熊本市にある慈恵病院の理事長で、“赤ちゃんポスト”こと「こうのとりのゆりかご」の創設者でもある産婦人科医の蓮田太二さんが10月25日に亡くなった。84歳だった。ネットでは《批判も多い中人生を懸けて取り組んでこられた事、本当に尊敬します》《色々あっただろうけど、貴方のお陰で救われた命があります》と悼む声が上がっている。赤ちゃんポストは出産したものの事情により育て上げることができないと判断した親が、匿名で我が子を預け入れることのできる施設だ。蓮田さんが子供の虐待死に心を痛めたことから、慈恵病院は06年11月に「赤ちゃんポスト計画」を発表。そして07年5月に運用を開始した。「赤ちゃんポストはもともとドイツでの取り組みをもとに、蓮田さんが運用を決断したもの。ほかにもアメリカや韓国など、各国に設置されています。慈恵病院では、ポストのそばに児童相談所や保健センターへの相談を促す掲示が。それでも預けられた赤ちゃんは特別養子縁組を組んだり、施設に預けられることになります。20年3月までに155人もの命が救われました。1歳以上の幼児が預けられることもあるといいます」(全国紙記者)11年6月、当時慈恵病院の看護部長だった田尻由貴子さんは本誌の取材に応えていた。田尻さんは預けられた幼児が泣きじゃくる様子を見かけたと明かし、「普通ならお母さんの顔がわかるようになっている幼児をここに預けるなんて、考えられないこと。それが現実に起こっているんです」と俯いていた。赤ちゃんポストには匿名で子供を預けられるが、熊本市は追跡調査を行なっている。田尻さんはそうして判明した「ポストを利用する理由」が生活困窮や未婚、パートナーの問題であることに触れ、こう続けていた。「預けに来たお母さんは、誰にも相談できず、孤立化しているのだと思います。人との絆が希薄な社会になってしまっていることの表れではないでしょうか」いっぽう赤ちゃんポストには、当初から否定的な声が上がっていた。07年2月、安倍晋三首相(66)は「抵抗を感じる」「子供を産むからには親として責任を持って産むということが大切ではないか」と反対姿勢を見せた。また熊本市も慈恵病院が運営を申請してから4カ月後に許可するという、慎重な姿勢を見せた。また本誌14年2月11日号では、慈恵病院の産婦人科病棟師長として4年にわたって赤ちゃんポストに関わった下園和子さんのインタビューを掲載している。赤ちゃんポストが“匿名”であることに違和感を覚えて退職した下園さんは、本誌にこう語っていた。「今のままの『ゆりかご』では子供を救うことはできない。実際に関わり、赤ちゃんポストの限界を実感したんです。匿名を掲げる『ゆりかご』は母親の側に立った制度、子供が将来、自分のことを知りたいと思っても何も伝えられない」「残念ながら、赤ちゃんポストができたあとも、亡くなった赤ちゃんを遺棄する数は減っていません。それなのに、6年間で(赤ちゃんポストに)92件は多いと思います。匿名でいいポストがあったからこそ連れてこられた子供がいたのではないかと、考えてしまいます」今年6月、森本修代氏の著作「赤ちゃんポストの真実」が出版された。すると病院側は「この本が『赤ちゃんやお母さんのため』のものなのか、著者や出版社のために世に出されたものなのか疑問を禁じ得ません」と公式サイトで反論している。また慈恵病院は、仮名での出産を認める「内密出産」の制度化を昨年12月に発表した。生まれた子どもは一定の年齢に達すれば病院の新生児相談室で親の情報を閲覧できるが、今年8月に熊本市は「法令に抵触する可能性を否定することは困難」と実施を控えるよう求めている。赤ちゃんポストの設置から13年。しかし、今なお慈恵病院の取り組みに対して議論は続いている。「現在の日本には、出産や育児の悩みを打ち明ける施設の情報周知が行き届いていないという問題点があります。また相談したとしても欧米と違い、高い専門性のある相談員がまだまだ少ないという現実も。いっぽうで妊婦健診すら受けられないような、公的機関に相談することができない立場にいる母親もいます。慈恵病院の取り組みを通して、社会全体で育児を取り囲む環境を考え直す必要があります」(前出・全国紙記者)赤ちゃんとその家族だけでなく、わたしたちの問題でもある。
