まさに、Jリーグ王者を決めるにふさわしい90分間だった。12月2日、『明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ(CS)』第1戦は年間1位のサンフレッチェ広島が年間3位のガンバ大阪のホームに乗り込み、アディショナルタイムの2得点で3-2という劇的な逆転勝利を掴んだ。FIFA クラブワールドカップ ジャパン 2015 チケット情報過去の『CS』を振り返ると、第1戦に勝利したチームが7回中7回、つまり100%の確率で優勝を果たしている。しかも、広島はアウェイゴール3を稼いでいる。ホームで迎える『明治安田生命CS』第2戦を残し、広島が絶対有利である。12月5日(土)の第2戦では、G大阪は2点差をつけて勝利しなければ優勝には届かない。パトリックや宇佐美貴史、倉田秋らアタッカー陣はもちろん、中盤の要・遠藤保仁や左・藤春廣輝&右・米倉恒貴の両SBはリスクを負ってでも前掛かりにならざるを得ない。G大阪が前へ出れば出るほど、広島の思う壺である。2ndステージ王者はJ1最少失点・最多得点を誇っている。自陣に引いてしっかり守備ブロックを形成し、相手ボールを奪えばショートカウンター一閃。広島にはJ1通算最多得点1位タイの佐藤寿人、得点ランク2位のドウグラスというJリーグトップクラスのフィニッシャーが揃う。終盤までゴールが決まらなくても、焦る必要はない。後半15分となれば、U-22日本代表・浅野拓磨を投入し、さらにカウンターに特化すればいいのだ。引き分けでも覇権を手にする広島は、ゴールを急ぐ必要はない。しかし、何が起こるかわからないのは、短期決戦の恒。第1戦も、思いもしないミスがゴールへ直結した。60分、CB・佐々木翔(広島)の横パスをMF・森崎和幸(広島)とCB・千葉和彦(広島)がお見合いし、今季初先発の長沢駿(G大阪)に先制弾を許した。86分には右SBに入ったオ・ジェソク(G大阪)が一発退場となった。2-2となった試合終了間際、今野泰幸(G大阪)はスローインを森崎和にカットされ、96分の柏好文(広島)の劇的ゴールをお膳立てすることになった。オの退場はさておき、千葉や森崎和、今野といういくつもの修羅場を潜り抜けてきたベテランですら、考えられないミスを犯してしまうのが大舞台の怖さである。広島絶対有利の状況に変わりはないが、『明治安田CS』第2戦で不測の事態が起こる可能性は決して少なくない。『明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ』決勝第2戦・サンフレッチェ広島×ガンバ大阪は12月5日(土)・エディオンスタジアム広島でキックオフ。Jリーグチャンピオンの座に輝くのは2012・2013年J1王者・広島か、2014年の三冠王者・G大阪か。王者には次なる戦いが待っている。Jリーグチャンピオンとして、12月10日(木)・横浜国際総合競技場でオセアニア代表のオークランド・シティーFCと『FIFA クラブワールドカップ ジャパン 2015(CWC)』開幕戦に臨むのだ。『明治安田CS』のチケットは予定枚数終了。『CWC』のチケットは発売中。
2015年12月04日11月28日・浦和レッズ×ガンバ大阪の結果を二番目に喜んだのは、サンフレッチェ広島のサポーターかもしれない。広島にとって、G大阪の方が戦いやすいというわけではない。『明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ(CS)』準決勝が延長で決着が付いたことが喜ばしいのだ。広島は『明治安田生命J1リーグ』2ndステージ最終節から、中9日で『明治安田CS』決勝に臨む。対するG大阪は浦和との死闘から中3日で初戦を迎え、その後中2日で第2戦を強行する。コンディションの差は明白である。しかも、浦和戦は120分間にわたり、ハイテンポな試合を展開した。決勝第1戦、第2戦とゲームが進めば進むほど、疲労はボディブローのように効き、G大阪イレブンの足を止める危険性をはらんでいる。2015Jリーグチャンピオンシップ チケット情報長谷川健太監督は浦和戦を3-1で終えた後に「連戦は今季慣れているので、3連戦くらいなら問題はない。ただ、今日は90分間のゲームではなかったので、疲労の残る選手はいると思う。今日連れて来た18名は誰が出てもしっかりやってくれるので、またコンディションを見てメンバーを決めていきたい」と語った。今季の戦いぶりを見ても、広島に隙はない。広島は23勝5分6敗で最多勝点記録更新となる勝点74を量産した。73得点はリーグ最多、30失点はリーグ最少である。先制点を奪ったゲームは18勝1分、前半リードして試合を終えれば15戦全勝と無類の強さを発揮する。その上、時間帯別の得点では75~90分に最多の17ゴールを奪っている。J1通算最多得点歴代1位に並んだ佐藤寿人からU-22日本代表・浅野拓磨のスイッチなど、ラスト15分の必勝パターンを持っているのだ。もちろん、長谷川監督は広島のバランスのよさを警戒する。