Facebookは12月3日、Facebookのモバイルアプリ広告の機能を新たにアップデートしたと発表した。リーチ(到達数)とフリークエンシー(表示頻度)の予測性を優先する形で、Facebookモバイルアプリ広告を購入できるようになった。これにより、認知度を押し上げながら、広告が人目に触れる頻度をコントロールできるようになる。アプリのリリース時や更新時など、認知度の向上を目的としたキャンペーンで利用すると効果が高いとしている。また、モバイルアプリ広告が所定の条件を満たす場合に、ニュースフィード上に動画の広告を掲載できるようになったほか、パワーエディタからも動画を使用したモバイルアプリ広告を作成できるようになった。さらに、Facebook広告のターゲット設定オプションでAmazon Fireタブレットが指定できるようになった。今後は、AppleやSamsung、HTCなどのデバイスと同様に、AmazonのFireタブレット利用者にターゲットを絞ることができる。Facebookでは、今回アップデート内容の詳細のほか、「モバイルアプリ広告を年末年始の商戦に活かすためのヒント」をWebページ上で公開している。
2014年12月04日宣伝会議は12月1日、「宣伝会議 1月号(2014年12月1日発売)」にて、誌上企画「2014年広告総決算 宣伝会議グランプリ」を実施し、その結果を発表した。これは、2014年に発表された18の広告賞における主要受賞作に、企業の宣伝担当者からの投票結果を合わせて集計し、「ベスト・オブ・ベスト」を選出したもの。これによると、広告界が選ぶ「2014年の人気広告ランキング」第1位は、サントリーホールディングスのCM「ペプシNEX ZEROの桃太郎シリーズ」となった。以下は、YouTubeサントリー公式チャンネルにて公開されているものだ。「Forever Challenge/自分より強いヤツを倒せ。」のコピーから伝わるメッセージ性や、ハリウッド映画のような世界観のクリエイティブ、小栗旬が桃太郎を演じるという意外性に、広告業界から賞賛の声が集まったという。同CMは、全日本シーエム放送連盟が主催する「ACC CM フェスティバル」でグランプリを獲得。企画・制作は、これまで大和ハウス工業の企業CMやトヨタ自動車「ハリアー」など、さまざまな話題のCMを手掛けたクリエイティブエージェンシー「TUGBOAT」が行った。2位の味の素では、2013年12月、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたのを機に、「祝・ユネスコ無形文化遺産登録」を共通テーマにシンボルマークを制作し、新聞広告や雑誌広告、ラジオCM、中吊り広告を用いて多面的な広告展開を実施。新聞の見開きページ一面を使用し、「黄水仙」や「香櫞緑」「ひまわり色」「乳白」など聞きなれない「和色」の名前と「和食」の写真を並べ、「和食は、和色で、できている。」という印象的なコピーと共にその魅力を伝えた。そのほか、3位に選ばれた東日本旅客鉄道(JR東日本)の「行くぜ、東北。」シリーズは、2011年から継続して実施している復興支援のためのシリーズ。美しい冬景色に「メールじゃ会えない、レールで会おう。」というコピーに、宣伝担当者からは「コピーが好き。旅=出会いを上手く表現」などとコメントがあったという。4位のLOTO6「柳葉敏郎&妻夫木聡の掛け合いがユニークなCM」は、1位のペプシネックスゼロ同様、TUGBOATが制作したもの。5位のNexus 7のCMは、生徒にダンスを教えたい小学校の先生が「Nexus7」を使い練習に励む内容で、「楽しくて踊りたくなってしまうというベネフィットが伝わる」や「グーグルという会社が創りたい世の中が明確になる」などと評された。なお、「2014年広告総決算 宣伝会議グランプリ」は、TCC賞やACC CM フェスティバル、ADC賞、広告電通賞、OCC賞、FCC賞、交通広告グランプリ、新聞広告賞、日本雑誌広告賞、フジサンケイグループ広告大賞、朝日広告賞、毎日広告デザイン賞、読売広告大賞、日経広告賞、日本BtoB広告賞、コードアワード、カンヌライオンズ(日本受賞作)、アドフェスト(日本受賞作)の中で、ゴールド(相当)受賞作以上を対象に行なったもの。宣伝会議の講座を受講する広告主の受講生にアンケートを実施し、戦略性や企画性、クリエイティブ、話題性といった4つの観点から、ベスト3と各カテゴリのベストを選出し集計したという。
2014年12月02日スマートニュースは12月1日、モバイルニュース広告事業「SmartNews Ads」を開始すると発表した。これまで同社はグリーやミクシィなどから36億円の資金調達などは行ってきていたものの、「売上はほぼ0でやって来た」(スマートニュース共同創業者 鈴木 健氏)という言葉の通り、マネタイズが遅れていた。広告事業の柱は3点。「SmartNews Premium Movie Ads」(動画広告)と「SmartNews Standard Ads」(ネイティブ広告)の提供開始ネイティブ広告ネットワーク「SmartNews Ad Network」チャンネルプラス運営メディアに対して収益還元を行う「SmartNews MediaProsper Program」の提供動画広告とネイティブ広告が軸になるこの広告事業は、「モバイルニュース広告という新しい分野を切り開く」もので、ニュースメディアを含めたエコシステム全体に還元していくビジネスモデルになるという。動画広告は、ナショナルクライアントなどのブランディングを支援するとともに、「ナショナルブランドが安心して利用できるスマホ広告を作りたい」(スマートニュース 広告事業責任者 川崎 裕一氏)という思いで提供に至った。また、同時に提供されるネイティブ広告は、ブランディングと対を成す「パフォーマンス」を狙った広告で、ユーザーの快適なメディア体験を維持しつつも、ユーザー自身がこれまで気付かなかった新たな興味・関心の発見を促進していく。ネイティブ広告については、ミクシィと共同で開発を行ってきた「SmartNews Ad Network」で広告ネットワークを構築。SmartNewsだけではなく、共同開発したミクシィのSNS「mixi」や、グリー、サイバーエージェント、産経デジタル、ディー・エヌ・エー、毎日新聞社が同ネットワークに参画する。また、ニュースキュレーションアプリという枠組みでライバルとなるユーザベースの「NewsPicks」もアドネットワークに参画すると発表。SmartNewsのカンファレンスにユーザベース代表取締役の梅田 優祐氏が登壇するという意外な展開に、場内もざわついていた。梅田氏は「広告の仕組みがスマートフォン時代には1から作らなければならないという思いから、社内で色々検討したが、川崎さんと話していて思想が合致した。現在は社内で独自の広告を展開しているものの、SmartNewsと繋げることで新たな価値が提供できると思う」と話し、新たなアドネットワークに対する期待感を口にした。最後の媒体に対する収益還元プログラムでは、チャンネルプラスパートナーと呼ばれる専門チャンネルを持つ媒体に対して広告収益の40%を還元する仕組みを公開。