同人作品としてスタートした『魔法少女オーバーエイジ』。2015年2月にライトノベル『魔法少女オーバーエイジ「私たち、もう変身したくありません」』(著:砂守岳央、イラスト:日向あずり、発売:ぽにきゃんBOOKS)および、CD『魔法少女オーバーエイジ -kawaii songs collection-』(発売:EXIT TUNES)でメジャーデビューをはたした本作だが、次なる展開として、2016年5月3日にライトノベルの続刊が発売されることが決定した。これにあわせて、花澤香菜、渕上舞、飯田里穂、M・A・O、松井恵理子、遠藤ゆりか、鈴木愛奈、徳井青空が出演するCDが制作され、きゃにめ限定版として発売。さらに2月27日に公開ニコ生イベントが開催されるほか、3月31日にNHKホールで行われる『アニソンヒストリージャパン』にライブ出演、そして5月28日に音楽ライブの主催が予定されている。第2作目となる続刊のタイトルは『魔法少女オーバーエイジ「二番煎じなんてレベルじゃないっ」』。今作では、前作に登場したキャラクター・島津くれはの同期である現役世代の魔法少女「ソルシエール・リュミエール」のメンバーたちが新たに登場する。CDアルバムには、前作からのキャラクターである伊藤ましろ(cv. 花澤香菜)、久坂そらの(cv. 飯田里穂)、桂ゆかり(cv. 渕上舞)、島津くれは(cv. 遠藤ゆりか)に、新キャラクターの小宮ももか(cv. M・A・O)、児玉あおい(cv. 松井恵理子)、有馬こはく(cv. 鈴木愛奈)、黒田はがね(cv. 徳井青空)を加えた豪華キャストが出演。収録内容は、各キャラクターのボーカル曲(ソロ、デュエット含)とドラマ、およびフリートークとなっている。詳細については、きゃにめ.jpの特設サイトをチェックしてほしい。
2016年02月27日NTTドコモは2月19日、通信混雑時における通信のつながりやすさを向上させるネットワーク仮想化技術の開発を完了した。複数ベンダーのEPC(Evolved Packet Core)ソフトウェアの動作が可能なネットワーク仮想化技術の開発は世界初だという。同社はネットワーク仮想化技術を適用した商用ネットワークでの通信に成功しており、3月から運用開始を予定している。EPCは、LTEといった多様な無線アクセスを収容し、ユーザーの認証や移動しながらもデータ通信を継続するための移動制御、課金機能などを提供することで、インターネットをはじめ外部ネットワークと接続する通信設備。ネットワーク仮想化技術は、通常特定のハードウェアでしか動作しないソフトウェアを仮想的なハードウェア上で動作させる技術。同技術の導入により、災害などを原因とした通信混雑時における通信のつながりやすさ向上や、設備故障時における通信の継続提供を確実にする考えだ。加えて、新たなサービスを迅速に提供できるほか、設備投資の効率化も見込めるとしている。今回、複数ベンダーのEPCソフトウェアの動作が可能なネットワーク仮想化技術を開発したことで、各EPCソフトウェアが共通のハードウェアで使用でき、通信設備の利用効率を最大化することが可能だという。各社専用のハードウェアが前提であった既存のエコシステムを変革することにより、ソフトウェアの選択肢が広がり、新たなサービスが生み出されることが期待されている。同社のネットワーク仮想化技術はETSI NFV ISG(European Telecommunications Standards Institute Network Functions Virtualisation Industry Specification Group)で制定された規格に準拠し、複数ベンダーのソフトウェアとハードウェアの組合せを容易にするオープンな環境を実現するとしている。なお、同社はネットワーク仮想化技術の導入に伴い、IPネットワークを柔軟に切り替えることができるSDN(Software Defined Networking:ソフトウェア定義型ネットワーク)技術を導入。ネットワーク仮想化技術とSDN技術が連携することで、ネットワーク仮想化技術の導入効果を最大化することが可能だという。今後、同技術の適用範囲を段階的に広げるとともに、将来的にはネットワーク全体の仮想化を目指す。
2016年02月22日Parallels Japanは2月17日、デスクトップ、アプリケーション、データを仮想化する統合ソリューションの「Parallels Remote Application Server(パラレルスリモートアプリケーションサーバ)」の最新版であるversion 15 日本語版を発売開始した。最新版の主な特長は、ユーザーエクスペリエンスの向上とITマネージメント・生産性の向上、総合サポート、セキュリティ強化、配信多機能化の5つの機能に特長がある。ユーザーエクスペリエンスの向上はユーザーフレンドリーに再設計されたHTML5ブラウザアクセスによりエンドユーザーはアプリケーション間でのコピー&ペーストやパスワード変更ができる。また、ITマネジメント・生産性の向上では自動化されたWindows Serverの設定、アプリケーションの配信およびクライアント設定を用いた高速環境セットアップや、サーバ上でのライブセッション管理機能により管理者はサーバの再起動、アプリケーションへのアクセスやログオン制御がスケジュールでき、効果的なサーバメンテナンスが可能。アプリケーションとサーバセットアップの自動デフォルト設定で管理者は自分の使いやすいようにデフォルトの設定ができ、複数のサーバ設定を同時に変更ができる。さらに、総合サポートでは多言語(英語、イタリア語、スペイン語、フランス語、ロシア語、ポルトガル語、日本語、ドイツ語、韓国語、繁体字中国語、簡体字中国語の11言語)に対応したユーザーインタフェースの利用が可能で従業員が場所を問わず、あらゆるデバイスで仕事ができるよう、仮想アプリケーション、デスクトップ、およびデータへのユニバーサルアクセスを提供。加えて、Windows、Mac、Linuxの拡張された管理者機能を備えたクライアント設定ポリシーにおけるセキュリティやSafeNet、DeepNet、RADIUS認証など、追加のセキュリティ技術をビルトインサポートするなどセキュリティを強化している。そのほか、配信の多機能化としてURLをはじめイントラネットサービス、一元化されたドライブ、デスクトップやアプリケーションをシームレスに配信することが可能なほか、Microsoft RemoteFXおよび周辺機器のリダイレクトのサポートをするChrome OSクライアントアップデートでグラフィックスアプリケーションの配信ができるという。Parallels Japan 代表取締役の下村慶一氏は販売戦略について既存大手システムベンダーには競合比較における提案・採用の検討、新規SMBユーザー(100~200ユーザー)はダイレクトタッチ、新規参入と中堅規模既存システムベンダーには提案・採用の喚起、特定ニーズに対するスモールスタートの4点を挙げた。価格は、いずれも税込でParallels Remote Application Serverのサブスクリプション(同時利用ユーザー1人あたり)で年間1万2000円、Parallels Remote Application Serverの以前のバージョンからのアップグレード(同)で同6000円、Parallels Remote Application Serverサポートおよびアップグレード保証のメンテナンス付きで同5400円、Parallels Remote Application Serverの永続ライセンス(同)で2万円となる。
2016年02月18日ライフカードとbitFlyerが提携し2月8日、ライフカードの「LIFEサンクスポイント」と「ビットコイン」の交換サービスを開始した。ポイントと仮想通貨の交換は、クレジット業界初となる。○「LIFEサンクスポイント」が「ビットコイン」に交換可能にビットコインは、電子マネーとして使用できる「仮想通貨」。世界中での利用、オンライン上で個人間での「直接」送金や決済することができる。ビットコイン提供背景について、bitFlyerは「ライフカードと提携することでこれまでビットコインに触れる機会がなかった人にも提供できるものと考えている」とコメントしている。今回対象となるのは、ライフカードの利用金額に応じて貯まる「LIFEサンクスポイント」。利用方法は、ライフカードの会員専用のインターネットサービス「LIFE-Web Desk」に登録。LIFEサンクスプレゼントの交換特典から「ビットコインクーポン」を選択。ログインすると、ビットコインを受け取ることができる。交換レートは、一口600ポイントで3,000円分のビットコインクーポンに交換できる。ビットコインの適用価格は、bitFlyerアカウントログイン時の提示された金額になる。クーポン3,000円分の交換例は、1BTC(ビットコイン)が5万円の場合、0.06BTC(クーポン3,000円分÷5万円)。1BTC(ビットコイン)が6万円の場合は、0.05BTC(クーポン3,000円分÷6万円)となる。