決勝へ向けて「先制されると非常につらいゲームになる。ホームでやるので、先制点を取って、広島が前へ出る形にしたい。先制できないと、60分に浅野が入って、カウンターという形になるので、それは避けたいが、そうなったらなったで打ち合うしかない」と口にした。準決勝では足が止まった遠藤保仁を前へ上げて攻撃のスイッチを入れたG大阪。FW・パトリックはとどめの3点目を決め、不発だった得点ランク3位の宇佐美貴史は72分に交代し、比較的決勝にフレッシュな状態で臨める。広島は得点ランク2位のドウグラスが直近3試合で5得点と絶好調である。まずは全体的に守備に比重を置き、機を見てショートカウンターを決めてくるだろう。いつ守りから攻撃へ転じるのか、MF・青山敏弘の手綱さばきに注目したい。『明治安田CS』決勝・広島×G大阪は12月2日(水)・万博記念競技場で第1戦、12月5日(土)・エディオンスタジアム広島で第2戦が開催される。チケット発売中。残り席種はわずか。また、『明治安田CS』優勝チームはオセアニア代表のオークランド・シティーFCと対峙する『FIFA クラブワールドカップ ジャパン 2015』開幕戦に出場。12月10日(木)・横浜国際総合競技場のチケットも発売中。
2015年11月30日2ndステージも浦和レッズが突き進むのか、ライバルが止めるのか。今週末、ひとつのターニングポイントとなるカードが組まれている。浦和×サンフレッチェ広島。『明治安田生命J1リーグ』1stステージ無敗優勝から、さらに無敗記録を19試合に伸ばす浦和と、唯一の2ndステージ2戦2勝とトップに立ち年間順位2位に続く広島の一戦は、現時点でJリーグ最強を決めるにふさわしい対決と言える。7月19日(日)・浦和×広島 チケット情報8日間で3試合を戦う過密日程は、猛暑もあり、浦和イレブンの足を止めた。第2節・モンテディオ山形戦は、スコアレスドローとなった。スピーディなパス回しは影を潜め、パスミスが目立った。山形の出足の速いディフェンスからのショートカウンターで何度もヒヤリとさせられた。1stステージ16位の山形が相手だったが、負けなくて御の字の内容だった。試合終了間際にCB・那須大亮が退場となり、広島戦に影を落とした。一方の広島は前節、大勝を収めた。開幕戦で1-2と浦和を苦しめた松本山雅FCを6-0と粉砕したのだ。3・6分とオウンゴールを誘い、出鼻をくじくと、柴崎晃誠の2ゴール、ドウグラス、2戦連発となる柏好文の得点でゲームを終えた。開幕戦はベガルタ仙台と4-3の壮絶な打ち合いを演じた。これで8試合無敗。2ndステージ第14節・湘南ベルマーレ戦以来となる完封も明るい材料である。対戦成績では浦和が圧倒する。1stステージでは0-0に終わったが、それまで5連勝を飾っている。ここ5試合で興梠慎三が4ゴール、武藤雄樹が3ゴールとアタッカー陣も好調である。ふたりのFWだけではない。梅崎司が6得点、ズラタンが5得点と得点ランキング5位タイの9得点を挙げる武藤、8得点の興梠に続く。浦和の1トップ2シャドーはどんな組み合わせでもゴールを奪える。1トップ2シャドーの得点力なら、広島も負けてはいない。佐藤寿人が9得点、ドウグラスが7得点、柴崎が5得点を叩き出す。野津田岳人、浅野拓磨のU-22日本代表コンビも途中出場が多い中、それぞれ3得点をマークする。特に佐藤の好調ぶりは顕著だ。直近5試合で6ゴールを量産している。12シーズン連続ふたケタ得点に王手をかけ、中山雅史が持つJ1最多ゴール記録まであと3得点に迫る33歳のゴールハンターは衰えを見せない。だが、振り返ると浦和戦での佐藤のゴールは2012年のリーグ戦第1節まで遡らないといけない。この試合は1-0で勝利した。佐藤のゴールが遠ざかるとともに、広島の勝利が遠のいているのだ。7月19日(日)・埼玉スタジアム2002での2ndステージ第3節は、浦和が相性の良さを証明するのか、広島が2ndステージの勢いを見せ付けるのか。浦和には今季ホームで9戦全勝という追い風が吹く。広島には指揮官とともに浦和に毎年のように主力を強奪された意地がある。勝つのはどっちだ。チケット発売中。
2015年07月17日○Jリーグに導入されたトラッキングシステムのメリット東京ビッグサイトで5月13日~15日まで、日本最大級のIT専門展「Japan IT Week 春」が開催された。今回は12の専門展を併催しており、「クラウド コンピューティング EXPO 春」にはパブリッククラウドサービス「ニフティクラウド」で3,500件以上もの導入実績を持つニフティが出展。パートナー企業を招き、1日あたり10回以上ものブース内セミナーを開催していた。その中から、ディーネット 営業本部 萱野大輔氏が登壇した「サッカーの戦略とビッグデータ」を紹介しよう。萱野氏はまず、サッカー界におけるIT活用の実例について紹介した。Jリーグでは2015年から、トラッキングシステムを採用している。これは、6台の専用カメラでピッチ全体を撮影し、選手/ボール/審判の動きをリアルタイムに追尾・データ化できるというもの。