こんにちは、マメ美です。あっという間に肌寒くなってきました。コートもそろそろ出そうかな…なんて思っていると半袖の方がよかったり(^_^;)調節が難しい季節ですね。子どもの体温調節に手こずる毎日を送っております。さて。今回は「子どもから教わっていること」を書きたいと思います。■大人になるにつれ減ったこと子育てをしていて気付くことや教わることってたくさんありますよね。その中でも一番気付かされたことがあります。それは…これ。もう本当に最近思うんですよ。大人になるにつれて、上を見上げて何かを楽しんだり発見したりすることって少なくなっていたなぁと。昔からど田舎に住んでいて夜は満天の星空が見えていたので、よく窓から流れ星を探していたなぁ…とか、雲の形が何に見えるか兄妹でキャッキャしてたなぁ…とか、天井の木目が目に見えて怖がっていたなぁ…とか。いつからだろう…上を見上げるなんてしなくなってたなぁ…と。■子どもから教わった事でも…子どもといると「ママ見てー!」と、1日に上を見上げる機会がとても増えました。そして子どもに教えてもらうほっこりとした発見には本当に元気をもらえます(^^)下ばかりではなく、たまには上を見上げることも大事だなぁ…と改めて教わっているのでした。
2020年10月30日0〜2、3歳ごろまでの親子が遊べる子育て支援センター。新型コロナウイルスの感染拡大により、利用人数や時間などの制限付きのところも多いですが、徐々に利用できるようになっているところも増えてきたようです。私が1人目を出産したときに住んでいた地域では、児童館の中に乳幼児向けの一室が設けられていました。乳幼児健診のときにそのような場所があることを知りましたが、行ったほうがいいのかどうか迷ったときのことをお伝えします。 子育て支援センターに行くタイミング子育て支援センターに初めて実際に足を運んだのは、赤ちゃんが1歳になるかならないかのころ。かなり活発にハイハイや伝い歩きで動き回るようになり、1日中、自宅の中で過ごすことに限界を感じていたからでした。 子育て支援センターは自宅よりもずっと広いうえに、安全対策もしっかりされているため、のびのびと赤ちゃんを遊ばせることができました。また、スタッフの方やほかのママさんと他愛もないおしゃべりをすることで、思った以上にリフレッシュできた点もよかったです。 自宅ではできなかった経験ができる!子育て支援センターには、乳幼児向けの絵本やおもちゃがたくさん。自宅にあるもののほかにも「わが子はこういうものにも興味があるんだ!」と、新たな発見もありました。 また、私は手遊びなどでわが子と一緒に遊ぶのがあまり得意ではないため、自宅ではほとんどしていませんでした。そのため、スタッフの方が手遊びや歌を歌ってくれる時間があったことも、とてもありがたいと感じた点でした。 でも、無理をして行く必要はない!上の子が赤ちゃんのころは頻繁に通った子育て支援センターですが、下の子のときは上の子の幼稚園送迎などで忙しくなったこともあり、それほど足を運ぶことはありませんでした。 でも、そのことによって上の子と下の子の発育や発達上の差は、特に感じていません。メリットもたくさんある子育て支援センターですが、近くに支援センターがない、一度行ってみたけれど雰囲気が合わなかったなどの場合は、無理をしてまで行く必要はないと私は思います。 子育て支援センターで出会うママさんたちとの「行けるときに行き、会えたら話す」という距離感。この距離感も、幼稚園でのママさん関係とまた違い、そのゆるやかさがなかなか心地よかったです。 イラスト/ののぱ監修/助産師REIKO著者:奥田美紀二児の母。IT企業にてSE・プログラマーとしてシステム開発やWEBサイト運用等をおこなう。夫の転勤や子育てのために退職し、現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年09月26日義姉と同じ年齢の子どもがいる私。会うたびに、保育士の義姉と私の子育てについて比較と評価をしてくる義父に戸惑うことに……。しかし、義父の立場を理解し、気持ちを切り替えた体験談をご紹介します。初めての子育てに不安はつきものだけど…義姉は保育士として働き始めて3年ほど。決してベテランとは言えない経歴ですが、「〇〇(義姉)は育児のプロだ!」と誇らしげな義父。一方、私は一般企業に勤めており、保育・育児経験はゼロ。 そんななか、お互い子どもが同学年ということもあり、親戚の集まりでは子どもの話をする機会が増えました。最初は気に留めていなかったものの、義父が義姉と私の子育てについて比較と評価をし始めて……会うたびに私は複雑な思いをすることが多くなりました。 子どもの前で言わないでほしい…義父の子育て比較は食事や遊び、教育などさまざまです。ある日義父が「〇〇(義姉)はチョコレートを与えていないけど、△△(私)さんは食べさせているんじゃないか~。プロはおやつを与える時期を細かく理解している!」と言ったのにはビックリ。 娘もまだ幼いのでチョコレートはまだ食べさせていないのですが、実際に私がしていないことまで憶測して言われてしまったのです。夫や私が、わが家の子育てについて義父へ伝えても、そこは記憶に残らないようです。特につらかったのは、子どもたちの前で比較と評価をされることでした……。 義父の立場になってみる義父は常に両方の家庭について把握しているわけではないので、私は気にしないように意識しました。しかし、私の気持ちはモンモンとするばかりで、義父に会うのがだんだんつらくなってきました……。これではいけないと、私自身の気持ちを整理して、義父の立場を考えてみることに。 義父は親戚と疎遠だった時期があり、交流できることがうれしいのではないか。そして、義姉の職業を誇らしく思う気持ちが強いのだと思うように。また、義父なりに私へ何かしらのアドバイスをしたいのだろう……と私自身を納得させるよう努めたのです。 義父なりに私たちを心配し、孫の存在やみんなで集まって会話できる環境に喜んでいるのだ……と気持ちを整理しました。ただ、子どもたちの前で言われるのはつらいので、やんわりとかわしていくつもりです。そして、心にかけてくれているとプラスに捉え、義父の明るく楽しい性格など好きなところに目を向けていこうと思いました! 著者:佐々木詩織自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年08月29日多くのママが悩みがちな子どもの叱り方について、日本女子大学 人間社会学部 心理学科 教授の塩崎尚美先生にお話しいただきました! 「叱る」と「怒る」の違いや、叱り方の実践方法などを詳しく説明しています。 「叱る」と「怒る」の違いとは!?子どもの叱り方について悩むママは多いですが、「叱る」と「怒る」を区別して考えるといいと思います。「叱る」とは相手の行動など良くない点を指摘し、ルールをしっかりと伝えていくことで、「怒る」は感情的になり、自分が腹立たしいことを相手にそのままぶつけることです。 ですから、子どもを叱るときは、できるだけ冷静に伝えたほうが子どもに伝わりやすくなります。そのため深呼吸などをし、リラックスして気持ちを落ち着かせることが重要です。感情的になり、そのまま子どもに言いたいことをぶつけるのではなく、冷静になってから子どもに伝わるような言い方で伝えましょう。 叱るときの注意点! 「短く何度も」が効果的叱るときに注意したいことが、子どもが傷つく言葉(人格を否定する言葉)を使ったり、感情的になったり声を荒げたりすることです。このような叱り方をすると、子どもの心がとても傷ついたり、萎縮してしまいます。そのため、叱るときは冷静になり、目線をしっかりと合わせて、「どうして〇〇してしまったのか」と子どもに理由を聞き、「何がいけなかったのか」などをしっかりと伝えることが大切です。 また、あまり長く叱らないということもポイントです。話が長くなると、子どもの頭の中に内容が入ってこなくなるので、様子を見ながら「もう話を聞いていないな」と思ったら、言うのをやめたほうが良いです。「言葉が子どもに入っているかどうか」ということが大切になるので、それを見極めて伝えましょう。 年齢にもよりますが、大体4~5歳までの子どもだと集中力は2~3分しか続かないため、手短に伝えるようにします。情報量が多すぎると、子どもの頭の中に何も残らなくなってしまいます。子どもの記憶は一度言われて定着するというわけにはいかないので、「その都度短く叱る」ということがママやパパの労力も少なくなるほか、子どもにも伝わりやすい叱り方です。 「叱り方のOK・NG例」◇NGの叱り方)「そんなことする子は嫌い」、「どうしてそんなに悪い子なの」 子ども自身の存在を否定するような叱り方になっているため、このような言い方をすると、子どもは傷ついてしまいます。叱るときは子どもの存在を否定する言葉を言うのではなく、子どもがやってしまったことに対して冷静に指摘することが大切です。 ◇OKの叱り方)「●●したら危ないからダメだよ」、「●●したらママは悲しいな」 子どもの行動について危険ということを知らせたり、ママ自身がどんな気持ちでいるのかを率直に伝えています。どちらも子どもの行動に対して指摘しているところが、NGの叱り方と違う点になります。 イヤイヤ期の叱り方は「その都度手短に!」イヤイヤ期は「手短に言うこと」と、「何回も繰り返す」ことが大切です。イヤイヤ期は長々と叱ってしまうと、ますます子どものイヤイヤが強くなり、火に油を注いでしまうような状態になってしまいます。そのため、子どもが悪いことをしたら理由などは言わずに「それはダメ! 」「それはいけないよ! 」と止めて叱るようにします。その都度止められることで子どもは「これは危ないことなんだ」と学習していくからです。 イヤイヤ期は「何度も伝える」ことが大切な時期なので、根気強く繰り返し伝えます。何度も言っていれば、1年くらいかけて子どもの中に入っていくので、イヤイヤ期の叱り方は長期戦と考え、手短に繰り返し伝えましょう。 言い過ぎたら…関係が修復される魔法の言葉でフォロー! 叱ったあとにフォローを入れることで、子どもも叱られたことを前向きに捉えやすくなります。ママやパパと子どものわだかまりを緩和するためにも叱ったあとは、ハグをする、少し言いすぎた場合は「言いすぎちゃってごめんね」と謝るなどフォローを入れることで、子どもも素直にママやパパが言ったことを受け入れやすくなります。 例えば、ママが子どもに言い過ぎてしまったら、パパが子どものフォローに入るといいでしょう。 パパは「○○ちゃん(くん)も怒られて悲しかったね」など、子どもの気持ちに寄り添いながらも、「ママは○○ちゃん(くん)のことが嫌いで叱ったわけではないよ」とひと言伝えます。そうすることで、子どもは「自分のことが嫌いでママは怒っているわけじゃないんだ!」と安心することができ、ママと○○ちゃん(くん)の関係性は修復されます。 あまりくどくどと言ってしまうと子どもは飽きてしまうので、このひと言だけでもパパがしっかりと伝えてあげると、子どもの気持ちが安心し、気持ちを切り替えやすくなります。 今回の「子どもの叱り方」についてのポイントは、「①子どもの集中力を考えて手短に叱る」ことと、「②子どものことが嫌いで叱っているのではないと伝える」の2点になります。特に②を伝えるのと伝えないのでは、子どもとの関係性がかなり違ってくるので、ぜひ伝えてみてください。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! イラスト/sawawa監修者:臨床心理士 日本女子大学 人間社会学部 心理学科 教授(臨床心理士・公認心理師) 塩﨑 尚美1986年上智大学文学部心理学科卒業、浜松医科大学精神神経医学教室研修生を経て、精神科病院、精神科クリニックに 勤務しながら、保健所発達相談も行う。その後お茶の水女子大学大学院に入学。2002年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科人間発達学専攻博士課程単位取得満期退学2003年相模女子大学学芸学部人間社会学科講師、准教授2007年日本女子大学人間社会学部心理学科准教授2015年同大学教授に就任 著書に「子どもを知る・臨床心理学」(共著北大路書房)「実践に役立つ臨床心理学」(編著北樹出版)「子育て支援の心理学」(共著有斐閣)「保育相談支援―保育内容・方法を知る」(共著北大路書房)「乳幼児・児童の心理臨床」(共編著放送大学教育振興会)などがある。
2020年06月28日子育てにおけるキーワードとして頻繁に見聞きする「ほめて伸ばす」という言葉。ただ、株式会社子育て支援代表取締役であり日本アドラー心理学会/日本個人心理学会正会員でもある熊野英一さんは、「ほめて伸ばす」子育てに潜む危険性を指摘します。アドラー心理学に基づく子育てでは、ほめるのではなく、「勇気づける」ことが大切だとされているのだそう。その理由とはどんなものでしょうか。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカット)親子の信頼関係を壊す、子どもを操作しようとする「下心」アドラー心理学に基づく子育てでは、「ほめない」ことを大切にしています。その代わりに、子どもを「勇気づける」のです。こう言うと、「ほめることで子どもは伸びるのではないか」と思う人も多いでしょう。「ほめ言葉」が駄目だという意味ではありません。大切なのは、親の声かけのなかに「下心」をもたないこと。子どもをほめるときには、どこかで「子どもを自分の思い通りにしよう」という「操作」の下心が入りやすくなるものです。「いい子だから早く寝ようね」「こんなに勉強ができてすごいね!」と言って子どもをその気にさせようとする。そういった操作の下心があると、子どもとの信頼関係をきちんと築けなくなります。なぜなら、親の下心を子どもは敏感に察知するからです。最初は、子どももよろこぶでしょう。お父さんやお母さんから「いい子だね」と言われて嬉しくない子どもはいません。でも、親の下心は、表情やしぐさなどどこかににじみ出るものですから、そのうち必ず子どもにバレます。自分に置き換えて考えてみてください。仕事相手でもプライベートの知り合いでも、妙にお世辞を言うなどしてあなたのことをうまく転がそうとしてくるような人間と、いい関係を築けると思うでしょうか?そんなことはないはずです。ほめすぎることが子どもの人格形成に与える悪影響また、下心をもっているかどうかは別として、子どもをほめすぎることは、子どもの人格形成に悪影響を与えることもあります。ひとつは、「ほめられないとなにもしない子どもになる」ということ。ほめられることが当たり前になるために、ほめてくれないのなら勉強もしない、部屋の片づけもしない、といったことになります。また、「指示待ち人間になる」というのも、ほめすぎることが子どもに与える悪影響です。なぜなら、ほめるという行為の前提は、上下関係があるということだからです。子どもをほめすぎることは、「親は上に立って命令し、結果を評価する人であり、子どもは言うことを聞いたり親に依存したりして、その評価に左右される人」という関係をつくってしまう。その関係のなかで、子どもは指示待ち人間になっていきます。そして、最終的には子どもが「勇気を失ってしまう」ことにもなる。子どもを大げさにほめすぎるような親は、反面、子どもがちょっとしたミスをしたようなときには必要以上に叱りがちです。