2022年9月14日 06:00
筋トレのし過ぎにご用心…「週130分超で発がんリスク」が高まる
週30分程度の筋トレは病気の予防に(写真:アフロ)
《筋力トレーニングをしすぎると、がんや心血管疾患(脳卒中、心筋梗塞など)の発症、総死亡(死因を問わない死亡)リスクが高くなる》
こんな研究データが大きな注目を集めている。東北大学と早稲田大学、そして九州大学の共同研究グループが、これまで世界で発表された18歳以上の成人を対象とした筋トレの研究論文1252件を精査し、分析。筋トレの実施時間と、病気の発症と死亡リスクの関連について統合的に調査を行った。
「研究の結果、筋トレを週に30~60分やる習慣のある人は、総死亡、がんや心血管疾患、そして2型糖尿病の発症リスクが10~17%低下するということがわかりました。いっぽう、筋トレの実施時間が週130~140分を超えると、糖尿病以外の疾病リスクが上昇し、死亡リスクも高まるという結果となりました。つまり、筋トレを長時間やりすぎると、かえって健康を脅かす可能性があるということです」
こう解説してくれたのは、同グループのメンバーで、東北大学大学院医学系研究科運動学分野講師の門間陽樹さん。
日々の鍛錬や、健康寿命を延ばす目的で習慣にしている人も多い筋力トレーニング。