京都府京都市の京都国立近代美術館4階・コレクションギャラリーで6月6日から8月16日の間、ハリウッド・ミュージカルの世界をポスターで伝える展示会「ポスターにみる ミュージカル映画の世界」が行われる。○オリジナル版のポスターを中心に展示同展は、トーキー技術の到来とともにハリウッドで高度な発達を見せ、20世紀の大衆娯楽の代名詞として君臨した「ミュージカル映画」に光を当てるポスター展。「アニーよ銃をとれ」(1950年)、「バンド・ワゴン」(1953年)、「雨に唄えば」(1952年)、「パリの恋人」(1957年)、「足ながおじさん」(1955年)などの54点のポスターが展示される。また、6月27日と28日には映画上映会や、7月12日にはギャラリー・トーク「映画史からポスターを読み解く!」などの関連イベントも予定している。開催日時は6月6日から8月16日の9時30分から17時まで。なお、会期中の金曜日は20時まで開館(6月12日を除く)。毎週月曜日は休館日(7月20日は開館し、翌21日休館)。観覧料は一般430円/大学生130円/高校生・18歳未満無料。関連イベントの詳細については、同展のサイト内資料を参照。
2015年06月04日京セラは、京セラ美術館(京セラ本社ビル1階)において、2015年特別展「輝ける伏見 鳥羽離宮と平安の栄華」を開催する。会期は6月27日まで。開館時間は10:00~17:00(※入館は閉館の30分前まで、会期中無休)。入館料は無料。鳥羽離宮は、「都遷りの如し」(扶桑略記)と言われた白河上皇による鳥羽離宮の造営(1086年)と院政の開始から、それを引き継ぎさらに離宮を拡大した鳥羽上皇が崩御する1156年までの70年間において、平安京とともに政治、文化の中心地となった。同展では、鳥羽離宮跡から発掘された遺物、平安末期に伏見が輝いた時代の肖像画、古文書など約60点を展示する。なお、京セラ美術館では特別展の展示品以外に、パブロ・ピカソの「銅版画347シリーズ」をはじめ、日本画、洋画、彫刻、工芸品などをコレクション・展示している。現在の展示内容については同館のWebページにて確認してほしい。
2015年05月29日クリエイト・レストランツは5月27日、京都・四条河原町に抹茶専門店「MACCHA HOUSE 抹茶館」(京都府京都市)をオープンした。同店は、シンガポールや香港を始め、アジア圏を中心に12店舗を展開している。伝統的な日本の抹茶文化を海外展開すると共に、海外でアレンジされた抹茶文化を日本に逆輸入し、"JAPAN SECOND WAVE"というコンセプトで展開していくとのこと。海外でアレンジされたオリジナルメニューの他、日本国内限定のオリジナル抹茶ドリンクやスイーツを提供する。ドリンクメニューには、客の目の前でたてた抹茶を使用するという。同店では、京都の老舗茶商「森半」の抹茶を使用している。ドリンクメニューとしては、和菓子付きの「森半抹茶」(全3種・各500円)のほか、アメリカ・ニューヨークで人気という「カスタマイズ抹茶ラテ」(550円~)も提供。厳選した抹茶3種(抹茶萬歳・抹茶みどり・抹茶あおい)とミルク3種(ミルク・豆乳・アーモンドミルク)をそれぞれ自由に選んで自分だけの"オリジナルブレンド"を注文できるメニューとなる。抹茶とマスカルポーネチーズを使用したスイーツ「抹茶ティラミス」(550円)も提供する。すっきりとした味わいに仕上がっており、器に升を使用することで、ヒノキの香りが抹茶の味や香りを引き立てるとのこと。その他にも、パフェや純氷のかき氷、フードメニューの「おばんざい八種御膳」(850円)なども取りそろえる。なお、同店の営業時間は10:00~22:00(21:30ラストオーダー)。席数は26席で、無休となる。※価格は全て税別
2015年05月27日東京・六本木の国立新美術館で開催中の「マグリット展」の累計入場者数が20万人に達したことを記念して5月25日、20万人目のお客様への記念品贈呈のセレモニーが行われた。「マグリット展」チケット情報20万人目の来場者となったのは、東京都武蔵野市在住の紺野敏江さんとあすかさんの親子。運動会の振替休日に本展に足を運んだとのことで、国立新美術館の青木保館長から記念品が贈られた。紺野さんは、一緒に来場したという娘さんとともに写真に収まり、「だまし絵風の絵が楽しめるので意味を考えながらゆっくり回りたい」と笑顔でコメントした。東京では13年ぶりとなる、ルネ・マグリット作品約130点が集結した大回顧展「マグリット展」は国立新美術館 企画展示室2Eにて、6月29日(月)まで開催中。同美術館は毎週火曜が休館日だが明日の5月26日(火)は臨時開館。5月30日 (土)、31日 (日) は毎週金曜日と同じく午後8時 (最終入場は午後7時半) まで開館。当日券は一般 1,600円、大学生 1,200円、高校生 800円で販売中。
2015年05月25日東京都・竹橋の東京国立近代美術館は、事典をひもとくようにAからZまで36のキーワードにそって、多面的に美術館そのものを紹介する展覧会「No Museum, No Life?―これからの美術館事典」を開催する。会期は6月16日~9月13日(月曜休館、ただし7月20日は開館し、7月21日に休館)。開館時間は10:00~17:00(金曜は20:00まで)。観覧料は一般1,000円、大学生500円、高校生以下および18歳未満無料。同展は、事典をひもとくようにAからZまでの36のキーワードにそって、作品はもちろん美術館の設備や活動、そこに集う人々まで多面的に美術館そのものを紹介する展覧会。「No Museum, No Life? 」というタイトルには、美術館を楽しむことで人生が豊かになることと、過去の作品を未来へと守り続けていく美術館が持つ役割が込められている。展示作品は、国立美術館5館(東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館、国立新美術館)の所蔵作品の中から厳選した、ルノワール、ロダン、マルセル・デュシャンや岸田劉生など、幅広い作品約170点が展示される。なお、作品を鑑賞するだけでなく、「名画を鑑賞する人たち・・これもアート?」、「なぜ、美術館のなかはやたらと寒いのか?」、「作品はどんなふうに保管されていて、どんなふうに運ばれるの?」、「裸体ってアートなの?」といった、観覧者が持つ疑問にも、展示を通して答えるような構成となっており、作品が持つ高い芸術性はもちろん、そこに新しい楽しみ方を掛け合わせることで、美術館初心者から上級者までがそれぞれの目線で楽しめる展覧会となっている。会場構成はトラフ建築設計事務所、グラフィック・ デザインは建築設計事務所アトリエ・ワンに在籍したこともあるデザイナー neucitora 刈谷悠三氏が担当。まるで美術館をテーマにした巨大な事典の中を歩くような感覚が味わえる展示空間が創り上げられている。また、関連イベントとして、本展企画者である桝田倫広氏(東京国立近代美術館研究員)と新藤淳氏(国立西洋美術館研究員)によるギャラリートークが開催される。開催日時は6月26日18:00~19:30、7月11日14:00~15:30、8月28日18:00~19:30。申込不要、参加費無料。ただし、展覧会の観覧券が必要となる。そのほか、7月31日~8月2日の間、夏の週末に美術館を楽しむ特別イベントとして、シンポジウムのほか、美術館前庭での映画上映会や飲食の提供などが企画されている。詳細は後日発表されるということだ。
