リコーは1月22日、文書の電子化やデータ活用が可能なリコー製複合機用アプリケーション「RICOH カンタン文書活用 タイプZ」を1月25日から発売すると発表した。対応複合機は「RICOH MP C306シリーズ」。新製品は、「imagio カンタン文書登録 V2 タイプA」と「imagio カンタン文字認識 V2」の2つの機能を併せ持つ後継製品となっている。「カンタン文書登録機能」としては、同一ネットワーク上にあるパソコンのフォルダー体系を複合機のタッチパネル上で参照できることから、注文書や契約書などの紙文書を、利用者が指定したパソコンの共有フォルダーなどに任意の名前をつけて、簡単に電子化することができるようになっている。「カンタン文字認識機能」としては、紙文書を複合機でスキャンする際に、ExcelやWord、テキスト付PDFといったファイルに変換し、任意のフォルダーを指定して保存することができるようになっている。さらに、あらかじめファイル名のつけ方や、保存先、変換したいファイル形式など定型業務ごとの電子化設定情報をボタン登録しておくことで、複合機のパネル上に業務ボタンとして登録され、ワンタッチで電子化できるという。また新製品は、同社が提供している文書管理システム「Ridoc Document System」やオンプレミス型プライベートクラウドサービス「RICOH e-Sharing Box」とも連携する。文書管理システムとの連携では、文書を直接文書管理システム内の個人キャビネットに保存することが可能となり、ファイル形式の異なるさまざまな文書をクリップでとめる感覚でまとめて管理できるバインド機能や、気になる箇所にメモをつける付箋機能などで、より便利に活用することができるという。また、他社製のアプリケーションなどと連携させることで名刺の電子管理も可能としている。新製品の価格は7万円(税別)。
2016年01月22日凸版印刷は1月6日、同社が運営する電子チラシ・サービス「Shufoo!(シュフー)」において、電子チラシを配信する仕組みを活用して、訪日前および訪日中の外国人に対して流通企業のチラシをはじめとする買い物情報を届けるサービスを開発し、2016年3月から提供開始すると発表した。同サービスは、従来からのチラシ配信の仕組みを利用すると共に、国内外の旅行代理店や観光情報ポータルサイトなど複数の事業者と連携し、訪日外国人に対して流通企業の買い物情報を届けるもの。現地の旅行サイトなどに流通企業のチラシや店の情報を掲載し、訪日前の買い物計画作りを支援するという。また、日本滞在中はスマートフォンで観光情報サイトからホテル周辺の免税対応店を検索できるようにするなど、訪日前および訪日中の外国人旅行者の買い物を支援し来店を促す。チラシは日本語のものをそのまま使用可能であり、検索導線や店舗情報、地図、経路案内を多言語化するという。対応言語は英語と中国語(簡体字・繁体字)。店のカテゴリや商品カテゴリに加え、目的地別や現在地検索などの方法で店舗情報やチラシを検索可能。主なターゲットは、企業としては百貨店・家電量販店・ドラッグストア・スーパーを中心とする流通企業、訪日外国人は中国、台湾、香港などからの旅行者。主な参加予定企業として、イオンリテール、イオン琉球、イトーヨーカ堂、エディオン、近鉄百貨店、ココカラファイン、上新電機、ヤマダ電機、ユニーを挙げる。提携予定企業としては、国内企業の他に台湾・中国・香港といった国々の旅行代理店や航空会社に加え、日本観光情報サイトや訪日外国人向けWi-Fi事業者など、多数の企業を予定している。なお、同サービスは2016年10月以降に有償化を予定しているが、2016年3月~9月まではShufoo!掲載企業に限り、チラシ配信・掲載費用無料及び店舗情報翻訳料無料のキャンペーンを実施する。同社は流通企業に対して同サービスを拡販し、2017年3月末までに5,000店舗の導入を目指す。
2016年01月07日東北大学(東北大)は12月24日、鉄とタングステンを接合することによってその界面にディラック電子を発生させ、同電子に巨大な質量を与えることに成功したと発表した。同成果は、東北大学 原子分子材料科学高等研究機構 相馬清吾 准教授、高橋隆 教授、同理学研究科 佐藤宇史 准教授らの研究グループによるもので、12月23日付けの米科学誌「Physical Review Letters」オンライン速報版に掲載された。次世代電子デバイス材料として注目を集めているグラフェンやトポロジカル絶縁体は、相対論的なディラック電子を持つ物質として知られている。ディラック電子とは、物質中においてあたかも質量がゼロの粒子のように振る舞う特殊な電子で、真空中で光速に近い速度で運動するニュートリノなどの粒子と同じような性質を示すことから、物質中の相対論的電子と呼ばれている。今回、同研究グループは、分子エピタキシー法によって、タングステンの表面に数原子層の鉄超薄膜を成長し、外部光電効果を利用した角度分解光電子分光という手法を用いて、鉄とタングステンの界面から電子を直接引き出し、そのエネルギー状態を高精度で調べた。この結果、鉄超薄膜を接合する前は質量がゼロだった結晶表面のディラック電子が、鉄超薄膜を接合することによって質量を獲得していることを明らかにした。また、その質量の大きさは、トポロジカル絶縁体に比べて遥かに(数倍程度)大きいことがわかった。さらに、鉄超薄膜の磁化の向きを制御することで、質量獲得の有無の切り替えができることを発見した。同成果を新物質の設計や電子スピン状態の制御に利用することで、新しいディラック電子系物質の開発が進み、スピントロニクスデバイスや超高速処理を行う量子コンピュータの実現の可能性が進むことが期待されると同研究グループは説明している。
2015年12月25日パピレスとGYAOの合弁会社・ネオアルドは22日、アドベンチャーゲーム『アオイシロ』の配信を、電子貸本サービス・Renta!のビジュアル電子書籍「絵ノベル」で開始した。『アオイシロ』は、サクセスから2008年に発売され、現在も多くのファンに愛されているゲーム。これを、絵ノベルのシステムによって、登場キャラクター別のシナリオ形式で配信している。配信タイトルは「相沢保美編」「ナミ編」「喜屋武汀編」「夏夜編」「コハク編」「真相編」の各上・下巻。販売価格は、上巻が2チケット、下巻が3チケットとなっている。ビジュアル電子書籍「絵ノベル」は、小説やゲームをシナリオ化することで、より分かりやすく、読みやすい仕様にしたデジタルコンテンツ。セリフや文章を一定の文字数で区切ってウィンドウ化し、スクロール動作で閲覧できる点、そして、キャラクター画像を文章とともに常時表示している点が特長となっている。
2015年12月22日国立国会図書館は、市販されている電子書籍、電子雑誌の収集に関する制度のあり方を検討するため、有償の電子書籍・電子雑誌の収集実証実験を12月1日から開始する。実証実験の主な目的は、電子書籍・電子雑誌の収集及び長期的な保管・利用の技術的検証、および国立国会図書館内での閲覧提供による電子書籍・電子雑誌ビジネスへの影響の検証・納入費用の調査分析の2点。今回開始する実証実験は、一般社団法人日本電子書籍出版社協会が受託し、同協会から送信される電子書籍・電子雑誌のデータを、国立国会図書館施設内にある特定端末から閲覧できるようになる。実証実験は、第1段階と第2段階に分けて実施。第1段階では、日本電子書籍出版社協会から送信された電子書籍・電子雑誌データを、国立国会図書館の来館利用者が閲覧する実験を行なう。利用者が、電子書籍・電子雑誌の閲覧を申し込むと、その都度、国立国会図書館施設内の端末に、日本電子書籍出版社協会から暗号化されたデータが送信される。第2段階では、暗号化された電子書籍・電子雑誌データを、国立国会図書館で保存・利用する実験を行う。第2段階の実証実験は、第1段階の実証実験開始から3年以内を目途に実施する。閲覧できる電子書籍・電子雑誌は、出版社や著作者の協力で提供された、雑誌、文芸、実用、新書、コミックなど約800点。東京本館と、関西館に設置されている利用者端末のうち、計20台に閲覧用のアプリケーションを導入し、ネットワークコンテンツのひとつとして提供する。1点の資料は1つの端末からのみ閲覧でき、1つの端末から同時に複数の資料を閲覧することは不可。また、複写提供は行わない。電子書籍・電子雑誌の閲覧ユーザーにはアンケートを実施するほか、閲覧された電子書籍・電子雑誌の情報を収集する。ただし、アンケートおよび閲覧情報は、個人を特定する情報と結びつけられることはない。現在、国内で発行された紙の出版物や、無償の電子書籍・電子雑誌は、国立国会図書館へ収める「納本制度」の対象だが、有償の電子書籍・電子雑誌は対象外となる。国立国会図書館では、「電子書籍・電子雑誌もわが国の貴重な文化財であることに変わりはない」として、法制度の整備も含め、有償電子書籍の収集を検討する。実証実験の期間は、2015年12月1日から2020年1月末までを予定する。ただし、実験開始から3年以内に、それまでの成果を出版社側と確認し、実験内容を見直すとしている。
