意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「菅内閣ふり返り」です。10月4日に菅内閣が総辞職しました。昨年9月に発足し、約1年という短い任期でした。菅内閣の一番の功績はデジタル庁を立ち上げたことでしょう。日本のデジタル化の遅れは、コロナやオリパラ対応でも明らかでした。各省庁によってITの仕組みもバラバラだったものが、一元化し管理できるようになったのは大きな前進でした。ほかには、少子化対策として不妊治療の保険適用範囲を拡大し、孤独・孤立対策にも力を入れました。環境問題では、2030年までに温室効果ガスを2013年に比べて46%削減することを目標に掲げました。地球全体の気温上昇を1.5°C以内に抑えるには60%台の削減が望ましいという声も上がりましたが、経済界の不安を払拭し、46%という高い望みを掲げたのは功績と言っていいのではないでしょうか。そのほか、携帯電話料金の値下げを実現させたことに喜ぶ声は多くありました。コロナ対策には不満がある一方、この難局は誰が総理でも同じような結果になったのではないかと思います。安全保障でいえば、安倍政権下では歴史認識や領土問題において、中国や韓国との軋轢が負のテーマとして根深くありました。その点、菅内閣はイデオロギー色の薄い政権だったため、対外的に大きな摩擦がなかったというのは大きな成果だったのかもしれません。トランプ政権からバイデン政権に代わっても、アメリカから不利益なことを要求されることはありませんでした。ただ、総理自身の言葉で語られることがほとんどなく、何を考えているのかわからない政権ということになってしまったことは非常に残念でした。それにより、国民の政府不信も募っていきました。安倍政権は新自由主義で、アメリカ寄りの外交を進めて、歴史認識は戦前回帰な傾向にありました。もしも今後、中国やロシア、北朝鮮、アメリカなどとの外交において、国際協調の橋渡し的な役割を日本がうまく担えるようになったなら、安倍政権からゆるやかにシフトチェンジした政権として、菅内閣はのちに大きく評価されるようになるのかもしれません。新内閣の今後の展開を注視しましょう。堀 潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX平日7:00~)が放送中。※『anan』2021年11月3日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2021年10月29日「9月のツイッター上のハッシュタグ“#俺たちの菅波”が前月の約3倍と圧倒的な出現数をマーク。坂口さん演じる菅波先生人気がデータでも実証されました。最終週、いよいよ菅波先生が百音の両親に挨拶するため気仙沼を訪れます。さらなる盛り上がりが期待されます」(NHK関係者)今週、最終回を迎える清原果耶(19)主演のNHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』。清原演じる気象予報士・百音の恋人で医師の菅波役を演じる坂口健太郎(30)の人気が止まらない。坂口は菅波を演じるうえでのポリシーを『おかえりモネメモリアルブック』でこう語っている。《面白さよりも菅波の生真面目な思いがモネに伝わることが大事だと思ったので、菅波の「本気」を細かく解釈して、誇張せずに演じて。結果として彼があたふたしている様子を、クスッと笑ってもらえたらいいなと》撮影現場でも2人の仲はよく、“プレゼント交換”まで。「坂口さんは1月の清原さんの誕生日に金色のコップをプレゼント。7月の自分の誕生日には清原さん自ら古着屋で選んだシャツをもらったそうです」(番組関係者)坂口はロケの最初から清原を全力でフォローしていたという。清原は坂口への感謝を『ステラ』10月29日号でこう語っている。《ほぼ初対面にもかかわらず、ちゃんと話を聞いてくださり、「これからだもんね。そのつど考えていこう」と言って、私が悩むたびに声をかけてくださいました。撮影で私が腑に落ちないままにスタジオを出ると、「俺ちょっと言ってくる」と、すぐに監督にお話ししてくれるなど、たくさん助けていただいて》坂口は肩に力が入るヒロインの代わりに、現場の雰囲気作りに心を砕いていたという。「クランクアップの際、清原さんも『坂口さんは毎日、私たちを現場で笑わせてくださいました』と笑顔で振り返っていました。思えば最初の登米編のとき、まだ緊張感のある現場を盛り上げるため、空き時間は頻繁に出演者やスタッフを和ませていましたね。“異常にテンションの高い菅波”にしたりとか、いっこく堂さんの腹話術のモノマネをしたりとか。笑い声が絶えませんでした」(前出・番組関係者)地方ロケはどうしても待ち時間が長くなってしまうという。「坂口さんは出演者の方々やスタッフさんのいわば“つなぎ役”として、現場でムードメーカーになっていました。絆が深まったことで、お互い積極的に意見交換できる態勢になったのだと思います」(前出・番組関係者)“俺たちの菅波”は現場でも健在。言葉数少ない菅波の“腹芸”が名作を生み出した原点だったのかも。
2021年10月29日難しそうと思っていても、実は感覚的に楽しめて感受性を育むのにぴったりな【演劇】。今注目の劇作家、「範宇遊泳」の山本卓卓さん & 坂本ももさんに、親子での観劇の楽しみ方や、演劇に込めた想いを教えてもらいました。子どもも観られる演劇を通じて、一緒に感性を育んでみては? 大人にもきっと新しい発見があるはず。子どもという新たな視点を加えて業界のルールを変えていきたい範宇遊泳山本卓卓さん & 坂本ももさん山本卓卓1987年山梨県生まれ。2007年に「範宇遊泳」を旗揚げ。文字や写真、光、影と俳優を組み合わせた独自の演出と倫理観を揺さぶる脚本で注目を集める。アジア諸国や北欧など海外にも活動の場を広げている。坂本もも1988年東京都生まれ。大学時代より学生演劇と商業演劇の制作部・演出部などを両立し、2009年に「ロロ」、2001年に「範宇遊泳」に所属、プロデュ-スを手掛ける。今年度より多摩美術大学 演劇舞踊デザイン学科非常勤講師。子育てを経て生まれた2つの新たな変革〈シリーズおとなこどもも〉で子どもにフォーカスを当てた作品を制作し、KAATキッズ・プログラム2019では『二分間の冒険』を手掛けた、劇団『範宇遊泳』の主宰・山本卓卓さん、プロデューサーの坂本ももさん。4歳のお子さんを育てる夫婦でもある2人は、子育てを通じて創作にも大きな変化があったと振り返る。「社会的存在としての演劇、つまり子どもが観られる作品なのかという視点が新たに加わりました。もともと演劇には「未就学児不可」以外のレイティング(鑑賞できる年齢制限)があまりなく、曖昧だったものをはっきりさせていこうと決めました。暴力描写、性描写などを明示して、観客が作品を選ぶ基準にできるということです」(山本)「出産して演劇を続けることのしんどさを実感し、創作現場にも変化がありました。稽古は基本夕方まで、子連れOKなど、私に限らず子をもつ演劇人が働きやすいように改善しています。育児と演劇は両立できるはずなので、これまでは業界がサボっていただけだなと思いました」(坂本)『二分間の冒険』撮影:田中亜紀演劇体験は思い出がどんどん熟成されていく様々な困難さから、出産を機に演劇から離れた女性は多い。しあし現代の価値観ではそれが常識であってはいけないと山本さん。「演劇は多様性を考える芸術だったはずです。アーティストが家庭をつくると『落ち着いちゃったな』と揶揄されたり、子どもをもつ女性が潜在的にお荷物扱いされてしまうような演劇界の常識にある潔癖主義は、多様性を排他する傾向があると感じていました。どんな人、どんな条件でも演劇をしていい。自分たちが率先してそのモデルケースになれたら」(山本)2人の娘さんの観劇デビューは、1歳の頃に観た人形劇。数年前の作品のことを今でも話す様子から、観劇体験が記憶に刻まれていることを実感するそうだ。「目の前で演じてる人、音楽や光に興味があるのは小さな子どもでも同じ。動物園で動物を、水族館で魚を見るのと同じように。劇場では人間の営みを観ることができる。山本はよく『種をまくつもりで演劇をつくる』と言っています」(坂本)「大人、子どもに関わらず、観劇の時間だけで物語を理解することってあまりない気がするんです。映画のように見返せない分、ディレイ(遅延)しながら記憶で熟成されていき、ある日突然思い出したりする。子どもの頃に触れた物語が、心の成長の何かしらに作用したらと期待しています」(山本)観劇で大切なのは、親子で一緒に楽しむこと。子どものためであっても、親が好きなもの・行きたいものであることが重要だと考える2人.「感想もそれぞれ違っていい。ずれた感想を確かめ合うのも面白いなと思います。あとは、大人も思い切り楽しむこと。生き生きした大人が身近にいることが子どもにとって一番だと思います。楽しむ姿勢は子どもに伝わりますから。僕の両親は芸術には縁遠いけど、人生をとても謳歌していて、それが尊敬できるポイントでもありますから」(山本)『うまれてないからまだしねない』撮影:鈴木竜一朗Next Stage文京シビックホールによる子ども向け映像作品をオンラインにて配信。詳細はHPにて。また公式Youtubeチャンネルでは過去公演を多数全編無料配信中。公式HP : hanchuyuei2017.comphotography/Nobuki Kawaharazakitext/Yukiko Takeda
2021年10月12日芸人・俳優のみならず、彫刻家としても活躍する片桐仁の創作活動20周年を記念し、東京ドームシティの「Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)」にて11月20日(土)〜12月19日(日)の期間、『粘土道20周年記念 片桐仁創作大百科展』が開催されることが決定した。片桐は、1999年「ヤングマガジンアッパーズ」の連載スタートをきっかけに、“文房具や日用品、電化製品など、あらゆるものに粘土を盛る”をコンセプトに、20年以上にわたり粘土作品を作り続けきた。2015年から4年間、全国のイオンモールで開催された不条理アート粘土作品展「ギリ展」では累計約8万人を動員したほか、2019年6月には自身初の海外での個展「技力展台湾(ぎりてんたいわん)」を実現。オリジナリティ溢れる発想力や細部までこだわったクオリティの高さなどが評価された。また、映画・舞台・ドラマで使用する小道具の制作や、企業とのコラボ作品・デザイン提供など、粘土作品に限らず様々な創作活動も行っている。そんな片桐の集大成であり、過去最大規模となる本展覧会は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響を考慮し、2020年3月下旬からの開催が中止となっていたが、新会期の開催日程が決定。粘土道としてこれまでに発表された粘土作品をはじめ、初公開となる学生時代に描いた絵画や、「TVブロス」の連載で描いてきたイラスト、取材先で制作した作品を展示するなど、片桐の20年以上にわたる創作活動の全てを網羅する。さらに、前会期中止後にWEBメディア「THAT IS GOOD」内で制作した新作粘土作品や、片桐仁のYouTubeチャンネル「ギリちゃんねる」で作った作品、動画内にたびたび登場する片桐家リビング再現コーナーなどが新たに追加展示されるほか、クラウドファンディングによる本展のランドマークとなる「片桐仁的公園(仮)」を制作。なお、チケット発売は2021年10月下旬頃を予定している。<展覧会によせて 片桐仁コメント>2020 年の春に中止となった『粘土道20 周年記念 片桐仁創作大百科展』がついに開催されることになりました!