およそ280年の歴史を持つイタリアの老舗磁器ブランド、リチャード ジノリ(Richard Ginori)は、皆川 明デザインによる新コレクション「フロレンティア(FLORENTIA)」を5月15日より発売する。Photo_Norio Kidera Styling_Fumiko Sakuhara「フロレンティア」は、2017年に発表した「スぺランツァ(SPERANZA)」、2018年の「ガイア(GAIA)」に続く、皆川 明デザインによるグローバルコレクション。フィレンツェの語源にもなった“花の女神の都”の意味を持ち、リチャード ジノリを代表するベッキオシェイプに、新しいジノリブルーで皆川が描いた枝と小花の可憐なデザインが施されている。中心から外側に向かい開いていく空間は、料理が盛られた時の景色を想定して描かれ、筆先から生まれた濃淡の繊細さが温もりを感じさせてくれる。Photo_Norio Kidera Styling_Fumiko Sakuhara皆川氏は、「今回のテーマ『Florentia』ではまさにリチャード ジノリのある街フィレンツェをイメージして、花がお皿の中に泉となって湧き出るような世界を創りました。お皿ごとに料理を盛り付ける位置を想像しながら、食の空間をやわらかな躍動感や爽やかな風を感じさせるように絵柄を配置していきました」とコメント。主なアイテムの価格は、マグカップ 350cc(税込8,100円)、フタ付きコーヒーカップ&ソーサ―(税込1万2,960円)、ティーカップ&ソーサ―(税込1万800円)、ティーポット 600cc(税込2万4,840円)、シュガーポット 120cc(税込1万9,440円)、クリーマー 110cc(税込1万4,040円)、プレート 22cm(税込6,480円)、フルーツソーサー 15cm(税込4,320円)、サラダボール ラウンド(税込1万6,200円)。エレガンスの中に爽やかな風を感じさせる新たなコレクションで、食卓を彩ってみては。
2019年03月21日展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」が、2019年11月16日(土)から2020年2月16日(日)まで、清澄白河の東京都現代美術館にて開催される。「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」では、ファッション・テキスタイルブランド、ミナ ペルホネン(minä perhonen)と、そのデザイナーである皆川明を特集する。長年着用でき、創造的で普遍的な価値を持つ「特別な日常服」を提案するミナ ペルホネン。生地産地と深いコミュニケーションを重ねながらものづくりを行い、作り手と使い手の双方に価値を生み出すデザインを発信している。本展では、皆川明とミナ ペルホネンの思想・活動を紐解きながら、現代におけるものづくりの意味とデザインの社会的役割を考察していく。【詳細】展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」会期:2019年11月16日(土)~2020年2月16日(日)場所:東京都現代美術館住所:東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)TEL:03-5245-4111(代表)※平日 9:30~18:00ハローダイヤル:03-5777-8600 ※年中無休 8:00~22:00
2019年01月11日広瀬アリス、柳楽優弥らがゲスト声優を務めることでも話題の『映画ドラえもんのび太の月面探査記』。この度、新たに声優・皆川純子の出演が決定。併せて、最新予告映像とポスタービジュアルが公開された。月面探査機が捉えた白い影が大ニュースに。のび太はそれを「月のウサギだ!」と主張するが、みんなから笑われてしまう…。そこでドラえもんのひみつ道具<異説クラブメンバーズバッジ>を使って月の裏側にウサギ王国を作ることに。そんなある日、不思議な少年・ルカが転校してきて、のび太たちと一緒にウサギ王国に行くことに。そこでのび太は偶然エスパルという不思議な力を持った子どもたちと出会う。すっかり仲良くなったドラえもんたちとエスパルの前に謎の宇宙船が現れる。エスパルはみんな捕えられ、ドラえもんたちを助けるためにルカも捕まってしまい――。『映画ドラえもん』シリーズ39作目となる本作は、直木賞作家の辻村深月が映画の脚本に初挑戦。太古から人類を魅了して止まない神秘的でロマン溢れる“月”を舞台にした、「ドラえもん」史上最大のSF冒険ファンタジーとなっている。今回到着した予告編では、ひみつ道具の<異説クラブメンバーズバッジ>が登場。楽しそうな夢のウサギ王国や、今作のカギを握る謎の転校生・ルカの姿も映し出されている。このルカを演じるのは、「テニスの王子様」の越前リョーマ役、「魔法先生ネギま!」雪広あやか役、「暁のヨナ」ユン役などでお馴染みの皆川さん。実力派声優がより本作を盛り上げる。さらに映像では、広瀬さんが担当する月の裏側に住んでいる謎の美少女・ルナや、のび太たちの前に立ちはだかる侵略者・ディアボロ(吉田鋼太郎)、その部下・ゴダート(柳楽さん)のキャラクターボイスも解禁された。予告編と同時に解禁されたポスタービジュアルでは、のび太たちのほかにも、不適な笑みを浮かべるディアボロや部下のゴダート、ルカとルナといった登場キャラが勢揃いしている。『映画ドラえもんのび太の月面探査記』は2019年3月1日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)
2018年12月14日京町家をリノベーションした宿泊施設「京の温所釜座二条」が、2018年8月1日(水)に京都・二条城東エリアにオープンする。ミナペルホネン皆川明が手がける京宿市内観光の起点として便利な二条城近くに位置する「京の温所釜座二条」は、推定築150年の京町家を、現代生活に寄り添う住空間としてリノベーションした宿泊施設。ミナペルホネン(minä perhonen)のデザイナーである皆川明がディレクションを手がけ、建築家の中村好文が設計を担当している。“住まいとしての心地よさ”を追求宿泊施設でありながら、「住まいとしての心地よさ」を追求した空間デザインが本施設最大の魅力だ。現地の食材を自分で調理して楽しむことができるキッチン、高野槇の心地よい香りが漂う浴室、中庭に面した約200冊の蔵書を収めたライブラリーなど、まるでこの場所に暮らすように時間を過ごすことで、京都に滞在する喜びに繋がる様々なアイデアが盛り込まれている。間取り一棟貸しとなる本施設は2階構成。1階にはキッチン&ダイニング、トランクルーム、浴室、トイレ、庭、ライブラリー、2階にはベッドルーム、6畳の和室が設けられている。各所に設置されている写真や立体作品などのアートピースは皆川明によりセレクトされたもので、日々の暮らしを豊かにしてくれる、アートの住空間への取り入れ方も合わせて提案している。そのほか、スーツケースなどの荷物の預かり、運搬サービスといった一般的なサービスに加え、季節ごとの京都での過ごし方を提案する「暮らしの提案帖」の提供、京都の味が楽しめる調味料セット付プラン、施設を運営するワコールのパジャマ付プランなど、本施設ならではの付帯サービスが用意されているのも魅力の1つとなっている。施設情報「京(きょう)の温所(おんどころ)釜座二条(かまんざにじょう)」オープン日:2018年8月1日(水)※7月7日(土)より公式サイトにて宿泊予約受付中住所:京都市中京区釜座通二条下ル上松屋町690-2アクセス:地下鉄 烏丸御池駅より徒歩7分料金:一棟60,000円~100,000円+税(人数と時期により変動)間取り:・1階 キッチン&ダイニング、トランクルーム、お風呂、トイレ、庭、ライブラリー・2階 ベッドルーム、和室(6畳)定員>最大4名チェックイン:16:00〜(ワコール新京都ビルでのフロント受付は10:00~17:00)チェックアウト:〜10:00【問い合わせ先】株式会社ワコール お客様センター フリーダイヤルTEL:0120-307-056(平日:9:30~17:00)
2018年07月13日⾹川県・豊島に、ミナ ペルホネン(minä perhonen)のデザイナー皆川明がディレクション、SIMPLICITY代表の緒⽅慎⼀郎が設計を手がけた宿泊施設「ウミトタ」が、4月14日に開業した。ウミトタは、宿泊者それぞれのリズムやスタイルで、豊島の素朴な⾃然を感じながら滞在できる⼀棟貸しの宿泊施設。南側の棚⽥、北側の瀬⼾内海とを結ぶテラス、海を眺めるロフトや浴室、暖炉を備えたライブラリーなど、訪れた季節や天候、⽬的に合わせて、⼀つの⺠家の中に様々な⼼地よい場所を⾒つけることができる。また、時期に応じて⽥植えや稲刈り、野菜の収穫などを体験したり、広く機能的なキッチンで調理を楽しんだり、よりアクティブな滞在も可能。宿の外壁に彩りをあたえる螺鈿細⼯は、皆川と豊島住民や関係者が、ワークショップとして1万枚にもなる貝殻のピースを壁面に散りばめたもの。宿の内装は、ミナ ペルホネン(minä perhonen)のファブリックが施されるなど、選び抜かれた品々が特別な滞在を演出する。ウミトタのロゴデザインも皆川が手がけた。ウェブサイト()にて、宿泊予約を受け付けている。【施設情報】ウミトタ住所:⾹川県⼩⾖郡⼟庄町豊島家浦423-2開業:4月14日 ※3月9日から宿泊予約受付客室数:1室(⼀棟貸し)定員:1〜6名料金:8万6,400円〜(2名利用の合計/1泊夕朝食付き)
2018年04月14日2年前に上演され、大好評だったあの舞台が帰ってきた!皆川猿時さんと荒川良々さんという芸達者2人組が、次々とあぶない目に遭う、くだらなくもおもしろいこの舞台「さらば!あぶない刑事にヨロシク」。二人があぶない目に多々遭うので、それをゲラゲラ笑ってください。演出を手がける細川徹さんは、題材は本当にバカバカしいが、この二人との仕事は戦いに等しいと語ります。「二人は本当に芝居が上手い。例えば“あぶない”と一口に言っても、“ドーベルマンが迫ってくるあぶない”と、“銃口を向けられるそれ”は、異なる“あぶない”ですよね。そのニュアンスの違いを、コントにせずに、セリフの中にこまやかな感情を落として、芝居として出せるんですよ。そんな実力派の二人だからこそ僕も緊張感がありまして。稽古初日に台本を全部書き上げて持っていったんですが、演じてもらったら役者のおもしろさに負けてまして…。すぐに全部書き直しました(笑)」前回と比べ、あぶなさはより一層強くなっているそう。「この二人って、すごく強い人に見えるじゃないですか。肉体的に強そうだから、少々のあぶない目に遭ってもかわいそうに見えないんですよね。舞台上では、ひどい目に遭えば遭うほどおもしろくなる。だから『あぶない刑事にヨロシク』の世界観は、この二人じゃないと成立しないんです。本家の舘ひろしさんと柴田恭兵さんがスズメバチに2回も刺されたら、かわいそうじゃないですか……って、いや、意外とイケますね、カッコよくあぶない目に遭ってくれる気がしてきた(笑)。でもたぶん、村杉蝉之介さんは刺されたら死ぬと思うし、池津祥子さんは、刺されないように立ち回るタイプだと思います。皆川さんと荒川くんが、あぶない目に遭っても大丈夫に見えるのは、スターだからだってことにしておきましょう(笑)」今回も、前回好評だった、観客全員がクラッカーを鳴らして皆川さんを殺す、というような、観客参加型のタイミングも何回かあるそう。どんな“あぶない”が出てくるのか、お楽しみに~!3月16日(金)~4月1日(日)下北沢・本多劇場作・演出/細川徹出演/皆川猿時、荒川良々、池津祥子、村杉蝉之介、近藤公園、上川周作、早出明弘、本田ひでゆき(本田兄妹)、河原雅彦全席指定5800円(税込み)大人計画TEL:03・3327・4312(月~金曜11:00~19:00)ほそかわ・とおる脚本家、演出家、映画監督。1971年生まれ、東京都出身。‘16年には映画『オケ老人!』を監督。映画、アニメ、ドラマ、ラジオなど、幅広く活躍中。※『anan』2018年3月21日号より。写真・土佐麻理子(by anan編集部)