そういう親は、子どもが勉強の基本問題で正解できたようなときにも「わあ、すごい!」なんて大げさにほめ、「あなたは頭がいいから、応用問題もやってみようか」とけしかけます。でも、子どもは「基本問題だけでいい」とチャレンジから逃げてしまう。なぜなら、難しい応用問題でもいい結果を出せなければ、叱られることを知っているからです。ほめられないとなにもしない、自分で考えて行動できない、チャレンジする勇気がない――そんな子どもが、将来、自立した人生を歩んでいけるでしょうか?答えは考えるまでもなく「NO」ですよね。子どもを認めることが、子どもに「勇気」を与える大切なのは、ただ子どもをほめることなどではなく、子どもをひとりの人間として信頼してリスペクトすることにあります。もちろん、親と子、大人と子どもという立場の上下は存在する。でも、親子でコミュニケーションをするときには、縦ではなく横の関係であるべきです。それは、子どもを「認める」、子どもに「共感する」ことであり、そして子どもを「勇気づける」ことにつながります。テストで100点とったかそうではないのか、スポーツでいいプレーをできたかそうではないのか――そういった子どもがやったことの結果ではなく、子どもの気持ちに関心を寄せるのです。仮に結果がよくなかったとしたら、悔しさや恥ずかしさなど、子どもはさまざまな気持ちを抱いています。その気持ちに共感して寄り添うのです。そして、「じゃ、今度はどうしようか?」「なにか手伝えることはある?」と親が伴走してくれたなら、子どもにとってこれほど頼もしいことはない。きっと子どもは「よし、もう一回やってみよう!」という勇気を手にすることができるはずです。このように、子どもがなにかに失敗した場面でなら、「認める」「共感する」「勇気づける」ための親の振る舞いはイメージしやすいものでしょう。でも、逆に子どもがなにかに成功した場面ならどうでしょうか?それこそ、手放しでほめたくなるものですよね。下心のないほめであればいいですが、やはりほめることに重点は置かないようにしましょう。ほめてあげるよりも、もっと子どもを勇気づけるのは、「自分の気持ち」、そして「感謝」を伝えることです。子どもが打ち込んでいるなにかでしっかり結果を出した。そのとき、お父さんとお母さんから、「すごく嬉しいよ、ありがとう!」と言われた――。それこそが、子どもにとって最高の勇気づけです。『アドラー式働き方改革 仕事も家庭も充実させたいパパのための本』熊野英一 著/小学館(2018)■ 株式会社子育て支援代表取締役・熊野英一さん インタビュー記事一覧第1回:「○○ファースト」がポイント!アドラー心理学で親子間のコミュニケーションがうまくいく第2回:大事なのは我が子を無条件で信じる「信頼」。「信用」しかできないのはとても危険第3回:子育てでは“ほめないこと”が大切なわけ。アドラー流・子どもを「ほめずに勇気づける」方法第4回:つい叱りたくなるときでも、親は「インタビュアー」になれば落ち着いて我が子に向き合える(※近日公開)【プロフィール】熊野英一(くまの・えいいち)1972年1月22日生まれ、フランス・パリ出身。株式会社子育て支援代表取締役。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。メルセデス・ベンツ日本人事部門に勤務後、米国Indiana University Kelley School of Businessに留学(MBA/経営学修士)。製薬企業イーライ・リリー米国本社及び日本法人を経て、保育サービスの株式会社コティに統括部長として入社。約60の保育施設の立ち上げ・運営、ベビーシッター事業に従事。2007年、株式会社子育て支援を設立し、代表取締役に就任。日本アドラー心理学会/日本個人心理学会正会員。主な著書に『アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本』(小学館)、『アドラー子育て・親育て 家族の教科書 子どもの人格は、家族がつくる』(アルテ)、『アドラー子育て・親育て 育児の教科書 父母が学べば、子どもは伸びる』(アルテ)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年06月16日「子育ての最終目標」というと、みなさんはどんなものだと考えているでしょうか。人それぞれだとは思いますが、自身も子育ての真っ最中である、京都大学大学院准教授の森口佑介先生は、「子どもの自主性を伸ばすことが子育ての最終目標」だといいます。では、子どもの自主性を伸ばすために親ができることとはなんでしょうか?森口先生がアドバイスしてくれました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカット)受け身ではない「真の我慢」が自主性を伸ばす「我慢」という言葉を聞いたとき、みなさんはどんなイメージを持ちますか?子どもの頃、親や学校の先生に「我慢しなさい」といわれたことは誰もがあるでしょう。一般的に、我慢とは周囲の誰かに強いられるものというイメージが強いはず。このケースなら、子ども自身は我慢しようと思っているわけではなく、親や先生が我慢させたいだけ。これは、いわば「受け身の我慢」です。ただ、子ども自身がそうしたいと思ってする我慢もあります。たとえば、大好きなスポーツをうまくなりたいからと、肉体的にはきつくても一生懸命に練習やトレーニングに取り組むような我慢がそれにあたります。これは、子どもが自らすすんでやる「真の我慢」といえます。では、どちらの我慢が大事かというと、もちろん「真の我慢」です。というのも、自らすすんで行う「真の我慢」には、いわゆる非認知能力の発達に欠かせない「自主性を伸ばす」ということが伴うからです(インタビュー第1回参照)。また、非認知能力を伸ばすという目的以外にも、子どもの自主性を伸ばすことはとても大切だとわたしは考えています。意見はそれぞれでしょうけれど、子どもの自主性を伸ばすことこそが、子育ての最終目標なのではないでしょうか。通常、親は子どもより長く生きることはできません。子どもに「親から離れたあとも、自分で生きていける力」を身につけさせるには、自主性を育てることが大事。これこそが、親の役割であるはずです。成長する子どもをよく見て、子どもの自主性に「任せる」さて、子ども自らそうしたいと思ってやる「真の我慢」が大切であることはたしかですが、そうはいっても、幼い子どもにはなかなかできることではありません。「真の我慢」ができるようになるのは、だいたい4〜6歳頃からです。ですから、3歳くらいまでの子どもには、必要に応じて親がある程度コントロールして我慢させることも必要でしょう。でも、いつまでもそういう我慢をさせていては、子どもは「受け身の我慢」を続けさせられるだけですから、「真の我慢」によって自主性を伸ばすことができません。その一方で、親が子どもの自主的な行動を容認することで、子どもに「真の我慢」が身につくということもあります。だからこそ、親が子どもにかかわるバランスが大切。日々成長していく子どもの行動をしっかりと見て、親がかかわる度合を少しずつ減らしていくのです。そうして、これまでは子どもが自分でできなかったことが、子どもひとりでできそうに思えたなら任せてあげる。子どもの「自分でやりたい!」という気持ちを尊重し、徐々に子どもの自主性に任せる割合を増やしていくことがなにより大切です。「褒める」より「認める」子育てを!また、子どもの自主性を伸ばすことを考えるなら、近年流行している「褒めて伸ばす」子育てをするにも注意が必要です。なぜなら、褒めることが子どもの自主性によくない影響を与えることが研究によってわかっているからです。これは、専門用語で「アンダーマイニング効果」と呼ばれるもの。どういうものかというと、子どもが自主的にやっていることに対して褒めたりご褒美をあげたりすると、その行為を子どもがしなくなるというものです。たとえば、子どもがお友だちに対してなにか親切なことをしたとします。親であれば褒めたくなりますよね?でも、子どもというのはそもそも親切にすること自体が好きなのです。ですから、ただ自分がそうしたくて自主的にお友だちに対して親切にしただけにすぎないということもよくあります。それなのに、「すごいね!」なんて大げさに褒められたり、あるいはご褒美をもらったりすると、ただそうしたくてやっていたことの目的が、「褒められたい」「ご褒美が欲しい」というふうにすり替わってしまうのです。すると、「褒められたい」「ご褒美が欲しい」というときには同じことをするかもしれませんが、「褒められたくない」「ご褒美はいらない」というときには、それまでならすすんでやっていたことをやらなくなってしまうというわけです。褒め方次第では子どもの自主性の芽を摘むことになるという点には注意が必要です。そこで、「褒める」よりも「認める」ことを意識してください。「すごいね!」「天才かも!」といった大げさな言葉ではなく、子どもの行動をしっかりと見て、「頑張ってるね!」「自分でやり切ったね!」といった言葉で、「あなたがやっていることをきちんと見ているよ」ということを伝えてあげてほしい。それこそが「認める」ということであり、認められた子どもは「このままでいいんだ!」とさらに自主性を伸ばしていくことになるはずです。『自分をコントロールする力 非認知スキルの心理学』森口佑介 著/講談社(2019)『非認知能力を育むリーフレット』(大阪府教育委員会)森口佑介先生作成協力■ 京都大学大学院准教授・森口佑介先生 インタビュー記事一覧第1回:エビデンス多数あり。「目標を達成する力」のある子どもは幸せになる!第2回:困難に立ち向かえる自信のある子の育て方。何より大切なのは親子間の「アタッチメント」第3回:“真の我慢”によって「子どもの自主性」を伸ばす。これぞ子育ての最終目標!【プロフィール】森口佑介(もりぐち・ゆうすけ)1979年生まれ、福岡県出身。京都大学大学院文学研究科准教授。科学技術振興機構さきがけ研究員を兼任する。京都大学文学部卒業、京都大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。専門は発達心理学、発達認知神経科学。人文学に着想を得た問題を科学的に検討している。主な著書に『自己制御の発達と支援』(金子書房)、『おさなごころを科学する 進化する幼児観』(新曜社)、『わたしを律するわたし 子どもの抑制機能の発達』(京都大学学術出版会)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年05月13日参加者と運営者の声から知る、自助会の役割と可能性――『発達障害者の当事者活動・自助グループの「いま」と「これから」』本書では、2000年初めごろに立ち上げられた3つの自助グループの取り組みと課題、そして展望が寄稿されています。当事者活動・自助グループの活動内容、参加者の声がまとめられているほか、支援者の立場、研究者の立場からも論考されています。また、座談会などの様子も掲載されており、参加者だからこそ分かる自助グループの課題感や、今求められていることなどが当事者目線で語られています。発達障害の当事者にとって、大切な居場所である当事者活動・自助グループを多角的に論じている本書は、運営に携わる支援者だけでなく、これから活動に主体的に関わっていきたいと考えている保護者、当事者活動・自助グループに参加してみたい当事者の方にも役立つ内容になっています。現場で起こる「これどうすればいいの?」を解決!『知的障害・自閉症のある人への行動障害支援に役立つアイデア集65例』近年、国によって研修のカリキュラムなどが整えられ、経験則や精神論にたよらず、体系化された知識をもとに支援者を育成できるようになりました。とはいえ、実際の支援現場では、研修で身につけた知識、技法だけでは乗り切れない不測の事態が起こることもあります。本書は、そんな不測の事態にどう対応すればいいのか、また、そもそもそういった事態が起こらないようにするためにはどうしたらいいのかについて筆者の経験をもとに、さまざまなアイデアが紹介されています。具体的には、主に「支援の心構えや下準備」「環境設定」「かかわり方」の3つのテーマで、イラストや実際の写真を用いて、計65個にもおよぶ実例が紹介されており、支援者の方にとって非常に参考になる内容になっています。子育てをするなかで生じるモヤモヤの解決法を紹介『ママでいるのがつらくなったら読むマンガ』この本では、年間150回、全国50か所でママ向けコーチング講座を開催している、ひろっしゅコーチこと著者の山崎さんが、子育てのなかで生じるモヤモヤした気持ちを解決する方法を紹介しています。本書では、「かかわり」に焦点があてられており、家族や他人、子ども、そして自分とのかかわり方について、大切にしたい意識や注意したいポイントなどが漫画で分かりやすく解説されています。子どもとのかかわりの部分では、「どれだけ自分が愛したかではなく、どれだけ子どもが満たされたかを意識することが重要」と語るなど、視点を変えてくれるような著者の言葉がたくさん詰まっています。子育てをするなかで「なんかうまくいってないな」と感じている方におすすめの一冊です。「これから」に備えて「いま」できること『知的障害/発達障害のある子の育て方』本書は、知的障害や発達障害のある子をもつ保護者向けに書かれたもので、障害への理解を深め、子どもと適切なかかわりができるようになることを目的としています。監修をつとめているのは、自身も発達障害の傾向がある筑波大学医学医療系の教授と准教授で、そのため当事者の観点と医学的な観点の両方から、知的障害や発達障害について解説されています。本書では、4人の発達障害のある子どもの生活例をもとに、知っておきたいポイントや、家庭での対処法のヒントなどが説明されています。基本的に1テーマにつき、見開き1ページの構成で、非常に読みやすくなっています。内容は、パニックを起こしたときの対応法や、子どもが友達と仲良くできない場合の対処法など、人とのかかわり部分はもちろん、就学先や就労先、活用できる制度なども紹介されており、障害のある子の今後の見通しを考えるうえで非常に参考になる一冊になっています。「親なきあと」を考える『障害のある子の住まいと暮らし』障害のある子のいる親や家族にとって、「親なきあと」は共通の課題です。本書では、数ある課題のなかでも「住まい」にスポットをあてています。それは、住まいが決まればお金の問題や日常の支援の対策なども見えてくるからです。近年、障害のある人の住まいの場は、制度の変化や地域の取り組みなどによって、さまざまな選択肢が広がっています。しかし、自分の子どもはどこに住めるのか、そのためにどんな準備が必要なのか、親の悩みは増えているのです。本書では実際に、全国16実例を施設の実名や写真付きで紹介しながら、近年の障害者の住まいの傾向や、制度の変化などについて分かりやすくまとめています。障害のあるお子さまをおもちの保護者の方が、「親なきあと」問題を考えるうえで非常に参考になる一冊です。小中学生の約13%がうつ傾向!?『子どものうつがわかる本』うつ病は、大人だけの心の病気だと思われがちですが、近年の研究では子どももうつ病になることが判明しています。北海道大学病院精神科の調査によって、小学生の約8%、中学生の約23%にうつ傾向があることが分かっています。本書は、こうしたあまり知られていない「子どものうつ」にスポットをあて、要因や対処法について解説しています。子どものうつは、成長過程にさまざまな問題を引き起こすため早めの対処が肝心ですが、同時に、子どものうつの兆候を見つけるのは気をつけていてもそう簡単ではないという事実があります。本書ではこの問題を解消すべく、うつ病の基礎知識と、子どものうつに気づくための具体的なサインについて解説すると同時に、家庭でできる対処法や、実際に子どもがなったときに頼れる医療機関や団体などについても紹介しています。子どもが安心して過ごせるための丁寧なかかわり方を、この本を通して考えたいですね。