2015年11月30日凸版印刷は、同社が運営する電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」の「電子チラシ」を配信する仕組みを活用して、自治体向けにマイナンバー制度に関する情報配信を行う際に活用できる「マイナンバー告知特別プラン」を11月13日より販売すると発表した。「Shufoo!」が持つ郵便番号単位でユーザーに情報を配信できる特性を活かして、 市区町村ごとに異なっている個人番号カードの交付申請や、 カードの受け取り方法などの告知を可能とすることで、 各自治体の情報発信をサポートする。「Shufoo!」は、2015年10月末時点で、月間ページビュー数が約2億1千万、月間690万のユニークユーザーが利用しており、スーパーやドラッグストアをはじめとする流通企業などのチラシの配信に加え、自治体の広報誌や政党や選挙管理委員会に対して「電子チラシ」サービスを提供している。「マイナンバー告知特別プラン」では、20~40代の主婦層への情報到達が可能で、買い物情報などの他の電子チラシと一緒に届くことで閲覧機会を拡大できるという。また、市区町村別の配信が可能で、希望により、自治体圏内外へのPUSH配信も可能。価格は、基本費用が10万円(配信回数:10回)で、オプションでコールセンターなどの電話番号を記載し、 発信機能を利用して電子チラシから直接電話で問い合せ可能する機能を1電話番号あたり約3万円で提供する
2015年11月13日KDDI、沖縄セルラーは6日、auケータイおよび電子書籍専用端末「biblio Leaf SP02」向けの電子書籍サービス「LISMO Book Store」を終了すると発表した。サービス終了日は2016年4月30日。「LISMO Book Store」は2010年12月、「biblio Leaf」向けに開始した電子書籍サービス。翌2011年4月にAndroidスマートフォン向け、9月にauケータイ向けにサービスを拡充した。しかし今回、スマートフォンやタブレットの普及により利用者が減少したとして、提供終了を告知。利用者には今後、Webサイトやメールなどで案内していく。サービス終了日は2016年4月30日。月額コースは、2015年11月9日に新規申し込みを終了する。月額サービスの自動退会は2016年1月18日で、コンテンツの販売は2016年2月29日に終了。なお、販売終了後のポイント利用は不可。現在サービスを利用中のユーザーは、終了後もダウンロード済みの機器で、コンテンツを引き続き閲覧可能。両社は今後、auスマートフォン向け電子書籍サービス「ブックパス」といったサービスの拡充に務めるとしている。
2015年11月09日GMOクラウドは11月4日、連結会社であるGMOグローバルサインと、双方の技術、実績を生かした電子署名法準拠の電子契約サービス「GMO電子契約サービスAgree」を共同で開発し、11月下旬よりGMOクラウドで提供を開始することを発表した。同サービスの特徴として、5つ挙げられている。1つめは、同サービスとGMOグローバルサインの電子認証サービスと連携することにより、電子証明書の発行・管理から電子契約の締結・保管までをクラウド上で行うことができること。2つめは、電子契約は印紙税の課税対象とされず、契約者双方がクラウド上で契約を締結するため、契約書の郵送費も不要となり、コストを削減することができること。また、過去の紙ベースの契約書をスキャンし、同サービス内で電子保管することで、契約書などの保管コストの削減も可能となる。3つめは、同サービスによって紙の契約書も一元管理し、システム上に保管された契約を簡単に検索することもできることから、監査や契約確認の際に迅速に対応することができること。4つめは、0円から始められるフリープランが用意されており、取引先側も0円から利用を開始することができること。5つめは、サービスオーナーと取引先の区別なく、ユーザー企業はそれぞれのアカウントと電子証明書で、互いに電子契約を締結することができ、1つの契約を3社間以上で締結することも可能となっていること。
2015年11月05日ヤマト運輸は11月2日、11月10日より、「クロネコメンバーズ電子マネーカード」にチャージして利用する同社独自の電子マネー「クロネコメンバー割」を沖縄県で開始し、全国にサービス提供地域を拡大すると発表した。また、新たに宅急便着払いの決済にも対応する。同社は、平成26年5月より同社独自の電子マネー「クロネコメンバー割」を開始している。同サービスは、「クロネコメンバーズ電子マネーカード」に「クロネコメンバー割」を現金でチャージして、支払い時に利用すると、宅急便本体価格(税別)から10%割引(5,000円以上チャージした場合)、「クロネコメンバー割BIG」は15%割引(50,000円以上チャージした場合)を行う。また、nanaco・楽天Edy・WAONのいずれかと、ヤマト運輸で利用できる「クロネコメンバー割」の2種類の電子マネーを、1枚の「クロネコメンバーズ電子マネーカード」にチャージできる。同社は今回、オークションやフリマなどでの個人間取引や、旅行先での忘れ物を受け取る場面などで宅急便着払いを利用する際にも、「クロネコメンバー割」を利用したいという声があったことから、チャージした電子マネーでの宅急便着払いの決済に対応する。
2015年11月03日コベックはこのほど、電子カタログサービス「Wisebook 5」において新機能「マイチャンネル」を提供開始した。Wisebookは、自社で簡単に高品質な電子カタログを作成、配信することができるクラウドサービスで、商品カタログや旅行パンフレットを簡単な操作でリッチコンテンツ化して配信することで、Webによる集客と売上アップに貢献する。「マイチャンネル」は、Wisebook CloudViewer内に、企業ごとの専用ページ「マイチャンネル」を開設して、「マイチャンネル」内で、会員認証を行うことなく自社のコンテンツのみ配信することを可能にする。「マイチャンネル」を導入すると、「自社コンテンツの集約が可能」「企業ごとの専用URLをリンクとして利用することが可能」「ユーザーはマイチャンネルにとどまったまま、コンテンツを閲覧することが可能」といったメリットを享受できる。「Wisebook Cloud 5.0」で利用可能なHDD容量は1GBから、ページ数は無制限となっている。サービス利用料は、初期費用が5万円、月額費用が5000円からとなっている(いずれも税別)。なお、すべての機能を14日間試用できる「無料お試しサービス」も提供されている。
2015年10月21日パピレスは20日、電子貸本サービス「Renta!」のビジュアル電子書籍「絵ノベル」で、スマートフォンに最適化した新ビューアの提供を開始した。従来のビューアでは、縦スクロールしながら、ページが区切られる形式であるため、一定の間隔でページを移動しなければならなかったが、新ビューアでは、これを改善。ページの区切りを章単位に変更することで、ユーザーは基本的に縦スクロールの動作だけで読み続けることが可能となり、スマートフォンでの閲覧の快適性が向上した。また、この改善に合わせ、メニュー画面からページ移動ボタンなどをすべて廃止。従来に比べ、より直観的で分かりやすいインターフェースに改良した。ビジュアル電子書籍「絵ノベル」は、小説やゲームをシナリオ化することで、より分かりやすく、読みやすい仕様にしたデジタルコンテンツ。セリフや文章を一定の文字数で区切ってウィンドウ化し、スクロール動作で閲覧できる点、そして、キャラクター画像を文章とともに常時表示している点が特長となっている。