これまでにも、記事をキャッシュしてスマートフォンの電波状況が不安定な場所でも快適に記事を閲覧できる「スマートモード」で表示される広告の収益を100%還元してきたが、これに加えた新たな収益還元モデルとなる。○良質な情報を送り届けるというミッションスマートニュースの共同創業者である鈴木 健氏が繰り返し伝えたメッセージは「良質な情報を必要な人に送り届ける」という同社のミッションだ。スマートニュースは、コンテンツを提供するメディア無くしては成り立たない存在ということもあるが、メディアやジャーナリストを支援し、収益化を進めることで「ユーザーに対してニュースの多様性と他者への(情報に対する接触)機会を与える」(鈴木氏)ことに繋がるという考えだ。「スマートフォンは20億人以上が利用しているが、やがて30億人、40億人とユーザーが拡大する。スマートフォンという小さなデバイスで、多くの人間がニュースを読むようになる。だからこそ、デジタルニュースサイトなどにお金が集まってきている」(鈴木氏)○毎日200万人、月間400万人がスマートニュースを利用日本では、サイト運営者発展途上にあるバイラルメディアだが、米国ではBUZZFEEDやテクノロジー系のre/codeなど、新たなメディアの潮流が生まれつつあり、それらがFacebookのニュースフィードにこぞってコンテンツを流している現状がある。しかし、SNSでは、個人の行動を追跡してパーソナライズされたニュースが多く流れ「自分好みの情報しか読まなくなっている現状がある」(鈴木氏)という。そこで、ニュースプラットフォームに特化したSmartNewsが必要というのが鈴木氏のシナリオ。実際に、SmartNewsの存在は広まりつつあり、日々のアクティブユーザー数(DAU)が200万人、月間のアクティブユーザー数(MAU)は400万人に達するという。また、DAUをMAUで割ったエンゲージメントレートも50%を超えており、「Facebookと遜色ない数字」(鈴木氏)となっている。米国にも10月に進出。TechCrunchなどのテクノロジー系主要メディアからも高い評価を受けており、今後はインターナショナル版の提供も予定している。こうした取り組みの先の目標は「社会全体への貢献」と鈴木氏。「公共性の一端を担うことも含めた頑張っている。例えば先日、30省庁のコンテンツを一覧できる『日本政府チャンネル』を開設した。また、NPO向けに広告枠を無償で提供する『SmartNews Nonprofit Program』も提供する」(鈴木氏)この取り組みは社会課題の存在を知ってもらいたいという思いから提供する施策で、様々なパートナーの協力のもと、モバイルに最適化されたWebサイトを持たない団体であっても寄付やボランティアを募ることができるように協力パートナーの記事などにランディングできる仕組みを作りあげている。将来像を多く語ったSmartNewsだが、競合プレイヤーである「Gunosy」もプラットフォーム構想を発表するなどスマートフォン時代のニュースポータルとしての足場が完全に固まっているわけではない。しかし、LINE NEWSやYahoo!ニュースなど、並み居る強豪を差し置いて利用者が多い現状は、スマートニュースが描く将来に向けて足がかりになることには変わりない。今後の戦いで主導権を握れるかどうかは、広告事業の成否とも密接に関わっていると言えるだろう。
2014年12月02日アライドアーキテクツはこのたび、子会社となるAllied Asia Pacific Pte,LTD.が提供するFacebook広告制作クラウドソーシング「ReFUEL4(リフュールフォー)」の登録クリエイター数が、世界1万人を突破した(11月27日時点)ことを発表した。ReFUEL4は、Facebook社の公式APIパートナー認定のもと、Facebook広告制作に特化したクラウドソーシングサービス。Facebookに広告出稿したい企業と、広告の制作を請け負いたいクリエイターをマッチングし、オンライン上でバナー画像などの広告クリエイティブの発注・納品が可能なプラットフォームを提供する。登録クリエイター1万人の国籍の内訳は、フィリピンやインドネシア、インド、タイなど東南アジアを中心としたアジア諸国が上位を占める一方、アメリカやメキシコ、オランダ、イギリス、ブラジル、スウェーデンといった世界各国からの登録実績もあるという。同プラットフォームではこれまでに、中国の大手ゲーム会社や世界展開する大手音楽配信サービスなど、各国の企業が広告クリエイティブの発注を行い、多数のクリエイターに報酬が支払われている。広告の制作数や採用数ではなく、CTR(Click Through Rate)に応じてコストが発生する従量課金制を採用し、企業は広告費の効率化・最適化が可能となるほか、クリエイターは効果的な広告を生み出した数に比例して報酬を得ることができる。
2014年12月01日ログリーは11月27日、ネイティブ広告プラットフォーム「logly lift」において、ネイティブ広告枠の取引を入札方式でリアルタイム実現する「logly lift Exchange」の提供を開始した。「logly lift Exchange」は、10月末時点で、月間約20億インプレッションの在庫数を保有する。レコメンド枠とインフィード枠に対応し、RTB(Real Time Bidding)での取引となるほか、入札金額の高低だけでなく、広告枠から遷移するページのコンテンツ性や掲載面との相性によっても出稿の可否が決定される。これにより、同社は、媒体社向けネイティブ広告支援システム 「logly lift for Publisher」と「logly lift Exchange」を連携し、ネイティブ広告専用のアドエクスチェンジ事業を開始。今後は、広告フォーマットの多様化への対応や、予約型広告などアドテクノロジーの開発・実装を行っていく。
2014年11月27日マイクロアドチャイナは11月20日、バイドゥと提携し、訪日中国人向けパッケージ広告商品「MicroAd Inbound Targeting」の販売を開始すると発表した。この業務提携で、「MicroAd BLADE」と、百度(Baidu.com)が保有するアドネットワーク「百度流量交易服 BES (Baidu Exchange Service)」の接続が完了。これにより、「MicroAd BLADE」が中国で保有する広告配信規模は月間約1500億インプレッションとなる。また、「MicroAd BLADE」のリターゲティングやオーディエンスターゲティングなどのターゲティング広告配信技術と、百度(Baidu.com)が提供する検索連動型広告やモバイル向け検索連動型広告を組み合わせた商品『MicroAd Inbound Targeting』の開発・販売を共同で実施する。同サービスの提供で広告主は、中国国内のインバウンド潜在顧客ユーザーに対して、より効果的な広告配信が可能となる。
