冬の寒さが真っ盛りですが、店頭にはそんな寒さを忘れさせるかのような明るい春のスタイリングを見かけることが多くなってきました。見ているだけでワクワクしてくる春服。今回はコーデの仕上がりを左右する“足もと”にご注目を。まず、必ず1足は持っておきたいトレンドシューズは、「ストラップサンダル」です。厚底やレースアップなど、サンダルブームのなかでも大人女子にぴったりなこちらは、太めのヒールと足首ストラップというデザインで足首や脚のラインをキレイに見せてくれます。クロップド丈のパンツやワイドパンツ、ワンピースやタイトスカートなど幅広いボトムと相性が良いのもうれしいポイント。もうひとつはすっかり定番となっていますが、あえてプッシュしたい「エスパドリーユ」です。大人の上級コーデのハズしとしても重宝するこのタイプは、シンプルなものからレースや刺しゅうを施したものまでデザインが豊富です。Tシャツ×デニムのリラックスコーデや、セットアップ、オールインワンなどの足もとにおすすめ。最後は、「パンプス」です。この春はとくにヌーディーカラーを狙いましょう!リボンやスパンコールなどポイントのあるデザインでガーリーな雰囲気も春らしくて良いですね。また、同系色のソックスと合わせるコーディネイトがトレンドです。初春の訪れとともに春スタイルを満喫できるよう、おしゃれに差がつくお気に入り春シューズを探しはじめてはいかが?
2016年01月01日パワーと幸福感の輝く美しさ!色鮮やかな2016年春夏新色アイテム発売!資生堂グループの「クレ・ド・ポー ボーテ」は2016年春夏のニューカラー(6品目24品種)を1月21日に売り出す。「クレ・ド・ポー ボーテ」は同社グループのハイプレステージのブランドで、新しいカラーのテーマは“エネルギーあふれる、煌めく美しさ”。色鮮やかなカラーと質感で、美しい目元を演出するクリームとパウダー2種類のシングルアイシャドーを軸としたメーキャップ商品で、パワー&幸せ感をあたえるような輝く美しさを演出する。商品の特徴「クレ・ド・ポー ボーテ オンブルプードルソロ」は長い時間美しい仕上がりが継続し、軽くてソフトなキメの細かいパウダーが素肌に優しくフィットする。またアイテムにはピンクやブルー、パープルおよびダーク系カラーなど、全10カラーが用意されている。さらに「クレ・ド・ポー ボーテ オンブルクレームソロ」は、クリームからパウダーに変化し、まぶたパーツに浸透するようになじみやすく、シットリとした構造だ。商品は淡いブルーやピンクなど全5カラーあり、使用しやすいチップ&ブラシが付いている。そのほか色鮮やかな口紅や、ネールエナメルアイテムがそろっている。(画像はプレスリリースより)【参考】株式会社資生堂 プレスリリース(PR TIMES)
2015年12月28日IDC Japanは12月22日、国内ソフトウェア市場の2015年上半期(1~6月)の実績と2015年~2019年の予測を発表した。IDCが定義するソフトウェア市場には、パッケージソフトウェア、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)の売上額が含まれる。これによると、2015年上半期の国内ソフトウェア市場は1兆3232億8900万円、前年同期比成長率が4.6%。同社では、前年同期に起こったWindows XPサポート終了特需と消費税増税前の駆け込み需要の反動は比較的軽微であり、堅調な成長だとしている。大分類市場別では、アプリケーション市場が前年同期比成長率3.9%、アプリケーション開発/デプロイメント市場が同5.9%、システムインフラストラクチャ市場が同4.5%となった。最も成長率が高いアプリケーション開発/デプロイメント市場では、データアナリティクス需要の高まりによって、ビジュアライゼーションBIツールやクラウド型データベースサービスが高い成長だという。また、同社は2015年の国内ソフトウェア市場は前年比成長率は4.2%、さらに2016年は前年比成長率4.5%と予測。さらに2014年~2019年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は4.2%、2019年には3兆1147億円に達するとも予測。大分類市場別の2014年~2019年のCAGR予測はアプリケーション市場が3.1%、アプリケーション開発/デプロイメント市場が5.6%、システムインフラストラクチャ市場が4.5%となっている。同社は、アプリケーション市場では、企業においてデジタルトランスフォーメーションが進むことで、コグニティブシステムやデジタルマーケティングに関連したソフトウェアやクラウドサービスの急速な成長が見込まれるとしている。アプリケーション開発/デプロイメント市場ではデータアナリティクス関連の高成長が続き、さらにデジタル化の進展によってSoE(Systems of Engagement)領域におけるPaaS(Platform as a Service)の採用が拡大するものとみている。システムインフラストラクチャ市場では、サイバーセキュリティ対策やマイナンバー制度への対応に向けセキュリティソフトウェア需要の拡大や、クラウド基盤構築/管理ソフトウェアの導入の増加が市場成長をけん引していくと予測している。
2015年12月22日ユニクロは2016年1月22日、ファッションエディター、カリーヌ・ロワトフェルド氏とコラボレーションした春夏のコレクションを世界15の国と地域で順次販売開始する。○"働く女性のためのフェミニンなスタイル"を新提案同氏は、ファッション界に絶大な影響力を誇るカリスマファッションエディター。同コレクションは、同社のデザインディレクター滝沢直己氏と共に創り出した。セカンドシーズンを迎えた同コレクションでは、黒を基調にしたフォーマルなテイストの前シーズンに比べ、"働く女性のためのフェミニンなスタイル"を追求。オフィスからディナーまで幅広いシーンで毎日着てもらえるよう、価格帯にもこだわったという。シワになっても取れやすいミリタリージャケット、スウェード調のジャージ素材を使用したスカートやジャケットなど、気を遣わず手入れが簡単なのにスタイリッシュなアイテムを取りそろえた。また、リバーシブルで使えるジャケットなど、カジュアルからビジネス、ディナーにも使えるラインナップで展開する。シンプルなタイトスカートやパンツは女性の体のラインを美しく見せるカッティングを施した。また、プリントシルクとニットを組み合わせたトップスや、ジャケットの袖からのぞくフリルが施されたブラウスは、魅せることに敏感な女性を満足させる。