2020年05月06日どんなに子どもを愛していても、自由奔放な子どもに振り回されてイライラしてしまうこともあるのが子育てです。自分のイライラにどう対処していいかわからず、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。そこで、「幸福学」の第一人者である慶應義塾大学大学院教授の前野隆司先生に、子育てでイライラせず、かつ幸せになるという欲張りな方法を教えてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)イライラした自分を責めずに認める子育ては本当にたいへんなことの連続です。いうことを聞いてくれない子どもに対してイライラしてしまうことも少なくないでしょう。そのとき、イライラしてしまった自分を責めていませんか?それでは自分が苦しくなるばかりです。子育てにはイライラすることもあって当然なのですから、自分を責めるのではなく、「イライラしたなあ」と、イライラした自分をただ認めることが大切です。というのも、「イライラは完全に悪いものだ」といい切れるものではないからです。親のイライラというものは、子どもにも伝わり、ある程度の教育効果があります。親がイライラしていると、その事実を子どもは察して、「こういうことはしてはいけないな」と感じることもある。あるいは、場合によっては反面教師としての教育効果かもしれません。「イライラしているお母さんみたいな人にはなりたくない、穏やかな人になりたい」と、子どもが思うようなことです。しかしながら、子育てをするうえでは、やはりなるべくイライラしないほうが理想的です。ですから、イライラを抑えるためのトレーニングをしましょう。イライラしたら、まずはその事実を認める。それから、6秒間、深呼吸をしてイライラを子どもにぶつけたくなるのをぐっと我慢する。これは、怒りをコントロールするメソッドであるアンガーマネジメントの手法です。怒りは、6秒間我慢すれば消えるという研究結果があるのです。さらに、イライラしている自分を俯瞰するイメージで客観視してみてください。これら3つのことを続ければ、イライラに対して冷静に対処でき、徐々にイライラを抑えられるようになっていくはずです。子育てをめぐる夫婦の方針がちがってもいいただ、子育てにおいてイライラさせられるのは、子どもの行動だけに限りません。たとえば、どちらかといえば母親に多いことだと思いますが、「夫が子育てに協力してくれない!」ということも、イライラしてしまう大きな要因のひとつです。そういう人のなかで、パートナーに対して「あきらめ」の気持ちを持っている人はいませんか?「夫にいっても、どうせわかってくれない」と思っているようなことです。あるいは、子育てをめぐって夫婦喧嘩をしたときに、解決しないまま、「その話をするとまた喧嘩になるから」と放置してしまう。そしてまた別の理由で喧嘩をして解決しないまま放置する……。そのようにして、夫婦がわかり合えない事実をどんどん蓄積していないでしょうか。これは、子育てのためには完全にNGなことです。いや、最悪といってもいいでしょう。なぜなら、子育てをめぐる父親と母親の方針が食いちがっていると、子どもは混乱してしまうからです。ですから、やはりあきらめることなく夫婦でよく話し合うことが大切です。その場合、夫婦間で子育ての方針が一致することが理想ですが、もしちがっていたとしても、きちんと夫婦で話し合ったうえで「わたしたちは考えがちがうんだね」と認め合うことができていれば問題ありません。これは、先に挙げた、あきらめによって子育ての方針の食い違いを放置していることとはまったくちがうこと。夫婦が互いに認め合っているために、「考えはちがうけど、共存していこうよ」と前向きに子育てに向かうことができるからです。「お父さんとお母さんの考えはちがうけど、お父さんもお母さんもあなたのことをきちんと考えているんだよ」と子どもに伝えられる。そうすれば、子どもも混乱することなく両親の考えのちがいを受け止めてくれるでしょう。夜寝る前に、その日にあったいいことを3つ書き出す最後に、子育て中のみなさんがイライラせずに幸せになれる、とっておきの方法をお教えしましょう。これは、アメリカの心理学者であるマーティン・セリグマンが唱えているもので、「毎晩寝る前に、その日にあったいいことを3つ書き出す」という方法です。人間の脳は、同じ失敗を繰り返さないため、ポジティブなことよりネガティブなことをより強く記憶するようにできています。危機管理能力としては優秀ですが、やはり嫌なことばかり覚えていては、幸せを感じにくいですよね。でも、よく考えてみれば、ごく平凡に思える1日のなかにも見落としているいいことはたくさんあります。それこそ、子育て中の親であれば、いうことを聞いてくれない子どもにイライラさせられることがあったとしても、昼寝している子どもの寝顔を見れば「なんてかわいいんだ」と思うでしょう。親として最高に幸せな瞬間です。その事実を書き出すことで、日々のイライラは減り、幸せを感じられるようになるはずです。この方法が面白いのは、習慣化するといいことに自然に目が向くようになる点です。いいことを書き出したいがために、いいことを見つけられるようになるというわけです。いわば、「幸せ体質」になるといっていいでしょう。わたしの妻なんて、まさにその幸せ体質。朝の9時になる前に、「もういいことが3つ見つかっちゃった!」なんていっていますよ(笑)。『「幸福学」が明らかにした 幸せな人生を送る子どもの育て方』前野隆司 著/ディスカヴァー・トゥエンティワン(2018)■ 慶應義塾大学大学院教授・前野隆司先生 インタビュー記事一覧第1回:“他人との比較”で得た幸せは長続きしない。「幸福学」で分かった、親子で幸せになる方法第2回:目的もなく東大に入っても意味はない。本当に輝けるのは、いい意味での「オタク」だ!第3回:「子どもは宝物だ」という思考が危うい訳。子を思うなら親は“自らの幸せ”を追求すべき第4回:子育てでイライラした時どうすれば?幸福学の権威が教える「幸せ体質な親」の目指し方【プロフィール】前野隆司(まえの・たかし)1962年1月19日生まれ、山口県出身。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)教授。1984年、東京工業大学工学部機械工学科卒業。1986年、東京工業大学理工学研究科機械工学専攻修士課程修了。同年、キヤノン株式会社に入社。カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、慶應義塾大学理工学部教授、ハーバード大学客員教授等を経て、2008年より現職。2017年より慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセンター長兼任。研究領域は、幸福学をはじめ、ヒューマンロボットインタラクション、認知心理学、脳科学、心の哲学、倫理学、地域活性化、イノベーション教育学、創造学と幅広い。主宰するヒューマンラボ(ヒューマンシステムデザイン研究室)では、「人間に関わる研究ならなんでもする」というスタンスで、さまざまな研究・教育活動を行っている。『感動のメカニズム 心を動かすWork&Lifeのつくり方』(講談社)、『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』(講談社)、『古の武術に学ぶ無意識のちから 広大な潜在能力の世界にアクセスする“フロー”への入り口』(ワニブックス)、『幸せな職場の経営学 「働きたくてたまらないチーム」の作り方』(小学館)、『ニコイチ幸福学 研究者夫妻がきわめた最善のパートナーシップ学』(CCCメディアハウス)、『AIが人類を支配する日』(マキノ出版)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年03月14日「毎日、感情的に子どもを怒ってばかりで嫌になる」「子どもを褒めてあげたいのに、どこを褒めればいいかわからない」子育てをしていると、子どもの褒め方や叱り方についての悩みは尽きないですよね。そうであれば、思い切って褒めるのも怒るのもやめてみてはいかがでしょうか。……というのも、今、褒めない・怒らない「アドラー式子育て」が注目されているのです。いったいどのような子育て法なのか、ご紹介しましょう。アドラー式子育てとは?アドラー式子育てとは、フロイト、ユングに並ぶ心理学の3大巨匠とされる、アルフレッド・アドラーの心理学を取り入れた子育てのことです。ベースとなっているアドラー心理学は、その思想を解き明かした書籍『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)がベストセラーとなったことがきっかけで、今では多くの人に知られています。アドラー心理学において、特に大事にされているのが「共同体感覚」というもの。共同体感覚とは、一言でいうと、「一人ひとりが自分らしくいられ、お互いに協力し合える関係を周囲の人たちと築けている状態」のこと。メンタルコーチの平本相武氏は、「人が人を支配しないヨコの関係」と説明しています。この感覚を高めるには、自分が自分のことを好きになり(自己受容)、他者のことを仲間と認め(他者信頼)、人の役に立っていると実感する(他者貢献)という3つの条件を満たすことが必要です。また、これらの条件は「人間の幸せの条件」ともされています。子どもの共同体感覚を高め、最終的に「自立」させることがアドラー式子育ての目標です。アドラー心理学に詳しい株式会社子育て支援代表取締役の熊野英一氏の著書『育自の教科書〜父母が学べば、子どもは伸びる〜』(アルテ)では、自立の意味を下記のように定義づけています。<自立とは>1. 保護者(通常は親)の保護から精神的に独立して2. 自分のことを信頼しながら3. 社会(他者)との適切で建設的な関係を構築して生きていくこと(引用元:日経DUAL|アドラー心理学入門周りを「勇気づけ」できる人になる)この定義からわかるように、アドラー式子育てにおける自立は、単に独り立ちすることではありません。独り立ちしたうえで、社会と調和して暮らすことを目指すのです。褒めず、怒らず、やる気を引き出す方法では、こうした目標に向かって、具体的に何をすればよいのでしょうか。アドラー式子育てでは、「勇気づけ」という技法を使います。勇気とは「困難を克服する力」のこと。勇気づけとは、子どもの気持ちに寄り添い、共感する態度で接することで、子どもに「困難を克服する力」を与えることを指します。たとえば、子どもが何かしてくれたとき、「えらいね」「すごいね」と褒めるのではなく、「ありがとう」「うれしいな」などの気持ちを伝えるようにするーーこれが勇気づけです。「ありがとう」「うれしいな」などの気持ちを受け取った子どもは気分が良くなり、「自分の意思で」相手を喜ばせるような行動をとるようになります。ポイントは、この「自分の意思」という点。勇気づけは、子どもに自信を与え、「自らやってみよう」というやる気を引き出してくれるのです。こうした例を見て、「褒めたらダメなの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。もちろん、子どもを褒めることがいけないわけではありません。しかし、ちょっとしたことでも褒めてばかりいると、子どもにとって逆効果です。公認心理師・産業カウンセラーの大美賀直子氏によると、子どもを些細なことで頻繁に褒めていると「褒められる状況」が当たり前になってしまい、褒められない状況に不安を覚えるようになるのだとか。そうすると、進学や習い事、就職などで「褒めてもらえない環境」に属したとき、適応できなくなってしまいます。また、「自分がどうしたいか」ではなく、「大人はどう思うか」を基準に行動するようになり、「自分の意思で」行動する力が身につかなくなってしまうことも。また、子どもに感情的に怒ったり、嫌味を言ったりすることも逆効果です。たとえば、子どもが部屋の片付けをしないとき、「片付けなさいって言ったじゃない!なんでできないの?」と怒鳴ったり、怒りながら親御さん自身が片付け始めたりするのは、アドラー式子育てでは、「勇気くじき」と呼ばれている行動。子どものやる気を失わせ、学ぶ機会を奪ってしまいます。10歳になるまでに実践しようここまでの内容を読んで、「これまで毎日のように怒ってしまっていた……」「勇気づけなんて全くしてこなかったから手遅れなのでは……」と不安に思った方もいらっしゃるかもしれません。アドラー式子育てでは、子どもの人格や性格は10歳頃までに形成されると考えられています。そのため、10歳前後の関わり方が特に重要視されているのです。これまで勇気づけをしてこなかった方は、これから少しずつでも勇気づけを心がけてみましょう。では、これまで褒めたり怒ったりしていたシーンで、どうすれば勇気づけに変換できるでしょうか。具体的な例をいくつかご紹介します。褒める→勇気づける褒める行為は、基本的に上から目線です。当たり前ですが、上司などの目上の立場の人を「褒める」ことはまずないですよね。前出の熊野氏によると、褒める行為は、相手との間のタテの上下関係を前提に、立場が上の人が下の人を評価する行為だそう。これまで褒めていたシーンで勇気づけるときは、子どもの気持ちにいっそう寄り添って、自分の気持ちを伝えることがポイントです。●子どもが部屋を掃除してくれたとき「掃除してえらいね!○○ちゃんはきれいにするのが上手だね!」と褒める↓「きれいになって気持ちいいね!ありがとう!」と勇気づける●子どもがテストで100点をとったとき「すごい!さすが○○ちゃん!」と褒める↓「○○ちゃん嬉しそうだね。お母さんも嬉しいわ」と勇気づける 怒る→勇気づけるこれまで怒っていたシーンの多くは、子どもに「してほしいこと」があるときでしょう。前出の平本氏いわく、子どもを叱って行動させるのは、親が子どもを支配している状態にある「タテの関係」。子どもに行動を促したいときは、命令口調で伝えるのではなく、自分の気持ちを伝えてお願いしたり、どうすればできるようになるか子ども自身に考えさせたりすることがポイントです。●子どもが洗濯物をかごに入れないとき「ちゃんと洗濯物をかごに入れなさいよ!」と怒鳴る↓「○○ちゃんの洋服が洗えなくて困っているの。脱いだものをかごに入れてくれると助かるんだけど」と気持ちを伝え、お願いして勇気づける●子どもが門限を守らない「○時までに帰ってきてって言ったじゃない!なんで守れないの?」と怒鳴る↓「遅くなると、お母さん心配なの。どうすれば時間を守れるようになると思う?」と気持ちを伝え、子ども自身に考えさせて勇気づけるこのように、コツさえつかめば、あらゆる場面で勇気づけが行なえるのです。***アドラー式子育てで重要と言われていることのひとつに、「完璧を目指さないこと」があります。「失敗してしまう自分自身にも、勇気づけを行なえるようになろう」という考え方です。時には、子どもに対して、感情的に怒ってしまうこともあるでしょう。そういうときは、「自分はイライラしていたんだな」「どうすれば怒らないですむかな」と反省し、できるときにまた、子どもに寄り添うようにしましょう。(参考)原田綾子(2014),『子どもの「自信」と「やる気」をぐんぐん引き出す本』, マイナビ.日経DUAL|子どもの将来の幸せを願うなら、結果を早く求めない日経DUAL|「勇気づけ」と似ているようで違う「ほめる」の弊害ママスタセレクト|アドラー式子育てってどんなもの?子育ての「目標」を持って“ブレない軸”を手に入れよう #アドラー式子育て術から学ぶAll About|ほめすぎは逆効果?アドラー流・よりよい声かけのコツITmediaエンタープライズ|自分が好き?居場所はある?「幸せ」を実感するための3つの条件
