日本舞踊の流派のひとつである尾上流(事務所所在地:東京都中央区 家元:尾上菊之丞)四代家元三代目尾上菊之丞と、大蔵流茂山千五郎家の狂言方能楽師である茂山逸平は、2023年12月9日(土)に京都の金剛能楽堂で、12月16日(土)に東京のセルリアンタワー能楽堂で第15回目となる「逸青会」を開催、10月2日(月)チケットを販売開始いたします。日本舞踊、狂言の古典作品をそれぞれ上演の後、新作「ひまわり」には初めての試みとして落語家の古今亭菊之丞さんをゲストにお迎えし、日本舞踊×狂言×落語の新境地に挑戦いたします。令和5年 逸青会■逸青会(いっせいかい)とは舞踊家・尾上菊之丞と狂言方能楽師・茂山逸平が互いのジャンルを越え、新しい形としての舞踊と狂言の可能性を追求している二人会です。2009年より毎年創作を重ねさまざまな形で継続して開催、この度15回目を迎えます。古典作品の上演に加え、互いのジャンルの研鑽と、「舞踊」「狂言」という似て非なる芸能を合わせ、単なるコラボレーションに終わらない新しい可能性を求めて毎回「舞踊狂言」として新しい作品を創作、発表しています。現在までに10を超える逸青会オリジナル作品が生まれています。■第15回「逸青会」ゲストは落語家、新境地に挑む日本舞踊と狂言それぞれの古典作品をご覧いただいた後、新作「ひまわり」をご覧いただきます。古典作品は日頃からご縁の深い方々にもご出演頂き、3日間異なる演目を上演いたします。今回の新作「ひまわり」のゲストには落語家の古今亭菊之丞さんをお迎えし、日本舞踊×狂言×落語からなる逸青会の新境地に挑戦致します。■公演概要公演日時 : <京都>2023年12月9日(土) 15:00開演(14:30開場)<東京>2023年12月16日(土) 12:00開演(11:30開場)2023年12月16日(土) 16:00開演(15:30開場)場所 : <京都>金剛能楽堂(京都市上京区烏丸通中立売上ル)<東京>セルリアンタワー能楽堂(東京都渋谷区桜丘町26番1号 地下2階)入場料 : 6,000円(※全席指定/税込、お席の指定はできません)チケット申込: チケットに関するお問い合わせ先:TEL 03-3541-6344(平日10:00-18:00)/MAIL info@onoe-ryu.com 演目 :【京都】2023年12月9日(土) 15:00開演一、粟餅(常磐津) 尾上菊之丞・尾上京二、栗焼(狂言) 茂山逸平・茂山茂三、ひまわり(新作) 尾上菊之丞・茂山逸平・古今亭菊之丞【東京】2023年12月16日(土) 12:00開演一、末広狩(長唄) 尾上菊之丞・羽鳥嘉人二、無布施経(狂言) 茂山逸平・茂山茂三、ひまわり(新作) 尾上菊之丞・茂山逸平・古今亭菊之丞【東京】2023年12月16日(土) 16:00開演一、賤の苧環(長唄) 尾上菊之丞二、茶壷(狂言) 茂山逸平・茂山茂・茂山七五三三、ひまわり(新作) 尾上菊之丞・茂山逸平・古今亭菊之丞特典 :「菊之丞 FAN CLUB」PREMIUM会員様でご観劇の方には、特典のプレゼントがございます。当該の方には別途ご案内させていただきます。■尾上流(おのえりゅう)とは日本舞踊尾上流は1948年(昭和23年)歌舞伎俳優尾上宗家の六代目尾上菊五郎によって創立されました。「品格、新鮮、意外性」を初代家元の言として大切にしています。六代目尾上菊五郎の歩んだ日本舞踊の理念に基づき、上品な舞踊、格調の高い舞踊芸術を掲げ、日本の文化を絶やさずその魅力を国内外へ伝え続けます。■尾上流四代家元 三代目尾上菊之丞 (おのえ きくのじょう)尾上流四代家元 三代目尾上菊之丞1976年生まれ。2歳から父に師事し5歳で初舞台、2011年尾上流四代家元を継承し、三代目尾上菊之丞を襲名。新作の創作にも力を注ぎ、様々な作品を発表。日本を代表する和太鼓奏者、林英哲氏をはじめとする様々なジャンルのアーティストとのコラボレーションにも積極的に挑戦している。2023年10月12,13日に上演される新派の子「新編 糸桜」ではストレートプレイに初めて出演するなど、活動の幅を広げる。京都芸術大学非常勤講師。