温泉、海、山、川。自然に癒される土地ながら、週末を使って1泊で行けちゃう人気観光地、伊豆。そんな伊豆で78年間の歴史を築く老舗旅館「今井壮」の宿泊プランを、ウーマンエキサイトがプレゼントする。温泉街ならではのゆったり感をいっそう満喫できるよう、朝はチェックアウトまでゆっくり過ごせるようになっている。その名も「朝寝坊プラン」。朝食は好きな時間に、今井浜海岸を一望する眺めの良いラウンジでゆっくりいただける。メニューは「おにぎり朝食」「コンチネンタル ブレックファスト」から自由に選べる。お部屋は、オーシャンビューのゆったりと広い和室でリラックスに恰好の空間。日の出・日の入り刻の海が見せる表情も絶景だ。2日間、温泉と老舗旅館のおもてなしを自由に楽しもう。 応募はこちら お問い合わせ:今井荘 tel.0558-34-1155 公式サイト
2012年09月18日『大人のきれい字書き方』の通信講座やセミナーを実施されている、今井淑恵先生に20年の経験を通して、キレイな文字を簡単な工夫で書くコツを教えていただきます。(以下、今井先生)あの人は字がうまいと言うとき、パッと見たときの文章全体の印象で判断することが多いと思います。一文字ずつに対して、「この字はうまい、この字はへた」と、個別にとらえることは少ないでしょう。では、文章をパッと見たとき、どのような印象を受けて「上手な字」と感じるのでしょうか?それは、「流れ」があるか、ないか、で決まります。流れるような文字は人の手で書くからこそで、とうてい活字では無理なことです。日常ではあまり使われませんが、「気脈」という言葉があります。辞書には「血液のとおる道筋」と書かれています。気脈が通じている文字は、まさに血が通うというのでしょうか、生き生きとして、活力に満ちています。この気脈にこそ、「流れ」を作り出してくれる秘訣が隠されているのです。ふだん字を書くときには、一画目、二画目、三画目……、と今まさしく書いている線だけに気がとられますが、大切なのは、線と線が途切れる時です。私たちは文字というと、書かれた線だけを見ていると思っていますが、それだけではなく線から線へのつながり、つまり線と線との空間も文字の一部として認識しているのです。この空間にも通っているのが、「気脈」です。では気脈の通じる文字を書くためには、どのようにすればいいのでしょうか?誰でも知っている「リレーのバトンタッチ」の場面で、説明していきたいと思います。バトンタッチは、リレー競争ではとても大切です、上手にバトンを手渡さなければ、走りの流れが止まってしまいます。現在の走者は全力で走りながらも、上手くバトンタッチできるよう次の走者のことを考えますよね。次の走者は、今走っている人のことを考え、バトンを上手に引き継ごうとします。呼吸を合わせてバトンを渡す。この連携が走りをスムーズにし、途切れない流れを創出することになります。では、「気」という字を上手にバトンタッチできるよう書いてみることにしましょう。1画目、「ノ」の書き終わりは、つぎの横線へのつながりを意識します。次いで2画目の横線は、つぎの3画目、4画目へとそれぞれ書き終わりから書き始めへと、気持ちをつないで書き進めます。「气」の最後のハネは、つづく「メ」の始めに向かってハネあげます。このとき、「メ」の方向に書き進むので、ハネの角度がうまく決まります。ここでの次へのつながりがなければ、ハネが外側に向いてしまうなどバランスが悪くなります。今書いている線を書き終わる前に、つぎの線、つぎの線へというように、気持ちをつないで書くことが「流れ」を作り出すコツです。文章の場合は、一字を書き終わる前につぎの文字、つぎの文字というように、文字どうしのつながりを意識することで、文章全体に美しい「流れ」が生まれます。また、書くときのスピードを早く、遅くなど線によって変化をつけることで、自然とリズミカルな動きが生じ、気脈をとおして動きが反映され、変化のある「流れ」を作り出してくれます。これにより難しそうに思っていたあこがれのつづけ字(行書)が、思いのほか簡単に書けるのに驚かれることでしょう。「始まりと終わり」を意識してペンを動かすようにしてみてください。美しい「流れ」のある文章になりますから。(今井淑恵)●著者プロフィール今井淑恵先生Allabout ProFileの実務書道専門家(。有限会社彩華代表取締役、実用手書き塾代表講師。漢字6段(一東会)、書写検定2級(硬筆)、日本語検定2級といった資格を持つ、手書き文字に関するエキスパート。『大人のきれい字 書き方』を通信講座やセミナーなどを通し、数多くの生徒への指導を行っている。【関連リンク】【コラム】スポーツの『緩急』を使って「達筆」になるには?【コラム】自分の名前を大人流「楷書(かいしょ)」できれいに書くコツ【コラム】きれいに文字をそろえるコツと“くし刺しのお団子”の共通点とは?