アウターはあくまでもマニッシュに、一方スリップドレスなどフェミニンなインナーは素材も縫製も繊細で柔らかな肌触りに仕上げた。ジャガード織りのスモーキングジャケットや、エンボス加工したレザー調のコートにはクロコダイル柄が施されている。また、森の中にレオパードや動物が見え隠れするプリントを採用。プリントで上品に着こなせるアイテムで展開するとこのと。商品ラインナップは全56型。価格帯は、「アウター(コート・ジャケット)」が5,990円から1万2,900円。「パンツ・スカート」は3,990円から4,990円、「シャツ」は3,990円から5,990円。「Tシャツ・カットソー」は1,500円から3,990円、「ニット」は2,990円から4,990円、「ドレス」は5,990円から6,990円、「グッズ(バッグ、ベルト、スカーフ)」は1,500円から3,990円、「タイツ」は990円となる。日本国内の取扱店舗は、銀座店、UNIQLO OSAKA、ビックロ新宿東口店、吉祥寺店、プランタン銀座店、心斎橋店、池袋東武店、渋谷道玄坂店、世田谷千歳台店、五反田TOC店、ラゾーナ川崎店、札幌エスタ店、名古屋栄店と、ユニクロオンラインストアにて販売する。なお、一部アイテムは、全店で展開するとしている。※価格はすべて税別
2015年12月22日ユニクロは2016年1月8日、フランスのファッションモデルであるイネス・ド・ラ・フレサンジュ氏とコラボレーションした2016年春夏コレクションを全国の「ユニクロ」店舗と「ユニクロオンラインストア」にて販売開始する。同コレクションは、ユニクロのコンセプト「LifeWear」に共感し、女性を美しく見せる服を追求するイネス氏の提言を、ユニクロデザインディレクターの滝沢直己氏がデザインしたもの。「Voyage(ボヤージュ)」「Le Sport(ル・スポーツ)」「Uniforme(ユニフォーム)」の3テーマで、全82アイテムを展開する。Voyageは、サファリのエッセンスが詰まったスタイル。使用するファブリックにもこだわり女性の滑らかな素肌とマッチする素材を開発している。Le Sportは、テニスクラブやスポーツでのワンシーンを連想するポロシャツやクリケットセーター、コードレーンのジャケットなどのスポーツミックススタイル。Uniformeは、イネス氏が特にこだわり完成させたジャケット。スクールカラーのネイビーと白に加え、今年のキーカラーのベージュやオリーブなども取りそろえた。素材では新しくシアサッカーも登場する。アイテムは、コート(税別1万2,990円~1万4,900円)、ジャケット(税別5,990円~9,900円)、シャツ(税別2,990円~5,900円)、セーター(税別2,490円~5,990円)、スカート(税別3,990円~4,990円)、パンツ(税別2,990円~4,900円)、ワンピース(税別2,990円~7,990円)、グッズ(税別1,500円~2,990円)となっている。また12月11日~20日には、「イネス・ド・ラ・フレサンジュ 2016年春夏コレクション」特設サイトで一部商品の先行販売を開始する。21日より、順次発送予定。先行販売にて1万円以上購入すると、2,000人にオリジナルクラッチバック(非売品)が当たる抽選も行う。
2015年12月08日IDC Japanは10月28日、2014年の国内標的型サイバー攻撃向けセキュリティサービス市場規模実績と2019年までの予測を発表した。同社では、国内標的型サイバー攻撃向けセキュリティサービス市場を標的型サイバー攻撃によって発生したセキュリティ・インシデントに対するコンサルティング・サービス、標的型サイバー攻撃向け特化型脅威対策製品導入のためのシステム構築サービス、SOC(Security Operation Center)からセキュリティシステムを監視/管理するマネージド・セキュリティサービス、標的型サイバー攻撃対策向け教育/トレーニングサービスの4つの機能別市場に分類し、市場規模算出/市場予測を行っている。2014年の同市場は、コンサルティング・サービスからシステム構築、運用管理に至るセキュリティサービス全般に対する需要が高まり、市場規模は3406億円で前年比成長率が8.6%だったという。今年以降はサイバーセキュリティ基本法の施行によって、情報通信や金融、クレジット、航空、鉄道、電力、ガス、水道、政府/行政サービス、医療、物流、化学、石油といった重要インフラ産業が、標的型サイバー攻撃に対するセキュリティ対策強化を求められる。これにより、同社はセキュリティ・インシデント対応サービスやマネージド・セキュリティサービスといった高度な専門知識を有するサービスへのニーズが高まると見ている。同市場の2014年~2019年における年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は7.1%で、市場規模は2019年には4799億円に拡大すると予測している。特に、同市場の5割超を占めるマネージド・セキュリティサービス市場は、巧妙化するセキュリティ脅威に対する危機感の高まりから、外部の専門家に運用管理を任せたいという企業の意識変化と多層防御対策製品の導入が進展している。2014年の同市場の市場規模は1907億円で前年比成長率が9.7%と好調で、今年以降も巧妙化する標的型サイバー攻撃対策として多層防御機能を備えたセキュリティ製品へのマネージド・セキュリティサービスの需要が拡大するとIDCは予測している。そのため、同市場の2014年~2019年のCAGRは8.2%と標的型サイバー攻撃向けセキュリティサービス市場の中では最も高く、市場規模は2014年の1907億円から2019年には2827億円に拡大すると予測している。
2015年10月30日ケイタ マルヤマ(KEITA MARUYAMA)の2016春夏コレクションは「あさきゆめみし」がテーマ。デザイナー・丸山敬太の変わらぬロマンティックな世界が、“なつかしい日本の匂い”ともに繊細なアイテムで繰り広げられた。刺繍、レース、縫い取りといった日本の手技がドレス、スカート、コート、ニットなどのベーシックなアイテムやリゾートアイテムに落とし込まれ、モチーフは日本の伝統柄が言葉あそびのように重ね、映されている。花、水、雲などののきものの文様はシャイニーなペールトーンのドレスやスカート、流れるような雲や菱文様の織柄のワンピースやコート、ツバメに柳はオーガンジーに刺繍のドレスにと一貫してぶれない贅沢なケイタワールドを展開。特に鶴、虎、富士山、梅、桜など和柄オンパレードとなったお得意のスカジャンは、今シーズンのマストバイアイテム。2014-15秋冬から同ブランドの事業を引き継いだマミーナの元、グローバルな展開に向けたコレクションは全体を構成するカラーパレットだけではなく、明るくなった印象。継続するエレガンスを、静かに強く感じさせるコレクションとなった。text:野田達哉