僕がこの22年間で制作した、粘土作品やイラスト、企業や番組とのコラボ作品、また家族とYouTubeで作った作品など、ほぼ全てを網羅する僕の回顧展になっています。さらに会場で作れるワークショップもあるので、モノづくりの楽しさを知るキッカケにもなればいいなと思います。大人から子供まで楽しめる展覧会になっていると思うので、皆様是非いらしてください!【開催概要】『粘土道20周年記念 片桐仁創作大百科展』期間:11月20日(土)〜12月19日(日) ※開催期間中無休時間:11:00~19:00 ※最終入館は閉館の30分前まで場 所:Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)チケット発売:2021年10月下旬頃を予定。詳細は決まり次第お知らせします。<主な内容>1. アーティスト片桐仁22年の創作活動年表2. 不条理アート粘土作品3. 初公開・学生時代に描いた絵画4. 撮り下ろし片桐仁シアター5. 「テレビブロス」連載イラスト原画「おしえて何故ならしりたがりだから」6. 舞台、映画、ドラマ、C M などに使うため制作した作品たち7. 「ギリちゃんねる」片桐家みんなで作った作品・片桐家リビング再現コーナー8. クラウドファンディングによるランドマーク作品「片桐仁的公園(仮)」9. 常設ワークショップ主催:東京ドーム / 協力:トゥインクル・コーポレーション、大日本印刷、東京ニュース通信社、we+ inc.企画:zaigoo inc. / 協賛:パジコ写真:大坪尚人(講談社)展覧会公式ホームページ: お問い合わせ先は「東京ドームシティ わくわくダイヤル(03-5800-9999)」まで★クラウドファンディングも実施!タイトル:『粘土道20周年記念 片桐仁創作大百科展』会場内に「片桐仁的公園(仮)」をつくりたい!展覧会のランドマークとなる「片桐仁的公園(仮)」の制作に向けて、クラウドファンディングにて9月17日(金)より支援の募集を開始。前会期では片桐仁と来場者が一緒に公園を作る予定だったが、今会期ではファンから支援を募り、片桐一人で作り上げることを決意。“粘土道20周年という節目に、過去最大の作品「片桐仁的公園(仮)」を作りたいんです!”詳細は下記のウェブサイトをご覧ください。実施期間:2021年9月17日(金)12:00~10月17日(日)23:59詳細・応募先ウェブサイト:
2021年09月17日次の首相となる「ポスト菅」を決める自民党総裁選。その告示が9月17日に迫っている。そんななか、Twitterでは「#こんなひどい政治ははじめてだ」がトレンド入り。「#最低最悪の首相」というハッシュタグとともに歴代首相の”懐かしい”写真が多数投稿されるなど、盛り上がりを見せていた。そこで、女性自身では2000年代の「がっかりだった歴代首相」についてのアンケートを実施。ランキングを作成した。回答したのは男女150人。結果は、以下の通りだった。【2000年代の歴代首相のなかで最も「がっかり」だった人は?】(回答:2021年9月9日~9月12日)1位:安倍晋三(26%)2位:菅義偉(24%)3位:鳩山由紀夫(13.3%)4位:菅直人(11.3%)5位:野田佳彦(9.3%)6位:麻生太郎(8%)7位:森喜朗(7.3%)8位:小泉純一郎(3.3%)9位:福田康夫(0.7%)“栄えある”「がっかりだった歴代首相」1位となったのは、安倍晋三前首相(66)!森友学園問題や桜を見る会などの不祥事に対する説明責任を果たしていないことや、新型コロナウイルスの初期対応に関する不信感が拭えなかったようだ。選んだ理由について、以下のようなコメントが寄せられていた。「不祥事が多かった」(30代女性・会社員)「森友、加計、桜を見る会などの問題から何の説明も無しに逃げまわっているだけだったので」(60代男性・会社員)「森学園の問題もそうだが、コロナウイルスに対しての初期対応に、問題があると思う。もっと慎重にやるべきだった。出始めに、中国からの出入りや、プリンス号船の対応に問題あり」(30代女性・会社員)■2位は菅義偉首相「自分の意志で発言していると思えない」続いて、2位にランクインしたのが菅義偉首相(72)。安倍前首相との差は、わずか2%だった。新型コロナウイルスや東京オリンピック・パラリンピックへの対応や判断力に対して、不満の声が多く寄せられた。「自分の意思で発言していると思えない」(30代男性・会社員)「膨大な数の自宅療養者を出したから」(50代女性・パート)「やることなすことすべてガッカリ。国民の気持ちに寄り添えない本当にガッカリな人。日本の未来が真っ暗になったような気持ちになった」(40代女性・専業主婦)そして3位にランクインしたのが、鳩山由紀夫氏(74)。民主党に対する期待を裏切られたという思いや、公約を果たしていないといった意見が多かった。「マニフェスト通りに行かず、政権を後退しても醜態を晒しただけでただただ虚しかった」(10代学生)「民主党に期待したのですが、、ガッカリ!」(40代女性・パート)17日の告示まであと2日。「ポスト菅」となる新首相は数年後、「がっがりだった歴代首相」にランクインしないといいのだが――。
2021年09月15日この1年国民の思いとすれ違い続けた菅政権が、驚くべき早さで終幕を迎える。世間は「次の自民党総裁は誰なのか?」という議論で持ち切りだが、菅政権が残す数々の課題はなかったことにはできないーー。9月3日に、自民党総裁選に立候補しないと表明した菅義偉首相(72)。昨年9月の就任からわずか1年あまりで首相の座を下りることになった。短い期間だったが、菅政権がこしらえた負の遺産は多岐にわたる。これらを整理することで、次の政権の課題を可視化していこう。■沈んだ日本経済と進んだ格差4−6月期の実質GDPの成長率が、前期のマイナス成長からプラスに転じた日本経済。しかし、同じようにコロナ禍に苦しんだ諸外国のGDP成長率と比べると、回復傾向とはいい難い。第一生命経済研究所の首席エコノミストの永濱利廣さんは次のように語る。「今年に入って東京都では緊急事態宣言が出されていない期間は約2カ月。そんな状況では、GDPも減って当然です。緊急事態宣言が出されれば、行動制限によって消費は押し下げられてしまう。菅首相になってから3回の緊急事態宣言が発出されていますが、その経済的損失はあわせて6.8兆円になると見込まれています」(永濱さん)解除しては、すぐに感染者が増えて再発令。緊急事態宣言の乱発については、場当たり的な対応を繰り返すことで、人々の警戒感を弱めてしまったという指摘も多い。さらに、経済損失の裏で、格差も広がっていると永濱さん。「コロナショックの影響で、サラリーマンの給与は低迷していますが、その一方で株高などにより富裕層の財産所得は堅調です。日本経済は菅政権前から、中産階級の貧困化とインフレが重なり、富裕層との格差が広がっていました。生活必需品の価格が上昇基調にあるなか、よりいっそう格差が広がることが懸念されます」■次期首相が背負う課題「菅政権の負の遺産」国民の命と暮らしを守るーー。そう繰り返した菅首相。経済損失や格差以外にも、多くの課題が次期首相に引き継がれる。【森友学園問題】学校法人森友学園への国有地売却をめぐる財務省の文書改ざん問題。国はその過程をまとめた「赤木ファイル」の存在を認めたものの、再調査は行わず問題の真相も解明されないまま。【桜を見る会】菅首相がはぐらかし続けた、安倍前首相の「桜を見る会」問題。会前日の夜に行われた懇親会を巡り、安倍前首相が不起訴になったことを検察審議会は「不当」と議決した。【河井夫妻 大規模買収事件】河井克行元法相夫妻による選挙区買収事件。原資とされる自民党から渡った1億5,000万円の使途や提供経緯はいまだ不明。河井案里氏の擁立を主導したのは当時官房長官だった菅首相。【総務省幹部 接待事件】菅首相の長男が勤める「東北新社」の総務省幹部の接待問題。忖度が働き行政がゆがめられた疑惑もある。「(息子は)別人格」と野党の追及をかわし、事実解明には積極的に動かず。【IR事業を巡る汚職事件】現職の国会議員に実刑が下されたカジノを含む統合型リゾート(IR)施設事業を巡る汚職事件。責任を問う声も大きいが、カジノ推進の旗振り役の菅首相は説明をつくさなかった。【黒い雨訴訟】広島で原爆投下直後に降った「黒い雨」を巡り、広島高裁は原告全員を被爆者と認めた。しかし、より広範な被害者の救済に向けた審査基準の見直しに関する具体的な動きはないまま。【子ども庁】「何としても進めたい」と待機児童や虐待、貧困などの課題に取り組む省庁作りを牽引。組織や政策の議論、予算の中身については今年末に固まる予定だったが、発足さえ不透明な状況に。【デジタル庁】IT施策を一元化する新省庁は首相の肝いり案件。9月1日に発足するも2日後に総裁選不出馬を明らかに。はしごをはずされた形のデジタル庁が役割を果たせるか先行きは見通せない。【脱炭素】2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにすると宣言し、脱炭素に舵を切ったが、産業界などは慎重な立場。気候変動サミットで国際公約までしたが達成への道のりは険しい。彼が残した負の遺産は、次の政権で清算されるのだろうか。
2021年09月15日9月3日に、自民党総裁選に立候補しないと表明した菅義偉首相(72)。昨年9月の就任からわずか1年あまりで首相の座を下りることになった。短い期間だったが、菅政権がこしらえた負の遺産は多岐にわたる。これらを整理することで、次の政権の課題を可視化していこう。■抑えられなかったコロナ感染拡大9月13日現在の、新型コロナウイルスの累計感染者数は164万5,140人となった。一方で、菅政権が発足した’20年9月16日の累計感染者数は7万7,156人、1日の感染者数は551人。現在と比較すると少ないが、当時も、皆が増加していく感染者数を危惧していた。「ところが菅首相は“感染が拡大したエビデンスはない”と昨年10月、一部地域に限定されていた『Go To トラベル』を東京都を含む全国に拡大したのです」そう語るのは、社会学者で東京都立大学教授の山下祐介さん。「事業拡大後、新規感染者数が全国的に増加し始めます。昨年11月20日以降、政府の新型コロナ対策分科会は3度にわたり、事業の見直しや停止を提言しましたが、菅首相は当初その助言を無視。Go To 事業の全国的な停止を決めたのは、最初の提言から3週間以上たってからのことでした」ワクチン接種のスタートが遅れたことも、感染拡大につながった。海外では昨年12月から始まっていたワクチン接種。一方、日本で高齢者を対象に接種が始まったのは、4月になってから。その後、接種は進むが、国内で2回目を終えた人の割合は50%にやっと到達したばかりだ。河野太郎ワクチン担当大臣は、厚生労働省が米国での治験データを不十分として、日本で再治験をしたことで接種開始が遅れた、とラジオ番組で語ったが……。危機管理に詳しい株式会社リスク・ヘッジの田中優介さんが語る。「慎重になるあまり、平時と変わらない対応をとる厚労省に対して、菅首相は、せっかく手にした強い権限を発揮し、五輪をテコに、世界に先んじて日本中にワクチンを行き渡らせることもできたはずです」■ワクチン一本足打法が招いた病床逼迫8月13日には、1日当たりの新規感染者数が2万人を突破。感染の拡大に伴い、入院ができず自宅療養を強いられる患者も増加した。8月22日には、東京都の入院調整者数は1万4,726人を記録。さらに、入院できず、自宅療養中に亡くなる事例も相次いだ。