2016年02月12日ヴイエムウェアは2月10日、デスクトップ/アプリケーション仮想化ソフトウェアの最新版「VMware Horizon 7」と仮想デスクトップサービス(DaaS:Desktop as a Service)「VMware Horizon Air」の新機能「Hybrid-Mode」を発表した。VMware Horizon 7の新機能は大きく4つある。1つ目の新機能は「インスタントクローン技術によるジャストインタイム配信」だ。この機能により、ワークスペースのプロビジョニングの高速化が図られ、20分以内に2000のデスクトップをプロビジョニングできるようになるという。ログアウト時はイメージが破壊されるため、エンドポイントの安全性が強化される。2つ目の新機能は新たなプロトコル「Blast Extreme」だ。これはモバイル クラウドネットワーク環境向けに開発・最適化された新たなディスプレイ用プロトコルで、デバイスのバッテリを長持ちさせるという。Blast ExtremeはTCPとUDPが使えるため、幅広いクライアントに対応することができる。3つ目の新機能は「スマートポリシーとSSO」だ。スマートポリシー機能により、ユーザー・デバイス・接続環境に応じたポリシーを設定することができる。また、VMware Identity Managerのシングルサインオン機能との統合により、モバイルデバイスからパスワードを入力せずにWindowsデスクトップにアクセス可能になっている。4つ目の新機能は、アプリケーションの配信とライフサイクル管理を行う「App Volumes」の最新版「App Volumes 3.0」だ。App Volumes 3.0はアプリケーションの階層に応じてライフサイクル管理が行えるほか、管理コンソールが統合され、単一の画面でアプリケーションとユーザーの管理が行えるようになった。また、VMware Horizon Air Hybrid-Modeは「Project Enzo」を具現化したもので、クラウドコントロールプレーンとVMware Horizon Airに対応したインフラと連携するHorizon Nodeから構成される。クラウドコントロールプレーンは、VMware vCloud Air上にホストされたクラウドベースの管理レイヤとして機能し、オンプレミスのハイパーコンバージドインフラやVMware Virtual SAN Ready Nodesを単一の画面から管理・配信できる。VMware Horizon Air Hybrid-Modeの料金はサブスクリプション方式となっているため、ハードウェアなどに必要な初期投資は不要。また、Instant CloneテクノロジーをVMware App VolumesおよびVMware User Environment Managementと統合することにより、クラウドサービスと同様のスピードでデスクトップを作成、拡張できる。そのほか、アプリケーションやデスクトップのワークロードをオンプレミスのデータセンターとクラウドの間で移動できるため、柔軟なハイブリッドクラウドの運用が実現される。用途としては、クラウドは利用したいが、すべての環境をDaaSに移行したくない場合などに向いているという。VMware Horizon 7の同時利用1ユーザー当たりのオンプレミスに導入する永久ライセンスの市場想定価格は3万1000円から、VMware Horizon Air Hybrid-Modeの指定1ユーザー当たりの1カ月の利用料金は2000円から、同時接続1ユーザー当たりの1カ月の利用料金は3200円からとなっている(いずれも税別)。
2016年02月11日米AMDはこのほど、世界初のハードウェア仮想化対応をうたうGPU「FirePro S7150」を発表した。日本国内ではエーキューブが取り扱い、2月下旬ごろの発売を予定する。「マルチユーザーGPUテクノロジー(MxGPU)」を搭載し、最大16ユーザーの同時利用に対応するGPU。複数の仮想マシンからのI/O要求をハードウェアベースで処理することにより、性能を大幅に向上したという。また、高精度/高品質のGPUスケジューリングロジックをユーザーに提供するほか、ハードウェアのメモリ分離ロジックを通じて、ある1つの仮想マシンからほかの仮想マシンへのアクセスを防ぎ、アプリケーションデータの整合性を保持するという。メモリは256bit接続の8GB GDDR5。単精度演算性能は3.77TFLOPS、倍精度演算性能は250GFLOPS。最大消費電力は150W。対応APIはOpenGL 4.4、DirectX 11.1、OpenCL 2.0。対応HypervisorはVMware ESXi 6.0。対応OSはWindows 7 / 8.1、Linux。さらに2基の「FirePro S7150」を搭載した「AMD FirePro S7150×2」も合わせて発表。16GB GDDR5メモリを搭載し、最大32ユーザーまでの同時接続に対応する。単精度演算性能は7.54TFLOPS、倍精度演算性能は500GFLOPS。最大消費電力は275W。
2016年02月03日エクシードは2月2日、複数のパブリッククラウドに対応するパッケージ型の仮想サーバ運用サービス「マルチクラウドマネージドサービス 2.0」の提供を開始した。対応するクラウドサービスは、AWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、NTTコミュニケーションズ Cloudnとなる。従来、エクシードはカスタマイズ型の「マルチクラウドマネージドサービス」を提供していた。その中で各クラウドサービス共通のベストプラクティスを蓄積したことから、各クラウドサービスに対応可能な運用項目の標準化を実現し、利用しやすいパッケージ型の新サービスとしてリリース。新サービスの特長としては各クラウドサービスに対し、統一した内容・金額の運用サービスの提供が可能なほか、クラウドサービスごとに運用サービスを契約する必要がなく、利用するクラウドサービスを変更した場合でも新サービスを契約変更なく利用できる点がある。また、監視のみのプランから、セキュリティ管理やシステムの設定変更まで含めたプランまで4種類のプランを取り揃え、システムの重要度や運用要件に応じて選択可能としていることに加え、仮想サーバ1台単位の月額課金制でプラン選択が容易だという。ユーザーは、1種類のパブリッククラウドを利用した小規模なシステム環境から、マルチクラウドを利用した複雑・大規模なシステム環境にわたり、標準化された運用サービスを利用することを可能としている。下表は各プランの価格と提供サービス項目。
2016年02月03日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「仮想通貨」です。***仮想通貨とは、現金を介さず、インターネット上で取引される通貨のこと。代表的なものはビットコインですね。日本ではビットコインを扱っていたマウントゴックスという取引所が不正を行ったため、悪いイメージがついてしまいましたが、ビットコインが悪いわけではありません。世界では「普通の通貨よりも信頼できる」と思われているところも。象徴的なのが昨年に経済破綻しかけたギリシャです。財産をギリシャ通貨で銀行に預けていたら、回収できなくなるんじゃないかと、資産家たちが次々にギリシャ通貨をビットコインに替えました。日本のように、戦争もなく国が安定していると想像もつかないかもしれませんが、経済が安定しない国では、お札が紙くず同然になる、というようなことも起きうるんですね。そんなとき、ネット上のビットコインに資産を替えておくと、全資産を失うような危険は回避できます。ただ、仮想通貨は実体がないので、データが消えてしまえばすべて失うのでは?とも考えますよね。ところが、ビットコインは、世界中に分散しているいくつものサーバーでデータを管理しているので、災害や戦争で万一どこかが破綻しても、ほかで必ずフォローできます。この相互管理システムを「ブロックチェーン」といいます。つまり、世界中で情報がすべてオープンな状態。誰がどのくらいビットコインを所有して、どんなふうに動かしたかが調べればすぐにわかります。ビットコインの扱いは国によって異なります。ドイツとシンガポールは容認、金融取引の一つとして課税対象にする案が出ています。中国、インド、タイでは禁止。アメリカとフランスは国家の信頼を揺るがすものとして警告を発してます。日本では、まだ通貨として認められてはいませんが、規制やルール作りをしようとしています。ビットコインのいいところはなんといっても直接決済ですね。銀行を介するような、高い手数料を取られることがありません。為替のように乱高下をするリスクはありますが、数千円が何千万円もの価値に変わることも。国の枠を超えて取引されて、国の経済状態に左右されないところが魅力的です。◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2016年2月3日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2016年02月02日伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2月1日、IaaS型仮想プラットフォーム「TechnoCUVIC Virtual Platform(TechnoCUVIC VP)」上で、不正アクセスによる情報漏洩を仮想マシン単位で防ぐ「TechnoCUVIC VP仮想ネットワーク機能」の提供を同日より開始すると発表した。「TechnoCUVIC VP」は、クラウドサービス上にユーザーが仮想サーバを自由に設計・構築できる専用の仮想化・統合プラットフォーム。今回、従来のファイアウォールサービスに加え、企業内部にマルウェアが侵入した場合に仮想マシン単位のアクセス制御が可能なセキュリティ機能を追加した。同機能はスイッチ、ルータ、ファイアウォール、ロードバランサなどのネットワーク機器を仮想化してソフトウェアで制御できるVMwareのネットワーク仮想化ソフトウェア「VMware NSX」を使用している。これにより、仮想マシンごとにインターネットや社内サーバの接続の可否を設定でき、侵入された場合の意図しない社外へ情報流失や、他サーバへの被害の拡大を防ぐことができるという。仮想マシン単位のほかに、部門やプロジェクトごとに動的なセキュリティポリシーの適用も可能で、これにより仮想マシンの追加を行う際も従来はその都度必要とされていたファイアウォールポリシーの設定変更が不要となる。また、VMware NSXコンポーネントの構築および監視、障害時の切り分け、復旧までをサービス提供する。同社では、大規模なプライベートクラウドの導入やサーバ統合を計画している企業を中心に提供し、3年間で10億円の売上を目指すとしている。
