芥川賞を受賞したお笑いコンビ・ピースの又吉直樹の小説『火花』が全文掲載されている、月刊『文藝春秋』9月特別号(7日発売)が、5万部増刷されることが24日、発表された。同誌はこれで3刷目。8月後半に入っても書店からの引き合いが多く、品薄状態が続いている上、芥川賞の贈呈式が21日に行われ、この報道効果で需要が膨らんだため、今回の増刷を決めた。これで、累計発行部数は110.3万部。第130回芥川賞を受賞した『蹴りたい背中』(綿矢りさ)、『蛇にピアス』(金原ひとみ)が掲載された、歴代1位の2004年3月号(118.5部)まで、8.2万部まで迫っている。同誌には、選考会翌日に行われた、又吉へのインタビューも掲載されており、子供時代や、文学に出会った頃のこと、初めて読んだ芥川賞作品の思い出など、1時間にわたって語っている。このほか、又吉と同時受賞となった、羽田圭介氏の『スクラップ・アンド・ビルド』と、羽田氏へのインタビューも掲載。また、選考委員9人の選評も掲載されている。
2015年08月24日お笑い芸人として初の快挙となる芥川賞を受賞したピースの又吉直樹が、フジテレビにて放送される「ほんとにあった怖い話・夏の特別編2015」にて、芥川賞受賞後初のドラマ出演、さらに自身初となるホラー作品への出演を飾ることが明らかとなった。1999年に放送スタートし、フジテレビ夏の風物詩となっているオムニバス形式のリアルホラードラマ「ほんとにあった怖い話(通称:ほん怖)」。本番組では、日本中から届いた本当に起きた心霊現象や不思議な体験を忠実にドラマで再現、恐怖VTRを見た「SMAP」の稲垣吾郎をナビゲータとした“ほん怖クラブ”のメンバーたちがスタジオで怖さを吹き飛ばすおまじないを唱えるのが定番となっている。又吉さんは、アパートで同じフロアに住む家族の秘密を描き、日常に潜む不可思議で怖い体験を描いた作品「つきあたりの家族」に出演。「“ほんとにあった怖い話”のシリーズは好きですね。(過去の作品も)よく見ていて、怖いものもあったり、あったかいものもあったりで好きだったので、この話が決まってうれしかったです」と初出演の喜びを口にした。芥川賞作家としてのドラマ出演は、「きれぎれ」(’11)で第123回芥川賞を受賞した町田康が「いま何待ち?」(2002年10月~2003年3月放送)に出演して以来となる。作家としての次回作にも注目が集まる又吉さんだが、ホラー作品への挑戦について話が及ぶと「ホラーは特殊な技術がいるということは聞いていて、そう簡単に書けるものではないことも分かってるんですけど、怖いものは割と好きなので、一回書いてみたいですね」と意欲をにじませた。“Jホラーの父”と呼ばれる鶴田法男監督が繰り出すリアリティーあふれる演出と、又吉さんや、玉森裕太(Kis-My-Ft2)を始めとする豪華俳優陣の出演による恐怖実話が見どころの「ほん怖」。「季節的にも(怖い話は)最高ですし、やっぱり怖い話を見て涼むっていうのもいいですし、不思議な話は家族で見てもひとりで見てもどこかワクワクするような魅力がありますし。期待して見ていただきたいと思います」と語る又吉さんが本編で体験する恐怖とは?寝苦しい夜が続くこの夏の、涼しいひとときとなりそうだ。「ほんとにあった怖い話・夏の特別編2015」は8月29日(土)21時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年08月12日芥川賞を受賞したお笑いコンビ・ピースの又吉直樹の小説『火花』が全文掲載されている、月刊『文藝春秋』9月特別号(7日発売)が、13万部増刷されることが10日、発表された。これで累計発行部数は105.3万部となり、「昭和天皇独白録」を掲載した1990年12月号の105万部を抜いて歴代第2位に。歴代1位は、第130回芥川賞を受賞した『蹴りたい背中』(綿矢りさ)、『蛇にピアス』(金原ひとみ)が掲載された、2004年3月号の118.5部となっている。なお、『火花』の単行本は、またもや20万部の増刷が決定し、これで19刷に。累計発行部数は229万部となった。さらに、『火花』と芥川賞W受賞となった、羽田圭介『スクラップ・アンド・ビルド』の単行本も、7日に発売されたばかりだが、すでに3刷で、累計発行部数は11万部となっている。
