果となった。また、最も多くの管理職が時間を費やしているのは「承認関連業務」(33.9%)となった。さらに、庶務業務の割合が40%を超えると回答した管理職は23.0%を占め、庶務業務に貴重な時間を費やしていることが伺える結果となった。庶務業務の非効率性について調査した結果、「社内(団体内)申請に関する承認」に関しては45.5%、「社外(団体外)取引に関する承認」に関しては53.0%もの管理職が「非効率」と回答。約半数の管理職が社内外に関わらず承認関連業務を非効率と感じていることがわかった。同社ではこの結果から、承認業務を効率化することが管理職の生産性向上の鍵であると結論づけた。同社では、社内外に関わらず、どこからでも承認作業が可能となる「Adobe Acrobat DC」を提供しており、同サービスの基本機能であるデジタルサインサービス「eSign」をクラウドサービス「Adobe Document Cloud」とつなげることによって、外出先でもモバイルデバイスから確認と署名(決裁)することを可能としている。現在同社では、「eSign」を体験することによって、銀座の豪華ディナーを堪能できるキャンペーン「そのビジネスディナー、アドビが持ちます。@GINZA」を実施しており、実際に「eSign」を体験したユーザーからは、「見積のやり取りなど迅速な対応が求められる時に便利だと感じた」「その場ですぐに承認してほしい時にお願いしやすい」といったコメントが寄せられたという。
2015年08月21日インテリジェンスHITO総合研究所は7日、女性の管理職意向に関する調査結果を発表した。対象は、全国の25~44歳で管理職経験のない女性 1,025名。期間は1月24日~25日。○異動経験がある人のうち「管理職意向あり」は27.6%異動経験の有無について尋ねたところ、70%が「異動経験なし」と回答した。また、「管理職意向があるか」を聞いたところ、「異動経験あり」の27.6%、「異動経験なし」の20.9%に管理職意向があった。異動回数別の「管理職になりたい理由」を見ると、異動回数3回以上、1回、0回と比較して、「異動2回」と回答した層の変化が最も大きくなった。項目ごとにみると、「年収を上げたいから」(52.4%)、「管理職という仕事に魅力を感じるから」(23.8%)に数値の落ち込みが見られた。一方、「自分の影響範囲を広げたいから」(38.1%)、「人材の育成・マネジメントをしたいから」(14.3%)と答える人の割合は増加している。「管理職になりたくない理由」においても、他の異動回数と比較して異動2回の層における変化が最も大きかった。全ての項目で異動1回の層よりも高い数値を示しており、それぞれ「自分には向いていないと思うから」(73.9%)、「責任が重くなるのが嫌だから」(54.3%)、「管理職という仕事に魅力を感じないから」(43.5%)、「役割に見合った収入が得られなさそうにないから」(26.1%)となった。
2015年08月10日インテリジェンスHITO総合研究所は8月7日、全国の働く女性1,025人を対象に女性の管理職意向について調査を実施し、「女性の異動経験と管理職意向の関係」に関する結果を公表した。調査対象は全国の25~44歳のメンバー層の女性1,025人、調査期間は2015年1月24~25日、インターネットによる調査となる。全国の25~44歳で管理職経験のない女性 1,025人に、異動経験の有無について質問した結果、全体の7割が今まで一度も異動した経験がないという結果となった。一方、これまでの異動経験と管理職意向の関係を見ると、異動経験がある人のほうが管理職意向が高いという結果に。また、最も管理職意向のある人が多かったのは異動回数が2回で、それ以上異動を重ねると、むしろ管理職意向は弱まっているという結果となった。管理職になりたい理由については、異動2回目のタイミングで「自分の影響範囲を広げたいから」「人材の育成・マネジメントをしたいから」という回答が増加。一方、管理職になりたくない理由については、異動2回目で「管理職という仕事に魅力を感じないから」「自分には向いていないと思うから」「責任が重くなるのが嫌だから」「役割に見合った収入が得られそうにないから」という回答が増加。同社は、今回の調査結果をふまえて、生き生きと活躍する女性管理職を増やすには、まず女性社員の異動を特段計画してこなかった企業では、一度社員の声に耳を傾け、最適な配置のあり方を検討することを提案している。また、本調査結果のように、2回目の異動が管理職に対する意識の分かれ目になる傾向が高いようであれば、それまでに管理職に対する前向きな意識を醸成するために、異動させる部署や人間関係、仕事内容を丁寧に計画することも勧めている。
2015年08月08日Facebookは7月30日、アカウントのセキュリティ管理ツール「Facebookでのセキュリティを強化」を発表した。セキュリティ管理ツールは、Facebookの利用者がアカウントのセキュリティを強化する方法をまとめたツール。利用者は管理ツールの指示に従い、自分で設定を行う。具体的には、Facebookにログインした状態で1カ月以上使用していないデバイスがあれば、まとめてログアウトできる。管理ツールではログインしているデバイスの台数が管理され、デバイスの台数を確認し、不要と感じたら即ログアウトできる。次に、自分のアカウントを他人がログインした場合に自動通知を出す「ログインアラート」機能の設定だ。アラートを有効にすると、万一他人にアカウントを乗っ取られた場合、登録したメールアドレスなどに通知できる。もう一つが、パスワードの保護だ。他人にパスワードを見破られないためのヒントを紹介している。保護画面から新しいパスワードへの変更もできる。Facebookのデスクトップ版はヘルプセンターにアクセスすればすぐに管理ツールを利用できる。モバイルアプリ版は近日中の公開を予定している。