2016年02月02日ファミリーマートは1月20日、首都圏のファミリーマート店舗を皮切りに、米ドルや中国の人民元など13の通貨を日本円に24時間365日両替可能な自動外貨両替機を2月1日から順次設置していくと発表した。今回の自動両替機設置は、トラベレックスジャパン及び日本通運の協力を受けて行うもの。取り扱える通貨は、米ドル、ユーロ、豪ドル、中国人民元、韓国ウォン、英ポンド、香港ドル、シンガポール・ドル、台湾ドル、タイ・バーツ、カナダ・ドル、フィリピン・ペソ、マレーシア・リンギットの13種類。外貨から円への両替のみ可能であり、1万円・千円・500円・100円・50円・10円に対応する。画面表示は英語・中国語・韓国語・日本語の4カ国語に対応し、タッチパネルに表示する案内に従って入力すると、24時間365日(メンテナンス時間を除く)日本円に両替可能という。なお、問い合わせ用の専用電話機が付属しており、コールセンターも上記4カ国語での応対が可能という。なお、買い物のついでに利用する状況を想定し、10kgまで対応する手荷物用フックを備える。
2016年01月21日NECは1月15日、仮想化基盤の導入を検討している企業を対象とした「仮想化簡易導入ソリューション」の販売を開始した。同ソリューションは、IAサーバ「Express5800/R120f-1M」とユニファイドストレージ「iStorage M110」、ヴイエムウェアの仮想化基盤ソフトウェア「VMware vSphere 6」、構築支援サービスをセットにしたもの。事前にサーバとストレージを組み合わせて「VMware vSphere 6」の動作検証、評価を実施しているため、ユーザーは検討やサイジングが不要。また、ハードウェアやソフトウェアのセットアップを支援する「構築支援サービス」が提供されるので、簡単かつ短期間で仮想化基盤を導入できる。従来の仮想化環境では、サーバは仮想マシン単位で、ストレージは論理ディスク単位でリソースを管理するため、バックアップや復旧、QoSなどのストレージ機能を仮想マシン単位で利用したい場合も論理ディスク単位で利用する必要があった。しかし、「VMware vSphere 6」の仮想ボリューム機能「VVOL」を利用すれば、ストレージ機能を仮想マシン単位で利用可能になる。仮想化簡易導入ソリューションの価格は、Express5800/R120f-1M(仮想マシン数3台)、iStorage M110、VMware vSphere 6、構築支援サービスの構成で税別999万8000円。
2016年01月15日ネットワンシステムズは1月8日、横浜国立大学がセキュリティ強化・運用負荷低減を目的として、全事務職員約400名が利用する仮想デスクトップ環境を構築したと発表した。同環境は昨年10月から稼働している。今回、同大学はネットブート方式(端末の起動時にOSとアプリケーションをサーバからダウンロードして端末側で実行する方式)のシンクライアント環境を仮想デスクトップ方式に切り替え、シンクライアント専用端末のみで利用可能にした。これにより、職員が取り扱う業務データを完全に共有ストレージで集中管理を可能にすることで、従来よりもセキュリティを強化する。運用面では、マスターイメージ作成負荷の低下、故障端末の交換負荷の低下、管理画面の操作性の向上、端末への毎日のアンチウイルスのパターンファイル更新作業がなくなったことで、運用の負荷が低減しているという。ネットワンシステムズは、EMC「VSPEX」をベースにした仮想デスクトップパッケージを提案した。同パッケージはヴイエムウェア、シスコシステムズ、EMCの製品を組み合わせたもの。仮想デスクトップの作成方法としては、リンククローン(マスタイメージを用意し、そのクローンを複数の利用者に展開する方法)を採用して運用負荷を低減するとともに、必要なストレージリソースも削減することでコストも抑制している。
2016年01月08日NTTネオメイトは1月8日、「AQStage 仮想デスクトップ」の共通基盤にティントリの「Tintri VMstore(ティントリ ヴイエムストア) T850」を導入したことを発表した。導入環境の概要として仮想環境は「VMware Horizon」、適用システム概要はDaaS(デスクトップ仮想化サービス)、ソリューションはTintri VMstore T850(論理実効容量66TB)となる。NTTネオメイトのAQStageは、NTT西日本グループ向けに3万5,000台を導入した実績をもとに開発し、一般企業向けに1万5,000台、合計5万台に対しサービスを提供している。同社では一般企業向けの事業拡大を図るべく、スタンダードプランの改定と新たにICTインフラの構築を行った。同社は、サイジングの前提を超える想定外の事態が発生した場合の性能担保や、特定仮想マシンに関する各コンポーネント(サーバ、ネットワーク、ストレージ)のレイテンシーをEnd-to-Endで把握したいためストレージの導入に至った。導入に際しては、これまでの仮想デスクトップ環境を運用してきた経験を踏まえ、以下の3つのポイントを重視した。ストレージが仮想マシンを認識し処理でき、特定デスクトップの遅延に関する問い合わせへの迅速な対応はもとより特定デスクトップのレプリケーションなどの要件にも柔軟に応えられること仮想マシンの性能に影響を与えている要因をストレージ以外についても把握でき、仮想マシン単位でストレージに加えてサーバやネットワークなどを可視化でき、どこがボトルネックになっているのか把握できることスタンダードプランはストレージを含む基盤の一部を共有化したアーキテクチャを採用しており、ストレージのサイジングの前提を超える想定外なケースが発生した場合における性能の担保は重要な課題だったため、想定外の事態をコントロールできること同社ではTintri VMstoreを採用したことで「ディスク性能予約」というサービスがもたらされたといい、仮想マシン単位でIOPSの上限値と下限値を設定でき、特定デスクトップの突発的な負荷増大にも常に20IOPSを確保できるディスク性能予約機能を標準で提供が可能なため、この点も採用のポイントとなったとしている。高負荷のアプリケーションを利用するユーザーや経営者などVIPユーザーには30IOPS、40IOPSの追加(有償)も可能だ。すでにTintri VMstoreを活用した新サービスをスタートさせており、2016年1月からサービス提供予定のあるユーザーはディスク性能予約機能を評価しているという。同サービスは安定したパフォーマンスのもと、VMware Horizonを使って高機能・高品質の仮想デスクトップを実現できることに加え、PoC(実証試験)サービスなどきめ細かいサポートも備える。今後、同サービスにおいてフラッシュストレージ上のデータ重複排除や圧縮によりフラッシュヒット率99%以上を実現し、常時1ミリ秒以下のレイテンシーでユーザーに利用してもらうことを目指す。また、従来は2カ月を要した増設の設計もTintri VMstoreでは不要となるため、増設に要する期間を大幅に短縮することを可能とし、急速な事業拡大にも柔軟に対応できるとしている。
2016年01月08日前回のステップ5までの作業により、マスターイメージの作成が完了した。今回は、次はマスターイメージを使用して仮想マシンを展開しよう。○[ステップ6]キャプチャしたイメージを使用して仮想マシンを展開するマスターイメージを展開するには「リソーステンプレート」と呼ばれるJSON形式の定義体を作成する必要がある。本連載はリソーステンプレートを作成することが目的ではないので、詳細は省くことにするが、デモ動画で解説しているのでぜひこちらをご覧いただきたい。今回はリソーステンプレートが作成されているという前提で解説を進めたい。すでに作成済みのリソーステンプレートはこちらからダウンロードが可能だ。テキスト形式のJSONファイルなので、手元のメモ帳でも開くことができる。デモ動画で簡単理解:リソーステンプレートとはデモ動画で簡単理解:リソーステンプレートを作成する~超基礎編それでは、早速テンプレートを展開する手順を追っていこう。現在Azure サブスクリプションのアカウントをお持ちでない方は、例によって以下の動画で手順を確認することができる。デモ動画で簡単理解:リソーステンプレートを使用して仮想マシンを作成する○(1)Azure Portalを開く画面の構成は利用者によって異なるので、気にする必要はないが、以前の演習により、仮想マシンとマスターイメージが作成されていることを確認しよう。○(3)「すべて表示」を選択○(5)「テンプレートのデプロイ」を選択し、左下の「作成」をクリックする○(7)テンプレートの編集画面で作業する編集画面に既定のテンプレートが表示されているので、これらを削除し、こちらからダウンロードしたテンプレート(テキストファイル)をコピー&ペーストする。貼り付けが完了したら、「保存」をクリックする。○(8)「パラメーターの編集」をクリックするこれにより、右側に仮想マシンを作成するために必要なパラメーターを指定する画面が表示される。