データをアニメーション化してファン向けのエンタテインメントサービスに利用するだけでなく、チーム強化の観点で積極的に活用していく動きがある。データを見ると、試合中にトータルで何キロ走ったかを示す「トラッキングデータ走行距離」や、質の良いダッシュを行った「スプリント回数」などが一目瞭然。萱野氏は「2014年のFIFAワールドカップで優勝したドイツは、数年前からトラッキングシステムなど様々なデータを蓄積し、その分析・活用に取り組んでいました。その成果が、優勝という形で実を結んだのだと感じています」と、ビッグデータの有効性について語る。実は萱野氏も学生時代にサッカーを経験しており、その母校は多くの有名選手たちを輩出している筑波大学 蹴球部。そこで同期として一緒にプレーしていたのが、元サッカー日本代表であり、現在はSC相模原の代表を務める望月重良氏だ。二人はお互いに“重ちゃん”“大輔”と呼び合う仲であり、今回の講演ではなんと望月氏がスペシャルゲストとして登場。元プロサッカー選手の視点から、サッカー界におけるデータ活用について解説した。○元サッカー日本代表・望月氏が語るデータの重要性望月氏はトラッキングシステムの導入について「選手個人のデータが収集でき、すぐに見られるのは大きな強みです」と語る。昔は録画された映像を自分たちの目で見ながら、必要な数字を記録していった。しかし、トラッキングシステムがあればリアルタイムに自動でデータ化できるため、分析にかかる時間や手間が大幅に短縮可能。なおかつ、得られる情報量も圧倒的に多くなる。これは選手自身にとっても非常に有用な情報だ。「たとえば、サンフレッチェ広島の佐藤寿人選手は、1試合あたりどのくらいスプリントでゴール前に入れたか、全体で何キロ走っていたかを自分で確認し、コンディションの目安にしています。選手にとって、情報はそれだけ大切なものなんです」と語る。また、トラッキングシステムは自分たちだけでなく、相手チームの分析にも活用できる。データを基に相手チームのストロングポイント・ウィークポイントを分析し、どうすれば優位に試合を進められるか、戦略策定に役立てられるのだ。さらにデータは試合だけでなく、普段のトレーニングにも活用できる。どのようなトレーニングを行い、どこまで効果が得られたかをデータ化するのである。「こうした情報は、選手たちにとって貴重な財産であり、成績にも大きく影響してきます。今後はサッカーに限らず、スポーツ界全体でデータ活用が進んでいくはずです」と、望月氏はスポーツとデータ活用の重要かつ密接な関係を指摘した。データ活用の解説が一段落したところで、話題は元サッカー日本代表として望月氏が経験してきた裏話へと突入。現役時代で印象に残っている監督や選手、2018年 FIFAワールドカップの二次予選を前にした日本代表やハリル監督などについて語った。ここで進行役から、ファンによる「結婚の予定はありますか?」という質問を投げかけられた望月氏は、「今月入籍しました」と驚きの発言。会場からは、入籍を祝福する盛大な拍手が巻き起こった。○ビッグデータ活用が日本のスポーツ界を勝利に導く話題は再びビッグデータ活用へと戻り、「ビッグデータ活用は、スポーツにとって“早く導入したチームが勝つ”とも言えるほど大きな効果があります。時代の流れに乗り遅れないよう、効果的にビッグデータの分析・活用を実践していくべきだと感じますね」と語る望月氏。さらに「スポーツなので、勝たなければ意味がないと思うんです。勝つ可能性を広げるために、自分たちや相手を分析し、改善していくことが求められます。そのために、いろいろな面で進化していきたいですね」と続けた。ここで再び萱野氏にバトンタッチし、ディーネットが手がけるビッグデータ解析用プラットフォームマネジメント「CloudServ.」について解説が行われた。ディーネットでは、ミドルウェア・ハードウェアの構築から運用保守までを同社が、アプリケーションの運用メンテナンス部分をパートナー企業が実施する。インフラ部分は、優れた計算能力に加えて高信頼性を誇る「ニフティクラウド」を採用し、万全の体制でデータの収集から保存、解析、そして可視化を通じた分析や戦略策定が行えるという。最後に望月氏は「サッカーチーム自体にはまだこうしたノウハウがないので、SC相模原も信頼できるパートナーと一緒に取り組みながら、大きく成長していきたいと思います。私の場合、パートナーはもちろん大輔のいるディーネットですね」と今後の展開を語り、講演は盛況のうちに幕を閉じた。