2015年05月21日京都センチュリーホテルは5月15日~9月15日の期間限定で、屋外型チャペル「CHAPEL LEHUA(チャペル レフア)」前ガーデン(京都府京都市)にて、夏季限定「星空テラス~Cafe & Bar」をオープンした。同企画は2012年に初開催され、今年で4年目の開催となる。天体望遠鏡等の光学機器メーカー・ビクセンの「宙(そら)ガール」とのコラボレーション企画で、望遠鏡などの設置も行うとのこと。同店では、「ロマンティックな『空間』と『食』」を提供する。ドリンクメニューとしては、惑星をテーマに、「マーズ(火星)」「ジュピター(木星)」「ヴィーナス(金星)」など、「星空テラス」限定のオリジナルカクテルを用意。ノンアルコールカクテルも用意しているという。フードには、洋食や和食、スイーツプレートなどのメニューを同ホテルの各レストランからラインアップ。「自家製和牛のローストビーフ」(2,000円)や「自慢のお出汁と料理長厳選の季節の食材で丁寧に作り上げたおばんざいセット」(1,500円)などを提供する。また、同店に来店した人はビクセンの天体望遠鏡、双眼鏡、天体観測ベッド「ソラリラ」なども無料で使用できるため、星空を眺めながらカフェを利用できるとのこと。ほかにも、女性限定でモエ・エ・シャンドンとのコラボレーション企画も行う。同社のシャンパン「モエ・エ・シャンドン・ブリュット・アンペリアル」や「星空テラス限定カクテル」を含む約20種類のドリンクが飲み放題(120分)となる「モエ・エ・シャンドンフリードリンクプラン」を女性限定で3,500円(サービス料込)の特別価格で提供する。同企画は、5月の金・土・日曜日および6月の月・火・水曜日の限定開催。7月は浴衣で来店した人限定で行う。なお、通常価格は4,500円(サービス料込)となる。「星空テラス~Cafe & Bar」の営業日時は、5月15日~17日および22日~24日、5月29日~9月15日の18:00~21:30(フードラストオーダー20:30・ドリンクラストオーダー21:00)となる。※価格は全て税込
2015年05月15日京都センチュリーホテルは6月30日まで、同ホテルのスイーツブティック「joie joue(ジョアジュー)」(京都府京都市)にて夏のフルーツを使用したスイーツ5種を販売している。同店では、ケーキの新作4種に加え、昨年好評を博したというマンゴーを使用したロールケーキ「来る来る小夏」も復活販売する。それぞれのケーキには、マンゴー・オレンジ・パイナップル・ピンクグレープフルーツ・バナナなど夏が旬のフルーツをトッピング。生地にはココナツ、クリームにはマンゴーがアクセントのクリームを使用するなど、細部にまで夏のフルーツをあしらった。「ココトロピック」(540円)は、軽く焼き上げたココナツのダコワーズに、パッションとバナナ、マンゴーのピュレとサワークリーム、カスタードクリームを組み合わせたケーキ。「オランジュブラン」(540円)はオレンジジュレとサワーミルククリームのムースケーキで、底にはビスキュイを敷いて香ばしく仕上げた。暑い季節でもさっぱりと味わえるスイーツとのこと。「モンテリマールピスタチオ」(540円)は、濃厚なピスタチオムースに、ピンクグレープフルーツとハチミツで漬けたグレープフルーツピールを添えた一品。アーモンド、ドレンチェリー、グレープフルーツピールにユズのミンチをトッピングした。「マンゴープリン」(480円)は、ココナツミルクのブランマンジェと濃厚なマンゴープリンを組み合わせたスイーツとなる。復活販売となる「来る来る小夏」(1,296円)は、フロマージュを入れたクリームとトロピカルマンゴーを軽い生地で巻きこんだロールケーキで、手土産にもぴったりとのこと。※価格は全て税込
2015年05月13日東京・六本木の国立新美術館で開催中の「マグリット展」の累計入場者数が10万人に達したことを記念して4月30日、10万人目のお客様への記念品贈呈のセレモニーが行われた。「マグリット展」チケット情報10万人目の来場者となったのは、東京都品川区在住の女性。国立新美術館館長の青木保氏から記念品の公式カタログと「光の帝国Ⅱ」の額絵を渡され、一緒に来場したという弟さんとともに恥ずかしそうに写真に収まった。東京では13年ぶりとなる、ルネ・マグリット作品約130点が終結した大回顧展「マグリット展」は国立新美術館 企画展示室2Eにて、6月29日(月)まで開催中。当日券は一般 1,600円、大学生 1,200円、高校生 800円で販売中。
2015年05月01日東京都・竹橋の東京国立近代美術館は、鮮烈な色彩、大胆にデフォルメされた形、力強い筆使いの画風で知られる日本画家・片岡球子の展覧会「生誕110年片岡球子展」を開催している。会期は5月17日まで(月曜休館、5月4日は開館)。開館時間は10:00~17:00(金曜は20:00まで)。観覧料は一般1,400円、大学生900円、高校生400円、中学生以下無料。同展は、代表作約60点によって球子の画業をたどるとともに、遺されたスケッチ、資料類約40点もあわせて展示するもの。球子がどのように眼の前の世界と向き合い、どのようにその世界をとらえたかを示すことで、作家の芸術の本質に迫るとともに、その今日的意味を探る構成となっている。球子の制作は対象をじっくりと観察し、対象を咀嚼するかのように、自分の眼に映るものを自分の感覚に引きつけ、独特の色使いと形のとらえ方によってつかみ取るという。歴史上の人物のように眼の前に存在しない対象を描く場合も同様にして捉えられ、現代を生きる人間として描かれる球子の歴史人物画は、他の作家たちが描くものとは全く性格が異なっている。さらに、晩年には裸婦という新たな主題に取り組み、その形や重量感を線と色彩によってとらえようとする態度からは、描くことの意味を常に問い続ける球子の意欲がうかがえるという。球子のこうした姿勢は、創立当時の日本美術院の作家達の制作態度にも通じるものがあるということだ。また、関連企画として、球子の教え子である国立国際美術館長・山梨俊夫氏による講演会「片岡球子の破格と正統」が開催される。開催日時は5月2日14:00~15:30。聴講は無料で、申込不要となっている。
2015年04月27日カネカは4月21日、同社の有機EL照明パネルが、東京国立博物館で開催される特別展「鳥獣戯画ー京都 高山寺の至宝ー」に出展される国宝「鳥獣人物戯画」全4巻(平安時代から鎌倉時代、京都・高山寺蔵)の展示照明として採用されることが決定したと発表した。有機EL照明パネルは、面で発光するため、展示作品を柔らかく照らし、自然光に近い証明を演出が可能となる。また、パネルが薄く取り扱いやすく、発光に伴う熱も極めて少ないため、作品の近くにパネルを設置することができ、その際、照明から近い部分と遠い部分の明暗差を抑えることができる。加えて、紫外線、赤外線の発生がないため保存科学の観点で優れているなどのメリットがある。同展は4月28日から6月7日まで「鳥獣人物戯画」全4巻が朝日新聞文化財団の文化財保護事業の1つとして保存修理が完成した記念として開催される。
