星空を蹴散らして~太陽神アポロンモチーフのネイルアートこの夏ファッション界も一押しのカラー、“アビス”。深海のような深いブルーのことです。このアビスを使うと、何とも幻想的な夜空や、神々しいイメージが作れます。クールでありながらロマンティックなカラーだとも思っています。このアビスカラーの神秘さを生かして、今回のネイルアートは、思いっきりアーティスティックに作ってみました。(作品にはジュエリージェルのベース、トップ、カラー、ランタナ、メタリックジェルを使用。)満天の星空を太陽神アポロンが蹴散らして、朝を引き連れてきました。星の女神もきらめきながら、夜に消えていきます。夜空のカラーをメタリックジェルで表し、ツヤのある濃紺を実現しました。ポイントで使った大小のスターのホログラムがいい仕事をしてくれます。ロックンロール・スターダスト~ロックなギャラクシーネイルここ数年、人気が冷めないギャラクシーネイル。濃紺のメタリックジェルに、ライトブルーのメタリックジェルを滲ませれば、テクニック要らずでギャラクシーネイルのベースに☆永遠のロックスター 故デヴィッド・ボウイに愛を込めて。私にとって生まれて初めてのロックは彼のグラムロックでした。アートな叔母の受け売りで聞いた、彼の5作目のアルバム『ジギー・スターダスト』。衝撃的に妖艶でギラギラロックのインパクトは、今も私のアーティスト心を掻き立てます。R.I.P.!凍り付いたローズ~ツンとすました氷のネイルアートメタリックジェルの輝きはとても美しい。しかしながらプロでなければ、扱いが非常に難しいものです。簡単にメタリック感を楽しみたい人には、ジュエリージェルのランタナがおすすめ!ラメでもパールでもない、ツブ感のあるメタリックは独特の美しさ。簡単に塗れて、グラデーションも思いのまま!セルフネイラーさんも笑顔になってしまうはずです。ランタナのブラックとブルーで作られたグラデーションは、なんともシャープな冷たさです。ローズは角ばって表現して。表面にはグラスグレイン(ガラスを砕いた粒)を付けて、まるで凍ったような質感に仕上げます。夏にこれでもかと、“ツン”なネイルアート! ペディキュアにもおすすめです。あなたの夏ネイルをハイセンスに彩りたい! 手元だとちょっと難しいデザインも、ペディキュアなら明日からOKなのでは?ネイル大好きさんにとって、一番楽しい季節になりました。今日のあなたも、綺麗ですよ~!ネイルアーティスト/田邉 薫(mini-ka SURGA)
2017年06月24日「東京 アート アンティーク 2017」が2017年4月14日(金)と15日(土)に東京の京橋・日本橋エリアで開催される。「東京 アート アンティーク」とは京橋・日本橋エリアは、終戦直後から約150の多岐にわたる専門店が集積する個性豊かなアート密集地。江戸・東京の歴史が息づくその街で、古美術品、骨董、書画、絵画、工芸など古今の芸術に触れられるアートイベントが「東京 アート アンティーク」だ。2日間の会期中は、各箇所で企画展、ギャラリートークなどが行われる。各箇所で開催されるさまざまな企画展エリア内、各箇所で行われる企画展はあらゆるジャンルが集う。また、期間外でも継続して開催されている展覧会も多い。自分が行きたいものは、事前にチェックをしていくことをお勧めする。丸善 日本橋店では、「新版画の美・没後60年―川瀬巴水木版画展」が開催される。郷愁の日本風景を描いた最後の浮世絵師・川瀬巴水の作品の中から厳選された30点余りの初期摺り版画と、在庫僅少となった平成の後摺り版画を展示即売する。また、京橋の翠波画廊では「ギィ・デサップ絵画展」を開催。“現代の印象派”と呼ばれ世界中で多くのファンを獲得している画家ギィ・デサップの情感あふれる風景画を展示する。「SM という猫」という印象的な名前の展覧会は京橋のGallery Seekで。アンディー・ウォーホールの名作「サムという名の猫」にちなんで、SMサイズの猫に限定した約20名の作家による猫作品展だ。そのほか、陶芸展では「樂歴代名碗展」や「モノクロ-ムの世界」など幅広い作品に出会うことが出来る。気軽に参加できるアートチャリティー入札会美術品のオークションや入札会というと、一般にはなかなか参加できないイメージがあるが、「東京 アート アンティーク」では、より来場者の楽しみ方を増やしたいという思いから気軽に参加できる入札会を企画。3月中旬より、ホームページで入札作品を閲覧、開催期間中にはさらに作品をじっくり吟味できる。ほしいものが決まったら、あとは入札用紙に落札希望金額を記入して入札箱へ投入し、落札結果を待つだけ。なお、落札金額の一部は慈善団体へ寄付される。周辺美術館の展覧会もあわせて行ってみよう小さな専門店や古美術だけでなく、この機会に美術館に合わせていってみてはいかがだろうか。現在、三井記念美術館では特別展創建1250年記念「奈良 西大寺展叡尊と一門の名宝」、三菱一号館美術館では「オルセーのナビ派展:美の預言者たち ―ささやきとざわめき」などが開催されている。【開催概要】「東京 アート アンティーク 2017」会期:2017年4月14日(金)・15日(土)営業時間:各店舗の営業時間に準ずる※入場・イベント参加費無料公式ホームページ:■オークションについて入札開始:2017年4月14日(金)※店舗により会期以前より入札を受け付ける場合あり。入札締切:2017年4月15日(土)※店舗により16 日(日)まで入札を受け付ける場合あり。・参加方法3月中旬より、ホームページで入札作品の写真を閲覧可能。※全ての作品が掲示されるわけではない。※ホームページからの入札は行っていない。東京アートアンティーク期間中に来店し、希望商品の入札用紙に落札希望金額を記入して入札箱へ投入。落札結果はイベント期間終了後、店舗より直接落札者の連絡先へ発表。寄付先例:社会福祉法人 東京都共同募金会、公益財団法人 日本生態系協会など
2017年03月18日深海生物を紹介するイベント「ゾクゾク深海生物」が、2017年1月27日(金)から3月5日(日)まで東京・池袋のサンシャイン水族館にて開催される。サンシャイン水族館は、毎年冬にしか行えない深海生物の採集を今年も実施。実際に採集した生物たちを展示する「深海で採集してきた生き物からゾクゾク展示します」水槽をはじめ、「冷たい海」水槽や「生き物たちの不思議」水槽の一部で深海生物の姿を紹介する。ダイオウグソクムシやメンダコを展示、実際に触れるコーナーも展示されるのは、深海生物の中でも有名な“ダイオウグソクムシ”や、同じく深海の代表的存在の“メンダコ”、魚なのに泳ぎが不得意な“ミドリフサアンコウ”、すべての足にハサミがついた不思議なエビ“センジュエビ”などだ。デリケートで飼育の難しい生物が集まる貴重な機会となる。展示に加えて、深海生物に触れる「深海生物ゾクゾクタッチ」や、彼らが暮らす深海の水圧を再現する、水圧実験装置でミニカップラーメンを使用した「水圧実験」といった体験型企画も用意される。深海生物を模した限定ケーキやグッズも登場深海生物を鑑賞したあとは、サンシャイン水族館内のカフェ「カナロア カフェ」にて、グソクムシを模した「グソクムシケーキ」や、深海生物を具汁にした「深海汁」といった限定メニューを楽しめる。さらに、館内のショップ「アクアポケット」では深海生物のぬいぐるみなどのグッズが販売され、サンシャイン水族館全体で深海の不思議な魅力を知ることができる。概要サンシャイン水族館「ゾクゾク深海生物」期間:2017年1月27日(金)~3月5日(日)場所:サンシャイン水族館住所:東京都豊島区東池袋 3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上開館時間:10:00~18:00(11月~3月) ※最終入場は終了 1 時間前入場料金:高校生以上 2,000円、小・中学生 1,000円、4歳以上 700円、シニア 1,700円■展示予定生物ダイオウグソクムシ、メンダコ、ミドリフサアンコウ、オオコシオリエビ、アカザエビ、トックリウミグモ、センジュエビ※採集状況や生物の状態により展示内容は変更になる。■体験イベント・深海生物ゾクゾクタッチ時間:各日13:30~、14:30~料金:300円(各回定員20名) ※別途水族館入場料が必要。受付場所:サンシャイン水族館年間パスポート受付カウンター・水圧実験時間:各日15:45~場所:サンシャイン水族館館内1階クラゲトンネル水槽前■カナロア カフェ・グソクムシケーキ 600円・深海汁 300円 ※1月28日(土)・29日(日)、2月11日(土)・12日(日)、3月4日(土)・5日(日)の計6日間のみ、各日限定50食。【問い合わせ先】サンシャイン水族館TEL:03-3989-3466
2017年01月28日池袋にユニークなホステル「SAMURAIS HOSTEL ikebukuro」がオープンしました。“サムライ・ニンジャ×アート”をコンセプトに、壁画アートやコンセプト付き個室、甲冑を着用しての記念撮影、共有スペースを使った様々なイベントなど、宿泊だけではないエンターテイメント型の宿泊施設となっています。コンセプトは「サムライ・ニンジャ × アート」「SAMURAIS HOSTEL ikebukuro」は、全22ベッドを要するコンセプトホステルです。料金は部屋によっては分かれており、一人一泊¥3,000〜¥6,000ほど。時季により異なるので、詳しくは公式サイトをチェックしましょう。4Fは、ファミリーやグループ向けの完全個室。コンセプトは、戦国時代の「城」がテーマです。現在は改装中で、12月中にオープン予定となっています。3Fはドミトリールーム。ベッドはボックス型になっており、周りを気にせず安心して過ごすことができます。2Fはコンセプト別の個室(2名まで)になっており、それぞれ「ニンジャ」、「富士」、「松」とコンセプトが異なり、すべてオリジナルのデザインとなっています。1Fのフロントには、本物の甲冑が備え付けてあり、希望者は着用が可能(有料)。ホステル内で記念撮影をし、写真の持ち帰りができます。戦国武将のフィギュアも販売もされているので、お土産にもぴったりです。地下には共有スペースがあり、旅人同士のコミュニケーションスペースにもなっています。壁のアートはすべて美大生の作品。部屋のひとつひとつにコンセプトが設けられているので、ひとつの作品としても楽しめます。日本の魅力を表現したアートを堪能しましょう。オープニングキャンペーンでお得に泊まれる「SAMURAIS HOSTEL ikebukuro」は、現在オープンを記念して、12月21日(水)までお得に泊まれるキャンペーンが実施中されています。詳しくは公式サイトをチェックしましょう。booking.com: 【オープン情報】SAMURAIS HOSTEL ikebukuro住所:東京都豊島区池袋 3-52-12電話番号:03-5904-8384URL:(準備中)Facebook :
