短編映画の祭典「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」の代表を務める別所哲也が5月23日(火)、小池百合子東京都知事の元を表敬訪問。今年の映画祭で上映される、東京を舞台にしたショートフィルムの完成を報告した。同映画祭は1999年に別所さんらが発起人として「アメリカン・ショートショートフィルムフェスティバル」の名で始まり、2001年より「ショートショート フィルムフェスティバル」、2004年より現在の名称で開催されており、米アカデミー賞公認の映画祭としても知られ、昨年の同映画祭グランプリ受賞の『Sing/合唱』(ハンガリー)は見事、今年の第89回アカデミー賞短編実写部門を獲得した。今年、多彩な東京の魅力を発信するショートフィルムを対象に「Cinematic Tokyo部門」が創設され、244本の応募作の中から9本がノミネート。さらに特別上映作品として、東京都と映画祭がタッグを組んだ「Tokyo Cine-magic」というプロジェクトで、『HOME AWAY FROM TOKYO』が製作され、国内外の俳優、スタッフが参加した。今回の表敬訪問はこの『HOME AWAY FROM TOKYO』の完成の報告と全世界に発信する同作の予告編を小池都知事に見てもらうためのもの。小池都知事と別所さんは、報道陣が見守る中、ガッチリと固い握手を交わした。別所さんは、同映画祭を「世界中の映画人が東京に集う、国際会議のようなもの」と説明し、『HOME AWAY FROM TOKYO』について「海外から日本に来た人々が、東京でHOME――自分の心の家、人として大切なことを見つける話です」と語る。小池都知事は「東京はこれだけ様々な国の食事を楽しんでもらえる街であり、包容力がすごいですから、多くの方に“HOME”と感じていただけるんじゃないかと思います」と応じた。同映画では渋谷のスクランブル交差点が登場するが、小池都知事は東京都が新たに採用したロゴデザインに渋谷のスクランブル交差点をイメージした落款があることを指摘し「ニューヨークでいうタイムズスクエア、ロンドンのピカデリーのような省庁のような場所ですし、海外の人にとってインパクトがある」と嬉しそうにうなずいていた。別所さんは6月に開催となる同映画祭に小池都知事自ら出席することを要請。小池都知事は「スケジュールを確認したうえで」と断ったうえで「ぜひ伺わせていただきたいと思います」と語った。表敬訪問後、会見に応じた別所さんは、改めて本作について「摩訶不思議な映像の中にある、東京の“奥深さ”を体感していただける」とそのその魅力を強調。小池都知事にショートフィルムをおススメするなら?との問いには「9千本を超える作品が集まって、(おススメは)全部です」と語り「都議選前でお忙しいでしょうが、ショートフィルムでちょっとホッとしていただいたり、ベッドタイムストーリーとして寝る前に見ていただければ」とショートフィルムの楽しみ方を語った。ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2017は6月1日(木)より開催。(text:cinemacafe.net)
2017年05月23日主婦の友社はこのほど、『やせる!健康!骨じょうぶ!「和チーズ」ダイエット』(780円・税別)を発売した。同書は、メタボ、骨粗しょう症、むし歯、サルコペニア、認知症予防に効果があると言われる「チーズ」の健康効果を紹介している。東北大学大学院 農学研究科の齋藤忠夫教授が監修した。「チーズは太る」というイメージを持っている人は少なくないが、実はチーズを毎日食べると太りにくくなるという。チーズなどの乳製品の脂肪は、消化過程で分解されやすく体に蓄積されにくいとのこと。ダイエット中に不足しがちなたんぱく質を豊富に含んでいるため、摂取量を増やすことで、食べ過ぎを予防する効果が期待できるという。また、脂肪や糖質の代謝を促進させるビタミンA、ビタミンB2も多く含んでおり、ダイエットの好適食材であるとのこと。米国テネシー大学・ゼメル教授の試験によると、体重100kg前後の肥満者に、さまざまな量のカルシウムをとってもらったところ、カルシウムを多くとった人ほど腹囲が減ったという試験結果が出たという。乳製品を多くとるほど、10年後に肥満になるリスクが少ないという研究結果もあるとのこと。実際に、チーズの啓蒙普及団体であるフランスチーズ鑑評騎士の会シュヴァリエの称号を持つ、小原尚敏さんは、チーズと運動で13kgもの減量に成功したという。同書では、1日70gのチーズを毎日食べてダイエットに成功した小原さん流のチーズダイエットのコツや秘訣も紹介している。また、チーズのカルシウムは吸収率がよいため、骨粗しょう症予防の効果もあるという。チーズに含まれるリン酸カルシウムには、むし歯を再石灰化する働きがあるため、むし歯予防も期待できるとのこと。カビ系チーズは認知症を予防する働きがあることや、75歳以上で急増しているサルコペニア(筋肉減少症)予防にもつながる食材であることも解説している。同書ではさまざまなレシピも紹介。チーズをしょうゆやみそなど日本の調味料や食材と組み合わせ、チーズが苦手な人でも食べられる「和チーズ」という新しい食べ方を提案している。電子レンジで作る「和風チーズシュー」、パリパリ食感の「チーズのり巻きせんべい」はおやつにぴったりとのこと。また、納豆とウォッシュチーズは同じ発酵食品同士で相性がよいという。納豆のみそ汁とウォッシュチーズを組み合わせた「カリフラワーとウォッシュチーズの納豆汁」は、カルシウム補給にもなり、腹もちもよいとのこと。
2017年04月19日東京・表参道にあるセレクトショップ、水金地火木土天冥海にて3月18日から4月2日まで、信楽の陶芸家夫婦の大谷哲也、桃子による個展「大谷哲也と桃子のうつわ 二人展」が開催される。同展では、大谷哲也の作品の中でも人気の高い平鍋をはじめ、夫婦それぞれの器や、茶器も豊富に入荷される。大谷哲也の平鍋は、轆轤で成形されたシンプルで美しいデザインが特徴。収納時の重ねやすさや、洗いやすさなどの機能面も考慮しながら、手づくりの温かみも感じられる。直火にかけられるだけでなく、そのまま食卓に並べても様になるのも嬉しい。また、大谷桃子の植物を絵付けした器は土の風合いを感じる温かさが特徴で、小さな和菓子から日常の食事まで、幅広くマッチする。同展初日となる3月18日は、15時からベロック(BELLOCQ)のお茶と大谷桃子手製の焼きお菓子を楽しめる来店イベントも開催される。【展覧会情報】「大谷哲也と桃子のうつわ 二人展」会期:3月18日~4月2日会場:水金地火木土天冥海住所:東京都渋谷区神宮前5-2-11 H.P.DECO 3階時間:11:00~19:00
2017年02月25日和菓子の型と和紙でオブジェや雑貨を作るアーティスト・永田哲也の展示・販売会「永田哲也展」が、2016年12月26日(月)から2017年1月15日(日)まで、東京・青山のスパイラル・MINA-TOで開催される。永田哲也は、過去に実際に使用されていた物からその形を採集し、新しく三次元の立体作品を制作することを得意とする現代美術家。日常にもっとアートを取り入れて欲しいとの思いから雑貨やインテリアなども幅広く手掛けている。そんな永田の代表作といえるのが、和菓子の型と和紙を使った「KIOKUGAMI 和菓紙三昧」シリーズだ。和菓子を作るときに実際に使用されていた型に、和紙を貼り込み仕上げる。使用する和紙は、茨城県の指定無形文化財に指定されている「西の内紙」。モチーフとなるのは、宝船や松竹梅、鯛などおめでたいものばかりだ。かつて、七五三や結婚といった慶事の際に祝いの気持ちを込めて和菓子を捧げていた日本の風習からインスピレーションを得て作品は生まれている。会場には、手のひらにのせると動き出す「ビクビク」や、立体的な花モチーフのカード「ハナカード」など小物を中心に展開。さらに、絵画作品のように壁にかけて愉しむ大型作品も待望の披露となる。【イベント詳細】永田哲也展会期:2016年12月26日(月)~2017年1月15日(日)※会期は変更になる場合有。※2016年12月30日(金)~2017年1月3日(火)はスパイラル全館休館。会場:MINA-TO住所:東京都港区南青山5-6-23スパイラル1F・和菓紙 吊り飾り 100,000円~・和菓紙 差し飾り 35,000円~・ビクビク 3,500円~・ビョンビョン 2,800円~