2020年10月27日向井理が主演する本格サスペンス「10の秘密」の9話が3月10日放送。船の爆発で亡くなったかと思われた由貴子だが…衝撃のラストに視聴者からは、10年前の火事の真実や、由貴子の行動について考察を巡らせる声が相次いでいる。向井さんが白河圭太を、仲間由紀恵が圭太の元妻・仙台由貴子を演じ夫婦役で共演。仲里依紗が“夜の顔”を持つ保育士・石川菜七子に、渡部篤郎が大手建設会社・帝東建設の宇都宮竜二を、松村北斗が母を何者かに殺された音大生・伊達翼を、山田杏奈が圭太と由貴子の娘・瞳役で出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。海外逃亡しようとした由貴子を乗せた船が爆発して1週間。船の爆発が事故ではなく故意である可能性が浮上し、圭太も疑いの目を向けられる。母親が亡くなった10年前の火事を調べていた翼と圭太は、竜二が10年前のアリバイを克明に覚えていることに疑問を持ち、竜二を問い詰める。すると竜二は社長の帝東建設社長の長沼(佐野史郎)のために嘘をついていたことを明かす。10年前の火事の現場にいたのは竜二ではなく長沼で、10年前、翼の母親と長沼は愛人関係だったのだ。別れ話のため別荘を訪れた長沼だが、翼の母の腕を振り払った表紙に意識を失わせてしまい、助けを呼ぼうとするも火の手が迫るのを見て逃げ出し、そのアリバイ作りを竜二に頼んでいた。由貴子を殺した犯人を捜しているという圭太に、長沼は偽装建築を隠すよう指示したのは由貴子で、彼女は恐ろしい女だと警告する。一方、瞳が菜七子に付き添われ圭太の家に帰宅。何者かが侵入している気配を察知した菜七子が中に入ると、そこには由貴子と行動を共にする二本松の姿が…というのが今回のストーリー。さらに由貴子が生きていたことが判明。由貴子は新たな人生を歩むためにパスポートを取り戻そうとしていたのだ…驚きのラストに「由貴子がやはりラスボスという事ですか」「やっぱラスボスは由貴子なんだな」などの声が多数投稿される。また「火事。私は由貴子が絡んでいると思うぞ!」「翼くんのお母さん殺した...由貴子犯人?」など、10年前の火事についての反応や「由貴子は違法な方法で海外に行って何がしたいんだろう」と由貴子の今後について想像を巡らせる声も。すべての謎が明かされるはずの最終回に向けて“由貴子の真実”を考察する声がSNSに続々と上がっている。(笠緒)
2020年03月10日向井理と仲間由紀恵が元夫婦役で共演する本格サスペンス「10の秘密」の4話が2月4日放送。仲間さん演じる由貴子の“悪女”ぶりと、名取裕子演じる主人公・圭太の母、純子にも多くの注目が集まっている。向井さんが14歳の娘・瞳を誘拐され大きな陰謀に巻き込まれる白河圭太を、仲間さんが9年前に離婚した圭太の元妻・仙台由貴子を。2人のほか仲里依紗が圭太とは兄妹のような関係の保育士・石川菜七子を、渡部篤郎が大手建設会社・帝東建設の宇都宮竜二を、松村北斗が瞳と親しいが裏で白河家に恨みを抱いている様子の伊達翼を、山田杏奈が圭太と由貴子の娘・瞳をそれぞれ演じる。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。会社を懲戒解雇された圭太は、帝東建設社長の長沼(佐野史郎)を脅そうとするが、圭太が去った後長沼は由貴子に電話をかける。由貴子と長沼は不正の情報を巡り取引していた。由貴子は矢吹の自殺を止められなかったことで、自分が狙われることを恐れていた…。その頃、圭太は瞳を誘拐したのが由貴子ではないかと疑い始めていた。圭太の家に忍び込んだ由貴子は圭太の母・純子(名取さん)に見つかり、足止めされる。帰ってきた圭太と対峙した由貴子は、圭太を利用していたと告げ、彼のもとを去る。その頃瞳は、翼に圭太から10年前の火事について話を聞くことができたと報告するが、翼は火事のことをもっと調べたらどうかと提案。さらに追い打ちをかけるように10年前の火事のことが書かれた新聞記事の画像を転送する。そこには火事で死亡者が出たことが書かれていた…というのが4話の展開。