「菅政権は、医療提供体制が危機的な状況に陥り、『中等症は自宅療養』という方針を出しました。そもそも多くの専門家が指摘してきたとおり、入院施設が足りなくなることは自明。本来なら、病院以外の入院施設を準備するなど、軽症患者の受入れ先を確保しておくべきだったのです。けれど、聞く耳を持たない菅首相はワクチン接種さえ進めばなんとかなると考えていたのでしょう。そのために、最初の緊急事態宣言から1年以上もの間、他の対策が疎かになってしまったのです」(田中さん)厳しい現実といえば、感染力の強いデルタ株への対応もおそまつだったという声もある。「菅首相は、ワクチン接種が加速すればすべてが好転し、あわよくば選挙にも勝てると感じていたのかもしれません。しかし、デルタ株の強い感染力により、ワクチン接種が始まってからも感染は拡大。海外からは、ワクチン2回接種後にも感染するブレークスルー感染の報告が相次ぐようになります。その結果、8月17日になってやっと、菅首相は“医療体制の構築” “感染防止の徹底” “ワクチン接種”という3つの新しい対応策を示しました。今さら感がある対応策に、菅首相がデルタ株を甘く見ていたことを多くの人が知ることになったのです」(山下教授)これらをふまえ、第一生命経済研究所の首席エコノミストの永濱利廣さんも、次の政権では医療体制の拡充が必要だと指摘する。「ワクチン接種が進んでも、変異株がある以上、医療提供体制を拡充しないと、いつまでたっても行動制限は解除されないでしょう」■五輪開催によって分断された国民本来なら国民の心を一つに結束させるはずだった五輪だが、開催の賛否を巡り「国民分断」の原因に。大会ボランティアが、罵声を浴びるなどの事件も発生した。毎日新聞が行った世論調査では「五輪開催がコロナの感染拡大に影響したか?」という質問に「大きく影響したと思う」「多少は影響したと思う」と答えた人が7割を超える。「『東京オリンピックはやる』けれど『国民は引き続き我慢してね』なんてことが、全国民に受け入れられるはずがありません。せめて、開催の意義や理由をしっかりと説明するべきでした」(山下教授)さらに、そもそも、政府は今年の実施にこだわっていなかったのではないかと山下教授。「今年開催にこだわるなら、もっと早くに開催を決定し、周知し、オリンピックへの国民の協力を促していたはずです。結局のところ、開催判断をずるずる引き延ばしているうちに、中止や延期の選択肢を失ってしまった。その結果開催されたのが、今回の五輪なのでしょう」コロナの再拡大と同じタイミングで開催された東京五輪。やり遂げれば、支持率アップの期待もあったと言われているが……。「国民からしたらそんなことはありえない。でも、菅首相の周りはイエスマンだらけだったため、反対の声はもみ消され、よい話ばかりが届けられたのでしょう。そうやって強行された五輪は、国民の命を脅かしたうえに、経済の足かせにもなりました」(山下教授)山下さんは、ここまで見てきたような菅政権の失敗は、政権発足当初から続く、周りの意見を聞かない菅首相の姿勢に原因があると続ける。「思い出してほしいのは、昨年9月の日本学術会議の任命拒否問題です。菅首相は、日本学術会議が推薦した人文系の大学教授6人の任命を拒否しました。この1年の失策の根本原因は、異論反論を許さずに、周囲には自分に同調的な人間だけを置いて政権を運営してきたことによるもの。その結果、必要な情報が手に入らず、誤った判断を下すことにつながったのです」
2021年09月15日9月6日、悠仁さまが15歳のお誕生日をお迎えになった。それを祝し、皇室ご一家の15歳のころを写真で振り返る。悠仁さまは誰に似てらっしゃる――?お誕生日に、悠仁さまが秋篠宮さまとご一緒に読まれていたのは『日本文化の起源』と『稲のアジア史』という本。稲作は皇室に深い縁があり、悠仁さまにとってアジアの米作りの歴史を学ばれることは、将来のお立場を考えると大変に重要なことだろう。今年3月には悠仁さまの作文「小笠原諸島を訪ねて」が、「子どもノンフィクション文学賞」で佳作を受賞。オンライン表彰式では悠仁さまも画面を通して「大変うれしく思います」と丁寧に挨拶された。現在、中学3年生。来春の高校進学を控え、2学期は大切な日々となる。
2021年09月11日9月3日、これまでの発言から一転、自民党総裁選からの“撤退”を決めた菅義偉首相(72)。背景にあるのは20%台という低い内閣支持率だ。ここまで国民からの支持を失った一因は「菅さんの“対話力”の低さにある」と話すのは、ジャーナリストの江川紹子さん(63)。「菅さんの印象を一言で言えば『聞きたい内容が伝わってこない、誠意がない』というもの。歴代首相より会見の機会は明らかに多かったのですが……」ネットをのぞけば、《原稿、棒読みじゃん》《質問にまったく答えていない》など、首相への落胆の声ばかり。「菅さんには、カメラの向こうに国民がいるという意識が希薄なんだと思います。目の前の記者とやりとりだけすればいい、官僚が用意した公式答弁さえすればいい、と対話にならないんです」質問に正面から答えてこなかった菅首相。結果として、国民にそっぽを向かれることになったのだが、これが許されてきたのは、会見の方式に問題があるという。首相会見の主催者は、大手メディアが中心に組織している記者クラブのひとつ「内閣記者会」だ。「しかし、内閣記者会主催のはずなのに、司会進行を務めるのも、質問者を指名するのも、内閣広報官、つまり首相の部下なんです」じつは、首相会見で江川さんはじめフリーランスの記者は、長年無視されてきたという。「もともと、記者クラブの人しか首相会見に参加できなかったのが、旧民主党政権時代にフリーの記者にも門戸が開放されました。当時は質問をすることもできましたが、安倍政権になって、フリーの記者は質問のために手を挙げても、指名されなくなりました」質問者として指名されるのは大手メディアが中心。政権交代から7年にわたってフリー記者が指名されることはなかった。その流れを破ったのは江川さんだ。昨年2月29日、コロナに関する初めての記者会見を、短い質問時間だけで打ち切ろうとする安倍晋三前首相(66)に対して、江川さんは挙手しながらこう叫んだのだ。「まだ、質問があります」安倍前首相は立ち止まることはなかったが、江川さんがツイッターでこのことをつぶやくと大きな反響が。公平な会見を求める声が高まり、次の会見からフリーの記者も指名されるようになった。「しかし、まだ問題のあるルールはあります。“更問いの禁止”です。結果として、首相との対話が難しくなっているのです」“更問い”というのはマスコミ用語で、追加質問のこと。多くの人に質問の機会を作るという建前のもと、一度質問をしたら、さらなる質問を重ねることを禁じるというルールだ。結果、首相の回答がまったく体を成していなくても、質問者はそれ以上の追及ができなくなる。「こうしたルールは菅さんや安倍さんが作ったものではなく、首相を困らせてはいけないという、周囲の官僚の過剰な忖度が生んだものだと考えています」江川さんは菅首相とのやり取りで、質問に答えていないと、さらに質問を重ねようとしたが、内閣広報官に遮られている。■質問を重ねられないから真意がわからないこうしたルールが菅首相自身の首を絞めたと江川さんは指摘する。「7月30日の会見で、菅首相は『人流は減少している』と言い、大きな批判を浴びました。現実として街に出ればいっぱい人がいるし、電車は満員なわけです。一般の人は『えぇ?』と疑問に思う。もし、さらに記者に問われれば、菅首相も“〇〇のときと比べてこれくらい減っている”というような説明ができたのかもしれない。でも、“更問い”は禁止ですから、国民の疑問は置き去りにされたまま、政府は実態がわかっていないのではないかという不信感だけが残りました。そのような状態で、“国民にいっそうの協力を”と言っても伝わるわけがありません」8月25日の会見では「明かりははっきりと見え始めています」と言い放った。「多くの人たち、特に飲食関連の産業に従事しているような人にはまったく明かりが見えていないなかで、そんな実態とかけ離れたことを言われても、『どういうことですか』と聞けないわけですよ。対話は疑問に答えて、はじめて成り立つ。なのに、最初から拒否でしたから」こうした会見の“悪習”は次期政権にも引き継がれるのだろうか。最後まで国民と向き合うことがなかった菅首相。次期首相には、用意した紙を読むのではなく、ぜひ“自分の言葉”で話してほしいと江川さんはいう。「“この総理大臣はこう考え、こういうところに悩み、こういうふうに頑張ろうとしているのだ”と伝えるのが大切です。その姿が見えれば、国民からの信頼も得られるし、協力しようという気持ちも生まれる。このコロナ時代も乗り切れると思います」“対話力”のある総理大臣を期待したい。【PROFILE】江川紹子(えがわ・しょうこ)東京都出身。神奈川新聞社会部記者を経て、フリーランスに。オウム真理教の取材などで知られる。情報サイト「ビジネスジャーナル」で「江川紹子の『事件ウオッチ』」を連載中。
2021年09月09日菅義偉首相の電撃退陣表明直後に始まった、総理総裁の座を巡る非情な戦い。いったい誰が、日本を救う宰相にふさわしいのか――。「このところ総理は不眠気味で、明らかに心労が重なっていました。会議や報告を受けるときも目がうつろで、明らかに集中力や判断力が落ちていて、周囲も心配していた矢先でした」こう明かすのは、ある官邸スタッフだ。9月3日、菅義偉首相(72)は、次期自民党総裁選への不出馬を明言。事実上の退陣宣言となり、永田町では早くも“ポスト菅”レースの火ぶたが切られた。そこで本誌は、政治評論家・有馬晴海さん、政治アナリスト・伊藤惇夫さん、ジャーナリスト・藤本順一さんの3人に、主要な総裁選候補の政治家のコロナ関連の発言や、これまでの実績を採点してもらった。その結果は、岸田文雄前政調会長(64)と河野太郎行革担当相(58)が22点と1位タイ。とはいえ、5人とも“コロナ禍から日本を救う総理総裁”としては成果に欠けていて、国民はあぜんとするほかない評価が相次いだ。ジャーナリストの藤本順一さんはこう指摘する。「岸田さんは、ほかの候補者に比べてマシに見えるだけで、危機管理能力には懸念材料があります。7月に岸田派議員のパーティで感染者を5人出してしまいましたが、感染拡大が続く状況下で政治資金パーティを開催したらどうなるか、岸田さんは考えられなかったのでしょうか。河野さんにしても、人気では“選挙の顔”といえますが、ワクチン担当の大臣としては、力量不足。ワクチンの絶対量を確保したからといって、いまだに希望する全員は接種できていません。国と自治体のコミュニケーションをもっと円滑に取って、よりスピーディーに接種を進められたはすです」各メディアの世論調査で「次の首相にふさわしい人」で上位を走り続ける石破茂元幹事長(64)への評価も、けっして高くはない。政治アナリストの伊藤惇夫さんは、「コロナ対策については未知数」とバッサリ。政治評論家の有馬晴海さんも、「決め手はなく、実績も乏しい」と手厳しい。野田聖子幹事長代行(61)や高市早苗前総務相(60)も名乗りを上げているが、政治評論家3人はいずれも辛口の評価。野田氏について「政府与党のトップにとして期待するのは難しい」(伊藤さん)、高市氏については「フェミニストにはほど遠く、総裁となっても、旧来の男性中心的な自民党を再構築」(有馬さん)と、“女性初の総理総裁”としては、実績不足は否めない。■最側近を送り込んで――安倍前首相が暗躍“どんぐりの背比べ”状態の総裁選で、不気味な存在感を示しているのは、安倍晋三前首相(66)という声も――。「岸田さんはコロナ対策として“4本柱”の政策をいち早く打ち出しましたが、これの策定には安倍さんの最側近だった今井尚哉元首相補佐官が関わっていて、水面下で安倍さんは岸田さんの支援に動いていたんです。しかし、岸田さんは報道番組で、森友・加計学園問題を再調査すると発言。機嫌を損ねた安倍さんは高市さんへの支持に舵を切った。これで推薦人も簡単に集まるでしょうね」(自民党関係者)9月6日には、石破氏は立候補を見送り、河野氏を支援する方向で調整していると報じられた。混戦模様を深めるほど、国民の苦しみも大きくなる。自民党は、コロナ禍を克服するリーダーを選び出せるのか――。