2016年12月25日無痛分娩のなかでも「和痛分娩」があるのはご存じですか? 産院によって多少のちがいはあるようですが、私の出産した産院では和痛分娩を行うことができるため、無痛希望だった私は迷わず選びました。今回は、この「和痛分娩」で快適な出産と産後ライフを過ごすことができた私の実体験をもとにレポートします。■私が「和痛分娩」を選んだ理由まわりに無痛分娩をした友人が多かったせいもあり、自然と自分も無痛分娩にしようと考えていました。また、ある友人のひとことも決め手となりました。「病気を患って手術するときに麻酔をしない人なんていないでしょ? それと同じだよ」。というわけで、里帰り出産を予定していた私は、実家から近く、無痛分娩をしている産院を選びました。そこが「和痛分娩」を行っている産院だったというわけです。■陣痛から産院に行くまでの流れは普通分娩と同じ和痛分娩を希望する場合は「バースプラン」をたてる際に選択します。「バースプラン」を提出したら、医師からの説明を受けてから同意書をもらえます。入院時に同意書を提出したら、手続きは完了です。事前入院などはなく、陣痛が開始されてから一般的な普通分娩と同じように産院に連絡。その後、入院セットを持って産院に入院します。陣痛の痛みの自制が効かなくなったころに、麻酔をうちます。予定日を決めて陣痛を誘発する「計画無痛」とちがって、陣痛を感じられる自然の分娩と出産の痛みを軽減する無痛分娩のどちらも経験できました。■多少の陣痛を味わいながらも、リラックスした状態で出産へ 私の出産した産院の「和痛分娩」は自然に陣痛がきてから麻酔をうちます。赤ちゃんのタイミングに合わせての出産となるため、ある程度の陣痛の痛みを伴います。陣痛の感覚が短くなった時点(まだ子宮口は開ききっていません)で、背中に「硬膜外麻酔」を注入。麻酔後はすっかりリラックスして、家族や主人に見守られるなか、普通に会話を楽しめました。子宮口が開いたらいざ、分娩室へ。分娩中は自分でも驚くほど冷静でいられ、いきみはじめてから1時間で出産しました。出産の感覚はありますが、震えるような生みの苦しみはありませんでした。■産後の回復が早く、すぐに子育てをスタートできる麻酔のおかげで体力の消耗が抑えられたことと、体への負担が少なかったことから、出産した翌日には産院を普通に歩くことができました。先輩ママから「産後はとにかくお尻が痛い」と聞いて病院に持参したドーナツクッションも、1回も使わなかったくらいです。出産は産んだらゴールではなく、すぐに子育てがスタートします。体の回復が早いのは本当にありがたいと心から実感しました。私が感じた「和痛分娩」の一番のメリットは痛みを和らげて出産できるという点です。「いつ会えるのだろう」とドキドキしながら待っていたかわいいわが子との対面のとき。人生最大の感動をしっかり味わうことができました。
2016年09月04日「白鳥麗子でございます!」といえば、昭和世代には懐かしの名作として胸を熱くする方も多いだろう。世間知らずの超お嬢さま・白鳥麗子と、庶民の秋本哲也との波乱万丈の恋模様を描いた漫画で、発行部数はゆうに1,700万部を超えた。このたび、20年のときを経て新たにドラマとしてカムバックし、さらには劇場版『白鳥麗子でございます! THE MOVIE』として6月11日(土)よりスクリーンでお目見えになる。秋本哲也役には初代に萩原聖人、2代目に松岡俊介と時代を彩る色男が務めてきたが、3代目として白羽の矢が立ったのが、男性グループ「BOYS AND MEN」、通称“ボイメン”のリーダー・水野勝。ボイメン聖地の名古屋では、現在レギュラーが14本(!)という売れっ子ぶりで、2016年は映画『復讐したい』の主演に続き本作が2作目の公開と、全国区へのブレイクに大手をかけている。水野さん本人は「俺はイケメン“風”なだけなんで」と、いたって謙虚にほほ笑むも、ひとたび芝居のことになると表情を引き締め、作品と役に対する滾る思いをのぞかせた。好評のうちに放送を終了したドラマ版「白鳥麗子でございます!」では、哲也が河北麻友子演じる麗子さまに振り回され、終始フラフラするという、やや情けない男にも映った。そんな哲也について、水野さんは「いやあ、男としてはダメだと思いますよ」と一蹴するも、劇場版ではそんな哲也の成長が見られると話す。「ドラマ版から客観的に哲也を見ていて、『一途にいけよ!』と思っていましたが、劇場版ではだいぶ変わっているので、『ようやく哲也わかったか!』ってうれしくなりました」。哲也の成長した行動のあらわれのひとつとして、とにかく「走る」という動きの演技が挙げられるだろう。麗子を追いかけ、救い、守るためにダッシュをする姿が精悍で清々しい。「確かに、今回走るシーンがたくさんありました。全部麗子さんのために走っているんですよね。麗子のために行動がとれるようになった哲也は、素敵になったなと思いました。愛する人のためだったら、人って何でもできると思うんです」。…となると、水野さんも愛する人のためなら猪突猛進タイプ?「僕は恋愛モードの本気スイッチが入りづらいタイプで、自分で分析すると、熱しにくく冷めにくいんです。スイッチが入ると長いので、実は過去に6年間以上片思いしていたこともあるくらいで(笑)。好きになってしまえば熱いほうかもしれないですね」と、表情をゆるめた。ちなみに、麗子さんタイプは「…苦手(笑)」だそう。水野さんはスカウトされ、芸能界にデビューしてから無我夢中に走り続けてきた。舞台、ラジオ、雑誌、テレビと様々な媒体で活動してきたが、自分の原点は「芝居です」ときっぱり言い切る。「いまグループでいろいろ活動させていただいていますが、僕の核となっているものは演技なので、そこだけは譲ってはいけないと思っているんです」。役者としてのこだわりを聞けば、「人としても役者としても嘘はつきたくないんです。映画やドラマはフィクションかもしれませんが、本気で演じている嘘と、何となく演じている嘘は違うので、嘘だけはつかないように作品と役に向き合っているつもりです」と、熱を帯びて答えた。作品の観方や受け取り方は千差万別だからこそ、全力で今の自分ができるものを届けたいと、さらに水野さんは言葉を重ねた。「観客には100%のものを見せることは当たり前なので、100%のものを見せるつもりでいつも臨んでいます。でも、演技という仕事自体に100点はないので、永遠に勉強していくお仕事だと思っています」。ますますの飛躍に、期待がかかる。(photo / text:Kyoko Akayama)
2016年06月10日日本の“和のあかり”を一堂に集めた「アートイルミネーション『和のあかり×百段階段』展 〜日本の色彩、日本の祭り〜」が、2016年7月1日(金)から2016年8月28日(日)まで、東京・目黒雅叙園で開催される。2015年の開催時には、6万人を動員した夏の人気イルミネーション企画『和のあかり×百段階段』展 。東京都の指定有形文化財「百段階段」を舞台に、全国から「祭り」「アート」「職人」「伝統芸能」の4つのジャンルを中心に、30を超える出展者が一堂に集結。文化財をやさしく照らし出すイルミネーションで、日本ならではの色彩感覚や、あかりの持つ魅力を楽しめる。東北三大祭りである「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」の展示は必見。今回のねぶたは、通常の2倍のサイズとなっており、文化財の華やかな部屋一面に広がる、迫力のある赤鬼や青龍は見る者を圧倒させる。また「仙台七夕まつり」は春夏秋冬を巨大な七夕飾りで表現、伊達正宗をあしらった吹き流しもポイントだ。秋田県「秋田竿燈祭り」の高さ12mにも及ぶ提灯や、都内過去最大展示数となる300匹の金魚ちょうちんが並ぶ、山口県・柳井市「柳井金魚ちょうちん祭り」など、日本各地の祭りが文化財に集うのはこの『和のあかり展』だけ。さらに期間中は、全時間帯で「百段階段」の撮影も出来る。ここでは、妖怪絵師/日本画家・満尾洋之が描く数々の妖怪たちが立体的に展示されるほか、「浦島太郎のアクリル下駄」と名付けられたユニークな下駄や、暗闇に浮かび上がる“和の衣装”も登場。歌舞伎で使用される「連獅子」の衣装は赤と緑の色彩を楽しめる。また、島根県の伝統芸能「石見神楽」で使用されるインパクトのある衣装は、艶めく龍とともに現れ、まるで神話の世界に誘われそうな迫力となっている。【開催概要】「和のあかり×百段階段」展 2016開催期間:2016年7月1日(金)〜2016年8月28日(日)開催時間:・日曜日〜木曜日10:00〜18:00(最終入館17:30)・金曜日・土曜日10:00〜19:00(最終入館18:30)・夜の文化財ガイドツアー 18:15(受付)18:30〜19:30(見学) その後食事入場料:当日券 1,200円/前売券 1,000円(園内前売 800円)、学生600円会場:目黒雅叙園 東京都指定有形文化財「百段階段」住所:東京都目黒区下目黒1-8-1チケット販売窓口:【店頭】目黒雅叙園、ローソンチケット(L コード:35835)、セブンチケット(セブンコード:045-966)、JTB 各店、JTB レジャーチケット(商品コード:0243019/セブン・イレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクス)【問い合わせ先】TEL:03-5434-3140(10:00〜18:00 イベント企画)
2016年05月23日「鏡」、私たちは一日何回目にするでしょうか? 朝起きて顔を洗うとき、化粧ポーチの手鏡、お手洗いにある洗面台の鏡、お店の姿見、駅のホームなんかにもありますね。様々な場面で身だしなみを整えるのに普段から使っている鏡ですが、日本では古来より信仰の対象でした。今回は「和鏡」と「魔鏡」の不思議な歴史と秘密を紐解いていきます。「鏡」の始まり童話『白雪姫』では女王が「鏡よ鏡、世界中で一番美しいのは誰?」と魔法の鏡に語りかける場面がありますね。魔力さえも持つと思われてきた鏡は古くから我々の生活の中で様々な使われ方をしてきました。そんな鏡、起源はどこなのでしょうか?最初に作られた鏡はさすがにまだわかりませんが、確認されているもので最も古い鏡はトルコ中部の遺跡で発見された黒曜石を磨いた6000年前の鏡だと言われています。そして古代メソポタミア、エジプト、ギリシャなどでは銀や銅を磨いた鏡が作られました。その貴重さから鏡は神聖で霊力が宿るものとして昔から世界中で大切にされてきました。また、「mirror」(鏡)の語源は、「mirari」(英語: miracle)奇跡、不思議という意味のラテン語に密接に関連していると言われ、いかに鏡が人々を驚かせていたのかがわかります。 古事記にも登場する「和鏡」とは?日本には弥生時代前期に中国から鏡がもたらされ、当時は宗教・祭祀用具としての意味合いが強かったとされています。皆さんが学校の教科書で見た卑弥呼の鏡「三角縁神獣鏡」(さんかくえんしんじゅうきょう)もそのひとつです。その後、古墳時代には日本でも製造できるようになり有力者の埋葬品として多く使われるようになりました。平安時代後期には、中国からもたらされた唐鏡をもとに製作した鏡「和鏡」が確立しました。