「第4回 阪急パンフェア」が、阪急うめだ本店で2017年5月3日(水・祝)から8日(月)まで開催される。開催第4回目を迎える今回は、同フェアお馴染みの店舗から、新登場の店舗まで全110ブランドが集結。ピクニックにぴったりのサンドイッチや、関西の名ブーランジェが作るホットドッグをはじめ、食事系からスイーツ系まで充実のラインナップが楽しめる。会場限定の“おいしいコラボ”が楽しめるのも「阪急パンフェア」の魅力。本場ドイツで修行を重ね、素材選びから製法までこだわりを追求する芦屋の食肉加工品専門店「メツゲライクスダ」と、フランスで開催されるパンの世界大会「モンディアル・デュ・パン」部門賞に輝いた谷口シェフがオーナーシェフを務める、夙川「ブーランジェリー・フリアンド」など、関西を代表するブーランジェリー各店がコラボ。ここでしか味わえないホットドッグやサンドウィッチが堪能出来る。ほかにも、全国のご当地パン、人気店の食パンやベーグル、パンのお供にぴったりのバターやジャム、パンをモチーフにした雑貨の販売など、とにかくパン尽くしの内容となっている。全国の人気パンが一堂に集結する貴重なこの機会に、お気に入りの一品を探しに足を運んでみてはいかがだろう。【開催概要】「第4回 阪急パンフェア」開催期間:2017年5月3日(水・祝)〜8日(月)会場:阪急うめだ本店 9階 催場
2016年05月27日第25回「日本映画批評家大賞」実写部門の授賞式が5月26日(木)、東京芸術劇場にて行われ、新人男優賞(南俊子賞)を受賞した「Hey! Say! JUMP」の山田涼介が出席した。山田さんは「映画に少しでも貢献できる役者になりたいと思っています」と、熱くコメントを寄せた。「日本映画批評家大賞」は、映画界を励ます目的のもと、現役の映画批評家が集まって実行するもの。1991年に水野晴郎が発起人となり、現役の映画批評家たちの提唱により誕生した、批評家による批評家だけの目で選んだほかに類を見ない賞の位置づけだ。山田さんは今後の日本映画界を担う役者に贈る新人男優賞での受賞となった。受賞作となった『グラスホッパー』では、「Hey! Say! JUMP」で見せるアイドルとしての顔を完全に封印し、心の奥に深い闇を抱える殺し屋を見事演じ切った。受賞にあたり、山田さんは「僕は『グラスホッパー』で映画デビューしました。演じた役は若き殺し屋で猟奇的と、自分にとっても演じたことのない役だったので、初の映画でこの役が自分に務まるのかなと不安はありました。でも名誉ある賞をいただけて光栄に思っています」と、喜びで目を輝かせた。また、山田さんは本作で共演した浅野忠信との思い出も披露し、「この撮影で浅野忠信さんとご一緒して、決闘シーンの後に血だらけのまま風呂に入ったんです。そのとき浅野さんに『山田君、もっと映画に出たほうがいいよ、頑張ってほしい』と言われたこと、胸に残ってます」と、会場に主演男優賞の授与で出席していた浅野さんに目線を配った。すると、浅野さんもうれしそうに微笑み、自身のスピーチの際に「山田君、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」と、映画俳優としてのエールを交わし合っていた。そのほか、『ソロモンの偽証』で新人女優賞(小森和子賞)に藤野涼子、新人男優賞(南俊子賞)に板垣瑞生が、それぞれ受賞となった。1万人の応募者から主役を射止めた板垣さんは、「人間としても俳優としても全然ひよっこな自分がこの賞をいただけたことに、喜びを感じています。家宝にしたいと思っています。またここに戻ってこれるよう、精進していきたい」と、緊張しながらもしっかりとスピーチを行った。<第25回 日本映画批評家大賞/おもな受賞結果一覧>作品賞:『ソロモンの偽証』監督賞:大根仁(『バクマン。』)新人監督賞:松永大司(『トイレのピエタ』)主演男優賞:浅野忠信(『岸辺の旅』)主演女優賞:多部未華子(『ピース オブ ケイク』)助演男優賞:伊藤淳史(『ビリギャル』)助演女優賞:満島ひかり(『駆込み女と駆出し男』)新人女優賞(小森和子賞):藤野涼子(『ソロモンの偽証』)新人男優賞(南俊子賞):山田涼介(『グラスホッパー』)、板垣瑞生(『ソロモンの偽証』)選考委員特別賞:濱口竜介(『ハッピーアワー』)ゴールデングローリー賞(水野晴郎賞):草村礼子、仁科亜季子、浜田光夫ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):吉永小百合、山田洋次ドキュメンタリー賞:松本貴子『氷の花火 山口小夜子』(cinamacafe.net)
2016年05月26日ケン・ローチ監督が22日、第69回カンヌ国際映画祭で歴代8人目となる2度目のパルムドール賞受賞者となった。2006年の『麦の穂をゆらす風』以来10年ぶりに新作『アイ・ダニエル・ブレイク』で同映画祭最高賞を受賞した。コメディアンのデイブ・ジョンズが主役を務めた同作品は、妻を失い、心臓発作の影響で働くことも困難な状況を強いられているが、政府から援助を得ることもできないイングランド北部に暮らす中年男性の姿を追ったストーリーとなっている。同映画祭の審査員たちは「頑張り屋と怠け者」という嘲笑的な対比が横行する現代のイギリスで、鉄条網に囲まれたかのような福祉行政の無人地帯に迷い込んでしまったキャラクターたちの描写を高く評価した。メル・ギブソンからトロフィーを受け取ったローチ監督は、その受賞スピーチの中で「緊縮経済における危険な政策」について苦言を呈した。「私たちは希望のメッセージを伝えなくてはなりません。こんな世界ではなくてもいいのだと」「私たちが暮らしている現代社会は危険な状態です。新自由主義という考え方によって引き起こされた緊縮経済における危険な政策に支配され、私たちの生活に大惨事をもたらされています」そして同映画祭の今年のグランプリにはグザヴィエ・ドラン監督の新作『イッツ・オンリー・ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド』が選ばれた。審査員賞にはアンドレア・アーノルド監督の『アメリカン・ハニー』、女優賞には『マ・ローザ』のジャクリン・ホセが選ばれた。『ザ・セールスマン』はアスガル・ファルハーディーが脚本賞を受賞し、主演を務めたシャハブ・ホセイニが男優賞を獲得している。監督賞には『グラデュエーション』のクリスティアン・ムンジウ監督、『パーソナル・ショッパー』のオリヴィエ・アサイヤス監督が輝いた。(C)BANG Media International
2016年05月24日1959年に公開され、アカデミー賞で最多受賞記録を持つ映画『ベン・ハー』が、最新技術によるリメイクで現代に復活。2017年に全国の劇場で公開される。古代ローマ帝国の圧政とキリストの死を背景に、ユダヤ豪族の息子であるベン・ハーの数奇な運命を描いた一大歴史スペクタクル映画『ベン・ハー』。公開当時、アカデミー賞で作品賞、監督賞をはじめとする11冠を達成した不朽の名作だ。その記録は、後に『タイタニック』、『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』に並ばれるも、破られていない。そんな『ベン・ハー』を、最新技術でリメイクした本作。映画『ウォンテッド』のティムール・ベクマンベトフが監督を務め、主演には、『アメリカン・ハッスル』出演のジャック・ヒューストンが抜擢された。また、宿敵のメッサラ役をトビー・ケベルが演じるほか、モーガン・フリーマン、ロドリゴ・サントロなどが共演。脚本は、アカデミー賞脚色賞を受賞した『それでも夜は明ける』のジョン・リドリーと、キース・クラークが担当する。【作品情報】『ベン・ハー』公開時期:2017年監督:ティムール・ベクマンベトフ『ウォンテッド』原案:ルー・ウォーレス「ベンハー」出演:ジャック・ヒューストン、トビー・ケベル、モーガン・フリーマン、ロドリゴ・サントロほか(C) 2016 Paramount Pictures and Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.