2015年06月12日追撃態勢は整った。4月29日(水・祝)の『明治安田生命J1リーグ』1stステージ第8節で激突する横浜F・マリノスとサンフレッチェ広島の話である。4勝1分2敗で6位・広島と3勝2分2敗で8位の横浜FMは、このGWで上位進出を目論む。4/29(水・祝) 横浜F・マリノス対サンフレッチェ広島 開催情報横浜FMに背番号10が戻ってきた。4月22日、『ヤマザキナビスコカップ』予選リーグ第4節で、FW・ラフィーニャとともに中村俊輔はピッチへ登場。試合は名古屋グランパスに0-1で敗れたものの、1stステージ第7節でも両雄は途中出場すると湘南ベルマーレを3-0と一蹴。それまで公式戦9試合で8得点と決定力不足が囁かれていたが、一発回答を示したのだ。また、湘南戦ではU-21ブラジル代表で背番号10をまとったアデミウソンも初ゴールをマーク。4月22日・25日と中村はアデミウソンと交代で途中出場したが、今後は日本のレジェンドとブラジルの逸材の競演に期待せずにはいられない。中村がゲームをコントロールし、アデミウソンがチャンスメイクし、ラフィーニャや前節今季初得点を叩き出した齋藤学が決める。セットプレーになれば、中村からの高精度のボールを中澤佑二、栗原勇蔵、ファビオら高さが武器のDF陣が押し込む。役者が揃った横浜FMは、もう得点力不足に陥らない。1stステージ第3節から3試合連続無得点と苦しんだ広島だが、前節の清水エスパルス戦で2試合連続2得点をマークし連勝。4月22日の『ナビスコ杯』松本山雅FC戦では4ゴールと爆発した。高萩洋次郎、石原直樹が移籍し、昨季まで見せていた佐藤寿人との前線の阿吽のコンビネーションは実践できずにいた。思うようにゴールが決まらない中、第6節・FC東京戦では浅野拓磨、前節は野津田岳人という途中出場したU-22日本代表戦士が今季初ゴールを決めたのだ。浅野は3得点、野津田は2得点と『ナビスコ杯』では得点ランキング上位に名を連ねる。11年連続ふたケタゴールの金字塔を打ち立てたエース・佐藤寿人にいつまでも頼ってはいられない。今年21歳となる若きアタッカーが、新たに広島の攻撃を支える。2013年のJ1リーグで激しいつばぜり合いを演じた広島と横浜FM。昨季は7位・横浜FM、8位・広島と中位に甘んじた。再び上位を定位置にするため、そしてタイトル戦線に絡むために、1stステージ第8節はターニングポイントとなるだろう。横浜FM×広島は4月29日(水・祝)・日産スタジアムでキックオフ。チケット発売中。
2015年04月27日サンフレッチェ広島の初優勝か、ガンバ大阪の7年ぶり2度目の優勝か。11月8日(土)・埼玉スタジアム2002でキックオフを迎える『2014 Jリーグ ヤマザキナビスコカップ』決勝の命運は、エースが握る。サンフレッチェ広島対ガンバ大阪 ナビスコカップ 決勝 チケット情報決勝となれば、どのチームもまずは守備に重きを置いてゲームに入る。その中でまず徹底マークに遭うのがエースストライカーである。エースを封じれば、勝利に近付く。だが、エースが包囲網を突き破りゴールを奪えば、より大きなダメージを与えられる。そもそも、大一番で結果を残してこそのエースストライカーである。89分仕事ができなくても、一瞬の隙を逃さずに決め切る。エースに求められるのは、タイトルを手繰り寄せるゴールだ。佐藤寿人(広島)はJ1リーグ戦第30節・清水エスパルス戦で前人未到の11年連続ふたケタゴールを達成した。J1通算144得点は歴代3位である。2012年には得点王とMVP、ベストイレブンを受賞したJリーグを代表するストライカーである。佐藤をトップ、高萩洋次郎、石原直樹が2シャドーに並ぶトライアングルは絶妙なコンビネーションを見せる。距離が長かろうが短かろうが、高萩は常に視線の先に佐藤をとらえる。パスが出るとともに、佐藤は相手DFとの駆け引きを制し、裏へ抜け出す。相手守備陣が佐藤の存在に意識を奪われればしめたもの。背番号11をおとりに、石原がボールを受ける。さらに左・山岸智、右・柏好文の両サイドからのクロスだけではなく、ボランチ・青山敏弘からの縦パスも効果的だ。G大阪にとって、広島の誇るアタックは厄介極まりない。ニューヒーロー賞を受賞した宇佐美貴史(G大阪)に、かつてのチャンスメイカーのイメージはない。バイエルン、ホッフェンハイムで2シーズンを過ごし、2013年途中にG大阪に復帰した宇佐美はJ2リーグ18試合で19ゴールを量産した。今季もケガで出遅れたが、リーグ戦では8ゴール、『ナビスコ杯』では6試合5得点とストライカーに変貌を遂げた。一瞬で相手を置き去りにするドリブル、タイミングをずらすセンス、高いシュート技術は、まさにストライカーのそれである。宇佐美だけではない。2トップを組むパトリックは8得点、2列目の阿部浩之は7得点、リンスと倉田秋と大森晃太郎は5得点と、G大阪はどこからでも点が取れるのが強みだ。広島のしっかりラインを形成した守備網は定評がある。G大阪もリーグ最少3位の失点数でかつての脆い守備のイメージを払拭した。互いに決勝らしい堅い戦い方はできる。堅い守備をこじ開けゴールを突き刺すのは佐藤寿人か、宇佐美貴史か。エースストライカーが祝砲となるゴールを決める。11月8日(土)・『2014 Jリーグ ヤマザキナビスコカップ』決勝・サンフレッチェ広島×ガンバ大阪・埼玉スタジアム2002のチケットは発売中。