2015年08月03日クラウド型出張・経費管理サービスを提供するConcur Technologiesの日本法人であるコンカーは7月27日に、世界各地におけるリスク情報を企業の管理部門が把握し、主に海外へ渡航する従業員の所在管理や、迅速な情報共有で、現地従業員の安全確保のための対応を支援する「Risk Messaging(リスクメッセージング)」の日本市場での提供開始を発表した。○リスク管理の実態経済のグローバル化が進む中、海外への出張はもはや当たり前のように行われている。にもかかわらず、従業員がどういった交通機関を利用して、どこにどれぐらい滞在しているのかなどの情報を、きちんと把握できている企業は多くない。コンカー 代表取締役社長の三村真宗氏は、安全配慮義務を取り巻く状況の変化について、次のように解説した。「90年代までと比較して、現在は政治リスクなどの予見が困難になっている。例えば、ヨーロッパの街で突然テロが起こる、といった状況が発生している。また、出張予約の仕方も、インターネットの普及に伴って、予約方法が多様化している。以前は企業が旅行代理店経由で手配を行っていたが、現在は従業員が自ら予約を行うケースが多く、企業側での管理が困難な状況となっている」(三村氏)三村氏によると、この従業員自身が予約を行う"勝手予約"が、企業の中で2~3割程度を占めているという。これでは、危機が発生した際に、企業は情報収集にタイムラグが発生し、最終的には旅行会社頼みにならざるを得ない状況となる。○従業員の旅程情報を一元化する仕組み「Risk Messaging」は、RISKLINE社が提供する世界中のリスク情報や各国のリスクレベル情報を取り込むとともに、コンカーが提供している出張予約ツール「Concur Travel」や、航空券・ホテルなどの予約・発券システムであるGDS(Global Distribution System)と連携し、従業員の出張旅程情報を一元化するという。従業員が勝手予約を行ったサービスに対しては、予約メールをコンカーに転送することによってコンテキスト解析され、あらゆる情報を一元化できる仕組みとなっている。「『Risk Messaging』では、企業ごとに設定したリスクルールによって、RISKLINE社が提供するリスク情報を、従業員の所在地に応じて動的にリスク情報を提供する。また、企業の管理部門は、リスク発生付近にいる従業員に、リアルタイムに安否確認のメールを送信することも可能だ」(三村氏)○世界中の状況を可視化記者発表会では、実際に「Risk Messaging」のデモンストレーションが行われた。管理画面にはマップが表示され、従業員の所在地や滞在していた場所には黒いアイコンが、リスクが発生している地点は青い丸が表示される。リスクレベルを5段階に分けて、国ごとに色分けされている。リスク情報は事件や災害、交通事故などさまざまな情報が警告される。日本国内のリスク情報としてはこれまで、国会周辺で行われたデモや御嶽山の噴火などが表示されたという。米国コンカーでは、2015年5月12日21時23分に発生した、フィラデルフィアでのAmtrak脱線事故の際に、同サービスを利用して、翌13日の朝8時5分までに、脱線事故現場周辺にいる19人の従業員の存在をつきとめ、安否確認メールを送信し、同日9時25分までに19人全員の安否を確認したという。リスク情報確認と安否確認の両方を兼ね備えた「Risk Messaging」を、同社は8月3日から日本で販売を開始する。初年度の販売目標は20社となっており、3年間で合計100社の導入を目標として掲げている。
2015年07月28日エン・ジャパンはこのほど、同社が運営する総合求人・転職支援サービス「エン転職 WOMAN」上にて、「キャリア意識」に関する調査を実施し結果を発表した。調査は6月3日~8日、同サービスを利用している20~40代の女性1,994名を対象に行われた。○女性が管理職を希望する理由は「収入・やりがい・自己成長」調査ではまず、「管理職になりたいと考えていますか?」と尋ねたところ、「管理職になりたい(16%)」「どちらかといえば管理職になりたい(30%)」と、46%の女性が管理職になりたい意向を示し、現状の女性管理職割合6.6%と比べてもかなり高い結果となった。未既婚別では、管理職を希望する既婚女性が51%と、未婚者の44%を上回った。続いて、「管理職になりたい」と回答した人に、そう思う理由について尋ねたところ、「収入を増やしたい(78%)」「仕事のやりがいを感じたい(70%)」「自己成長したい(54%)」が上位となった。「地位や肩書が欲しい」という回答は14%にとどまり、女性にとっての管理職は、ポジション以上に収入面や仕事のステージを上げたいという意向を反映していることが浮き彫りとなった。一方「管理職になりたくない」理由のTOP3は、「家庭やプライベートを優先したい(61%)」「業務負担が重い(47%)」「プレッシャーなく働きたい(44%)」だった。○既婚女性9割弱が「働き続けたい」と回答次に、「結婚、出産、育児などライフスタイルの変化があっても、ずっと働き続けたいですか?」と尋ねたところ、実に76%もの女性が「働き続けたい」と回答。特に、既婚者では9割近く(88%)にのぼった。働き続けたい理由としては、「経済的な自立の道は持っておきたい(69%)」「生活のために収入が必要(64%)」「社会とのつながりを感じたい(61%)」「家庭人以外の自分も持ちたい(59%)」といった回答が上位となった。○結婚出産後は「子供の手が離れたら以前と同様に働きたい」「結婚や出産などライフスタイルの変化とともに、働くことに対する意識は変化すると思いますか(変化しましたか)?」と質問した結果、「変化する」「変化するかもしれない」と回答した人は93%だった。具体的にどのような変化なのか尋ねたところ、最も多かったのは「結婚・出産後は少しペースを落として働くが、子供の手が離れたら以前と同様に働きたい(50%)」だった。特に、そう考える既婚者は56%と、2013年の同調査での47%から9ポイント上昇しており、ライフイベントが落ち着いたら独身時代のように働きたいという意欲の向上が見受けられた。○既婚者58%が「パートナーからのサポート」に期待最後に、ライフスタイルの変化があった際、パートナーや両親からサポートを得られやすい環境かどうか尋ねたところ、「はい」という回答は48%にとどまった。全体では「パートナーから協力が得られる」と回答した人は36%、「親から協力」は35%となり、誰からも「協力が得られない」という人は16%だった。ライフスタイルの変化を経験している既婚者は、「パートナーの協力が得られる」が58%と圧倒的に多く、パートナーとの連携が肝になっているよう。次いで「親の協力が得られる(36%)」と続き、誰からも「協力が得られない」と回答した既婚者は20%だった。