いまだに“娘を理解している父親”であろうとする圭太を嘲笑い、「言える?誰が誘拐犯か」と告げ、圭太と瞳のもとを去っていく由貴子。その“悪女”ぶりに「圭太と由紀子が対峙するシーンはドキドキした」「仲間由紀恵さんの迫力は見応えある」「綺麗なだけに怖さ100倍」「独壇場。あまりに凄すぎる演技」などの声が続々と集まる。一方、圭太の母親・純子役で出演した名取さんにも注目する声が。由貴子に丸め込まれたように見せかけて実は信じてなかった…そんな純子の姿に「ママすごい!!嘘って分かってた!」「やっぱり名取さんは信用出来る!」といった反応も多数。名取さんが主演を務める「法医学教室の事件ファイル」を連想した「法医学教室は騙せなかった」という投稿も寄せられている。(笠緒)
2020年02月04日ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)が10月24日から11月1日まで、パリ在住のバイヤー湯沢由貴子とのコラボレーションによるポップアップショップをコンセント パリ アッシュ・ペー・フランス(CONCENTO PARIS H.P.FRANCE)銀座店のプロモーションスペースにオープンする。ポップアップショップでは、今や東京を代表するブランドとなったミキオサカベの16-17AWコレクションのアイテムを販売する他、10月17日からの東京コレクションで発表される17SSコレクションを展示。また、ミキオサカベがコンセントのカラーであるイエローをイメージして仕上げた特別別注アイテム(3万円)や、ミキオ サカベの1stコレクションでデザインされたアクセサリーなども販売。さらに、同じく10周年を迎えるヘヴンタヌディレージャ(HEAVENTANUDIREDJA)も参加し、ヴィンテージ材料を使用したハンドメイドの限定アイテムも販売する。コンセント パリ アッシュ・ペー・フランスのバイイングを担当する湯沢由貴子は、「パリのベルギー大使館で行われていたミキオサカベの1回目のコレクションの発表は、インポート世代で育った自身の発想を大きく覆すものでした。少しぎらっ、とひかる別珍の長いラペルのジャケットがとても美しく、その場で買い付けを決心したのを覚えています。あとからアントワープの王立芸術学院を首席で出られた、と聞いて納得。それから毎シーズン、日本のカルチャーを彼の鋭い洞察力で見つめたフィロソフィーに基づくコレクションテーマは、まさに日本の若者文化を物語ってきた歴史といえるのではないでしょうか。 コンセントにとってのミキオサカベは、それがまさにBUYER’SEYEと掛け合わさって、一つ一つのピースを厳選し、そしてお客様に買っていただく、という現象の10年間でした。ミキオサカベとコンセントといった一見、異なった要素がどうして10年もの間、続いてきたのか。そんな疑問も含めて検証してみていただければ、と思っています」と語っている。
2016年10月22日●特別養子縁組とは?日本でも“養子”という制度は古くから行われてきた。ただし、そのほとんどが「普通養子縁組」。一方、養子には「特別養子縁組」もある。4月4日、渋谷ヒカリエのヒカリエホールBにて、特別養子縁組についての理解を深めてもらうためのイベント「4月4日養子の日キャンペーン ~大人たちから子どもたちへ 『家庭』という贈りもの~」(主催:日本財団)が開かれた。会場には約250人の参加者が訪れ、出演者の熱いメッセージに耳を傾けていた。イベントは午後1時、一般社団法人ベビー&バースフレンドリー財団代表理事の大葉ナナコ氏の総合司会でスタート。まずは当イベントの主催団体である日本財団の理事長・尾形武寿氏が登壇し、「子どもは両親と一緒に生活するのが望ましい。しかし、何らかの事情で親と一緒に暮らせない子どもたちもいる。いま日本では、こうした子どもたちが約4万人いるが、養子縁組を経て一般家庭に引き取られたのは(2012年時点で)わずか1%、400人程度にすぎない。日本中でこうした子どもたちを大事にしていこうという大きなうねりを起こし、子どものための社会をつくっていきたい」と挨拶した。ところで、いわゆる養子の制度には「普通養子縁組」と「特別養子縁組」があるが、両者はどのようにちがうのか? 