2015年10月20日銀座三越のリモデルーー4階婦人服フロアでは、コムデギャルソン(COMME des GARCONS)、メゾンマルジェラ(Maison Margiela)、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)、サカイ(sacai)、バーバリー(BURBERRY)、といった錚々たるインターナショナルブランドが仲間入りする。今回のリモデルで、メゾンマルジェラやアレキサンダー・マックィーンなど、これまでの三越銀座店では、想像しなかったようなモード感の強いブランドも登場しているのは注目だ。また銀座四丁目に由来する「4th of GINZA」(そして4階にあるの意)は、編集型のショップ。アクネストゥーディオズ、ヌメロヴェントゥーノ(N°21)、アキラナカ(Akira Naka)、マメ(mame)など世界志向のブランドも扱う。こちらも確かに最旬のブランドが揃っている。4階の婦人服フロアを担当する渡辺恒氏は、「最旬というコンセプトの根底は3階の婦人服フロアと変わらないものの、4階フロアは富裕層に向けてグレードの高いサービスを提供していきたいと思います」と話す。銀座に路面店は数々あるものの、それらをひとつひとつ巡って欲しいものを探しているような時間はない、という顧客の「マイフロア」となりたいと渡辺氏は言う。確かに、もちろん顧客はショッピングを目的に銀座を訪れるだろう。しかし銀座には劇場もあれば、世界に名だたるグルメもある。経済的な余裕もあり、かつ社会的地位もあり、という目の肥えた顧客が集まる世界有数の場所だ。大人が過ごすには最適な場所だ。中でも、この銀座三越4階の婦人服フロアを訪れる顧客には、忙しく世界を回るというビジネスウーマンも少なくないだろう。「ですから、そうした目利きができるお客様がしっかりワンフロアでお買い物を完結することができるような品揃えを心がけました」(渡辺氏)。言ってみれば、多彩な世界の旬の洋服が一度に楽しめるストレスフリーなショッピングゾーンが誕生したのだ。当然、顧客は国内外を問わない。そうした多様な顧客からは、インターナショナルブランドへの要望も多かったという。「ぜひ一緒にやりたいと思っていたブランドさんは今回、すべて入ってもらいました」とリモデルの完成度について自信をのぞかせる。「この5年間の実績が評価されたのだろうと思います」。実は増床リモデル前、銀座三越の課題は、お客様の滞在時間が短いことだった。しかし前回の増床リモデル時に行った取り組みが奏を効して、今回のリモデルにおいては「幅広い層の集客が望める銀座三越」として認知されるようになったのだろう。また4階におけるおもてなしという側面では、百貨店らしい姿勢を打ち出している。「銀座のお客様に限らず、今の時代に“ファッションフリーク”という方はあまりおられません。服はやはり服であり、衣食住というライフスタイルの中のひとつのカテゴリーに溶け込む存在でいいのです。服によって劇的に暮らしを変えたいという発想もお持ちではないでしょう。だからこそ、我々はお客様のライフスタイルをきちんと勉強して、接客に生かすことが大切だと考えています」。例えば、4階を訪れる顧客には、ジョー マローン ロンドン(Jo MALONE LONDON)のフレグランスが人気だ。しかも今、上級者の気分は“フレグランスコンバイニング”と称した重ね付けだ。そこでブランドの販売スタッフを率いて、地下1階にあるジョーマローンのショップに赴き、この手法を勉強する。「速攻性はありませんが、そんな地道な取り組みによって銀座三越らしい接客ができるはずだと考えています。結果として、フロアがひとつのブランドとして認知いただれば幸いです」と、渡辺氏は意気込む。銀座は今、開発ラッシュと言っていいだろう。海外からの訪問客を迎えるべく、多くの商業施設がリニューアルオープンする。その中でも銀座三越は、本質的に良いものを求める上質な顧客に向けて更なる進化を遂げていくようだ。
2015年09月22日東和電子は9月17日、Olasonicブランドのテレビ用スピーカーシステム「TW-D9HDM」を発表した。発売は11月上旬。価格はオープンで、推定市場価格は30,110円前後(税込)。TW-D9HDMは、Olasonic独自の卵型キャビネットを採用するスピーカーシステム。左右のスピーカーと入力端子などを備えたメインユニットで構成されており、スピーカーとメインユニットは有線で接続する。入力端子はHDMI×1、光デジタル音声×1、アナログ音声×1を装備。メインユニットにBluetooth機能を内蔵しており、NFCにも対応。プロファイルはA2DPとAVRCP、コーデックはSBCをサポートしている。60mm径のフルレンジスピーカーユニットと70mm径のパッシブラジエーターを採用。前面には大型のディフューザーを配置し指向性を向上させている。また、蓄えた電気を効率よく出力する「スーパー・チャージド・ドライブ・システム」を採用し、臨場感のあるサウンドを実現している。周波数特性は45Hz~20kHzで、出力は12W×2。サイズは、スピーカーが各W113×D117×H162mmで、メインユニットがW150×D150×H27mm。総重量は1,360g。
2015年09月17日凸版印刷は9月16日、非接触リーダライタからの給電のみで表示を書き換えられるバッテリーレス電子ペーパー表示機を試作したと発表した。従来、電子ペーパーを使った表示機は、カードサイズ程度の大きさが多く使用されているが、管理対象物によっては、取り付けられる場所が限定されるため、より小さな表示機の開発が求められていた。同社は今回、これまで培ってきたRFIDの開発・製造技術により、受電・通信回路の小型化に成功したという。同試作機はドットマトリクス型の1.44インチ電子ペーパーディスプレイを搭載し、非接触リーダライタからの無線給電によって書き換えることができる。表示部には電子ペーパーを用いているため、一度表示した内容を保存することもバッテリーレスでできる。外見寸法は34(縦)×52(横)×7(厚さ)mmで、画素数は128×96dotとなっている。
2015年09月16日9月16日、銀座三越の3階婦人服・婦人肌着フロアがリモデルオープンする。前回の増床リモデルから5年が経過し、大きく変化したと思われるのが顧客層だ。今回のリモデルのポイントを担当マネージャーに聞いた。3階「TOKYOモード1」を統括し、「ニューヨーク ランウェイ」を担当する、セールスマネージャーの右近一成氏によれば、当時、歌舞伎座を皮切りに主要な建物の建て替えが進み、「銀座のお客様が変わる」という印象はあったものの、特にこの2、3年は、周知のように劇的に海外からの顧客が多くなった。加えて、湾岸地域の開発によって周辺3区の人口が増え、日本人の顧客もいわゆる“湾岸ファミリー”を軸とする新富裕層、中でも「消費経験が豊富で高感度な30代~40代のお客様の割合が増えた」と言う。そうした顧客層には、「このブランドでなければ嫌」といったブランド信仰は見られない。但し、目は肥えている。そこで「国内外のブランドを同列に見て、等身大のファッションを楽しみ、自分なりの審美眼を持ったお客様を対象に、東京ブランドと世界発信ブランド、それぞれを東京、銀座というフィルターを通した時、どのような編集ができるのだろうと考えて生まれたのが、今回の結果です」と右近氏は語る。変化した顧客層を背景に、3階では「最旬のTOKYOモード」と銘打ち、ファセッタズム(FACETASM)、タロウ ホリウチ(TARO HORIUCHI)といった、東京ブランドでまとめた「ル プレイス」、国内外の最旬ブランドを東京という視点で切り取る「ニューヨーク ランウェイ」という2つの編集型ショップに力を注ぐ。