2015年04月21日約5年という長い改修期間を経て、昨年10月にリニューアルオープンしたピカソ美術館。もともと3年の工事計画だったそうですが、さまざまな事情が複雑にからみ、長引いたそうです。この待ちに待ったピカソ美術館の再開は当然ながら“いつ行っても混んでいる”というウワサでしたが、居ても立っても居られなくなり、1月の初旬に行ってまいりました! 11時にピカソ美術館到着。開館は11時30分でしたが、ご覧の通りの長蛇の列! ネットで予約していなかった人々は、並ぶしかありません。しかしパリの1月は底冷えするほどの寒さです。指定された時間に行かなければなりませんが、事前に予約しておけば優先入場できるのでおすすめです。約1時間後にやっと入場できました。リーフレットと入場券もカッコいいいですね。1660年に建てられたこの館、最初の所有者が塩税の徴収官だったため「Hotel Sale(塩の館)」と呼ばれています。内装もゴージャスで、晩餐会という言葉が浮かんできます。館内は36の小部屋に分かれています。窓もそのままの状態で残り、自然光が差し込む部屋で作品をゆっくりと鑑賞することができます。素敵だったのは、あちこちに置かれたこの椅子! なんとも洗練されたデザインです。 日本でもピカソの作品は観られますが、創作活動をしたパリで作品が観られる喜びはひとしお。美術館というと、有名な作品の前には常に人だかり…、というイメージがありますよね。ただ、ある意味ここはほとんどが有名作品なので、人が多くて鑑賞しづらいということがありません。どれもこれも素晴らしかったのですが、特に印象的だったのは女性を描いた次の2点です。『物思いのオルガ』(Olga pensive 1923)彼の妻だったオルガ。赤い首巻きの柔らかい手触りまで感じられ、それが憂いを含んだ寂しげな表情を一層際立たせています。『セレスティーナ』(La Celestine 1904)青の時代を代表する、隻眼の女性を描いた作品。空気がはりつめたような緊張感が漂います。画集などでよく目にしますが、実物を見ると迫力に圧倒され、しばらく立ち去ることができませんでした。絵画にとどまらず、版画、彫刻、陶器など多くの作品を残したピカソ。その彼の創作活動を物語るかのように、リニューアル後の展示スペースは以前の2倍、所蔵数は約5000点だそう。最上階にはルノアール、セザンヌやマティスなど、ピカソが個人で所有していた巨匠の作品もあります。最上階の4階まで見終えると、達成感でうっかり地下1階を見逃してしまいそうになりますが、銅版画など貴重な展示がありますのでぜひ地下も鑑賞しましょう。最後にミュージアムショップへ。ピカソの代名詞といえば、ボーダーのシャツですよね。ちゃんと売られていました。そのほかポストカードもたくさんあったので、気に入った作品のポストカードを購入すれば、いい思い出になるはず。この美術館の周りにはアート系の本が充実したブックストアや、自然食を扱うおしゃれなショップもあって散策も楽しめます。ぜひパリを訪れたら、そちらも立ち寄ってみてくださいね。Bon Voyage!
2015年03月21日国立新美術館で開かれている「ルーヴル美術館展 日常を描く-風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄」が大盛況です。世界有数のコレクションを誇るルーヴル美術館の展覧会は、今回で3回目。毎回大変な人気で、約6年ぶりとなる今回の開催を待ちわびていた人も多いと思います。まずはルーヴル美術館の説明から。フランスの国立美術館であるパリのルーヴル美術館は、アメリカのメトロポリタン美術館、ロシアのエルミタージュ美術館とともに世界三大美術館の一つに数えられています。年間800万人の来館者数を超える、世界で最も入館者の多い美術館です。その入館者の70%が観光客で、日本人も毎年約20万人が訪れているそう。そんな多くの人が、花の都パリへ旅行に行っているなんて羨ましいかぎりです。地下1階から地上3階まで4フロアからなり、展示面積はナント6万平米以上! 世界中から集められた30万点を超える多様なコレクションを所蔵し、常設展示数は約2万6000点。全ての作品を鑑賞するのは1週間以上かかるといわれています。今年12月に、アラブ首長国連邦のアブダビにルーヴル美術館の別館が誕生するということでも話題を集めています。今回の展覧会は、ルーヴル美術館のコレクションから厳選された83点を通して、16世紀初頭から19世紀半ばまでのヨーロッパ風俗画の展開をたどることができます。風俗画とは、その時代を生きる人々の日常生活の情景を描いた絵画のこと。物乞いの少年や庭園に集う貴族の男女など、その時代の人々の暮らしぶりを知ることができます。さらに日常の装いの中に複雑な道徳的・教訓的などの意味が込められていることもあり、これらを読み解くことも風俗画ならではの醍醐味です。ここで今回展示される作品で、絶対に見ておきたい3作品をご紹介します。目玉は初来日となる17世紀オランダを代表する画家、ヨハネス・フェルメールの傑作『天文学者』。この油絵は、ユダヤ系の銀行家一族、ロートシルド家に旧蔵され、第二次世界大戦中にヒトラー率いるナチス・ドイツに略奪されたそう! そんな数奇な運命を経た後、1983年にルーヴル美術館に収められたものです。同館に所蔵されるフェルメール作品は、2009年に来日を果たした『レースを編む女』と『天文学者』の2点のみ。そのためルーヴルを離れることは極めて稀! 日本で鑑賞できるのはまたとない機会なのです。室内に拡散する窓からの光、天球儀や布の上にきらめく白い粒のような反射光など、フェルメールならではの繊細な描写が素晴らしいです。次は天秤に金貨をのせ、重さを量る男性とその夫の手元に視線を注ぐ妻が描かれた、クエンティン・マセイスの『両替商とその妻』。ベルギーのアントワープで活動していたマセイスが本作を描いた1514年頃は、同市がヨーロッパ経済の中心として非常に繁栄していたそう。両替商や銀行業を営む人々は、貪欲を罪とする信仰生活と貨幣経済に基づく商業活動の両立に迫られていました。妻のまなざしは、信心に根差した正しい商いをするように見守っているようにみえます。そして最後はこちら。16世紀イタリア・ヴェネツィア派を主導した画家、ティツィアーノの『鏡の前の女』。鏡に向かって身づくろいする美しい女性が描かれた作品です。16世紀当時、ヴェネツィアでは麗しくも官能的な女性を描いた美人画が流行していました。美人画の流行は、絵画や詩、彫刻など異なる芸術分野の優劣を競う比較論争とも結びついており、この女性の金色に輝く豊かな髪や大理石のように白い肌といった色彩の豊かさを描くことで、詩や彫刻にはない絵画の優位を主張する工夫と考えられます。どれも絵画の奥に込められたメッセージを読み解くと、とてもおもしろいですね。そのほかミレーやレンブランドなど、各国・各時代を代表する巨匠たちの名画が一堂に会します。史上空前の風俗画展は、6月1日まで国立新美術館で開催されます。その後6月16日~9月27日まで京都市美術館で行われるので、お見逃しなく! ・ルーヴル美術館展 日常を描く-風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄 公式サイト
