スタジオジブリの『コクリコ坂から』のDVD&ブルーレイが6月20日(水)に発売されることが発表され、これを記念して3月7日(水)に都内で宮崎吾朗監督とボイスキャストを務めた長澤まさみがトークショーを行なった。同名少女漫画を原作に、東京オリンピック開催を控えた1963年の横浜を舞台に、一人で下宿を切り盛りする女子高生・海の初恋を描き出す。昨年7月に劇場公開され、興行収入44億円超で昨年度の邦画No.1ヒット作となり、先日発表された日本アカデミー賞で最優秀長編アニメーション賞にも輝いた。この日本アカデミー賞の発表では前年度の受賞者、つまり吾朗監督と同じスタジオジブリの“麻呂”こと米林宏昌監督(『借りぐらしのアリエッティ』)がプレゼンターを務めたが、吾朗監督は「麻呂に(発表の紙に)『コクリコ坂から』って書いてなくてもそう言えって言っときました(笑)。麻呂は、もし『コクリコ坂から』じゃなかったらどうしよう?って困ってたそうです」と明かし、会場の笑いを誘った。本作の監督就任については「鈴木(敏夫プロデューサー)さんから『やらないとクビだ』って言われまして。子供もいるので」とその理由を説明。父親の宮崎駿監督が脚本を担当したが「プレッシャーはありましたね。奥歯をいつも食いしばってて、寝るときもいつも歯ぎしりしてたみたいで割れちゃいました。髪もだいぶ薄くなっちゃって…(苦笑)」と苦労をふり返った。なお、本作の製作現場における宮崎親子の“戦い”を追いかけたドキュメンタリー「NHK ふたり/コクリコ坂・父と子の300日戦争~宮崎駿×宮崎吾朗~」のDVD&ブルーレイも5月16日(水)に発売となる。吾朗監督は「これは売らなくていいと思うんですが…」とちょっぴり渋い表情。激しい言葉で父と口論する様子なども収められているが「労わろうとは思ってるんですけどね…もう71歳ですから」とばつが悪そうに語り、隣りの長澤さんを爆笑させていた。長澤さんは自身が生まれる20年以上前の1963年という時代背景、自身が演じた主人公の海を始めこの時代を生きる人々について「毎日、同じことを繰り返すことで新たに芽生える感情や成長ってあるんだなと思いますし、お手本にしたい人たちでした」と語る。海の甘酸っぱい初恋が描かれるが、長澤さんは「私自身は自分の気持ちを言えないタイプなので、ああやって(海のように)勇気出して告白するのはカッコいいなと思いました。私は言えずに終わる方なので」と苦笑い。自身の初恋について突っ込まれると「中学のとき。静岡出身なのでやはりサッカー部の人でした」と恥ずかしそうに明かした。吾朗監督は本作が2本目の監督作となったが「映画ってこうやって作るのかとやっと分かりました。1本目は素人で何も知らず、その分、怖いもの知らずでやれて、どこか分かったような気になってたけど、そうじゃないって気づきました」と述懐。今回のDVD&ブルーレイ発売決定については「ジブリも実はそんなに余裕がなくて、経理担当の役員に引っ張られて『次はどうするの?』って言われるんです。だから1枚でも多く…」と弱気なアピールで会場は笑いに包まれた。『コクリコ坂から』DVD&ブルーレイは3月16日(金)より予約開始。6月20日(水)より発売。■関連作品:コクリコ坂から 2011年7月16日より全国東宝系にて公開© 2011 高橋千鶴・佐山哲郎・GNDHDDT■関連記事:『八日目の蝉』、日本アカデミー賞10部門獲得!主演男優賞は故・原田芳雄にヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!『ハリポタ』V2でシリーズ1,000億超えか?全米ではあのアメコミ映画が1位にレトロ調からポップカラーまで!日本女優陣を彩るサマーワンピースに注目ジブリの胸キュンキャラクター1位はトトロ!ナウシカ、キキ、パズーなどが続く
2012年03月07日宮崎吾朗監督が7月8日(金)、公開を目前に控えたスタジオジブリ最新作『コクリコ坂から』の高校生限定試写会に登場。会場となった神奈川近代文学館に集まった約160人の高校生を前に、トークショーを行った。高校生でありながら下宿を切り盛りする少女・海(長澤まさみ)と不思議な魅力を持った少年・俊(岡田准一)の青春が、東京オリンピックを控えた高度成長の時代を背景に瑞々しく描かれる。物語の舞台は横浜で、神奈川近代文学館がある山下公園の当時の姿も垣間見られる。吾朗監督は「意外と黒髪が多いですね」と思わずポツリ。客席からは「感動した」、「同じ高校生として共感できた」など好意的な意見が聞かれ、吾朗監督も安堵の表情だ。