2014年11月06日東日本大震災の復興支援を目的とした『日本プロサッカー選手会 チャリティーサッカー2014』。4回目となる今年は、12月14日(日)にユアテックスタジアム仙台にて開催される。チャリティーマッチは公式戦とはひと味違い、選手たちのリラックスした表情が楽しめるのも魅力だ。日本プロサッカー選手会 チャリティーサッカー2014 チケット情報10月27日・都内で行われた記者会見には、選手会会長・佐藤寿人(サンフレッチェ広島)をはじめ、4回連続出場となる鹿島アントラーズ・小笠原満男、日本代表・武藤嘉紀(FC東京)らが出席した。佐藤は「毎年多くのサッカーファミリーの力をお借りして、今年も開催することとなった。今年はより多くの子供たちをスタジアムに招待する。選手会として、これからも継続して復興支援活動を続けていきたい」と思いを口にした。自ら『東北人魂を持つJ選手の会』を立上げ、積極的に復興支援に携わる小笠原は「被災地に出向くたびに、触れ合った子供たちから『楽しかった、また来てほしい』という声を聞く中で、今年もこういった機会があり嬉しい」と語った。初参加となる武藤は「(チャリティーマッチのことは)同じF東京の石川直宏選手から話を伺ったり、テレビやニュースを通じて知っていた。東日本大震災の当時は大学1年生で、何か出来ることはないかと洋服を被災地に送ったりしていたが、実際に肌で『復興に携わっている』という実感はなく、不甲斐ない気持ちだった。今回、サッカーを通じて復興支援に携われるので嬉しい。当日は、子供たちに元気や勇気を与えられるプレーを見せたい」と意気込んだ。出場予定選手は、小笠原・柴崎岳(鹿島)、西川周作(浦和レッズ)、鈴木大輔(柏レイソル)、太田宏介・武藤(F東京)、南野拓実(セレッソ大阪)、森岡亮太(ヴィッセル神戸)、千葉和彦(広島)、豊田陽平・林彰洋(鳥栖)、松井大輔・駒野友一(ジュビロ磐田)ら、新旧日本代表を含めた豪華メンバーがズラリ。試合はグルージャ盛岡、ベガルタ仙台、ブラウブリッツ秋田、モンテディオ山形、福島ユナイテッドFC、鹿島、水戸ホーリーホック所属選手を中心とした、東北ゆかりの選手で構成する「東北ドリームス」と、日本サッカーの歴史を築き上げてきたスター選手が揃う「JAPANスターズ」が激突する(チーム分けは後日発表)。『日本プロサッカー選手会チャリティーサッカー2014』は、12月14日(日)・ユアテックスタジアム仙台でキックオフ。チケットは11月7日(金)午前10時より発売。
2014年11月06日いよいよ決勝まで10日を切った。サンフレッチェ広島もガンバ大阪も『2014 Jリーグ ヤマザキナビスコカップ』決勝に向けて、モチベーションも高まっていることだろう。サンフレッチェ広島対ガンバ大阪 ナビスコカップ 決勝 チケット情報だが、ファイナルを前に大事な一戦が待っている。J1リーグ第31節が11月2日(日)に開催される。広島は大宮アルディージャを、G大阪はベガルタ仙台をそれぞれホームで迎え撃つのだ。残留争いを強いられたクラブとの対戦は容易ではない。広島・森保一監督も、G大阪・長谷川健太監督もまずは目の前の第31節に全力を傾けるだろう。3連覇の可能性を断たれたが、広島は『ACL』出場を諦めてはいない。昨季、残り2試合で首位・横浜F・マリノスに勝点5差をつけられながらも、連勝で奇跡の連覇を果たしたことを指揮官も選手も忘れてはいない。前回の直接対決も、忘れられない試合となった。NACK5スタジアム大宮に乗り込んだ第15節は25分までに佐藤寿人の2得点、石原直樹のゴールで3-0とした。前半で勝負ありと思われたが、52分にズラタンに1点を返されると、54・71分とムルジャにゴールを許し、まさかのドローに終わった。「カップ戦とリーグ戦は別物」とはサッカー界の定言だが、『ナビスコ杯』決勝1週間前に下手なゲームはできない。幸い、ここ3試合で佐藤は3得点、石原は4得点とアタッカー陣は好調である。きっちり勝点3を積み上げ、G大阪との決戦に臨みたい。首位・浦和レッズに勝点3差と猛追するG大阪にとって、仙台戦が重要なのは言うまでもない。今季の直接対決は0-0、通算成績では5勝3分3敗と圧倒するまでは至ってはいない。『ナビスコ杯』予選リーグでは赤嶺真吾に決勝点を決められ、1-0で仙台に敗れている。ただ、G大阪は『W杯』前と後では別チームになっている。リーグ戦再開後は13勝1分2敗と群を抜いた好成績を残す。第29節・柏レイソル戦で連勝は7でストップしたが、第30節・FC東京戦では遠藤保仁の技ありフリーキックもあり、2-1で勝点3を獲得するなどショックを引きずらなかった。8得点をマークする宇佐美貴史&パトリックの2トップだけではなく、阿部浩之(7得点)、リンス(5得点)、倉田秋(5得点)、大森晃太郎(4得点)と誰が2列目に入っても、得点力は変わらない。さらに今季は最少失点数リーグ4位と固い守備も兼ね備える。G大阪も勝点3を上積みして、『ナビスコ杯』決勝、浦和とのリーグ戦第32節という天王山2連戦を迎えたいことだろう。11月2日(日)・広島×大宮・エディオンスタジアム広島、11月2日(日)・G大阪×仙台・万博記念競技場、11月8日(土)・『ナビスコ杯』決勝・広島×G大阪・埼玉スタジアム2002は、いずれもチケット発売中。