2015年08月10日芥川賞を受賞したお笑いコンビ・ピースの又吉直樹の小説『火花』が全文掲載される、7日発売の月刊『文藝春秋』9月特別号の発行部数が、異例の92万3,000部となることが6日、明らかになった。月刊『文藝春秋』は、芥川賞の受賞作を、発表後に毎回全文掲載しているが、今回はその中でも異例の部数。選考会翌日に行われたインタビューも掲載されており、又吉は、子供時代や、文学に出会った頃のこと、初めて読んだ芥川賞作品の思い出など、1時間にわたって語っている。このほか、又吉と同時受賞となった、羽田圭介氏の『スクラップ・アンド・ビルド』と、羽田氏へのインタビューも掲載。また、選考委員9人の選評も掲載されている。
2015年08月06日芥川賞を受賞した、お笑いコンビ・ピース又吉直樹の小説『火花』がさらに25万部増刷され、累計発行部数が169万部になることが30日、出版元の文藝春秋から発表された。これで17刷となる。28日に20万部の増刷を発表したばかりだが、引き続き売れ行きが落ちないため、お盆前の店頭着荷を目指して再び増刷を決定。150万部を一気に突破した。また、8月7日発売の「文學界」9月号に、又吉が芥川賞受賞後に書き上げた最新作「芥川龍之介への手紙」が掲載されることが決定。芥川への手紙という形式をとったエッセイとなっており、「今回、あなたの名前が付いた賞を受賞できたことを嬉しく思います。(中略)創作に没頭する瞬間瞬間を積み上げて行き、その都度、脱皮を繰り返すようなイメージで過ごして行こうと思います」といった文章で、自らの創作にかける思いが、6ページ(400字詰め原稿用紙12枚分)にわたって書き下ろされている。同号では「新芥川賞作家スペシャル」と題して、50ページにわたり、又吉と、もう1人の受賞者である羽田圭介氏を特集。又吉と、芥川賞選考委員の川上弘美との対談や、中村文則、中森明夫らによる「又吉直樹論」「羽田圭介論」などが掲載されている。
2015年07月31日芥川賞を受賞した、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹の小説『火花』(文藝春秋)が、オリコン8月3日付の週間"本"ランキング(集計期間:7月20日~7月26日)のBOOK(総合)部門で、2週連続の1位を獲得したことが30日、明らかになった。同作の週間1位は、これで7回目となる。週間売り上げは18.3万部で、これで累計82.1万部に。この週間売り上げは、集計期間中に芥川賞の発表があった、前週(7月13日~7月19日)の11.8万部を大きく上回り、同作の最高を更新した。この勢いを受けて『火花』は増刷を繰り返しており、現在累計発行部数は144万部に達している。『火花』は、売れない芸人・徳永と、その彼が師と仰ぐ先輩芸人・神谷の姿を通して、「笑いとは」「才能とは」「生きるとは」「人間とは」を描いた、又吉にとって初の純文学作品。掲載された文芸誌『文学界』は、2月号の掲載時から話題となり、異例の大増刷を記録している。
2015年07月30日芥川賞を受賞した、お笑いコンビ・ピース又吉直樹の小説『火花』がさらに20万部増刷され、累計発行部数が144万部になることが28日、明らかになった。これで16刷となる。今月16日の受賞決定後、発行元の文藝春秋はすぐに40万部の増刷を決定したが、全国の書店で完売状態が続き、さらに20万部を増刷。それでも、25日・26日の週末はほぼ完売状態で、全国の書店で予約待ちの状態となっていることから、再び20万部の重版を行うことになった。また、電子書籍版は、7月26日時点で、実売7万4,088ダウンロードを突破し、10万に迫る勢い。Kindleストア(Amazon)、iBooks Store(Apple)、楽天 Kobo、紀伊國屋書店などの主要書店全てで、人気のコミック作品をおさえ、ランキング1位を獲得している。電子書籍はコミックが主流で、純文学作品としては異例の売れ行きとなっている。