両ショップともに大きく変わったのは、扱いブランドのテイストの幅が大きく広がったことだ。右近氏はこれについて、テイストや用途にこだわらないミックスコーディネイトというファッショントレンド、先述した顧客層の変化とともに、顧客の志向そのものの変化を指摘する。「これまでは、コンサバならコンサバ、アバンギャルドならアバンギャルドと、年齢を重ね、ご自身の志向が固まるとそのまま、というお客様が多かったが、最近のお客様はいくつになってもトレンドを追い続けようとする」という。そこで、これまでカジュアルでスタイリッシュな品揃えだった「ニューヨーク ランウェイ」には、ポップでフェミニンなブランドが登場し、他方、「ル プレイス」には、ミハラヤスヒロ(MIHARAYASUHIRO)、タロウホリウチ、ファセッタズムなど、これまでなら銀座三越には出店しなかったようなブランドがお目見えして、よりモード感が強くなった。顧客にとっては一層、「自分で選び、コーディネイトする」楽しさのある売り場構成と言えるだろう。特筆すべきは、スニーカーを常時150足ほど展開すること。スポーツテイストのトレンドが続き、レーシーなスカートにスニーカーというコーディネイトは当たり前になっている中、これまで銀座三越としては、ナイキ(NIKE)やニューバランス(New Balance)などスポーツブランドのスニーカーを扱ってこなかったが、今回のリモデルでは、スニーカーの品揃えは圧倒的に充実することとなり、トータルコーディネイトの視点からも大きく進化している。さらに新しい試みとして、「ル プレイス」担当マネージャーの大原悠子氏は「ファッションが持つ、ワクワクドキドキという感覚が詰まったブランドを紹介していくのはもちろんだが、ただ最旬の服、つまり“モノ”が集まっているというだけではなく、コトという側面からアピールしていく」と言う。その一環として「ジャパニーズコミュニケーションステージ」なるコーナーを新設し、デザイナーの思いを伝えるイベントを企画していく。9月16日からは、コーヘン(Coohem)やユウミアリア(Yuumi ARIA)といったブランドのデザイナーの手による写真を展示する。顧客には「服の売り場に写真が並んでいる」という意外性を与えたり、あるいは服に興味を持った顧客に対して、そのデザイナーの人間性にも触れる体験を提供したりと、モノを買うだけに留まらない、さまざまな角度からのコミュニケーションを生む場と位置づけている。また、リモデルのキーワードとしてもう一つ挙げているのが「銀座のおもてなし」。最近の女性の顧客には、男性に見られるような作りや素材に対するこだわりが感じられるようになってきたことから、販売員には、モノ作りへのこだわり、モノの価値をお客様と共有し、会話を弾ませていくことを実践していくという。また外国人の顧客に向けては、店舗全体で中国語など外国語の通訳スタッフを増やすという。同フロアの「ニューヨーク ランウェイ」は、同店の中でもいち早く編集色を打ち出し、特に感度の高い女性たちに支持されていたが、右近氏は「今回のリモデルは、理想としている形がほぼ100%実現したと思う」と自負する。顧客としては、その自信に大いに期待したい。
2015年09月15日カシオ計算機は9日、グランドピアノの性能を追求した電子ピアノ「CELVIANO Grand Hybrid(セルヴィアーノ グランドハイブリッド)」を発表した。ラインナップは、「GP-500BP」「GP-300BK」「AP-700BK」の3モデル。発売はGP-300BKとAP-700BKが9月18日、GP-500BPが10月2日。価格はオープン、店頭予想価格(税別)は、GP-500BPが360,000円前後、GP-300BKが270,000円前後、AP-700BKは170,000円前後。今回の新モデルは、世界の3大ピアノメーカーに数えられ、1853年の創立から長い歴史を持つドイツ・ベルリンのC.BECHSTEIN(ベヒシュタイン)社とのコラボレーションが大きな特徴。ベヒシュタインのピアノが奏でる音のエッセンスを採り入れている。また、ベヒシュタイン製グランドピアノの鍵盤に用いられるスプルース材を加工した木製鍵盤や、弾き応えを左右するハンマーアクション機構を融合させた「ナチュラルグランドハンマーアクション鍵盤」を開発した。さらに新開発の「AiR Grand 音源」では、強弱と時間の経過に伴う音色変化を再現。グランドピアノの弦共鳴を得る「弦共鳴システム」と合わせて、ベルリン・グランド、ハンブルク・グランド、ウィーン・グランドという3種類のグランドピアノ音色を搭載した。そのほか、各種のプリセット設定、世界のホールをシミュレートする機能、MIDIレコーダーやUSBメモリへの録音、内蔵スピーカー、ヘッドホン出力、ライン入出力など、電子ピアノならではの機能も多く備えている。本体サイズ/重量は、GP-500BPとGP-300BKがW1,434×D489×H963mm/77.5kg、AP-700BKがW1,377×D427×H911mm/48kg。詳細な仕様は下図を参照のこと(クリックで全体を拡大表示)。
2015年09月09日東武百貨店池袋本店(東京都)ではこのほど、大きいサイズと小さいサイズの婦人靴コーナー「サイズテラス」を2階婦人靴売り場にオープンした。同コーナーは、都内最大級の品ぞろえとする婦人靴コーナー。大きいサイズで約30ブランド・約850点、小さいサイズで約25ブランド・約550点が店頭に並ぶ。同社によると、日本人の体格が変化したことから、靴に関してもさまざまなサイズの需要が増加しているという。小さいサイズのサイズ展開は、20.5㎝から21.5cmまで。大きいサイズは、25.0㎝から26.0cmサイズを中心に一部26.5㎝、27.0cmまで取り扱う。なお、婦人靴に関する相談に対応するシューズカウンターもオープン。カウンターでは、予約をすればシューフィッターがコンサルティングするサービスを行い、注文や取り置き、修理などにも対応するとのこと。同コーナーには、フィッティングルームも新設するという。
2015年09月08日コベックは9月3日、自社で電子カタログを作成、配信できることができる電子カタログサービス「Wisebook」の最新バージョン「Wisebook 5」を提供開始した。HDD容量は1GB~、価格は初期費用で5万円、月額費用は5,000円~(価格はいずれも税別)。新たにリリースした「Wisebook 5」では、電子カタログ上でECサイトへスムーズに送客できる「ECカート連携」、通販カタログから品名、品番、価格の条件で必要な商品ページを探し出すことが可能な「商品検索」、カタログで見つけた商品について資料請求や問い合わせを行う機能を追加。また、HTML5形式のビューアにもページめくりのアニメーションが実装された「ページめくり」機能や、マルチデバイス環境でストレスなくカタログを利用できるようビューア起動からページめくり、拡大・縮小時の「レスポンス」を高速化した。そのほか、全文検索の機能を提供し複数のカタログから必要な製品情報を探し出せる全文検索機能を強化するなど顧客の声を反映し、ビューア画面で機能が追加・ブラッシュアップされている。