2015年07月17日保健同人社はこのほど、2014年度の管理職および新入社員を対象に実施した「理想の上司イメージ」の結果を明らかにした。調査は2014年4月1日~2015年3月31日にかけて行い、274人から有効回答を得た。「管理職」が理想とする上司イメージで最も多かったのは「面倒見がよい」上司だった。イメージに近い有名人としては星野仙一さんが挙げられている。叱咤(しった)激励のなかにも選手への信頼があり、ここぞという場面では選手を守ろうとする姿勢が、理想の上司イメージとして支持されたようだ。その他、「責任感が強い」「配慮ができる」などの特性を求める傾向が見られた。実際の有名人では誰が「理想の上司」かを管理職に聞いたところ、高倉健さんが1位となった。スポーツ界では2位に星野さん、5位に野村克也さんと、2人がトップ5入りを果たした。同じく野球関連では6位に読売巨人軍の監督を務める原辰徳さん、9位に世界の本塁打王として名高い王貞治さんがランクインした。「新入社員」が理想とする上司イメージで最も多いのも、管理職同様に「面倒見がよい」だった。実際の有名人としては、多彩な役柄をこなす俳優「堺雅人」さんが最も多く挙げられた。優しい口調や穏やかな雰囲気と、時折見せるコミカルな一面が、理想の上司として支持されたようだ。そのほかでは、「明るく振る舞う」「責任感が強い」が上位となっている。堺さんのほかに新入社員が選んだ「理想の上司」の有名人は、スポーツ界からはサッカーの長谷部誠選手と原監督がそれぞれランクインしている。
2015年07月02日保健同人社は、2014年度の管理職および新入社員274人を対象に「理想の上司イメージ」について調査を実施した。調査期間は2014年4月1日~2015年3月31日。○管理職の理想の上司イメージは?「管理職の理想の上司」のイメージを尋ねたところ、最も多い回答は「面倒見がよい」だった。イメージに近い有名人を聞くと「星野仙一」さんが最も多く挙げられた。2位は「責任感が強い」で、イメージに近い有名人は1位と同様「星野仙一」さんだった。3位は「配慮ができる」で、「高倉健さん」がイメージに近い有名人として挙げられている。4位は「理性的である」、5位は「分析力がある」だった。○新入社員の理想の上司イメージは?新入社員が理想とする上司イメージ1位は、「面倒見がよい」だった。イメージに近い有名人では「堺雅人」さんが選ばれている。2位は、「明るく振る舞う」で、有名人としては「明石家さんま」さんが最も多く挙げられた。3位は「責任感が強い」で、有名人としては「天海祐希」さんが最も多く挙げられた。4位は「理性的である」、5位は「創造性に富む」となっている。新入社員と管理職では、上司に求めるイメージとして「面倒見がよい」「責任感が強い」が共通している。理想の上司の選択カテゴリとして、管理職では「スポーツ監督・選手」と「俳優・女優」から選ぶ割合が多く、新入社員では「俳優・女優」と「芸人」から選ぶ割合が多かった。管理職は、実際に活躍している人物を理想としてイメージするようだ。
2015年07月01日東京大学(東大)は6月16日、これまで存在が不確かであった、電池の充電を早くする「中間状態」を人工的に作り出すことに成功したと発表した。同成果は東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻の山田淳夫 教授、西村真一 特任研究員らの研究グループによるもので、6月12日に独化学誌「Angewandte Chemie International Edition」に掲載された。電池には充電状態でも放電状態でもない「中間状態」があり、これが反応中に現れることで充電を早く行うことができるとする学説については、そもそもそのような状態が存在するのか、存在したとしてどのような場合に現れるのかという漠然な議論に留まっていた。今回の研究では、電気を蓄える物質の元素の構成比や熱処理の条件を最適化することで、室温で長時間安定に存在する「中間状態」が人工的に得られることを発見し、その存在を証明した。また、「中間状態」を分析した結果、電子の並びが縞状に規則正しく模様を描き、これを邪魔しないようにイオンが自発的にその位置を柔軟に変えていることがわかった。このような状況下では、通常観測される充電状態や放電状態よりも電子やイオンがはるかに高速に移動できることも判明。これにより、「中間状態」を発現させることが、充電速度を早くする上で重要な方向性となることが明らかとなった。同研究グループは「電池の充電速度を速くするための一般的な指標が得られ、これをもとに材料の開発を行い、充電条件を最適化することで、充電時間の短縮が効率的に行われる。電池の充電時間が短縮されることで、生活の様々な局面での利便性が向上することが期待される」とコメントしている。
2015年06月17日○ハードウェアとソフトウェアの「購入」の意味は大きく異なる前々回よりIT資産管理の中でも重要な位置を占めるソフトウェア管理について紹介しているが、今回はその締めくくりとして、ソフトウェアのライセンス管理の重要性について解説を試みたい。まず最初に抑えておきたいのは、ハードウェアを購入することとソフトウェアを購入することの間に存在する大きな差異についてだ。ハードウェアの場合は、購入するのはその「所有権」であるため、一度対価を支払えば自分たちのものとなると考えていい。これは、私達にとって馴染み深い通常の買い物と同じである。ところがソフトウェアの場合には、購入するのはあくまで「使用する権利」に過ぎない。このため対価を払っても自分のものとはならず、ベンダーが定めた使用許諾条件に従うことが義務付けられているのである。そしてソフトェアに関わる権利には、著作権と特許権がある。購入後もこれらの保護下にあるため、勝手に複製を行ったりプログラムを無断使用したりすることは許されない。にもかかわらず、ソフトウェアはその特性から複製が容易だ。