<振付>新作歌舞伎「刀剣乱舞」、尾上菊五郎劇団「NINAGAWA十二夜」、歌舞伎NEXT「阿弖流為」、ラスベガス歌舞伎公演「鯉つかみ」「獅子王」、スーパー歌舞伎II「ワンピース」「オグリ」宝塚歌劇団、万国博覧会、フィギュアスケートショー「氷艶」など、多岐に渡る。<演出>「新作歌舞伎 風の谷のナウシカ」、「赤胴鈴之助」、OSK日本歌劇団「ツクヨミ」「光」、高橋大輔主演アイスショー「Luxe」などを演出。新橋「東をどり」、先斗町「鴨川をどり」の花街舞踊でも演出振付を手掛けている。オンライン上での発信にも力を注ぎ、日本舞踊藤間流家元・藤間勘十郎氏と二人で古典芸能オンラインサロン「K2 TEATRE」を主催。日本舞踊界初の映像作品、日本舞踊Neo「地水火風空そして、踊」では作・演出を務める。■■コメント■■逸青会も15年。能舞台にこだわって色々な作品を創ってきましたが、今年は新境地開拓。そしてゲストに同名の古今亭菊之丞さんを迎えて、どんな世界をお見せできるか今から楽しみです。かわるものありかわらぬものあり。長男嘉人との初共演も是非よろしくお願いします。長男 羽鳥嘉人尾上流 ホームページ: Instagram : 菊之丞 FAN CLUB : 古典芸能オンラインサロン<K2 THEATRE>(ケーツーシアター): ■狂言 大蔵流茂山千五郎家とは茂山千五郎家は江戸時代初期から歴史に残る京都在住の狂言の家系です。貞享4年(1687年)の文献に【油小路通四条下る】に「茂山徳兵衛」という狂言師が記されており、この徳兵衛が五代目、姫路藩、本田忠国のお抱えで十五世宗家の弟子であったことも分かっております。(※現在は十四世茂山千五郎が当主)長い歴史がありながら、茂山千五郎家では十世正重(二世千作)の「お豆腐のような狂言師」という言葉が大切に語り継がれています。一部の方だけが楽しむ、限られた世界の芸能ではなく、「いつの世も、どなたからも広く愛される、飽きのこない、そして味わい深い」そんな「お豆腐狂言」を目指しています。■狂言方 能楽師 茂山逸平(しげやま いっぺい)茂山千五郎家 狂言方能楽師 茂山逸平1976年生まれ。4歳の時『業平餅』の童にて初舞台。その後『千歳』『三番三』『釣狐』を披く。1994年に、宗彦、茂と「花形狂言少年隊」を結成し活躍。また2000年より心・技・体、教育的古典狂言推進準備研修錬磨の会=「TOPPA!」を千三郎、正邦(現 千五郎)、宗彦、茂、童司と共に主催し、活動。NHK連続テレビ小説「京、ふたり」「オードリー」「ごちそうさん」他、舞台・CMにも数々出演。2006年より「HANAGATA」を正邦(現 千五郎)、宗彦、茂、童司と共に再開。2020年からはHANAGATA改め「Cutting Edge KYOGEN」として企画・製作・出演までを自分たちでおこない活動している。2006年秋から1年間フランスに留学。2009年より「逸青会」を主催。■■コメント■■今年の逸青会は横内先生に筆を取って頂き、落語家の古今亭菊之丞さんにお力添えを頂きます!ダブル菊之丞に振り回される逸平が見れる!?はたまた逸青会新境地の社会派ハートフルコメディ!?乞うご期待!!茂山千五郎家 : Instagram : X(旧:Twitter) : YouTubeチャンネル: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月02日人間国宝 大槻文藏氏を迎えた能『三井寺』・円熟の狂言師 茂山七五三氏による狂言『二千石』TTR能プロジェクト20周年記念特別公演『三井寺・石橋』が2023年2月5日 (日)に大槻能楽堂(大阪府中央区上町A-7)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ 20周年記念特別公演 TTRの集大成TTR能プロジェクト結成から二十年。その集大成ともいえる今回は、人間国宝大槻文藏氏を迎え能『三井寺』と、TTRとしては初めての本狂言『二千石』を円熟の狂言師茂山七五三氏に。そして初の2番立てとなる半能『石橋』を片山九郎右衛門氏・大槻裕一氏にお願いし、関西での最高の役者による最高の舞台をお届けします。