一般的にいう“婿養子”や家の跡取り、再婚に伴う連れ子の養子などは普通養子縁組に該当する。一方、特別養子縁組は、養子にできるのは6歳未満とされており、これは何らかの事情で産みの親の元で暮らすことができない子どもに永続的な家庭を提供するための「子どもの福祉」を目的としている。 このほか、普通養子縁組は、戸籍に「養子」あるいは「養女」と記載され、親子関係も産みの親・養親ともに認められている。一方、特別養子縁組の場合、戸籍には実子と同様(たとえば「長男」「長女」など)に記載され、養親のみが“親”となり産みの親との法律上の関係は消滅する(ただし、戸籍には「民法817条の2による裁判確定日」などが表記され、子どもの出自を知る権利は守られている)。特別養子縁組という制度は、残念ながらこの日本でまだまだ浸透しているとはいいがたい。それを周知させ、理解を深めようという目的で開催されたのが、今回のイベントなのである。次いで登壇したのは、女優・タレントのサヘル・ローズ氏。「かぞくに、なる。」と題して講演を行った。サヘルさんは、まず“戦争孤児”として暮らしてきた自らの歴史を語った。イラン・イラク戦争(1980~88年)のさなかにイランで生まれたサヘルさん。12人きょうだいの末っ子だったが、空爆により両親ときょうだいをすべて亡くしている。「戦争や紛争で親を亡くした子は、私もそうですが、自分の本当の名前を知りませんし、本当の年齢、誕生日も知りません」とサヘルさん。4歳で養護施設に入った頃は、「お母さんみたいな人を求めていた」という。7歳のとき、サヘルさんの前にひとりの女性が現れた。「天使だと思った。初めて見た彼女のことを、お母さんと呼んでしまった」。その瞬間、女性はサヘルさんを引き取ろうと決意。サヘルさんは、“血のつながりがない母”の子になった。「ほしかった家族を、やっと手に入れることができた」とサヘルさんは振り返る。その後、母とともに来日。サヘルさんいわく“給食のおばちゃん”をはじめ、さまざまな日本人と出会い、支えられて、今日に至る。家族を求め続け、7歳にして養子という形で家族を手にしたサヘルさん。「日本もひとごとではない」と続ける。「母とは血のつながりはないけれど、心と心がつながっている。彼女と出会ったことによって、帰れる場所ができた。ただいま、おかえりなさいと言ってもらえるのは幸せなこと。いま施設で生活している子どもたちひとり一人に、血のつながりはなくても家族として生きることができると伝えたい」と語った。●家族をテーマにした映画も上映続いて、トークセッションI「『こうのとりのゆりかご』と赤ちゃん縁組」がスタート。Part1ではサヘルさんの進行のもと、赤ちゃんポストで知られる「こうのとりのゆりかご」を展開する慈恵病院(熊本)の理事長・院長である蓮田太二氏、元同病院看護部長・相談役の田尻由貴子氏が登壇した。蓮田氏は「こうのとりのゆりかご」を作ることになったきっかけは2004年にドイツ視察で見た赤ちゃんポストであったとし、「ドイツでは、預けられた赤ちゃんが施設ではなく、みんな家庭で育つということになっており、それが心に響いた。日本では施設で育てるのが当たり前になっているが、赤ちゃんは家庭で育てることがとても大事。特別養子縁組により、養子を希望するご家庭で子どもをしっかり育てるほうがいい。社会や行政が、その大切さを理解してほしい」と述べた。田尻氏は「預けにくる親は、20歳未満が20%、20代が43%。中学生、高校生、専門学校生などが妊娠してしまう現実がある。背景は人それぞれで、妊娠してしまった人を責めないのが大事。本人がいちばん心を痛めているので、すべてを受け入れ、親身になって聴き、共感する。子どもは(特別養子縁組を活用し)どんな事情があっても、家庭で愛情深く育てられるのがもっとも大事」だとした。Part2ではNPO法人ファザーリング・ジャパン、タイガーマスク基金代表理事の安藤哲也氏、元愛知県児童相談所職員の矢満田篤二氏、そして実際に養子縁組で家族を持った当事者である大木愛氏が登場。まず安藤氏が父親の育児参加の重要性を指摘し、「自分の子どもだけが幸せな社会はない。