そこで不正なコピーを防ぐなど予め使用範囲を決めておくために、ソフトウェア購入の際にはソフトウェア使用許諾契約書に基づいてメーカーと契約を交わすようになっている。使用許諾の方法としては、パッケージのシールを剥がしたり、インストーラの「同意する」ボタンを押したりするだけで締結されるものも多い。しかしこの使用許諾契約書、ほとんどが細かい文字が延々と羅列されているため、どのような内容が書かれているのか理解している人は非常に少ないのではなかろうか。しかし、契約は契約。認められていないかたちで利用すれば、契約違反扱いされてしまう危険がある。では、契約違反が露見した場合、どのような罰則が適用されるのか──例えば1台のPCにしかインストールできない使用許諾契約にもかかわらず10台のPCにソフトウェアをインストールしていた場合、「使用許諾契約書違反」、「知的財産権の侵害」、「著作権法の違反」といったように二重、三重もの罪に問われてしまう可能性がある。たとえ故意ではなくとも、違反金や賠償金などの制裁は免れないだろう。○利用者がインストールしたプログラム、5本に1本は違法コピー!?このようなソフトウェアの購入と使用に伴うリスクを低減するために企業に求められているのが、ソフトウェアのライセンス管理ないしはSAM(Software Asset Management:ソフトウェア資産管理)である。SAMとは、組織内のソフトウェア資産の有効な管理、制御及び保護のために、ライフサイクル全般にわたってソフトウェアの使用・保有状況などを管理する仕組みである。つまり、ソフトウェアを資産として適切に管理することが必要になるのだ。普及が進むクラウド環境であっても、SAM適用の必要性に変わりはない。ここでライセンス管理をめぐる国内の現状を見てみよう。最近の調査によると、日本におけるソフトウェア違法コピー率は減少傾向にあるという。また、ソフトウェアの権利保護支援や啓発活動を行っている団体では、組織内部の不正コピー通報窓口等が設けられているケースもあり、これにより組織内の違法コピー利用実態が露呈する場合もある。さらにはソフトウェアメーカーからのライセンス調査依頼に応じなかった、虚偽の報告をした場合、証拠隠滅の可能性を考慮し裁判所から証拠保全を実施されるケースもあるのだ。もしそうなれば通常業務はストップし、企業が受ける影響は計り知れない。ライセンス調査とは、ソフトウェアメーカーが製品ユーザーを対象に行う自社製品利用状況の調査依頼のことであり、基本的に断ることはできない。調査内容はインストール数、バージョン、エディション、インストールしているハードウェアなど非常に多岐にわたる。ライセンス調査依頼を受けた企業は、調査票に記されているこれらの細かい項目に正確に回答しなければならないのである。しかし、インストール済みのソフトウェアの情報や、ソフトウェアの保有を証明するためのメディア、ライセンス証書、パッケージの箱といった関連部材、それにプロダクトキーの情報など、どれも1回インストールしてしまえば普段は見直さないようなものばかりなのが実に悩ましい。だからといって正しい情報を記さずに調査票を提出すれば、内容に矛盾がなくなるまで再調査を求められ、修正を続けなければならない。実際、ライセンス調査の対応が終了するまで半年以上かかった企業の例もある。○複雑極まるライセンス管理はツールの活用をライセンス調査に対応できるようなライセンス管理を行うには、全PCが管理対象になっているか、PCの購入履歴/使用実態を収集できているか、ソフトウェアの購入履歴/使用実態を収集できているかなど、いくつかのポイントに注意しなければならない。インストール済みソフトウェアの棚卸し(実態把握)を定期的に行うことも大切だが、ライセンスにはさまざまな形態があるので、単に数の突き合わせだけでは不十分。例えば契約情報(ライセンス約款)に基づくライセンス管理を行うのであれば、アップグレードライセンスの場合、元のライセンスと現在使用しているもののライセンスの2つを紐付けて初めてライセンスの正当性が証明できることになる。つまりそれぞれのライセンス約款に基づく実態との突き合わせ管理が必要となるのだ。そこで、こうした複雑極まるライセンス管理を正確かつ容易に行えるように支援するのが、IT資産管理ツールである。一般的なIT資産管理ツールを使えば、各PCから収集したインベントリ情報からライセンス数と照らし合わせることが可能となる。ただし、前述のようにライセンス数とインストール数が合致していたとしても、ライセンス違反となるケースもある。加えて現在のインベントリ情報だけでは、アップグレードやダウングレードして使用しているソフトウェアライセンスの経緯を追うことはできない。そこで、ライセンスの契約内容まで管理することで、企業のソフトウェア利用の実態に合わせた正確なライセンス管理を行えるようなIT資産管理ツールも存在している。クオリティソフトが提供している「QND」の場合、88,000種を超える「ソフトウェア辞書」により、PCにインストールされた多種多様なソフトウェア情報を判別して名寄せを行うとともに、7,500種類以上の「約款辞書」で、アップグレード/ダウングレードライセンスやプリインストールライセンスなど、複雑なライセンス形態に対応できるようになっている。これによりコンプライアンスリスクを低減するだけでなく、ライセンスを効率的に利用することでコスト削減にもつなげることが可能だ。次回はスマートデバイス管理についてIT資産管理の視点から考えてみたい。