2015年09月03日近年ますます耳にすることが多くなった電子マネー。でも、電子マネーって実際どんなもの? 現金と比べて、おトクになることはあるの? この記事では、そんな電子マネーの活用術をお教えします。○電子マネーとは?電子マネーの種類電子マネーとは、あらかじめ金額をチャージしておく、もしくは使った金額をクレジットカードで後払いすることで、現金の代わり使うことができる電子のお金のことです。先払いでチャージしておくタイプのものをプリペイド型、クレジットカードで後払いするタイプのものをポストペイ型と呼びます。また、電子マネーには交通系と商業系の二つがあり、電車を使う方には馴染み深いSuica(スイカ)やPASMO(パスモ)も交通系の電子マネーです。他にも主要10社の交通系電子マネーが2013年3月より全国相互利用できるようになっています。商業系の電子マネーは、Edy(エディ)やiD(アイディ)、WAON(ワオン)、nanaco(ナナコ)などが挙げられます。独自のおトクなサービスを行っているものもあるので要チェックです。電子マネーの形態としては、カードタイプのものやキーホルダータイプのもの、また、携帯やスマートフォンのアプリで支払うおサイフケータイといったタイプのものがあります。○電子マネーの利用シーン例えば交通系の電子マネーでは、1枚のカードで電車やバスに乗れるだけでなく、駅の売店などでも使うことができます。最近では街中で使えるお店も増えていますね。電子マネーは他にも、コンビニエンスストアやスーパー、自販機で使うことができるほか、タクシーやインターネットでのショッピングで使えるものや、グループ外の店舗でも使えるものなどがあります。また、大手コンビニエンスストアの多くでは、複数の種類の電子マネーが利用可能です。生活の中の多くの支払いの場面で電子マネーが利用でき、その範囲は今後ますます増えていくといえそうです。○電子マネーのココが便利いつの間にかお財布の中の小銭が増え、お財布がパンパンで、お会計のときにぴったりの小銭を出そうと一苦労……。そんな経験は誰しもあると思います。電子マネーなら小銭を持ち歩かなくて済み、このようなわずらわしさもありません。お会計のときは電子マネーを専用の機器にかざすことで、1秒で決済が完了するため、かなりの時間の節約になります。また、クレジットカードのようなサインの手間もありません。電子マネーを使うことで、時間と手間の両方が省けるといえそうです。楽天Edyは最大4カ月分の利用履歴をパソコンやスマホで確認できるなど、利用履歴がわかるサービスもあるので、レシートと同じように後から使った金額がわかって便利です。○電子マネーをおトクに使おう電子マネーで忘れてはならないのが、現金で支払うよりおトク! ということです。多くの電子マネーでは、支払った金額の一部がポイントとして還元されます。例えばビックカメラSuicaなら、定期や切符を購入するだけでビューサンクスポイントが貯まるうえ、クレジットカードからのチャージを行うと1.5%のポイント還元が受けられます。さらに、ビッグカメラでの購入時にビッグカメラSuicaを利用すると、10%のポイントが付与されます。セブン・イレブンをはじめとするセブン&アイグループや、グループ外の一部店舗でも使えるnanacoは、お買い物100円(税抜)につき1ポイント、さらに特定の商品に期間限定で設定されるボーナスポイントがあります。ただ使うだけでもおトクな電子マネーですが、自身のライフスタイルに合った使いかたをすることで、さらに得をすることができます。よく行くスーパーやコンビニエンスストアでポイントが貯まる電子マネーを選ぶのはもちろんのこと、例えばwaonならイオンカード、nanacoならアイワイカードと、それぞれ電子マネーにチャージできるクレジットカードを組み合せて使えばさらにおトク度がアップします。タクシーをよく使うビジネスマンなら、タクシーに対応したiDが便利です。非常にたくさんの種類がある電子マネーですが、有意義に活用できるものを選びたいですね。毎日のちょっとしたお買い物でこつこつポイントを貯めていけば、気付いたときには大きなポイントになっているというのも電子マネーならでは。電子マネーを上手に活用して、スマートな生活を送ってみてはいかがでしょうか。(※写真画像は本文とは関係ありません)株式会社回遊舎"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。
2015年09月03日基礎体温記録アプリ「ルナルナ体温ノート」と連携テルモ株式会社は、7月31日より、女性体温計「WOMAN℃(ウーマンドシーR)W525DZ」と、株式会社エムティーアイが運営するスマートフォン向け基礎体温記録無料アプリ「ルナルナ体温ノート」とのデータの連携を開始した。体調管理や妊活を考える女性の無料基礎体温記録アプリである「ルナルナ体温ノート」は、基礎体温値を入力すると、データが自動でグラフ化される。過去の月経期間を入力すると、次回月経や排卵日を予測し、体温グラフに自動で反映されるため妊娠のしやすい日などが分かりやすいうえ、正しい基礎体温の測定方法やグラフの見方、薬の服用メモなど、役立つ機能が満載だ。基礎体温記録をもっと簡単!もっと便利に!女性は、毎日の基礎体温を測定し記録することで、その基礎体温の変動リズムから排卵の有無や月経周期、ホルモンバランスなどの女性特有の体調を把握することができる。そのためには、体温の値を記録していくことが必要で、多くの女性がノートやパソコンなどでグラフ化して日々の体調管理をしている。この度のデータ連携により、体温計をAndroidのスマートフォン(Android4.0以上)にタッチするだけでデータが自動的にアプリへ転送され、さらにはグラフ化されるため、測定結果の記録がより簡単に手間なく行えるようになった。今まで、データの記録が面倒で敬遠していたユーザーが、手軽に簡単にデータの蓄積を行い、管理ができるよう利便性を向上していく。同社は、女性の基礎体温に関する情報提供サイト「基礎体温でカラダと話そう」を運営し、今後も基礎体温から女性の健康維持をサポートするべく、製品の普及やサイトを通じて、悩み相談やアドバイスなどの情報を発信していく。(画像はプレスリリースより)【参考】・株式会社テルモプレスリリース・テルモ基礎体温でカラダと話そう
2015年08月04日●直球質問! トラックフォーマーってどんな製品?計算機からデジタルカメラや腕時計、電子辞書や電子ピアノなどなど、きわめて幅広い分野で製品を展開するカシオ計算機。その中で、個人的にずっと気になっていたアイテムがある。2015年1月のCES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー。ラスベガスで行われる世界最大の家電見本市)で発表され、3月末に発売された「トラックフォーマー」(TRACKFORMER)だ。リリースには「幅広いシーンで使える新しいDJ機器」とあるが、どうも今ひとつ具体的な商品特性が把握できない。しかし、やはり気になる! 幸いなことに今回、ついに開発スタッフの方々にお話を伺える機会を得たので、そのレポートをお届けする。○直球質問! トラックフォーマーってどんな製品?トラックフォーマーは、「XW-DJ1」と「XW-PD1」の計2機種をラインナップ。価格はXW-DJ1が3万円前後、XW-PD1が3万5,000円前後(2015年7月13日現在)。2機種ともベースデザインは似ているが、XW-DJ1にはターンテーブル、XW-PD1には何やらパッドが並んでいる。少なくとも、インタビュー本稿に入る前に、ここまでの予備知識は共有しておきたい。続いて、以下の2本の動画をご覧いただくことを、ぜひともおすすめする。それぞれ2分ちょっとなので、時間は取らない。なお、モノが音楽関係のアイテムなので、当然ながら音が出るうえに、それが重要。静かなオフィスで見る方は、イヤホンかヘッドホンのご着用を。では、この2機種がどんな製品かを何となくご理解いただいたところで、インタビューに入るとしよう。ご対応いただいたのは、カシオ計算機 楽器事業部 開発部 商品企画室の段城真氏と会見英哲氏、鈴木泰樹氏。ズバリ「トラックフォーマー」とはどんな製品なのだろうか?段城氏 「『デジタルダンスミュージックギア』という新しいジャンルの商品になります。近年流行のダンスミュージックやクラブミュージックを初心者にも気軽に楽しいんでほしい、そのために、カシオが鍵盤楽器で培ってきたデジタル技術を搭載した、今までになかったジャンルの電子楽器なんです」「その演奏手法が、いわゆるDJスタイルというわけです。つまり、従来の楽器のように自分で楽器を練習して曲を演奏するのではなく、内蔵音源や、本体に接続したスマホやミュージックプレイヤーの音楽ソースを使って、DJのようにミックスしたり、エフェクトやフィルターをかけたり、スクラッチプレイをしてオリジナルのダンスミュージックとして演奏する。