2018年03月14日アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』シリーズの新作映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System』が公開される。5人の主要キャラクター、霜月×宜野座、須郷×征陸、狡噛にそれぞれ焦点を当てた『Case.1 罪と罰』『Case.2 First Guardian』『恩讐の彼方に__』の3作品が、2019年1月25日(金)より順次公開される。『PSYCHO-PASS サイコパス』とは『PSYCHO-PASS サイコパス』は、「踊る大捜査線」シリーズで知られる本広克行が総監督を務めたことにはじまり、監督・塩谷直義、ストーリー原案・虚淵玄(ニトロプラス)、アニメーション制作・Production I.Gなどトップクリエイター陣が集結したことで話題を呼んだオリジナルアニメーション。人間の心理状態を数値化し管理する近未来社会を舞台に、正義を問われる警察機構を描いたSF作品として、幅広い層の心をつかんだ。2012年10月にTVシリーズ第1期が放送され、2014年7月には1期に新規カットを追加して再編集した「新編集版」が放映された。続いて、10月からは本屋大賞受賞作『天地明察』などで知られる作家の冲方丁をシリーズ構成に迎えたシリーズ第2期「PSYCHO-PASS サイコパス 2」を制作・放送。さらに、2015年1月には映画として『劇場版PSYCHO-PASS サイコパス』が公開され大ヒットを記録した。それから3年の月日を経て、始動するのが『「PSYCHO-PASS サイコパス」Next Project』だ。霜月×宜野座、須郷×征陸、狡噛にフォーカスした新劇場版3作品劇場版3作品の連続公開となる本作には、これまでのシリーズと劇場版に参加したスタッフが再集結。3作品全てで塩谷直義が原案・監督を、Production I.Gがアニメーション制作を担当するほか、Case.1の脚本を『PSYCHO-PASS サイコパス』ノベライズ「PSYCHO-PASS ASYLUM/GENESIS」を執筆した吉上亮が、Case.2およびCase.3の脚本を、TVアニメ第一期、劇場版の脚本を手掛けた深見真が務める。TVアニメ第1期、第2期のエンディングテーマが蘇るTVアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』の第1期、第2期のエンディングテーマが、Case.1とCase.2のエンディングテーマとして起用される。また、今回のエンディングテーマは、ロックユニット・ブンブンサテライツ(BOOM BOOM SATELLITES)、中野雅之によるリミックスバージョンとなっている。ストーリー■『Case.1 罪と罰』2117年冬、公安局ビルに一台の暴走車両が突入する事件が発生。その運転手は青森にある潜在犯隔離施設〈サンクチュアリ〉の心理カウンセラー・夜坂泉だった。しかし取調べ直前に夜坂の即時送還が決定する。監視官の霜月美佳は、執行官・宜野座伸元らとともに夜坂送還のため青森へ向かう。そこで待っていたのは、〈偽りの楽園〉だった。■『Case.2 First Guardian』常守朱が公安局刑事課一係に配属される前の2112年夏、沖縄。国防軍第15統合任務部隊に所属する須郷徹平は、優秀なパイロットとして軍事作戦に参加していた。三ヶ月後、無人の武装ドローンが東京・国防省を攻撃する事件が発生する。事件調査のため、国防軍基地を訪れた刑事課一係執行官・征陸智己は、須郷とともに事件の真相に迫る。■『Case.3 恩讐の彼方に__』2116年に起きた東南アジア連合・SEAUnでの事件後、狡噛慎也は放浪の旅を続けていた。南アジアの小国で、狡噛は武装ゲリラに襲われている難民を乗せたバスを救う。その中には、テンジンと名乗るひとりの少女がいた。かたき討ちのために戦い方を学びたいと狡噛に懇願するテンジン。出口のない世界の縁辺で、復讐を望む少女と復讐を終えた男が見届ける、この世界の様相とは…。来場者特典として設定集を限定配布公開初日より、3作品ごとに各作品のキャラクターやメカデザインの設定画、美術ボードなどを収録した設定集を数量限定配布。表紙は、キャラクターデザインを手掛ける恩田尚之による3作品のキービジュアル描き下ろし原画が使用されている。劇場購入特典付きムビチケ2018年11月9日(金)より、対象劇場にて3作品綴り前売り券(ムビチケ)が発売。劇場購入特典として、オリジナルクリアポストカードが付属する。作品情報劇場アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System』3作品SSストーリー原案・監督:塩谷直義シリーズ原案:虚淵玄キャラクター原案:天野明アニメーション制作:Production I.G■『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1 罪と罰』公開日:2019年1月25日(金)キャスト:宜野座伸元/野島健児、霜月美佳/佐倉綾音脚本:吉上亮総作画監督:中村悟■『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』公開日:2019年2月15日(金)キャスト:須郷徹平/東地宏樹、征陸智己/有本欽隆SSストーリー原案・監督:塩谷直義脚本:深見真総作画監督:阿部恒■『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3 恩讐の彼方に__』公開日:2019年3月8日(金)キャスト:狡噛慎也/関智一SSストーリー原案・監督:塩谷直義脚本:深見真総作画監督:恩田尚之、阿部恒、中村悟<劇場購入特典付きムビチケ>発売日:2018年11月9日(金)価格:3,900円(ムビチケのみ)※販売劇場は公式サイトで告知。※本券1枚につき各Caseを各1回鑑賞可。劇場購入特典:オリジナルクリアポストカード※前売券(ムビチケ)1枚の購入につき特典1枚。※特典は数量限定の為、無くなり次第配布終了。
2018年03月11日16年12月に芸能界を引退した元俳優の成宮寛貴氏(35)が、新たなウェブサイトを開設した。 引退後の昨年秋、成宮氏は自身のインスタグラムを一般公開。するとファンからのコメントが殺到し、これまでフォロワーは55万人を突破。いまだに根強い人気をうかがわせた。 そしてこのほどインスタのトップページに、新たに開設したウェブサイトのURLを掲載。クリックすると中央には日本語で「無限」を意味する「infinity」の文字が浮かび上がり、仕事を依頼するための入力フォームが表示されている。 同サイトには、成宮に関する情報やメッセージは掲載されていない。 「所属していた大手芸能プロに復帰できる可能性は、現時点ではまったくないようです。かいってこのまま仕事が入る様子もなく、苦肉の策として自身に対する仕事依頼のフォームを開設してのではないでしょうか」(芸能プロ関係者) 成宮さんが動きだした背景には、どうやら切実な事情があったようだ。 「引退後は支援者の手引きで渡欧したりしていましたが、そろそろ金がなくなってきたようです。そのため自ら告白本の企画を売り込んでいたようですが、印税の前借りを要求したたことで計画が難航しているといいます。だからこそ、俳優業を再開しようとしているのではないでしょうか」(芸能記者) この分だと、仕事のオファーを受ける“ハードル”はかなり低そうだ。
2018年01月12日気づけばそこにいて、ドラマのいいスパイスとして味わいを深めてくれる。三浦貴大さんはそんな俳優だ。「高嶋政宏さんには、かわいい女性として見てもらえるよう頑張ります」「映像作品に出演する時の自分のテーマとして、作品の中に紛れるというのがあるんです。それは単に僕がそういうお芝居の方が、見る側としても好きだというだけなんですが」そう言ってから「地味な役をより地味にする方なので…」と苦笑い。しかしそれだけ演技が自然だということ。いまやそんな三浦さんに注目が集まっている。今回出演の舞台『クラウドナイン』もまた、主催者側の熱烈なオファーで実現した。「期待されているなら応えたいと思っていますが、なぜ僕にベティ役が来たのかはいまだ謎なんですよね」ベティ?と思った方に説明すると、2幕構成の今作は、一幕はイギリスの植民地だった時代のアフリカ、二幕はその100年後のロンドンが舞台となっていて、ベティとは一幕の封建的イギリス人・クライヴの妻役。なんと戯曲で、この役を男性がやるようにと指定されているのだ。「この時代、男とはこうで女とはこうだという、あるべき姿みたいなものがあって、どこかそれを皆が演じているような感じなんです。だから自分でも成り立つのかな、と思っています。僕は役を相手役との関係性で作っていく方なので、できればクライヴ役の高嶋(政宏)さんには、かわいい女性として見てもらえるようにと、いま頑張っています(笑)」二幕はゲイの青年・ジェリー役に。「時代も役も違いますが、お芝居の仕方自体が前半とは全然違って、二幕は気持ちの後に役がついてくる感じがあるんです。しかもジェリーはいままでやってこなかったものが詰まっている役。これまでの演じ方では対応できなくて難しいです」現在絶賛苦悩中。それでも「舞台稽古っていいなと思う」とも。「悩んで何度もやり直せる時間があるってことがありがたいし、その時間がいまはすごく楽しいです」みうら・たかひろ1985年生まれ。東京都出身。’10年のデビュー当初から、その演技力が高い評価を受ける。