映画『The Woman King(原題)』が全米公開。2022年11月現在、日本公開時期は未定だ。実在の女性戦士軍を描く映画『The Woman King(原題)』は、実在した女性戦士を描く作品。1800年代に、アフリカのダホメ王国を守り抜いた女性だけの戦士軍“アゴジ”の驚くべき実話を映す。ヴィオラ・デイヴィスが主演主演を務めるのは、『マ・レイニーのブラックボトム』でアカデミー賞 主演女優賞にノミネートされたヴィオラ・デイヴィス。ヴィオラ・デイヴィス演じるナニスカ将軍が、次世代の新兵をはじめとする軍を率いて、敵との戦いを繰り広げる。脇を固めるのは、トゥソ・ムベドゥ、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のラシャーナ・リンチ、『スター・ウォーズ』シリーズのジョン・ボイエガなど。監督は『オールド・ガード』のジーナ・プリンス=バイスウッドが務める。【詳細】映画『The Woman King(原題)』全米公開日:2022年9月16日※2022年11月現在、日本公開時期未定。監督:ジーナ・プリンス=バイスウッド脚本:ダナ・スティーブンス、ジーナ・プリンス=バイスウッド出演:ヴィオラ・デイヴィス、トゥソ・ムベドゥ、ラシャーナ・リンチ、シェイラ・アティム、ヒーロー・ファインズ・ティフィン、ジョン・ボイエガ
2022年11月13日フランス映画『幻滅』が、2023年に公開される。監督はグザヴィエ・ジャノリ。セザール賞で7冠、バルザック作品を映画化映画『幻滅』は、19世紀フランスを代表する文豪オノレ・ド・バルザックが書き上げた『幻滅̶̶メディア戦記』を映画化するもの。セザール賞において、作品賞、最優秀助演男優賞、有望新人男優賞を含む最多7冠を受賞した注目作が、日本でも公開される。“欲望と快楽”にまみれる青年を描く社会派人間ドラマオノレ・ド・バルザックが44歳で書き上げた「人間喜劇」の一編、『幻滅̶̶メディア戦記』は、“欲望と快楽”にまみれていく青年の姿を、冷徹に描いた作品。19世紀前半、詩人としての成功を夢見る青年リュシアンがパリに上京し、欲と虚飾と快楽にまみれた世界に身を投じていく様を描いた。映画化にあたり、監督のグザヴィエ・ジャノリが注目したのは、200年も前の物語である『幻滅̶̶メディア戦記』が、現代と酷似したメディアの状況を、鋭利に捉えている点。“現代でいうフェイクニュースやステルスマーケティングが、当時のパリでも横行していた”という驚きの事実が伝わるよう、映画『幻滅』では物語の現代的な要素を強調し、風刺に富んだ社会派人間ドラマに仕立てている。バンジャマン・ヴォワザンやヴァンサン・ラコストが出演出演は、映画『幻滅』でセザール賞の有望新人男優賞に輝いたバンジャマン・ヴォワザンや、最優秀助演男優賞を受賞したヴァンサン・ラコストなど。その他、セシルド・フランス、サロメ・ドゥヴェル、ジェラール・ドパルデュー、ジャンヌ・バリバー、ジャン=フランソワ・ステヴナンらも参加している。■主人公・リュシアン...バンジャマン・ヴォワザン文学を愛し、詩人として成功を夢見る田舎の純朴な青年リュシアン。憧れのパリに、人妻ルイーズと駆け落ち同然で上京するも、世間知らずのため、社交界で笑い者にされる。生活のために新聞記者として働くが、金のために魂を売る同僚に感化され、当初の目的を忘れてしまい...。フランソワ・オゾンの『Summer of 85』で注目を浴びたバンジャマン・ヴォワザンが、セザール賞において有望新人男優賞を受賞。■リュシアンの先輩...ヴァンサン・ラコストリュシアンの先輩格として彼を教育していくジャーナリスト。『アマンダと僕』のヴァンサン・ラコストが演じ、セザール賞で最優秀助演男優賞を獲得した。■ナタン...グザヴィエ・ドラン私欲にまみれた人々のなかで唯一、誠実にリュシアンを見守る作家。リュシアンに対し「嘘の記事や批評に価値なんてない。真実で戦え」と忠告する。監督としても世界的な人気を誇るグザヴィエ・ドランが演じる。監督はグザヴィエ・ジャノリ監督は『偉大なるマルグリット』のグザヴィエ・ジャノリ。学生時代から「バルザックの原作を映画化したい」と考えていたというグザヴィエ・ジャノリは、映画『幻滅』について下記の通り語っている。「わたしはとても肉体的な感覚や刺激を映画に持ち込みたかった。サロンの人々の動き、パリの異なるエリアの大衆の猥雑とした雰囲気、あるいは時代が移り変わっていくそのスピード、そういったダイナミックなムーブメントを生み出しながら、ここに登場する人々の人生、悲劇と喜劇を結びつけたいと思ったのです」<映画『幻滅』あらすじ>舞台は19世紀前半。恐怖政治の時代が終わり、フランスは宮廷貴族が復活し、自由と享楽的な生活を謳歌していた。文学を愛し、詩人として成功を夢見る田舎の純朴な青年リュシアンは、憧れのパリに、彼を熱烈に愛する貴族の人妻、ルイーズと駆け落ち同然に上京する。だが、世間知らずで無作法な彼は、社交界で笑い者にされる。生活のためになんとか手にした新聞記者の仕事において、恥も外聞もなく金のために魂を売る同僚たちに感化され、当初の目的を忘れ欲と虚飾と快楽にまみれた世界に身を投じていくが…。【詳細】映画『幻滅』公開日:2023年4月14日(金)出演:バンジャマン・ヴォワザン、セシル・ド・フランス、ヴァンサン・ラコスト、グザヴィエ・ドラン、サロメ・ドゥヴェル、ジェラール・ドパルデュー、ジャンヌ・バリバー、ジャン=フランソワ・ステヴナン監督:グザヴィエ・ジャノリ脚本:グザヴィエ・ジャノリ撮影:クリストフ・ボーカルヌ ‒ AFC SBC編集:シリル・ナカシュ美術:リトン・デュピール=クレモン ‒ ADC2022年/フランス映画/フランス語/149分/カラー/5.1ch デジタル/スコープサイズ/原題:Illusions perdues 字幕:手束紀子 配給:ハーク 配給協力:FLICKK R-15
2022年11月07日スイスの時計ブランド『ロンジン』は、ロンジン アンバサダー・オブ・エレガンスとして、アカデミー賞受賞俳優のジェニファー・ローレンスを新たに迎えます。驚くほど幅広い役柄を演じることで非常に高い評価を得ていますが、何事に対しても新鮮な視点をもたらす彼女のその視点には、自身の確固たる信念が反映されています。大胆で自信にあふれたジェニファーはロンジン ファミリーにとって理想的な新メンバーとなります。ジェニファー・ローレンスは、世界で最も心を捉える女優のひとりです。2012年公開の「ハンガー・ゲーム」での10代の主人公「カットニス・エヴァディーン」役により、彼女は世界的スターとしての地位を確立し、その後、アカデミー賞受賞とさらに3回のノミネーション、英国アカデミー賞、2回の全米映画俳優組合賞、3回のゴールデングローブ賞を獲得する一連の作品を築き上げました。Time Magazineの「世界で最も影響力のある人々」のリストにも名を連ねました。ロンジンCEOであるマティアス・ブレシャンは、彼女がロンジンのAmbassadors of Elegance (エレガンスのアンバサダー)としてメンバーに加わることを非常に喜び、次のようにコメントしています。「ジェニファーは、リアリティと本質を持ってすべての役を演じる能力に長け、スクリーンの外では自然で共感できるエレガンスへと変わります。彼女は、あらゆる年齢層の女性にインスピレーションを与えることができ、彼女をロンジンファミリーに迎えられたことを非常に嬉しく、誇りに思います。」ジェニファー・ローレンスもまたロンジンとのパートナーシップを好感し次のようにコメントしました。「ロンジンは、イノベーション(革新)という資産と歴史上の最も素晴らしいパイオニアたちの信頼に底支えされています。ロンジンファミリーに加わることに非常に嬉しく思っており、今後のパートナーシップを楽しみにしています!」映画「ハンガー・ゲーム」、そして「世界にひとつのプレイブック」や「アメリカン・ハッスル」のような現代の名作における演技によって名声を手にしたジェニファー・ローレンスは映画スター以上の存在です。自身の最新作「Causeway」も手掛ける制作会社「Excellent Cadaver」を2018年に設立し、私生活では、ジェニファー・ローレンスは男女平等を熱心に訴え、強力な腐敗防止法の設定を目指し、全米で展開する無党派組織「Represent.us」の役員です。ローレンスは次のように続けます。「ロンジンは、昔からタイムレス エレガンスの代名詞であり、私にとっては、それは静かな強さに優雅さと自信を意味するものです。また、ケンタッキー州の出身であることもあり、ロンジンにはいつもダービー競技や伝統そのものを想起します。」ジェニファー・ローレンスは、エレガンスにおける彼女独自の解釈、共感と思いやり、そしてスクリーンの中でも外でも、どんな役柄をも新鮮なほどの率直さと信頼性をもって演じるスキルと共に、ロンジンの「エレガンス」を体現するアンバサダーとして、多彩なインスピレーションを放ちます。ロンジンは、この素晴らしいアンバサダーをファミリーに迎えられることを光栄に思います。■ロンジンについて1832年創業のスイスの時計ブランド。190年にわたる長い歴史の中で数々の画期的なタイムピースを発表し、時計史に名を刻んできました。その革新性や信頼性から、歴史的な著名人との繋がりも深く、オードリー・ヘップバーンが広告モデルを務めたほか、かのアルバート・アインシュタインや西郷隆盛もロンジンの時計を愛用したことでも知られています。スイス時計の輸出額の上位ブランドに名を連ね、現在約150か国でビジネスを展開。「翼のついた砂時計」で知られるブランドロゴは、世界知的所有権機関に登録されている最も古いロゴとしても知られています。<LONGINES公式サイト URL>
2022年11月05日スペイン映画『コンペティション』が、2023年3月17日(金)にヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国で公開される。現代映画界を爽やかに皮肉るブラック・エンターテインメント映画『コンペティション』は、天才監督と人気俳優2人の三つ巴の戦いを描き、現代映画界をスタイリッシュに皮肉った、業界風刺ブラック・エンターテインメント。ストーリーは、大富豪の起業家が、自身のイメージアップのために、一流の映画監督と俳優を起用した“伝説に残る映画”を作ろうと思い立つことから始まる。ところが、集まった映画監督と俳優2人の気がまったく合わず、映画制作は想像もしなかった展開を迎えることに。3人は、映画祭のコンペティションを勝ち抜けるような傑作を作ることができるのだろうか...?ペネロペ・クルス×アントニオ・バンデラス、スペインの大物俳優が共演映画『コンペティション』は、ペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスが出演したことでも話題に。スペインを代表する俳優たちが、どのような共演を魅せるのか注目だ。■わがままな天才女性監督役…ペネロペ・クルス変わり者だが、あらゆる映画賞を総ナメする天才女性監督。大富豪の起業家に起用され、映画制作に乗り出すも、エゴが強すぎる俳優たちと気が合わず、リハーサルは予想外の展開に。ペネロペ・クルスは役作りにあたり、自身の知っている映画監督や、業界以外の人などを参考にしたという。「その人たちがとんでもないことを言うインタビュー映像を見ながらメモをとって学んだの(笑)。それをもとに、あとは私がこれまでに撮影現場で経験したあり得ない出来事も加えてローラというキャラクターを作り上げたのよ」と、コメントを残している。■うぬぼれたスター俳優…アントニオ・バンデラス人気と実力を兼ね備えた世界的大スター。■皮肉屋の老練な舞台俳優…オスカル・マルティネス老練な一流舞台俳優。監督はスペインの映像作家ガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーン監督を務めるのは、『ル・コルビュジエの家』『笑う故郷』『4×4 殺人四駆』など、個性的な作風で知られるスペインの映像作家ガストン・ドゥプラットと、マリアノ・コーンの2人。知られざる映画製作の過程を臨場感あふれる手法でユーモアたっぷりに描く。洗練された衣装をはじめ、美術、ロケ地などこだわりの要素も作品に面白みを加え、かつてない爽やかなブラック・エンターテインメントが誕生した。<映画『コンペティション』あらすじ>大富豪の起業家は、自身のイメージアップのために一流の映画監督と俳優を起用した、伝説に残る映画を作ろうと思い立つ。採用されたのは、変わり者だがあらゆる映画賞を総ナメにする天才女性監督、人気と実力を兼ね備えた世界的大スター、さらに老練な一流舞台俳優の3人。ベストセラー小説の映画化に挑む3人だったが、各々エゴが強すぎるあまり、全く気が合わずリハーサルは予想外の展開を迎えることに――。果たして映画祭のコンペティションを勝ち抜く傑作は完成するのか?【詳細】映画『コンペティション』公開日:2023年3月17日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国の劇場監督:ガストン・ドゥプラット、マリアノ・コーン出演:ペネロペ・クルス、アントニオ・バンデラス、オスカル・マルティネス原題:Competencia oficial/2021年/スペイン・アルゼンチン/スペイン語/114分/カラー/配給:ショウゲート/字幕翻訳:稲田嵯裕里