2014年11月25日オプトは11月19日、スマートデバイスを中心としたネイティブ広告事業、メディア支援事業を展開するグルーバーの提供サービスの第1弾として、コンテンツの企画・制作・流通を支援する分析支援ツール「TRIVER(トライバー)」を提供開始すると発表した。TRIVERは、従来の直接コンバージョン(CPA)による広告評価だけでなく、複合的な分析により新たな評価指標を定義し、それに基づく良質なコンテンツを企画・制作し、どのメディアにどうやって掲載すべきかの判断を助ける支援ソリューション。ネイティブ広告のプランニング&運用代行を提供するトレーディングデスクサービスも提供する。これらの一気通貫したサービス提供により、生活者、メディア、広告主の3者にメリットをもたらす。グルーバーはネイティブ広告事業において、2017年度までにコンテンツ領域のネイティブ広告の国内市場シェアトップを目指す。今後はスマートデバイスにおけるマーケティング支援事業からコンシューマ事業に事業領域を拡大し、2020年までに連結売上1,000億円企業となることを目標としている。
2014年11月21日アップベイダーは11月19日、ゴールドスポットメディア(以下、GSM)と、動画プレイヤー用の動画広告配信テンプレート(VAST:Video Ad Serving Template)をスマートフォンブラウザ向けに最適化し、アップベイダーが保有するプレミアム広告枠に対して自動再生インバナー動画広告の配信サービスを開始すると発表した。VASTとは、IABが標準として作成した、動画広告配信に必要なデータを記載する業界標準のxmlフォーマット。従来、VASTは、デスクトップの動画プレイヤー上で本編の動画コンテンツの前後、または、中間に広告が挟み込まれるインストリーム動画広告での利用が主流で、動画プレイヤーを持っていない媒体社へは配信できず、国内では在庫が一部媒体社に集中している。今回の取り組みにより、すでにVASTを利用して動画広告配信を行っている事業者は、モバイルブラウザへ配信面を拡大することが可能になる。サービスのローンチにあたり、VASTを利用した動画広告配信パートナーとして、チューブモーグル、フリークアウト、AOLプラットフォームスの一部門、Adap.tv、サイズミック・テクノロジーズが参画。アプルベイダーは、パートナーに参画可能な企業を随時募集している。
2014年11月21日●広告写真の「ビジュアル面」の潮流東京都・六本木の東京ミッドタウンホールで開催されたクリエイターの祭典「Adobe CREATE NOW "Best of MAX"」。午後の部では、"Learn"というキーワードのもと、さまざまなジャンルで活躍するクリエイターがスピーカーとして登壇する19のブレイクアウトセッションが行われた。ここでは、同イベントのゴールドスポンサーであるゲッティ イメージズのアートディレクター・小林正明氏による「これからのクリエイティブフォトグラフィー」と題したセッションの模様をお伝えする。○フォトグラフィックなトレンドは、「グリッチ」、「視点」、「超・感覚」小林氏は冒頭で、ゲッティ イメージズという会社の紹介と自身の役割について簡単に紹介したあと、同セッションの最初のテーマである「広告ビジュアルの潮流」について話し始めた。現在、同社が注目するフォトグラフィックなトレンドとして、「The Glitch/グリッチ」、「Point of View/視点」、「Super Sensory/超・感覚」の3つと、さらに社会的なトレンドとして「Female Rising/女性の台頭」、「Body 2.0/身体2.0」、「The New Old/新しいシニア層」という3つの、合わせて6個のキーワードを挙げた。最初の「The Glitch/グリッチ」とは、ノイズ、壊れた美しさ、不協和音といったイメージを持つ写真。有名ブランドのポスターを例に挙げ、特に最近のファッション業界では、ノイズが含まれるような「壊れた美しさ」を表現したビジュアルを良しとする傾向があるという。同社が販売するストックフォトの中でも、フランシス・ベーコンの絵画を思わせるような顔写真をはじめ、5年前なら販売できないような白飛びした写真、インスタグラムのようなアナログ風の色使いの写真などを紹介した。次の「Point of View/視点」は、最近増えてきたユニークな視点からの写真だ。昨年、アメリカの国民的行事とも言えるNFLの優勝決定戦「スーパーボウル」のハーフタイムでも流された、アクションカメラ「Go Pro」のTVCMのビデオを紹介。同社でもGo Proをオクトコプターに搭載して空撮した、これまで見たこともないような映像作品が増えていることを明かし、「機材の進化」が新しい視点を提供してくれると述べた。そして3つめの「Super Sensory/超・感覚」は、何かに触れる、味わえる、聴けるなど、感覚に直接訴求するようなビジュアルのことで、今ブランドが強く求めている写真だという。これはとても深くて広いテーマであり、フォトグラファーから提案される写真は百人百様であったということだ。●広告写真の「社会的なトレンド」は?○「女性の台頭」、「身体2.0」、「新しいシニア」そして「社会的なトレンド」の話題へ。ここからは、同社の本社があるアメリカの特色が感じられる内容だと前置きした上で、最初のテーマは「Female Rising/女性の台頭」。同社の検索システムにおいて「女性」というキーワードは、いかなる言語でも常に上位にあり、いわゆる「良妻賢母」なイメージでなく、女性のリアルな写真を必要としているという。同社は、FacebookのCOO シェリル・サンドバーグ氏が率いる、女性の地位向上を目指す非営利団体「LEAN IN(リーン・イン)」とのコラボにより、さまざまな年齢の女性と、彼女たちを支持する人々の力強い描写に特化した写真を集めた「Lean Inコレクション」をオープンさせたという。実際にサムネールを眺めていると、丁寧にセットアップして作り込んだ写真ではなく、スナップショットのような雰囲気の写真が多いのが印象的だ。5番目のキーワードである「Body 2.0/身体2.0」では、本当にブランドが必要としているのは、キャットウォークをするようないわゆる「モデル体型」のボディではなく、リアルでありのままのボディだという。実際に米ユニリーバのボディ・ケア製品ブランド「Dove」の広告では、さまざまな人種のポッチャリ体型の女性モデルを採用しているという。こうした例を挙げて、今必要とされるのは「嘘っぽい写真」ではなく「ありのままの写真」であることを、あらためて強調した。最後のキーワード「The New Old/新しいシニア層」では、化粧品メーカーの広告ポスターでは、イギリスの女優シャーロット・ランプリング(現在68歳)が起用されていることなどを例に、生き生きとしたシニアの写真に需要が高まっていると述べた。○必要とされるのは、ウソのない現実的な写真続いてのテーマは「写真や動画のクラウドソーシング」。ビジュアルによるコミュニケーションが盛んな昨今では、ごく普通のユーザーの「写真を見る目」も非常に洗練されており、作られた写真、嘘くさい写真では通用しなくなったという。そこで、同社は2008年から写真共有サイト「Flickr」から、広告として価値のある優れた写真をよりすぐり、ライセンス販売を行っているという。自然現象の決定的瞬間など、その時その場所に立ち会わなければ撮影できないような写真は、いくら優れたプロカメラマンに依頼しても撮れないからだ。