そして、日本流の文様の山吹や桜、萩、長尾鳥や鶴、千鳥、雀など自然の動植物が描かれるようになりました。しかし、鎌倉時代に入ると鏡の信仰が薄れ、江戸時代になると細密な図案の描き込まれた鏡や柄のついた鏡、懐中鏡が大量生産され婚礼道具の一部など庶民にも使用が広がりもっと実用的な用途で使われるようになりました。古事記や日本書紀にも登場し、古くから鏡は剣や勾玉とともに祭具として、重要な意味を持って扱われていました。そんな鏡を現在一番身近にみられるところは「神社」です。もともとは、神社にお祀りされる神様には具体的な姿や形は無く、岩や木などに神様が宿ると考えられていて、またその中で鏡も神様が宿る“依代(よりしろ)”の一つと考えられています。 信仰を秘めて守った「魔鏡」神社では神の依代だった鏡ですが、実は江戸時代は、「魔鏡」(隠れ切支丹鏡)が迫害を受けていたキリスト教信者の心のよりどころになっていました。フランシスコ・ザビエルが来日した1549年以降、キリスト教の布教がおこなわれて改宗した(キリシタン)が国内では増えていましたが、1614年に徳川家康による禁教令でキリスト教信仰は禁止されることになりました。続いて1637年に起きた島原の乱の前後からは幕府によって徹底したキリシタンの取り締まりが行われました。当時のカトリック信徒(キリシタン)やその子孫は、国内にカトリック司祭が一人もいなくなった1644年以降、表向きは仏教徒として生活しながら密かにキリスト教の信仰を代々伝えていきました。そんな中でキリシタンたちは慈母観音菩薩を聖母マリアに「見立て」、また一見、普通の鏡にしか見えない鏡に光を反射させることによって、内部に隠されたキリスト像を光で投影することができる「魔鏡」などを使って、明治維新後の宗教の自由まで200年以上も信仰を守ってきました。しかし、キリスト教を信じることが許されると「魔鏡」も必要ではなくなり、ガラス製の鏡が普及したことで、銅鏡自体が衰退し、魔鏡も姿を消し作れる職人もいなくなってしまいました。消えた「魔鏡」を再び 親子が引き継ぐ技術2014年1月、京都国立博物館の発表で、「卑弥呼の鏡」とも言われている古代の青銅鏡「三角縁神獣鏡」の精巧な金属製レプリカを3Dプリンターで製作をしたところ、鏡の背面に刻まれた文様が、光の反射で浮かび上がる「魔鏡」と呼ばれる現象が起きることが分かり、世間を驚かせました。しかし、この再発見よりも前から国内で唯一手作りで魔鏡を作る父と息子が京都にいます。江戸末期の創業で、神社や寺に納める金属製の和鏡を製作する「鏡師」を代々継承してきた山本合金製作所では1974年に3代目山本真治さんが復元に成功しました。その技を受け継ぐ「日本最後の鏡師」と呼ばれる5代目の山本晃久さんに作り方や職人としての思いを伺いました。【山本晃久Akihisa Yamamotoプロフィール】鏡師。1975年生まれ。大学卒業後,国内では数少ない古来製法による手仕事で和鏡・神鏡・魔鏡を製作する山本合金製作所に入る。祖父山本凰龍に師事し,伝統技法を受け継ぎ,神社仏閣の鏡の制作や修理,博物館所蔵の鏡の復元に携わる。平成26年には,安倍首相がバチカン訪問時に,ローマ法王へ贈呈した隠れ切支丹魔鏡を制作。京都神祇工芸協同組合。 「魔鏡」の作り方魔鏡はヘラで模様を施した鋳型に地金(青銅・白銅・銀等)を流しこみ反射させる背面の文様を作り、鏡面側を専用の道具で一か月かけて鏡面を4ミリメートルから1ミリメートルまで薄く削り、硬さの異なる炭を使い丁寧に磨いていくと微細な凸凹が生まれ、そこに光を当てると乱反射して背面の模様を映し出されます。とても緻密で集中力のいる繊細な作業です。削り足り過ぎても魔鏡現象は起こらなくなってしまいます。「魔鏡はなかなか見ることが出来ないかもしれませんが、和鏡は神社などに行けばみることができます。こうして伝統産業にたずさわっていると、よく人に『残してほしいわね』って言われますが、では残すためにどうアクションをするかがすごく大事だと思うんです。だから “伝えたい” んです。必要とされないと絶対に残らないから。必要とされないものは消えていくから、必要であり続けないといけない。残したいと思ってくれる人がいてくれなくては消えてしまう。だから残すにはどうすればいいのか考えます。つまり、人に思ってもらえるようにならないといけないと思う。どうやって儲かるかを考えるのではなくて、どうやって本当に良いものを作るかを考える職人でありたい。工場にはよく修理に昔の鏡が持ち込まれます。作り手の思いや、持ち主が大切に残したいという気持ちをしっかりと汲み取りたい。きっとその時に僕らの技術が生きてくるのだと思う。残したい思い出がある人のために、それを残してあげられる職人でありたいと考えています」山本さんは手作りの鏡の技術を多くの人に見てもらえるようにペンダントの魔鏡作りを始め、色々な場所での実演や工場見学の機会などを作り職人の思いを「伝え」続けています。鏡は古くから不思議な力を持つと世界各地で信じられてきました。様々な歴史や伝承、言い伝えがあります。これから神社や博物館で鏡を見る時、その鏡が何を映し、何を伝えようとしていたのかを考えてしまいます。取材協力/山本合金製作所住 所:京都市下京区壬生川通七条上る連絡先:tel.075-351-2338神具製造,仏具製造,仏壇製造
2016年03月06日写真提供:マリーナベイ・サンズ「ホテルステイ」にフォーカスした旅のすすめをお届けする連載「ホテルから選ぶ わたしの旅」。今回は、3つの高層タワーの上に船型庭園を乗せたセンセーショナルな外観を有するあのホテル、東南アジアを代表するシンガポールの「マリーナベイ・サンズ」をお届けする。写真提供:マリーナベイ・サンズシンガポールで最先端のトレンドを集積し2010年4月に誕生した「マリーナベイ・サンズ」。2500室以上の客室を備えるホテル、60を超えるダイニング、270店あまりの高級ブランドが軒を連ねるショッピングモール、最先端の設備を備えたエキスポ&コンベンションセンター、世界トップクラスのエンターテイメントショーが繰り広げられるシアターにアートなミュージアム、そしてカジノを備えた、至れり尽くせりの総合リゾートだ。オープンして5年を経た今も「一度は泊まってみたいホテル」として世界中のトラベラーから注目されている。そんなマリーナベイ・サンズの色褪せない魅力と最新情報をアップデート!世界随一、天空のオアシスからシンガポールの絶景を味わうサンズ・スカイパーク写真提供:マリーナベイ・サンズ「マリーナベイ・サンズ」と言えば、やはりエキサイティングな要素が詰まった屋上、サンズ・スカイパークが見どころ。展望デッキには誰もが入場可能(有料)だが、インフィニティ―プールの利用は宿泊客だけの特権。空中を浮遊しているかのようなプールでひと泳ぎした後は、国際色豊かで洗練された人々が集まるこのホテルならではのムードを楽しみながら、木陰でトロピカルカクテルを片手にプチセレブ気分を味わって。バー・ラウンジ「CÉ LA VI(セラヴィ)で最高の一杯を楽しむのお忘れなく!写真提供:マリーナベイ・サンズサンズ・スカイパークのバー・ラウンジ「CÉ LA VI(セラヴィ)2015年10月、このスカイパークにニューヨークのセレブリティシェフ、ウルフガング・パックのレストラン「Spago」がオープンした。彼のレストランは、マリーナベイショップスのステーキハウス「CUT」に続いて2店舗目。©TRIPPING! スカイパークにオープンした「Spago」「Spago」は独創的なカリフォルニア料理で知られ、AAAフォーダイヤモンド賞を受賞、ミシュランガイドロサンゼルス版の2つ星も獲得している名店だ。カリフォルニア・ウェストハリウッドやビバリーヒルズでも名を馳せる話題店の進出とあって、シンガポールのグルメシーンはますます盛り上がりそうだ。写真提供:マリーナベイ・サンズ「Spago」の独創的なカルフォルニア料理地上から見上げるだけでは分からない、360度のパノラマ超絶空間を満喫世界水準の快適な客室、癒しのアジアンスパ、最新のジム写真提供:マリーナベイ・サンズ「世界で最も大きなホテル100」にランクインする「マリーナベイ・サンズ」は、客室数2,561室を誇る。ゲストルームの一番の魅力は、やはり床から天井まで一面ガラス張りの窓から望める眺望。シックでモダンな室内の設えは、心をほっと落ち着かせてくれる。写真提供:マリーナベイ・サンズ宿泊客は、スカイパークに自由に出入りできるほか、タワー1の55Fにある「バンヤンツリー・スパ・マリーナベイ・サンズ」やタワー2の「バンヤンツリー・フィットネスクラブ」も利用できる。数々の受賞歴を誇るスパは、トロピカルガーデンをコンセプトに、自然のハーブ、スパイス、アロマオイルを用いたエキゾチックなトリートメントを用意。ジムには、トレーニングマシンやヨガクラスなどの設備も完備。写真提供:マリーナベイ・サンズまたタワー3のエントランス付近にある「フェラーリレンタルカウンター」では、15分SGD298(約25,800円※2015年11月現在)で専属ドライバー付きのフェラーリをレンタルできるサービスがあるのだとか。シンガポールならではの豪遊ぶりを味わってみるのも一興かも?まさに、グルメ天国!多彩なダイニングシーンに目がくらむ国際的に著名なシェフや高級レストラン、カフェやビストロまで写真提供:マリーナベイ・サンズ 「Waku Ghin」シンガポール随一のスケールを誇るダイニングシーンは、ローカルフードからセレブリティシェフによる世界トップクラスの料理まで60以上の選択肢を展開する。日本料理もあって寿司や餃子、ラーメンまである。ここでやはり見逃せないのはセレブリティシェフレストランだ。ダニエル・ブールー(ニューヨーク)の「DB BISTRO & OYSTER BAR」や、和久田哲也(シドニー)の「Waku Ghin」、ゴードン・ラムゼイ(イギリス)の「Bread Street Kitchen」など、一度は訪れたい名店揃い。