“長寿の町”京丹後市 お年寄りも「自分たちのこと自分でやる」
(的場教授)
実際に、ご長寿さんはどんな暮らしをしているのか。90代のご夫婦を訪ね、食生活を中心に話をうかがった。
「早寝早起きは、人にはまだ負けていませんよ」
そう元気に語るのは、今田政一さん(93)。妻の操さん(90)との2人暮らしで、別棟に娘夫婦や孫一家が住むが、「自分たちのことは自分たちでやる」のがモットー。6時に起きて、朝ごはんを2人で作ることから1日が始まる。
「朝はみそ汁とごはんを、茶碗に半分ぐらい。家内はみそ汁だけを1杯飲みます。今日はね、卵に平天(さつま揚げ)、ちくわを具にして、みそはたっぷり。
平天からだしが出て、おいしいですね。それに、梅干しを毎朝欠かさず1個食べます」(政一さん)
政一さんが野菜を刻み、IHコンロで調理すれば、操さんは野菜の処理や食器の後片付けをする。操さんは今、要介護2なのだが、そこはやはり“自分のことは自分で”。家事は夫婦で役割分担し、3食をしっかり、決まった時間に食べるなど、規則正しい生活を送っている。
また、季節によっては午前中、政一さんは自宅から200メートル離れた畑に行き、キャベツや白菜、ジャガイモ、ほうれん草、ねぎなどの野菜作りに励む。