この公演に是非皆さまお越しください。【番組・出演者】能「三井寺」 大槻 文藏狂言「二千石」 茂山 七五三 茂山 逸平半能「石橋」 片山 九郎右衛門 大槻 裕一公演概要TTR能プロジェクト20周年記念特別公演『三井寺・石橋』公演日時:2023年2月5日 (日)12:00開場/13:00開演会場:大槻能楽堂(大阪府中央区上町A-7)■チケット料金S指定席:10,000円A指定席:8,000円B指定席:5,000円(全席指定・税込)<カンフェティ限定>1,000円割引! A指定席 8,000円 → カンフェティA席 7,000円!(全席指定・税込)文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年11月28日日本舞踊の流派のひとつである尾上流(事務所所在地:東京都中央区 家元:尾上菊之丞)4代家元尾上菊之丞と、大蔵流茂山千五郎家の狂言方能楽師、茂山逸平は、2022年12月10日(土)に東京のセルリアンタワー能楽堂、12月24日(土)に京都の金剛能楽堂で14回目となる「逸青会」を開催いたします。「連獅子」には花柳基氏、「きつね」には歌舞伎役者の中村莟玉氏も特別出演いたします。2009年からの二人会「逸青会」【逸青会とは】舞踊家・尾上菊之丞と狂言方能楽師・茂山逸平が互いのジャンルを越え、新しい形としての舞踊と狂言の可能性を追求している二人会です。2009年より毎年創作を重ねさまざまな形で継続して開催、この度14回目を迎えます。古典作品の上演に加え、互いのジャンルの研鑽と、「舞踊」「狂言」という似て非なる芸能を合わせ、単なるコラボレーションに終わらない新しい可能性を求めて毎回「舞踊狂言」として新しい作品を創作、発表しています。現在までに十作品を超える逸青会オリジナル作品が生まれ、コロナ禍以降、オンライン配信も実施しています。逸青会YouTubeチャンネル: 【「逸青会」詳細】日本舞踊と狂言の古典作品をご覧いただいたのちに、新作「きつね」をご覧いただきます。古典作品は日頃からご縁の深い方々にもご出演頂き、3日間異なる演目を上演いたします。新作「きつね」には歌舞伎役者の中村莟玉を迎え、歌舞伎舞踊にも狂言にも登場する「きつねが化けた人間」のそれぞれの表現の違いを柱に物語が展開します。第一線で活躍する演者たちが挑戦して創り上げる、新しいエンターテインメントをお楽しみください。【東京】13時開演の部 ※12時半開場一、北州(清元) 尾上菊之丞二、寝音曲(狂言) 茂山逸平・島田洋海三、きつね(新作) 尾上菊之丞・茂山逸平・中村莟玉【東京】16時開演の部 ※15時半開場一、連獅子(長唄) 花柳基・尾上菊之丞二、泣尼(狂言) 茂山逸平・茂山七五三・島田洋海三、きつね(新作) 尾上菊之丞・茂山逸平・中村莟玉【京都】15時開演 ※14時半開場一、巽八景(長唄) 尾上菊之丞・尾上京二、音曲聟(狂言) 茂山逸平・茂山七五三・茂山慶和・島田洋海三、きつね(新作) 尾上菊之丞・茂山逸平・中村莟玉■■きつね■■初音の鼓の持主が変わり、主人の都合よく呼び出されるのに困った源九郎狐は友達の白蔵主狐を呼んできますが何の役にも立ちません。そこで新たな若い狐を募集する事にします。やって来た若狐に二人はアレやこれやと教え込むのですが、、場所 :東京 セルリアンタワー能楽堂京都 金剛能楽堂日時 :東京 2022年12月10日(土)13時開演・16時開演 ※2回上演京都 2022年12月24日(土)15時開演入場料:6,000円※全席指定/税込演奏 :長唄/今藤政貴・杵屋栄八郎社中 囃子/藤舎貴生社中チケット申込 : チケットに関するお問い合わせ先: 03-3541-6344(平日10時~18時) info@onoe-ryu.com 【尾上流(おのえりゅう)とは】日本舞踊尾上流は1948年(昭和23年)歌舞伎俳優尾上宗家の六代目尾上菊五郎によって創立されました。「品格、新鮮、意外性」を初代家元の言として大切にしています。