2020年02月13日子どもたちは私の宝物。自分よりも、こんなに大切な存在があるなんて、我が子が生まれるまでわからなかった。子どもたちの「母」として、一番身近にいられるのはとても幸せなことだけれど・・・そんな「母」に疲れてしまうこともある。たとえば、寝不足だったり義実家で一日中、気を張っていた後だとかで、ひどく頭痛がする夕食時。食わず嫌いなので初めて出された料理は、まず食べない娘。早く夕食を終えて寝室に行きたい私は、それを忘れて娘のお皿におかずをよそおうとして。反射的にお皿をひいた食べず嫌いの娘と、テーブルに落ちたおかず。「しまった」という顔の娘。こんなことは普段なら「よくある日常のこと」なのですが・・・体調が万全なら「もー!(ぷんすか)」で済むことも疲れていると余計な言葉を吐き、大人げない対応をしてしまう自分に自己嫌悪。子どももどんどん成長して複雑になってくるし、一筋縄ではいかなくなる。自分とは違う一つの意思をもった人間だから難しい。でも「母」であっても、気持ちに余裕がない時はなかなか素直になれないことだってある・・・たった一言だけど「ごめんね」と「ごめんね」で、お互いに笑顔に。「ごめんね」は、心のしこりを取る魔法のようです。
2020年02月07日以前、信田先生を取材させていただいた 「『私って、毒親?』と心配するママたちの原因は、“母”にある!?」 という記事が、とても人気がありました。それだけ、多くの人が、「こんなに感情的になってしまう私って、大丈夫?」と、心配しているのだと思います。》 「『私って、毒親?』と心配するママたちの原因は、“母”にある!?」 出産・育児の時期は、自分の母親の育児態度が思い出され、「母と同じ口調でわが子を叱ってしまう」と、自己嫌悪を感じることも。「私って、もしかして毒親?」と、心配になるママはどうすればいいのかをひも解いていきます。それだけ、多くの人が、「こんなに感情的になってしまう私って、大丈夫?」と、心配しているのだと思います。子育てをしていれば、感情的に子どもを叱ってしまう日だってあるでしょう。では、母親は、感情的になってはいけないのでしょうか? 引き続き、母子論の第一人者であるカウンセラーの信田さよ子さんにお話しを伺います。この記事は、 「『親にされたことを、わが子にしたくない』そんなママに限界がきたら…」 の続きです。■「感情的になった母親はひどい」のか?―つい感情的に子どもを叱ってしまい、その後に激しい自己嫌悪に陥ります。信田さよ子さん(以下、信田):「感情的になった母親はひどい」と考えると、「感情的になってはいけない」「怒ってはいけない」と抑制しなければという気持ちになりますが、それは誤解です。たとえ否定的な感情だったとしても、湧き上がる感情そのものに良い悪いはないんです。「怒りの感情を抱く」ことと、「それをどのように表現するか」は、別の話として考えた方が良いですね。―そうなんですか?信田:怒ったらすぐに怒鳴ってしまう、思わず子どもを叩いてしまうという人は、「怒り」を「抑える」しか方法がない、だから我慢しなければというふうに考えがちです。近年の心理学の成果は、どれほど怒りの感情が激しくしても、その表現方法は「選択」できることを明らかにしたことです。―表現方法を、「選択」ですか?信田:それには、自分の怒りを客観的に眺める必要がありますね。「怒りの温度計」という比喩は、とても役に立ちます。ゼロから10までの目盛りの温度計で「今6度だ、このままの状態を続けると9度を超えてしまう」というように、自分がどこまで怒りを抱いているか、怒りの程度をウォッチするのに温度計の比喩は役立ちます。怒りの温度計が上昇しているときであっても、ゆっくりとそして落ち着いた声で、「パン屋さんでは、パンに指でさわってはいけません」と、伝えることはできるでしょう?―なるほど。そんなふうに考えれば良いんですね。信田:怒ったらすぐ大声で怒鳴ってしまう、という人は、行動の選択肢は怒鳴る以外にもあることを知らないか、怒鳴るという行為を許している、自分を正当化しているんだと思います。もし、「自分の子どもだから怒鳴ってもかまわない」と考えているとすれば、はなはだ迷惑な話だと思います。子どもを所有物だと思っているのではないでしょうか?■叱るのはいけないことなのか?―所有物というか、子どもに対して「責任がある」と思っているんです。信田:なるほどね。そういう方は、もしかすると「怒る」と「叱る」を混同しているのかもしれませんね。最近は、「怒ると叱るは違う」と、さまざまな子育て本に書いてあり、ひとつの定番化になっているほどです。でも、「怒る」と「叱る」の違いを理解している人は、案外と少ないのかもしれません。「叱る」行為の大前提として、「自分の感情を爆発させるためではなく、相手の成長のため」という目的がある点を、意識してみましょう。つまり下の存在を成長させるために、上の存在がきつく諭し気づかせるように導くことが、「叱る」という行為です。そこには、「上から下への勾配関係」があります。―なるほど。信田:けれども、最近では子どもに対して「上から目線」になることをためらう親が増えています。「子どもを対等な人として扱うことが大切」、「押し付けない」「強制しない」、「なぜなら子どもの自主性が大切だから」といった育児観が広がることで、上から目線の命令口調は否定されるようになってきました。けれども、「〇〇してはいけません」「〇〇しなさい」と発言しないことは、親が責任を取ることに怯えているんじゃないでしょうか。もっとはっきり言えば、「叱らない親」「お願いする親」の本質は、私には責任逃れのように感じられるのです。■子どもに怒ってしまったことは取り返しがつかないの?―すごく思い当たります…。でも、やっぱり、何だか及び腰になってしまうんです。信田:「怒る」と「叱る」を、整理できるようになってくると、怒りのエネルギーを上手に使えるのかもしれませんね。そんな方に知っておいて欲しいのは、思わず怒りの感情が暴発してしまったとしても、取り返しがつかないわけではない。ちゃんとフォローできていれば大丈夫、ということです。取返しのつかないことなどないんです。―そういってもらえると、何だかホッとします。信田:そして、さらに、親が叱る時の基準をつくることが大切です。親の気分次第の勝手な叱り方は、子どもに大きな混乱をもたらしますからね。そうすると、子どもなりに、リスクの少ない安全策は「親から見て常にいい子でいることである」と学んでしまうんです。過剰ないい子、誰からみてもいい子であることの背景に、親のわけのわからない無原則的な怒りの暴発があることは指摘しておきたいと思います。―そうなんですね…。信田:望ましい家族の一つの条件は、「子どもなりに納得できる原則を親が示し、親がそれを守ろうとする姿勢を示すこと」。それはひとつの「秩序」を示すことですね。叱るという行為は上から下への支配的な言動のひとつですが、「自分の感情を爆発させるためではなく、相手の成長のため」という目的ゆえに許されるのです。こうやって整理しておけば、「怒る」ことをむやみに怖がらなくなるし、感情的になってしまった時も、きちんと「叱る」ために、ハッと立ち止まれるのではないでしょうか? <感情的に怒ってしまうママへ>1)「怒り」の表現方法は選択できる。「怒りの温度計」という比喩を使うとわかりやすい2)「叱る」のは、相手の成長のため。叱る時は基準を示し、親は基準を守る姿勢を見せる3)親のわけのわからない無原則的な怒りの暴発が、「いい子」を作ってしまう次回は、いよいよ本特集の仕上げ。虐待の世代間連鎖を防ぐためのお話しです。■今回、取材を受けてくださった信田さよ子先生の最新作 『後悔しない子育て 世代間連鎖を防ぐために必要なこと』 (¥1,400円(税別)/講談社)信田 さよ子さん臨床心理士。原宿カウンセリングセンター所長。駒木野病院、嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室を経て1995年に原宿カウンセリングセンターを設立。アルコールなどさまざまな依存症、摂食障害、ドメスティック・バイオレンス(DV)、子どもの虐待などに悩む本人やその家族へのカウンセリングを行っている。著書に『母が重くてたまらない』(春秋社)、『母・娘・祖母が共存するために』(朝日新聞出版)、『母からの解放 娘たちの声は届くか』(集英社)『タフラブという快刀』(梧桐書院)など。
2020年01月24日子育て中のママやパパにとって、お出かけは子どもとの触れ合いや思い出作り、健やかな成長のためにもとても重要です。気分転換にもなり、子どもにも親にも良い影響をあたえてくれます。しかし、赤ちゃんとのお出かけには心配もつきもの。「ぐずってしまったらどうしよう」「電車やバスで泣かれたらどうしよう」そして最も切実な問題は、「おむつを交換できる場所がなかったらどうしよう」ということではないでしょうか。筆者も子育て中ですが、おむつ替えができる場所を求めてさまよい、疲れ切ってしまい、お出かけが億劫になってしまった経験があります。そんなママやパパ達のお出かけを応援するべく、乳幼児用紙おむつブランドの『パンパース』が「あなたらしい子育てが、いちばん。」プロジェクトを始動。道の駅をはじめとした全国の公共施設や商業施設などに、おむつ交換代やベビーケアルームの設置をスタートしました。お出かけのハードルを上げる「おむつ替え」家ソト育児に不安を抱えるパパママ多数!プロジェクト開始にあたって開かれた記者発表会では、外出先での育児=家ソト育児の実態を探る「家ソト育児調査」を行った結果が報告されました。紙おむつをしている0歳〜3歳児のママとパパ1,000人を対象に行われたこの調査によると、家ソト育児が苦手だと感じるママパパが、なんと約9割もいることが明らかに!8割が、家ソト育児の環境向上を求めていることがわかりました。また子どもとの外出に6割以上の人が不安を抱えており、そのうち4割以上の人が要因として「おむつを交換する場所が少なそう」と、おむつ替えに困っているという現状が浮き彫りに。さらに7割以上の人が公共施設へのおむつ替え台の設置を望み、公園に次いで4割以上の人が駅や道の駅への設置を希望していることも判明しました。家ソト育児環境を整え、赤ちゃんとのお出かけを応援するプロジェクト開始!パンパースはこうしたママやパパの声を受け、赤ちゃんとのお出かけ応援として、おむつ交換台やベビーケアルームなどを全国の道の駅などの公共施設に順次導入することを決定。2020年1月21日(火)から実際に設置がスタートし、今年中に100台の設置を目指します。これは、育児の難しさや固定概念に悩み、つまずく全てのママやパパに寄り添い、多様な子育てを認め合える未来を目指す「あなたらしい子育てが、いちばん。」プロジェクトの第1弾として行われるものです。多様性の重要性が叫ばれる社会になってきていますが、子育てにおいての多様性はまだまだ改善の余地があることがこのプロジェクトの背景にあります。家ソト育児環境を整えることで、ママやパパがお出かけしたいときにすぐできるように支援し、自分らしい子育てができるようにとの想いも込められています。ママはもちろん、パパでも使えるおむつ交換台の導入のほか、ベビーケアルームmamaro(設置型授乳室)の設置も進めていくとのこと。実際にmamaroの中に入ってみたのですが、落ち着いて授乳ができる個室空間におむつ替えもできる十分なスペースがあり、感動!男性も利用できるとのことで、パパも堂々と使用することができます。道の駅は、2025年までにこのようなおむつ交換台やベビーコーナーの設置を全施設の50%以上に増やしたいとし、今回のプロジェクトを道の駅子育て応援のキックオフ第1弾にしたいということでした。子どもを積極的に受け入れてくれる環境を!子育てママパパの実際の声発表会では子育て真っ最中のママパパ代表としてお笑いトリオ・ジャングルポケットの太田博久さん、モデルの近藤千尋さんが登場し、普段の家ソト育児について現状を語りました。現在絶賛子育て中のお2人。「普段からパパは子育てに参加している?」との質問に、太田さんは、「“手伝う”という感覚は良くないと出産how to本で読んだので、パパも子育てをすることが当たり前だという意識で臨んでいます!」と、会場の笑いを誘いながら回答していました。それに対して、「楽しいことも悲しいことも半分ずつ分け合える。それが夫婦円満の秘訣にもなっています!」と近藤さん。また子どもを連れてお出かけすること、いわゆる家ソト育児をすることも多く、子どもを叱ることがはばかられたり、周りの目が気になったりする場面も多く、ママやパパに優しい社会にはまだまだなっていないと感じるそう。近藤さんは、それによってストレスが溜まり、旦那さんにあたってしまうこともあるそうです。子育て環境の整備だけではなく、周りの理解の向上も必要ということを改めて感じました。今回のプロジェクトについて、お2人それぞれがその想いを語ってくれました。「パパも使えるおむつ替え台の設置は本当に助かる。パパがおむつ交換をしようと思うと多目的トイレや一部の限られた施設のみになるため行列になっていることもあるんです。ママもパパも平等に、お出かけしたときくらいパパがおむつ替えをしてあげたい」(太田さん)「おむつ交換台は女性用トイレでも設置していないところがまだまだあり、最悪狭い個室の中で膝の上に赤ちゃんを乗せておむつを交換することもあります。こうしたママの大変さを少しでもなくせたらいいと思います。また、ママとパパが一緒に使えるところもあまりないのでその面でもありがたいなぁと思っています」(近藤さん)家ソト育児環境を整えていくことはもちろんですが、同時に子育てに対する意識や理解もまだ十分ではなく、必須のものであることが今回の発表会を通してわかりました。このプロジェクトがママやパパに優しい世の中になるきっかけになり、育児が今よりもっと楽しめる社会になることを切に願います。※参考:パンパース「あなたらしい子育てが、いちばん。」プロジェクト
