2022年9月9日 12:15
2021年のヴェネチア最高賞、中絶禁止の時代を生きる女性描く『あのこと』公開決定
ポン・ジュノ監督が審査員長を務めた2021年・第78回ヴェネチア国際映画祭にて、審査員の満場一致で最高賞である金獅子賞を受賞したフランス映画『Happening』(英題)が邦題『あのこと』として12月2日(金)より公開決定。ポスターと予告編が解禁された。
ヴェネチア金獅子賞を皮切りに、世界の映画賞を席巻した本年度最大の話題作の1つ。舞台は1960年代、法律で中絶が禁止され、処罰されていたフランス。望まぬ妊娠をした大学生のアンヌ(アナマリア・ヴァルトロメイ)が、自らが願う未来をつかむために、たった1人で戦う12週間が描かれる。
全編アンヌの目線で描かれる本作は、アンヌと身も心も一体化、観る者が「恐怖と怒りと情熱」を体感するという没入感、臨場感が見どころ。
監督を務めるのは、本作をきっかけに世界中から注目を集める女性監督オードレイ・ディヴァン。主演は子役時代に『ヴィオレッタ』で美しすぎる娘役を怪演し、本作でセザール賞を受賞したアナマリア・ヴァルトロメイ。
原作は、ノーベル賞に最も近い作家とリスペクトされるアニー・エルノーが自身の実話を基に書き上げた「事件」。
オドレイ・ディワン/第78回ヴェネチア国際映画祭 Photo by Marc Piasecki/Getty Images
今回解禁された予告編は、前途有望なアンヌの妊娠が発覚し、うろたえるシーンから始まる。