ある女子高生からは「観る前はリアル路線だと聞いていたので、どうなのか不安だったが感動しちゃいました」と冷静な意見も。さらに「でも私はジブリのファンタジーが好きなんです。今後のジブリはどんな方向性なんですか?」と鋭い質問が飛び出し、吾朗監督はタジタジ!それでも「しばらくはファンタジーから離れることになると思う。いまはファンタジーが作られ過ぎているし、大震災という現実を前にすると生半可なファンタジーは作れない。今後は、現実に軸足を置いた作品が作られるはず」と真摯に答えていた。企画とシナリオを手掛けているのは、吾朗監督の父親である宮崎駿。「僕の親って宮崎駿ですからね。これはもう“運命”として受け入れるしかないんですよ。僕自身そこから出発している部分もありますし」と吾朗監督。また当初、吾朗監督が描いたヒロイン像は「丸顔で首が太くてがっしりした体型だった。いわゆる普通の女の子ですね」(吾朗監督)。ところが駿監督から「ヒロインがこんなんじゃダメ。もっとかわいく描け」という“ダメ出し”があったのだとか。親子2代の物語を描いた『コクリコ坂から』の舞台裏に、そんなドラマがあったとは…。ぜひかわいくデザイン変更された海ちゃんを劇場のスクリーンで確認してみては?トークショーには現在、スタジオジブリに“弟子入り”しているという川上量生氏(株式会社ドワンゴ代表取締役会長)も出席。「ジブリってすごく厳しい職場だと思っていたけど、実際は、ジブリの夢物語に住んでいるような人たちが働いているんですよ。まぁ、吾朗さんは大変な立場で可哀想ですけど(笑)」とその知られざる内情を明かしていた。『コクリコ坂から』は7月16日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:コクリコ坂から 2011年7月16日より全国東宝系にて公開© 2011 高橋千鶴・佐山哲郎・GNDHDDT■関連記事:岡田准一「恋の始まりにニヤニヤドキドキ」長澤まさみ起用のきっかけはあの人の推薦ジブリ最新作を携えて宮崎駿、鈴木P、庵野秀明が被災地を訪問していた松下奈緒「ゲゲゲ」以来のNHKドラマは、憧れの向田邦子原作シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第16回)“胸キュン”ジブリキャラクターは?長澤×岡田共演!ジブリ最新作『コクリコ坂から』試写会に25組50名様ご招待
2011年07月08日「V6」の岡田准一が、昨年の本屋大賞に選ばれた冲方丁(うぶかた とう)のベストセラーの映画化作品『天地明察』に主演することが決定!ヒロイン役を宮崎あおいが演じるほか、中井貴一、松本幸四郎、佐藤隆太、市川亀治郎、「関ジャニ∞」の横山裕らが出演することも明らかになった。江戸時代の前期に、それまで800年にわたって使用されてきた暦の誤りを見抜き、日本独自の暦を作り上げた渋川春海の姿を描き、見事に本屋大賞に輝いた本作。『おくりびと』の滝田洋二郎監督がメガホンを取って映画化されることが発表されていたが、ついに豪華キャストが明らかに!岡田さんが演じるのは、碁で徳川家に仕えてきた碁打ち衆の家に生まれ、算術に神道など様々な知識を持ち、星をこよなく愛する安井算哲(のちの渋川春海)。会津藩の初代藩主・保科正之の命を受けて日本全国の北極星の高度を測り、その土地の位置を図る北極出地の旅に出るが、その途上で暦の重大な誤りに気づく。その誤りを正すべく暦を改革する大事業を担うことになるが、それは当時、暦を司る権力、すなわち朝廷への挑戦を意味し、さらに暦の作成には正確に星の動きを知り途方もない計算を極めねばならなかった。妻のえんやよき理解者であった水戸光圀、多くの仲間たちの支えを受け、権力から度重なる理不尽な仕打ちを受けつつも、生涯を賭けて改暦に挑戦する。また、美しく気丈な武家の娘で、やがて算哲の妻となるえんを宮崎あおいが、その兄で、えんと算哲を引き合わせる算術家の村瀬義益を佐藤隆太が演じる。ほかに“黄門さま”で知られ、算哲の理解者であり、激しい気性と凶暴とも言うべき行動力を持つ傑物、水戸藩主の徳川光圀を演じるのは中井貴一、当代きっての名君と言われる会津藩主で、算哲に改暦事業を命じる保科正之を松本幸四郎が扮する。また、幸四郎さんの息子の市川染五郎も出演。役柄は算哲の改暦事業に異を唱える公家衆のひとりということで、改暦を命じた保科とは異なる立場で映画での親子共演が実現することに。さらに、歌舞伎界からは市川亀治郎が日本数学史上に名を残す天才・関孝和役で参戦。