2022年11月05日「第35回東京国際映画祭」(TIFF)のクロージングセレモニーが2日、都内で開催され、最高賞である東京グランプリ/東京都知事賞はロドリゴ・ソロゴイェン監督の『ザ・ビースト』が受賞。『ザ・ビースト』は最優秀監督賞、そして主演のドゥニ・メノーシェが最優秀男優賞を受賞し、3冠に輝いた。ソロゴイェン監督はビデオメッセージを寄せ、「最優秀監督署と東京グランプリ/東京都知事賞の2つをいただけるなんて本当にうれしいです。この2つの賞を受賞できることを心より光栄に思います。東京国際映画祭と審査委員のみなさんありがとうございます。本当にうれしいです」と喜びを語った。スペシャルプレゼンターとして小池百合子東京都知事も登壇。「毎年数多くの新しい才能がここ東京から世界へ羽ばたいていることを大変うれしく思います。映画には、人々の心をつなげる大きな力があります。この映画祭を通じて相手の個性や考えを尊重し一人ひとりの夢、希望が育まれることを期待しています」と述べた。「東京国際映画祭」は、日本で唯一の国際映画製作者連盟から公認を受けた国際映画祭。日比谷・有楽町・銀座エリアに会場を移して2年目となる今年は、10月24日から11月2日まで開催する。今回、丸の内ピカデリーや丸の内ピカデリーなども会場として加わり、主要9部門の上映本数も昨年の86本から110本へと増加。海外ゲストの招へいも本格的に再開した。コンペティション部門は、107の国・地域から寄せられた1,695本もの応募の中から15作品が選ばれ、日本からは『窓辺にて』(今泉力也監督/稲垣吾郎主演)、『山女』(福永壮志監督/山田杏奈)、『エゴイスト』(松永大司監督/鈴木亮平主演)の3作品が選出されていた。
2022年11月03日「第35回東京国際映画祭」(TIFF)のクロージングセレモニーが2日、都内で開催され、『窓辺にて』(今泉力也監督/稲垣吾郎主演)が観客賞を受賞した。ステージに登壇した今泉監督は「このたびはこのような光栄な賞をいただきありがとうございます」と感謝。「私の作品は個人的な小さな悩み、特に恋愛の映画をずっと作り続けています。世界にはさまざまな問題がある中で、本当に小さな小さな悩みとか個人的な問題を恋愛を通じて、コメディ的なことも含めて描こうと思って作り続けています」と語り、「ここに立てていることをうれしく思います」と喜んだ。主演の稲垣は、新型コロナウイルスに感染したことが10月31日に発表されたばかり。今泉監督は稲垣について「公開初日も登壇できないという状況があります」と話した上で、「まだコロナや、世界にはいろんな問題がありますが、そこにある小さな喜びとか、自分なりにできることをこれからも考えていきたいと思います」と語った。なお、今年のコンペティション部門は、107の国・地域から寄せられた1,695本もの応募の中から15作品が選ばれ、日本からは『窓辺にて』(今泉力也監督/稲垣吾郎主演)、『山女』(福永壮志監督/山田杏奈)、『エゴイスト』(松永大司監督/鈴木亮平主演)がノミネートされた。
2022年11月02日10月6日から16日にかけて開催された第55回シッチェス映画祭にて、湯浅政明監督が名誉賞となるタイムマシン賞を受賞、クロージングイベントにて、授賞式が開催された。タイムマシン賞はファンタスティックジャンルへの貢献をたたえる賞で、過去にクエンティン・タランティーノ、テリー・ギリアム、ギレルモ・デル・トロ、ロン・パールマン、ジョー・ダンテ、イライジャ・ウッド、エドガー・ライトなど錚々たる映画人が受賞している。湯浅監督の受賞は、黒沢清、塚本晋也らに続き日本人監督5人目の快挙となった。授賞式では、湯浅監督のこれまでの作品をまとめた映像が流れ、司会者から名前が読み上げられると、会場は大きな拍手と歓声につつまれ、多くの人が立ち上がって受賞を祝した。登壇した湯浅監督は「昔から好きな芸術家が多くいるカタロニアで開催されるシッチェス映画祭でこのような賞をいただけて大変光栄です。シッチェスの海の景色は素晴らしく、『きみと、波にのれたら』のワンシーンのようにも感じました」と2019年に同映画祭で最優秀長編アニメーション賞を受賞した自身の映画を交えて感謝を述べ「またこの映画祭に呼んでもらえるよう作品づくりに励みたい」と語った。同映画祭では、『犬王』の公式上映も開催、当初2回で予定されていた上映のチケットが早々に売り切れとなり、急遽追加の上映も行われた。上映前の舞台挨拶に登壇した湯浅監督は「600年前の日本を舞台にした映画ではありますが、現代の私たちにとっても、また、どの国でも同じように感じるようなことがあると思います。日本の歴史で理解するのが難しそうな内容もあるかもしれませんが、それらは多くの日本人にとっても難しいので、あまり気にせずに楽しんでもらえると嬉しいです」と語り、会場を和ませた。1400人の会場を埋め尽くす観客は劇中のステージシーンが始まる前にも本編内の室町時代の観客と一緒になって拍手をするなど、まるでライブを観るように一体となった盛り上がりを見せた。『犬王』は、室町の知られざるポップスター・犬王から生まれた物語を、監督・湯浅政明×キャラクター原案・松本大洋×脚本・野木亜紀子のタッグで描いたミュージカル・アニメーション。古川日出男による『平家物語 犬王の巻』を原作に、室町時代に人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、そのバディである琵琶法師・友魚の友情を描く。犬王役を女王蜂のアヴちゃん、バディの友魚役を森山未來が担当した。
2022年10月18日俳優の北大路欣也が16日、京都・よしもと祇園花月で行われた「京都国際映画祭2022」授賞式に登壇し、「牧野省三賞」を受賞した。1958年に設立され、日本映画の父と呼ばれる故牧野省三の遺徳を偲び、日本映画の発展に寄与した映画人に贈られる牧野省三賞。北大路の父・市川右太衛門さんも同賞を受賞しており、親子2代での受賞となった。北大路は、市川右太衛門さんが主演を務めた映画『父子鷹』(1956年)で勝海舟の少年時代役を演じてデビューした当時を振り返り、「私に力強い応援をくださったのが、牧野省三さんのご子息であるマキノ光雄プロデューサー、そして松田定次監督。このお二人の力で映画に出ることができました。正直言いますと父は『とてもお前にはできない』ということで反対でした。でもお二人の力でデビューさせていただきました」と語った。そして、「現場では偉大な先人の方々に手を取り足を取り教えていただき、なんとか無事に勝海舟の少年時代をやり切ることができました。本当に恵まれた環境でスタートさせていただきました」と感謝した。続けて、「いまなお、東映京都撮影所でいろんな作品を素晴らしいスタッフの皆様とともに汗をかき頑張っております。いまも演技で働けることは、こんな幸せなことはありません」としみじみ。「きょうから心新たに、またゆっくり、一歩ずつ前進していきたいと思います」と決意を新たにしていた。
2022年10月16日俳優の竹野内豊が16日、京都・よしもと祇園花月で行われた「京都国際映画祭2022」授賞式に登壇。「三船敏郎賞」を受賞し、喜びを語った。2014年に設立され、国内外での活躍が期待される俳優に贈られる同賞。トロフィーを手に、竹野内は「本当にありがとうございます」と感謝した。そして、映画の撮影でイタリアのフィレンツェを訪れた際に、イタリア人のスタッフが三船さんについて話していたエピソードを披露。「みんながそれぞれに三船さんのことを熱く語られていて、世界中の人たちの心を三船さんはずっといつまでも魅了し続けていて本当に素晴らしいと思いましたし、私も同じ日本人として三船さんのことが誇らしくてとてもうれしかった記憶があります」と振り返った。続けて、「そんな偉大な三船敏郎さんの賞をまさかいただけるなんて夢にも思っていなかったので本当にうれしかったですし、身が引き締まる思いです。本当に素敵な賞をいただくことができました。心より感謝申し上げます」と喜びを語った。
2022年10月16日田中裕子が主演する映画『千夜、一夜』が、「第27回釜山国際映画祭」にて国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)を受賞したことが分かった。日本映画としては22年ぶりの快挙となる。世界の映画関係者が注目するアジア最大級の映画祭「釜山国際映画祭」。正式出品となったニューカレンツ・コンペティション部門は、釜山国際映画祭唯一の国際コンペティション部門で、アジアの新進気鋭の映画監督による第1~2作目が対象。本作の監督・久保田直は『家路』(’14)に次ぎ、長編映画2本目となる。国際映画批評家連盟は、世界の職業的映画批評家および映画ジャーナリストの各国組織で構成され、「映画文化の推進と発展、および職業的利益の保護のために」存在する組織でカンヌ、ヴェネチア、ベルリンなどをはじめ世界各国の国際映画祭にて賞を発表。釜山国際映画祭においては、前進的な精神を反映した、上質な作品と評価された作品が選ばれる。海外の批評家からの高い評価を意味する同賞。日本映画が同賞を受賞するのは、行定勲監督の『ひまわり』(’00)以来、実に22年ぶりの快挙だ。日本では年間約8万人が人知れず消え、そしていまもどこかで誰かを待つ人がいる。本作は、「失踪者リスト」から着想を得て、その事象に興味を持ったドキュメンタリー出身の久保田監督が、青木研次のオリジナル脚本により映画化。受賞を受けて久保田監督は「この作品は、コロナ禍による中断もあり、企画を立ち上げてから完成まで8年という時間がかかってしまいました。途中何度か心が折れそうになりましたが、最後までやり遂げたことによってこのような栄えある賞をいただくことができました。心から感謝をするとともに、この賞に恥じない映画人としてこれからも頑張っていきたいと思います」と喜びのコメントを寄せている。『千夜、一夜』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:千夜、一夜 2022年10月7日よりテアトル新宿、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開(C)2022 映画『千夜、一夜』製作委員会