2015年03月15日東京・六本木の国立新美術館で開催中の「ルーヴル美術館展 日常を描く―風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄」とコラボした料理やスイーツが、6月1日まで六本木ヒルズ内のレストランで提供される。期間中には会場に展示される絵画などにインスピレーションを得たメニューが登場。そのうちの1つが、グリル&レストランバー「エーダブリュ エレメンツ」で用意される、「鹿児島県黒毛和牛ネックとまるごと彩誉人参の赤ワイン煮込み」(税込2,041円)だ。霧島連山の天然水で育った和牛を赤ワインで煮込むという手法は、「煮込み肉用銀製壺」「農民の食事」からインスピレーションを受けたもの。更に、“衝撃の人参”と言われる甘さを備えた彩誉(あやほまれ)のローストを丸ごと1本使用した。イタリアンレストラン「アンディアーモ」で用意される「アンティパスト・ルーヴル」(税込1,728円)は「カナの婚礼」をイメージした一皿。ロックフォールチーズのマリネ、白ワインで煮込んだレーズン、生ハムといちじくのクロスティーニ、バニラ風味のはちみつの盛り合わせで、水をワインに変えたイエスの奇跡を再現した。ワインバー&カフェ「シャポー マルゴ」で提供する「仔羊のロースト 赤ワイン季節の フルーツのソース」(税込1,800円)は、ピーテル・デ・ホーホ作の「酒を飲む女」をイメージ。鮮やかなロゼ色の仔羊のローストは、羊と相性の良い赤ワインをベースに、季節のフルーツを加えた甘酸っぱいソースを添えた。カフェバー&レストラン「ブラッセリー ル デュック」にて1日15食限定で提供される「モンド」(税込800円)は、ヨハネス・フェルメールの「天文文学」に登場するアンティークな天球儀をイメージしたデザート。キャラメルムースの中にはバナナのガルニ、胡桃入りのブラウニーが潜み、香ばしい匂いで食欲をそそる。カフェレストラン「エッグセレント」では、リュバン・ボージャンの「チェスのある静物」をモチーフにした「チェスボードパンケーキ」(税込1,620円)を用意。黒ごまの隠し味を添えたオリジナルチョコレートソースで、濃厚かつ甘過ぎない、ワインにも合う大人の味わいに仕上げた。その他、ルーヴル美術館のピラミッドをモチーフにしたメニューも提供される。シュークリーム専門店「クレーム デ ラ クレーム」にて1日10食限定で販売されるレアチーズケーキ「ルーヴル ルージュ」(税込540円)は、プチシューを忍ばせたレアチーズムースを、真っ赤なラズベリーのグラサージュでコーティング。イタリアン「ヒルズ ダルマット」では、ピラミッドと葡萄にちなんだ「ピラミッドのレアチーズケーキ & 葡萄のスパークリングワイン or 葡萄ジュース」(税込1,296円)を用意。モザイク模様のピラミッド型ケーキの中には、レアチーズムースと葡萄が詰められた。その他、フランスをイメージしたメニューとして、カフェ「イー・エー・グラン」では「フロマージュ・マカロンタルト」(税込700円)を提供。フロマージュクリームを乗せたカスタードタルトを、カラフルなマカロンとベリー系のフルーツで飾りつけた。一方、ブラッセリーカフェ&パティスリー「ブラッセリーカフェ ユイット」では、17世紀頃のフランス民衆の素朴で家庭的な料理を再現。パテ・ド・カンパーニュ、サーモンマリネ、ラタトゥイユの前菜に加え、鶏モモ肉のコンフィを1日30食限定で提供する。また、パリの高級チョコレート専門店「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」では、本場パリのチョコレート専門店のショコラティエが、生チョコのアントルメとドリンクのセットメニュー(税込1,458円)を特別に用意する。これらのメニューは基本的に営業時間内で提供。ただし、「仔羊のロースト 赤ワイン季節の フルーツのソース」はカフェ、ディナータイムのみ、「鹿児島県黒毛和牛ネックとまるごと彩誉人参の赤ワイン煮込み」はディナータイムのみの提供となる。
2015年03月10日日本のみならず世界中から訪れる来場者で賑わい、いまや日本を代表する美術館のひとつとなった「三鷹の森ジブリ美術館」。このほど同美術館が、2015年の夏休みシーズン(7月、8月分)の入場チケットに関して、一般販売に先行して抽選販売を実施することを発表した。スタジオジブリ作品の世界を堪能できる展示や、美術館のオリジナルアニメの上映、アニメ制作の変遷が分かりやすく体感できるスペースなど、ジブリファンのみならず多くの子どもたちや大人を魅了してきた同美術館。2001年の開館以来、安全で快適な空間を来場者に提供するため、入場チケットはすべて日時指定の事前予約制となっていた。従来の一般販売は、毎月10日に翌月分のチケットをローソンにて日にち&入場時間別に選択して購入するというもの。今年7月、8月分のチケット販売に関して導入される先行抽選販売は、申し込み受付期間内にチケットを申し込み、当落発表後に発券する形となっており、7月分入場チケットは5月25日(月)から31日(日)まで、8月分入場チケットは6月25日(木)~30日(火)までの期間で申し込みを受け付ける。この先行抽選販売の導入について同美術館は「チケット購入希望が集中する夏休みシーズンには、希望するチケットがなかなか購入できないという声を多々お聞きしています。さらに昨今は、ネットオークション等での転売目的で、チケットが購入される事例も、より多く目にするようになりました。そこで、できるだけ多くの来館を希望される方々に、より公平に購入の機会をご提供するべく、今年の夏休みシーズンに限り、初めて先行抽選販売を実施することといたしました」と、その理由を語っている。先行抽選販売は 今年の夏休みシーズン(7月、8月分)のみ実施予定で、9月分以降の入場チケット販売は、従来通り、前月10日(10日が土日祝の場合は翌平日)からの一般販売のみとなる。また、7月、8月分の一般販売についても従来通り行われるとのことなので、申込期間を過ぎてしまった場合はそちらを利用してほしい。<2015年夏休みチケット/販売概要>【チケットの種類】日時指定の予約チケット(入場引換券)※入場時間は1日4回(入場時間 10:00/12:00/14:00/16:00)【発売価格(税込)】大人・大学生 1000円高校・中学生 700円小学生 400円幼児(4歳以上) 100円【スケジュール】・受付期間7月分:5月25日(月)12時~5月31日(日)23時59分まで8月分:6月25日(木)12時~6月30日(火)23時59分まで・当落発表7月分:<インターネット申込>6月9日(火)15時~ メールにて通知<電話申込>6月9日(火)15時~6月12日(金)23時59分まで上記電話にて確認8月分:<インターネット申込>7月9日(木)15時~ メールにて通知<電話申込>7月9日(木)15 時~7月12日(日)23時59分まで上記電話にて確認・発券期間7月分:6月9日(火)15時~6月13日(土)23時まで8月分:7月9日(木)15時~7月13日(月)23時まで【一般販売】7月分は6月10日(水)10時より、8月分は7月10日(金)10時より、従来通りの方法で発売(店頭での直接購入、インターネット/電話で予約のうえ、店舗にて発券・購入)【注意事項】◆営利目的のチケットの転売はいかなる場合も固くお断りいたします◆オークション等で転売されたチケットであると判明した場合、入場をお断りする場合があります(text:cinemacafe.net)