また、iOS用アプリ「Gettiy Images Moment」は、今必要としている写真や動画をアナウンスし、それを見たユーザーがiPhoneで撮影して送信。その中から同社のエディタが選別してライセンス販売するという。さらに、スマートフォンの写真に特化した写真投稿サイト「EyeEm」や動画投稿サイト「Vimeo」とパートナー提携を結び、アップロードした写真や動画をストック素材としてライセンス販売できる仕組みが用意されているということだ。こうした中で、必要とされているのは「AUTHENTICITY/信頼感・現実味」だという。○美しい写真は、観る者の感情を揺り動かし変化をもたらすさらに小林氏は、厳選された写真を多数取りそろえた「Getty Images Prestige」の提供を開始したことを紹介。スタジオでの撮影シーンをはじめ、ここ1~2年に海外のフォトアワードにおいて受賞した何枚かの作品について裏話を交えて解説した。「『美しい写真』とは、観る者の感情を揺り動かし、変化をもたらす」と語ったのち、2012年に16言語によって同社のサイトで検索された「コンセプトキーワード」を1位から100位までパネルに掲示。その第1位は「LOVE(愛)」であったことを明かした。最後に、同社が提供するビジュアルトレンド情報サイトStories & Trendsを紹介し、セミナーを締めくくった。
2014年11月18日アイレップはこのたび、動画広告の効果検証を「ユーザーの検索行動」から計測するサービスのβ版を提供開始すると発表した。この動画広告効果分析サービスは、「サンプルユーザーへの動画配信」や「接触前後の検索キーワードの把握」「接触前後での検索キーワードの変化の分析」「レポーティング」などで構成。従来のアンケート調査ではなく、実際のユーザー検索行動の履歴に基づき、ユーザーの興味・関心が動画接触前後でどのように変化したかを検証・分析することで、動画広告の態度変容効果の検証を可能にしたという。同検証においては、第1弾として、大量の検索データをもとにユーザー分析が可能な「クロスリスティングDMP」を提供するクロスリスティングと、動画広告配信プラットフォーム「TubeMogul」を提供するTubeMogulの日本法人となるチューブモーグルと連携する。なお、同サービスの導入価格は、その都度見積りにより算出される。
2014年11月17日米YouTubeは11月12日(現地時間)、YouTubeで音楽を楽しむユーザー向けに「あなたへのおすすめ」に音楽タブを用意し、また広告が表示されないサブスクリプション型の有料音楽サービス「YouTube Music Key beta」を発表した。米国と欧州のいくつかの国で間もなく招待制のベータサービスとして提供開始する予定で、料金は月額9.99ドル。しばらくはサービス立ち上げ期間の割引価格として月額7.99ドルで提供する。トップレベルの音楽タブにはノンストップの再生リスト「YouTubeミックスリスト」、以前に聴いた音楽、ジャンル別の人気音楽ビデオ、ムード別プレイリストなどが表示される。プレイリストのおすすめはユーザーが過去に聴いた音楽やYouTube全体のトレンドを元に選ばれる。また検索結果に「人気の曲」や「アルバム」が表示されるようになり、ヒット曲やアルバム単位のプレイリストを簡単に再生できるようになった。数日中にアーティストのディスコグラフィの提供も開始する予定だ。YouTubeは現在、YouTube Music KeyのWebサイトで、サービス開始の通知を受け取るためのメールアドレスの登録を受け付けている。The Vergeによると、広告フリーで再生できるのはレコードレーベルからライセンスを受けた音楽ビデオのみ。YouTube Music Keyを契約しても、その他の動画コンテンツには広告が表示される。YouTube Music Keyはバックグラウンド再生とオフライン再生をサポートする。モバイル端末でスクリーンがロックされたり、他のアプリを使用し始めても音楽ビデオの再生が継続し、データサービスを利用できない環境でも楽しめる。Googleは、YouTube Music Key betaのサブスクリプションと同社の音楽サービス「Google Play Music」の有料サブスクリプション(月額9.99ドル)を統合する。YouTube Music Keyはしばらく招待制ベータサービスとして提供されるが、誰でも契約できるようになれば、どちらかを契約すると広告フリーの音楽ビデオ/音楽ストリーミング/オンライン音楽ロッカーを月額9.99ドルで利用できるようになる模様だ。
2014年11月13日Criteoは11月5日、クロスデバイス広告ソリューションを全世界で提供開始すると発表した。クロスデバイス広告ソリューションは、膨大なデータ量の中からユーザーごとに興味・関心ある広告を提案するパーソナライズ広告の新たな手法。ユーザーの所有する複数のデバイスにまたがって行動履歴を調査し、さまざまな端末に広告を提案できることが特徴だ。例えば「ランチタイムに職場のラップトップで商品を見た消費者が、同日の夜にスマートフォンやタブレットでシームレスにその商品を購入できるよう促す」といったことができる。Criteoのネットワーク内であれば、ユーザーが複数のデバイスを使っていても、正確に行動履歴を識別することが可能だという。この仕組みは、広告主から提供されるユニークな匿名識別子を用いることで実現している。Criteoは、このアプローチと購買意欲判定アルゴリズムを活用し、全世界で7,000を超えるパブリッシャー上で、消費者を再エンゲージさせることができるとしている。
2014年11月06日グリーの子会社となるGlossomはこのたび、モバイル動画広告事業を手掛ける米AdColonyから動画広告配信プラットフォーム「AdColony」の日本向け独占配信ライセンスを取得した。これにより、動画広告市場へ本格参入する。「AdColony」とは、月間3億人以上のユーザーへ広告配信が可能な動画広告配信プラットフォーム。動画の読み込み時間を短縮し即座に動画再生を行う「Instant-Play」という同社独自の動画広告技術により、スマートフォン上で瞬時に高画質なHD動画広告の表示が可能になっている。読み込み時間の長さによるユーザーのストレスが解消されたことから広告の訴求力向上が見込めるほか、課金形態は完全視聴課金となっており、動画広告が最後まで表示された時点で料金が発生するため、費用対効果も高いという。Glossomによる「AdColony」の提供は、11~12月にテストキャンペーンとして実施され、1~3月期に正式販売となる予定。当面は米AdColonyと同様の広告メニューにて展開し、料金などは12月に発表する。なお、同社は、プラットフォームの提供だけでなく、広告クリエイティブの制作サポートも行っていく考えだ。
