映画『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』 (原題/Teenage Mutant Ninja Turtles: Mutant Mayhem)が2023年に日本公開されることが5日、発表された。あわせてロゴも初お披露目された。アメリカでキャラクターが誕生してから38年。コミック・ゲーム・テレビアニメそして映画シリーズと様々なコンテンツを生み出してきた大人気シリーズ『ミュータント・タートルズ』。これまでに全世界170の国と地域かつ50言語で展開され、日本国内でも90年代に映画、アニメシリーズやゲームが公開・発売されて以降根強いファンベースを誇る。“世界中で最も愛されるカメ”たち4人が新たな劇場アニメ映画をひっさげて、2023年全世界のスクリーンに登場する。今回カメたちとタッグ組むべく、ハリウッドが誇る新進気鋭のクリエイターたちが“タートル・ファミリー”に参画。本作のプロデューサーを務めるのはハリウッドの大人気コメディ俳優でもあるセス・ローゲン(出演『カンフーパンダ』『ネイバーズ』『ライオンキング』他)。共同プロデューサーであるエヴァン・ゴールドバーグとはスマッシュヒットした3DCGアニメーション作品『ソーセージ・パーティー』(2016)などを世に送り出している。監督を務めるのは、第49回アニー賞で作品賞など最多8冠に輝き、アカデミー賞の長編アニメ映画賞にもノミネートされた『ミッチェル家とマシンの反乱』で共同監督としてデビューを飾ったジェフ・ロウだ。アメリカの公開日がちょうど1年後となるこの日(米国時間8月4日)、セス・ローゲンのTwitterアカウントにてオリジナルタイトル&ロゴが初お披露目されたが、そのロゴには、ニューヨーク市某所に実際に描かれたウォールアート。「ミュータント・タートルズ」シリーズの舞台であるニューヨーク市で仕掛けた粋な演出となっている。また、昨年6月にアメリカの公開日(23年8月11日 ※その後23年8月4日へ変更)がローゲンのTwitterアカウント発信でアナウンスされた際、主要登場人物の1人である「レオナル ド」の授業ノー ト風画像も一緒に投稿された。元々のアメリカの公開日である23年8月11日の日付、「科学1(Science1)」の教科名、そして元素記号が並ぶ。同じく主要人物である「エイプリル」や「ミケランジェロ」の名前、レオナルドが持つ刀、そして本シリーズの重要なコンセプトの一つであるミュータント(mutant)については「遺伝子の順列を変えるもの、そして生命体内の多様性/ダイバーシティの主要因」という定義が書かれている。彼ら自身がミュータント=変異したカメなのだが、科学について学んでいる様子を描いているのだろうか。ファンの妄想をくすぐる様々な情報が入っており続報が待望されていたなかで、タートルズらしい小粋なロゴがお披露目され、徐々にヴェールを脱ぎ始めた本作への期待がいっそう高まる。ローゲンは以前インタビューにて、「子供のころからの生粋のタートルズファンとして、(英語オリジナルタイトルにも入っている)“ティーンエイジ(=10代)”という部分がなぜかずっと頭から離れなかったんだ。ティーンエイジ映画が大好きな人間として、またティーンエイジ映画をたくさん作ってきた人間として、タートルズのティーンエイジの要素を突き詰めて映画をつくるというアイデアにものすごく惹かれてしまったんだ」と語っていた。(C)2022 Paramount Pictures
2022年08月05日ヴェイン(VEIN)の2023年春夏コレクション「アンフォルメル(INFORMEL)」が、2022年7月12日(火)、東京の代々木第二体育館エントランスにて発表された。アタッチメント(ATTACHMENT)の2023年春夏との合同ショーとなる。混沌から現出する形アグネス・マーティンの静謐なグリッド作品に誘われたのが今季のアタッチメントならば、同時に発表されたヴェインは、激しい表現性を示しているといえる。着想源となったのはジャン・フォートリエ──アンフォルメル、すなわち戦後期にかけてヨーロッパで興った抽象絵画潮流の先駆的存在とされるフランス人の美術家である。フォートリエの代表的な作品として知られるのが、「人質」である。