自分の子どもを幸せにしたいなら、地域で困っている子どもたちや親たちに手を差し伸べて、共に生きていくことが必要」と述べた。矢満田氏は、赤ちゃんを施設に入れずに直接養親に託す「愛知方式」の取り組みを始めた人物。特別養子縁組を先頭に立って推進してきた立場から、これまでの特別養子縁組の事例を紹介した。大木氏は、産みの親と養親への感謝や、真実告知(子どもに養子であることを知らせること)について経験を語った。トークセッションII「子どもを迎えて」では、安藤氏の司会のもと、特別養子縁組を行った2組の親子が登壇。養子縁組をしたきっかけ、周囲が好意的にとらえて応援してくれていること、真実告知の準備などについて語った。父親のひとりは「やっぱり親ばかになる。愛情を込めて育てるのがいちばん。本当に家族になったという実感がある」、もうひとりの父親は「この子がきて、自分たちふたりはもちろん、自分たちの両親も含めて、みんなが幸せをもらっている。特別養子縁組というが、特別なことをしているつもりはない。世の中に普通にある選択肢になっていくといいと思う」と述べた。イベントの最後に、血のつながらない家族、障害のある子どもを持つ家族など、家族のつながりをテーマとした映画「うまれるずっと、いっしょ。」の監督である豪田トモ氏とサヘルさんの対談が行われた。豪田氏は、「今回の映画では、家族ってどうやってつくっていくのか、血のつながりとはなんなのか、というところをご覧いただけたらうれしい。キーワードは『向き合う』。血がつながっていようがなかろうが、向き合うことが、人生にとって大切」と、映画に寄せる想いを語った。イベントの終了後、映画「うまれるずっと、いっしょ。」が上映され、4時間に及ぶイベントは盛況の中で幕を閉じた。
2015年04月13日湯沢由貴子が手掛ける「コンセント パリ アッシュ・ペー・フランス(H.P.FRANCE)」の期間限定ショップが日本橋三越本店で11月11日までオープンしている。同ブランドの14-15AWコレクションテーマは、「私は。。。(Je suis...)」。同ショップでは、21世紀を明るく、たくましく生きる大人の女性をタイプ別に紹介している。同氏によれば“たくましい女性”とは、人を押しのけることではなく、柔軟に人の意見を受け入れられる懐の深い、アイデンティティーを持っている女性を指すという。「私は、ノマドゥ、私は、都会の遊牧民(Je suis nomade je suis nomade urbaine.)」と名付けられたルックは、温かみのあるファーや毛足の長いニットが特徴。カーディガン(9万8,000円)やブルゾン(4万円)など、細く長く、縦に長いシルエットも今シーズンさを表現しているアイテムだ。フォークロア調でクラシカルな刺繍が施されたリボンの髪留め(1万9,500円)でルックにアクセントも加える。ルック「私は、モダンなコスモポリタン(Je suis cosmopolite je suis moderne.)」は、場所や時空を超えた次元がモチーフで、ナイロンの怪しい光がメタリックに反射する。アウターのコート(11万6,000円)の下にはファーベスト(14万4,000円)、ワンピース(11万1,000円)、スカート(6万7,000円)を合わせ、バッグ(7万7,000円)やショートブーツ(8万6,000円)などマニッシュ的要素が随所に見られる。「私は、アニマル!!!(Je suis animale !!!)」は、ブルボン王朝のシンボル「へちまいたち」にアヒルやウサギ、トラ、豹、ペガサスが描かれている。コート(19万円)、カーディガン(10万5,000円)、パンツ(11万5,000円)、手袋(4万9,500円)の装いは動物と共に行進しているような力強い女性像を表現した。「私は、スポーツウーマン(Je suis une SPORTSWOMAN.)」は、柄対柄、異素材の掛け合わせ、カラーの組み合わせが印象的。ショートパンツ(10万2,000円)には、バーガンディにゴールドが混ざり、毛皮のブルゾン(12万7,000円)は女性のたくましさを演出、よりスポーティーに仕上がっている。
2014年11月08日