トラックフォーマーという名前は、好きな音楽トラックを自由自在にトランスフォーム(変形)させることができることから来ています」なるほど、製品像はなんとなくつかめてきた。各機種の特徴は後ほどもう少し詳しくうかがうとして、どうしてまた、そんな新ジャンルの楽器を開発したのだろうか。その背景には、楽器演奏をたしなむ人々の2極化があると段城氏は語る。段城氏 「電子鍵盤楽器の市場は、子供たちを中心とした教育分野と中高年の趣味需要が大きな割合を占めるようになってきています。つまり、若者の層が少いんですね。その大きな要因となっているのが、時代とともに音楽そのものが変化しているということです」そういいながら、段城氏は2000年と2013年のヒットチャートの比較をスクリーンに投影した。2000年の音楽は、いわゆるポップスの割合が比較的多く、演奏スタイルもギター、ドラム、ピアノ、ベースなどで構成されることが多かった。ところが2013年になると、電子楽器を多用したEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)が大きな割合を占めていることがわかる。段城氏 「これらの音楽はメロディやリズムがシンプルで、それをひたすらループしながら、音を重ねていく。つまり、ピアノやギターだと楽しみ難い音楽だと思うんです。しかし、若者の間で今一番受け入れられている音楽はこのEDMです」あのビルボードもダンスエレクトリック部門を設立、トップDJは年に数十億円稼ぐともいわれる。日本でも『ULTRA JAPAN』という巨大なダンスミュージックフェスが毎年開かれるほどの人気ぶりだ。これは世界的な流れで、今や音楽市場のおよそ5割がEDMという調査もあるという。段城氏 「特に電子技術を利用したDJ関連機器が増えてきていますが、それらはカシオが長年手がけてきた電子楽器と技術分野が近い。ここに着目したのが開発のきっかけです」「カシオの発想と技術力で、EDM機器をイノベートする! 」トラックフォーマーは、そんなカシオらしい気概が生んだプロダクツなのだ。●ターンテーブル搭載「XW-DJ1」の詳細をチェック○EDMをプレイする「XW-DJ1」続いて、トラックフォーマーシリーズ第1弾としてリリースされた各機種の特徴についてお話を伺う。まずは、ターンテーブルを搭載した黒いボディの「XW-DJ1」だ。会見氏 「若い人たちはスマートフォンで音楽を聴くことが多いですよね。その曲をソースに、DJアプリと連動してミックスやエフェクト、スクラッチプレイを簡単手軽におこなえるのがXW-DJ1です。機器間の複雑な接続が必要だったり、電源の場所を気にしたりという制約なく、初心者でも簡単に扱える簡略化された操作支と充実した機能、携帯性をギュッとコンパクトにまとめた「楽器」で自由に楽しんでほしいです。単三電池駆動で内蔵スピーカー仕様なので、ラジカセのように友達とのパーティーやバーベキューとかにどんどん持ち出して欲しいです。」「またXW-DJ1は、既存の音楽ファイルを『djay』(ディージェイ)というアプリで再生し、本体に搭載された操作子で、ディージェイの機能をコントロールできるようになっています。このアプリはドイツのalgoriddim社のものでインターフェースも見た目にわかりやすく、エフェクトの種類も豊富。音質も良くて、演奏や操作をまったく知らない初心者からプロの方まで、十分に使えます」会見氏は、実は以前プロ用のDJ機器メーカー「ベスタクス」に20年ほど勤めていたそうだ。DJ機器メーカーに長期勤務の経験があるという会見氏。それゆえ「いつでもどこでも誰でも」といいながら、XW-DJ1の装備は本格的だ。ターンテーブル(プラッターともいう)は7インチで、昔懐かしのドーナツ盤(シングルレコード)と同じ大きさ。プロ用機器も含めて他メーカーの製品はほとんどがCDサイズであることを考えると、明らかに操作しやすく見栄えもいい。会見氏 「流しているバックトラックに、タイミングよくエフェクト(効果)を入れたりしながら、このターンテーブルでスクラッチをすれば、ディージェイがデジタル処理でカッコ良く鳴らしてくれます。機能の中には『オートスクラッチプレイ』という面白いものもあって、プロ級の高速スクラッチもできてしまいます」なお、ターンテーブルはひとつだが、機能的にはディージェイのAデッキ、Bデッキに切り替えて利用できる。ヘッドホンでモニターしながらの頭出しとキュー出しも可能。スライダーはミキサーになっており、上下対象に並んだスイッチ類とツマミ類はフィルターやエフェクトのピッチなどをコントロール。本体の天地を逆さに置けばサウスポーにも使いやすいというから、よく考えられている。ちなみに、ディージェイはiOS版、Mac版に対応、エフェクトの種類などは今後も拡張されていく予定(※一部、アプリ内課金のものもあり)●16個のパッドを備えた「XW-PD1」の詳細をチェック○EDMをクリエイトする「XW-PD1」続いて、赤いボディに整然と並んだ16個のパッドが目を引く「XW-PD1」についてお話を伺う。「XW-DJ1はEDMの『プレイを楽しむ』機器とするなら、XW-PD1はそれに加えてEDMの『クリエイトを楽しむ』こともできる機器です」と鈴木氏は語る。鈴木氏 「EDMをいつでもどこでも気軽に楽しむ、というトラックフォーマーの基本思想はXW-DJ1と同じです。XW-PD1の少し毛色が違うところは、サウンドエンジン部分を外部アプリに頼るのではなく、本体に音源や音楽データを内蔵していること。これだけで、オリジナルのEDM楽曲を打ち込みで作れてしまうんです。ちなみに、音源はカシオ往年の名機で、今でもダンスミュージククリエイターに好んで使われるキーボードシンセサイザー『SK-1』や『MT-40』、最新の『XW-G1』の音源が入っています」ゼロから曲作りをするのは大変だ。が、XW-PD1はEDM、ジャングル、ブレイクビーツ、テクノ、IDMなど100種類のダンスビートをあらかじめ内蔵。これを元にステップシーケンサーで好みのリズムを加えて行くこともできる。ちなみに、利用できる波形素材は、なんと1000種類以上。どれもダンスビートに適したものばかりだ。しかも、内蔵のサウンドデータを手がけたのはグラミー賞を受賞したヘビメタバンド「Slip knot」(スリップノット)のDJシド・ウィルソンと、彼のエンジニアリング・パートナーであるリチャード・ウィルソンというから驚きだ。鈴木氏 「もちろん、既存のサウンドを使いたいというご希望にもお応えします。XW-PD1には新開発の『Track Transform Effect』が搭載されていて、スマホやミュージックプレイヤーをライン入力端子に繋ぐと、その音にテープストップやステップバック、ロールといったエフェクトをリアルタイムでかけられるんですよ」これはすごい! つまり、ライン入力に入った信号をリアルタイムにデジタル解析してエフェクトを掛け、その音を出力しているというのだ。実際に鈴木氏に実演して頂いたが、いつも聞いている曲があっという間にプロっぽいヒップホップになってしまうではないか!鈴木氏 「音をリアルタイムに解析しているので、最近日本でもサービスを開始しているストリーミングサウンドもソースとして利用できます。従来は、プロ用の機材でもこういったオカズの部分は前もって仕込んでおく(加工しておく)必要があったんですよ。でも、XW-PD1ならそんな準備も必要ないし、その場のノリで、どんどん繰り出していけます。また、ボタンを押しながらツマミを捻ってやると、エフェクトの効果やピッチを変えられます。『とにかく押してみて』『押したらツマミ』。このハードルの低さがトラックフォーマーの大きな魅力です」さらに、「XW-DJ1とXW-PD1を繋げても使うと面白いんです」と会見氏がXW-DJ1の出力をXW-PD1に入力し2台を接続。会見氏がDJ1でダンスミュージックを流しながらスクラッチプレイを織り交ぜ、鈴木氏がPD1でリアルタイムにエフェクトを掛ける。なるほど、トラックフォーマーを持ち寄って、こういうDJセッション的な楽しみもありかもしれない。一方、二人は次第にヒートアップ。「あ、今の持って行かれちゃった!」などと、ちょっとしたDJバトルの雰囲気さえ感じることができた。中学校でもヒップホップダンスを教えるほど、ダンスミュージック全盛といえる現在。EDMをもっと楽しみたい、あるいは、DJに興味があるという方々は多いはずだ。しかしその実、「こういうDJプレイをしてみたい」という(一般的な)イメージを実現するには、思った以上に機材もその操作習得も、そして何より場所が必要だ。しかし、トラックフォーマーはそれらをすべてワンパッケージで解決してくれる。「さまざまな機器が接続された大袈裟なクラブのDJブースでなく、初心者でも簡単に扱える簡略化された操作体系と充実した機能をぎゅっとコンパクトにまとめた『楽器』でやっちゃおうよ、というのがトラックフォーマーのコンセプト」(会見氏)なのだ。しかも、単三乾電池6本で4時間も稼働してくれるから、演奏場所も選ばない。友達とのパーティーやバーベキューなど、アウトドアで楽しむことも可能だ。新しい音楽演奏のスタイルをもたらしてくれるトラックフォーマー。この夏にかけて更に本格的にPR計画を推進していく予定だという。イベントや店頭で見かけたら、ぜひ気軽にスクラッチして、パッドを叩いてみてほしい。