2015年06月15日イオンは6月11日、全国の「イオンシネマ」約30会場をインターネット回線で接続し、約1,000名の管理職が参加するダイバーシティ研修を実施する。○「介護」「育児」などをテーマに展開同社はダイバーシティ経営の実現を目指し、グループの女性管理職比率を2016年までに30%、2020年までに50%にするという目標を掲げている。2014年には国内グループ企業各社にダイバーシティ推進組織を設置し、実現に向けた基盤固めを行ってきた。2015年は、各社が策定したアクションプランを着実に実行する年と位置付け、キーマンとなる管理職を対象に、ダイバーシティ研修"ダイ満足"カレッジ「マネジメントコース」を開催する。同研修は、管理職一人ひとりにダイバーシティ経営の必要性の理解と参画意識の向上を促すことをねらいとしている。全国の「イオンシネマ」約30会場をインターネット回線で接続し、様々な企業で働く従業員が同じカリキュラムを受講する。同時に学び、互いの意見を共有することにより、新たな気づきを生み出すことをめざすという。研修は、「違いを活かす」「介護」「育児」など、ダイバーシティ経営を進める上で重要となるテーマを年間4つ設定する。その分野に造詣の深い有識者を招いての講演やテーマに沿った映画鑑賞、ディスカッションを行う。1テーマについて3回ずつ日を分けて開催する。6月11日には、第1テーマ「社会環境の変化とイオンの変革」を開催。7月は第2テーマ「違いを知り、違いを活かす」、9月は第3テーマ「『働く』と『介護』を両立できる会社へ」、11月は第4テーマ「『働く』と『育児』を両立できる会社へ」を予定している。(※画像は本文とは関係ありません)
2015年06月11日5月の下旬、まだ五月病は癒えない。「はぁ。やる気しない」そうつぶやく。「何をおっしゃってるんですの、ヤマナシ先輩。中間テスト、赤点になっても知りませんわよ」と、コモリに怒られる。スタバで文化人類学の勉強中。中間試験なんて、わけのわからないもののために。まるで中学か高校だ。そもそもこの科目、『となりのトトロ』に出てくるお父さんみたいな、のほほんとした人がやる科目じゃないのか。期末とレポートで十分だ。なのに、なぜ金八先生みたいな熱血教師が教鞭を握っているんだろう。「いいですかー。人という字は…」って、やめてください、それウソですから! つい授業中に叫びそうになってしまった。「いーよ。どうせ必修科目じゃないし。落としたって、別の教科で補えば」挙げ句、ついこの間の私だったら考えられないようなことを口にしている。タナカ先輩の悪い影響が出ている。コモリはバカにした感じで、はぁとため息をつく。それを悔しいとすら思えない。タナカ先輩はと言えば。連休前に彼の過去を知って、自分でも驚くくらいまったく興味のない話で、やっぱり彼と仲睦まじくなるのはムリなような気がした。結局、先輩はお金持ちの家に生まれて、将来も約束されていて。それなのにそのレールに乗ることから逃げてるだけの、ワガママな子どものように思えてしまったのだ。一方コモリは、彼が読モ時代を「黒歴史」だと片づけても、やっぱり憧れは消えていなくて。あれから、日々先輩のことを追っかけているらしい。「早く押し倒して、キスとかしちゃえばいいのに」ふいに言うと、コーヒーをすすっている最中だったコモリは漫画みたいにむせた。ぶっふぉっ、ぶっふぉっ。ふだんのお嬢様口調が台無しになってしまうような野太い咳こみ方だ。「ちょっ…いきなり何をおっしゃるのっ!? ハレンチなっ! わたくしと先輩は、そういう邪な間柄じゃありませんことよっ…もっと神聖な…魂と魂で惹かれあう運命的な間柄なのですわっ!!」魂で惹かれあう、ねぇ。ピュアすぎて、何を勘違いしているのやら。「またコモリちゃんが追っかけてきたよー…何とかしてよー…」と先輩は毎日のように私にLINEしてくる。惹かれあうどころか、ただの一方通行だ。勘違いは、私に対してもある。あの先輩の過去を聞いた日。私がふたりを置いて先に出ていってしまったのは、コモリに対して気を遣ってのことだったと思っているみたいだ。「タナカ先輩と巡り合わせてくださったこと、そのあとふたりにしてくださったこと。一生、感謝しきれませんわ」なんて。やれやれ、とは思わないけど。初対面のときみたく恨まれるよりはマシか。これからしばらく彼女とつるむことになるのだろうか。かつて、ユイやカズヤとつるんでたみたいに。やがて彼女もまた私の元を離れるときがくるのだろうか。今は彼女の方から寄ってきてくれる。近くまできてくれて、見覚えのあるおでこが判別できたら、あ、コモリだ、とわかる。もし彼女の方から寄ってこなくなったら、二度と彼女を判別できない。私という人間はそんな風に、どうしようもない問題を抱えている。ひょっとしたらユイもカズヤも、実はすぐそばにいるのかもしれない。気づかないだけだ。私が思うより世界は狭いのかもしれない。いたずらに、広く広く感じているだけだ。例えば、正面の席に座っているあのロン毛の男性。髪型さえ変えれば、体型はカズヤそのものだ。あ、目が合った。なんだかこっちに向かってきているようだが、気のせいだ。きっと私の後ろの席に、知り合いがいるのを見つけたか何かなんだろう。でも、声をかけてきたら? よぉ、イズミって。そんな、あんなに髪が伸び放題なのに、イヤだ。てか、なんでカズヤなんて思ったんだろう。似ても似つかない髪型なのに…。「よぉ、イズミ」え。男性は私の頭に手を置く。その手の感触に覚えがある。コモリも、彼のことを見ている。「…タニムラ先輩!?」コモリが言う。タニムラって、カズヤの苗字だし…ってか、知り合いなの? やっぱり私が思うより、世界はずっとずっと狭い。(つづく)【恋愛小説『彼氏の顔が覚えられません』は、毎週木曜日配信】 目次ページはこちら
2015年05月28日営業職に就いてはいるけれど、実は営業が苦手。それどころか、営業なんて好きじゃない。そんな方は、少なくないのでは?そこできょうは、『営業が死ぬほど嫌いでもラクに結果を出せる36のコツ』(嶋津良智著、ダイヤモンド社)をご紹介したいと思います。大学卒業後に入社したIT企業でトップ営業マンとして活躍したという著者が、タイトルどおり「営業で結果を出せるコツ」を紹介した書籍。第2章「ノルマなんて怖くない!最速最短で結果を出すコツ」内の、「条件が3つ当てはまれば、G0!契約が取れる4つの共通法則に照らし合わせる」を見てみましょう。■早い段階で見極めることが大事新規開拓営業を行なう営業にとって大切なのは、ムダな時間を減らし、効率的に契約につなげること。そのためには、「契約が取れそうな見込み客」を早い段階で見極めることが重要だと著者はいいます。そして、商談の際に次の4つの条件が揃っていると、その商談は受注に結びつきやすいといいます。■契約が取れる4つの共通法則(1)決裁者と直接会うことができているまず重要なのは、最終的に商品の購入を決めてくれそうな人に早い段階で会うこと。なぜなら早くに会って直接商談することができると、のちに契約に結びつく可能性が高いから。ポイントは、「誰が決裁者なのか」ということ。