来年の公開待機作に映画『四月の永い夢』『ばぁちゃんロード』『栞』などがある。モチロンプロデュース『クラウドナイン』一幕と二幕で、100年の時が流れているが、なぜか登場人物たちは25歳しか年を取っていない設定。性の逆転などの斬新な演出を入れつつ、破天荒でバカバカしく奥深い物語が展開。12月1日(金)~17日(日)池袋・東京芸術劇場 シアターイースト作/キャリル・チャーチル翻訳/松岡和子演出/木野花出演/高嶋政宏、伊勢志摩、三浦貴大、正名僕蔵、平岩紙、宍戸美和公、石橋けい、入江雅人全席指定6800円ヤング券3800円(22歳以下)大人計画TEL:03・3327・4312(月~金曜11:00~19:00)大阪公演あり。※『anan』2017年11月29日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・KEN(Rim)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年11月23日若手ホープとして注目を受け、NHK 連続テレビ小説『とと姉ちゃん』の主演で幅広い層から愛されるようになった女優・高畑充希。18日から公開された映画『泥棒役者』では、丸山隆平演じる主人公・はじめの恋人である美沙を演じている。同作の監督・脚本を務めた西田征史は、『とと姉ちゃん』の脚本も担当しており、高畑とは再タッグとなる。西田から見た役者としての高畑の魅力は、どこにあるのだろうか?○ちょっと普通じゃない――『とと姉ちゃん』からの高畑さんとのタッグとなりましたが、朝ドラを見て高畑さんにオファーされたんですか?いえ、『とと姉ちゃん』が始まる直前くらいにオファーしました。『泥棒役者』を制作することも決まっていたので、ぜひ彼女がいいなと思いました。これまでの作品でも芝居がいいのは本当に知っていましたし、ちょっと普通じゃないすごさですよね。――どういうところが一番すごいのでしょうか?『とと姉ちゃん』の時は脚本としての参加でしたので、高畑さんの現場への参加の仕方や、女優意識はわからなかったんですけど、実際に演出してみて、芝居の”生(ナマ)さ”に驚きました。すごくナチュラルで、セリフを一字一句変えていないのに、芝居のニュアンスが毎回ちょっとずつ違うんですよ。それは芝居がぶれているということじゃなくて、例えばテイクごとの相手の目線の動きに合わせて自身の芝居を変えているというか。そういった反応が、その時その時で違うのが、すごい。自分の中での芝居を固めてきてしまうのではなく、そこにどーんと存在して、その時思っている感情で芝居しようという感じでした。――相手のリアクションを見て演技を変える、というような。丸山くんも一緒に演じていてすごく楽しかったみたいです。多分、セッションしている感覚があって楽しかったんじゃないかな。――今回は撮影が2日間とのお話でしたが、それだけすごさが伝わったんですね。ご本人は「2日以上あったらボロが出たかも」とは言っていましたが(笑)。でもきっと、ぶつかり合うことはあったとしても、話し合って面白いものになると思いますよ。ドラマと映画で芝居の質も変えてるし、現代と昔の質感の差はあると思うんですけど、彼女の新たな表現の幅を見た気がします。『とと姉ちゃん』に感じていたものとはまた違うものでした。
2017年11月21日ワコール(WACOAL)は、京町家をリノベーションした宿泊施設「京の温所(おんどころ)」を2018年4月末、京都・岡崎エリアにオープンする。施設のコンセプトは「ひとつの旅が暮らしの深呼吸のように感じられるひととき」。京都という文化や環境、コミュニティと繋がる場を提供することで、日常の安堵感と旅の開放感、特別な体験ができる宿。滞在する人たちの「もう一つの日常」となることを目指す。また、京都の都市景観を特徴づける建築物である京町家の価値や特性を活かしながら、現代生活が共存する住空間としてリノベーションされた宿泊施設は、京都に息づく様々な文化やコミュニティと繋がる場を創出し、より印象深い滞在体験として提供する。同施設のネーミングやコンセプトの設定、町家のリノベーションプランを始めとする、全体のディレクションはファッションブランド・ミナ ペルホネン(minä perhonen)のデザイナー・皆川明と、住宅設計や家具デザイナーとしても活動する建築家・中村好文が担当。ロゴマークの制作やコミュニケーションデザインには、アーティストの望月通陽とデザイナーの山口信博を迎えた。オープンに先駆け、11月30日にはディレクションを担当する皆川明と中村好文によるトークイベントを、東京・表参道の「ラウンジアンクルハット」で開催。宿泊事業の概要や皆川明と中村好文の対談、質疑応答など、「京の温所」が考える、五感をほぐす、京都滞在のあたらしい形について、現在進行中のプランなども交えたトークを展開する。なお、トークイベントの参加は20名限定、応募が多数の場合は抽選制となる。詳しい参加方法はこちら()をチェック。【イベント情報】『京の温所(おんどころ)』──京都で体験するあたらしいもうひとつの日常。(仮称)会期:11月30日時間:13:00〜15:00場所:ラウンジアンクルハット スパイラル8階住所:東京都港区南青山5-6-23
2017年11月09日イデー(IDEE)では、「POOLとしょうぶ学園」の展示会を10月13日より3店舗で開催中。しょうぶ学園プール(POOL)とは、ミナ ペルホネン(minä perhonen)の皆川明を監修に迎え、2015年からイデーが行っている取り組み。無印良品のものづくりの過程で発生するハギレや端材、流通の過程で発生するキズ・汚れ等で販売できなくなった商品をためておき、さまざまな企業・クリエーターとつながりながら、新たな価値のある商品に再生させる。ラオストートバッグ S 4,320円、L 7,560円 ※写真はイメージしょうぶ学園は1973年に設立された鹿児島県市北部郊外にある知的障害者支援施設。広い敷地には大きな木がのびのびと育ち、その合間をさまざまなデザインの建物が佇んでいる。まるで町のようにリズムを持った気持ちの良い場所で、約130名ほどの利用者と100名ほどのスタッフが日々生活をしている。しょうぶ学園には木、土、布、紙の工房があり、野菜も育てている。園内にはパン屋、カフェ、蕎麦屋もオープンし、誰でも利用できるので県外からも多くの人がやってくる。Everyday Handkerchief (全7種)各486円今企画では、しょうぶ学園の利用者が日々行う活動のなかで生まれた作品や、彼らの作品とプールがコラボレーションをしたプロダクトを作り、3つの店舗で一堂に展示販売する。写真左から時計回りに)白磁 丼・大 1,404円、白磁 丼・小 972円、白磁 皿・中 1,188円、白磁 皿・大 1,728円、白磁 ティーポット 3,780円、マグカップ 1,296円、白磁 皿・小 756円 ※写真はイメージ【イベント情報】POOLとしょうぶ学園会期:10月13日~11月6日会場:イデーショップ 自由が丘店/イデーショップ ヴァリエテ 渋谷店/イデーショップ 梅田店
2017年10月15日5年間の交際のすえ、15年3月に“電撃破局”が報じられた、滝川クリステル(39)と俳優の小澤征悦(43)。ところが7月14日発売の『フライデー』で、小澤が滝川の自宅マンションに通う姿が報じられた。記事では、元彼の小澤から復縁のアプローチを受けていることを滝川本人が認めている。 報道から約2カ月、滝川は小澤の思いを受け止めたのだろうか。8月下旬、本誌は都内にある滝川の自宅マンションを訪れたが、小澤がマンションに会いに来る気配はまったくない。 「7月ごろは、滝川さんのマンションに小澤さんの愛車が入っていくのをよく見かけました。でも8月に入ると、ぱったりと途絶えましたね。最近、滝川さんはいつもお1人で犬の散歩をされていますよ……」(近所の住人) 実際、この日の夕方も彼女は愛犬を連れ、1人で散歩に出てきた。記者が声をかけると、戸惑いながらも取材に応じてくれた。 ーー『フライデー』に撮られちゃいましたね。 「……はい」 ーーあれから小澤さんとは順調ですか。 「うーん、それが……」 ーーそれは破局したということ? 「そうですね」 ーーでも、小澤さんから復縁のアプローチを受けていましたよね。 「ええ。彼からは、ずっと強い気持ちをいただいていました。でも、何も変わらなかったんです……」 ーー結局ヨリを戻さなかったんですか。 「彼の今の気持ちを言うのは、本当に可哀想なので……」 小澤の猛アタックにも、滝川の恋心は揺れ動かなかったようだ。 ーー小澤さんに対するお気持ちだけ、聞かせてください。 「私はお仕事があって、大体満足。今はそれで精いっぱいです」 最後にそう言い残すと、決意をたたえた表情でマンションの中に入って行った。四十路を目前に、恋愛よりも仕事に生きる覚悟を固めたようだーー。
2017年09月14日織田裕二主演の日曜劇場「IQ246~華麗なる事件簿~」。この度、11月13日(日)放送の第5話にて、成宮寛貴が出演することが分かった。本ドラマは、やんごとなき貴族の流れを汲みながら、ときの権力とは無関係に、代々ありとあらゆる学問のみを探求してきた法門寺家の末裔で現89代目当主である沙羅駆が、嫡子だけに連綿と受け継がれるという“IQ246”という異能を武器に、世にはびこる難事件を鮮やかに解決する本格ミステリー。全10話を通して展開される謎を軸に置きながら、1話完結で描かれるのもこのドラマの大きな見どころとなっている。また、各話ごとに豪華なゲストが登場するのも本作の楽しみ。第1話では石黒賢、第2話では佐藤隆太、第3話では観月ありさ、放送間近の第4話では国仲涼子が登場と、すでに豪華な顔ぶれだが、次なる第5話では、「ごくせん」「オレンジデイズ」「相棒」「不機嫌な果実」など数多くの作品で活躍している成宮さんが出演。今回成宮さんは、第5話で沙羅駆(織田裕二)が訪れるアートギャラリーのプレオープニングセレモニーで出会う新進気鋭のアーティスト・千代能光一役として登場。千代能は学生時代からの腐れ縁だという番田(矢本悠馬)と共に「バナナ&チョコ」という名のアートユニットを結成。2人の才能を融合し最先端技術などを取り込んだ斬新なアートは巷で人気を博し、オリンピックの開会式の演出候補にも名前が挙がるほど目覚しい活躍を見せていた。会場では、ヘッドセットを付けた招待客が「バナナ&チョコ」の手掛けた最新テクノロジーのAR(=拡張現実)を体感していた。そんな中オープニングセレモニーが始まり、千代能が挨拶のスピーチを行う。そこへ、ヘッドセットを付けた番田が会場の上層に登場するのだが、番田は踊るような不可解な動作を見せた後、足場から落ち、沙羅駆ら招待客の前で転落死してしまう。現場検証に立ち会った沙羅駆は、番田の転落死事件に興味を抱き千代能の事務所を訪ねるが…というストーリーだ。互いに第一線で活躍し続けている俳優とあって、数々の作品に出演している織田さんと成宮さんだが、2人が共演するのはなんと今回が初。成宮さんは「織田裕二さんといえば、僕が子どもの頃から見ていたスターなので、最初にお会いした時に“織田さん”と呼ぶのが不思議な感じで、芸能界に入って一番最初に会ったときの緊張する感じというか、夢のスターに会ったという感覚に今回自分がなって驚いています」と対面した感想を語り、織田さんも「成宮さんとは今回初共演で、撮影日数もまだ少ないので、成宮さん自身のことは正直まだ全然わかりませんが、彼が演じている千代能という役を通して見える成宮さんがどういう人なのは徐々に分かってきた感じで、凄く目力と、ナイーブさと気持ちを大事に紡いでいく人なんだと分かりました」と印象を話した。また第5話について成宮さんは、「このドラマは最初に犯人が判っている状態から始まるので、沙羅駆と千代能の駆け引きをぜひ見てもらいたいです。僕はアーティスト役なので、現代アートの表現などがも盛り込まれているのですが、トリックも複雑なのでその辺りも楽しみに見てください」と見どころを話し、織田さんは「沙羅駆が初めて苦戦するので、いままでの回とはちょっと違う感じです。かなりの強敵なので楽しみしてください」とコメントした。ARなどの最先端技術を駆使したアートトリックで人気を博すアーティスト・千代能と沙羅駆の頭脳合戦。最先端技術を取り入れたアーティストが仕掛ける殺人トリックとは? 見逃せない対決となりそうだ。「IQ246~華麗なる事件簿~」は毎週日曜日21時~TBSにて放送。(cinemacafe.net)