2011年09月30日何も習っていないのに、文字を書くのがうまいという人がいます。では、うまい人とそうでない人の違いって一体何なのでしょうか?『大人のきれい字書き方』の通信講座やセミナーを実施されている、今井淑恵先生に教えていただきました。(以下、今井先生)生まれつき字の上手な人というのがいるものです。「あの人は字が上手、達筆ですね……」という言葉を耳にすることが少なくなりましたが、年配の方にはなじみのある言葉だと思います。達筆な人が字を書いているのを観察していると、その筆(ペン)の運び方に特有の動かし方があることに気づきます。文字から受ける印象は、粘りというか、しなやかで線に強さが感じられます。反対に下手な字といわれる文字は、図形に使うような単調な線で、子どもが書いたような感があります。このような差はどこから生まれるのでしょうか。そのひとつとして筆(ペン)の運び方、運筆によってその違いが生じるといえます。人それぞれ運筆にはずいぶん個性があります。実はこの「運筆」にこそ、きれいな字を書く秘訣(ひけつ)があるのです。その秘訣(ひけつ)とは「緩急」です。文字を書くときに、この「緩急」をつけることで、確実に達筆度を上げることができます。「緩急」と聞いて、スポーツ好きな人はピンときたかもしれませんね。野球に例えてみましょう。ピッチャーが送球するときを想像してみてください。早い、遅い、力を入れる、力を抜くなど、随所に変化を入れていますよね。中でも緩急をつけるときに大切なことは、「ため」をつくることです。私は、「ためてから……」とよく言うのですが、これが達筆と言われるコツなのです。「ため」るとそこに力が凝縮され瞬発力を生み出すこととなり、目いっぱい力を入れて頑張って書くよりも、瞬発力を利用して書いた字のほうが、しなやかで力強い線になります。丁寧に字を書こうとして、どの点画も手抜きをせず力いっぱい書く人がいるのですが、これはかえって逆効果です。力を入れすぎると疲れやすくなりますし、なにより線が一本調子になってしまい、子どもっぽい印象の字になります。一文字ずつを力いっぱい書く必要はありません。どこで力を抜くかが上手に書く決め手でもあります。もう一度ピッチャーが投球する時のことを想像してみてください。十分な「ため」の瞬間をつくることにより、球のスピードと方向までもコントロールできるようになるのです。まっすぐに書けない…、ゆがむ…、のびやかさがない…、などの書き癖で悩んでいる人は、書き始めに、「ため」をつくってから線を引いてみてください、スカッとした線が書けるうえ、思った方向にペンを動かすことができますから。縦画の長い線と横画の長い線、それから「ハライ」をともなう線は、「ため」がとても生きてくるところです。例えば、簡単な字ですが、「十」を書いてみます。横画の書き出しで、「ため」をつくって勢いよく右上がりの線を書く。つぎに縦画です。長い縦画は、まっすぐに書くのはけっこう難しいです。ここで「ため」て、まっすぐ下をねらってサッと、最後のハライはゆっくりと。「ため」があればカッコイイ漢数字になりますが、なければ「+の記号」になってしまいます。今度は、「発」で練習してみましょう。部首は「はつがしら」。まず1画目は小さい引っかけの線がありますね、これを書いて一度とまり、「ため」をつくって、もっさり運筆してハライを書きます。これに、素早くチョンと点を打つ。つぎに右側3画目の点をチョンと打って、右ハライの準備の「ため」をつくって、もう一度もっさりと運筆してハラウ。そして点をチョン。「はつがしら」のなかは、まず横画2本をサッサッと書き、続いて軽く「ため」て左のハライをゆっくりと運筆。最後の右ハライは、書き始めで「ため」をつくってもっちゃりとしたハライの線を書きます。どうでしょう、うまく緩急がつけられましたか?書き始めの一呼吸が大切です。