2016年12月11日ディオール(Dior)から、ディオールのクリエイションを“色”という切り口でまとめたアートブック『アート オブ カラー(原題:Dior, The Art of Color)』が発売。同書籍の出版を記念したイベントが10月25日、ニューヨークで開催された。同書籍は、12色のキーシェードからインスピレーションを得て創り上げた著名なアーティストやクリエイター達の作品を華麗な写真を通して表現し、「カラー」への情熱を閉じ込めたアートブック。執筆者はジェリー・スタフォードで、アートディレクターはマーク・アソコリが担当した。ピーター・フィリップスやディオールで最初にアーティスティックイメージディレクターを務めたセルジュ・ルタンスらが、様々なカラーを通してクリエイティブの過程について語り、彼らの作品や言葉でディオール ビューティーの歴史を紐解く一冊となっている。10月25日にはニューヨークで、出版を祝したイベントが開催。会場には、ディオールのメイクアップクリエイティブ&イメージディレクターを務めるピーター・フィリップスや、アメリカのファッションブランドであるヴィクトリアズ・シークレット(Victoria's Secret)の新エンジェルにも選ばれ、ディオールのメイクアップアンバサダーも務めるベラ・ハディッド、フォトグラファーのリチャード・バーブリッジを始めとする300人以上のゲストが集結し、色鮮やかな世界観を堪能した。【書籍情報】『アート オブ カラー』(原題:『Dior, The Art of Color』)出版社:リッツォーリ社発刊:2016年10月価格:アメリカ価格115ドル、日本での価格は書店により異なる動画引用元: (ディオールオフィシャルYoutube: )
2016年11月06日アート・ビオトープ那須にある、ガラススタジオ&陶芸スタジオ「アート・ビオトープ那須」には、アート体験から本格的な創作活動までできるガラススタジオと陶芸スタジオを備えていて、初心者でも自分だけの作品にトライすることができます。(いずれも有料)陶芸スタジオでは、手びねりの陶芸作品を作ったり、コップやお茶碗への絵付け、ブローチやペンダントなどのパーツに釉薬をのせて焼く七宝焼の体験ができます。七宝焼の釉薬は、ガラスの粉と水を混ぜたもの。とてもきれいな色合いで、混ぜることもできます。釉薬をつけて、1時間後には焼き上がってきます。手作りグラスが翌日にはオリジナルのお土産にガラス工房には、約1,200℃の溶解炉と、ガラスを温めるのに使う約1,170℃のグローリーホールがあって熱気に包まれる。まずは作りたいガラス作品の形や色を見本の中から選びます。グラスを作ることに決定。しかし出来てみるまでどんな風になって出て来るのは分かりません。溶けたガラスに色付けして、ガラスを吹くこと数回。徐々にグラスの形になっていきます。板で押さえて底を作ったら、ガラスに小さな穴を開けて、吹きざおをトンと叩くとグラスが切り離されるので、後はゆっくり冷えるのを一晩待つばかり。翌朝、袋に入って手渡される作品に、もうワクワクドキドキです。取材・文/小野アムスデン道子店舗情報店名:アート・ビオトープ那須TEL・予約:0287-78-7833住所:栃木県那須郡那須町高久乙
2016年09月11日緑と清らかなせせらぎ、自然の中でアート体験JR那須塩原駅から無料送迎バスで30分ほど。緑深い那須高原、横沢エリアにある「アート・ビオトープ」は、自然の中でアートが息づく空間です。世界各地から招聘されたアーティストが長期滞在して創造に励むこともある宿泊施設は、余計なものはないシンプルさが快適。アート作品が置かれた中庭には、日陰を作るパラソルとチェア、時にはマルシェも開かれるアーティスティックな白い屋台があって、憩いの場になっています。「アート・ビオトープ」の宿泊は、ヘルシーな朝ごはん付き。煎ったナッツなどをミックスした自家製グラノーラ、地元で評判のベーカリーのパン、新鮮なオーガニックな地野菜など。気持ちよく朝のスタートがきれそう。隣接する二期俱楽部のNIKI CLUB&SPAが利用できるのも大きな魅力「アート・ビオトープ」には、アート体験から本格的な創作活動までできるガラススタジオと陶芸スタジオがあって、吹きガラス体験やとんぼ玉作り、絵付けや七宝焼を体験することができます。広大な二期の森の中を専任の「森のコンシェルジュ」に案内してもらっての散策、サイクリングのほかそば打ちなどのアクティビティも。そして、隣接のブティックリゾート「二期俱楽部」の東館、温泉があるNIKI CLUB&SPAを利用することが出来るのも嬉しい。素敵な高原の休日も楽しめます。取材・文/小野アムスデン道子店舗情報店名:アート・ビオトープ那須TEL・予約:0287-78-7833住所:栃木県那須郡那須町高久乙
2016年09月09日海洋研究開発機構(JAMSTEC)は2月24日、2013年に行われた有人潜水調査船「しんかい6500」世界周航研究航海において、大西洋の深海海底で鯨骨生物群集を発見したことを発表した。これまでに発見されている鯨骨生物群集のなかでは世界最深となる。同成果は、JAMSTEC 東日本海洋生態系変動解析プロジェクトチーム 北里洋 プロジェクト長および海洋生物多様性研究分野 藤原義弘 分野長代理、サンパウロ大学 海洋研究所、バレ・ド・イタジャイ大学、日本大学 生物資源科学部、フルミネンセ連邦大学の研究者らの研究グループによるもので、2月24日付けの英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。海の生態系には、太陽エネルギーによる光合成を通じて生産される有機物に依存して暮らす「光合成生態系」と、硫化水素やメタン、水素など、地球内部から噴出する化学物質をエネルギー源として有機物をつくる化学合成微生物が生産者として働く「化学合成生態系」が存在する。化学合成生態系は、光の届かない深海の熱水域や湧水域に形成されており、そこに生息する多くの動物は、化学合成細菌を体の中や外に共生させ、細菌が生産した有機物を利用している。化学合成生態系と同様な生態系として、クジラ、イルカなどの大型海生哺乳類の遺骸に形成される「鯨骨生物群集」が知られている。クジラなどの海生哺乳類は、死後に深海に沈降した遺骸が分解されることで硫化水素を発生するようになるため、硫化水素を餌とする化学合成生態系を構成する生物が好んで住み付くようになるというわけだ。同研究グループは2013年4月24日、ブラジル沖サンパウロ海嶺で行われた「しんかい6500」の潜航調査において、世界最深となる水深4204mの海底から鯨骨生物群集を発見した。自然死による鯨骨生物群集としては世界で8例目となる。北里氏および藤原氏によると、今回の発見は「まったくの偶然」であるという。同生物群集を分析した結果、発見された鯨骨は死後5~10年ほど経過したクロミンククジラのものであることが確認されており、その骨からは、大型底生生物であるゴカイの仲間28種、コシオリエビ数種、ルビスピラ属など巻貝2種、ホネクイハナムシの1種など、多様な生物が少なくとも41種発見されている。形態レベルの検討ではこれらのほとんどが新種である可能性が高く、これらのうち巻貝のルビスピラ属やホネクイハナムシなどいくつかのグループについては、遺伝子レベルの検討の結果においても新種であることが判明している。一方で、これらの構成種を属レベルで見ると、北東太平洋カリフォルニア沖でこれまでに見つかっている鯨骨生物群集や熱水/湧水生物群集の構成種と類似しており、同じ系統群に所属していることがわかった。これは1989年にハワイ大学 クレイグ・スミス博士が提唱した、鯨骨生物群集が熱水噴出孔/湧水生物群集の間をつなぐ飛び石の役割を果たしているという「飛び石仮説」が全球的な広がりを持つことを支持する結果となっている。同研究グループでは今後、実験的にクジラの遺骸をさまざまな海域に設置し、クジラの遺骸が深海で分解されて化学合成生物群集の飛び石となるまでの成立過程とその過程で存在する生物の全球的な類似性の検討を行っていくとしている。
2016年02月25日ビートたけしのアート作品の展覧会ビートたけしの「 アートたけし展」が16年2月25日から16年3月7日まで、松屋銀座にて開催される。ビートたけしにとって「絵を描くこと」は、唯一の無心で没頭できる最高の遊びだという。同展は「オイラの絵とか並べて展示してみたら、見て喜んでもらえたりするかなぁ?」というビートたけし自身の発案によって開催が決まった。会場全体にビートたけしならではのエッセンスをちりばめ、カオスのなかにも独特のウィットに富む雰囲気があふれる展示空間を演出し、ビートたけしの脳内に花火のように鮮やかにひらめいた素材、色彩豊かな景色の数々がのぞき込める展示となる予定だ。出展作品は、版画・絵画・半立体作品など約100点で、そのほとんどが初公開のもの。四角い絵を並べるだけにはとどまらず、「四角い平面」をビートたけしがどのように展示するのかも見どころのひとつとなっている。【イベント情報】「 アートたけし展」会場:松屋銀座8階イベントスクエア住所:東京都中央区銀座3-6-1会期:16年2月25日~3月7日時間:10:00~20:00(入場は閉場の30分前まで。最終日は17時閉場。)料金:大人1,000円(700円)、高大生700円(500円)、中学生500円(400円)、小学生300円※()内は前売料金、2月24日まで販売。発売日、発売場所未定
2015年12月26日「二次元コスパ」ブランドより、『艦隊これくしょん -艦これ-』の新グッズとして、「深海棲姫」のフルグラフィックパーカーや「戦艦レ級」のネックフード、「榛名改二」のリバーシブルメッセンジャーバッグなどが登場する。★限定★深海棲姫フルグラフィックパーカー提督の脅威となる"深海棲姫"たちをプリントしたフルグラフィックパーカー。"北方棲姫"、"駆逐棲姫"、"空母棲姫"、"港湾棲姫"、"戦艦棲姫"、"飛行場姫"、"防空棲姫"の7隻がプリントされており、フード裏にまで真っ赤に彩られた深海棲姫たちが提督の逃げ道を塞ぐ。なお、こちらの商品は「イベント&予約分限定商品」。『コミックマーケット89』二次元コスパブース(No.412)販売分および、予約分のみの販売となる。価格は13,800円(税別)。★限定★戦艦レ級ネックフード深海棲艦「戦艦レ級」をイメージした、ネックフード。フードの内側はボア素材で暖かく、ネック部は戦艦レ級の特徴的なラインが再現されている。こちらの商品は「2015年生産分200個限定」商品です、「コミックマーケット89販売分」と「通信販売 予約分」に分けて販売される。■榛名改二 リバーシブルメッセンジャーバッグ2パターンのデザインが楽しめる「榛名改二」のメッセンジャーバッグ。「榛名改二」がフルカラーでプリントされた表面と、カレッジテイストなデザインの裏面は、フラップをはずしてマジックテープで付け替えるだけで、その日の気分や用途に合わせて簡単に付け替えることができる。発売は2016年4月上旬の予定で、価格は6,400円(税別)。なお、こちらの商品は2015年12月29日(火)~31日(木)に東京ビッグサイトで開催される『コミックマーケット89』二次元コスパブース(No.412)にて先行販売予定となっている。各商品の詳細および限定販売・先行販売に関しては二次元コスパの「コミックマーケット89」グッズ販売情報ページをチェックしてほしい。(C)2015 DMM.com POWERCHORD STUDIO / C2 / KADOKAWA All Rights Reserved.