これは、第二次世界大戦期に開始された絵画連作であり、ナチス占領下のパリで画家自身がドイツ軍に追われる極限状況下で手がけられた。厚塗りの絵具による不定形の絵画は、しかし、対象を純化するベクトルであるというよりもむしろ、いわば壁に投げつけたスポンジの染みからイメージが立ち現れるように、混沌としたなかからある種の形象が現出するものである。不定形から立ち現れる形象──それはすぐれて、ヴェインを特徴付けるものだといえる。MA-1やライダースジャケットはフロントのファスナーを2本にアレンジし、開け閉めによってフォルムに遊びを効かせられる構造に。ノーカラージャケットやカーディガンにはスリットを入れ、インナーパーツとの交錯が際立たせて。そのレイヤー構造こそ多層的で複雑だが、そこから立ち上がるのは、明晰に身体を包む衣服の形である。ディテールにもまた、形が立ち上がる手前が留めおかれているように思われる。生地を切断・再構築したデニムシャツやパンツの荒々しいほつれ、オープンカラーシャツやトップスに用いたフリンジのゆらめき、ところどころに甘い編み方を織り交ぜたニット。あるいは、まだらに染まる模様のように、不定形はグラフィックにも反映されている。コレクションを構成するカラーは、ブラックやグレーから、ブラックやグリーンを基調とした掠れるような模様、オレンジやグレーにまだらに染まる曖昧さ、そしてクリーンなホワイトへ──それらは混沌に形象を見出すかのごとく選ばれているといえる。
2022年07月15日© Courtesy of Burberry | Jared Buckhiesterバーバリーは、チーフ・クリエイティブ・オフィサーであるリカルド・ティッシによってデザインされた2023年春夏プレコレクションを発表しました。「フレンズ&ファミリーシリーズは、一体感、クリエイティビティ、コラボレーションを祝福するものであり、私にとってとても重要なものです。私にとって特別な人、そして限りないインスピレーションを与えてくれる人が、バーバリーの世界に独自のスタイルと視点をもたらしてくれる機会です。このシリーズ第2弾となる2023年春夏プレコレクションのフレンズ&ファミリー コラボレーターに Jared Buckhiester(ジャレッド・バッキエスター)を迎えることができ、とても嬉しく思います。ジャレッドと私は、長年親しい友人であり、彼の仕事に対する献身と情熱、そして自分のアイデンティティに忠実に生きようとする姿勢をいつも尊敬しています。このユニークでスペシャルなコレクションのリリースにより、私たちのクリエイティブな世界がひとつになった結果を共有できることをとても楽しみにしています。」リカルド・ティッシ、バーバリー チーフ・クリエイティブ・オフィサーこのコレクションは、ブランドのハウスコードである「双対性」を称えています。威厳と洗練された実用性を併せ持ち、クラシックな英国のフェミニニティと機能性にモダンなツイストを加えられています。この特徴は、ワークウエアにインスパイアされたカラフルなジャケット、チェーンモチーフをあしらった流れるようなシルクシャツ、イングリッシュフィットのスーツやスポーティなコーディネートスタイルなどに見られます。ダッフルコートやカーコートといったバーバリーのアイコニックなアウターウエアには、ストライプ、プリーツ、「馬上の騎士」モチーフなどがあしらわれ、レザータイやバイカーパンツ、パッデッドジャケットなど触感の違うアイテムと組み合わされています。2023年春夏プレコレクションは、リカルド・ティッシがバックグラウンドをもつ刺激的なクリエーターとパートナーを組むフレンズ&ファミリー クリエイティブシリーズの第2弾です。今回のコレクションでリカルドは、2022 年秋冬コレクション ランウェイショーにも登場したジャレッド・バッキエスターをパートナーに迎えました。ジャレッドはコレクションのスタイリングとルックブックの撮影を担当し、彼自身のコレクションテーマの解釈を表現するとともに、彼のクリエイティブなアイデンティティを確固たるものにしています。「私の経験をひとことで表すなら、単純に楽しいということです。