花粉症の人は果物アレルギーに注意を りんごや桃を食べると口の中がかゆく
特に“カバノキ科”の花粉は、りんごやももなどバラ科の果物のアレルゲンと構造が似ているのでカバノキ科花粉症の人は注意が必要です」(福冨医師・以下同)
花粉症といえば、一般的にスギやヒノキを連想しがちだが、あまり耳慣れないカバノキ科の花粉症の患者も、じつは多いのだという。
カバノキ科の植物として有名なのは、ハンノキ、オオバヤシャブシ、シラカンバなど。ハンノキは、公園や緑地、湿地帯などでよく見られる樹木。オオバヤシャブシは、温暖な地方の造成地に広く植栽され、シラカンバは、北海道や東北地方などに多く自生している。
■花粉症の人が増えると果物アレルギーも増える
20年以上前、兵庫県の六甲山系の宅地や道路に、大量にオオバヤシャブシが植栽され、周辺地域の住民が花粉症、果物アレルギーを発症したことがあった。その後、一部の地区ではオオバヤシャブシを伐採。アレルギー患者は減少したという。
「カバノキ科の花粉症の患者さんは自宅の近く、あるいは学校や職場といった生活エリア内に、緑地があることが多いようです。
そこから毎年花粉が飛散し、ある年に果物アレルギーが発症。カバノキ科のほかにも、草の花粉のイネ科、キク科のブタクサ、ヨモギなどの花粉症が原因で発症する人もいます」