2015年03月02日東京国立博物館、国立科学博物館、国立西洋美術館の3館は、上野観光連盟と共同で、JR東日本「上野東京ライン」の開業を記念した共通入場券「UENO WELCOME PASSPORT」を、各館の窓口およびエキュート上野、浅草文化観光センターなどにおいて3万部限定で発売する(売り切れ次第販売終了)。販売開始は3月14日。価格は1,000円。「UENO WELCOME PASSPORT」は、3月14日~5月31日の期間中、3館の常設展および総合文化展を各館1回観覧できる共通入場券。「パスポート」をイメージした小冊子タイプで、入国審査のようなスタンプラリー(オリジナルプレゼント付)が盛り込まれている。また、購入者には"江戸すごろく"を模した上野周遊マップも提供されるとのことだ。ちなみに、同券は各館の大人料金での入場者が対象となっているが、3館とも「中学生以下は無料」のため、親子で各館を巡りながらスタンプラリーを楽しむことが可能となっている。なお、各館の開館時間と休館日は、「東京国立博物館」が 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで。金曜日は20:00まで、4月以降の土日祝日は18:00まで)、月曜日休館(月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌火曜日に休館。ただし、3月23日、3月30日は特別開館、5月7日は休館)。「国立科学博物館」が 9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで。※金曜日は20:00まで、4月25日~5月10日は18:00まで)、月曜日休館(ただし、3月30日、4月27日、5月4日は開館)。「国立西洋美術館」が 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで。※金曜日は20:00まで)、月曜日休館(※ただし、3月30日、5月4日、5月18日は開館、常設展示は3月16日まで閉室)となっている。
2015年03月02日東京都港区六本木の国立新美術館で2月21日~6月1日、人々の日常生活の情景を描いた「風俗画」の歴史を一望する展覧会「ルーヴル美術館展 日常を描く-風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄」が行われる。○巨匠たちの名画約80点を展示同展では、巨匠たちが人々の日常生活の情景を描き、社会の状況や世相を反映させた風俗画約80点を展示。16世紀初頭から19世紀半ばまで、約3世紀半にわたる様々なヨーロッパの風俗画が一堂に会する。展示作品は、初来日となるヨハネス・フェルメール「天文学者」や、リュバン・ボージャンの「チェス盤のある静物」、クエンティン・マセイス「両替商とその妻」、ジャン=アントワーヌ・ヴァトー「二人の従姉妹」、ジャン・シメオン・シャルダン「猿の画家」など。そのほか、フランソワ・ブーシェ「オダリスク」、ル・ナン兄弟「農民の食事」、アンニーバレ・カラッチ「狩り」、ニコラ・レニエ「女占い師」、ティツィアーノ「鏡の中の女」、ジャン=バティスト・グルーズ「割れた水瓶」などを見ることができる。なお、開催期間中、同館内の4つのカフェ・レストランおよび、同館から徒歩5分の立地にある「オーベルジュ・ド・リル トーキョー」で「展覧会 特別メニュー」用意。フェルメールの故郷オランダの食卓からイメージした「オランダ風ミートボールとバターライス」(1,200円)や「ルーヴル展特別ランチコース」(4,800円/6,700円の2種類)、「マスカルポーネのムースチョコレートソースドリンク付きケーキセット」(1,400円)などを味わうことができる(価格は税別)。開館時間は10時~18時。金曜および5月23日~24日・30日~31日は20時まで(入場はいずれも閉館の30分前まで)。料金は一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円(全て税込)、中学生以下無料。
2015年02月20日プラチナ万年筆は18日、近代蒔絵で装飾した軸に、静電容量式対応タッチペンとボールペン、シャープペンを内蔵した4機能筆記具「近代蒔絵ダブルアクション+タッチペン」を発表した。発売日は21日で、価格はオープン。店頭予想価格は税別4,500円前後。近代蒔絵とは、シルク下地絵柄に金粉を手作業で蒔く技法のこと。同社によると、和柄を施した筆記具は外国人旅行客に人気があり、高価格帯でも売れ行きが良好という。外国人旅行客にとってスマートフォンやタブレットは必需品と判断し、今後のタッチペン需要を見込み、同社タッチペンシリーズに近代蒔絵モデルをラインナップする。ペン先は、黒/赤の0.7mm油性ボールペンに加え、0.5mmシャープペンを内蔵。後部には静電容量対応のタッチペン用パーツを備え、2個入り1,000円(税別)の交換用パーツも別売する。デザインは、チョウ、ウサギ、タンポポ、キクの4種類。本体サイズは、長さが135.5mmで最大径が9.6mm。重量は19.5g。
2015年02月19日京都を舞台に世界の第一線で活躍する作家36組が参加するPARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015が、来月7日より開催する。京都市美術館と京都府京都文化博物館と市内の複数の会場が連携し、1万平方メートル以上の展示スペースが確保される。参加作家と、主な作品のラインナップが発表となった。『PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015』チケット情報メイン会場となる京都市美術館入り口にはやなぎみわが手がけた巨大な移動舞台車が出現。1階の大陳列室には、蔡國強が制作した高さ15メートルに及ぶ竹製の塔作品に京都の子どもたちが作った大量のオブジェが飾られるという大型作品が展開されるほか、桜の時期には花見を楽しめるカフェや大垣書店の手がける期間限定のブックショップが登場し、作品以外にも芸術祭を楽しめる要素も。また、1950年代に建てられた店舗併存集合住宅のモデル堀川団地には、ピピロッティ・リストらによる作品が出現、鴨川デルタにはドイツで活躍する美術家スーザン・フィリップスによる音の芸術作品が展開されるなど、京都のランドスケープを最大限活用し、馴染みある風景をアート空間に変貌させる。アーティスティックディレクターの河本信治は「準備期間の2年間を通し、参加作家のほとんどを京都に招聘しました。作家達は京都の歴史や文化遺産からだけでなく、人々の暮らし方を感じたり人々と対話する中で新しいビジョンを得たようです」と紹介。京都の景色とアートを楽しめる、他に類を見ない芸術祭となりそうだ。「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」は、2015年3月7日(土)から5月10日(日)まで、京都市美術館、京都府京都文化博物館ほかで開催される。チケットは発売中。
