2019年11月3日 11:00
めまいを伴う病気で知っておきたい「突発性難聴」「前庭神経炎」
40代からの女性に多く見られるめまいの症状。起床時に目が回ったり、急に立ち上がるとたちくらみがしたり……。繰り返す症状の原因を、疲れや栄養不足のせいなどと片付けてしまわずに、早めに適切な対処をするよう心がけようーー。
「朝、目が覚めて起き上がろうとしたら、目がグルグル回る」など“めまい”に悩む女性たちが増えている。’16年の国民生活基礎調査によると、女性の約3割がめまいを訴えていて、特に40代以降で急増するのだという。
「めまいの約7割は、耳の中の平衡感覚をつかさどる三半規管や耳石器が関係しています。女性は閉経後、女性ホルモンが減少することでめまいを起こしやすくなるのです。症状や原因はさまざまなので、原因を早く突き止めて、適切な治療をすることが大切です」
そう話すのは、聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科の肥塚泉教授。
めまいを起こす代表的な病気を肥塚教授が解説してくれた。
■内耳の血流障害・ウイルス感染で起こる「めまいを伴う突発性難聴」
〈症状〉突然、片側の耳が聞こえなくなる。その際にめまいを伴うケースがある。めまいが治まった後も、耳が詰まった感じがしたり、強い耳鳴りが続く。
「回転性のめまいが20分から半日ほど続くメニエール病と間違われやすい病気なのですが、めまいが治った後で、難聴や強い耳鳴りが続く場合は、突発性難聴の可能性があります。