2015年08月04日NECネッツエスアイは、ポイントカードにも適した高セキュリティ型の電子スタンプ「PlusZone/Stamp(プラスゾーン・スタンプ)」の販売を開始した。電子スタンプは、小型の電子処理装置で、実際のスタンプ同様に持ち運びでき、スタンプそのものの使い勝手でスマートフォンの画面に捺印を行うとともに、そのデータを収集するが可能。PlusZone/Stampでは、スタンプの導入が1台10,000円から可能(データ収集等の運用サービスが月額5,000円/店舗)で、スタンプを押すたびに、利用者の来店・来場データを収集するため、これを分析することで効果的なプロモーション戦略の立案が可能。PlusZone/Stampでは、スマートフォン自体がポイントカードやクーポンになり、収集したデータは、NESICのデータセンターに置かれ、運用・分析を行う。従来の電子スタンプにない多くの識別パターンを持つため、指紋と同様に、その識別パターンが1台ごとに全て異なる。これにより、確実な認証・識別を行うことができるとともに、盗難・紛失の場合も、そのスタンプの配列の運用を止めるだけで悪用されるリスクを抑えることが可能。今回NESICが販売する電子スタンプは、500万パターン(発売開始時点。今後拡大可能)に及ぶスタンプ識別のための配列を用意し、同じ配列のスタンプの製作は1つに限定するPlusZone/Stamp は、すでに本年 4 月より、福岡を本拠に食肉・飲食店業を展開する明治屋産業様でトライアル利用されており、今回の販売開始を受け、正式にサービスとして利用する。同社では、まずは、小売・サービス業をメインターゲットにPlusZone/Stampの拡販を進め、2年で1万店舗への採用を目指していく。
2015年08月03日電子貸本サービス「Renta!」を運営するパピレスが28日、電子書籍サービス「Yahoo!ブックストア」などを運営するGYAOと7月27日に合弁会社ネオアルドを設立したことを発表した。パピレスは、1995年に日本で初めて電子書籍の販売を開始。デジタルならではの機能を持った次世代コンテンツの開発に継続して取り組んできた。近年では、コミックに動きを追加した演出で見せる「コミックシアター」や、小説の文章を短く区切り、画像を追加した「絵ノベル」などもリリースしている。一方のGYAOは、ヤフーグループのエンターテインメントカンパニーとして、電子書籍サービスの「Yahoo!ブックストア」や無料映像配信サービスの「GYAO!」など、8つのエンターテインメントサービスを運営。「Yahoo!ブックストア」では、出版社との連動企画、月額制読み放題サービスの提供など、多様なユーザーに向けた取り組みを行っている。ともに電子書籍を中心に事業を展開している両社による新会社設立の目的は「次世代コンテンツをより一層、社会的に普及させていくこと」。今後は、デジタルならではの機能やおもしろさを持った次世代コンテンツの開発と制作を行い、電子書籍市場の拡大に取り組む。新会社の名称"ネオアルド"は、ルネサンスの出版事業者アルド・マヌーツィオの名前に、ギリシア語で「新しい」を意味する「ネオ」を付加したもので、「写本から活版印刷へと大きな変革がもたらされたように、紙書籍の置き換えではなくデジタルならではの特性を持った次世代のコンテンツを作り出していきたい」という思いがこめられている。
2015年07月28日セキュアメッセージングサービスを提供するベンチャー企業ソットヴォーチェは7月9日、機密性の高い電子ファイルを特定の相手に信書扱いで送信することができる電子信書サービス「eクーリエ」の受注を開始したとを発表した。正式版サービスの提供開始は、8月24日を予定しており、それまではβ版を利用可能となる。同サービスは、電子ファイルのデータを暗号化した上で分割し、意味を持たないデータの断片として送信することで、情報漏えいのリスクを大幅に低減することを可能にした、最高レベルのセキュリティ性能を有するファイル送受信サービスとうたう。送信側と受信側双方の端末に専用クライアントソフトをダウンロードすることで、電子メールのような操作画面上でメッセージとファイル交換ができるようになる。2015年、秋から全ての企業に必要となるマイナンバー(特定個人情報)の管理、特に企業グループ内での共有や、委託先である税理士・社労士等とのデータのやり取りに適しているという。契約アカウント数によりディスカウントがあり、1グループあたり月額3万円台から料金プランを用意する。現時点で利用環境はWindows(7以降)のみとなっており、9月以降にWebとMac OS、iOS、Androidで利用可能となる。またサービス開始にあわせ、9月末日まで無償で利用できるキャンペーンを行っている。なお、「eクーリエ」の開発技術基盤の提供とシステム運用は、GCT研究所が行う。
2015年07月10日エアバス(本社:仏トゥールーズ)は7月8日、低コスト航空会社(LCC)のPeach Aviationが、エアバスが提供するiPad用エレクトロニック・フライト・バッグ(EFB)のアプリケーション、「FlySmart with Airbus」の導入決定を発表した。「FlySmart with Airbus」アプリを導入することにより、PeachのパイロットはiPad上でエアバスの運航マニュアルを閲覧できるようになる。また、離着陸性能のコンピューター計算が可能で(当局の承認を前提)、Peachが運航する全ての路線ネットワークにおいて、最適かつ正確な離着陸時の運用が可能になる。Peachの井上慎一代表取締役CEOは、「Peachがエアバスの提供するこのアプリを導入することで、より高品質なオペレーションを実現できるようになります。また、紙であったマニュアルが電子化されることは、運航効率の改善にもつながります。本アプリは、今後Peachがサービス品質を向上させる上で重要なツールのひとつとなります」とコメントした。Peachはまた、エアバスが提供するオンサイトサポートを利用することができるようになる。これは、PeachのEFB適合プランの策定や既存の機構およびプロセスの分析などを含んでいる。Peachは現在、A320を15機運航させており、7月からさらに5機のA320が順次引き渡される予定となっている。
