高知、土佐といえば坂本龍馬! 歴史上の人物で人気投票を行えば、織田信長と人気を二分するといわれます。この坂本龍馬に関するグッズ、お土産で面白いものを調べてみました。■『龍馬ドラえもん』坂本さんとドラえもんがさまかのコラボ! ドラえもんが、坂本さんのあの「まぶしそうな目」をして、はかま姿になっています(笑)。同じキャラクターを使った、根付のほかに「ビーズストラップ」「キーチェーン」「耳掻き」「シャープペンシル」「ボールペン」もあります。根付:420円[税込み]■『励まし人形りょうまくん』坂本龍馬の名言をしゃべって、あなたを励ましてくれる人形です。落ち込んだときに、刀を押すと「くよくよしてちゃ、いかんぜよ!」などの6種類の言葉をしゃべってくれます。1985年に坂本龍馬生誕150周年で発売された製品なのですが、復刻したそうです。1,370円[税込み](単4電池使用、別売り)■『土佐の箸』坂本龍馬は奥さんの「お龍(りょう)さん」を連れて日本で初めて新婚旅行をしたといわれます(異説あり)。まあ大変に仲が良かったということで、この夫婦箸はなかなかいいのではないでしょうか。「龍馬」「お龍」とそれぞれの箸に焼き入れてあります。夫婦箸:740円[税込み]■『龍馬珈琲』1865年ごろに長崎の出島で飲まれていたコーヒーを再現したもの。当時の豆、焙煎方法を再現したのだそうです。坂本さんもこの味を楽しんだでしょうか。4個入り1袋:480円[税込み]6個入り1箱:740円[税込み]■『土佐の風雲児』タイトルが大変に男らしいお菓子。中身はショコラタルトクッキー(チョコレートをミルククッキーでサンドしたもの)です。白いパッケージに坂本さんのシルエットが印象的です。高知県のお土産として人気があるそうです。12枚入り:630円[税込み]20枚入り:1,050[税込み]■『ごまドレッシング』坂本龍馬とドレッシングがどう関係するかは分かりませんが(笑)、「龍馬の里、土佐の国から」というラベルがカッコいいですよ! 室戸の「深層水」を調合した化学調味料無添加のドレッシングで、美味しいそうですよ。「ゆずドレッシング」もあります。300ml入り:530円[税込み]■『坂本龍馬の貯金箱』坂本さんが貯金箱を持っていたかどうかは分かりませんが、坂本龍馬の貯金箱です。亀山社中、そして海援隊は近代的な株式会社、商社の草分けともいわれますから、お金をためるのにご利益があるかもしれませんね。840円[税込み]■『坂本龍馬先生の短銃』これはちょっとヘビーなグッズ。坂本さんが寺田屋で討っ手を撃退するのに使ったピストル『スミス・アンド・ウエッソン2型・アーミー6連発』のレプリカです。これは1865年11月に、高杉晋作より上海土産としてもらったそうですね。このレプリカは実銃より採寸して作られたそうです。19,400円[税込み]■『坂本龍馬先生所持の鍔(つば)』これも熱心なファン向けグッズなのでしょう。坂本さんが所持していた鍔のレプリカです。桐の箱入りで重厚感があります。銅鋳造、桐化粧箱入り:6,540円[税込み]■『龍馬刀型耳かき』鞘(さや)から刀を抜くと、それが耳かきになっています(金属製で全長121mm)。480円[税込み]■『坂本龍馬学問帳』坂本さん自身はあまり勉強のできる子ではなかったそうですが、それでも偉大な仕事を成し遂げた人です。この学習帳の表紙には坂本さんの肖像画が入っています。367円[税込み]坂本さんはみんなから愛されるキャラクターです。ファンが多いのでグッズも多く、すべてはとても紹介しきれません。何かほしくなるようなものはありましたか?(高橋モータース@dcp)⇒坂本龍馬グッズをお取り寄せできる『坂本龍馬ショッピングサイト』⇒『坂本龍馬の貯金箱』⇒『坂本龍馬学問帳』
2013年03月27日北海道札幌市は17日、日本外国特派員協会(東京都)のゲストディレクターである坂本龍一氏と上田文雄札幌市長による記者会見を実施。坂本龍一氏から、2014年度に開催する現代アートの祭典「札幌国際芸術祭2014」のテーマ&メッセージが発表された。テーマは「都市と自然」、サブテーマは「自然」「都市」「経済・地域・ライフ」。各テーマを生かした作品を、ふさわしい場所に展示する予定という。坂本氏は、「一過性のものでなく、例えば北海道庁赤レンガ庁舎や札幌市資料館などのような歴史的建造物を、市民に開放されたアートセンターとして活用するためのコンペを提案したい。同様に、日本の近代化のエネルギー政策の一端を担ってきた炭坑跡、例えば夕張に残る施設を補修し、アート作品として残せたら素晴らしい」などとコメントした。同芸術祭は、北海道立近代美術館、札幌芸術の森美術館をメイン会場としつつ、北海道庁赤レンガ庁舎や、北海道大学、モエレ沼公園、さらには公共空間として札幌市内地下鉄駅・札幌駅前通地下歩行空間などとの連携も考えているとのこと。詳細は同市公式ホームページで確認できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月28日女優の吉永小百合が12月18日(火)、都内のホテルで開かれた「第37回報知映画賞」の表彰式に出席。『北のカナリアたち』での熱演が評価された吉永さんは、28年ぶりに同主演女優賞を獲得したが「みなさんから良い作品だという声をたくさんいただき、手応えもあった。もしかしたら、作品賞かなと期待していたので、私ひとりでいいのか…という思いがあります」と恐縮した様子。それでも『北のカナリアたち』、『ALWAYS 三丁目の夕日’64』の2作品で助演男優賞を受賞した森山未來、お祝いに駆けつけた共演者の満島ひかり、撮影を手がけた木村大作氏とステージに居並び、『北のカナリアたち』がこの日の“主役”となった。「今年は決選投票で、僅差だったと伺っています」(吉永さん)という通り、大接戦となった作品賞を制したのは、内田けんじ監督の『鍵泥棒のメソッド』。内田監督の受賞を祝おうと、堺雅人、広末涼子、香川照之という豪華キャスト陣が駆けつけ表彰式を彩った。「終始ワハハと笑いながら、楽しく平和に撮影した。だから、逆にインタビューで答えることがなくて、インタビュアーさんを困らせちゃったほど」(堺さん)、「素っ裸のまま、銭湯ですっ転ぶ(笑)。そんなたった1秒のシーンを、丸一日かけて撮影したのが昨日のよう」(香川さん)。ちなみに、広末さんは体調不良で声が出ず、挨拶こそなかったが、その分男優2人が丁々発止のやりとりで盛り上げ役を買って出るなどチームワークは相変わらず。内田監督も「この映画は、とにかくキャストが良かった」と喜びの笑顔を見せていた。また、高倉健が約6年ぶりの出演作『あなたへ』で、第2回(1977年)以来の主演男優賞を受賞した。スケジュールの都合で表彰式は欠席となったが、「今回の受賞を励みに、これからも精進していきたい」とメッセージを寄せ、さらなる飛躍を誓うと、会場からは大きな拍手が沸き起こった。高倉さんの代理として、同作がなんと20本目のタッグとなる盟友・降旗康男監督が登壇し、「健さんを鉄に例えるのも何ですが(笑)、『鉄は熱いうちに打て』という言葉もあるように、とにかく早く次の作品を撮りたい」と次なる21本目に期待感。「ぜひ面白い企画で、健さんを誘い出してくれれば、友人として嬉しい」と映画関係者が集う会場でアピールしていた。<「第37回報知映画賞」受賞結果一覧>作品賞・邦画部門:『鍵泥棒のメソッド』(内田けんじ監督)作品賞・海外部門:『アルゴ』(ベン・アフレック監督)主演男優賞:高倉健(「『あなたへ』)主演女優賞:吉永小百合(『北のカナリアたち』)助演男優賞:森山未來(『ALWAYS 三丁目の夕日’64』『北のカナリアたち』)助演女優賞:安藤サクラ(『愛と誠』『その夜の侍』)監督賞:吉田大八監督(『桐島、部活やめるってよ』)新人賞:満島真之介(『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』)新人賞:能年玲奈(『カラスの親指』)■関連作品:鍵泥棒のメソッド 2012年9月15日よりシネクイントほか全国にて公開© 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会あなたへ 2012年8月25日より全国東宝系にて公開© 2012「あなたへ」製作委員会ALWAYS三丁目の夕日‘64 2012年1月21日より全国東宝系にて公開© 2012 「ALWAYS三丁目の夕日‘64」製作委員会 北のカナリアたち 2012年11月3日より全国にて公開© 2012『北のカナリアたち』製作委員会愛と誠 2012年6月16日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2012「愛と誠」製作委員会その夜の侍 2012年11月17日より全国にて公開© 2012「その夜の侍」製作委員会桐島、部活やめるってよ 2012年8月11日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2012「桐島」映画部©朝井リョウ/集英社11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち 2012年6月2日より全国にて公開カラスの親指 2012年11月23日より全国にて公開© 道尾秀介・講談社/2012「カラスの親指」フィルムパートナーズアルゴ 2012年10月26日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2012年12月18日11月26日、『湘南3年B組大体育祭~J1昇格感謝祭~』が坂本紘司の引退イベントとして行われることが発表された。「湘南3年B組大体育祭~J1昇格感謝祭~」開催情報ベルマーレファンにとって、今年は複雑な心境のシーズンと言っていいだろう。11月11日、J2リーグ42節で逆転2位となり3年ぶりのJ1昇格を果たしたが、その2日後にミスターベルマーレ・坂本が現役引退を発表したのだ。確かに今季は出場機会が減ったが、背番号8の勇姿がJ1の舞台で見られないのは寂しい限り。2000年にジュビロ磐田から湘南へ移籍してから13年間、坂本は攻守の大黒柱として活躍した。J1・J2通算456試合出場、通算57ゴールはクラブの最多記録である。今季はホームゲームの試合前に会場の大型ビジョンで流れる映像『3年B組ベル八先生』で、主役の坂本ベル八を演じ、サポーターの笑顔も誘った。『湘南3年B組大体育祭~J1昇格感謝祭~』では、この『3年B組ベル八先生』の特別バージョンも上映される。大体育祭よろしく、選手が青組と緑組に分かれ、さまざまな種目で勝敗を決する。また、湘南乃風のHAN-KUNによるスペシャルライブも開催される。J1昇格の喜びに浸るとともに、笑顔で坂本を送り出したい。坂本の引退発表時のコメントは以下の通り。「16年間の現役生活を終えることを決意しました。たくさんの方に支えられ、ここまで続けてくることができました。16年のうち13年間を過ごしたベルマーレでのたくさんの思い出は、自分の人生の大きな財産となりました。苦しい時代もありましたが、どんな時も変わらずに応援し続けてくださった方々に、心から感謝しています。今後についてはゆっくりと考えて、自分の経験を生かせる道を選び、新たなチャレンジに向けて自分らしく進んでいきたいと思います。サポーターの皆さん、本当にありがとうございました」『湘南3年B組大体育祭~J1昇格感謝祭~』は、12月2日(日)・Shonan BMW スタジアム平塚にて開催。チケットは本日11月26日(月)より一般発売開始。