2016年11月05日デンマークのテキスタイルブランド・クヴァドラ(Kvadrat)が、16年4月にミラノサローネで発表した、デザイナー皆川 明によるテキスタイルコレクション「Akira Minagawa for Kvadrat」及び、インスタレーション「FOREST COMES HOME.」を10月26日から11月7日まで、東京・南青山にあるクヴァドラショールームにて特別展示する。クヴァドラは、多くのインテリアブランドや世界の美術館、ホテルなどが家具の張り地やカーテン、ラグ等で採用しているテキスタイルブランドであり、これまでに様々な分野で活躍するデザイナーたちとテキスタイルを開発してきた。16年4月のミラノサローネでは、「ミナ ペルホネン」のデザイナーとしてよく知られる皆川明とコラボレーションしている。同展では、皆川明の手掛ける繊細かつ深みのあるテキスタイルを展示。「FOREST COMES HOME.」=“森が家にやってくる”と名付けられたインスタレーションは、自然と暮らしの共存をテーマにはかない夢のような展示となっている。【イベント情報】「Akira Minagawa for Kvadrat in Tokyo」会場:Kvadratショールーム住所:東京都港区南青山3-4-6 AOYAMA 364 #103会期:10月26日~11月7日時間:9:00~18:00
2016年10月22日稽古場の一角のワクワクさせる2ショットは、大人計画の皆川猿時さんと荒川良々さん。しかも、ふたりが共演する舞台のタイトルが『あぶない刑事にヨロシク』だ。脚本・演出を手掛けるのは「男子はだまってなさいよ!」でバカバカしい笑いを作り続ける細川徹さん。…で、どっちがタカで、どっちがユージなの?共演のお二人にお話を聞きました。***荒川:皆川さんがユージで僕がタカって聞いてたんですが…台本を見たら関係なくなってました(笑)。皆川:まあ、僕の役は『あぶ刑事』に憧れているっていう設定にはなってるんですけど。荒川:逆に僕は『あぶ刑事』を知らないっていう設定で、皆川さんがビデオを貸してくれるっていう。あと、一応、横浜署の刑事ってことにはなってます(笑)。皆川:そんなふたりが、事件を追ううちケンカしたり仲直りしたり(笑)。荒川:ふたりでお茶して終わり、ってことはないと思います。皆川:まあでも、どこまでいまの台本のままいくか、わからないよね。そもそも細川さんの舞台で稽古初日に台本が上がっているってことが珍しいし。荒川:だからか、稽古2日やって、ちょっと違うなって思ったんでしょうね。3日目の稽古は、稽古着のジャージに着替えて皆でただ雑談だけして、私服に着替えて帰りました。皆川:いつもは台本がないから、稽古序盤は雑談だけして帰る!みないな感じだからね。でも、昨日の雑談でお互いにどんな人かよく知っておくのって、本当に大切なんだなって改めて思ったよ。まあ、普通に稽古した後に居酒屋でやれよって話なんだけど(笑)。でもさ、映画を観ると、今回は明らかに人数が足りてないんじゃないかなあ。荒川:あの映画では、敵が嘘みたいに大勢でてきてましたから。皆川:その状況のなかでふたりきりだから“あぶない”わけで(笑)。荒川:そもそも皆川さんの役は、あぶない目に遭いたくない人なのに…。皆川:あぶない目に遭わないようにしているのに、相棒の荒川君のせいでどんどんあぶない目に遭っていく(笑)。しかし…見事に何も残らない舞台だなぁ。荒川:その何も後に残らないのが細川作品の面白さ。何も考えずに笑えるから、子供でも楽しめるし。皆川:だから頭の中だけで作った台本じゃなく、稽古場での雑談から生まれる面白い何かを大事にしてるんだろうね。でも、そういう笑いって、何が面白いのかわかんなくなっちゃうんだよ。松尾(スズキ)さんや宮藤(官九郎)さんの作品は、ある程度お客さんを突き放した笑いだけど、細川さんのホンは、お客さんを巻き込んでいくタイプの作品だから難しいよね。荒川:お客さんが入ってから完成するようなところはあります。皆川:そういう意味でも、荒川君は頼れる相棒です(笑)。荒川:それはお互いさまです。皆川さんなら、どんな球を投げても返してくれる安心感がありますから。◇みながわ・さるとき(写真左)1971年生まれ、福島県出身。’94年より大人計画に参加。グループ魂の港カヲルとしても活躍。出演映画『TOO YOUNG TO DIE!』が6月25日公開。あらかわ・よしよし1974年生まれ、佐賀県出身。’98年より大人計画に参加。現在、連続ドラマ『重版出来!』(TBS系)に出演中。出演映画『TOO YOUNG TO DIE!』は6月25日公開。◇4月14日(木)~24日(日)下北沢・本多劇場作・演出/細川徹出演/皆川猿時、荒川良々、池津祥子、村杉蝉之介、近藤公園、上川周作、早出明弘、本田ひでゆき(本多兄妹)生演奏/TUCKER前売り・当日5800円ヤング券3500円(22歳以下)大人計画TEL:03・3327・4312(月〜金曜11:00~19:00)※ 『anan』2016年4月20日号より。写真・土佐麻理子インタビュー、文・望月リサ
2016年04月18日ロック・ヴォーカリストのT.M.Revolutionこと西川貴教が4月6日(水)、都内某所にて「株式会社突風」事業説明会を開催し、「AKB48」を4月8日(金)に卒業する高橋みなみの特別顧問就任と、経済評論家・森永卓郎の相談役就任を発表した。ソロプロジェクト・T.M.Revolutionとしてデビューした西川さんは2016年5月にデビュー20周年を迎える。デビュー20周年関連事業を柔軟かつ機動的に行う体制を構築するため「株式会社突風」を4月1日に法務局にて登記設立し、西川さんが代表取締役社長に就任した。イベントでは、西川さんから新会社の事業内容や展望が語られた。株式会社突風は、「ひとに、社会に、地域に、風を吹かせたい。」をコーポレートスローガンに掲げ、西川さんがT.M.Revolutionとして20年間培ってきたノウハウを社会にオープンソース化し、事業を展開するという。ノウハウ活用の内容として、「表現」(セルフプロデュースや自身のマネージメント会社の経営などで得た表現の磨き方)、「モチーフ」(T.M.Revolutionの衣装、楽曲、PV、アートワークなどコミュニケーションを生み出すモチーフ)、「声」(T.M.Revolutionの楽曲を届けてきた声)の3点から、人、社会、地域にアプローチしていく方針が示された。計画中の具体的施策として、T.M.Revolutionの衣装を手軽に楽しめる「ホットリミットスーツ(簡易版)」の商品化と、ホットリミットスーツを身にまとった西川さんのアーティスト写真を、定められた条件の元(滋賀県への観光客誘致に寄与するものであるなど)、西川さんの出身である滋賀県内の企業が使用できる企画「地域活性プロジェクトwith滋賀県」が発表された。「ホットリミットスーツ(簡易版)」は現在制作中で、西川さんから、同商品が、パーティーなどに留まらず、日常やビジネスなど様々なシーンで新たなコミュニケーションを生み出すのではないかとの考えが示された。「地域活性プロジェクト with滋賀県」については、西川さんは、「滋賀県内の企業様にはどんどん面白い看板や広告を作っていただき、それを見たさに滋賀県への観光客が増えてくれれば成功ではないかと考えております」と展望を語った。イベントでは、新会社の社員募集とともに、高橋さんの特別顧問就任と、森永さんの相談役就任が発表された。高橋さんの起用理由について、西川さんは、総監督として「AKB48」をトップアイドルグループに押し上げたリーダーシップや親交の中で知った人柄の良さなどを「活用できないかなと思いました。これから(AKB48を離れて)ひとりになっちゃうじゃないですか。もったいないなと思いまして」と明かした。高橋さんは、「(西川)社長には、5、6年の間、『リーダーとしてやってきたことを活かした方がよいのではないか?』という“くどき”はもちろん、いただいていたのですけれど、まさかこのような特別顧問という形で迎えていただけるとは。ありがたいなと本当に思っています」と目を輝かせた。西川さんと高橋さんは親交の深さがたびたび話題となることもあるが、報道陣から「第2のスタートを貴教さんと?」との質問が向けられる一幕があった。西川さんは「なんで下の名前で呼ぶの?」と焦り始めたが、高橋さんは、「グループから卒業というタイミングで、ある意味、オファーといいますか、いただけたのは嬉しいです。ずっとお世話になってきた大先輩なので、これからは社長として尊敬しながらお力添えできればと思っています」と粛々とコメント。西川さんは「ありがとうございます。嬉しいです」と感銘していたが、高橋さんが「貴教とがんばります」とサービストークを口にすると、西川さんは「そういう言い方、すんなよ!」と悲鳴をあげていた。(竹内みちまろ)
