9月9日、現代能楽集シリーズ第8弾となる『道玄坂綺譚』の制作発表が行われた。世田谷パブリックシアターの芸術監督である野村萬斎が“古典の知恵と洗練を現代に還元する”ことを目的に立ち上げた現代能楽集シリーズでは、これまで、野田秀樹や宮沢章夫ら、様々な演出家が能楽を現代によみがえらせてきた。今回作・演出を手掛けるのはマキノノゾミ。マキノは三島由紀夫の『近代能楽集』から「卒塔婆小町」「熊野」の2作品をひとつに融合させ、新たな物語を書き下ろすことに挑む。キャストには平岡祐太をはじめ、倉科カナや眞島秀和、水田航生、一路真輝らが顔を揃える。舞台『道玄坂綺譚』チケット情報「三島の原作自体が、能楽を近代の作品として換骨奪胎したもの。僕はそれを、さらに現代のものに変化させます。元々、あるものを解体し再構築するのは好きな手法。今回は大いに創作意欲を刺激されています」とマキノ。「『卒塔婆小町』では老婆が登場するのですが、その老婆がいる場所を三島は日比谷公園に設定した。当時の通俗的な場所の代表だったと思うんです。それにあたるのは今ならどこだろうと考えて、舞台をネットカフェにしました。『熊野』は(能の謡曲では)平宗盛とその寵愛を受けた女性の物語。それは現代に置き換えるならデイトレーダーとして秒単位で億を稼ぐような長者と、家出少女みたいなもの」と、早くもその“換骨奪胎”ぶりを披露する。「ファンタジック」「不思議な話」と原作を読んだ感想を語る出演者たちに対し、萬斎は「能も三島もリアルな感情によってだけ紡がれているわけではない部分が共通している。誇張された場所を楽しむことが、現代との接点になるかもしれません。“ありえない!”という飛躍を役者として楽しんでほしい」と語る。能と現代の接点について時折語られながら会見が進むなか、「平成生まれ」と話す水田、「19歳です」という根岸拓哉に一路が「気づいたらどの座組でも最年長に近くなってきてしまった」と動揺を告白し笑わせる場面も。ネットカフェの店員と、洋館の女主人の恋人という時代を超えた二役を演じる平岡祐太は「マキノさんの構想をうかがって期待が高まった。『それはある意味、もう三島ではないですよね?』と聞いたら『ミシマじゃなくてマキノです』と答えてくれました」と笑う。少女から大人の女性へ変貌する役の倉科は「ふたつの物語が入り乱れてどうなるのか楽しみです」と期待を寄せる。公演は11月8日(日)から21日(土)まで東京・世田谷パブリックシアターにて。チケットは9月13日(日)より一般前売開始。チケットぴあでは9月12日(土)18時までWEBにて先行販売中。取材・文/釣木文恵
2015年09月10日ロマンチックな船上の合コン「船コン」が広島県江田島で開催される。テーマは「SunsetCruisinginEtajimaこの夏、江田島で恋をする」。江田島観光協会主催によるイベントで、開催日は9月22日(土)。「船コン」とは、近年全国的に開催されている地域ぐるみの大型合コン、いわゆる「街コン」の舞台を船上に移したもの。江田島という瀬戸内海に浮かぶ島という特性を生かし、海上をクルージングしながら風景を楽しみ、江田島の魅力に触れながら出会いの場を提供しようというイベントだ。イベントはクルージングシップ「銀河」をチャーターして行われる。瀬戸内海随一と言われる沖美町の夕日を見ながらクルージングし、「銀河」自慢のディナーを楽しむという、情緒豊かな状況のもとで出会いを求めることができる。スケジュールは16:30~宇品港にて受付、17:00宇品港を出航、17:40入鹿海岸沖到着、18:20中町港着、18:40中町港を出航し江田島湾、宮島沖を経て21:00宇品港に到着となる。参加資格は20歳以上で独身であること。免許証などによる年齢確認がある。居住地などの制限は無い。参加費用はオードブル、飲み物込みで男性8,500円、女性5,000円。募集人数は200名だが現在300名弱の応募があり、キャンセル待ちの状態だ。当日は雨天でも予定通り運行される。台風など明らかに開催できない状況でない限りスケジュール通りの開催となる。キャンセルは開催日の7日前までに連絡が必要。当日キャンセルはできないので注意。江田島は広島市からは海上7.5キロメートル、呉市からは海上6キロメートルに位置し、音戸大橋、早瀬大橋によって、呉市とつながっている。歴史は古く、安徳天皇と平宗盛率いる軍勢が壇ノ浦に向かう途中にこの地に上陸したとされる。また、明治21年に築地から移転してきた旧海軍兵学校があり、現在は海上自衛隊第1術科学校として使われている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月11日