横山裕は碁の名門・本因坊家に生まれた天才的な才能の持ち主で、算哲の良きライバルである本因坊道策を演じており、碁で岡田さんvs横山さんのジャニーズ対決も実現!?そのほか、笹野高史に岸部一徳、渡辺大、白井晃など実力派が脇を固める超豪華布陣となった。岡田さんと宮崎さんは劇団ひとり原作の『陰日向に咲く』に続いての共演。先述のように本作は昨年の本屋大賞の1位が原作だが、昨年「天地明察」(角川書店刊)に次いで2位となった『神様のカルテ』(小学館刊)も映画化が決まっており、宮崎さんはこちらにも出演。主人公の妻役で、しかも主人公を演じるのは「嵐」の櫻井翔。宮崎さんにとっては本屋大賞、そしてジャニーズを代表するスターとの“奇縁”が続くことになった。岡田さんからは今回の発表に際し「2度目の共演となる宮崎あおいさんをはじめとする豪華なキャストのみなさまや、滝田監督をはじめとするスタッフのみなさまとお仕事が出来るのを楽しみにしています。多くの方々に支えられ、まっすぐに生き、生涯を懸けて改暦という事業に邁進する男を演じることで、みなさまに勇気や希望を感じていただけるような作品にできるよう、心を込めて演じていければと思います」とコメントを発表。宮崎さんも「撮影に入る前に何度かリハーサルをしましたが、滝田監督の言葉によって“えん”という女性をリアルに感じることができているので、彼女として生きられる日々がとても楽しみです。岡田さんとご一緒させていただくのは2度目ですが、傍らにいるとなんだかホッとする方なので、その心地よい空気感の中で素敵な瞬間が沢山生まれたらいいなと思っています。多くの方に楽しんで頂けるよう一生懸命頑張ります」と意気込みを明かす。また、本作の音楽をこれまでジブリ作品や北野武監督作をはじめ、数々の映画音楽を手がけてきた久石譲が担当することも決定。久石さんも「原作と脚本を読んだ。江戸時代を扱いながら、いまの日本が忘れかけている一番大切なことを呼び起こしてくれるはずだ。滝田監督は『おくりびと』と同じように、観る人たちに勇気と希望を与えてくれるに違いない。いまから、その映像に音楽を付けるのが楽しみです」と映画への期待を語っている。豪華キャストを迎え、どのようなエンターテイメントに仕上がるのか?撮影はまもなく6月16日(木)より開始され、8月中旬にクランクアップで来年1月に完成の予定。映画『天地明察』は2012年秋、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:天地明察 2012年秋、丸の内ピカデリーほか全国にて公開
2011年06月14日スタジオジブリの最新作『コクリコ坂から』の主題歌発表会見が3月28日(月)、東京・小金井にある同社で行われ、宮崎吾朗監督に、2006年公開の『ゲド戦記』に続いてジブリ作品で主題歌を担当することになった手嶌葵、企画・脚本を務めた宮崎駿らが出席した。宮崎駿さんは、東日本大震災に触れ「国土の一部を失っている国で、敢えてアニメーションを作っている。この時期だからこそ、自分たちができることはアニメーションを作ってゆくことだ。歴史的な事件や、時代の変化の中で、この企画(ファンタジーではない物語)は間違いなかったと、思っている」と時折、涙をこらえるような表情を見せながら語った。宮崎吾朗監督も「自分たちが映画を作っているということが、自分たちを支えてくれている。震災の前日に、まさにこの主題歌のレコーディングをしていたが、この曲は単に若い男女が恋する歌ではなく、鎮魂歌に感じていた。そして震災が起こり、この歌の意味が非常に重く、自分にのしかかった」と明かした。手嶌さんは「主題歌に選ばれたことを嬉しく思っている」と喜びを語ったが、震災については、「震災に遭った方に、どのように声をかけていいか分かりません。しかし、一緒に手をつないで行けたらと思っています」と声を詰まらせ、悲痛な表情を見せる一幕も。また、宮崎駿監督は、予断の許さない状況が続く原発の問題を念頭に「これからの時代、自分たちが何を作ってゆくのか問われていると思う。今後の文明を模索していかなければならない」と語り、「放射能の前線に立っているレスキューや自衛隊や職員のことを考えると感謝と、誇らしく思う」と続けた。震災やその後の計画停電の影響を受けての製作の状況や、スタジオジブリとしての被災者支援について、鈴木敏夫プロデューサーは「進行に遅れがあった上の災害。だが、必ず公開日に間に合わせます。それが、我々の責務。支援については、水面下で、精神面、物理的にも既に行っていますが、あえてそれを公表はしない方針を取った」と説明。また、映画の内容に関して「地震の影響で内容が変更したことは一切なく、今後もありません」とキッパリと断言した。『コクリコ坂から』は7月16日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:コクリコ坂から 2011年7月16日より全国東宝系にて公開© 2011 高橋千鶴・佐山哲郎・GNDHDDT