2016年04月06日2015年9月20日、中国は新型ロケット「長征六号」の初打ち上げに成功した。長征六号に使われている技術は、世界的にも実用例が少ないきわめて高いものであり、またその技術を共有する、中型、大型のロケットの実用化に向けた先駆けとして、今回の打ち上げ成功は大きな意味をもっている。第1回は長征六号を含む、次世代の長征ロケットが開発されるまでの経緯について、また第2回では、長征六号に使われている新開発のロケット・エンジンについて紹介した。そして第3回では、決まった部品の組み合わせだけで様々なロケットを造る「モジュール化」という技術の概要と、その技術が次世代長征ロケットにどのような形で取り入れられたかについて紹介した。連載の第4回では、長征六号の性能や実力、今後の展望をはじめ、ロケット・エンジン以外の新しい技術、そして長征六号の先にある超大型ロケットについて紹介したい。○長征六号の実力かくして開発された長征六号の打ち上げ能力は、高度700kmの地球を南北にまわる太陽同期軌道に最大1080kgとされる。これは日本の「イプシロン」ロケットや、インドの「PSLV-CA」ロケット、ロシアの「ローカト」ロケットに近い性能である。ただ、中国の内陸部から打ち上げる場合は、500kg前後にまで落ちるという。おそらく、地上局などの関係から、エネルギーのロスが多い飛行経路を取らざるを得ないためと思われる。第2回、3回で紹介したように、第1段にはYF-100、第2段にはYF-115という、液体酸素とケロシンを推進剤とするエンジンを使用している。一方で第3段のみ、過酸化水素とケロシンを推進剤に使う、小型のエンジン「YF-85」を4基装備しているといわれている。ただし、このことはロケットを開発した上海航天技術研究院などが発表している資料からは確認できないため、実際は違う可能性がある。事実、第3段には液体酸素・ケロシンの小型エンジンが使われているという説もあり、また今年9月に出回った、長征六号の第3段とされる機体の写真には、大きなノズルが1つ付いていることがわかっており、そもそも「小型のエンジンが4基」というのも間違いである可能性もある。現段階では、どの情報が正しく、あるいは間違っているのかは不明である。あるいは何種類かあり、ミッションに応じて使い分けができるようになっているといった可能性もある。本件に関しては、新しい情報があり次第、またお伝えしたい。過酸化水素とケロシンを使っていると仮定した場合、この組み合わせは触媒を介することで、混ぜ合わせるだけで自然に着火する性質(自己着火性)をもっている。そのため点火装置が不要になり、エンジンの軽量化、低コスト化が図れるほか、確実に点火することができるという利点がある。またエンジンの点火と停止を繰り返すことも比較的簡単にできるため、微調整によって軌道への投入精度を上げたり、複数の小型衛星をそれぞれ異なる軌道に投入したりといった、高い柔軟性、汎用性を実現することができる。この自己着火性は、従来の長征ロケットで使われていた、四酸化二窒素と非対称ジメチルヒドラジンの組み合わせにもあるが、この組み合わせは推進剤自身にも、また燃焼ガスにも高い毒性がある。だが、過酸化水素とケロシンであれば、自己着火性はそのままに、環境や人体にやさしいロケットにすることができる。この過酸化水素とケロシンという組み合わせは、過去に英国の「ブラック・アロウ」ロケットぐらいでしか実用化されたことはない。また過酸化水素は反応性が強いため、取り扱いも難しい。中国にとっては、従来の長征ロケットと同じヒドラジン系の推進剤を使い続けるほうが、多くの面で都合が良かったはずだが、あえて過酸化水素を選択したとしたら、そこには環境や人体への配慮と、新しい技術を積極的に取り入れる貪欲さがあると見て良いだろう。新技術を積極的に取り入れるという点は、他にもさまざまなところで目にする。たとえば第1段の下部には、ガスを噴射することで機体の姿勢を制御する装置が付いているが、この噴射ガスは、YF-100のターボ・ポンプのタービンを駆動させたあとの、酸素リッチのガスの一部を抜き出すことで得られているとされる。また、酸素タンクの加圧も、多くのロケットではヘリウムが使われているが、長征六号ではエンジンで加熱された酸素ガスをタンクに戻し、その圧力を使って加圧させているという。こうした技術は、長征六号を造り上げるために必要不可欠だったわけではない。たとえば、わざわざエンジンからガスを抜き出してこなくても、専用のガス・ジェット装置を積めば良かっただろうし、タンクの加圧もヘリウムを使えば十分である(*1)。しかし、これらの新技術がもし本当に導入されているのであれば、中国はあえて、難しいながらも、部品点数の削減により軽量化と信頼性の向上が見込める、合理的なやり方を採用していることになる。また、打ち上げ準備や発射管制といった点にも新しい技術が投じられている。たとえば打ち上げは「TEL」と呼ばれるトレーラー型の車両から行うことができるため、専用の大規模な発射台を必要としない。TELとはTransporter Erector Launcherの略で、その名の通り、ロケットを積んで目的地まで輸送(Transporter)でき、かつ発射角度に向けて立て(Erector)、発射(Launcher)まで行える車両のことである。TELはロシアや中国の弾道ミサイルの発射システムとしてはごく普通のもので、軍事パレードなどでもよく目にすることができる。また発射や追跡の管制も、移動式の小規模な設備で可能だとされる。これら打ち上げシステムの省力化は、弾道ミサイルの技術から採られたものと考えられるが、こうした地上設備の簡素化により、打ち上げ準備にかかる期間は最短7日間という、即応性の高いロケットに仕上がっている。小型衛星を即座に打ち上げられ、そして最適な軌道に正確に投入できることは、長征六号の最大の特長である。近年、電子機器の小型化、高性能化などのおかげで、小型の衛星でも大型衛星とそん色のない性能を出すことができるようになった。また、小型衛星は比較的安く、短期間で造れることから、新しい技術の実証機として、大学や研究機関で小型衛星が積極的に活用されつつある。新技術をふんだんに使った小型衛星を、長征六号を使って頻繁に打ち上げることができるようになれば、新しい技術の宇宙実証が進み、その成果は大型衛星にも活かされることになり、さらに若手の技術者の育成にも役立つなど、中国の宇宙産業全体が大きく発展することになるだろう。○そして人類は2つの火星行きロケットを手に入れる第2回で触れたように、長征六号に使われているロケット・エンジンは高い性能をもっており、また長征五号のブースターや、長征七号のメインとブースターのエンジンとしても使われることになっている。今回の長征六号の打ち上げが成功したことで、2016年に予定されている長征五号と七号の初打ち上げに向けた関門も、またひとつ開かれたことになった。そしてまた、中国は現在「YF-460」と呼ばれる、推力500トン級の、さらに強力なロケット・エンジンを開発しているとも伝えられる。公開されている系統図からは、二段燃焼サイクルで、1つのターボ・ポンプで2基のエンジンを動かす仕組みを採用していることがわかる。おそらくロシアのRD-180を参考にしたと思われ、また実際にロシアからRD-180が輸入されたという話もあるが、RD-180の推力は4MNほどなので、やはりこれも単なるコピーではなく、推力を増す改良が加えられていると考えられる。ただし、現時点では情報があまりないため、その性能や、ロシアからの輸入が本当にあったのかなど、詳しいことはわかっていない。この500トン級エンジンは、中国が計画中の超大型ロケット「長征九号」に使われるという。長征九号は、長征五号よりもさらに巨大なロケットで、かつてアポロ計画で使われた「サターンV」や、現在NASAが開発中の「スペース・ローンチ・システム(SLS)」に匹敵する能力をもつという。これが実用化されれば、有人の月探査や火星探査も視野に入ってくる。長征九号は、現時点ではまだ検討段階で、正式なプロジェクトとして動いてはいない。また月や火星への有人飛行も同様に、構想の域を出てはいない。しかし、もし長征九号が実現すれば、人類はSLSと同時に、火星まで人類を飛ばせる超大型ロケットを2つも手にすることになる。そう遠くないうちに、人類が火星の地面を踏みしめる日が来るかもしれない。あるいは両者が協力すれば、もっと遠くの世界に行くこともできるだろう。中国のもつ技術にはそれだけの実力があり、その技術を正しい方向に発展させることさえすれば、それは可能なのである。【脚注】*1 ただ、ヘリウムの生産量の90%近くは米国が担っているため、入手が困難になることを見越して、ヘリウムをなるべく使わない仕組みを選択する必要があった可能性もある。
2015年11月02日2015年9月20日、中国は新型ロケット「長征六号」の初打ち上げに成功した。長征と名の付くロケットは、1970年代から改良を重ねることで進化し、数多くの人工衛星、有人宇宙船を打ち上げ続け、中国を最盛期の米ソに勝るとも劣らないほどの宇宙大国へと押し上げた。打ち上げ数は200機を超え、成功率も信頼性も、高い水準を維持している。その長征が今、その誕生以来初めて、まったく新しいロケットへと生まれ変わろうとしている。長征六号に使われている技術は、世界的にも実用例が少ないきわめて高いものであり、またその技術を共有する、新しい中型、大型のロケットの実用化に向けた先駆けとして、今回の打ち上げ成功は大きな意味をもっている。この長征六号にはどんな意義があるのか、そこに使われている技術はどんなものなのか、そして、その未来には何が待っているのだろうか。前回は長征六号を含む、次世代の長征ロケットが開発されるまでの経緯について紹介した。連載の第2回では、長征六号に使われている高性能ロケット・エンジン「YF-100」について紹介する。○「酸化剤リッチ二段燃焼サイクル」のケロシン・エンジン長征六号の、第1段には液体酸素とケロシンを推進剤とする強力なロケット・エンジン「YF-100」を1基、第2段も同様に液体酸素とケロシンを使う「YF-115」を1基装備している。このYF-100とYF-115こそ、長征六号の、そして長征七号と長征五号を含む、次世代長征ロケットすべてにおける肝となる部分で、「酸化剤リッチ二段燃焼サイクル」と呼ばれる、きわめて高度な技術を採用している。「酸化剤リッチ二段燃焼サイクル」という言葉のうち、まず「二段燃焼サイクル」というのは、液体ロケット・エンジンを動かすための、いくつかある仕組みのうちのひとつである。液体ロケットの多くは、ターボ・ポンプという強力なポンプで燃料と酸化剤(この2つを合わせて推進剤という)を燃焼室に送り込んで燃焼させ、発生したガスを噴射してロケットを飛ばしている。このターボ・ポンプを動かすために、タービンを猛烈な勢いで回転させる必要がある。そのために二段燃焼サイクルは、まずプリ・バーナーという小さな燃焼室で推進剤を燃やし、生成された高温高圧のガス(*1)でタービンを回してターボ・ポンプを動かし、それによって推進剤を燃焼室に送り込み、さらにタービンを回したガスも燃焼室に送り込んで燃焼させる。推進剤を2段階で完全に燃焼させることから、二段燃焼という名が付けられた。この仕組みは、推進剤をいっさい無駄にすることなく噴射に使えるため、性能の良いエンジンにできるという長所がある。