一字の中に、一気に引いたり、ゆっくり書いたり、止まったりを意識して取り入れてみてください。このようにして書いた文字は、線に粘り強さが出て深みが増し、「達筆」だと言われる字になります。(今井淑恵)●著者プロフィール今井淑恵先生Allabout ProFileの実務書道専門家(。有限会社彩華代表取締役、実用手書き塾代表講師。漢字6段(一東会)、書写検定2級(硬筆)、日本語検定2級といった資格を持つ、手書き文字に関するエキスパート。『大人のきれい字 書き方』を通信講座やセミナーなどを通し、数多くの生徒への指導を行っている。【関連リンク】【コラム】大人のきれいな字の秘訣(ひけつ)は「足長」です【コラム】「子どもっぽい字」をきれいな字にかえるコツ【コラム】きれいに文字をそろえるコツと“くし刺しのお団子”の共通点とは?
2011年09月12日生活のシーンでは届け出や手続きなど、いろいろな提出書類が必要になりますが、そんな時、「文字は『楷書』で記入してください」と、書かれていることがよくあります。日常生活で使う場面が多い楷書。どうするとキレイに書けるのでしょうか?『大人のきれい字書き方』の通信講座やセミナーを実施されている、今井淑恵先生に教えていただきました。(以下、今井先生)まず「楷書」とは、点や画を省略せずくずさないで書く書体のことを言います。このほか、「行書」や「草書」などありますが、普段字を書くときには「行書」が重宝で、実用的な書体と言えます。「行書」は、つづけ字とか、くずし字などの呼び方が分かりやすいかもしれませんね。また、現在では日常生活で「草書」を書く人はごくまれです。話を楷書に戻しましょう。自分の名前や住所は、一生をとおして数え切れないほど書くことが多い文字です。回数の多さから言えば、自分の名前は誰よりも自分が上手に書けてあたり前なのですが、反して、「子供っぽくて、なんとも様にならない……」という人が案外多いものです。それは、「楷書」がある意味で一番難しい書体だからです。特別な書き方の修練なく活字のようにそろえて書けばよいのだと思いがちですが、これだけでは美しい楷書を書くことは難しいのです。楷書の字が一番美しく見えるのは、文字同士が整然と並んでいる、それから、一文字ずつにきちんとした様子、「きちんと感」がある、この2つがそろっているときです。文字同士を整然と並べるコツは、行間や文字間を均等に空けることで可能で、この点については、上手に書かれている人が多いです。むしろ一文字ずつの「きちんと感」が不足しているため、子供っぽくなりがちです。では、どうすれば、大人流のきちんとした楷書が書けるようになるのでしょうか?時代劇にたとえてみましょう。お殿様に面会する場面を思い浮かべてみてください。そのときの立ち居振る舞いはどのようなものでしょう。座敷で歩くとき、座るとき、おじぎをするときなど、常に背筋をしゃんと伸ばし、指の先まで神経をゆきわたらせ、ひとつひとつの所作はキビキビとしています。決してフニャフニャしてだらしない所作をすることはありません。これを楷書の書き方に当てはめてみましょう。背筋をしゃんと、にあたるのが、長い縦の線がゆがまずビシッと引けていること。指の先まで神経をゆきわたらせ、にあたるのが、それぞれの点画において「トメ・ハネ・ハライ」がきちんと実行されていること。フニャフニャしただらしない所作とは、点や横の線など、あっちこっちバラバラな方向に向いていたり、長さが足りなかったりするなど、文字を書くルール通りではないことと思ってください。「楷書」は、一番畏(かしこ)まった書体です。まさに、礼をつくした文字といえます。きれいと言われる楷書で書くには、足の先から頭の先までという言葉のように、書き始めからきちんと一点一画を書き進め、書き終わりのトメ・ハネ・ハライにいたるまで、細やかな神経をくばることがきれいに書くコツとなります。