2014年11月06日米Ooyala(ウーヤラ)は10月28日、オンライン動画広告の配信テクノロジーの提供と収益化を行う英Videoplazaを買収したと発表した。英Videoplazaは、ヨーロッパ放送事業者の半数や、アジア太平洋地区における一流メディア企業など、ビデオパブリッシャー各社に対し、プログラマティック・トレーディング・ソリューションを提供する。今回の買収により、米Ooyalaは、急速に成長している動画広告市場に参入し、新しい観点での広告ビジネスを構築することが可能となる。同社は、テレコミュニケーション&インフォーメーションサービス企業となる豪Telstraの傘下に入った後、個人に最適化されたクラウド型動画配信の推進を目指しており、今回の買収はその最初のステップとなるという。また、英Videoplazaにとっては、米Ooyalaとの協力により、米国市場に販路を拡大することが可能となる。両社は今後、コンテンツの管理やワークフロー、高品質なビデオ体験、広告配信、プログラマティック・トレーディング、視聴者個人に合せたコンテンツレコメンデーション、視聴者趣向のリアルタイム分析、コンテンツ・広告効果の分析など製品ポートフォリオの拡大を図りたい考えだ。
2014年10月29日VASILYは10月27日、同社の運営するファッションアプリ「iQON」において、女性向けインフィード型ネイティブ広告「iQON AD」の先行販売を開始した。これは、セプテーニと共同で開発したものとなる。iQON ADは、同アプリの特性や、ユーザー2478名より収集したアンケート、購買データを活用し、企業からのメッセージや商品・サービスを独自コンテンツとして提供するインフィード型ネイティブ広告。スマートフォンアプリ向けに掲載し、クリック課金(CPC)入札が可能な運用型広告商品で、画面の約8割が広告領域となる。同社によると、事前の広告配信テストにおいて、他社SNS運用型広告と比較し、購買までの獲得単価が50%以下となったという。なお、先行販売は、10月27日~11月24日を予定。同社は今後、女性バーティカルメディアとしてのネイティブ広告ネットワーク化も目指す考えだ。
2014年10月27日アクセルマークは10月23日、同社のスマートフォン向けアドネットワーク「ADroute(アドルート)」の新たな広告商品として、動画広告サービスの提供を開始した。ADrouteは、月間80億imp(インプレッション)を超えるアドネットワークサービスで、さまざまな領域の広告出稿への対応により、広告案件と掲載面の相性を踏まえた広告掲載と効果指標の最適化を行う。今回発表したサービスでは、動画広告がスマートフォンの画面を遷移することなく自動で再生され、クリックにより目的のページに誘導することが可能。再生される動画広告は最大30秒で、スマートフォン向けWebサイトとアプリ(iOS・Android)の両方へ配信できる。同サービスの開始により、ADrouteが保有するニュースサイトや動画サイトなど1万5000サイトユーザーへのリーチを実現する。
2014年10月24日ログリーは10月23日、ライオンが同日に公開した新生活情報メディア「Lidea」に、ネイティブ広告サービス「logly lift」を導入したことを発表した。今回の導入は、ライオンの既存サイトにおける実証実験を経て、同サービスが新規顧客誘導率等で高い数値を達成した結果によるものだという。logly liftは、企業のコンテンツをプレミアムな媒体を介して興味あるユーザーへ配信し、ブランドの認知や製品へのニーズを顕在化する広告サービスとなる。今回の実証実験では、6月末より約1カ月間、ライオンの既存生活情報サイトの中から約50本の記事や動画コンテンツをピックアップし、logly liftのPC・スマートフォンのネットワーク媒体からコンテンツ内容やユーザーの興味などに基づいて配信を実施。同実験は、ロックオンの「AD EBiS(アドエビス)」を利用し、ネイティブ広告から誘導されたユーザーと自然流入(GoogleやYahoo!からの検索流入)によるユーザー比較によって評価を行った。測定項目は、インプレッション数やクリック数、CTRなどの広告配信での標準的な指標のほか、セッション数や新規率、直帰率、平均PV、滞在時間など。同社は、ネイティブ広告で明らかにすべきと思われる項目を流入元別やデバイス別、コンテンツ別に測定したと説明している。ライオン 宣伝部デジタルコミュニケーション推進部 中村大亮氏は、「logly liftのネイティブ広告配信は、新規率が高いにもかかわらず回遊率(非直帰率)も比較的高い結果となり、他の流入元と比べてユーザーとの親和性が高く、流入動機を喚起していると思われる。また、自然検索による流入よりも平均PVと直帰率の数値が良く、サイト内の他のコンテンツにも広く波及していることがわかり、質の高いユーザーにリーチできていると考えている」と述べる。ログリーは、今回の結果を踏まえ、今後もコンテンツと相性の良い配信アルゴリズムの開発を継続。コンテンツ作成を中心としたマーケティング活動を啓蒙・支援していくほか、ネイティブ広告における効果を計測・可視化するための開発を行うことで、ユーザーフレンドリーな配信システムの提供を目指す考えだ。
2014年10月24日京セラコミュニケーションシステム(KCCS)とフューチャーショップは10月23日、KCCSが提供する広告配信プラットフォーム「デクワス.DSP」とフューチャーショップが提供するECサイト構築・運営ASPサービス「FutureShop2」との連携を開始した。「デクワス.DSP」は、広告配信プラットフォーム(DSP : Demand Side Platform)で、興味・関心に合わせて広告をパーソナライズする「パーソナライズリターゲティング」や、潜在ニーズを刺激しWebサイトへの再訪・コンバージョン獲得を促す「ロイヤルティターゲティング」、潜在顧客を発掘し自社サイトへの訪問を促す「ロイヤルティターゲティング拡張」、ブランドや商品の認知と新規顧客の流入を促進する「プロファイルターゲティング」など、広告主のキャンペーン戦略に応じた広告配信が可能だ。「FutureShop2」は、年間EC売上が40億円を超えるショップにも利用されるEC構築支援のプラットフォームで、10月時点、稼働店舗数は1800を超える。ASP(Active Server Pages)として、ロイヤルティを醸成することで安定して売上を積み重ねるマーケティング機能や、デザインのカスタマイズ機能などを開発・提供する。今回の連携により、「FutureShop2」ユーザーは、「デクワス.DSP」を導入する際に必要となる情報収集タグの設置作業や、商品マスタの登録作業を容易に行えるようになる。これにより、ユーザーによる作業工数の削減や広告配信までの準備期間が大幅に短縮されるという。