2015年12月16日「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - しんかい6500パイロットに聞いてみた」はコチラ「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - 日本人映像監督初! 山本氏の深海体験」はコチラ前回は全面ガラス球で、超深海に1~2日滞在可能、最大6人が乗船できる有人深海調査船「しんかい12000」構想についてお聞きした。詳細を聞けば聞くほど実現が楽しみになる。いつごろの実現を目指しているのか、課題は何か、磯崎芳男 JAMSTEC海洋工学センター長に迫る。○国のプロジェクトとして議論がスタート―現在はどういう段階でしょうか?磯崎:我々JAMSTECだけでなく、国のプロジェクトとして扱ってほしいといろいろなところでお話ししてきました。「しんかい12000」という名前を広め、世論を喚起したかったのです。そのような活動の中で日本学術会議の速やかに実現するべき「重点大型研究計画」(2014年3月公表)に応募して、27件の中に選んでいただきました。そしてこの7月に開催された文部科学省・海洋開発分科会で「次世代深海探査システム委員会」が設置されることになりました。―それは素晴らしい! 会合はいつ開かれるのですか?磯崎:第一回が近いうちに開かれるようです。会議では無人探査も含めた深海探査システムとして何が必要か、ということを学識経験者も含めて議論されるようです。―今までは議論の俎上にあがっていなかった「しんかい12000」について、国の問題としての議論がようやく始まるわけですね。大きなステップアップですね磯崎: はい。有人無人も当然議論されると思いますが、次世代に何が必要かという議論が始まる第一歩だと思っています。―ちなみにもし「しんかい12000」を建造した場合、予算規模はどのくらいですか?磯崎:学術会議の検討では、トータルでざっと約500億円と想定しています。300億円が「しんかい12000」で、200億円が母船です。ちなみに「しんかい6500」は125億円、支援母船よこすかが75億円。トータルで200億円です。―日本の国際宇宙ステーションに対する年間予算が300数十億円ですから、それと比較すると2年分弱ですね磯崎:そうですね。私たちも費用対効果の意識をもって、6Kと比べて長い時間、多くの目で見れば新しいものを発見するチャンスが増えると伝えていきたいと思っています。○技術的課題はガラス球―技術的な課題として、気になるのはフルビジョンのガラス球ですが磯崎:ガラスは非常に強い材料です。東京タワーの展望台の床にガラスがありますよね。あそこは誰も立ち入りを制限していません。飛び跳ねても大丈夫なのです。上海のテレビ塔の床にはガラスがいっぱい広がっています。本当はガラスは強いのです。何が問題かといえば、強いけれどパリンと一瞬で割れること。鉄は粘りがあるのですけどね。―東京の町工場が作った「江戸っ子一号」はガラスを使って水深7800mまで潜りましたね磯崎:そうですね。ただ「江戸っ子1号」は無人の探査機です。「しんかい12000」は人が乗りますから、万が一にも割れてはいけない。ガラスには高級時計のサファイアガラスなどいろいろな種類があります。きれいに磨けば強いのですが、傷があると弱くてパリッといってしまう。製造するときの傷がなく、磨いて表面の凹凸がないガラスがあれば、強いと思っています。世界では1000mぐらい潜れるアクリル製の潜水船があります。ダイオウイカのテレビ番組の撮影用に使われていた潜水船です。周囲が見えるのでレジャー用で使われていますね。JAMSTECの研究者も乗ったことがあって、「買ってくれ」と言われていますよ(笑)。―アクリルではダメなのですか?磯崎:無理ですね。水深1万mで強度を確保しようとすると、とてつもなく厚いものになってしまうのです。―水深12000メートルの水圧はどのくらいになりますか?磯崎:指の先に1.2トン、小型乗用車一台が乗るぐらいの圧力がかかります。でも見込みとしてはガラス球で行けると思っています。アメリカのガラス会社がガラスを作る装置、磨く装置を一生懸命作っています。―アメリカで作るのですか?磯崎:できれば日本でやりたい。ガラスだっていろいろなものがあるはずです。これから出てくるかもしれないし、現状はこうだからではなく、貪欲に探していきたい。次に起こる技術開発は何か、研究者だけでなく、技術者もこれから起こることにアンテナを高くして、嗅覚を研ぎ澄まし、「五感+アルファ」で探しにいきます。―今一番の課題はなんですか?磯崎:やはりガラス球です。トップに来るのは安全性。人が乗りますから。研究者がその場にいる感覚を得ることと安全性とのバランスをどうとるか。最初からあきらめるわけにはいかない。狙うのはあくまでフルビジョン、フルデプス。そこに挑戦する。でも安全性は譲れない。「ちょっと危ないけど、まぁいいや」は絶対にない。最後は石橋を叩いて渡ります。○超深海は謎だらけ - もっと深い場所があるかも!?―耐圧殻の大きさは変わりませんか?磯崎:だいたい同じです。期待しているのは中に載せるものをいかに減らせるか。たとえば酸素ボンベを外置きにしたり、コントロールボックスを電子パネルにして薄くすれば、中は相対的に広くなります。内径2mが1.9mになれば、強度(の設計)が楽になります。―浮力材を積んで浮かせるという6Kのシステムの考え方は変わりませんか?磯崎:基本的に同じです。ただガラスは軽いので、浮力材が少なくてすみます。浮力材が少なくてすめば全体がコンパクトになりますね。―地上との通信は変わりますか?磯崎:今は6Kから画像を10秒に一枚の割合で、音波を使って送っています。「しんかい12000」では1秒に1枚の画像送信を目指しています。音響通信の中の圧縮度を高める。光やレーザーは使えないし、音波のスピード自体はどうにもならないので詰め込むデータを多くする考え方です。―本当に興味深いプロジェクトです。目標としてはいつごろの実現を目指していますか?磯崎:もちろん国での議論を踏まえての話ですし、その上で予算が認められるということも必要になります。もし、「しんかい12000」を建造することになれば、10年規模のプロジェクトとなると考えています。5年ぐらいは技術開発、さらに製造して動かすのに5年くらいはかかるでしょう。―早く建造が決まるといいですね磯崎:もし建造するとなれば、早ければ早いほどいいですが、最初から300億円が必要ということではありません。最初に少しずつでもやれるところから技術開発を進めていって5年経って「これでいきます」と言えるようにしたい。まずは技術開発のために、ステップバイステップで始めさせてほしいとお願いしていきます。今も自分たちの予算で準備を少しずつ始めています。小さい窓を試作しようとか、どんなガラスがいいかとか。―しんかい12000で見えてくる超深海の世界を見るのが今から楽しみです磯崎:地球は生き物だと思うのです。我々が知っている世界はほんの一部です。まだ知らないポイントが存在するかもしれない。マリアナ海溝よりさらに深い場所だってあるかもしれないし、これから出来る可能性だってあります。―だから「しんかいは12000」と(マリアナ海溝の1万911mより)余裕を持たせているのですね。将来への贈り物だと磯崎:そうです。深く潜ることも大事ですが、海底に長くいる「時間軸」の考え方も必要です。研究者は潮汐の変化に合わせた生物の営みを見るために海底に6時間いたいと言います。現在の3時間では中途半端なのです。12時間あれば、満潮や干潮の時間サイクルに応じた変化が見られます。今は人間側の事情で潜航時間が決まっていますが、生物側の生活時間スケールに合わせて観察できることになります。私が子供の頃はSF「海底二万哩」のノーチラス号を「なんてすごい!」と憧れていましたが、今は現実が先を行っているのですよ。
2015年12月11日「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - しんかい6500パイロットに聞いてみた」はコチラ「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - 日本人映像監督初! 山本氏の深海体験」はコチラJAMSTECが約10年後の実現を目指す有人深海調査船「しんかい12000」構想。気になるのが「しんかい12000」とはいったいどのような船なのか、という点。現在の「しんかい6500」から何がどう進化し、何ができるのか。磯崎芳男JAMSTEC海洋工学センター長に詳しく聞いた。○全面ガラス窓で「フルビジョン」を―しんかい12000の特徴を聞かせてください磯崎:コンセプトは「フルデプス」、そして「フルビジョン」です。研究者が超深海に触れるような感覚をできるだけもたせることをキーにしています。現在の「しんかい6500(6K)」にある直径約12cmの小さい窓ではなくて、全面をガラス窓にしたい。―全面ガラスですか?磯崎:そうです。究極の「フルビジョン」です。―それは楽しみですね!磯崎:実は一度、6Kに乗せてもらったことがあるのです。「センター長を一度乗せろ」と(笑)。震災の後に乗りたかったのですが「センター長を乗せる暇はありません」と言われてね(笑)。実現したのは翌年の2012年4月です。そのときに何を感じたか。自分が想像していたより深海が豊かな世界であることです。相模湾初島南東沖1227mまで潜ったのですが、赤や紫のイソギンチャクなどがいてカラフルなのです。そのときに「外に出たい」と思いました。出たらそこはもっと素晴らしい世界だろうなと。だからできるだけ研究者にもそういう感覚を持ってもらえるようにしたいですね。―だから全面をガラスに?磯崎:はい。もうひとつは効率的に潜りたい。6Kは3人乗りで研究者は一人だけです。研究者が二人乗れるようにしようと現在計画していますが、潜航の約8時間の中で往復に5時間かかるので、研究に使えるのが約3時間。研究者一人の目は二つあるから「6時間アイ(Eye)」だと言っています。準備に膨大な時間と予算を投じて、6時間アイではもったいないねと。複数の研究者ができるだけ長い時間潜れるようにしたい。もし、24時間潜れれば、たとえ片道5時間(現在は2.5時間)かかるとしても往復10時間で残りは14時間あります。さらに研究者を複数潜れるようにするつもりです。たとえば二人とすると、14時間×4つの目で「56時間アイ」。二日間に1回の潜航とすると一日あたりは「28時間アイ」で、6Kの約5倍になります。だから6Kの5倍の予算を投じてもいいだろうと。そこまで費用はかかりませんけどね(笑)。―今の6Kは日帰りですが、超深海底に滞在するのですか?磯崎:海底に1~2日程度は滞在できるようにしたいです。そのために耐圧殻を二つ作り、進行方向の耐圧殻はガラス球で、後方はチタン合金の耐圧殻にしてパイロットが横になれるレストルーム兼用にするつもりです。簡易トイレも作ります。でも上のイラストをよく見てください。後方の耐圧殻に出窓がありますね。研究者は眠らずに深海の様子を観察し続けるでしょう。そこで耐圧殻から頭を半分出して、ぐるっとまわりが全部見られるように、半球型の窓を出しているのです。―国際宇宙ステーションの出窓「キューポラ」みたいですね。最大何人まで乗れますか?磯崎:最大6人乗りで、そのうち4人が研究者です。―イラストでは2人が椅子に座っていますね。6Kでは寝転んだ姿勢ですが磯崎:研究者も椅子に座らせる予定です。だから居住性はよいと思いますよ。内部も6Kは昔風に箱ものが多いです。6Kが開発されたのは1980年代、ブラウン管テレビの時代ですからね。でも今は有機ELの時代でタッチパネルが主流です。耐圧殻のガラス球に文字を映せばいいのです。―6Kはあえてアナログにしているのかと思いました磯崎:アナログにもよい面はあります。たとえば航空機のコックピットはどんなに発達してもアナログのメーターがあります。デジタル画面の数字を読むのではなく、針が上をさしているから正常だとか、ぱっと判断できるように。でもアナログ画面をガラス球に映せばいい。○母船からのクレーン方式も変わる!―フルデプス、フルビジョン、効率性アップ……楽しみです磯崎:母船も新しくするつもりです。今は支援母船「よこすか」の後ろからクレーンで下ろして着水させ、スイマーがケーブルを手ではずしています。