2014年10月30日サンフレッチェ広島とガンバ大阪が雌雄を決する『2014 Jリーグ ヤマザキナビスコカップ』決勝。10月25日(土)のチケット発売を前に、過去のデータを振り返ってみたい。J1リーグ戦で首位・浦和レッズを勝点5差で追うG大阪と、勝点15差の9位とリーグ戦3連覇は絶望的な広島の現状を見て、G大阪有利とは決して言い切れない。過去10年間の『ナビスコ杯』決勝進出を果たしたクラブのJ1リーグ最終順位を見ると、10回のうち8回がリーグ戦の順位の下のチームが栄冠に輝いている。「リーグ戦とカップ戦は別物」というサッカー界の常套句を証明した結果となっている。フットボール界には「ファイナルはカタイゲームになる」という定説もある。過去10年間のスコアを見ると、1-0と2-0が各3回、0-0が2回となっている。2010年のジュビロ磐田5-3広島という乱打戦もあるにはあるが、先制点が持つ意味は通常の戦いよりも重い。だからこそ、まず守備ありきの戦い方がスタンダードになっている。果たして、11月8日(土)・埼玉スタジアムで両クラブはどう出るか?両クラブはTPOに合わせた戦い方ができる。広島は強固な守備ブロックから佐藤寿人を走らせるカウンターだけではなく、小気味いいパスワークからゴールを陥れるパターンも有す。それでいて、第20節・浦和レッズ戦で見せた相手ボールの時は自陣から出ない超守備的な5-4-1もある。G大阪もかつてのポゼッションサッカー至上主義ではない。3ボランチ気味の守備ラインを作り、堅守をベースにパトリックへのカウンターから活路を見出すことも多々ある。もちろん、長短織り交ぜたパス交換から宇佐美貴史や阿部浩之が仕掛けるのが鉄板だ。守備的か、攻撃的か。カウンターか、ポゼッションか。局面、時間帯、流れによって、両クラブとも器用に戦術を変えてくるだろう。そのタクトを振るうのが、広島の青山敏弘とG大阪の遠藤保仁である。日本を代表するゲームメイカーは、ピッチを俯瞰で見渡し、いるべき場所にいる。森保一監督、長谷川健太監督の命を受け、青山と遠藤がチームを動かす。『ナビスコカップ』決勝・サンフレッチェ広島×ガンバ大阪は11月8日(土)・埼玉スタジアム2002でキックオフ。一般発売は10月25日(土)10:00より。
2014年10月24日サンフレッチェ広島の初優勝か、ガンバ大阪の7年ぶりの優勝か。『2014Jリーグヤマザキナビスコカップ』決勝のカードが決まった。ともに、ホームでの複数ゴールとアウェイゴールが勝ち上がりの要因となった。広島もG大阪も10月9日・準決勝第1戦をホームで迎えた。広島は佐藤寿人-高萩洋次郎のホットラインで2ゴールを挙げ、前年覇者・柏レイソルを2-0で下した。G大阪は川崎フロンターレに試合終了間際にゴールを許したものの、3-1と完勝を収めた。10月12日、アウェイに乗り込んでの第2戦、両軍とも猛攻を浴びた。広島は柏にシュート数でダブルスコアとなる12本打たれ、レアンドロに2得点挙げられるも、74分の石原直樹のゴールで1-2とした。G大阪はシュート5本に対し川崎Fは17本と圧倒されるも、阿部浩之の2ゴールで2-3とした。準決勝を終えた指揮官は、最後の敗者になるつもりはさらさらない。「タイトルを取る力は我々にはあると常に言ってきた。決勝戦に出られるということは、これまでのがんばりが素晴らしかったということ。ただ、まだ道半ば。決勝の舞台で我々が必ず勝ってタイトルをものにしようと選手に伝えた」(広島・森保一監督)「決勝の自信はないが、広島はJリーグ王者ですし挑戦者の気持ちでしっかりと勝てるように準備をしていきたい。本当に素晴らしい選手に恵まれているので、選手を信じてタイトルを取れるように全員でしっかり準備していきたい」(G大阪・長谷川健太監督)ここまでの戦いぶりは、対照的だ。リーグ戦V2の広島はリーグ戦で首位・浦和レッズに勝点17差をつけられ、8位に甘んじている。『ACL』出場のため、『ナビスコ杯』は決勝トーナメントから参戦し、準々決勝では浦和に2試合連続ドローを演じ、アウェイゴールのアドバンテージで勝ち残った。J1昇格を果たしたG大阪はシーズン序盤こそ苦しんだが、『W杯』を経て、リーグ戦が再開されると11勝1分1敗と2位につけている。『天皇杯』でも4強入りし、唯一、3冠達成の可能性を残している。ただ、今季の調子を見て、G大阪が有利とは言い切れない。G大阪は3大大会のタイトルに手が届くがゆえ過密日程を強いられる。一方の広島は『ナビスコ杯』一本に集中できる環境にある。直接対決を振り返ると、リーグ戦ではG大阪の19勝7分18敗、『ナビスコ杯』では5勝1分5敗と互角の展開だ。今季の対戦成績を見れば、『天皇杯』4回戦を含め、G大阪が2勝1分とリードする。果たして、11月8日(土)・埼玉スタジアム2002で勝ち鬨をあげるのはサンフレッチェ広島か、ガンバ大阪か。先行抽選「プレリザーブ」は10月23日(木)11:00まで受付中。一般発売は10月25日(土)10:00より。