きれいな楷書をマスターする近道は、ペン先太めの筆記具を使って、大き目(1.5cmか2cmくらい)の字で、きちんと、それから、トメ・ハネ・ハライをオーバー気味に書いて練習することをおすすめします。この大きさなら、自分の文字の癖がみえてきますので、改善するところが自然と分かるようになります。ぜひ「きちんと感」を心にもって書くようにしてみてください。その文字が人に読まれるとき、丁寧な感じを読んだ人に与えることになり、あなたの人柄を良い印象とともに伝えてくれるはずです。(今井淑恵)●著者プロフィール今井淑恵先生Allabout ProFileの実務書道専門家(。有限会社彩華代表取締役、実用手書き塾代表講師。漢字6段(一東会)、書写検定2級(硬筆)、日本語検定2級といった資格を持つ、手書き文字に関するエキスパート。『大人のきれい字 書き方』を通信講座やセミナーなどを通し、数多くの生徒への指導を行っている。【関連リンク】【コラム】漢字の正しい書き順で、美文字が書けるようになる【コラム】大人のきれいな字の秘訣(ひけつ)は「足長」です【コラム】卵1個分ほどの空間をつくる。キレイ字を簡単に書くコツとは?
2011年09月02日「けい線のない紙に文章を書くと曲がる……」こんな悩みはあるあるですよね。でも、どうしたらいいでしょうか。今回は、『大人のきれい字書き方』の通信講座やセミナーを実施されている、今井淑恵先生に文章のバランスをキレイにとる方法を教えていただきます。(以下、今井先生)線が印刷されたノートブックや便せんなどに書いているときは、文字のゆがみはあまり気にならないのですが、ちょっとしたメモや線がないはがきに書こうとすると、真っすぐに書くのが難しいと感じたことはありませんか?日常書く文章では、「きれいな字……」の条件として、「ゆがみ」がないこと、一行の文字列が真っすぐにそろってみえることがあげられると思います。私たちの身の回りを見渡しても、整然と並んでいるものを自然に美しいと感じるように、文字にもこれが当てはまりますよね。アートな書道の作品は別として、日常の文章には整然とした美しさが求められます。美しく並べるにはどうしたらいいでしょうか。それは、「中心」をそろえることです。文字の中心なんか考えたことないよ、という方も多いと思います。ちょっとこんなものを想像してみてください。それは、“くし刺しのお団子”。ふつうお団子といえば丸い形を考えますが、ちょっと変わった形の「丸・三角・四角」のお団子を思い浮かべてみてください。くしの真ん中を形のちがう団子たちが通っているところが目に浮かんできましたでしょうか?日本語には数多くの漢字やひらがな、カタカナなどがあります。これらの文字は、「丸・三角・四角のお団子」のように、それぞれ異なる外形をもっています。「これらの文字の中心にくしを通す」、そんなイメージです。例えば、よく使う言葉、「申しあげます」を「丸・三角・四角の団子」に置き換えて考えてみましょう。申 → 四角(縦長)、し →四角(縦長)、あ → 丸、げ → 四角、ま → 四角(縦長)、す → (逆)三角さあ、それぞれの中心を考えて上手にくしに通してみましょう。丸、三角、四角をイメージするのとしないのでは、くしの通しやすさが違うと思います。ちなみに、丸、三角、四角の見分け方ですが、一字のうちの横画・縦画の長さや形状を基準に、パッと見のイメージを優先するとおおまかな外形がつかみやすいと思います。さらに、縦書きと横書きでは、中心の通し方が異なります。縦書きの場合は、くし刺し団子のように中心位置をそろえた書き方となりますが、横書きの場合は、2通りあります。くし刺しの中央ぞろえ、または下部位置にあわせる下ぞろえの書法となります。どちらが良いのかは書きやすさと個人的な書風の好みになりますが、まずは基本の書法として、くし刺しタイプの中央ぞろえで覚えることをおすすめします。