仕事が忙しかったころのこと、尿意はあるのに尿が出にくいと感じていました。「大丈夫だろう」と思っていたら血尿が出てしまい……急いで病院へ行くことになりました。残尿感が気になるも放置前兆は受診する1週間くらい前からありました。尿意はあるのに思うように尿が出ず、何度もトイレに行く日が続いていたのです。そのときは仕事がとても忙しく、トイレに行く回数を減らすために水分をあまりとらないようにしていました。そして、仕事が忙しくてトイレに行くことすら忘れてしまうことも。そのため、「大したことないだろう」と思ってしまったのです。血尿が出て病院へそんな毎日を過ごしていると、ある日、血尿が出ました。これはただ事ではないと感じ、仕事を早めに切り上げて病院へ。その日は三連休の中日だったため休日診療所へ行ったのですが、症状を話したところ「すぐに総合病院へ行ってください」とのこと。急いで総合病院へ向かいました。検査の結果は総合病院で検査をしたところ「膀胱炎(ぼうこうえん:膀胱の中で細菌が繁殖し、膀胱の粘膜に炎症を起こす病気)であることはたしかだけど、腎盂腎炎(じんうじんえん:腎盂やその周辺の組織が細菌によって炎症を起こす病気)までは進んでいない」とのことでした。薬を処方してもらい、その後、尿は正常に戻りました。しかし、一度、膀胱炎になると繰り返す人が多いため、今後の生活を見直すよう医師からアドバイスがありました。膀胱炎を予防するためには、水分を十分にとることが重要だそうです。膀胱炎が腎盂腎炎に移行すると、入院での治療が必要だとも言われました。あのとき、「病院が休みだから」という理由で、もし受診を先延ばしにしていたら……もっとひどい状態になっていたかもしれません。まとめ仕事が忙しいと、自分の体に負担がかかっていることを忘れてしまいます。しかし、体を壊してしまったら、その後の仕事に支障を来すことにもなりかねません。どんなに忙しくても水分の摂取や栄養のバランスを考えた食事をとるなど、基本的なことはしっかり実行していこうと思った出来事でした。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。文/azatohkoイラスト/サトウユカ著者/ウーマンカレンダー編集室40歳を過ぎて心と体の変化に戸惑い、悩むオトナ女子を応援するメディア「ウーマンカレンダー」の編集室です。オトナ女子がおこなっているコスパ良し!時短!ズボラでもできる!リアルなアンチエイジング情報をお届け。医師解説の記事も満載!
2024年01月09日がんは年齢や性別に関係なく、どんな人でも罹患する可能性がある病気です。がんの中でも50代を過ぎて発症率が高くなるという「腎がん」。一体どうすれば早期発見できるのでしょうか? また腎がんにならないように何かできることはあるのか。内科医の窪田徹矢先生にお伺いしました。教えてくれたのは…監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。★関連記事:閉経したら「慢性腎臓病」に要注意! 静かに忍び寄る病気の影。どうすれば気付くことができるの?腎がんの症状は?初期の段階では自覚症状はないそもそも腎がんとは「腎細胞がん」という腎臓の細胞ががん化したものを指します。同じ腎臓でも腎盂(じんう)という肝臓と尿管をつなぐ部分のがんである「腎盂がん」とはまったく別物なのだとか。今回は一般的な腎がんである「腎細胞がん」について解説します。「腎細胞がんは50代から発症することが多く、男女比は2〜3:1と男性のほうが患者数が少し多い傾向にあります。生活習慣病と大きく関わっており、肥満体質な人や高血圧の人は要注意です。喫煙者の発がん率は1.4〜2倍なので、喫煙をする人も気を付けてください。腎不全などで透析治療を受けている人の発がん率は10倍にもなります。糖尿病が悪化して透析を受けている人もいますので、そういった人は悪化しないよう注意が必要ですね」(窪田先生)腎細胞がんになるとどのような症状が出るのでしょうか。「他のがんでも同じですが、腎細胞がんも初期だと自覚症状は出ません。症状が出ている人はがんが進行してしまっている人です。腎細胞がんが進行すると足のむくみや血尿、便秘など体調不良を感じるようになります。腎臓は背中側にある臓器なので、おなかにしこりができたなんてときはかなりがんが進行している状態です」(窪田先生)症状がないのに早期発見できる検査で発見される腎細胞がん自覚症状が出るころにはがんが進行していると聞くと不安になってしまいますよね。しかし、腎細胞がんは早期に発見されることが多いのだとか。「腎細胞がんの多くは人間ドックや健康診断の腹部超音波検査で見つかります。あとはCTやMRI検査なんかでも見つかることがあります。他の病気の検査を受けていたらたまたま発見した、なんてことはよくあります。