2011年03月29日1月26日(水)、宮崎あおいと堺雅人が撮影中の映画『ツレがうつになりまして。』の“撮影快調”記者会見に、佐々部清監督と共に出席し、撮影の様子や約3年ぶりの夫婦役(以前、NHK大河ドラマ「篤姫」にて共演)での再共演について語ってくれた。漫画家・細川貂々(ほそかわてんてん)が、うつ病を患った夫との闘病生活をイラストを交えてつづったエッセイを原作に、漫画家の妻とうつ病の夫が、深刻にならず、油断せず、世の中や人のせいにせず、という姿勢で淡々と幸せな生き方を模索していく姿を描く。宮崎さんは堺さんとの再共演について聞かれ「すごく楽しみにしていました。いい意味でぜんぜん変わってなくて、いつも『なんでだろう?』、『どうしてこれはこうなるんだろう?』ってずっと考えてる方なので、それを相変わらず眺めてます」と笑顔。一方の堺さんは「頼りにしています。(劇中、役柄の上で)不安にならなくてはいけないんですが、安心して不安になれます(笑)。3年前と変わらずおんぶにだっこです」とユーモアたっぷりに語った。現場の様子も和やかなようで、宮崎さんは「いい緊張感がありながら穏やかに撮影進んでいます。私は(役柄が)のんきなユルい女性なので、ユルくユルく、現場でもフラフラ、ニコニコ楽しくいます」と語った。堺さんによると、2人とも待ち時間は読書をしているそうで「片隅で役者2人が本を読んでいるという、よく分からない待機部屋になってます(笑)」と明かしてくれた。この日は、2人と佐々部監督に加え、大切な“共演者”であるグリーンイグアナの“イグ”も出席。「最高のパートナー。すごいタイミングで動いてくれる」(宮崎さん)、「助演男優賞モノ!」(堺さん)と絶賛が寄せられた。さらに「劇中の晴子(宮崎さん)と幹夫(堺さん)の夫婦像は、2人にとって理想の夫婦?」との質問が。堺さんは「僕は未婚ですので…かといって既婚の宮崎さんが『違います』って言われたら、それはそれでショックですが」と笑いつつ「うつ病というのは、治療、回復するというよりも、もうひとつ、違う生き方を2人で見つけていくというもの。手探りであり答えがないし、自分たちが『これだ』と言えばそれが答えになる。そういう意味で僕は彼女(宮崎さん)と一緒に毎シーン、毎シーン答えを探し続けているという感じ。彼女が『良い』といえば僕もいいし、僕が良いと思ったものは彼女に自信を持って言える。役者というフィルターを通してという意味ではこれ以上ない伴侶だと思います」とニッコリ。宮崎さんも「すごく素敵な夫婦だと思いますし、実際にお2人にお会いしてみてもそう思いました」とうなずき、「もし実際にパートナーがうつになったら?」という問いにも「貂々さんのように『大丈夫だよ』と言って寄り添ってあげられたらと思います」と語った。通勤ラッシュの電車のシーンの撮影では、実際にうつ病を抱えている方もエキストラで参加していたそう。「どんな人に観てほしいか?」という質問に対し、宮崎さんは、こんなエピソードを紹介。「(撮影中に)女性の方が途中で涙を流されていて、後で『大丈夫ですか?』と聞いたら『1年ぶりにこうやって電車に乗れた』とおっしゃっていた。そういう(うつ病を抱えた)方がたくさんいるということを実感したし、そういう方をサポートされている周囲の人も含めて、観られた後に『よし、やっていこう』と思っていただけたら」と思いを語った。一方の堺さんは「僕自身はこの映画を“普通の”物語だと思っています。うつを受け入れる――6割ぐらいの満足度でうまくやっていく、ということは実はすごくリアルな夫婦の形であったりするし、“足るを知る”ではないですが、右肩上がりの成長から上げ止まった先進国の経済も同じかもしれない。もちろん、うつというのは深刻で辛いけど、だからと言って『何が違うんだろう?』という思いでいまやっています。だから、(うつを抱えている人だけでなく)みんなに観てもらいたいです」と真摯な表情で語った。『ツレがうつになりまして。』は秋、全国にて公開。■関連作品:ツレがうつになりまして。 2011年秋、公開■関連記事:宮崎あおい×堺雅人の「篤姫」コンビが『ツレがうつになりまして。』で再び夫婦に!