このような強力なチームが、私が貢献すべく求められたアイデアに興味を持ってそれに応えてくれたことは、とても気持ちがよく、クリエイティビティを発揮するための余白をもたらしてくれました。スタート時から理想的なコラボレーションができ、私はコントリビューターとして快く受け入れられました。リカルドと私は、ワークウエアの美学を愛するという点で共通点があります。私のアーティストとしての作品の多くは、こうした服に宿るマスキュリンなアーキタイプをモチーフにしています。すぐにこの空間で活動することを楽しめましたし、クリエイションの上で実りのある場所となりました。リカルドを知る人は、彼が寛大で誠実であることを知っています。だからこそ彼の周りにはクリエイティビティに貢献している人たちが集まってくるのです。また、彼は鋭い観察眼を持っているので、どんなことも見逃しません。この観察眼と寛大さが組み合わさると、コラボレーターとして自分を最もよく表現するアイデアを見出すことができる人物になるのです。正直、彼と一緒に仕事をするのは夢のようでした。バーバリーは英国文化の象徴であり、パンクやレイヴカルチャーと同じように、私自身がもつ英国人であることの概念にも織り込まれています。それにリカルド、そして彼との友人としての関係が加わることで、バーバリーはよりパーソナルでタクタイルなものになりました。英国的なコアを維持しつつも、レイヴはすぐそばにあるのです。」ジャレッド・バッキエスター、アーティスト© Courtesy of Burberry | Jared Buckhiester© Courtesy of Burberry | Jared BuckhiesterWOMEN実用的なユニフォームを再構築しました。ウールを使用したバーチブラウン チェックのフーデッドダッフルコートは、ブラックのレザーシャツ、タイ、バイカーパンツと合わせてレベリアスなスタイリングに。オレンジのストライプでアクセントを効かせたブライトレッドのウール&レザー トリミング ジャケットと、ダスティオレンジのコットンキャンバス コートには、パネルデザインをほどこしたブルージーンズとストラップレスのプレイスーツを合わせています。テクニカル素材を使用し、バックにフェミニンなプリーツをほどこしたアイコニックなカーコートは、コットンギャバジンに「馬上の騎士」デザインをジャカード織りで表現。ブラックレザーのパッデッドジャケットとライトエアフォースグリーンのナイロンのボンバージャケットの下に着用しています。トレンチはレザーで再構築され、ホルターネックのボディスーツとスカートに合わせています。ダイヤモンドキルトのワックスドコットンジャケットとスカートはフィットしたシルエットで、シアリングのオーバーサイズコートの下に着用しています。クラシックなブリティッシュフェミニニティにモダンなアレンジを加えました。なめらかなカシミアのラップアラウンド ケープには新しいピクセル・チェックをほどこし、レザーでトリミングしました。フローラルの資料とクリスタルのアップリケをあしらったパーチメントグレーのウールカーディガンは、チェーンプリントのシルク タイネックシャツと、ダークグレーメランジのスカートのようなパネルを重ねたウールショーツとコーディネートしています。ブラックのウールカシミヤ カーディガンには、ファームヤードアニマルをインターシャ編みで表現しました。スポーツウエアは、ブライトブルーのボンバージャケットと、サイドにチェーンプリントをほどこしたヘビーウェイトのテクニカルニット素材を使用したフロアレングススカートに再解釈されています。テーラリングでは、トラディショナルな要素と破壊力のある要素がミックスした大胆なシルエットです。ブラックのウールテーラードジャケットはウエストを絞った構築的なデザインや、カラフルなストライプをアップリケしたボクシーなデザインで、乗馬からインスピレーションを受けたレザーチャップスとフロアグレージングスカートと対をなしています。ダークグレーのメランジウール テーラード オーバーコートにはワイドレッグパンツを。イブニングには、ネックラインとプリーツフリルが特徴的なバーチブラウンチェックのシルクドレス。ネックラインをチェーンで縁取った大胆なフリンジシフォンドレスも。