2014年10月24日トレンドマイクロは10月16日、YouTube上の偽広告を利用した「身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)」攻撃を確認したとセキュリティブログで明かした。偽広告は、YouTubeのサイト内の広告やレコードレーベルのミュージックビデオの再生画面に仕込まれていた。影響を受けたユーザーは、米国だけで11万3000人としている。利用者は偽広告にアクセスすると、オランダに置かれた2つのリダイレクトサーバーを経由し、さらに米国に置かれた不正なサーバーに送信されて、最終的に端末にランサムウェアが入り込んでしまう。ランサムウェアの種類は「KOVTER」ファミリの亜種。「Cryptolocker」のような暗号化技術を利用した巧妙な攻撃は行わない。偽の警告画面を表示するためにアクセスするWebサイトはすでに接続不可となっている。脆弱性の攻撃にはエクスプロイトキット「Sweet Orange」が利用されていた。バージョンはInternet Explorerに存在する脆弱性を利用するもの。感染する不正プログラムの挙動はすべて同一となることを確認した。IEの脆弱性は、日本マイクロソフトが2013年5月に更新プログラムを公開しており、PCを最新の状態にしておければ影響を受けない。
2014年10月17日インターネット動画広告業を行うヒトクセはこのたび、広告が出稿先のWebサイトに適したデザインに自動的に変化するダイナミックネイティブアドサービス「カメレオン」のベータ版の提供を開始した。「カメレオン」は、Webサイトのデザイン情報を解析し、広告がサイトに適したデザインに自動的に変化するサービスで、文章とアイコン画像を入稿するだけで最適化する。同サービスで出力したタグをヒトクセと提携するDSP(Demand Side Platform)やアドネットワークに入稿することで、各出稿先のディスプレイ広告枠に対し、デザインを手動で調整することなく配信可能となる。なお、同社は、カメレオンを用いてテスト配信を行う企業を10社募集しており、テスト期間中の利用料は無料。DPSとアドネットワークの配信費用は、別途必要だという。
2014年10月17日ソネット・メディア・ネットワークスは10月9日、インターネット広告に関する技術の精度向上を目的とした研究開発を行うラボを設立したと発表した。このたびのラボの設立は、同社の提供するDSP(Demand Side Platform)「Logicad」にて開発した技術の強化のほか、RTB(Real Time Bidding)に用いる見込み顧客の獲得技術や、ユーザーの態度変容に応じた広告配信制御技術の研究・開発を目的とする。なかでも、ソニーグループとして培ってきた「パーソナライゼーション技術」をインターネット広告に応用したい考えで、広告主サイトを訪問したユーザーや、そのユーザーの閲覧ログなどの分析によって広告配信するだけでなく、ユーザーごとの興味関心や態度変容を捉えることで、広告の配信効果の向上を目指すという。
2014年10月09日電通は10月6日、Googleの持つプレミアム広告枠が選別できるアドエクスチェンジ(DoubleClick Ad Exchange)などのテクノロジーを活用する取り組みを発表した。媒体社が保有する付加価値の高い限定されたプレミアム広告枠を中心に形成する「プライベート・マーケットプレイス(PMP)」の構築に向けた活動を本格化させる。現在、インターネット広告の世界においてはRTB(Real Time Bidding)型の運用型広告が市場を席巻しつつあるが、一方、市場の急速な拡大に伴い、さまざまな課題が顕在化してきている。今回、電通が形成した「PMP」は、広告主、広告会社、媒体社が、広告の掲載サイトや価格について事前に取り決めを行うため、広告掲載サイトの把握と取引の透明性の確保が容易になり、広告主や媒体社が抱える課題の解消につながる。今後、電通は、日本における統合的なプレミアム広告枠の販売手法の確立に向け、価値の高い広告枠を保有する媒体社のリクルーティングを進める。また、「複数サイトへの広告配信とその効果測定が一元管理できるDoubleClick Campaign Managerなどの第三者配信プラットフォームとの連携」「DoubleClick Bid Managerなど、広告効果の最大化を支援するプラットフォーム『DSP(Demand Side Platform)』との連携の施策」をGoogleのサポートを得ながら進めていく。
2014年10月07日サイバー・コミュニケーションズは10月6日、媒体社の持つ広告在庫資産の運用サービス「Inventory Portfolio Management(IPM)」の提供を本格的に開始した。同サービスは、同社による純広告の販売代行や、アドネットワーク「ADJUST」やアドエクスチェンジ「OpenX」といったプラットフォームだけでなく、他社が運営するアドネットワーク・アドエクスチェンジ・SSP(Supply-Side Platform)などにも中立的な立場で、媒体社の持つ広告在庫資産を最適に分配し、広告収益の最大化を目指すサービス。収益最大化の1つの手段として、プライベート・マーケットプレイス(PMP)領域での広告出稿企業と媒体社の仲介も行う。同社はこれまで、一部の媒体で試験的に同サービスを導入してきたが、すべての広告在庫資産の運用を受託した生活情報サイトでは、収益を前年同月比で約180%向上させる実績を上げたという。
2014年10月07日バナー広告やリスティング広告、メールマガジン、SNSを利用した販売促進活動、拡散力を期待するバイラルムービーなど、さまざまな手法によるオンライン広告が全盛だ。広範囲な地域にわたって不特定多数の消費者にリーチできるので、全国規模で事業展開する大企業、あるいは関東圏・関西圏といった一大消費地をターゲットにする企業にとって有効だし、地域を絞ったオンライン広告も展開できる。“地域を絞る”という点で、オンライン広告よりもはるかに精度を高められるのがダイレクトメール(以下、DM)だ。これは、文字どおり直接各家庭に封書やハガキを送付する広告手法で、特定の地域にて商品やサービスのプロモーションができるというのが特徴。地域に根ざした中小企業や個人商店でよく利用される広告手法だ。とはいえ、個人情報保護の意識が高まっているこの時代に送付リストを作成するのは困難だし、アルバイトなどを利用した直接投函も「チラシ禁止」としている集合住宅が多いことを考えるとやりにくい。こうした理由からDMはリストを持つ外部業者に委託することになるのだが、安易に委託する前に確認したいのが、日本郵便が8月27日からスタートさせた「法人向け年賀情報サイト」だ。年賀状を活用したDMに関する情報や、企業や商店のオリジナル年賀状を作成し、元日に届く年賀状の束にそのハガキが加えられるというサービスなどが紹介されている。年賀の挨拶なので、通常のDMに比べ目を通してもらえる可能性が高く、くじ付きなので即座に捨てられるということも少ない。安全・確実に届くという、郵便システムならではのメリットもある。では、こうしたDMをより効果的に活用するにはどうすればよいのか……。福博綜合印刷株式会社ダイレクトマーケティングセールス部長の野口恵庸氏にお話しをうかがった。――DMが効果的に活用できる業態はどういったものでしょうか?野口氏:個人・法人に関わらず、顧客が存在する業態であればDMを効果的に利用できます。ウェブのみで販促したり、メルマガだけで顧客管理をしたりする企業もありますが、実際にウェブやメルマガを顧客が閲覧するとは限りません。一方、DMは紙媒体です。脳科学では「紙媒体は記憶する・感情を動かす機能を持つ部分を反応させる」という研究結果が明らかになっています。