2021年09月07日誕生日写真に写る悠仁さまは、昨年と同じく秋篠宮さまとそろってチェックシャツをお召しになっている。だが、見違えるように身長は伸び、顔立ちも随分と大人びたように見える――。秋篠宮家の長男・悠仁さまは9月6日、15歳の誕生日を迎えられた。現在、お茶の水女子大学附属中学校3年生の悠仁さま。皇嗣職によれば、5月には生徒のみで開催された体育大会に参加、6月には修学旅行の代わりに3日間の「校外学習」をなさったそうだ。健やかなご成長の一方で心配なことがあると宮内庁関係者は言う。「15歳という節目の誕生日でしたが、眞子さまの“年内結婚”報道にかき消されてしまったように感じます。眞子さまとの関係は良好ではないようです。以前は眞子さまや佳子さまとご一緒の誕生日写真が多かった悠仁さまですが、3年連続で秋篠宮ご夫妻もしくは秋篠宮さまとのお写真でした。小学校高学年から中学生というたいへん多感な時期に、お姉さまの結婚がスキャンダルと化し、4年もの間ご家族を揺るがし続けていたのです。精神的な影響は計り知れません」コロナ禍と、教室に侵入した男が悠仁さまの机に刃物を置いた2年前の事件の影響もあって、悠仁さまの中学校生活は今まで一度も報道陣に公開されたことがない。そんな中、秋篠宮家の事情に詳しい関係者が悠仁さまの近況を明かした。「実は、悠仁さまは最近、粗暴な言動が増えているというのです。ご自身の行動を他人から注意されると、色をなして言い返し、ときには口にするのもはばかられるような暴言を口にされることもあるといいます。もちろん、中学3年生の男子生徒であれば、言動が多少荒々しくなるのも、仕方がないでしょう。ただ、そういった言葉づかいをされると知った同級生の保護者の中には、『あまり付き合いを深めないように』と言い聞かせている方もいると聞きました」眞子さまの結婚をめぐる騒動は、悠仁さまにも無関係ではない。「悠仁さまの結婚は、眞子さまよりはるかに難しくなるでしょう。小室さんと母・佳代さんの事例を反面教師として、婚約の前に徹底的な身辺調査が行われることになります。将来の天皇の妻、そして母ともなれば、国民の目も厳しくなります。そのような状況で秋篠宮家に嫁ごうとする女性が現れるのか……」(皇室担当記者)
2021年09月07日秋篠宮家の長男・悠仁さまは9月6日、15歳の誕生日を迎えられる。現在、お茶の水女子大学附属中学校3年生の悠仁さま。高校進学を控えているが、エスカレーター式に進学することはできない。お茶の水女子大学附属高校は女子高のため、別の高校に進学せざるをえないのだ。有力候補とされているのは、多くの皇族方が通われた学習院高等科、お茶の水大学の向かいにある筑波大学附属高校、2年前に悠仁さまが秋篠宮さまと一緒に文化祭を見学された東京農業大学第一高校だ。「紀子さまは、筑波大学附属高校への進学を狙って悠仁さまを指導されているようです。実は4年前に、お茶の水女子大学と筑波大学の間で『提携校進学』という制度の新設が発表されました。両校の附属校の生徒が若干名ずつ、もう一方の附属校に進学できるという制度です。悠仁さまは中学進学のタイミングで筑附中に進学されるとみられていましたが、小室さん問題で秋篠宮家への逆風が強まり、断念されたようです。紀子さまは、高校進学では今度こそ筑附への進学を実現させたいはずです」(皇室担当記者)これまで、制度の利用者はいるのか。お茶の水女子大学に問い合わせると《提携校進学制度に係る実績につきましては、公表をしておりません》との回答だった。この制度は入学志願者評価と志願理由書のみの書類審査で、学力テストはない。しかも利用実績まで非公表とは、あまりに不透明すぎないだろうか――。「悠仁さまのご成績は、一般入試で筑附に合格できるほどではないそうです。今年3月には作文コンクールで佳作に入選されましたが、それも書類審査に通るための実績づくりではないかという声もあります」(前出・皇室担当記者)紀子さまは、高校進学までの3年で小室さん問題は解決し、秋篠宮家への逆風も収まるとみていたのかもしれない。しかし実際には、解決どころか泥沼化している。「“脱・学習院”をはじめとする秋篠宮家の独自路線の教育が、眞子さまの結婚問題を招いたという側面は否定できません。秋篠宮ご夫妻はこの事態を、しっかりと直視し、方針転換する必要があるのではないでしょうか。悠仁さまの進学先は学習院か、もし学習院以外を選ばれるとしても、不透明な制度を用いずに一般の入試で合格を目指していただきたいです」(学習院関係者)秋篠宮ご夫妻は、学習院との因縁から始まった負の連鎖を断ち切ることができるのか――。
2021年09月04日俳優でモデルの鈴木仁が22日、オンラインで実施された「Jin Suzuki 22nd Birthday Event」に登場。22歳の誕生日を迎えた心境や抱負などを語った。MEN’S NON-NO の専属モデルを務め、7月17日からは、単独初主演を飾るFODオリジナルドラマ『ギヴン』も始まった鈴木。22歳の抱負を問われて「(やりたいことは)ものづくりやクリエイティブ。自分の作りたいもの、自分が表現したいものの幅を広げられるようにしたい」とコメント。服飾や写真へのこだわりを語りつつ、「この1年はそれを練習したり、実用化するまでに自分のレベルを上げたりする年にしたい」と意気込んだ。21歳の1年間を漢字一文字で表すと「戸惑うの『惑』や『迷』が当てはまる。仕事を始めたきっかけは勢いもあった。勢いでごまかしている部分もあった。物事を知る中で、考えが追いつかなかったり、分かってきたからこそ逆に分からなかったりして、自分をごまかせなくなったりした。21歳の年はそれを多く感じた」と率直に振り返った。また、ファンからの質問にも回答。1週間休みがもらえたらどうするかと尋ねられて「最近ドライブが好き。行ったことのない四国で、レンタカーで四県回りたい」と願望を明かした。イベント終盤には、鈴木の誕生日を祝うべく、4月開催のファン感謝祭「SUPER HANDSOME LIVE 2021」で共演した渡邊圭祐、松岡広大、兵頭功海がサプライズ登場。鈴木の人物像を探るクイズを展開し、和やかな一時を過ごした。
2021年07月22日21日から女子ソフトボールなどの一部競技始まり、いよいよ開幕した東京オリンピック・パラリンピック。開会式も迫るなか、菅義偉首相(72)の発言が“現実が見えてなさすぎる”と物議を醸している。20日にアメリカの有力紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』のインタビューに答えた菅首相。そのなかで、近しい関係者たちから、五輪の開催中止を複数回提言されたと明かした上で「やめることは一番簡単なこと、楽なことだ」と発言。「挑戦するのが政府の役割だ」と開催するに至った理由を強弁していた。また菅首相は、日本政府には五輪を中止する権限がなく、一部で“IOC(国際オリンピック委員会)の人質”と揶揄されていることについて「そこは全くない。日本は手を挙げて、日本でオリンピックをやりたいと招致してきた」とも主張。IOCは契約により、五輪中止を決定する唯一の権利があるなかで、「(IOCに中止を)押し付けられるようなことだったら、跳ね返す」と力強く答えた。新型コロナウイルスで国民の健康が危険にさらされているなかでの、菅総理による“挑戦”発言。SNS上では批判が相次いだ。《やめるのは簡単なら今すぐ五輪中止にしてください!政府の役割は五輪に挑戦することじゃないです!》《人々の命と健康を賭けて望んでいない挑戦されたらたまらん。簡単なら今すぐ止めて欲しい》そんななか、21日の東京都の新型コロナの新規感染者数は1,832人を記録。2,000人超えも目前に迫り状況が緊迫するなか、菅首相からはさらなる“驚きの発言”が飛び出した。各メディアによると21日に行われた記者会見で菅首相は「国民の皆さんには自宅でテレビなどで声援を送っていただきたい。テレワーク、交通量の抑制にも協力をいただきたい」と五輪への協力を要請。そして、こう続けたという。「パラリンピックまでに感染状況が変わったら、(政府・組織委員会など)5団体で対応を考えることになっている。ぜひ有観客の中でと思っている」1週間前よりも新規感染者が680人以上増えているなかでの“楽観的”とも言える主張にSNS上では、非難する声が殺到した。《乖離しすぎて違う星の人に住んでるのかな?ってくらい現実感ないな》《逆の方向に変わって来てるのが判らないんだな、この首相は。》《何言ってるか分からない。今日東京1,800人超。オリンピックやるのは、東京……》《菅さんには一貫して現実が見えていない。早く引きずり降ろさないと国民の命が危ない。》
2021年07月22日「安全安心が最優先にあるのは当然のことだと思う。安全安心のために無観客というのを辞さないということだ」6月21日、記者団に向けてこう述べたのは菅義偉首相(72)。NHKの報道によると「五輪開催中に緊急事態宣言が出された場合に無観客もあり得るのか」と問われ、冒頭のように答えたという。政府分科会の尾身茂会長(72)ら専門家有志は18日、「無観客開催は会場内の感染拡大リスクが最も低いので望ましい」との提言を発表したばかり。各メディアによると専門家たちは、「ワクチン接種が進んだとしても7月から8月にかけて感染者や重症者が再増加する可能性がある」など複数の危険性を指摘したと伝えられている。ところが21日、大会組織委員会や政府、東京都らで行われた5者協議では有観客開催を正式に決定。地方を含めた五輪会場の観客数は、収容定員の50%以内で最大1万人を上限とされた。また開会式には、スポンサー招待客ら約1万人を合わせた2万人の観客が見込まれるという。さらに会場では観客に酒類販売を容認する方針だといい、橋本聖子会長(56)は同日の会見で「観客への酒類の販売、提供については、大声の抑止、安全な誘導の実現の観点や現在の(社会の)一般的ルールに鑑み、検討中」と述べた。■「五輪開催ありきの政府」さかのぼると7日の参院決算委員会で、野党から五輪開催の判断を問われ「私自身は主催者ではない」と答弁した菅首相。しかしながら、国民の不安をよそに“強行開催しようとしている”との見方が広がっている。「2度目の宣言解除時よりも新規感染者数は多いのに、20日をもって宣言解除されました。菅首相は3度目の宣言を『短期集中』と講じていましたが、蓋を開けてみれば8週間にも及んでいます。『安心安全』を強調する菅首相や組織委ですが、結果的に尾身会長ら専門家の意見を黙殺しているようにしか見えません。これまで国民は感染対策として、外出自粛や酒類提供禁止など様々な制約を強いられてきました。それを五輪で翻すような方針に、納得できない国民も多いのではないでしょうか」(全国紙記者)決して“中止も辞さない”とは言わない菅首相。中止や延期の選択肢を挙げず、なし崩し的に五輪を推し進めようとする姿勢に批判が上がっている。《「緊急事態なら無観客辞さない」なんて信用できない菅首相が国民の安心安全を第一に考えているのなら、しれっと有観客とか開会式に2万人入れるような話にならないのでは聞く耳持たず、やりたい放題の政府・組織委》《何が「無観客も辞さない」だ。いかにも一大決心であるかのように言うなよ。初めから中止にしろ。そもそも緊急事態宣言を出すような状態になってから無観客にしたって遅いだろうが》《五輪開催ありきの政府ってなんなん?》