©TRIPPING! 「Waku Ghin」のパティスリーを販売また、この10月より1階のオールデイダイニング「RISE」のカフェスペースでは、「Waku Ghin」のパテシエ石野泰嗣氏によるパティスリーが販売スタートになったので要チェックだ。総合リゾートならではの充実したエンターテイメントザ・ショップス、シアター、ミュージアム写真提供:マリーナベイ・サンズ 「ザ・ショップス」ザ・ショップスで23:00(金土祝日23:30)まで買い物ができるのは観光客にとって嬉しいメリットだ。ここだけでしか手に入らない限定アイテムもあるから、丸一日かけてショップ巡りを楽しみたい。写真提供:マリーナベイ・サンズ 「マスターカード・シアター」カルチャー好きにおすすめなのは、2つのシアターで上演されるブロードウェイミュージカルやエンターテイメントショー。またアートサイエンス・ミュージアムも立ち寄ってみれば、なにか面白い展示会を開催しているかもしれない。ちなみに12月13日までは、世界を巡回中のエルメス「レザーフォーエバー」を開催中だ。もちろんホテルの外に出れば、超巨大植物園「ガーデンバイザベイ」や往年のシンボル、マーライオンなども徒歩圏内だ。尽きることないシンガポールの魅力と、「マリーナベイ・サンズ」でのユニークな体験を、ぜひ自己流に楽しんでみては?写真提供:マリーナベイ・サンズ 「アートサイエンス・ミュージアム」(text : Miwa Ogata)「ホテルから選ぶわたしの旅」バックナンバーはこちら
2015年11月17日モデルのSHIHOと俳優の別所哲也が10月20日(火)、都内で行われた「SABON Gift Short Film Project」の記者発表会に出席。それぞれ既婚者だが、イベント中に別所さんがSHIHOさんに跪いてプロポーズする一幕があった。同プロジェクトは、SABONのギフトから生まれた物語をショートフィルム化するもので、SABONにまつわる思い出を、公式ホームページで10月15日(木)から12月31日(木)まで募集する。映画的なプロポーズの話題になると、別所さんが跪いてSHIHOさんにいきなり疑似プロポーズを開始。「妻に怒られる。汗が止まらない。芝居でやった事はあるけれど、改めてやるとドキドキ」と恥ずかしがる別所さんの一方で、SHIHOさんは「体がとろけそう。本当に好きになっちゃう。ライティングも最高だし、この映像ください」と大喜びだった。SHIHOさんの夫が格闘家・秋山成勲ということもあり、別所さんは「ダンナさんに呼び出されたら困る」と秋山さんの嫉妬を恐れていた。また、淡い初恋の思い出をテーマにしたショートフィルム「不思議な雑貨屋さん」が上映されると、SHIHOさんは「凄くロマンチックで、記憶が蘇って繋がる瞬間には鳥肌が立った」とうっとりしながら「自分のファーストキスを思い出しました。初恋の相手とこの後バッタリ道端で再会したらどうしよう」と妄想。理想のプレゼントは「何もない日に、夫からふいに花をもらえたら最高。女性なら誰もが喜ぶシチュエーションです」と明かした。(text:cinemacafe.net)
2015年10月20日リーガロイヤルホテル(大阪)のメインラウンジが9月より、新メニュー「和・アフタヌーンティー」と「ロイヤルハイティー」の提供を開始した。「和・アフタヌーンティー」(税込3,500円、10月31日まで限定提供)は、ホテル館内の寿司専門店「すし萬」の押し寿司やひと口サイズの赤飯、黒豆寒天、わらび餅、抹茶マカロンなど、和の食材を用いたメニューの数々を揃えた一品。セットのドリンクは、抹茶、冷抹茶、和紅茶の3種からセレクト出来る。また、17時から提供される1日20食限定の「ロイヤルハイティー」(税込4,800円)では、コーヒー、紅茶に加え、夕食前のアペリティフ(=食前酒)としても楽しめるようワインやシャンパン、ウイスキーなどのアルコール類が揃えられ、トレーの上段には酒に合う日替わりのタパスメニューが用意されている。
2015年09月14日『テラスハウス クロージング・ドア』のブルーレイ&DVD発売記念イベントが19日(水)、東京・お台場夢大陸で行われた。会場には、菅谷哲也、島袋聖南、松川佑依子、小田部仁、今井洋介ら5名が華やかな浴衣姿で駆けつけた。この日、司会者を任された小田部さんは、早速「聖南さん、今日浴衣の下は?」と大胆な質問を投げかけた。「今日は透けないように下に着ています。どうして?てつ(菅谷さん)が一番気になっていたんじゃないの?私の下着事情」と島袋さんに言われた菅谷さんは、恥ずかしそうにしながらも、「僕、この間22歳になったので、割と大人になりました」と返答。今井さんは「俺、30歳なのに思春期だよ、まだ」と言って会場を沸かせた。続いて「彼氏はできましたか?」と小田部さんに聞かれた松川さんは、「ちょっとドキドキしている人はいます」と暴露。少し残念そうな菅谷さんに「てつ大丈夫?」と島袋さんからフォローされる場面も見られた。また、会場に集まった多くのファンの前で今井さんのライブも開催され、「手をつなごう」と「また会おうね」の2曲が披露されることに。ギターが倒れてしまったりとハプニングに見舞われるも、「気分の悪くなった方は、速やかに耳栓をするようにしてください」と、軽快なトークで場を盛り上げた。終了後、側で演奏を聴いていたメンバーから、「思いが伝わってきた」と高く評価されていた。本作は、海が見えるシェアハウスに暮らす男女6人の日々を記録し、2012年10月にテレビ放送をスタートして以来、2014年9月まで、総勢22名の男女が台本のない様々な恋愛ドラマを繰り広げ、多くの話題を集めたリアリティショー「テラスハウス」の劇場版。ディレクターズ・エディションには、未公開カット満載の『テラスハウス クロージング・ドア ディレクターズ・ロングバージョン』が収録。さらに「禁断の副音声版」付き本編DISCに充実の映像が収録された特典ディスクと特製アウタースリーブ、デジパック仕様の完全版。通常版は劇場版本編のみ収録。最後に菅谷さんは、「盛りだくさんの内容になっていますので、よろしくお願いします」としっかりPRを行った。会場では、トークイベント後に購入者対象の握手会も開催され、ファンと交流を深めた。『テラスハウス クロージング・ドア』は8月19日(水)よりセル・レンタル同時発売。(text:cinemacafe.net)■関連作品:テラスハウスクロージング・ドア 2015年2月14日より全国東宝系にて公開(C) 2015 フジテレビジョン イースト・エンタテインメント 東宝 電通 FNS27社
2015年08月19日和コスメショップ「よろし化粧堂」がオープンコスメに関心の高い女性なら、和コスメに興味津々に違いない。7月28日、よろし化粧堂は、和コスメを取りそろえた「よろし化粧堂」が浅草にオープンしたと発表した。日本人の肌にあった日本人のための商品作りにこだわり、和の原料で作られたハンドクリームやリップバームをはじめ、フェイスパックや入浴剤までそろう。注目したいのが「米ぬか洗顔粉」。米ぬかは昔から日本人に愛されてきた美容原料で、「敏感肌の方にも好評です」と店長もイチオシだ。和柄のパッケージも素敵で、雅な雰囲気が漂う。和装袴で記念撮影が人気また、商品を購入した人には特別サービスが。和装袴での記念撮影が楽しめる。和装と聞くと「着付けに時間がかかりそう」と尻込みしがちだが、同店では、わずか3分で着替えが完了!観光客に人気を呼んでいる。店内には商品だけでなく、大正時代を満喫できるコーナーもあり、ちょっとしたアミューズメント感覚で買い物ができるのも嬉しい。プロ用化粧品メーカーの子会社ならではの高品質なのに、お値段はお手頃。自分へのご褒美、また、気の利いた浅草土産を買いに、「よろし堂」に立ち寄ってみてはいかがだろう。(画像はプレスリリースより)【参考】・よろし化粧堂 プレスリリース(@Press)
2015年08月01日東京・オーチャードホールの芸術監督をつとめる熊川哲也が、いま観るべき世界で活躍する日本のダンサーたちを紹介する「オーチャード・バレエ・ガラ」が8月1日(土)、2日(日)の2日間にわたって開催される。出演するのはローザンヌ国際バレエコンクール、モスクワ国際バレエコンクールなどの世界的コンクールで輝かしい成績をおさめ、現在、イギリスやフランス、ドイツなどのバレエ先進国の名門バレエ団で主役に抜擢される精鋭たちばかりだ。総合監修をつとめる熊川に話を聞いた。オーチャード・バレエ・ガラ チケット情報本公演のテーマはすばり、日本のダンサー。日本人が海外で踊ることは、今や特別なことではないが、今回のように世界の第一線で活躍する日本のダンサーたちが、日本で一堂に会することは稀有な機会だ。そういった機会があまりなかったことについて熊川は「(芸術に関して)日本人は海外に目が行きがちなところがあり、海外のものをありがたがる傾向があります。でも今や、ダンスのクオリティに日本人と外国人というボーダーはない時代。グローバルな日本のダンサーが生まれ、海外では活躍しているものの、日本ではなかなかそれを披露する場がありませんでした。今回はそれをブレイクスルーする公演にしたい。スポーツの祭典で日本の皆さんが日本の選手を応援するように、バレエでももっと日本の若き才能たちを応援してほしいですね」とその意義を語った。また、バレエを習うひとにとっては、日本人の体形や文化という条件がある中で、どれだけの技術やクオリティがあれば海外でも通用するのか、その答えがわかる公演でもある。「いまバレエを習う少年・少女たちの延長線上にいるのが彼ら。ケーススタイルというべき自分の将来の姿として、彼らを観てほしい」と、教育としての狙いもあるという。今回の公演はガラ公演のため、ひとつの作品をじっくりと味わうというものではない。「普段はちがう国で活躍するプロのダンサーたちが集まって、およそ10日間という短い期間の中で、全員が集中して作品を作り上げていく。必ずおもしろいものになる。人間の身体がどのように動くのか、その美しさを観てほしい」と公演の見どころを語った。公演は8月1日(土)、2日(日)の2日間、東京・Bunkamuraオーチャードホールにて。チケット発売中。