2022年10月14日NPO法人日中映画祭実行委員会は、日中国交正常化50周年を迎える今秋、「2022東京・中国映画週間」のクロージングを飾る「第7回ゴールドクレイン賞授賞式」を2022年10月25日(火)朝日ホールにて開催いたします。1972年の日中国交正常化以来、日中映画交流は両国関係の潮流において常に光と感動をもたらし、両国の人々の心を繋げてくれた最も忘れ難い時代の証です。2022東京・中国映画週間2022年、新型コロナウイルスの世界的流行は落ち着きを取り戻しつつありますが、両国が以前のような円滑なコミュニケーションを取り戻すには、もう少し時間が必要です。今年のゴールドクレイン賞授賞式も残念ながら中国のゲストの参加は見送りとなりましたが、多くのゲストがお祝いのコメントを寄せてくださり、会場にて上映される予定です。また、各賞のプレゼンターとして、日本の映画界を代表し、栗原小巻さん、滝田洋二郎監督、金子修介監督、本木克英監督、そして俳優の真木よう子さん、廣瀬友祐さん、更には声優界から野沢雅子さん、歌舞伎界から市村家橘さんら豪華ゲストが日中両国映画界における変わらぬ友情と交流のために登壇予定です。(式典の様子はニコニコ日中ホットラインチャンネルにて生中継予定)式典後にはクロージング作品として、妹を救うために奮闘する感動作『奇跡の眺め』を上映いたします。主人公が苦難や困難を乗り越える精神は、まさに日中映画交流50年の「奇跡」と相通ずるところがあるのではないでしょうか。◆◆イベント概要◆◆1. 閉幕式(クロージング上映)&第7回ゴールドクレイン賞授賞式 概要■日時 :2022年10月25日(火) 15:00~■時間 :15:00~16:30 (開場14:00~、映画上映17:00~)※式典により映画の上映開始時間が前後する可能性がございます。■会場 :有楽町朝日ホール■アクセス :〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11F■チケット販売:金額 2,000円(税込) 10月5日より販売開始(販売サイト: )■生中継 :ニコニコ日中ホットラインチャンネル( )■司会 :アンジー・リー、井手麻渡■ゲスト :栗原小巻、滝田洋二郎、本木克英、真木よう子、金子修介、廣瀬友祐、野沢雅子、市村家橘、渡辺満子ほか2. 一般上映概要■上映期間 :2022年10月18日(火)~10月24日(月)■上映会場 :TOHOシネマズ日本橋 スクリーン1■アクセス :東京都中央区日本橋室町2-3-1 コレド室町2 3F■チケット販売:金額 1,500円(税込) 10月5日より発売開始(販売サイト: )3. 上映作品(1) アンティークゲーム(原題:古董局中局)(2) 月で始まるソロライフ(原題:独行月球)(3) トゥ・クール・トゥ・キル(原題:這個殺手不太冷静)(4) 奇跡の眺め(原題:奇跡・笨小孩)(5) 宇宙から来たモーツァルト(原題:外太空的莫扎特)(6) 片恋~マイブルーサマー~(原題:暗恋・橘生淮南)(7) 父に捧ぐ物語(原題:我和我的父輩)(8) クラウディ・マウンテン(原題:峰爆)(9) 母への挨拶(原題:帯[イ尓]去見我媽)(10) 済公 SAI・KOU ~天地降臨~(原題:済公之降龍降世)(11) 天書奇譚 4K記念版※『昆劇映画 邯鄲記』の上映に関しましては公式HPにて最新情報をご確認ください。主催 :NPO法人日中映画祭実行委員会パートナー:中国電影股[イ分]有限公司/上海電影集団有限公司/北京電影学院後援 :中華人民共和国駐日本国大使館/外務省/経済産業省/文化庁/観光庁/東京都/独立行政法人国際交流基金/日本政府観光局(JNTO)/独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)/中国駐東京観光代表処/公益財団法人ユニジャパン/中国映画監督協会/協同組合日本映画監督協会/公益社団法人日本中国友好協会/日本中国文化交流協会/一般財団法人日中経済協会/一般社団法人日中協会/公益財団法人日中友好会館/日本国際貿易促進協会/日本孫中山文化基金会メディアパートナー:日中ホットラインチャンネル/人民網日本株式会社/株式会社中国電視企画運営 :株式会社ムーランプロモーション 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年10月14日10月24日(月)より開催される「第35回東京国際映画祭」において、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督と深田晃司監督が、黒澤明賞を受賞したことが分かった。日本が世界に誇る故・黒澤明監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していきたいとの願いから、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる賞として本年、14年ぶりに黒澤明賞が復活。これまで、スティーヴン・スピルバーグ監督、山田洋次監督、侯孝賢監督らが受賞した同賞。今年は、山田監督、仲代達矢、原田美枝子、川本三郎、市山尚三東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの5名の選考委員により選考。その結果、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『レヴェナント:蘇えりし者』などを手掛け、アカデミー賞監督賞をはじめとした数々の映画賞を獲得。最新作『バルド、偽りの記録と一握りの真実』はヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に選出され、東京国際映画祭のガラ・セレクション部門で上映されることも決定しているイニャリトゥ監督。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞した『淵に立つ』、最新作の『LOVE LIFE』は先日のヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門で上映され、満場の喝采で迎えられた深田監督の2名に決定。イニャリトゥ監督において選考委員からは、デビュー作『アモーレス・ペロス』で世界の目をメキシコ映画に向けさせ、その後アカデミー賞を始めとする多くの賞を受賞しながらも、作品ごとに常に新しい試みに精力的に挑戦している姿勢が評価に値するということで受賞が決定。深田監督においては、作品性が若手映画監督として優れている点や、世界に向けて将来の活躍が期待される日本人監督である点などに加え、映画製作活動以外での精力的な活動についても評価の声が高いことから今回の受賞が決定した。なお、黒澤明賞の授賞式は10月29日(土)に帝国ホテルにおいて開催予定だ。「第35回東京国際映画祭」は10月24日(月)~11月2日(水)日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催。「TIFFCOM2022」は10月25日(火)~27日(木)オンライン開催。(cinemacafe.net)
2022年10月08日「第35回東京国際映画祭」黒澤明賞の受賞者が、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督と深田晃司監督に決定した。東京国際映画祭は、日本が世界に誇る故・黒澤明監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していきたいとの願いから、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる賞として、本年14年ぶりに黒澤明賞を復活させた。過去にはスティーヴン・スピルバーグ、山田洋次、侯孝賢などが受賞。今年は、山田洋次監督、仲代達矢、原田美枝子、川本三郎、市山尚三東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの5名の選考委員により、受賞者はイニャリトゥ監督と深田監督に決定した。イニャリトゥ監督は、2000年に『アモーレス・ペロス』で長編映画監督デビューし、同作で第53回カンヌ国際映画祭の批評家週間部門、第13回東京国際映画祭でグランプリを受賞、アカデミー外国語映画賞にノミネートされた。以降『バベル』(2006年)、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(2014年)、『レヴェナント: 蘇えりし者』(2016年)と精力的に作品を発表しアカデミー賞監督賞をはじめとした数々の映画賞を獲得。最新作『バルド、偽りの記録と一握りの真実』は、本年度ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に選出され、東京国際映画祭のガラ・セレクション部門で上映されることも決定しており、11月より一部劇場でも公開される。選考委員からは、デビュー作『アモーレス・ペロス』で世界の目をメキシコ映画に向けさせ、その後アカデミー賞を始めとする多くの賞を受賞しながらも、作品ごとに常に新しい試みに精力的に挑戦している姿勢が評価に値するということで、本年度の受賞が決まった。なお、イニャリトゥ監督は東京国際映画祭では2009年に審査委員長を務めており、それ以来の参加となる。深田監督は、2016年『淵に立つ』が第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞し、同作で2017年には第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞したほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営危機に陥るミニシアターが続出したことに対し、同じく映画監督の濱口竜介らとともに全国の小規模映画館支援のためのクラウドファンディング『ミニシアター・エイド基金』を立ち上げるなど、若手映画監督としての枠を超えた活動も行っている。最新作の『LOVE LIFE』は、先日のヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門で上映され、満場の喝采で迎えられたのは記憶に新しい。今回、選考委員からも作品性が若手映画監督として優れている点や、世界に向けて将来の活躍が期待される日本人監督である点などに加え、映画制作活動以外での精力的な活動についても評価の声が高く、今年度の受賞者として決定した。黒澤明賞の授賞式は10月29日(土)に帝国ホテルにおいて開催される予定だ。<第35回東京国際映画祭 開催概要>開催期間:2022年10月24日(月)~11月2日(水)会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区公式サイト: <TIFFCOM2022 開催概要>開催期間:2022年10月25日(火)~27日(木)(※オンライン開催)公式サイト:
2022年10月07日知られざるメキシコの誘拐ビジネスの闇に迫り、昨年の第34回東京国際映画祭では『市民』(La Civil)というタイトルで上映され審査委員特別賞を受賞した『母の聖戦』が、2023年1月20日(金)より全国公開決定。ポスタービジュアルが解禁となった。現代のヨーロッパを代表する名匠のダルデンヌ兄弟、『4ヶ月、3週と2日』でカンヌ国際映画祭パルムドールに輝いたクリスティアン・ムンジウ、『或る終焉』で知られるメキシコの俊英ミシェル・フランコがプロデューサーとして参加し、ルーマニアの女性監督テオドラ・アナ・ミハイの劇映画デビューとなった本作。犯罪組織に誘拐された娘を奪還するため、命がけの闘争に身を投じた女性の実話をベースに、主人公のシングルマザーがたどる想像を絶する運命を映し出す。ある日突然、娘を誘拐された主人公シエロは、容赦なく身代金をむしり取られ、孤立無援の極限状況に。誰にも頼れないことを悟ったシエロは、危険を顧みず犯罪組織への監視、追跡を行い、軍をも巻き込んで娘の捜索を繰り広げていく――。推定でも年間約6万件の誘拐事件が発生するメキシコを舞台に描かれた、このセンセーショナルにして骨太な社会派ドラマは、裕福ではない庶民が犯罪組織に搾取され、警察にも取り合ってもらえない非情な現実を描き出す。全編にわたって主人公シエロの視点でストーリーが展開し、観る者を誘拐ビジネスの闇の奥深くへと誘い、信じがたい理不尽な暴力が渦巻く光景を目撃させていく。入念なリサーチが重ねられた、リアリスティックな眼差しに貫かれた映像世界の強度には息をのまずにいられない。この度解禁されたポスタービジュアルにも「娘は私が取り戻すー」というキャッチコピーとともに、凄まじい執念と強い意志を象徴する母親の姿が切り取られる。本作は、第74回カンヌ国際映画祭でワールドプレミアされ大反響を呼び、第34回東京国際映画祭コンペティション部門で上映され、審査委員特別賞を受賞した。『母の聖戦』は2023年1月20日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:母の聖戦 2023年1月20日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開