2012年11月26日「ぴあ」調査による11月1日、2日、3日公開の映画・満足度ランキングは、吉永小百合主演映画『北のカナリアたち』がトップに輝いた。2位に料理家・辰巳芳子が食を通して“人の命の尊厳”を唱える映像記録『天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』が、3位に和田竜のベストセラー小説を野村萬斎主演で映画化した『のぼうの城』が入った。上位作品の画像1位の『北のカナリアたち』は、湊かなえの短編小説を原案に、阪本順治監督が映画化した東映創立60周年記念作品。20年前に起こった“ある事件”に翻弄される女性の姿が描かれる。劇場には幅広い世代の観客が足を運び「気がついたら自然と涙が出ていた」「吉永小百合はとてもキレイで魅力的だった」「若い俳優たちの演技が凄い。特に森山未來は適役」「自分の子ども時代や、その頃の純粋な気持ちを思い出した」「ストーリーがいいだけでなく、情感や雰囲気のある作品。人との繋がりというテーマを感じた」などのコメントが寄せられた。2位の『天のしずく…』は、料理家の辰巳を通じて、私たちの食や、現代の食糧事情、そして日本のゆくえについて考えるドキュメンタリー。出口調査では「辰巳先生の姿勢に大変共感した」「映像がとても美しい。食料自給率など日本食について考えさせられた」「身体を作っているのは食だと改めて実感。自分の食生活を見直し、子どもにも継承していきたいと思った」「農作物が命に繋がるというメッセージがきちんと伝わってくる作品。若い人に観てほしい」など、女性を中心に支持を集めた。(本ランキングは、2012年11月1日(木)、2日(金)、3日(土)に公開された新作映画14本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)
2012年11月05日女優の吉永小百合が3日、都内で行われた主演最新作『北のカナリアたち』の初日舞台あいさつに共演する柴田恭兵、仲村トオル、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平、阪本順治監督とともに登壇した。東映創立60周年を記念した大作として、舞台となる北海道・礼文島と利尻島で過酷なロケを敢行した本作。それだけに出演者は、本作の“巣立ち”に感無量の面持ちだった。その他の写真特に主演を務める吉永は「皆さん主役級の方々が揃ったが、最初はうまくアンサンブルが生まれるか心配だったんです。私もこういうケースは初めてだったので…。でも現場では、そんな心配は全然なかった」と思いも格別の様子で、時折瞳をうるませる瞬間も。撮影後も自身が北は北海道から、南は沖縄まで全国キャンペーンをこなしたおかげで、映画は興収20億円突破が確実となる好スタートを切った。さらに吉永は本作公開後も、名古屋、大阪、長岡、新潟、弘前などでPR行脚を行い、ついに羽ばたいた本作の勢いに弾みをつける予定だ。原案は『告白』の湊かなえ氏が昨年発表した『往復書簡』(幻冬舎刊)に収められた「二十年後の宿題」。一人の女性教師・はる(吉永)と生徒6人の間に起こった転落事故を軸に、双方の思いが複雑に絡み合いながら、20年後に衝撃的な真実が明かされるというヒューマン・サスペンス。吉永の夫を演じた柴田が「みんな、吉永さんに褒められたかったんです」と主演女優に最敬礼すると、吉永は「いやあ、そんな…」と頬を緩めた。生徒たちの20年後を演じる宮崎、満島、松田らは大先輩との共演に、今も神妙な表情で「歌を通してひとつになれた現場。合唱するシーンは今も自然と涙が出る」(宮崎)、「まるで職人のような、本気で映画を作っている大人たちに囲まれた現場でした」(満島)。松田は「これほど雪が似合う方はいない」と吉永を褒めたたえていた。『北のカナリアたち』公開中取材・文・写真:内田 涼
2012年11月05日東映創立60周年記念大作として、北海道での過酷なロケが行われたヒューマンサスペンス『北のカナリアたち』が11月3日(土・祝)、全国で封切られた。同日、主演を務める吉永小百合を始め、柴田恭兵、仲村トオル、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮?あおい、小池栄子、松田龍平、阪本順治監督が東京・有楽町の丸の内TOEIで初日舞台挨拶に立ち、本作の“羽ばたき”にそれぞれの喜びを噛みしめていた。湊かなえ氏の「往復書簡」(幻冬舎刊)に収められた「二十年後の宿題」を原案に、北海道の離島で起こった転落事故によって、運命が狂わされた女性教師・はる(吉永さん)と生徒6人の20年ぶりの再会がもたらす真実、そして衝撃的な結末が描かれる。舞台挨拶では、物語の原点となった分校の教室を再現。登壇者が黒板に書いた本作への思いが紹介された。吉永さんが黒板に書いたのは“輪になって”という言葉。「それぞれ主役級のみなさんが揃ったが、最初はうまくアンサンブルが作れるのか心配だったんです。私もこういうケースは初めてだったので…。でもそんな心配は全然当たらなかった」と現場で育まれたキャスト同士の絆に思いを馳せる。すると柴田さんは「みんな、吉永さんに褒められたかったはず」とふり返り、一同も納得の表情。吉永さんは「いや、そんな…」と頬を赤らめた。宮崎さん、松田さんら20年後の子どもたちを演じる若手実力派キャストも、身が引き締まる思い。「歌を通して一つになれた」(宮崎さん)、「吉永さんはとても雪が似合う方」(松田さん)、「まるで職人のような、本気で映画を作っている大人たちの現場」(満島さん)と口々に本作で味わった経験を語っていた。約1年前にクランクインし、冬は雪嵐吹き荒むマイナス30度の極寒の地で、夏は美しい花々が咲く雄大な自然の中で撮影。サスペンスでありながら、人間の愛と信頼を問いかける『北のカナリアたち』はこの日、大きく羽を広げ、東映によれば興収20億円突破が確実となる好スタートを切った。『北のカナリアたち』は全国にて公開。■関連作品:北のカナリアたち 2012年11月3日より全国にて公開© 2012『北のカナリアたち』製作委員会
2012年11月04日東映創立60周年記念作品として製作された『北のカナリアたち』の公開を記念し、Apple Store, Ginzaにて阪本順治監督を招いてのトークイベントが行われた。その他の写真今回の企画は海外のApple Storeで開催されている「Meet the Filmmaker」の日本版。本国アメリカではこれまでにメリル・ストリープ、トム・ハンクス、ジェームズ・キャメロン監督ら著名な映画人が登場し、その模様がPodcastで配信されるなど大きな反響を呼んでいる。登場した阪本監督は、映画監督になるきっかけとなった事柄からトークをスタート。「実家の真向かいが東映の映画館だったんですよ。当時はまさか自分が60周年を託されるとは思っていなかったですね(笑)」と、東映との運命ともいえる出会いについて振り返った。また、「初めてフィルムで映したのは、近所の施設に慰問に来られた今生天皇と皇后様でした」と、意外な映画の原体験を語った。その後、話題は最新作の『北のカナリアたち』へ。大女優・吉永小百合を迎えて映画を撮ることが決まったときには、「後ろからひざカックンされた気持ち。いつもJRの看板にはごあいさつさせていただいてました(笑)」と、冗談を交えて語りながらも、「一般の方が思っている通り清楚で可憐。それに加えて思ったのは勇ましい方だなということでした」とその印象についてコメント。「映画は僕の中でエンドマークをつけても本当の完成ではなくて、大勢の人が見てその反応も含めて出来上がるもの。僕らのさまざまな思いがみなさんに伝わればいいなと思う」と作品への想いを語り、イベントを締めくくった。本作は『告白』の湊かなえ氏による短編作品の実写化。離島の分校で教師をしていた女性が、20年前に起こった事件の真相を知るべくかつての教え子たちを尋ねる旅が描かれる。『北のカナリアたち』11月3日(土・祝)より全国ロードショー取材・文・写真:渡部あきこ
2012年10月17日映画『北のカナリアたち』の阪本順治監督が10月16日(火)、東京・銀座のApple Store銀座店で行われたトークイベントに出席。自らの映画づくりのルーツから本作の撮影についてまでたっぷりと語った。子供時代を過ごした生家の真向かいが、本作の配給会社でもある東映の映画館だったという阪本監督。「近所のよしみでいつもタダで入れてもらったし、映写室を覗いたりしてた。任侠映画の看板が変わるのをいつも見てました。これがが松竹の映画館だったら、僕は『どついたるねん』(’89)でデビューせず、アットホームな映画を作ってたかも。今回、東映の60周年映画を託されることになるとは…縁を感じるし意表を突かれました」とふり返る。小学4年生で8ミリ映画を撮影し、中学で映研、高校では文化祭で自主映画を制作。大学に進んだのち、石井聰互(現・岳龍)監督のプロダクションで美術スタッフなどを経験し、映画監督としてデビューを果たした。「30歳で監督になると決めてて、周りに『(助監督を)辞めます』と言ってたんです。わずかにためた貯金でボクシングという題材を選んで、赤井(英和/主演)くんを口説きました」と懐かしそうに語る。この作品が高い評価を浴び、一躍注目を浴びることになったが「天狗になってました」と述懐。「東京で僕が顔を振ると鼻の先が大阪でぶつかるって言われました(笑)。一緒に付いてきたスタッフに叱られ、殴られたこともありました」と意外な一面を明かした。デビュー作品、それに続く作品で原田芳雄、麿赤兒、若山富三郎など邦画界の重鎮たちと仕事を共にしたが「怖いもの知らずだったし、撮影所への憧れもあって、自分の演出が通じるかというスリルを感じる大御所の方にどんどん声を掛けてました。いま思うと若気の至りです」と少し照れに語る。本作は湊かなえの小説を原案に、ひとりの女教師と彼女の6人の生徒らの間に起きたある事件の真実が20年もの時を経て明らかになっていく。21作品目の監督作で、吉永小百合を主演に迎えることになったが「僕は(邦画の)黄金期のスターの方々への純粋な憧れを持ってる。ましてや吉永さんですからね。自分にやれるものではないと思ってました。何で僕の名前が(監督として)挙がったのか?いまだに怖くて聞けないんですよ」と畏敬の念を込めて吉永さんへの特別な思いを語る。撮影現場での吉永さんについては「みなさんが思っているように清楚で可憐なイメージは一緒に仕事をさせていただいても変わらないんですが、それに加えて勇ましい方だなと思いました。決断するときや吹雪の中でスタンバイしているときの虚無僧のように耐える姿もそう。あの勇ましい感じは、少しずつ培われてきたものではなく、『キューポラのある町』(’62)の頃から持ってる根っこの変わらない部分なのかなと思います」と印象を明かした。吉永さん以外にも撮影監督の木村大作や生徒役の松田龍平、森山未來、満島ひかり、小池栄子らとは初めて仕事を共にしたが、「今回に限らず、自分にやれるのか?という恐れがあった方が面白い。恐れがあるからこそ強く出ていける」と常に新たな挑戦を続ける自らのスタイルを説明。「キャスティングに関しても、台本のイメージは大事だけど、ピッタリなのは嫌なんです。適材適所を目指し過ぎるとつまらなくなる。吉永さんはこれまでずっと主演をやられてきて、どんな俳優が目の前に現れても芝居を返してきた。そんな吉永さんに対し、彼ら(※生徒役のキャスト)は、自分らしさを出してやってくれたし、吉永さんと一緒にいる中で自分でも見えなかった部分が出てきたんだと思います」と満足そうに頷いた。『北のカナリアたち』は11月3日(祝)より公開。■関連作品:北のカナリアたち 2012年11月3日より全国にて公開© 2012『北のカナリアたち』製作委員会