2015年07月28日俳優として、ラジオナビゲーターとして活躍する別所哲也さんのライフワークのひとつに「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」がある。17年目を迎える今年のテーマは「シネマチック モーメント(映画的な瞬間)」。映画は映像作家たちの人生の“一瞬”を切り取ったもの。映画を観ることは彼らの一瞬を共有すること。だから心が動いていく。長編映画よりもグッと短いショートフィルムはその一瞬がより凝縮され「短い時間のなかにキラッと光るダイヤの原石がある、エスプレッソコーヒーのようにギュッと旨味が詰まっている」と別所さん。彼がショートフィルムに魅了されるきっかけ、またショートフィルムが教えてくれたという人生について、ファッションについて──。──17年目を迎えた「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」。どんなきっかけで主宰することになったのでしょうか。23歳のときにアメリカ映画『クライシス2050』でスクリーンデビューしたのがきっかけで、アメリカと日本を行き来するようになったんです。アメリカにいると「ショートフィルムのスクリーニングがあるからこないか?」って誘われることが多かったんですね。でも、当時の僕は「ショートフィルムは実験的、短くて学生映画のようなもの」という先入観があって、誘われてもずっと断り続けていたんです。それから10年ほど経った頃、アメリカに住む友人が映像作家としてショートフィルムを作って「ハリウッドのメジャースタジオで上映会をやるから観に来てくれ」と言われて。友だちとして渋々、観に行ったんです。10本のショートフィルムが上映されたんですが、どれもものすごく面白くて。コペルニクス的転回といいますか、天動説と地動説ほど自分のなかの映画の概念が変わった瞬間でした。映画って長くなくていいんだ、短くてもこんなに表現できるんだとか、ジョージ・ルーカスやクエンティン・タランティーノなどの監督も、トム・クルーズを始めとする有名俳優たちもショートフィルムからキャリアをスタートしていることを知って、驚くことばかりでした。それが僕にとってのショートフィルムとの出会いです。1997年の出来事ですね。──その2年後の1999年に日本発の国際短篇映画祭「アメリカン・ショートショートフィルムフェスティバル」を主宰することになったというわけですね。その後もいくつかの偶然が重なりまして──友人がサンダンス映画祭に長編映画を出したことを機に映画祭に行ったとき、そこでもショートフィルムの素晴らしさを目の当たりにしたんです。当時はまだ無名だったベン・アフレックや少し有名だったクリスティーナ・リッチ、前線で活躍していたスパイク・リー(監督)らがいて、彼らはごく普通に短編映画について語っていました。そして、1998年の米アカデミー賞では“日本の『シンドラーのリスト』”と言われるショートフィルム、クリス・タシマさんの『ビザと美徳』が賞を取ったんですが、その年は現地からアカデミー賞を伝える番組の司会を担当していたこともあって……そんな3つの出会いが重なったことで「日本でショートフィルム映画祭をやりたい!」と勝手に運命を感じてしまったんです(笑)。──心を動かされたんですね。今ではすっかり定着した映画祭ですが、今年は100の国と地域から集まった5,000作品の中から選ばれた200作品を上映。どんなふうに映画を選んで観たらいいのでしょうか。ショートフィルムの尺は25分までと決まっていますが、短いものだと2、3分の作品もあります。200作品はいろいろなプログラムとして上映されるので、興味のあるプログラムを選んで観るのもいいですし、特に観て欲しいのはオフィシャルコンペティション。米アカデミー賞につながる、今は無名だけれどこれから有名になる映画の原石をみなさんで発見してほしいんです。あとは、ポーランド、ブラジル、スウェーデン、フィリピンなど世界各国の映画を観る機会はそう滅多にないので、こういう国でこういう映画が作られているんだと、映画を通じて旅をしてほしいですね。最新のアカデミー賞受賞作やノミネート作品をまとめて上映するプログラム、ファッションとショートフィルムがコラボしたプログラムなど、たくさんのメニュー(プログラム)があるので、レストランでメニューを選ぶように映画を選ぶことを楽しんでほしいです。──今年からのプログラム「ファッションショートプログラム」も楽しみです。また、多くの中から自分にとっての選りすぐりのものを選ぶことは、洋服選びにも通じると思います。洋服を選ぶとき、別所さんが大切にしていることやこだわりはありますか。今日は“スマート・カジュアル”がテーマということでしたので、ブルーを差し色にコーディネイトしてみました。映画祭のような公式の場はわりとダークでベーシックなものが多くなってしまうので、タイ、チーフ、カフスで変化をつけたり、あとは足もと、靴にもこだわっています。洋服選びは楽しいですね。そう思うきっかけもやはり映画でした。ハリウッド映画に出たときに言われたことなんですが、その人がどんな人かを想像するとき、その時に着ている洋服やファションがその人の人となりを表す情報になると言われたことがあって。それから気にするようになりました。また、洋服を選ぶときは自分の価値観と向きあう時間でもある。デザインだったり、肌触りだったり、着心地だったり……自分が何に惹かれているのかを知ることはとても大事だと思うんです。そうやって惹かれるものがあって選んだ洋服のなかには、何年経っても着続けているものもあります。20歳のときに買った「Schott(ショット)」のライダーズの革ジャンはいまだに着ています。かれこれもう30年も着ていますね(笑)。時代時代の流行りを取り込むのも楽しいですけど、繕いながら経年変化を楽しむ、洋服に想い出を刻んでいくのもいいですよね。──そう思います。洋服に想い出が刻まれるように、映画館で観た映画の“一瞬”も誰とどんな状況で観たのかなど想い出として刻まれますよね。そうですね。今はインターネットでも映画を観ることのできる時代で、それはそれでアリだし、そうやってショートフィルムをどんどん観てほしいんです。ただ、映画祭にはそれとは違う感動がある。映画って、暗闇の中で大きなスクリーンに光の絵の具で作られたものが映し出される魔法みたいなもの、映像作家のその時の想いが真空パックされたようなもので、昔はフィルム、今はデータなのでハードディスクですが、それらに光があたることで物語が動き出す。すごくロマンチックな時間なんです。そんな不思議な魔法を映画祭で体験してほしいんです。──最後に、映画祭の主宰者であり、俳優としての活動もあり、ラジオナビゲーターとしても毎日活躍している別所さんのその活力は一体どこから湧いてくるのでしょうか。僕は、人間は生きている間はずっと「オン」の状態で「オフ」になる感覚はないと思っているんです。というのは、旅をしたり家族と過ごしたりする時間は仕事を基準にすると確かに「オフ」ですが、プライベートな時間としては「オン」なんです。そして、ずっと「オン」でいることによって泣いたり笑ったり驚いたり……いろんな感情が動く。本当に素晴らしいことです。それを日々感じることが活力に繋がっているのかもしれないですね。
2015年06月08日「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015」(SSFF & ASIA)の代表を務める俳優・別所哲也が6月3日(水)、舛添要一・東京都知事を表敬訪問。東京都は同映画祭の若手育成プログラムに協賛しており、会談では互いの協力関係を確認し合った。今回で17回目の開催となる本映画祭は、「ショートフィルム」という映像ジャンルを日本に紹介するため、米国俳優協会(SAG)の会員でもある俳優の別所哲也が創立者として1999年に東京・原宿で設立。米国アカデミー賞公認映画祭として認定されたことにより、グランプリ作品が次年度のアカデミー賞短編部門のノミネート選考となる。また、若手育成を目的に、東京都が協賛する「ショートショート フィルムフェスティバル アジア(SSFF AISA)」は12回目を数える。舛添知事は「2020年の東京オリンピック、パラリンピックはスポーツの祭典であると同時に、文化の祭典でもある。ぜひ映像で応援してほしい」と協力を仰ぐと、別所さんは東京都の皆さんと協力しながら、オリンピックイヤーには国際的な映像の祭典にして、文化的発信、そして観光的な発信をしていきたい」と抱負を語った。同映画祭では観光PRを目的とした「観光映像大賞」も実施しており、「観光映像はまさにショートフィルム。世界中に日本の良さを紹介できれば」(別所さん)、「ぜひ才能ある方に、誰も気づいていない日本の良さを紹介してほしい」(舛添知事)。この日はイメージキャラクターである「旅もじゃ」も駆けつけ、舛添知事から「ぜひ2020年を前に、日本各地の良さを頑張ってPRしてほしい」とエールを受け取った。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015」は6月4日(木)開幕。(text:cinemacafe.net)