2015年02月10日新国立劇場2015/2016シーズンの主催公演ラインナップが発表された。演劇、バレエ、舞踊3部門の作品をお伝えする。新国立劇場バレエの公演情報まずは演劇8作品から。10月のシーズン開幕に中劇場で上演されるのは、スティーブン・ソンドハイム作曲の本邦初演ミュージカル「パッション」。新国立劇場は過去、「太平洋序曲」「INTO THE WOODS」と2本のソンドハイム作品を上演してきた。今回は芸術監督・宮田慶子の演出、井上芳雄、和音美桜、シルヴィア・グラブらの出演で、濃密な恋愛のドラマを舞台に刻む。続く11月の小劇場「桜の園」は、鵜山仁演出、田中裕子ほかの出演。王道のチェーホフ劇に期待しよう。12月の小劇場「バグダッド動物園のベンガルタイガー」は、気鋭・中津留章仁が演出する戦争テーマの硬質な米国ストレートプレイ。3月からの小劇場は鄭義信三部作の連続上演で、今回の目玉というべき企画だ。この作家が新国立劇場に書き下ろした「焼肉ドラゴン」「たとえば野に咲く花のように」「パーマ屋スミレ」の名作3つを改めて堪能したい。6月の中劇場「あわれ彼女は娼婦」はシェイクスピアと同時代の演劇で、兄妹の禁じられた愛の物語。こちらは栗山民也演出で。シーズンのラストは、7月の小劇場、別役実の新作書き下ろし、宮田慶子演出による「竹取物語~よみがえり篇~」(仮題)のタイトルが挙がっている。バレエは6作品はすべてオペラパレス。10月の新制作「ホフマン物語」は、芸術監督・大原永子の英国へのこだわりが香るピーター・ダレル振付の逸品。12月のおなじみ「くるみ割り人形」、1月の祭典「ニューイヤ・バレエ」を挟み、2月の新制作「ラ・シルフィード/Men Y Men」にも注目だ。前者はオーギュスト・ブルノンヴィルの古典的振付に大原永子が演出で参加し、この作品に関する深い知見を注入する。後者は昨年の「眠れる森の美女」に続く、ウエイン・イーグリングの振付が話題。5月は鉄板「ドン・キホーテ」。6月の「アラジン」では、前芸術監督デヴィッド・ビントレーの振付作品を再演する。ダンスは、10月小劇場の「近松DANCE弐題」で幕開け。以降は中劇場での公演が3つ並ぶ。3月の新国立劇場バレエ団「DANCE to the Future 2016」、3月の平山素子「Hybrid―Rhythm & Dance」、6月の高谷史郎(ダムタイプ)「CHROMA」と計4公演を揃えた。
2015年01月23日新国立劇場2015/2016シーズンラインアップが発表された。オペラ部門は全10演目。例年同様、新制作3・再演7(内、邦人作品1)となる。新国立劇場オペラの公演情報飯守泰次郎オペラ芸術監督が「新国立劇場は、世界の主要歌劇場として、国際的に高いクオリティを保ち、さらに発展させていくべき存在。そのためには国際的な水準・技量をもったキャスト、そしてレパートリーが重要」と語るように、充実のスタッフ・キャストが揃うラインアップとなった。新制作1本目は、シーズン開幕公演。ワーグナーの超大作「ニーベルングの指環」(4部作)から『ラインの黄金』を取り上げる。ドイツの名演出家ゲッツ・フリードリヒが晩年にフィンランド国立歌劇場で作り上げたプロダクションを上演する。指揮は、ワーグナーの聖地、バイロイト音楽祭で長年キャリアを積んだ飯守オペラ芸術監督が自らタクトを振る。新制作2本目は、同劇場初上演となるヤナーチェクの『イェヌーファ』。世界の主要歌劇場では必ず取り上げられるヤナーチェクだが、日本での上演機会は少ない。演出にはドイツの権威あるオペラ専門誌『オーパンヴェルト』で「年間最高の演出家」を受賞したクリストフ・ロイを迎える。新制作3本目はマスネの『ウェルテル』。演出にはフランスのベテラン、ニコラ・ジョエルを迎える。飯守芸術監督は「(ジョエル)は1976年のバイロイト百年祭で苦楽を共にした仲。久々の再会が楽しみ」と期待を寄せる(同音楽祭で飯守はピエール・ブーレーズの助手、ジョエルはパトリス・シェローの助手を務めた)。再演演目もこれまで好評を博してきた人気作が並ぶ。壮大で華麗な舞台・衣装が魅力の『トスカ』。ヴェルディ最後のオペラで唯一の喜劇『ファルスタッフ』。大人から子どもまで楽しめるファンタジー『魔笛』はオール日本人キャストで。『サロメ』は、ウィーン、パリ、ベルリンでも同役を演じて聴衆を虜にした世界的ソプラノ、ニールントが登場。イタリアのヴェリズモ・オペラの名作からは『アンドレア・シェニエ』を。飯守オペラ芸術監督がタクトを振る『ローエングリン』は、2012年上演時に大好評を博したクラウス・フロリアン・フォークトが再登場。邦人作品は和製オペラの傑作『夕鶴』を上演する。■新国立劇場オペラ2015/2016シーズン2015年10月ワーグナー/楽劇「ニーベルングの指環」序夜ラインの黄金【新制作】11月プッチーニ/トスカ12月ヴェルディ/ファルスタッフ2016年1月モーツァルト/魔笛2・3月ヤナーチェク/イェヌーファ【新制作】3月R.シュトラウス/サロメ4月マスネ/ウェルテル【新制作】4月ジョルダーノ/アンドレア・シェニエ5・6月ワーグナー/ローエングリン7月團伊玖磨/夕鶴
2015年01月23日緑にあふれた庭園の中にある、現代アートの美術館をご紹介します。ピント美術館Pinto Art Museumアート好きのオーナーさんが集めたという、フィリピン人アーティストによる現代アートを中心とした作品が広々と、空間を贅沢に使ったギャラリーに展示されています。作品をゆったりと楽しむことができます。ギャラリーの外はフィリピンの自然を満喫できる庭園があります。ベンチやベッドまであるので、庭でゆったりくつろぐこともできますよ。庭を眺められるミュージアムカフェも併設しているので、アート鑑賞の合間にお茶や食事も楽しめます。初めて訪ねた時はマニラの中心部マカティから車で一時間ほどと手軽に行ける距離に、こんな贅沢な時間を過ごすことができる場所があるのかと驚きました!アート展示に庭園、カフェと丸一日楽しめる美術館です。
2015年01月23日東京国立博物館・高山寺・朝日新聞社は、4月28日~6月7日にかけて、東京国立博物館 平成館(東京都台東区)にて「特別展 鳥獣戯画京都 高山寺の至宝」を開催する。○高山寺の文化財なども公開京都市右京区の高山寺に伝わる「鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)」は、墨線のみで動物や人物たちを躍動的に描いたもので、国宝に指定されている。甲・乙・丙・丁と呼ばれる4巻に分かれており、「甲」ではウサギやサル、カエルたちが人間さながらに遊戯や儀礼を行う様子が描かれている。「乙」では、ウシやイヌといった身近な動物や、獅子や獏(ばく)などの霊獣が描かれている。「丙」では闘犬などの人々の遊戯の様子や、踊りを踊るカエルやサルなど、擬人化した動物たちの絵を見ることができる。「丁」では、人々の儀礼や祭礼の様子を描かれている。このたび全巻の修理を終え、現存する全ての鳥獣戯画を公開する。国内外に所蔵される断簡5幅も鑑賞できるという。そのほか、高山寺収蔵の文化財や仏教美術なども出展する。中興の祖として知られる明恵上人が愛した子犬の彫刻や、雌雄一対の鹿の木彫なども公開する。会期は前期・後期に分かれ、一部展示作品、および展示場面の変更を行う。「鳥獣戯画」は、全4巻の各前半部分を前期(4月28日~5月17日)、後半部分を後期(5月19日~6月7日)に展示する。開館時間は9時30分~17時。※金曜日は20時、土曜・日曜・祝休日は18時まで(入館は各閉館の30分前まで) 休館日は月曜日(5月4日は開館、5月7日は休館)。観覧料は、一般1,600円(1,400円)、大学生1,200円(1,000円)、高校生900円(700円)、中学生以下無料。( )内料金は前売料金。前売券は2月1日~4月27日に販売する。価格は税込。※画像はすべて京都・高山寺蔵。