2012年10月16日女優の吉永小百合が3日、都内で開催された主演最新作『北のカナリアたち』(阪本順治監督)の完成披露会見に、共演する柴田恭兵、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平とともに出席した。舞台となる北海道・礼文島と利尻島での過酷なロケを無事に終え、「あまりの厳しさに乗り越えられないのでは…と不安になったことも。今は完成してホッとしております」と安どの表情を見せた。その他の写真原案は『告白』の湊かなえ氏が昨年発表した『往復書簡』(幻冬舎刊)に収められた「二十年後の宿題」。20年前に一人の女性教師・はる(吉永)と生徒6人の間に起こった転落事故を軸に、双方の思いが複雑に絡み合いながら、当時明かされることのなかった謎と真実が、一つの衝撃的な結末を導き出すというヒューマン・サスペンスで、東映創立60周年記念作品として全国公開される。吉永は「サスペンスなんですけど、最後には登場人物全員の思いやりや優しさ、温かさがジンワリと伝わる作品になった。辛いことが多い時代ですが(観客の)皆さんの心に、温かい思いが灯ってくだされば」と格段の思いでアピール。劇中で仲村トオルとのキスシーンも披露しており、「二人の心の通い合いをどう表現するか阪本監督と相談し、監督が『じゃあ、キスシーンにしましょう』と(笑)。台本にもキスシーンはあったが、アップで撮ることになったので、監督の度胸に驚かされました」と告白。「撮り終えた後は余韻というか、不思議な気持ちになった」と少し照れくさそうに振り返った。はるの夫を演じた柴田は「まるで吉永さんの手の上でコロコロ転がされた感覚で、心地よかった。今後、何度も何度も共演させていただきたい。ぜひお願いします」と再共演を懇願し、吉永も「次はアクションですか?」とすっかりその気。一方、はるの父親を演じた里見は「吉永さんの親父役と聞いて、ちょっとがっかりしたんですよ(笑)。ぜひ次回は恋人役で」とこちらも吉永との再共演に意欲を見せた。宮崎ら“20年後の子どもたち”を演じた若手俳優陣も、吉永との共演、そして厳しい自然と向き合うロケを通して、感慨を噛みしめていた様子。会見にはキャストに加えて、阪本監督をはじめ、木村大作氏(撮影)、湊かなえ氏(原案)、那須真知子氏(脚本)、川井郁子氏(音楽)、黒澤満氏(企画)らスタッフ陣も顔を揃えた。『北のカナリアたち』11月3日から全国でロードショー取材・文・写真:内田 涼
2012年10月03日東映創立60周年記念作品となる映画『北のカナリアたち』の完成報告会見が10月3日(水)に行われ、主演の吉永小百合を始め柴田恭兵、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平、阪本順治監督らが出席した。「告白」などで知られる湊かなえの連作集「往復書簡」(幻冬舎刊)に収録された「二十年後の宿題」を原案に映画化した本作。北海道の離島にひとりの女教師が赴任し、彼女の下で6人の生徒たちがのびのびと育っていくが、ある日痛ましい事故が…。その傷を抱えたまま巣立っていった教え子たちと教師の運命が20年の時を経て絡み合っていく。北海道の礼文島、利尻島で冬と夏の2回にわたりロケが行われたが、特に冬は極寒の中での過酷な撮影が続いた。吉永さんは「あまりの厳しさに『乗り切れないのでは?』と思ったこともあった」と述懐。「それでもスタッフやここにいる出演者のみなさんが頑張ってくださっているのだから、『私ももっとしっかりしなくちゃ』と思い、夏に向けて体力作りもしました」と明かす。吉永さん演じるはる先生の教え子の20年後を演じた森山さんら若手キャスト陣は、吉永さんとの共演、吉永さんの指揮で合唱をするシーンで強く感じるものがあったよう。森山さんは「僕らが歌うシーンは20年前の子供たちと違って綺麗な声で歌うというよりも、20年の時を経てどんな経験をしてまたあの分校に戻ってきたのか?というところ。それぞれが様々な方向に歩き、“ずれ”を感じながらも6人が歌うんですがすごく気持ちよかったです。(映画を観て)自分が出ているのに『いいな』と思えました」と語る。満島さんは「何度もテストをやって気持ちが高揚しすぎるところもあったんですが、吉永さんが本当はこっちを向くはずなにずっとふり向かないことがあったんです。それが高揚感も緊張感もあるけど、空気が澄んだ静かなものになった瞬間に吉永さんがふり向いてシーンが始まったんですが、そのときの表情は、後からみんなで『凄まじかったね』と話をしました。神々しくて、静かだけど美しくて…葛藤も抱えたフッとした表情でした」と尊敬を込めて語った。宮崎さんは吉永さんと目を合わせない芝居が多かったそうで「ストレスがありましたが、指揮をしている吉永さんの顔をしっかりと見られて幸せでした」と告白。小池さんも「歌いながら鳥肌が立つような体験でした」と語る。20年後の6人がこの歌のシーンで初めて揃って再会することになるが、松田さんは「それまでは(6人の関係性や過去が)想像でしかなかったので、それを繋げるものは歌しかなかった。練習でも吉永さんが指揮をしてくださったんですが、想像が形になっていくようで余計な芝居が要らず、本当に久々の再会という感じがして不思議でした」と感嘆を込めて述懐した。吉永さんは“教え子”たちの言葉に目を細めつつ「6人が真っ直ぐに私を見てくれて、それだけで何とも言えぬ感動があり、この場に居合わせてよかったと思いました」としみじみ。「何冥利に尽きると言ったらいいのか…私は先生になりたいと思ったこともあったので、先生冥利に尽きるというか」と現場で感じた幸福を明かした。また吉永さんは劇中、仲村トオルとのキスシーンも披露。吉永さんの映画でのキスシーンは『北の零年』(’05)での渡辺謙とのシーン以来となるが「(はる先生と)仲村トオルさんとの心の通い合いはどういうもの何だろう?と監督とよく話し合いました。トオルさんは撮り終えてその日、東京に帰られたんですが、気恥ずかしくてトオルさんのところに行けず、余韻があり不思議な思いに駆られました」と静かな笑みを浮かべて語った。撮影開始前の制作発表会見で「これまでにない吉永さんを撮りたい」と語っていた阪本監督は、「見たこともない吉永さんの表情というのは、僕が演出で作るのではなく物語がそれを求める瞬間があるんです。不思議な雰囲気を醸し出したショットを感じていただければ」と手応えを口にした。『北のカナリアたち』は11月3日(祝・土)より公開。■関連作品:北のカナリアたち 2012年11月3日より全国にて公開© 2012『北のカナリアたち』製作委員会
2012年10月03日「告白」などで知られるベストセラー作家・湊かなえの小説を原作に、吉永小百合を主演に迎えて贈る東映創立60周年記念作品『北のカナリアたち』。北の大地での過酷な撮影の最中に、シネマコンプレックス「MOVIX」のためだけに収録された貴重な特別映像がシネマカフェに一足早く到着!湊かなえの短編集「往復書簡」(幻冬舎文庫)に収録の一遍「二十年後の宿題」を原案に、ひとりの女性教師と6人の教え子たちの運命の再会、20年前に起きたある事件の真相を描き出す。主演の吉永さんを始め、森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮﨑あおい、小池栄子、松田龍平など豪華なキャスト陣の共演でも話題の本作。吉永さんのコメント、さらに20年前の生徒役の子供たち6人が歌う「MOVIX」のテーマソングをバックに、本作の劇中映像と未公開メイキングシーンで構成されたこの映像。子供たちによる牧歌的なメロディの美しいコーラスと、そこに映し出される劇中のサスペンスフルな映像のコラボレーションは何とも形容しがたい緊張感がある。映像冒頭のほのぼのとした雰囲気に油断していると、森山さんや満島さんらが演じる20年後の子供たちのこれまで抱えてきた葛藤や不安が次々に映し出され、観るものを釘付けにする。しかし、何よりも驚かされるのが映像の冒頭から流れるこの子供たちの“天使の歌声”。本作でも重要な役割を果たすこの歌声は、3,100人の中から選ばれた子供たちによるものなんだとか。“日本最後の秘境”と言われる利尻・礼文島で、天使たちの歌声はどのように響き渡るのか?まずは、こちらの映像から注目の特別映像をチェック!『北のカナリアたち』は11月3日(土)より全国にて公開。※こちらの特別コラボ映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:北のカナリアたち 2012年11月3日より全国にて公開© 2012『北のカナリアたち』製作委員会
2012年09月14日東京・赤坂の米国大使公邸で、8月28日、ニューヨークを拠点に活動する音楽家の坂本龍一が、10月6日(土)から東京都美術館で開催される「メトロポリタン美術館展大地、海、空―4000年の美への旅」のために書き下ろした楽曲「wind, cypresses & absinthe」を、ルース駐日大使や報道関係者らに初披露した。本楽曲のオリジナルCDは、展覧会場で、図録購入者に数量限定で贈呈される。詳細は同展HPまで。メトロポリタン美術館展 開催情報同展覧会では、ニューヨークのメトロポリタン美術館のコレクションの中から133点を出展。古代メソポタミア文明の工芸品から20世紀の写真作品まで、4000年にわたる歴史から各時代を代表する珠玉の作品を一堂に集める。レンブラント、セザンヌ、モネなど、西洋美術を代表する巨匠たちの油彩画も多数出品され、中でも日本初公開となるゴッホの傑作「糸杉」は早くも話題となっている。■メトロポリタン美術館展大地、海、空―4000年の美への旅2012年10月6日(土)~2013年1月4日(金)会場:東京都美術館 企画展示室開室時間:9:30~17:30、(金)9:30~20:00、(土)9:30~18:00
2012年08月29日「“映画音楽”で語り合う」をコンセプトに、作曲家・坂本龍一が主催する「坂本龍一 Selections スコラ映画祭」が8月6日(月)よりスタートし、『リリー・シュシュのすべて』や『花とアリス』などで知られる岩井俊二監督が初日を飾るスペシャルゲストとして登壇。映画音楽の魅力について、予定されていた時間を超えるディープなトークを繰り広げた。坂本龍一の総合監修で、TV放送、公開講座、各種イベントなどへ展開している音楽全集「commmons:schola」(コモンズ・スコラ)のうち、第10巻「映画音楽“FilmMusic”」で選曲された楽曲が使われている名画が特集上映される本映画祭。「YMO」での音楽活動のほか、『戦場のメリークリスマス』を始め、村上春樹の短編小説を映画化した『トニー滝谷』や三池崇史監督作『一命』など、数多くの映画に楽曲を提供していることで知られる坂本さんだが、「もちろん僕も子供の頃から映画が好きでしたが、まさか自分が携わることになるとは思ってもいませんでした(笑)」との語る。そんな坂本さんの音楽から、岩井監督は多大な影響を受けているようで、「坂本さんの『戦場のメリークリスマス』のインパクトはすごかったです。革命的でした。当時、20歳くらいで学生映画を作っていましたが、将来のことは何も考えてなかったです」と若かりし日の思い出を明かした。さらに、「当時は、自分たちで作った映画に好きな曲を(無許可で)どんどん勝手に入れていってましたが、そういう意味では坂本さんの曲にも相当お世話になりました(笑)」とのカミングアウトもあり、会場を沸かせた。そして、話題はそれぞれのライフワークへ。「音楽には音楽のテンポと文法があるので、なるべく映画と一致させようとは思うんですけど、音楽が勝手に盛り上がってしまうこともあります。でも、音楽としては正解でも、映画音楽としてはダメなものもあるんですよね」と映画音楽の奥深さと難しさを坂本さんが語れば、岩井監督は「僕の場合は、音楽の癖に映像の癖を合わせてみようかなと思ったりします。以前、プロデュースした作品で音楽が良かったのでそれに合わせて、最初は5秒だったシーンを40秒にしたこともあります」と知られざるこだわりを明かした。すると、胸に秘めた不満を思い出した坂本さんは「こんな優しい映画監督は世の中にいないですよ!大概の監督は、映像と同じで音楽も“切ればいい”と思ってるからね(笑)」と漏らし、「これからは、岩井監督と仕事したいです」と監督に熱烈なラブコールを贈っていた。その後も、岩井監督がプロデュースを手がける中山美穂&向井理主演の『新しい靴を買わなくちゃ』(10月6日公開)の音楽制作に坂本さんが携わった話なども飛び出し、最後まで熱いトークを交わしていた。「坂本龍一 Selections スコラ映画祭」開催期間:8月10日(金)まで会場:アカデミーヒルズ六本木(東京・六本木)公式サイト:特集「シネカフェくんのふらっと映画祭」■関連作品:新しい靴を買わなくちゃ 2012年10月6日より全国にて公開© 2012「新しい靴を買わなくちゃ」製作委員会ヴァンパイア 2012年9月15日よりシネマライズほか全国にて公開© 2011 Rockwell Eyes, Inc. All Rights Reserved.