2015年10月20日ヴァレンティノ(VALENTINO)が10月6日、パリのチュイルリー庭園内で2016春夏ウィメンズコレクションを発表した。同コレクションは、アフリカの地からインスピレーションを得て製作されたもの。また、ホワイトテラコッタ素材のハイジュエリーの数々はアレッサンドロ・ガッジオとのコラボレーションによって生まれた。
2015年10月08日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)が現地時間10月7日10時に、2016春夏コレクションをパリで発表した。今季のキーワードは“ヒロイック・ファンタジー(Heroic Fantasy)”。アーティスティックディレクターはニコラ・ジェスキエールが務めている。
2015年10月08日オランピア ル タン(OLYMPIA LE-TAN)が10月3日、2016春夏コレクションをパリのパレ・ド・トーキョー(Palais de Tokyo)で発表した。テーマは“Sentimental Journey”。ホテルオークラが建て替えのために取り壊しされることをしったデザイナーは、今季、“ジャパン”をテーマにしたコレクションを発表することを決めたという。写真家“アラーキー”こと荒木経惟のポラロイド作品をプリントや刺繍によって表現されたアイテムも見受けられる。
2015年10月06日グッチ(GUCCI)が現地時間9月23日22時より、2016春夏ウィメンズコレクションをミラノで発表した。同コレクションは、フランスの女流小説家であるマドレーヌ・ド・スキュデリー(Georges de Scudery)が1654年に出版した『Carte de Tendre(恋愛の国の地図)』からインスピレーションを得ている。
2015年09月29日●噂が現実に?噂が現実に近付きつつあるようだ。米Appleは現在、内部での"約束されたプロジェクト"として電気自動車(EV)の開発に取り組んでおり、2019年を出荷目標に計画が進んでいるという。米Wall Street Journalが9月21日(米国時間)に関係者の話として報じている。○米カリフォルニア州コンコードの巨大な実験施設少し経緯を振り返ると、Appleがカーエンターテイメントだけでなく、自動車分野そのものへの参入を模索しているという話は2015年初頭あたりから具体化し始めている。最初は米Apple本社のあるクパチーノからそれほど遠くないコンコード(Concord, CA)周辺で謎の実験車の目撃報告が出てきたことに端を発する。Googleを含む複数の自動運転車(Self-Driving Vehicle/CarやDriverless Carなどと呼ばれることがある)の実験車両と同等の設備を保有するこの謎の車は、後にAppleがリースしたものだと判明したことで騒がれ始め、実際に同社が自動車メーカーの専門家や部品サプライヤとの交渉を行っていることがReutersによって報じられている。その後、The Guardianが8月中旬にAppleと自動運転実験施設との間の交渉を報じたことで、より具体的な動きが明らかにされるようになった。The Guardianが8月に報じたのは、Apple内部の秘密のスペシャルプロジェクトに携わるエンジニアらがGoMentum Stationという施設を5月に訪れ、施設利用のタイミングや他社の利用状況について問い合わせを行ったという情報だ。本来であればプロジェクトの調査と施設内部の見学自体は不可能だが、交渉の存在そのものは記録されており、The Guardianが公開情報請求で入手したことによって発覚したという。GoMentum Stationは2100エーカー(約東京ドーム180個分)の広大な敷地を持つ実験施設で、もともとは第2次世界大戦時代の兵器庫跡地(Concord Naval Weapons Station)を再利用して舗装道路などを整備し、前述の実験施設として貸し出しているものだ。The Guardianによれば、Appleの秘密のプロジェクトは本社のあるクパチーノではなく、それよりもサンフランシスコ湾寄りにあるサニーベールに存在するという。このサニーベールのオフィスがAppleにリースされたのは2014年で、セキュリティが強化された形で複数の同社の研究所が同居しているようだ。サニーベルから前述GoMentum Stationまでは50マイル程度なので、実験施設としては適当なのだろう。またGoMentum Stationは秘匿性が高く、4月にTesla Motorsの関係者が同所を訪れた際には武装した兵士らにガードされており、エンジニアが関係者らをツアーに連れ出したところ、外国出身の労働者や社会保障番号(SSN)の提示を拒否した関係者らは施設への侵入そのものを拒否されたりと、かなり厳しい入場制限がかかっている様子がうかがえる。実際、小型のデバイスとは異なり、このような自動車実験には広大な土地が必要な一方でセキュリティ要件を満たす場所は少なく、軍設備の払い下げで一定のセキュリティの確保されたGoMentum Stationは実験にうってつけなのだろう。●「Project Titan」とは何か○「Project Titan」とはこのAppleの秘密プロジェクトの名称は「Project Titan」と呼ばれている。ValueWalkがPiper JaffrayのアナリストGene Munster氏のコメントを引用して9月初旬に伝えたところによれば、大衆車の市場はターゲットにしておらず、「Elegance of Design (デザインの優雅さ)」に注力する形で、価格のためにユーザー体験を犠牲にすることがないよう製品デザインが行われているという。結果として、Appleが開発を進めているという電気自動車(EV)は自動運転などの機能を視野に入れつつ、高級車市場を目指すことになる。「同プロジェクトは5~10年内には実現するだろう」というのがMunster氏の予測だ。