六代目尾上菊五郎の歩んだ日本舞踊の理念に基づき、上品な舞踊、格調の高い舞踊芸術を掲げ、日本の文化を絶やさずその魅力を国内外へ伝え続けます。尾上菊之丞三代目 尾上菊之丞 (おのえ きくのじょう)尾上流四代家元1976年生まれ。2歳から父に師事し5歳で初舞台、2011年四代目尾上流家元を継承し三代目尾上菊之丞を襲名。新作の創作にも力を注ぎ、様々な作品を発表。日本を代表する和太鼓奏者、林英哲氏をはじめとする様々なジャンルのアーティストとのコラボレーションにも積極的に挑戦している。京都芸術大学非常勤講師。振付:尾上菊五郎劇団「NINAGAWA十二夜」歌舞伎NEXT「阿弖流為」ラスベガス歌舞伎公演「鯉つかみ」「獅子王」スーパー歌舞伎II「ワンピース」「オグリ」や宝塚歌劇団、万国博覧会、フィギュアスケートショー「氷艶」等をを振付。演出:「新作歌舞伎 風の谷のナウシカ」「赤胴鈴之助」、OSK日本歌劇団「ツクヨミ」「光」、高橋大輔主演アイスショー「Luxe」などを演出。新橋「東をどり」、先斗町「鴨川をどり」の花街舞踊でも演出振付を手掛けている。WEB上での発信にも力を注ぎ、藤間流家元・藤間勘十郎氏と古典芸能オンラインサロン「K2 TEATRE」を主催。日本舞踊界初の映像作品、日本舞踊Neo「地水火風空そして、踊」では作・演出を勤める。■■コメント■■今年も逸青会を開催できることを嬉しく思います。今年の新作は「きつね」、伝統芸能には狐が登場する作品がいくつもあります。狂言や舞踊、歌舞伎それぞれの表現の違いや共通点を利用し、ゲストに中村莟玉さんを迎えて描こうと思います。また、東京公演では舞踊の名手である花柳基さんと連獅子、京都公演では幼い頃からずっと一緒に修行してきた尾上京さんと踊ります。伝統芸能を見たことがあまりない方にはわかりやすく。伝統芸能大好きな方には新たな発想をお見せできればと思います。是非ご来場ください。尾上流 : Instagram: Facebook : Twitter : 古典芸能オンラインサロン『K2 THEATRE』(ケーツーシアター) 【江戸時代から記録に残る狂言の名門 茂山千五郎家】茂山千五郎家は江戸時代初期から歴史に残る京都在住の狂言の家系です。貞享4年(1687年)の文献に【油小路通四条下る】に「茂山徳兵衛」という狂言師が記されており、この徳兵衛が五代目、姫路藩、本田忠国のお抱えで十五世宗家の弟子であったことも分かっております。(※現在は十四世茂山千五郎が当主)長い歴史がありながら、茂山千五郎家では十世正重(二世千作)の「お豆腐のような狂言師」という言葉が大切に語り継がれています。一部の方だけが楽しむ、限られた世界の芸能ではなく、「いつの世も、どなたからも広く愛される、飽きのこない、そして味わい深い」そんな「お豆腐狂言」を目指しています。茂山逸平狂言方 能楽師 茂山逸平(しげやま いっぺい)1976年うまれ。4歳の時『業平餅』の童にて初舞台。その後『千歳』『三番三』『釣狐』を披く。1994年に、宗彦、茂と「花形狂言少年隊」を結成し活躍。また2000年より心・技・体、教育的古典狂言推進準備研修錬磨の会=「TOPPA!」を千三郎、正邦(現 千五郎)、宗彦、茂、童司と共に主催し、活動。NHK連続テレビ小説「京、ふたり」「オードリー」「ごちそうさん」他、舞台・CMにも数々出演。2006年より「HANAGATA」を正邦(現 千五郎)、宗彦、茂、童司と共に再開。2020年からはHANAGATA改め「Cutting Edge KYOGEN」として企画・製作・出演までを自分たちでおこない活動している。2006年秋から1年間フランスに留学。2009年より「逸青会」を主催。■■コメント■■今回の新作は『きつね』をご覧頂きます。あの狐とこの狐を結びつけてみたらどうなるか?そんな狐達が後継者を育成したらどんな苦難があるのか?今回こそ“逸青会だからこそ”可能な作品かもしれません。中村莟玉さんには結構なご負担を担って頂く事になりそうなので先にこの場で謝っておきます(笑)口伝を持って受け継がれる伝統芸能の世界を逸青会ならではの世界観でお楽しみ頂きます!