2012年08月07日7月21日(土)に公開されるディズニー/ピクサーの最新作『メリダとおそろしの森』のエンディングソングを坂本美雨が歌うことが発表された。その他の写真『メリダとおそろしの森』は、弓と乗馬が得意で自由を求めるあまり、王家の伝統をうとましく思っている赤毛の王女メリダが、太古から続く森の呪いを目覚めさせてしまったことを機に、王国にかけられた呪いを解くために壮大な冒険を繰り広げるアドベンチャー大作だ。坂本美雨は、1998年にメジャーデビューした人気ミュージシャン。自身の“声”を活かした音づくりが高い評価を集めており、舞台出演やCMナレーション、ラジオパーソナリティとしても活躍している。本作で、坂本が歌う日本語版エンディングソング『いにしえの子守歌』は、主人公メリダと母の王妃エリノアがふたりで歌う子守歌で、劇中で挿入歌としても使用され、物語上、重要な役割を果たすという。エンディングソングは、大きな愛で娘を包み込む母親の気持ちを表現した楽曲だが、坂本はこの曲を、母親と娘の両方を演じながら歌い分けて“セルフデュエット曲”として歌唱。「大好きなディズニー/ピクサー映画にこういった形でかかわれることが何よりもうれしいし、歌手になってから、子守歌を歌いたいとずっと思っていた。無邪気な子供に戻った気持ちと見守る母の気持ちの歌い分けは、子供になった自分とのデュエットという不思議な体験でした」とよろこびのコメントを寄せている。彼女の澄んだ歌声は、アメリカのディズニー/ピクサーの音楽担当者も絶賛しているそうで、今夏、坂本の美しい歌声が映画館に響き、観客の心をふるわせることになりそうだ。『メリダとおそろしの森』※同時上映『ニセものバズがやって来た』『月と少年』7月21日(土) TOHOシネマズ日劇ほか全国公開
2012年06月01日強い母ちゃんに美しい母、たくましい“肝っ玉母さん”、優しいママ、厳しいお母さんなどなど母親も千差万別。もちろん映画の中で描かれる母親像もいろいろ。映画を観ながら本筋とは関係ないところで「うちの母親と同じこと言ってる!」とか「こんな母親の下で育ったらどうなってたかな?」なんて考えに浸る人もいるはず。シネマカフェのランキング企画「シネマカフェゴコロ ランキング5」ではこの1か月、「あなたが思う“理想の母親”女優」をテーマにアンケートを実施。国内外を問わず多くの作品を引き合いに、様々な女優にたくさんの票が投じられたが1位に輝いた理想の母は?結果を大発表!男女を問わず多くの支持を集めて“ベスト・マザー”の座を獲得したのは、還暦を過ぎて尚、その美しさに全くかげりを見せない吉永小百合。2008年に公開され、愛情深い一家の母を演じた映画その名も『母べえ』を始め、これまでに数々の作品で魅力的な母親を演じてきた。60代以上のサユリストからは「理想の“母親”だなんてけしからん!理想の“女性”だ!」との声が挙がるかもしれないが、吉永さんよりもひと回りからふた回り下の50代、40代の男性からの票が多数集まった。一方で興味深いのは比較的若い30代の女性からの支持が高い点。「素晴らしい人だと思うから」(30代・女性)という声に代表されるように、同じ女性として「こうありたい」と思う憧れの女性と言えそう。今秋公開の主演作『北のカナリアたち』ではまさに母のような愛情で教え子たちを包み込む教師を演じており、完成が待たれる。続いて第2位には八千草薫がランクイン。近年では母親役だけでなく愛情豊かな祖母役を演じることも多いが、80歳を過ぎて尚、多くの演出家や監督からのオファーが途切れることがないのは八千草さんにしか出せない優しさ、気品があるからこそ!「おしとやかさの中に強さがある」(50代・男性)、「良妻賢母そのもの」(30代・女性)と多くの票を集めた。3位に入ったのは数多くのドラマで明るく子供たちを励ます母親を演じてきた黒木瞳。“かわいいお母さん”の代名詞とも言える存在で、こんな母親がいたら反抗期なんてなかったのに、なんて感じる人も多いのでは?「肩肘張らずに、自然体で生きている感じがステキです」(40代・男性)、「いつも笑顔を絶やさないから」(30代・女性)といった声が多く寄せられた。そして、公開中の『わが母の記』で認知症を抱えつつも息子との絆を繋ぎ直そうとする愛情あふれる母を演じ、絶賛を浴びている樹木希林が第4位に。何と言っても樹木さんの魅力はその器の大きさ。映画撮影中のエピソードにとどまらず、プライベートでのさまざまな出来事に対する姿勢などを含め、ドンと構えて動じないその姿に“強く、包容力のある母親像”を見る人が多数!「酸いも甘いも経験してそう」(20代・男性)、「物事の捉え方、対応の仕方が素晴らしい」(30代・女性)という声が多かったが、20代、30代の若い層を中心に支持を集めたというのも興味深いところ。樹木さんという“母”を持つ内田也哉子&もっくん(本木雅弘)夫妻がうらやましい!ここまで日本人の女優が並んだが、唯一、海外の女優でベスト5に入ったのはアンジェリーナ・ジョリー。ブラッド・ピットとの間に生まれた子供たちや養子の母として世界中を駆け回る姿に「カッコイイ母親」(30代・男性)、「究極の美しい母」(20代・女性)などといった称賛と羨望の声が寄せられた。プライベートでの母親っぷりに注目が集まりがちだがオスカー主演女優賞にノミネートされた『チェンジリング』を始め、これからまさに母親になろうとする妊娠中の女性を演じた『マイティ・ハート/愛と絆』など、女優としても“母”の顔をしっかりと見せてくれているのでこちらも要チェック。ランク外にはやはりCMの力のすさまじさというべきか、ソフトバンクのCMに“母”&“祖母”役で揃って出演している樋口可南子と若尾文子、今年のアカデミー賞で2度目の主演女優賞に輝いたメリル・ストリープ、意外なところでは「情熱的でものごとをはっきりというところがいい!」といった意見を集めた歌手の和田アキ子など多彩な顔ぶれが並んだ。いろいろな母親像が挙げられたが、全体的に子供を温かく見守ってくれる包容力のある母親像を理想とする向きが多い結果に。さてあなたは誰を理想として子育てに奮闘する?「“理想の母親”女優」ベスト51位:吉永小百合2位:八千草薫3位:黒木瞳4位:樹木希林5位:アンジェリーナ・ジョリー次回の「シネマカフェゴコロランキング5」のテーマは「“ダメ男”が似合う俳優は?」。こちらもぜひ、ご応募ください。「シネマカフェゴコロランキング5」『母べえ』通常版発売・販売元:松竹株式会社 映像商品部価格:3,990円(税込)発売中© 「母べえ」製作委員会■関連作品:北のカナリアたち 2012年秋、全国にて公開ツナグ 2012年10月6日より全国東宝系にて公開わが母の記 2012年4月28日より全国にて公開© 2012「わが母の記」製作委員会■関連記事:“母の日”サプライズで義理の息子・本木雅弘登場に樹木希林、感激!宮崎あおい、原田作品は「大変だと聞いていた」タレ込みの犯人は堺雅人?桐谷美玲、綾野剛と遠距離カップル役で『新しい靴を買わなくちゃ』パリ撮影に挑戦!紫綬褒章受章の役所広司を宮崎あおい、樹木希林ら女優陣が花束で祝福『わが母の記』宮﨑あおい「家のいろいろな所から声が聞こえる感じがいい」
2012年05月28日坂本昌行が主演するブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』。この公開稽古と会見が3月10日(土)の開幕に先駆け、9日、東京・青山劇場にて行われた。会見には坂本のほか、共演の大和田美帆、大和悠河、鈴木綜馬、川平慈英も登壇した。本作は『ラプソディ・イン・ブルー』や『パリのアメリカ人』などで知られる作曲家、ジョージ・ガーシュインと、彼と数々の作品でコンビを組んだ作詞家の実兄アイラ・ガーシュインが兄弟名義で手がけた最後の作品。1983年のトニー賞3部門を受賞したこの作品は、1920~30年代の古き良きミュージカルの雰囲気を醸しながら、親しみやすいメロディラインに加え、タップダンスなどで登場人物の気持ちを表現するなど、見どころに満ちている。日本版は今回が本邦初演。1927年、航空機による世界初の大西洋無着陸横断飛行を目指すパイロットのビリー(坂本)と、ロシアの水中レビューショーのスター、イーディス(大和田)の恋模様を綴る。会見では初日を明日に控えながらも、キャスト陣は実にリラックスムード。主演の坂本は、イーディスに恋焦がれる純粋な青年を甘い歌声とダンスを駆使して演じる役どころ。座組の雰囲気も非常に良いことから「初日が迫っても変な緊張感がない」と語るが、ガーシュインの楽曲についてはどうも手ごわいらしい。「ガーシュインの曲はメロディラインがなだらかで綺麗なのですが、ちょっと間違えるとすごく変な曲になってしまう。メロディが素直な分、間違えると曲として成立しなくなってしまうんです」と気を引き締める。一方、坂本の恋人役を演じた大和田は、舞台上で意思も強いが愛嬌もある女性を伸びやかに演じていたが、舞台裏では川平とともに、座組のムードーメーカーだ。「すごく仲良しの楽しいカンパニーなので、みんなでいれば何とかなる!という感じ」と、前日の緊張もどこへやら。また、川平は、見せ場となる坂本との長いタップシーンで、ふたりで気持ちを込めて難しい技を次々決めていくのが印象的。「前からマサ(=坂本)とは舞台をやりたかった。マサは、この人の前ではいい演者でありたいなと思わせてくれる人」と、共演者へのリスペクトも忘れない。笑いの絶えない会見でキャストの仲の良さが垣間見られた、ブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』。東京公演は3月24日(土)まで同劇場にて。その後、3月29日(木)から4月1日(日)まで大阪・シアターBRAVA!にて上演される。チケットはいずれも発売中。