そのスイマーたちの安全を確保するために天候の条件があるのです。「ちきゅう」(地球深部探査船)という船の内部を見たことはありますか?―はい、つい先日……磯崎:船の真中にムーンプールという開口部があって、そこから掘削しますよね。「しんかい12000」の母船も真中に開口部が欲しい。そこから「しんかい12000」を出し入れしたいのです。―そうすると、スイマーは必要なくなるんですか?磯崎:はい。揺れずに静かに海におろすことができます。現状はたとえばインド洋まで出かけて行ったのに、天候条件が悪くて「今日は潜れません」と潜航しないことがあります。安全第一とわかっていても研究者にしてみれば、せっかく得た機会だし、はるばるインド洋まで行って潜れなかったりすると、愚痴のひとつも言いたくなります。潜れる機会をいかに増やすかも効率化にとって大事です。―ムーンプールを作れば天候にはほとんど左右されなくなりますか?磯崎:船が留まれる限り大丈夫です。―それはよいですね。着水するまでの揺れも解消されそうです。ところでロボットアームは研究者が操作できるようにするのですか?磯崎:それは遠からずできると思います。日本はロボットアームの技術が発達しています。現在ロボットアームはコパイロットが操作していますが、研究者が自分で操作できるようにしたい。研究者が船内からグローブを装着して動かすと、関節の動きが船外のアームに伝わって動かすことができる。さらに圧力センサーや温度センサーなどをつけることで、アームがふれた対象物の温度や触覚などを研究者が指先に感じられるようにする。そんなに難しくないと思っています。海底から噴き出す熱水は200度や300度もあって火傷してしまうので、それは防いであげないといけないですけどね(笑)。―かなり最先端の技術ですね。今最先端の技術を盛り込もうとしているのですか?磯崎:もし「しんかい12000」ができるとすれば10年ぐらい先です。そのとき世の中はもっと先を行っているでしょう。今は夢かもしれませんが、絶対に世の中の技術は追いついてくる。逆に今ある技術でやったら10年先にはもう古びてしまいます。―さまざまな挑戦があり、開発段階自体もとても興味深いですね。磯崎さん自身の6K乗船経験が元になっているだけに、目指す船のカタチが明確ですね磯崎:深海に潜ったときの発光体が非常に印象深かったのです。深海に潜ったあとに水深500mぐらいまで戻ってくると発光生物が漂っています。上昇してくる6Kに発光生物が当たって光ります。上昇する6Kの中から見ると、相対的に海底に沈んでいくように見えます。まるで海の中に無数の星が降るような、光の世界に包まれるのです。―きれいでしょうね……磯崎:微弱な光なので、人間の目でないと見られない。乗った人しか見られない世界があってもいいのかなと思います。聞けば聞くほど魅力的な「しんかい12000」構想。次回は、実現に向けた現状と課題について伺う。
2015年12月04日「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - しんかい6500パイロットに聞いてみた」はコチラ「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - 日本人映像監督初! 山本氏の深海体験」はコチラ宇宙へ頻繁にアクセスできる時代になったが、足元には未開拓の未知の世界が広がっている。水深6000m以下の「超深海」は、光が届かず水圧1000気圧を超える過酷な世界。だが2015年、水深1万mを超える世界最深部のマリアナ海溝に、独自の生命圏が広がっていることをJAMSTECの研究者らが世界で初めて明らかにした。いったいどんな生命が? なぜ? 興味は尽きない。この超深海ゾーンを徹底的に探査しようという日本の有人潜水調査船構想がある。その名は「しんかい12000」。約10年後の実現を目指すこの計画は、生命や惑星地球に関する知見を大きく塗り替えるはずだ。磯崎芳男JAMSTEC海洋工学センター長に、背景から未来までじっくり伺った。○「しんかい12000」の使命とは―改めて今なぜ「しんかい12000」なのか、その背景を教えていただけますか?磯崎:二つの意味があります。ひとつは技術者として。「しんかい6500(以下6K)」建造から25年以上経ち、これまで(2015年11月現在)1440回潜航し、非常に多くの方に乗って頂きました。日本は約90年前の1929年に西村一松さんがサンゴ礁の採取を目的に有人潜水調査船を開発し、技術が継承されてきた歴史があります。それなのに6Kは四半世紀たち、マイナーチェンジはしているものの基本的なところは変わっていない。6Kを作った人たちもリタイヤしています。長年培われてきた日本の技術を次の世代にどう渡せるか。技術屋としての使命があります。技術的挑戦という意味では6Kと同じことをしても意味はない。ひとつ上の技術を狙うという点で、究極はフルデプス、地球でもっとも深いところを狙いたい。―世界で一番深い場所まで「全部潜る船」という意味でフルデプス(FULL DEPTH)ですね?磯崎:はい。世界で一番深いのはマリアナ海溝チャレンジャー海淵の1万911m。我々としてはそこに潜れるものに挑戦するしかないと思っています。もうひとつは研究者のニーズです。超深海は真っ暗で何もないところと思われていましたが、研究者がマリアナ海溝の泥を採取して調べたところ、水深6000mの泥よりも1万mの泥のほうが酸素の消費量が多い。水深1万mに我々の知らない生命圏が広がっているということです。圧力が高く、餌のない場所であるにもかかわらず。また2011年3月には東北地方太平洋沖地震が起きました。巨大地震の震源域を調査して海溝型の巨大地震のメカニズムを解明することも、非常に重要です。―2011年夏に6Kが東北地方太平洋沖地震の震源域である日本海溝の水深約3000m~5000mに潜航して、巨大地震の影響と思われる大きな亀裂を確認しましたね磯崎:はい。震源域である日本海溝の水深は8000mを超えます。伊豆小笠原海溝は9780m、つまり1万m近い。日本周辺のこれら海溝域を探査したい。無人探査機もありますが、研究者がそこに行って五感+アルファを駆使して何が起きたのか、何が起きようとしているのか、調査するツールを持ちたいのです。―五感+アルファのアルファとは?磯崎:第六感です。ダーウィンはビーグル号という船に乗ってガラパゴス島に着き、足を踏み入れたところ、それまで考えていたこととは違うのではないかと進化論のヒントを得て著書「種の起源」をまとめたと言われます。諸説ありますが私はそれを信じています。写真ではなく、現場に人間が行くことで、それまでの知見に加えて五感とインスピレーションによって発見をすることはままある。その場に研究者を運ぶことが大事なのです。―無人機だけでは難しいということですか?磯崎:無人機から母船に送られてくる写真だけを見ていると、重要な発見を見逃すことがあります。たとえば2013年の世界一周研究航海(QUELLE2013)で、6Kに乗っていた生物研究者が深海底を見ていたら「石がちょっと違うんじゃないか」と気づいた。鯨の骨だったのです。世界で二番目に深いところで発見された鯨骨で、大発見になりました。無人機でさーっと通り過ぎただけでは気づかなかったのではないか。―人間の目って、一瞬でとらえるところがすごいですね磯崎:長い間、そのテーマに心血を注いできた研究者が集大成として行っているわけですからね。私は(現状の深海探査は)「お釈迦様の手のひらの上にいるようなもの」と言っています。広く深い深海の中で今は水深6500mまでしかいけない。でも12000mまで深く潜れるようにすれば孫悟空の活躍できるエリアを広げることができるのです。深く潜りたい研究者はたくさんいるんです。○「無人か有人か」ではなく、「無人も有人も」―資源探査についてはどうですか?磯崎:もちろん資源探査のニーズもあります。ただ我々は研究機関ですから、資源を回収して利益をあげようという企業を手伝うというより、なぜそこに資源があるのか、たとえば鉄マンガンクラストや熱水鉱床がなぜここにあるのか、どうやって出来るのかを調べるのが仕事。なぜできたかがわかれば、どこにあるかがわかってくるのです。―資源探査についても研究者が行ったほうがいいですか?磯崎:行く意味は大きいですね。ただし有人調査船ひとつではダメで、トータルで動かすことが大事です。有人潜水調査船は言ってみれば「ガンダム」型。人間が乗って動かす。そのほかに「鉄人28号」型と呼んでいる無人探査機(ROV)があります。ケーブルでつないで遠隔で動かします。動ける範囲に限界はありますが。電力を直接送れるし映像はリアルタイムでとれるメリットがあります。そして今、非常に進歩しているのは自律型無人探査機(AUV)。「鉄腕アトム」型です。ケーブルはなく、自分で考えて海底の様々な調査をして帰ってくる。ただし映像を見るのは母船に戻ってからになります。さらに大型の海洋調査船がある。順番としては、まず調査船で広い範囲にわたって海底の地形を見ます。ただしきれいな画像は得られないので、「ここは面白そうだ」というところにAUVをおろして構造を詳しく調べる。さらにピンポイントに絞り込んだ場所にROVを降ろしでサンプルをとる。最終的に6Kで人が潜る。―なるほど、そういう役割分担があるんですね磯崎:それぞれの長所を生かしながら総合的に使いたい。海は広くて深い。我々が知っている場所は、ほんのピンポイントにすぎません。有人も無人もあらゆるツールを統合的に駆使して、探査する必要があるのです。○実は中国の船より潜れる日本!?―世界の有人深海潜水船で気になるのが、中国の動きです磯崎:中国も水深11000mを目指すという構想(有人潜水船「彩虹鱼」)を2015年春に発表していますね。―中国は2012年6月に有人深海潜水船「蛟竜号(ジャオロン号)」で水深7000mを超える潜航に成功し、6Kの記録を塗り替えたと報じられていますね磯崎:深さ競争をするつもりはないのですが、ひとつだけ理解していただきたいのは、中国の耐圧殻(人が乗り込むコックピット)の安全基準の考え方です。日本と違っているのです。―どう違うのですか?磯崎:中国のほうが低い。アメリカもそうですが耐圧殻の安全率は水深に対して1.25倍の圧力をかけなさいと決めています。たとえば水深4000mなら水深5000mの圧力に耐える強度を持ちなさいと。中国も最大1.25倍と言われています。―日本は?磯崎:水深の1.5倍に300mを足しています。つまり6500mなら6500×1.5+300で水深1万500mの圧力に耐える強度で設計しています。―では水深1万mの世界にすでに行ける!磯崎:もしアメリカや中国の基準(1.25倍)を当てはめれば、今の6Kでそのまま8040mまで潜ることができるのです。―え、では中国の7000mを超えてしまう?磯崎:数字のマジックみたいなものですよ(笑)。―それは悔しい気がします。中国はいったいどこまで潜り、何が目的なのでしょうか?磯崎:試験で7000mを超えて潜り中国の旗を立てたと報じられていますが、日々の活動はわかりません。蛟竜号を動かしているのはCOMRA(China Ocean Mineral Resources R&D Association)と呼ばれる中国の資源の研究開発機関です。資源関連で動いているとすれば、どこで何を見つけようとしているかはオープンにはしないでしょう。―なるほど……謎が多いわけですね磯崎:実は中国の蛟竜号を2013年に見せてもらったことがあるのです。日本のある機関が中国の有人潜水船を調査するというので、COMRAの方に頼んだら快諾してくださり、中国で大歓迎してくれました。「待っていた」と。―何を待っていたのですか?磯崎:質問集をいっぱい持っていました。中国は水深7000mに潜れる船を作ったが、当時我々6Kは23年間安全に事故なく動かしていた。どうやって検査しメンテナンスして、どのように動かしているのか知りたいと。技術者として当然の話ですよね。「作ること」と「間違いなく安全に動かしていくこと」は別の技術であって、それをぜひ教えてくれと。私たちのノウハウなので全部はオープンにしませんけどね(笑)。―中国以外の国々で有人深海調査船を持っているのは?磯崎:現在、世界で7隻が動いています。日本の「しんかい6500」、フランスの「ノチール」、アメリカの「アルビン」、ロシアの「ミール」1号、2号と「コンスル」、中国の「蛟竜号」です。みな6000m級です。耐圧殻など現在の技術では6000mがひとつのターゲットなのです。―12000mを狙っている国はありますか?磯崎:中国以外はないです。アメリカやフランスは周りに深いところがありませんからね。日本はちょっと南に行けばマリアナ海溝もあるという特殊な環境にあります。これから有人深海潜水船を作りたい国では韓国、ブラジル、インドがあります。たとえばブラジルに6Kが2013年に行ったときに教えてほしいと。韓国も予算がついて勉強していますと聞きに来たことがありますね。ただしフルデプスを目指すのは我々だけです。―フルデプスという言葉自体が魅力的です。では実際に「しんかい12000」でどのような船を作ろうとしているのか、具体的に聞かせてください(続く)