2022年10月06日「第14回TAMA映画賞」の受賞作品及び受賞者が決定した。2009年にスタートしたTAMA映画賞は、前年10月から当年9月に一般劇場で公開される作品及び監督・キャスト・スタッフを対象に、市民ボランティアの実行委員が選考、「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰する。最優秀作品賞を受賞したのは、矢野顕子の楽曲から着想を得た深田晃司監督の『LOVE LIFE』と、辻村深月によるアニメーション業界で奮闘する者たちを描いたお仕事ドラマの映画化『ハケンアニメ!』(吉野耕平監督)。実行委員会は2作品について「平和な日常が一転し、深い哀しみやばかばかしいほどの虚しさに覆われたヒロインが、深層にあった愛を選び、踏み出していくさまは人生の本質を映し出していた」(『LOVE LIFE』)、「好きを原動力に邁進する登場人物たちと映画製作に関わった人々の情熱がリンクし、大きな共感と明日への希望を見せてくれた」(『ハケンアニメ!』)と受賞理由を述べている。『ハケンアニメ!』また、最優秀男優賞・女優賞には、『さがす』『バイオレンスアクション』に出演した佐藤二朗、『流浪の月』の松坂桃李と広瀬すず、『PLAN 75』の倍賞千恵子が決定。『流浪の月』さらに、本年度最も飛躍した男優・女優、もしくは顕著な活躍をした新人男優・女優を表彰する最優秀新進男優賞・女優賞は、『異動辞令は音楽隊!』『さかなのこ』『前科者』など多くの作品に出演した磯村勇斗、『アキラとあきら』『嘘喰い』でまた新たな魅力を発揮した横浜流星、『ちょっと思い出しただけ』『女子高生に殺されたい』の河合優実や、『MIRRORLIAR FILMS Season4』の伊東蒼が受賞した。『流浪の月』第14回TAMA映画賞受賞作品及び受賞者▼最優秀作品賞『LOVE LIFE』『ハケンアニメ!』▼特別賞芦田愛菜・宮本信子、及びスタッフ・キャスト一同(『メタモルフォーゼの縁側』)小林啓一監督、及びスタッフ・キャスト一同(『恋は光』)▼最優秀男優賞佐藤二朗(『さがす』『truth 姦しき弔いの果て』『バイオレンスアクション』)松坂桃李(『流浪の月』)▼最優秀女優賞倍賞千恵子(『PLAN 75』)広瀬すず(『流浪の月』)▼最優秀新進監督賞片山慎三監督(『さがす』)森井勇佑監督(『こちらあみ子』)▼最優秀新進男優賞磯村勇斗(『ビリーバーズ』『PLAN 75』『異動辞令は音楽隊!』『さかなのこ』『前科者』『彼女が好きなものは』ほか)横浜流星(『流浪の月』『アキラとあきら』『嘘喰い』『あなたの番です 劇場版』『DIVOC-12』)▼最優秀新進女優賞河合優実(『PLAN 75』『愛なのに』『ちょっと思い出しただけ』『女子高生に殺されたい』『百花』『冬薔薇』ほか)伊東蒼(『さがす』『恋は光』『MIRRORLIAR FILMS Season4』)「第32回映画祭TAMA CINEMA FORUM」は11月26日 (土) TAMA映画賞授賞式パルテノン多摩大ホール、11月12日 (土) ~ 27日 (日) 各種上映プログラム東京都多摩市内3会場(※休映日あり)開催。(cinemacafe.net)■関連作品:ハケンアニメ! 2022年5月20日より全国にて公開©️2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会LOVE LIFE 2022年秋、全国にて公開予定©2022映画「LOVE LIFE」製作委員会&COMME DES CINEMAS
2022年10月06日映画配信サービス「JAIHO(ジャイホー)」では、第70回ヴェネチア国際映画祭にて銀獅子賞(最優秀監督賞)と最優秀男優賞(テミス・パヌ)を受賞した『ミス・バイオレンス』、S.S.ラージャマウリ監督作、ジョニー・トー監督作などを10月に配信開始、併せて第18回東京フィルメックス最優秀作品賞を受賞した、バリ島の伝説をモチーフに10歳の少女が直面する喪失と希望を描いた話題作『見えるもの、見えざるもの』の予告編も解禁となった。10月の「JAIHO」は、第34回東京国際映画祭にてコンペティション部門最高賞の東京グランプリに輝いた、男性優位の環境に抵抗する女性を力強く描いたコソボの女性監督のデビュー作『ヴェラは海の夢を見る』、ヴェネチア国際映画祭2冠の“ギリシャの奇妙な波(Greek Weird Wave)”と呼ばれるムーブメントを代表する1作『ミス・バイオレンス』などを含む4作品をプレミア配信。また、毎月注目を集める特集企画は「ラージャマウリの世界」と「ジョニー・トー特集」に決定。「ラージャマウリの世界」では、9月よりすでに配信されている『マガディーラ 勇者転生』(11月15日まで配信)に加えて、複数の言語でリメイク化もされた人気作『あなたがいてこそ』、『バーフバリ』2部作に先駆けてプラバースを主演に迎えた『チャトラパティ』の2本が今月より配信スタート。「ジョニー・トー特集」では、香港映画界の名匠ジョニー・トー監督を公私ともに撮影した貴重なドキュメンタリー映画『あくなき挑戦ジョニー・トーが見た映画の世界』をはじめ、珠玉のラインアップ。そして、「ストーリー・オブ・フィルム」には「エピソード9.新しいアメリカ映画」が登場。1960年代後半から1970年代、ベトナム戦争を経て、映画製作のスタジオシステムが終わりを迎える中、台頭したアメリカ映画の歴史を黒人映画の原点であるチャールズ・バーネットなどと一緒に紐解いていく。そして、併せて解禁となった日本未公開作『見えるもの、見えざるもの』の予告で描かれるのは、脳障害で寝たきりの双子の弟を持つ10才の少女タントリが、真夜中にだけ不思議と元気な姿で起き上がる弟と、2人だけの遊びを楽しむ姿が描かれる。インドネシアの美しい自然をバックに現実と幻想が入り混じる寓話的な演出が印象的な映像となっている。『見えるもの、見えざるもの』(2017年/インドネシア、オランダ、オーストラリア、カタール)10月2日(日)~※プレミア作品(日本未公開作)※60日間配信バリ島の伝説をモチーフに、10歳の少女が直面する喪失と希望をインドネシアの美しい自然を背景に現実と幻想が入り混った描写で寓話的に綴る。『枕の上の葉』(98)などで知られるインドネシアを代表する映画監督ガリン・ヌグロホの娘であり、長編初監督『鏡は嘘をつかない』(11)が第24回東京国際映画祭でTOYOTAEarth GrandPrixを受賞したカミラ・アンディニ。日本でも第18回東京フィルメックスで上映され最優秀作品賞に輝いた。10歳の少女タントリは、脳障害で倒れ病院のベッドで寝たきりになっている双子の弟タントラに寄り添っている。タントリの精神は真夜中になると解放され、かつての元気だったタントラと遊びまわり、2人で色とりどりの衣装に身を包み月光の下でダンスを繰り返す。しかし、弟の死は徐々に近づいていた…。『ヴェラは海の夢を見る』(2021年/コソボ、北マケドニア、アルバニア)10月15日(土)~※プレミア作品(日本未公開作)※60日間配信第34回東京国際映画祭コンペティション部門の最高賞の東京グランプリに輝いた、男性優位の環境に抵抗する女性を力強く描いたコソボの女性監督カルトリナ・クラスニチ監督のデビュー作。手話通訳者のヴェラは、高名な判事だった夫の突然の自殺の後、家が夫のギャンブルの借金の抵当になっていたことを知り、平穏な日常が一変していく。『ミス・バイオレンス』(2013年/ギリシャ)10月29日(土)~※プレミア作品(日本未公開作)※60日間配信第70回ヴェネチア国際映画祭にて最優秀監督賞を受賞し、主演のテミス・パヌが最優秀男優賞を受賞した1作。一見幸せそうに見える、ある家族の11才の娘がバルコニーから飛び降りて自殺。警察が捜査をするが、家族は「事故だった」と主張する。事故なのか、自殺なのか、家族の秘密が少しずつ露わになる。<ラージャマウリの世界>最新作『RRR』が10月21日(金)より全国公開を控える『バーフバリ』の“創造神”S.S.ラージャマウリ。9月よりすでに配信が開始している『マガディーラ 勇者転生』(11月15日まで配信)、『マッキー』(10月23日まで配信)ほか、今月はさらに『あなたがいてこそ』(10月10日~配信)とプレミア作品『チャトラパティ』(10月23日~)の2作のS.S.ラージャマウリ監督作品の配信がスタート。現代インド映画界をリードする巨匠の世界を堪能できる。<ジョニー・トー特集>最新作『七人樂隊』(10月7日より公開)が劇場公開を控える香港映画界の名匠ジョニー・トー監督の特集を開催。ジョニー・トー監督の公私を追ったドキュメンタリーをはじめ、末期がんの敏腕刑事と完全犯罪を計画した男の奇妙な友情を描く『暗戦デッド・エンド』(10月12日~)、アンディ・ラウ&サミー・チェンの名コンビによる『名探偵ゴッド・アイ』(10月17日~)など珠玉の作品をセレクト。本特集の作品は全て配信期間が60日間となっている。(text:cinemacafe.net)
2022年09月28日積水ハウス株式会社は、本日発表の「第16回キッズデザイン賞」においてキッズデザイン協議会会長賞を受賞しました。キッズデザイン賞は、キッズデザイン協議会(本部:東京都港区虎ノ門)主催の子どもや子どもの産み育てに配慮したすべての製品・サービス・空間・活動・研究を対象とする顕彰制度です。キッズデザイン賞受賞作品214点の中から、優秀作品へノミネートされた36作品が最優秀賞、優秀賞、奨励賞(キッズデザイン協議会会長賞)、特別賞として選出されます。キッズ・ファースト企業である積水ハウスは、第1回キッズデザイン賞から16年連続、累計107作品を受賞しています。キッズデザインマーク▼奨励賞 キッズデザイン協議会会長賞「エルミタージュクール」受賞部門:子どもたちを産み育てやすいデザイン部門 個人・家庭部門エルミタージュクール説明:子育て世代の「もしこんな住まいがあったら・・・」を叶える賃貸住宅です。乳児期~児童期の子を持つ世帯に特化した間取りのほか、安心して子どもを遊ばせることができる中庭、親同士で子どもの預かり合い等を想定したキッズラウンジ、子どもの学びを手助けするterakoya(寺子屋)など、子育てを支援する要素を多数備えています。(受賞理由)「子育て世帯ならではのニーズ、例えば見守りをしながら家事のしやすい動線、外遊びを自由にさせられるような中庭、一時預かりに使えるような空間や遊び場などを備えた賃貸住宅であり、子育てに特化した思い切った空間提案として高く評価した。賃貸住宅の共用部でここまでの設備と取組は貴重であり、ニーズも高いだろう。」エルミタージュクール 外観エルミタージュクール 中庭積水ハウスは“「わが家」を世界一幸せな場所にする”というグローバルビジョンのもと、今後も人生100年時代における「幸せ住まい」を追求し続けてまいります。エルミタージュクール 公式サイト: キッズデザイン賞 公式サイト : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年09月22日ろうの親から生まれた、耳の聴こえるコーダの子どもたちが揺らぎながらも自らを語り、成長していく物語を描いたドキュメンタリー映画『私だけ聴こえる』が、文化庁映画賞(文化記録映画部門)大賞を受賞した。映画芸術の向上とその発展に資するため、2003年度より始まった文化庁映画賞。文化記録映画部門は、選考委員会における審査に基づき、優れた文化記録映画作品に対する顕彰を実施しており、今年度で19回目を迎える。選考委員を務めた藤岡朝子は、「ろう者の子として生まれ育った少女たちが家族との関係にゆれ動く思春期を丁寧で的確な観察でとらえた。障がいの有無でなく、アイデンティティと自分探しの問題として描くことで、福祉や差別を越える普遍的な視点を提案し、コーダについての問題意識を開放し喚起する」と語り、「観客のスクリーンへの集中度と読み解く力を育てる『映画』という形にこだわり、国際共同製作にも挑戦した制作者の姿勢は、時代に合致したひとつの指針を示している」と制作陣を称えた。一方、受賞を受けた本作の松井至監督は、「栄誉ある賞に選んでいただき、ありがとうございます。制作をはじめた7年前、コーダという言葉は知られていませんでした。この賞は、ドキュメンタリーという場に向かって勇気を持って自己を開いていった出演者たち、全感覚でコーダの世界を感じようとした制作者たち、映画館の暗闇で切実に他者に触れようとした観客の方々、そしてろう文化に生きるみなさんのものです」とコメント。「他者と生きる未来の社会への入口として、時代がコーダの存在を求めたのだと思います」と語っている。『私だけ聴こえる』は全国にて順次公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:私だけ聴こえる 2022年5月28日よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて公開©TEMJIN / RITORNELLO FILMS
2022年09月20日トロント映画祭の受賞結果が発表された。観客賞に輝いたのは、スティーブン・スピルバーグの『The Fablemans』。彼自身の伝記的映画で、ポール・ダノ、ミシェル・ウィリアムズ、セス・ローゲンが出演する。昨年の観客賞も、ケネス・ブラナーの伝記的映画『ベルファスト』だった。次点はサラ・ポーリーの『Women Talking』。ドキュメンタリーの観客賞は、黒人のホッケー選手についての『Black Ice』だった。トロント映画祭の観客賞を受賞した作品は、これまでオスカーでも大健闘してきている。アワード狙いの作品はこれからまだまだ出てくるが、『The Fablemans』は重要なプレイヤーになりそうだ。文=猿渡由紀