2012年03月09日1983年にブロードウェイで初演され、大ヒットを飛ばしたミュージカル『MY ONE AND ONLY』。その日本版がこの3月、坂本昌行の主演で青山劇場に登場する。作曲家ジョージ・ガーシュインと実兄アイラ・ガーシュインの兄弟が手がけた最後の作品である本作は、音楽の魅力もさることながら軽妙な会話の応酬、水を蹴ってステップを踏むタップダンスなど見どころが満載。飛行機乗りの主人公ビリー(坂本)と水中レビュー団のスター、イーディス(大和田美帆)の恋模様を綴った王道のラブコメディだ。2月某日、本作の稽古場を見学した。ブロードウェイミュージカル「MYONEANDONLY」 チケット情報稽古場では、坂本をはじめとして大和田、大和悠河、鈴木綜馬、川平慈英、そしてアンサンブルのキャスト陣が、集中して個々の課題の自主稽古に取り組んでいた。過去に日本で『プロデューサーズ』や『カーテンズ』を手がけた経験を持つ演出・振付のビル・バーンズが、俳優たちの間を精力的に動き回り、ほがらかに指示を与えていく。ビルの演出・振付は次から次へとアップテンポで行われ、彼の高い要求を素早く吸収して体現しようとする、キャスト陣の前傾の勢いがひしひしと感じられた。全体でのシーン稽古が始まると、動きや歌、タップダンスまで全員が早くも息の合った演技を見せて、止まることのないスムーズな進行に驚かされた。このままシーンの最後までいってしまうのか……と思ったところで坂本がお茶目なNGを出し、「あっ、ごめんなさい」と照れ笑い。全員の緊張がドッとほぐれて笑い声があがる。続く坂本と川平のふたりのシーンは、稽古場全員の期待の視線が集中した。とくに大和田は嬉しそうにみつめている。坂本ビリーに恋の駆け引きをアドバイスするミステリアスな男マジックスとして登場する川平は、リアクションのひとつひとつに絶妙な可笑しさを差し込んでくる。そしてふたりによるタップダンスのデュエットは圧巻の一言。坂本と川平が作り出す粋でコミカルな空気が、軽やかなタップ音に乗ってどんどん増幅。ビルも納得の様子で頷きながらふたりを見ている。稽古場中に笑顔が充満し、最後には大きな拍手が沸き起こっていた。ボーイッシュな魅力を放つ大和とギャグセンスが光るムードメーカー鈴木によるキュートな大人のやりとり、坂本と大和田のロマンチックなラブシーンなど、思わず見入って微笑んでしまう。滑らかに進んだ立ち稽古はフィナーレのシーンへ突入。総勢での迫力十分のタップダンス、ガーシュインの美しいメロディに包まれてのハッピーエンドは、稽古場にしてすでに大満足の完成された華やかさ。演出のビルを筆頭に、その場にいた誰もが幸せそうな笑顔を浮かべ、このシーンに拍手を送っていた。今後、気になる“水の上でのタップダンス”シーンも加わり、本番ではさらに磨きのかかった豪華なステージで魅了してくれるに違いない。ブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』は3月10日(土)から24日(土)まで東京・青山劇場にて、3月29日(木)から4月1日(日)まで大阪・シアターBRAVA!にて上演。取材・文上野紀子
2012年02月22日吉永小百合が厳しい寒さの北海道で映画撮影1月13日、女優の吉永小百合が東映創立60周年記念映画「北のカナリアたち」の撮影のため寒さ厳しい北海道、礼文島で2日間の撮影をした。氷点下11度という厳しい寒さの中、撮影したのは、吉永演じる先生が、20年前に天使の歌声を持っていた教え子6人と時を経て思い出の島の学校で再会するというシーンだ。成長した教え子たちを抱きしめたい大人になったかつての教え子たち6人は、それぞれ見事に空白の20年の歳月を演じ、映画.コムによると吉永は「みんなかわいくて、役ではなく私、個人としてもハグしたくなります。俳優をやっていなかったらこんな素敵な教え子たちに出会えなかった。お芝居もみんな20年の歳月をきちっと作って、それを埋めて表現するのを目の当たりして、逆に学ぶことも多かったです」と、感慨深げに話したという。そして6人との合唱の練習のシーンでは、皆が可愛くて仕事ではなく、個人として抱きしめたくなったという。新しいジャンルの映画になるのでは?吉永は、「北のカナリアたち」は現在と過去が交互に出てくるシナリオになっている。明日への新しい第一歩を踏み出していく(再生に向かう)ような新しいジャンルの映画になるのではと本作への深い思い語った。20年後の生徒たちを演じる役者たち吉永が絶賛した生徒役の6人は、森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平が演じている。ストーリーは利尻、礼文島を主要舞台としたサスペンス映画20年前に起きた事故がきっかけで、島を出た小学校教師の(吉永)が、教え子の一人が事件を起こしたことを知り、かつての教え子たちに会う旅に出る……。(映画.コムより)元の記事を読む
2012年01月18日阪本順治監督、吉永小百合主演で贈る壮大な運命の物語『北のカナリアたち』。マイナス11度で強風が吹き荒れる真冬の寒さの中、1月12日(木)と13日(金)、日本最北の島・礼文島で本作の撮影が行われ、吉永さんを始め、森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平ら豪華キャストが集合し、クライマックスとなる再会のシーンの撮影を敢行した。湊かなえの「往復書簡」(幻冬舎刊)に収録されている「二十年後の宿題」を原案に、一人の女性教師と6人の教え子たちの運命の再会、20年前に起きたある事件の真相を描く本作。名カメラマン・木村大作の撮影のもと、体感温度がマイナス30度にもなる厳しい真冬と、初夏の二期にわたりロケーションが敢行されている。地元の人たちがここ数年で一番寒いと口を揃えて言うこの日、礼文島に撮影のため建てられた岬小学校分校の教室内で撮影は行われた。ある事件でバラバラになった女性教師(吉永さん)と6人の教え子たちが20年の時を経て、思い出の学校で再会するというクライマックスシーンが撮影された。「『よーい、スタート』で仲のいい雰囲気を作るのではなくて、それ以前の台本に書かれていない20年間を含めて、彼らは一堂に会してお互い喜びあってほしかった」と言う阪本監督の指揮のもと、何度も入念なリハーサルを経て撮影が行われた。吉永さんは撮影をふり返り「昨晩、合唱の練習があって指揮をする私を6人がまっすぐ見てくれた、もうそれだけで胸がいっぱいになって泣きそうになりました。みんな可愛くて、役ではなく私個人としてもハグしたくなります。俳優をやっていなかったらこんな素敵な教え子たちに出会えなかった。お芝居もみんな20年の歳月をきちっと作って、それを埋めて表現するのを目の当たりして、逆に学ぶことも多かったです」と6人との共演の喜びを口にした。極寒の中での演技は負担も多いことが予想されるが、森山さんは「家でダラダラしていたら、この自然に負けてしまうような気がしたので、少し早めにこちらに入って島を北から南まで歩き回りました。信人という役は、辛い過去があるけどたくましい人物。島を歩いたおかげで、その役作りに役立ちました」と万全の体制で臨んだ様子。満島さんは「島に入った日に、子役の6人に会いましたが、ここにいるみんなを見ると、あの子たちの20年後を見ているようで不思議です。でも、吉永さんはずっと、はる先生にしか見えない。黒板の前に立っている姿もお似合いです」と一同の再会を喜んだ。昨年行われた製作発表では、大先輩である吉永さんとの共演に対して緊張も見せていた“教え子”たちだったが、勝地さんは「札幌での共演シーンでは突然の大雪で、メガネも曇るし、吉永さんが見えないくらいでした。すごく緊張していたのですが、話しかけたときの表情がすごく温かくて、自然と話せました」。宮崎さんも「吉永さんとのシーンは、監督から『目を見ないでお芝居してほしい』と言われていて、本当は目を見て気持ちを共有したいんだけど、それができない。その葛藤がありましたが、昨日、歌の練習で先生の目を見れて、涙が出るくらい幸せでした。また、共演シーンでカットがかかった後に、吉永さんがハグしてくれて。寒い現場ですが、暖かい現場です」と吉永さんとの撮影エピソードを笑顔で明かした。造船所で働く七重役の小池さんは溶接のシーンにも挑んだが、「趣味『溶接』って書きたいぐらい楽しい練習でした(笑)。寒い冬景色の中、巨大な船でバチバチと火花が散るところは迫力あるシーンになっていると思います」とのこと。吉永さんとの共演については「先生を目の前にすると甘えられて、自然と演技ができました」と言う。松田さんは「今回、20年後の役ということで、その時間をどう生きてきたか台本を読んで想像して来たんですが、実際にこちらに来てみると、想像していたものと全然、違っていた。役作りをする条件が揃っている贅沢な現場です」と充実した表情を見せた。そして最後に、吉永さんは「空白の20年間を6人の方々が見事に表現して下さっている。監督や多くのスタッフとは初めてですが、心が通い合っている良い現場です。これをずっと続けていきたいですが、ここにいる6人は冬ロケだけなので、それがちょっと残念ですね。ただ、夏はちびっ子たちが来ます。20年前の子供たちのところは第1幕、現在の若者6人のところが第2幕、映画を観終わったら第3幕が始まるような感じで、明日に向かって新しい第一歩を踏み出していくような新しいジャンルの映画になると思います」と本作への手応えを語った。写真からも暖かい現場の様子が伝わってくるが、果たしてどのようなクライマックスシーンに仕上がっているのか?『北のカナリアたち』は今秋以降、全国にて公開。■関連作品:北のカナリアたち 2012年秋、全国にて公開■関連記事:東映60周年、吉永小百合主演作に“黄門さま”、『あぶ刑事』コンビ、宮崎あおいら出演吉永小百合、主演最新作が決定!原案は「告白」の湊かなえ
2012年01月17日東映創立60周年記念プロジェクト『北のカナリアたち』の製作発表会見が29日に都内で行なわれ、主演の吉永小百合、柴田恭兵、仲村トオル、里見浩太朗ら出演者と、阪本順治監督、撮影監督の木村大作、原案者の湊かなえらスタッフ、そしてオーデションで合格した5名の子役が登壇した。会見の模様映画『北のカナリアたち』は、湊の著書『往復書簡』に収録されている『二十年後の宿題』を原案に、20年前の小学校で合唱を教える先生と生徒たちに起こった悲劇の事故から、時を経て描かれる先生と教え子たちとの絆を描くサスペンス巨編。吉永は「『動乱』、『海峡』、『北の零年』と、北海道の雪中で撮影してまいりましたが、今回は一番大変になるのでは。初心に帰ったような思いでワクワクドキドキします」とあいさつし、阪本監督は本作を「痛ましい出来事と、天使の歌声という組み合わせは違和感あるように思われるかもしれないが、相乗効果で一級のエンターテインメントに作り上げたい」と説明。木村撮影監督は「美しさは、厳しさの中にしかない。今回は格好のロケーション」と意気込みを語った。また、柴田は「役者になったらいつの日か…と思っていた夢が叶いました。私が吉永さんの夫役ということで、ご不満の方も多いと思いますが、サスペンスなので勘弁してください」と恐縮し、島に赴任してくる警官役を演じる仲村は「“あぶ刑事”で大変お世話になった恭兵さんに恩を仇で返すような役ですが、僕を育ててくれた大先輩方に“まな板の上の全裸の鯉”のような気分でなされるがままに料理していただきます」とコメント。宮崎あおいは仕事のため会見を欠席したが、ビデオメッセージで「台本を開いて、吉永小百合さんを始めとする素晴らしいキャストの中に自分もいることがうれしくて幸せです」とコメントを寄せると、吉永は「先日『ツレがうつになりまして。』を拝見しました。実力があってとてもキュートな宮崎さんと2日からいきなり共演するのでとても楽しみです」と期待を寄せた。本作は、北海道北部にある離島・礼文島と利尻島で今冬から撮影を開始し、来年初夏クランクアップ、来秋以降に公開される予定。『北のカナリアたち』2012年秋以降全国ロードショー