ゆがみが出てしまう書き癖のケースでは、縦書きでも横書きの場合でも、「右ななめ下」へ、一行の方向が傾いてしまっている場合が多いようです。右利きの手の運動機能によるものと、日本語文字の成り立ちが左上から右下へ向かって書きすすめていく文字が多いため、この二つのことが主な原因と考えられます。このような癖のある方は、文字の書き終わり位置を起点にして、次の文字、次の文字……と書き進んでしまいがちとなりますので、ゆがまずに書くためには、文字の中心位置が合うよう文字の書き始め位置にもどって書くようにしましょう。書きながら、「丸・三角・四角のお団子のくし刺し」を思い出してみるのもお忘れなく!(今井淑恵)●著者プロフィール今井淑恵先生Allabout ProFileの実務書道専門家(。有限会社彩華代表取締役、実用手書き塾代表講師。漢字6段(一東会)、書写検定2級(硬筆)、日本語検定2級といった資格を持つ、手書き文字に関するエキスパート。『大人のきれい字 書き方』を通信講座やセミナーなどを通し、数多くの生徒への指導を行っている。【関連リンク】【コラム】漢字の正しい書き順で、美文字が書けるようになる【コラム】大人のきれいな字の秘訣(ひけつ)は「足長」です【コラム】卵1個分ほどの空間をつくる。キレイ字を簡単に書くコツとは?
2011年08月11日最近の日本人は足が長くなり、体形が良くなったと言われますが、どうやら日本語にも足長に見せると良い文字というのがあるようです。そこで、今回は、『大人のきれい字書き方』の通信講座やセミナーを実施されている、今井淑恵先生に足長に見せると良い文字を教えていただきます。(以下、今井先生)「なんとなくバランスが悪い字……」と悩んでいる人の中に、上下から押しつぶされたような字を書いている場合を見受けます。言いかえれば「足が短い」ので、全体のバランスがくずれているのです。人の体形も、背が高い、低い、やせ型、ぽっちゃり型、逆三角形型…など、それぞれに特長があるように、手書きの文字も、背の高い字、低い字、縦長、横長、正方形、逆三角形……など、いくつかのタイプ別に分類することができます。これらの特長を表現することが、大人のきれいな字のコツとなります。今の時代、活字とふれあうことが多いため、背を高く書けず、どうしても「正方形」に収めて四角い字を書いてしまう傾向があります。そのため、きれいな字の大切な条件である文字の個性が失われてしまっています。外形を活字のように書いてしまうのは、よくありません。これを改善するには、腰の位置を高く、つまり「足長」にすることです。一例をあげてみましょう。「青」という字は、けっこうバランスがとりにくい字のひとつです。下部の「月」の字を考えてみましょう。「月」は、もともと背が高い縦長の字形です。このスタイルをいかすことが「青」の字を美しくみせるコツになります。それには、あらかじめ「月」の高さを考えておき、上部の3本の横線をつめて高めの位置に収めるよう書くことです。ほかに下部が背の高いスリムな字の例として、「素」は「糸」、「夢」は「夕」、「季」は「子」、「養」は「良」、「豊」は「豆」など、いろいろあげられます。このような文字は、足が長く見えるよう、上部をつめ気味に書くようにしましょう。上下から押しつぶされたような字の書き癖がある人は、腰高のスタイル美人を想像して、書いてみてください。(今井淑恵)●著者プロフィール今井淑恵先生Allabout ProFileの実務書道専門家(。有限会社彩華代表取締役、実用手書き塾代表講師。漢字6段(一東会)、書写検定2級(硬筆)、日本語検定2級といった資格を持つ、手書き文字に関するエキスパート。『大人のきれい字 書き方』を通信講座やセミナーなどを通し、数多くの生徒への指導を行っている。【関連リンク】【コラム】「子どもっぽい字」をきれいな字にかえるコツ【コラム】卵1個分ほどの空間をつくる。キレイ字を簡単に書くコツとは?【コラム】漢字の正しい書き順で、美文字が書けるようになる