2016年05月23日第69回カンヌ国際映画祭授賞式が5月22日夜(現地時間)に開催され、イギリスの名匠ケン・ローチ監督の『I,Daniel Blake』(原題)が最高賞パルムドールに輝いた。2006年の『麦の穂を揺らす風』以来、10年ぶり2度目のパルムドール受賞となったケン・ローチ。『I,Daniel Blake』は、心臓病で失業した木工職人ダニエルと、貧困にあえぐシングルマザーのケイティが生活保護を求めるものの拒まれ、窮地に陥る姿を描く。社会主義者として知られるケン・ローチは「貧困にあえぐ人々に取材した作品で、このような豪華な場にいるのは、やや違和感がありますが」と前置きしつつ、「カンヌ映画祭を支える労働者の人々に感謝します」とスピーチした。社会保障システムの欠陥を告発しつつも、『天使の分け前』に通じるユーモアもあり、観客、評論家の評価も高く、納得の結果となった。次席にあたるグランプリは、カナダの若き天才グザヴィエ・ドランの『It’s Only The End of the World』(原題)に贈られた。一昨年『Mommy/マミー』で審査員賞を受賞したグザヴィエは、さらなる名誉に感激の涙をぬぐった。本作はギャスパー・ウリエル、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセルらフランスのオールスターで描く、秘密を抱えた家族のドラマ。受賞者会見でグザヴィエは「いままでは観客はどう思うのか、ということを考えていたが、これからは自分に忠実でありたい」と語った。監督賞はクリスチャン・ムンジウとオリヴィエ・アサイヤスの同時受賞。アサイヤスが『アクトレス~女たちの舞台~』に続いてクリステン・スチュアートを起用した『Personal Shopper』(原題)は心霊映画だったためか現地での評価が低く、『マッドマックス怒りのデスロード』のジョージ・ミラー率いる審査員団の意外な選択に記者席からはブーイングが起きた。このほかの主な受賞作は以下の通り。パルムドール『I, Daniel Blake』ケン・ローチ(イギリス)グランプリ『It’s Only The End of the World』グザヴィエ・ドラン(カナダ)監督賞『Graduetion』クリスチャン・ムンジウ(ルーマニア)監督賞『Personal Shopper』オリヴィエ・アサイヤス(フランス)脚本賞『The Salesman』アスガル・ファルハーディー(イラン)審査員賞『American Honey』アンドレア・アーノルド(イギリス)男優賞『The Salesman』シャハーフ・ホセイニ(イラン)女優賞『Ma’ Rosa』ジャクリン・ホセ(フィリピン)(photo / text:Ayako Ishizu)
2016年05月23日第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の授賞式が現地時間21日に行われ、スタジオジブリの長編最新作『レッドタートル ある島の物語』(9月17日公開)が特別賞を受賞した。オランダ生まれのマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督は「この映画をまだ見ていない人はいつか見てください。これはスタッフと私の努力の結晶です」と呼びかけ、「高畑さん、ありがとう!」とアーティスティック・プロデューサーを務めた高畑勲監督に感謝した。本作は、嵐の中、荒れ狂う海に放り出され、ある無人島にたどり着いた男の物語。2000年に公開されたマイケル監督の『岸辺のふたり』を見たジブリの鈴木敏夫プロデューサーが、この監督の長編を見てみたいという気持ちが出発点となった。初の長編制作となるマイケル監督は、尊敬する高畑勲監督から長編映画の制作全般について助言を受けることを条件に快諾。高畑監督参加のもと、スタジオジブリとシナリオ・絵コンテ作りから効果音・音楽にいたるまで、ある時は直接会って話し合い、ある時は海を越えてやりとりし、8年もの歳月をかけて完成させた。受賞を受け、鈴木プロデューサーも「メルシーボクゥ(ありがとう)、マイケルさん。そして、おめでとう。完成までの10年間は長かったけれど、カンヌ映画祭で賞に選ばれて、僕も本当にうれしいです。高畑さんはじめ、制作にかかわったスタジオジブリのスタッフ一同も喜んでいます」と喜びのコメントを発表。「この受賞をきっかけに、フランス、日本、そして世界中で一人でも多くの人に見てもらいたいです」と期待している。「ある視点」部門では、『レッドタートル ある島の物語』が特別賞を受賞したほか、深田晃司監督作『淵に立つ』が審査員賞を受賞した。(C) Kazuko Wakayama
2016年05月22日第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、マンガ大賞2013を受賞した吉田秋生の大人気コミックを映画化、昨年公開され大ヒットした映画『海街diary』が21日(土)放送の土曜プレミアムでテレビ放送される。物語の中心となる“四姉妹”を綾瀬はるか(長女)、長澤まさみ(次女)、夏帆(三女)、広瀬すず(四女/異母妹)が演じるという豪華な配役にも話題が集まった。鎌倉で暮らす三姉妹、幸、佳乃、千佳の元に、15年前家を出ていった父の訃報が届いた。長い間疎遠になっていた父の葬儀のため、山形に向かった3人はそこで異母妹・すずと初めて会う。身寄りのなくなった彼女が、葬儀の場でどうしようもない大人たちの中で毅然とふるまう姿を見て、長女・幸は別れ際に「すずちゃん…鎌倉にこない?いっしょに暮らさない?4人で」と提案するのだが――。綾瀬さん、長澤さん、夏帆さんの三姉妹と離れて暮らす実母・都役に大竹しのぶ。長女・幸と妻がいながらも心を寄せ合う椎名和也役に堤真一。次女・佳乃が働く信用金庫の上司・坂下美海役に加瀬亮。さらに「まえだまえだ」の弟・前田旺志郎、鈴木亮平、池田貴史、坂口健太郎など若手俳優が集結。そして4姉妹が住む鎌倉にある飲食店「海猫食堂」の店主・二ノ宮さち子役に風吹ジュン。山猫亭の店主・福田仙一役にはリリー・フランキーと脇を固めるキャストも豪華。監督は『ワンダフルライフ』『そして父になる』などで知られ、最新作『海よりもまだ深く』が21日(土)から公開された是枝裕和がメガホンを取った。今年70回目を迎えた「毎日映画コンクール」では綾瀬さんと長澤さんが女優主演賞&助演賞をW受賞したほか、今年3月の第39回日本アカデミー賞では最多12部門で優秀賞を受賞、最優秀作品賞、監督賞のほか撮影、照明でも最優秀賞を獲得、4冠を達成している。また、第68回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でも公式上映され、海外でも高い評価を得た作品である。土曜プレミアム・映画『海街diary』は21日(土)21時~フジテレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2016年05月21日アカデミー賞を狙えるとの声もある映画『Dunkirk』を撮影中のハリー・スタイルズ。俳優として初出演の記念すべき作品であることから、この映画に掛ける意気込みは相当なもの。自慢のロングヘアをばっさり切って真摯に取り組むハリーに、ある俳優から心強いヘルプの手が差し伸べられたようだと「The Sun」紙が伝えている。それは今年、『ブリッジ・オブ・スパイ』でアカデミー助演男優賞を受賞した共演者のマーク・ライランス。「マークはこの作品がハリーにとって初めての演技の場になることを知り、『教えてあげられることがあれば喜んで手伝う』と言ってます」と関係者は語る。つい先日にはイギリスの優れたテレビ番組を表彰する「BAFTAテレビ・アワード」で主演男優賞に輝き、今年は活躍ぶりが際立っているマークがハリーに求める見返りとは…。「ハリーと共演することになったら突然11歳の姪が私の仕事に興味を示して…」とハリーの大ファンである姪に会って欲しいと冗談ぽく匂わせた。日曜夜に映画のタイトルにもなっているフランスの「ダンケルク」に到着したハリー。短髪のハリーを一目見ようと押し寄せるファンを撮影現場から遠ざけるため、警備がハリーに扮してファンをまいたという報道もある。マークの演技指導を受けるハリーがスクリーンでどんな演技を見せるか待ち遠しい。(Hiromi Kaku)