2015年06月03日昨年9月に終了した番組『テラスハウス』に出演していた菅谷哲也と島袋聖南が11日、都内で行われた映画『テラスハウス クロージング・ドア』(2月14日公開)のトークイベントに出席した。おなじみのテイラー・スウィフトのテーマ曲に乗って登場した2人。お互いの第一印象について、菅谷は「すごい、クールな女性だと思いました。けど、だんだん日を追っていくごとに、いい意味でイメージが崩れてきたなと思いましたね」と振り返ると、島袋は「すごい子犬のようなかわいらしい子だなって。赤ちゃんみたいだなと思いました。今はすごいお兄さんになりましたね」と当時の印象を語った。また共同生活をしてみたいかという質問に、出演したメンバーの中でもっとも長くテラスハウスに住んだ経験を持つ菅谷は、「それはどうかな(笑)。今度は、一人の時間も大切にしたい」と回答。番組終了後の日々が描かれる映画については、「テレビでは、ほかのメンバーがどこで何をやっていたか、どんなことをしゃべってたのかがわかったんですけど、映画だとそういうのがわからないので、かえって新鮮でした」とテレビ番組との違いに触れた。また当日は、抽選で選ばれた6人が、車のトランクを開けて座る「テラスハウス乗り」を2人と再現できるフォトセッションも行われた。ファンとともに撮影後、「距離が近いのでドキドキしますね。2人の距離が縮まるという意味でもいいですよね」と島袋がコメントすると、菅谷が「(湯川)正人くんと聖南さんがやったのが最初じゃないかな! それからテラスハウスの文化みたいになりましたね」と、そのルーツを明かした。最後は、映画を多くの人に楽しんでほしいと呼びかけ、笑顔でファンたちに手を振り別れを告げてイベントは終了した。2人は公開初日となる14日に、TOHOシネマズ日本橋をはじめとする7劇場を回り、バレンタイン公開を記念した"バレンタインフラワー"の手渡しプレゼントも行う予定。
2015年02月13日江崎グリコは2月10日、大人のためのチョコスナック「和織り抹茶」「和織りさくら」を発売する。○抹茶や桜の焼き菓子をチョコレートでコーティング同商品は、和素材の上質な味わいを楽しむ大人のためのチョコスナック。愛知県西尾産のほろにがい抹茶や、ほんのり香る桜葉エキスパウダーを使用した焼き菓子を、優しい甘さのチョコレートで全面コーティングした。各3袋入。「和織り抹茶」は通年販売。「和織りさくら」は3月頃までの限定発売。価格は各オープン価格(希望小売価格各200円・税別)。
2015年02月01日俳優の菅谷哲也、モデルの島袋聖南が30日、神奈川・川崎大師で、映画『テラスハウスクロージング・ドア』のヒット祈願を行った。2月14日から全国公開される本作は、フジテレビ系で放送されたリアリティーショー番組『テラスハウス』の劇場版。シェアハウスに住む男女たちの日常生活や恋模様を追った内容で、劇場版では、最初から最後までテラスハウスに住み続けた"てっちゃん"こと菅谷を中心に、新たな住人たちの生活、卒業メンバーたちの人生を映し出していく。あいにくの冷たい雨の中、関係者らとともに境内でお護摩をうけた菅谷と島袋は、真剣な表情でヒット祈願。祈願を終えた菅谷は、「健康でいられますように」と絵馬に書き、「心を込めて祈ったので、ヒットして欲しい」ときりっとした表情を見せた。一方、「結婚出来ますように」と書いた絵馬を照れながら披露した島袋は、「気が引き締まった感じがしました。まだ観ていないので、私たち自身も楽しみにしてます。楽しく観てくれればうれしい」と公開へ向けてアピールしていた。
2015年01月31日江崎グリコは1月27日、「ポッキー和ごころ<北海道あずき>」を全国で発売する。同社は2014年秋、和のおいしさにこだわったポッキーのシリーズとして、「ポッキー和ごころ<宇治抹茶>」を発売した。今回、同シリーズの第2弾として、日本では古くから親しまれている和の素材「あずき」を使用した同商品を発売する。北海道産あずきを使用したプレッツェル、クッキークランチを、まろやかなミルクチョコレートでつつんだ。かむほどにあずきのコクと香りが広がり、深みのある味わいが楽しめる。パッケージも和をテーマに、質感のあるシンプルでスタイリッシュなデザインとした。価格はオープンで、希望小売価格は280円(税別)。
2015年01月22日フジテレビの人気リアリティ番組「テラスハウス」に出演し、一躍人気者となった“てっちゃん”こと菅谷哲也の素顔に迫ったDVD「裸の時間~若き才能~ 俳優・菅谷哲也」の発売を記念し、1月10日(土)にトーク&握手会を開催。イベント前に菅谷さんが報道陣の取材に応じた。菅谷さんは「テラスハウス」出演をきっかけに、俳優としてドラマ「ラスト・シンデレラ」、映画『ハダカの美奈子』、舞台「タンブリング FINAL」などに出演。このDVDでは「テラスハウス」以上に菅谷さんにカメラが密着し、連日の仕事の様子やプライベートでの姿を捉えている。DVDの中には菅谷さんが「タンブリング」で共演した須賀健太と焼肉屋で語り合う姿なども収められているが、普段から須賀さんとは仲が良いそう。また「テラスハウス」で一緒の時間を過ごした面々とも番組終了後も時折、顔を合わせて食事などをしていると明かした。元々、菅谷さん自身は人見知りとのことで、この日も報道陣を前に質問に答える様子も少し照れくさそう。「少しは直ってきた…」と明かしつつも、先述の須賀さんとの焼肉屋でも「須賀くんの方が喋ってるのが多いんですよね(笑)」と少し申し訳なさそう。この日のトーク&握手会で、一昨年の写真集発売以来、久々にファンと直接触れ合うこととなるが「ちょっと緊張しています…(笑)」と胸の内を明かした。ちなみに、シェアハウスを出て以降は「普通に独り暮らしです。人並みに暮らしてます…オシャレな家ではなくなりましたが(笑)」とのこと。この正月は地元でのんびりと過ごしたそうだが、声を掛けられることも増えたのでは?と思いきや「うちの地元は狭いのでそんなこともなく…前から知ってる人が多いので。(握手やサインを求められることは)全然なかったです。ちょっと寂しいですね」と苦笑交じりに語った2月14日(土)のバレンタインには、「テラスハウス」の“その後”を映し出す劇場版『テラスハウス クロージング・ドア』が公開となるが、改めて「テラスハウス」について「2年間出させていただいて、あの番組があって、いま自分はここに立たせてもらっている」とその存在の大きさを口にする。終了に関しては「寂しい気持ちもあるけど巣立つ感じ」とも。「“テラスハウスのてっちゃん”を卒業していけるようにしたい」と俳優として新たな境地を切り拓くことへの意欲を見せる。ちなみに現在、恋人は?という問いには「いえ、相変わらず(苦笑)」と赤面。好きなタイプの女性の性格や外見について「誠実」や「目力がある」などの要素を挙げ「女優さんでいうと、以前から真木よう子さんのファンです」と明かす。最後に改めて今回のDVDについて「『テラスハウス』よりももう一歩踏み込んで知ってもらえると思います」とアピールした。「裸の時間~若き才能~ 俳優・菅谷哲也」は発売中。(text:cinemacafe.net)
2015年01月10日「ゆくゆくはショートフィルムの監督の中から1億円プレイヤーが誕生する」――。それは別所哲也が自ら代表となって国際短編映画祭を創設して以来、十数年にわたって言い続けてきたことである。10年前、いや5年前でも人はそんな言葉を夢想と笑ったかもしれない、だがいまや、それは決して夢物語ではなく、近い将来に十分に実現可能な目標と言える。それくらい、ここ数年でショートフィルムを取り巻く環境は激変した。スマートフォンや携帯型タブレットが普及し、どこでもインターネットに接続できる環境も整備され、ショートフィルムのみならず、海外ドラマや映画、TV番組に、スマホで撮影されたちょっとした面白映像まで、人々の生活と映像が深く結びついた。別所さんが創設以来、文字通り我が子のように育て上げてきた映画祭は「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」として年々、盛り上がりを増している。こうした変化に伴い多くの企業が、自社のブランディングの方法として、これまでの15秒、30秒の短いCMとは異なるショートフィルムの製作に力を入れるようになった。「Lexus Short Films」はそんな試みの先駆的存在。「LEXUS(レクサス)」と米独立系スタジオの大手「ワインスタインカンパニー」が協同で有望な若手監督のショートフィルム製作を支援しており、レクサスが掲げる“Life is Amazing”をテーマに今年も「Market Hours」(ジョン・ゴールドマン監督)、「Operation Barn Owl」(大川五月監督/落合賢脚本)の2作品が制作された。今年はSSFF & ASIAにおいてワールドプレミア上映も行われたが、この十数年のショートフィルムの興隆を見守ってきた、いや、自ら先頭に立ってその発展に寄与してきた別所さんに「Lexus Short Films 2014」の魅力からショートフィルムの変化、そして今後についてじっくりと話を聞いた。アメリカでショートフィルムに出会い、1999年に映画祭を始めたが「名刺にちょうどメールアドレスが入り始めた頃かな?」と別所さん。もちろん、映画をインターネットで見ることなどまだなかったが、それでもIT技術がこの業界に大きな影響を与えるという“予兆”は感じていたという。「その少し前、97年ごろかな…ハリウッドで、音声コンテンツの次は動画コンテンツだ!ネットという新たなウィンドウで映像をどう扱うべきか?そこでどうコンバートしていくか?ということを映画のプロデューサーも、テクノロジー側も、ファイナンス側も真剣に議論していた。ロバート・レッドフォードが主催するサンダンス映画祭に、シリコンバレーの資金がついて、IT関係の人間が大挙してやって来ていて、そうした予兆は何となく感じてはいましたね」。「映画も産業やテクノロジーと表裏一体。