がんには腫瘍マーカーというがんを発見する検査がありますが、腎細胞がんを判定できる腫瘍マーカーはありません。そのため、腎細胞がんの早期発見には腹部超音波検査を受けることが最適です。がんは大きさ4cmがターニングポイントとされています。腎細胞がんは1年で1cmくらい大きくなるので、1年に1回腹部超音波検査を受けると良いでしょう」(窪田先生)どんな治療をおこなうのかポピュラーなのは外科手術「腎細胞がんの治療法として、手術をせずに経過観察をすることや細胞組織を凍らせてがん細胞を死滅させる方法があります。ですが、最も多いのは外科手術です。腎臓を摘出することはほとんどなく、がん細胞だけを取り除いてなるべく腎臓を温存できるようにしています。もちろん、がんの大きさや状態によっては摘出せざるを得ないこともあります。ですが、腎臓は2つありますので、1つ摘出したからといって日常生活に支障が出るようなことはあまりありません。放射線治療や抗がん剤治療をするということもありますが、基本的には外科手術で治療をおこなっていきます」(窪田先生)腎細胞がんにならないようにするにはどのようなことを意識するといいでしょうか?「腎細胞がんに対する予防法はありません。直接的な予防法はないものの、リスク要因に対処することで腎細胞がんのリスクを減らすことができます。腎細胞がんのリスクを高める『肥満』『高血圧』『喫煙』の3点は気を付けたほうが良いですね。この3点は腎細胞がんだけではなく、生活習慣病など他の病気の予防にも通ずるところがあります。たばこや塩分を控えたり、1日20〜30分程度ジョギングをしたりすることは体に良いことなので、是非とも意識してもらいたいです」(窪田先生)まとめ腎細胞がんは生活習慣を正すことでリスクを下げることができるのだそう。他にも健康診断を受けるなど、日ごろから健康を意識していくことが病気にならない生活につながるのかもしれませんね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。著者/監修/窪田 徹矢 先生くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
2023年05月03日3児の母でブロガーのマメ子さんによる、43歳で腎がんになった体験を描いたマンガを紹介します。今回は、血尿が出たことで泌尿器科に行ったときのお話。体が弱っているからか、人の温かさが身に染みて……。★前回:「えっ? 血尿かも?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒もして… #43歳で腎がんになった話 1ある日突然、血尿と脇腹の痛みが出ました。その日は1日家でやり過ごし、翌日にはどうにか起きて近くの総合病院まで運転して行けました。結局、仕事は休みました。受付で知り合いの若いママさんとばったり。そういえばここで働いてるんだっけ。ちょっとだけ気まずいけど、まあいっか〜。泌尿器科の受付へ行くと、採血に行って……検尿が終わって(相変わらず濃い赤色というヤバい色の尿を提出)診察の順番キター。それにしても、なんだかみんながやさしく感じる……。病院って、こんな誰もが親切だっけ?それとも私が重病人ぽいから?(多分、考え過ぎ)体が弱っているせいもあってか、人の温かさが身に染みる……。ー----------------人のやさしさが身に染みたというマメ子さん。体調を崩しているとちょっとした気づかいでもうれしくなることがありますよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。著者/マメ子(43歳)2021年3月血尿と疼痛から腎がんとの診断を受け、4月21日に右腎摘出、経過観察中。3児の母。ブログ「そらマメ絵日記(腎がん経過観察中)」を日々更新中。Instagram:@sora_mameko.628
2022年11月03日3児の母でブロガーのマメ子さんによる、43歳で腎がんになった体験を描いたマンガを紹介します。今回は、血尿が出たことで泌尿器科に行ったときのお話。体が弱っているからか、人の温かさが身に染みて……。★前回:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1(前回の続き)血尿と脇腹の痛みが出た日は1日家でやり過ごし、翌日にはどうにか起きて近くの総合病院まで運転して行けました。結局、仕事は休みました。受付で知り合いの若いママさんとばったり。そういえばここで働いてるんだっけ。ちょっとだけ気まずいけど、まあいっか〜。泌尿器科の受付へ行くと、採血に行って……検尿が終わって(相変わらず濃い赤色というヤバい色の尿を提出)診察の順番キター。それにしても、なんだかみんながやさしく感じる……。病院って、こんな誰もが親切だっけ?それとも私が重病人ぽいから?