© Courtesy of Burberry | Jared BuckhiesterMENワークウエアの機能性に、プレイフルな要素をプラスして再文脈化しました。ダークバーチブラウンのコットンキャンバスのカーコートは、シアリングのオーバーサイズコートの下に着用しています。ユーティリティスタイルのブラックのコットンギャバジン コートには、誇張されたポケットとアップリケのストライプをあしらいました。オレンジのコットンキャンバスのフィールドジャケットは、コーデュロイの襟とコントラストを効かせたトップステッチが特徴です。同系色のパネルを配したワックスドコットンジャケットは、スカートと組み合わせたスタイルで、ハニーのビスポーク ギャバジン カーコートとウールカシミアブレンドのリブニットセーターの上に着用しています。ロゴキルトのパファージャケットの下に合わせているのはレザーのエプロン。ハウスコードはさらにパワーアップし、ダークバーチブラウンのバーバリーチェックを探求したウールのダウンジャケットとバッジのアップリケが付いたウール&レザー ボンバージャケットは、レザーのバイカージャケットとパンツと組み合わせています。「馬上の騎士」モチーフは、カシミアウールのツインセットにインターシャ編みで表現され、テーラードジャケットには3D プリントをほどこしました。ループバックのコットンフーディーには新しいチェーンのモチーフをプリントし、コットンウールのトラックジャケットとジョギングパンツには総柄プリントにクリスタルをあしらいました。タイムレスなテーラリングはシグネチャーやシーズングラフィックでリフレッシュされました。サテンラペルのブラックのグレインドプードルウール タキシードは、クリスタルで飾ったオークリーフ モチーフのビブフロント コットンシャツに合わせました。ホワイトのイングリッシュフィット スーツにはテクニカル シルクキャディを使用し、シルクツイル シャツにはシーズナルなチェーンモチーフを水彩画風にプリントしました。© Courtesy of Burberry | Jared BuckhiesterBAGSブラックのミニチェーン TB バッグは、輝くクリスタルとトーマス・バーバリー モノグラムをあしらったクラスプで装飾され、連動するイニシャルがバーバリーの創業者へのオマージュを表しています。キャサリンバッグ、シグネチャーシェイプ、そして新しいストラップ付きアイウエア ポーチなどは、ブライトオレンジとタンレザー、ロゴエンボスをほどこしたブラッシュドブラウンレザー、ブラックのシャイニーレザー、スムースレザー、クロコダイルエフェクトをほどこしたエンボスレザーで作られています。ローラバッグは、「馬上の騎士」モチーフをあしらったグリーンベルベット、ポリッシュ仕上げのスタッズが付いたブラックレザー、バーバリーチェックから着想を得て、より大きなピッチのキルティング加工で表現したミニシェイプのブラッシュドブラウンレザーとホワイトスムースレザーなど、新鮮な表情を見せています。円筒形のスピーカーを連想させるバレルシェイプの「サウンドバッグ」が新登場。ハウスチェックにインスパイアされたブライトレッドのエンボスレザーを使用しています。クラシックなレザークロスボディバッグには、クリスタルをあしらったチェーンパターンと、トーマス・バーバリー モノグラムをポリッシュドレザーで質感豊かに仕上げました。© Courtesy of Burberry | Jared BuckhiesterSHOES AND ACCESSORIESウィメンズのレザーアンクルブーツは再解釈され、ダークバーチブラウンのバーバリーチェックにウールとブラックベルベットでアクセントを加えました。ビターチョコレートのレースアップ レザーブーツは、スティレットヒールとレースガードのディテールが特徴です。ポインテッドトゥ パンプスにはコントラストのトップステッチ入りデニムとクリスタルをあしらったスリングバックは、レザートリミングのチェーンストラップ付きで、ローラバッグともリンクしています。足首にチャンキーなチェーンのストラップをつけたスティレットヒール サンダルも。ワークウエアとハイキングにインスパイアされたメンズブーツはレースガードのディテールが特徴です。