しかしその反面、エンジンの構造が複雑になり、また各所にかかる圧力や温度の条件が厳しく、どこかで不調が起きると途端に爆発する可能性もあり、さらにエンジン始動のタイミングの制御も難しいなど、製造や運用が難しいという短所もある。もうひとつの「酸化剤リッチ」というのは、このプリ・バーナーの燃焼によって生成されたタービン駆動用ガスに、酸化剤(酸素)が多く含まれているということを指している。酸化剤リッチがあるからには、もちろん燃料リッチもあり、こちらは燃焼ガスにケロシンや水素などの燃料が多めに含まれているということである。酸化剤なり燃料なりが豊富に含まれているから、リッチ(rich)というわけである。リッチにしなければならない理由は、タービン駆動用ガスの温度が上がりすぎないように抑える必要があるためである。もし、燃料と酸化剤を最適な比率で燃やしたとすると、配管などの金属部品が耐えられないほど燃焼ガスが高温になってしまう。一部の部品だけであれば、その周囲に推進剤を流すなどして冷却することができるが、エンジン全体を取り巻く配管や、また特に回転するタービンなどの部品は冷却ができない。そこで、酸化剤か燃料かを多めに足して燃やし、わざと未燃ガスが残るようにすることで、タービン駆動用ガスの温度を下げているのだ。燃料リッチにすべきか、酸化剤リッチにすべきかは、使う燃料によって変わる。たとえば液体水素を使うエンジンの場合は、理論的に水素リッチのほうが性能が上がることから、日本のH-IIAロケットや、米国のスペース・シャトルで使われているエンジンは水素リッチで動いている。一方、ケロシンを燃料に使うエンジンの場合は、酸化剤リッチのほうが高い性能が出せる。またケロシン・リッチにすると、高温の中でケロシンが分解されてススが発生し、配管やタービンに付着してしまうため、実用には向かないことから、必然的に酸化剤リッチにするしかない。しかし、酸素はただでさえ反応性が強い上に、プリ・バーナーで加熱されることで、さらに反応性はより高くなり、金属を簡単に腐食させてしまう。それからエンジンの部品を守るためには、特殊なコーティングを施すなどの、高い冶金技術が必要となる。これまで、酸化剤リッチ二段燃焼サイクルのケロシン・エンジンの実用化に成功したのは、ソヴィエト連邦/ロシアだけだった。米国は1990年代に、ソ連/ロシアで開発された酸化剤リッチ二段燃焼サイクルのケロシン・エンジンの技術を入手し、米国内で生産しようとしたが、現実的な予算や人員の範疇では難しいことがわかり断念。結局、ロシアから完成品を輸入し、ロケットに装着して打ち上げている。では、中国はどのようにしてこの難しい技術を手にしたのだろうか。○中国はロシアからRD-120を手に入れた中国で液体酸素とケロシンを使う高性能エンジンの開発は、1985年にはすでに提案されていたという。ただし、このときは開発までには至っていない。その後、1990年にソヴィエト連邦から2基の「RD-120」というエンジンを輸入して分析し、1995年には燃焼試験も行ったとされる。RD-120は現在も運用中の「ジニート」ロケットの第2段に使われているエンジンで、酸素リッチ二段燃焼サイクルのケロシン・エンジンである。なぜ中国がこのエンジンを入手することができたのかは不明だ。ただ、RD-120は高い性能をもつエンジンではあるものの、当時のソ連にはより高性能なエンジンがあったことや、また当時中国とソ連の関係は好転しており、さらにソ連は崩壊寸前で資金難に陥っていたことから、輸出されたとしてもおかしな話ではない。また1995年には、米国のプラット&ウィットニー社もRD-120を手に入れ、燃焼試験を行っており、中国に渡っていたとしてもおかしくはない。中国はその後、このRD-120を下敷きに、1998年ごろから独自のエンジンの研究を始めた。そして1999年には正式にプロジェクトとなり、後にYF-100となるエンジンの開発が始まった。RD-120を基にしているとはいえ、前述のように酸素リッチ二段燃焼サイクルのケロシン・エンジンは技術的に難しく、たとえ手元に実物や設計図があるからといって、すぐに真似して造れるようなものではない。また、RD-120の真空中推力は約834kNであるのに対して、YF-100は約1340kNと大幅に向上していることから、単なるコピーではなく、中国独自の改良も加えられたことがわかる。前述のようにRD-120はジニートの第2段エンジンであり、ロケットの第1段エンジンとしては少し非力であるため、推力を向上させる改良は必須だったのであろう。YF-100は2001年には形になるも、初期は失敗の連続で、大きな爆発事故も経験したという。だが、中国は粘り強く開発を続け、2005年に燃焼試験の成功にこぎつけた。その後も燃焼時間を延ばしたりしつつ試験が繰り返され、2012年には開発完了が宣言された。この時点までで、製造されたエンジンは61基にも上ったという。その後も燃焼試験は行われており、2013年時点での燃焼時間は累計で4万秒を超えるという。これは新型エンジンの燃焼試験の時間としては十分な数字である。最終的に完成したYF-100は、海面上推力1200kN、真空中推力1340kNで、比推力は海面上で300秒、真空中で335秒という性能をもつとされる。これはソ連が開発した世界最高性能のエンジン「RD-170」や「NK-33」よりは若干劣るものの、かなり高い性能である。また推力を65%から100%で可変できる、スロットリング能力ももっているという。ただ、65%から100%の間を連続的に変えられるのか、あるいはあらかじめ設定した作動点のみなのかは不明である。長征六号の第2段のYF-115もまた同様に、液体酸素とケロシンを使う、酸素リッチの二段燃焼サイクルを採用している。YF-100とは姉妹のような関係で、ほぼ同時期に並行して開発されたようだ。YF-115のほうが造りやすいため、おそらくYF-100の開発に向けた習作という意味合いもあったのかもしれない。構想から数えると20年以上、実質的な開発開始から数えても10年以上の歳月をかけ、中国はついに、酸化剤リッチ二段燃焼サイクルのケロシン・エンジンの実用化に成功した。そして今回の長征六号の打ち上げ成功で、YF-100は実際の飛行にも耐えられることも証明された。これにより、同じエンジンを使用する長征七号と長征五号の打ち上げへの関門も、またひとつ開かれたことになる。何より、米国ですら一度は音を上げたエンジンの開発に成功したことは、この分野に限ったことではあるが、しかし確実に、中国が米国に一歩先んじたことを意味する。また、ロシアにしか存在しなかったロケット・エンジンの技術が、中国に受け継がれ、独自の進化を遂げたことは、世界のロケット開発史にとっても大きな意味をもつ。なお余談だが、米国では現在、ケロシンではないものの、同じ炭化水素系のメタンを燃料とする酸化剤リッチ二段燃焼サイクルのエンジンの開発が進んでいる。また、フル・フロウ二段燃焼サイクルという、通常の二段燃焼サイクルよりももっと効率の良い、しかし難しい仕組みのエンジンの開発も進んでいる。さらに、RD-120系の技術は、ウクライナを経て、インドにも渡ろうとしている。現時点ではまだ、中国が成し遂げた成果は際立って見えるものの、そう遠くないうちに、酸化剤リッチ二段燃焼サイクルのケロシン・エンジンの技術は、ロケットの世界ではごくありふれたものになるかもしれない。***かくして開発されたYF-100だが、長征六号の開発は、次世代長征のもうひとつの肝である、モジュール化でさらに難航することになる。【脚注】*1 正確には、超臨界という液体でも気体でもない状態にある。(続く)
2015年10月27日『探検隊の栄光』の完成披露試写会が9月24日(木)に開催され、主演の藤原竜也をはじめ、小澤征悦、田中要次、川村陽介、佐野ひなこ、岡安章介、山本透監督が来場。六本木で発見したという2メートルの巨大ツチノコも駆けつけ(?)会場は盛り上がりを見せた。『ちょんまげぷりん』の荒木源の小説を原作に、往年の人気番組「探検隊」シリーズへのオマージュをこめて製作されたコメディ。未確認生物(UMA)発見のために南国のベラン共和国の秘境で奮闘する探検隊の面々を描く。映画の中の探検隊同様に撮影もかなり過酷だったよう…?藤原さんが撮影を振り返りつつ「富士山の下で…」と漏らすと、共演陣から「ベラン共和国ですから!」「ベラン共和国の富士山ですね」などと逐一、訂正が入る…。藤原さんはそんな周囲の“雑音”を流しながら「元々、南国で撮ると聞いてて、穏やかな環境で撮れるなと思ってたら、八丈島になったという連絡があって…」と首をかしげつつ述懐。すかさず「ベラン共和国の八丈島ね!」という声が入るも藤原さんはさらに「クランクインの2日前には千葉の近郊となって…」と困惑気味に明かした。しかも、その千葉近郊の撮影も「地元の人があまり近寄らない洞窟」で行われたそうで、たまたま犬を連れて通りかかった老夫婦に「何かここであったんですか?」と尋ねたそうだが「何も話してくれず、『事故とかですか?』と聞いたら夫人が『事故というかねぇ…』と言ってそのまま帰っちゃった…」と苦笑交じりに明かした。この日は、メインキャストのひとりであるユースケ・サンタマリアが舞台公演で欠席となったが、ここぞとばかり藤原さん、小澤さんを中心に登壇陣からはユースケさんの現場での振る舞いに関する告発が…!山本監督は撮影が過酷なあまり「明日、誰も来ないんじゃないかと思った」と振り返ったが、藤原さんは「僕は全然大丈夫でしたが、必死にユースケ先輩をなだめて、ユースケ先輩が帰らないようにしてました」と語る。小澤さんは、衣裳に着替えてから現場に移動する際のエピソードとして「ユースケさんに『(撮影)お願いします』と言うと、必ず『何で行かなくちゃなんねーんだよ!』と叫んでたし、撮影が終わって帰る時も毎日『明日は来ねぇからな!』って言ってました」と証言。さらに藤原さんが、小澤さんが撮影中、当初、予約されていた宿ではなく、さらに高級なホテルにグレードアップしていたと明かすと、小澤さんは「それはユースケさんですよ!」とあくまで、自分はユースケさんの誘いに付いて行っただけだと責任転嫁し会場は笑いに包まれた。紅一点の佐野さんは「本音を言うと大変でした…」とポツリ。「夜のシーンが寒くて…。南国なのに白い息が」と恨めし気に山本監督の方を見つめ、再び会場は笑いに包まれた。舞台挨拶の最後には“藤原探検隊”がこの日の会場の六本木で捕獲したという体長2メートルの巨大なツチノコも乱入して、記念撮影が行われた。『探検隊の栄光』は10月16日(金)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:探検隊の栄光 2015年10月16年より全国にて公開(C) 2015「探検隊の栄光」製作委員会(C) 荒木源/小学館