2014年10月17日『2014Jリーグヤマザキナビスコカップ』決勝にガンバ大阪とサンフレッチェ広島が王手をかけた。10月9日、準決勝第1戦でG大阪が川崎フロンターレを3-1、広島が柏レイソルを2-0で下した。10月12日(日)・アウェイでの第2戦を前に、圧倒的なアドバンテージを得たのだ。2014Jリーグヤマザキナビスコカップ チケット情報G大阪と広島が絶対有利だが、川崎Fと柏にとって決勝進出は絶望的ではない。事実、初戦を終えた指揮官たちは次のように語った。「ホームで勝ったのはいい結果だと思うが、最後の1点取られたので、まだセカンドレグは予断を許さない状況だと思う」(G大阪・長谷川健太監督)、「後半、追加点のチャンスで決められず、サッカーの神様が『次の試合は相当に厳しくなる。覚悟しておけ』と教えてくれたような気がする」(広島・森保一監督)という言葉は、決してリップサービスではないだろう。「点差が開きなかなかうまくいかなかったが、選手は最後まで諦めずに1点を取るためによくやってくれた。次に繋がる最低限の試合はできた」(川崎F・風間八宏監督)、「2点以上取るために、FWを5人並べる必要はない。大切なのは、明確な戦術でチームをオーガナイズすること。戦い方を変える必要はない」(柏・ネルシーニョ監督)というセリフも、決して強がりではないはずだ。川崎Fは日本代表のため不在のFW・小林悠とともに、MF・中村憲剛をケガで欠いたのが響いた。それでも川崎Fは序盤から攻勢に出た。一方のG大阪は慌てず騒がず、川崎Fの攻撃をしのぐと遠藤保仁のパスをDF・米倉恒貴が決め、宇佐美貴志も3試合連続ゴールをマーク。後半に宇佐美と2トップを組むパトリックがハーフウェイからペナルティエリアまでドリブルで持ち込みそのままゴールし、勝負あり。ただ、川崎FもアディショナルタイムにコーナーキックからのヘディングをDF・田中裕介が決め、意地のアウェイゴールを獲得した。前回大会覇者・柏は、FW・佐藤寿人-MF・高萩洋次郎の広島ホットラインにやられた。41分にGKとDFの間に高萩がピンポイントパスを送り、走り込んだ佐藤が左足でダイレクトで決めた。50分にはCBとCBの間に落とす高萩のパスに佐藤がジャンプしながらループシュートをふわり。エースと背番号10の絶妙なコンビネーションを見せ付けた。佐藤はこれで『ナビスコ杯』通算26ゴール。中山雅史、ジュニーニョに並ぶ最多タイ記録となった。柏は48分にMF・エドゥアルドが退場となり、広島の猛攻を浴びたが、追加点は許さず第2戦に望みをつなげた。10月12日(日)・川崎F×G大阪・等々力記念陸上競技場はチケットぴあにて発売中、10月12日(日)・柏×広島・日立柏サッカー場はJリーグチケットにて発売中。
2014年10月10日10月9日(木)・12日(日)、『2014 Jリーグ ヤマザキナビスコカップ』決勝のキップを賭けたホーム&アウェイゲームが開催される。サンフレッチェ広島×柏レイソル、川崎フロンターレ×ガンバ大阪がキックオフを迎えるのだ。ナビスコカップ準決勝 チケット情報10月5日(日)・J1リーグ戦第27節で激突した柏と広島に、3連戦の2戦目という認識はないだろう。大雨に見舞われた日立柏サッカー場はピッチ上のいたるところに水溜りができていた。両軍とも、リスクを冒さず、ボールを奪取すればひたすら相手最終ラインの裏のスペースへロングボールを放り込んだ。守備陣は最後まで集中力を切らさず、結果はスコアレスドローとなった。『ナビスコカップ』準決勝では柏は鈴木大輔、広島は水本裕貴、塩谷司と最終ラインの3人が日本代表選出で出場できない。となれば、0-0を演じた両クラブだが、得点のチャンスが広がる。ゴールを予感させるトライアングルがいるのだ。柏は前節で惜しいオーバーヘッドシュートを披露したレアンドロ、ボールを収めたかと思えばスペースも突くなど攻撃にアクセントを加える工藤壮人、スピードを活かした突破を見せる高山薫が揃う。広島は前節で常に背後を狙い続けた佐藤寿人、前線でボールをキープする石原直樹、卓越したパスセンスでフィニッシュを演出する高萩洋次郎が名を連ねる。得点の匂いと言えば、Jリーグ第28節を含め3連戦になる川崎F×G大阪だ。リーグ戦でG大阪は最多2位の50得点、川崎Fは3位の47得点を積み上げる。川崎Fは10得点の小林悠こそ日本代表で不在だが、15ゴールで得点ランキングトップを快走する昨季得点王・大久保嘉人がいる。長短あらゆるパスで決定機を演出する今季キレキレの中村憲剛も2列目で存在感を発揮している。あとは負傷明けのレナトのコンディションが気になるところ。G大阪はパトリックは12試合、宇佐美貴史は19試合の出場ながら、それぞれ8ゴールをマークしている。遠藤保仁&今野泰幸の元日本代表コンビが中盤の底でさすがのコントロール術を見せる。前節・鹿島アントラーズ戦で大接戦を制し、リーグ戦6連勝と只今ピークにある。『ナビスコカップ』準決勝のスケジュールは以下の通り。10月9日(木)・広島×柏・エディオンスタジアム広島、10月12日(日)・柏×広島・日立柏サッカー場、10月9日(木)・G大阪×川崎F・万博記念競技場、10月12日(日)・川崎F×G大阪・等々力記念陸上競技場。チケット発売中(柏×広島のみJリーグチケットにて販売)。