これらのパラメーターはテンプレートファイルの Parameters 句で指定されているので興味のある方は確認してみていただきたい。○(9)各パラメーターに値を入力する。以下、項目ごとに値を説明しよう。OSMASTERIMAGEURIOSMASTERIMAGEURI は作成したマスターイメージのURLだ。マスターイメージのURLは以下の手順で確認することができる。[1]Azure ポータル画面で、左側メニューの一番下にある「参照」をクリック[2] 一覧から「ストレージ アカウント」をクリック。「ストレージ アカウント(クラシック)」ではないので注意する[3]マスターイメージを格納したストレージ アカウントをクリックする[4]「BLOB」を選択する[5] 「System」を選択する[6] [Microsoft.Compute] - [Images] を選択すると、マスターイメージを格納したフォルダ(この演習では masterimage)が表示される。これをクリックすると、配下にページBLOBタイプのファイルが保存されている。[7] ファイルを選択して表示されるプロパティ一覧から、URL をコピーする。この値がマスターイメージのURLとなる。■VMNAMEVMNAMEはこれから作成する仮想マシンのコンピューター名になる。今回は次に示す3台の仮想マシンを作成する。DS1FS1PRX1まずは1台目となる DS1 を入力しよう。■OSTYPEWindows と Linux から選択することができるが、今回は当然 Windows(規定値)を選択する。OSタイプの選択はAzureが自動的にインストールする拡張機能に影響するので、間違えないように注意しよう。■ADMINUSERNAME と ADMINUSERPASSWORDこれから作成する仮想マシンの管理者用ユーザーIDとパスワードを指定する。Administrator は使用できないので、CloudAdmin などを使用する。パスワードは8文字以上で英大文字、小文字、数字、記号いずれかの3種類が含まれている必要があるので注意しよう。■VMSIZE仮想マシンのサイズを意味する。マスターイメージの作成時にも解説した通り、仮想マシンを作成する際はCPUの性能や実装するメモリ量を決める必要がある。今回のテンプレートでは A1 Standard か A2 Standard を選択できるように設定してある。仮想マシンのサイズに関する詳細はこちらを参照していただきたい。■STORAGEACCOUNTNAME仮想マシンの作成先となる、既存のストレージ アカウントの名前を指定する。今回は、マスターイメージ(OSMASTERIMAGEURI)と同じストレージ アカウントを使用することにする。もちろん、他に作成したストレージ アカウントがあれば、それを指定してもよい。■EXISTINGVIRTUALNETWORKNAME既存の仮想ネットワークを指定する。ここで指定した仮想ネットワークに仮想マシンが展開される。仮想ネットワークの名前を忘れてしまった方は、ポータル画面の左メニューから「すべてのリソース」をクリックしてみよう。この演習では、My-VNET という名前で仮想ネットワークを作成している。■SUBNETNAME仮想マシンの展開先となる仮想ネットワーク配下のサブネット名を指定する。この演習では、My-subnet1 という名前で作成しているはずだ。もちろん別の名前でも構わないが、すでに作成されている必要があるので注意しよう。○(10)以上で各パラメーターの入力は完了間違いがなければ、「OK」をクリックしよう。○(11)「サブスクリプションの選択」を指定する具体的には、仮想マシンの作成先となるサブスクリプションを指定する。ここで指定したサブスクリプションが仮想マシンやストレージの課金対象となる。○(12)「リソース グループの選択」を指定する具体的には、リソースを作成するリソース グループを指定する。この演習では My-RG というリソース グループを使用しているが、別途新規に作成してもよい。○(13)「リソース グループの場所」を指定するリソース グループを選択すると自動的に指定される。○(15)以上で必要な情報はすべて設定完了ここで「作成」をクリックすれば、以下のようなタイルが表示されて仮想マシンの作成が始まる。タイルをクリックすると、仮想マシン作成の進捗を細かなレベルで確認することができる。エラーが発生した場合も、どこに問題があるのかが一目瞭然だ。作成が完了すると、以下のようにDS1という仮想マシンがリソースの一覧に表示される。なお、DS1-nic や DS1-pip はDS1作成時に同時に作成されたネットワークカードとパブリックIPアドレスだ。DS1 をクリックすると、以下に示すように仮想マシンの情報を表示することができる。画面上にある「接続」をクリックすると、リモートデスクトップファイルがダウンロードされてくるので、「ファイルを開く」をクリックするとリモートデスクトップクライアントを使用して仮想マシンにログオンすることができる。残る2台(FS1、PRX1)についても同様の手順を繰り返し、3台の仮想マシンを作成しよう。編集協力:ユニゾン安納 順一日本マイクロソフト テクニカル エバンジェリスト主にインフラ系テクノロジーの日本市場への訴求を担当。近年はパブリッククラウド上のアイデンティティ・プロバイダーであるAzure Active Directoryを活用したセキュリティ基盤のデザインや実装方法などがメインのフィールドである。Technetで個人ブログもさまざまな技術情報を発信している。
2016年01月06日湊かなえが『告白』の次に発表したベストセラー小説『少女』が、本田翼と山本美月主演で映画化されることが決定した。原作は“人が死ぬ瞬間を見たい”という欲望と願望を胸に秘めた女子高生の死生観を描いた衝撃作で、『繕い断つ人』の三島有紀子が監督を務め、秋に公開される。その他の情報本田と山本が演じるのは高校2年生の桜井由紀と草野敦子。ふたりは親友で、由紀は何を考えているのかつかめないところのある知的で繊細で、どこかミステリアスな少女。敦子は、天真爛漫だが過去にいじめられた経験があり、過度の不安症から人の悪意に触れると過呼吸になってしまう感情の起伏が大きい少女だという。キャスティングについて原作者の湊は「現場に伺った際、クライマックスのシーン撮影を拝見しました。そこからどんどん妄想が膨らんでいって、映画の完成がとても楽しみになりました。『少女』を再読すると、おふたりのイメージをあてはめながら読んでしまう程です」とコメント。本田は「これまで私が演じてきた役は、明るいキャラクターが多かったので、由紀の様な役柄は正直少し不安だったのですが、『チャンスだ!』と思いました」といい、「撮影中は毎日、監督から“挑戦状”を貰っている感覚(笑)。結構難しい“挑戦状”を受け取ることもあって、監督のおっしゃっていることを上手く飲み込めない時は、とても苦しくて『どうしたら監督と同じ方向を向けるんだろう』と悩ましく思っていました。1カ月弱の撮影期間でしたが、毎日が物凄く濃厚で…『あれ、これって今日の出来事だっけ…!?』と分からなくなる程でした」と明かしている。山本は「この『少女』という作品は、ミステリー要素の中に、人間味を強く感じる作品。楽しみながら演じることが出来ました」と振り返り、共演した本田について「現場では色々な話をしたり、待ち時間にゲームをしたりして楽しく過ごせました」と話している。三島監督は「湊かなえさんの描く“毒”が大好物です」といい、「原作には、自分勝手さと閉塞感がしっかりと描かれていて、登場人物のキャラクターも個性的で、何より全体を通しての疾走感がありました。その三つを私なりに解釈して作品作りを目指しました」と語っている。『少女』秋公開
2016年01月05日NECは12月18日、インテルと次世代無線インフラ向けにモバイル基地局を仮想化する「Cloud-RANソリューション」を共同開発すると発表した。インテルは仮想化ノウハウを提供し、NECはそのノウハウを基地局の仮想化に適用および、全体管理を担当。両社は、2016年2月にCloud-RANソリューションの有効性を検証する実証実験の開始を予定している。一体型モバイル基地局は電波の送受信を行う無線処理部(RU:Radio Unit)と、データ処理を行うデジタル処理部(DU:Digital Unit)で構成されている。両社が開発するソリューションは、携帯電話やタブレット、今後普及が見込まれるIoTの接続制御などを行うDUのレイヤー2以上の上位処理部分機能を仮想化し、インテルのマルチコアプロセッサーを搭載した汎用サーバ上の仮想化基盤上に集中化する。DUが各RUを集中制御することで通信容量に応じて基地局の処理能力を柔軟に変更可能なため、省電力化などによる運用コストの削減やデータ処理が集中する場所での通信性能向上を実現するとしている。近年、高画質な動画配信サービスやIoTの普及などの影響でモバイル通信の需要は拡大しており、高速大容量ネットワークの構築・運用が求められている。通信需要に合わせて高速大容量ネットワークを新たに構築するためには専用ハードの調達など、作業に多くの時間とコストを要するという。また、追加の設備投資に伴い運用コストも急激に増えるという課題もあり、解決するためにNECはインテルと協業している。NECは、インテルのマルチコアプロセッサーやNIC、DPDK(Data Plane Development Kit:インテルが提供するIAサーバの高速パケット転送処理を実現するためのソフトウェアライブラリ)を採用した汎用ハードウェアの仮想化基盤上にvEPC(仮想モバイルコアネットワーク)ソリューション、vCPE(顧客宅内通信機器の仮想化)ソリューションを展開。今回、両社は仮想化の対象をモバイル基地局まで拡張し、商用化に向けた検討を進めていくとともに5G世代に向けて仮想基盤ネットワークインフラの検証を共同で実施する。