ブライトレッドとブラックのバックルストラップ付きのレザー バイカーブーツは、ミッドカーフとニーハイ丈がそろいます。新たに登場したスリップオン ブーツは、ラバーソールにポリッシュ仕上げのスタッズ付き。ブローグのディテールを採用したダービーシューズは、チャンキーなトレッドソールにアーカイブベージュのバーバリーチェックとグログランがアクセントを添えています。アーサー スニーカーは質感のあるテクニカルな素材を用いたジッパー開閉式のアッパーに包まれ、この特徴的なトレッドソールはラティスレザーサンダルにも取り入れられています。レクタンギュラーフレーム サングラスは、テンプルにカットアウトディテールをあしらい、オレンジのレンズを搭載したブラックやトータスシェルのフレーム。ヴィンテージの雰囲気漂うスクエア オプティカルはメタル製でアセテートのトリミングがほどこされています。リボン型のイヤリングはベルベットとグログランを使った2 タイプ。パールが揺れるチェーンペンダントイヤリングです。TB モノグラム イヤリングと鹿を象ったリングには、手作業で丁寧にクリスタルをはめ込みました。誇張したデザインのシグネットリングには「馬上の騎士」デザインを組み込んでいます。乗馬にインスパイアされたピルボックス型のキャップは、ウールとスムースレザーでエレベートされました。レザーベルトは、オークリーフの紋章をバックルにあしらったデザインです。ブライトオレンジにスケッチプリントをほどこしたレザーグローブは、鷹狩りのグローブからインスパイアされたスタイルです。© Courtesy of Burberry | Jared BuckhiesterKEY COLOURSソフトフォーン、ダークバーチブラウン、ダークグレーメランジ、ブラックを基調に、ブライトオレンジ、ブライトレッド、トゥルーコバルトブルーがアクセントを添えます。またライトエアフォースグリーンやアーストーンのビターチョコレートとタンがやわらかなアクセントになっています。KEY PATTERNS AND PRINTS「馬上の騎士」モチーフは、プリント、ジャカード織り、インターシャ編みによってデザインされています。ハウスチェックは、ダークブラウンと新しいピクセルチェックで表現しました。新たに登場したチェーンプリントはアクセントとして、水彩画のような総柄デザインとしても使用されています。アップリケやカラフルなクリスタルで飾られた繊細なフラワーモチーフや、インターシャ編みでプレイフルに仕上げられたファームヤードアニマルも目を惹きます。ニードルパンチやアップリケを施したストライプ、幾何学的なカラーブロックのバンドもラインアップ。バーバリー公式サイトBurberry.comLINE @burberry_jpInstagram @BurberryTwitter @Burberry_JapanFacebook @BurberryJP
2022年07月14日メゾン ミハラヤスヒロ(Maison MIHARA YASUHIRO)の2023年春夏コレクションが発表された。表層、あるいは幻影の舞台としての虚構とは通常、現実と齟齬をきたすがゆえに「虚構」である。純然たるトートロジー。だが、その虚構の精緻さを極めることで、現実の幻影へと誘う場合もありうる。トロンプ・ルイユをその例に挙げることができよう。たとえばフランドルにおける静物画は、本物と見紛うばかりに緻密な描写がなされた。あるいは17世紀イタリアの宮殿や教会の建築では、天井に突き抜けるような天空を繰り広げ、そこにキリストの姿などが描かれた。その幻影の舞台となるのが、ほかならぬ表層である。今季のメゾン ミハラヤスヒロは、この表層を戯れる。絵画という平面が静物という立体を見せ、建築という閉じた空間が天空という開いた場へと広がるように。たとえばシンプルなプルオーバーやワンピースには、オープンカラーシャツやドレス、スカーフ、アクセサリーなどの絵柄をプリント。スカートにはプリーツを織りなすまた別のスカートを描きだすなど、衣服の内実と見かけの齟齬を表現している。ブランドを特徴付ける解体・再構築的なデザインも、このトロンプ・ルイユに引き付けられる。MA-1は、スリーブの外側に大きくスリットを入れることで、ほとんどベストとでもいうべき姿に。また、デニムジャケットにカーディガンを、無地シャツにチェック柄を、あるいはMA-1にMA-1を重ねるなど、レイヤリングのデザインを多用した。上にふれたように、ウェアの基調となっているのはワークやミリタリーのテイストだ。デニムアイテムに見られるように、それらは多くの場合、オーバーサイズでくたっと着慣れた質感、エイジングやダメージの加工を施し、日焼けや糸のほつれを再現するなど、ユーズド感あふれる見た目で仕上げられている。これもまた、一種のトロンプ・ルイユだといえる。