2011年07月18日仕事でパソコンを使っていると、漢字の書き順を忘れてしまうことありませんか?そこで、今回は、『大人のきれい字書き方』の通信講座やセミナーを実施されている、今井淑恵先生に意外と知らない文字の書き順を教えていただきます。キレイな文字を書くには、正しい書き順は、はずせないようです。(以下、今井先生)「必」という漢字を書いてみてください。この字はバランスがとりにくい字の一つですね。さあ、書けましたか?あなたの書いた順は、「心」を書いて「ノ」の順ですか、それとも……。仕事柄、誰かが字を書いていると、気になってつい見入ってしまいます。そんなとき、あれー書き順がおかしい……、と思うことがよくあります。もう一度書いてもらっても違っていることが、しばしば。「書き順」は、キレイな字を書くための重要なコツの一つなのです。たとえば、冒頭の「必」の書き順は、はじめに「ソ」を書く、つぎに「左上から右下へ、ハネル」、そして「左の点」、「右の点」の順です。この順序で書くと、「ソ」の2画目を高い位置から書き出すため、右側上部への空間が広がり、バランスの良い字形になります。さらに、この字に「のぎへん」がつけば、「秘」になり、それにも当てはまります。また、小学校低学年レベルの字なのに、間違った書き順で書いている漢字が案外多くあります。「右」や「左」もその一例です。「簡単だから間違えないよ」という声が聞こえてきますね。それでは、書き順を確かめてみましょう。「右」は、「ノ」が先、それから「一」、そのあと「口」です。「左」は、「一」が先、それから「ノ」、そのあと「エ」です。どうでしたか、この順で書いていますか?書き順が違うと、「一」の横画の向きというか、横画の線がまったく違う種類の線を書くことになるのです。つまり、「右」の字のように、『左ハライの後に横画』の場合、この横画は、「ふせる線」となります。この字の中で、一番長い線にして全体のバランスをとります。また、「左」の字のように、『横画の後に左ハライ』の場合は、この横画は「そらす線」で書きます。そらす線は、あまり長くしないことがコツです。「ふせる線」と「そらす線」、まったく正反対ですよね。正しい書き順で書くことで、ふせる・そらすの書き分けができるようになります。この結果、美しく字形を整えることができるようになるのです。それでは、この字のような例を他にもあげてみましょう。どんな字が思い浮かびますか?「右」のように、『左ハライの後に横画』の仲間には、「有」、「賄」、「布」、「希」、「佑」、「祐」……など。「左」のように、『横画の後に左ハライ』をする漢字は、「友」、「抜」、「丈」、「杖」、「佐」、「石」……など。このように、書き順を覚えて、どんどん応用して書いていきましょう。また、書き順は、必ずしも一字に一つだけというわけではありませんし、同じ文字でも書体によって変わります。「楷書(かいしょ)体」と、つづけ字の「行書体」の時とでは、書き順を変えて書くこともよくあります。このように、書き順を正しく理解することで、今まで苦手だった字形が一瞬のうちに変身する、そんな簡単な書き方のコツをぜひ覚えてみてください。(今井淑恵)●著者プロフィール今井淑恵先生Allabout ProFileの実務書道専門家(。有限会社彩華代表取締役、実用手書き塾代表講師。漢字6段(一東会)、書写検定2級(硬筆)、日本語検定2級といった資格を持つ、手書き文字に関するエキスパート。『大人のきれい字 書き方』を通信講座やセミナーなどを通し、数多くの生徒への指導を行っている。【関連リンク】【コラム】卵1個分ほどの空間をつくる。キレイ字を簡単に書くコツとは?【コラム】よく使う顔文字ランキング3位は「」では1位は?【コラム】大不評?「ギャル文字」は嫌われている!?