2015年11月27日「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - しんかい6500パイロットに聞いてみた」はコチラ明日最終回を迎える、連続ドラマW「海に降る」(WOWOW)。JAMSTECの全面協力を得て、有人潜水調査船「しんかい6500(以下、6K)」の女性パイロットがトラウマやピンチを乗り越えて深海に挑む過程を圧倒的リアリティで描く。山本剛義監督が頭を悩ませたのは実際の6Kが安全性を誇り、ピンチに遭遇しないことだった。そんな安全の塊ともいえる6Kをドラマの舞台とするための苦労とは、そして制作チームがドラマで伝えたいこととは?○仮に、仮に、仮に、の果てに――ドラマ後半では6Kが大ピンチに陥るそうですが、想定しえない内容で困ったと、記者会見でJAMSTEC元パイロットの吉梅剛さんが言われてましたね山本:ドラマでは、6Kでどうしても主人公の有村架純さんや、お父さん役の時任三郎さんがピンチに陥って、そこからどうやって脱出するかを描きます。でも実際の6Kでは、ピンチにならないように何重にもセーフティが張られています。だから、本当はピンチにはならないんです。――本当はピンチにならないものを、どうしたんですか?山本:「『たとえば』ピンチになったら」とか「『仮に』こうなったとしたら」と、そもそもありえない設定について、吉梅さんや6K運航チームの櫻井利明 司令に問いかけました。ありえないこと、そもそも起こらないことではあるのですが、「『仮に、仮に、仮に…』そうなったとしたら、こういう対処のしようがあるんじゃないですか?」と聞いて。なかなか難しい質問だったにも関わらず、お2人は「こういうことが起こり得るかもしれないです」と、台本でのやりとりを作って下さったんです。――クライマックスシーンでは、本当の6K史上ではありえなかったピンチが訪れるわけですか?山本:そうですね。6K運航チームの長である櫻井司令ですら、押したことがないエマージェンシーボタンがドラマでは押されることになります。「このボタンを押すとどうなりますか?」と聞くと「押したことがないけど理論上はこことこのつなぎ目が離れて、こうなります」と教えてもらいました。○原作とドラマで変えた点 - 資源探査か、それとも有人調査か――そのシーンはぜひ注目したいです。ドラマの原作となった小説「海に降る」もとても面白いのですが、ドラマは原作とかなり違うところもありますね山本:今回、JAMSTECが100%、本当に全面的に協力して頂いたので、せっかくJAMSTECがそこまで協力して下さるなら、JAMSTECの中にドラマを作ろうと考えました。原作では有村架純さん演じる主人公・深雪のプライベートなところが丁寧に描かれていますが、プライベートな部分をあえてそぎ落としています。――資源探査と有人探査という、まさしく今話題になっている現実的なテーマを取り上げていますね山本:ドラマの浅野敦也プロデューサーが取材をする過程で、海洋資源探査が世間で騒がれているけれど、JAMSTECは資源を掘る機関ではなくて100年、200年後に結果が出るかもしれない研究もしている場所なんだ、そこにプライドがあるんだ、と伝わってきたそうです。もちろん資源探査につながる研究をすることもJAMSTECの重要な仕事の一部ではありますが、それだけではないところ、海洋資源と有人深海探査が共存したところにJAMSTECの存在意義があるんだというところをうまく描ければと思いました。――取材をするうちにJAMSTECや深海の魅力に引き込まれていったわけですね?山本:JAMSTECの方たちからは「JAMSTECが世の中に認知されて、海洋研究にみなさんが興味を持ってくれるなら何でもしますよ」と言っていただきました。本当に海の人って気持ちがいいんですよ。平朝彦 理事長とも話をさせてもらったのですけど、「理事長をやっているが、研究者魂も忘れてはいない」と。こういう研究者がトップにいるのは素敵だなと思いました。だから、ドラマで「深海の宇宙を見ました」イコール終わり、ではなくてJAMSTECという海を研究する機関がこの先もリアルにあることを、純粋に世の中に知ってほしいんです。櫻井司令と最後にお話しさせてもらった時に10年、20年後に「昔、『海に降る』というドラマを見たことがきっかけでJAMSTECを受けに来ました」と就職の面接で話す子が絶対に来ると。そうなればいいなと思っています。――ありえるかもしれませんね!山本:実はドラマでちょっと照れくさいセリフもいっぱいあるんです。「深海の宇宙がある」もそうですよね。だけど実際に研究者や運航チームの方の話を聞いていると、照れくさいとかそういうことじゃなくて、本当に純粋に深海の研究をしていたり、研究者たちを安全に深海に送り届けるのが自分たちの仕事だということに、何のよどみもないんです。――そんな彼らをもっと知ってほしいと。あえて深海と宇宙を結びつけたのはなぜですか?山本:浅野がJAMSTECの研究者である高井研さんを取材した時、一番感動した点なんです。地球の深海底の過酷な環境には生物がいますが、土星の衛星(エンセラダス)の氷の下には海があるんじゃないかと言われています。地球の深海で生物が生き延びられるなら、土星の衛星に生命がいてもおかしくない。深海生物の研究と宇宙で生命が存在しえるかという研究がリンクしている。それを聞いた浅野が「じゃあ、深海と宇宙はつながっているんですね!」と目をらんらんと輝かせた(笑)。ドラマでは高井研さんにもJAXAの川口淳一郎教授にも出演して頂いていますよ。○見てくれた人の心に、爪痕を残したい――今(取材時は9月の初頭)は編集段階ですよね? どんな気持ちで編集作業をなさっていますか?山本:せっかくWOWOWで連続ドラマをやらせてもらえる、JAMSTECも全面協力してくれる、有村架純ちゃんが主演してくれる。だからこそ、何か爪痕を残したいです。単純にお父さんが亡くなって犯人は誰だ、というストーリーではないし、朝ドラのような主人公の成長劇でもない。深海をベースにした海洋ロマン。地上波のドラマではなかなかできないと思うんです。WOWOWだからやらせてもらえる。だからこそ、作品を作っている人間として、爪痕を残したいと思っています。つまり、見る人の心に何かひっかかるものを作りたい。――WOWOWだからやらせてもらえるというのは、具体的にどういうことですか?山本:WOWOWに加入している視聴者の方々は、30代から50代の男性が圧倒的に多いんです。つまり、見て下さる方と自分が同じ年代で、自分が面白いと思っているものを、どんと突きつけられる。地上波の民放局で今ドラマを見ている視聴者の方は女性が中心です。僕たち40代の男性が、女性に向けてドラマを作らないといけない。僕は「夜行観覧車」(TBS)などのドラマを作ってきましたし、これからも作りますが、いいものを作ろうという気持ちと、テレビを見ている視聴者が必要としているものや視聴率に向かって作らないといけないという現実が、必ずしもリンクしなかったりなど、苦労があるんです。――なるほど。WOWOWでは硬派なドラマをどんとぶつけていけるわけですね山本:そうですね。政治的なことも織り交ぜながら。たとえば、ただ研究したいから国に予算が欲しいといっても純粋なだけじゃうまくいかない。ドラマでJAMSTECの石堂理事長が「お前たち忘れるな、研究はすべて国の税金で賄われているんだ」というセリフがあります。そういう、ぐうの音の出ない感じも描いてますね。――現実もしっかり台本に反映されている?山本:高峰という地質学研究者が「すぐに結果を出せ」と言われて「すぐとはいかほどのものですか」と。「地球誕生の歴史を一年としたら、千年や二千年だってほんの一瞬でしょう」と問い返すシーンがあります。税金を出す方はすぐ結果を出せというけれど、研究しているほうは200年後に結果が出るかもしれないことを今やることに意味があるわけです。――研究は積み重ねですからね。ところで私は次世代の有人潜水調査船「しんかい12000」の実現を願っている1人ですが、ドラマでもとりあげられていますね?山本:櫻井司令や運航チームの人たちに話を聞くと、やはり水深12000mに行ってみたいと熱く語られていたのが印象的です。ただ莫大な予算がかかる。この作品の中でも有人潜水調査船である必要があるのかないのか、答えが出ない。ドラマ制作にあたっては、無人機の方たちにも取材させて頂いているんですよ。「なんか今回、悪者みたいに描いてすみません」と言ったら、「いや、いいです、いいです」と。彼らも答えは出ないと仰ってました。人間が肉眼で見る必要があるのかないのか。見えるか見えないという点では、カメラのほうが鮮明に見える。研究者は実際に現象を見るのが第一歩と仰るけれど、それすらカメラを通してみればいい。でも答えが出るものがすべてじゃない。アポロ計画で初めて月に行く人間に「月に行く必要があるの?」と問いかけるのと同じで、人類が月に行くことのもっと大きな素晴らしさがあると思う。――監督も実際に「しんかい6500」に乗ってみて、息苦しさや、それを忘れさせる神々しさを体感されたわけですよね山本:そうですね。やはり人が乗っていくことに意味はあるんだと。ただ、それに何百億もの税金をかけて新たに作る必要があるのかということだと思います。答えはないですが、個人的には「しんかい12000」はぜひ実現してほしいです。ただしもっと快適な空間でね(笑)。(次回より、JAMSTEC海洋工学センターの磯崎芳男センター長による「しんかい12000」のインタビューをお送りします。掲載は11月下旬予定です)
2015年11月13日「地球最後の秘境・深海はどんな世界? - しんかい6500パイロットに聞いてみた」はコチラ前回の記事では、現在放送中の連続ドラマW「海に降る」(WOWOW)の山本剛義監督が、2015年4月、ドラマのために「しんかい6500」に乗船するという千載一遇のチャンスを得ながら、内径2mのコックピットの中に大男3人が乗り込み、息苦しさと暑さと気持ち悪さのトリプルパンチに「出してくれ」という心の叫びと葛藤する、危機的状況を紹介した。その三重苦をどう乗り越えて、深海にたどり着いたのか?○キャラメルの力――「しんかい6500」が着水するまでものすごく揺れて、監督は酔ってしまったと。酔うとどうしようもないんですか?山本:パイロットの方がすごく優しくて。僕が気分悪くなっているのを感じ取って、リラックスさせてくださるんです。「気分が悪かったら寝てて大丈夫ですよ」とかキャラメルを出してくれたりとか。――キャラメル、ですか?山本:甘いものを食べると落ち着くみたいなんです。気分が高揚したり、緊張しているのをほぐすために、お2人とも勧めてくれるんですよ。「キャラメルどうですか?」「ハイチュウありますよ」とか。――胸ポケットから?山本:ええ、そんな感じで。「え、キャラメル持ってるの?」と思って(笑)。内心、気持ち悪くて早く海中におろしてほしい、キャラメルどころじゃないんだけど、と思いながら「頂きます」と食べたら、不思議なことに落ち着くんですよ(笑)。急に窓の外を見たり、もうそろそろ着水かな、と思えるぐらいに。――キャラメルの力恐るべし! ですね。で、実際揺れが収まるのはいつごろでした?山本:「しんかい6500」が着水して10~20mも沈むと揺れがピタッとおさまりました。と同時にそれまですごく暑かったのに、深海の水温は3~4度ぐらいで直接船内に伝わってきて、急に涼しくなるんです。揺れも暑さもなくなって、なんとなく落ち着く。それからですよ、ようやくカメラをまわして仕事を始めたのは(笑)。○深海で感じた「神々しさ」――深海では、何を見ましたか?