2022年07月06日6月25日パリ時間正午、ロエベの2023年春夏メンズコレクションが発表されました。今回のコレクションは、テクノロジーと自然の実験的な掛け合わせが、詩的なビジョンを立ち上げ、 デジタルスクリーンやテクノロジーの漂流物や、 生きた植物が装飾するコレクションとなります。
2022年06月30日6月20日、ミラノでジョルジオ アルマーニの2023年春夏コレクションが発表されました。2023年春夏のジョルジオ アルマーニは、軽快で、とてもデリケートでやわらかなテーラリングを披露しました。ブルーやネイビーの色彩と、シアサッカー、リネン、ウォッシュドシルクなどの素材が織りなすノーブルな雰囲気がコレクションを通して感じられ、風によって隆起した砂のイメージの会場と相まって、微妙な色合いやテクスチャーを一層際立たせました。控えめな表現を好むジョルジオ アルマーニは、ジャケット、シャツ、セーター、パンツを着こなす、より成熟した男性のための服を打ち出していました。また、パープルのパンツや、つばのないベースボールキャップなど、メンズウエアの必需品も十分なバリエーションがありました。ショー後の記者会見で、ジョルジオ・アルマーニは、「素敵に着こなしている男性を見ると”安心する”ものがある。自信のファッションを進化させ、"自由な感覚 "を呼び起こすような新しい方法でスタイリングした”クラシックなアイテム”を見せたかった」 と語っていました。
2022年06月22日2022年6月18日午後2時(イタリア現地時間)、フェンディ ミラノオフィス(所在地:Via A. Solari 35, Milan)にてシルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)による2023年春夏メンズコレクションが発表されました。上から下へ、内から外へ。シルヴィア・フェンディにとってのメンズのボキャブラリーは、まさにフェンディ(FENDI)のように絶えず探索されるコントラストと並置を基に構成されています。「華美な装飾とシンプルさのバランスがすべてです。それは、何もせずただゆったりと過ごす贅沢さを再発見するような、時代に捉われない自由な感覚です」と彼女は言います。フェンディのメンズユニバースの中心にあるこのソウルフルな好奇心が、ノスタルジアと革新との間で揺れ動きながらスタイルの領域を拡大します。ノーマルの他の側面を探りながら、馴染みのあるシェイプや素材といった意味におけるクラシックなメンズのワードローブは、分析し、分解し、そして新しさとクラフツマンシップを通じて高めるためのインスピレーションの源となります。近くであろうとも、遠くであろうとも、休暇先へと向かう夏の装いというアプローチのフェンディ 2023年春夏コレクションには、大地や海、空にインスパイアされた自然な色合いを通して夏のドレッシングを探求しています。メロンやインディゴ、オークル パティ、コーンフラワーブルー、シルバーグレーまで遊び心あふれるさまざまなカラーが詰め込まれています。旅を熱望する自由奔放な意識が、ソフトフリンジやタッセルからテリー織のタオル地、ビーズを用いたデイジーチェーンまで、目の錯覚を起こさせるような装飾とテクニックに深く浸透しています。カウハイドの牧歌的なモチーフがあしらわれたサーモグラフィのようなコートに、地球の渦巻く気象パターンがズームイン、ズームアウトし、リネンまたは同系色のコットンニットには、サイケデリックな「フェンディ イカット(FEND-ikat)」のモチーフがあしらわれています。コレクション全体を通じて、デニムのリアリティとファンタジーがより合わされています。