2020年9月21日 06:00
重病が原因のことも…夜間頻尿を見抜く「排尿日誌」のすすめ
そして、もう1つ。夜間頻尿の大きな原因が意外なところにあることがわかってきた。
「私たちの体は体内の水分量を一定に保つため、食事や飲み物などで摂取した分を、主におしっこに変えて排出します。昼間に立ちっぱなしだったり、長時間座ったままだったりなど、同じ姿勢で過ごしていると、重力によって体の水分が下肢にたまります。さらに、加齢とともに血液を循環させる機能が低下することで、足の水分が血管から漏れ、ふくらはぎにたまってしまうのです」
夕方以降になると「足がパンパンにむくむ」というのはこれが原因。日中に摂取した水分がふくらはぎにたまってしまうことから、“ふくらはぎは第2の膀胱”と呼ぶ人もいるという。
こうしてふくらはぎにたまった水分が、横になったときに再び血管に戻り、血液中の水分を減らそうとして、夜間おしっこが作られてしまうと考えられている。
「診療の現場では、自分でできるチェック方法として『排尿日誌』をつけてもらいます。
膀胱にたまっていて排尿された量と排尿回数を知ることで、ふくらはぎに水分がたまっているかどうかがわかるのです」
用意するものは、500mlまで測定できるような計量カップ。