山本:「しんかい6500」の投光器の明かりをつけない限り、本当の漆黒の闇なんです。投光器の明かりが点いた時にだけ光があてられて浮かび上がる世界は、神秘的であり、神々しく見えました。宗教観は人によっていろいろあると思いますが、「天国ってこういうところかもしれない」と思いましたね。――天国! どんなところが天国と感じたのですか?山本:音もまったくなければ、潮の流れもない。生き物もいない。光もない。光が100%ない世界は日常ではなかなか体験しないですよね。光がない世界なんだと思うと、ただの岩場が急に神々しく見える。お花が咲いてきらきらしている天国もあるのかもしれないけれど、もしかしたらこういう静寂で音も光もない、「無の世界」のような天国もあり得るかもと思ったんです。――宇宙もそうだと聞きますね。生き物の気配がない世界…山本:そうなんです。気配が何もない。音も動きもない沈黙の世界ですね。水深50mぐらいまでは6K(しんかい6500)から出る気泡みたいなものもありますが、それもやがておさまって、あとは無の世界です。――海の色の変化について感じるところはありましたか?山本:水深50mを過ぎたあたりからほぼ光が入ってこなくなって、水深100m前後で濃い群青色になり、そのあとは漆黒の闇です。映画「グランブルー」の(ようなブルーの)世界が一瞬あったあとは真っ暗な世界なんです。ビデオカメラを通すとどうしても機械のほうで色や明かりの補正をしてしまうので、これは肉眼で見ないと、と思ってずっと肉眼で見ていました。――真っ暗闇の中、深海底に向かう時はどんな気持ちだったんでしょう?山本:不安な気持ちと、この光景と出会えるのは世界中で数人しかいないという神秘的なものを見ている高揚感と。ポジティブな気持ちとネガティブな気持ちが同居するような、今まで味わったことのない感情ですね。○男が惚れる男、深海パイロットたち――パイロットとコパイロットのやりとりで気づいた点はありますか?山本:仕事に対して純粋に向き合っている点ですね。人の命を預かっているし、研究者のオーダーに従って、泥を採取したり生態系の記録をとったりする。その仕事ぶりが真摯で手を抜かない。プロフェッショナルだと思いました。――具体的には?山本:通常の潜航では「しんかい6500」に乗船する研究者の要望にそって操縦されますが、僕が潜航した時は母船から研究者の指示がありました。たとえば研究者が水温を測ってほしいと母船から言ってきたんですけど、あまりにも頻繁で。素人の僕が見ていても「(さっき測ったばかりなのに)、そんなに変わらないんじゃないの?」「早く、次の目的地に行こうよ」と思うぐらい。でもパイロットはまったく表情に出さない。指示通りに作業して「これでいいですか」と。僕が乗船したときのパイロットは松本恵太さんで現役パイロットの中で一番潜航回数が多い、おそらくエースパイロットです。研究者に対する態度が紳士的で、たからこそ指名されて一番多く潜っているんだろうと思います。――深海パイロットは使う用語や所作も特殊だそうですね?山本:潜航時はパイロットとコパイロットのお2人で作業を互いに確認していましたね。コパイが作業のチェックリストのようなものを持っていて、たとえばコパイが「○電源オン確認する」と言うとパイロットが「○電源オン確認した」というように一項目ずつ確認していく。だから有村さんにも、主人公がどんなに不安を抱えていても、潜る前の確認作業だけは、プロとして厳しい表情でやってほしいと伝えました。――なるほど。監督が実際に潜ったからこそ、伝えたいのはどんな点ですか?山本:やはりパイロットたちの仕事に対する姿勢ですね。プライドを持って仕事に当たりながら、物腰はすごく柔らかくて。ぺらぺら喋るわけでなく、こっちが聞いたことに丁寧に答えて下さる。男が見てカッコいいなと思う男。それは(ドラマでパイロットを演じる)筒井道隆さん、そのまんまなんです。あまり言わなくても、筒井さんも同じような感じなんで安心したんです。もちろん、ドラマで出てくる近藤整備長のように「海は男の職場」だとちょっと思っているような怖いパイロットもいらっしゃる。JAMSTECには「しんかい6500」の女性初のコパイロットが実際におられたんですが、厳しくてすごい怖いパイロットもいると聞いています(笑)。――いろんな人がいて、面白いですね山本:人間くさい職場なんです。でもなんだろう、あの紳士的な感じは。海で働く人たちってすごい統率がとれているんです。外洋で何かがあると死んでしまうし、法律の目が行き届きにくい場所ですよね。極端なことを言えば、もめごとがあって殺人事件が起こったとしても事故です、と言ってしまえばそれまで。だからこそ、ルールをきちんと決める。母船での食事は襟付きのシャツを着ること、とかね。短パンにビーサンはだめなんです。――無法地帯だからこそ山本:母船の食事も毎回豪華なので、「いつもそうなんですか?」と聞いたら「法律で決まっている」というんです。何千キロカロリー以上のものを出しなさいと。厳しい仕事だし命がかかっているから、品疎な食事を出してはいけないわけです。――プロフェッショナルの集団だからこそ、これまで25年間事故なく運航してきたわけですね。でも、ドラマはピンチがないと成立しないですよね?山本:そうなんです。僕たちはピンチありきで台本を作ろうとする。でも実際はピンチにならないように何重にもセーフティをはっているわけです。「しんかい6500」は25年以上事故なく運航してきた世界一安全な有人潜水調査船。だが、ドラマはピンチがなければ面白くない。実際ドラマでは6Kで過去に起こっていない最大の危機、海底拘束が描かれていてハラハラドキドキ。あのストーリーはどのように作り出されていったのか? 次回をお楽しみに。(第3回は11月13日に掲載予定です)
2015年11月06日「二次元コスパ」ブランドより『艦隊これくしょん -艦これ-』の新グッズとして、「深海棲艦」のシルバーリングや睦月改二&如月改二のパーカー、睦月型ブローチなどが続々と登場する。■深海棲艦艦首シルバーリング深海棲艦の艤装部分の艦首をモチーフにデザインしたシルバーリング。歯にあたる部分以外の本体部分に光沢のある上品なブラックが特徴のルテニウムコーティングを施し、色分けを再現している。発売は2016年1月末の予定で、価格は13,000円(税別)。■睦月改二パーカー■如月改二パーカー睦月改二&如月改二が着ているパーカーが登場。特徴的な胸の"三日月"マークは刺繍で再現されており、左袖の「睦月改二」「如月改二」の文字は刺繍で、その下にある2本のラインはテープを縫い付けて再現されている。発売はいずれも2016年2月上旬の予定で、価格は各13,00円(税別)。■睦月型ブローチ"睦月型"がつけている三日月型のアクセサリーを再現。本体は金属製で、オモテ面は丸みのある立体的な表現となっている。裏側には2つピンズタイプの留め具がついており、先述の「睦月改二パーカー」「如月改二パーカー」とあわせてみるのも面白い。発売は2016年1月末の予定で、価格は1,300円(税別)。■第六駆逐隊ジップパーカー リニューアルVer.■金剛ジップパーカー リニューアルVer.■島風ジップパーカー リニューアルVer.■加賀ジップパーカー リニューアルVer.■長門ジップパーカー リニューアルVer.暁・響・雷・電の4艦から構成された「第六駆逐隊」、戦艦「金剛」、駆逐艦「島風」、航空母艦「加賀」、戦艦「長門」をミリタリー風にデザインしたパーカー。デザインの各所に装備や竣工年などの要素を散りばめたこだわりのデザインとなっている。発売はいずれも2015年12月下旬の予定で、価格は各6,000円(税別)。各アイテムの詳細は、二次元コスパの『艦隊これくしょん -艦これ-』グッズ一覧をチェックしてほしい。(C)2015 DMM.com POWERCHORD STUDIO / C2 / KADOKAWA All Rights Reserved.
2015年11月03日蓮の花の形をした建物が印象的な「ArtScience Museum at Marina Bay Sands(アートサイエンス・ミュージアム)」は、国際巡回展示が観賞できるシンガポール初の博物館。期間限定で開催される興味深い展示は、常にチェックしておきたい。金曜日には、ファミリー向けのお得なサービスも。マリーナ・ベイを特徴づける個性的な建物マリーナ・ベイ・サンズの併設施設として2011年にオープンしたアートサイエンス・ミュージアム。「芸術科学」をテーマとする博物館としては、世界初と言われている。蓮の花の形が斬新なこの博物館は、建築家モシェ・サフディ氏の設計。マリーナ・ベイ・サンズの会長がこの形を「シンガポールの歓迎をする手」と称賛したように、そのユニークな建築物はシンガポールのアイコンの一つとなっている。10本の「指」の先には天窓が設けられ、壁面をランダムに照らす。この屋根からは、雨水が中央のアトリウムを通って35メートル下のプールに滴り落ちる仕組み。雨水は構内で再利用されており、環境に配慮した建築物としても有名。国際巡回展示を観賞できる場所このミュージアムはアート、デザイン、メディア、建築、テクノロジーをテーマとし、大小合わせて21ものギャラリーにて、最先端の展示を観賞することができる。常設展「ArtScience : A Journey Through Creativity」では、Curiosity(好奇心)、Inspiration(インスピレーション)、Expression(表現)の3つの展示スペースを通し、創造のプロセスへの旅を表現。アーティストの作品を生む原動力、どのようにスキルを身に付け、創り出し、それによって私たちの世界がどう変わるかを考える機会を与えられる。ここでは、常設展に加え、世界的に有名なコレクションの国際巡回展示を開催できるのが最大の特徴。過去には、「タイタニック:アーティファクト エキシビション」「ハリーポッター展」「ダリ:Mind of Genius」など、シンガポールで最も人気の高い展覧会が催されてきた。毎週家族にお得なイベントも毎週金曜日は、子供が無料になる「ファミリーフライデー」を開催。大人のチケット1枚購入につき、12歳未満の子供が4名まで無料で入場できる。また、毎月一回、木曜日には、通常営業の後に「ArtScienceレイト」を開催。通常展示が終わる19時から22時まで、この夜限りの最先端パフォーマンスを目撃しよう。バーもオープンし、アートに浸る大人の夜を過ごすことができる。・詳しいスケジュールと内容はこちらArtScience Museum(アートサイエンス・ミュージアム)・住所:6 Bayfront Ave, Singapore 018974・営業時間:10:00-19:00(最終入館は18:00)・電話:+65 6688 8888・入場料金:展示内容により異なる詳しくはこちら・アクセス方法:マリーナ・ベイ・サンズのベイサイド。ショッピングモールの目の前。MRTベイフロント駅より徒歩10分。©All Photos to Singapore Tourism Board