プラッシュのローブやコットンツイルのシャツジャケットはトロンプ・ルイユプリントのようなデザインがあしらわれ、ロングラインの5ポケットデニムをカットし、色あせた「フェンディ バゲット(Fendi Baguette)」バッグとトートを創り出しし、ヘムラインにフェザーのようなデザインがあしらわれた非常に軽くソフトなシャンブレーショーツが登場します。軽やかにカットされたショルダーとサイドベントが、ひらひらとたなびくボリュームを生み出し伝統的なスーツとシャツのシェイプを解放しています。ハリ感のあるポプリンやテクニカルコットンリップストップが用いられ、「セレリア(Selleria)」レザーのパッチポケットに彩られたボクシーなカラーシャツやアノラックレインコートシェイプにはトップステッチが施されています。デニムパネルまたはカーフスキンがあしらわれた非常に軽いウールのワイドパンツには今シーズンのくつろいだ雰囲気が漂います。フェンディ 2023年春夏メンズアクセサリーコレクションでは、今シーズンの素材に関する高まる意識が反映され、また、テリー織のシューレースとビーズがあしらわれたカウハイドスケートスニーカーから、大きな「オーロック(O’Lock)」バックルが あしらわれた、ラグソールが特徴的なローファー、フリンジデニムまたはスエードのモカシンまで、クラフトの触覚表現に重きが置かれています。新しいスリップオンスライドは全面にあしらわれた 「インフレータブル」モチーフの大きなサイズで、バケットハットはサンバイザーとなり、クロシェクローシュにはつばが付き、ブレスレットやコードペンダント、ゴールドチェーン、シグネットリングには、モノグラムがあしらわれたメタルによって永遠のものとなるフェンディ家の休暇のお土産からインスピレーションを得たフェンディ「ナゲット(nuggets)」があしらわれています。新しい「フェンディ ローマ(FENDI Roma)」バケットバッグとダッフルスタイルは、ラップアラウンドロゴを特徴とし、2つのハンドルを備えたオーバーサイズのウォッシュバッグシェイプ、再生PVCを用いた夏らしい鮮やかな「ピーカブー アイシーユーフォーティー8(Peekaboo ISeeU Forty8)」、ボトルホルダーを備えたインディゴカラーのデニムスタイル 「ピーカブー(Peekaboo)」が加わります。メンズ初となる「ピーカブー アイシーユー プチ(Peekaboo ISeeU Petit)」には、質感のあるカウハイド、またはビーズがあしらわれたデイジーチェーンストラップがあしらわれています。
2022年06月21日ミュージカル『エリザベート』が2022年〜2023年に上演されることが27日、明らかになった。同作は1992年にウィーンで初演をむかえて以来、世界中で上演されているミュージカル。日本では1996年から宝塚歌劇団、2002年からは東宝版の上演が行われている。オーストリア=ハンガリー帝国の皇后・エリザベート(花總まり/愛希れいか)の生涯を描き、ハプスブルク家の崩壊の物語に、"死"の概念である黄泉の帝王・トート(山崎育三郎 ※東京公演のみ/古川雄大/井上芳雄 ※福岡公演のみ)を絡めた。2020年4月〜7月に上演を予定していたものの、新型コロナウイルスの影響で全公演中止に。新たに2022年〜2023年に4都市での上演が決定した。日本初演の『エリザベート』でタイトルロールを世界最年少で演じ、本場ウィーンの製作陣からも高い評価を得て2019年にはオーストリア共和国有功栄誉金章受章、国内でも読売演劇大賞優秀女優賞、菊田一夫演劇賞大賞を受賞した花總まりは、本公演が四半世紀以上を共に歩んだエリザベート役の集大成となる。2019年より花總とともに同役を演じた愛希れいかは、ミュージカル『マタ・ハリ』『泥人魚』などに加え、NHK大河ドラマ『青天を衝け』、ドラマ『潜水艦カッペリーニ号の冒険』など多方面での活躍を経て、本公演も花總とWキャストでエリザベートを演じる。トート役には、人気・実力ともにミュージカル界のトップを走り続ける山崎育三郎(東京公演のみ)、古川雄大、井上芳雄(福岡公演のみ)の三俳優が集結。2020年、新型コロナウイルスの影響で幻となった“山崎トート”が、2022年遂に帝国劇場に現れる。