2015年09月24日映画『エイプリルフールズ』が4月1日(水)のエイプリルフールに初日を迎え、戸田恵梨香、松坂桃李、ユースケ・サンタマリア、小澤征悦、菜々緒、寺島進、富司純子、里見浩太朗、石川淳監督が舞台挨拶に登壇した。ドラマ「リーガルハイ」、「デート~恋とはどんなものかしら~」などで知られる人気脚本家・古沢良太のオリジナル脚本による本作。7つの嘘を軸に27人もの人生が複雑怪奇に絡み合っていく。エイプリルフールに公開ということで、戸田さんを筆頭にキャスト陣は「私事ですが…」と前置きし次々と嘘を暴露。戸田さんは「実は私は三つ子です」と告白し、これまでの舞台挨拶、さらには本作撮影時の戸田さんも別人であったと明かす。これにユースケさんが「確かに撮影のときの戸田さんの背中には毘沙門天があった」と“補強”し笑いを誘う。松坂さんは「このたび歌手デビューが決まりました」と明かし、実は本作のエンディング曲も歌っていると暴露。ここで止まればよかったが、すかさずユースケさんが「タイトルは『この子、誰の子?』です。演歌調で!」と付け足し、司会者も「一節、歌ってもらえますか?」とムチャぶり!松坂さんは苦笑を浮かべつつ「この子、誰の子~?」とその場で熱唱し男気を見せた。そして、当のユースケさんはいきなり「元『ワン・ダイレクション』のゼインこと、ユースケ・サンタマリアです。みんなからは“マッサン”と呼ばれています」と挨拶。さらに本作に関しては既にヒット確実なので、公開待機作の宣伝をさせてもらうと宣言し「4月に僕が初めて監督・主演した『寄生獣』が公開となります」と語り、実は『寄生獣』のミギーはCGではなく、ユースケさん自身の渾身の熱演によるものだと説明。さらに『進撃の巨人』もユースケさんの手による作品であり、『アベンジャーズ』の続編ではハルクを演じていると、まさに“立て板に水”とはこのことかというほどスラスラと放言を連発し、もはや周囲からのツッコミもなし!そしてこの日、最もきわどい嘘で会場をわかせたのは菜々緒さん。撮影中に共演陣全員に愛の告白をして「男女一人ずつからOKをもらいました。それは恵梨香と小澤さんです!」と明かす。最初は小澤さんも「シェアハウスでみんなで住んでます」とノリノリだったが、菜々緒さんはさらに「小澤さんには最近、OKをいただきました。『待っててくれ』と言われて…」と小澤さんについ最近、破局報道があったことを踏まえて踏み込んだ発言!小澤さんは笑顔で「ごめんね、待たせて」と返したが、さすがのユースケさんもこれには「何て言っていいのか分かんない」と苦笑。会場は爆笑に包まれていた。『エイプリルフールズ』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エイプリルフールズ 2015年4月1日より全国東宝系にて公開(C) 2015フジテレビジョン
2015年04月01日NHK Eテレの対談番組「SWITCHインタビュー 達人達」にて、デザインオフィスnendo創立者/デザイナーの佐藤オオキと漫画家・松井優征が共演する。放送日時は3月7日 22:00~23:00。「SWITCHインタビュー 達人達」は、異なる分野で活躍する"達人"2名が共演し、番組の前半と後半でゲストとインタビュアーを"スイッチ"(交代)しながら、各々の「仕事の極意」について語り合うという構成の対談番組。今回は、建築をバックグラウンドにしながらも、家具から食品パッケージなど多様な分野で活躍し、世界的に評価されているデザイナーの佐藤オオキ氏と、発行部数100万部を突破した週刊少年ジャンプ連載の人気作品「暗殺教室」の作者・松井優征氏が共演する。また、番組内では両名が「アイデアを形にするコツ、ヒットの生み出し方を語り尽くす」とのことで、佐藤氏は斬新な発想を連発する秘密を「ドラえもん」と「エアコンのフィルター」にあると語り、松井氏は「キャラそのものより運用法が大事」と独自のヒット理論を語るという。「実は"やりたいこと"も才能もない」と両名が告白し、「弱者戦略」について語り合う一幕もあるということだ。
2015年03月05日女優の相武紗季、俳優の小澤征悦、三島有紀子監督が20日、都内で行われた、WOWOWの連続ドラマW『硝子の葦~garasu no ashi~』の完成披露イベントに出席した。桜木紫乃の同名小説(新潮文庫刊)を実写化した本作は、女性の情念から生まれる犯罪を描いた官能ミステリー作品。実母の愛人だった喜一郎(奥田瑛二)と結婚した節子(相武)は、税理士の澤木(小澤)と不倫関係にあった。そんな中、憎悪している実母から罵声を浴びせられた節子は、殺人事件を起こした上に焼身自殺を図る――というストーリーで、ドラマは、21日22時から毎週土曜日に放送(全4回)。原作を読んでから撮影に臨んだという主演の相武は、「不幸な運命なのに、力強くて生き生きとしている。カリスマ的な格好よさを感じました」と節子の印象を語り、「自分が感じたように演じられたと思う。数奇な運命を辿る様が、流れるように映し出されてます」とアピール。官能的なシーンにも挑んだ相武だが、その起用について、「最初は『えっ?節子のイメージと違う』と思った」と明かした三木監督は、「今までの相武紗季とは違うものを目指した。『嫌だ。嫌いです』って言われる覚悟で挑みました」と胸を張った。一方、相武の不倫相手を演じた小澤は、「共演してうれしかった。1人の女優さんが、何かを得ていく様子を真近で見ることが出来ました」と感慨深げに語り、「美しいってことは切ないんだなと思った。男と女が出会って、続いたり別れたり、切なさが映像を通して伝わってくる」としみじみ。本作のポスターでも、相武が一糸まとわぬ姿を披露しており、「ずっと見ていたいですね~。『ジョジョの奇妙な冒険』みたい」と話して笑わせた小澤に、相武は、「結構、体を折り曲げていて、アクロバティックな体勢が大変だった」と苦笑いで撮影を振り返っていた。
2015年02月21日西麻布のギャラリー「ル・べイン」で12月9日より「雪の器」展が開催されている。今年が4回目の開催となる皆川明と安藤雅信のコラボレーション企画展では、“雪の器”をテーマに鍋や器などを展示する。皆川明はファッションブランド「ミナ ペルホネン(mina perhonen)」のデザイナーで、家具やテーブルウエアなどのインテリアデザインも手掛ける。一方、安藤雅信は日常食器と茶胴部、彫刻的な作品も製作するアーティスト。今回発表された作品は皆川が安藤の工房に直接出向き、耐熱性の生地に雪をモチーフとする文様を描いた。また、オリジナルのキャンドルスタンド、ガラス食器などのアイテムも展示される。食卓で冬を楽しむヒントが見つかるかもしれない。併設の茶房「souen」では期間中、雪景色をイメージした茶菓子や、冬に咲き誇る花畑をイメージした飲み物を提供。またミナ ペルホネン特製の巾着とブレンド茶も販売される。【イベント情報】皆川 明+安藤 雅信 「雪の器」展会期:12月9日から24日まで会場:ギャラリー ル・べイン住所:東京都港区西麻布3-16-28時間:11:00から19:00料金:無料休館日:月曜日
2014年12月10日11月17日、「IMA CONCEPT STORE」にて、「ミナ ペルホネン」 デザイナーの皆川明、写真家・上田義彦、ブックデザイナー・菊地敦己によるトークイベントが開催される。同イベントは、年2回発表されている、ミナペルホネンのコレクション世界観を表現したイメージブック『紋黄蝶』の最新号発売を記念したもので、上田、菊地はそれぞれこの本の写真と装丁を手掛けている。『紋黄蝶』14-15AWのシーズンテーマはコレクションと同じく「結晶」。悠久の時間を経て形をなす「結晶」に、ミナペルホネンの未来の姿を重ねて作り上げられることによって生まれたコレクションだ。カメラを手にした上田が切り取るのは、光や鉱石、霜のベールを纏う花など、時を繋いで輝く結晶の数々。トークイベントでは、「結晶」に対する3名それぞれの解釈、想いについても伺い知ることができるだろう。料金は1,389円。雑誌『IMA』定期購読会員は、1,111円で参加できる。【イベント情報】 “ミナ ペルホネンの「紋黄蝶」ができるまで”場所:IMA CONCEPT STORE住所:東京都港区六本木5-17-1AXISビル3階日時:11月17日19:00から21:00
2014年11月14日TANAKAホールディングスは11月4日、田中貴金属グループの製造事業を展開する田中貴金属工業が、スパークプラグの外側電極材として、白金合金とニッケルをクラッド(異種金属接合)したチップを発表した。自動車エンジンなどに用いられるスパークプラグの放電部となる電極には、長寿命化を図るために白金合金チップが使われている。従来製品はチップ全体が白金合金の無垢材だったが、同製品はクラッド技術を活用することで、放電に寄与する部分にだけ白金合金を使用し、放電に寄与しない部分を電極の台座と同じニッケルで構成することができる。これにより、従来製品と同じパフォーマンスを有しながら、材料コストを最大で5割削減することができる。開発にあたっては、2010年から大阪大学 マテリアル生産科学専攻の藤本公三教授、福本信次准教授と共同で、接合のプロセスウィンドウや、生産ラインでの接合モニタ因子などの接合条件についての研究を行い、同接合方法の実用性を確認してきたという。なお、2015年1月よりサンプル出荷を開始する。また、同製品はバリエーションとしてテープ形状でクラッド材を提供することも可能であり、顧客のプラグ設計と生産プロセスに合わせた製品形状、サイズに対応するとしている。
2014年11月05日住友金属鉱山と田中貴金属工業は27日、2014年11月1日付で住友金属鉱山の純金積立事業を会社分割(吸収分割)により田中貴金属に移管することを決定したと発表した。事業移管の目的として住友金属鉱山は、事業の選択と集中を進める中、個人向け金リテール事業からの撤退を決定し、純金積立事業を田中貴金属に移管することとしたと説明。「田中貴金属は、国内における純金積立のパイオニアであり、最多の契約件数を有する貴金属業界の大手であることから、移管先として最適と判断した」としている。一方、田中貴金属では、貴金属の資産向けビジネスに注力する企業として、「今後とも金、プラチナ、銀の貴金属リテール事業の拡大・強化をめざしており、その一環として今回の事業移管に合意した」としている。事業移管日(分割効力発生日)は2014年11月1日。分割の方式は、住友金属鉱山を分割会社、田中貴金属を承継会社とする吸収分割の方式によって行う。承継会社が承継する権利義務については、住友金属鉱山が純金積立事業に関して有する資産および負債を田中貴金属が承継するとしている。