2022年09月20日『僕の巡査』で主演を務めたハリー・スタイルズが、共演者のエマ・コリン、デヴィッド・ドーソン、ルパート・エヴェレットらと共に、トロント国際映画祭のトリビュート・アワード(功労賞)の一つ、演技賞を受賞した。2019年に創設された同賞はこれまで男女一人ずつに授与されてきたが、今年は初めて個人ではなくアンサンブルキャストに授与された。『ダンケルク』で俳優デビューし、『エターナルズ』『ドント・ウォーリー・ダーリン』で着実にキャリアアップしてきたハリーにとって、初の演技賞受賞となった。ハリーは「このような素晴らしい賞をいただき、みんなを代表して、ここにいるすべての方に本当にありがとうございますと言いたいです。ぼくたちはこの映画をすごく楽しみながら作りました。みなさんにも楽しんでいただけることを願っています」とスピーチ。『僕の巡査』は2012年に発売されたベサン・ロバーツの小説「マイ・ポリスマン」を基にした映画で、同性愛がタブーとされていた1950年代のイギリス・ブライトンを舞台に、ハリーは同性愛者の警察官トムを演じている。トムは教師のマリオン(エマ)と結婚するが、本当に愛しているのは博物館キュレーターのパトリックで、2人は密かに交際しており――。『僕の巡査』は11月4日からPrime Videoで独占配信開始。(賀来比呂美)
2022年09月13日第79回ヴェネチア国際映画祭が閉幕、現地時間9月10日夜(日本時間9月11日未明)にコンペティション部門の授賞式が行われ、最高賞の金獅子賞は米ローラ・ポイトラス監督の薬害抗議活動を行うカメラマンを追ったドキュメンタリー『All the Beauty and the Bloodshed』(原題)が受賞。金獅子賞は、2020年・第77回の『ノマドランド』クロエ・ジャオ監督、2021年・第78回の『あのこと』(12月2日公開)オードレイ・ディヴァン監督に続いて、3年連続で女性監督作品となった。トッド・フィールド監督『TÁR/タール』(原題)のケイト・ブランシェットが女優賞に輝き、マーティン・マクドナー監督『イニシェリン島の精霊』ではコリン・ファレルが同男優賞と脚本賞に。ティモシー・シャラメとテイラー・ラッセルが共演したルカ・グァダニーノ監督『Bones and All』(原題)が銀獅子賞(監督賞)に選ばれた。女性指揮者を演じたケイト・ブランシェットが2度目の快挙2度のアカデミー賞受賞経験を持つケイト・ブランシェット主演、『イン・ザ・ベッドルーム』『リトル・チルドレン』でアカデミー賞脚色賞に連続ノミネートされたトッド・フィールドの16年ぶり待望の新作となった新作『TÁR』。コンペティション部門で上映された本作は、上映後6分間のスタンディングオベーションを受け、現地で早くも「アカデミー賞有力!」と絶賛されていた。ケイトの同受賞はボブ・ディランに扮した『アイム・ノット・ゼア』(第64回)以来2度目の快挙となった。なお、本作の日本公開は2023年を予定しているという。音楽を『ジョーカー』(アカデミー賞作曲賞受賞)ヒドゥル・グドナドッティルが担当しており、今後の映画賞レースでも大きな注目を集めることになりそうだ。■STORYドイツの有名オーケストラで、女性としてはじめて首席指揮者に任命された指揮者リディア・ター(ケイト・ブランシェット)は、天才的能力と、たぐいまれなるプロデュース力で、自身を1つのブランドとして作り上げてきた。しかし、のしかかる重圧、過剰な自尊心、仕掛けられた陰謀により、彼女の心の闇は少しづつ広がっていくーー。コリン・ファレル、初の男優賞『イニシェリン島の精霊』2017年度の映画賞を席巻した『スリー・ビルボード』の最新作『イニシェリン島の精霊』は、父母の故郷を舞台に書かれたマクドナー監督の脚本による物語。主人公パードリックを演じるのは、ヨルゴス・ランティモス、スティーブン・スピルバーグ、テレンス・マリック、オリバー・ストーン、ティム・バートン、マット・リーヴスなど、数多くの天才監督たちにその個性を愛され続け、ハリウッドで独自の地位を築き上げるとともに、『ファンタスティック・ビースト』シリーズでもファン層を広げたコリン・ファレル。マクドナー監督とは『ヒットマンズ・レクイエム』『セブン・サイコパス』に続く3度目のタッグで、親友からの突然の絶縁に悩む主人公の悲喜劇を大胆かつ繊細に演じ、同男優賞を初受賞。マクドナー監督も脚本賞に選ばれた。なお、日本公開は2023年1月27日(金)に決定。10月24日(月)より開幕の第35回東京国際映画祭ガラ・セレクション部門にてジャパンプレミアとなる。第79回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門受賞結果金獅子賞(最高賞)ローラ・ポイトラス監督『All the Beauty and the Bloodshed』銀獅子賞(監督賞)ルカ・グァダニーノ監督『Bones and All』銀獅子賞(審査員大賞)アリス・ディオップ監督『Saint Omer』(原題)審査員特別賞ジャファル・パナヒ監督『No Bears』(英題)女優賞ケイト・ブランシェット『TÁR』男優賞コリン・ファレル『イニシェリン島の精霊』脚本賞マーティン・マクドナー『イニシェリン島の精霊』マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)テイラー・ラッセル『Bones and All』テイラー・ラッセル、ティモシー・シャラメと日本からコンペティション部門に出品されていた深田晃司監督『LOVE LIFE』、オリゾンティ・コンペティション部門に出品されていた石川慶監督『ある男』は惜しくも受賞を逃したが、名作の修復版を上映するクラシック部門にて鈴木清順監督『殺しの烙印』が最優秀修復作品賞を受賞している。(text:cinemacafe.net)■関連作品:イニシェリン島の精霊 2023年1月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2022年09月11日ポン・ジュノ監督が審査員長を務めた2021年・第78回ヴェネチア国際映画祭にて、審査員の満場一致で最高賞である金獅子賞を受賞したフランス映画『Happening』(英題)が邦題『あのこと』として12月2日(金)より公開決定。ポスターと予告編が解禁された。ヴェネチア金獅子賞を皮切りに、世界の映画賞を席巻した本年度最大の話題作の1つ。舞台は1960年代、法律で中絶が禁止され、処罰されていたフランス。望まぬ妊娠をした大学生のアンヌ(アナマリア・ヴァルトロメイ)が、自らが願う未来をつかむために、たった1人で戦う12週間が描かれる。全編アンヌの目線で描かれる本作は、アンヌと身も心も一体化、観る者が「恐怖と怒りと情熱」を体感するという没入感、臨場感が見どころ。監督を務めるのは、本作をきっかけに世界中から注目を集める女性監督オードレイ・ディヴァン。主演は子役時代に『ヴィオレッタ』で美しすぎる娘役を怪演し、本作でセザール賞を受賞したアナマリア・ヴァルトロメイ。原作は、ノーベル賞に最も近い作家とリスペクトされるアニー・エルノーが自身の実話を基に書き上げた「事件」。オドレイ・ディワン/第78回ヴェネチア国際映画祭 Photo by Marc Piasecki/Getty Images今回解禁された予告編は、前途有望なアンヌの妊娠が発覚し、うろたえるシーンから始まる。「違法行為になる」と医者から突き放される様子や、「妊娠したら、大学を辞め働くしかない」「刑務所に入りたいの?」と話す友人の会話が、1960年代当時のアンヌを取り巻く社会を物語る。しかし、アンヌの選択は1つ。未来のために命がけであらゆる方法を模索しながらも、タイムリミットは迫り、彼女が焦燥し、どんどん孤立し追い詰められていく様が映し出される。全編、彼女にぴったりと寄り添う映像からも、映画と観客の垣根がなくなるようなヒリヒリとした臨場感と、尋常ならざる没入感で「体験型」と言われる所以が垣間見える。ポスターは、主人公アンヌがこちらを見据える強いまなざしが印象的なビジュアル。その視線には、戸惑いと焦燥におびえながらも覚悟をつけた女性の鋭い光が宿り、訴えるようにも、拒絶するようにも見える瞳と、結ばれた口元がこの映画の力強さを伺わせている。『あのこと』は12月2日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:あのこと 2022年12月2日よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2021 RECTANGLE PRODUCTIONS - FRANCE 3 CINÉMA - WILD BUNCH - SRAB FILM
2022年09月09日NGP日本自動車リサイクル事業協同組合(本部:東京都港区、理事長:小林 信夫、以下 NGP)は、一般社団法人 サステナブル経営推進機構が主催する「第5回エコプロアワード」において、「自動車リユース部品でカーボンニュートラルに貢献~CO2削減効果の定量化と研究成果を活用した普及・啓発」のテーマで「経済産業大臣賞」受賞しました。12月8日(木)に、「エコプロ2022」の会場内(東京ビッグサイト)にて、表彰式が行われます。同様の内容では、2021年11月の「第22回グリーン購入大賞」における「大賞・経済産業大臣賞」受賞、「令和3年度気候変動アクション環境大臣表彰」受賞、同年2月の「第17回LCA日本フォーラム表彰」における「経済産業省 産業技術環境局長賞」受賞、同年3月の「第24回中小企業組織活動懸賞レポート」における「本賞」受賞に続き、5度目の受賞となり、大臣表彰の受賞は3度目となります。第5回エコプロアワードロゴ【受賞活動】「自動車リユース部品でカーボンニュートラルに貢献~CO2削減効果の定量化と研究成果を活用した普及・啓発」【選評】今回の受賞にあたり、以下のとおり選評をいただきました。・リユース部品の付加価値向上が図られ、産官学連携、教育効果も高く素晴らしいものであり、自動車部品の網羅的なLCAを実施し、リユース部品の環境貢献度合いを数値化し、伝える取り組みをしている点が環境面・経済面共に優れている。また、新品部品の50%の販売価格を実現することで、利用者側もリユース部品を選択しやすくなり、経済性及び社会全体への普及という観点でも優れている。・産学共同研究によるCO2の定量化を長年実施し、結果の公表や普及啓発を継続して実施していることで、安全や性能面を重視する自動車製品でリユース修理が普及していると思われる。これはユーザビリティの工夫を重ねている結果で、地道なサーキュラーへの取り組みが評価できる。<エコプロアワードホームページ>URL: 「エコプロアワード」は、優れた環境配慮が組み込まれた製品、サービス、ビジネスモデル等を表彰することによって、これらのさらなる開発・普及の促進を図り、持続可能な社会づくりに寄与することを目的とした表彰制度です。【受賞活動の概要(産学共同研究について)】NGPでは、「自動車リユース部品」が環境にやさしいことの根拠を定量的に示すことで、リユース部品の付加価値を高めて、利用するユーザーの環境貢献意識を向上させ、地球環境保護に貢献したいという思いから、富山県立大学工学部機械システム工学科 森 孝男名誉教授(富山県射水市)、明治大学理工学部機械情報工学科 井上 全人教授(生田キャンパス:神奈川県川崎市)と2013年5月より「自動車リサイクル部品産学共同研究会」(座長:富山県立大学名誉教授・NGP技術顧問 森 孝男)を立ち上げ、自動車リユース部品を活用した場合のCO2削減効果値算出についての産学共同研究を開始しました。LCA※1の計算ソフトを使用してCO2削減効果の定量化に成功し、2016年4月に記者会見を行ってそれまでの研究成果を公表しました。同時に専用のホームページ「NGPエコプロジェクト」を開設し、ホームページ上にて研究成果を公開しています。<NGPエコプロジェクトホームページ>URL: ただし、研究は一度CO2削減効果を算出して終わりではなく、2022年8月までに92回の勉強会と、19回の工場調査を実施し、現在も継続しています。研究成果は、NGPの2030年のSDGs達成に向けた目標設定や、廃車になった自動車の取扱説明書をアップサイクルした「環境教育ノート」に活用するとともに、環境展(エコプロ)や自動車リサイクル工場見学会を通じて、子どもたちや一般ユーザーに対しても、リユース部品の普及・啓発に取り組んでいます。NGPのリユース部品が使用(販売)されることで削減されたCO2の量については、毎月ホームページ及びNGPニュース(社外報)で公開するとともに、削減されたCO2の量に応じて、「瀬戸内オリーブ基金」(自動車リサイクル法制定の契機となった、不法投棄事件が起こった香川県豊島の環境保全・再生活動を行うNPO法人)に寄付を行い、NGPとしても豊島の環境保全・再生活動に取り組んでいます。