茂山千五郎家 : Instagram : Facebook : Twitter : YouTubeチャンネル: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年10月11日江戸時代から400年以上続く京都・大蔵流 茂山千五郎家。Cutting Edge KYOGEN(カッテイング・エッジ・キョウゲン)とは、千五郎家の中で心は若手な(実際は中堅どころの)千五郎、宗彦、茂、逸平、千之丞5名による狂言ユニットだ。1976年発足の「花形狂言会」(花形とは若手の意味)から、2006年に現メンバーで「HANAGATA」と改称、2020年に“最先端”を意味するCutting Edge KYOGENに改名して新スタートした。茂山千五郎家の狂言は、お豆腐のように親しみやすく気軽に味わえる“お豆腐狂言”がモットー。その“最先端”の公演『真夏の狂言大作戦2022』を兵庫県立芸術文化センターで観劇した。この公演を皮切りに、兵庫県の小野、高知、倉敷、岸和田、春日井、松本とツアーに出る。「Cutting Edge KYOGEN 真夏の狂言大作戦2022」チケット情報何度も上演してきた劇場は、京都同様のホームグラウンド。「さぁ、笑わせてもらおか」と前のめりな観客で満席。幕開きはポップな音楽に乗って5人の素踊りから。解説に登場した逸平は「狂言ポラリーダンスです。いや、大した意味はありません、舞ってみただけ(笑)」。お豆腐のようにどんな型にもはまる柔軟で自由な芸風が持ち味の彼らは、敷居が高いと思われがちな古典芸能の枠を軽々と越える。普段はこの会で上演しない古典作品も、今回はツアーでの狂言初心者向けにポピュラーな『棒縛』を上演。「ちゃんとした狂言はこれだけ(笑)」(逸平)。留守の間に酒を飲まないよう、主人が太郎冠者と次郎冠者を縛って出かけるが、何としてでも酒を飲みたいふたりは…というお話。古典の中に今どきな味わいもある楽しい茂山狂言だ。15分休憩の後に3プログラム。「一応、狂言のルールに従って作っていますが、怒る人もいると思う(笑)。ツッコミどころ満載です」(逸平)。人気演目の第2弾『全力で小舞を作ってみた~カルチャーセンター編パート2~』は、宗彦と逸平兄弟が宗家と家元に扮して謡い舞う“MHK和の講座 小舞への誘い”。次の『IB争い』は、観光地の精や和食の精らが登場し、インバウンドに向けてPR合戦する新作狂言。かなりぶっ飛んでいて笑える。『呼声・改』(よびこえ・かい)は、居留守を使う太郎冠者の家を主人と次郎冠者が訪れる古典『呼声』を現代風にアレンジ。一人暮らしの男の家に夜中に次々と訪問者が現れて…という人気新作狂言を、メンバー5名に助っ人2名の計7名でにぎやかに。「年1回、おっさんたちが遊んでる会です。ただ2時間、精一杯笑っていただけるように」(逸平)。まさに“きょうげんであそぼ”な2時間。狂言初心者も通も楽しめる舞台だ。8月は高知、岡山、大阪、愛知、長野を巡演。チケット発売中。取材・文:高橋晴代撮影:飯島隆提供:兵庫県立芸術文化センター
2022年08月01日中村壱太郎がMCを務める配信企画『上方藝能、おもろいねんで!』の第3回目が4月7日(水)20時から、紅ゆずるを迎えて行われる。本企画は1月29日にスタート。上方歌舞伎の継承者として期待を集めながら「東京生まれ東京育ち」な壱太郎が、MCとして毎回上方の藝能を担う多彩なゲストを招き、視聴者と一緒にその「おもろさ」に迫るオンライン・トークライブだ。これまでのゲストは第1回に関西歌舞伎の中村鴈治郎と松竹新喜劇の藤山扇治郎、第2回は能楽シテ方観世流の大槻文藏(人間国宝)と狂言方大蔵流の茂山逸平、茂山千之丞が出演。軽妙なトークの中に上方藝能の魅力を織り込ませた内容が注目を集める。そして第3回ゲストは、大阪出身の元宝塚トップスターで女優・紅ゆずる。2002年に宝塚歌劇団に第88期生として入団・初舞台。星組に配属され、2016年星組トップスターに就任した経歴の持ち主だ。数々の名舞台を務めたのち、2019年退団後は松竹エンタテインメントに所属している。