2011年01月26日宮崎あおいと大竹しのぶが、12日夕方、第15回釜山国際映画祭に登場、海雲台ビーチの野外ステージで舞台挨拶を行った。呉美保監督の『オカンの嫁入り』で親子を演じた2人が仲良くブーツ姿で登場すると、会場の女性ファンから「あおいちゃん、ステキ!」、「大竹さん、カワイイ!」と日本語で歓声があがった。2人とも釜山映画祭への参加は初めて。宮崎さんは、『初雪の恋〜ヴァージン・スノー』でイ・ジュンギと共演した際に覚えたという韓国語で「アンニョンハセヨ」と挨拶し、「韓国へは10年位前に家族旅行で来たことがありますが、映画祭で来る方がもっと楽しいです。みなさんが温かく迎えてくれて嬉しい」と笑顔を見せた。大竹さんは「映画を愛する人が作った映画が、海を越えて観てもらえることが、とても嬉しいです」と語った。大竹さんは、映画祭主催のガレージパーティにも出席、映画人との交流を楽しみ、「もっと映画をやりたくなりました」と決意を新たにしていた。(photo/text:Ayako Ishizu)■関連作品:オカンの嫁入り 2010年9月4日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010『オカンの嫁入り』製作委員会第15回釜山国際映画祭 [映画祭]■関連記事:釜山の観客の熱烈歓迎に深津絵里「クセになりそう!」安藤政信が釜山登場!米中合作アクションコメディで天才料理人を熱演桐谷健太の熱弁にも大竹しのぶ&宮崎あおい「慣れてますので」とビミョーな距離『オカンの嫁入り』呉美保監督が明かす、大竹しのぶと宮崎あおいが母子になった瞬間宮崎あおい×大竹しのぶ初共演作『オカンの嫁入り』試写会に20組40名様ご招待
2010年10月13日宮崎あおい、大竹しのぶ、桐谷健太らが7月28日(水)、出演映画『オカンの嫁入り』の完成会見ならぬ“完成披露宴”に出席。桐谷さんの、役柄を超えた大竹さんへの“求愛”が、宮崎さんら登壇陣を含め会場を笑いに包んだ。作家・咲乃月音の「さくら色 オカンの嫁入り」(宝島社文庫刊)の映画化作品で、15歳も年下の男との再婚を突如宣言したオカン(大竹さん)とそんなオカンの行動に戸惑う一人娘・月子(宮崎さん)、そして彼女たちを温かく見守る周囲の人々の姿を描いたハートフルストーリー。披露宴ということで、一同は着物姿。黒地のシックな着物と短く揃えた前髪が印象的な宮崎さんは、大竹さんとの初共演について「人見知りなので、最初の本読みでは自己紹介と『よろしくお願いします』とだけしか言えなかったんですが、(撮影が行われた)京都に入ったら自然に空間を共有できました。ひとつひとつのことが勉強になり、そばにいられて幸せでした。とってもキュートな方です」と笑顔で語った。大竹さんも宮崎さんの言葉に頷き、「あおいちゃんはしっかりしてて素晴らしい女優さん。あえてコミュニケーションを取らずとも、無理せずにそこにいられました。寒い京都でみんなでコタツに入って喋ったり、おいしいものを食べに行ったり本当に楽しかった」とふり返った。また、作品について尋ねられると宮崎さんは「母親との関係に悩んでいる同世代の友達に勧めたい。母親と一緒にいるのは当たり前と思っているけど、人生の中で親と一緒にいられる時間は短い。その大切さ、尊さを感じてほしい」と真摯な表情で語ってくれた。同じく真摯な表情で語りつつ、なぜか発言ごとに登壇陣を含め、会場の笑いを誘っていたのがオカンの年下の婚約者を演じた桐谷さん。ワイドショーで流れる婚約会見ばりに「互いのどこに惹かれたのですか?」というムチャ振りの質問にも「好きになることに理由ってないんですよね。理由があるってことは終わりがあるってことでして。“吸盤”のようにひっつくような感じです。(大竹さんは)チャーミングで優しくて、気を遣ってくださる方で…大好きなんです!」と熱愛宣言。その勢いのまま「どうですか?」と大竹さんに返事を求めるも大竹さんは「“吸盤”という言葉が出た時点で『終わったな』という感じですね…。好きになるのに理由がないように嫌いになるのにも理由がない」と引き気味…。桐谷さんは別の質問の際にも「(大竹さんを)骨の髄まで抱きしめられるか…骨の髄まで!