2015年07月29日AGF(味の素ゼネラルフーヅ)はこのほど、又吉直樹さん作「深い珈琲(コーヒー)エッセイ」付き「〈ブレンディ〉ボトルコーヒー900ml(低糖 / 無糖)9本セット」(税込1,800円)を全国の紀伊國屋書店で限定発売した。同商品は、本年度の芥川賞作家である又吉直樹さんの書き下ろしエッセイ9作品(低糖 / 無糖の9作品は同一作品)を、パッケージにデザインしたボトルコーヒーのセット。同書店ではボトルコーヒー9本と、又吉直樹さんのサイン入り「深い珈琲エッセイ」全9作品のオリジナルしおり(9種)をセットにして販売している。ボトルに書かれているエッセイは、珈琲との深い関係をつづったもので、又吉さんが1作品1作品に強いこだわりをもち、納得するまで何度も推敲(すいこう)を重ねて書き上げたとのこと。8月5日まで発売するが、なくなり次第、販売終了となる。
2015年07月27日処女小説「火花」で芥川賞を受賞した「ピース」の又吉直樹が7月23日(木)、CMにも出演している「ブレンディ ボトルコーヒー」で、自身のエッセイ付きのボトルが発売されることを記念して開催されたイベントに出席した。こちらの商品は又吉さんの書下ろしの「深い珈琲エッセイ」(1ボトルに1編で全9種類)がついており、発売を記念して全国の紀伊国屋書店では又吉さんのサイン入りの全9編のオリジナルしおりがコーヒーとセットで販売される。エッセイは又吉さんの体験を元に又吉さんらしく笑いのオチがついたものも。「4つくらいはフラれる話で、それも僕の実体験」とのこと。ちなみに報道陣からは、又吉さんが「火花」執筆後に交際していた女性にフラれたというウワサについての質問も飛んだが、又吉さんは「僕もそのウワサは聞きました(笑)。付き合っていた女性と…そんなことないです。いま、お付き合いしている人はいないですから」とそもそも、交際していた女性がいないとウワサを完全に否定。そのまま「彼女いない歴」について報道陣から突っ込まれると「20代後半からです」とかれこれ5~6年以上、交際相手がいない状態だと明かした。受賞後、相方の綾部祐二は、たびたび又吉さんとの“コンビ内格差”の広がりをTVで訴えているが「綾部はあれで逆に活路を見出したみたいでイキイキしてます(笑)」とも。受賞後は行く先々で「おめでとうございます」と声を掛けられるそうで「自意識過剰になって、コンビニで『いらっしゃいませ』と言われただけなのに『ありがとうございます』と返したりしてる(笑)」と受賞後1週間の喧騒をふり返った。気になる印税だが「まもなく入ってくると思う」とのことで、金額は億を超えると言われているが、全てが又吉さんに入るわけではなく「吉本興業」が間に入ることを明かし、金額に関しては「僕のモチベーションが上がるようにうまくやってくれると思います」と語る。入った印税で買いたいものを問われても「あんまりほしいものがないんです。(車を買うにも)免許を持ってないですしね」と語っていた。(text:cinemacafe.net)
2015年07月23日第153回芥川賞を受賞し注目を集めている、お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹による処女作『火花』。本作に登場した「熱海海上花火大会」が7月26日よりスタートする。『火花』は、奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷と、彼を“師”と慕う後輩・徳永のお笑い芸人の2人が、笑いとは何かを議論しながら、人間存在の根本を見つめた作品だ。そんな本作のワンシーンとして描かれる、山と海に囲まれた地形ならではの迫力のある音が魅力の「熱海海上花火大会」。1年を通して開催されており、今夏は7月26日、30日、8月5日、7日、17日、23日、28日に実施される。その後、秋季として9月26日、10月12日に、冬季として12月6日、13日、23日にも開催。8月28日は特大2尺玉も打ち上げられる予定だ。なお、開催地である熱海は、又吉直樹もファンである太宰治が『人間失格』の第2手記までを書き上げた場所でもある。太宰治が執筆中に宿泊していた起雲閣の本館も現存しており、花火観賞の前に訪ねてみるのもいいかもしれない。