さらに新キャストとして、オーストリア皇太子・ルドルフ役を甲斐翔真と立石俊樹がWキャストで務めることが決定した。東京公演は帝国劇場にて10月9日〜11月27日、愛知公演は御園座にて12月5日〜21日、大阪公演は梅田芸術劇場メインホールにて12月29日〜2023年1月3日、福岡公演は博多座にて2023年1月11日〜31日。○キャストエリザベート(オーストリア皇后):花總まり/愛希れいかトート(黄泉の帝王):山崎育三郎(東京公演のみ)/古川雄大/井上芳雄(福岡公演のみ)フランツ・ヨーゼフ(オーストリア皇帝):田代万里生/佐藤隆紀ルドルフ(オーストリア皇太子):甲斐翔真/立石俊樹ルドヴィカ/マダム・ヴォルフ:未来優希ゾフィー(オーストリア皇太后):剣幸/涼風真世/香寿たつきルイジ・ルキーニ(皇后暗殺者):黒羽麻璃央/上山竜治
2022年01月27日BiSHが2023年をもって解散することを発表した。BiSHは本日12月24日8時より緊急生配信ライブ『THiS is FOR BiSH』を東京・中野heavy sick ZEROで実施。YouTubeで延べ42万人が視聴したほか、日本テレビ系『スッキリ』でも一部が生中継された。なお中野heavy sick ZEROは、BiSHとして初のワンマンライブが開催された場所であり、BiSHメンバーにとっても清掃員(BiSHファンの名称)にとっても想い入れのある場所である。ライブは初ワンマンライブ当時のセットリストで構成され、終盤にメンバーのセントチヒロ・チッチより「私達BiSHは、2023年で解散します。」と解散がアナウンスされた。併せて2022年に成し遂げるファンとの約束「BiSHからのPROMiSE」として、2022年1月から毎月パッケージをリリースすること、今までライブを開催したことのない地域でのホールツアー『COLONiZED TOUR』の実施、BiSH FES.の開催、2020年7月に発売されたベストアルバム『FOR LiVE -BiSH BEST-』の収益を寄付した全国33都道府県67店舗を巡るライブハウスツアーの開催の4つが発表となった。■セントチヒロ・チッチ コメント私たちBiSHは、2023年で解散します。私たちはこの80人のキャパのライブハウスから一歩ずつ一歩ずつ歩いてきて、たくさんの方に応援いただいて、すごくすごく嬉しく思っております。いつも愛してくれて生きる場所をいただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。だからこそ、2023年まではBiSHらしく、愛を届けてパーティーをしようという気持ちで駆け抜けて行こうと思っています。個性もバラバラで、すごく自由な私たちが自分らしく生きる場所がこの場所だって思っています。最後まで駆け抜ける為、BiSHからのプロミスとして2023年いろんなことをやろうと思っています。ライブハウスを回ったり、いろんなところに感謝の気持ちと愛の気持ちを届けて行こうと思っているので、皆さんも楽しみに一緒にパーティーを続けてくれたら嬉しいなと思います。■BiSHからのPROMiSE1. 2022年1月から12カ月連続リリース2. 『COLONiZED TOUR』を開催3. BiSH FES.を開催4. ベストアルバム『FOR LiVE -BiSH BEST-』の収益を寄付した全国33都道府県67店舗のライブハウスツアーを開催「BiSH iS OVER!」特設サイト:関連リンクBiSH Official HP: Official Twitter: Official YouTube:
2021年12月24日『ジョン・ウィック』シリーズ4作目の公開が、予定されていた来年5月末から1年近く延期されることになった。新たな北米公開日は2023年3月24日。延期の理由は、『トップガン マーヴェリック』とのバッティングを避けるため。『トップガン』は、コロナのために何度か公開日を変更し、来年5月末に落ち着いていた。『ジョン・ウィック4』は、最近撮影を終えたところ。公開日が先になったことで、ポストプロダクションに時間をかけられるメリットもある。監督は今回もチャド・スタエルスキ。今回は新たにドニー・イェンが出演する。文=猿渡由紀
2021年12月23日