2022年6月9日 11:00
サル痘の感染が増加…専門家に聞く“日本上陸”の可能性
とされていたが、’17年以降のナイジェリアでの流行で「致死率が約3%と高く、人から人への感染も起きている」という。
感染するとどんな症状が出て、どういう経過をたどるのか?
「人が感染すると潜伏期間は7~21日(平均12日)。その後に発疹が出てリンパ節が腫れます。発熱、頭痛、悪寒などが出ることも。発疹は水疱(できものの中に水がたまる)や膿疱(中に膿がたまる)となり、2週間程度で痂皮(かさぶた)になって、その後自然治癒します」
この水疱、膿疱、かさぶたは、いずれも多量のウイルスを含むようで、皮膚から落ちたものや付着した衣類、枕やシーツなどに素手で触れると感染してしまうという。
今回、世界各地で感染が多数報告されだした原因は「現時点では不明です」と森川教授。だが水際対策緩和で入国者が増えるなか、日本への上陸、感染拡大の恐れはないのだろうか?
「患者との濃厚接触者がウイルスの潜伏期間内に入国すれば、国内で感染者が発生する可能性はあるといえます」
コロナのような感染爆発も?
「サル痘の主な感染経路は、皮膚病変や血液・体液との接触、大量の飛沫を浴びることなどです。現段階では、飛沫感染が主体で場合によっては空気感染のリスクもある新型コロナのような急激な感染拡大はないと考えられます」