デジタル媒体と紙媒体を併用し、商品やサービスに興味を持ってもらいたい、記憶に残してもらいたいタイミングでDMを活用するとよいでしょう。――DMをより効果的にするコツのようなものはありますか?野口氏:DMは個と個をつなぐコミュニケーションツール、つまり「お客様への手紙」であると考えることが“コツ”といえるでしょう。単純に「セール日」と「セール商品」を羅列しただけのDMではなく、「なぜこの情報をお客様に届けるのか」「このセール品をお客様が購入したらどんなよいことがあるのか」といったことを考えるとよいでしょう。また、DMのノウハウがない個人商店であれば「フラッと来店した客」「初めて購入した客」「2~3回購入した客」「いつも購入する客」といったように客層を分け、それぞれの層に適したDMを作ると効果的です。――逆に失敗しやすいDMはありますか?野口氏:「買わないと損だよ」「来ないと損だよ」という企業目線のDMはまず失敗します。以前、日頃の感謝を込めて、“ロイヤル顧客”(ブランドや商品などに対して信頼度が高い顧客)に高額割引の案内をしたのですが、反応がさっぱり得られませんでした。あとから顧客にリサーチしてみると「このショップが好きだから、こんな安い値段で買ってお店に損はさせられない」という意見をいただき、目からウロコがこぼれました。――過去に実施したDMでの成功例や特殊な例はありますか?野口氏:付近に大型ショッピングモールができるという、商店街のとあるお店のDMを担当する機会がありました。それまでそのお店が発行していたDMは、「いかに安い価格であるのか」というのを強調したものばかり。価格勝負だと大型ショッピングモールと体力勝負となりジリ貧は見えています。そこで宛名面は経営者の熱い思いを盛り込んだ挨拶のみ、裏面はスタッフの集合写真とお客様へのコメントというDMにしました。経営者は半信半疑のようでしたが、結果はキャンペーン初日からレジに長蛇の列ができるほど効果がありました。――年賀DMなど特定の時期に配布するDMのメリットはありますか?野口氏:消費者が嫌みなく受け取るDMは3種類しかありません。「年賀状」「暑中見舞い」「バースデーカード」です。これらはすでに日本人の文化として根付いている“ご挨拶”です。企業やショップが顧客との関係性を深める意味で、これらを活用しない手はないと思います。
2014年09月30日ジャストシステムは9月25日、「リターゲティング広告に関する調査」を実施し、その結果を発表した。調査は、セルフ型アンケートサービス「Fastask(ファストアスク)」による事前調査で「平均して1日に11サイト以上WEBサイトを閲覧している」と回答した10代~60代の男女1,255名を対象に実施した。直近3か月間で、自分の趣味や嗜好に合う商品・サービスの広告表示が頻繁に表示されたとき、どのような行動をとったかを聞いたところ、17.3%が「広告商品を購入、または申し込みをした」経験があると回答した。また、56.5%がその広告を「クリックをした」経験があると答えている。さまざまなサイトを訪れているのに、表示される広告がいつも同じ広告だった場合、「その広告が気になり始める」かについては、7.7%が「あてはまる」、27.3%が「ややあてはまる」と回答。3人に1人は、頻繁に同じ広告が表示されると、その広告を意識し始めることがわかった。一方、「しつこいと感じる」かについては36.8%が「あてはまる」、36.2%が「ややあてはまる」、「その広告商品のイメージが悪くなる」については17.9%が「あてはまる」、26.7%が「ややあてはまる」と回答しており、リターゲティング広告の利用には工夫が必要であるとしている。リターゲティング広告の仕組みを理解したうえで、リターゲティング広告の印象を質問したところ、「自分にとって無意味な広告が表示されるより良い」について、9.2%が「あてはまる」、36.3%が「ややあてはまる」と回答し、約半数が「自分に関係ない広告表示より良い」と思っていることが分かった。「情報が漏れているように感じて嫌な気持ちになる」について「あてはまる」は27.5%、「ややあてはまる」人は35.3%と、否定的な印象を持つ人も多いことがわかった。ジャストシステムは、集計データをまとめた全18ページの調査結果レポートを「Fastask」の実例レポートページで配布している。
2014年09月29日女優ステイシー・マーティンが、今秋日本公開の映画『ニンフォマニアック(NYMPH()MANIAC)』の出演やミュウミュウ(miu miu)の広告キャンペーンのモデル起用で注目を集めている。『ニンフォマニアック』は、『奇跡の海』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『ドッグヴィル』など、暗く悪夢のような作品を発表してきた、ラース・フォン・トリアー(Lars von Trier)監督の最新作。「女性のセクシュアリティー」をテーマに、自らをニンフォマニアック(=色情狂)と自覚するヒロインの半生をポエティックかつユーモラスに八つのチャプター、Vol.1・117分、Vol.2・123分の長きに渡り、主人公のジョーによる回想録形式で描き出す。本作のVol.1でジョーの若かりし頃を演じるステイシー・マーティンがミュウミュウ14-15AWの広告キャンペーンにも抜擢されたのは、本作で高い評価を得たことが飛躍のきっかけとなっており、業界内外で注目度はさらに急上昇しているという。ステイシー・マーティンは色情狂という難しい役を堂々と演じ人々を魅了し、高い評価を得ている。1991年にパリで生まれた彼女は、本作でデンマーク映画批評家協会賞の主演女優賞にノミネートされたほか、今後はイギリスの俊英ベン・ウィートリによるSFアクション『High-Rise』やイタリアのマッテオ・ガローネ監督による歴史ファンタジー『Il racconto dei racconti』などへの出演を控えており、女優としてのキャリアを猛進している。『ニンフォマニアック Vol.1』は10月11日(土)、『ニンフォマニアック Vol.2』は11月1日(土)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町・渋谷ほか全国順次公開。
2014年08月29日戦前のイラスト広告を写真へ資生堂ギャラリー(東京都中央区)で昨年永眠した中村誠氏の回顧展「中村誠の資生堂 美人を創る」が開催される。中村誠氏は資生堂の広告を数多く手がけてきたグラフィックデザイナーでアートディレクター。1949年に資生堂に入社してから戦前の資生堂のイラスト広告を写真広告へ転換させた人物として知られている。ただ単にイラストから写真へ変えただけでなく、その仕事内容は実に繊細なもの。中村氏は生前「計数に表現することのできない表情とか、雰囲気、空気感を大切にしてきた」と語っていた。資生堂が確立していた独自のイラスト広告の伝統を受け継ぎながら、製版の工夫、大胆なトリミングといった手法により広告を進化させていった。(画像はプレスリリースより)「一業、一社、一生、一広告」中村氏が築いたスタイルは他の人ではできなかったということは、こんなエピソードからうかがえる。「一業、一社、一生、一広告」、これは中村氏が企業デザイナーとして掲げていたモットー。「企業のアイデンティティーをビジュアライズするのがアートディレクターの仕事」と語っており、生涯、企業イメージの創出に力を注いだ。そんな実直な意識のもと生み出された広告だからこそ、見る人に深い印象を与えるものになったのだろう。中村氏の広告は国内だけでなく海外でも賞を得るなど世界的に高く評価されている。回顧展は2014年6月3日(火)~6月29日(日)11:00-19:00 (日曜のみ11:00-18:00) 開催される。【参考】・株式会社資生堂 プレスリリース(PRTIME)