2016年05月18日関西で最も長い歴史を持つ漫才賞『第51回 上方漫才大賞』(ラジオ大阪・関西テレビ主催)の発表会が14日、大阪・梅田芸術劇場で行われ、漫才コンビのオール阪神・巨人が大賞に輝いた。オール阪神・巨人は第17回(1982年)、第18回(1983年)、第20回(1985年)にも大賞を獲得しており、受賞は31年ぶり4回目。過去3回受賞している横山やすし・きよし、中田カウス・ボタンを凌ぐ歴代最多となる。オール巨人は「まさか4回目がもらえると思わなかった。40周年で8都市を回ったのが評価されたのかなと。ちゃんと見ていただいてたんだなとありがたく思っています」と受賞の喜びを。オール阪神は「これが漫才で最後の賞になるかなと思ったけど、もらってみるともうひとつ欲しい。もらえるなら5回、6回ともらいたい(笑)」とさらなる"V"に意欲を見せた。昨年は芸能生活40周年記念公演の成果が認められ、「芸術選奨文部科学大臣賞」を受賞するなど目覚ましい活躍を見せた上方漫才界の大ベテラン。今年も漫才の新たな試みを計画中という。巨人は「文部科学大臣賞とのダブル受賞で、もうちょっとがんばれと言われてるのかなと。40周年を超えてゆっくりしようかと思ってましたが、来年もなにかもらえるようにがんばります」と意気込んでいた。また、同大会では奨励賞と新人賞が当日披露するネタで競い合う賞レース形式で争われ、奨励賞を銀シャリ、奨励賞をコマンダンテが獲得した。発表の瞬間、思わず抱き合って喜びを爆発させた銀シャリ。昨年も奨励賞にノミネートされていたが惜しくも受賞を逃していただけに「めっちゃうれしいですよ!」と興奮冷めやらぬ橋本は、鰻との抱擁の理由を「やっと獲れたっていう"安堵の抱きしめ"です(笑)」と説明。「全国の賞レースを"上方"を背負って戦いたかったので、『上方漫才大賞』の奨励賞は本当に欲しかった」と感慨深げだった。一方、新人賞のコマンダンテも昨年の雪辱を果たしての受賞。石井は「去年の大会を研究して、今年は僕ららしさを出すネタで獲りに行った」と語り、今年2月の「ytv新人漫才賞」優勝に続く快挙に「正直、笑いが止まらないです!」と満面の笑顔を見せていた。
2016年05月15日『エディット・ピアフ~愛の賛歌~』で第80回アカデミー賞主演女優賞に輝き、その後も、カンヌ常連のダルデンヌ兄弟監督作『サンドラの週末』で2度目のアカデミー賞ノミネートを受けたマリオン・コティヤール。彼女は、フランス人でありながらも「いつかマクベス夫人を演じる日が来る」と信じていたという。ウィリアム・シェイクスピア没後400年にあたる2016年、荘厳なロケーションのもと、スクリーンに蘇る『マクベス』。これまで、黒澤明や手塚治虫、そして先日亡くなった蜷川幸雄など、日本の有名クリエイターにも多大な影響を与え続けてきた至高の名作で、王座をめぐり野心に取り憑かれたマクベスの妻“レディ・マクベス”を演じたコティヤールは、自らの願いを叶えた。2011年のアカデミー賞で作品賞などを獲得した『英国王のスピーチ』のスタッフと、CMやミュージック・ビデオで活躍し、デビュー作『スノータウン』(’11・劇場未公開)が世界的に注目を集めたオーストラリア出身の気鋭ジャスティン・カーゼル監督が贈る本作。劇中、戦地で3人の魔女と出くわしたマクベスは、やがてコーダーの領主となって出世し、スコットランド王になるだろうと告げられる。それを知った夫人は、マクベスの領地インヴァネスにやってくるダンカン王(デヴィッド・シューリス)を暗殺しようと謀略するのだ。「演技クラスの学生だったときに『マクベス』を観たわ」と、コティヤールはふり返りながら語る。「いつかはマクベス夫人を演じる日が来てほしいと思っていた。来ると信じていたの。でも正直なところ、それは舞台だと思っていたの。しかもフランス語で。だから、この映画とこのチームでオファーを受けたとき、この上なく素晴らしいチャンスだと思った。シェイクスピアの言葉で、“英語”でマクベス夫人を演じることができるなんて素晴らしいチャンスだわ。思いがけなかったけれど、いまだと思った。やらなくてはならなかったの」と明かす。しかも、マクベスを演じるのは、彼女が長い間称賛してきた演技派マイケル・ファスベンダーだ。「マイケルは素晴らしい俳優だわ。俳優として、彼が役作りをしたり映画を組み立てたりするときの秘密の部分を見ることができて、とてもラッキーだったと思う。それに彼は、正真正銘、クリエイティブな人なの。彼はキャラクターの魂を理解する。『マクベス』にもたらしたものは常に真実味があって並外れていた。彼が提示するものに毎日、本当に驚かされたけれど、素晴らしい経験だったわ」。確かに、マクベスが次第に狂気を帯びていくさまには震撼する。夫に王を暗殺させ、野望を叶えて王妃となった夫人とは裏腹に、マクベスは知勇を兼ね備えた親友バンクォー(パティ・コンシダイン)の存在を恐れていた。魔女は、バンクォーの息子フリーアンスが“未来”の王になるという予言もしていたのだ。マクベスは刺客を放ち、親友の命は奪うものの、息子フリーアンスは取り逃がしてしまう。その夜の晩餐会でバンクォーの不気味な幻影を目の当たりにしたマクベスは、錯乱状態に陥っていく。そんなマクベスの常軌を逸した振る舞いは、かつてダンカン王の暗殺をそそのかした夫人の目にさえ、狂気の沙汰に映った。絶望した夫人は、みるみるうちに衰弱して息絶える――。「この映画は、人間の魂を理解し、それを共有することを描いていると思う。シェイクスピアがしたようにね」とコティヤールは言う。「私たちは何者なのか、恐怖や怒りや挫折にどう折り合いをつけるのか、そして暗闇への扉はどうしたら開くのか、それを見事に映し出しているのよ」。人間の欲望や野心、恐怖や怒りなどを内包する『マクベス』は、大きなやりがいがあったとともに、大変でもあったことを彼女自身も認めている。「この映画を作るのは楽しかった。とても楽しめたけれど、同時に辛くもあったわ。それは、あれほど暗い人物と一緒に生きなくてはならなかったからなの」。スコットランドやイングランドのロケ地で、毎日撮影が終わると、彼女はこのキャラクターを忘れるように努力していたという。「それが一番難しかった。毎日誰かと一緒に過ごしていると、内面的に影響を受けてしまうから。私は“メソッド俳優”ではないから、その日の撮影が終われば、自分自身に戻る。でも、何か違うものを抱えてしまうの。それに気づき、それを必要としない人たちに撒き散らさないようにしなくてはならなかったわ」。とはいえ、シェイクスピアの文章を話すのは、「光栄だった」と彼女は言う。「それは、音楽家がモーツアルトを演奏しているときに、偉大なものや達人に触れているような感覚だと思う。彼が書いたセリフを言うことができて幸運だと感じたわ。あの特別なリズムは、まるで心臓の鼓動みたいなの。あるいはパンチみたいなもの。それが愛を、人間に対するシェイクスピアの理解すべてを、そして彼のビジョンや詩を象徴している。とても幸運だったわ」。コティヤールが予言を叶える形で演じた、シェイクスピアが生んだ“悲劇の夫人”は、自らの罪にもかかわらず、愛した夫の狂気に耐えかね、絶望の中に堕ちていった。彼女やファスベンダーが体現したものは、誰もが心の中に抱えかねないものだ。そんな“運命共同体”の夫婦を見事に演じてみせた2人は、カーゼル監督の最新作となる人気ゲームの映画化『Assassin’s Creed』(原題)でも、再びタッグを組む。『マクベス』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年05月14日ホラー映画『貞子vs伽椰子』の公開を記念して、現在、スペシャルサイトでどちらが勝つと思うかを予想する、“呪い勝つのはどっちだ!?『総選恐』キャンペーン”を開催中。このほどふたりが有権者に「暗き一票を…」と呼びかける政見放送映像が届いた。『貞子vs伽椰子』/政見放送映像『リング』シリーズの貞子と、『呪怨』シリーズの伽椰子。映画は、ひとりの霊媒師が企てた“拮抗した力を持つ貞子と伽椰子を激突させ、同時に2つの呪い滅ぼす”という秘策により、作品の垣根を越えて日本を代表するホラー界の最恐クイーン同士が対決する。『総選恐』キャンペーンは、スペシャルサイトに掲載されているそれぞれの選恐活動レポートを参考に、1日1回、投票することができる。さらに投票後にTwitterでつぶやくと、勝利者に投票した方の中から抽選で、貞子、伽椰子、俊雄のサインが入った映画台本などの豪華景品がプレゼントされる。投票受付は4月28日より開始しており、現在は、貞子4360票、伽椰子4461票とやや伽椰子が優勢だ。キャンペーンの締切は6月17日(金)23時59分まで。結果は、映画公開日の6月18日(土)に発表され、敗者には罰ゲームがまっているという。政見放送では貞子が、「今の日本人は控えめすぎます、呪うくらいの思いと呪ってしまうくらいの行動力がなければ、世の中を変えられません」と通訳を介して訴えかければ、伽椰子は、息子の俊雄と一緒に「いま日本に足りないもの、それは絆です。ないがしろにされがちな家族のコミュニケーション。その点、私たち親子には固い絆があります。家庭を何よりも大切にします」と、こちらも通訳を介して母ならではの思いを熱弁。さらに相手を侮辱する発言も飛び出すなど、身の毛もよだつ政見放送バトルを繰り広げている。『貞子vs伽椰子』6月18日(土) 全国ロードショー