2015年12月18日ネットワールドは12月18日、仮想化データセンターの設計・展開・運用を包括的に最適化する米PernixData(パーニックスデータ)の最新ソフトウェアプラットフォーム「PernixData Architect(アーキテクト)」の国内販売を開始した。単独パッケージ「PernixData Architect Standalone」および「PernixData FVP Standard/Enterprise エディション」、バンドルパッケージの2通りのパッケージングで提供し、PernixData Architect Standaloneの参考定価は税別で29万400円(1ホスト、2ソケットCPUまで)。PernixData Architectは、アプリケーションと仮想化インフラストラクチャの中間に位置するハイパーバイザーの膨大な情報を活用し、さまざまな手法でリアルタイムに解析しつつ、仮想化データセンターの問題点に対するプロアクティブな対応やトラブルシューティングのコスト削減、設計・展開・運用などデータセンターの包括的なライフサイクルマネージメントの最適化を支援する。また、アプリケーションからストレージの詳細までデータセンター全体を単一ウィンドウで直感的に見通すことが可能で、ドリルダウンやピボットテーブルなどのアドホック解析を随時実行しながら、詳細な解析やレポートも行うことができる。さらに、同ソフトウェアの販売開始に伴い、30日間の無償評価版の提供やPernixData認定トレーニング、およびWebセミナーの提供なども行う。
2015年12月18日スマートインサイトは12月14日、三菱電機の自動車機器開発センターが、仮想データ統合&ディスカバリ(情報探索)製品「Mµgen(ミュージェン)」を採用したと発表した。三菱電機は、現在のナビゲーションたAVなどの機能だけにとどまらず、より良い車内空間の実現を支援するカーナビゲーションの開発に向けた改善や機能向上の実現に向け、データドリブン指向で製品開発をスピーディかつ柔軟に判断するためのデータハンドリング基盤の構築を検討おり、従来からあるビジネスインテリジェンス(BI)ツールの導入を検討していたが、データソースや分析軸の多様性・可変性への柔軟な対応ができない、システム立ち上げから可視化までに時間がかかる、ビジネス部門だけの立ち上げが困難でIT部門に密に依存せざるを得なく、データの関連性や繋がりを多角的に操作できるユーザインタフェースには程遠いなどの課題があり、新たなツールの模索を行っていた。Mµgenは、あらゆる環境のあらゆるデータに容易に接続し、データモデル化し、データモデル間の関連性を自律的に発見し、仮想統合されたデータの横断的な(トライ&エラーを含む)データディスカバリを実現する知的プラットフォーム。今回、三菱自動車がMµgenを評価した結果、そうした機能条件を克服できることを確認したことから、導入を決定したという。
2015年12月15日多国間不動産トランザクション事業及び多国間不動産ブロックチェーン事業を展開する世界は8日、仮想通貨ビットコインを活用した不動産決済支援サービスを開始したと発表した。サービス提供の第一弾として2015年12月6日、香港人投資家が日本の不動産を決済する際、世界の決済支援サービスを利用したという(※同社調べ)。サービス提供第一弾では、日本デジタルマネー協会の協力のもと、ビットコイン取引所である「coincheck」を運営するレジュプレスと、同じくビットコイン取引所「Pegapay」を運営するヴァロンの2社を選定し、決済が行われたとしている。ビットコインを活用した決済は土日祝日でも着金確認ができ、手数料数円と、「従来の海外送金と比較して圧倒的なコストダウンが可能になる」(世界)。ビットコインはブロックチェーンの高度なセキュリティ技術が活用され、取引の際にカード番号や個人情報を入力する必要がない。また決済コストが安価で、土日祝祭日でも着金確認が可能といったメリットがある。世界によると、2014年9月末時点の投資額は330億円以上となっているという。2014年6月、世界最大オンライン旅行会社がホテル予約でビットコインの利用を開始。同年7月には大手コンピューター会社が公式ホームページを通じた自社製品の販売で、ビットコインによる決済受け付けを開始するなど、「世界的な商業流通量はまだ小規模であるものの、実際に製品やサービスの支払いに使用されている」(世界)。世界は、2012年1月設立。資本金4,500万円。2015年ジグソーなどを引受先とする第三者割当増資を実施。多国間不動産トランザクション事業及び多国間不動産ブロックチェーンサービス事業を展開。世界が運営する中国・香港・台湾投資家向け不動産情報サービスの利用者は50,000人以上(2015年12月時点)。2014年販売支援実績額は約10億円。2015年3月に台湾最大の金融ポータルcnYESと業務提携し、台湾人をはじめとした中華圏100万人以上へ不動産情報を提供している。世界は今後、不動産のクロスボーダー取引活発化と仮想通貨普及の流れに合わせ、「中華圏の投資家に向け同サービスを拡充、拡大していく」としている。
2015年12月08日NECは12月3日、東海大学向けに、職員が利用する事務用端末のデスクトップ環境を仮想化するシステム基盤をハウジング型(プライベートDaaS)で構築し、運用を開始したことを発表した。同大学はこれまで職員の利用する事務端末のデスクトップ環境を敷地内に構築したサーバで運用してきたが、法人経営の中枢を担う基幹システムとして、事業継続性・システムの拡張性の向上が必要となったため、今回、システムを刷新したという。同システムは、NECの神奈川データセンターに設置したサーバに端末のデスクトップ環境を集約し端末から利用するもので、OSやアプリケーションソフトなどはすべてサーバ上で動作する。事務用端末のデスクトップ環境を仮想化してサーバ上に集約することにより、東海大学の職員は、別のフロアや研修センターなどの遠隔地からでも自身のデスクトップ環境を利用して業務が継続できる。また、すべて端末はサーバからの集中管理が可能となるため、東海大学はIT管理部門の負荷を軽減できるほか、端末に情報を残さないため、情報漏えいリスクの低減も実可能となっている。神奈川データセンターは学術ネットワーク(SINET4)を引き込んでいるため、東海大学は同ネットワークとの接続も可能となっている。
2015年12月04日凸版印刷は11月18日、自治体の水害ハザードマップと連動したバーチャル・リアリティ(VR)映像により、居住地域の被災状況を仮想体験できるという防災訓練支援サービス「VRscope for ハザード」を開発したと発表した。自治体の防災イベントや小中学校の防災教育用途として、2015年11月下旬から提供を開始する。VRscopeは、スマートフォンに配信した360度パノラマの動画や静止画コンテンツを、同社が独自開発したという専用のビュワーにセットして鑑賞すると、立体感・臨場感のあるVRコンテンツを提供するもの。今回発表したサービスは、VRを用いた防災情報の可視化を研究する愛知工科大学工学部情報メディア学科の板宮朋基准教授の協力のもとで開発した。津波や高潮、豪雨などが発生した際に想定される水害を、実際の映像に重ねて見ることが可能。居住地域が被災した状況を仮想体験することで水害の被害レベルを実感でき、避難所の確認や避難ルートの検討などを促進するとしている。具体的には、ハザードマップに配置した専用マーカーをスマートフォンで読み込むことで、各地点のVR映像を表示。自治体のイベント会場や学校の他、自宅でも仮想体験が可能なため、家庭での防災意識の向上を図ることができるという。同社が提供するARアプリケーションである「AReader(エアリーダー)」がVRscope用コンテンツに対応したことで、コンテンツごとに個別アプリケーションを制作する必要が無く、360度パノラマの動画や静止画コンテンツへのアクセスが可能としている。コンテンツは同社が管理・運営するクラウド・サーバから提供するため、従来必要だった専用アプリの開発や個別の配信環境の構築が不要であり、導入負荷を大きく削減できるとのことだ。価格は、基本料金が60万円/年(登録地点は20地点まで)、VRコンテンツ制作が約100万円から。同社は同サービスを含めてVRscopeを用いたソリューションを拡販し、2017年度に約10億円の売上を目指す。
