超悪玉コレステロール招く「脂質異常症」の恐怖、致死疾患にも
「特に女性は、40代以降、女性ホルモンが減少することから悪玉コレステロールが増加しやすくなる。さらに、代謝の力が著しく低下すれば、中性脂肪が増加し、超悪玉コレステロールも増えるのです。代謝が悪くならないように意識して、超悪玉や中性脂肪を体の中に増やさないようにしましょう」
まず、代謝が悪くなる原因として、池谷先生は(1)暴飲暴食、(2)運動不足、(3)悪い睡眠をあげる。
「運動不足や、食行動に異常がある人は、特によい睡眠を得られていない場合が多いのです」
睡眠不足になると、満腹中枢の感度が落ち、摂食中枢の空腹ホルモンのグレリンが増加し、過食してしまう傾向に。さらに、運動不足にもなる悪循環に陥る。そうして睡眠の質がどんどん悪くなると、代謝が低下し、結果的に脂質異常症を引き起こす可能性が高まるのだ。
「私も30代のころ、毎日が忙しく2~3時間の睡眠しかとっていませんでした。仕事ばかりしていたら36歳でメタボになり、当時の血管年齢はなんと45歳。
さすがに反省して、40代に4~5時間の睡眠時間を確保することを生活の第一優先にしたら、メタボも解消されました。50代のいま、血管年齢はほぼ30代です」