その後、The Guardianが9月18日(米国時間)に報じたところによれば、Appleで上級法律顧問を務めるMike Maletic氏が8月17日、DMVのディレクター補佐で自動運転車の専門家であるBernard Soriano氏と、カリフォルニア州の自動運転規制プロジェクトの戦略推進共同チーフであるStephanie Dougherty氏、DMV顧問主査でディレクター補佐のBrian Soublet氏らと1時間の会談を行っていたと、やはり公開情報請求により明らかになったという。Appleが100%同分野に進出してくるかはまだ不明だが、少なくとも公道実験を行うレベルまではプロジェクトを推進する気があることを示す動きだといえるだろう。そして冒頭のWSJの話題となる。同紙によれば、AppleのProject Titanは過去1年以上をかけて可能性の模索が続けられてきたもので(ちょうどThe Guardianの報道にあるオフィスのリース開始期間と一致する)、カリフォルニア州政府の2つのグループとのミーティングを経て、600人規模のプロジェクトメンバーを3倍にまで増やすことが許可されたという。そしてAppleは自動運転車の専門家らをかき集めており、現在の計画では"完全に自動運転可能"な電気自動車を最初にリリースすることが目標になっているという。少なくとも、WSJの報道からうかがえるプロジェクトの数字は、Appleが本気で電気自動車、そしてかつ自動運転車の開発に傾いていることを示している。●競合は多数○競合は既存の自動車メーカーに加え、GoogleやUberも同分野ではすでにGoogleやTeslaが先行実験を進めており、Appleは少なくともこれらライバルに追いつき追い越すくらいの目論見でプロジェクトを進めていることだろう。現状の電気自動車は技術の蓄積を必須とするような参入障壁が少ない一方で、バッテリ技術などコスト面や耐久性の面で解決すべき問題も多数抱えており、Teslaの製品価格レンジが高級車をターゲットとしているなど、一般ユーザーへの普及におけるハードルが高い様子をうかがわせる。ただ、電気自動車の研究とともにIT技術の取り込みによる車のスマート化が進んでおり、自動運転技術に関する期待は高い。将来的には渋滞や事故の削減、さらには運転の効率化で本当の意味でのエコ化が推進されるようになるだろう。運転手が不要になるということは、車の運転における人員コストの削減も可能になる。そのため、配車サービスを世界展開しているUberでは、将来的に急増する需要を「自動運転技術」でまかなうべく同分野への参入を進めているといわれる。既存の自動車メーカーも手をこまねいているわけではない。特に米国ではTeslaを中心に電気自動車へのシフトを模索しており、自動運転車で世界をリードしていきたいという思惑もあるだろう。Big 3と呼ばれるGeneral Motors (GM)、Ford Motor、Fiat Chryslerといったメーカーらは、こうした新興勢力に負けない形で市場を守るべく開発を進めてくるだろう。そのため、こうしたITベンダーらの新勢力の動きを非常に警戒しており、実際に自社の持つコア技術や、販売され日々使われるスマートカーから得られる情報への、これら企業からのアクセスを厳密にシャットアウトしようとするなど、実際に製品が投入されるであろう2020年ごろよりかなり前の段階で牽制をスタートしている。その意味で、すでにAppleやGoogleを含むIT企業らと既存の自動車メーカーの競争は始まっているといえる。
2015年09月25日9月14日、3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim)が2016春夏コレクションを発表した。今回はブランド10周年にあたる節目のコレクションで、コンセプトは「足をとめて、花を愛でる(Stop and Smell the Flowers)」。そこに込められた想いは、めまぐるしく入れ替わる現在のファッション界で、10年間インディペンダントを貫いてきた誇りと感謝。デザイナー曰く「いつも咲いている花の美しさに目を留め、その香りを味わうように、いま目の前にあるものの美しさや奇跡を、人生そのものを楽しみ感謝する」 。花といえば、欠かせないのが土。会場には、アーティスト兼環境問題研究家のマヤ・リンとのコラボレーションにより200トンのオーガニックの土が運び込まれ、巨大な円錐ピラミッドを制作。そしてフローラルプリントや端切れによる花の刺繍などが散りばめられた美しいルックが、会場で花開いた。カラーパレットは優しいアースカラーで構成され、白、ベージュやブラウンをベースに、グリーン、カーキや水色がアクセントに。また、ベーシックなスポーツウエアにシルクなどのフォーマル素材や繊細なディテールを取り入れることで、相反する要素の「共存」を表現。例えば、ブルゾンなどのスポーティなアイテムに繊細なチュール、ニット素材や切りっぱなしのラッフルディテールをあわせるなど、全体的にポエティックなロマンティシズムも感じさせる。さらに、女性の体を美しくみせるカッティングや甘すぎないフェミニズムなど、フィリップ・リムが得意とする世界観も存分に発揮されていた。フィッリップ・リムは、今回のコレクションで単にトレンドを生むという行為を超えてトラディショナルな洋服のあり方を見直し、より共感しやすい新しいラグジュアリーの価値観を提起。ラグジュアリーそのものの価値観が変わりつつある現代において、トレンドのさらに先にある価値の創造を行うことができる稀有なデザイナーであることを証明した素晴らしいコレクションだった。
2015年09月17日プロエンザ スクーラー(Proenza Schouler)が、9月17日9時(現地時間16日20時)からニューヨークファッションウィークで開催する2016春夏コレクションショーのライブストリーミングを配信する。※会場の都合で開始時間が遅れる場合あり。
2015年09月16日9月12日、ラコステが2016春夏コレクションを発表した。今シーズンのテーマは、オリンピック。これは2014年のソチ五輪に続き、2016年のリオデジャネイロにおいても、ラコステがフランス選手団のオフィシャルユニフォームを提供することを受けたもの。アーティスティックディレクターのフェリペ・オリヴェイラ・バティスタは、30年代から現在までのオリンピックを研究し、ブランドのアーカイブと組み合わせることでスポーティーさと洗練された都会の雰囲気を見事に融合させた。コレクションで最も印象的なのが、さまざまな国旗のデザインを用いたグラフィック。国旗をスクラップすることで生まれた再解釈の新しいモチーフと、国旗を用いた独自のカモフラージュ柄が目をひく。また組み合わされた旗は、ラコステが大切にしている普遍性や多様性の価値観も同時に表現。カラーパレットは、フランス、米国、英国、ロシアに共通するブルー、ホワイト、レッドの原色とスウェーデンのイエローとスカイブルー。素材は、コットンピケ、ニット、ジャージーなどを中心に、ふわふわと漂う軽やかなナイロンをあわせ、軽量スーツのジャケットには紙のように儚く薄い日本のクレープコットンを使用。また、シルバーの緊急用ブランケットや、アーミーグリーンのサファリドレスには、パラシュートナイロンなど、テクニカルな素材も欠かせない。デザインと同時に服の機能性も探求し、パイロットのジャンプスーツはファスナーを開ければゆったりとしたコートに早変わり。ドレスはウエストを締めると形が変わり、トレンチコートとナイロンのウィンドブレーカーはショルダーストラップを留めればケープになるといったマルチユースも特徴のひとつとなっている。