2016年05月11日『ルーム』で今年のアカデミー賞主演女優賞を獲得したブリー・ラーソンが婚約した。先週末『サタデー・ナイト・ライブ』に出演していた際、薬指に婚約指輪をつけている姿を目撃されており、その後ブリーの代理人がUsウィークリー誌に対し、ファントム・プラネットのバンドメンバーであるアレックス・グリーンウォルドと婚約したことを発表した。関係者らは同誌に、2人が今年3月に東京で休暇を過ごしていたときにアレックスがプロポーズしたと話しており、ブリーはすぐにでも子供を作りたいようだと言われている。2年間以上に渡って交際しているアレックスについて最近ブリーはあるインタビューの中で「彼は私の体の半分みたいなものなの。なんて説明すればいいのかしら」「それはすべてを超えているわね。彼は私であり、親友でもあるわ」「私たちはお互い愛し合っているしね」と話していた。以前ブリーは自身のライフスタイルを理解してくれる人が必要だとして「ジプシーみたいな人以外、私の周りにはあまりいないわね。私が世界中飛び回らなければならないこととか、特定の日に飲みにいくことができるかどうかわからないことについてイライラするような人は私の周りにはいないのよ」と語っていた。(C)BANG Media International
2016年05月11日俳優・鈴木亮平が、5月10日(火)に行われた「第24回橋田賞」に出席。ドラマ「天皇の料理番」秋山周太郎役で個人賞を受賞した報告と、弟を演じた佐藤健との“兄弟”受賞の喜びを自身のブログで語った。TBSドラマ「天皇の料理番」は、大正・昭和時代に宮内省厨司長を務めた秋山徳蔵氏の人生を描いた直木賞作家・杉森久英の小説が原作。妻と家族と師と仲間に支えられ、夢を信じ、料理を愛しぬき、天皇の料理番まで上り詰めた男の生き様が描かれ、涙と感動を誘うとともに大人気に。昨年開催された「東京ドラマアウォード2015」でも作品賞・主演男優賞を含む4部門制覇という快挙を成し遂げたことが記憶に新しい。そんな話題作で、役作りのために20キロの減量を行い、ひときわ注目を集めた鈴木さん。今回の受賞について「映画の賞というのは大々的に行われるものも多いですが、テレビドラマの賞というのはそれほど多くはないので、こんなに栄誉ある賞をいただけて、素直にとっても嬉しいです」と喜びを述べ、「それもこれも、『天皇の料理番』を愛してくださった皆さんのお陰です」と感謝。さらに「個人的には、何よりも、弟を演じた健と同時に受賞できたというのが本当に嬉しかった。あのお互い大変だった撮影の日々を思うと、こうして素晴らしい賞までいただいているいまが夢のようです」と、弟・篤蔵を演じた佐藤さんとの“兄弟”受賞に感動しているよう。同時に個人賞を受賞するというコンビネーションを見せた2人だが、実は今週の5月14日(土)には、互いの主演作が同時に公開日を迎える!佐藤さんは、宮崎あおい、濱田岳らと共演した『世界から猫が消えたなら』。鈴木さんは、監督・福田雄一によるファン待望の続編にして、柳楽優弥ら新キャストが加わってパワーアップした『HK/変態仮面アブノーマル・クライシス』が公開と…何かと縁が深い。「兄弟揃って14日公開!いやもちろん、並べて語るのもおこがましいくらい規模もジャンルも大違いの映画ですけどね(笑)でも、なんだか不思議な縁という気がして嬉しいです」と想いを明かし、「というわけで、今日もカウントダウン行きますよ。世界から猫とパンティーが消えるまで、あと4日!!」と、両作品に熱い気持ちを込めたコメントでブログを締めくくった。『世界から猫が消えたなら』は5月14日(土)より全国にて公開『HK/変態仮面アブノーマル・クライシス』は5月14日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月10日女優の小芝風花が10日、都内ホテルで行われた「第24回橋田賞」の授賞式に出席。橋田賞を受賞したNHK連続テレビ小説『あさが来た』の代表として、受賞の喜びを語った。『あさが来た』は、実業家であり女子教育にも尽力したヒロイン・あさを丁寧かつ魅力的に描き、「多くの視聴者の関心を集めた」と評価され、橋田賞を受賞。あさの娘・千代を演じた小芝は「お母ちゃんじゃなくてごめんなさい。娘の千代ですいません。波瑠さんじゃなくてごめんなさい」と謙虚にあいさつした上で、「台本をもらうたびにワクワクしていたので、素敵な賞をいただけて本当にうれしく思っています。これからも頑張ります」と述べた。同ドラマのオリジナル脚本を手掛けた大森美香氏も同賞を受賞。「スタッフ、キャストのみなさんと共に、日本の朝を明るくする話をどうにか毎日届けたいという気持ちで書かせていただきました」と思いを伝え、「スタッフ、キャストのみなさん全員と一緒にいただけた賞だと思っています。うれしくて今も胸がドキドキしています」と喜びを爆発させた。脚本家・橋田壽賀子氏が理事を務める橋田文化財団主催の橋田賞は、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる賞。今回、橋田賞は、『あさが来た』、大森氏のほか、『天皇の料理番』(TBS)、俳優の佐藤健、鈴木亮平、女優の岸本加世子、脚本家の古沢良太氏、新人賞は女優の吉田羊、特別賞は女優の三田佳子が受賞し、大賞は該当者なしだった。
2016年05月10日女優の吉田羊が10日、都内ホテルで行われた「第24回橋田賞」の授賞式に出席。先月11日発売の『週刊ポスト』でHey!Say!JUMP・中島裕翔との"推定20歳差熱愛"が報じられて以来、初の公の場となったが、交際報道には言及しなかった。吉田は、2015年10月期のドラマ『コウノドリ』(TBS)での演技をはじめとする本年度の活躍を評価され、橋田賞新人賞を受賞。「身に余る素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます」と喜び、演じた小松留美子役について「幸せを感じる役。そんな役はほかにはありませんでした。私がこの役を演じて感じた幸せが見ている方にも伝わって賞につながったのかなと思っています」と感慨深げに語った。また、授賞式の中で脚本家・橋田壽賀子氏が「『天皇の料理番』以外、テレビを見ていない」と暴露したことから、「ちょっと複雑な気持ちではありますが」と笑いを誘い、「橋田先生に見ていただける作品に出られるよう邁進していきたいと思います」と決意を伝えた。授賞式終了後、熱愛について質問しようと報道陣が詰め寄るも、関係者に囲まれながら、ほかの受賞者とは違う出口へ。厳重警戒の中、無言のまま会場を立ち去った。脚本家・橋田壽賀子が理事を務める橋田文化財団主催の橋田賞は、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる賞。受賞者には置時計と賞金100万円が贈られた。