それは社長や役員であったり、会社によってさまざまですが、決裁者と話ができなければ契約には結びつきにくいということです。そこで商談の最中に「誰が決めるのか」をさりげなく聞き出し、できるだけ早くその人につないでもらえるよう、担当者にアプローチするといいそうです。(2)座って話ができている飛び込み営業先では、応接室や家のなかに通してもらえず、玄関先で立ち話のまま商談をしなければならないようなケースも。そんなときはお客様側もじっくり話が聞けないため、次の商談につながる確率は低いもの。逆に最初から座って話ができれば、受注に至る可能性は高いわけです。(3)お客様にニーズもしくは問題意識がある売り込みたいと考えている製品について、お客様がなんらかのニーズを持っていたり、それに関連する問題意識があったりすると、話は早く進むもの。そういう場合、あとは製品を選ぶか問題解決する手法を選択するだけだからです。(4)古い製品を使用しているたとえば事務機や通信機など、お客様が古い機器を使用していたとしたら、買い替えのニーズがあるかないかは別としても、契約に結びつく可能性は高いもの。■3つ以上の条件が揃えばOK!著者によれば、商談の最中に「このお客様は、“4つの条件”のなかの3つ以上が揃っているな」と感じた場合は契約に結びつく可能性が高いそうです。他にもわかりやすいコツがたくさん紹介されているので、営業の仕事で悩んでいる方は手に取ってみてはいかがでしょうか?(文/印南敦史)【参考】※嶋津良智(2015)『営業が死ぬほど嫌いでもラクに結果を出せる36のコツ』ダイヤモンド社
2015年05月25日働く女性たちに、キラキラしただけではないリアルなエピソードを聞いていくこのシリーズ。今回は、自分が目指したわけではないけれど、営業という職につくことになって、そこで奮闘した女性に話を伺いました。転職するたびに、なぜか営業職や営業に近い仕事への異動を命じられるAさん(29歳)。負けず嫌いな性格からか、どこでもそれなりに仕事のコツをつかみ、業績をあげ、転職のたびにキャリアアップしているAさんの話の中には、仕事というものは、やっているうちに適性が見えてくることもあるのかもしれないと思えてくるし、女性がチームリーダーになるための極意もあるような気がしました。○「人の人生をなんと思ってるんだ」という怒り――Aさんは最初はどういう仕事を希望して働いていたんですか?WEB系の会社で、ディレクターをやりたくて入社したんですけど、なぜか2年したら営業に異動することになりました。後で聞いたところによると、大人しそうに見えたから、なんでも従順にやるだろうと思って異動させられたようですが、実際の私の性格はぜんぜん違っていたので……。――実際にはどういう性格なんですか?もともとは大人しいというか、心を開いた人以外にはあまり親しくできないし、プレゼンとか人と話すのも苦手だったんです。でも、異動のときに上司から、「むいてないと思うけどやってみれば」って適当に言われたら怒りが湧いてきて従順ではいられなくなりました。しかも、テストでも営業の適性はまったくなかったのに。それで、人の人生をなんと思ってるんだろうと思ったら腹がたって、それなりに違和感を全部ぶちまけたら、一年後、営業成績は標準だったのにボーナスは最低の査定になってしまいました。後で言わなきゃよかったと思いましたけど、社内営業の大切さを学びました。――営業の仕事は向いていないと言いながらも、ちゃんとやりきっちゃったんですねそうですね、負けず嫌いなのと、2度とやりたくない分やるだけやってから辞めようと思ったので。でも、一時期は気持ちが本当に不安定で、欝アニメに逃避したりロック音楽を爆音で聞いたり、金沢の忍者寺で手裏剣を買って胸ポケットに忍ばせたりしていました。――それは、護身用というか、怒りの表現なんですかね……。営業の仕事は具体的にはどういうものだったんですか?その会社は、テレアポするなら一日100件は当たり前、飛び込み営業も一日に4~5件はやれと言われるし、事務的な仕事は9時から18時のあいだにはするな、その時間帯には会社に帰ってくるなって感じだったんですね。営業にいる同僚も上司も大学まで運動部だったような体力のある人ばかりでしたし、売る商品や会社の性格にもよるかもしれませんが営業は体力勝負だと思いましたね。でも、営業先の担当者の性格によってどういうやり方が合うかもわかることも増えて、顧客折衝力がついたのは良かったです。どんな人にも、その人にあったヨイショができるようになって……。○ループアニメのようにまた営業職へ――それで次の会社に移ったらまた営業になってしまったと……そうですね。大手のトップダウンに辟易としたので今度はベンチャー系のWEB制作会社に行ったんですけど、同年代のディレクターに比べたときに、一社目の営業で培った顧客折衝力が上司の目にとまってしまったみたいで、結局、入社して一年したら営業をすることになりました。――クレーム対応や折衝ってどうやっていたんですか?こういうとあれなんですが、自分より偉い人に尻拭いしてもらえるようあらかじめ仕込んで、あとは笑顔で言うべきことを言って、終わったら早めに立ち去ることですね。――そういうものなんですね……。二社目の営業は一社目とは違っていたんですか?そうですね。テレアポや飛び込みはなくなって、問い合わせがあった案件に対してコンペで勝ち取るようなものになりました。その分、数はうてないので逃げ場はなかったんですけどね。でも、前職では無駄なことこそがいいとされていたんですけど、二社目では無駄をなるべく少なくしようという方針だったので、やりやすかったです。――そこを辞めたのはなぜだったんですか?やっぱり、営業職よりも、クリエイティブに関わっていたいという思いはあったんです。でも、その会社のディレクターはなかなか激務で、仕事に時間をかければかけるほどいいものができるという感覚だし、仕事とプライベートの区別もない。もし、自分がこれから異動願いを出して、それが通ってディレクターの仕事に戻ったとして、30代になったときにそんな激務をずっと続けられるのかなという疑問があったんです。○体力とやりがいのバランス――それで、三社目に転職したわけですね。今度はどのような仕事だったんですか?今度もWEBディレクターを選びました。