21世紀に入って映画もその在り方を自問自答してきたし、企業も広告とはどうあるべきかを自答し続けてきた」と語るが、その中で「Lexus Short Films」のような企画が生まれることは「必然だった」とも。「自動車であれ、他の産業であれ“ものづくり”というのはそこにデザインやアート、普遍性というのを必ず追い求めていくものです。映画もまた時代を“真空パック”する存在ですが、その意味で、洗練されたラグジュアリーブランドである『レクサス』が新たな才能やクリエイターを引っ張り上げ、新しい表現を模索し、新たな時代の“映像未来予想図”を示していくというのは必然でしょう。まず一義的に、レクサスは若いクリエイターを支援するけど、そこで生まれるデザインや創造性の力が、最終的にレクサスが追い求めるライフスタイル――Life is Amazing―――を実現する原動力となる。単なる芸術振興を超えた新たなパラダイムを提示していると思います」。16年前を思えば、隔世の感があるが、別所さん自身は「想像していた以上に変わった部分もあるし、もっと進むと思っていたところもある」と語る。時代と共にショートフィルムの世界も「いまなお模索中」であるという。「既に長編映画とショートフィルムという“二極化”ではなく、“多様化”の時代になってます。編成にとらわれない中編も増えていくでしょう。時間とコストの関係性も変わっていき、10分の映像に1億を投じることもあれば、2時間の作品をよりリーズナブルに製作し、それが大ヒットするということも増えると思います。ショートフィルムに関しては、1億円プレイヤーの実現もそうですが、4コマ漫画の連載で生活する漫画家がいるのと同じように、ショートフィルムというものがよりジャンル化され、当たり前の価値として存在するようになって欲しいと思います」。映画を「作る」デバイスと「見る」デバイスの革新に加え、SNSの普及など、その間の部分に関しても「“流通革命”と言うべき大きな変化が起きている」とうなずくが、その中で映画祭の果たす役割も大きく変わってきた。「映画祭というのは、究極の“価値づけの装置”、ランキングプラットフォームだと思う」と言葉に力を込める。「映画、映像が持つ価値をいかにストーリーテリングし、観客に伝えるか?観客に新たな価値との出会いを提供すること、それが映画祭の役割。とはいえ、20世紀型の映画祭ではもうダメ。リアルなイベントと結びつきながら、21世紀のネットワーク型映像映画祭としてネット上で大きくなっていくと思います。その中で、『いいね!』といった評価をシェアしたり、オーディエンスアワードのような観客の支持で良いものを選んでいく“共感メディア”として存在することも求められるし、一方で、キュレーターの時代と言われる現代だからこそ、専門的な目で批評することも映画祭の存在する意味だと思います。なかなかいまの日本では、映画にせよ本にせよ、本気でクリティック(批評)するという文化が少ないと思いますが、そこで戦い、議論し、考え方や価値観、地域性などをあぶり出していくという役割も果たせたらと思います」。とここまで“映画祭代表”として、ビジネスマンとして、ショートフィルムについて語ってもらったが「Lexus Short Films 2014」で発表された「Market Hours」と「Operation Barn Owl」の2作に話が及ぶと、急に別所さんは俳優、いや、ひとりの映画ファンの顔になり、愛情あふれる言葉が口をつく。「どちらもほのかなラブストーリーで、片想いを描いてますが、『Market Hours』が心の中の声を表象化していくのに対し、『Operation Barn Owl』は日本、アジア的な間を大事にして心の声を表情や佇まいで見せてくれます。両作品とも、良い作品が持つセリフや映像、構成上のダブルミーニング、トリプルミーニングを巧みに使っていて、本当にクオリティの高い作品に仕上がっていると思います。何度も観ることで細部にわたるミルフィーユのような重層的な構想や意味づけがジュワっと味わい深く出てくるので、じっくりと堪能していただきたいです」。(text:cinemacafe.net)
2014年11月06日キリンビールは同社のチューハイ・カクテルブランド「氷結」シリーズにおいて、「和梨」「アップルヌーヴォー」を11月4日(火)より期間限定で発売開始した。「和梨」は福島県産の和梨果汁を、「アップルヌーヴォー」は東北産りんご果汁を使用している。なお、新商品の発売に先立ち、和梨の産地である福島と東京の2会場でサンプリングイベントを実施。合計約4,000名の方に新商品のテイストを味わってもらったという。出発式となる福島のイベントでは福島県農林水産部長 畠利行氏が登壇。「風評被害払拭にはまだ至っていない所もあるが、とてもおいしく出来上がっているので、氷結を通じて福島県のPRとなれば」と、同商品への期待を語った。一方、東京のイベントでは商品サンプリングのほか、福島県の和梨生産農家に対するメッセージを収集。「美味しい梨をありがとう!」「上を向いて歩こう!東北の皆様!」といったメッセージを、11月6日(木)に福島県庁に届ける予定だという。同社によると、各地域のこだわりの果実でつくった氷結の発売により、地域の活性化を支援し、ブランドを通じて果実の魅力を全国へ伝えていくとしている。
2014年11月04日赤坂エクセルホテル東急は11月1日より、レストラン「赤坂スクエアダイニング」にて提供の「和 アフタヌーンティー」メニューのリニューアルを実施する。○より"和"にこだわり、洗練された透明な三段重に盛り込んで提供これまでも、繊細な和食・スイーツを盛り込んだ内容で女性を中心に好評を得ていた同メニューを、さらに"和"に特化した内容とすることで、一般的なアフタヌーンティーとの差別化を図った。手まり寿司、和素材のロールサンドや、マカロン、プリン、フィナンシェなどを取りそろえ、1人分を三段重に盛り込んでいる。また紅茶にもこだわり、TWG(本店:シンガポール)の茶葉を使用。スタッフが試飲を重ね、これらの料理やスイーツに合う紅茶を用意するという。提供期間は、11月1日より。提供時間は14時~17時で、要予約。場所は、赤坂エクセルホテル東急3階「赤坂スクエアダイニング」(東京都千代田区永田町2-14-3)。料金は1人2,900円(税・サ込)で、オーダーは2名より。
2014年10月23日『テラスハウス』(フジテレビ系)に出演中の菅谷哲也、OGの今井華、住岡梨奈や、叶姉妹の妹・美香、モデルの秋元梢らが28日、東京・日本橋の江戸桜通りで行われた『トランスフォーマー/ロストエイジ』(8月8日公開)のジャパンプレミアに登場した。日本橋の江戸桜通りを完全封鎖して行われた『トランスフォーマー/ロストエイジ』のジャパンプレミア。50mに渡って敷かれた赤と青のオプティマスカラー仕様のカーペットには、来日を果たしたヒロイン・テッサ役のニコラ・ペルツ、その恋人・シェーン役のジャック・レイナーのほか、多くの有名人たちが登場した。はじめに、俳優の真剣佑が、モデルの秋元梢、石田ニコルと、『テラスハウス』に出演中の菅谷哲也は、モデルの鈴木あや、植野有砂と共に登場。続いて、『テラスハウス』に出演していたモデルでタレントの今井華、シンガー・ソングライターの住岡梨奈が姿を現した。そして、ジャパンプレミアの特別ゲストで、「トランスフォーマー30周年記念大使」を務める武井壮と、吹き替え版でヒロイン・テッサの声を演じる中川翔子が、浴衣姿で登場。叶姉妹の妹・美香は、胸元を強調したセクシードレスでカーペットを歩いた。さらに、『トランスフォーマー/ロストエイジ』コスプレコンテスト参加者も、オプティマスやバンブルビーに扮した自慢のコスプレ衣装を披露。北海道・旭川市のキャラクター・あさっぴーも参加し、今回特別に用意したオプティマス衣装を初披露した。
2014年07月29日鬼才・中島哲也監督の最新作『渇き。』の完成披露試写会6月9日(月)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催。主演の役所広司を始め、共演の小松菜奈、清水尋也、橋本愛、國村隼、オダギリジョー、中谷美紀、中島哲也監督が舞台挨拶に勢揃いした。原作は、第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した作家・深町秋生氏の推理小説「果てしなき渇き」。酒飲みのロクデナシな父親・藤島(役所さん)が、謎の失踪を遂げた才色兼備の娘・加奈子(小松さん)を見つけ出そうと独自の調査に乗り出すが、やがて知られざる娘の正体が浮かび上がってくる。キャスト陣は、それぞれ演じた役柄を表した漢字2文字のパネルの前に立った。役所さんは「狂犬」の文字をまじまじと見つめ、「宣伝部、なかなか良い名前付けるね(笑)。クランクインする前にこの言葉をいただいていたら、もう少し良いお芝居できたかな?初めてこういうキャラクターを演じさせてもらって、非常にチャレンジだったけれど良い経験になった」とご満悦。一方、「畜生」と書かれたパネルに首をかしげたオダギリさんは、「この言葉、声に出していいのかな……」と戸惑い気味だった。中島監督に大抜擢され、本作で銀幕デビューを果たした小松さんは、「天使?」とクエスチョンマークの付いた謎の役どころで「天使か悪魔かって言われると悪魔かもしれないけど、天使の部分もあったり、人を惹きつける不思議な魅力を持った役」と捉えていた。操り人形の意を持つ「傀儡(くぐつ)」という言葉通り、加奈子に翻弄される気弱な少年を演じた清水さん。この日15歳の誕生日を迎え、R15+指定の本作も鑑賞できる年になったが、「友だちにも観てほしいけれど、観ない方がいいよ、とも思う(笑)。観る直前に『覚悟はできたか?』と確認は取るかな…」とあまりの衝撃作に圧倒されていた。壮絶な現場だったことで知られる『嫌われ松子の一生』以来、約9年ぶりに中島監督作品に戻ってきた中谷さんは、「中島監督から『今日は悪口は言わないように』と言われている(笑)」と口裏合わせを暴露しながら、「思い返すと監督に助けられたことばかり。今回も雪山に放り出されたシーンで100テイクはいくかなと覚悟していたけれど、1~2テイクで終わった。優しいところもある」と頬をゆるめていた。小松さんも、「中島監督は噂では怖いと聞いていたけれど、私を緊張させないように気をつかってくれていた。優しいクマさんみたいな方ですね」と意外にもほんわかとした印象に驚き。すると、前作『告白』に続いて中島組に参戦した橋本さんも「クマのイメージ。現場も気持ちいい」と“鬼”監督と思われがちな中島監督の誤解を解き、中島監督もほっと安堵の表情を浮かべていた。『渇き。』は6月27日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:渇き。 2014年6月27日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開(C) 2014「渇き。」製作委員会