2016年05月10日英国アカデミー賞の写真展が、2016年4月29日(金)よりグローブ・トロッター 銀座で開催される。英国のラグジュアリーブランド「グローブ・トロッター(GLOBE-TROTTER)」と、ドイツの名門カメラブランド「ライカ(LEICA)」のコラボレーションを記念して開催される本展。会場には、イギリス映画界で最も由緒ある英国アカデミー賞の舞台裏を、オフィシャル・フォトグラファー達がライカのカメラで撮影した写真の数々が展示される。被写体となったのは、『レヴェナント:蘇えりし者』で主演男優賞を獲得したレオナルド・ディカプリオや、『キャロル』で主演女優賞を受賞したケイト・ブランシェット、『スティーブ・ジョブス』のケイト・ウィンスレットら豪華俳優陣。彼らが普段スクリーンで見せる表情とはまた違う、舞台裏ならではの表情に注目してみてほしい。なお本展は、5月13日(金)から22日(日)までヴァルカナイズ・ロンドン 青山に、5月27日(金)から6月3日(金)までヴァルカナイズ・ロンドン心斎橋にそれぞれ巡回。各会場では、写真展開催のきっかけとなったコラボレーション カメラバッグも販売される。【開催概要】英国アカデミー賞 写真展 by グローブ・トロッター開催期間・場所:・グローブ・トロッター 銀座2016年4月29日(金)〜5月8日(日)住所:中央区銀座5-2-1TEL:03-6161-1897)・ヴァルカナイズ・ロンドン 青山2016年5月13日(金)〜5月22日(日)住所:港区南青山5-8-5TEL:03-5464-5256・ヴァルカナイズ・ロンドン 心斎橋2016年5月27日(金)〜6月3日(金)住所:大阪市中央区南船場4-5-8TEL:06-4708-8980※入場無料■ライカ コラボレーション カメラバッグ価格:206,000円+税
2016年05月05日それにしても、マシュー・マコノヒーはいつからこんなカメレオン俳優になったのかなと思う今日この頃。第86回アカデミー賞で主演男優賞を受賞した『ダラス・バイヤーズクラブ』での痩せ細った姿が記憶に新しいですが、そもそも彼は二枚目スターで売ってきた人。ところが最近は、『ダラス・バイヤーズクラブ』で見せた、捨て鉢な男が権力への怒りを力に変えていく様子や、ちょい役ながら『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で大きなインパクトを残した倫理なき金の亡者ぶり、『インターステラー』で見せた元宇宙飛行士らしい哀愁ただようインテリっぷり、『マジック・マイク』で女性たちを魅了した色気むんむんの男っぷりなど、ひとつとして似たような役を演じていないのが凄いところです。二枚目俳優は短命というのが定説ですが、上手く個性派にシフトしていけば、良質な作品で長く活躍し続けられるという良い例なのでしょう。日本の青木ヶ原樹海を舞台にした新作『追憶の森』では、ちょっとだらしない大学非常勤講師アーサーを演じています。とはいえ、本作の中でも、妻との関係に行き詰まり苛立つ男、絶望から死を選ぼうとする無気力な男、サバイバルのため必死になる男、愛を失い引き裂かれそうになる男、出会ったばかりの男に友情を覗かせる男と、同一人物ながらさまざまな側面を演じ分けているマシュー。ひとりの男の変化、内面にある複雑な想いを見事に表出させる彼の姿に、持って生まれた才能はもちろん、それを花開かせた彼の情熱、充実した俳優人生を感じずにはいられません。さらに彼は外見にも恵まれたといえるでしょう。それは単にカッコイイというだけではなく、チンピラ(!)から、ストリップクラブのオーナー、宇宙飛行士に至るまで、説得力を持って演じられる外見と言う意味。もちろん、メイクアップアーティスト、衣装デザイナー、スタイリストらプロの協力を得て役に合った外見を作っていくわけですが、彼の場合、表情ひとつで、品性のようなものを劇的に出し入れできているように感じるのです。それが上手く活かされているのが本作。学者らしく、オックスフォードシャツにチノパン、ステンカラーコートを愛用するアーサーですが、佇まいは同じでも、ときに優しい、ときに卑屈な表情を見せる様子が実にリアル。同じ人間だって、常にかっこいいわけでも、常にいい人なわけでもないですからね。ナオミ・ワッツ演じる妻ジョーンに対しても、そのときどきで違った気持ちをぶつけるシーンが登場しますが、彼女を見つめる表情にもご注目を。彼が見せる変化には、かなりゾクゾクさせられることでしょう。話は変わりますが、『追憶の森』劇場用パンフレットに、別視点でコラムを寄稿させていただきました。劇場にお越しの際は、ぜひお手に取ってみてください。(text:June Makiguchi)
2016年05月01日人気漫画『キングダム』の連載10周年を記念して制作された実写特別動画の総再生数が100万回を突破したことを受け、主演の俳優・山崎賢人が27日に公開された動画を通じてあらためて作品への思いと共に喜びを語った。原作は、原泰久氏が漫画誌『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載している同名コミック。中国で撮影された特別映像は、公開から1週間で総再生回数100万回を突破し(実写特別動画、ナレーションなし版、60秒TVCM、メイキングの総計)、国内外からもメッセージが寄せられた。主人公・信を演じた山崎は、実際に『キングダム』のファン。27日に公開された新たな映像では、視聴者に向けた感謝と同作のファンが増えている喜びのコメントが収められている。冒頭で、2日間にわたったという中国での撮影を振り返る山崎。「スケールのでかさというか、そういう熱い思いを持ってみんなが撮影してた感じ」とまっすぐな視線で回顧する。また、「好きなキャラいっぱいいるんですけど」とはにかみ、「魅力的なキャラがたくさんでてくるっていうのが見ててすごく面白いし、時には泣けるし、かっこいいなーって男が見て思うところも」と言葉を練って話しながら、「好きなシーンがありすぎて語りきれない」と感慨を口にする。そんなところで、「原先生からプレゼントがあります」と原作コミックが手渡されると「えっ…!?」と驚きながらも、巻頭を見るや否や目を皿にしてさらにビックリ。そこには、原氏によるサインと実写演技への感謝のメッセージがしたためられており、山崎は「すげー! ちょっと、見せますね」とカメラにサインを向け、「超うれしい! やばいっすね!」と大喜び。「いいんですか? もらって。自慢、自慢ですね!」と先の落ち着いた様子とは打って変わって興奮気味に言葉を重ねている。さらに、4月25日から5月1日は実写特別動画のシーンと漫画が競演するポスターが登場。JR山手線渋谷駅の階段をジャックする。また、4月29日からは、映画『テラフォーマーズ』や『レヴェナント:蘇えりし者』の上映前シネマ広告として、特別動画が上映される。(C)原泰久/集英社
2016年04月27日映画『エクス・マキナ』が2016年6月11日(土)に公開される。主演は『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデル。また、本作もアカデミー賞視覚効果賞を受賞している。アリシア・ヴィキャンデルが扮するのは、美しい女性型ロボット“エヴァ”。本作では、プログラマーとして働くケイレブが、社長所有の別荘で1週間滞在するチャンスを得るが、そこで女性型ロボット“エヴァ”に搭載された世界初の実用レベルとなる人工知能のテストに協力するというストーリーとなる。本作のキャスティングにあたって、監督のアレックス・ガーランドは、エヴァに必要な側面がすべてアリシア・ヴィキャンデルに宿っていたと言う。彼女は、人工的な雰囲気を出すため顔に白いメーキャップを施して撮影したオーディションビデオを送ったというのだから驚きだ。また、実在しないエヴァを作り出す役作りにも徹底し、CGIの壁を突破して感情を伝えるというところにも重きを置いているのがポイントだ。■ストーリー検索エンジンで有名な世界最大のインターネット会社“ブルーブック”でプログラマーとして働くケイレブは、巨万の富を築きながらも普段は滅多に姿を現さない社長のネイサンが所有する山間の別荘に1週間滞在するチャンスを得る。しかし、人里離れたその地に到着したケイレブを待っていたのは、美しい女性型ロボット“エヴァ”に搭載された世界初の実用レベルとなる人工知能のテストに協力するという、興味深くも不可思議な実験だった…。【作品情報】『エクス・マキナ』公開日:2016年6月11日(土)監督・脚本:アレックス・ガーランド 『28日後...』『わたしを離さないで』出演:ドーナル・グリーソン、アリシア・ヴィキャンデル、オスカー・アイザック(C)Universal Pictures