【今後について】産学共同研究については、SDGsの目標達成とカーボンニュートラルの実現に寄与すべく、部品の調査対象をさらに増やし、NGPの販売する自動車リユース部品点全てのCO2削減効果が算出できるように継続していくとともに、自動車のライフサイクル全体のLCA評価方法の確立が不可欠であることから、部品だけでなく、製造から廃棄に至るまでのLCAの研究に拡大していきます。2022年12月7日(水)~9日(金)に開催予定の「エコプロ2022」においては、研究成果を活用した展示を行う予定です。今後もリユース部品の利用拡大に取り組んでカーボンニュートラルに大きく貢献するとともに、研究成果を活用した教育支援や豊島の環境保全・再生に取り組み、自動車リサイクルを通じて持続可能な社会の実現に貢献してまいります。※1 LCA(ライフサイクルアセスメント)とは、部品を生産する時に発生するCO2だけではなく、部品を作るための資源採掘から、原料生産、部品生産、使用、処理までライフサイクル(生涯)、アセスメント(評価)する手法のことです。※2 NGPシステムとは、NGPが運営する、自動車リユース部品在庫共有システムのことで、NGP組合員162拠点のリユース部品を、登録、検索、閲覧、注文することが可能となっています。【組織概要】組織名 : NGP日本自動車リサイクル事業協同組合本部 : 〒108-0074 東京都港区高輪3-25-33 長田ビル2F創立 : 1985年4月理事長 : 小林 信夫組合員数 : 134組合員、162拠点主な事業内容: 健全な自動車リサイクル事業の構築を目指し、全国組合員企業の経営意識向上、意識改革までの「企業の社会責任」を遂行し、補修部品の消費者へ啓蒙と販売URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年09月07日SNSとは切っても切り離せない生活を送るなか、たったひとつの投稿で人生が変わってしまうこともあるのがいまの時代。そこで注目の1本としてご紹介するのは、全米でバズったあるツイートを映画化した話題作です。『Zola ゾラ』【映画、ときどき私】 vol. 514デトロイトでウェイトレス兼ストリッパーとして働いていたゾラは、レストランの勤務中に客としてやってきたステファニと出会う。2人は「ダンスができる」という共通点があることで意気投合し、連絡先を交換する。するとその翌日、ステファニから「ダンスで大金を稼ぐ旅に出よう」と誘われるゾラ。あまりに急なことで困惑するも、ステファニの不器用なボーイフレンドのデレクと、得体の知れない危険人物である“仲間”の Xと一緒に行くことに。しかし、これが48時間の悪夢の始まりになるとは知る由もなかった……。2015年10月、デトロイトに住むアザイア“ゾラ”キングという名の一般女性が連続投稿した計148のツイートがもとになっている本作。自身のリアルで淫らな失敗談は瞬く間に拡散され、アメリカでは魅了される有名人も続出して大きな話題に。今回は、映画化の裏側について、こちらの方にお話をうかがってきました。ジャニクサ・ブラヴォー監督映画やドラマで着実にキャリアを積んだあと、人気ブランドmiu miuの女性監督シリーズに抜擢されるなど、今後が期待されているブラヴォー監督。ハリウッドでもっとも勢いのあるスタジオA24ともに新たなヒット作を完成させ、さらなる注目を集めています。そこで、制作の過程や作品へのこだわり、さらに女性たちに伝えたい思いについて語っていただきました。―Twitterという限られた短い文章で綴られたものを映画にするのは難しさもあったと思いますが、行間を埋めていく作業は苦労しましたか?監督ツイートがあったことによって、助けられた部分は大きかったと思います。というのも、それがあることによって、どこまでやっていいのかという基準になっていたので。本作は友人でもある脚本家のジェレミー・O・ハリスと共同で執筆しましたが、大枠を先に考えてから細かいところを埋めていく伝統的な作り方ではなく、自由に書きながら物語を見つけていく方法を取りました。―実際、148ものツイートをどのようにして組み立てていったのでしょうか。監督もともとこの話には冒頭と中盤と結末がしっかりとありましたが、私たちが考えた物語をベースに、それらをわけていき、順番にメモを壁に貼っていきました。そのなかでも私たちに任されていたのは、それぞれのツイートにどれくらいの時間を使うのかということ。たった1行のツイートを1分にすることもあれば、17分にすることもありましたし、12のツイートをひとつのセクションにまとめることもありました。ある場所から移動するシーンでは、車で18時間以上もかかるくだりが1つのツイートだけで語られていたので、時間の経過を感じてもらうために、展開を膨らませて物語を追加したこともあったほど。そんなふうにひとつひとつ考えながら、作り上げていきました。女性には、瞬時に頭を働かせなければならないときがある―主要キャラクターでいうと女性にはスマートなところがあるいっぽうで、男性はどこかまだ成熟していないように感じました。キャラクターを描く際、男女で違いを出しているのは意図的だったのでしょうか。監督おもしろい質問をありがとうございます。これに関しては、実話だからそれに合わせていたというのもありますが、一番の理由は、ゾラ本人から見た彼らがそうだったから。もちろん、人に伝える際に誇張されている部分もありますが、これはゾラが描いたキャラクターなのです。私が思うに、彼女が知性を感じるかどうかは、自分が相手に対してリスペクトしているかどうかと連動しているのではないかなと。それが各人物像にも反映されているように感じました。たとえば、ゾラはおそらくステファニのことを好きではないけれど、ある面ではリスペクトしていて、それはXに対しても同じような感覚。いっぽうで、デレクは頭が悪そうに描かれていますが、たまたま彼がゾラに見せた姿がリスペクトできないものだったから、ああいう描き方になったのだと思います。―では、ゾラに対して監督はどのような印象を受けましたか?監督彼女は、いろんなことを計算できるキャラクターだと感じました。残念ながら女性は社会的な立場や仕事において、自分が望まない状況に追い込まれることがあるので、そういうときにどうやってここから抜け出せるのかを瞬時に考えなければいけませんからね。特に、相手が男性の場合は怖いと感じることもあるかもしれませんが、そこでいかに頭を働かせられるかが大事かなと。そういう意味では、ステファニのほうがゾラよりも頭が回るので、彼女に対してリスペクトをしているように感じました。がんばったことがあれば、きちんと祝福すべき―また、効果音や構成など、細かいところまでこだわっていたと思いますが、なかでも観客に注目してもらいたいポイントがあれば教えてください。監督劇中でTwitterの通知音がたびたび聞こえますが、それはいまのセリフがオリジナルのツイートと同じであることを伝えているので、ぜひそれを知ったうえで観てもらうといいかなと思います。そこは、オリジナルのツイートへのオマージュのような意味合いで入れているものです。―そのほかに、ゾラとステファニの個性的なファッションも女性にとっては大きな見どころだと感じました。監督笑われてしまうかもしれませんが、「ハロウィーンのときにこのキャラクターのコスプレをしている人を見かけたら、自分たちの伝えたいことがしっかりと認められる証拠だね」という話を衣装デザイナーやカメラマンなどと事前にしていました。そういったこともあって、キャラクター造形に関しては、漫画や油絵の具で描かれたような強烈な個性をしっかりと表現したいと思いました。―監督自身も非常にエネルギッシュな方なので、仕事をするうえでのモチベーションについてもお聞かせいただきたいです。監督以前はスタイリストをしていたこともあり、私がこの仕事をできるようになるまでは多少時間がかかりましたが、いまは続けていける自信を少しは持てるようになりました。ただ、映画を作っているときは肉体的にも精神的にも疲弊するところはあるので、大変なときもありますよ。でも、「自分がずっとやりたかったことができているんだ」と考えて、難しい顔はしないように心がけています。私は自分が成し遂げたことに対してお祝いをするのが苦手というか、いいことに対して浮かれすぎないように育てられてきました。でも、いまはがんばったことがうまくいったら祝福すべきだと思うし、喜びに対してしっかりと目を向けるようにも意識しています。他人と自分を比べ過ぎるのは、有益ではない―なるほど。ところで、まもなく公開を迎える日本に対しては、どのような印象をお持ちですか?監督実はまだ行ったことがないので、今回の映画と一緒に行けるかなと思っていましたが、残念ながらそれは叶いませんでした。この映画の共同脚本家であるジェレミーがつい最近まで3週間ほど日本に滞在していて、すごく日本を気に入ったようなので、いつか一緒に行けたらいいなと。いまの私が日本について知っていることは、表層的なものばかりなので、実際に行ってからいろいろと知りたいです。―また、仕事や恋愛でいろんな壁にぶつかることもある日本の女性たちに、アドバイスがあればお聞かせください。監督まず私が言いたいのは、「他人と自分を比べることに時間を使うことは、有益なことではない」ということです。ただ、それをすることで、自分が正しい方向に進むことができるのであればいいですが、比べ過ぎるのは間違いだと思っています。だって、私たちはみんな独自の道を歩んでいるものですからね。―確かに、その通りですね。それでは最後に、映画を楽しみにしているananweb読者に向けてメッセージをお願いします。監督この映画を通して感じてほしいことは、女性の主体性やセクシュアリティについて。それらを祝福している作品なので、女性はもっと自由であっていいし、自立してもっと自分という人間を表現していいと考えています。私は80年代生まれということもあって、「こういう格好をすれば周りからこう見られてしまうだろう」と考える社会のなかで育ってきましたが、いまの若い世代には「それを決めるのは自分」という声をしっかりと持てる人が増えました。世界のなかでどうやって舵をとっていくかを自分で決められるのは、とてもセクシーなことだと思うので、ちょっとした反骨精神を持って進んでもいいんだということが伝わればうれしいです。ゴージャスで、刺激的な世界にようこそ!最低だけど最高にスリリングな実体験とともに、女性たちが繰り広げるぶっ飛んだ友情を描いた異色の青春映画。SNSと現実が交錯するいまの時代だからこそ誕生した“現代のヒロイン”ゾラの登場に、誰もが熱狂せずにはいられないはずです。取材、文・志村昌美ホットでクールな予告編はこちら!作品情報『Zola ゾラ』8月26日(金)新宿ピカデリー、渋谷ホワイトシネクイント他全国ロードショー配給:トランスフォーマー️© 2021 Bird of Paradise. All Rights Reserved
2022年08月25日近年、映画賞の演技部門において、「男優賞」「女優賞」と性別で分けることをやめ、「ジェンダー・ニュートラル」(性的に中立)な形を取る動きが加速している。すでにジェンダー・ニュートラル化を行ったベルリン国際映画祭、今年開催の授賞式から実施するゴッサム賞などに続き、インディペンデント・スピリット賞も演技部門の性別区分けの廃止を表明。主催者のフィルム・インディペンデントが公式ホームページにて発表した。同団体のトップのジョシュ・ウェルシュは、「私たちは、性別に関わらず素晴らしい演技を称えるため、すでに動き出している映画祭や映画賞に加わることに喜びを感じています。また、男性か女性かの選択を強制することなく、ノンバイナリーの俳優たちをスピリット賞に迎えられることもうれしく思います」とコメント。また、インディペンデント・スピリット賞はこれまで製作費が2250万ドルまでの作品を対象としていたが、昨今の物価・製作費高騰により、製作費3000万ドルまでに引き上げられた。「新しい上限を設けたことで、これまでと同じように幅広い作品を称えることができます」としている。インディペンデント・スピリット賞授賞式は2023年3月4日に開催される。(賀来比呂美)