2015年01月15日徳川美術館と三井情報(MKI)は1月9日、愛知県・名古屋市の徳川美術館で、無料Wi-Fiを使用した情報配信サービスの実証実験を2月以降に開始すると発表した。三井情報は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のクラウドを活用した独自開発のロケーションデータベースサーバーやコンテンツサーバーなどを提供している。実験は、来館者のスマートフォンやタブレット端末にインストールしたロケーションアプリを通じて、展示物にまつわるガイド、トリビア情報、お勧め情報などを表示するというもの。来館者が展示物の近くを通りかかると、自動的に端末を感知して情報を表示する。利用するには、スマートフォン/タブレット端末に館内用の無料Wi-Fiにサインインし、専用のロケーションアプリをインストールする。無料Wi-Fiの利用には、Facebookアカウントの連携を利用しており、入力にかかる手間を大幅に軽減した。Facebookのアカウントを持っていない場合でも、来館時にコードとパスワードを入力すれば接続し、同様の機能を利用できる。なお、来場者向けの無料Wi-Fiのみ、1月9日より提供を開始している。
2015年01月13日東京国立博物館は特別展「鳥獣戯画 -京都 高山寺の至宝-」を開催する。期間は2015年4月28日から6月7日まで。今回の特別展では国宝「鳥獣人物戯画」の全4巻が、一堂に集めて展示される。更に、絵巻の一部を掛け軸などに仕立てた作品も集められ、鳥獣戯画の世界を余すことなく鑑賞出来る展示となるという。その他、会場には鳥獣戯画が伝えられている、京都の高山寺に収蔵された文化財や仏教美術なども出展される。そのうちの一つ、「華厳宗祖師絵伝」は国宝に指定されたもの。また、中興の祖として知られる明恵上人が愛した子犬の彫刻も、寺の歴史を知る上で貴重な資料となっている。【イベント情報】鳥獣戯画 -京都 高山寺の至宝-会場:東京国立博物館 平成館住所:東京都台東区上野公園13-9会期:4月28日から6月7日時間:9:30から17:00(金曜日は20:00まで。土・日・祝・休日は18:00まで。入館は閉館の30分前まで)料金:一般1,600円大学生1,200円高校生900円休館日:月曜日(5月4日は開館)、5月7日
2014年12月27日富士通は12月24日、国立がん研究センター(国立がん研)、国立循環器病研究センター(国循)、国立長寿医療研究センター(長寿研)、東京医科歯科大学と、それぞれICT技術を活用した医療モデルの構築と普及を目的とした共同研究を行う協定を締結したと発表した。まず、国立がん研とは「がんのメディカル・ゲノムセンター機能に必要なゲノム情報と診療情報の統合」について研究を進める。メディカル・ゲノムセンター機能とは、エビデンスの高い解析結果を基に、医薬品効果予測による治療選択、適切な予測診断の確立、および遺伝リスクに応じた予防的措置に関する臨床応用を目指した取り組み。同研究で国立がん研はゲノム情報の取得・解析などを行い、富士通と共に高度なセキュリティとアクセシビリティを両立させたゲノム医療システム基盤の検討・実証を進めていく。2016年度末までにはがんのゲノム医療実施体制のプロトタイプを整備する予定とのことで、最新のゲノム医科学とICT技術および知識を動員したゲノム医療の実現が期待される。次に、国循とは「循環器疾患の予防・制圧に向けた生活習慣のビッグデータの解析と介入方法の開発」を推進する。これは、生活習慣のデータを収集・解析し、医療データとして活用することで循環器病の発症および重症化予防などにつなげるという取り組み。2018年度末までに医学的エビデンスに基づく情報基盤の構築とプログラム開発の完了を目標としており、国循がデータ収集および分析を、富士通が電子健康記録のデータ収集システム・解析システムの開発を担う。長寿研との研究では「認知症の早期発見システムの開発」がテーマとなる。これは2018年度末までに認知症の予兆を発見するシステムの構築を目指すというもの。現在、高齢者の20%が認知症予備軍と推定される中、ビッグデータを活用することで、自治体機能との連携を含めた認知症の早期発見による早期治療や予防システムの構築を図る。最後に、東京医科歯科大学とは「網羅的生体分子情報を統合したデータベースおよび解析技法の確立」を目指す。具体的には、臨床情報・網羅的生体分子情報(オミックス)・生活習慣情報を効果的に収集する手法と臨床現場での個別化医療を可能とする分析手法を開発する。2017年度までに統合臨床オミックス・データベースおよび解析システムを完成させる予定で、将来のゲノム電子カルテとの連携も視野に入れているという。富士通は今後、2015年3月をめどに各機関との研究内容を具体化し、共同研究を開始するとしている。
2014年12月25日東京国立近代美術館フィルムセンターで、シリーズ「ポスターでみる映画史」から2回目の開催となる「ミュージカル映画の世界」が催される。期間は15年1月6日から3月29日まで。今回の展示会では、イラストレーターの和田誠によるポスターコレクションのうち32点が初公開される。その他、日本を代表するミュージカルポスター収集家の大山恭彦のコレクションなどを含めた、計54点に及ぶ作品を出展。『雨に唄えば』『ウエスト・サイド物語』『マイ・フェア・レディ』『サウンド・オブ・ミュージック』といった、ミュージカル映画を代表する作品のビジュアルが一堂に集められた。ハリウッドが誇るミュージカル映画は、フレッド・アステアやジーン・ケリーといった名俳優を世に送り出し、60年代以降には数々の大作が作られた。ブロードウェイに発祥した、華麗なダンスと珠玉のメロディ。ポスターではその世界観が、明朗なグラフィックで表現されている。展覧会ガイドでは各作品の紹介も行われており、50年代から60年代にかけての映画史を振り返る良いきっかけになるだろう。【イベント情報】「ポスターでみる映画史Part2 ミュージカル映画の世界」会場:東京国立近代美術館フィルムセンター7階展示室住所:東京都中央区京橋3-7-6会期:2015年1月6日から3月29日時間:11:00から18:30(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜日入場料:一般210円大学生・シニア70円
2014年12月17日「京都水族館」は、12月12日から21日まで開催される「京都・嵐山花灯路2014」にて、13日・14日の2日間「京都水族館クラゲSTUDIO」を出展する。「京都水族館クラゲSTUDIO」は、京都の海に生息するさまざまな「クラゲ」を、普段の京都水族館を、スタッフの仕事風景もそのままに展示する「移動水族館」。クラゲは5種約200点で展示され、色とりどりに彩られた水槽の中をゆったりと漂う姿を観察できる。場所は、京福電気鉄道嵐山本線「嵐山」駅構内で、「京都・嵐山花灯路2014」嵯峨・嵐山地域のライトアップの行われる17時より20時30分にかけて展示が行われる。京都水族館では、今後、展示とワークショップが融合した新しいスタイルの移動水族館として、飼育スタッフによる解説や体験しながら学べるワークショップなどを予定している。
