2020年6月15日 11:00
冷房はケチらずつける!「室内でも熱中症対策を」と専門医
夏本番の暑さの中、大量に汗をかき始めたときには効果的ですが、5〜6月は、大量に汗をかくことはあまりないので、水か白湯で水分補給するのが安全です」(犬飼さん・以下同)
【2】室内には温度計を置く
「とくに高齢者の方に実践してほしい。高齢者は体内の温度センサーの働きが弱くなっているので、早め早めの予防が重要です。室内温度計が28度を超えたら、すぐに冷房をつけてください。常に室内温度を28度までに保つように徹底しましょう」
冷房は熱中症予防に欠かすことができないため、「電気代をケチるのはNG」と犬飼さん。
「冷房を1日14時間つけた場合の電気代は約300円です。いっぽう、熱中症により救急搬送され、1泊入院した場合の医療費は約6万円。もちろん個人が負担する額はその1〜3割ですが、高齢者の患者が合併症や後遺症を引き起こしてしまうと、1回あたりの医療費は約50万円かかります。1割負担でも、5万円ほど個人に負担がかかるのです。
それを考えたら1カ月1万円以下の冷房代というのは、非常に安い“保険料”と言えるのではないでしょうか」
自分たちのためにも、そして医療機関のためにも、熱中症を予防することが大切だ、と犬飼さんは強く語る。