2014年05月30日「広告代理店の営業マン」と聞いて浮かぶ「こんなかんじ」って、ありますよね。イケメンも多そうで、きっと付き合ったら楽しいはず!でも実際のところはどうなんでしょうか。広告マンと付き合いのある方にその特徴を聞きましたので、ご紹介します。■1.テンションの高い体育会系「合コンしたときは、想像していた“広告マン”そのものだったので驚きました(笑)テンション高くて面白いけど、先輩の言うことは絶対で、後輩はネタに徹するみたいな。その場は楽しいけど、また連絡取りたいかというと・・・。」(21歳/大学生)「仕事で徹夜も珍しくないけど、職場では基本的にいつでもテンション高い。でも彼女の前では割と低い。」(24歳/デザイナー)現実も、世間で思われている「広告マン」のイメージそのままなようですね。いつでもテンション高くいられるというのはさすがですが、その分彼女と居る時は落ち着いてしまうようですよ。完全にオンオフを切り替えるタイプが多いのかも。■2.自信があり俺様な言動「友人の広告マンは自信満々な俺様タイプ。草食系とは真逆だけど、やっぱり肉食系がモテるのは今も昔も変わらない。結婚もせずに色んな子と遊んでますよ」(32歳/編集)「『その根拠はどこから来るんだ』と突っ込みたくなるほどの自信家だけど、そこまでだといっそ清々しいので私は好きです、広告マン」(28歳/メーカー)俺様系は昔から根強い人気ですが、時代の変化からか、昔より減ってきているタイプですよね。その点、広告マンは俺様系の宝庫!突っ込みたくなるほどのステレオタイプな俺様男子が今でもいるようですよ。■3.付き合い始めだけはサプライズ演出をがんばってくれる「広告マンと付き合いましたが、初年度だけはサプライズを色々としてくれてとても楽しかったです!まぁ、初年度だけでしたけど。そのあとはむしろおざなりにされましたけど・・・。」(22歳/大学生)「見栄っ張りなので、誕生日やクリスマスは絶対に喜ぶ高価なものをプレゼントしてくれますよ。ちゃんと演出してくれるので、自分が二番目の女だと知った時の衝撃。」(25歳/金融)さすが広告マン。サプライズしてくれたり演出に凝ってくれたりするのは、女の子にとってとても嬉しいことですよね。しかしそれが愛情の大きさと比例してるのかと言うと、そうでもないのかもしれません・・・。プレゼントで愛を計ってはいけないということでしょうか。■4.簡単に浮気する「まず仕事に行く先々に美女がいるので、浮気率は異常に高い。」(29歳/デザイン事務所)「浮気?どこからが浮気なの?という台詞が似合うのが広告マン」(28歳/広告代理店)出会いが豊富で、かつ美女との遭遇率が異常に高いのがこの業界。加えてイケメンでノリがいい広告マンが多いとなれば、それは浮気率が高くなるのも納得ですよね・・・。本気で付き合っていたつもりなのは自分だけ・・・とならないように気をつけましょう。■5.割とノリで結婚してくれる(そして離婚率高い)「友達は広告マンと短期間の付き合いで結婚しましたけど、そういうノリの時だったようで・・・3年後にあっさり離婚しました」(31歳/メーカー)「ノリが軽いから、結婚も深く考えずにノリでしてくれますよ。まぁだからこその離婚率の高さですけど・・・他業界よりダントツで高いのでは」(33歳/広告代理店)憧れの広告マンは意外と結婚してくれやすい!?でもその後離婚したら、意味がないですもんね・・・。プロポーズされたからと言って浮足立たずに、ノリだけの男じゃないか、しっかり見極めるのが大事かもしれませんよ。■おわりにいかがでしたでしょうか?付き合うだけなら、きっと楽しくていい気分にさせてくれる、素敵な彼氏になりそうな広告マン。もちろん個人によりますが、モテる男と付き合う上での弊害も十分にありそうですね。どうぞお気を付けください!(福井優/ハウコレ)
2014年03月06日「プラダ(PRADA)」が14SSメンズの広告ビジュアルを発表した。フォトグラファーに初めてアニー・リーボヴィッツ(Annie Leibovitz)を起用。アメリカの若手俳優、デイン・デハーン(Dane DeHaan)がモデルを務めた。カルト映画『クロニクル』やテレビドラマ「イン・トリートメント」などに出演し、『アメイジング・スパイダーマン 2』が次回作に控えるデハーンの着用アイテムは、エレガントなスーツジャケットとフローラルプリントのシャツ。大勢のモデルが登場するウィメンズのビジュアルとは対照的に、リーボヴィッツの作品はシンプルなポートレート。撮影は、アースカラーの壁と古い板張りの床が印象的なポートレートスタジオで行われた。同所はリーボヴィッツが様々なセレブリティを撮影した場所でもある。本ビジュアルのメイキング映像は同ブランド公式サイトで公開している。
2014年01月10日(ジェニファー・ローレンスのTwitterより)一流の「Miss Dior」2013-2014秋冬の広告キャンペーンモデルに選ばれた「ジェニファー・ローレンス」!有名なジェニファー・ローレンスは、「Miss Dior」(ミス・ディオール)の2013-2014秋冬の広告キャンペーンのモデルとして採用された。Miss Diorのイメージに適していたことが採用の理由だ。写真家のダン・ジャクソンが撮影を担当。そしてジェニファー・ローレンスは、肩に掛けたピンクやレッドのセンスのよい、上品なデザインのバッグと一緒に、カシミアのシックなグレーのコートで、細やかな女性らしさを表現している。ジェニファー・ローレンス1990年アメリカ生まれ。女優。17歳で「あの日、欲望の大地で」に出演。「新人俳優賞」を「第65回ヴェネツィア国際映画祭」で獲得した。2010年に、(映画)「ウィンターズ・ボーン」で主演を務めた時、高い評価を得て「アカデミー主演女優賞」を含め、そのほかたくさんの映画賞にノミネートされた。2012年には「世界にひとつのプレイブック」や「ハンガー・ゲーム」で主演。「第85回アカデミー賞主演女優賞」を「世界にひとつのプレイブック」で獲得した。世界的に有名で、映画やテレビなどで活躍している、今後を期待されている若手女優だ。【参考】▼ジェニファー・ローレンスのTwitter▼Miss Dior人は弱い生き物だと知った人から幸せになれる!「強くない私たち」が幸せを掴むうまい方法とは?(10月15日)タイムリーな美容情報満載!「美容最新ニュース」FacebookページOPEN!(10月2日)30代女性に向けたブログメディア、「ANGIE」が登場。仕事や恋愛で悩みが多いこの世代に、楽しく生きるためのヒントを提案。(7月29日)
2013年10月19日