2011年07月12日見た目が大人っぽい人ですてきと思っていたら、いざ文字を書くと子どもっぽくて、なんだかがっかり。そんな経験ありませんか?今回は、『大人のきれい字書き方』の通信講座やセミナーを実施されている、今井淑恵先生に大人っぽい文字を簡単に書く方法を教えてもらいます。(以下、今井先生)「子供っぽい字」で恥ずかしい、という悩みをよく耳にします。子供っぽい字と大人のきれいな字との違いは、どのようなところにあるのでしょうか?人の体形に例えてみると分かりやすいかも知れません。子供はズンドウで、大人はシェイプアップされメリハリのある体形をイメージしますよね。文字にも、これが当てはまります。子供っぽい字は、四角い字形でズンドウ。一方、大人のきれいな字には、長い線と短い線とが交じりあい、字形にメリハリがあります。では、なぜ「子供っぽい字」になるのかということですが、理由は2つあります。一つ目は、「正方形」の枠内に字を収めて書いてしまうからです。四角のマス目からはみ出さないように書けば、きれいな字になると思うのは大きな勘違いで、小さいころからの字の覚え方に問題があると思います。中学、高校と学年が上がるにつれ、けい線の細いノートを使うようになります。6mm、7mmなどの細い線からはみ出さないように書くことは“スゴイ”ことですが、このような書き方を続けていると、誰でもチマチマとした子供のような字を書くようになってしまいます。二つ目は、「活字」を手本字にしてまねて書いてしまうからです。活字は手書き文字とは違い、フォントデザイナーによって作られています。印刷やパソコンなど、「機械」処理をするために都合の良いもので、これもまた四角の枠に規制されています。そのうえ、デザイナーがそれぞれデザインをしていることで、長く書くべき線が短かったり、反対に短い線が長くなったりと、美しい手書き文字とは異なった字形になっていることを知っておく必要があります。前置きが長くなりましたが、子供っぽい字から、メリハリボディの大人のきれい字に変身させるコツをひとつ、ご紹介いたしましょう。それは、『主役』を決めることです。ドラマに主役がいるように、文字にも『主役の線』を決めましょう。一字の中に“一つだけ目立つ線を作る”ことがコツとなります。映画やドラマでは、主役と脇役がいます。主役は一人。脇役はあくまで主役の補佐でなければならず、脇役が目立ってはドラマは台無しです。それと同じように、一字の中に、長い線が2本、3本あるのは、空間をうめてしまい、結果、四角い字形になり、子供っぽい、活字的な字形となります。ちなみに「春」という字は、どのように書きますか? 1画目、2画目は短く、3画目の横線を長く書いていませんか?「春」の主役は、左右のハライ。4画目の左ハライと、5画目の右ハライの線を一番目立たせるように書きます。あとの線は、脇役と考えてください。ハライがある文字は「ハライが主役」になります。また、「事」という字はどのように書きますか? 「事」は、1画目の横線を主役にして、この線を一番目立つように長く書きます。ほかの横線は、脇役に徹(てっ)し、短めにすることがコツです。このように一字の中で、主役と脇役をしっかり演じることで、字形にメリハリがつき、大人のきれいな字に変わります。簡単なコツなのでぜひ試してみてください。(今井淑恵)●著者プロフィール今井淑恵先生Allabout ProFileの実務書道専門家(。有限会社彩華代表取締役、実用手書き塾代表講師。漢字6段(一東会)、書写検定2級(硬筆)、日本語検定2級といった資格を持つ、手書き文字に関するエキスパート。『大人のきれい字 書き方』を通信講座やセミナーなどを通し、数多くの生徒への指導を行っている。【関連リンク】【コラム】ミステリー小説翻訳家に聞く、人を引き付ける文章の秘訣(ひけつ)とは?【コラム】夜中書いた文章は妙にテンションが高くなる。その謎に迫ってみた【コラム】言語分析家に聞いた、理想のラブレターの書き方とは?