2015年11月19日伊勢丹新宿店に、北欧にある百貨店をイメージした仮想デパート「北欧空想百貨店」が11月11日から12月1日まで、伊勢丹新宿店本館5階リビングフロアのセンターパーク/ザ・ステージ#5、ウエストパークにオープンした。この“空想百貨店”では、北欧のリビング用品・キッチン雑貨、ギフト雑貨、食品、書籍などを「ファッション」、「リビング」、「デパチカ」、「BOOK」という、百貨店フロアを意識した4つのゾーン展開で紹介している。ファッションゾーンには、フィンランドで1951年に創業したライフスタイルブランド、マリメッコ(Marimekko)のPieni Kulkunen(小さなジングルベル)柄のアイテムが登場。全国のマリメッコショップに先駆けて、ファブリックバッグ(4,500円)やキッチンアイテムなどが先行販売される。リビングゾーンでは、“北欧の自然への畏敬”をテーマにしたアイテムを紹介。スウェーデンのテキスタイルブランド・ヨブス(JOBS)からは、スウェーデン家具の巨匠であるマルムステンとコラボレーションした草木柄のフロアランプ(23万円)、北欧の自然からインスパイアされた柄を用いたファルモールのハイバックチェア(W約72×D83×H100×座面38cm 73万6,000円)、ビンテージファブリックパネル「パストラル」(約84×57cm 6万5,000円)などが発売される。このほか、スウェーデンを代表する陶芸作家リサ・ラーソン(Lisa Larson)のらくだの置物(5万円)、ペキニーズの置物(3万3,000円)に加え、動物が描かれた陶板も展開。フィンランドの陶磁器メーカー・アラビア(Arabia)からは、デザイナーのライヤ・ウオシッキネン(Raija Uosikkinen)が北欧の民族叙情詩のストーリーを描いたイヤープレート(1万4,000円)がラインアップする。デパチカゾーンは、デンマークで1886年より続く高級スーパー・イヤマ(IRMA)とコラボレーションした生活雑貨を紹介。天然木の穴あきウッドスプーン(3,000円)、サラダバーセット(5,800円)、カッティングボード(5,000円)、オーバルディッシュ(3,000円)、ショッピングバッグ(3,500円)などここでしか手に入らない特別アイテムが勢ぞろい。BOOKフロアでは、BACH(バッハ)代表でブック・ディレクターの幅允孝がセレクトした北欧の暮らしやデザインに関する書籍が紹介される。
2015年11月12日伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は5日、既存の仮想化基盤の有効活用に向けた提言を行う診断サービス「vDock」を開始した。同サービスは、VMware vSphereを使用する企業向けに、現状の仮想化基盤に対する課題やニーズを精査し、要望に沿った形での既存システムの最適化や効率的な運用を提案するというもの。同社が培ってきた年間で数百件に及ぶプライベートクラウドの構築実績に基づき、変更の容易さやシステムの安定性、セキュリティなど、5つのカテゴリでユーザーのシステムを把握し、既存機能の活用からDR(Disaster Recovery)施策、仮想化基盤の利用状況の可視化、運用の標準化・自動化を含めてカテゴリごとに最適な改善方法を提供する。システムの状況に加えて、プライベートクラウドユーザーからの変更依頼の頻度や処理にかかる時間なども含めて調査することで、全体最適化を見据えたシステム改善が可能となるという。なお同サービスについて同社では、すでにオンプレミスを含めて仮想環境を導入し、運用の効率化やパフォーマンス向上に取り組む企業向けに展開していく計画で、1年間で30社へのサービス提供を目指すとしている。
2015年11月05日NECは11月5日、ウェアラブルグラス用の新しいユーザーインターフェースとして、作業者の腕を仮想キーボード化する「ARmKeypad(アームキーパッド)」を開発したことを発表した。アームキーパッドは、ウェアラブルグラスとウェアラブルウォッチを連携させる認識技術により、作業者の前腕への仮想キーボード表示と高速・高精度なタッチ入力を実現し、業務のハンズフリー化を実現するものとなっている。これにより、設備保全・保守点検や検品、在庫管理といった業務の効率化が可能になるとしている。アームキーパッドの特長として、手元を見ることですぐに仮想キーボードが出現し、入力操作を開始できることから、ハードウェアコントローラーのようにデバイスを取り出したり、手に持つといった動作のために作業を中断する必要がないことが挙げられる。また、前腕上に大きなキーエリアを配置できるため入力がしやすく、仮想キーボードであるため利用シーンに合わせてキーレイアウトを自由に変更することも可能となっている。認識精度が高く、スムーズにキー操作が行なえることから、音声入力が困難な騒音下での利用にも適している。さらに、腕へのタッチ(振動)によって入力を判別するため、ジェスチャー操作による入力に比べて、作業者がきちんと操作できたかを判断しやすくなるという。同社では今後、同サービスを活用したAR(拡張現実)設備点検ソリューションや保守帳票管理ソリューションを開発し、製造以外にも警備、流通、医療など、ハンズフリーの作業が必要となる業種・業務の効率化に貢献していくとしている。
2015年11月05日NECは5日、人間の「腕」を仮想キーボード化するユーザーインタフェース「ARmKeypad(アームキーパッド)」を開発したことを発表した。ウェアラブルグラス(メガネ型デバイス)やウェアラブルウオッチを連携させ、ハンズフリーかつ素早いタッチ入力を実現する。ARmKeypadは、ユーザーの腕に仮想キーボードを表示するインタフェース。物理的なキーボードや入力ボタンを腕に装着しているかのように、高速・高精度なタッチ入力が可能としている。仮想キーボードのキーレイアウトは変更可能。ウェアラブルグラスで手元を見ると、自分の腕に仮想キーボードが出現。物理的な入力デバイスを出したりしまったりする必要がなく、腕へのタッチ、つまり接触で入力を確認できるため、操作を確実に判断できる。NECは今後、ARmKeypadを活用したAR(拡張現実)設備点検ソリューション、保守帳票管理ソリューションを開発する予定。また、こうした製造業以外にも、警備、流通、医療といったハンズフリー作業が必要となる業種・業務の効率化に貢献していくと述べている。
2015年11月05日11月1日、“ワン!ワン!ワン!”の「犬の日」に、本年度カンヌ国際映画祭ある視点部門でグランプリを獲得した少女と犬たちの物語『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲』から、250匹もの犬が都市を疾走する、衝撃の冒頭映像が解禁となった。雑種犬に重税を課すという悪法が施行された、ある街。13歳のリリは理解のない父親によって愛犬の雑種ハーゲンを捨てられてしまう。必死でハーゲンを救うべく探し回るリリ、そして主人を失ってしまったハーゲンもまた、安住の地を求めて街を彷徨う。人間に捨てられ、裏切られてしまった、かつての“人類最良の友”。ハーゲンは虐げられてきた施設の犬たちを従えて、人間に対して反乱を起す――。本作は、雑種犬に重税が課せられる法律の影響で飼い主の少女と離ればなれになった犬“ハーゲン”と、保護施設に入れられた犬たちの反乱を描いた物語。2014年の第64回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門では、そのオリジナリティあふれる衝撃的なストーリーや類まれな着想に絶賛され、「ある視点」部門でグランプリを受賞。また、実際に施設に保護されていた250匹以上の犬たちへの演出と“彼ら”の演技を称えて、ハーゲンを演じたルークとボディ(兄弟/二匹一役)にはパルムドッグ賞が授与されている。今回、解禁された本編の冒頭映像は、飼い主の少女リリが、ひっそりと静まり返った街を自転車で駆けるところから始まる。だが、やがてリリの後方から、犬の大群が吠えながら、ものすごい勢いで押し寄せてくる。飼い主と引き離され、施設に収容されたハーゲンら数百匹の犬たちが脱走を図ったのだ。そして、場面は変わり、日の差す芝生の公園で走り回ってじゃれる、かつてのハーゲンとリリが映し出される…。ロケ地となったハンガリーの首都ブタペストの街中を、犬たちが疾走するこのシーンの緊張感と迫力は圧巻そのもの。70人ものドッグトレーナーを付け、一切のCGなしで表現されている。『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲』は11月21日(土)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年11月01日NECは10月28日、VMwareの仮想化環境を可視化する管理ソフトウェア「VMware vSphere with Operations Management(以下、vSOM)」を用いたシステム環境において、サーバ管理に加えて仮想ネットワーク管理も行う「仮想リソース可視化ソリューション」を「NEC SDN Solutions」メニューに追加して提供開始すると発表した。vSOMに、NECが開発したネットワークリソースを管理するプラグインソフトウェア「UNIVERGE PF6800 Network Analyzer」と、ストレージリソースを管理する「WebSAM Storage Analyzer」を組み合わせることで、サーバ/ネットワーク/ストレージの各リソースを、vSOMの管理画面から一括監視することが可能になる。同ソリューションはプラグインソフトウェア「UNIVERGE PF6800 Network Analyzer for VMware vCenter Operations」に加え、ネットワークの仮想化を実現するNECのSDNコントローラ2台と、SDNスイッチ2台を合わせて提供する。これにより、従来のリソース単位での管理では困難だった、サーバとネットワーク、ストレージリソースを関連付けた稼働状態の常時監視を実現し、ネットワークの過負荷やストレージの性能低下といったリソース不足の予兆をサーバと関連付けて検知して、仮想化環境上の業務システムの性能が低下する前に、必要なリソースを割り当てることが可能となる。また、各業務システムを支えるリソースを関連付けして管理することができ、障害発生時は、簡単な操作で、問題の発生している仮想サーバに関連したネットワークリソースの異常発生などを確認することが可能。最小構成価格(税別)は「仮想リソース可視化ソリューション」が1500万円から、「WebSAM Storage Analyzer(ストレージ)」が141万円からとなっている。