2014年12月12日ライカカメラジャパンはこのほど、「ライカ京都店」にて京都の伝統工芸とコラボレーションしたオリジナル商品を発売した。今回発売される商品は、京都の伝統工芸とのコラボレーションによる、カメラバッグとレザーアイテム6種となる。「カメラバッグ HOSOO Collage」は、300年以上の歴史をもつ西陣織の老舗「細尾」とコラボレーションしたカメラバッグ。両サイドとストラップの肩当てに伝統的なコラージュの技法を用いた西陣織のデザインがあしらわれている。生地にはダブルトーンやマルチトーン、淡い色合いや深い色合いなどのカラーリングを取り入れているとのこと。デザインは、デンマークのデザインスタジオ「OeO」のデザイナーであり、ライカユーザーでもあるトーマス・リッケ氏によるもの。カラーはブラック・ブラウンの2色展開で、価格は4万6,000円(税別)。コンパクトカメラやレンズ、小物類を入れるのに適した「レザーポーチ CHISO」は、450年以上の歴史を持つ京友禅の老舗「千總」の京友禅柄プリントのシルク生地を内側に使用したもの。京友禅の柄ごとにレザーの色も異なり、やわらかい本革は使い込むほどに手になじむという。サイズはS・Lの2種で、デザインは各3種類。価格はSサイズで1万2,000円、Lサイズで1万4,000円(ともに税別)となる。
2014年12月08日六本木・国立新美術館にて12月3日から展覧会「エレガンス不滅論。―ジュン アシダの軌跡と未来にみる、ファッションのひとつの本質―」がスタートした。8日まで。「ジュン アシダ(Jun Ashida)」創立50周年を記念した本展は、芦田淳の娘である、デザイナー・芦田多恵がディレクションを手掛けた。会場は七つのゾーンで構成。ゾーン1では「エレガンスとは、何なのか?」をテーマに、芦田淳がデザイナーの道を歩むきっかけとなった、カリスマクリエーター・中原淳一との出会いを、3分間のアニメーションに仕立てた。芦田が好み、コレクションでも使用したことのあるイタリアの作曲家・ピエトロ・マスカーニのオペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」の有名な間奏曲がバックに流れる。ここでは、1950年代から現在に掛けての、“ジュン アシダ”ブランドを彩る映像も見ることが出来る。ゾーン2「エレガンスの条件。」では、ジュン アシダのメゾンを紹介。芦田淳がデザインするところから、アトリエの技術者による製図・仮縫い・縫製・仕上げまでの工程を、手元にフォーカスを当てて撮影した映像が5台のモニターで流される。1990年のカクテルジャケットを筆頭に、テクニックを駆使した代表作3点を展示。ゾーン3「エレガンスの結晶。」では、エレガンスの条件を満たし、メゾンを象徴する作品でもあるウエディングドレスを展示している。ゾーン4は「エレガンスの記憶。」。芦田淳の愛する物や人、事、転機となった事象を通して、デザイナーの世界観とメゾンのヒストリーを、日本におけるハイファッションの歴史や世相とともに紐解く。女優の浅岡ルリ子や藤原紀香、歌舞伎役者の市川海老蔵など、芦田と親交の深い著名人のビデオメッセージを流す。少年時代のスケッチブックや愛読書、手紙やテニスの試合記録、また師匠である中原淳一のデザイン画や人形も展示される。芦田は過去に子供服を手掛けたこともあり、ここでは貴重なデザイン画と実際に販売された商品も見ることが出来る。天皇家に御用命を賜った際の、直筆デザイン画と写真も披露。ゾーン5「エレガンス追求の軌跡。」では、半世紀以上にわたる芦田のクリエーションを支える“不滅のエレガンス”を、構築性とクチュール性の融合という観点で構成。アーカイブ作品50点を、「SPIRIT of Jun Ashida」「WEDDING DRESS」「GOLD」「DAZZLING」「PASTELS AND FLOWERS」「ART」「SCULPTURAL」「GRAPHICAL」「FLUID」の八つのテーマごとに展示。幾重にも重ねた立体的なティアードパンツ“ボンブー(R)”や、まばゆい光を放つスパンコールのドレス、彫刻的な曲線を描くティアードドレスなど、造形美を追求した高級既製服達には各時代の躍動感を感じる。ゾーン6「エレガンス、その最新系。」では、ジュン アシダ15SSコレクションのキーアイテムを映像でプレゼンテーションする。ゾーン7「エレガンスの、可能性。」は、芦田淳オリジナルの中心をくり抜いたドーナツ状のストール“コンパス(R)”の世界。世界で活躍する、デザイナー、クリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)とプロダンサーTAKAHIROによる、コラボレーションを展示。ジュン アシダで経験を積んだラクロワは、コンパス(R)を使ったフューシャピンクのドレスを製作。蘭のコサージュをあしらい、芦田との作業の思い出としてリボンを飾り付けた。TAKAHIROは、コンパス(R)を纏いパフォーマンスをする映像を披露。会場には、芦田淳の人生哲学を、メッセージとして随所に掲出。展覧会の最後は、アーティスト・草間弥生の特別寄稿「ファッションについてのメッセージ」、服飾史家・中野香織と芦田多恵のメッセージで締めくくられる。芦田多恵氏は「父が何を見てきたかを客観的に捉え、未来を見出すための展示にしたいと思った。これまでかかわってきた外部の方とも一緒に作り上げた、ジュン アシダの本質を辿る展覧会。過去を振り返ることを嫌う父なので企画にはかかわることはなかったのだが、今日この展覧会に訪れ、涙する父の姿を見て改めて歴史の深さを実感した」と話す。【イベント情報】エレガンス不滅論。―ジュン アシダの軌跡と未来にみる、ファッションのひとつの本質―会場:国立新美術館3階講堂住所:東京都港区六本木7-22-2期間:12月3日から8日時間:10:00から18:00まで(金曜日は20:00まで)入場無料
2014年12月03日2015年3月から5月にかけて、京都で初めての大規模な現代芸術の国際展、「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」の開催が発表された。京都市美術館の全館と京都府京都文化博物館を主会場に、2ヶ月にわたり京都市内の複数の会場で、世界の第一線で活躍する美術家約40名が、新作を中心に作品を発表する。PARASOPHIA 京都国際現代芸術祭2015のチケット情報参加作家は、北京オリンピック開会式の花火の演出を手がけた中国出身の蔡國強、京都賞を受賞した南アフリカの映像作家ウィリアム・ケントリッジ、イラン出身でベルリン在住の女性彫刻家ナイリー・バグラミアン、ベトナム出身でデンマーク国籍のヤン・ヴォーなど、様々な国籍の気鋭の美術家が京都に集う。PARASOPHIAは、paraとsophiaを結合した造語で、paraは「別の、逆の、対抗的な」という意味を、sophiaは叡智や学問体系を意味している。そしてその言葉の優しい音感は、都市・京都そのものを暗示する。今回のアーティスティックディレクターを務める河本信治は、「京都は歴史的にも、社会が激変した第二次世界大戦後から現代まで、市内の各種施設や社寺、篤志家たちが国内外の多様な芸術家たちを支えてきた土地であり、現代芸術に対しても寛容であり続けた都市です。PARASOPHIAは、明日の文化の生産と蓄積を目指す知のワークショップとして都市・京都を際立たせます。そして、幅広い層が楽しめる軽やかな外見の展覧会であると同時に、国内外の専門家たちの知的共感を集められる奥深い内容を目指します」とコメントを寄せた。「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」は、2015年3月7日(土)から5月10日(日)まで、京都市美術館、京都府京都文化博物館ほかで開催される。チケット前売り開始は2014年12月11日(木)。
2014年12月01日