2021年06月22日菅政権のもとで、皇室の今後を左右する議論が進められている。安定的な皇位継承策を議論する有識者会議の会合が、3月からスタートしたのだ。現在、皇位継承者は秋篠宮さま、悠仁さま、85歳の常陸宮さまのお三方のみ。皇室存続の危機を迎えており、女性天皇や女系天皇の是非などを検討するべく、専門家へのヒアリングが進められている。女性天皇が認められれば、愛子さまをはじめとする内親王も皇位継承資格を持つ。さらに女系天皇も容認されれば、内親王の子供にも皇位継承資格が与えられるため、“お世継ぎ不足”は一気に解消に近づく。共同通信社の’20年4月の世論調査でも、女性天皇容認は85%、女系天皇容認は79%が賛成となっている。しかし、ヒアリングでは専門家の賛否が拮抗。「男系維持」を求める意見も目立っているのだ。ジャーナリストの櫻井よしこ氏は、皇族の役割は「皇統継続の男系男子の人材を供給することに尽きる」と主張。さらに耳を疑うような発言も飛び出した。歴史学者の今谷明氏は、男系男子での皇位継承維持のために、次のような提言を行ったのだ。「悠仁様の後どうなるか。側室制を前提として、なおかつ非常に継承が難しかったことをどうやって維持していくか。ここに書いたように、近代医学の粋を尽くして男子出生を目指すというような医学的なことは当然おやりになったほうがいいと私には個人的に思う。しかし、これはあまり公には出せないことだが、個人的には側室制の代償として近代医学の技術を入れた皇位継承があるべきだというふうに考える」天皇が側室を取らなくなったのは大正天皇以降のこと。これまで男系男子による皇位継承が続けられたのは、側室制という“一夫多妻”が大きな理由だ。■問題発言の歴史学者に話を聞くと…では、男子出生のために用いる「近代医学の粋」とは、いったい何なのか。本誌は発言の真意を聞こうと試みたが、今谷氏からは「取材はお受けできない」との返答だった。医学の力で男女の産み分けをすることはできるのか。20年にわたって不妊治療に携わる生殖医療の専門医に話を聞いた。「数年前から不妊治療の現場では『着床前スクリーニング』といって、重篤な遺伝子疾患が生じる可能性のある遺伝子変異や染色体異常を検査するために、体外受精させた受精卵の着床前診断を行っています。技術的には、この着床前診断で受精卵の染色体を調べ、男子の受精卵を子宮に移植すればほぼ100%男子を産むことができます。男女の産み分けにはゼリーなどを用いる方法もありますが、精度は低く、もし確実に産み分けるならば着床前診断を行うしかないでしょう。しかし、男女の選別は倫理的に大きな問題があり、日本産科婦人科学会は性別の検査を目的とした着床前診断は行わないとの見解を出しています。また、体外受精のためには卵子を針で吸引する必要があり、女性の体に負担がかかります」今谷氏の発言に、近現代の皇室に詳しい名古屋大学大学院教授の河西秀哉さんは「正直、ギョッとしてしまいました」と語る。「もし着床前診断を想定した提言ならば、生命倫理や人権の観点から問題があると思います。また、そこまでして男子出生を求めると、ジェンダー平等が進む社会に逆行して“男子を産むことこそがよいことだ”という風潮を発信することにもなります。国民からの支持を失い、皇室の『国民統合の象徴』という存在意義を損ねてしまう可能性もあると考えられます」■「ルールを変えずに皇位継承維持は難しい」悠仁さまや将来のお妃の人権を無視するかのような“医学の粋で男子出生を”の提言――。まるで皇室に嫁ぐ女性を“産む機械”とみなしているようにも感じられる。“トンデモ提言”の一方で、有識者会議では男系維持の限界を指摘する声も上がっている。歴史学者の古川隆久氏は、女系天皇が容認されないと《女性皇族に男子出生のプレッシャーがかかるため人道上非常に問題》との意見を提出している。また、同じく歴史学者の本郷恵子氏は、皇族数が減少していることに触れ「悠仁様の御結婚にも差し支えるというか、あまりにも不安でお嫁になんか来られないというようなことがあるんじゃないか」と発言している。本郷さんに改めて話を聞いた。「今は側室を設けることはできませんし、子供を5~6人産む時代でもありません。男系男子のみというルールを何も変えずに皇位継承を維持するのは難しいでしょう。旧宮家の男系男子を皇室に戻すという話も出ていますが、直系のお子さんがいるのに、遠い傍系の男子から後継者が出るとなれば、国民の理解を得るのは困難です。悠仁さまの代までは男系男子で継承するとしても、女性宮家を創設して女性皇族に結婚後も皇室に残っていただくといった方策が必要です。“絶対に男子を産まなければならない”という状況を変え、悠仁さまや結婚相手の女性の精神的負担を軽減しておかなければ、結婚そのものが困難になります」生命倫理や人権をないがしろにしてまで“男系男子”を維持しようとすれば、皇室に入ろうとする女性はいなくなり、皇室の存続はむしろ危うくなるに違いない――。
2021年06月08日菅義偉首相(72)が6月4日、東京オリンピック・パラリンピックを開催する目的などについてコメントした。しかし、その内容に厳しい声が相次いでいる。先月28日の記者会見で質問できなかった報道機関が寄せた質問に文書で回答した菅首相。時事通信によると、改めて“オリンピックの目的”を尋ねた質問に対して、菅首相は書面で「世界最大の平和の祭典であり、国際的な相互理解や友好関係を増進させるものだ」と回答。さらにこう続けた。「安全、安心な大会を実現することにより、希望と勇気を世界中にお届けできるものと考えている」菅首相は「国民の命と健康を守っていくのが開催の前提」ともつづったという。しかしその前日、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長(71)は国会で『パンデミックのなか、オリンピックを開催することは普通ではない』と指摘している。「尾身会長は『開催するなら、主催者であるIOCや政府には強い覚悟が必要だ』と釘を刺しています。つまり、感染症の専門家が“安全な大会の実現”を疑問視したわけです。開催ありきで話が進む“平和の祭典”。大きなリスクを背負って届けられる、希望や勇気とは一体どんなものでしょうか」(全国紙記者)ネットでは、菅首相の発言に失笑する声が上がっている。《ここでいう「勇気」とは何なのか?パンデミックの最中に国民の命を賭けて五輪を開くことが「勇気」なんかじゃ絶対ない》《力のない勇気は無謀である。現実を見ない希望は絶望である》《希望と勇気はアンパンマンで十分伝わってる》《希望と勇気かー 菅さん現実みよ。うん》
2021年06月06日戦後日本美術を代表するアーティスト・菅木志雄の新作展「集められた〈中間〉」が6月5日(土)、小山登美夫ギャラリーで開催される。菅は60年代末~70年代にかけて起きた芸術運動「もの派」の主要メンバーとして活動。「もの派」の、それまで作品の素材でしかなかった「もの」自体や「もの」を知覚する人間へ目を向けた動向は、海外でも近年、国際的な評価が高まった。50年以上にもわたり第一線で活躍し、鋭敏な感覚で制作し続けるその情熱は衰えることがない。またインドの中観哲学における「空の思想」と京都学派の論考、日本の作庭などに共鳴した制作における独自の思考を深化させ、今も現代アートにおける独自の地平を切り開いている。展覧会としては1968年の初個展以来、国内外で約400以上のものに参加。今年12月には出身である岩手県立美術館において、大規模な回顧展「開館20周年記念 菅木志雄展 〈もの〉の存在と〈場〉の永遠」を開催予定。50年以上に渡る菅の制作活動を約100点もの作品が展示される。そのほか国際的な活躍は枚挙に暇がない。その作品はニューヨーク近代美術館、ポンピドゥ・センター、テート・モダン、東京国立近代美術館、東京都現代美術館をはじめとした国内外47もの美術館・アートコレクションに収蔵されている。本展では「ものは無常で流動的なものであり、作品はそのプロセスである」ということを焦点に作品を展開。さらにギャラリースペース奥の部屋全体を使ったインスタレーションと、壁面の立体作品の新作を発表する。新作である『景素』と『場空』は端に置かれた数個の枝の断片と断片、その間を小さな石や木片が自由に軌跡を表しながら連なり、並べられている。その連続性がまるでものが意思を持って動いた結果であるかのようにそれぞれ異なる様相を表し、無限のリズムやエネルギーが作品の枠を超えてどこまでも続いていくかの様だ。また新作インスタレーション作品『集空果』は、石とロープという限りなくシンプルな「もの」が部屋全体に縦横無尽に放たれ、果てしない連続性と空間性が、観るものの意識を活性化してくれるだろう。フィジカルに人と接することや移動を制限された現在、菅作品を鑑賞することで、私たちはデジタル環境に慣れた感覚を開放し、ものは、人は、思考は、世界は常に変化し、繋がりながらも混じり合うことがない可能性を改めて感じられるはずだ。<ステイトメント>「集められた〈中間〉」菅木志雄モノは、だいたいにおいて、ヒトに無関係な時間を在りつづけている。それはヒトには簡単に理解できないような集積である。たとえ時間をかけたとしても〈在ることのプロセス〉を感知することはむずかしいと思われる。時間の長さも、その在り方もである。わからないながら、ヒトは、アートの名目で、無造作にモノを扱おうとする。それは、ヒトが創造するには、それを表わすためのモノが必要だと思っているからである。注意しなければならないのは、モノは根源的にアートに使用されるためにあるのではないということである。<存在するものである>という意味では、モノも作品も同じかもしれないが、多くの場合モノの始原的な存在性というものは、だいたいにおいて制作の過程で失われてしまう。それは、本来モノが保有しているべき原質のようなものがなくなるということである。そうなれば、本質的にモノはモノでなくなり、カタチはあれど本来あるべき存在性は失われる。作品(モノ)はつねに途中のモノによって、できているのである。■展示情報菅木志雄展「集められた〈中間〉」6月5日(土)~7月10日(土)11:00-19:00(日・月・祝休)会場:小山登美夫ギャラリー入場無料※本展は、小山登美夫ギャラリー、スパイラルガーデンでの同時開催。※オープニングレセプションはなし。
2021年06月03日菅義偉首相(72)が5月28日、新型コロナ感染拡大にちなんで新たな支援金を給付すると発表した。7月以降、3カ月間で最大30万円を給付するというが、受け取るための条件を疑問視する声が上がっている。政府は現在、コロナ禍で収入が減った世帯に対して無利子の特例貸し付けを行っている。その上限額は、緊急小口資金と総合支援資金を合わせて計200万円。いっぽう「上限に達した人はどうすれば?」との声もあった。朝日新聞によるとそこで菅首相は「特例貸し付けの上限額に達するなどして借りられなくなった」ことを条件に、追加の措置を決定。しかし、下記の条件などもすべて満たす必要があるという。・月収が基準額(東京都23区内では単身世帯で13万8千円、2人世帯で19万4千円、3人世帯で24万1千円)以下・預貯金額がこの基準額の6倍以下かつ100万円以下・ハローワークで求職中同紙は「対象となる世帯は20万強で、約500億円の給付を見込んでいる」とつづっているがーー。ネットでは「条件が細かすぎる」と不満の声が続出している。《どんなショボい国だ。貸付を基本とし、その上で困窮している人って対象者が限定的すぎる》《困窮する世帯がすべてもらえるわけではない。特例貸し付けを利用してこなかった場合、困窮していても今回の支援金はもらえない》《こんな条件特盛りで給付する気ゼロだろ》《…誰が受け取れるんだい》また借り入れの上限額を達していないと給付されないため、《給付金貰いたいなら、まず上限まで借金しろ!と言うのは無利子でも、ちょっとかわいそう…》《限界まで借金させてからなんですね》《闇金やな》といった声も。1人でも多くの人の窮地が救われればいいがーー。はたして。
