2020年8月10日 06:00
「“巣ごもり生活”が老眼に拍車」専門医語る“夕方老眼”とは
「朝ははっきりと手元の文字が見えていたのに、夕方になると見えづらくて……」
最近、多くの読者世代から、こんな悩みが寄せられている。
「自宅でテレワークをする人が増えたせいか、夕方になると『ものが見えにくい』と訴える“夕方老眼”の人が増えています。巣ごもり中に、パソコンやスマホで長時間、動画を見る習慣がついてしまった人にも多く見られる症状です」
そう語るのは、あまきクリニックの味木幸院長。“年のせいだから”と放置してしまうと、肩こりや頭痛の原因になることもあるので、早めのケアが必要だという。
「夕方になると新聞や雑誌の文字が見えづらい」「買い物のときに商品パッケージの文字が見えない」などと、なにげない日常生活の中で、その症状を自覚することが多いのが「老眼」。
40代から50代にかけて始まるこうした症状は、目のピント調節機能が低下することによって起こる老化現象のひとつだ。
「ヒトの目を覆う毛様体筋は、輪ゴムのような形の丸い筋肉で、その中にある水晶体という軟らかいレンズを繊維群というひもで引っ張っています。引っ張られた水晶体は薄い状態になっていますが、近くを見ようとすると、毛様体筋が縮んで厚くなります。