(多分、考え過ぎ)体が弱っているせいもあってか、人の温かさが身に染みる……。次回は、診察室での様子をお伝えします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)★関連記事:「薄毛・抜け毛の救世主?」日本の伝統ヘアケアアイテムを手に入れたいけれど… #アラフィフの日常 41★関連記事:「健診を受けたのに!?」死亡率の高い卵巣がん。自覚症状や原因は?【医師監修】★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/マメ子(43歳)2021年3月血尿と疼痛から腎がんとの診断を受け、4月21日に右腎摘出、経過観察中。3児の母。ブログ「そらマメ絵日記(腎がん経過観察中)」を日々更新中。Instagram:@sora_mameko.628
2021年11月03日●長時間トイレを我慢……働く女性は「急性膀胱炎」に注意急性膀胱(ぼうこう)炎や尿路結石、腎臓ガンなどの病気になると、血液が混じった赤い尿が出ることがあります。これを「血尿」と言いますが、女性が生理中に尿の色の変化に気付いた場合は、それが経血なのか、病気による血尿なのか、判断がつかないこともあるでしょう。今回は、女性の血尿の原因や病気のリスク、血尿か経血か分からない場合の対処法について解説します。○女性は「急性膀胱炎」が多い血尿が出るのは、尿をつくる腎臓や、尿の通り道となる尿管、膀胱、尿道のどこかに炎症や傷ができていて、そこから出血しているというサインです。肉眼で赤い尿が確認できる場合(肉眼的血尿)と、色では分からなくても尿検査で血尿と診断される場合(顕微鏡的血尿)があります。まず考えられる原因は、急性膀胱炎や腎盂(じんう)腎炎などの尿路感染症。急性膀胱炎は、大腸菌などの細菌が膀胱に侵入して炎症を起こす病気です。トイレを長時間我慢することなどによって起こり、特に女性に多く見られます。初期は、頻尿、残尿感、排尿時の痛みが三大症状ですが、ほかに尿のにごりや腹部膨満感があったり、悪化すると血尿が出たりすることもあります。膀胱の細菌感染が腎臓にまで進んで炎症を起こすと、腎盂腎炎に。血尿のほかに、高熱、腰や背中の痛み、吐き気、全身のだるさなどが生じることもあります。また、尿管に結石が詰まる尿管結石、膀胱ガンや腎ガンなどの悪性腫瘍が原因で血尿が出ている可能性もあります。尿管結石は、お腹や腰に激しい痛みが起こるのが特徴ですが、膀胱ガンや腎ガンの場合は、重度になるまで血尿以外の自覚症状はほとんど現れません。●尿の「色」だけで判断するのは難しい○生理の出血と勘違いする可能性もただし、尿が赤っぽく見えても血尿ではないこともあります。例えば、高熱や脱水によって尿が濃縮されて茶褐色になっている、薬の影響で色がついている、生理のときに出た血液が尿に混じっている、といったケースです。実際に生理中にトイレで赤っぽい色の尿を目にして、生理の出血か、ほかの原因で血尿が出ているのかで悩む女性は多いようです。どちらかを簡単に見分ける方法があればよいですが、実際には、見た目だけで原因を特定することはできません。○血尿以外の症状がポイントにもし頻尿、残尿感、排尿時の痛み、腹痛など、血尿のほかにも症状があれば、生理の出血ではなく、尿路感染症や結石などによる血尿である可能性が高い、ということは言えます。しかし前述のとおり、膀胱ガンや腎ガンなどの悪性腫瘍の場合は、血尿以外にまったく初期症状がないことが多く、血尿以外に症状がないからといって生理の出血だとは言い切れません。なおガンの場合は、血尿の症状が一時的にしか出ないこともあります。ちょうど生理中に血尿が出て、生理が終わったら見られなくなった場合、「やっぱり生理の出血だったんだ」と安心して放置している間に、腫瘍が進行する恐れもあります。病気を見落とさないためには、「血尿かも」と思ったら自己判断せず、医療機関で尿検査と診察を受けることが重要です。そのときに生理中であれば、必ず医師にそのことを伝えてください。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 善方裕美医師日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医1993年高知医科大学を卒業。神奈川県横浜市港北区小机にて「よしかた産婦人科・副院長」を務める。また、横浜市立大学産婦人科にて、女性健康外来、成人病予防外来も担当。自身も3人の子どもを持つ現役のワーキング・ママでもある。主な著書・監修書籍『マタニティ&ベビーピラティス―ママになってもエクササイズ!(小学館)』『だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(主婦の友社)』『0~6歳 はじめての女の子の育児(ナツメ社)』など
2016年03月15日