2011年11月30日東映創立60周年記念作品として吉永小百合を主演に迎えた映画『北のカナリアたち』がついに始動。11月29日(火)に都内で開催された製作発表会見に吉永さんを始め、柴田恭兵、仲村トオル、里見浩太朗、森山未來、満島ひかり、小池栄子、勝地涼、松田龍平にメガホンを取る阪本順治、撮影監督の木村大作、原案となる小説の著者で「告白」(双葉社刊)の作者としても知られる湊かなえ、オーディションで出演が決まった5名の子役たちが出席。さらに、この日は都合で欠席となったが宮崎あおいの出演も発表された。湊さんの小説集「往復書簡」(幻冬舎刊)に収録されている「二十年後の宿題」を基にした本作。かつて北海道の離島で教師として働き、いまは東京の郊外で図書館の司書をしている女性と、奇跡の歌声を持った彼女の最後の教え子たちの運命の再会、20年前のある事件の真相を壮大なスケールで描き出す。撮影は北海道の最北端の稚内からフェリーで2時間の礼文島、利尻島で冬と夏に分けて行われる。これまで『北の零年』や『海峡』など北の地を舞台にした数々の作品に出演してきた吉永さん。7月に訪れたという利尻について「胸が震えました。日本の景色と思えないような感じがしました」とその美しさを語る。一方で「今回が一番大変になるのでは?」とクランクインを前に心情を明かした。吉永さんの夫役を演じる柴田さんは「役者を始めたときからいつの日か吉永小百合さんと共演したいと思ってました。夢が叶いました」と喜びを語る一方で、最初に共演を聞かされたときは「ちょっと待って!“サユリスト”の方々に申し訳ない、というのが心の声でした」と恐縮した面持ち。仲村さんは「まだ詳しく話すなと言われている」と役柄について言葉を濁したが、「柴田さんとは『あぶない刑事』でご一緒して、中華街で何百回と食事をご一緒しましたが一度としてお金を払ったことがなかった。そんな柴田さんのご恩を仇で返すような役と言っていいと思います」と苦笑いを浮かべていた。里見さんは「何十年も前になるのかな…?『キューポラのある街』という映画を観たら、かわいらしい少女がピョンピョンと跳ねるような芝居をしていて。それ以来、僕はサユリスト」と告白。今回は吉永さんの父親役だが「僕もいよいよ吉永さんの相手役をすることになったか?と思って喜んでいたら父親役でした」と笑いを誘いつつ「光栄です」と笑顔を見せた。吉永さんは今回の共演陣とは全員、初共演になるが「黄門さまに『あぶ刑事』と大人チームはバラエティに富んでます」とニッコリ。一方、吉永さん演じるはる先生のかつての教え子を演じる森山さん、勝地さん、満島さん、小池さんはいずれも、吉永さんを始めとする錚々たる先輩俳優との共演に「緊張してます」。満島さんは吉永さんとの初対面に「とっても優しい方で、それに甘えて(笑)、一生懸命頑張ります」と語り、小池さんも「あまりの美しさと優しさに圧倒されました。そして『はる先生がいる!』という、何とも言えぬ安心感も感じました」とふり返った。同じくかつての教え子のひとりを演じる松田さんは「楽しみです。(撮影の)木村さんもいるのでにぎやかな現場になりそうな予感がします」と期待を口にした。この日、欠席となった宮崎さんからも意気込みを語るビデオメッセージが到着したが、吉永さんは「先日、『ツレがうつになりまして。』を拝見しましたが、実力があってキュートな女優さんです」と宮崎さんを絶賛した。この豪華キャストの手綱を握る阪本監督は「みなさん、個性豊かなので架空の登場人物ではありますが、自分らしさをふんだんに出していただければ」と抱負を語る。長年、撮影監督で活躍し、監督デビュー作の『劔岳点の記』の映像が絶賛された木村さんは「美しさは厳しい中にしかない。過酷で厳しい中にいる人間は美しい。吉永さんは厳しい自然が好きな方なので、相当の映像が撮れると思う」と自信をのぞかせた。質疑応答に続いて、3千人を超えるオーディションで選ばれた、天使の歌声を持つ子供たちが吉永さんと共に登場。透き通るような歌声で「翼をください」を歌い上げた。『北のカナリアたち』は2012年秋以降、全国にて公開予定。■関連作品:北のカナリアたち 2012年秋、全国にて公開■関連記事:吉永小百合、主演最新作が決定!原案は「告白」の湊かなえ
2011年11月29日女優・吉永小百合の主演最新作『北のカナリアたち』が東映創立60周年記念作品として2012年秋に全国公開されることが9月1日(木)、東映本社で行われた記者会見で発表された。原案は「告白」の湊かなえが昨年発表した「往復書簡」(幻冬舎刊)に収められた「二十年後の宿題」。会見にはメガホンを取る阪本順治監督、プロデュースを手がける東映の岡田裕介代表取締役社長らが出席し、作品への意気込みを語った。舞台は日本最北の地である利尻島・礼文島。20年前に一人の女性教師と生徒6人の間に起こった“ある転落事故”を軸に、双方の思いが複雑に絡み合いながら、当時明かされることのなかった謎と真実が、一つの衝撃的な結末を導き出すというヒューマン・サスペンス。吉永さんが主人公の小学校教師・川島はるを演じる。また、物語のキーとなる“天使の歌声”を持った児童たちは全国規模で子役オーディションを行い、キャスティングが決定する予定だ。阪本監督は「吉永さんを演出できるなんて夢にも思わなかった。吉永さんの魅力を大事にしつつ、せっかくなので、誰も見たことがない吉永さんの“ある瞬間”をお見せできれば」と大女優との初タッグに早くも武者震い。そして「教師と生徒の血が通った交流を通して、過去の清算や許しをテーマに、丁寧に演出していきたい」と抱負を語った。実際、北海道の利尻島・礼文島でのロケが予定されており「風景も言語。大作さん(本作で撮影監督を務める木村大作。2009年に『劔岳点の記』で監督デビューした)と同じで、とにかく厳しい環境の中で粘って粘って、いいものを撮る」と決意も新ただ。また会見では、吉永さんのコメントも発表された。「この夏、利尻・礼文を訪れ、息をのむような自然の大きさ、美しさに圧倒されました。雄大な風景の中での映画づくりに参加する嬉しさに、胸がときめいています。湊かなえさんの素晴らしい作品をベースにしたカナリアたちと教師のサスペンス・ストーリー。観客のみなさまの胸に響く映画になりますよう、阪本監督のもと、全力で取り組みます」と静かな闘志を燃やしている。今冬、撮影第一期として東京、北海道(札幌、稚内、礼文島、利尻島他)でクランクイン。2012年初夏に撮影第二期が行われた後、夏にクランクアップする予定だ。公開は2012年秋で、全国300スクリーン規模での上映が予定されている。『北のカナリアたち』は2012年秋、全国にて公開。「天使の歌声を持つ子役オーディション」公式サイトwww.kitanocanaria.jp※応募締切:9月15日(木)撮影/三浦憲治 写真提供/「夢の続き」(世界文化社)■関連作品:北のカナリアたち 2012年秋、全国にて公開
2011年09月02日世は空前の子役ブーム。ドラマに映画、CMで、かわいいだけでなく、しっかりとした演技力を備えた子供たちが広く支持を集めている。古くは美空ひばりに吉永小百合、90年代以降も安達祐実や神木隆之介など、人気の子役はこれまでも存在した。だが、特にここ1〜2年の史上空前の子役ブームのきっかけになったのは間違いなく、加藤清史郎の出現である。NHK大河ドラマでは“子役”などという区分が必要ない、大人の俳優たちに引けを取らない存在感を見せつけ、その後もCMやドラマで引っ張りだこに。そんな清史郎くんがアニメとして長年親しまれてきた『忍たま乱太郎』の実写版で映画初主演!学業と仕事で忙しい合間を縫って、撮影の思い出やお気に入りのシーンを明かしてくれた。怖い?優しい?鬼才・三池監督の印象は…?ドラマで見せる表情や大人顔負けの舞台挨拶などでの印象そのまま、インタビューでも9歳とは大人びた雰囲気を漂わせているが、小道具の手裏剣を見つけると一気に子供らしい表情に。カメラに向けて愛らしい笑顔でポーズを決めてくれた。「幼稚園の頃からアニメの『乱太郎』は見ていて、将来の夢が『忍者』だったんです。小学校に入ってからは(夢が)変わっちゃったんだけど…(笑)。だから最初に出演が決まったときはすごく嬉しかったです。友達にはすぐには明かせなかったんだけど、家族は『よかったね』って言ってくれました」。アニメでもおなじみの青い“忍たま”の装束を初めてまとい、丸いメガネをかけたときは「鏡を見て『あ、乱太郎だ』って思いました(笑)」。アニメのイメージが強いので、できるだけ忠実に再現しようと工夫を重ねた。「乱太郎は、(親友の)きり丸やしんべヱや仲間たちを仕切るんですよね。『まあまあ』ってみんなを抑えたり。現場でもそういうことをしようと考えてました。あと、乱太郎は自分のことを『わたしは』って言う。僕は『僕』なので(笑)、自然にちゃんと『わたし』って言えるように気を付けました。でも1回間違えて『ぼっ…』って言いかけたことがありました(笑)」。監督は三池崇史。これまで「実写不可能」と言われてきた作品を数多く手がけてきた鬼才である。鬼才…というか鬼のようなあの風貌、ガタイ、目つき…「最初に会う前は『怖い監督なのかな?』、『怖いのかな?』ってすごく不安でした」と清史郎くん。当然であろう。では実際会って、仕事をしてみての感想は?「会ってすぐにイメージが変わりました。本当に優しくて、面白くて、撮影中もすごく細かく指導してくれる監督でした」。監督から教えられて印象に残っているのは「走り方」。「かっこいい忍者の走り方を教えてもらいました。手をシャシャシャって動かすあの走りをやってくれって言われて。そしたら実際に走るのが早くなりました(笑)。普段の鬼ごっこでも強くなったし、50メートル走のタイムも上がりました!」と“忍たま効果”にご満悦だ。映画の中には激しいアクションシーンも!そこはさすが三池組、清史郎くんにもかなり高い要求が。特に苦労したのは乱太郎たちが崖をよじ登るシーンだったという。「あそこは本当に岩を登ってるんです。結構、高いところまで登ったんですけど忍者のわらじだと滑って、砂がぽろぽろ落ちていく。(安全用の)ヒモとかは特に付けていなくて、登るのは自分で登って、下りるときは危ないから(スタッフが)迎えに来てくれました」。名演の秘訣は「役の気持ちになること」演技をするときに何より心がけていることは「役の気持ちになって演じる」ということ。「ちゃんと役の人を演じる。その気持ちにならないと涙も出てこないし、演技もイマイチなんです。演じることの楽しさは、いろんな役になれることとたくさんの人に会えること。いろんな大人の人と会って、緊張することは…あります(笑)。でも、役者同士仲良く、それが一番大切です」。ちなみに、幾度となく変更されているようだが、いま現在の“将来の夢”は?「野球選手か俳優、それから忍者(笑)。役で野球選手やれたら嬉しいけど、本物のプロ野球選手になりたいです」。では最後に、この映画の清史郎くんオススメの見どころポイントをどうぞ!「僕が出てないところでもいいですか(笑)?鹿賀(丈史)さんのミュージカルシーンと学園長(平幹二朗)が手裏剣をよけるシーンは、小さい子供も大人も笑えると思うのでぜひ観てほしいです!」学校と仕事を両立させる生活も「結構、友達と遊ぶ時間はあるし、『(仕事を)休みたい』って思うことはないです。仕事というよりも、お芝居が楽しくてやってるので」と自然体でありつつも、しっかりとプロ意識が備わっているところはさすが。くれぐれも体に気を付けて!(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:忍たま乱太郎 2011年7月23日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011 実写版「忍たま乱太郎」製作委員会■関連記事:三池監督が語る『忍たま』見どころは松方×平幹二朗の特殊メイクガチバトル!忍たまたちが大暴れ!『忍たま乱太郎』試写会に10組20名様をご招待古田新太がおばちゃんソックリに!『忍たま乱太郎』に豪華俳優陣が特殊メイクで参戦中村玉緒&杏が二人一役!『忍たま』美人“くの一”先生で変身の術披露『忍たま』学園長&八方斎に特殊メイクで大変身したのは…あのベテラン俳優陣!