2020年01月24日節約も貯金も、これから必要になるであろう子どもの教育資金のためには必要不可欠です。それはわかっているけれど…ストレス解消をかねたウィンドウショッピングが趣味の私。魅力的な子ども用品やファミリー向けサービスに「見てるだけ~」と言いつつ、つい手がのびる…。ストレス解消も大事、だけどやっぱり日々の生活と将来への備えもしたい。というわけで(ユルめですが)私が考える「子育て中に節約するもの、してはいけないもの」をちょっとだけご紹介します。■子ども服はすぐサイズアウトするから…▼節約するもの その1・衣服ご近所や同級生・実母の友人など、いろいろなルートで巡ってくる各種おさがり。 とくに子どもが小さいうちはサイズがどんどん変わるのでおさがりが本当にありがたい!まわりに子育てをしている知人がいなかったり、おさがりのつてがない場合は、リサイクルショップやフリマアプリなどを活用するのも良いかもしれませんね。(個人的には中古品を購入する際はブランド物を優先的に選びます。メチャクチャ個人的なイメージですが、おさがりの衣服や靴なども、やはり人気の子ども服ブランドは生地も縫製もしっかりしていて傷みにくく丈夫な気がします。わが家でさんざん着倒して、なお次のおさがりに回す余力があるのもやはりブランド物が多いので…)■公園はコスパが良くて子どもも満足▼節約するもの その2・遊び「いろいろ見せたい」「体験させたい!」と、つい前のめりにいろいろなアクティビティのある有料施設へ連れて行きたくなります。ただ、私が思いつくそうした「遊び」は、たいてい少し大きくなってからでも(むしろちょっと大きくなった方が)楽しめるものが多い気がします。なので有料の遊びは「だんだんとちょっとずつ」、あせらずに今後のお楽しみ…。今日も今日とて、簡単なランチ持参で「冒険」と称し、無料の公園へ自転車で出かけるのです。■節約しないと決めているのは、本あくまで主観なのですが…私の場合、本に関しては出費を控えません。子ども向けの絵本や児童書、図鑑だけではなく、おとなの趣味の本や雑誌、漫画も電子ではなく紙で気軽に買います。(もちろん本当の本気の趣味のものは電子でコッソリですけどね! もしくは本棚の最上段へ…)「子どもたちにいつか読んでほしい!」「本好きになってほしい!」というつもりはないですし、図書館も利用します。ただ、生活空間の一部に多様な価値観にふれるキッカケが「常にある」というのが大事かな〜と思っています。なのでジャンルも雑多。もし、子どもたちが家計を圧迫するほどの読書家になったら、図書館の利用をメインにしてもらうなど、苦渋の選択で節約の対象になるかもしれません。だけど、今のところ、本はわが家にとって「節約してはいけないもの」です。
2020年01月21日肉や魚、野菜も好き嫌いなく何でも食べる娘の姿を見て「どうして好き嫌いがないの?」と友人によく聞かれます。わが家では、娘が「食」に興味を持ったきっかけと思われる、乳幼児期におこなっていた習慣がありました。今回はその習慣を紹介します。 ママがおいしそうに食べる表情は大切子育てを振り返ると、娘を産んでからの私は1日3回の食事とは別に軽食をとっていました。なぜかというと、娘に母乳を与えると空腹になるからです。母乳を与えながらきゅうりやちくわなど片手で食べられるものを、「あぁこのきゅうり(ちくわ)、おいしい」と娘に話しかけながら食べていました。 生後4カ月くらいのときの娘は、母乳を飲みながら時折、私が食べている食べ物に手を伸ばすようになった記憶があります。 食に興味を持ったタイミングで離乳食スタート生後5カ月になったばかりのころ、保育園の先生から「はぁちゃん、ミルクじゃなくて離乳食に興味があるみたいなんです」と言われました。 月齢に差があるクラスで離乳食を食べているお友だちの姿を目で追うようになったこと、生後4カ月のころから食べ物に興味を示すようになっていたこともあり、保育園の給食を育児用ミルクから離乳食に変更してもらいました。 スムーズに離乳食をスタートできたのは、娘の様子を見てくれる保育士さんの協力があったからだと感謝しています。 保育園帰りに買い物で野菜の名前を覚える0歳児から保育園に預けていたので仕事先から保育園へお迎えに行き、その帰りにスーパーで買い物をするというのが習慣でした。買い物中は、前向き抱っこをして「これはおいしいにんじんだよ」などと娘に食材を見せて常にコミュニケーションをとります。 歩き始めた1歳のころには野菜をカゴに入れるお手伝いをしてくれるようになりました。カゴに入れるときに「トマト」「キューキュ(きゅうり)」などと話すようになったので、野菜の名前を覚えているんだなぁと感心しました。 台所のお手伝いは1歳から台所で食事を作る私にずっとくっついていた娘に、「レタス剥いてみる?」とお手伝いをしてもらったのは1歳になったばかりのころです。娘に初めて包丁を持たせたのは1歳の終わりごろでした。一緒に食事の用意をしながら、野菜や魚の話をよくしました。 そのころ娘がお気に入りだった本は、野菜の絵が大きく描かれた絵本や魚の図鑑でした。 野菜に触れることで興味を持つようになってくれた、とうれしくなったのを覚えています。 現在、小学生の娘の夢は「シェフになること」です。私がおいしそうに食事する姿を見て、「食べることは楽しいこと」が娘に伝わっていたのだと思います。また、食材を身近にすることで娘は「食」に興味を持ち、自然と好き嫌いのない子になりました。 監修/助産師REIKO 著者:佐藤つかさ軽度発達障がいの1女の母。子育てに迷いながらも最後は楽しむことをモットーにしている。農業の経験を活かした野菜のコラムや大好きな芸能関係の執筆などフリーランスとして活動中。
2020年01月11日■いらなくなった子ども服は、オトクに手放す昨年の年末、着られなくなった子ども服を整理したら、ゴミ袋2つ分くらいになりました。そのときはお古をあげられるような知り合いもいなかったので、古い衣類を買い取りしてくれるお店に持ち込んでみると…なんと5000円くらいになりました!そのお店では人気のあるブランドのものだと高めに買い取りをしてもらえるようで、捨てようと思っていた古着が思いがけずお金となり、すごく得した気分になりました。衣類のほかにも、子どものもので処分するときに頭を悩ませるのは「子どもの作品」です。■増え続ける「作品」、子どもにある提案をしてみたら…長女も小さい頃などは、工作を捨てるのを特に嫌がっていたので、なかなか部屋がきれいになることはなく…。しかし、このままではまずいと思い、娘が本当にとっておきたいものは残しておくことにして、そうでないものは写真に残しておこうと提案しました。すると、娘は捨てるものを選んだものの、写真を撮るときに悲しくなってしまったのか、泣いてしまい…。親が勝手に判断して捨ててしまうのではなく、子どもが自分自身で判断できるようになるといいなと思っていたのですが、なかなか思うようにいかないこともあるなとそのときは感じました。■整理整頓で感じた、子どもの成長しかしそれから時が経ち、年長さんになって幼稚園でのお片づけにも慣れてきたからでしょうか、同じように作品の整頓をしようと長女に提案したら、そのときは笑顔で分別することができるようになっていました。「いるもの」と「いらないもの」を自分で決められるようになったというのは、大きな成長だなと感じました。また、片づけをしていて感じたのは、分別をひとりですると孤独で修行みたいに感じますが、親子でいっしょにやると、案外楽しいなということです。片づけながら、当時のことを思い出してはしゃいだりする子どもの姿を見ているだけで、とても幸せな気持ちになれます。子どもの物の片づけは、親の私が勝手にやってしまうのでなく、これからも子どもの気持ちを尊重しながら進めていきたいなと思います。
2019年12月16日パパイラストレーターのYUDAI9℃(ユウダイクド)と申します。今回は、あることが子どもに遺伝するのかについてお届けします♪りんごやいちごはもちろん、梅干しや紅生姜まで!息子はなぜか赤い食べ物を食べたがります(目立つ色だから?)。 僕たち夫婦は恥ずかしながら偏食気味で、栄養が偏りがち……。 食べ物の好みは息子にも遺伝するのかと思っていたのですが、夫婦の苦手なトマトをおいしそうにパクパク食べ出しました。僕も親として恥ずかしくないように、少しずつトマトを食べる練習をしている最中です。まさか大人になって好き嫌いをなくす努力をするなんて!トマトの青臭さと戦いながら、子育ての厳しさを実感しています。※窒息の恐れがあるので、ミニトマトは4分の1程度に切って与えましょう。 著者:イラストレーター YUDAI9℃2017年6月4日生まれの男の子を子育て中のパパイラストレーター。奥さんと子どもにどうにかして好かれたい一心で、毎日生きている。普段はこぶたのキャラクター「ポトフスキー」を描いている。Twitter:@yudai9cInstagram:@jyo_taro_san
2019年12月13日親であれば、自分なりの「理想の子育て」というものを考えているでしょう。もちろん、それぞれにちがっていいものですが、子育てには不安がつきものです。自分の理想に自信を持てない人もいるかもしれません。そこで、著書の『脳科学的に正しい 一流の子育てQ&A』(ダイヤモンド社)で注目を集める脳科学者・西剛志先生に、先生ご自身の「理想の子育て」とはどんなものなのかを教えてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/和知明(インタビューカットのみ)自立するために必要な「困難を乗り越える力」脳科学をベースとして子育ての研究を続けるなかでわたしがいきついたのは、子育ての最終目標は「子どもを自立できる人間に育てること」です。どんなに勉強ができても、どんなにスポーツで優れた力を発揮できても、他人に依存しなければならない人間は、将来的にしっかり生きていくことができないからです。では、自立するためにはなにが必要なのかというと、そのひとつは「困難を乗り越える力」だと考えています。人は人生を歩むうえでいくつもの困難にぶつかります。それらを乗り越えられなければ、その先の人生を歩むことができません。ところが、いまの子育てを見ていると、その大切な「困難を乗り越える力」を育む場面をわざわざ奪っているように思えるのです。それはきっと、子どもに対する愛情からなのでしょう。子どもがつまずく前から困難を排除する――。そういう親が増えているのではないでしょうか。その場合、子どもは、親のそばにいるときには一度も挫折を味わうことなく成長していきます。でも、その子どもが親元を離れて社会に出たとしたらどうなるでしょうか。人生には困難にぶつかる場面が必ず訪れます。それが人生ではじめての困難だったとしたら……?過去に困難を乗り越えた経験が一度もないのですから、たった一度の挫折で心が折れてしまうということになりかねません。チャレンジに対してしっかり褒めることが大切子どもの「困難を乗り越える力」を育むには、大ケガをするといった本当に危険なこと以外の小さな困難を乗り越える経験を、小さい頃からどんどんさせてほしいと思います。そして、そのチャレンジに対してしっかり褒めてほしい。わたしには幼い息子がいます。わたし自身は子どもの頃からチャレンジ精神旺盛なタイプでしたが、息子は不思議なほど慎重派でした。そこで、妻とも話し合って水泳教室に通わせることにしたのです。通いはじめたばかりの頃、教室の先生は息子を抱いて5秒間くらい水のなかに潜らせました。もちろん、水から顔を出した息子はすごくびっくりしている。じつは、先生はちょっとこわもて……(笑)。でも、その先生が、息子が水から顔を出した瞬間、「すごいね!」「よく我慢できたね!」と、こわもての見た目からは考えられないくらいに褒めちぎってくれたのです。すると、息子はいまでいう「ドヤ顔」というか、まんざらでもない表情を見せました。おかげさまで、それ以降、すごく慎重派だった息子は新しいことにチャレンジしていくようになったのです。夫婦喧嘩が絶えなければ、子どもの対人スキルが育たないでも、いくら自立できる人間に育てることが大切だといっても、人はひとりでは生きていけません。他人の心がわかり、周囲といい関係を築いていけることも大切な力です。子どもをそういう人間に育てるには、なによりも夫婦関係を良好なものにすることを心がけましょう。それには、脳科学的なエビデンスがあります。どんなエビデンスかというと、人間の脳にあるミラーニューロンという神経細胞の働きです。みなさんの目の前に笑っている人がいたらどんな気持ちになるでしょうか。あるいは怒っている人ならどうでしょう。前者なら幸せな気持ちになって、後者なら嫌な気持ちになるはずです。つまり、目の前の人間の行動を見て、自分も同じ行動を取っているかのように反応するわけです。これがミラーニューロンの働きです。では、両親が子どもの前でつねに喧嘩をしていたとしたら?子ども自身は喧嘩をしていなくとも、心はつねに誰かと喧嘩をしているときと同じ影響を受けるのです。そして、その子どもは、将来的に人間関係の問題を起こしやすくなるというわけです。また、ニューヨーク大学の研究によれば、両親が暴力的な家庭に育った子どもは、他人の感情を読む力が衰えるということもわかっています。心を閉ざし、暴力的な親など他人の感情を読まないことで自分を守ろうとしているのです。これでは、大人になったときに周囲と良好な関係を築けるはずもありません。子どもの長所に目を向けて自信を持たせるそれから、夫婦喧嘩をしないことのほかに、子どもの長所に目を向けてあげることも親の大切な役割です。謙虚であることがいいとされる日本文化の影響なのか、「うちの子はなにをやらせても駄目で……」といったことをいう親も多いものです。でも、考えてみてください。あなたの目の前につねにあなたに駄目出しをする人がいたらどうでしょうか。嫌な気持ちになるし、どんどん自信を失っていくでしょう。「うちの子はなにをやらせても駄目」という親は、自分の子どもに対してそれと同じことをしているわけです。そうではなく、子どもの長所に目を向けて、その長所を子どもに伝えてあげる。それこそが、親がやるべきことです。わたしが講演会で親御さんたちによくやってもらうのが、「10分間で20個の子どもの長所を書き出す」ということ。これをやると、子どもの見方がまったく変わります。最初は、勉強やスポーツに関することなど、わかりやすいところに目が向くのですが、20個を書き出すとなると、「嫌な顔をせずにお手伝いをしてくれる」「友だちと仲良くできる」というふうに、普段はあまり意識していない点についても目を向けることになります。そして、その長所を子どもに伝えてあげるのです。直接話してもいいですし、書き出したものを子どもの目につくところに貼ってもいいでしょう。それを見た子どもは、それこそ自立して生きていくために必要な自信を身につけてくれるはずです。『脳科学的に正しい 一流の子育てQ&A』西剛志 著/ダイヤモンド社(2019)■ 脳科学者・西剛志先生インタビュー一覧第1回:家のなかに生活感を!子どもの「創造力」を伸ばすために親ができること第2回:お手伝いで子どもの「自制心」が育つ“脳科学的メカニズム”第3回:集中力がない、聞き分けがない、内気。子どもの性格の「困った」はどうする?第4回:子どもを自立できる人間に育てる――脳科学者が考える「理想の子育て」【プロフィール】西剛志(にし・たけゆき)1975年4月8日、鹿児島県出身。脳科学者(工学博士)、分子生物学者。T&Rセルフイメージデザイン代表。LCA教育研究所顧問。東京工業大学大学院生命情報専攻修了。