2015年09月27日白亜の壁が眩しいビクトリア様式の建造物が目を引く美術館「The Arts House(アート・ハウス)」は、シンガポールのアートシーンを語るのに欠かせない場所。国内最古の政府機関が入っていたこの建物は、2003年に美術館として生まれ変わった。併設のレストランやカフェもユニークなので合わせてチェックしよう。役割を変えながら歴史を刻むアート・ハウス1826年にスコットランドの商人ジョン・マックスウェルの個人邸宅であったアート・ハウス。現在でも白く美しく輝くコロニアル調の建物は、後に巨大ホーカーセンター「ラオ・パ・サ」の建築に携わったGeorge Coleman(ジョージ・コールマン)によってデザインされたもの。その後Court House(裁判所)として、1954年から1999年までは国会議事堂として利用され、2003年に現在のアート・ハウスに姿を変えた。邸宅であった時代の名残を思わせるインテリアや、議場の跡地を利用したコンサートホールは、アート・ハウスの歴史的意味を感じさせる。シンガポールのアートシーンを牽引するアートイベントの数々アート・ハウスでは、常設展示に加え、ショートフィルムの上映や、演奏会、ワークショップなど、芸術的なイベントが随時行われている。建物内の部屋やスペースは、アート団体や企業などのイベント向けに有償で貸し出され、更にはウェディングパーティーの会場として利用されることも。シンガポールの国の歴史や建築様式の変遷を学べると同時に、芸術を発信するクリエイティブな場所として国民に重宝されている。※最新のイベント情報はこちら。併設のカフェでアートを感じるアート・ハウスには、5つの個性的な飲食店が併設。本屋とカフェが融合した「earshot café(イヤーショット・カフェ)」は、ゆっくりとコーヒーを飲みながらアートに浸れる絶好の空間。ランチセットのハンバーガーが人気。本格ベトナム料理が楽しめる「Viet Lang」や、生バンドが楽しめるバー「barber shop by timbre」など、魅力的な飲食店ばかり。アート・ハウスは観光スポットで有名な「ラッフルズ卿上陸地点」のすぐ近く。観光の合間にふらっと訪れて、歴史的建築と最先端アートにゆっくりと触れてみてはいかがだろうか。©All photos to Singapore Tourism BoardThe Arts House・住所:1 Old Parliament Lane, Singapore 179429・営業時間:10:00-22:00※BOX OFFICE(チケット売り場)は10:00-20:00。日曜休み。チケット購入が必要なイベント開始の1時間前にオープンする。オンライン購入はこちら・電話:(+65) 6332 6900 / (+65) 6332 6919(BOX OFFICE)・入場料金:チケット購入が必要なイベント以外は無料・アクセス方法:MRT City Hall(シティ・ホール)駅から徒歩5分。
2015年09月17日© Bangkok Art and Culture Centre気軽にタイのアートシーン最先端に触れるなら「バンコク・アート&カルチャー・センター(BACC)」へ。ここは2008年、13年の構想を経てオープンしたアートスポット。真っ白な外観と、らせん状の内部がニューヨークのグッゲンハイム美術館を思わせる特長的な建物。館内にはタイのコンテンポラリーアートがインタラクティブな形で展示されている。ギャラリースペースに加えてショップ、ライブラリー、カフェも併設。美術企画展のほか、音楽や詩、演劇パフォーマンス、映画や文学に関するセミナー、キッズ向けワークショップも行われ、タイのアート好きが集まる。© Bangkok Art and Culture Centre館内は2つのエリアに分かれていて、企画展が開催されるメインギャラリーは上層階の7階、8階、9階に位置。1階には250席のイベントホールと、一休みにぴったりなおしゃれなカフェ「Gallery Drip Coffee」。広くはないが、バリスタが一杯ずつ丁寧にいれてくれ、美術鑑賞の合間はもちろん、近隣でショッピングに訪れた観光客の涼み処としても人気。2階に市民ギャラリーとショップ、3階にもまたショップがあり、4階、5階にはスタジオやミーティングルーム等がある。複数あるショップにはタイをモチーフにしたものや若手作家が手掛けたグッズもあるので、ユニークなお土産が見つかるかも!© TRIPPING!エスカレーターでメインギャラリーまで上ると、象徴的ならせん状のギャラリーと吹き抜けが眼下に広がり、定番のフォトスポットでパシャリ。ぶらり訪れてみるのも良いが、展示の内容は幅広いので、情報を事前にチェックしておくのも良い。さらに地下のアートライブラリーでは、アート関連本や企画展のプログラムを閲覧することが可能。ファミリーには嬉しいキッズコーナーもある。© TRIPPING!マーブンクローン・センター(MBK)、サイアム・ディスカバリー・センター、サイアムスクエアのある交差点の一角にあり、BTSナショナルスタジアム駅直結、サイアム駅CENからも徒歩約5分とアクセスも便利。入館無料なので、ちょっと時間が空いたら気軽に立ち寄ってみて。© Bangkok Art and Culture Centreバンコク・アート&カルチャー・センター(Bangkok Art and Culture Centre (BACC))・住所:939 Rama1 Road, Wangmai, Pathumwan, Bangkok 10330・利用時間:10:00~21:00(月休)・利用料金:無料
2015年07月30日横浜・八景島シーパラダイス(神奈川県横浜市)では7月25日、新展示エリア「未知なる海底谷 深海リウム」を同施設内の水族館「アクアミュージアム」に新設する。同館によると、東京湾には、水深500m以深、長さにして40kmにも及ぶ「東京海底谷」(とうきょうかいていこく)と呼ばれるエリアがあるという。「深海リウム」では、既存の深海生物の展示を一新。東京海底谷に生息する深海生物を中心に、生態や姿かたちの変わった約40種250点の生物を展示する。「海底に潜む掃除屋」コーナーでは「オオグソクムシ」や「ヌタウナギ」「スソウミヘビ」などを展示する。「小型甲殻類の宝庫」コーナーでは、水深~500mに生息する「イガグリガニ」や「コツノガニ」などを公開する。東京湾だけではなく、相模湾の深海生物も公開する。色鮮やかな「シキシマハナダイ」「アカイサキ」「アズマハナダイ」「べニテリ」や、大きな口の深海魚「マトウダイ」、水深800mほどに生息し両ハサミ脚を広げると3mにもなる「タカアシガニ」も登場するとのこと。さらに、世界最大の等脚類「ダイオウグソクムシ」や、生きる化石とも称される「オウムガイ」、寒天のような皮膚をもつ「ザラビクニン」など、日本には生息しない深海生物も展示する。また、未知の深海生物「ミツクリザメ」の捕獲・長期飼育展示に取り組んできた飼育エピソードも公開するとのこと。また、同館内「アクアシアター」では、オリジナル・アドベンチャー・ショートムービー「THE深海 ~発見!驚異の深海生物~」(有料)も上映する。4つの水族館からなる「アクアリゾーツ」では、東京湾に生息するサメに注目し、30種もの生体・標本を展示する「東京湾 サメコレクション」も開始している。
2015年07月27日深海を舞台にた朱野帰子が執筆した同名小説のドラマ化「連続ドラマW 海に降る」が、主演に有村架純を迎え10月よりWOWOWにて放送されることがこのほど決定した。JAMSTEC(海洋研究開発機構)で、有人潜水調査船「しんかい6500(6K)」の運航チームに所属する天谷深雪(有村架純)は、6Kのパイロットになることを夢見ていた。父・厚志もパイロット兼研究者だったが、志半ばで病死。深雪は、幼少期に父が話してくれた“深海の宇宙”を探索することを目標に、パイロット候補生として日々業務にいそしむ。そんなある日、深雪は6Kに搭乗するチャンスをつかむ。JAMSTECも日本人初の女性パイロット誕生とあって広報活動に余念がない。しかし潜航直前、深雪は父のロッカーの中から1本のテープを見つける。そこに記録されていたのは、未知なる巨大な物体や深海に取り残されたパイロットたちの恐怖の映像であった。そこには父の最期の姿も映っていた。美しき深海とは程遠い、衝撃的な映像を目にした深雪は、激しい恐怖に襲われる。果たして彼女は、暗黒の深海から無事に帰還できるのか――。実在する海洋科学研究機関、「JAMSTEC」(海洋研究開発機構)を舞台にした朱野帰子の小説を、JAMSTECの全面協力を得てドラマ化に挑む本作。2014年に完成25周年を迎えた有人潜水調査船「しんかい6500」をはじめとした潜水船、研究船内にクルーが搭乗し、沖縄本島近海、水深1500mでの撮影を敢行。「リアルな深海世界」と「海洋科学技術の最先端」が圧倒的なリアリティで描かれている。物語の主人公を演じるのは、主演映画『ビリギャル』の大ヒットが記憶に新しい有村架純。連続ドラマ初主演となる本作では、組織の中で奮闘し、亡き父の遺志を受け継ぎ、深海の謎に命を懸けて臨むパイロット役に挑戦している。有村さんは、本作の主演を務めるにあたって「海洋研究が担っているのは、日本や世界の未来です。だからこの作品の背負っているテーマは、すごく大きなもので本当に身が引き締まりました。 初めての連続ドラマの主演という大役を頂き、不安や戸惑いはありますが、 男社会の厳しい環境の中で立っている深雪のように、 私も甘えることなく、強くたくましく演じられたらと思います」と、意気込みを語っている。また、未知の生物が存在し、新たな資源が眠っているといわれる深海を、全編4Kで収録したフルハイビジョンで放送し、神秘的でかつ驚異的な映像美を体感できるのも本作の大きな魅力だ。深海を舞台にした前代未聞の本格派ドラマとして、大きな注目を集めそうだ。「連続ドラマW 海に降る」は、10月よりWOWOWにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年07月03日女優の有村架純が、連続ドラマ初主演を果たすことが2日、分かった。WOWOWで10月にスタートする『海に降る』で、深海調査船のパイロットを演じる。同作は、朱野帰子の同名小説を映像化するもの。JAMSTEC(海洋研究開発機構)の全面協力により、本物の潜水船、研究船で撮影を行った。フルハイビジョン放送だが、全編4K撮影しており、リアルな深海の世界を描く。有村演じる天谷深雪は、亡き父の遺志を受け継ぎ、日本で初めて有人潜水調査船「しんかい6500」の女性パイロットとなった。しかし、最後に父が行ったとされる、潜航の衝撃的な映像を見つけてしまい、深雪は恐怖心に襲われることになる――。有村は「台本を初めて読んだとき、心臓がドキドキというよりもバクバクしました」と、その衝撃を振り返る。それでも、JAMSTECの使命から、作品の背負う大きなテーマを知り「本当に身が引き締まりました」と語っている。また、今作が連ドラ初主演となることに「不安や戸惑いはありますが、男社会の厳しい環境の中で立っている深雪のように、私も甘えることなく、強くたくましく演じられたらと思います」と意気込む。原作の朱野氏は、ドラマ化の話があったときから「深雪が有村架純さんだったらいいな…」と希望を抱いていたそうで、有村の主演が決まった際は「心のなかでガッツポーズをとってしまいました」と大喜び。有村の愛らしさや、凛々(りり)しさが、本物の女性パイロットに似ていると感じたといい、「潜航服姿を拝見するのがとても楽しみです」と語っている。山本監督も「今、一番輝いている女優の一人である有村架純さんと脇を固める豪華な俳優陣がどんな化学反応を見せてくれるか僕自身楽しみであり、良い意味で緊張しています」とコメント。「深海の世界は遠い場所かもしれませんが、それに関わる人々はとても身近で人間臭く、さまざまなドラマが詰まっています」と見どころを語っている。
2015年07月03日東京都新宿区の「コニカミノルタプラザ」イベントスペースでは、7月16日より「"海底散歩"暗闇の中で美世界に出会う~超・深海展2015~」を開催する。東京都新宿区の「コニカミノルタプラザ」イベントスペースでは、7月16日より「"海底散歩"暗闇の中で美世界に出会う~超・深海展2015~」を開催する。今年で3回目となる「超・深海展」では、毎年好評の深海探査機の模型や深海生物の標本/大伴プリント、チムニー(熱水噴出孔)の大型模型の展示を実施する。また、2014年には「ダイオウグソクムシ」の展示を行ったが、今年は"流氷の天使"とも呼ばれる「クリオネ」を生体展示する。クリオネはいまだにはっきりとした生態が分かっていない動物で、会場ではその様々な表情をじっくり見ることができる。さらに今年は、新たに「超・深海展検定」や「NHKスペシャル世界初撮影! 深海の超巨大イカ」特別上映も行う。「超・深海展検定」は、難易度(初級・中級・上級)を選んで会場スタッフから解答用紙を受け取り、その場でチャレンジするというもの。問題は深海ファンならずとも知っておきたいえりすぐりのものを用意する。各級とも10問中8問以上正解した人に、その場で認定バッジをプレゼントする(なくなり次第終了)。「NHKスペシャル世界初撮影! 深海の超巨大イカ」は、2013年に放送されて深海ブームの火つけ役となった海洋科学ドキュメンタリー番組。10年におよぶ地道な調査の末、人類が初めて遭遇したその姿を大画面で楽しむことができる。上映は1日1回上映(月~金曜日: 17:30~、土・日曜日と祝日: 12:00~)。そのほか、海洋研究開発機構(JAMSTEC)研究員の和辻智郎氏が語る「深海動物の深い話」では、チムニーの周りに住むゴエモンコシオリエビをはじめとする、様々な深海動物の生態を子供から大人まで楽しめる内容で披露する。開催日時は7月25日14:00~15:00で、定員は50人。当日の12:00から会場にて整理券を配布する。コニカミノルタプラザ特別企画展「"海底散歩"暗闇の中で美世界に出会う~超・深海展2015~」は、7月16日~8月11日の10:30~19:00に開催する。期間中無休で入場は無料となっている。なお、同スペースのギャラリーA では、日経ナショナルジオグラフィック社 監修・協力のもと、日本の海をテーマにした写真展「『日本縦断 3つの海』~presented by ナショナル ジオグラフィック~」を同時開催する。同展では全館"海"の展示となるコニカミノルタプラザで、様々な視点から海の不思議を感じることができる。