2016年04月26日シルベスター・スタローンが「第73回ゴールデン・グローブ賞」助演男優賞を受賞、「第88 回アカデミー賞」にもノミネートされた『クリード チャンプを継ぐ男』。このほど、本作のブルーレイ&DVDリリースに併せ、本編からカットされた未公開シーンやボクシングシーンの裏側など3つの特別映像が解禁となった。愛する妻エイドリアンや仲間に先立たれ、孤独な日々を送るロッキーの前に突然現れた若者アドニス。彼は、かつてのライバルであり、親友だった亡きアポロの息子だった。その純粋なまなざしとボクシングへの情熱に、アポロの面影をみたロッキーは、持てる技術のすべてを彼に託し、ともにチャンピオンへの道を歩き始める。親の七光りとあざ笑われても、リングに叩き付けられても、アドニスは絶対に夢をあきらめない。たぎる血の中には父親アポロが、そして後ろにはロッキーがいる。どんな強敵を前にしても一歩も引かず、2人のチャンピオンに支えられ共に戦うアドニスは、“奇跡”を手にすることができるのか――!?『ファンタスティック・フォー』『フルートベール駅で』などのマイケル・B・ジョーダンが主人公アドニスを演じ、スターンが老齢のロッキーを好演して賞レースを席巻した本作。スタローンが認めた若き才能、ライアン・クーグラーが、子どものころからファンだったという『ロッキー』シリーズへの愛を成就させ、原案、監督、脚本を担当した。全米の評価サイトでは、「Rotten Tomatoes」で96%、「IMDb」評価ポイント8.7、「Cinemascore」でA 評価など、軒並み高い評価を獲得、シリーズ史上最大のオープニング記録を樹立している。前作でリングを降りたロッキーが、いまは亡き永遠のライバル、アポロ・クリードの息子をチャンプにするため、再びリングに向き合う姿は胸アツになること必至。興奮のリング・ファイトとそこに至るまでの葛藤と苦悩、そして2人の“支え”となる愛は、必見といえそうだ。『クリード チャンプを継ぐ男』ブルーレイ&DVDは発売中。(text:cinemacafe.net)
2016年04月24日『007』シリーズなどで知られるガイ・ハミルトン監督が20日、スペインのマヨルカ島にある自宅で死去した。93歳だった。死因などの詳細についてはまだ明らかになっていない。『007 死ぬのは奴らだ』『007 黄金銃を持つ男』でハミルトン監督と仕事をしたロジャー・ムーアが21日、ツイッターでこの悲報をファンに知らせており、「素晴らしい監督であるガイ・ハミルトンが天空の編集室へ旅立たれたことを聞いてとてつもなく悲しいです。2016年はつらい年です」とつづった。パリで生まれたハミルトン監督はキャリアにおいて22作品の映画を手がけたが、その中でもショーン・コネリー主演の『007 ゴールドフィンガー』(64)や『007 ダイヤモンドは永遠に』(71)で最も知られている。その2年後にはロジャー・ムーアの『007』2作品を手がけ、マイケル・ケイン主演作『パーマーの危機脱出』『空軍大戦略』、ハリソン・フォード主演の『ナヴァロンの嵐』(74)などを監督した。キャリア後期にはアガサ・クリスティ著作を原作とした『クリスタル殺人事件』『地中海殺人事件』の2作品を映画化していた。(C)BANG Media International
2016年04月23日アカデミー賞俳優のマシュー・マコノヒーと、アカデミー賞およびトニー賞にノミネートされた実績を持つ日本を代表する国際派俳優・渡辺謙が初共演を果たした『追憶の森』。本日4月22日(金)の“良い夫婦の日”に、マシュー演じる主人公アーサーの妻ジョーン役で本作に参加したナオミ・ワッツが、“夫婦円満の秘訣”について語るコメントが到着。劇中の“夫婦”の様子も明らかになった。本作は、その演技力と存在感で映画界に確固たる地位を築いた2人が青木ヶ原の樹海を舞台に、『エレファント』『ラストデイズ』『永遠の僕たち』などを手がけてきたガス・ヴァン・サント監督と共に生み出した“不思議なミステリー”。マシューの妻役として、2度のオスカー候補となった演技派ナオミ・ワッツの豪華共演も話題となっている。今回、到着したのは、劇中の夫婦の“痴話げんか”のような本編シーンの一部。映像では、ヤカンに火を着けたまま居眠りをしていたことを、妻ジョーンはアーサーにとがめられてしまう。しかし、居眠りをしている自分にコートをかけてくれていたアーサーの優しさを感じつつも、ジョーンの口調はどこかとげとげしい。結婚生活は長く、お互いに愛し合っているものの、さまざまな問題を抱えていることから亀裂が生じた、不器用な2人の姿が映し出されている。ナオミは自身の役柄ついて、「彼女はもっと認めてほしかったの。彼の“過ち”を許してあげるべきだったけれど、そこまで成長しきれてなかった。そして自分の身を守ることを優先したの。2人ともそうしたんだと思うわ」と語る。マシューもまた、自身の役柄について「彼女には『悪かったわ』と言うチャンスがなかったけど、実は言いたがっていたことに彼は気づいていて、そのことで彼女に対して罪の意識を持ってるんだ」とそれぞれに分析する。ナオミといえば、『スポットライト 世紀のスクープ』で一連のスクープのきっかけをつくった“よそ者”編集局長役を好演する、俳優のリーヴ・シュレイバーが長年のパートナー。2人の息子を持ち、“結婚”という形式はとっていないものの、その睦まじい関係で知られている。「夫婦の関係性は、互いを尊重し、寛容でいることが大事だと思う」と、自らの考えを披露するナオミ。「(劇中の)彼らは子どももいなかったし、過去の浮気問題が浮上したりするけど、問題は2人がそれを乗り越えられるかということで、この映画は、よりよい人生を送るために、そして生き続けるために、それらを乗り越えろということを伝えていると思うの」と明かしている。劇中の夫婦のやり取りには、より“良い夫婦”になるためのヒントが詰まっており、夫婦生活を見つめ直すきっかけを与えてくれそう。全ての謎が解けたとき、傍にいる相手に感謝したくなる、そんな本作をスクリーンでも確かめてみて。『追憶の森』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年04月22日人間たちが知らないゲームの中の世界を舞台に2013年3月に公開され大ヒットを記録。第85回アカデミー賞ノミネートも果たしたディズニー作品『シュガー・ラッシュ』が22日(金)今夜、地上波初放送される。アクションゲームの悪役キャラクターである主人公・ラルフが、悪役としての人生に嫌気がさして自分のゲームから飛び出してしまう。お菓子の世界でゲームキャラクターが繰り広げるレース“シュガー・ラッシュ”の世界に迷い込み、そこで仲間はずれにされていたヴァネロペと出会い次第に絆を深めていくが、異なるゲームのキャラクターである2人の出会いはゲームの世界全体に災いをもたらすことになってしまう。悪役ではなくヒーローに憧れるラルフはヴァネロペと彼らの世界を救えるのか……という感動のファンタジー・アドベンチャーが繰り広げられる。ゲームの中の世界を舞台にした作品ということで、「スーパーマリオブラザーズ」や「ストリートファイター」、「ソニック」など日本ではお馴染みのゲームキャラクターたちの“裏側”が垣間見られるのも注目のポイント。さらに公開当時、“シュガー・ラッシュ”に出場するキュートなレーサーたちの声優を「森三中」や友近、「アジアン」、「ハリセンボン」といったよしもとの女性芸人によるユニット“シュガーズ”が担当。劇中挿入歌&エンディングテーマをAKB48が歌っていることも話題となった。メインキャラクターの声優は主人公のラルフを「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」や「宇宙戦艦ヤマト2199」などアニメはもちろん、ウィル・スミスやエディ・マーフィ、ブラッド・ピットなどハリウッドスターの吹替えでもお馴染みの山寺宏一。ヴァネロペを「アイカツ!」シリーズや『バケモノの子』をはじめ、『アナと雪の女王』ではアナの幼少期を演じた諸星すみれが演じている。なお本作を手がけたリッチ・ムーア監督の最新作『ズートピア』が23日(土)から公開。『ズートピア』の前に、『シュガー・ラッシュ』も併せてチェックしておくのもいいかもしれない。『シュガー・ラッシュ』は22日(金)21:00~フジテレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:シュガー・ラッシュ 2013年3月23日より全国にて2D/3D公開(C) 2013 Disney. All Rights Reserved.