今年は『アンタッチャブル・ビューティー ~浪花探偵狂騒曲~』、『東京喜劇 熱海五郎一座 Jazzy なさくらは裏切りのハーモニー ~日米爆笑保障条約~』、『エニシング・ゴーズ』話題の舞台に出演が決定。最近ではのバラエティ番組へも進出し、昨年10月には大阪松竹座でトークショーを行うなど、喋りも人気だ。紅と壱太郎は劇団時代から親交があり、親しい間柄だという。“おもろい”話はもちろん、ここでしか聴くことができない貴重なエピソードが明かされることは間違いない。この機会をお見逃しなく。紅ゆずる・コメント壱太郎さんの番組に出演させていただけることを大変嬉しく思っています。現役中から壱太郎さんとは仲良くさせて頂いているのですが、退団してからコロナ禍になってしまい深いお話ができていないので、今回の対談の中でどれだけ濃いお話になるのか、とても楽しみです。歌舞伎を心から愛し、舞台に対して全力投球されていらっしゃる壱太郎さんだからこそのお話を楽しみにしております!中村壱太郎・コメント『上方藝能、おもろいねんで!』第3回は、元宝塚歌劇団星組トップスターの紅ゆずるさんにご登場いただきます。宝塚時代から親交を持たせていただいております紅さんと、現在の女優活動はもちろんのこと、上方藝能に対する思いや演劇のこと、役者としてのことなどなどクロストークして参ります。また男役と女方、性別を超えて演じることについても語り合っていけたらと思っております!■配信情報『上方藝能、おもろいねんで!』第3回4月7日(水)20時開始 ※配信時間は70分程度配信場所:イープラス「Streaming+」チケット:2,000円(税込)3月22日(月)14時15分より発売開始※チケットは4月13日(火)20時まで発売。※配信開始後・終了後に購入の方も4月13日(火)23時59分までアーカイブ視聴可。
2021年03月25日8月17日(土)・18日(日)に東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンにて「九團次・廣松の会」が開催される。市川海老蔵一門として全国各地で公演を行うほか、バラエティー番組出演やCM出演など、歌舞伎以外でも幅広く活躍をしている市川九團次と、女方を軸に活躍し様々な可能性を持つ若手のひとり、大谷廣松が今回初めてふたりで公演を行う。【チケット情報はこちら】先日都内で行われた取材会で、九團次は今回ふたりでの自主公演を行うことになった経緯を「『九團次の会』を4年前からはじめて、毎回色々な形で挑戦をさせてもらってきました。廣松さんとは、普段から“何かできたらいいね”と話をしていました。本興行での舞台出演も非常に大事ですが、自分で主役を経験する事は勉強にもなるし度胸も尽く。真ん中に立って長台詞を喋り、長時間踊る事はなかなか本興行では経験できません。今回は上手くスケジュールも合い、この公演が決まりました」と語った。今回の演目は、茂山逸平監修による『柿山伏』(かきやまぶし)、そして挨拶を挟み、藤間勘十郎振付・中村京蔵 構成による『女夫蝶花臺』(つがいのちょうはなのしまだい)三場、「蝶の道行」竹本連中、「石橋」長唄囃子連中、というラインナップ。狂言、綺麗に化粧をした男女の姿を観ることのできる歌舞伎演目など、様々な日本の伝統芸能を1度に観ることが出来る。日本特有のエンタテインメントである歌舞伎、狂言を、まだ観劇経験の少ないお客さんにもぜひ観ていただきたいと語る九團次と廣松。見どころを尋ねるとふたりは以下のように語った。「歌舞伎は歴史があって、何百年も続いて今があるというのを考えるとゾクゾクします。歌舞伎は割とその当時に起こった題材にしているので、その当時を覗くことが出来ます。着物・鬘・セット・音楽家などの素晴らしさにも目を向けていただきたいです」(九團次)「日本の伝統的な喜劇である狂言。そしてお芝居の『蝶の道行』での恋の行末の心中、蝶に生まれかわるという物語性や、衣裳・道具・鬘など、諸々を含めての非日常を提供できたらと思います。これがみんなの憧れる恋の形であり、だから現代まで残ってきたんだ…ということを色彩美とともに味わっていただきたいですね。また『蝶の道行』の衣裳は素敵なので、衣裳での感情表現というのを非常に注目していただきたい。衣裳は言葉が要らない部分ですから、役者の表現と衣裳の表現が重なったときに、色々なものが見えてくると思います。それを頑張って見せられるようにしていきたいです」(廣松)すでに稽古は大詰めを迎え、いよいよふたりの公演は目前に迫った。九團次は「自主公演でいつも考えるのは、観に来ていただいたお客様にチケット代が高いねと絶対思われないようにしようという事です。安い!と思ってもらえるように、生き様を観ていただきたい。ご納得いただくものをお見せします」と意気込みを語った。