2011年07月21日手塚治虫の最高傑作と称えられる漫画「ブッダ」を、吉永小百合、堺雅人ら豪華ボイスキャストを迎えてアニメ映画化した3部作第1弾『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』。公開を目前に控え、その主題歌であるX JAPANのバラード曲「Scarlet Love Song」が5月27日(金)より主要音楽配信サイトにて順次リリースされることが決定した。X JAPANとしては、再結成後初のシングル「I.V.」を2008年に全世界23か国に同時配信して以来、実に3年4か月ぶりというファン待望のリリースとなった同曲。バラード曲としては、1998年発売の「THE LAST SONG」以来、実に13年2か月ぶり。YOSHIKIによる書き下ろしで、手塚作品の永遠のテーマである“いのちの尊さ”や“いまを生き抜く力”に寄り添った一曲に仕上げた。今回の主題歌制作にあたり、依頼を受けると同時に原作を読み、制作途中のアニメーションも見たというYOSHIKI。「この作品における音楽の重要性を確信し、また、アニメーションがとても美しく実に興味深い作品だったこともあり、自然と力が入った」と並々ならぬ想いを寄せている。「Scarlet Love Song」は、映画のエンディングに流れている主題歌と同じバージョン「BUDDHA Mix」として、5月27日(金)より東映うた♪パラダイス、特撮アニメ♪フル、mu-moにて、さらに6月8日(水)よりiTunesを含む主要音楽配信サイトにて一斉配信される。『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』は5月28日(土)より全国にて公開。X JAPANオフォシャルサイトオフィシャルtwitterサイト■関連作品:手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく 2011年5月28日より全国にて公開© 2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会■関連記事:吉永小百合、訪問したばかりの被災地・名取への舞台挨拶中継で思いを吐露堺雅人ほかボイスキャスト登壇『手塚治虫のブッダ』完成披露試写会に15組30名様ご招待工藤静香渾身のブッダの絵を披露「何ができるか考え、ひとつずつやっていきたい」堺雅人が声優で参加!『手塚治虫のブッダ』試写会に10組20名様ご招待『手塚治虫のブッダ』漫画無料配信、主題歌担当のX JAPAN全米デビュー決定!
2011年05月27日アニメーション映画『手塚治虫のブッダ−赤い砂漠よ!美しく−』の完成披露試写会が5月11日(水)、都内劇場で開催され、ボイスキャストを務めた吉永小百合、堺雅人、能楽観世流二十六世家元の観世清和、吉岡秀隆、黒谷友香、観世三郎太、尺八演奏者で、本作のメインテーマを手がけた藤原道山に森下孝三監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。巨匠・手塚治虫による仏教の祖・ブッダの歩みを描いた名作漫画をアニメ映画化した本作。シャカ国の王子として生まれ、後のブッダとなるシッダールタ(吉岡さん)、奴隷の身分から強国・コーサラの将軍へと上りつめたチャプラ(堺さん)らが、迷いや挫折、苦悩を抱えつつも混迷の時代を生きていく姿が周囲の人々の人間模様と共に描かれる。舞台挨拶ではまず、尺八演奏家の藤原さんが登場し、オリジナル曲である「東風」とメインテーマを続けて演奏。荘厳な尺八の音色に観客は酔いしれた。続いて、ボイスキャストが登場。チャプラの母の声とナレーションを担当した吉永さんは隣の堺さんを見やり「素敵な息子と一緒にワクワクしながらスクリーンを見つめていました」と笑顔で挨拶。この日の舞台挨拶の模様は、衛星中継で北海道から鹿児島まで全国の劇場にも届けられており、その中には震災で被災した福島(福島県)、名取(宮城県)の映画館も含まれる。実は、吉永さんは2日前に名取を訪れたばかりだそう。被災地に映像が届けられることを喜びつつ「まだ信じられない光景がありました。もっともっと長くサポートしていかなくてはと感じています」と継続的な支援を訴えた。堺さんも「みなさんにご挨拶ができて嬉しい」と笑顔で語りかけ、「いろんな意味で第一歩になる作品だと思っています」と思いを語った。シッダールタの父の声を担当した清和さんは、能以外のジャンルでの仕事は初めて。「普段は稽古をつける側ですが今回は先生に稽古をつけていただき、なんとか収録に臨みました」とふり返った。さらに「能は鎮魂の舞台と言われています。(この映画は)生と死という普遍をテーマにした能と通じる作品だと思います」と真摯に語った。清和さんの息子・三郎太くんは、声優として父子共演を果たし「良い思い出になりました」とニッコリ。黒谷さんも声優は初挑戦となったが「スタッフやキャストのみなさんのお力を借りて務めることができました」と充実した表情を見せた。吉岡さんは、“ブッダ”という存在の大きさにやや弱気。「こんな僕にブッダができるのかと、いまでも恐れ多い気持ちです。先ほども、裏で控えていたらスタッフと間違えられまして…」と苦笑交じりで明かすと、会場は笑いに包まれた。監督は、今年の4月まで絵コンテを描くなど実質6年かかって映画を完成させたと明かし「やっと終わったという感じ」とホッとした様子。本作は3部作を予定しており「体力が…」と少し不安そうな表情も。とはいえ、出来上がった作品については「ブッダを中心に生きる人々を描いた命のドラマ。観終わったらお釈迦さまとの距離が近くなったと感じてもらえると思います」と自信をのぞかせた。最後に再びマイクを握った吉永さんは「私は、子供の頃から映画に励まされ、感動して生きてきました。スポーツや音楽と共に映画が傷ついた方々のお心を癒すことができたらと切に願っております」と改めてその想いを語り、会場は温かい拍手に包まれた。『手塚治虫のブッダ−赤い砂漠よ!美しく−』は5月28日(土)より全国にて公開。■関連作品:手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく 2011年5月28日より全国にて公開© 2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会■関連記事:堺雅人ほかボイスキャスト登壇『手塚治虫のブッダ』完成披露試写会に15組30名様ご招待工藤静香渾身のブッダの絵を披露「何ができるか考え、ひとつずつやっていきたい」堺雅人が声優で参加!『手塚治虫のブッダ』試写会に10組20名様ご招待『手塚治虫のブッダ』漫画無料配信、主題歌担当のX JAPAN全米デビュー決定!X JAPANアニメ版『ブッダ』の主題歌で壮大な手塚ワールドを表現!