2002年に博士号を取得後、(一財)知的財産研究所に入所。2003年に特許庁入庁。大学非常勤講師を兼任しながら、書籍出版、雑誌掲載、ノーベル賞受賞者との対談、世界旅行、結婚、当時日本に1100人しかいない難病の克服など、多くの夢を実現。その自身の夢をかなえてきたプロセスが心理学と脳科学の原理に基づくことに気づき、いい人生を歩むための脳科学的ノウハウを企業や個人向けに提供するT&Rセルフイメージデザインを2008年に設立。現在は、脳科学を生かした子育ての研究も行う。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年12月12日ウーマンエキサイトをご覧の皆様こんにちは。1歳のムチムチ女子を育てる新米ママM子です。子育てしていると子どもだけではなくママにも日々様々な変化がありますが、その中でも自分でも一番驚く変化、それは… ことです。■ハイヒール命だったM子M子は元々…ハイヒール大好き人間でした。大学生のころ、キャンパスが田舎の山奥にあり自宅から3時間かけて通ってましたが大学周辺の坂道もガンガンハイヒールで歩きまくってました。就職してからももちろんハイヒールで出社。いつだってハイヒールと一緒。あの頃スニーカーなんて履いた記憶なし。正直言うとあの頃はスニーカーなんてダセェと思ってました。 ■M子、スニーカーの素晴らしさにハマる小さな娘を連れてハイヒールは体がもたないことに気づく。子育ては体力との戦いでもある。どれだけ消耗を減らし、どれだけ効率的に動けるかを毎日考えた末に…子育てして気づく、スニーカーの素晴らしさ。履いてみたら病みつきになり見事に離れられなくなりました。もちろんこれまでの人生においてスニーカーなんて何度も履いたことはありましたが、ここまで履き心地に感動したことはありませんでした。子育てが起こした奇跡。今ではどっぷりハマってしまい、可愛いスニーカーを見つけるとすぐに買ってしまうM子。前はスニーカー=運動。みたいなイメージしかなかったけど、今はおしゃれな服に合う素敵なスニーカーがたくさんあるんですよね。いつしか気づけばハイヒールだらけだった靴箱はM子のスニーカーコレクションに埋め尽くされる結果に。娘を出産する前の自分なら絶対になかったであろうスニーカーライフ。スニーカーを履くとどんな異常事態でも乗り越えられるような気持ちになる、子育ての強い味方。むしろ最近はスニーカー履きすぎて将来子どもの入学式や授業参観みたいなかしこまった場面でヒールのある靴をしっかり履きこなせるのか不安になってます(笑)
2019年11月22日子どもが成長するにつれお金はどんどんかかりますね。わが家は計画性もなにもなく4人の子を授かりましたので、上の3人(年齢が近い)が高校卒業後はそれはもう一気に! お金が出ていきました。子どもに一番お金がかかるのは高校卒業後…!わが家の子どもたちは専門学校や大学の学費や設備費などで年間100万円くらいかかりました。(国公立はちょっとお安い)学校説明会などで学費などはわかりますが、入学後にさらに教材費や実習費、試験代などが別でかかったりすることも多々あり…ツラかったです。さらに大きな出費が交通費…! わが家は1人年間15万円くらい。(1人暮らしをするとさらに家賃や生活費が…)そして服や靴、コンタクトレンズなど…。もちろんアルバイトもしてくれますが、学ぶことが本分なのですべてを子どもが補うのは無理。また車の運転免許取得や親知らずの抜歯、歯の矯正など、この年頃ならではの出費も!(わが家は運転免許は各自で費用払えるなら取りなさいということにしています)まあ、とにかくウソみたいにお金が飛んでいくわけです。子どもが就職すると親は子育てひと段落…ということでホッとします。子どもへの出費ラッシュがいくらか落ち着いたころにやってきたのは…嬉しくない自己投資が必要に…!そうなんです…自分の身体のメンテナンスにお金がかかるお年頃になってました!!!歯に限ったことではありませんが、まだまだ問題ないだろうと高をくくっていたところにお金がかかるようになってきます。(もちろん個人差はあるかと思いますが)歯の詰め物は保険適用内で行えますが、説明聞くと、歯にはお金かけるべきだなって思ったり…するように。また、親の介護が必要になる方の話もよく聞きます。今年から幼児教育・保育の無償化もスタートになって、ちょっと羨ましいです。子どもが大きくなると、教育費以外にもお金がかかることが増えます…! 将来のことを考えて家計管理しないと…ですね。
2019年10月08日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)まずは「ファミリーサポート」について。これは、「子育てを経験してる近所のおばちゃんとかが、子どものお迎えに行ったり預かってくれたりする有償ボランティアみたいなもので、1時間800〜900円です。いまは週1でお願いしています」と言う。初めて聞くサービスだけど、使いやすい値段! でも担当の方との相性もあるだろうし、もし家庭の事情に踏み込まれたら、私はけっこう嫌だなあ……。「それが、遠くの親戚より近くの他人って感じで、かなり分かってくれるんです。区のサービスなので研修がしっかりしてたりと安心もできますね。忙しい時は、保育園の延長保育をマックス19時15分まで使って、おばちゃんに保育園にお迎えに行ってもらって、ご飯は彼女の家で手料理を食べさせてもらって、私が20時15分にお迎えに行きます。ちなみに食事代は300円の実費です」食事代300円とはありがたい……! でもでも仕事が遅くなったり、たまには飲み会だったり、その時間にも帰れないこともありそう。そんな時に活用するのが、「ベビーシッター」さんだと言う。「もっと遅くなる時は、シッターさんにファミサポのおばちゃんの家まで迎えに行ってもらって、シャワーと寝かしつけをお願いしています。非常時に備えて、鍵は常に保育園の鞄に入れてあるんです」Kさんが登録しているシッター会社は、 『キッズライン』 と 『スマートシッター』 の2社。金額は1時間1500円程度だそうで、Webを見て自分でどのシッターさんにお願いするのか選べるらしい。「シッターサービスには、女子学生さんや保育士を辞めた方が登録しています。登録してる人のプロフィール画面には、顔写真や評価も載っていて、住んでる場所や時間など条件に当てはまる人を選べます。私は医学部の学生さんにお願いすることが多いです」実際にサイトを見てみたら、「明日来られる!」、「保育士などの資格あり」という条件で選べたり、自己紹介の動画があったり、値段も1500円以下の人もいた。想像より、自分にとってどういう人がいいのかを選びやすいし、顔が見られるからすご く安心だと思った。「シッターさんには基本は23時ぐらいまでいてもらうのですが、遅くなりそうな時は終電までお願いしたり、終電をすぎたらタクシー代を負担してもっと遅くまでお願いすることもあります」ということは、 時間ご飯を食べに行くのに、シッター料金が4500円。自分のご飯代が5000円とすると、結局1万円になるのか……。「そう! だから子どもを産む前と大きく変わったのが、お金を使ってでも会いたい人とか行きたい場所。職場の流れで吞みに行くことは、もうなくなりました」そりゃ、そうだよなあ。いま、私が自由に人と好きな時に遊べているのって、とても贅沢なことなんだと実感。子どもができたら、自分の時間を作るためには、お金を使う必要があるんだ。「あとは 『タスカジ』 っていう家事代行サービスも使っています。週に1度、3時間来てもらって、1回6000円もしてないかな。私がお願いしてるのは、仕事に行ってる間に、掃除洗濯と料理の作りおき。19時に帰ってきて、ご飯作って、お風呂に入れて、寝かしつけまで私にはできないんですよ! その作りおきの料理を小分けに冷凍して、毎日食べてます(笑)」 ええっ、このサービスも知らなかった。なんて便利なんだろう。いますぐにでも使いたいよ! 週1でそれだけやってもらえたら、生活はぐっと楽になるだろうし、気持ちも楽になるだろうな。シッターさんや家事代行は、夫の理解が得られなかったり、家に知らない人が来るのが嫌で躊躇する人も多いと思うけど、いざという時にはきっと助かるから、頭の片隅に入れておいてもらいたいなあ。もちろん、私は赤字が出ても絶対使いますけど!つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年06月02日「子ども欲しいけど、実際どうなの?」人気コラムニスト犬山紙子が育児体験者の話を聞いて考える「出産・育児」のリアル。保活、育児分担、二人目問題…母親の本音炸裂! 『私、子ども欲しいかもしれない。』より(全19話 連載)■Kさん(29歳・大手企業勤務・2歳の男の子)の場合私は、子どもができたとしても、仕事はしたいし、生きるためにしなければならない。でも、親は東京にいないし、夫以外でパッと頼れる人もいない。その夫と協力するにしても、彼にも仕事がある……。それに無事に保育園が決まったとしても、子どもを保育園に預けている間にフルで働いて、そのまま子どもを迎えに行って、家事と子育てもして。う〜ん、自分が休める時間がほぼなさそうなんだけど……。 使っているのは、保育園、ファミリーサポート、ベビーシッター、家事代行 Kさんは2013年の冬に出産し、2015年4月に職場復帰した。2歳年上の旦那さんは結婚して数か月後に海外へ単身赴任、そのため妊娠中からずっと一人暮らし。 双方のご両親も地方在住のため、子育ては自分だけでなんとかしないといけないという、私だったらとても一人じゃ抱えられなさそうな状況だ。それなのに現在は時短勤務もせずに、様々なサービスを駆使して、フルタイムで働いているという。しかもKさんの肌は、疲れ知らずのピチピチである(それはKさんの遺伝子のせいかもしれないけど)。 「子どもが11月生まれなので、1歳半になってから次の4月に区立園に入りました。 認可園ですが区が運営しているので、ややお役所的で設備も古め。でもうちは夫婦共 働きっていう基礎点だけだったので、人気の少ない区立園でも入れるかどうか難しかったんです」エーッ! 夫が海外に単身赴任って加算されないの! これは制度としておかしいんじゃなかろうか。男女共に協力して子育てする方向に進んでる世の中で、夫が離れ ていることが考慮されないなんて......。ちなみに区立園の保育料は夫婦の年収で決まるそうだが、Kさんの場合は夫婦共に 若いので、月に2〜3万ほどですむという。認可外保育園の半分以下だ。やはり、認可なのか認可外かで、負担は相当違ってくるんだな。そんなKさんを支えるのが、保育園のほかに利用している複数のサービスだ。でもそれって、高すぎない? 予約は取れるの? 安心して任せられる? ぶっちゃけた本音を聞かせてもらった。つづく 私、子ども欲しいかもしれない。:妊娠・出産・育児の〝どうしよう〟をとことん考えてみました』 犬山紙子著(平凡社)
2019年06月01日子育てしていると、どうしてもたまりますよね。ストレスって。「仕方のないことだ」と頭ではわかっていても、子どもが言うこと聞かなすぎるとイライラしてしまうし、家事育児に協力的じゃない夫の姿を見ると鬼の形相になってしまいます。だからと言って感情のままに子どもを叱りつけると、自己嫌悪におちいって結局はさらにストレスが増えるし、夫に言いたいことを言うと場合によってはけんかに発展してしまい、何日もイライラが続いて負のループに入ってしまう…。そんなストレス地獄におちいらないために! 私がやっている発散法をご紹介します。■自分の気持ちは相手に伝える夫が実行してくれるかは別として、とにかく自分の気持ちは口に出して伝えます。実行してくれなくても、言えただけで結構スッキリします。■自分のなかの自分をほめる育児をしていると、子どもを褒めることは多いですが、早起きやお弁当作りなどをがんばっても、自分がほめられる機会ってまずありません。なので、自分の中にもう1人の自分を飼っているような感覚で、ことあるごとに自分をほめます。本当にささいなことでもほめます。「今日も朝起きられた! がんばっている!」「ペットボトルをちゃんと分別して捨ててえらい!」「子どもを怒鳴らず落ち着いて注意できた。花マル!」「グータラ旦那にやさしくできた私、すばらしい!」するとだんだん自分にほめられることがうれしくて、丁寧な生活になり、ストレスが減っていきました。■自分のための大切な時間を過ごす別にコーヒーじゃなくてもいいのですが、私はコーヒーが好きなので。紅茶が好きな人は紅茶でも、お酒が好きな人はお酒でもOKだと思います。インスタントのものじゃなくて、ちょっと高級な豆を買って飲みます。「自分のためのコーヒー。自分のための時間」と思えるので、良いリフレッシュです。どこかに出かけるでも良いですが、自宅でできるくらいの手軽さが良いと思っています。いつでもできますからね。あと、ケーキなどの食べ物でも良いと思いますが、私の場合、太るとそれもまた別のストレスになってしまうので、飲み物が合っています。飲み物なら毎日でも気にせず飲めるのが良いですね。■好きなことを生活に取り入れる「漫画を読む」でも「たくさん寝る」でも。好きなことなら何でも良いです。私の場合、1番手っ取り早いのが柔軟体操です。私は学生時代にダンスをやっていたので、その名残でいまだに柔軟が好きです。体が伸びる感じが気持ちいい。仕事中、「集中力がなくなってきたな」とか、「気持ちがのらないな」と思った時ときは、柔軟をして体と心をスッキリさせています。ちなみに今はフィギュアスケートのレイバックスピンのポーズを練習中です。まったく意味はありませんが、楽しいです(笑)。育児や仕事以外のプチ目標があることで、良い気分転換になっているのだと思います。あとは庭いじりをすること。これも気分転換になります。ただ、庭いじりは今の季節は寒くて…春になったらまた野菜を植えようと思っています。あと最近は多肉植物を育て始めたので、多肉をお世話する時間も好きです。こういった「趣味」というほどのものではないけれど、ちょっとした好きなことを生活の合間に取り入れることで、良い息抜きになっています。■ストレス発生源? それでも子どもと遊ぶワケストレスの主な発生源が子育てなのに、「子どもと遊ぶのがストレス発散法?」と思うかもしれませんが、私の場合、子どもと関わるチャンスを無駄にしてしまうと(なんで時間があったのに遊んであげられなかったのだろう)と、また別のストレスが生じてしまいます。なので自分の今するべきことの優先順位がわからなくなってしまったら、とにかく子どもとの関わりを優先します。部屋が汚かろうと、ご飯がレトルトだろうと、子どもと思いっきり遊んだときの心地よい疲労感は格別です。それに何より、子どもの楽しそうな笑顔を見ると、不思議とストレスがスーッと消えていくんですよね。ストレスとは厄介なもので、1つ解消したとしても、まらすぐ別のところから生まれてくる。完全にストレスを失くすことはできないから、うまく付き合っていくことが大切なのだと思います。ため込んで大きなストレスになってしまう前に、小出しに、小出しに。ちょこちょこ、そのつど解消していくのがポイントです。また、その発散法は人によってもさまざまだと思います。自分に合った方法を見つけられたらこっちのもんですよね。私もきっとまだまだ自分に合った方法があると思うので、どんどん見つけて、ストレスフリーな生活を追求していく所存でございます!