2016年04月22日神木隆之介と門脇麦が初共演を果たし、「第63回読売文学賞戯曲・シナリオ賞」を受賞した同名舞台を映画化した『太陽』が、いよいよ4月23日(土)より公開される。本作から、初日を終えた2人がお互いの第一印象を語るインタビュー映像が解禁となった。21世紀初頭。ウイルスによって世界の人口が激減した世界。生き残った人類は、夜にしか生きられない進化した新人類“ノクス”と、太陽の下で貧しく暮らす旧人類“キュリオ”の2つに分断された。家族、親友、恋人…愛する人たちと引き裂かれてしまった人たちは、未来のためにそれぞれどんな決断を下すのか――。『SR サイタマノラッパー』シリーズ、『日々ロック』などを手がけてきた鬼才・入江悠が、2011年に前川知大主宰「劇団イキウメ」によって上演された同名舞台に強く惹かれ、メガホンをとった本作。今回、解禁となったメイキング映像では、神木さんと門脇さんがクランクインを迎え、お互いの印象を語るコメントが収められている。門脇さんは、自身が「わりと人見知り」ということで、「神木さんも絶対そうだと思って、大丈夫かな~」という不安な気持ちがあったことを明かす。しかし、いざ撮影初日を迎えると、「全然そんなことなくて、ふわ~っと話しかけてくださって。年上なのに申し訳ない(笑)」と語り、当初の心配も問題なく、すぐに打ち解けた様子。一方、神木さんは門脇さんに対し、「すごく優しかったです。僕のくだらない話を聞いていただいて(笑)」と笑顔で語り、「初日にしてはお話できた!」と満足そうな表情を見せた。そんな2人は、本作が初共演にしてW主演。神木さんは「今後は大変なシーンもたくさんあるし、息を合わせなくちゃいけない」と意気込みを語ると、門脇さんも「2人でうまくできたら」と語り、お互い主演としての決意を新たにする撮影初日となったようだ。近未来を舞台にしたSFでありつつ、20代の2人がおりなす青春ドラマであり、ラブストーリーであり、究極の家族愛の物語でもある、あらゆる要素を含んだ本作。神木さんと門脇さんの“化学反応”を、スクリーンでぜひ確かめてみて。『太陽』は4月23日(土)から東京・角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年04月21日レオナルド・ディカプリオが第88回アカデミー賞でアカデミー主演男優賞に輝いた『レヴェナント:蘇えりし者』が4月22日、公開を迎える。アカデミー賞(特に会員)に嫌われ、ノミネートで持ち上げられては栄誉を逃すという屈辱プレイを何度も味わった後の、"悲願"の受賞。そもそもアカデミー賞ってナンボのもんじゃ?という意見や、ディカプリオ本人も受賞後のパーティーでオスカー像を飲食店に忘れるなど、その価値は人によって違いそうだが、どういうわけかレオ様の受賞は特別。SNSが盛り上がった現象も、うなずけるというものだ。主演男優賞だけでなく、監督賞と撮影賞も受賞した『レヴェナント:蘇えりし者』。(1)アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督と撮影監督エマニュエル・ルベツキのコンビ、(2)レオ様とトム・ハーディの激突――もはや多くを語らずとも、この2要素だけで傑作臭が漂う作品だ。実際ストーリーそのものは、シンプルの極み。19世紀アメリカの広大すぎる未開拓の荒野を舞台に、レオ様演じるハンターのヒュー・グラスが瀕死の重傷を負いながらも、愛する息子を殺した同じくハンターのジョン・フィッツジェラルド(トム)に復讐を果たすため、約300キロという過酷な旅に身を投じていくという物語。しかし、これがまるで初めて観るような種類の映画で、圧倒的な映画的興奮に満ち、われわれの心を捕らえて離さない。この点、3月に行われたレオナルド・ディカプリオ来日記者会見で、「アカデミー賞の受賞理由の分析は……難しいけれど、これだけの世界観に入り込める作品は例がなかった。全員が約一年半、作品の世界にどっぷりと浸かったよ。イニャリトゥ監督はどのようにしてあの世界を作り上げたか僕自身にも説明できないけれど、永遠に映画史に残るような芸術作品に仕上がったと思う」とレオ本人もコメント。そして一人の男のサバイバルであると同時に、レオ様本人の関心が高い環境についてのテーマも含まれ、単なる復讐劇でもないと、レオ様は補足した。「この映画はヒュー・グラスの物語であると同時に、アメリカの大自然が侵されていく物語でもあって、それは今も世界中で起きていること。現代では自然や土地、そこに生きている動物たちに対して敬意が欠如している。僕は地球を守りたくて気候変動を問題にしているけれど、そういったものも映画の中には入っているんだ」。おそらく、レオナルド・ディカプリオがオスカー像をゲットした理由のひとつでもあるだろう、生きるという強い意志を持った主人公のグラスが、大自然の脅威に負けることなくサバイブしていく本能的な姿に、観る者は惹かれていると思う。それまでのレオ様は心に闇を抱えた実在の人物や身勝手で自己中心的な犯罪者などを比較的よく話すキャラクターを演じてアカデミー賞界隈をザワザワ言わしてきたが、この点、「ヒュー・グラスは寡黙な男。だから、どの言語、どの国の方々にも伝わりやすかったと思う。そして一人の男のサバイバルストーリーであると同時に、大自然の中での物語でもあるんだ」と、レオ様自身も決定的な違いを語っていた。グラスはほぼ言葉を使わないため、生々しいリアルな演技が必要で、肉体的にも過酷な撮影ではあったが、イニャリトゥ監督と撮影監督が仕掛ける実験的な映像の効果とあいまって、人間の本質や人間と自然との関係などが浮き彫りに。予想以上に"返り"が多い『レヴェナント:蘇えりし者』は、スルー厳禁の傑作ドラマだ。(C)2016 Twentieth Century Fox
2016年04月21日第88回アカデミー賞で作品賞&脚本賞に輝いた『スポットライト 世紀のスクープ』に出演するレイチェル・マクアダムスが初来日を果たし4月14日に、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見を行った。記者会見の模様実話をもとに、ボストン・グローブ紙の特集記事“スポットライト”を手がける敏腕記者チームが、カトリック教会が長年隠し続けた牧師による児童虐待事件を追求する姿を描いた社会派ドラマ。マクアダムスは唯一の女性記者として、ねばり強い取材を通して、被害者の信頼を獲得するサーシャ・ファイファー役で、助演女優賞にノミネートされた。役作りのため、映画のモデルとなった実在の女性記者と対面したといい、「一筋縄ではいかない職業ですね。現代ではジャーナリズム精神は失われつつあると言われていますが、やはり素晴らしい仕事であること変わりはない」と尊敬の念。「取材が的外れに終わるかもしれないなか、まるで暗闇で手探りしながら、真実を求める信念は本当に素晴らしい」とたたえていた。また、映画が大反響を呼び、アカデミー賞作品賞を受賞した結果については、「影のヒーローである彼らの仕事に、文字通り“光”が当てられるのは非常に喜ばしいこと」と誇らしげ。「それ以上に感銘を受けたのは、“声なき者たち”である被害者に声をあげる勇気を与えることができたこと」と真摯に語っていた。マイケル・キートン、マーク・ラファロらと共演し、「私が出演した作品の中で、一番素晴らしいキャスト陣だと言い切れる。まるで家族のような結束感があった」と断言。自身は『きみに読む物語』『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』などで、“ラブロマンスの新クイーン”として注目を集めているが、「今回、普段とは違うテイストの硬派な作品に出演し、女優として大きな勇気を得られた」と手応えを示していた。『スポットライト 世紀のスクープ』4月15日(金)、TOHOシネマズ日劇ほか全国公開取材・文・写真:内田 涼
2016年04月14日ブリー・ラーソンが第88回アカデミー賞主演女優賞を受賞した衝撃のヒューマンドラマ<a href="">『ルーム』</a>がついに日本でも公開された。未体験の感動が静かな波紋となって、映画ファンにじんわりと広がることを期待したい、2016年を代表する傑作だ。映画はある男に誘拐され、7年間“部屋”に監禁された女性と、外の世界を知らずに育った息子が外の世界に決死の生還を果たし、失った時間を取り戻そうと奮闘する姿を描いた。家族愛や母性といったテーマに加えて、緊張感あふれるサスペンスとしての魅力も放つ本作は「部屋/世界」という境界を超えるヒロインを通して、人間の尊厳、人生の輝きを見つめており、世代や性別を超えた普遍的な問題提起が深い余韻を残している。先月、初来日を果たしたブリーは、記者会見で「ハローで始まり、グッドバイで終わる映画」だと語っていたが、この言葉には「グッドバイの先にある新しい世界」という意味合いが込められている。折しも就職や進学、異動など変化に富んだ春が到来し、その先の自分に不安や戸惑いを隠せない人も多い季節。境界を一歩踏み出す主人公、そして見るもの、触れるものすべてが初めてで新鮮に驚く息子の姿が、そっと背中を押してくれるはずだ。メキシコ国境を超えて、麻薬戦争の渦に巻き込まれる女性捜査官の葛藤を描き、アカデミー賞で3部門にノミネートされた<a href="">『ボーダーライン』</a>も力強い一作。サスペンスアクションとして超一級であると同時に、麻薬戦争の現実や手荒な超法規的な捜査を目の当たりにし、善悪の境界で揺れ動く主人公の葛藤をエモーショナルに捉えている。『プラダを着た悪魔』<a href="">『イントゥ・ザ・ウッド』</a>のエミリー・ブラントが披露する体当たり演技も必見だ。原題は「暗殺者」を意味する“Sicario”だが、実は二転三転するストーリー展開のかなり核心部分を突いており、興ざめと言えば興ざめかも。国境、善悪、生死、男女、真偽といった境界を総合的に意味した『ボーダーライン』こそ、この映画の本質を捉えた理想的な邦題といえる。『ルーム』とは別の意味で、より直接的にショッキングな描写もあるが、早くも続編の製作も決定しているだけに、やはりこの春見逃せない秀作に数えたい。『ルーム』『ボーダーライン』は公開中。(text:Ryo Uchida)