2011年05月11日歌手の坂本美雨が9月10日(金)、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで映画『ネコを探して』(ミリアム・トネロット監督)の続映決定記念トークショーに出席した。フランス、日本など世界各国に住むネコの姿を追いつつ、ネコと人間の関係を映し出したフランス発のドキュメンタリー。テーマに共鳴した、動物と人間の関係を考える団体「FreePets」が公開前から同作を応援。先月14日(土)から公開され、好評を得ての続映決定の“朗報”に、愛猫家で知られ、同団体のメンバーでもある坂本さんが、同じメンバーで動物愛護団体「Rencontrer Mignon」を主宰しペットサロン&カフェ「pet salon Mignon」を経営する友森玲子さんとこの日、来場した。トークショー開催のきっかけについて、坂本さんは「フリペ(FreePets)のTwitter上でいろいろ書いていたら、すごい勢いで監督がリツイートしてきてくださった。本当は監督が来日できればよかったんですが叶わないので、フリペとしてはひとりでも多くの人に観てもらいたいと思いまして」と説明。続けて、年間30万匹と伝えられる犬猫の殺傷処分の問題に触れ「とても深刻で大きな大きな問題ですが、友森さんはそのことを大きく訴えるのではなく、明るくパワフルに向かっている。ちゃんと生と向き合っている人なので、何かお手伝いができたらと思い、手伝わせていただいていますが、そんなシンプルでいいんだなと思う」と呼びかけ。友森さんが「深刻に考えるのは嫌いで、ウチでできることは世話できるコを連れて帰って面倒を見る。例えば週2匹助けられれば月8匹。50年続ければ凄いことだなぁと。続けるしかない。楽しみながら続けることが大事」と前向きな姿勢で訴えた。同団体は今年3月からTwitter上で活動をスタートさせ、同5月に公式ホームページを立ち上げ、8月26日(木)に社団法人化された。メンバーは坂本さんのほか、父親の音楽家・坂本龍一、作家の渡辺眞子ら各界文化人を中心にした22人。坂本さんは「それぞれの職種で忙しい人が集まっていますが、できる範囲で何かできることがまだまだたくさんある」と話した。『ネコを探して』はシアター・イメージフォーラムほか全国にて公開中。FreePets公式サイト(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:ネコを探して 2010年8月14日よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開© La bascule and Ana films
2010年09月10日巨匠・手塚治虫が10年の歳月を費やして世に送り出した名作「ブッダ」が『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』として、全三部作のアニメーションで映画化されることが決定。吉永小百合、堺雅人、吉岡秀隆らが声優陣として参加することも発表された。原作は日本国内で約2,000万部が発行されており、英語、フランス語をはじめ各国語に翻訳され、海外でも出版されており、コミック界のアカデミー賞と称されるアイズナー賞最優秀国際作品部門において、2度にわたって受賞。仏教の祖・ブッダの生涯を、説話に基づいてではなく、独自のドラマを構築して大スケールで描き切っている。これまでにも映像化のオファーは何度かあったものの、原作の壮大さから実現に至らなかった。今回、東映アニメーションと手塚プロダクションがタッグを組む形で、初の映像化が実現することになった。第1部では、のちにブッダとなるシャカ国の王子、ゴータマ・シッダールタの誕生、そして、当時の厳しい階級社会の中で、身分の低い人間たちが、自らの運命を変えようともがくさまが描かれる。シッダールタは、最下層の身分の人々との交流の中で、人はなぜ生きるのか?なぜ苦しまなくてはならないのか?という問いに向き合い、その答えを見つけるために旅立ちを決意することになる。堺さんが演じるチャプラは、第1部の物語の鍵となる登場人物で、奴隷の身分を隠して軍人として出世の道を歩んでいく。そのチャプラの母の声と本作のナレーションを務めるのが吉永さん。吉永さんは物語を「のちにブッダとなるシッダールタ王子を光とすれば、その対極にある、影とも言える奴隷少年・チャプラの栄光と破滅の物語。奴隷の身分を隠し、軍人として国家の英雄にまで上り詰めた少年が、奴隷の母親を『母さん』と呼んでしまったがゆえに、母と子は、破滅への道へむかいます」と説明し「大好きな手塚作品に参加できましたこと、とても嬉しく思っております」とその喜びを語る。堺さんは「アクションが多く、低い身分からスーパーヒーローに上り詰めるというスケールの大きい役だったので、楽しんで演じました」とふり返る。録音は別々ながら、堺さんは吉永さんの声を聞きながら演じたそうで「心に染み入るようなお芝居で、ご一緒させてもらい光栄です」と語った。そして、シッダールタの声を演じるのは吉岡さん。「22〜24歳くらいのときに(手塚さんの)『ブッダ』、『火の鳥』、『アドルフに告ぐ』、『ブラック・ジャック』などをすがるように読んだ記憶があります。人間の根底を描くそれらの作品に救われました」と明かし、「2,500年前のブッダの教えが現代まで受け継がれていることは素晴らしいことです。昔、『ブッダ』を読んだ大人の方たちが子供連れで劇場に来てもらえれば嬉しいです」と語った。ほかに、シッダールタの父・スッドーダナ王の声を能楽観世流二十六世家元・観世清和が、マリッカ姫を黒谷友香、シッダールタが心を通わす盗賊の少女・ミゲーラを水樹奈々が演じることも発表された。『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』は2011年5月28日(土)より全国にて公開。© 2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会■関連作品:手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく 2011年5月28日より全国にて公開© 2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会
2010年07月07日映画『おとうと』の山田洋次監督、W主演の吉永小百合と落語家の笑福亭鶴瓶が3月11日(木)、東京・有楽町の日本外国特派員協会で行われた同協会主催の記者会見に出席。外国人ならではの視点から質問が飛ぶ中、鶴瓶が外国人記者と軽妙なやりとりを繰り広げた。同作が先月開催された第60回ベルリン国際映画祭でクロージング上映され、山田監督が特別功労賞を受賞したことを受けて同協会側からオファーされたもの。同所での会見は、鶴瓶さんは初めて、山田監督と吉永さんは2度目。外国人記者ら約150人の盛大な拍手に迎えられて通訳の男性、司会を務めるイタリア人テレビ局記者、山田監督ら5人で登壇した鶴瓶さんは「本当にこんなことになるとは思っていなかったです。変な夢を見ているみたい」と緊張気味。冒頭はワンセンテンスを話したところで区切り、通訳される流れにも慣れない様子だったが「待った待った」、「どうぞ」、「以上」などと通訳の男性とコミュニケーションを取り、持ち前のトボけた持ち味を徐々に発揮。スウェーデン人の男性カメラマンは、日本では観客が、著名人に距離を感じて崇拝する傾向があるように思われるが?と質問。鶴瓶さんは「この前、道を歩いていたらオバちゃんが千円札を持って近づいてきて『くずしてくれへん?』って。『500円玉入っていいかい?』と答えました。僕の場合、ものすごい近いですね」とエピソードを明かし記者陣を笑わせる一方、「こっちの気持ちの持ちようだと思う。いかに普通であるかが大事。僕は普段と変わらないし、50年も(女優を)やられている吉永さんも全然普通でした」と真摯に話した。フランスの男性記者から、山田監督の作品には希望のメッセージが込められているように感じられるがいまの社会へはどんな思いが?と質問が飛ぶと、山田監督が「希望を持ちたいという願いを持って映画を作ることが大事」と回答。鶴瓶さんは「映画の影響力のすごさを感じています。この映画を観て、日本の演歌歌手で吉幾三という人が『姉ちゃんへ』という歌を作ってくれました。仕事じゃなく僕個人に作ってくれたんですけど、いまからかけます」と言って音源を初披露。1番が終わったところでスタッフに合図して「3番まであるので」とストップさせると、「3番がいいんですよ」とニヤリ。また記者陣を爆笑させた。締めで日本のTVディレクターから、同所での会見を初体験した感想を求められ、「ベリーベリーハッピー!」。本作や主演した西川美和監督の『ディア・ドクター』など出演作が国際的評価を得ていることを踏まえハリウッド進出の意気込みを聞かれると、「ことわざに『満つれば欠ける世の習い』とあるように、調子に乗ったらあかん、てウチのおばあちゃんがよく言ってましたわ」とその気ナシ。司会のイタリア人記者は「この会見中に、鶴瓶さんには今度、ここで落語をやっていただける約束を取り付けました」と明かし、鶴瓶さんを抱擁。いたく気にいった様子だった。『おとうと』は現在までに観客動員165万人を記録(配給の松竹発表)しており、全国にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:おとうと 2010年1月30日より全国にて公開© 2010「おとうと」製作委員会■関連記事:山田洋次に“名匠”の称号日本発『おとうと』、ベルリン映画祭閉幕で拍手喝采日本映画が健闘した第60回ベルリン国際映画祭【読者レビューをウォッチ】『アバター』旋風に負けず、邦画勢に高ポイント続々山田洋次のベルリン特別功労賞受賞に小百合「胴上げしたい」鶴瓶「あかん」『おとうと』加瀬亮から心温まる動画メッセージが到着!
2010年03月11日日本国内の観客動員が130万人を突破し、大ヒット上映中の山田洋次監督×吉永小百合主演によるホームドラマ『おとうと』(英題:About Her Brother)が、2月20日(現地時間)、第60回ベルリン国際映画祭のクロージング・フィルムとして上映された。およそ1,600席の会場がたちまち満席となる中、現地に駆けつけた山田監督と吉永さんによる舞台挨拶が行われ、2人は盛大な拍手に迎えられた。2002年の『たそがれ清兵衛』以来、全ての監督作品を同映画祭コンペティション部門に出品している山田監督。今回は栄えあるクロージング作品に選ばれたのに加え、特別功労賞(Berlinale Kamera ベルリナーレ・カメラ)が贈られた。同賞の日本人受賞は市川崑監督(’00)、熊井啓監督(’01)についで3人目の快挙。授賞式では、同映画祭ディレクターのディーター・コスリック氏から「彼は小津安二郎の伝統にのっとって映画を作っており、大きな愛情をもって日本に住んでいる人々を描き続けています。我々ベルリン国際映画祭は、彼をここにお迎えすることを光栄に思っています」と“日本の名監督”として紹介された。登壇した山田監督は、本作が先輩・市川崑監督に捧げたオマージュであることに触れながら、「いまは亡き市川崑監督に『市川さん、僕もあなたと同じ賞をもらいました』と報告したいと思います。僕を選んでくださったディーター・コスリックさん並びにベルリナーレ関係者のみなさまに心からお礼を申し上げます。そして会場のみなさん、どうもありがとう。ダンケシェン」と感謝を述べた。また、舞台挨拶に登壇した吉永さんは、「ベルリンのみなさま、こんばんは。このベルリン映画祭に3度目の参加をすることができまして、私はとても幸せです。2年前に『母べえ』を上映したときのみなさまの温かい拍手が、いまでも私の胸の中に残っています。『おとうと』もまたみなさまの心に残る映画になることを願っています。ありがとうございました」とドイツ語でスピーチし、喝采を浴びた。その後、囲み取材に臨んだ監督は、一日をふり返り「この受賞は一生の記念になると思います。長年の功労に対して贈られたのであれば、みんなでもらった賞だと思う。寺島さんの銀熊も良かった。決して順調とは言えない日本映画だが、こんなことを機会に日本の時代が来たらいいなあと、今日の拍手を聞いて思いました」とコメント。さらに、吉永さんも「山田監督の授賞式に立ち会えただけで嬉しい。私にとって市川崑監督は“師匠”、山田監督は“先生”。この尊敬するお二人が同じ賞を受賞されたことは、生徒として、弟子として、とても嬉しいことです。きっと、市川監督も天国で喜んでおられると思います」と2人の巨匠のミューズとして喜びを語った。なお、本作を観終わった観客からは「笑えて最後は涙があふれてきた。素晴らしい作品だった!」、「心を深く揺さぶられた」といった感動の声が寄せられ、国境を越えて広く受け入れられたことを証明、文字通り有終の美を飾った。『おとうと』は全国にて公開中。photo:KAZUKO WAKAYAMA■関連作品:おとうと 2010年1月30日より全国にて公開© 2010「おとうと」製作委員会第60回ベルリン国際映画祭 [映画祭]■関連記事:日本映画が健闘した第60回ベルリン国際映画祭ベルリン“銀”の快挙の寺島しのぶ、大阪で会見「ヤッター!」藤原竜也「自由にさせてくれた監督の力量」ベルリン批評家連盟賞受賞の喜び【読者レビューをウォッチ】『アバター』旋風に負けず、邦画勢に高ポイント続々レオナルド・ディカプリオ、ベルリンでのワールド・プレミアで「ダンケシェーン!」
2010年02月22日