今まではWEBサイトの構築に関わっていたんですが、今度はWEBサイトの運用に関わる仕事です。今は10人のプロジェクトのリーダーで課員のマネジメントをする状態です。――今までと違うところはありましたか?今関わっているプロジェクトは、ちゃんと定時か、ちょっと残業したくらいで帰れる安定した仕事なんですね。今まで残業の多い仕事ばかり関わってきたので、正直6時に家に帰ってもすることがありませんでした。そのことにびっくりしたし、はじめは思ってたより辛かったです。あと、安定しているぶん、大きな達成感のあるワクワクした仕事をするという感覚とはまた違うんですよね。わかりやすいお祭り感はないのですが、今の業務の中にもちゃんと種類の違うワクワクはあるので、それを見つけて大事にできるようになりたいと思っています。――確かに、仕事で得られるワクワクと激務って今はまだセットになっていることは多い気はしますね。まあでも、私のチームもほぼ女性ばっかりで、シングルマザーの人とか、これから育休に入る人とかもいるし、良い環境ではあると思います。プロジェクトが変われば業務内容も変わり、前のようなクリエイティブな仕事で残業が増えることもあるかもしれませんが、残業代がきっちり出る職場なので、30歳からの働き方としては、いいんじゃないかとは思います。もしかしたら、また別のやりがいを求めてベンチャーに戻りたいなんて思うことはあるかもしれないけど……。――やりがいと安定のバランスは難しいですね。この職場で学んだことってありますか?私は一社目で営業になったときに、超サイヤ人じゃないけど、覚醒して言いたいことが言えるようになったんです。でも、今のプロジェクトのチームの女性たちは、言いたいことがあっても口ごもってる人がほとんど。私は、自分が言いたいことが言えるようになっていたから、この感覚がわかんなくって「この人たち、何も考えてないのかな?」って思ってたんです。でも、この会社でリーダーになってからは、しつこく聞くようにしてますね。だいたい10回くらい聞いてやっと本音を言ってくれるんですよね。だから、最初に聞いて、またしばらくしたら聞いて……と何度も何度も聞いています。――その感覚、すごくわかります。私も最初にいた会社で、会議でも不満があっても言わぬが花って感じがあったので、それに慣れてしまっていて、今でも説明を求められるとアワアワするときがありますだから、リーダーになったら、そこを蔑ろにしちゃいけないなと思いましたね。――三社で仕事をしてみて、気づいたことはなんですか?テレアポや飛び込みの多い会社の営業職に限って言えば、人材は使い捨てだと思われているのではないかと疑問に思ったことはありますけど、転職するときには力にはなっていて、それに気づけたことが本当に良かったです。あのときのブラックな働き方を肯定はしていないけれど、思っていたより戦える自分を見つけられたという意味ではよかったとは思っています。○まとめ今回、印象に残ったのは、ワクワクする仕事をやりたければ、長時間労働で仕事とプライベートの区別もあいまいなことが多く、定時で安定した働き方をしたければ、あまりワクワクした仕事がないという部分です。とはいえ、本当はどの仕事でもやってみるとその仕事ならではの種類のワクワクもあるのですが、「お祭り」感や「ハレ」感がないとわかりにくく、なかなかそこに気づけないことも多いものです。そんな職場が多いので、30代を迎える頃に、結婚や出産を考えると、安定した仕事を選ぶ女性も多いのではないかと思います。もちろん、これは男性でも同様ですね。でも、よくよく考えたら、やりがいと長時間労働が必ずセットになっているのではなく、定時に帰れるけれど、ワクワクした企画に携われる働き方をすることは本当に無理なのでしょうか……という疑問に気づかされたインタビューでした。西森路代ライター。地方のOLを経て上京。派遣社員、編集プロダクション勤務を経てフリーに。香港、台湾、韓国、日本などアジアのエンターテイメントと、女性の生き方について執筆中。現在、TBS RADIO「文化系トークラジオLIFE」にも出演中。著書に『K-POPがアジアを制覇する』(原書房)、共著に『女子会2.0』(NHK出版)などがある。
2015年05月19日NECは5月13日、アパレル業界特有の商品管理や取引形態に対応したクラウド型の販売管理サービス「アパレル業向け N-town(エヌタウン)販売管理」を発売した。月額利用料は1IDあたり1万3,000円から(税別)。今後3年間で1,000社への販売を目標とする。新サービスは、色・サイズ別の商品管理機能や、店舗での売上・在庫情報をタブレット端末に入力することで、アパレル業界に多い取引形態である消化取引を含めた本部でのリアルタイムな情報把握を可能とする店頭情報管理機能などを提供するもの。中堅中小企業向けに各種のクラウド・サービスやコンサルティング・サービスをワンストップで提供する同社のクラウド型ビジネスプレイス「N-town」の販売管理サービスを基に、オーシーシー情報センター(OCC)と共同開発した。同サービスは、アパレル業界特有の色・サイズ別の商品管理機能や、入荷商品を得意先・店舗別に振り分ける出荷振分け機能を装備。また、各店舗での売上情報や在庫情報を販売員がWebブラウザに対応した端末から入力することで、消化取引を含めて本部でのリアルタイムな情報把握を可能とする店頭情報管理機能を提供する。これらにより、店舗での正確な在庫情報に基づいた接客対応や、売れ筋商品のタイムリーな店舗間移動による在庫適正化、販売機会ロスの防止などを実現するという。月額料金のクラウド・サービスのため、初期投資の抑制や、事業拡大に応じた柔軟かつ迅速なシステム拡張、費用最適化が可能としている。また、インターネット上のN-townポータルから会員登録することで、同サービスの契約や利用を簡単な操作で実施可能とのことだ。同サービスの第1号ユーザーとして、婦人靴の企画販売などを行う大阪市のハヤシゴに提供するという。同社は、全国の百貨店や総合スーパーなどに展開する61の直営店において、販売員にタブレット端末を配布。同サービスを利用して売上情報や在庫情報を店舗内で入力することで、従来は各店舗から1日1回送信するFAXを基に本部で行っていた入力業務が不要になると共に、本部での迅速な情報把握を実現するとしている。また、従来は手作業で行っていた出荷振り分け業務を同サービスで自動化することなどにより、販売管理業務に要する時間・工数を従来比で1/3程度、削減を見込んでいるという。NECはハヤシゴへの提供実績を活かし、OCCを始めとする同社の販売店と連携して同サービスを拡販すると共に、同サービスへの日報機能などの追加を予定している。また、建設・資材向けなど、今後もN-townの販売管理サービスを基にした特定業種向けサービスの発売を検討しているという。