2015年07月22日お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹氏の純文学小説『火花』が第153回芥川賞を受賞した。日本では増刷につぐ増刷にも関わらず、「手に入らない」との声が上がる状況で、にわかに日本人の読書熱が上がったようだ。そしてその熱気は中国にも広がっている。○「何でお笑い芸人がこんなにカッコいいの? 」又吉氏に関する中国版ツイッター「ウェイボー」で特に目についたのが、「カッコいい」という声だ。「すごくカッコいい! 」「この髪型じゃなかったら、顔だけでもイケるんじゃないかな」「髪型を変えた方が絶対にカッコいい」「何でお笑い芸人がこんなにカッコいいの? 」「ずっとカッコいいと思ってたのは、きっと私だけではないはず」「カッコいいよね、アイドルになっても大丈夫そう」ウェイボー上で転載されていたまるで明治の文学青年のような帽子に着物の姿の又吉氏は、確かに筆者から見てもカッコいいと思えるものだった。○「お笑い系の人は内に秘めた知識が多い」しかし、芥川賞を受賞したから突然興味を持った、というではなく、以前から又吉氏を見ていたという中国人も多いようだ。「『ひみつの嵐ちゃん』に出た時も品格があったよね」「又吉はすごい。ずっとお笑い芸人の中でも特殊な雰囲気があるなと思ってたんだ」「又吉は典型的な文学青年だと思ってた。一発芸、大喜利もいいし。おめでとう」「相方の綾部との対談の時に、又吉はすごく才能があると思ってた」また、又吉氏には文学の才があるのは特別なことではなく、そもそも日本のお笑い芸人は素養が高い、という意見もある。「前、日本のお笑い芸人の学歴を調べてみたけど、すごくビックリした。東大や早大出身の芸人も多い。業界を越えて活躍する人も多いけど、本も書くとは」「お笑い芸人は実はすごいんだ。知能指数は高くなきゃいけないし、世渡りもうまくないとだし」「コメディとかお笑い系の人は、表には出さないけど内に秘めた知識が多いんだと思う」さて、それで実際の本はというと「今の日本語レベルだと読めるかどうか分からないけど欲しい! 」「中国語訳が出ることに期待」と読む気は満々。話題がホットなうちに、中国でも出版されることが期待される。※写真はイメージで本文とは関係ありません
2015年07月22日デビュー作「火花」で芥川賞を受賞したお笑い芸人「ピース」の又吉直樹が、人気作家で大先輩となる湊かなえ、西加奈子らと共に本日放送の「SMAP×SMAP」のビストロSMAPにゲスト出演することが明らかとなった。松たか子主演で映画化された「告白」などベストセラー多数の湊さん、2014年下半期・直木賞受賞作家の西さんと肩を並べて登場した又吉さんに、迎えた中居正広も「なんとお呼びしたらよいのでしょう」と困惑を隠せない様子。現在の又吉さんの心境を聞く中で、西さんとは、又吉さんが「ピース」としてブレイクする前から長い付き合いがあったことが明らかとなった。「お話しする一言一言がすばらしかった!」と、又吉さんの一言一句に溢れる才能に西さんは感動を覚えたそう。そこで西さんはまだほぼ無名の又吉さんに自ら自身の作品の帯を依頼したという逸話も登場!スタジオでは当時の帯の文言が発表されるようなので是非注目をしたい。一方、湊さんとは初対面という又吉さんは「作品から受ける印象とは違うとても優しい方」と感激。読書家だという中居も、湊さんや西さんのデビュー逸話などを始め、人となりに興味津々。「たとえば『告白』はどれくらいで書き上げたのですか」「どういう時に作品を書くのですか」と湊さんや西さんを質問責めにしていく。湊さんは「作家になってからの約8年間は記憶があまりない。炊飯器から携帯電話が出てきたことも」といったすさまじい作家の現実を告白!そんな話に又吉さんはこれから自身も歩んでいくことになる作家としての道のりに覚悟を決めたようだ。そして誰もが気になるのは、又吉さん自身はこれから“小説家”と呼ばれたいのか、“芸人”と呼ばれたいのか?というところ。相方であるピースの綾部祐二との“ビミョー”な関係など又吉さんの本音が次々と飛び出す内容となるという。さらに、又吉さん、湊さん、西さんに“SMAPで小説を書くなら”というお題のもと、一人一人を20文字の文章で表現してもらうという企画も!誰についての文章であるかは伏せられており、SMAP自身が誰を指しているか回答していく。果たして又吉さんはどんな言葉でSMAPを表現するのか?そして「小説家の好きなカレー」というオーダーにSMAPの面々はどう応えるのか?又吉さん、湊さん、西さん各作家の個性とSMAPの個性とがスパークするひとときに注目が集まる。「SMAP×SMAP」は7月20日(月・祝)22時15分より放送。(text:cinemacafe.net)