2011年07月11日『大人のきれい字書き方』の通信講座やセミナーを実施されている、今井淑恵先生に20年の経験を通して、キレイな文字を簡単な工夫で書くコツを教えていただきます。今井先生「主催するセミナーに参加されている方の文字の書き方で、最近気になるのが、ペン(筆記具)の持ち方です。きれいな字を書くために、ペンの持ち方って関係あるの?と思われる方もいるかもしれませんが、若い人ほど間違ったというか、理にかなっていない持ち方をしているケースが多いんです。たとえば、よくありがちな「親指の付け根に筆記具をはさみ、親指をピンとまっすぐに伸ばす」という持ち方。これですと、手のひらと指との間に空間が作れないため、小さな動きしかできません。つまり、全部の指に力が入りすぎると、手首も硬くなってしまい、伸び伸びと線を引くことができません。特に細かい字を書くときには、指先の感触が重要となります。今どきの多くの筆記具は、指先の感触を必要としなくても、文字を整えて書けるよう進化しています。このため、持ち方を気にしなくてもよくなりましたが、その反面、文字を書くときの指先の微妙な感触を失ってしまったような気がします。おすすめの持ち方は、人さし指と親指でペンを持ち、中指を添え第一関節の側面で支える方法。薬指と小指は、中指にそわせるように軽く曲げます。このとき『手のひらの中に、卵1個分ほどの空間をつくる』ことがコツになります。手に卵を持っているイメージができると、決して力を入れすぎることはないですよね。「あそび」の空間を作ることがポイントです。ペンを握る位置も大切です。先のほうを握ると自分の指が邪魔をしてしまい、字が見えない状態を作るだけでなく、指の動きを小さくしてしまいます。ペン先より2~2.5cmくらい上側を持ちましょう。このほか、ペン軸の傾きにも注意を払いましょう。ペンを立てるのではなく、軸を右に20度ほど、紙面に対して60度ほどを目安に、傾けます。こうすると5本の指の関節と手全体が動きやすくなり、線が自由に書けるようになります。「正しい持ち方を」と言われても、すぐに変えるには抵抗があると思いますので、まずは手の動きを覚え、『理にかなった持ち方』を意識することから始めてみてください」。(今井淑恵)●著書プロフィール今井淑恵先生Allabout ProFileの実務書道専門家(。有限会社彩華代表取締役、実用手書き塾代表講師。漢字6段(一東会)、日本語検定2級といった資格を持つ、手書き文字に関するエキスパート。『大人のきれい字 書き方』を通信講座やセミナーなどを通し、数多くの生徒への指導を行っている。【関連リンク】【コラム】女性が喜ぶ褒め言葉は「かわいい」と「きれい」、一体どっち?【コラム】人物写真をキレイに撮るコツは「ウィスキー」!?【コラム】よく使う顔文字ランキング3位は「」では1位は?
2011年06月25日