2015年09月16日DKNYが、9月17日4時(現地時間16日15時)からニューヨークファッションウィークで開催される、2016春夏コレクションショーのライブストリーミングを配信する。同シーズンは、DKNYへ新たにクリエーティブ・ディレクターとして就任したデザイナーデュオ、マックスウェル・オズボーン(Maxwell Osborne)とダオイー・チョウ(Dao-Yi Chow)が手掛ける初のコレクションとなる。2人は、パブリック スクール(PUBLIC SCHOOL)のクリエーティブ・ディレクターとしても知られる。※会場の都合で開始時間が遅れる場合あり。
2015年09月16日9月11日、ケイト・スペード ニューヨーク(kate spade new york)が、2016春夏コレクションを発表した。プレゼンテーションは、ニューヨークの花問屋街にあるフラワーショップを模した会場で行われ、春を思わせる華やかな雰囲気に包まれていた。今シーズンのインスピレーション源は、都会を抜け出し見渡す限りにバラやデイジーなどが咲き誇る景色やニューヨークの花問屋街にあるフラワーショップ。2016春夏シーズンのカラーパレットは、クラッシックなホワイト&ブラックをベースに、カルーセルピンク、アリスブルー、サンシャインイエロー、ボードウォークベージュなどの明るい色味が加わる。素材は春らしく薄く柔らかなものが中心で、レース、フリルやプリーツなどのフェミニンなディテールが、優しくロマンチックなムードを一層引き立てる。また、ケイト・スペードが得意とするアニマルモチーフの籠バックや、クラッチバックなどのアクセサリーの存在も忘れられない。今回とっておきのニュースは、ケイト・スペード ニューヨークが新たに「ブルーム ストリート レーベル」を発表したことだ。このコレクションはケイト・スペード サタデーのDNAを引き継ぐよりカジュアルなラインで、デニムやTシャツ、コットンワンピースなどエントリープライスモデルを含んだ構成になっている。そして、この新ラインの登場にあわせ、ケイト・スペードのスタイル提案も一変。通常、コレクションごとにルックを提案する中、今回のスタイリングはラインの垣根を越え、全ラインをミックスコーディネートするという全く新しい試みが行われた。本家本元のケイト・スペード ニューヨークはもちろん、マディソン アヴェニュー レーベルとのミックススタイルも自在のため、ケイト・スペードの世界をより身近に、そしてその日の気分にあわせてフレキシブルに広く楽しむことができる。
2015年09月15日トリー バーチ(TORY BURCH)が9月15日22時(現地時間15日9時)に、2016春夏コレクションショーをライブストリーミングで配信する。なお、ショーの中継はこちらからも観覧可能。
2015年09月14日ラグ&ボーン(rag & bone)が、9月15日9時(現地時間14日20時)からニューヨークファッションウィークで開催する2016春夏コレクションショーのライブストリーミングを配信する。※会場の都合で開始時間が遅れる場合あり。
2015年09月14日アレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)が、9月13日10時(現地時間12日21時)からニューヨークファッションウィークで開催する2016春夏コレクションショーをライブストリーミングで配信する。※会場の都合で開始時間が遅れる場合あり。
2015年09月12日2016春夏シーズン、パリメンズコレクションでは、遠目から見てそれとわかるような奇抜なシルエットは減少し、素材やディテールで品質の高さをアピールするブランドが多く見受けられた。その顕著な例が、ルカ・オッセントライバーとアルベール・エルバスによる、ランバン(LANVIN)だ。国立高等美術学校で発表された最新コレクションでは、ファッションに興味を持っていなかった人にも手にとってもらい、着てもらいたいという願いを込めて、構築的で大袈裟なシルエットは避け、ファブリックに刺繍を施したり、ストーンウォッシュ加工をするなど、今まで以上に素材やディテールのテクニックにこだわっている。テーマやストーリーを決めてコレクションを構成するのではなく、ミクロの部分からクリエーションをスタートさせるという創作方法はしばらく続きそうだ。ウィメンズ、メンズとも時代の空気感を巧みにとらえ、パリコレクションではトレンドセッターであるエディ・スリマンによるサンローラン(Saint Laurent)も、シルエットは全て控えめにし、その代わりにプリントや刺繍で華やかに彩った。元市場だったカロ・デュ・タンプルを会場に、レディースも含めて70体以上のルックを発表。エディ・スリマンがサンローランで復活を遂げた当初は、シンプルなデザインに物足りなさを感じなくも無かったが、今となってはそれが時代の空気となり、トレンドともなっている。エディ・スリマンは先見の明がある希有な存在だ。最高の素材と仕立てを際だたせるためにデザインを最小限に抑えているのが、ヴェロニク・ニシャニアンによるエルメス(HERMES)だ。コルドゥリエ修道院跡、現パリ医大の建物の中庭と回廊を会場にコレクションを発表。プリントシャツのためだけに版を作り、シェーブルレザーにレーザーカットのシルクをボンディングするなど、時間と労力を厭わない物作りの姿勢は感服の極みだが、ウォータースネークのブルゾンひとつをとっても、パッチワークの縫合部分の凹凸が見えず、まるでプリントのよう。驚異的な技術を駆使している。このブランドは、常にトレンドとは一定の距離を置く姿勢を保ち、現在のトレンドの中で同列に語ることはできないが、結果的に時代の流れに合致しているといえるかもしれない。ジルダ・ロアエックと黒木理也のメゾン キツネ(MAISON KITSUNE)や、チュイルリー公園内の特設テントでショーを発表したアミ アレクサンドル マテュッシ(AMI ALEXANDRE MATTIUSSI)も、デザインの強烈さが表出しないタイプのブランドだ。それゆえに、ファッション業界関係者ではない一般層を取り込みやすく、着実に業績を伸ばしている。そうして、両者は5月、6月に、それぞれ3号店、4号店をパリ区と11区に相次いでオープンさせた。ハイファッションが減速するという厳しい状況の中、ファストファッションは依然として隆盛を続け、現在のメンズファッションはそういった時代の流れに迎合しながら次なる発展の道筋を模索し始めている。各ブランドは、デザインしないわけではないが、デザインという概念を変化させる必要に迫られているようだ。