2021年05月30日菅義偉首相(72)が5月13日、高齢者のワクチン接種について会見で言及。そこで“7月末までの完了は不可能”と回答した自治体が複数あったことについて「ショックだった」と発言した。ネットでは厳しい声が相次いでいる。菅首相は先月23日、高齢者に対する新型コロナウイルスのワクチン接種を7月末までに終わらせるとの目標を掲げた。ところが政府が調査したところ、全国で14%以上もの自治体が“7月末までに終わらない”と回答した。そこで『毎日新聞』によると菅首相は「報告を受けてショックだった」と苦笑。そして「7月いっぱいで終えることができるよう、ぜひ協力してほしい」と述べたという。「ショックだった」とあたかも“青天の霹靂”のように話すが、かねてからこの目標は疑問視されていた。『NHK NEWS WEB』によると先月26日に野党が開いた会合で、“7月終了”という目標について甲府市の担当者は「国から事前に連絡はなく報道で知り驚いている」とコメント。そして“7月末までに高齢者向けの接種を終えるのは困難”との見通しを示したという。「当時、野党が『菅首相は自治体の実態を踏まえないまま根拠なく“7月末”と言ったのでは』と政府の担当者に問いただしました。しかし、政府側は『自治体から課題を聞いて、必要な支援を行っていく』と述べるに留めました」(全国紙記者)■「他人事」「無責任」「間抜け」と非難轟々さらに菅首相は今月7日、“高齢者への接種を7月中に終わらせるためにワクチンを1日100万回打つ”などと会見で豪語した。「しかし、“1日100万回接種”という目標について菅首相は『インフルエンザ接種が1日60万回ほど。今回はそれよりはるかに広い体制をとっている』と答えるのみ。具体策について語らなかっただけでなく、今月10日には加藤勝信官房長官(65)が『100万という数字は7月末という期限から逆算して弾き出した』と説明。ネットでは『机上の空論だ』と揶揄されていました」(前出・全国紙記者)「報告を受けてショックだった」と話した菅首相だがーー。Twitterでは非難する声がこう上がっている。《早く接種して欲しかったのなら、もっと早くに指針や配送時期を明確にすべきだった。国の準備は終わったから後はよろしく、国が決めた締め切りは守ってね、なんて無責任すぎるのでは?》《どこまでも他人事ですね》《国のトップがこういう無責任な発言をしている訳だから、五輪についても安心安全と言われても信用できない》《危機に直面した一国の首相のコメントとして、これほどまでに間抜けなものがあるでしょうか?》
2021年05月14日菅義偉首相(72)が4月30日、「5連休は不要不急の外出や帰省など控えて」と呼びかけた。しかし、「支離滅裂だ」などと厳しい声が上がっている。菅首相は同日、「東京や大阪では人出が減少し始めているが、感染者数は高止まりが続いている。引き続き酒の提供の停止、人流を抑える対策が必要だ」とコメント。そして「あすから5連休に入る。不要不急の外出、行楽、帰省を控えていただきたい。国民に心からお願いを申し上げたい」と総理大臣官邸で話した。しかし遡ること、昨年4月。当時の安倍晋三首相(66)のもと、政府は「Go To キャンペーン」を決定。特に波紋を呼んだのは、観光業などへの需要を喚起するという名目の「Go To トラベル」。そして1度目の緊急事態宣言が終了した直後に、税金を使ってまで“旅行せよ”と政府は唱えていたのだ。また菅首相も同年12月、「いつの間にかGo Toが悪いことになってきちゃったんですけど、移動では感染しないという提言もいただいていた」とニコニコ生放送で発言していた。しかし、その3日後に突然「Go To キャンペーン」を停止すると発表した。そして現在、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないなか、多くの国民が東京五輪に不信感を募らせている。しかし菅首相は先月30日、東京五輪・パラリンピック組織委員会が日本看護協会に“大会の医療スタッフとして看護師約500人の確保を要請したこと”について「休んでいる方もたくさんいると聞いている。可能だと考えている」と発言。7月開催への意欲を示している。「旅行に行け」と言ったかと思えば、「5連休は外出を控えて」と発言。しかし多くの人の行き来が予想される東京五輪については、何としても開催しようとしているーー。そうした軸のブレた菅首相の言動に、ネットではこんな声が上がっている。《菅首相が連休に「行楽や帰省は控えて」だと!よく言うわ!昨年夏休みの始まる前にはGoToトラベルやGoToイートを盛んに宣伝しまくっていたのだ!》《「あすから5連休、不要不急の行楽や帰省を控えて」いや、不要不急の五輪を押し通そうとしている人に言われても…》《不要不急の行楽?ん?五輪のことだよね??》《施策、発言が支離滅裂だ》
2021年05月02日《IOCはGHQなの?》《進駐軍が上陸してきて、無理やり五輪を開催でもするんでしょうか?》いまツイッター上では菅義偉首相(72)にこんなツッコミが相次いでいる。「東京オリンピックですけれども、これの開催はIOCが権限を持っております。IOCが東京大会を開催することを、既に世界のそれぞれのIOCの中で決めています」4月23日の会見でこう語った菅首相。東京新聞の記者に「国民の命よりも五輪を優先させていないか」と問われてのことだった。“五輪の開催も中止も、権限はIOC(国際オリンピック委員会)にあるので政府は決められない”というお決まりの逃げ口上。すかさず、フリージャーナリストの江川紹子さんが「IOCは日本国民の命や健康に責任を持っていない」と追及したのだが……。「IOCがそれぞれの国のオリンピック委員会と協議した上で(開催を)決定しています。<中略>開催する方向で今、動いています」やはり菅首相は決定権がIOCにあると繰り返すだけで、質問には正面から答えない。江川さんのさらなる質問の声は内閣広報官によって妨害された。ツイッター上では会見を見た人からこんな呆れ声が。《記者の質問「国民の命より五輪が優先されていないか」に対して「五輪の開催はIOCが権限を持っている」はひどい。これじゃ、日本は主権国家たることを放棄してるように見えちゃう》政治学者の山口二郎法政大学教授はこうツイートした。《菅は主権国家の権力者ではない。もしそうならオリンピック開催の権限はIOCにあるなどという責任転嫁をしないはず》■「成功したら菅首相のおかげ、感染拡大はIOCのせい」日本国内で行われ、多額の税金が支出されている東京五輪。新型コロナウイルスの感染拡大を招くリスクがあるイベントであるにもかかわらず、五輪の開催についてはIOCがいっさいの権限を有するために、自らに開催の可否は決める責任はないと日本政府は繰り返し主張してきた。一方で、緊急事態宣言下で多くのイベントが中止や延期を余儀なくされるなかでも、聖火リレーは強行。さらに、選手や大会関係者の入国時の特例措置も決まるなど、東京五輪についての“特別扱い”は続いている。冒頭のように、IOCはまるで日本政府にとって超法規的な上部団体のようだとして、太平洋戦争の敗戦後に日本を占領下に置いていたGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)になぞらえる人も多い。実際に、菅首相や政府関係者の発言からは、IOCは当時の日本にとってのGHQのように、決して逆らえない存在であるかのようにも聞こえる。しかし、スポーツライターはこう指摘する。「IOCが軍事力を背景に無理やり五輪を開催でもするのでしょうか?中止や延期の権限がIOCにあるからといって、開催国の意向を無視して五輪はできません。日本側が難しいといえば、その判断は尊重される。菅首相は実質的に中止の決定権を持ちながらも、それを放棄するのは責任逃れというほかありません」日本側が中止を求めた場合、巨額の違約金を求められるという声も出ているが……。「全世界的にコロナが流行する前代未聞の状況下で、本当に(違約金を)求められるのか、求められるとしたらいくらなのかも明らかにされていません。いずれにせよ、お金を取られる“かもしれない”から、国民の健康と生命を危険にさらしても五輪を強行する、というのは常識的な判断ではない。もし、違約金を開催の理由にするなら、その金額を明らかにしたうえで、国民の声を聞くべきです」(前出・スポーツライター)「菅首相は自らが責任を負わない形で五輪が開催されてほしいというのが本音」だと語るのは、与党議員の元秘書だ。「もちろんIOCはGHQではありませんので(笑)、日本が開催は無理といえばそれが通ることは菅首相もわかっています。実際は東京五輪を行って、お祭りムードの余韻のなかで衆議院選挙に突入したいというのが本音でしょう。なんとなく現状を肯定するような雰囲気があれば、与党に票が流れますから。五輪が滞りなく終われば菅首相の功績、仮に感染拡大の要因となれば開催権をもつIOCのせい、ということにしたいのでしょう」国民の生命と健康に関する責任を自ら放棄するのは、主権国家の総理大臣にふさわしくない行いであることだけは間違いない。
2021年04月27日悠仁さまが文学賞に入選――。北九州市主催「第12回子どもノンフィクション文学賞」の佳作に、秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さまの「小笠原諸島を訪ねて」が選ばれたのだ。作文は400字詰め原稿用紙19枚の大作。悠仁さまは、小学5年生だった’17年に紀子さまと2人で訪れた小笠原諸島での体験を綴られている。「フェリーで片道24時間かけて訪れた小笠原4泊5日のご体験は、悠仁さまにとって深く胸に刻まれるものだったようです。イルカと泳がれたり、ウミガメを放流されたりといった体験を通じて、大自然を実感されました。さらに戦時中に築かれた塹壕や軍道などの痕跡を巡って、戦没者鎮魂の碑に献花、黙祷をされました」(皇室担当記者)賞の審査員を務めた那須正幹さんに話を聞いた。那須さんは、『ズッコケ三人組』シリーズなどで知られる、日本を代表する児童文学作家のひとりである。「紀行文のお手本のような作品でした。宮さまの作文だと知ったのは審査後のことで、純粋にいい作品として読ませていただきました。東京から船に乗ったところから、旅での新鮮な感動がとても丁寧に、たいへん素直に書かれていました。そして島の民俗や歴史、自然についても、しっかりと調べてきちんと書かれているのです。島を船が離れるときに島民が海に飛び込んで見送ってくれたという描写があるのですが、とても感動したことが伝わってきて、私もそこがいちばん印象に残りました」那須さんの印象に残ったという別れのシーン。悠仁さまはこのように綴られていた。《船が出航するときに、私たちは互いに手をふり、別れを惜しみました。乗船前に島の人から、「もし、また島に戻りたいと思ったときには、レイを海に投げてください。」と言われていたので、また小笠原に来たいと思った私と母は、いただいたレイを首から外して海に投げました》《次々と船人が飛び込む姿も感動的でした。島の人々のあたたかさが最後まで感じられ、私は父島や見送りの船の姿が見えなくなっても、しばらくの間、小笠原の方を見続けていました》審査員は那須さんのほか、ノンフィクション作家の最相葉月氏と、俳優で作家のリリー・フランキー氏。悠仁さまの文才は錚々たる面々に認められたのだ。実は、悠仁さまの作文が賞に入選するのは2度目のこと。’19年、中学1年のときに、「トンボと私」という作品で「第69回全国小・中学校作文コンクール」都大会の佳作に選ばれている。「皇室で“文才”といえば、思い浮かぶのは美智子さまです。上皇陛下とのご成婚前、20歳のときには、読売新聞が募集した作文コンクールで2位に入選していらっしゃいます。悠仁さまの文才は、美智子さまから受け継がれたものかもしれません」(前出・皇室担当記者)悠仁さまの“次回作”発表が待ち遠しい!「女性自身」2021年4月6日号 掲載