2015年07月08日東北大学などの研究グループは6月5日、次世代の多機能電子素材として期待される「マルチフェロイック物質」において、新たな電子機能制御手法を実証し、その基礎原理を確立したと発表した。同成果は、東北大学 大学院理学研究科の松原正和 准教授、青山学院大学 理工学部の望月維人 准教授(HSTさきがけ研究者兼任)、大阪大学 大学院基礎工学研究科の木村剛 教授らによるもの。詳細は米国科学雑誌「Science」に掲載された。磁石の性質(磁性)を兼ね備えた強誘電体である「マルチフェロイック物質」は、磁場を変化させて誘電的な特性(電気分極)を制御することや、電圧を変化させて磁気的な特性を制御することができるため、次世代のエレクトロニクスデバイスへの応用に向けた取り組みが世界中で研究されている。今回の研究では、-246℃以下で電子が持つ磁石の性質(スピン)が空間的に規則的に配列し、これに伴い強誘電分極が生じることが知られている「TbMnO3」を光学的手法を用いて、電気的かつ磁気的な応答をする特異な強誘電分極を可視化することに成功し、マルチフェロイック物質に特有な強誘電分極の振る舞いを発見したという。これにより、電場による強誘電分極の制御過程が明らかとなり、電気的・磁気的な性質を備える強誘電分極が、電場により制御可能な通常の強誘電体としての機能を持っていることが確認されたとするほか、こうしたメカニズムは電気的エネルギーの利得よりも磁気的エネルギーの利得を稼ぐために起きる、マルチフェロイック物質に特有な現象であることも判明。これにより、同メカニズムが、強誘電性を磁場で制御する新しいメモリ・ロジック素子の基礎原理として用いることができるだけでなく、これを利用することで、電気的に異なる性質を持つ2種類の「ドメイン壁」(電気的に中性なドメイン壁と荷電したドメイン壁)を磁場により選択的に作り出すことが可能となるため、将来的にはドメイン壁を利用した新たなナノスケールのエレクトロニクスへの展開も考えられるという。なお、研究グループでは今回の成果について、今後、同様の機構を持つ材料を研究するさいの重要な知見になるとしており、新たなナノエレクトロニクスデバイスなどへの応用が期待できるとコメントしている。
2015年06月05日KADOKAWA アスキー・メディアワークスは2日より、完全電子版「週刊アスキー」の定期刊行を開始し、電子書店での販売を開始した。価格は電子書店により異なり、参考価格は税別100円(6月8日までの特価/9日以降の参考価格は税別333円)。「週刊アスキー」は、1997年11月に創刊したパソコン雑誌。5月26日発売号をもって印刷版での定期刊行を終了し、今号より完全電子版としての刊行をスタート。印刷版から完全電子版への移行に伴い、ITニュースサイト「週アスPLUS」はサイト名称を「週刊アスキー」へと変更した。完全電子版 「週刊アスキー」創刊号の表紙を飾るのは、"1000年に1人のアイドル"のうたい文句で知られる橋本環奈。Windows10のカスタマイズ情報や歴代Apple製品25年分の特集、上海で行われた家電製品見本市「CES ASIA」レポートなど、印刷版と変わらないデジタル関連記事を展開しているとのこと。なお、取り扱い電子書店はBOOK☆WALKERやKindle、Newsstandなど。購入方法の詳細は「週刊アスキー」のWebサイトにて確認できるということだ。
2015年06月02日アドウェイズは5月12日、電子レシート「iReceipt(アイレシート)」を展開するログノートへ出資することを発表した。電子レシート「iReceipt」とは、利用者が専用アプリを起動したスマートフォンをレジの読み取り装置にかざすことで電子レシートを受け取ることができるサービス。ログノートは本技術を、Apple社の近距離無線通信技術「iBeacon」を用いて発展応用させた。利用者が店舗に近づいたことを通知したり、クーポンを配布できる「iBeacon」の技術を用いることで、「iReceipt」は集客から決済までをサポートできるようになった。集客から事前決済(クレジットカード、デビットカード、ID決済)、電子レシートの発行までをサポートする国内初の試みとしている。スマートフォンに専用アプリをダウンロードした利用者は、オフィスや学校などBeaconモジュールが設置されている地域での店舗クーポン取得が可能になる。その後事前予約を行い店舗に向かうと、店舗内の席に設置されたBeaconモジュールが作動し、利用者のスマートフォン画面に電子レシートが発行される。その後、自分のテーブルに自動的に商品が提供される仕組みだ。システム開始第1弾としては、ラーメンチェーン「景勝軒」とコンビニエンスストアチェーンである「セーブオン」に本システムが導入された。利用者は「セーブオン」店舗レジ脇のBeaconモジュールからクーポンを発行し、「景勝軒」で餃子1皿を無料で受け取ることができる。さらに、「景勝軒」のメルマガ会員と月間来店顧客にアプリダウンロードを促し、クーポン発行や広告掲載を行うことで相互集送客を行う。ログノートは今後、購買情報(「iRecepit」)と位置情報(「iBeacon」)を掛け合わせた、売り上げに結び付くマーケティングを実現していく考えだ。その中で、集積データを分析・提供し、中長期ビジネスも展開していく。一方、アドウェイズは、収集したデータを元に広告・プロモーション事業の協業を行っていく考えだ。
2015年05月18日マルマンはこのほど、「電子パイポ」を発売した。○発がん物質を含まずニコチンもゼロ同商品は、香料入りの液体(フレーバーリキッド)を電気で熱し、蒸気を吸って楽しむ商品。火を使わず、副流煙も発生しない。香料は純国産のペパーミントの香りで、同社が30余年で約50種類を発売した禁煙補助商品「禁煙パイポ」のなかでも、人気の高い香りを参考に、親しみのある味にしたという。使用時に出る蒸気の安全性も考慮し、プロピレングリコールを使わずエタノールで代替しているため、発がん性物質のホルムアルデヒドを含まないという。またニコチンも含んでいない。フレーバーを吸うためのタバコ型の道具(本体)は、国内で一般的に流通している既製品の輸入物でなく、国内メーカーに特別発注。吸い口部分はくわえ心地を追求し、弾力性のある柔らかい素材を使用した。本体内蔵の充電池は、電圧が一定の正常値を超えると制御機能が働くようになっており、火傷など電気的な事故防止にも配慮したとのこと。本体カラーはダークグレイとワインレッドの2色を展開。本体とフレーバーリキッド、充電器をセットにしたパッケージ商品が2,800円(税別)、フレーバーリキッド単体(10ml)は850円(税別)、吸い口単体(交換用アトマイザー)は680円(税別)。
2015年05月01日時に生産性の敵とされる電子メールだが、ビジネスとプライベートの両方のコミュニケーションにおいて、われわれは電子メールに依存しているのが現実だ。嫌いだとしても、それなしではやっていけない――それが電子メールだ。電子メールについて知られていない事実として、かなり古い技術であること、そしてセキュリティ上安全ではないという点を挙げたい。スパムやフィッシングだけではない。電子メールの内容を覗き見されるという問題もある。これは、電子メールがプレインテキストの形式でインターネット上を流れるためだ。これは、郵便にたとえるなら封に入っていないハガキと同じだ。電子メールを暗号化していないということは、私的な通信がハガキのように誰にでも読まれる状態であるということになる。読むのはGoogleかもしれないし、米国家安全保障局(NSA)かもしれない。あるいは自社と競合するライバルかもしれない。SophosのグローバルIT担当セキュリティマネージャーのRoss McKerchar氏は、電子メールの問題として次のように記している。「セキュリティ上、欠陥があるにもかかわらず、ビジネスに組み込まれてしまっているためにわれわれは電子メールを使い続けている。電子メールが他の手段に変わることは当面ないだろう。電子メールを適切に安全にするためには、電子メールが誤用・悪用されるすべての可能性を考えておく必要がある」McKerchar氏のアドバイスは、電子メールの暗号化だ。そのためには、さまざまな選択肢の中から自社ユーザーに最適なソリューションを見出す必要がある。なぜなら、最終的に利用するのはユーザーだからだ。ソリューションはさまざまで、PGPとS/MIMEのような実用的なものではない技術もあれば、完全な安全対策とはいえないファイル暗号化もある。電子メールに起因する脅威からデータと組織を守るためには、スパムフィルタリングとポリシーベースのデータ損失防止(DLP)などの機能を含むソリューションを検討すべきだろう。
2015年04月23日