2015年10月29日ネットワンシステムズは11月26日、宮崎大学の学生・教職員約9000人が利用する、教育・研究システム用の共通仮想基盤および南海トラフ地震を想定した遠隔地へのバックアップシステムを構築したと発表した。この環境は今年4月から稼働している。同大学は、130台以上の仮想サーバが稼働するこの共通仮想基盤に、事前検証済み仮想基盤パッケージ「FlexPod」を採用することによって、従来利用していた仮想基盤と比べて初期投資コストと運用負荷を削減したという。遠隔バックアップでは、対象データが約70TBという大容量にもかかわらず、差分データの抽出と重複排除を併せて適用することで容量を劇的に削減したとのことだ。さらに、学生・教職員の利便性を向上するとともにセキュリティの強化を図るため、オンラインストレージを導入。USBメモリなどの外部媒体を極力使わないようにすることで、紛失事故などを防ぐ手段の1つとして有効に利用している。モバイル端末への対応としては、IEEE 802.11acに対応した無線LANアクセスポイントとそのパフォーマンスを最適化する無線LANコントローラーを採用することで、講義棟無線LANのエリア拡大と高速化を実現している。そのほか、システムの可用性を高めるため、障害発生時は、物理環境と仮想環境を連携することで迅速にサービスが自動復旧するとともに、サーバメンテナンス時も停止することなくサービスが継続する仕組みを整えている。主な導入製品は、仮想化ソフト「VMware vSphere」、サーバ「Cisco UCS Bシリーズ ブレードサーバ」、共有ストレージ「NetApp FAS 8000シリーズ」、遠隔バックアップ用ストレージ「NetApp FAS 2500シリーズ」となっている。
2015年10月27日●今年が初開催となる「ジャパン・バーチャル・ロボティクス・チャレンジ」シミュレータ上の仮想空間で災害対応ロボットが技術を競い合う……それが「ジャパン・バーチャル・ロボティクス・チャレンジ」(JVRC)である。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が主催するこの競技会は、今年が初開催。10月7日~10日、CEATEC JAPAN 2015の会場内で実施され、国内の10チームが出場した。災害対応ロボットの競技会というと、今年6月に米国で開催された「DARPA Robotics Challenge」(DRC)を思い出す人も多いだろうが、JVRCはその"日本版"と言えるかもしれない。ただ大きく異なるのは、完全にバーチャルな競技であるということだ。実機のロボットが動くことは無く、PCの画面内で静かに競技が進んでいく。○なぜバーチャル?ロボットは、メカ、エレキ、ソフトウェアなど、様々な分野の技術が必要になる総合的なシステムだ。そのため災害対応ロボットのように、ミッション内容が高度で機体サイズが大きいものになると、予算的にも人員的にも、開発できる組織は限定されがちだ。しかしJVRCであれば、ロボットのハードウェア開発は不要。PCと開発環境を用意すれば良いだけなので、出場への敷居はかなり下がる。今回、JVRCには12チームがエントリーし、当日の競技にはそのうちの10チームが出場したが、中には個人での参加もあった。DRCでは、Atlasのような標準プラットフォームを用意することで、ソフトウェア開発に専念することもできたが、シミュレータならばロボットを動かすための広い部屋も要らない。シミュレータとしては、産業技術総合研究所(産総研)の中岡慎一郎氏が中心となって開発しているロボット用統合GUIソフトウェア「Choreonoid」(コレオノイド)を使用。Choreonoidは多機能なソフトウェアで、JVRC専用というわけではないのだが、動力学シミュレーション機能を持っており、これに競技タスクのモデルをインストールして、今回のシナリオであるトンネル災害を模擬する。このほか動かすロボットのモデルデータも必要となるが、JVRC用に開発された「JVRC-1」のデータが配布されており、無償で利用できる。JVRC-1は仮想のヒューマノイドロボットなのだが、実機が開発されている「JAXON」「Hydra」「HRP-2改」のモデルも用意されており、たとえ実機を持っていなくても、これらのデータでJVRCに参加することが可能だ。もちろん、完全にオリジナルのロボットを作っても構わない。DRCでは、高価なヒューマノイドロボットがあちこちで転倒するのが衝撃的であったが、シミュレーションであれば、転倒による故障の心配は無い。シミュレータ上とは言え、ヒューマノイドの転倒は心が痛むものではあるが、リスクが高いミッションにも気軽に何度でも試すことができるのは大きなメリットだろう。実際に産総研では、Choreonoidを日常的に研究開発に利用しているそうだ。筆者は日頃からロボット業界を取材しているが、日本はハードウェアなどモノづくりは得意なものの、ソフトウェアや、社会への適用などの部分が、少し後手に回っているような印象を受ける。競技をソフト部分に特化することで、より人口が多いIT業界など、異業種からの人材やアイデアの流入も期待できるだろう。●競技内容はロボットの本質にフォーカス○トンネル災害に挑め!では次に、競技の内容について説明しよう。今回の競技のテーマはトンネル災害である。「地震によりトンネル壁面が崩落し、走行中の車両に落下。後続車を巻き込んでの多重衝突事故が発生した」と想定し、以下の5つのタスクを用意した(R1~R5)。R1:車両調査R2:障害走破R3:道具を使用した車両調査R4:経路確保R5:消火活動の補助また昨今、日本では高度成長期に建設されたトンネルや橋など、社会インフラの老朽化が大きな社会問題になりつつある。放置すれば、中央自動車道・笹子トンネルの天井板落下事故のような大惨事を引き起こしかねない。そのため、災害対応ロボットの平時での活用方法として、インフラ点検が考えられており、これを反映させたタスクも2つ用意された(O1~O2)。O1:目視検査O2:打音検査各タスクの詳細な内容については、公式WEBサイトでの説明を参照して欲しいのだが、JVRCでは打音検査など、シミュレータで模擬するのが難しい作業などは、ロボットのカメラでQRコードを読み取ることで代用している。打音検査すべき場所にQRコードが貼られているので、そこまでロボットを移動させ、アームを動かして内容を読み取ることができれば、打音検査ができたと見なすわけだ。QRコードの幅は最小7mm。これを読み取れる技術があれば、あとは打音検査用の装置など、個別要素の開発で対応できる。JVRCではそうした枝葉の部分は省略し、「ロボットを移動させる」「状況を確認する」「モノを動かす」という、より本質的な部分にフォーカスしていると言えるだろう。なお、ロボットの制御は、自律でも操縦でも構わない。完全自律のチームは無いように見えたが、自律の度合いはチームによって様々。ただDRCと違い、「通信環境の悪さ」までは模擬されていないので、純粋に「競技」としてみれば、遠隔操縦の方が有利なルールだったかもしれない。○ガンタンク風のロボットが優勝競技の結果は以下の通り。2日間の合計点で順位が決定され、「MID」(MIDアカデミックプロモーションズ)が優勝。続いて「TEAMNADO」(大阪府立大学工業高等専門学校)が2位、「ODENS-B」(大阪電気通信大学)が3位となった。なお「AIST-NEDO」(産総研)、「NEDO-JSK」(東京大学)、「NEDO-Hydra」(東京大学、千葉工大、大阪大学、神戸大学)の3チームは、プロジェクトの当事者でもあることから、順位付けの対象からは除外されている。優勝したMIDは企業チームという体裁になってはいるものの、事実上、元産総研で同社役員である松坂要佐氏ただ一人による個人チームだという。使用したロボット「MIDJAXON」は、上半身がヒューマノイド、下半身がクローラというオリジナル仕様で、上半身にはJAXONのモデルを利用。得点は270.6と、2位以下を大きく離した圧勝だった。5つの災害時タスクのうち、最後のR5は「消火設備の扉を開ける」「ホースを引き出す」「ノズルを取り出す」「ノズルとホースを接続する」「バルブを開ける」という難易度の高い作業。難しすぎるということで評価対象からは外され、エキシビション的な「チャレンジ」として別の時間枠で実施されていたのだが、ここでも「あと一歩でクリア」というところまで到達するほどの活躍だった。このロボットの形態は、「クローラの安定性」と「ヒューマノイドの自由度の高さ」の"いいとこ取り"を狙ったものだ。ただ、松坂氏は「普通のクローラ型ロボットに比べると重心が高いので、不整地では面白いように転ぶ」「JAXONの体重を支えるため長いクローラにしたが、旋回しにくい」とも述べ、「2足歩行vsクローラの論争が起きるかもしれないが、安直にクローラを選ぶと痛い目を見る」と注意を促した。ちなみに上半身にJAXONモデルを選択したのは、元々は「クリエイティブ・コモンズで公開されていて安心して使えるから」というだけの動機だったが、実際に扱いだしてみると、「ものすごいポテンシャルがある」ことに気付いたという。「自由度の配置が絶妙」とのことで、これも好成績に繋がった大きな要因と言えそうだ。一方、順位対象外ではあるが、得点の上で2番目だったのはAIST-NEDOチーム。このチームはDRC出場チームであり、ロボットはもちろん、DRCでも利用したHRP-2改だ。ほとんど実機通りのモデルとのことだが、JVRC用に2mくらい伸びる装置(通称「如意棒」)を腕先に追加した。