2015年08月17日IDC Japanは8月13日、ソフトウェアとアプライアンス製品を含めた2014年の国内セキュアコンテンツ/脅威管理製品市場規模実績および2019年までの予測を発表した。IDCでは、ソフトウェアとアプライアンス製品を含めた国内セキュアコンテンツ/脅威管理製品市場をエンドポイントセキュリティ、メッセージングセキュリティ、Webセキュリティおよびネットワークセキュリティの4つの機能別市場に分類し、市場規模算出/市場予測を行っている。2014年の国内セキュアコンテンツ/脅威管理製品市場は、前年比成長率3.1%と堅調な伸び。巧妙化する標的型サイバー攻撃や人為的な情報搾取によって重大なセキュリティ事件が相次いで発生するなど、セキュリティ対策需要が高まったことが要因と見ている。2015年は、サイバーセキュリティ基本法の施行やマイナンバー制度の開始、個人情報保護法の改正などの法規制により、企業への保護対策の強化が求められるため、市場のさらなる拡大が見込まれている。同市場の2014年~2019年における年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は4.2%で、市場規模は2014年の1,681億円から2019年には2,067億円に拡大すると予測している。国内セキュアコンテンツ/脅威管理製品市場の中のエンドポイントセキュリティ市場では、2014年はコンシューマー市場が565億円で前年比成長率3.7%、企業向け市場が410億円で前年比成長率5.9%と、市場全体では前年比4.6%増の975億円であった。2014年前半はWindows XPのサポート終了によってPCの買い替え需要の高まり、クライアントPC向けエンドポイントセキュリティ製品の需要が拡大。企業向け製品では、サーバーの仮想化環境に対応したエンドポイントセキュリティ製品への需要が拡大している。国内エンドポイントセキュリティソフトウェア市場の2014年~2019年のCAGRは、コンシューマー向け製品が4.3%、企業向け製品が4.6%で市場全体では4.4%、2019年の市場規模はコンシューマー向け製品で696億円、企業向け製品で513億円となり、市場全体では1,209億円と予測している。同市場の中のネットワークセキュリティ市場は、標的型サイバー攻撃対策としてニーズが高いIDS/IPS(Intrusion Detection System/Intrusion Prevention System)と、アプリケーション層まで制御する次世代ファイアウォールを含むUTM(Unified Threat Management)が市場をけん引し、2014年の市場規模は前年比5.3%増の363億円と堅調であった。2015年以降も、標的型サイバー攻撃対策として多層防御機能を備えたUTMやIDS/IPSへの需要は継続して高く、そして仮想環境の広がりでソフトウェア製品の需要は拡大すると見ている。同市場の2014年~2019年のCAGRは4.6%で、2019年の市場規模は454億円と予測した。2014年は、サンドボックスエミュレーションやコードエミュレーションなどの非シグネチャベースのウイルス検出技術を搭載した脅威対策製品へのニーズが高まり、前年比成長率が89.4%で、市場規模は52億円であった。今後は、既存の外部脅威対策製品との連携で、未知/既知のマルウェアに対する検出から駆除までシステマティックに対策が実施できることから、ニーズがさらに高まると見ている。同市場の2014年~2019年のCAGRは27.8%で、2019年の市場規模は177億円と予測した。
2015年08月14日IDC Japanは8月12日、国内ビッグデータソフトウェア市場の2014年の実績と2019年までの予測を発表した。これによると2014年の国内ビッグデータソフトウェア市場規模は、前年比39.3%増の110億9,100万円。さらに、国内ビッグデータソフトウェア市場は極めて高い成長を継続し続け、2019年の同市場規模は470億6,100万円、2014年~2019年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は33.5%になると同社は予測している。ビッグデータソフトウェア市場を、「Data Organization & Management」「Analytics & Discovery」「Decision Support & Automation Applications」の3つの市場セグメントに分類し行ったこの市場規模調査によると、2014年の国内ビッグデータテクノロジー市場規模は、「Data Organization & Management」では前年比成長率40.5%の57億5,000万円、「Analytics & Discovery」では同30.0%の20億1,800万円だった。ビッグデータテクノロジーを採用する企業はネット系企業などから一般企業に拡大しており、商用ソフトウェアやクラウドサービスの採用が増加しているが、このような市場の質的転換が今後も継続する一方、IoT(Internet of Things)の普及やデジタルエコノミーの拡大によるデータソースの増大、企業の競争力強化のためのデータ活用の拡大などから、市場は中期的に高い成長を遂げると同社は予測している。