(役柄を超えて)桐谷健太を好きになってほしい」などと猛チャージをかけ会場を笑いに巻包んだ。大竹さんは「その気持ちにこれっぽっちも応えられず…」と申し訳なさそうに答えていたが、最後には熱意に打たれたのか「人生は自分のものであって子供のものではないので、こんなヤツだけど選んで生きていきたい」とあきらめたような(?)表情で語った。そんな“義父”桐谷さんについて尋ねられた宮崎さんは「たまに会うと良い人だし面白い。たまに会えたらと思います」と婉曲的に拒否姿勢?会場は再び笑いに包まれた。この日は呉美保(お みぽ)監督、共演の絵沢萠子、國村隼も出席。また、“披露宴”らしく本作に友情出演を果たしている友近、呉監督の実の“オカン”から届いた心温まる祝電なども紹介された。最後には、定番のケーキカットも行われたが、用意されたケーキのてっぺんにはオカンと月子の姿をかたどったお菓子の人形が。なぜか、披露宴のもう一人の主役であるはずの桐谷さん演じる研ニの姿はなく、桐谷さんは首をかしげていた。監督、大竹さん、宮崎さんの3人がケーキカットを行うと会場は拍手に包まれた。『オカンの嫁入り』は9月4日(土)より角川シネマ新宿ほか全国にて公開。■関連作品:オカンの嫁入り 2010年9月4日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010『オカンの嫁入り』製作委員会■関連記事:宮崎あおいと大竹しのぶが母娘役で初共演!『オカンの嫁入り』撮影快調
2010年07月28日人気コミック映画化で話題の『ソラニン』。3月25日(木)、本作のプレミア試写会にこの春、卒業を迎える卒業生500人が招待され、本作に出演する宮崎あおい、高良健吾、桐谷健太、近藤洋一(サンボマスター)、監督の三木孝浩、そしてサプライズゲストとしてメインテーマを歌うASIAN KUNG-FU GENERATIONが登壇し、会場大興奮の舞台挨拶を行った。ハイカットスニーカーにショートパンツ、ポニーテールというカジュアルスタイルの宮崎さんを先頭に、登壇メンバーが客席の間を通り抜けて登場すると、会場はたちまち大歓声。この日の観客は卒業生が中心ということで、キャストそれぞれが「卒業おめでとうございます」と呼びかける中、現場でもムードメイカーだっという近藤さんは、グレー、紺のジャケットを着た高良さん、桐谷さんを横目に「本日は晴れの舞台ということで衣裳を選んできましたが、みなさん意外と地味で…僕だけ頑張っちゃった感じですね(笑)」と、早速場を盛り上げた。この日、劇中に登場する歌「ソラニン」を作曲したASIAN KUNG-FU GENERATION(アジカン)と、劇中で同曲を歌う宮崎さんは初対面。「本当に素晴らしい曲だったので、私が歌うことで壊しちゃったらどうしよう…と思い、恥ずかしくないように歌わないと!と思いました。ラストのシーンは種田のことを想いながら、いない種田に想いが届くように歌ってました」という宮崎さんの褒め言葉を聞いて、アジカンのボーカルを務める後藤正文は「嬉しいの一言です。録音すれば良かったです。着ボイスにしたかった…」とやや緊張気味(?)ながらも喜びをコメント。「自分が作った歌を誰かが歌うというのは恥ずかしい気もしますが、素晴らしいシーンで歌ってもらえるというのはスゴイことだなと思いました」と感動を語った。そして、“卒業”に因んで、各々に「卒業」や「新しい一歩」についてエピソードを披露。宮崎さんは「昨年24歳になり、いままで悩むことがなかった私がお芝居について悩むようになりました。でも、それだけ好きということだと思います。つい最近のことだと、ウクレレを始めました!ちょっと上達して、歌って弾けるようになりたいと思います」と新しい趣味を明かしてくれた。対して男性陣は、まず高良さんは高校の卒業式について、「熊本の高校に通っていて、CMの仕事が決まったのですが、卒業式に出たくて仕事を断りました。役者としてはダメな選択かもしれませんが、高校の卒業式は人生に一回なので…つまり、後悔はしていない。みなさんもそういう卒業式を迎えてください」と静かながらも熱いメッセージを。桐谷さんは「20代を卒業しました。三十路です。世界に出ます!デカいことをやります。