2022年08月24日オスカー、英国アカデミー賞、日本アカデミー賞など、国内外で数えきれないほどの賞を受賞し高い評価を受けている濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が、2022年の国際映画批評家連盟賞グランプリを受賞した。『ドライブ・マイ・カー』は、国際映画批評家連盟(FIPRESCI)の会員による2022年の最優秀作品としてグランプリに輝いた。最終候補には同作のほか、『リコリス・ピザ』(ポール・トーマス・アンダーソン監督)、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(ジェーン・カンピオン監督)、『Triangle of Sadness』(リューベン・オストルンド監督)、『わたしは最悪。』(ヨアキム・トリアー監督)が挙がっていた。同賞は1999年に設立。これまでペドロ・アルモドバル監督(『オール・アバウト・マイ・マザー』)、ジャン=リュック・ゴダール監督(『アワーミュージック』)、ロマン・ポランスキー監督(『ゴーストライター』)、アルフォンソ・キュアロン監督(『ROMA/ローマ』)といった偉大な監督たちが受賞。今年の最終候補に挙がっていたポール・トーマス・アンダーソン監督は、『マグノリア』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『ファントム・スレッド』で3回受賞を果たしている常連である。昨年は、『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督が選ばれた。(賀来比呂美)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2022年08月23日●「何も考えないように」草なぎ流の役作り映画『ミッドナイトスワン』(2020)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞に輝き、NHK大河ドラマ『青天を衝け』(2021)での徳川慶喜役も高く評価され、ギャラクシー賞テレビ部門個人賞を受賞するなど、俳優としてさらなる進化を続けている草なぎ剛。映画『サバカン SABAKAN』(8月19日公開)で主人公の大人時代を演じた草なぎにインタビューし、経験を重ねてたどり着いた「何も考えない」役作りや、今の自分の中に息づいている子供時代の思い出、「最高の遊び」だという仕事への思い、そして今後について話を聞いた。本作は、1980年代の夏の長崎を舞台に、イルカを見るために冒険に出ることになった2人の少年、久田孝明(番家一路)と竹本健次(原田琥之佑)の友情や、それぞれの家族との日々を描いた物語。草なぎが演じたのは、大人になった久田であり、“ひと夏の冒険”を回想する作家。どのようなことを意識して演じたのか尋ねると、「あまり何も考えずに。意識することはなかったです」とサラリ。役との共通点も「なかったです」と話した。そして、「僕は、役を理解して演じることはほぼない。理解してないです」と告白。「本当に何も考えてなくて。こういう風にやらないとって決めて演じるとつまらなくなるので、何も考えないようにしています」と草なぎ流の役作りを明かした。頭で考えて役を理解して演じるのではなく、現場での感覚を何よりも大切に。この演じ方は、昔からそうだったわけではないという。「30歳頃は台本をしっかり読んで、キャラクターについてすごく考えていたけど、台本を何度も読むと疲れちゃって(笑)。それよりも、早く寝て元気出せよ! みたいな気持ちになってきて。最低限セリフを覚えていれば現場は進むし、元気があったほうがいい演技ができるんじゃないかなと思うようになりました」続けて、「しっかり台本を読んでいた時期もあったから今こうなっているのだと思います」と自己分析し、「もしかしたら50代になって、この役はちゃんと台本を読まないといけないって思うかもしれないけど、まあそれもないかな」と笑った。何かきっかけがあって変化したのか尋ねると「舞台が大きいと思います」と答え、「舞台経験を重ねていく中で、演技する上で一番大切なのは睡眠だと。一番の役作りは寝ることだという考えにたどり着きました」と説明した。●子供時代の思い出「今の僕に息づいている」本作への出演が発表されたときに、「僕にも忘れられない子供の頃の思い出があります。あの頃のおかげで踏ん張れる事ってあると思います」とコメントしていた草なぎ。その思い出とはどのようなものなのだろうか。「僕も80年代に幼少期を過ごしているので、久ちゃんと竹ちゃんと同じように、仲間と自転車をこいで、隣の町まで行ってカブトムシを捕まえたり、田んぼや畑で戯れて泥だらけになって毎日遊んでいたんです。あと、四国のおばあちゃんの家に行って海で遊んだり。その頃の思い出が今の僕に息づいていて、その記憶は今でも忘れられません」自身の子供時代とも重なる、『サバカン』で描かれる少年たちの“ひと夏の冒険”。完成した作品を見て癒やされたという。「大人になるといつしか田舎にも帰らなくなって、都会に染まってしまって。やさぐれた自分のささくれ立った心を『サバカン』が癒やしてくれました。この作品を機に子供返りというか、またリボーンしてやっていきたいと思います!」子供時代の思い出は疲れた心をリセットしてくれるものになっているようで、「幼少期に友達と遊んだ感覚や、子供のときに自転車に乗って風を切るだけでめちゃくちゃ気持ちいいという感覚、そういうものが僕にとってとても大切なことなんだなって、改めて感じました」としみじみ。「無条件で楽しいことって大人になると減ってきますが、朝起きたときから毎日夏休みだよっていうような気持ちを『サバカン』のおかげで取り戻しました! 子供心を忘れずに、いつまでも子供のままいきたい」と目を輝かせた。●「80%はふざけていて、20%はちゃんとやる」草なぎといえば、優しい人柄やユーモアも大きな魅力だ。『拾われた男』(NHK BSプレミアム/ディズニープラス)で共演した仲野太賀も「大スターでこんなに優しんだって感動しました」と話していたが、草なぎは人と接する際にどんなことを意識しているのか。「あまり無理しないことじゃないですかね。気をつかわないというか。気をつかうと逆にお互い疲れちゃうのかなと」。年齢を重ねて無理しなくなってきたそうで、「昔は気をつかって空気を読んだり、もうちょっと大人だったかもしれない。今は無理しなくなって、ちょっとわがままかもしれないけど、むしろそのほうが自分も周りも接しやすくなった気がします。気をつかっていたほうが接しにくいとか、不思議ですよね」と笑う。続けて、「でも自分の中でいつも議論してるんですよ。これでよかったのかな、取材であんなにふざけちゃったけど失礼だったかなとか。学ぶことは大事だから、やったらやったままでいいとは思っていなくて、寝る前にちょっと反省したりしています」と真面目な一面も明かし、「自分の中にA剛くんとB剛くんがいて、『こういうのはダメなんじゃないの?』『それがいいんじゃないの?』っていつも話し合っています」と話した。その上で「基本、ずっとふざけている。80%はふざけていて、20%はちゃんとやるという感じかな」とニヤリ。「この仕事は遊びだと思っているから。だからすごく幸せ」と満面の笑顔を見せる。「だって歌うことや演技することって、おままごととか、小さいときに遊んでいたことと変わらないじゃないですか。将軍になったり、現実ではないことを本気で演じる。最高の状態で最高の遊びをしているような感覚です」さらに、「この前も海外まで行かせてもらって」と『拾われた男』の撮影でアメリカに行ったことにも触れつつ、「楽しませてもらっているので頑張ります。頑張るというか楽しみます! 自分がまず楽しむことが大切だと思っているので」と話した。●「どの作品も、どの役も、生きる糧になる」先月9日に誕生日を迎えたばかり。「48歳になりました。 赤ちゃん返りしているんです。バブーバブー」とおちゃらけてから、40代後半になってからの変化について「体力的にも疲れやすくなりました。運動が好きで昔はバク転もできたけど、もうできないだろうし。そこをどう楽しんで抗っていくかという意識が高まってきました。簡単には朽ち果てていかないぞ! みたいな(笑)。最後の最後まで抵抗して元気でいたいという気持ちがあります」と語る。身体の変化も感じつつ、「今、人生で一番楽しいかもしれない。すごく楽しい!」と声を弾ませる。「趣味が増えて、フィルムカメラも始めちゃって。(『拾われた男』で共演した)仲野太賀くんの影響で「マキナ67」というフィルムカメラを買って、そのカメラがもうかわいくて。現像に出したり、失敗したりするのがすごく楽しい。ギターも好きだし、バイクに乗るのも、(愛犬の)クルミちゃんが大好きだったり、より趣味を楽しんでいて、時間が足りません!」そして、「仕事も楽しくて、すごく充実しています」と続ける草なぎ。「この『サバカン』に出会えて幸せですし。未来を感じる作品だと思っていて、若い少年たちが余すことなくいい演技を見せてくれて、金沢知樹監督もメガホンとったのが初めてですが、すごい才能を持っている方だと思っていて、いろんな意味でみんながここから出発できると思っています」と述べ、「『サバカン2』はホタテ缶でも、カレーライスでもいいのかなと。監督カレーライスが好きなので。監督は食べ物の名前でどんどん映画を撮っていったらいいと思います」と提案した。さらに、「すごい可能性と未来を秘めている作品。演技をしたことがない2人をずっと画面に登場させるって大挑戦だと思いますが、それをやっているというのが映画っぽくて大好き。和製の『スタンド・バイ・ミー』ですよ!」と熱く語り、「ギターを始めた頃、『スタンド・バイ・ミー』で練習したなって思い出しました。いつか(共演の)竹原ピストルさんと『スタンド・バイ・ミー』の弾き語りをやりたい!」と話した。そして、「この間はアメリカに行きましたが、いつも僕にスペシャルな思い出を作ってくれて、どの作品も、どの役も、生きる糧になる」としみじみ。これからもオファーを受けた作品と役に全力で向き合っていくつもりだ。「役が自分のところに舞い降りてくること自体が奇跡で、スペシャルなことが起きるというのは必然なんです。でもそれは自分が望んでも起きるわけではないので、そういう役や作品が自分のところに舞い降りてきてくれたときに、100%、120%の力を注ぐことができるように、健康つよぽんで! 毎日をちゃんとしっかりしたいと思います」さらに、少年時代の自分にどんな言葉をかけたいか尋ねると、「『人生最高だから、友達とか大事にしろよ。父ちゃん母ちゃんも大事にしろよ』って言いたい」と回答。また、新しい地図の活動をともにしている香取慎吾と稲垣吾郎について「慎吾ちゃんも吾郎ちゃんも新しい映画を撮っていたみたいで、いい感じに3人とも映画が控えているというのがうれしいですね」とにっこり。「これからもよろしくね! これからもいろんなところを冒険しようね!」と2人にメッセージを送った。なお、香取主演の映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』は9月23日公開、稲垣主演の映画『窓辺にて』は11月公開予定。また、10月には草なぎと香取の二人芝居公演『burst!~危険なふたり~』が控えている。さらに草なぎは、2023年1月期のカンテレ・フジテレビ系ドラマで6年ぶりに連ドラ主演を務めることも発表されており、どのような演技を見せてくれるのか今後の作品も楽しみでならない。■草なぎ剛1974年7月9日生まれ。91年にCDデビュー以来、数々の名曲を世に送り出し、『NHK紅白歌合戦』に23回出場。17年9月に稲垣吾郎、香取慎吾と「新しい地図」を立ち上げた。俳優、歌手、タレント、YouTuberなど幅広く活躍。近年の主な出演作は、映画『台風家族』(2019)、「第44回日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞を受賞した『ミッドナイトスワン』(2020)、大河ドラマ『青天を衝け』(2021)など。NHK Eテレ『ワルイコあつまれ』、読売テレビ『草なぎやすともの うさぎとかめ』、NHK『ブラタモリ』(ナレーション)、bayfm『ShinTsuyo POWER SPLASH』、ABEMA『7.2新しい別の窓』にレギュラー出演中。
2022年08月17日ブラッド・ピット主演映画『ブレット・トレイン』が、公開2週目の週末3日間(8月12日~14日)の興行収入が1340万297ドル(約18億円)となり、全米2週連続No.1を達成。全米における累計興収は5448万3000ドル(約72億円)となっている(※8/15付Box Office Mojo調べ、1ドル=133円換算、8/15現在)。本作は、伊坂幸太郎のベストセラー小説「マリアビートル」を、ブラッド・ピット主演、『デッドプール2』のデヴィッド・リーチ監督がタッグを組みハリウッド映画化したミステリーアクション超大作。全米以外の海外の累計興収は6000万ドル(約80億円)となり、全米および海外の成績を合計した全世界累計興収は1億1448万3000ドル(約152億円)となり、1億ドルを突破した。また、『キック・アス』『TENET テネット』などに出演、本作では殺し屋タンジェリンを演じているアーロン・テイラー=ジョンソンが、初来日することも決定。レモン(ブライアン・タイリー・ヘンリー)と共にコンビを組む腕利きの殺し屋であるタンジェリン。ブリーフケースを奪還し、裏社会の大物ホワイト・デスの誘拐された息子を京都に護送する任務を実行する中、ブラッド演じるレディバグと遭遇する重要な役どころだ。『ブレット・トレイン』は9月1日(木)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ブレット・トレイン 2022年9月1日より全国にて公開