2015年06月23日六本木の街を舞台にした一夜限りのアートの饗宴「六本木アートナイト2015」が、4月25日(土)10時~26日(日)18時まで開催中だ。2013 年、2014 年に続きアーティスティックディレクターを務める日比野克彦氏、新設されたメディアアートディレクターを務める株式会社ライゾマティクス代表取締役の齋藤精一氏が担い、『ハルはアケボノ ひかルつながルさんかすル』をテーマに展開。メインプログラムには、齋藤氏主導でLEDを実装した光る大型トラックによる《アートトラックプロジェクト ハル号 アケボノ号》を実施するほか、参加者が加わってはじめて成立するアートとして、スマホを活用した参加・体験型プログラムも盛り込まれる。本イベントのアーティスティックディレクターの日比野氏によるワークショップは、26日(日)朝から昼にかけてテレビ朝日umuで実施される。日比野克彦と一緒に朝食をとり、語らいながら、集った各々が、昨晩見た夢を思い出す。子どもから大人までどんな方でも参加できる。参加料は、500円。最後には、みんなの絵を写真に撮ってひとつの映像につなぎあわせる。どんなアートができあがるのか楽しみだ。また今回、初の試みとして作品ガイドツアー「六本木アートナイトをもっと楽しむツアー」が開催されることとなった。ただし一般的なガイドツアーとは異なり、ACOPという独自のアート鑑賞法を踏まえ、平野智紀によって事前トレーニングを積んだボランティアガイドが案内するというユニークな内容。そこに集まった参加者との対話を通して、展示作品や六本木の街の魅力が紐解かれる。それは偶然か必然か、これもまたサイトスペシフィックなひとつのアートの形かも?アート作品のみならず、デザイン、音楽、映像、パフォーマンスに至る、さまざまなクリエイティビティとアートが広がる一夜限りのアートナイト。街中で展開される非日常との出合いを、あなたは今年どんな風に体験する?(text:Miwa Ogata)
2015年04月26日六本木アートナイト実行委員会は4月25日~26日、「六本木アートナイト2015」を東京都・六本木周辺で開催する。「六本木アートナイト」は、"生活の中でアートを楽しむ"という新しいライフスタイルの提案と、東京における街づくりの先駆的なモデル創出を目的とした一夜限りのアートイベントで、2009年から実施している。6回目となる今回は、「ハルはアケボノ ひかルつながルさんかすル」をテーマに、メディアアートに焦点を当てた内容で展開する。メインプログラムでは、アートプロジェクト「アートトラックプロジェクト ハル号 アケボノ号」を展開。メディアアートディレクターの齋藤精一氏主導で、LEDの実装を施した大型トラック「ハル号」「アケボノ号」が登場し、参加者とのコミュニケーションを創出するとともにパフォーマンスを繰り広げる。「ハル号」は、人格を持った働く車という設定で、常に東京・六本木に関するデータを収集する。「提灯アレイ・ディスプレイ」を搭載し、収集したデータをビジュライズするという。"フレンドリーな性格"で、気軽に写真撮影にも応じるとのこと。「アケボノ号」は巨大なミラーボールを搭載したアートトラック。六本木ヒルズアリーナを基地とするが、国立新美術館や東京ミッドタウンにも出没する。また、同イベントでは毎年、六本木の街なかの店舗やストリート、公園などに作品を展示している。今年は、第15回文化庁メディア芸術祭アート部門にて新人賞を受賞したドローイングマシン「SENSELESS DRAWING BOT」や、多数の巨大な花がゆっくりと稼働する機械彫刻作品「Bloom」が登場する。街なかで行うパフォーマンスとしては、アートトラックと10組のダンスアーティストによる「ダンス・トラック・プロジェクト」や、完全無音のダンスを披露する「サイレントダンスプログラム」、スイッチを押すと"何か"が起こる「六本木アートナイトスイッチ」、移動型ステージショー「ズンマチャンゴのかけら箱」を予定している。そのほかにも、アートな夜の楽しみ方を提案する「ハルはアケボノカフェ」や、テクノロジー・アートのカンファレンス「六本木ダークナイト」、ストローやゼムクリップ、写真を使ったワークショップのほか、外部企業や施設による同時開催プログラムも実施する。開催日時は4月25日10時~4月26日18時で、メインとなるインスタレーションやイベントが集積する時間帯は4月25日の18時22分(日没)~4月26日の4時56分(日の出)となる。なお、各イベントの開催時間は内容によって異なる。開催場所は、六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21DESIGN SIGHT、国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペースとなる。
2015年04月22日水産総合研究センター(水研センター)は4月16日、ニホンウナギは深海でも日出・日没を感知していると発表した。同研究成果は4月16日付(現地時間)の国際科学誌「PLOS ONE」に掲載された。今回の研究では産卵場と想定されているマリアナ海嶺周辺および日本近海で天然のニホンウナギ11個体、養殖ウナギ5個体に超音波発信器を装着し、放流、追跡することで回遊中の行動を調査した。その結果、天然ウナギは昼間に水深500~800mの深い層を遊泳し、遊泳深度と太陽照度に相関関係が見られ、深い深度でも太陽光を感知していることが判明した。一方、夜の間は水深150~300mを遊泳し、月齢、月出、月没と遊泳深度が関連しており、月光を感知していることが明らかとなった。また、養殖ウナギではそのような行動は観察されなかった。天然ウナギは日出の約1時間前に潜行を開始し、日没とともに浮上するという規則的な行動パターンを示していたため、潜行開始時刻と浮上開始時刻からその地点の日出と日没時間を特定し、そのウナギがどこにいるのかを調べることができることも分かった。今回の成果は、これまで謎とされてきたウナギの回遊ルートの解明につながると考えられている。
2015年04月16日葛西臨海水族園は3月28日、スタッフトーク「深海はロストワールド!」を開催する。○深海にくらす興味深い生きものたちを紹介同園では毎月、様々なテーマにて「スタッフトーク」を実施。今月のテーマは「深海はロストワールド!」となる。高水圧と暗闇が支配する深い海は、気候の変化に左右されず、大昔から安定した環境が維持されている"ロストワールド"。そのおかげで「生きた化石」と呼ばれる生きものたちも生息する、とても面白い場所となっているという。同イベントでは、そんな深海にくらす興味深い生きものたちの話と、生きものたちをいきいきとした状態で展示しようと奮闘する飼育係の苦労話を伝える。開催日時は、3月28日 1回目11時30分~11時50分、2回目13時30分~13時50分。場所は、同園 本館2階レクチャールーム(東京都江戸川区臨海町6-2-3)。
2015年03月25日沼津港深海水族館 ~シーラカンスミュージアム~は3月19日、「アカドンコ(ブロブフィッシュ)」の公開展示を開始した。○非常に貴重な、生きた"世界一醜い生物"を展示「アカドンコ」は、「世界一醜い生物第1位」に選ばれたブロブフィッシュの仲間で、同個体は3月16日、深海底引き網漁にて水深350mより引きあげられた。うろこを持たず、ぶよぶよの体をした深海魚の特徴を持ち、網で引き上げられると他の魚やエビによって体が擦れてしまい、すぐに死んでしまう。今回は網の端にたまたまいたことで擦れが少なく、いい状態であがってきたという。チャーター船にて捕獲し、同館の石垣館長がその場のケアを厚くし、今回の展示公開までこぎつけている。死亡したブロブフィッシュは、水分が抜け筋肉がダラリと落ちて、例の"おやじ顔"になってしまうが、生きている時はとても愛らしい顔をしている。今回の展示は、生きたブロブフィッシュを観ることができる貴重な機会となる。同館の所在地は、静岡県沼津市千本港町83番地。
2015年03月24日明治は17日、「生物図鑑グミ 深海生物編」を発売する。○深海生物をリアルにかたどったグミは全18種類同商品は、独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)協力のもと発売する、深海生物などの魅力を伝えるコレクションカード付きグミ。近年大きなブームとなっている深海生物の形を、柔らかい食感が特徴のグミでリアルに再現した。種類は全部で18種類。また、深海生物の"驚異の生態"を紹介した全19種類のコレクションカードも1枚封入している。深海の世界観を表現したパッケージや、知的好奇心や探究心を刺激するコレクションカードは本格的な仕上がりとなっており、カードをコレクションすれば自分だけの「生物図鑑」を作ることができるという。グミは、コーラ味、ソーダ味、みかん味の3種類となる。内容量22gで、参考小売価格は100円(税別)。
2015年03月14日4月25日から26日にかけて、六本木の街を舞台にしたアートフェスティバル「六本木アートナイト2015」が開催される。メインプロジェクト「アートトラックプロジェクト」は、ライゾマティクスの斎藤精一が手掛けたもの。このうち、“ハル号”は東京ミッドタウン・キャノピー・スクエアに常駐する。“もしも都市が生きていたら一体何を話すのか”というテーマを元に、東京の様々なデーターを集約し、そのリアルタイムな状況を提灯ディスプレイに表示。更に、来場者がスマートフォンで文字やパターンを入力すると、その情報がトラックに表示されるというインタラクティブな作品を完成させた。一方、巨大なミラーボールが搭載された“アケボノ号”は、六本木ヒルズ、東京ミッドタウンを回遊。六本木ヒルズアリーナに設置された巨大ジャングルジムを基点に、ライトを使ったライブパフォーマンスやダンスを行う。その他にも「街なかインスタレーション」として、六本木の街なかにある店舗や公園、道路などに作品が設置される。菅野創、山口崇洋は文化庁メディア芸術祭アート部門で新人賞を受賞したドローイングマシーン「SENSELESS DRAWING BOT」を展示。一方、山岡潤一はコンピューターグラフィックによる幾何学形状の描画を物理的に再現した「Morphing Cube」を出展する。その他、非日常的な一夜を作ることを目標する「街なかパフォーマンス」も開催される。アートトラックの荷台スペースを特設ステージとした「ダンス・トラック・プロジェクト」や、公園で行われるサイレントダンス「サイレントダンスプログラム」、スイッチを押すことによって上演される3から30秒の演劇「ズンマチャンゴのかけら箱」などが実演される。更に「街なかミーティング」では参加者体験型のアートプログラムを展開。「第三回六本木夜楽会」ではアーティストや作家などが、街の飲食店で台本なしのトークセッションを繰り広げる。一方、日比野克彦が企画するワークショップ「昨日みた夢は何ですか?」では、日比野克彦と参加者が一緒に朝食をとりながら、昨晩見た夢を絵に描いていく。【イベント情報】六本木アートナイト会場:六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21デザインサイト(DESIGN SIGHT)、国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース日時:2015年4月25日10時から26日18時まで入場料:無料(一部を除く)
2015年03月11日