2014年10月07日『Jリーグ ヤマザキナビスコカップ』と言えば、23歳以下が対象のニューヒーロー賞が有名だが、最優秀選手賞も選出される。最優秀選手賞は予選リーグ、決勝トーナメントを通じた活躍ではなく、決勝のマンオブザマッチの意味合いが強い。決勝という大舞台でチームを優勝に導いたプレイヤーが受賞するのだ。『ナビスコカップ』に得点王の表彰はない。だが、得点ランキングに意味はある。得点ランクトップに名を連ねるのは、ヴァンフォーレ甲府のクリスティアーノだ。クリスティアーノはリーグ戦25試合で5ゴールと決定力不足が囁かれているが、『ナビスコカップ』では予選リーグ5試合で6ゴールとゴールラッシュを見せる。チームは予選リーグで敗退し、これ以上の上積みはない。「リーグ戦とカップ戦は別物」という常套句を地で行く結果となっている。得点ランキング2位タイに位置する5人のうち、3人には逆転の可能性がある。柏レイソルのレアンドロ、工藤壮人、ガンバ大阪の宇佐美貴史がそれぞれ4ゴールを挙げているのだ。柏の攻撃陣は見事である。1トップにレアンドロ、工藤、高山薫が2シャドウに入るトライアングルは、シーズンが深まるとともにコンビネーションを高め、現在阿吽の呼吸を具現化する。高山がスピードに乗ったドリブルからクロスをレアンドロ、工藤に供給すれば、レアンドロが前線でボールを収め工藤、高山の飛び出しを引き出す。流動的にポジションチェンジを繰り返し、相手DFに的を絞らせない。宇佐美はスピードと卓越した技術で高い決定力を見せ付ける。怪我で序盤は出遅れた宇佐美だが、『ナビスコ杯』4試合で4ゴールをマークする。準々決勝では、対ヴィッセル神戸戦7試合連続ゴールという桁違いのキラーぶりも発揮した。リーグ戦でも17試合出場で8ゴールと10位タイにつける。パワフルな突破を誇るパトリックとのコンビネーションも上々である。ニューヒーロー賞の有力候補でもある宇佐美は日本代表に選ばれればアギーレ監督の力となり、選出されなければ長谷川健太監督の力となるだろう。『ACL』で予選リーグを免除された川崎フロンターレ、サンフレッチェ広島のFW陣は、当たり前の話だが、上位得点者はいない。それでも大久保嘉人(川崎F)、佐藤寿人(広島)ともにきっちり1ゴールを挙げている。レナト(川崎F)の2試合2ゴールはさすがと言える。得点王の称号はないが、この先アタッカー陣がゴールを重ねれば重ねるほど、トロフィーに近付く。10月9日(木)・広島×柏・エディオンスタジアム広島はチケット発売中、10月9日(木)・G大阪×川崎F・万博記念競技場は9月28日(日)、10月12日(日)・川崎F×G大阪・等々力陸上競技場は9月27日(土)に一般販売。
2014年09月26日佐藤健主演の映画『るろうに剣心』の舞台あいさつが13日に名古屋で行なわれ、佐藤と大友啓史監督が登壇した。その他の写真『るろうに剣心』は、1994年から『週刊少年ジャンプ』に連載され、コミックの累計発行部数は5000万部を突破、テレビアニメ化もされた人気作。かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられるも、維新後に殺さずの誓いを立てた伝説の剣客・緋村剣心(佐藤)が、様々な人との出会いを通じて、自らの生きる道を見出していく姿を描く。子どもの頃、リアルタイムでテレビアニメの放送を見ていたという佐藤は「ハードルは高かったです。僕自身がこのアニメを好きだったし、誰もが知っているマンガっていうのがわかっていたので、剣心を演じるっていうのがどれだけ高いハードルかっていうのは、最初から意識していました。でも、このハードルを超えられないならやらない方が良いと思った」と役への想いを告白。大友監督は「彼は自分から高いハードルを設定していた。そこに時間や場所を用意してあげれば、どんどん吸収していっていた」と称賛した。本作には本格的なアクションシーンが多く登場するが、大友監督は「今回は、時代劇の“殺陣”ではなく、“ソード(刀)アクション”と呼んでいます。“斬り合い”というのは人間とのぶつかり合いなので、そこにはドラマがある。今回はアクション俳優ではなく、健くんはじめ、素晴らしい役者たちが練習して演じた、CGに頼らない、汗を感じる生身のアクションになっています」と語った。また司会者から、この日を心待ちにしていたファンが開場の11時間前から列を作っていたことを聞くと佐藤は「マジっすか!? 暑いなか…。お水飲んでくださいね(笑)」と声をかけ、「この映画を楽しみにしていただいていたと思いますが、みなさんに見ていただけるのが本当にうれしいです」と笑顔を見せた。『るろうに剣心』8月25日(土)全国ロードショー※8月22日(水)、23日(木)、24日(金) 先行上映
2012年08月14日