2022年08月15日●歴史上の人物に憧れ「世界に影響していることを体感したい」数多くの話題作に出演し、その活躍が認められ「エランドール賞新人賞」を受賞、今年も勢いが止まらない俳優・山田裕貴。元プロ野球選手・山田和利氏を父に持ち、プロ野球選手を目指していた山田が、俳優の道を目指したきっかけとは。山田にインタビューし、人生の転機や俳優業への思いを聞いた。俳優になりたいという思いは、プロ野球選手になる夢を諦めていろいろなことを考えている中で芽生えたのだという。「プロ野球選手になるのは無理だと諦めたときに、いろんなことを考えたんです。自分のことを考えていく中で、なんで人間ってこの時こういう風に思うのだろうと、人間の感情や思考に興味が出てきて、俳優さんっていろんな人の人生を生きる仕事だから、いろんな人間の感情や心を学べるかもしれないと思い、俳優を目指すようになりました」高校卒業後、「ワタナベエンターテイメントカレッジ」で演技のレッスンなどを受けつつ、エキストラや裏方の仕事を手伝っていた山田。そして2010年、「D-BOYSスペシャルユニットオーディション」のD-BOYS部門でグランプリを受賞し、ワタナベエンターテインメントに所属、同年D-BOYSの弟分ユニット・D2に加入し、2011年に『海賊戦隊ゴーカイジャー』ジョー・ギブケン/ゴーカイブルー役で俳優デビューした。「ワタナベエンターテイメントカレッジに通って、エキストラやスタッフさんの仕事をしていたら、ちょうどオーディションが開催され応募しました。とにかくお芝居ができる場に行かなければということだけを考えて受け、喜ぶということよりやっとスタートラインに立てたという思いでした」人間の感情や思考を学びたいと思って俳優を目指したと話していたが、実際にさまざまな役を演じることでいろんな感情や思考に触れることができているようで、「こんな感情になるんだって感じます」といろんな気づきがあるという。そして、「このシーンはこうなるだろうなと思っていた想像を超えていく瞬間があって、台本にない言葉が出てきたり、泣こうと思ってないのに涙が出たり。そういう瞬間に出会えるときがあるので面白いです」と俳優業のやりがいを語った。芸能界に入った当初、どんな俳優になりたいと考えていたか尋ねると、「小さい頃から教科書に載っているような人になりたいと思っていて、いいなぁ織田信長とか思っていました」と歴史上の人物への憧れを告白。「ただ楽しく過ごせればいいというのではなく、いろんな人の心を動かしたり、世界に影響していることを体感して生きていたいんです」と述べ、「どれだけ影響を及ぼすことができたかは死ぬときにわかることだと思いますが、ポジティブなエネルギーを与え続けられたらうれしい」と話した。すでに多くの人たちの心を動かし、影響を与えていると思うが、「今、世界配信とかで簡単に世界に出られますが、僕はまだ日本だけなので弱いです」と目指すところはまだまだ遠い。かといって「世界に行きたいというわけでもないんです」と言い、「まずは目の前にいる人たちを、という感覚でいつも生きているので、ただ一生懸命生きていたらそれが大きくなっていたというのが理想です」と語った。●役と心が通った初めての経験「あの現場は一生忘れない」参加したすべての作品が自分にとっては欠かせないものだという山田。その上で、ターニングポイントになった作品について話してくれた。「皆さんがターニングポイントだと思っている作品と、僕の思うターニングポイントになった作品はもしかしたら違う」と前置きした上で、「満足のいく演技ができたという意味で自分にとってターニングポイントになった作品は、『ここは今から倫理です。』や『HiGH&LOW』、『ホームルーム』、『東京リベンジャーズ』、『ストロボ・エッジ』、これから公開される『夜、鳥たちが啼く』など。朝ドラ『なつぞら』も、こういう風に見せられたらいいなというお芝居ができたなと思います」と作品を挙げていく。自分が納得できた作品は「役と心が通いすぎた」という感覚になれたもので、役と心が通うと「思考がいらなくなる」という。「すべて感覚で動いているという感じ。セリフだけ覚えて、あとはその場で動いているみたいな。いつも役とのシンクロ率を上げようとしていますが、僕と役の人間性が近いからシンクロできたのか、それとも近くはないけど寄せることができたのか、そこは冷静に突き詰めるようにしています」役と心が通じ合えたと感じた最初の作品は、廣木隆一監督の映画『ストロボ・エッジ』(2015)だったという。「廣木監督によって強制的に絞り出されたみたいな感覚でした。同じシーンを20回くらいやって、何度も何度も『違う、もう1回』って。廣木監督と出会って、初めて役と通じ合うことができました」引き出してくれた廣木監督にはとても感謝しているそうで、「あの現場は一生忘れないですね」と振り返る。「例えば教室のシーンだったら、僕の演技に対して『そこ椅子座り直す?』『カバンいつ持っていくの?』とか指摘されるんですけど、僕に自由を与えてくれているわけじゃないですか。(作品によっては)このセリフのときに立ってくださいというところまで決まっていることもありますが、廣木監督は全部自由に考えさせてくれて、『違う』って言われながらですけど、『それいいじゃん』と言ってくれることもあって。だから考え続けることって大事だなってすごく思います」また、俳優業のやりがいについて「多くの人に何かを届けることができるのはすごいなと感じます。SNSをフォローしてもらったこともわかりますし、コメントを見ればどのように思ってくれているのかわかります」とも話した。やりがいが増していく一方で苦悩も。「追求していけばいくほど悩むし、苦しむ」と吐露するが、「自分の表現が間違っていないか疑い続けることが大事」だと考えている。「お芝居だなと思うお芝居と、本当の顔をしているお芝居とがある。その違いはなんだろうって研究したときに、『あ、音か!』と思ったんです。本心で話している人の音がある。今、僕が話しているのは本当の音。これがセリフでできたら完璧なんですけど、どうしてもお芝居しようとすると声を作ってしまったりする。そういうのを日々考えています」●辞めたいと思ったことも「自分の感覚が削がれていく感覚があって」自分をとことん追い詰めて役とのシンクロを目指しているからこそ、「辞めたいと思ったこともあります」と明かす。「心をものすごく使う仕事だから、自分の感覚が削がれていく感覚があって。家に帰ると何もしたくなくなるんです。僕、何がしたいんだっけ、何が楽しいんだっけって。心が動いたほうがいいはずなのに、オフになるとそっちまでオフになるから、ヤバい! 自分がいなくなるぞ! という感覚になるときがあります」さらに、「皆さんが思っている山田裕貴と、本当の山田裕貴は、イメージ通りのところもありますが、全然違ったりもする。そうすると、皆さんのイメージに合わせて生きなきゃって思い、普段の僕じゃないってなるんです」と、世間のイメージとのギャップに悩むことも。「明るくてふざける人だって思われているから、バラエティで面白くしなきゃって頑張りすぎたりしてしまうこともある」と打ち明けた。心の疲れがたまると「僕のことを誰も知らない場所に逃げたい」という気持ちに。その思いは、昨年爆発しそうになったという。「全部辞めて世界中を回ろうかなと思いました。そんなお金があるかどうかは別として、絵とかやったことないのに世界中を回って絵を描きたいと。知らないことが多すぎると感じ、文化の違いや人間の違いをもっと知りたいと思って」と振り返り、「一番注目していただいた頃ですね。ものすごくありがたいことですけど、一気に僕を見る目が増えて逃げたくなってしまったのかもしれません」と分析する。結局、休むことはせず踏みとどまった山田。「僕が1年間休んだらいろんな人に多大なご迷惑をかけることになるから、そんなことはできない。自分のためではなく人のために生きています。応援してくださっている皆さんのためにも」と述べ、「原動力というか、使命です」と表現した。そして、「こうなりたい」と思い描いてきた想像を超えた状況になっているからこそ、この先は「わからない」という。「僕の意思じゃないところで動いていることばかり。『今年の顔』になったのも、『え! 俺が!?』みたいな。そういうことばかりなので、もう手に負えないんです(笑)。これからどうなっていくかわからない。まだまだですけど、いつもマネージャーさんに『とんでもないことになってきたね』って話しています」心がすり減る大変さや、人気者ゆえの苦悩も抱えつつ、山田は「僕はエキストラからやってきているので、めちゃくちゃうれしい! 夢だった『ONE PIECE』の声優が叶ったり、朝ドラや大河ドラマに出演させていただいたり、本当にありがたいなと思っています」と喜びをかみしめる。ワタナベエンターテインメントでは現在、次世代を担う新人俳優を発掘する「WE ACTオーディション」とダンス&ボーカルグループ候補生を募集する「D-BOYS SINGオーディション」を同時開催中。山田は「やりたいことをやったほうがいいと思うので、本気でやりたいと思う方はぜひ受けてみてほしいです」と呼びかけた。■山田裕貴1990年9月18日生まれ、愛知県出身。2010年、「D-BOYSスペシャルユニットオーディション」のD-BOYS部門でグランプリを受賞し、ワタナベエンターテインメントに所属、同年D-BOYSの弟分ユニット・D2に加入した。2011年に『海賊戦隊ゴーカイジャー』ジョー・ギブケン/ゴーカイブルー役で俳優デビュー。以降、『特捜9』シリーズ、連続テレビ小説『なつぞら』、『ここは今から倫理です。』『志村けんとドリフの大爆笑物語』などのドラマに出演。映画では『HiGH&LOW』シリーズ、『東京リベンジャーズ』『テン・ゴーカイジャー』『燃えよ剣』『余命10年』などに出演。現在は、連続テレビ小説『ちむどんどん』に出演中。『オールナイトニッポン X(クロス)』月曜パーソナリティも担当。2023年大河ドラマ『どうする家康』への出演も決まっている。■ワタナベエンターテインメント「D-BOYS SING」「WE ACT」Wオーディションダンス&ボーカルグループ候補生を募集する「D-BOYS SINGオーディション」と、次世代を担う新人俳優を発掘する「WE ACTオーディション」を同時開催。両部門とも合格者には無料でレッスンできる環境を用意。1次面接は、全国4都市(東京・愛知・大阪・福岡)で開催するほか、オンラインでの参加も可能。
2022年08月15日9月1日(木)に日本公開されるブラッド・ピット主演映画『ブレット・トレイン』が、8月5日に全米4357館で公開され、週末3日間(8月5日~7日)で興行収入3012万5000ドル(約41億円)と、全米オープニングNo.1の大ヒットスタートを切ったことが分かった(※8/8付Box Office Mojo調べ、1ドル=135円換算、8/8現在)。本作は、伊坂幸太郎の大ベストセラー小説「マリアビートル」を、『デッドプール2』のデヴィッド・リーチ監督がハリウッド映画化したミステリーアクション超大作。ブラッドは、仕事中、いつも事件に巻き込まれ、自分とは無関係な人間の死に遭遇してしまう、世界一不運な殺し屋レディバグを演じている。また今回、全米以外の海外の累計興行収入は3240万ドル(約44億円)。全米および海外の成績を合計した全世界累計興行収入は6252万5000ドル(約84億円)。全世界累計興行収入でもNo.1オープニングとなったことも分かった。日本公開まであと1か月を切った本作。日本語吹き替え版には、レディバグを堀内賢雄が担当しているほか、山本舞香(プリンス)、津田健次郎(タンジェリン)、関智一(レモン)、木村昴(ウルフ)、井上和彦(エルダー)、阪口周平(キムラ)、立川三貴(ホワイト・デス)と豪華メンバーが集結している。『ブレット・トレイン』は9月1日(木)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ブレット・トレイン 2022年9月1日より全国にて公開
2022年08月08日