2015年08月13日2016春夏シーズンのパリメンズコレクションでは、依然としてショーを開催するブランドが趨勢を占めていたが、客席を設けないプレゼンテーション形式でコレクションを発表するブランドが徐々にではあるが増えてきている。ブランド側にとっては、客席を設営する必要が無く、それに伴って大きな会場を借りる必要も無く、それらに掛かる警備費など、様々な経費を抑えることが出来、支出を削減できることが大きな利点だ。今季を見渡してみると、日本の2ブランドがプレゼンテーション形式で見せて強い印象を残した。パリではコレクション発表が2回目となる、相澤陽介が手がける、ホワイトマウンテニアリング(White Mountaineering)は、パリ中心にあるイベントスペース「アトリウム」を使用。ここは多くの若手デザイナーがショーやプレゼンテーションを行い、巣立っていった場所だ。パリでは新人扱いとなり、未来を嘱望される「ホワイトマウンテニアリング」には相応しい場所といえる。所々に植物を配したブロックを積み重ねたランウェイをモデル達が闊歩。色調を抑えたグレーイッシュでグラフィカルなアディダスとのコラボレーションアイテム10体と、ステンドグラスのようなプリントを使用したオリジナルラインのアイテムの対比が興味深かった。森川マサノリのクリスチャン・ダダ(CHRISTIAN DADA)は、マレ地区のガレージを舞台に映画のセットのようなプレゼンテーションを行った。それもそのはず。暴走族を描いてスキャンダルとなった1953年の映画『乱暴者』から着想を得ているのだった。バイクにまたがっているモデル達が、1人ずつ前方に出てポーズを決め、元の場所に戻る、というシンプルな演出。ラメのアーガイルチェックやタイガー、イーグルなどのモチーフをあしらいながら、何となくワルそうな雰囲気を見事に表現。天晴れと思わされた。フランスのイーチ × アザー(EACH × OTHER)とスウェーデンのアクネ ストゥディオズ(Acne Studios)は、それぞれマレ地区のギャラリーを使用してアーティなプレゼンテーションを開催。イラン・ドゥルイとジェニー・マナーハイムによるイーチ × アザーは、サン・クロード通り沿いのギャラリーを借り切り、ブレア・シバース、ロバート・モンゴメリー、ジャン・シャルル・ドゥ・カステルバジャックという3人のアーティスト、デザイナーを招いて、3名の個別の作品を展示しながらコラボレーションアイテムを交えたコレクションを発表。イーチ × アザーが掲げるファッションとアートの融合を見事に表現して見せていた。ジョニー・ジョンソンによるアクネ ストゥディオズはギャラリー街であるトンプル通りのギャラリーを使用。アーティスティックなオブジェの周りを、ハイヒールを履いたフェミニンなルックのモデル達が歩き、その対比が非常にシュールレアリスティックだった。プレゼンテーション形式のコレクション発表では、服を着たモデル達が並び、その周りをジャーナリストやバイヤーが自由に行き交うことができる。あるいは、ほんの数10cm程の距離でモデルが目の前を通り過ぎるため、ディテールまで凝視することが可能。つまりは、後日ショールームを訪れる手間が省け、時間を稼ぐことができるのだ。短い期間で多くのことをこなさなければならないジャーナリストにとってはとても有り難いことである。パリコレクション全てがプレゼンテーション形式の発表になってしまったら無味乾燥なものとなり、ジャーナリストもバイヤーも来なくなってしまうのだろう。しかし、会場選びや演出などで多くのことを表現可能にすることが実証されているのだから、現在のファッションを取り巻く経済状況に鑑みても、もう少し割合が多くなって良いのかもしれない。
2015年08月12日トーガ ヴィリリース(TOGA VIRILIS)が2016春夏コレクションを発表した。今回のコレクションは、大正・昭和時代の日本で学生などを中心に一斉を風靡した「蛮カラ」 のエッセンスや、日本駐在の米兵のお土産としてうみだされた「スカジャン」の刺繍などの象徴的なジャポニズムが着想源。また、マリンとモロッカンアフリカンスタイルを組み合わせたミックススタイルを絶妙なバランスでまとめた。特徴的なのは、テープやフリンジなどのクラフト的装飾や赤や緑などのカラフルなプリント。バンカラの定番である腰の手ぬぐいを思わせるスカーフや、トーガのアイコンであるメタルアクセサリーを組み合わせたスタイリングも欠かせない。透ける素材を重ね着したようなニットや、刺繍シャツも一枚オブラートに包んだようにうっすらと肌が透ける透け感が繊細さを加える。マリンルックに代表されるアウトポケットのジャケットとバギーパンツのスーツ、変形のセーラージャケットやパネルプリント柄で構成されたアイテムが新しい提案となる。
2015年08月10日2016春夏シーズンのメンズパリコレクションでも、特にビッグブランドのショーで目に付いたのがアメリカンカジュアルスタイルだった。そして、キーアイテムとなっていたのがスタジアムジャンパーだ。スタジアムジャンパーを祖とする日本のスカジャンからインスパイアされた刺繍入りシルク製ブルゾンを多数発表した「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」、同じくスカジャン風パッチワークレザーブルゾンを提案した「ヴァレンティノ(VALENTINO)」など、フォーマルではない、気軽に着ることのできるアイテムを前面に押し出したブランドが目立つ結果となっていた。多くにマリリン・モンローの写真をあしらった「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」のコレクションでも、スタジアムジャンパーの要素が見られた。そして同時に散見されたのが、ハワイアンやカルフォルニアをイメージさせるアメリカンカジュアルの意匠。ヴァレンティノはパイナップルを、ドリス ヴァン ノッテンはエルヴィス・プレスリーから着想したハワイアンモチーフを、「サンローラン(Saint Laurent)」はカルフォリニアのサーフミュージックからインスパイアされたコレクションの中で、パームツリーモチーフで飾ったスタジアムジャンパーを発表。その他にも、先述のルイ・ヴィトンは鶴や龍などのアジアンモチーフを多用しながらも、アイビー・リーグやバスケットボールのユニフォームの要素を加え、アメリカのイメージを強烈に印象付けた。ウェアラブルなハイファッションを目指し、シンプルなアイテムを追究する結果、イメージを作りやすいアメリカンカジュアルに行き着いた、ということなのだろうか。先進的なデザインというものが出尽くした感のある現在、人々は定番商品や永遠のクラシックを志向し、脱トレンドの流れの中で登場したのがアメリカンカジュアルだった、と言えるのかもしれない。