英語は全然しゃべれないですが…勉強してます!」と宣言した。そして、劇中で演じる役柄と同じく大学に6年間通っていたという近藤さんは「同級生も後輩も先に卒業して…サンボマスターのドラムの木内は同級生なんですが、送る立場はつらかったな」と思い出を語ると、アジカン後藤さんも、「僕ら(アジカン)も大学の同級生ですが、喜多くんは1年目に単位0。一人だけ卒業出来なくて…テスト受けないと0になるので、テストは受けましょう」と卒業生にアドバイス(?)。因みにこの発言に対して、横で「俺、4単位だった…」とツッコム近藤さんに会場は爆笑。三木監督が、「(レコード会社に)会社員として残るか、映画監督を目指すのかとても悩んだ時期がありまして…でも最終的には自分の思いを信じたことによって、いまここに立てていると思うので、良かったと思います」と上手くまとめ、最後に「これから様々な壁にぶつかるときもあると思いますが、へこんだ自分やイヤな自分と向き合って、目の前の壁を登って、前に進んでほしい。大人になっても悩むことはたくさんあると思いますが、そのときはこの映画のことを思い出してほしい」という宮崎さんのエールで盛り上がる舞台挨拶は締めくくられた。『ソラニン』は4月3日(土)より全国にて公開。シネマカフェSweet「『ソラニン』 素晴らしきマンガワールド特集」■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会写真:太田好治■関連記事:浅野いにおインタビュー原作者が明かす大人気マンガ「ソラニン」映画化の“奇跡”マンガから生まれた素晴らしき世界『ソラニン』マスコミ用パンフレットを5名様にプレゼント『ソラニン』演奏場面のメイキング映像解禁男たちを見守る宮崎あおいの表情にキュンサンボマスター近藤、宮崎あおいの隣での演奏とバンドでの現実のギャップに苦悩?浅野いにお描き下ろし『ソラニン』のもう一つの物語がビッグコミックスピリッツに掲載
2010年03月25日宮崎あおい、桐谷健太らが1月28日(木)、東京・有楽町朝日ホールで行われた映画『ソラニン』完成披露試写会で舞台挨拶を行い、劇中で組んだバンドへの熱い思いを語り合った。バンドマンの恋人・種田が遺した歌を歌い継ぐことで新たな一歩を踏み出そうとする芽衣子(宮崎さん)と残ったバンドメンバーらの姿を綴る青春恋愛ストーリーで、原作は漫画家・浅野いにおの同名作品。歌とギターに初挑戦した宮崎さんは「歌はいままで苦手で人前で歌うなんてありえなかったんですが、逃げていられないと思い、飛び込んで参加しました。最初にみんなで合わせた日に『ああ、大丈夫』って思ったんです」とニッコリ。すかさず、今回ベーシスト・加藤役で俳優デビューを果たしたサンボマスターの近藤洋一が「『初めまして〜』って言ってから20分しないうちに音を合わせていましたね」。ドラムのビリー役、桐谷さんも「感じましたね、こりゃいったなって。バンドや音楽をやっている人は分かると思うんですけど気持ちいいんですよ。信じられました、この人たちとバンドをやっていくんだなって。そこから個人個人でも練習していって、映画の中には爆発したものが入っています」とそれぞれ興奮気味。PV、ライヴ映像などを数多く手がけ、今作で長編映画を初監督した三木孝浩監督は「最初にリハをやったときのグルーヴ感がすごかった。うまいバンドっていっぱいいるけど、グルーヴ感があるのはなかなか。近藤さんの『バンドだったね』という言葉が印象的でした」と太鼓判を押した。種田役の高良健吾もギターに初挑戦。「歌いながらギターを弾くのはすごく難しかった。宮崎さんと同じでクランクイン前と後の計2か月くらい練習しましたが、弾けなくて…。練習して練習して弾いて、よし!と思ってやると『ああ、できねぇ…』って」と悔しそうな表情で回顧。近藤さんは「そういうもんなんです、楽器って」と微笑みつつ共感を寄せた。盛り上がる4人に司会者からこのバンドを続けたい?との質問が。桐谷さんは「僕はそう思っていますよ、でもこの3人がどう思うかです」と宮崎さんらに問いかけ。高良さんは「絶対したい。いまでもギター触っているし音楽、好きなので」と即答。宮崎さんは「こんなに面白いものだと思わなかった。