小麦粉、ワインから検出された除草剤成分、影響を専門家が警鐘
「小麦は政府が海外から輸入し、それを各メーカーに割り振っています。輸入小麦を使っているかぎり、どのメーカーの小麦からも検出される可能性があります」
そう言って、測定結果を示すのは、「食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク」の小野南海子さん。小野さんと「日本消費者連盟」の纐纈美千世さんたちがスーパーで販売されている、大手製粉会社の「日清フーズ」「日本製粉」「昭和産業」3社の小麦製品を調査したところ、12商品中5つから除草剤「ラウンドアップ」の主成分であるグリホサートが検出された。
WHO(世界保健機関)の専門組織、国際がん研究機関は、グリホサートの発がん性を認めている。
「私たちは、日々、パンやうどん、パスタ、お菓子などを食べています。さまざまな食材の原料に使われているそのような小麦製品から除草剤グリホサートの成分が、微量ながら検出されました。厚労省が定めている残留基準値以下なので違法ではありませんが、毎日のように口にするものなので、安全とは言い切れません」(纐纈さん)
アメリカで食の安全を訴えている「デトックス・プロジェクト」の調べでは、小麦を使用したさまざまなスナック菓子からもグリホサートが検出された。