2015年07月20日お笑いコンビ・ピース又吉直樹の小説『火花』が芥川賞を受賞したことを受け、文藝春秋は17日、累計発行部数を104万部に増刷することを決定した。『火花』は、売れない芸人・徳永と、その彼が師と仰ぐ先輩芸人・神谷の姿を通して、「笑いとは」「才能とは」「生きるとは」「人間とは」を描いた、又吉にとって初の純文学作品。掲載された文芸誌『文学界』は、2月号の掲載時から話題となり、異例の大増刷を記録している。選考委員の山田詠美氏は、16日の選考後の会見で「欠点も多々あるが、なにか強いものを感じた。主人公と先輩との関係のまさに"火花"が走るような関係が良く出ていた」と講評。また、「1行1行にとてもコストがかかっている感じがしたという意見もあった」という評価があったことも明かしていた。
2015年07月17日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が6月27日(土)、東京・台場で行われたフジテレビ深夜アニメ「乱歩奇譚 GAME of Laplace」の先行試写会に出席した。長編デビュー小説「火花」が芥川賞にノミネートされるなど“文豪芸人”として話題の又吉さんは、脚本への興味を聞かれると「脚本は難しいと思うし、やりたくない」と即答で否定。それでも「何の責任もなくて絶対にやらなアカンと言われたら『面白くない日常』というタイトルで、事件も何も起こらない普通の日常を書いてみたい。誰も見ないと思うけれど」とリアリズム重視の内容を妄想していた。同作は、没後50年となる作家・江戸川乱歩の持つ幻想的な世界観をアニメーション化。中学校で発生した教師バラバラ殺人事件の捜査に訪れた探偵・アケチの助手に名乗り出たコバヤシ少年が、数々の奇怪な事件に遭遇していく。初回は名作「人間椅子」にインスパイアされたミステリーが展開する。「人間椅子」を原作にしたショートフィルムを製作したことがある程の乱歩ファンという又吉さんは「今回のアニメ版は、原作の設定は一緒だけれど至る所で使い方が違う。耽美的という気持ち悪さが面白いし、登場人物にも惹かれるキャラクターが沢山いて、原作を知っていると『そういう角度できたか』と思うはず」と太鼓判。中性的に描かれるコバヤシ少年については「僕はアニメをほとんど見ないので知らないんですけれど、あれを“男の娘(オトコノコ)”って言うんですか……。勉強になりました」と衝撃を受けていた。また番組プロデューサーから直々に、同番組の“乱歩奇譚クラブ宣伝部長”に任命され、「僕で良ければぜひ!」と二つ返事で引き受けた又吉さんだったが、客席からの拍手がないのを気にしてか「皆さんが『お前か!?』みたいな感じになっているのが気になる」と静かに傷ついていた。フジテレビ深夜アニメ「乱歩奇譚 GAME of Laplace」は、7月2日24:55スタート。(text:cinemacafe.net)
2015年06月27日タレントで作家の又吉直樹が6月20日(土)、都内の書店で「芸人と俳人」(集英社)の刊行記念イベントを行った。又吉さんは著書「火花」が今年上半期の芥川賞候補となったばかり。多くの報道陣が駆けつけるなか、7月16日(木)の発表を前に心境を語った。芥川賞といえば、純文学作家の登竜門として国内で最も注目を集める文学賞。「うれしいですけど…不安もあります」といまの率直な思いを語り、「受賞するしないというよりは、(審査員に)どう読んでもらえるかという期待と怖さがある」と緊張しきり。それでも「いままで好きになった作家さんが、芥川賞に選ばれることも多いので…」と静かに闘志を燃やしていた。実は芥川賞候補になるには、主催の日本文学振興会から意思確認があるそうで、「正直、聞きなれない名前だったので、移動中にお電話をいただいたときは、何かしでかして、偉い人に怒られるんじゃないかと思った」のだとか。又吉さんの俳句入門として、2012年10月号からスタートさせた「すばる」でのコラム連載「ササる俳句 笑う俳句」をまとめた「芸人と俳人」。気鋭の俳人・堀本裕樹さんに弟子入りし、徐々に俳句の面白さに開眼する過程を追い、独自のセンスを生かした20句を超える実作俳句や、書き下ろしエッセイを収録している。「学生時代から興味があって、句集を買うのも好きでした。難しい句もあり『理解したいな』とずっと思っていた。基本的なルールを覚えればすごく楽しいですよ」(又吉さん)、「優秀な生徒さん。吸収が早いし、読書家でボキャブラリーが多いから、(俳句を詠むとき)役に立っているはず」(堀本さん)と良き師弟ぶりを披露していた。「芸人と俳人」は発売中。(text:cinemacafe.net)