2015年05月13日○狙われやすいソフトウェアの脆弱性前回 はIT資産管理におけるソフトウェア管理の位置付けについて説明するとともに、ソフトウェア管理の中でもアプリケーションの種類の管理と制御について紹介した。第五回目となる今回は、ソフトウェア管理における脆弱性の管理について詳しく解説することにしよう。まずソフトウェアの脆弱性管理の基本となるのが、OSやミドルウェア、アプリケーション、それにウイルス定義ファイル等を常に最新の状態にしておくことである。なぜその必要があるのかというと、ウイルスやサイバー攻撃の手法として圧倒的に多いのが、ソフトウェアの脆弱性を悪用したものだからだ。セキュリティベンダーなどにより一般に公開された脆弱性というのは、攻撃者にとって最も狙いやすいもの。だからこそ、脆弱性を解消するセキュリティパッチが配布されたらいち早く適用しなければならないのである。そして数あるソフトウェアのなかでも特に注意が必要なのが、JavaやAdobe Reader、Adobe Flash Playerといった基本的なソフトウェアとブラウザ類である。脆弱性というとまず思い浮かぶのはOSかもしれないが、実はOSの脆弱性については過去の数々の教訓から対策が進んだこともあり、以前ほどは狙われにくくなっていると言われている。とはいえ、アップデートを確実に実施する必要があることは言うまでもないが……。一方、JavaやAdobe Reader、Adobe Flash Playerなどの場合、大抵のPCにインストールされているにもかかわらず、OSほどには更新やパッチ適用が迅速に行われずセキュリティ対策が進んでいないのではないだろうか。そのため攻撃者側からも、攻撃成功率の高い"格好の標的"とみなされていると思われる。それゆえ、IT管理者としては、社内のユーザーに対して各自のクライアントPCに入っているソフトウェアのアップデートを必ず行うよう呼びかけることになるわけだが、実際のところすべての社員にそれを守らせるというのは非常に難しい。忙しい業務の最中、PCの画面に「いますぐ更新してください」というアラートが出現した際に、そのままキャンセルしてしまったという経験は誰にでもあるはずだ。さらに、ほとんどの社員がしっかりと決まりを守ったとしても、1人でも守らない社員がいれば、その人のPCがウイルスなどに感染して社内全体に拡がってしまうことになりかねない。「最低のセキュリティレベルが全体のセキュリティレベルを決める」というのは、セキュリティの基本中の基本なのだ。そうなってくると、IT管理者が社内のPCのパッチ適用状況を把握せねばならなくなる。しかし、すべてのPCを1台ずつ手作業で確認していたら途方もない時間と手間がかかってしまうことだろう。それに人手で確認する以上、うっかり見逃してしまうといったミスはどうしても避けられない。○社内のPCの脆弱性を自動的に把握するツールも登場そこで求められるのが、IT資産管理ツールである。IT資産管理ツールを使えば、社内のどのPCに何のソフトウェアのどのバージョンが入っているかといった情報を自動的に集約し、一覧として確認することができるようになるのだ。ニュースなどで深刻度の高い脆弱性が報告されていたら、対象となるソフトウェアを検索してバージョンを確認する。そこで脆弱性のあるバージョンのソフトウェアが使われていることが判明した場合には、最新のパッチ等が配布されているかを調べ、配布されていれば急遽、全社にアップデートを呼びかけるようにするのである。これだけでも、IT資産管理ツールを使わなかった頃の状況と比べ格段に全社のセキュリティレベルが向上するはずである。しかし昨今の脅威の動向を鑑みれば、IT資産管理ツールを活用する際にもう1つ気をつけておきたいことがある。前回も説明したように、企業のPC1台には平均して2000以上ものソフトウェアが存在していると言われている。それに伴い、脆弱性の有無を確認しなければならないソフトウェアの種類も日に日に増えているのだ。さらに、これに関連して、脆弱性が報告される頻度も高くなってきている。例えばIPA(情報処理推進機構)が発表している脆弱性対策情報を見れば、ほぼ毎日のように何らかのソフトウェアの脆弱性が警告されていることがわかるはずだ。これだけ煩雑な状況になってくると、IT資産管理ツールで情報を把握しつつも、ソフトウェアの脆弱性を自動的に発見して最新のパッチ適用を支援してくれるようなツールもまた欲しいところだ。既にそうしたソリューションは提供されており、クライアントの脆弱性を自動で検出するクラウドサービスを提供するクオリティソフトの「ISM CloudOne」が該当する。「ISM CloudOne」は、毎日更新される「セキュリティ辞書」にもとづいて、セキュリティパッチの未適用など脆弱性のある端末をリストアップし、レポートを生成する。またグローバル企業では海外の拠点ごとに異なるウイルス対策ソフトを使用しているケースが多いが、「セキュリティ辞書」は多数のウイルス対策ソフトに対応しており、しかも同一製品であっても検知エンジンのバージョンや言語の種類まで含めて脆弱性の自動診断が可能となっている。攻撃手法がますます複雑化、高度化していくなか、これからの企業のセキュリティのあり方を考えるならば、「ISM CloudOne」のようなIT資産管理ツールを選択することが最適解となると言っていいだろう。そして煩雑な作業から解放されたIT管理者には、より戦略的なIT活用にリソースを注いでもらいたい。今回は、ソフトウェア管理におけるソフトウェアの脆弱性管理について紹介した。次回は、ソフトウェアのライセンス管理の重要性について言及することとしたい。
2015年04月27日