これは、横転したトラックにかけられたハシゴを上り、車内を確認するR3タスクなどでどうしても必要であったため、追加したものだという。JVRCの競技の様子は、YouTubeで動画が公開されている。ちょっと時間は長いが、興味があればそちらも参照して欲しい。○次回以降の予定は…このJVRC、名称に「第1回」とか「2015」とかの数字が入っていないのだが、気になるのは次回があるのかどうかだ。今後の予定について、JVRCのプロジェクトマネージャであるNEDOの河内山聡氏に聞いたところ、「続けるように議論はしているが、具体的な時期については未定」とのこと。参加者からは継続を期待する声も多かったので、ぜひロボカップのように根付いて欲しいところだ。ロボカップは1997年の第1回大会以来、20年近い開催のノウハウを持つ。ロボカップには、実機のほかシミュレーションによる競技もあるのだが、閉会式で挨拶したロボカップ国際委員会会長の野田五十樹氏は、「最初はロボットが全く動いていなかった。フィールドにいるロボットの半分くらいが動いていなくて、たまにボールに触っただけでみんなが大騒ぎしていた」というエピソードを披露。ところが、ソースコードを公開して共有することで、年々技術が向上。「すごい速度で進化していった」という。「こういう大会は続けることが重要。単独での継続が難しいようなら、ロボカップに提案してもらえれば、共同で実施するという選択もある。一発モノで終わっては残念。各チームとも得た物が多かったと思うので、来年、再来年と、どんどん発展していって欲しい」とエールを送った。JVRCは海外チームの参加も可能。今回、英語サイトも用意していたのだが、国内チームのみの参加だったのはやや残念である。もし次回があるようなら、海外チームとの熱戦や技術交流も期待したいところだ。なお今年12月に開催される「国際ロボット展」では、JVRCの一部をリアル化したデモンストレーションを実施する予定とのこと。バーチャルなJVRCの成果が実機にどう反映されたのか、こちらにも注目してみたい。
2015年10月24日●今注目のコンテナ型仮想化とはWindows 10 Insider Preview ビルド10565には「Nested Hyper-V」のプレビュー版を実装している。端的に説明すると、"Hyper-V上でHyper-Vを動かす"というものだ。この背景はMicrosoftがDockerで注目を集めているコンテナ型仮想化を、現在開発中のWindows Server 2016に実装しようとしているからである。将来的にWindows 10のクライアントHyper-VがNested Hyper-Vをサポートするか不明だが、今回はビルド10565上でNested Hyper-Vを試した結果をご報告したい。○今注目のコンテナ型仮想化とはNested Hyper-Vに取りかかる前準備としてコンテナ型仮想化について学んでおこう。そもそも仮想化技術は複数の手法が用いられてきた。例えば「Windows XPモード」で使われていたWindows Virtual PCや、限定的に無償使用可能なVMware Playerなどはホスト型仮想化に類する。物理的には1台のPCをあたかも複数PCのように見せるハイパーバイザー型仮想化に類するのがHyper-Vだ。そして、近年はDockerが持てはやされているようにコンテナ型仮想化に注目が集まっている。こちらはOS機能の一部をホストOSと共有するため仮想マシンが存在しない。ハードウェアリソースの指定は難しいものの、OSのインストールといった手間がかからず、すぐに利用できるという利点を持つ。それでもユーザーから見れば独立したPCであるかのよう振る舞うため、利用者も増加傾向にある。だが、代表的なDockerはLinux上で利用するのが一般的だ。そこでMicrosoftは現在開発中のWindows Server 2016の新機能として、「Windows Server Container」「Hyper-V Container」という2つのコンテナ技術を搭載する予定である。この技術をいち早く試せるのがWindows 10 Insider Preview ビルド10565という訳だ。ただし、Windows 10は既定でクライアントHyper-Vが無効になっている。コントロールパネルの「プログラムと機能」のナビゲーションウィンドウにある<Windowsの機能の有効化または無効化>から各機能を有効にして、PCを一度再起動しなければならない。特に難しい操作ではないが、Hyper-Vを有効にすると次のビルドへアップグレードする際に支障を来す可能性がある。現にビルド10525からビルド10532へアップグレードするとシステムファイルのコピープロセスでロールバックする現象が発生した。今後も同じトラブルが発生する訳ではないが、ビルド10565以降へのアップグレード時はHyper-Vを一度無効にすることをお薦めしたい。また、Hyper-Vを有効にするとホスト型仮想化ソフトウェアは使えなくなるので、使用中の方は注意してほしい。●Nested Hyper-V環境構築を行う○Nested Hyper-V環境構築を行うWindows 10 Insider Preview ビルド10565でNested Hyper-Vを使用する手順は、こちらの公式ブログにまとめられている。こちらでもNested Hyper-Vの仕組みを図で示しているので引用しておこう。ご覧のとおりNested Hyper-Vは入れ子構造で動作する仕組みだが、これは従来のHyper-V上で動作する仮想マシンに、Intel-VTなどに代表されるハードウェア仮想化支援機能を見せることで実現している。最終的にMicrosoftはコンテナ型仮想化機能の実現を目指しているので、その第一歩を踏み出したところだ。そのためWindows 10 Insider Preview ビルド10565のNested Hyper-Vはいくつかの制限がある。先の公式ブログの説明をまとめると「動的メモリーは無効」「動作中のメモリーサイズ変更は不可能」「動作中のチェックポイントは作成不可能」「ライブマイグレーションも不可能」「<保存><復元>も不可能」だ。なお、ネットワーク機能を使うためには<MACアドレスのスプーフィングを有効にする>のチェックを外さなければならない。それでは仮想マシンを作成し、先頃リリースしたWindows 10 Insider Preview ビルド10565をインストールする。続いて仮想マシンを一度終了し、公式ブログからPowerShellスクリプトをダウンロードしたら、先ほど作成した仮想マシン名を指定してスクリプトを実行すればNested Hyper-Vが有効になる仕組みだ。この際確認メッセージが現れた場合は[Y]キーを押して有効化を実行する。なお、執筆中に公式ブログの内容が更新され、Nested Hyper-Vに関する情報はMSDNのページで更新するそうだ。続いて仮想マシンを起動したら、その上でHyper-Vを有効化して仮想スイッチを作成する。こちらもPowerShellで制御できると先のMSDNに書かれていたが、前準備が必要だったため、素直に仮想マシン内で操作した方が簡単だろう。少々煩雑だが上図のように、仮想マシンのWindows 10 Insider Preview ビルド10565上で動作する仮想マシン上で、Windows 10 Insider Preview ビルド10565が動作する環境が完成した。繰り返しになるが、MicrosoftはHyper-V Containerを構成する機能の1つとしてNesting Hyper-Vの完成を目指している。現時点でWindows 10をクライアントOSとして使っているユーザーにとって、大きなメリットにならないものの、Windows 10 Insider Previewの進捗状況として今回紹介することにした。最後に余談だが、一連の検証を終えてHyper-Vを無効にするためPCを再起動したところ、PROCESS1_INITIALIZATION_FAILEDエラーが発生し、セーフモードの起動もできなくなってしまった。現時点で原因は不明だが「Update Windows 10 Insider Preview October Update for x64-based Systems(KB3105208)」を提供するとセキュアブート環境で正しく動作しないようである(筆者の環境だけかもしれない)。一方のWindows 10 Insider Preview 10565 PCはUEFIからセキュアブートを無効にすると、Windows 10が起動することを確認できたため、もう一方のPCは回復ドライブからコマンドプロンプトを起動し、「dism /Image:C:\ /Remove-Package /PackageName:Package_for_KB3105208~31bf3856ad364e35~amd64~~10.0.1.0」でアンインストールを実行。合わせて「dism /Image:C:\ /Disable-Feature /FeatureName:Microsoft-Hyper-V」を実行して、Hyper-Vの削除も行うことで無事起動を確認できた。その後セキュアモードを無効にして起動を確認したPCも、再びセキュアモードを有効にしてKB3105208を再適用してみたが、再び起動しないトラブルに出くわした。redditなど海外のBBSに目を通すと、問題が発生しない環境もあるようだが、当方の環境では再現性を確認したので、万が一トラブルが発生した場合は上記の手順を試してほしい。阿久津良和(Cactus)
2015年10月23日