2015年07月28日第39回「モード・イン・フランス展」2016年春夏コレクションが22日開幕し、24日まで東京・恵比寿のウェスティンホテル東京で開かれている。初参加となる、フランスの地場産業から各分野で高い専門性を持つ生産企業を集めたメゾン・デュ・サヴォワール・フェール・エ・ドゥ・ラ・クレアシオンの6社8ブランドなど、47社56ブランドが参加。初日は来場者数、来場社数とも前年を上回った。メゾン・デュ・サヴォワール・フェール・エ・ドゥ・ラ・クレアシオンの6社8ブランドはラグジュアリーブランドなどとのOEMで培った高い技術力などをアピール。エル・ジー・クチュールはレディースプレタポルテを代表する高級ブランドなどを30年製造している、メンズとレディースの布帛専門の縫製工場。インクジェットプリントやパイピングなどの技術を使ったサンプルなどを紹介している。ソコヴェット・システムはパリ・コレクションでも人気のプレタポルテや高級ブランドの製造を行う縫製工場。ラグジュアリーブランドのレザーも手がけていて、展示会ではレザーやポロシャツのほか、日本のスタイリストとコラボレーションした自社ブランドなども紹介。エル・ジー・クチュールとソコヴェット・システムの2社は「インターナショナルファッションフェアに参加したこともあるが、フランス生産や自社ブランドをアピールするために出展した」と強調。ソコヴェット・システムは「日本企業のOEMや日本企業と自社ブランドのコラボレーションなども行いたい」と話す。ブルー・オセアンはラグジュアリーブランドのデニムや高級スポーツウエアを得意とする縫製工場。伝統的な加工から要望に応じてカスタマイズした加工までさまざまな特殊加工に対応。「トップブランドの製造を担当する技術力と特別な機械などの生産背景もアピールしたい」という。日本市場向けの売り上げの60%を占めるエム・セー・デー・コンフェクションはプレタポルテとともにフェンシングや乗馬用パンツ、バイク用のウエアなどのスポーツウエアを手がける技術を紹介。ファッションやインテリアの有名ブランドのOEM製造を20年行っているラトリエ・ダリアンは縫製工場としての技術力とともに、レディースの自社ブランドや生地メーカーと資本提携し、新たにスタートするメンズのオリジナルブランドなどを展示している。マコザはランジェリーや水着のほか、カットソーも展開している。また、メゾン・デュ・サヴォワール・フェール・エ・ドゥ・ラ・クレアシオンは生産企業を検索することができるホームページ「プラットフォーム・デ・ファソニエ」も紹介。キーワードやカテゴリーによって有名ブランドの生産を手がける700社から800社の企業概要、詳細などを検索し、連絡を取ることもできる。そのほか、デザインチームを変え、ロゴの色を白地に赤から白地に黒にしたほか、ターゲットも若くしたシャコックも初出展。柄物と無地のコーディネートやショート丈のトップスなど、若いターゲットに向けた商品をアピールしている。4回目のギベール・パリはニューヨークのジネットとコラボレーションし、トレードマークを型押ししたものやカッティングで表現したバッグなど、これまでのトラディショナルなデザインに加えてファッション性を高めた商品を提案。「午前中にセレクトショップからオーダーが入るなど、反応はいい」としている。
2015年07月23日エルメスが2016春夏メンズコレクションを発表した。コレクションのテーマは、都会の街歩き。カラーパレットはブロンズ、ネイビー、ブラックなど都会的なダークトーンのカラーに、セラドン、ディープライラックなどのアクセントカラーを加え、明るい色彩のハーモニーが軽やかで洗練された印象に仕上がっている。ダブルや2ボタンのスーツにはカシミアのマフラーを一巻きして動きをつけたり、しなやかなジャケットにはジョギングパンツを合わせたりと、都会的でありながらスポーティーな雰囲気。 プルオーバーにはスウェット風のディテールが施され、ストレートなパンツには異素材や異なるカラーのラインがひねりを加える。 スリムなテーパードパンツはすっきりとした印象で、グラフィカルなプリントを施したジャケットとも好相性。しなやかで構築的なシルエットに用いた素材は、滑らかなダブルカシミ ア、カシミアフランネル、レザーなど。“そぞろ歩き”のパートナーにもってこいの、軽くて暖かいコートも揃う。
2015年07月22日パリ7区にあるケ・ブランリ美術館を会場に2016春夏コレクションのショーを発表したイッセイ ミヤケ メン(ISSEY MIYAKE MEN)。デザイナーの高橋悠介は、写真家の水谷吉法の作品を取り込みながら、イッセイ ミヤケ メンらしいアーティスティックな世界観を描き出した。東京に生息する野生のインコを撮影した水谷吉法による「TOKYO PARROTS」をモチーフにしたシリーズでは、色鮮やかなプリントコットンシャツや、写真を緻密に表現したジャカードのジャケットが登場。写真をプリントした不織布でスリット糸を作り、その糸を織り込んだ軽量のツイードやニットも、このブランドらしい革新性を感じさせるアイテムだ。メキシコの建築家、ルイス・バラガンやメキシコの街並みからインスパイアされたヴィヴィッドなカラーブロックのシリーズでは、ヘンプやコットンリネンのアイテムを組み合わせ、春夏らしい色鮮やかさも加わって強い印象を残した。東京の街を断片的に撮影した水谷吉法の「COLORS」を引用したシリーズでは、コットン素材にインクジェットでプリントし、グラフィカルなストリートスタイルを提案。アート写真とファッションのミクスチャーを巧みに表現して見せていた。
2015年07月16日コム デ ギャルソン・シャツ(COMME des GARCONS SHIRT)の2016春夏コレクションショーが、パリのヴァンドーム広場にあるコム デ ギャルソンの自社ショールームで行われた。“BOY”の文字を織り込んだニットプルオーバーで幕開け。ストライプのシリーズでは、パッチワークでストライプを表現した袖のシャツや、ボーダーのロングスリーブシャツなどがバミューダパンツとコーディネートされて登場。襟やパイピングにストライプを用いたジャケットも見られた。山の風景をモチーフにしたニットやプリントシャツには、所々穴が開き、その穴のアイデアはカットアップのホワイトシャツのシリーズに連なり、ややパンキッシュな印象を与えた。数種類のファブリックをパッチワークしたシャツのシリーズは、グラフィカルでクリーンな仕上がり。今シーズンのトレンドであるハワイアンモチーフのシャツも登場。そこにも無数の穴が開けられていた。”free”や“live”の文字が踊るロングスリーブシャツ、ベルトでデコレーションしたロック的なシャツが続き、最後は再びストライプのジャケットやダッフルで爽やかに幕を閉じた。
2015年07月15日