2014年06月10日(画像はニュースリリースより)「ファミリーメディカルチェア和(なごみ)FMC-X500」2014年6月、ファミリーイナダ株式会社は「ファミリーメディカルチェア和(なごみ)FMC-X500」(以下「和」)を販売開始します。「和」には、マッサージチェア専業メーカーの同社が日本が生んだ和の心、ぬくもりのあるおもてなし、感謝の気持ちを具現化したさまざまな機能が搭載されています。最新メカ「アクティブエアサスペンション」とシリコン素材のもみ玉の採用により、身体に沿ったより深い体感と、人の指のような粘りのあるもみ感を追求。また新開発の「アジャストセンサー指圧点自動検索システム」により、使用者の指圧点を的確に自動で検索し、35種の多彩な手技からなるメディカルプログラムが指圧機能を制御します。実売価格は20万円前後となる予定で、同社は初年度販売目標を2万台としているとのこと。コンパクト化、軽量化にも成功広範囲に首、肩、背、腰をもみほぐせる機能をもちながら、サイズにおいては幅67cm、奥行き126(173)cm、高さ98(66)cmとマンションにも設置可能な大きさを実現しました。また同社の従来機種の重さ75kgと比べて約50㎏と、大幅な軽量化にも成功しています。【参考リンク】▼ファミリーメディカルチェア和(なごみ)新発売!▼ファミリーイナダ株式会社ホームページ
2014年05月01日『嫌われ松子の一生』『告白』の中島哲也監督が、役所広司を主演に迎えた新作映画『渇き。』がすべての仕上げ作業を終えてついに完成し、7月4日(金)から公開されることが決定した。その他の情報本作は、“第3回このミステリーがすごい!大賞”を深町秋生のデビュー作『果てしなき渇き』が原作。突然、失踪してしまった優等生の娘を、元刑事の父親が捜索するうちに想像もしていなかった事態に巻き込まれていく姿を描く。主人公の元・刑事、藤島昭和を役所が、娘の加奈子役を新人の小松菜奈が演じ、妻夫木聡、オダギリジョー、中谷美紀、二階堂ふみ、橋本愛が共演する。本作は昨年末にクランクアップし、夏の公開を目指して仕上げ作業が行われていた。先月初旬に開催された配給会社GAGAのインアップ発表会に登場した中島監督は「今までの僕の作品ともまったく違う映画になりそうなので、ハラハラドキドキしながら仕上げの作業をやっている最中。きちんと映像化できれば、今までにない相当新しい映画となって、面白くお客様に観て頂けるんじゃないかなと思う」と宣言していたが、映画はこのほど完成。これまでの中島作品の衝撃を上回る過激なエンターテインメント作品になっているという。前作『告白』が大きな反響を巻き起こした中島監督の“次の一手”となる本作には、制作発表時からネットなどで期待のコメントが多くあがっており、7月の公開時にはこれまで以上の盛り上がりを見せることになりそうだ。『渇き。』7月4日(金) TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国ロードショー
2014年04月04日東京・新国立劇場 中劇場にて今夏上演される舞台『激動-GEKIDO-』で、水川あさみが舞台初主演を務める。共演の別所哲也とともに、作品にかける思いを訊いた。舞台『「激動-GEKIDO-」川島芳子の物語』チケット情報過去に共演経験もあり、取材開始直後から打ち解けたようすを見せる水川と別所。まず別所が「あさみちゃんは何の色にでもパッと飛び込んでいける、チャレンジ精神豊富な女優さん。しかも本当に明るい人なので、今回も現場のムードメーカーにとどまらず、主演として作品そのものを引っ張っていってくれると思います」と切り出すと、水川は「怖い~」と苦笑い。水川は別所について「何でも包み込んでくれる、懐の大きい方」と表し、「別所さんがいてくれてとても安心ですし、いろんなことを勉強させてもらいたいです」と、別所に全幅の信頼を寄せる。本作で描かれるのは、“男装の麗人”として一世を風靡しながら、最期にはスパイとして中国で処刑された川島芳子の生涯。その芳子を水川が、芳子の養父であり、芳子への複雑な愛に苦悩する川島浪速を別所が演じる。水川は「女性っぽさと男性っぽさ、その二面性みたいなものがとても面白い。謎の多い女性ではありますが、それがまた彼女の魅力にもなっていて…。芳子という女性の切なさ、芯の強さみたいなものを、観た方に伝えられたらなと思います」と抱負を明かす。また浪速という男について別所は、「芳子に対して、愛情と憎しみが入り混じっている。自分が育てたのに、出来が良過ぎると逆に嫉妬してしまうというか…。さらに浪速を始め、芳子を取り巻く人々がどういう時代を生き、なぜこんなにも“激動”だったのか。演じることを通して、体で感じていきたいです」と、作品に対する期待感を募らせた。今年30歳を迎える水川。8年前の初舞台について「あまり面白みを見出すことができなかった」と振り返るが、「新たなチャレンジをしたい!」という思いが、水川を再び舞台へと駆り立てた。「私にとって舞台はとても大きなチャレンジですし、ぜひそのチャレンジを見届けて欲しいです」と水川。その表情は大きな壁を前にしながらも、非常に楽しそうだ。そんな水川に「やっぱり生水川、これは事件です!」と語気を強めるのは別所。さらに「せっかくですから、やっぱりドキドキする舞台にしたいですよね。僕らもお客さんと一緒に、この物語の中で心拍数が上がるような…。そういうグッと胸が熱くなる、胸に迫る作品にしたいなと思います」と続けると、水川も大きく頷いた。舞台『「激動-GEKIDO-」川島芳子の物語』は8月23日(金)から9月2日(日)まで東京・新国立劇場 中劇場にて上演。チケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2013年08月20日バレエダンサー熊川哲也のBunkamuraオーチャードホール初代芸術監督就任記念として上演した『シンデレラ』が3月、再び同劇場で上演される。続く4月にはオリジナル振付の大作『ベートーヴェン 第九』も上演と、意欲的に活動を続けている熊川に話を訊いた。熊川哲也 Kバレエ カンパニーのチケット情報16歳でローザンヌ国際バレエコンクールで日本人初の金賞を受賞した熊川は、英国ロイヤル・バレエ団で世界のトップに立った後、27歳でKバレエカンパニーを設立。古典作品に重きを置きながら、新作まで意欲的に手掛ける傍ら、バレエスクールを創設して子どもたちの指導にも熱心に取り組む。熊川の作る舞台は、クオリティはもちろん、バレエビギナーにも分かりやすいというのが大きな魅力だ。「バレエは言葉を使わないですから、観る人にもっと理解してもらいたいという気持ちはいつもあります。古典のいくつかは、つじつまが合わないというか、分かりにくさというのがどうしてもある。だからまずはストーリーの色づけと、物事をきちんと順序立てることに重きは置いてますけれど。でもそれは作品へのアプローチの仕方であって、それを優先しているわけではないんですよ。あくまでその他の要素…音楽と美術と、ダンサーの技量と、それら全ての相乗効果として作品を届けられたらと」。熊川が演出・振付を手がけた『シンデレラ』は昨年初演し、大好評を博した。熊川がこの作品の中で具体的に“色づけ”した部分について話を訊くと「シンデレラの義姉たちだけでなく、義母を出すことで、それが自然と大きなポイントになった。誰よりも、何よりも自分がお姫さまになりたかった女性。その義母が策略を巡らすというのが、今回はプラスアルファの部分ですね」と語ってくれた。クラシック音楽はずっと身近な存在だったという熊川。『ベートーヴェン 第九』(2008年初演)については「子どもの頃はクラシックといえば、すなわちバレエで踊る曲だと思っていたんです。そのうち、作曲家と振付家の共同作業でバレエの曲は作られているんだと分かってきたんですけど(笑)。でもそういう認識があったので、既存のクラシックで踊るというのは僕らダンサーにとってそう意外なことではないんです。それにベートーヴェンって、今でこそクラシックとひとくくりにされてますけど、発表された当時は前衛的というか、だいぶ型破りだったそうです。危険だとか、子どもに聞かせちゃいけないとまで言われたらしい。そういったこの曲のもつ気迫のようなものを感じて、僕は惹かれたんだと思います」と語る。取材・文:佐藤さくら熊川哲也 Kバレエ カンパニー Spring 2013『シンデレラ』は3月6日(水)から10日(日)まで、『ベートーヴェン第九』は4月11日(木)から14日(日)まで、いずれも東京・オーチャードホールで上演される。『シンデレラ』のチケットは発売中。『ベートーヴェン第九』は1月26日(土)より一般発売開始。なお、熊川哲也のインタビュー全容はチケットぴあ『今週のこの人』のコーナーにて掲載。
2013年01月25日