2019年03月08日子どもをしっかりしつけなきゃ、いつもいいママでいなきゃと思うゆえに、息苦しくなってしまっているママも多いようです。2019年からは「◯◯しない」子育てで、少し気持ちをラクにしてみませんか?いつも頑張るママたちに、2人の専門家がエールを送ります!あんふぁん読者アンケートから アンケート実施期間:2018年9月5日~10月3日、有効回答数1218人20年以上幼稚園を見守り続けている平山許江さんのアドバイス!わが子と本気の感情で向き合っていれば子育ての9割は終えています子育てで大事なことは何だと思いますか。感情的にならないこと? 子どもを正しくしつけること?私は「子どもに本気の感情で向き合うこと」という一言に尽きると思います。親が本気で向き合ってくれた記憶は、子どもの中に蓄積していきます。熱が出たとき、タオルで冷やしてくれたこと。お風呂で遊んでくれたこと。ガミガミ口うるさいことも含めて、親が自分に向けてくれた関心は、「ママやパパは自分の味方でいてくれる」という他者への信頼と、「僕はできる子なんだ」という自分への信頼を育てます。この2つが両輪となってその子の「生きる力」を支えるのです。親が本気で向き合ってくれていると実感している子どもは、生きる力を持ち続けるもの。「すぐ感情的になる私は、ダメなママ」なんて思わなくて大丈夫。自然な感情で子どもに向き合うことこそ、親の仕事です。子育てがラクになる3つの“しない”1.いつも100%の親でいようと思わない親だって人間ですもの、手を抜くところがあって当然です。でも、「今日はずっとテレビを観せてしまった」と思ったら、「明日は絵本を読んであげよう」と自然にバランスを取っているのではないでしょうか。それでも、やっぱり毎日は続けられなくてまた手を抜くわけですが、こうした「揺れ幅」の中でトータルとして「まあまあの親」でいれば大丈夫。それが生身の人間の子育てです。2.叱ることをタブーと思い過ぎない「褒めて育てよ」という言葉の本来の意味は、子どもはそうそう褒められるような行動を取るものではないから、いいことをしたときには忘れずに褒めましょう、ということ。「叱らずに育てる」ということではありません。叱り過ぎてしまったときは、叱った言葉が「5」だとしたら、愛情のこもった言葉も「5」だけ掛けてあげましょう。3.子どものうぬぼれや図々しさを否定しないうまく紙が切れないと、「だってはさみが悪いんだもん」と物のせいにする。何かにつけて偉そう。こうした態度に悩んでいるママもいるかもしれませんが、これはママやパパからの絶対的な庇護があり、「自分は大丈夫なんだ、できるんだ」という自信があるからこそのうぬぼれです。この自信があるから、「生きる力」につながっていくのです。お話を聞いたのは:平山許江さん(ひらやま・もとえ)/東京学芸大学大学院への入学や子育てなどをはさみ、幼稚園に断続的に20年以上勤務。大学教授を歴任し、現在は青木幼児教育研究所所員、立正大学大学院非常勤講師。著書に「子育ては、どたばたがよろしい」「保育の『ツボ』100」(ともに世界文化社)など。「保育楽者」として保育の楽しさを探究中。「おやこ保育園」でママたちに向き合う小竹めぐみさんのアドバイス!理想のママじゃなくていい。子どもたちはありのままのあなたが大好きなんです現代のママたちを見ていると、「子どもを感情的に叱らずに育てなきゃ」「正しい生活リズムをつけてあげなきゃ」など、頑張り屋さんが多いなぁという印象を受けます。でも、その気持ちが強いあまり苦しくなったり、溢れる情報に振り回されたりしていませんか?私は以前、自分のクラスの子どもたちに「ママのどんなところが好き?」と聞いたことがあります。答えは「あったかいところ」「ママの匂いが好き」がダントツ。「生活リズムがきちんとしているところ」なんて言う子はひとりもいませんでした。子育てに迷ったときは、わが子に「ママと何をしているときが楽しい?」「どんなことをしてほしい?」と聞くといいかもしれません。「ぎゅっとして」など、素朴な答えが返ってくるはず。子どもは大人が思うよりもずっと、ありのままのあなたが大好きなのです。子育てがラクになる3つの“しない”1.自分のつくり出した“いい親”像にとらわれないあなたの思う“いい親”とはどんな親のことでしょうか。この答えは人によってさまざま。「子どもをしっかりしつけるのがいい親」「子どもを伸び伸び育てるのがいい親」など、人によって真逆のこともあります。“いい親”とは、結局は自分の思い込みに過ぎず、どこかに1つの正解があるわけではありません。だから“いい親”にとらわれる必要はないのです。2.心に余裕のないときは他のママのSNSを見ないSNSは情報を取捨選択できません。同じ時間を使うなら、自分が確実に元気になれるものを見たり聞いたりするのが得策。また、「料理は苦手だけど、子どもをなるべく褒めている」「裁縫はダメだけど、絵本を毎日読んでいる」など、日々子どものために無意識にやれていることに目を向けてみてください。あなたのそんなところを他のママは「すごいな」と見ているものですよ。3.わが子の未来を心配して予防し過ぎないママたちは「コミュニケーション力をつけるために、たくさんの友達と遊ばせなきゃ」「将来のために習い事をさせなきゃ」と、わが子の未来を心配しがち。でも予防策ばかりで動いていると今のその子に必要なことを見逃してしまいます。予防も大切ですが、何より大事にしてほしいのは「今」 。成長とともに日ごとに変化する、わが子との大切な1日1日を味わってくださいね。お話を聞いたのは:小竹めぐみさん(こたけ・めぐみ)/幼稚園、保育園・こども園で保育士として勤務した後こどもみらい探求社を設立。あらゆる企業や地域と、子どもに関連するコラボレーション事業を展開。主催する親子で通う習い事「おやこ保育園」が瞬く間に口コミで広がり、関東・関西で展開中。著書に「いい親よりも大切なこと」(新潮社、共著)、「70センチの目線」(小学館集英社プロダクション、共著)。1歳6カ月の女の子のママ。他のママと比べていませんか?今のままのあなたで大丈夫!アンケートでは60%のママが「他のママと自分を比べることがある」と答えました。「自分なんてダメ」と思ってしまったときにそっと背中を押してくれるアドバイスを、平山さんと小竹さんに聞きました。子どもの叱り方を比べて● 感情的にならずに子どもと向き合っているママを見ると、こういう優しい人がママの方が、わが子も幸せだろうなと思ってしまいます。(大阪府・年少ママ)いいなと思うことは自分に合う形で取り入れて「こんな接し方ができたらいいのに」と思えるあなたは、自分の目指したい目標が分かっているということ。ただ、全部をそっくりそのまままねしなければと思うと苦しくなります。ファッション誌を読んで手持ちの服の組み合わせの参考にするのと同じで、ヒントの一つに留め、身の丈に合わせて取り入れていけばいいと思いますよ。(平山さん)日頃愛情を伝えていれば叱るときがあっても大丈夫私は娘を叱るとき、「常に仏のような心でいる必要なんてない。人間なんだから、怒る気持ちも大事にしよう」と決めています。なぜなら娘には自分の気持ちを大事にできる子になってほしいから。一方普段は、ぎゅっと抱きしめる、「好きだよ」と言葉でストレートに伝えるなど、シンプルな表現で愛情を伝えることが大切です。(小竹さん)子どもの育ち方を比べて● あいさつをきちんとする、ひらがなが上手に書けるなど「この子すごいなぁ」と感じると、自分の育て方はだめなのかなと落ち込みます。(千葉県・年中ママ)他の子ではなく1年前のわが子と比べて他の子と比べるのはキリがないし、「不幸探し」になってしまいます。ママだって、「◯◯さんちの奥さんは料理上手なのに」とパパから言われたら、やる気がなくなってしまいますよね。それよりも過去のわが子と比べて「幸せ探し」をしてみましょう。必ず成長を見つけ出せるはずです。大丈夫、来年の今頃はもっと成長していますよ。(平山さん)模範的な「いい子」よりわが子らしさを大切に他の子を「すごいな」と思えるのはすてきなこと。ただ、大人から見た「模範的ないい子」を求め過ぎないように気を付けたいものです。ママがわが子に対して「他の子と同じようにできない」と思うときは、その子が自分らしく行動しているとき。世間的に見て「いい子」かどうかだけでなく、わが子らしさも大切にしたいですね。(小竹さん)子どもの人数を比べて● 子どもが4人いるため、一人ひとりに愛情が届いていないのではと思う。(岩手県・年長ママ)● 子どもを複数人育てるママはすごい。私は一人でもこんなに必死なのに…。(三重県・年少ママ)親ならではの悩みが持てる幸せにも目を向けて一人っ子はママの愛情を一身に受けられます。でもきょうだいがいれば、子ども同士の学びがあります。たった一人の親友がいるのと、親友まではいかないけれど複数人の友達がいるようなもので、「どちらがいい」とは言えません。この二つのお悩みから分かる通り、親というのはどこまでいっても満足しないし、傍から見るとそんな姿が愛おしいもの。「親ならではのぜいたくな悩み」と肯定的に捉えてほしいですね。(平山さん)ママ自身の社交性を比べて● 私がママ友をつくらないため、園のお友達を家に呼ぶことがありません。わが子のコミュニケーションの機会を奪っているのかも。(神奈川県・年長ママ)幼稚園にいる間に遊べているなら十分です子ども同士は、その時々にその子にとって必要なコミュニケーションをとり、人間関係を学んでいます。帰宅した後のことまでママが過剰に心配する必要はありません。「自分の社交性の無さが似てしまわないか心配」という思いがあるのかもしれませんが、近所の人にあいさつするのも立派な「社交性」です。ママ友の輪に入ることだけが全てではないので安心してくださいね。(小竹さん)仕事をしているママを比べて● 仕事をしているママ友に会うと、何もしていない自分が恥ずかしくなってしまいます。(東京都・年中ママ)「何もない1日」を守るのは立派な仕事です主婦の仕事は褒められにくいものです。ゴミが出されていることも、お皿が洗われていることも、できていないとすぐ気付かれますが、普段は当たり前だと思われています。でも、その「当たり前」を守るために、一家の経理も在庫管理も、慰安旅行まで一手に引き受けているママは一家の社長のようなもの。今日も平穏無事な「何もない1日」を守った自分を讃えてください。(平山さん)ママたちのお悩みを読んで● 農家の人は天気が心配だし、受験生は試験の結果が心配です。悩むというのは本気で向き合っている証拠。ママとしての自分を気に掛け、時に反省するあなたは100点満点です。大丈夫、大丈夫。(平山さん)● 他のママと比べて落ち込んだときは、わが子が産まれたときの写真や日記など、自分が初心に帰れるものを手に取ってみてください。子どもと「おはよう」と言い合える今の幸せに気付けるはずです。(小竹さん)illustrationSHIBATA Keiko
2018年12月05日子どもをどのような環境で育てたいか。これは子どものいる夫婦間で十分に話し合う必要があるテーマではないでしょうか。しかし、筆者は結局、都会で育てても自然の中で育てても、両方にメリット・デメリットがあるのではないかと思っています。今回は、メキシコのカリブ海やジャングルに車で5分で行ける場所に住んでいる筆者が、自然の中での子育てのメリットとデメリットをご紹介します。■ 自然の中での子育て 最大のメリットは子どもの心にゆとりがあること海や山、川に囲まれた自然の豊かな場所で、子どもを育てる場合のメリットをいくつか挙げましょう。子どもは心にゆとりを持ってマイペースに育つコミュニティが家族みたいになりやすい都会よりは安全子どもは自然を身近で学べる著者の家にはヤモリ・トカゲや美しい鳥たちが毎日訪れてきます。時にはイグアナやタラントゥラ、サソリなどに遭遇することもあります。筆者にとっては苦手な生物もいるものの、子どもが身近で生き物に触れる機会があることは嬉しく思います。また、日々自然を身近に感じながら成長している子どもの心も、豊かに育っているのではないかと感じます。都会の環境と比べてストレスを感じにくいことや、比べる相手も少ないから自分のペースで学んでいることは、親としてとても嬉しいです。■ 自然の中での子育て 最大のデメリットは教育関連において選択肢が少ないこと自然の中の子育ては、メリットはあるものの筆者は同じくらいデメリットも感じています。自然の中での子育てのデメリットを挙げてみましょう。子どもに競争心が芽生えにくい文化的なことを学べる場所が少ない(美術館、文化会館など)教育の場の選択が狭くなる(学校や習いごとなど)子どもが小さい頃はまだいいと思いますが、小学校に入って教育のことを考え始めると、自然の中での子育てはデメリットが見えてきます。例えば、筆者の住む町には音楽や劇などが見られる文化会館はやっと数年前にできたものの、美術館らしい美術館はありません。都会であれば、様々な芸術に触れる機会がそこらじゅうにあることを考えると、とても残念です。また、学校や習い事に関しても、隣町まで行かないと希望するクラスがないということもあるでしょう。子どもがマイペースに育つのは嬉しい反面、競争心が芽生えにくかったり、井の中の蛙になってしまったりということもあり得ます。■ 都会でも田舎でもある程度のバランスを保つ努力をする自然の中の子育ては、メリットもデメリットもあります。しかし、どんな環境で子育てをしても、ある程度のバランスをとることはできます。例えば、筆者の住む町に美術館はないものの、車で45分で行けるカンクンには美術館がいくつかあります。また、カンクンには文化的なイベントも多いので、少し足をのばしてそのような機会を増やすようにしています。習い事に関しても、知り合いは毎週カンクンまで子どもを習い事に連れて行っています。このように少しの努力でデメリットを補うことができます。■ 自然の中で育った著者の経験実は、筆者も8歳までは山と川しかないような大自然の中で育ちました。畑や田んぼに行ったり、昆虫をつかまえたり木登りをしたりと、当時の良い思い出がたくさんあります。しかし、教育の場の機会が非常に少なく、両親は車で2時間もかけて、毎週隣町まで私と姉を習い事に連れて行っていました。結局、子どもの教育を考えてという理由から、著者が8歳の時に県内の中心部に家族で引っ越しをしました。その両親の決断に、筆者はとても感謝しています。必要であった習い事も、より良い先生を見つけることができたし、文化芸術に触れる機会がたくさんできたからです。メリットもデメリットもある自然の中での子育て、上手にバランスを保てれば子どもにとって素晴らしいことも多いです。また、お子さんの年齢も関わってきます。子育ての環境を考えている皆さんにとって、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
2018年11月19日インフルエンザにかかったときの話です。保育園に通いだしたころは、よく熱を出して小児科のお世話になっていました。しかし、大きくなるにつれ、病気になることも少なくなってきました。すっかり安心していたのですが、去年の冬・・・とうとう初めてインフルエンザにかかりました。保育園に行けるのは早くて6日後!!熱が39度あった息子のことはもちろん心配だったのですが、わたしの頭の中は…いっぱいいっぱい。パートとして週4日働いているのですが、パートだからといって簡単に休めるものではありません。正社員であるパパだって休みにくい状況ですし…。子どもが心配だから、ずっとそばで看病してあげたい!! という気持ちと会社を休んで迷惑かけたくないという思いで、頭の中が混乱します(笑)結局この時は会社に相談して、1週間程お休みをいただきました。この時期、何度「すみません」と言ったことか・・・インフルエンザは感染力がすごいので、看病する1週間は自分に伝染らないかヒヤヒヤして過ごしました。なるべく子どもの前ではマスクははずさない、手洗いうがいはやりすぎ! と思うほど徹底しました。感染症は感染力が強いので、なかなか他の家族にも頼めません。自分が倒れないように、日々健康管理に気をつけていきたいです。そして、今年の冬はかからないことを願うばかりです。