2016年04月10日レオナルド・ディカプリオが念願のオスカーを獲得したことも記憶に新しいアカデミー賞。あるいは、映画界やテレビ界の権威ある賞としてゴールデン・グローブ賞やエミー賞、ミュージカル・演劇のトニー賞、その年の音楽界を象徴するグラミー賞などが注目されることが多いが、今回は音響編集部門に特化した映画賞として知られるゴールデン・リール賞を受賞した海外ドラマ<a href="">「Empire/エンパイア 成功の代償」</a>に注目!本作は、巨大ヒップホップレーベルを舞台にした、華麗なる一族の音楽ドラマだ。あまり日本では馴染みがないゴールデン・リール賞だが、その歴史は意外にも古い。1964年から始まったアカデミー賞「音響編集賞」よりも10年早い、1954年から開催されており、まさに「音響編集賞」の先駆けともいえる由緒ある賞だ。アメリカ映画の音響編集・音楽編集の団体(MPSE)から与えられ、受賞作はいわば音響のプロから認められた証といえる。そんな栄誉ある賞の「TVショート・フォーム 音楽作品部門」を見事受賞したのが、「Empire/エンパイア 成功の代償」。本作は、<a href="">『プレシャス』</a>でアカデミー賞にノミネートされた監督リー・ダニエルズと<a href="">「24 -TWENTY FOUR-」</a>のヒットメーカーがタッグを組み、音楽業界の裏側を舞台に、巨大ヒップホップレーベル“エンパイア”の相続を巡る熾烈な争いと、成り上がり一族経営ゆえのドロドロをスキャンダラスに描き出す。アメリカで放送されるや、シーズン1は12回連続で視聴者数を増加させ、たった4か月で頂点に君臨!視聴者数は「24」超えの1,765万人、放送時のツイート数は330万、YouTubeの動画再生は1,000万回以上と記録的大ヒットに。ドラマ最高額の広告料も誇り、常識を打ち破り続ける社会現象ドラマとなっている。本作の魅力は、なんといってもストーリーやキャラクターに合った音楽。先日発表された第58回グラミー賞では、サウンドトラック部門ノミネート(「Empire (Original Soundtrack from Season 1)」)を果たし、ドラマ業界の枠を超えて、音楽業界からも高い評価を得ている。ジャスティン・ティンバーレイクやジェイZなど数々のアーティストをヒットに導いてきた名プロデューサー、ティンバランドが全曲オリジナルで手がけており、コートニー・ラブ、メアリー・J. ブライジ、ジェニファー・ハドソンなどが、ハマリ役ともいえるゲスト出演の仕方をしていることも見どころだ。本作で、“エンパイア”が抱えるアーティストであり、一家の次男ジャマル・ライオンを演じているジャシー・スモレットは、サントラの中でも「何度も歌っているのに、未だに飽きることがないのが『ユー・アー・ソー・ビューティフル』。あれはベッキーを演じるギャビー(『プレシャス』のガボレイ・シディベ)のために共作した曲で、毎回、ギターとともに曲が流れると幸せな気分になる それと、『グッド・イナフ』と『パワー』も」と、シーズン1でのお気に入り曲を挙げる。また、彼ら兄弟の母親クッキー・ライオン役でゴールデン・グローブ賞に輝いたタラジ・P・ヘンソンは、「私は『グッド・イナフ』がお気に入り。いまだに、聴くと感動するわ」と明かす。「『グッド・イナフ』は、ストーリーを物語る上で、魔法にも似た効果を持っていたと思う。台本を読んだ時点では、どう編集されるか分からなかったけど、実際には、ミュージックビデオのような仕上がりになったわ。子どもが階段の下でゴミ箱に入れられるところが、成長した現在のジャマルとオーバーラップすることで、彼の当時の心情が表現される。音楽を使ってストーリーを表現するうまいやり方だと思ったわ。あの曲を聴くたびに、母親として、鳥肌が立つの。幼い子どもをあんな目に遭わせなければならず、母親は刑務所に入り、ガラス越しでしか息子に会えない。数年後に息子があの日のことを歌っている姿を見る…。本当に深い心情を描いた美しいシーン。個人的には、あの曲がベストね」と語り、ドラマのストーリーになぞられた曲のパワーに感嘆の声を寄せている。まさに“見てよし”“聴いてよし”、必見&必聴ドラマの登場といえそうだ。「Empire/エンパイア成功の代償」はDVDリリース、デジタル配信中。(text:cinemacafe.net)
2016年04月07日2016年4月6日(水)よりTOKYO MX、AT-Xほかにて放送開始となるTVアニメ『SUPER LOVERS (スーパーラヴァーズ)』。放送直前を迎える本作より、第1話のあらすじと場面カットを紹介しよう。○TVアニメ『SUPER LOVERS』、第1話のあらすじ&場面カット■第1話「forest green」実母の春子が危篤だという嘘の報せを受け、カナダへとやって来た高校生の海棠晴は、零という名の少年と引き合わされる。「お前に新しい弟ができた。面倒ヨロシクな」――。春子に命じられるがままに、零と一夏を過ごすことになってしまう晴。野生児で、誰のいうことも聞かない零との日々は、闘いだった。そんな中、少しずつ懐いてくる零を愛おしく感じた晴は、とある「約束」を交わすのだが……。(脚本:中村能子、絵コンテ:石平信司、演出:ボブ白旗、作画監督:さとうりか/伊藤智子)TVアニメ『SUPER LOVERS』は、2016年4月6日(水)よりTOKYO MX、AT-X、サンテレビで放送されるのを皮切りに、BS11、テレ玉、チバテレ、tvk、岐阜放送、三重テレビ放送、TVQ九州放送にて放送予定。放送時間などの詳細はアニメ公式サイトにて。(C)2016 あべ美幸/KADOKAWA/「SUPER LOVERS」製作委員会
2016年04月06日「第88回アカデミー賞」で、作品賞&脚本賞をW受賞した<a href="">『スポットライト 世紀のスクープ』</a>。本作で唯一の女性記者役を好演したレイチェル・マクアダムスがこの度、来日することが決定した。2001年の夏、ボストン・グローブ紙に新しい編集局長のマーティ・バロンが着任する。マイアミからやってきたアウトサイダーのバロンは、地元出身の誰もがタブー視するカトリック教会の権威にひるまず、ある神父による性的虐待事件を詳しく掘り下げる方針を打ち出す。その担当を命じられたのは、独自の極秘調査に基づく特集記事欄「スポットライト」を手がける4人の記者たち。デスクのウォルター“ロビー”ロビンソンをリーダーとするチームは、事件の被害者や弁護士らへの地道な取材を積み重ね、大勢の神父が同様の罪を犯しているおぞましい実態と、その背後に教会の隠蔽システムが存在する疑惑を探り当てる。やがて9.11同時多発テロ発生による一時中断を余儀なくされながらも、チームは一丸となって教会の罪を暴くために闘い続けるのだった…。監督には、<a href="">『扉をたたく人』</a><a href="">『靴職人と魔法のミシン』</a>のトム・マッカーシーが務め、数十人もの神父による児童への性的虐待を、カトリック教会が組織ぐるみで隠蔽してきた衝撃のスキャンダルを暴き、ピューリッツァー賞に輝いたボストン・グローブ紙の調査報道チームの軌跡を描いた。キャストには<a href="">『アベンジャーズ』</a>シリーズのマーク・ラファロ、<a href="">『バットマン』</a>シリーズのマイケル・キートン、<a href="">『シャーロック・ホームズ』</a>シリーズのレイチェル、『スクリーム』シリーズのリーヴ・シュレイバーら、豪華キャストが顔を揃えている。本年度「アカデミー賞」で作品賞と脚本賞をW受賞し、さらに注目を集める本作。今回来日が決定したのは、本作で唯一の女性記者として活躍するサーシャ役で出演し、同じくアカデミー賞で助演女優賞にノミネートされたレイチェル。彼女がプロモーションで来日するのは今回が初めて。<a href="">『きみに読む物語』</a>のヒロインで世界中の女性の心を揺さぶり一躍スターとなり、『シャーロック・ホームズ』『消されたヘッドライン』<a href="">『恋とニュースのつくり方』</a>などの話題作に出演。最近は<a href="">『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』</a>で、同年代の女子たちに絶大な支持を得ている。また昨年年秋には、米女性ファッションブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」が選ぶ、ハリウッドで最もホットで影響力のある女性リスト「What is Sexy? List」で最もセクシーな女優に選出。本作でもアンサンブル賞として数々の受賞に輝き、今後もジェイク・ギレンホールやベネディクト・カンバーバッチとの共演作が待機している。レイチェルは、本作の公開日翌日の16日(土)にTOHOシネマズ 日劇にて舞台挨拶を行う予定だという。『スポットライト 世紀のスクープ』は4月15日(金)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年04月06日