ライヴハウスに立ってお客さんの前で歌うシーンの撮影では『出しきった』という感じだったのでもう一度やりたいとは思わなかったけど、こうして久しぶりにみんなと会うとギターを触りたいなと思います」と心がうずく様子。近藤さんは「あの高まり、切なさは限りがあるから燃える、みたいな。高校3年生2学期の恋みたいな」と例え、共演陣をうなずかせた。一方で、高良さんは発言時、終始声が小さくマイクを通しても客席に届かない場面も。その都度、桐谷さんが「健吾、若干聞きづらい」と機転を利かせて注意したが、変わらない声の小ささに最後には「その声の小ささ、好きになってきたわ。いつもはちゃんと喋るんですけどねぇ」とフォローに転じ、会場の笑いを誘っていた。『ソラニン』は4月3日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:『ソラニン』宮崎あおい、クライマックス汗だく熱唱のライヴシーンの画像がついに解禁宮崎あおい&高良健吾そっくり!浅野いにお描き下ろし『ソラニン』鑑賞券発売中初公開の『ソラニン』メイキング映像上映&三木監督のトークに早稲田盛況!『ソラニン』予告編解禁!宮崎あおい&高良健吾歌う「ソラニン」も初公開『ソラニン』メインテーマにアジカン決定!宮崎あおいの歌声とのハーモニーに期待大
2010年01月28日宮崎あおいと大竹しのぶが角川映画製作の映画『オカンの嫁入り』で初めて共演することになり、東映京都撮影所にて、1月13日(水)に製作第一報を伝える現場会見が行われ、2人揃って出席した。本作は第3回日本ラブストーリー大賞のニフティ/ココログ賞を受賞した、咲乃月音による小説「さくら色?オカンの嫁入り?」(宝島社刊)を映画化した作品。月子(宮崎さん)と陽子(大竹さん)は母ひとり子ひとりで、仲良く支え合って暮らしてきたが、ある日突然、陽子は家に若い金髪男・研二を連れ帰り、彼との結婚を宣言!あまりに突然のことで、母に裏切られた思いの月子は、陽子にも研二にも頑なに心を閉ざす。実は、この母と娘はそれぞれに秘密を抱えており…。母と娘、そして彼女たちを実の家族のように温かく見守ってきた周囲の人々の人間模様が描かれる。クランクインは1月6日。この日で撮影8日目だが、2人の様子は仲睦まじい母娘そのもの!宮崎さんは、初対面での大竹さんの印象を尋ねられ「お話していて“キュンキュン”してしまいました。大先輩なのに、本当にキュートな方で…ドキドキではなくて“キュン”なんです」と表現。全編関西弁での演技となるが、「音を合わせると感情がなくなってしまうし…元々、関西弁はテンポが良くて好きなのですが、難しいです。関西の方に笑われないようにがんばります」と意気込みを語った。さらに「去年はのんびりとしていたので、今年は常に動いている1年にしたいです。この作品を大切にみんなで作って、育てて、きちんとみなさんに観ていただける作品になるようにがんばります」と気合十分。一方の大竹さんは宮崎さんについて「かわいらしいし、意見もしっかり言えて、女優としても女性としてもしっかりしている方だなあ、と思いました」と笑顔で印象を語ってくれた。“嫁入り”ということで、白無垢姿の大竹さんをスクリーンで見られるかと思うと完成が楽しみだが、話を向けられると大竹さんは「とんでもない!」とかぶりを振るも「でも、以前テレビ番組で着たとき、意外に気持ちよくて…。できるだけ(カメラを)引きで撮ってもらいます(笑)」と、照れながらもまんざらでもなさそう?そして「私は舞台もやっていますが、改めて映像の世界が好きだなあと感じたので、この作品が今年の仕事始めにできて嬉しいです。人生っていいなあって思ってもらえる作品にしたいです」と意気込みを語った。メガホンを握るのは、『酒井家のしあわせ』(’06)で各方面から高い評価を受けた呉美保。宮崎さんと大竹さんに加え、話題作への出演が続く桐谷健太に、國村隼らがキャストに名を連ねる。宮崎さん&大竹さん母娘のチャキチャキな関西弁でのやり取りも楽しみな『オカンの嫁入り』。クランクアップは2月5日(金)の予定で、公開は今秋、全国にて。■関連作品:オカンの嫁入り 2010年秋、全国にて公開© 「オカンの嫁入り」製作委員会
2010年01月15日