2015年06月20日デビュー長編小説「火花」が第28回三島由紀夫賞候補に挙がっていた又吉直樹(ピース)が5月14日(木)、都内で行われた『シンデレラ』のPRイベントに出席。イベント中に「落選」を知ったと言い、「せっかくなので次も書いていきたい」と次回作に意欲を燃やした。イベントが開催された時間帯に、まさに選考会が行われており、報道陣も「まだ結果は出ないのか?」と気もそぞろ。実際、選考には当初の予定を大幅に超える時間がかけられたそうで、又吉さんの「火花」は決選投票の2作品に残っていたのだとか。「編集さんやマネージャーさんが気を使ってくれて、イベントが終わった後で僕に伝えようとしたみたいです。でも、明らかに重い表情をしていたから『あっ、ダメだったんだな』と思った(笑)」と又吉さん。改めて「候補入りは嬉しい」と強調し、「気合いを入れて書いた作品なので、しっかりと読み込んでもらえたのが光栄」と誇らしげ。今後、芸人業と執筆業をどんな割合でやりたいか聞かれると、「いままで通り、芸人10。そしてプライベートで小説を書いていきたい」と抱負を語った。この日行われたのは、シンデレラにまつわるキーワード(12時、魔法、靴など)を使用した“シンデレラ川柳”コンクールの表彰式。又吉さんに加えて、元宝塚歌劇団宙組トップスターの大和悠河が駆けつけ、映画の世界観をイメージした衣装で、会場を沸かせていた。応募総数1,456通を数えた川柳について、「シンデレラの物語に憧れる気持ちと、現実の厳しさがコントラストになっていて、最初は笑いながら読んでいたが、たまに泣きそうになった」(又吉さん)、「働く女性の日々の苦労と、王子様にめぐり合いたい気持ちに共感できた」(大和さん)。大和さんが、又吉さんに「王子様らしいエスコート」を伝授する場面もあり、二人のギャップに笑いが起こっていた。『シンデレラ』は4月25日(土)に封切られ、国内ランキングで3週連続1位に輝き、興収は35億円を突破する旋風を巻き起こしている。全国で公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:シンデレラ 2015年4月25より全国にて公開(C) 2015 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2015年05月14日デビュー小説『火花』がベストセラー快進撃中のピース・又吉直樹さん。空き時間さえあれば、ふらっと本屋に立ち寄るという又吉さんに老舗大型書店の紀伊國屋書店新宿本店で気になった本、相方に読んでほしいものをセレクトしてもらいました。 「読書は生活の一部」という、読書巧者・又吉さんが、今気になる本とは!?「文字いっぱいの本なんて読めませんよ~」という相方の綾部祐二さんにはどのような本をセレクトするのでしょうか!? ■又吉さんの「本選びポイント」 「本のいいところは、『アホでも開くことができる』。これに限りますね。だから知識を得たいっていうよりも、単純に“オモロそうな本”を探しているだけで、自分を楽しませてくれる本を探しに行くことから“読書”は始まっていると思うんです。選ぶときのポイントですか?まず、どんな作品でも最初の1~2行は必ず読みます。そこで好きな雰囲気の文字が並んでいたら、まあ最後まで読めるやろなって。基本的には漢字の多い本が好きなんですけど(笑)。たまに自分の人生にものすごい影響を与える言葉に出合えたりするのも、読書の楽しさの一つですね」(又吉さん) ■又吉さんの「これ、気になった!」 『ツェッペリン飛行船と黙想』上林 曉 「まるで絵を見るような、美しい文章を書く小説家。彼の作品では『星を撒いた街』という短編集やエッセイを読んだことがあるんですけど、この本には未収録の作品もたくさん入っているみたいなので、じっくり味わいたいと思います」。戦後を代表する作家・上林曉の同人誌時代の創作から晩年の随筆まで、125篇を収録。