2021年03月26日3月3日、参議院の予算委員会に出席した菅義偉首相(72)。しかし、そこでの答弁が“恐怖政治”と批判を呼んでいる。同委員会で、立憲民主党の森ゆうこ議員(64)は東北新社に勤める菅首相の長男らによる総務省の幹部官僚への接待問題を追及。森氏が総務相の持つ放送事業の許認可権限の重要性についての認識を問うも、菅首相は「総務大臣には放送事業に関する許認可権限がある」とオウム返しするなど、議論は平行線をたどる。続けて、森氏は菅首相が自身の著書『政治家の覚悟―官僚を動かせ―』の中で、第一次安倍内閣で総務大臣を務めた際に「大臣として人事権を行使して官僚のなかに緊張感が生まれた」と綴っていたことに言及。菅首相は、同省の担当課長が、菅首相が構想していたNHK改革の方針と反対の方針を持っていたことを人伝てに聞いたうえで、「それだったら違う人に代わってもらったほうがいいだろう」と更迭した経緯を説明。そのことによって「緊張感が走った」と釈明した。そして、森氏が「何も言えなくなると思ったんじゃないですか?」と詰め寄ると、菅首相は語気を強めてこう答弁した。「それはやはり政策に反対する人については、政治家としてせっかく大臣になったわけですから、自分が掲げてきたそうした政策を実現するということは、当然なことではないでしょうか」また聞きでありながら、“自身の方針に反対する官僚の更迭は当然”と語った菅首相。強権的な菅首相の姿勢には、SNS上で批判が続出した。《逆らうものは飛ばす。それ「独裁」って言いませんか?菅総理が間違ってたら誰が修正するんでしょう?恐怖政治で、イエスマンばかり揃えても、何にもなりませんよ》《「政策に従わない官僚」の更迭は構わないと思いますが、「政策に反対する官僚」の更迭は当然ではないと思います》《わたしが官僚だったら、大臣の意向に沿うようなことしか言えない。それが忖度の始まりで、その結果が今だ》
2021年03月05日菅義偉首相(72)の長男・正剛氏が勤める放送関連会社「東北新社」から7万円超の接待を受けていた問題で、内閣広報官の山田真貴子氏(61)が辞職した。各紙によると、2月28日に山田氏は体調不良で入院。入院先から杉田和博副官房長官(79)に辞意を伝えたという。3月1日に開かれた衆院予算委員会では参考人として招致されていた山田氏だが、出席は取りやめとなった。同日の衆院予算委員会は山田氏の辞職手続きのため、30分遅れの開会に。立憲民主党の枝野幸男代表(56)は「先週の段階で『辞めてください』とお願いすべきだったのでは」と菅首相を追及。すると菅首相は「(山田氏が)2週間程度の入院・加療を要する。そういう状況であればやむを得ないと判断した」と答弁したという。「与党内からも、『もっと早く辞めさせるべきだった』との意見が出ています。しかし菅首相が『そのまま専念してほしい』と彼女の続投を望んだことから、“後手の対応”となってしまったようです。もともと総務省にいた山田氏ですが、内閣広報官に任命したのは菅首相。そのため、首相自ら処分を言い渡さなかったのは『任命責任逃れでは』との見方も出ています」(全国紙記者)各メディアによると、同日に記者団から「総務大臣の時に長男を秘書に任命したことが接待問題の発端では」と問われた菅首相。しかし「12年前の話ですよ」と前置きし、「12年間、私は長男と会社のことで話したことはなかった」と“因果関係”を否定したという。「菅首相は第1次安倍内閣で総務大臣を務めた際、正剛氏を大臣政務秘書官に登用。このときをきっかけに、正剛氏は今回処分された吉田真人総務審議官らと人脈を築いたそうです。正剛氏がいる『東北新社』との会食が39回にも及んだのは、菅首相への忖度があったからではないでしょうか」(前出・全国紙記者)日経新聞の世論調査では、“接待問題”をめぐる菅首相の説明に「納得できない」とした回答は69%にのぼったという。「週刊文春」の報道直後も、正剛氏について「私とは完全に別人格。長男にもプライバシーがある」と反論していた菅首相。釈然としない説明を続ける姿勢に、厳しい声が上がっている。《な~にが「やむを得ない」だよ自分の息子のせいだろ》《山田真貴子広報官辞任。当然である。しかし、菅総理及び菅総理の長男は、多くの優秀な官僚を潰しダメにしている。内閣人事局を早くなくしなさい。辞任するのは、官僚だけでなく菅総理自身だろう》《菅長男は秘書官を一緒にやっている。官僚のモラルが低下している。総理の責任は重い》
2021年03月01日日本は世界で最も体外受精の実施件数が多いのに、1回の採卵あたりの出産率は世界最下位―2016年に国際生殖補助医療監視委員会〈ICMART〉が世界60ヵ国を調査したレポートからわかったのは、衝撃的な現実でした。そうしたなか、2020年の菅内閣誕生で不妊治療の保険適用が動き出すなど、不妊治療への世間の注目はますます高まっています。 しかしショッキングな現実が明らかになったものの、決して日本の不妊治療の技術すべてが劣っているわけではありません。赤ちゃんを望む人が赤ちゃんと出会える世の中になるために、日本の不妊治療の仕組みは、一人ひとりの意識はどうすべきなのか? 日本における顕微授精の草分け的存在の浅田レディースクリニック理事長・浅田医師にお話を伺いました。 出産率6.2%、日本の不妊治療の実態日本の体外受精の出産率は世界最下位―その裏付けとなるのは、ICMARTが発表した下記のレポートです。 ※ICMARTが2016年に発表したレポートより、2010年の60ヵ国・地域のデータから抜粋して作成。顕微授精、体外受精を合わせた数値。参考:『不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」』(講談社ブルーバックス 著:浅田 義正、河合 蘭) 浅田医師(以下、カギカッコはすべて浅田医師の発言):「日本の体外受精からの出産率は、世界でダントツの最下位なんです。採卵件数に対しての出産率が非常に低く、1回の採卵あたりでは出産率6.2%。これは、世界平均20.1%の3分の1にも満たない数値です」 なぜ、日本の不妊治療はこんなにも成績が悪いのでしょうか。その理由は2つ考えられると、浅田医師は語ります。 「まずはそもそも晩婚化が進み、不妊治療を始めるタイミングが遅く、卵子の老化が進んでしまっているからです。もうひとつ、世界では推奨されていない『自然周期採卵』を推奨する風潮も原因だと考えられます」 自然周期採卵とは、体外受精において排卵誘発剤を使わずに採卵する方法。日本ではこの自然周期採卵を“体にやさしい”として推奨するクリニックも多いのです。 しかし浅田医師は「体外受精で自然周期採卵を推奨するのは日本だけ」だと語ります。 「イギリスの不妊治療に関するガイドラインでは、自然周期採卵を患者に勧めてはいけない、とはっきり書いてあるんです。統計的に排卵誘発剤を使って複数の卵子を採卵したほうが妊娠しやすいことは明らかな一方、自然に排卵する卵子はたった1個しかないんですから」 こうした現状を招いてしまうのも、「クリニックごとにバラバラな治療実態」が問題だと浅田医師は指摘。「医師としては、クオリティや品質が統一された生殖医療システムを作っていかなければならない」と語ります。 菅内閣が打ち出す不妊治療の保険適用の課題とは世界と比べ不妊治療の成績が芳しくない現状があるなか、2020年には菅内閣が誕生し「不妊治療の保険適用」が表明された日本。このことについて浅田医師はどう考えているのでしょうか。 「患者さんの費用負担が減ることについては、私は大賛成です」としながらも、課題は多いと語ります。 「まずは不妊治療で現状使用している薬剤や機械を保険適用にするために、治験や手続きのための莫大な時間と費用がかかる点です。 保険適用にするためには使用する薬剤の承認を得ることが必要で、たとえ『明日から体外受精を保険適用にします』ということになっても、保険適用で使用できる薬剤がほとんどなく、事実上治療ができない非常事態になってしまうんです」 さらに、現状の薬が無事に保険適用の承認を得られても、「今後新しい薬が出るたびに承認を得なければならず、不妊治療の技術の進歩に保険が追いつかなくなる可能性もある」と指摘します。 しかし課題がある一方、先ほど問題点として挙げられた「クリニックごとのバラバラな治療実態」については改善が期待されると言います。 「保険適用の過程で、クリニックごとの成績開示の必要性が生じれば、施設のレベル統一につながる可能性もあります。アメリカではクリニックごとの妊娠率・出産率はすべて公開されていますが、日本では日本産婦人科学会に登録して成績を全部出しているクリニックもあれば、登録すらしていないクリニックもある。 今まではこうした現状を議論する場もなかったので、実態が明らかになったのは一歩前進だと思います」 家族を考える、すべての人に伝えたいこと体外受精の成功率が世界最下位というショッキングな現状がありつつも、不妊治療の保険適用をきっかけに制度が見直されつつある日本。枠組みが変わろうとするなか、個人としてはどのような意識を持てばよいのでしょうか。 実際に不妊治療をおこなうカップルはもちろん、不妊治療についてあまり知らない方も含め、将来的に赤ちゃんを迎えたいと願うすべての人に対し、浅田医師からこのようなメッセージがありました。 「まずは正しい知識を持ってほしいですね。妊娠するための女性の体の仕組みや、卵子の老化について。また、今回お話した世界と比較した日本の体外受精の成績や、自然周期採卵を推奨しているのは日本だけ、といったことを知っていれば、どういった方針を持つクリニックに行くべきなのかも判断でき、誤った情報にもまどわされないと思います」 不妊治療というものが日本でも制度から見直され始め、大きな一歩を歩み始めた今。 この時代のうねりのなかで、不妊治療に関する正しい知識を男女問わず世の中の人が当たり前に持ち、制度と意識の両方が変われば日本の不妊治療の成功率も大きく変わるはず。そして赤ちゃんを望む人が赤ちゃんと出会える、そんな世の中になっていけると願っています。 監修者:医師 浅田レディース品川クリニック院長 浅田義正先生名古屋大学医学部卒業。名古屋大学医学部附属病院産婦人科医員として「不妊外来」および、「健康外来(更年期障害・ホルモン補充療法)」の専門外来を担当後、米国初の体外受精施設に留学。主に顕微授精(卵細胞質内精子注入法:ICSI)の基礎的研究に従事。95年に名古屋大学医学部附属病院分院にてICSIによる治療開始。顕微授精症例の全症例を担当し、同年5月、精巣精子を用いたICSIによる日本初の妊娠例を報告。98年ナカジマクリニック不妊センター開設。2004年浅田レディースクリニック(現・浅田レディース勝川クリニック)開院。10年に浅田レディース名古屋駅前クリニック、18年には浅田レディース品川クリニックを開院。多くの不妊に悩む女性と日々向き合っている。『不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」』(ブルーバックス、講談社)など著書も多数。著者:ライター 平 理沙子Webライター。ITスタートアップ企業での広報なども経験あり。東京大学卒業後、新卒で娘を出産した一児の母。フェムテックやジェンダー、現在在住するシンガポール情報などを中心に執筆活動をしている。