2014年01月27日9月2日、家具メーカーのマルニ木工が、同社東京ショールームで、プロダクトデザイナーの深澤直人と、「ミナペルホネン(mina perhonen)」デザイナ-の皆川明による初のコラボレーションプロジェクト「ふしとカケラ・マルニコレクション・ヒロシマ・ウィズ・ミナペルホネン(MARUNI COLLECTION HIROSHIMA with mina perhonen)」の発表会を開催。深澤、皆川両氏登壇により、トークセッションが行われた。同プロジェクトは、今秋開催の「三越伊勢丹デザインウィーク(ISETAN MITSUKOSHI DESIGN WEEK 2013)」のメインコンテンツ。深澤デザインのイス「HIROSHIMA(ヒロシマ)」などマルニ木工のイスにミナペルホネンの"カケラ"(残布)のパッチワークを組み合わせた商品や、端材を使ったテーブルなどのオリジナル家具が期間限定で発売される。皆川氏は、「2011年に西麻布のギャラリーで初めて"HIROSHIMA"を見て、その横姿の美しさに感動した。"カケラ"とは、洋服を仕立てる際に出る、端切れなどの余り布のこと。余り布も他の生地と同じように手間暇かけて作られるのに、廃棄されてしまうのはもったいないと常々感じていた。そんな余り布に“ピース=カケラ”としてもう一度生命を与えようというのが今回の試み。毎年発表してきたミナペルホネンのコレクションラインで使われたアーカイブ生地を組み合わせることで、タイムレスな魅力が感じられるものになったと思う」と語った。今回、皆川氏は使い続け生地が擦り切れると、織り込まれた別の色が見えてくる生地をイスの座面用に提案。「使い込む内に現れる経年変化を楽しめるようなイスを作りたいと考えた。この生地は2色の糸が互いの色を干渉し合わないようにしながら高密度で織り込んで作られており、表地と裏地が時間の経過と共に歩みよってくるような仕掛けになっている」と話す。また深澤氏は、「人はモノを買う時、”傷がなく奇麗な商品が欲しい”と思うのが正直なところ。だが、このプロジェクトで、"ふし"(がある木材)や"カケラ"を使ったモノであっても、"自分にしか手に入れられないもの"という価値がそこに存在する、という新しい考え方を提供できたのが大きな意義だと思う。プロダクトデザイナーとして、これまでは美しくクオリティーの高いものを目指してモノ作りを行ってきたが、今回そこに”無駄にしない”という意識を持ち込むことができた」と語った。同プロジェクトは、伊勢丹新宿店1階ザ・ステージで10月23日から29日まで開催されるイベントで公開予定。
2013年09月06日「minä perhonen(ミナ ペルホネン)」のデザイナー皆川明さんと、陶芸家の安藤雅信さんによる「はねの器 ハナの器」展が、西麻布のギャラリー「le bain(ル・ベイン)」にて開催されている。安藤雅信さんは岐阜県多治見市に「ギャルリ百草(ももぐさ)」を構え、活動する陶作家。皆川明さんとのコラボレーションによる器づくりは、2年前よりスタート。安藤さんの定番の器に、「minä perhonen」ならではの蝶々がスタンプされたものは、人気の高い作品となっている。今年は新たに、羽の形をした器が登場。日常で使いやすい器をテーマに作られた“はねシリーズ”は、2つ並べると蝶々のようになり、模様を描くように盛りつけが楽しめる。絶妙な色合いの器は重ねて使っても。またデザインから2人で考え、皆川さんが自ら絵付けした花や蝶の模様の器やカップなど、さまざまな種類が並ぶ。なかには、家のお守りにもなるなべ敷き「Roomori(ルーモリー)」や、見ると元気になれる愛らしい人形「Hope(ホペ)」といったユニークなものもあり、選ぶのに悩んでしまいそうだ。上下を変えると、顔の表情が変わる「Roomori(ルーモリー)」。向かいにあるギャラリー「MITATE(ミタテ)」では、「minä perhonen」による「BLUE ときどき YELLOW」展を同時開催。青と黄色をテーマにセレクトされた、ハンカチやバッグ、コースター、バッジ、カップなどのオリジナル商品を販売している。オーガニックコットンとリネンのタオルは、今回初登場。ハンカチ、タオルなどがある。ブルーと黄色で揃えられた、スタッキングできるカップ「pudding/」さらに併設の和菓子店「ori HIGASHIYA(オリ ヒガシヤ)」は、会期中、「minä café」に変身。皆川さんによるレシピで作られたカレーやサンドイッチを今回発表の器で食べられるという、とても贅沢なカフェ。アイス最中やかき氷などの甘味、ドリンクも自家製ジンジャーエール、コーヒーや煎茶のほか、シードルや自家製サングリア、ワインなども揃っている。玄米ごはんのカレー(¥1,000)と、今回のために考案されたアボカドとベーコン、マスカルポーネとナッツの2種が愉しめる「minäサンド」(¥800)。初日にはオープン前から行列ができるほどの人気。充実した展示となっているので、ご興味のある方はぜひお早めに。皆川明+安藤雅信「はねの器 ハナの器」展minä perhonen「BLUE ときどき YELLOW」展※同時開催「minä café」会期:開催中~7月18日(水)営業:11:00~19:00 月曜日定休場所:ギャラリーle bain/ギャラリーMITATE/ori HIGASHIYA 東京都港区西麻布3-16-28お問い合わせ:03-3479-3842 取材/赤木真弓
2012年07月10日トヨタマーケティングジャパンは25日、「TOYOTA SOCIAL APP AWARD(トヨタ ソーシャルアプリアウォード)」で募集したアイデアから3タイトルを開発し、順次サービスを開始すると発表した。同日より、『開運パワーロード(iPhone)』『OKINAWA DRIVE LABEL(Android / iPhone)』を公開し、5月以降に1タイトルを公開する予定。トヨタ自動車の公式アプリとして無料で提供するという。「TOYOTA SOCIAL APP AWARD」は、「SAVE THE CAR(日本の新しい才能でクルマを救ってください)」のキャンペーンスローガンの下、2011年2月3日から5月13日まで、PC部門、スマートフォン部門、モバイル部門でアプリのアイデアを募集した。アイデアのみの審査で、開発は優秀作品を決定した後となる。応募総数は1,255件で、中学生から80代まで幅広い参加者がいたという。応募作品の中から3タイトルがグランプリに選ばれ、ゴールド認定されたアプリは8作品。採用されたアイデアを元に、応募者も参加した開発チームによってアプリを制作した。『開運パワーロード』(iPhone版)は、運気がアップするドライブルートを教えるアプリ。生年月日を入力すると、そのときの星の位置をもとに運気がアップする「パワー方位」を表示する。地図はGoogleマップを使用しており、パワー方位が網かけ表示となる。Googleマップの検索機能で神社や自然豊かな場所などを表示し、目的地を指定するとドライブルートが表示される。ドライブを楽しみ、目的地に到達すると、「開運メッセージ」をゲットできる。メッセージは47パターンあり、集めて楽しんでほしいとのこと。また、Facebookの友達データを使って、「運気をアップするパワーフレンド」を探す機能や、ふたりで出かけるとき、相手の生年月日から最適なパワー方位を占う機能もある。これらの「パワー方位」は占星学・タロット占い師のステラ薫子氏の監修の下、フォーチュン・ラボ社の占いエンジン「STARエンジン」をAPIとして採用しているという。同作品はグランプリ受賞作で、アイデア応募者は電通クリエーティブ局勤務の嶋野裕介氏、馬場俊輔氏、大津裕基氏、小柳祐介氏。アプリ開発は面白法人カヤック / フォーチュン・ラボ / たき工房が担当した。このアプリのアイデアについて、嶋野氏は、「カーナビは目的地までの最短ルートを教えてくれる。でもドライブの楽しみには、未知の場所ヘ行き、偶然の出会いがあるなど冒険の要素もある。最短距離ではなく、最も運気の良いルートを選んでくれるアプリを考えた」と語った。『OKINAWA DRIVE LABEL』(Android版 / iPhone版)は、沖縄のドライブを楽しむために、沖縄の音楽だけを集めたアプリ。沖縄のおすすめスポットと、そのスポットに関連づけた沖縄の民謡・内地未公開の沖縄インディーズ曲の情報を収録している。曲データは136曲(4月25日現在)で、無料でストリーミング配信されるしくみ。メインキャラクターの「DJゴーヤ」がアプリのガイド役となる。おもな機能は「DJ SELECT」で、あらかじめ沖縄のおすすめのドライブコースに合わせ、経由地のおすすめ曲をプレイリストとして提供する。1プレイリストにつき9曲を収録し、現在は10プレイリストが登録済みで、今後も追加していくという。「MUSIC LIST」は沖縄にいなくても楽しめる沖縄音楽集。初期リリース時の136曲をフルコーラスで楽しめるほか、5月以降は毎週1曲以上が追加される予定。演奏時は「MUSIC PLAYER」画面に変わり、曲名の由来、アーティスト情報や沖縄の歴史などを紹介する。そのときの気分や、聴きたい場所に合わせた曲をDJゴーヤにリクエストする機能もある。DJゴーヤがリクエストに近い曲を選ぶと、ニュース配信などで通知されるという。ニュース配信では、沖縄ドライブを楽しむ旬なイベントやライブ情報を週に3本以上更新する予定だ。その他、沖縄ドライブで撮影した作品を投稿したり、スライドショーで表示しながら音楽を楽しむ機能がある。こちらはオンラインアルバムサイトと連携し、協力者から集めた179枚が用意されている。自ら楽曲リストや写真リストをつくる機能や、楽曲と写真について、TwitterやFacebookで紹介する機能、アプリユーザー同士でコメントを投稿して交流する機能もある。同作品はゴールド認定タイトル8本のひとつで、アイデア応募者は田中美由紀氏。アプリ開発と企画プランニング、宣伝プロモーションはNHN Japan プランニング2チームの皆川貴征氏、溝口達洋氏、田中美由紀氏。システム開発はモンスター・ラボの稲村創氏。音楽楽曲はバリプロの柴田一郎氏とサンアンドフィッシュレコーズの和田維純氏が協力した。このアプリのアイデアについて、「沖縄とドライブの相性に注目した」と田中氏は言う。沖縄には年間500万人の観光客が訪れ、その8割以上がレンタカーを利用する。また、沖縄に住む人も移動手段の86%がクルマであり、2台以上所有する家庭も多い。そこで「クルマに依存した地域の人のために、クルマ時間を良くするためのソーシャルアプリを作ろう!」と考えたとのこと。関連サイトTOYOTA SOCIAL APP AWARD 公式サポートウェブ『OKINAWA DRIVE LABEL』「iPhone」『OKINAWA DRIVE LABEL』「Android」『OKINAWA DRIVE LABEL』「facebook」『開運パワーロード』「iPhone」『開運パワーロード』紹介ムービー【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月26日