幻戯書房3800円 『太宰治の辞書』北村 薫 「北村薫さんの小説は昔から読んでいて、しかも僕の好きな太宰や芥川について触れる内容だったので興味ありますね。ちなみに『女生徒』という短編の中で僕についても書いてくれてるんですよ」。編集者の主人公が太宰治の『女生徒』の謎に出会ったことをきっかけに、創作の秘密を探索していく≪私≫シリーズ最新作。新潮社1500円 ■又吉さんの「相方に読ませたい本」 『森にすむ人々』前川貴行 「小説を選ぼうと思ったんですけど、アイツたぶん字読めへんから…」と、又吉さんが相方のために選んだのは、動物写真家の第一人者・前川貴行氏による大型類人猿の写真集。アフリカ大陸の密林に生活するゴリラやチンパンジー、東南アジアに棲むオランウータンなど、個性溢れる動物たちの姿に綾部さんは何を思う?小学館2700円 ◇ピース綾部祐二(あやべ・ゆうじ)、又吉直樹(またよし・なおき)BSテレビDlifeのトークバラエティ『ラジオな2人』金曜23:00~レギュラー放送中。又吉さんの著書『火花』がベストセラー快進撃中。 写真・白川青史 ※『anan』2015年5月13日号より
2015年05月07日56万部を突破した三浦しをん氏の同名小説を松田龍平、宮崎あおい、オダギリジョーらを迎えて映画化する『舟を編む』に、ピースの又吉直樹、麻生久美子らが出演することが発表された。その他の写真本作は、ある出版社の辞書編集部を舞台に、新しい辞書“大渡海(だいとかい)”の製作に奮闘する編集者たちの姿を描いた作品。又吉と麻生は、松田演じる変わり者の編集者・馬締光也を中心とした個性豊かな編集部のメンバーと関わる、辞書の装丁デザイナー上田役(又吉)と、『大渡海』をPRする役割を担う女優役(麻生)を演じる。さらに、編集部と共に辞書を作り上げていく登場人物として、宇野祥平、波岡一喜、森岡龍、斎藤嘉樹の名前も発表された。読書家として知られ、執筆活動も行っている又吉は、「辞書を読むのは好きですね。家に国語辞典だけで4、5冊あります」と、広辞苑など多数の辞書を愛用する無類の本好きだという。「今のコンビ名“ピース”も、なかなか思い浮かばなかったので、カタカナ語辞典で適当に開いて指さした単語にしようと思ったら“スカベンジャー”って出て。でも意味を見たら“ウジ虫”って書いてあって、『絶対あかんやん』ってやめたんですけど」と明かす。「日常的に辞書は引いてきました」という又吉は、「辞書作りの人のことまでは考えたことなかったので、すごい面白いなと思いました。辞書作りって、共通認識を作っていく仕事なんですよね。『アイス食べたいけど、太るからどうしよう』みたいな、言葉では言い表せられない、“精神内部で感情がぶつかり合うこの感じ”って思っていたら、『それ“葛藤”やで』って、みんなが一発でわかるように言葉を決定していくイメージ。言葉にならない感情を言っていって、横から言葉にしていくっていうものだと感じました。松田さんとオダギリさんは、やっぱり雰囲気があって声が心地よかったです」と語っていた。『舟を編む』2013年4月13日(土)丸の内ピカデリーほか全国公開
2012年12月19日お笑い界きっての本読み、ピース又吉直樹の本にまつわるエッセイ集『第2図書係補佐』が、この度発売された。劇場「ヨシモト∞ホール」のフリーペーパーへの連載分(2006年~2009年)に新たに書き下ろしを加え、尾崎放哉、太宰治から穂村弘、町田康まで47の作品を紹介している。また、芥川賞作家・中村文則との対談も実現。人気芸人でありながら、よしもとの太宰治との異名ももつ又吉直樹の、独特な世界観を楽しめる『第2図書係補佐』は、一見の価値ありだ。本書「はじめに」より抜粋タイトルは『第2図書係補佐』。「第2」で、しかも「補佐」。僕の役割は本の解説や批評ではありません。僕にそんな能力はありません。心血注いで書かれた作家様や、その作品に対して命をかけ心中覚悟で批評する書評家の皆様にも失礼だと思います。だから、僕は自分の生活の傍らに常に本という存在があることを書こうと思いました。本を読んだから思い出せたこと。本を読んだから思い付いたこと。本を読んだから救われたこと。 もう何年も本に助けられてばかりの僕ですが、本書で紹介させていただいた本に皆様が興味を持っていただけたら幸いです。 第2図書係補佐 著者:又吉直樹発売日:2011年11月22日(火)価格:¥520
2011年11月29日