2018年11月14日子どもの成長や、健康、離乳食のレシピ……特に出産や0歳児の子育てにおいて疑問や悩みはつきもの。そんな時、多くのママたちが活用しているツールの一つである”SNS”。「株式会社ベビーカレンダー」が実施した調査、「子育てにおけるSNS利用」によると、実に92.3%のママたちがSNSを利用している、と回答しています。子育て中のママたちは一体どのようにSNSと付き合っているのでしょうか。今回は「子育て中のママのSNS利用」についてのお話です。■ 子育てについての悩みはインスタで情報収集?まずは、子育て中のママたちが”妊娠・出産・0歳児の子育て”の疑問を解決するために活用している情報源から見ていきましょう。トップは、友人・知人の82.1%。しげぱぱ / PIXTA(ピクスタ)確かに、自分の母親に子育ての質問をしても、遠い過去の経験なので明確な答えは得られず……という経験が筆者にもあります。それより”現役世代”の方が活きた回答を得られるので、子育て中の友人や知人にまずは聞いてみるという回答がトップなのは納得ですね。そして興味深いことに、”医師、助産師、看護師などの専門家”よりも、”SNSに頼るママ”の割合が高いこと。専門家よりもSNSを活用する理由としては、やはりその手軽さでしょうか。緊急性はないけれど、次から次へと押し寄せてくる育児の悩み。Fine Graphics / PIXTA(ピクスタ)「こんなこと、わざわざお医者さんに聞くのは気が引ける……」育児と家事に追われるママたちにとって、病院へ出向くのは一苦労なんです。その点SNSは知りたい情報をすぐ検索することができ、そのスピード感は大きなメリット。今後もSNSは子育てにおいて更に重要なツールとなることが考えられます。■ SNSを活用するもデメリットを感じるママも存在知らない誰かの発信した情報や悩みを知れること「自分だけ悩んでいるんじゃないんだ」と子育て中の気持ちを軽くしてくれるSNS。naka / PIXTA(ピクスタ)”正しい答え”ばかりを求めているわけではなく、“生の声”を求めているママたちにとってSNSは想像以上に頼れる存在となっているよう。しかし、ママたちはSNSについて”よくない”と感じている面ももちろんあり。”情報量が多すぎて、正確な情報が分からない”という回答がトップにあるように、SNSはその情報量が裏目に出ることが珍しくありません。どの情報が正しいかわからず長時間SNSに没頭してしまい、子どもと過ごす時間が削られてしまうのであれば本末転倒ですよね。また他人と比較してしまうことを避けるのは難しく、逆に不安を大きくさせてしまうことも。更に、”繋がりたくない人から連絡がきてしまう”、”個人情報の漏えい””子どもの写真の無断転載””誹謗中傷を受けた”など、SNSを利用する人の多くが感じるデメリットをママたちも同様に感じています。freeangle / PIXTA(ピクスタ)いかがでしたか?市町村が実施している育児相談は、”日程を逃せば参加できず、来月に繰り越し”なんてことも珍しくはありません。「0歳児にとっての1か月間は濃く、月齢によってできること・できないことが大きく違ってくるのに、育児相談が気軽にできないなんて!」という経験が筆者にもあります。市町村や小児科の子育て支援への期待はいうまでもありませんが、SNSの持つスピード感や手軽さを武器に、専門家に直接相談できるなどリアルタイムで育児の悩みが解決できるサービスが今後整備されることを期待します。【参考】※約9割のママがSNSを利用する時代!「子育てにおけるSNS利用」に関する意識調査を実施SNSに惑わされるママ!約7割が正確な情報の判別がつかないと回答
2018年11月13日終わりなき家事をこなしつつ、子どものお世話もして・・・忙しい毎日の中で、子育ては夫婦の共同作業と分かっていても「自分がやったほうが早いから」と思ってしまう場面も多いでしょう。でも、子育ては1人でできません。そこで今回、旦那と仲良く子育てをする方法をパピマミ編集部がご紹介します。旦那の協力とは具体的に何かでは妻はそんな状況のとき、具体的に何をしてほしいのでしょうか 。赤ちゃんが泣いているときにおむつを替えてほしい、代わりに洗濯物を干してほしい、食材の買い出しをしてほしい、ごみを捨ててきてほしい、散らかった部屋の片づけをしてほしい。子どもが大きくなっているなら、遊びに連れ出してほしいというところでしょうか?働く妻なら保育園の送り迎えに行ってほしい、地域の草むしりに自分の代わりに行ってほしい、園のイベントに代わりに行ってほしい・・・子育てというよりも、主に家事の分担。自分でもできるけど、やってもらえたら楽なことが思いつきます。でも、それってあなたが旦那に本当に望んでいること なのでしょうか?できる、できないの線引きおむつ替えや食事も、慣れたママであれば手早く上手にできます。洗濯も干し方が自分のやり方と違うとかえってたたみにくいし、食材の買い出しも自分が行って特売品を中心にその場で考えながら揃えたいものです。部屋の片付けも、どこに何があるか分からなくなるから自分でやりたい。保育園の送り迎えやイベントも、先生やママ友から最新情報が入ることがあるからできれば自分で行きたい。旦那に任せやすい家事というと、もうゴミ出しや子どもを遊びに連れていくとか草むしりくらいしかありません。どれも毎日発生するルーティーンではなく単発である点も、旦那の協力が「イベント化 」してしまうわけで、家事や育児の協力とは言い難いもの です。ルーティーンを分担できれば家事負担は軽くなるゴミ出しは週に2~3回とはいえ毎週のことですから、やらなくて済めば助かる作業です。これはぜひ定着してほしい家事です。あと地味に面倒なのが玄関の掃除と靴を揃える作業。家族みんなが自分の靴を毎回きちっと揃えることができるお宅には必要ない作業なのですが、一人や二人、乱すメンバーがいるものです。帰ってきてお疲れなところ申し訳ないけど・・・と枕詞をつければ引き受けてくれるかもしれません。習慣化したらかなり負担減です。他には食器を洗うのは嫌でもダイニングテーブルを拭くのはOKなど、旦那さんによって好きな家事と嫌いな家事というのがハッキリあります。あなたの旦那は何が得意ですか?大切なのはコミュニケーション「自分はこんな時にこんなことで困っている」「できる範囲でやってくれると嬉しい」「具体的にはこういうことをここまでやってくれると助かる」これを根気よく続けていくと、だんだん旦那さんの家事・子育てスキルは上がっていきます。旦那さんもあなたの力になりたいと思っているのです。努力の方向性とやり方が分からないだけなのです。子育てが忙しい時期は私たちにも時間と気持ちの余裕がないので、意識的にやらないとできないシステムづくり なのです。まとめ仕事をしている、していないなど、人によって内容は違ってきますので、自分がどんなことを望んでいるのか、自分に問いかけてみてはいかがでしょうか。そしてそれを旦那さんに伝えていく。家庭によって形はさまざまですし、子どもの成長に従ってその形も変わっていくでしょう。その形を定期的にメンテナンスしていくことが、あなたの家庭づくりにつながっていくはずです。
2018年10月30日子育てで困る場面があります。手がふさがって忙しいときほど、「子どもが言うことを聞いてくれない」「わがままを通そうとする」こんな場面が、たくさんあります。そんな場面に遭遇したとき、私たちはどうすればいいのでしょうか。その解決策をパピマミ編集部がご紹介します。なんで言うことを聞いてくれないの?私たちは、まず子どものわがままの原因を探ろうとします 。「両手がふさがっているのに抱っこしてと言うのか?」「寝るべき時間にまだ起きていたがるの?」などなど。子どもが返す言葉は「抱っこしてほしいの!」「今じゃないといやなの!」「まだ遊んでいたいの!」など答えらしきものではあるけれど、分かったところで何の解決にもならない「今の状態」の報告であり、私たちになす術はありません。抱っこするか、いま取りに戻るか、遊ばせるかしない限り、解決しない問題 なのです。要するに親側の要望に沿わせることは無理なのです。どうしたら言うことを聞いてあげられるのか大人である私たちは、視点を変えてみましょう。つまり「どうやったら子どもの要求をきいてあげられるか 」という視点から解決をさぐるしかないのです。例えば、抱っこするには両手に抱えている荷物をいったんここに置くか、家まで運んでからしかできない。一度、子どもと離れ離れにならないと叶えてあげられない。おもちゃを取りに戻るには、車で1時間離れた祖父母の家まで戻らないといけないので、そうすると晩ごはんの時間がずれて遅くなり、子どもの好きなハンバーグを作る時間が取れなくなるかもしれない。いま寝ないと明日の朝に起きるのが遅くなり、楽しみにしているテレビが見られないとか午前中の散歩ができなくなる、などです。それでも聞いてほしいの理屈が分かる年齢で聞き分けの良い子ならば、それで引き下がってくれることもまれにあります。でもそんなパターンは滅多にないでしょう。ほとんどのお子さんは、たとえ理屈が分かっていたとしても自分の要求を通してほしいものです。要求の内容を通したいというより、「大好きなお母さんが困難な状況でも自分を一番尊重してくれる 」という満足感を得たい、というのが本当のところ。お母さんの愛情を確認するための、試し行動の一種なのだと言えます。でも、そんなせっぱつまった状況の中で愛情を確認するのにいちいちつき合っていられないのが、日々の生活というものでしょう。それでは、わたしたちはどうしたらいいのでしょうか?切り抜ける方法を考えておく長い子育て、手を抜くことも大切です。旦那さんがいれば、抱っこしてもらってあやしたり、迷惑にならない場所に移動したり。まずは切り抜けるためのルールのようなものを考えましょう。愛情確認のための可愛らしいイヤイヤ ですから、上手にコントロールしましょう。こちらにも都合があると知ることは、子どものためになることなのですから。まとめ家族でも人間関係で一番大切なのは、信頼関係です。教育的に良いか悪いかよりも、子どもとの関係に良い対応は何かを考え、それに従って幸せに過ごすことが家族のプラスになります。世間でいう理想の対応がベストとは限りません。あとで振り返ったときに、あの頃は楽しかったなと思える幼少期を一緒に過ごしてください。
2018年10月22日子どもに不安を抱きながら子育てをしているママは多いです。とくに、1歳前後の男の子を持つママは、悩みが深くなりがち。ここではパピマミ編集部が、その悩みを解消できるように、対策方法をご紹介します。断乳について心配しているなら子どもが1歳前後になると、断乳のタイミングについて悩む傾向があります。もしも断乳について心配があるなら、一人で悩みを抱えないこと 。なぜなら、同じ悩みを抱えているママはたくさんいるからです。近くに先輩ママがいるなら、具体的に聞いてみましょう。1歳を過ぎてからやっと断乳したママも多いので、話を聞いていると気持ちが楽になります。また、断乳の方法が分からない時は、さまざまな情報を集めるのもコツ 。子どもの個性によって、最適な断乳の方法は違いますので、焦らずに見つけることが大事です。尚、断乳をしたばかりの頃は胸が腫れたり、痛んだりすることがありますので、十分にケアを行いましょう。歩き始める時期はそれぞれ違う1歳の誕生日を過ぎても歩かないと、発達が遅れているのか 悩みますよね。とくに、男の子を持つママは不安が大きくなります。男の子は、体を動かすことが大好きで活発な傾向があるからです。それに、同じ時期に生まれた子が先に歩いていると、焦燥感を抱きがちに 。けれど、発達の速度は子どもによって違いますから、心配しないで見守ることが重要です。子どもが歩き始める時期はそれぞれ違うので、ほかの子と比べないようにしましょう。なお、定期的に小児科や保健所で健康診断を受ける のを忘れずに。万が一、発達に遅れがあったら、すぐに指摘してもらえるからです。気になることがあるならば、何でも相談してみましょう。言葉の発達を気にするママは多い1歳近くになると、子どもはたくさんの言葉を覚えます。男の子は女の子よりも話すのが苦手と思われがちですが、他の子がおしゃべりをしているのを見て焦る ことは多々あります。1歳を過ぎても言葉を覚えるのが遅いように感じられたなら、具体的にメモを残しましょう 。一日に話した言葉を書き留めることによって、本当に発達が遅れているのかどうか判断できます。さらに、一か月後にメモを見直して検討しましょう。言葉が増えているなら心配することはありません。子どもによって成長の速度は異なりますので、冷静に判断することがポイントです。食べ物の好き嫌いは根気強く子育て中の悩みとして、食べ物の好き嫌いを挙げるママがいます。1歳を過ぎると、離乳食から普通の食事へと変わるため、毎日の食事に悩む ことはよくあります。子どもの食事を作るときも、トータルで栄養バランスが取れていることが重要です。魚が苦手なら、玉子や鶏肉など、匂いの少ない食材を使ってタンパク質を補うようにしましょう。また、1歳前後の子どもは生野菜が苦手な傾向があります。つぶしたジャガイモやカボチャなど食べやすい野菜にすれば、ビタミン不足に悩みません。さらに、子育て中はストレスを感じますので、市販品を上手に使いましょう。気持ちにゆとりを持ちなが ら、食事作りをすることがコツです。まとめ1歳の子育ては、ささいなことで悩んでしまう時期。もし悩みをずっと抱えたままの状態が続くなら、ママの心と体に深刻な影響を与えます。早めに情報を集めて対策練りましょう。周囲に相談したり、協力を求めたり、とくにママ友や先輩ママは頼りになります。小児科や保健所など専門的な機関も積極的に利用して、アドバイスを受けましょう。●文/パピマミ編集部
2018年10月19日こんにちは、2~11歳の3男1女のママをしています、スガカズと申します!突然ですが……子育てする中で、旦那さんと自分の価値観の違いで悲しい思いをしたことはありますか?価値感の違いは、話し合いで歩みよることができる場合と、できない場合があります。お互いの価値観を尊重したいけど、これは許しがたい! と、言い合いになる原因はだいたい同じ。今回はそんな夫婦の子育ての価値観についてお話します!夫婦で異なるADHDの息子たちの育児方針わが家の長男(11)と次男(8)は、ADHD(注意欠陥多動性障害)。発達障がいの子どもは、得意なことと苦手なことの差がはっきりしていることが多いです。そんな2人に旦那は結構手きびしく叱ることも……。旦那が叱る役。叱られた子どもたちをなだめるたり説明するのが私の役 です。子どもの気持ちにできる限り寄り添いつつ、行動を促すようにしています。そのためには、その子の特性に合った関わり方や声かけが必要です。夫婦ゲンカは突然に!原因は……●子どもを叱るのは逆効果なのに……2学期始まってすぐの話です。この日次男は、夏休みの影響で気持ちの切り替えに時間がかかり、学校に行くのを嫌がっていました。遅刻ぎりぎりになり、旦那は次男をきつめに叱りました。私は以前から「嫌な気持ちのままで登校すると学校生活に支障が出る。だから、絶対に朝は叱らないで!」と口酸っぱく言っていたのですが…。案の定、叱られた次男は拗ねてしまい、すっかり行く気をなくしました。見かねた私。子どもの前で夫婦喧嘩をしないように心がけていましたが、自ら戦いを挑んでしまいました。言いたいことを言って少しすっきり!……のあとに、激しく後悔しました;子どもの前で旦那の発言を否定するのは、「旦那の立場を悪くする行動」だし、「子どもの判断を迷わせる」ことにもつながります。ああどうしよう、みんな嫌な気持ちのままだ……!●子どもが予想外の行動に……次男は、私が怒った後に、すぐ冷静になって学校へ向かいました。心配していたのですが、放課後学校の先生からは「今日はいつにも増して頑張っていました」と予想外の言葉。パパと次男の関係も今まで通りでした。次男をよく知っている友達に、この日のことを話したところ。。「次男は、自分の気持ちに寄り添ってもらえて嬉しかったのかも ね!」との意見に、お互い賛同しました。行きたくない“そぶり”を見せるのは、行かないといけないのはわかっているけど、ただ「しんどい気持ちに共感してほしい」という気持ちの表れ。あの日、子どもの前でケンカしたことを後悔していましたが、「学校に行きたがらない」原因がわかり、問題解決へのきっかけになったのです。旦那と私は、次の日に仲直りをしました。夫婦関係も、元通りです。子どもの前でケンカをしてしまったことで分かったこと●1.ケンカは、夫婦の信頼関係の上で成り立つお互いが配慮することを意識しているからこそ、大きなケンカをした後、元の夫婦に戻れるのだと思います。もちろん謝ることも大事ですね。●2.極力子どもの前ではケンカするべきではない今回の結果は、まさに「怪我の功名」です。このように、避けられない場合は怒っている理由を明確にした方がよいですね。●3.子どもが親を困らせるのは、必ず原因があるADHDの子のみならず、子どもとはそういうものだと思います。「こっち見て!」「ほっといて!」「やりたくない!」「やりたい!(欲しい)」親の対処は改めて重要だと気づかされました。夫婦の価値観が違って当たり前最初に話したように、価値感の違いは、話し合いで歩みよることができる場合と、できない場合があります。私はと言うと、旦那に対して「子どもたちにもうちょっと上手な言い方があるのにな。いつも言ってるのにな……」と、よくヤキモキします。でもそれって、お互いに子どもの事を考えているから からこそ。そうだとしたら、実は旦那は子どもにやさしいのかも。と思えてくるのでした。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。●ライター/スガカズ
2018年10月17日