2021年03月01日首都圏を除く6府県で、緊急事態宣言の解除が決定。菅義偉首相(72)は2月26日、記者団からのぶら下がり取材に応じた。しかし質問に応じる菅首相の“逆ギレ”ぶりが、物議を醸している。各紙によると当初は正式な記者会見が予定されていたが、直前の25日になって見送られたという。菅首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」から高額接待を受けたとして、内閣広報官・山田真貴子氏(61)が国会で陳謝した日でもあった。「菅内閣発足で内閣広報官に就任した山田氏は、これまで会見を仕切っていました。しかし接待問題を受け、彼女は月額給与の10分の6にあたる70万5000円を自主返納するだけでした。続投することへの批判が相次ぐなかで会見を開けば、接待問題に焦点が当てられることになるはず。直前の会見見送りはそうした事態を避けようとしているとして、野党などから“山田隠し”との強い批判が上がっています」(全国紙記者)■記者の質問にまさかの“逆ギレ”“異例”となったぶら下がり取材で、菅首相は会見を見送った理由について山田氏の接待問題とは「全く関係ない」と強調。今後の会見について「緊急事態宣言の全体について最後まで状況を見極め、判断を行った後に行うべき」と述べた。質疑応答が始まって約6分が経過したころ、「記者会見をやらなくても国民の協力は得られるか」と問われた菅首相。すると語気を強めて、「あのー、今日こうしてぶら下がり会見をやっているんではないでしょうか」と不快感を露わにし始めた。その様子は、後半になるにつれて顕著となっていった。新型コロナについて「専門家から感染再拡大の懸念が示されています」と意見を求められると、両手をふり下ろすジェスチャーとともに「基準は決めているわけですから!」とコメント。眉間に皺を寄せ、声を荒げたのだ。終盤でも「今度の会見では最後まで答えてもらえるのか」と問われると、「私も時間がありますから」「皆さん、出尽くしているんじゃないですか。先ほどから同じような質問ばかりじゃないでしょうか」と早口で締めくくった。「菅首相にとって山田氏は食い下がる記者を制し、会見を打ち切る“ガードマン”でした。事前に記者から集めた質問をもとに、山田氏が回答書を作成。菅首相はそれを読み上げるだけで済んでいたのです。また彼女は否定していますが、菅首相が昨年10月に出演した『ニュースウオッチ9』(NHK総合)の放送翌日に抗議電話を入れたとも報じられています。不慣れなぶら下がり取材に挑んだ菅首相ですが、与党内部からも『逃げているようだ』と苦言が出ています」(前出・全国紙記者)まさかの“逆ギレ”が露見してしまった菅首相に、呆れる声が上がっている。《質問にろくに答えられてないのだから同じような質問をされるのは当たり前》《身内をかばうために、国民への説明を止めるなんてあり得ない》《菅首相のぶら下がり会見、あたふたすると同時にキレ気味。一国のリーダーの器がないんだよなあ》
2021年02月27日女性蔑視発言で問題になっている東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の進退が問われる中、菅首相(72)は自らの“独立した組織への人事介入”を否定。日本学術会議任命拒否問題との矛盾した姿勢に、ネット上では「ご都合主義」「ダブルスタンダード」と批判が噴出している。8日の衆院予算委員会で、森会長の発言が国益にとってどう働くかを問われると、「国益にとって芳しくない」としつつも、「政府と独立した組織委員会で決めるべきこと」と繰り返し、辞任を進言することを否定した。立憲民主党の早稲田夕季衆院議員が「国益にふさわしくないなら続投すべきではないのではないか」と迫ると、「それは私が判断する問題じゃない。組織委員会で人事を決める。独立した法人としての判断を私は尊重する立場だ」と、あくまで無関係を主張。しかし、菅首相は組織委員会の最高顧問で顧問会議の議長。組織委の定款では、“顧問会議は、当法人の運営に関し、各界からの幅広い意見を踏まえた助言をすることができる”とある。さらに早稲田議員が「総理にしか進言できない」とした上で総理の考えを問うと、「それは組織で決めること。私自身があの組織に対して、国が関係あるからこの人事はどうだこうだと、そういうことはすべきじゃないと思います。やはり、組織委員会というのは現に存在しているわけでありますから、そこでルールに基づいて運営されてますんで、それについて私自身が発言する話じゃないと思います」(菅首相)つまり、「独立した組織に人事への口出しをすることはすべきでない」と明言したのだ。しかし、菅首相は昨年、政府からの独立した審議を法律で定められている日本学術会議が推薦した候補のうち6人の任命を拒否している。これにはネット上でもツッコミの嵐。《ふーん。じゃ何故日本学術会議の人事には介入したの??》《日本学術会議は首突っ込むのに、五輪組織委は「独立した法人で組織の判断を尊重…」って都合良すぎだなw菅政権》《要するに、自分のお仲間は守るが、気に入らない組織には介入するわけだ》《何も悪くない学者は頑なに任命拒否してた癖に、性差別発言森会長の進退は平気でスルー。必死になる所おかしくね?》《日本学術会議の不任命の時と全く違うことを言っている。税金が入っている組織なら国民の意見が反映されなければならないんじゃなかった?》「菅首相は、組織委人事の任命権はなくても最高顧問兼議長として“口出し”はできる立場にいるので、『独立した組織の判断を尊重する立場』というのはちょっと違います。本音では森会長の進退問題に『口出ししたくない』ということでしょう。しかし、いくら逃げの答弁とはいえ、昨年の学術会議の任命拒否の納得のいく理由すら説明ができていない状況で、その舌の根も乾かぬうちにこんな矛盾した発言をすれば国民の顰蹙を買うことは普通なら予想できるはずですが……」(全国紙記者)こんなときこそ“お得意の人事介入”をすれば、わざわざ学術会議問題を蒸し返されることも、国民のさらなる不信を招くこともなかったのにーー。
2021年02月09日菅義偉首相(72)の長男が「国家公務員倫理法」に抵触する可能性のある接待をしたという週刊誌報道について国会で追求された。しかし、菅首相の「明らかに無理がありすぎる逃げ回答」にネットがざわついている。2月4日発売の「週刊文春」は、放送事業会社に務める菅首相の長男が、放送事業の許認可権を握る総務相の幹部に対し接待し、タクシーチケットやお土産を贈与したと報道している。それについて、4日の衆議院予算委員会で、立憲民主党の黒岩宇洋衆院議員と菅首相の間で次のようなやりとりが行われた。ーーまず、今朝発売されました総理のご長男の事案が載っている週刊誌、お読みになりましたか?「全体像は掌握(ママ)しております」(菅首相)ーーお読みになられたのか、巻頭のグラビアの写真等はご覧になられたのか、簡単でございますからお答えください。「それは見てます」(菅首相)ーーモノクロの巻頭カラーでトップ。黒目隠しが入って長髪の方で、タクシーチケットを総務相の官僚に渡していると思しき、この方はどなたですか?「それはわかりません」(菅首相)ーー今、総理、週刊誌のグラビアも写真もご覧になったって言いましたよね。これ、総理のご長男と指摘されている方ですよ。(週刊誌の写真は)ご長男だったのか、そうでなかったのか、お答えください。「正直言って、そうかどうかはわかりません」(菅首相)会場では思わず失笑が起き、ネットでもすかさず総ツッコミ。《長男かどうかわからない親》《自分の息子か分からない?何言ってるんだ??見苦しいぞ》《グラビアは見たが自分の長男かどうかわからないし確認もしていないと>総理》《自分の長男かどうかも分からなくなってしまったスガ総理》■直後の質疑で「長男から電話があった」とその後は何事もなかったかのように、そこにいる全員が当たり前のように渦中の人物が菅首相の長男であることを前提として質疑応答が進んでいく。さらに、「長男に確認はしていない」としつつ、質疑後半では、ヒートアップした総理自身が長男から電話があったことを明かした。「長男から電話があったときに、『会社から色んなことを聞かれたらそこは事実に基づいてしっかり対応するように』ということは申し上げました」これにもネットは大盛り上がり。《長男に話聞いてるじゃねぇかwww》《長男から電話があって泣きつかれた、とw》《長男から電話があったのか。ちゃんと喋ってんじゃん!?》《週刊誌に写ってるのは誰か長男と電話で話した時に確認しなかったの?》同予算委では、この質疑の前に立憲民主党の枝野幸男代表が“女性蔑視発言”をした東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の辞任を求めた際にも、菅首相は「詳細は正直承知していない」と発言し、会場からは「えー!」と驚きの声が上がっていた。「普通に考えれば、長男から週刊誌記事の件で電話があったなら、写真の人物は確認するまでもなく本人でしょう。しかし、菅首相は最近、批判の多い『指摘は当りません』や『お答えを控える』という回答を封印しています。そのためか、知らなければ不自然な事についても『分からない』と解答するなど、無理がありすぎる逃げ方をせざるを得なくなっているのでしょう」(全国紙記者)「正直わからない」「正直承知していない」ーー。正直とは一体なんだろう。こんな答弁は普通の会社や学校では絶対に通用しない。国会でしか通用しない。
2021年02月05日菅義偉首相(72)の長男が総務省の幹部に対して、法律に抵触する可能性のある接待をしたと2月3日に報じられた。その件について菅首相はコメントを求められたが、他人事のような振る舞いがネットで波紋を呼んでいる。「文春オンライン」によると、菅首相の長男は放送事業会社「東北新社」に勤務。しかし昨年10月から12月にかけて、総務省の幹部4名に対して東京都内の料亭などで接待を行い、帰りにはタクシーチケットや手土産を贈与。公務員が利害関係者と会食し、タクシーチケットなどを受け取った場合、「国家公務員倫理法」に抵触する可能性があるという。そんななか同日夜、「NHK NEWS WEB」によると菅首相は長男の違法接待疑惑に対し「私自身は全く承知していない。総務省で適切に対応すると思う」と記者団にコメント。そして「みずから長男に話を聴く考えはあるのか」と問われたところ、菅首相はこう答えたという。「考えていない」自身の長男が違法接待疑惑の渦中にいるなか、「長男に話を聞くという考えはない」とした菅首相。親として、何より一国の総理として問いたださないのだろうか――。ネットでは「他人事すぎる」と、菅首相の発言に驚く声が上がっている。《他人事みたい。他人事なんだろうな》《いくら成人し親の手から離れた子供のこととはいえこの他人事感は行政の長として如何なものか》《自分とこの長男の話なのに超他人事/責任丸投げな見解でびっくり》《世間一般では、責任能力ある息子が何をしでかしても、親とは一線を画すべしと思いますが、菅総理の息子が総務省の偉い人を呼びつけたとなると、そう言う訳にもいかないでしょう》
2021年02月04日