2019年08月09日観客からのリクエストで番組が決まる『納涼茂山狂言祭』。2019年の関西公演は7月27日(土)に、神戸・湊川神社の神能殿で上演する。「納涼 茂山狂言祭2019 神戸公演」チケット情報昼の部は茂山千作、千五郎、茂親子による『佐渡狐』と『飛越』、新作狂言『死神』を、夜の部は、『千鳥』『宗論』、落語をもとにした茂山逸平作・演出による新作狂言『かけとり』を上演する。開催を前に、茂山あきら、茂山茂が取材会をおこない、演目の説明や意気込みなどを語った。「『死神』は夏によく出る演目です。『佐渡狐』はめでたさの中に面白さが入っている話。また、『飛越』は川が飛び越えられないという他愛のない話で、割合とよく出ていますが、千之丞、七五三という組み合わせはなかなか珍しいと思います」とあきら。茂によれば、茂山逸平が作・演出を手掛ける『かけとり』は3バージョンほどある中で「一番新しいもの」を予定しているという。「新バージョンは舞台でしか見られない演出です。どう違うかは、当日のお楽しみです」。千五郎、茂による『宗論』では、浄土の僧を茂が、法華の僧を千五郎が演じる。「去年、京都での会で演じました。本来は兄の千五郎が浄土、僕が法華という配役が多かったのですが、性格的には兄が法華をする方が合うと思います。浄土がそれをいなすようなキャラクターなので、今回の配役が合うんじゃないかなと思います」と茂、見どころを語った。「今年はなじみの狂言が多く、兄弟で出演するものが並んでいる」と茂。「昼の部、夜の部とも、僕と兄のケンカを見てください(笑)」と笑顔を見せた。そして「昼の部は死神のあきらさんをお楽しみに」といざなった。『納涼茂山狂言祭』は7月27日(土)に神戸・湊川神社 神能殿で開催。チケット発売中。取材・文:岩本
2019年07月05日“食の神のふるさと”と言い伝えられる京都府北部の丹後・丹波地方の魅力が詰まったムック本『海の京都』の世界を紹介する「Discover Another KYOTO~海の京都、再発見~」が、3月30日から4月4日までジェイアール京都伊勢丹10階の催物場で開催される。稲作や日本酒の発祥の地という説も残る「海の京都」エリアは、京都府北部の宮津市、京丹後市、舞鶴市、綾部市、福知山市、与謝郡与謝野町、与謝郡伊根町の7市町からなる地域。同展では、日本の食とものづくりの源流ともいえる海の京都エリアを日本の上質なヒト・コト・モノを発信する雑誌『Discover Japan』が取材・編集した3月25日発売のムック本『ディスカバー・ジャパン トラベル 海の京都』の世界を、各地を旅したクリエーターの写真や映像などを用いて紹介する。今回各地を旅したクリエーターは、宮津市をアートディレクターの北川一成、京丹後市をミュージシャンのゴンチチ、舞鶴市を芸術家の日比野克彦、福知山市を狂言師の茂山逸平、綾部市を華道家元の池坊専好、与謝野町を和紙作家の堀木えり子、伊根町を俳優の井浦新の7名。その他、綾部市で約800年続くといわれる手漉き和紙「黒谷和紙」や古代米を使った向井酒造ロゼ色の日本酒「伊根満開」、旧日本海軍時代から続くノスタルジックな街並みの舞鶴赤レンガパークのオリジナルグッズなどが販売される。3月30日の15時からは、海の京都探訪事業プロデューサーの立川直樹と『あまから手帖』編集顧問の門上武司によるトークショーが開催される。海の京都に脈々と流れる、食からプロダクトまで、素材を活かした“いいもの”との出会いを楽しめるイベントとなっている。
2016年03月27日